JP4041627B2 - 加熱装置と加熱方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、回路基板や部品やウェハなどの被接合体に電子部品を接合材を介して接合して実装する工程や、ウェハ状態でインターポーザー用基板を半田バンプなどの接合材を介してウェハに接合する接合工程や、部品が搭載されていない状態で部品搭載用のバンプなどの接合材を形成する工程などで、被接合体上に位置する加熱対象物、例えば、電子部品と被接合体とを接合する上記接合材、より具体的な例としては、半田付け接合用半田の加熱、電子部品固定用熱硬化性接着剤の硬化、又は、電子部品(例えばICチップ)の封止樹脂の硬化などを行う加熱装置と加熱方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子部品を回路基板に実装する技術では、回路基板の多層化、実装の高密度化、両面実装化等が要求されているとともに、一方では、地球環境の問題から、その装置の消費電力の低減の要求も高まってきている。
【0003】
従来から、電子部品を回路基板に半田付けするリフロー装置では、その加熱装置として、所定温度に加熱した気体による加熱、赤外線等の輻射熱による加熱、或いはこれらの組合せが使用されているが、加熱装置の主体は、所定温度に加熱した気体による熱伝達であり、従来のリフロー方法とリフロー装置では、加熱した気体の循環方法が種々工夫されている。
【0004】
しかしながら、消費電力の低減を考えるとき、所定温度に到達するまでは生産が行えないことから、生産時の消費電力の低減とともに、生産をしていないと時の消費電力の低減を達成しなければならない。
【0005】
加熱した気体の循環方法に関する従来例として、特開平6−61640号公報に記載のものを図10,図11,図12,図13に基づいて説明する。
【0006】
従来のリフロー装置は、回路基板90aを入口から出口まで搬送する搬送部90bと、予熱室90fと、リフロー加熱室90hと、シロッコファン90dによって空気を循環させる。空気循環路90cと、上記各空気循環路90c毎に設けられた空気加熱装置90eとを有する。尚、予熱室90fとリフロー加熱室90hとを総称して炉体部と称している。
【0007】
回路基板90aは、クリーム半田を印刷され、印刷されたクリーム半田の上に電子部品を搭載し、搬送部90bによってリフロー装置内を搬送される。上記各空気循環路90cにおいて、各シロッコファン90dが所定量の空気を循環し、各空気加熱装置90eが循環する上記所定量の空気を所定温度に加熱する。上記により、搬送部90bに搬送されている回路基板90aは、入口から出口に向かって並ぶ予熱室90fとリフロー加熱室90hとにおいて、夫々の所定温度に加熱された循環空気を上面に受けて加熱され、予熱室90fでは所定温度に予備加熱され、次いでリフロー加熱室90hでは所定温度にリフロー加熱されてリフロー半田付けされ、最後に、冷却室90gで冷却空気を受けて冷却される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記の従来例の構成では、図12に示すように、装置の運転状態、たとえば装置内温度が所定温度で安定状態(搬入可能信号であるREADY信号がONである状態)か調節状態(搬入可能信号であるREADY信号がOFFである状態)であるか、又は装置内の基板の有無などの、装置の運転状態に関わらず、各室にて夫々の所定温度に加熱された循環空気の流量Q1が一定であり、炉体内が安定状態までの到達時間、消費電力を増加、浪費させる要因となっている。
【0009】
上記炉体内の安定状態までの装置の動作タイミングチャートを図12,図13に示す。加熱室の所定温度を低温設定温度、高温設定温度を各々t1,t2でかつ、t1<t2とすると、図12に示すように加熱室の所定温度を低温t1から高温t2に設定変更することにより、加熱室内の雰囲気温度を低温t1から高温t2に変更する場合、熱容量、伝熱速度の影響で、加熱室を構成する壁面(たとえば珪酸カルシウムなどの断熱材)の炉壁温度は、加熱室内の雰囲気温度より遅く高温t2に到達する。また、逆に、図13に示すように加熱室の所定温度を高温t2から低温t1に設定変更することにより、加熱室内の雰囲気温度を高温t2から低温t1に変更する場合も、放熱速度の影響で、加熱室を構成する壁面の炉壁温度は、加熱室内雰囲気温度より遅く低温t1に到達する。
【0010】
加熱室内の雰囲気温度が所定温度に到達した直後に、回路基板を加熱した場合、炉壁温度が安定していないため、安定した時に比べ加熱温度に大きな差を生じ、品質ばらつきの要因となるため、炉壁の温度が安定するための時間を設け(例えば図12及び図13では、雰囲気温度が所定温度に到達した後、タイマーにより一定時間(30分〜45分程度)経過したのち)、回路基板の装置内への搬入可能信号として出力する(すなわち、搬入可能信号であるREADY信号をONにする)ことで、回路基板の品質ばらつきを抑制している。しかしながら、この方法では、炉壁が所定温度に到達する所要時間が長く、温度設定変更から加熱可能までの所要時間が長く、その時間での消費電力をも増加させている。
【0011】
さらに、装置が加熱可能状態にあるとき、回路基板が装置内に無い場合も、炉体内部雰囲気を一定温度に保ち、回路基板が搬入された時に、回路基板毎の加熱温度ばらつきを抑制するために必要な、所定流量の加熱空気を循環させているため、装置内に基板が搬入されていない時間での消費電力も増加させている。
【0012】
従って、本発明は、上記の問題を解決し、被接合体の加熱処理が不要なときの消費電力を低減させることができる加熱装置及び加熱方法を提供することを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は以下のように構成する。
【0017】
本発明の第態様によれば、加熱対象物を介して電子部品と接合される被接合体を搬送する搬送部と、
加熱器により所定温度に加熱された所定流量の加熱ガスを、加熱源として、上記搬送部により搬送される上記被接合体上に供給し、上記被接合体上の上記加熱対象物を加熱する加熱室と、
上記加熱室の雰囲気温度及び炉壁温度を計測する温度監視センサと、
上記加熱室の温度を別の所定温度まで設定変更を行うとき、上記ガスの供給流量を、上記加熱室の温度の設定変更を行わないときの上記ガスの供給流量よりも増加させるように、上記ガス供給流量を制御するガス流量制御装置を備え
上記ガス流量制御装置は、上記雰囲気温度が上記別の設定温度に達したときからカウントを開始し、上記炉壁温度が上記別の所定の温度で安定するための任意時間をカウントした後、上記搬送部に対して、搬入可能信号を出力することを特徴とする加熱装置を提供する。
【0026】
本発明の第態様によれば、加熱室内において,上記加熱室の雰囲気温度を検知するとともに、所定温度に加熱された所定流量の加熱ガスを,加熱源として,搬送部により搬送されかつ加熱対象物を介して電子部品と接合される被接合体上に供給し,上記被接合体上の上記加熱対象物を加熱し,
上記加熱室の温度を別の所定温度まで設定変更を行うとき,上記ガスの供給流量を,上記加熱室の温度の設定変更を行わないときの上記ガスの供給流量よりも増加させるように,上記ガス供給流量を制御し、上記雰囲気温度が上記別の設定温度に達したときからカウントを開始し、上記炉壁温度が上記別の所定の温度で安定するための任意時間をカウントした後、上記搬送部を搬入可能とすることを特徴とする加熱方法を提供する。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。なお、従来と同機能のものには同符号を示す。
【0033】
(第1実施形態)
図1は本発明の第1実施形態の加熱装置及び方法の一例としてのリフロー装置及び方法を実施するためのリフロー装置の側面図を示すものである。
【0034】
上記リフロー装置は、図1に示すように、電子部品2aが載置された被接合体を搬送する搬送部3と、この搬送部3を包蔵し、加熱器(例えばヒータ9a,9b,9c,9d)を介して加熱ガスを供給させる(言い換えれば、循環させつつ供給させる又は循環させずに供給させる)ことにより所定温度に到達させ、上記被接合体上に所定流量、所定温度の加熱ガスを加熱源として供給し、上記被接合体上の加熱対象物例えば半田を加熱し、溶融する4つの加熱室6a,6b,7a,7bと、上記加熱室の上記被接合体の搬送方向後方に隣接し、溶融した半田を冷却固化させる冷却室8と、上記被接合体が装置出入口4,5を通過したことを検出する基板検出装置の一例としての回路基板通過監視センサ18a,18bとを備えたリフロー装置において、上記加熱室が所定温度に到達するまで、上記ガスの供給量を制御する流量制御装置14,21を備える。以下、この装置を図面を参照しながら具体的に説明する。
【0035】
上記第1実施形態のリフロー装置では、加熱ガスの一例として加熱空気を使用し、部品が載置されている被接合体の一例として回路基板を使用する。しかしながら、本発明はこれに限られるものではなく、加熱ガスの他の例としては、窒素ガスなどの不活性ガスを使用することもできる。さらに、被接合体の他の例としては、電子部品を載置することができる部品を使用することができる。また、上記第1実施形態のリフロー装置では、加熱対象物は、一例として、電子部品2aを回路基板2に接合するための接合材の例としてのクリーム半田となっているが、本発明はこれに限られるものではなく、電子部品固定用熱硬化性接着剤や導電性接着剤、又は、電子部品(例えばICチップ)の封止樹脂とすることもできる。また、上記第1実施形態のリフロー装置では、加熱室を、一例として、4つの加熱室、すなわち、第1の予熱室6a、第2の予熱室6b、第1のリフロー加熱室7a、第2のリフロー加熱室7bを例示しているが、本発明はこれに限られるものではなく、1つのリフロー加熱室であったり、1つの予備室と1つのリフロー加熱室であってもよい。また、加熱装置の一例として、上記被接合体上のリフロー用半田を加熱、溶融するリフロー装置を例示しているが、本発明はこれに限られるものではなく、電子部品固定用熱硬化性接着剤又は導電性接着剤又は、電子部品(例えばICチップ)の封止樹脂を硬化させる熱硬化装置にも適用することができる。
【0036】
図2は、本発明の第1実施形態のリフロー装置の正面図を示すものである。
【0037】
図3は、本発明の第1実施形態のリフロー装置の制御関係の構成を示すブロック図を示すものである。
【0038】
図4は、本発明の第1実施形態のリフロー装置の温度プロファイルを示す図である。この温度プロファイルは、基板の種類や材質、基板上に接合されている部品の種類や点数などによって異ならせることができるものであり、例えば、大きな基板に対して小さな基板では高温t2をより低く設定することができる。基本的には、1種類の基板に対して1つの温度プロファイルを適用することもできるが、複数種類の基板に対して1つの温度プロファイルを適用することもできる。
【0039】
図5は、本発明の第1実施形態のリフロー装置の各室の加熱ガスの一例としての加熱空気の温度を示す図である。
【0040】
図6は、本発明の第1実施形態のリフロー装置の温度上昇時の動作タイミングチャートである。
【0041】
図7は、本発明の第1実施形態のリフロー装置の温度下降時の動作タイミングチャートである。
【0042】
上記リフロー装置は、図2に示すように、リフロー装置1の入口4から出口5まで回路基板2を搬送するチェーンコンベヤなどの搬送部3と、入口4側から出口5側に並んで、炉体部1aを構成する第1の予熱室6a、第2の予熱室6b、第1のリフロー加熱室7a、第2のリフロー加熱室7bと、冷却室8とを有する。上記第1、第2の予熱室6a,6b、第1,第2のリフロー加熱室7a,7bは、図1〜図3に示すように、各々が、空気を循環するシロッコファン12a,12b,12c,12dと、循環する空気13を加熱するヒータ9a,9b,9c,9dを備えた熱風循環装置14を有する。この熱風循環装置14とコントローラ21とによりガス供給熱量制御装置の一例を構成する。この4個のシロッコファン12a,12b,12c,12dには、回転数制御のための1つ又は1つ以上のインバーター20を介し、電力供給源15bから各々電力を供給されている。なお、インバータ20の設定はコントローラ21にて制御されており、インバータ20とコントローラ21により、ガス供給流量制御部の一例が構成される。また、ヒータ9a,9b,9c,9dは、搬送部3の上方でかつ第1の予熱室6a、第2の予熱室6b、第1のリフロー加熱室7a、第2のリフロー加熱室7bに設置されて、コントローラ21にて制御される温調器19a,19b,19c,19dを介し、電力供給源15aから各々電力を供給されている。コントローラ21と温調器19a,19b,19c,19dとより、ガス温度制御部の一例が構成される。なお、搬送部3の上方でかつ第1の予熱室6a、第2の予熱室6b、第1のリフロー加熱室7a、第2のリフロー加熱室7bには、コントローラ21に接続された温度管理用のセンサ17a,17b,17c,17dが設置されており、加熱室及び予熱室雰囲気温度は、それぞれ、コントローラ21にて制御されている。
【0043】
この熱風循環装置14の熱風吹出し口14aは搬送部3の上方にあって、加熱空気を回路基板2の上面に向けて吹き付ける。他方、熱風循環装置14の熱風吸込み口14bは、搬送部3の下方にあって、上記加熱空気を吸込む。
【0044】
冷却室8は、外気取り込み口11aと、冷却用軸流ファン11とで構成される。
【0045】
さらに、リフロー装置入口4と出口5に、それぞれ、回路基板2の通過監視センサ18a,18bが設置され、通過監視センサ18a,18bは、それぞれ、コントローラ21に接続されて、通過監視センサ18a,18bから出力される通過信号がコントローラ21に入力されるようになっている。
【0046】
次に、回路基板2を上記リフロー装置1でリフロー処理する場合、回路基板2の上面で部品2aがクリーム半田上に載置された回路基板2が搬送部3によって入口4から出口5まで搬送される。
【0047】
この場合、回路基板2が、第1の予熱室6a、第2の予熱室6b、第1のリフロー加熱室7a、第2のリフロー加熱室7bをそれぞれ順に通過する際に、図4及び図5に示すように、第1,第2の予熱室6a,6b内の予熱区間T1において約150℃まで加熱されて半田を予備的に加熱し,第1,第2のリフロー加熱室7a,7b内のリフロー加熱区間T2において約220℃まで加熱されて半田を溶融温度まで加熱して溶融し,冷却室8において冷却されて溶融した半田を冷却固化されるようにする。その際,第1,第2の予熱室6a,6bのヒータ9a,9bの温度とシロッコファン12a,12bの流量,第1,第2のリフロー加熱室7a,7bのヒータ9c,9dの温度とシロッコファン12c,12dの流量とを,リフロー処理される回路基板2の熱容量に対応した温度と流量とにコントローラ21にて設定する。すなわち,リフロー装置の立上げ,準備工程において,各室の加熱空気の温度言い換えれば各室の雰囲気温度は,図6に示すようにそれぞれ上記回路基板2の熱容量に対応した温度に制御される。なお,本第1実施形態では,図3に示すように,予熱室6a,6b、第1,第2のリフロー加熱室7a,7bの温度監視センサ17a,17b,17c,17dがコントローラ21に接続され,コントローラ21により,温調器20を介して各ヒータヒータ9a,9b,9c,9dを制御することで各室の加熱空気温度を制御している。
【0048】
上記第1実施形態にかかるリフロー装置では,回路基板2をリフロー処理しないときには各室の温度を所定の加熱処理温度より低くして維持することにより,消費電力を削減できるようにしているため,回路基板2をリフロー処理する場合には,第1,第2の予熱室6a,6b、第1,第2のリフロー加熱室7a,7bの温度設定変更を伴う。したがって、図6に示すように、搬入可能信号であるREADY信号をON(回路基板搬入可能状態)からOFF(回路基板搬入不可状態)にして第1、第2の予熱室6a,6b、第1,第2のリフロー加熱室7a,7bの各雰囲気温度を低温t1から高温t2に温度設定変更するときに、コントローラ21により、インバータ20でシロッコファン12a,12b,12c,12dの各流量をリフロー処理時の所定流量Q1から設定変更用所定流量Q2(ただし、Q2>Q1)に切替えてヒータ9a,9b,9c,9dをそれぞれ通過する循環空気を増加させることにより,予熱室6a,6b、第1,第2のリフロー加熱室7a,7bへの供給熱量をそれぞれ増加させる。これにより、予熱室6a,6b、第1,第2のリフロー加熱室7a,7bの各雰囲気温度が低温t1から所定設定変更温度の高温t2に到達するまでの到達時間を短くすることができる。さらに、供給熱量を増加させることにより、予熱室6a,6b、第1,第2のリフロー加熱室7a,7bを構成する各内壁の炉壁温度上昇も加速され、予熱室6a,6b、第1,第2のリフロー加熱室7a,7bのそれぞれの各内壁の炉壁温度が低温t1から高温t2の熱平衡状態になるまでの到達時間を短くすることができる。
【0049】
ただし、上記低温t1及び上記高温t2は、第1,第2の予熱室6a,6b、第1,第2のリフロー加熱室7a,7bの全ての室において又、雰囲気温度と炉壁温度は各室において同一の低温t1及び同一の高温t2にすることを意味するものではなく、各室又、雰囲気温度と炉壁温度は各室においてそれぞれにおける低温t1と高温t2を意味し、第1,第2の予熱室6a,6b、第1,第2のリフロー加熱室7a,7bのそれぞれの低温t1は全て異なっていたり、予熱室同士又はリフロー加熱室同士が同一の低温t1であってもよい。また、第1,第2の予熱室6a,6b、第1,第2のリフロー加熱室7a,7bのそれぞれの高温t2は全て異なっていたり、予熱室同士又はリフロー加熱室同士が同一の高温t2であってもよい。また、上記流量Q1及び上記流量Q2は、第1,第2の予熱室6a,6b、第1,第2のリフロー加熱室7a,7bの全ての室において同一の流量Q1及び同一の流量Q2にすることを意味するものではなく、各室それぞれにおける流量Q1と流量Q2を意味し、第1,第2の予熱室6a,6b、第1,第2のリフロー加熱室7a,7bのそれぞれの流量Q1は全て異なっていたり、予熱室同士又はリフロー加熱室同士が同一の流量Q1であってもよい。また、第1,第2の予熱室6a,6b、第1,第2のリフロー加熱室7a,7bのそれぞれの流量Q2は全て異なっていたり、予熱室同士又はリフロー加熱室同士が同一の流量Q2であってもよい。
【0050】
以上のことから、予熱室6a,6b、第1,第2のリフロー加熱室7a,7bのそれぞれの雰囲気温度が所定温度の高温t2に到達したことを温度管理用のセンサ17a,17b,17c,17dによりそれぞれ検出すると、コントローラ21の制御の下に、シロッコファン12a,12b,12c,12dのそれぞれの流量を設定変更用所定流量Q2からリフロー処理時の所定流量Q1に切替えることにより、循環空気の流れが安定するため、及び予熱室6a,6b、第1,第2のリフロー加熱室7a,7bの炉壁温度が所定温度の高温t2で安定するための任意の時間(たとえば1〜2分間)、コントローラ20内のタイマーにてカウントし、その後、コントローラ21から搬入部3又はその上流側の装置に対してリフロー処理の許可信号を出力している(すなわち、搬入可能信号であるREADY信号をONにしている)。なお、リフロー処理時の所定流量Q1は、循環空気の流れが安定し、リフロー処理が円滑に行える流量に設定されている。
【0051】
一方、逆に、加熱処理すべき回路基板の種類の変更などにおいて、搬入可能信号であるREADY信号をON(回路基板搬入可能状態)からOFF(回路基板搬入不可状態)にして、図7に示すように、第1,第2の予熱室6a,6b、第1,第2のリフロー加熱室7a,7bの各雰囲気温度を高温t2から低温t1に温度設定変更するときは、コントローラ21により、インバータ20でシロッコファン12a,12b,12c,12dの各流量をリフロー処理時の所定流量Q1から設定変更用所定流量Q2(ただし、Q2>Q1)に切替えてヒータ9a,9b,9c,9dをそれぞれ通過する循環空気を増加させることにより、予熱室6a,6b、第1,第2のリフロー加熱室7a,7bでの循環空気による冷却を加速させる。これにより、予熱室6a,6b、第1,第2のリフロー加熱室7a,7bの各雰囲気温度を高温t2から所定設定変更温度の低温t1に達するまでの到達時間を短くすることができる。さらに、循環空気の冷却を加速させることにより、予熱室6a,6b、第1,第2のリフロー加熱室7a,7bを構成する各内壁の炉壁温度降下も加速され、予熱室6a,6b、第1,第2のリフロー加熱室7a,7bのそれぞれの各内壁の炉壁温度が高温t2から低温t2の熱平衡状態になるまでの到達時間を短くすることができる。
【0052】
そして、予熱室6a,6b、第1,第2のリフロー加熱室7a,7bの各雰囲気温度が所定温度の低温t1にそれぞれ到達したことを温度管理用のセンサ17a,17b,17c,17dによりそれぞれ検出すると、コントローラ21の制御の下に、シロッコファン12a,12b,12c,12dのそれぞれの流量を設定変更用所定流量Q2からリフロー処理時の所定流量Q1に切替えることにより、循環空気の流れが安定するため、及び予熱室6a,6b、第1,第2のリフロー加熱室7a,7bの炉壁温度が所定温度の低温t1に安定するための任意の時間(たとえば1〜2分間)、コントローラ21内のタイマーにてカウントし、その後、コントローラ21から搬入部3又はその上流側の装置に対してリフロー処理の許可信号を出力している(すなわち、搬入可能信号であるREADY信号をONにしている)。
【0053】
なお、設定変更用所定流量Q2は、各雰囲気温度を低温から高温に上昇するときと、逆に、低温から高温に下降させるときとで同一流量にするものに限定されるものではなく、異なるようにしてもよい。
【0054】
以上の構成によれば、第1,第2の予熱室6a,6b、第1,第2のリフロー加熱室7a,7bの各雰囲気温度を設定変更するとき、コントローラ21により、インバータ20でシロッコファン12a,12b,12c,12dの各流量をリフロー処理時の所定流量Q1より大きな設定変更用所定流量Q2に切替えてヒータ9a,9b,9c,9dをそれぞれ通過する循環空気を増加させるように加熱空気の流量を制御することで供給熱量を制御することができ、同時に、各加熱室が所定温度に到達するまでの所要時間を短縮することができ、生産性を向上させ、さらに、予熱室6a,6b、第1,第2のリフロー加熱室7a,7bの温度設定変更に要する時間が短縮されるため、消費電力を低減したリフロー装置を実現できる。一例として、各加熱室が所定温度に到達するまでの所要時間は、従来は30分〜45分程度要していたのに対して、本実施形態では5分〜10分程度まで短縮することができる。
【0055】
また、このように短時間での各室の各雰囲気温度を設定変更することができるため、上記基板2に対するリフロー処理が不要なときの上記ガスの供給熱量を、上記基板2に対するリフロー処理が必要なときの上記ガスの供給熱量より低くしておき、上記基板2に対するリフロー処理が必要なときに上記ガスの供給熱量を増加させることにより、生産性を大きく損なうことなく、短時間で必要な上記ガスの供給熱量を確保することができる。よって、上記基板2に対するリフロー処理が不要なとき、すなわち、待機時の上記ガスの供給熱量を低減させることができ、消費電力を低減させることができる。
【0056】
(第2実施形態)
図8は、本発明の第2実施形態のリフロー装置及び方法の動作タイミングチャートである。
【0057】
本第2実施形態は、図3に示すように、上記第1実施形態のリフロー装置1における、装置入口4と出口5に、回路基板の通過監視センサ18a,18b(図2参照)において検出された信号を、コントローラ20にそれぞれ入力し、リフロー装置内の回路基板2の有無を検出し、シロッコファン12a,12b,12c,12dの流量を切替えるものである。
【0058】
図8に示すように、回路基板2がリフロー装置1内に無い時は、コントローラ21により、シロッコファン12a,12b,12c,12dの流量をリフロー処理時の所定流量Q1から待機用流量Q3(ただし、Q3<Q1)に切替えて、ヒータ9a,9b,9c,9dをそれぞれ通過する循環空気を減少させることにより、予熱室6a,6b、第1,第2のリフロー加熱室7a,7bへの供給熱量をそれぞれ減少させる。この時の予熱室6a,6b、第1,第2のリフロー加熱室7a,7bのそれぞれの各内壁の炉壁温度がリフロー処理時の所定温度に保たれるように、上記待機用流量Q3を設定する。この時、予熱室6a,6b、第1,第2のリフロー加熱室7a,7bへの供給熱量がリフロー処理時より減少しているので、ヒータ9a,9b,9c,9dの消費電力W2は、シロッコファン12a,12b,12c,12dの流量がリフロー処理時の所定流量Q1であるときの消費電力W1に比べて少なくなる。
【0059】
一方、装置入口4の回路基板通過監視センサ18aが回路基板2の通過を検出した時、コントローラ21により、シロッコファン12a,12b,12c,12dの流量を待機用流量Q3からリフロー処理時の所定流量Q1に復帰させる。すなわち、装置入口4の回路基板通過監視センサ18aが回路基板2の通過を検出したのち、当該回路基板2が搬送部3で搬送されて最初の加熱室である予備室6aに入るときには、循環空気流量がQ3からQ1に復帰しているようにコントローラ21により制御している。このときの流量Q3は、例えば、リフロー処理時の所定流量Q1の半分程度とする。
【0060】
これらの動作については、作業者が装置内の回路基板2の有無を確認し、手動にてシロッコファン12a,12b,12c,12dの流量設定を切替えてもよい。
【0061】
以上の構成によれば、回路基板2が装置内に無い場合に、加熱空気の流量をリフロー処理時の所定流量Q1より少ない待機用流量Q3に切替えて制御することで供給熱量を制御することができ、消費電力を低減させることができるリフロー装置を実現できる。
【0062】
(第3実施形態)
図9は、本発明の第3実施形態のリフロー装置及び方法の動作タイミングチャートである。
【0063】
本第3実施形態は、図3に示すように、上記第1実施形態のリフロー装置1における、装置入口4及び出口5において、回路基板の通過監視センサ18a,18bにおいて検出された信号を、コントローラ20にそれぞれ入力し、リフロー装置内の回路基板2の有無を検出し、予熱室6a,6b、第1,第2のリフロー加熱室7a,7bへの設定温度を高温t3から低温t4に切替えるものである。
【0064】
図9に示すように、回路基板2がリフロー装置1内に無い時は、コントローラ21により、ヒータ9a,9b,9c,9dの加熱温度をリフロー処理時の所定温度t3から待機温度t4(ただし、t4<t3)に切替え、予熱室6a,6b、第1,第2のリフロー加熱室7a,7bの各雰囲気温度を低下させることにより、ヒータ9a,9b,9c,9dの負荷を減少させる。この時のシロッコファン12a,12b,12c,12dの流量は、リフロー処理時の流量に保たれている。この時、予熱室6a,6b、第1,第2のリフロー加熱室7a,7bへの供給熱量がリフロー処理時より減少しているので、ヒータ9a,9b,9c,9dの消費電力W2は、シロッコファン12a,12b,12c,12dの流量がリフロー処理時の所定流量Q1であるときの消費電力W1に比べて少なくなる。
【0065】
一方、装置入口4の回路基板通過監視センサ18aが回路基板2の通過を検出した時、コントローラ21により、ヒータ9a,9b,9c,9dの加熱温度を待機温度t4からリフロー処理時の所定温度t3に復帰させる。
【0066】
これらの動作については、作業者がリフロー装置1内の回路基板2の有無を確認し、手動にて予熱室6a,6b、第1,第2のリフロー加熱室7a,7bのヒータ9a,9b,9c,9dの温度設定を切替えてもよい。
【0067】
以上の構成によれば、回路基板2が装置内に無い場合に、ヒータ9a,9b,9c,9dの加熱温度をリフロー処理時の所定温度t3から待機温度t4に切替えて加熱空気の温度を制御することで供給熱量を制御することができ、消費電力を低減させることができるリフロー装置を実現できる。
【0068】
また、上記各実施形態においては、上記リフロー装置1を用いて、各加熱室すなわち予熱室6a,6b、第1,第2のリフロー加熱室7a,7bの流量を制御して、各加熱室内への供給熱量を制御し、各加熱室を所定温度に安定させ、任意の生産条件に対して、半田溶融による電子部品2aの回路基板2への半田付けを行うことができるが、これに限られるものではなく、同様な構造でもっても、加熱対象物を電子部品固定用熱硬化性接着剤又は電子部品(例えばICチップ)の封止樹脂として、その熱硬化性接着剤又は封止樹脂を予熱室6a,6bで予備加熱したのち、第1,第2のリフロー加熱室言い換えればこの例では硬化用加熱室7a,7bで熱硬化性接着剤又は封止樹脂を硬化させることもできる。
【0069】
このような加熱装置及び方法では、上記各実施形態と同様の動作及び、効果を得ることができる。
【0070】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の態様で実施できる。
【0071】
例えば、予熱室6a、予熱室6b、第1のリフロー加熱室7a、第2のリフロー加熱室7bでのシロッコファン12a,12b,12c,12dの流量を個別に制御させることもできる。また、予熱室6a、予熱室6bは変更せずに、第1のリフロー加熱室7a、第2のリフロー加熱室7bでのシロッコファン12c,12dの流量を個別に制御させることもできる。また、加熱処理の待機時に、予熱室6a、予熱室6b、第1のリフロー加熱室7a、第2のリフロー加熱室7bでのシロッコファン12a,12b,12c,12dの流量を順に低下させるように制御することもできる。
【0072】
また、本発明は、図1のように加熱空気を循環させるのではなく、図14〜図15に示すように加熱空気を供給する場合にも適用することができる。すなわち、図14は本発明の他の実施形態にかかる非循環タイプの加熱装置のノズル部の構成を示す。図14において、202aはパネルヒーター、202bはノズル、16a,16bは基板搬送部、2は電子部品実装基板、202eはノズル202bにあけられた小孔の列を示す。202fは加熱器である。外部より供給された空気は加熱器202fにより所定の温度に加熱される。この加熱された空気がノズル202b内を通り、小孔列202eより熱風として吹き出される。搬送部16a,16bによって各加熱ゾーン内を通過する電子部品実装基板2は、こうして上下面よりパネルヒータ202aの発する赤外線による加熱と、ノズル202bより吹き出す熱風を媒体とする熱伝達による加熱の相方の手段によって、基板2内部からも外表面からも加熱される。図15は、図14に示す熱風吹き出しノズルである。図中、205aはパネルヒーター側へ45℃の角度をもってあけられた熱風吹き出し孔である。2は、炉内へ搬送されてきた電子部品実装基板である。図中矢印は炉内の空気の流れを示す。矢印205cはノズル202bから搬送面へ向けて吹きつける一定温度の熱風の流れであり、矢印205dはノズル202bから吹きつけられた熱風のはねかえりによって得られる雰囲気の流れである。太い矢印205eは、熱風吹き出し孔205aによってつくられた炉内雰囲気の流れである。以上の構成によれば、炉内へ基板2が搬送されてくると、基板2は一定温度の熱風205cとパネルヒーター205fの出す赤外線によって加熱される。基板2へ熱を伝達した後の冷やされた熱風205dは炉内に残るが、気流205eによってすみやかに排気205gとなり炉外へ排出される。これにより、炉内雰囲気温度が基板2の搬入により低下してしまうことがない為、パネルヒータ205fの温度も安定する。したがって、基板2の加熱は、一定温度の熱風と一定温度のパネルヒータからの赤外線によって行うことができる。こうして、基板2が、逐次連続して炉内へ搬入されてきても、基板2の半田付けにおいては常に同一の温度プロファイルが得られることになる。更に、雰囲気が炉内を常時循環排気する構造により、クリーム半田基板2により生ずる加熱時の蒸発物の排気も非常にすみやかに行われる。よって、本発明の上記各実施形態は、全て、図1の循環タイプの加熱装置のみならず、図14のような非循環タイプの加熱装置にも適用することができる。
【0073】
また、本発明のさらに他の実施形態として、図16〜図18に示すような遠赤外線タイプの加熱装置に適用することもできる。すなわち、上記ヒータと同様に、遠赤ヒータ401を制御させることもできる。図において、400は熱風ノズル、402は熱風、403は遠赤輻射熱である。この場合、少なくとも、第1のリフロー加熱室7a、第2のリフロー加熱室7bにおいて遠赤外線のヒータ401の温度を制御して、待機時に低下させることが好ましい。
【0074】
また、上記各実施形態においては、炉壁温度が所定温度に達するまでタイマーにより所定時間経過するまで待機するようにしているが、これに限らず、図1及び図3に示すように、各室に炉壁温度センサ117を設けて、炉壁温度センサ117により炉壁温度が所定温度に達したことを検出すると、コントローラ21の制御により、リフロー処理の許可信号を出力するようにしてもよい。このような構成によれば、炉壁温度が所定温度に完全に達しなくとも、所定温度に達するまでの許容範囲内に達したことを炉壁温度センサ117が検出すると、リフロー処理の許可信号を出力するようにしてもよい。また、各実施形態の冷却室8の送風量についても同様の制御を行っても良い。
【0075】
また、上記各実施形態は、上記したように部品が搭載された基板に限らず、例えば、ウェハ状態でインターポーザー用基板が半田バンプなどの接合材を介して接合されたウェハ、又は、部品が搭載されていない状態で部品搭載用のバンプなどの接合材を有するウェハなどの加熱処理に対して適用することにより、基板、ウェハ、部品、接合材などに対して最適な状態で、加熱対象物に対する加熱処理が不要なときの加熱ガスの供給熱量(例えば流量や温度)を、上記加熱対象物に対する加熱処理が必要なときの上記ガスの供給熱量(例えば流量や温度)より低くするように、上記ガスの供給熱量(例えば流量や温度)を制御することにより、被装着体の加熱処理が不要なときの消費電力を低減させることができたり、又は、上記加熱室の雰囲気温度を設定変更するとき、上記加熱室の温度を別の所定温度まで設定変更を行うとき、上記ガスの供給熱量(例えば流量)を、上記加熱室の温度の設定変更を行わないときの上記ガスの供給熱量(例えば流量)よりも増加させるように、上記ガス供給熱量(例えば流量)を制御するようにすれば、加熱室が所定温度に到達するまでの所要時間を短縮することができ、生産性を向上させ、さらに、加熱室の温度設定変更に要する時間が短縮されるため、消費電力を低減させることができる。よって、上記加熱装置及び加熱方法での上記ガス供給熱量の制御動作において、基板や部品などの被接合体の耐熱温度を考慮しつつより精度よく加熱制御も行うことができるとともに、熱によるウェハなどの被接合体の大きなそりの発生を抑制することもでき、加熱対象物としての半田や接着剤などの接合材をそれらの最適温度により精度よく加熱制御することもできる。
【0076】
上記実施形態のリフロー装置は、実験によると、温度設定変更時にシロッコファンの流量を1.2〜1.5倍の流量に切替えることで、約30℃の温度設定変更幅では、予熱室第1,第2のリフロー加熱室内部が熱的に飽和状態になり、シロッコファンの流量をリフロー処理時の所定流量に切替え、循環空気の流れ、及び予熱室第1,第2のリフロー加熱室温度が安定していれば、シロッコファンの流量を復帰直後から、回路基板のリフロー処理ピーク温度の、回路基板間及び、時間変化に対してのばらつきが約3℃以内に納まり、安定したリフロー処理が可能であることが実証されている。この時、装置消費電力が室温からの設定変更時間が従来の約40分から、約30分まで(約25%削減)の削減効果を得ると同時に、消費電力量が約14kWHから、約10kWH(約40%削減)の削減効果を実証している。
【0077】
さらに、温度変更幅が約30℃付近であると、その効果は大きく、設定変更時間が従来の約40分から、約10分まで(約75%削減)の削減効果を実証している。
【0078】
また、ほかの実験によると、待機時において、リフロー処理時と比較してシロッコファンの流量を20%〜25%減少させることにより、消費電力が約6kWから約5kWになり、約1kW(約10%削減)の削減効果を実証している。この時も、シロッコファンの流量を復帰直後から、回路基板のリフロー処理ピーク温度の、回路基板間及び、時間変化に対してのばらつきが約3℃以内に納まり、安定したリフロー処理が可能であることが実証されている。
【0079】
【発明の効果】
本発明によれば、加熱対象物に対する加熱処理が不要なときの加熱ガスの供給熱量(例えば流量や温度)を、上記加熱対象物に対する加熱処理が必要なときの上記ガスの供給熱量(例えば流量や温度)より低くするように、上記ガスの供給熱量(例えば流量や温度)を制御することにより、被接合体の加熱処理が不要なときの消費電力を低減させることができる。
【0080】
また、本発明においては、上記加熱室の雰囲気温度を設定変更するとき、上記加熱室の温度を別の所定温度まで設定変更を行うとき、上記ガスの供給熱量(例えば流量)を、上記加熱室の温度の設定変更を行わないときの上記ガスの供給熱量(例えば流量)よりも増加させるように、上記ガス供給熱量(例えば流量)を制御するようにすれば、加熱室が所定温度に到達するまでの所要時間を短縮することができ、生産性を向上させ、さらに、加熱室の温度設定変更に要する時間が短縮されるため、消費電力を低減させることができる。
【0081】
また、本発明においては、上記構成において、上記被接合体が上記加熱室を含む加熱装置の出入口を通過したか否かを検知し、上記ガス供給熱量制御を行うとき、上記加熱方法内に上記被接合体が有ると検知されたとき、上記加熱対象物に対する加熱処理が必要なときであると判断して上記ガスの供給熱量(例えば流量や温度)として加熱処理用の供給熱量(例えば流量や温度)を供給する一方、上記加熱方法内に上記被接合体が無いと検知されたとき、上記加熱対象物に対する加熱処理が不要なときであると判断して上記ガスの供給熱量(例えば流量や温度)として上記加熱処理用の供給熱量(例えば流量や温度)より低い待機用の供給熱量(例えば流量や温度)を供給するように制御すれば、待機時の上記ガスの供給熱量(例えば流量や温度)を低減させることができ、消費電力を低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1,第2,第3実施形態のリフロー装置の側面図である。
【図2】 図1のリフロー装置の正面図である。
【図3】 図1のリフロー装置の制御関係の構成を示すブロック図である。
【図4】 図1のリフロー装置の温度プロファイルを示す図である。
【図5】 図1のリフロー装置の各室の加熱空気温度を示す図である。
【図6】 本発明の第1実施形態のリフロー装置の動作タイミングチャートである。
【図7】 本発明の第1実施形態のリフロー装置の動作タイミングチャートである。
【図8】 本発明の第2実施形態のリフロー装置の動作タイミングチャートである。
【図9】 本発明の第3実施形態のリフロー装置の動作タイミングチャートである。
【図10】 従来例のリフロー装置の正面図である。
【図11】 その側面図である。
【図12】 従来例のリフロー装置の動作タイミングチャートである。
【図13】 従来例のリフロー装置の動作タイミングチャートである。
【図14】 本発明の他の実施形態にかかる非循環タイプの加熱装置の斜視図である。
【図15】 図14の非循環タイプの加熱装置において熱風噴出しを利用した炉内雰囲気の空気の流れ図である。
【図16】 本発明のさらに他の実施形態にかかる遠赤外線タイプの加熱装置の概略側面図である。
【図17】 図16の遠赤外線タイプの加熱装置の概略正面図である。
【図18】 図16の遠赤外線タイプの加熱装置の熱風ノズル部分の概略拡大側面図である。
【符号の説明】
1 リフロー装置、
1a 炉体部、
2 回路基板、
2a 電子部品、
3 搬送部、
4 装置入口、
5 装置出口、
6a、6b 予熱室、
7a、7b 加熱室、
8 冷却室、
9a、9b、9c、9d ヒータ、
11 冷却用軸流ファン、
12a,12b,12c,12d シロッコファン、
13 循環空気流、
14 流量制御装置、
15a、15b 電力供給源、
17a、17b 予熱室温度監視センサ、
17c、17d 加熱室温度監視センサ、
18a、18b 回路基板通過監視センサ、
19a、19b 予熱室ヒータ用温調器、
19c、19d 加熱室ヒータ用温調器、
20 シロッコファン用インバータ、
21 コントローラ、
117 炉壁温度センサ、
202a パネルヒーター、
202b ノズル、
202e 小孔の列、
202f 加熱器、
205a 熱風吹き出し孔、
400 遠赤外線タイプの加熱装置の熱風ノズル、
401 遠赤外線ヒータ、
402 熱風、
403 遠赤輻射熱

Claims (2)

  1. 加熱対象物を介して電子部品と接合される被接合体を搬送する搬送部と
    加熱器により所定温度に加熱された所定流量の加熱ガスを、加熱源として、上記搬送部により搬送される上記被接合体上に供給し、上記被接合体上の上記加熱対象物を加熱する加熱室と
    上記加熱室の雰囲気温度及び炉壁温度を計測する温度監視センサと、
    上記加熱室の温度を別の所定温度まで設定変更を行うとき、上記ガスの供給流量を、上記加熱室の温度の設定変更を行わないときの上記ガスの供給流量よりも増加させるように、上記ガス供給流量を制御するガス流量制御装置を備え
    上記ガス流量制御装置は、上記雰囲気温度が上記別の設定温度に達したときからカウントを開始し、上記炉壁温度が上記別の所定の温度で安定するための任意時間をカウントした後、上記搬送部に対して、搬入可能信号を出力することを特徴とする加熱装置。
  2. 加熱室内において,上記加熱室の雰囲気温度を検知するとともに、所定温度に加熱された所定流量の加熱ガスを,加熱源として,搬送部により搬送されかつ加熱対象物を介して電子部品と接合される被接合体上に供給し,上記被接合体上の上記加熱対象物を加熱し,
    上記加熱室の温度を別の所定温度まで設定変更を行うとき,上記ガスの供給流量を,上記加熱室の温度の設定変更を行わないときの上記ガスの供給流量よりも増加させるように,上記ガス供給流量を制御し、上記雰囲気温度が上記別の設定温度に達したときからカウントを開始し、上記炉壁温度が上記別の所定の温度で安定するための任意時間をカウントした後、上記搬送部を搬入可能とすることを特徴とする加熱方法。
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