JP2004273705A - 露光装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ステージ105の上にパーティクル除去ウエハ107を配置し、この上方に、マスク支持アーム106により保持されたマスク103を配置する。この状態で、マスク103を保持しているマスク支持アーム106を下降させ、マスク103のパターン面103aを粘着層107aに当接させ、これらがステージ105の上で重着した状態とする。
【選択図】 図3
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置の製造におけるリソグラフィ工程に用いられる露光装置に関し、特に、異物付着を抑止するペリクル(異物保護膜)を設けることができないマスクを用いる露光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体装置の製造におけるリソグラフィ工程では、現在、紫外域である波長248nmのレーザ光を発振するKrFエキシマレーザを光源としたKrFリソグラフィが広く利用されている。また、波長193nmのArFエキシマレーザを光源とするArFリソグラフィも、量産に利用されるようになってきている。
【0003】
これらのリソグラフィ技術において使用される露光装置は、フォトマスクやフォトレチクルなどのマスクに形成された回路パターンの光像を、ウエハの上に結像させて露光するものである。露光装置には、マスクとウエハを近接させてマスクのパターンを等倍で露光するものや、パターンの光像を、縮小して投影する所謂ステッパと呼ばれるものがある。
【0004】
このステッパでは、図5に示すように、マスクステージ501の上に固定されたマスク502のパターンが、縮小投影光学系503により、ウエハステージ504の上に固定されたウエハ505の上に、光像506として縮小投影される。なお、マスク502は、図示していない露光光源より出射された露光光により照明されている。
【0005】
ところで、マスクのパターン(マスクパターン)が形成されている領域に、微細な異物(パーティクル)が付着していると、この形状の光像もウエハの上に露光されることになる。このような、本来は存在しないものであるパーティクルの像が露光され、ウエハの上にパーティクルの形状のパターンが形成されると、これが欠陥となる場合が多い。従って、マスクは、パーティクルが無い状態で露光に用いることが必要となる。
【0006】
パーティクルからマスクを保護する技術として、ペリクル技術がある。これは、図6に示すように、マスク601のマスクパターン602が形成されている領域の周囲に所定の高さの枠603を固定し、枠603の上面に極薄い膜(ペリクル)604を展着し、マスクパターン602が形成されている領域を封止する技術である。ペリクル604は、透明な樹脂膜であり、厚さ1μm程度である。ペリクル技術は、主に、投影露光装置を用いたりフォトリソグラフィにおいて利用される。
【0007】
ペリクル604は、マスク601のマスクパターン602形成面から、例えば3mm程度離れているため、ペリクル604の面に付着したパーティクルの光像は、マスクパターン604が投影されるウエハの面には結像しない。従って、ペリクル604の上にパーティクルが付着しても、ウエハの上にパーティクルの形状のパターンが形成されることがない。
【0008】
ところで、ArFリソグラフィの次の世代のリソグラフィ技術と言われているフッ素分子レーザ(以下、F2レーザ)を光源とするF2リソグラフィでは、従来と同様の樹脂膜から成るペリクル(ソフトペリクル)が使用しにくいという問題がある。これは、ソフトペリクルが、F2レーザのレーザ光に対する耐光性が著しく低く、短期間でダメージを受けるためである。
これに対し、厚さ0.3mm〜0.8mmの石英ガラスで構成したハードペリクルを用いれば、F2レーザ光に対する耐光性が向上する。しかしながら、ハードペリクルは、ソフトペリクルに比べて厚さが300〜1000倍にもなり、本来ウエハの上に露光されるべきパターンの光像が歪むなど問題がある。
【0009】
これらのように、現状では、F2リソグラフィに用いることができる実用的なペリクル技術が確立されていない。
また、F2リソグラフィの次の世代、あるいはF2リソグラフィに代わるリソグラフィとして期待されている、X線領域である波長13.4nmの光源とするEUVL(Extremely Ultraviolet Lithography)では、光源の波長13.4nmのX線に対して、これを通すガラスや樹脂膜が存在しない。このため、EUVLに用いることができるペリクル技術がないのが現状である。
同様にLEEPL(Low Energy E−beam Proximity Projection Lithography)などの電子ビームを用いたパターン転写型のリソグラフィにおいても、進路を曲げずに電子ビームを通過させる膜は無く、利用できるペリクル技術が存在していない。
【0010】
以上に示したように、露光波長がより短い次世代リソグラフィ技術で用いられる露光装置では、ペリクルが実現しにくく、また利用できないため、パーティクルに起因する様々な問題が発生していた。例えば、マスクに付着したパーティクルが、ブロアーによりエアを吹き付けた程度では除去できないなど、容易に取り除けない場合には、マスクを再作成することになる。
【0011】
一方、半導体製造装置のウエハチャックやアームなど、ウエハが搭載されるパーツに付着したパーティクルを除去する手法の一つとして、粘着テープを用いる技術がある(特許文献1参照)。この技術によれば、ウエハなどの表面に付着したパーティクルを、容易に除去することを可能としている。
【0012】
【特許文献1】
特開平7−142450号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、粘着テープを用いてパーティクルを除去する技術を前述したような露光装置に適用することが、容易ではないという問題があった。
露光装置のマスクステージに固定するまでの間にパーティクルが付着する場合もあるため、マスクに付着したパーティクルの除去は、露光装置で露光に用いる直前に行うことが望ましい。しかしながら、マスクステージに固定されたマスクのパターン形成領域に、粘着テープ(粘着シート)を均一に貼り付けることが容易ではなく、この結果、パーティクルが完全に除去できない場合が多い。
【0014】
例えば、露光装置においては、図7に示すように、マスク701はマスクステージ703に固定され、マスク701のマスクパターン形成領域702が、マスクステージ703の開口領域で露出するようにされている。このような状態では、マスクステージ703の枠部分が妨げとなり、パーティクル除去のための粘着シートを、マスクパターン形成領域702に均一に貼り付けることが容易ではない。
【0015】
本発明は、以上のような問題点を解消するためになされたものであり、露光のためにマスクステージに固定されたマスクに付着しているパーティクルを除去できるようにすることを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る露光装置は、マスクに設けられたマスクパターンを露光対象のウエハの上に露光する露光装置であって、露光時にウエハを載置するステージと、このステージの上方で、マスクパターンの形成面をステージの方向に向けてマスクを昇降可能に保持する保持手段と、少なくとも表面に粘着層が形成されたシート状のパーティクル除去部材をステージとマスク保持手段に保持されるマスクとの間に搬入する移動機構とを少なくとも備え、マスク保持手段は、ステージの上に保持しているマスクを下降させ、パーティクル除去部材とマスクとを重着させるようにしたものである。
この露光装置によれば、露光時にマスクが配置される状態で、パーティクル除去部材の表面に設けられた粘着層が、マスクのマスクパターン形成面に当接する。
【0017】
また、本発明に係る他の露光装置は、マスクに設けられたマスクパターンを露光対象のウエハの上に露光する露光装置であって、露光時にマスクを固定するマスクステージと、このマスクステージにマスクを搬入するマスク移動機構と、少なくとも主表面に粘着層が形成された平面状のパーティクル除去部材を載置する構造物とパーティクル除去部材とを別々にまたは同時にマスクステージの上に搬入し、マスクステージの上に構造物およびパーティクル除去部材を載置させる移動機構とを少なくとも備え、マスク移動機構は、マスクステージの上に載置されたパーティクル除去部材の上にマスクを搬入し、構造物の上でパーティクル除去部材にマスクを当接させるようにしたものである。
この露光装置によれば、露光時にマスクが配置される状態で、パーティクル除去部材の表面に設けられた粘着層が、マスクのマスクパターン形成面に当接する。
【0018】
上記露光装置において、パーティクル除去部材は、裏面に粘着層を備えるようにしてもよい。また、パーティクル除去部材は、裏面に粘着層を備えてステージの上に載置されるようにしてもよい。
また、上記露光装置において、パーティクル除去部材は、裏面に粘着層を備え、ステージの上に載置されたウエハに当接させるようにしても良い。
また、マスクは、パターン面が最も飛び出したペリクルレスの等倍マスクであり、保持手段は、露光時にマスクをステージの上に載置されたウエハに接近して保持するようにしたものである。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施の形態における露光装置の構成例を模式的に示す構成図である。図1は、露光装置の構成を平面的に示している。
【0020】
露光装置100は、まず、25枚のウエハを収容可能なウエハカセット101が固定されるカセットステージ102、マスク103を格納するマスクホルダー104、露光対象のウエハが固定されるステージ105、ステージ105の上方でマスク103を保持するマスク支持アーム(マスク保持手段)106を備えている。
露光装置100は、例えば、電子線露光装置であり、露光対象のウエハとマスク103とを近接させた状態で等倍露光を行う装置である。従って、マスク103は、所謂等倍のマスクである。
【0021】
加えて、図1に示す露光装置では、パーティクル除去ウエハ(パーティクル除去部材)107およびこれを格納するウエハ格納部108を備えるようにした。パーティクル除去ウエハ107は、ウエハ状部材の平面上に粘着層が形成されたものである。本実施の形態において、パーティクル除去ウエハ107は、露光対象となるウエハと同様のベアウエハの両面に、粘着層が設けられたものである。例えば、上記ベアウエハの表面に、公知の粘着剤が塗布された粘着シートがつけられたものである(特許文献1参照)。また、上記粘着剤を、ベアウエハの両面に、塗布することで粘着層を形成しても良い。
【0022】
つぎに、この露光装置の動作について、図2のフローチャートを用いて説明する。
まず、図示しない移動機構が、パーティクル除去ウエハ107を、ウエハ格納部108よりステージ105の上に移動して固定(配置)する(ステップS201)。移動機構は、例えばロボットアームであり、パーティクル除去ウエハ107を保持して移動させるものである。
【0023】
パーティクル除去ウエハ107がステージ105に配置されると、図示しないマスク搬送機構が、マスクホルダー104に格納されているマスク103を搬出し、ステージ105の上方に移動させる。マスク103がステージ105の上方に移動されると、マスク支持アーム106がステージ105の上に移動し、マスク103を保持する(ステップS202)。
【0024】
マスク103がマスク支持アーム106に挟まれて保持されると、マスク支持アーム106は、自身をステージ105の方向に下降させ(ステップS203)、マスク103をステージ105の上に固定されているパーティクル除去ウエハ107に当接させる。
図3の断面図に、マスク支持アーム106に保持されたマスク103と、パーティクル除去ウエハ107とステージ105との位置関係について示す。
【0025】
ステージ105の上には、図示しない移動機構によりパーティクル除去ウエハ107が固定され、この上方には、マスク支持アーム106により保持されたマスク103が配置されている。パーティクル除去ウエハ107は、両面に粘着層107a,107bが形成されている。
【0026】
この状態で、マスク支持アーム106は、ステージ105の方向に下降する。マスク支持アーム106が下降するに従い、マスク103のパターンが形成されたパターン面103aが、パーティクル除去ウエハ107の粘着層107aの表面に当接すると(ステップS204:YES)、マスク103の下降が停止する。このとき、マスク103とパーティクル除去ウエハ107は、ステージ105の上で重着した状態となる。
【0027】
以上のプロセスにより、ステージ105の上において、マスク103の自重により、マスク103のパターン面103aは、パーティクル除去ウエハ107の粘着層107aに押し付けられた状態となる。このことにより、パターン面103aに付着していたパーティクルは、粘着層107aに固着する。また、同時に、パーティクル除去ウエハ107の粘着層107bが、ステージ105のウエハが固定される面に押し付けられた状態となる。このことにより、ステージ105の上に付着していたパーティクルが、粘着層107bに固着する。
【0028】
この後、マスク103を保持するマスク支持アーム106は、ステージ105より離間する方向に上昇し、所定の位置で待機する(ステップS205)。パーティクル除去ウエハ107は、図示しない移動機構によりステージ105の上に固定されているため、上述したことにより、マスク103(パターン面103a)は、パーティクル除去ウエハ107の粘着層107aより剥離される。この結果、パターン面103aに付着していたパーティクルは、粘着層107aに固着されてパターン面103より除去される。
【0029】
マスク支持アーム106が上昇してマスク103がパーティクル除去ウエハ107より離間した後、図示しない移動機構は、パーティクル除去ウエハ107をステージ105より離間(搬出)し、ウエハ格納部108に格納する(ステップS206)。この結果、ステージ105の上に付着していたパーティクルは、粘着層107bに固着されたことにより、ステージ105の上から除去される。
【0030】
この後、ウエハカセット101より図示しない搬送機構がウエハを搬出し、搬出したウエハをステージ105の上に搬入する(ステップS207)。ウエハが搬入されたステージ105では、搬入されたウエハを所定の位置に固定する。露光対象のウエハがステージ105に固定されると、マスク支持アーム106が所定の位置にまで下降し(ステップS208)、露光対象のウエハの上に、所定の距離を離間した露光位置でマスク103を固定する(ステップS209:YES)。
【0031】
この状態で、マスク103の上方より、図示しない電子線源より電子線を照射して露光を行う(ステップS210)。所定時間の露光を行った後、マスク支持アーム106は、マスク103を保持したまま所定の位置まで上昇して停止する(ステップS211)。マスク支持アーム106が所定の位置にまで上昇した後、図示しない搬送機構が、露光済みのウエハを搬出する。
【0032】
以上に説明したことにより、本実施の形態によれば、マスク103のパターン面103aに付着したパーティクルを、粘着層を有するパーティクル除去ウエハ107によって除去してから露光を行うことができる。
本実施の形態では、露光対象となるウエハに用いられるベアウエハに粘着層を設け、これをパーティクル除去ウエハ107とした。この結果、本実施の形態によれば、露光時にマスクが配置される箇所において、粘着部分(面)をマスクのパターン形成面に対向した状態で配置させることが容易となる。また、ベアウエハに粘着層を設けているため、マスクのパターン面に、粘着する部分を均一に貼り付けることが可能となる。加えて、これらの構成は、露光装置の構成を大きく変更することなく実現できる。
【0033】
また、パーティクルの除去は、露光を行う直前で行われるので、露光を行うときまでに、再度パーティクルが付着することが発生しにくい。また、パーティクルの除去は、露光装置100のステージ105などが配置された内部(装置内部)を、装置外に開放することがない状態で行える。このため、露光装置100が、例えばミニエンバイロメント型のクリーンルームに設置されているような場合であっても、露光装置100の周囲に存在しているパーティクルが、マスク103のパーティクル除去のために、露光装置100の内部に侵入することがない。
【0034】
また、ステージ105の上にパーティクルが付着した状態で、この上に露光対象のウエハを固定しようとすると、ウエハが歪み、また、ウエハがステージ105の上面に対して傾斜した状態となる。マスク支持アーム106は、パターン面103aとステージ105の上面とが平行となるように、マスク103を支持する。このため、ウエハが、ステージ105の上面に対して傾斜し、またウエハが歪んだ状態では、ウエハの露光面とパターン面103aとが平行な状態を保持できず、パターン面103aのパターンを、正確に露光できなくなる。
【0035】
このことに対し、本実施の形態によれば、前述したように、ステージ105の上のパーティクルも除去されるようになるので、ウエハの傾斜やウエハの歪みなどを起こすことなく、正確な露光が行えるようになる。
【0036】
なお、ステージ105の上に露光対象のウエハを搬入して固定した後、パーティクル除去ウエハ107をステージ105の上に配置し、この上にマスク103を搬入し、この後、マスク103をパーティクル除去ウエハ107に当接させてもよい。このようにすることで、マスク103の自重により、パーティクル除去ウエハ107,露光対象のウエハ,およびステージ105が、重着した状態となる。
【0037】
この結果、パーティクル除去ウエハ107の裏面においては、露光対象のウエハの表面にある異物が、パーティクル除去ウエハ107の粘着層107bに固着し、上記ウエハよりパーティクル除去ウエハ107を離間することで、ウエハ上の異物が除去されるようになる。
【0038】
このように、マスク103のパターン面103aとともに、露光対象のウエハの上面の両方の異物を除去しておくことで、マスク103のパターン面103aを、露光対象のウエハにより近接させることができる。マスクをウエハに近づけることができれば、マスクを通過した電子線がウエハに到達するまでに発生する広がりやぼけが低減されるようになり、より高い解像度でパターンを露光することが可能となる。
【0039】
ところで、上述した実施の形態では、ウエハに等倍マスクが近接して配置される等倍の露光装置に、本発明を適用した場合について説明したが、本発明は、これに限るものではなく、投影露光装置にも適用できる。
以下、投影露光装置を例にした実施の形態について説明する。
図4は、本発明の他の実施の形態における露光装置の一部構成を模式的に示す断面図である。
【0040】
図4の露光装置は、パーティクル除去ウエハ405を載置するパーティクル除去ウエハ台404を新に設けたものである。パーティクル除去ウエハ台404は、上面に、パーティクル除去ウエハ405が載置される定盤(構造体)を備えており、図示しない移動機構によりマスクステージ403の上に搬入搬出される。パーティクル除去ウエハ405は、両面に粘着層405a,405bを備え、やはり図示しない移動機構により、マスクステージ403の上に搬入搬出される。パーティクル除去ウエハ台404の移動機構とパーティクル除去ウエハ405の移動機構とは、例えば同一のロボットアームにより共用するようにしても良く、各々設けるようにしても良い。
【0041】
以下、図4に示す露光装置の動作について説明する。まず、図示しない移動機構により、パーティクル除去ウエハ台404が、マスクステージ403の上に搬入されて載置される。ついで、図示しない移動機構により、パーティクル除去ウエハ405が、パーティクル除去ウエハ台404の定盤上に搬入されて載置される。定盤上に載置されたパーティクル除去ウエハ405は、裏面の粘着層405bにより、定盤上に固定される。
【0042】
この後、図示しないマスク搬送機構が、マスク401をパーティクル除去ウエハ405の上に搬入して載置する。
このことにより、マスク401とパーティクル除去ウエハ405とパーティクル除去ウエハ台404とが、重着した状態となり、マスク401のパターン面402は、マスク401の自重により、粘着層405aに押し付けられる。また、パーティクル除去ウエハ405は、パーティクル除去ウエハ台404の定盤の上に載置されているため、粘着層405aは、撓むなどのことが無く、マスク401のパターン面402に均一に当接する。
【0043】
これらの結果、パターン面402に付着しているパーティクルは、粘着層405aに固着する。また、粘着層405aは、パターン面402に均一に当接しているので、パターン面402に付着しているすべてのパーティクルが、粘着層405aに固着する。
この後、図示していないマスク搬送機構により、マスク401を保持してマスクステージ403から離間する方向(上方)に移動させ、マスク401とパーティクル除去ウエハ405(粘着層405a)とを離間させ、この状態で待機する。このとき、粘着層405aに固着したパーティクルは、パターン面402より除去される。
【0044】
ついで、図示しない移動機構により、パーティクル除去ウエハ405を、パーティクル除去ウエハ台404の上より搬出し、かつ、パーティクル除去ウエハ台404も、マスクステージ403の上より搬出する。
この後、図示しないマスク搬送機構により、マスク401を、マスクステージ403の上に搬入し、例えば、図示しないマスク位置合わせ機構により、マスクステージ403とマスク401とが所定の位置関係となるように、マスク401を固定する。
【0045】
以上に説明したことにより、本実施の形態によれば、マスク401のパターン面402に付着したパーティクルを、除去してから露光を行うことができる。
本実施の形態によれば、板状のウエハに粘着層を設けてパーティクル除去ウエハ405とし、これをパーティクル除去ウエハ台404の定盤上で、マスク401に当接させるようにした。
【0046】
この結果、本実施の形態によれば、パーティクル除去ウエハ405をパーティクル除去ウエハ台404の定盤上に載置することにより、パーティクルを固着する粘着部分を、変形することなく平坦な状態で、パターン面402に接触させることが可能となる。また、本実施の形態によれば、露光時にマスクが配置される箇所において、粘着部分(面)をマスクのパターン面に当接させるようにしている。これらの構成は、従来よりある露光装置の構成を大きく変更することなく実現できる。
【0047】
また、パーティクルの除去は、露光を行う直前で行われるので、露光を行うときまでに再度パーティクルが付着することが発生しにくい。また、パーティクルの除去は、露光装置のマスクステージ403などが配置された内部(装置内部)を、装置外に開放することがない状態で行える。このため、露光装置が、例えばミニエンバイロメント型のクリーンルームに設置されているような場合であっても、露光装置の周囲に存在しているパーティクルが、パーティクル除去のために、露光装置の内部に侵入することがない。
【0048】
なお、上述では、パーティクル除去ウエハの粘着層をマスクのパターン面に当接させることで、パーティクルを除去するようにしたが、ローラの表面に粘着層を設け、この粘着層をマスクのパターン面に当接させてパーティクルを除去するようにしても良い。
【0049】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、ステージやパーティクル除去ウエハ台の定盤上でパーティクル除去ウエハ(パーティクル除去部材)とマスクとを重着させることで、露光時にマスクが配置される状態で、パーティクル除去ウエハの表面に設けられた粘着層が、マスクのマスクパターン形成面に当接するようにした。
この結果、本発明によれば、露光のためにマスクステージに固定されたマスクに付着しているパーティクルを除去できるようになるという優れた効果が得られる。
【0050】
本発明は、F2リソグラフィ、EUVL、LEEPL等のペリクルを用いないマスクによる露光装置に対して有効であり、これらの露光装置を、パーティクルに影響されにくい状態にできる。特に、等倍マスクを用いるLEEPL装置において、マスクの構造等を変更する必要がないので適用しやすい。また、従来必要であった、ブロウによってペリクルレスマスクからパーティクル除去を行う際の装置の停止,開放が,不必要となり装置停止時間の大幅な削減ができ、半導体デバイスの生産性が低下することもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における露光装置の構成例を模式的に示す構成図である。
【図2】本発明の実施の形態における露光装置の動作例を示すフローチャートである。
【図3】本発明の実施の形態における露光装置の一部構成を模式的に示す断面図である。
【図4】本発明の他の実施の形態における露光装置の一部構成を模式的に示す断面図である。
【図5】ステッパの概略構成を示す斜視図である。
【図6】ペリクルが設けられたマスクの構成を示す断面図である。
【図7】マスクとマスクステージの関係を示す断面図である。
【符号の説明】
100…露光装置、101…ウエハカセット、102…カセットステージ、103…マスク、103a…パターン面、104…マスクホルダー、105…ステージ、106…マスク支持アーム(マスク保持手段)、107…パーティクル除去ウエハ、107a,107b…粘着層、108…ウエハ格納部、401…マスク、402…パターン面、403…マスクステージ、404…パーティクル除去ウエハ台、405…パーティクル除去ウエハ、405a,405b…粘着層、501…マスクステージ、502…マスク、503…縮小投影光学系、504…ウエハステージ、505…ウエハ、506…光像、601…マスク、602…マスクパターン、603…枠、604…極薄い膜(ペリクル)、701…マスク、702…マスクパターン形成領域、703…マスクステージ。
Claims (6)
- マスクに設けられたマスクパターンを露光対象のウエハの上に露光する露光装置であって、
露光時に前記ウエハを載置するステージと、
このステージの上方で、前記マスクパターンの形成面を前記ステージの方向に向けて前記マスクを昇降可能に保持する保持手段と、
少なくとも表面に粘着層が形成されたシート状のパーティクル除去部材を前記ステージと前記マスク保持手段に保持されるマスクとの間に搬入する移動機構と
を少なくとも備え、
前記マスク保持手段は、
前記ステージの上に保持している前記マスクを下降させ、前記パーティクル除去部材と前記マスクとを重着させる
ことを特徴とする露光装置。 - マスクに設けられたマスクパターンを露光対象のウエハの上に露光する露光装置であって、
露光時に前記マスクを固定するマスクステージと、
このマスクステージに前記マスクを搬入するマスク移動機構と、
少なくとも主表面に粘着層が形成された平面状のパーティクル除去部材を載置する構造物と前記パーティクル除去部材とを別々にまたは同時に前記マスクステージの上に搬入し、前記マスクステージの上に前記構造物および前記パーティクル除去部材を載置させる移動機構と
を少なくとも備え、
前記マスク移動機構は、
前記マスクステージの上に載置された前記パーティクル除去部材の上に前記マスクを搬入し、前記構造物の上で前記パーティクル除去部材に前記マスクを当接させる
ことを特徴とする露光装置。 - 請求項1または2記載の露光装置において、
前記パーティクル除去部材は、裏面にも粘着層を備えたことを特徴とする露光装置。 - 請求項1記載の露光装置において、
前記パーティクル除去部材は、裏面にも粘着層を備えて前記ステージの上に載置されることを特徴とする露光装置。 - 請求項1記載の露光装置において、
前記パーティクル除去部材は、裏面にも粘着層を備え、前記ステージの上に載置された前記ウエハに当接することを特徴とする露光装置。 - 請求項1記載の露光装置において、
前記マスクは、パターン面が最も飛び出したペリクルレスの等倍マスクであり、
前記保持手段は、露光時に前記マスクを前記ステージの上に載置された前記ウエハに接近して保持することを特徴とする露光装置。
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JP2003061539A JP2004273705A (ja) | 2003-03-07 | 2003-03-07 | 露光装置 |
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