JP2004273473A - 半導体ウェハ収納容器 - Google Patents
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Abstract
【課題】外気の塵を含んだ渦を、半導体ウェハ収納容器の収納部に侵入できないようにして、該ウェハ収納容器内を清浄雰囲気に保持する。
【解決手段】ミニエンバライメント方式の半導体製造装置のウェハ収納容器110aにおいて、蓋75を装着する蓋装着部74の外周面に間隔を有して多数突設されたリブ101の外側端縁部に、前記蓋装着部74の外周端縁部に直角に突設されたフランジ100を連結固定し、更に、該フランジ100の外周突縁部に、清浄空気の流れ方向に沿って、幅のある平坦な環状の翼片111の外側端部を直角に連結固定する。
【選択図】図1
【解決手段】ミニエンバライメント方式の半導体製造装置のウェハ収納容器110aにおいて、蓋75を装着する蓋装着部74の外周面に間隔を有して多数突設されたリブ101の外側端縁部に、前記蓋装着部74の外周端縁部に直角に突設されたフランジ100を連結固定し、更に、該フランジ100の外周突縁部に、清浄空気の流れ方向に沿って、幅のある平坦な環状の翼片111の外側端部を直角に連結固定する。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ミニエンバライメント方式の半導体製造用クリーンルームで使用される半導体ウェハ収納容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体製造クリーンルームでは、投資削減、省エネのためにウェハの搬送・ハンドリングを収納容器に入れて行うミニエンバライメント方式が採用され、また、1枚のウェハから多くの半導体チップを採るためにウェハサイズは300mm径になりつつある。
【0003】300mm径世代のミニエンバライメント方式では、ウェハを収納する収納容器、および前記収納容器からウェハを外気に触れずに半導体製造装置内へ出し入れするためのローディング部の仕様が世界標準として決められている。
【0004】クリーンルーム70内に設置された従来のミニエンバライメント方式の半導体製造装置は、図6〜図8に示すように形成されている。すなわち、図6は、従来の300mmウェハ用収納容器の組立分解斜視図、図7は、従来の300mmウェハ用ローディング装置の斜視図であり、また図8は、従来のミニエンバライメント方式の半導体製造装置の概略縦断面図であり、収納容器71の収納部72には、複数段に亘ってウェハ73が収納され、且つ前記収納容器71は、前記ウェハ73の蓋装着部74に蓋75を装着して閉鎖することにより密閉される。そして、前記収納容器71は、半導体製造装置76の前面板77に一体に取付けられたローディング部78に、前後動自在に設置された収納容器台79上に載置される。
【0005】前記従来の収納容器71においては、図6で示すように、蓋75を装着する蓋装着部74の外周端縁部には、環状のフランジ100が、該蓋装着部74の外周面に、間隔を有して多数突設されたリブ101で支持固定されて形成するのが一般的である。そして、前記リブ101を設けることにより収納容器71の重量が低減される。なお、図6・図8において、101aは、前記各リブ101の内側端部を支持固定するために、前記蓋装着部74の外周面に突設されたリブ保持板で、前記フランジ100より低く形成されている。
【0006】また、前記半導体製造装置76の中央部には、区画壁80を設けて区画して、前方側を高清浄空間81とし、後方側を低清浄空間82とする。
【0007】前記高清浄空間81の上方天井面には、ファン83とフィルター84を備えて形成されたファンフィルターユニット85が設置され、該ファンフィルターユニット85より清浄空気86が高清浄空間81に送気されて、高清浄雰囲気を保持するよう形成されている。
【0008】前記半導体製造装置76を構成する高清浄空間81の前記前面板77の前記収納容器71の蓋75に対面する位置には、該収納容器71内のウェハ73を該高清浄空間81内に移送したり、あるいは収納容器71内に装入する際の通路となる開口部87が、ローディング部78の開口部98と連通するようにして設けられている。
【0009】前記前面板77の内側下面には、例えば、電動モータより成る駆動部88が固定され、且つ該駆動部88を介して、前進・後退および上昇・下降できるよう蓋開閉アーム89が、前記駆動部88に連結されると共に、該蓋開閉アーム89の上方の前記開口部87側には、前記収納容器71の蓋75に係合固定して、該蓋75を開閉するプレート90が連結固定されている。
【0010】なお、図中91は前記プレート90に突設された係合用フックで、該係合用フック91を蓋75に設けられた係合受部92に係合固定して、前記プレート90と蓋75を一体とする。すなわち、収納容器71の蓋75の開閉は、蓋75を保持する係合用フック91を備えたプレート90を上方部に固定した蓋開閉アーム89を、前記駆動部88で、前進・後退および上昇・下降操作することにより行う。
【0011】前記高清浄空間81には、収納容器71から該高清浄空間81内にウェハ73を移送したり、あるいは該収納容器71内に装入したりするためのアーム93を上方に備えたロボット94が設置されている。前記収納容器71から前記アーム93に移載されて、該高清浄空間81内に移送したウェハ73は、前記ロボット94により低清浄空間82内に設置されたチャンバー95に送られて加工される。そして、前記加工されたウェハ73は、前記チャンバー95から前記アーム93に移載されて、前記収納容器71に装入される。
【0012】前記収納容器71に収納されたウェハ73をアーム93上に移載して移送するには、ウェハ73を収納した収納容器71をローディング部78の収納容器台79上に載置して、半導体製造装置76側へ前進させ、プレート90の係合用フック91を収納容器71の蓋75の係合受部92に係合固定して、前記プレート90と蓋75を一体として保持し、駆動部88で前記蓋開閉アーム89を高清浄空間81の内側に後退させて、蓋75を開け、然る後前記蓋開閉アーム89を駆動部88で下降させ、更に、ロボット94のアーム93で、収納容器71内部のウェハ73を取り出し、低清浄空間82内のチャンバー95へ移送して前記ウェハ73を加工する。
【0013】前記チャンバー95内で加工されたウェハ73は、該チャンバー95よりアーム93で取り出して収納容器71へ収納し、駆動部88で蓋開閉アーム89を上昇させ、更に収納容器71側に後退させ、プレート90の係合用フック91で保持された蓋75を、収納容器71の出入口74に装着固定した後、前記係合用フック91と係合受部92の係合状態を解除し、蓋開閉アーム89を高清浄空間81内側に後退・下降させて一連の操作が終了する。
【0014】前記半導体製造装置76において、ウェハ73が暴露される高清浄空間81は、該高清浄空間81内の天井に取り付けられたファンフィルターユニット85で常に清浄空気86が噴出され、清浄に保たれ、更に、ローディング部78の開口部98と収納容器71の隙間96から常に清浄空気86を、半導体製造装置76内から該半導体製造装置76外のクリーンルーム70へ噴出し、ウェハ73を外気に曝すことなく収納容器71から半導体製造装置76内に取出し、または該半導体製造装置76内で加工されたウェハ73を収納容器71に戻すようにすることが、従来のミニエンバライメント方式の半導体製造装置の基本的構成である。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】前記従来のミニエンバライメント方式の半導体製造装置における収納容器71への塵の吸い込みの状況について、可視化装置によって実験した結果を、図9・図10により説明する。図9は、蓋75を開くために、蓋開閉アーム89を収納容器71側に後退させ、プレート90の係合用フック91で収納容器71の蓋75を保持している状態を示す要部の縦断面図である。この状態においては、ローディング部78の開口部98と収納容器71の隙間96へ、常に清浄空気86が半導体製造装置76内から噴出しているが、前記収納容器71の蓋75の装着部74のフランジ100を起点に、下流側には外気の塵を含んだ渦102が発生していることが実験の結果判明した。
【0016】また、図10は、蓋開閉アーム89を高清浄空間81の内部側へ後退させて、プレート90の係合用フック91で収納容器71の蓋75を保持して、前記収納容器71の蓋75を開けた状態を示す要部の縦断面図である。すなわち、図10で示すように、蓋開閉アーム89を高清浄空間81内部側に後退させて、プレート90の係合用フック91で保持している収納容器71の蓋75を開けると、該収納容器71の収納部72の圧力が瞬間的に下がり、蓋75の装着部74のフランジ100を起点に、下流側に発生している外気の塵を含んだ渦102が、半導体製造装置76外へ噴出している清浄空気86の流れに逆らって逆流103し、該収納容器71内に侵入104することが確認できた。
【0017】そして、この際、高清浄空間81内の天井に取り付けられたファンフィルターユニット85の風速を上げて、清浄空気86の前記半導体製造装置76外への噴出速度を上げたが、塵を含んだ渦102の逆流103は防げず、その結果収納容器71内への外気の塵を含んだ渦102の侵入104を阻止することができなかった。
【0018】従って、前記従来の収納容器71によれば、蓋75を開けると、該収納容器71の収納部72の圧力が瞬間的に下がり、蓋75の装着部74のフランジ100を起点に、下流側に発生している外気の塵を含んだ渦102が、半導体製造装置76外へ噴出している清浄空気86の流れに逆らって逆流103し、該収納容器71内に侵入104してしまい、前記収納容器71内を清浄雰囲気に保持することができないという課題があった。
【0019】本発明は、前記課題を解決すべくなされたもので、収納容器内に外気の塵を含んだ渦が侵入することなく、該収納容器内を清浄雰囲気に保持することができる半導体ウェハ収納容器を提供しようとするものである。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明は、収納容器にウェハを収納し、該収納容器を半導体製造装置のローディング部の収納容器台上に載置し、半導体製造装置を構成する高清浄空間内に取り付けられたファンフィルターユニットにより、前記半導体製造装置内を該半導体製造装置外に対して陽圧にして、ローディング部の開口部と収納容器の隙間から常に清浄空気を前記半導体製造装置内から該半導体製造装置外へ噴出し、前記収納容器内のウェハを外気に曝すことなく、蓋を開けて、ロボットのアームで前記半導体製造装置内に移送し、または該半導体製造装置内で加工されたウェハを収納容器に戻して加工するミニエンバライメント方式の半導体製造装置において、蓋を装着する蓋装着部の外周面に間隔を有して多数突設されたリブの外側端縁部に、前記蓋装着部の外周端縁部に直角に突設されたフランジを連結固定し、更に、該フランジの外周突縁部に、清浄空気の流れ方向に沿って、幅のある平坦な環状の翼片の外側端部を直角に連結固定するという手段、または、
収納容器にウェハを収納し、該収納容器を半導体製造装置のローディング部の収納容器台上に載置し、半導体製造装置を構成する高清浄空間内に取り付けられたファンフィルターユニットにより、前記半導体製造装置内を該半導体製造装置外に対して陽圧にして、ローディング部の開口部と収納容器の隙間から常に清浄空気を前記半導体製造装置内から該半導体製造装置外へ噴出し、前記収納容器内のウェハを外気に曝すことなく、蓋を開けて、ロボットのアームで前記半導体製造装置内に移送し、または該半導体製造装置内で加工されたウェハを収納容器に戻して加工するミニエンバライメント方式の半導体製造装置において、蓋を装着する蓋装着部の外周端縁部に直角に突設されたフランジの外周突縁部に、清浄空気の流れ方向に沿って、幅のある平坦な環状の翼片の外側端部を直角に連結固定するという手段、あるいは、
収納容器にウェハを収納し、該収納容器を半導体製造装置のローディング部の収納容器台上に載置し、半導体製造装置を構成する高清浄空間内に取り付けられたファンフィルターユニットにより、前記半導体製造装置内を該半導体製造装置外に対して陽圧にして、ローディング部の開口部と収納容器の隙間から常に清浄空気を前記半導体製造装置内から該半導体製造装置外へ噴出し、前記収納容器内のウェハを外気に曝すことなく、蓋を開けて、ロボットのアームで前記半導体製造装置内に移送し、または該半導体製造装置内で加工されたウェハを収納容器に戻して加工するミニエンバライメント方式の半導体製造装置において、蓋を装着する蓋装着部の外周端縁部にフランジを直角に突設すると共に、該フランジの外周突縁部に、清浄空気の流れ方向に沿って、幅のある平坦な環状の翼片の外側端部を直角に連結固定して、前記フランジと翼片と蓋装着部で形成された隙間空間に充填材を流し込み凝固させ、該フランジと翼片と蓋装着部を一体に連結固定するという手段、
を採用することにより、上記課題を解決した。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明の実施の形態においては、従来と同一構成のものは、そのまま同一符号を使用して説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態における半導体ウェハ収納容器の蓋を外して示す全体の一部切欠き斜視図である。そして、本発明の第1の実施の形態における半導体ウェハ収納容器の断面は、図2・図3に示されている。すなわち、ウェハ73の収納容器110aは、蓋75を装着する蓋装着部74の外周面に、間隔を有して多数突設されたリブ101の外側端部に、蓋装着部74の外周端縁部に直角に突設されたフランジ100を連結固定し、更に、前記フランジ100の外周突縁部に、清浄空気86の流れ方向に沿って、幅のある平坦な環状の翼片111の外側端部を直角に連結固定すると共に、前記翼片111の内壁面を前記各リブ101に連結固定して形成されている。前記環状の翼片111の幅は、特に限定する必要はないが、好ましくは、蓋75の厚み分程度とすることが推奨される。
【0022】次に、前記構成より成る本発明ウェハ収納容器における塵の吸い込み状況を可視化装置による実験の結果を、図2・図3により説明する。図2は、蓋75を開くために、蓋開閉アーム89を収納容器110a側に後退させ、プレート90の係合用フック91で収納容器71の蓋75を保持している状態を示す要部の縦断面図である。この状態において、収納容器110aは、蓋75を装着する蓋装着部74の外周面に、間隔を有して多数突設されたリブ101でフランジ100を支持固定すると共に、前記フランジ100の外周突縁部に、清浄空気86の流れ方向に沿って、幅のある平坦な環状の翼片111の外側端部を直角に連結固定して形成されているので、外気の塵を含んだ渦102は、前記従来の収納容器71の場合と異なり、幅のある平坦な環状の翼片111の下流側に発生している。
【0023】また、図3は、蓋開閉アーム89を高清浄空間81内部側に後退させて、プレート90の係合用フック91で収納容器110aの蓋75を保持して、前記収納容器110aの蓋75を開けた状態を示す要部の縦断面図である。すなわち、図3で示すように、蓋開閉アーム89を高清浄空間81内部側に後退させて、プレート90の係合用フック91で保持している収納容器110aの蓋75を開けると、該収納容器110aの収納部72の圧力が瞬間的に下がり、平坦な翼片111の下流側に発生している外気の塵を含んだ渦102が、蓋75の装着部74のフランジ100を起点に、半導体製造装置76外へ噴出している清浄空気86の流れに逆らって、図10の符号103に示すように、逆流しようとするが、平坦な翼片111に幅(流れ方向の距離)があり、また、平坦な翼片111の整流効果により、外気の塵を含んだ渦102は収納容器110aの収納部72に侵入できないことが判明した。
【0024】前記各実験により、本発明収納容器110aにウェハ73を収納し、該収納容器110aを半導体製造装置76のローディング部78の収納容器台79上に載置し、半導体製造装置76を構成する高清浄空間81内に取り付けられたファンフィルターユニット85により、前記半導体製造装置76内を該半導体製造装76外に対して陽圧にして、ローディング部78の開口部98と収納容器110aの隙間96へ、前記半導体製造装置76内から常に清浄空気86を噴出し、収納容器110a内のウェハ73を、外気に曝すことなく、蓋75を開けて、ロボット94のアーム93で前記高清浄空間81内に移送し、またはチャンバー95内で加工されたウェハ73を収納容器110aに戻して加工するミニエンバライメント方式の半導体製造装置において、前記本発明収納容器110aの蓋75の装着部74の外周縁部のフランジ100に設けられた幅のある平坦な翼片111が、収納容器110aの蓋75を開いた時の収納部72の一時的な圧力低下により、半導体製造装置76外部の塵の前記収納容器110aの収納部72への吸い込み防止に効果的な構造であることが確認できた。
【0025】図4は、本発明の第2の実施の形態における半導体ウェハ収納容器の蓋を外して示す概略縦断面図である。すなわち、第2の実施の形態におけるウェハ73の収納容器110bは、前記第1の実施の形態と異なり、リブを取付けることなく、蓋75を装着する蓋装着部74の外周端縁部に、フランジ100を直角に突設すると共に、該フランジ100の外周突縁部に、清浄空気86の流れ方向に沿って、幅のある平坦な環状の翼片111の外側端部を直角に連結固定して形成されている。前記環状の翼片111の幅は、特に限定する必要はないが、好ましくは、蓋75の厚み分程度とすることが推奨される。
【0026】図5は、本発明の第3の実施の形態における半導体ウェハ収納容器の蓋を外して示す概略縦断面図である。すなわち、第2の実施の形態におけるウェハ73の収納容器110cは、前記第1の実施の形態と異なり、リブを取付けることなく、蓋75を装置する蓋装着部74の外周端縁部に、フランジ100を直角に突設すると共に、該フランジ100の外周突縁部に、清浄空気86の流れ方向に沿って、幅のある平坦な環状の翼片111の外側端部を直角に連結固定して、前記フランジ100と翼片111と蓋装着部74とで隙間空間112を形成する一方、該隙間空間112に合成樹脂等より成る充填材113を流し込み凝固させ、該フランジ100と翼片111と蓋装着部74とを一体に連結固定して形成されている。前記環状の翼片111の幅は、特に限定する必要はないが、好ましくは、蓋75の厚み分程度とすることが推奨される。
【0027】前記第2・第3の実施の形態における半導体ウェハ収納容器110b・110cの塵の吸い込み状況の可視化装置による実験の結果は、前記図2・図3の半導体ウェハ収納容器110aと同一結果が得られたので説明を省略する。
【0028】
【発明の効果】本発明は上述のようであるから、収納容器の蓋を開けると、該収納容器の収納部の圧力が瞬間的に下がり、平坦な翼片の下流側に発生している外気の塵を含んだ渦が、蓋の装着部のフランジを起点に、半導体製造装置外へ噴出している清浄空気の流れに逆らって逆流しようとするが、前記フランジに設けられた平坦な翼片の幅、および前記翼片の整流効果により、外気の塵を含んだ渦は収納容器の収納部に侵入できず、収納容器内を清浄雰囲気に保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明第1の実施の形態における半導体ウェハ収納容器の蓋を取り外して示す全体の一部切り欠き斜視図である。
【図2】本発明第1の実施の形態における半導体ウェハ収納容器の塵の吸い込み状況を可視化装置により実験した結果を示す要部の縦断面図である。
【図3】本発明第1の実施の形態における半導体ウェハ収納容器の塵の吸い込み状況を可視化装置により実験した結果を示す要部の縦断面図である。
【図4】本発明第2の実施の形態における半導体ウェハ収納容器の蓋を取り外して示す全体の概略縦断面図である。
【図5】本発明第3の実施の形態における半導体ウェハ収納容器の蓋を取り外して示す全体の概略縦断面図である。
【図6】従来のウェハ収納容器の組立分解斜視図である。
【図7】従来のウェハローディング装置の斜視図である。
【図8】従来のミニエンバライメント方式の半導体製造装置の概略縦断面図である。
【図9】従来の半導体ウェハ収納容器における塵の吸い込み状況を可視化装置により実験した結果を示す要部の縦断面図である。
【図10】従来の半導体ウェハ収納容器における塵の吸い込み状況を可視化装置により実験した結果を示す要部の縦断面図である。
【符号の説明】
73 ウェハ、 74 蓋装着部、 75 蓋、 76 半導体製造装置、78 ローディング部、 81 高清浄空間、 85 ファンフィルターユニット、 87 開口部、 93 アーム, 94 ロボット、96 隙間、 98開口部、 100 フランジ、 101 リブ、 110a〜110c ウェハ収納容器、111 翼片、 112 隙間空間、 113 充填材。
【発明の属する技術分野】本発明は、ミニエンバライメント方式の半導体製造用クリーンルームで使用される半導体ウェハ収納容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体製造クリーンルームでは、投資削減、省エネのためにウェハの搬送・ハンドリングを収納容器に入れて行うミニエンバライメント方式が採用され、また、1枚のウェハから多くの半導体チップを採るためにウェハサイズは300mm径になりつつある。
【0003】300mm径世代のミニエンバライメント方式では、ウェハを収納する収納容器、および前記収納容器からウェハを外気に触れずに半導体製造装置内へ出し入れするためのローディング部の仕様が世界標準として決められている。
【0004】クリーンルーム70内に設置された従来のミニエンバライメント方式の半導体製造装置は、図6〜図8に示すように形成されている。すなわち、図6は、従来の300mmウェハ用収納容器の組立分解斜視図、図7は、従来の300mmウェハ用ローディング装置の斜視図であり、また図8は、従来のミニエンバライメント方式の半導体製造装置の概略縦断面図であり、収納容器71の収納部72には、複数段に亘ってウェハ73が収納され、且つ前記収納容器71は、前記ウェハ73の蓋装着部74に蓋75を装着して閉鎖することにより密閉される。そして、前記収納容器71は、半導体製造装置76の前面板77に一体に取付けられたローディング部78に、前後動自在に設置された収納容器台79上に載置される。
【0005】前記従来の収納容器71においては、図6で示すように、蓋75を装着する蓋装着部74の外周端縁部には、環状のフランジ100が、該蓋装着部74の外周面に、間隔を有して多数突設されたリブ101で支持固定されて形成するのが一般的である。そして、前記リブ101を設けることにより収納容器71の重量が低減される。なお、図6・図8において、101aは、前記各リブ101の内側端部を支持固定するために、前記蓋装着部74の外周面に突設されたリブ保持板で、前記フランジ100より低く形成されている。
【0006】また、前記半導体製造装置76の中央部には、区画壁80を設けて区画して、前方側を高清浄空間81とし、後方側を低清浄空間82とする。
【0007】前記高清浄空間81の上方天井面には、ファン83とフィルター84を備えて形成されたファンフィルターユニット85が設置され、該ファンフィルターユニット85より清浄空気86が高清浄空間81に送気されて、高清浄雰囲気を保持するよう形成されている。
【0008】前記半導体製造装置76を構成する高清浄空間81の前記前面板77の前記収納容器71の蓋75に対面する位置には、該収納容器71内のウェハ73を該高清浄空間81内に移送したり、あるいは収納容器71内に装入する際の通路となる開口部87が、ローディング部78の開口部98と連通するようにして設けられている。
【0009】前記前面板77の内側下面には、例えば、電動モータより成る駆動部88が固定され、且つ該駆動部88を介して、前進・後退および上昇・下降できるよう蓋開閉アーム89が、前記駆動部88に連結されると共に、該蓋開閉アーム89の上方の前記開口部87側には、前記収納容器71の蓋75に係合固定して、該蓋75を開閉するプレート90が連結固定されている。
【0010】なお、図中91は前記プレート90に突設された係合用フックで、該係合用フック91を蓋75に設けられた係合受部92に係合固定して、前記プレート90と蓋75を一体とする。すなわち、収納容器71の蓋75の開閉は、蓋75を保持する係合用フック91を備えたプレート90を上方部に固定した蓋開閉アーム89を、前記駆動部88で、前進・後退および上昇・下降操作することにより行う。
【0011】前記高清浄空間81には、収納容器71から該高清浄空間81内にウェハ73を移送したり、あるいは該収納容器71内に装入したりするためのアーム93を上方に備えたロボット94が設置されている。前記収納容器71から前記アーム93に移載されて、該高清浄空間81内に移送したウェハ73は、前記ロボット94により低清浄空間82内に設置されたチャンバー95に送られて加工される。そして、前記加工されたウェハ73は、前記チャンバー95から前記アーム93に移載されて、前記収納容器71に装入される。
【0012】前記収納容器71に収納されたウェハ73をアーム93上に移載して移送するには、ウェハ73を収納した収納容器71をローディング部78の収納容器台79上に載置して、半導体製造装置76側へ前進させ、プレート90の係合用フック91を収納容器71の蓋75の係合受部92に係合固定して、前記プレート90と蓋75を一体として保持し、駆動部88で前記蓋開閉アーム89を高清浄空間81の内側に後退させて、蓋75を開け、然る後前記蓋開閉アーム89を駆動部88で下降させ、更に、ロボット94のアーム93で、収納容器71内部のウェハ73を取り出し、低清浄空間82内のチャンバー95へ移送して前記ウェハ73を加工する。
【0013】前記チャンバー95内で加工されたウェハ73は、該チャンバー95よりアーム93で取り出して収納容器71へ収納し、駆動部88で蓋開閉アーム89を上昇させ、更に収納容器71側に後退させ、プレート90の係合用フック91で保持された蓋75を、収納容器71の出入口74に装着固定した後、前記係合用フック91と係合受部92の係合状態を解除し、蓋開閉アーム89を高清浄空間81内側に後退・下降させて一連の操作が終了する。
【0014】前記半導体製造装置76において、ウェハ73が暴露される高清浄空間81は、該高清浄空間81内の天井に取り付けられたファンフィルターユニット85で常に清浄空気86が噴出され、清浄に保たれ、更に、ローディング部78の開口部98と収納容器71の隙間96から常に清浄空気86を、半導体製造装置76内から該半導体製造装置76外のクリーンルーム70へ噴出し、ウェハ73を外気に曝すことなく収納容器71から半導体製造装置76内に取出し、または該半導体製造装置76内で加工されたウェハ73を収納容器71に戻すようにすることが、従来のミニエンバライメント方式の半導体製造装置の基本的構成である。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】前記従来のミニエンバライメント方式の半導体製造装置における収納容器71への塵の吸い込みの状況について、可視化装置によって実験した結果を、図9・図10により説明する。図9は、蓋75を開くために、蓋開閉アーム89を収納容器71側に後退させ、プレート90の係合用フック91で収納容器71の蓋75を保持している状態を示す要部の縦断面図である。この状態においては、ローディング部78の開口部98と収納容器71の隙間96へ、常に清浄空気86が半導体製造装置76内から噴出しているが、前記収納容器71の蓋75の装着部74のフランジ100を起点に、下流側には外気の塵を含んだ渦102が発生していることが実験の結果判明した。
【0016】また、図10は、蓋開閉アーム89を高清浄空間81の内部側へ後退させて、プレート90の係合用フック91で収納容器71の蓋75を保持して、前記収納容器71の蓋75を開けた状態を示す要部の縦断面図である。すなわち、図10で示すように、蓋開閉アーム89を高清浄空間81内部側に後退させて、プレート90の係合用フック91で保持している収納容器71の蓋75を開けると、該収納容器71の収納部72の圧力が瞬間的に下がり、蓋75の装着部74のフランジ100を起点に、下流側に発生している外気の塵を含んだ渦102が、半導体製造装置76外へ噴出している清浄空気86の流れに逆らって逆流103し、該収納容器71内に侵入104することが確認できた。
【0017】そして、この際、高清浄空間81内の天井に取り付けられたファンフィルターユニット85の風速を上げて、清浄空気86の前記半導体製造装置76外への噴出速度を上げたが、塵を含んだ渦102の逆流103は防げず、その結果収納容器71内への外気の塵を含んだ渦102の侵入104を阻止することができなかった。
【0018】従って、前記従来の収納容器71によれば、蓋75を開けると、該収納容器71の収納部72の圧力が瞬間的に下がり、蓋75の装着部74のフランジ100を起点に、下流側に発生している外気の塵を含んだ渦102が、半導体製造装置76外へ噴出している清浄空気86の流れに逆らって逆流103し、該収納容器71内に侵入104してしまい、前記収納容器71内を清浄雰囲気に保持することができないという課題があった。
【0019】本発明は、前記課題を解決すべくなされたもので、収納容器内に外気の塵を含んだ渦が侵入することなく、該収納容器内を清浄雰囲気に保持することができる半導体ウェハ収納容器を提供しようとするものである。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明は、収納容器にウェハを収納し、該収納容器を半導体製造装置のローディング部の収納容器台上に載置し、半導体製造装置を構成する高清浄空間内に取り付けられたファンフィルターユニットにより、前記半導体製造装置内を該半導体製造装置外に対して陽圧にして、ローディング部の開口部と収納容器の隙間から常に清浄空気を前記半導体製造装置内から該半導体製造装置外へ噴出し、前記収納容器内のウェハを外気に曝すことなく、蓋を開けて、ロボットのアームで前記半導体製造装置内に移送し、または該半導体製造装置内で加工されたウェハを収納容器に戻して加工するミニエンバライメント方式の半導体製造装置において、蓋を装着する蓋装着部の外周面に間隔を有して多数突設されたリブの外側端縁部に、前記蓋装着部の外周端縁部に直角に突設されたフランジを連結固定し、更に、該フランジの外周突縁部に、清浄空気の流れ方向に沿って、幅のある平坦な環状の翼片の外側端部を直角に連結固定するという手段、または、
収納容器にウェハを収納し、該収納容器を半導体製造装置のローディング部の収納容器台上に載置し、半導体製造装置を構成する高清浄空間内に取り付けられたファンフィルターユニットにより、前記半導体製造装置内を該半導体製造装置外に対して陽圧にして、ローディング部の開口部と収納容器の隙間から常に清浄空気を前記半導体製造装置内から該半導体製造装置外へ噴出し、前記収納容器内のウェハを外気に曝すことなく、蓋を開けて、ロボットのアームで前記半導体製造装置内に移送し、または該半導体製造装置内で加工されたウェハを収納容器に戻して加工するミニエンバライメント方式の半導体製造装置において、蓋を装着する蓋装着部の外周端縁部に直角に突設されたフランジの外周突縁部に、清浄空気の流れ方向に沿って、幅のある平坦な環状の翼片の外側端部を直角に連結固定するという手段、あるいは、
収納容器にウェハを収納し、該収納容器を半導体製造装置のローディング部の収納容器台上に載置し、半導体製造装置を構成する高清浄空間内に取り付けられたファンフィルターユニットにより、前記半導体製造装置内を該半導体製造装置外に対して陽圧にして、ローディング部の開口部と収納容器の隙間から常に清浄空気を前記半導体製造装置内から該半導体製造装置外へ噴出し、前記収納容器内のウェハを外気に曝すことなく、蓋を開けて、ロボットのアームで前記半導体製造装置内に移送し、または該半導体製造装置内で加工されたウェハを収納容器に戻して加工するミニエンバライメント方式の半導体製造装置において、蓋を装着する蓋装着部の外周端縁部にフランジを直角に突設すると共に、該フランジの外周突縁部に、清浄空気の流れ方向に沿って、幅のある平坦な環状の翼片の外側端部を直角に連結固定して、前記フランジと翼片と蓋装着部で形成された隙間空間に充填材を流し込み凝固させ、該フランジと翼片と蓋装着部を一体に連結固定するという手段、
を採用することにより、上記課題を解決した。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明の実施の形態においては、従来と同一構成のものは、そのまま同一符号を使用して説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態における半導体ウェハ収納容器の蓋を外して示す全体の一部切欠き斜視図である。そして、本発明の第1の実施の形態における半導体ウェハ収納容器の断面は、図2・図3に示されている。すなわち、ウェハ73の収納容器110aは、蓋75を装着する蓋装着部74の外周面に、間隔を有して多数突設されたリブ101の外側端部に、蓋装着部74の外周端縁部に直角に突設されたフランジ100を連結固定し、更に、前記フランジ100の外周突縁部に、清浄空気86の流れ方向に沿って、幅のある平坦な環状の翼片111の外側端部を直角に連結固定すると共に、前記翼片111の内壁面を前記各リブ101に連結固定して形成されている。前記環状の翼片111の幅は、特に限定する必要はないが、好ましくは、蓋75の厚み分程度とすることが推奨される。
【0022】次に、前記構成より成る本発明ウェハ収納容器における塵の吸い込み状況を可視化装置による実験の結果を、図2・図3により説明する。図2は、蓋75を開くために、蓋開閉アーム89を収納容器110a側に後退させ、プレート90の係合用フック91で収納容器71の蓋75を保持している状態を示す要部の縦断面図である。この状態において、収納容器110aは、蓋75を装着する蓋装着部74の外周面に、間隔を有して多数突設されたリブ101でフランジ100を支持固定すると共に、前記フランジ100の外周突縁部に、清浄空気86の流れ方向に沿って、幅のある平坦な環状の翼片111の外側端部を直角に連結固定して形成されているので、外気の塵を含んだ渦102は、前記従来の収納容器71の場合と異なり、幅のある平坦な環状の翼片111の下流側に発生している。
【0023】また、図3は、蓋開閉アーム89を高清浄空間81内部側に後退させて、プレート90の係合用フック91で収納容器110aの蓋75を保持して、前記収納容器110aの蓋75を開けた状態を示す要部の縦断面図である。すなわち、図3で示すように、蓋開閉アーム89を高清浄空間81内部側に後退させて、プレート90の係合用フック91で保持している収納容器110aの蓋75を開けると、該収納容器110aの収納部72の圧力が瞬間的に下がり、平坦な翼片111の下流側に発生している外気の塵を含んだ渦102が、蓋75の装着部74のフランジ100を起点に、半導体製造装置76外へ噴出している清浄空気86の流れに逆らって、図10の符号103に示すように、逆流しようとするが、平坦な翼片111に幅(流れ方向の距離)があり、また、平坦な翼片111の整流効果により、外気の塵を含んだ渦102は収納容器110aの収納部72に侵入できないことが判明した。
【0024】前記各実験により、本発明収納容器110aにウェハ73を収納し、該収納容器110aを半導体製造装置76のローディング部78の収納容器台79上に載置し、半導体製造装置76を構成する高清浄空間81内に取り付けられたファンフィルターユニット85により、前記半導体製造装置76内を該半導体製造装76外に対して陽圧にして、ローディング部78の開口部98と収納容器110aの隙間96へ、前記半導体製造装置76内から常に清浄空気86を噴出し、収納容器110a内のウェハ73を、外気に曝すことなく、蓋75を開けて、ロボット94のアーム93で前記高清浄空間81内に移送し、またはチャンバー95内で加工されたウェハ73を収納容器110aに戻して加工するミニエンバライメント方式の半導体製造装置において、前記本発明収納容器110aの蓋75の装着部74の外周縁部のフランジ100に設けられた幅のある平坦な翼片111が、収納容器110aの蓋75を開いた時の収納部72の一時的な圧力低下により、半導体製造装置76外部の塵の前記収納容器110aの収納部72への吸い込み防止に効果的な構造であることが確認できた。
【0025】図4は、本発明の第2の実施の形態における半導体ウェハ収納容器の蓋を外して示す概略縦断面図である。すなわち、第2の実施の形態におけるウェハ73の収納容器110bは、前記第1の実施の形態と異なり、リブを取付けることなく、蓋75を装着する蓋装着部74の外周端縁部に、フランジ100を直角に突設すると共に、該フランジ100の外周突縁部に、清浄空気86の流れ方向に沿って、幅のある平坦な環状の翼片111の外側端部を直角に連結固定して形成されている。前記環状の翼片111の幅は、特に限定する必要はないが、好ましくは、蓋75の厚み分程度とすることが推奨される。
【0026】図5は、本発明の第3の実施の形態における半導体ウェハ収納容器の蓋を外して示す概略縦断面図である。すなわち、第2の実施の形態におけるウェハ73の収納容器110cは、前記第1の実施の形態と異なり、リブを取付けることなく、蓋75を装置する蓋装着部74の外周端縁部に、フランジ100を直角に突設すると共に、該フランジ100の外周突縁部に、清浄空気86の流れ方向に沿って、幅のある平坦な環状の翼片111の外側端部を直角に連結固定して、前記フランジ100と翼片111と蓋装着部74とで隙間空間112を形成する一方、該隙間空間112に合成樹脂等より成る充填材113を流し込み凝固させ、該フランジ100と翼片111と蓋装着部74とを一体に連結固定して形成されている。前記環状の翼片111の幅は、特に限定する必要はないが、好ましくは、蓋75の厚み分程度とすることが推奨される。
【0027】前記第2・第3の実施の形態における半導体ウェハ収納容器110b・110cの塵の吸い込み状況の可視化装置による実験の結果は、前記図2・図3の半導体ウェハ収納容器110aと同一結果が得られたので説明を省略する。
【0028】
【発明の効果】本発明は上述のようであるから、収納容器の蓋を開けると、該収納容器の収納部の圧力が瞬間的に下がり、平坦な翼片の下流側に発生している外気の塵を含んだ渦が、蓋の装着部のフランジを起点に、半導体製造装置外へ噴出している清浄空気の流れに逆らって逆流しようとするが、前記フランジに設けられた平坦な翼片の幅、および前記翼片の整流効果により、外気の塵を含んだ渦は収納容器の収納部に侵入できず、収納容器内を清浄雰囲気に保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明第1の実施の形態における半導体ウェハ収納容器の蓋を取り外して示す全体の一部切り欠き斜視図である。
【図2】本発明第1の実施の形態における半導体ウェハ収納容器の塵の吸い込み状況を可視化装置により実験した結果を示す要部の縦断面図である。
【図3】本発明第1の実施の形態における半導体ウェハ収納容器の塵の吸い込み状況を可視化装置により実験した結果を示す要部の縦断面図である。
【図4】本発明第2の実施の形態における半導体ウェハ収納容器の蓋を取り外して示す全体の概略縦断面図である。
【図5】本発明第3の実施の形態における半導体ウェハ収納容器の蓋を取り外して示す全体の概略縦断面図である。
【図6】従来のウェハ収納容器の組立分解斜視図である。
【図7】従来のウェハローディング装置の斜視図である。
【図8】従来のミニエンバライメント方式の半導体製造装置の概略縦断面図である。
【図9】従来の半導体ウェハ収納容器における塵の吸い込み状況を可視化装置により実験した結果を示す要部の縦断面図である。
【図10】従来の半導体ウェハ収納容器における塵の吸い込み状況を可視化装置により実験した結果を示す要部の縦断面図である。
【符号の説明】
73 ウェハ、 74 蓋装着部、 75 蓋、 76 半導体製造装置、78 ローディング部、 81 高清浄空間、 85 ファンフィルターユニット、 87 開口部、 93 アーム, 94 ロボット、96 隙間、 98開口部、 100 フランジ、 101 リブ、 110a〜110c ウェハ収納容器、111 翼片、 112 隙間空間、 113 充填材。
Claims (3)
- 収納容器にウェハを収納し、該収納容器を半導体製造装置のローディング部の収納容器台上に載置し、半導体製造装置を構成する高清浄空間内に取り付けられたファンフィルターユニットにより、前記半導体製造装置内を該半導体製造装置外に対して陽圧にして、ローディング部の開口部と収納容器の隙間から常に清浄空気を前記半導体製造装置内から該半導体製造装置外へ噴出し、前記収納容器内のウェハを外気に曝すことなく、蓋を開けて、ロボットのアームで前記半導体製造装置内に移送し、または該半導体製造装置内で加工されたウェハを収納容器に戻して加工するミニエンバライメント方式の半導体製造装置において、蓋を装着する蓋装着部の外周面に間隔を有して多数突設されたリブの外側端縁部に、前記蓋装着部の外周端縁部に直角に突設されたフランジを連結固定し、更に、該フランジの外周突縁部に、清浄空気の流れ方向に沿って、幅のある平坦な環状の翼片の外側端部を直角に連結固定したことを特徴とする半導体ウェハ収納容器。
- 収納容器にウェハを収納し、該収納容器を半導体製造装置のローディング部の収納容器台上に載置し、半導体製造装置を構成する高清浄空間内に取り付けられたファンフィルターユニットにより、前記半導体製造装置内を該半導体製造装置外に対して陽圧にして、ローディング部の開口部と収納容器の隙間から常に清浄空気を前記半導体製造装置内から該半導体製造装置外へ噴出し、前記収納容器内のウェハを外気に曝すことなく、蓋を開けて、ロボットのアームで前記半導体製造装置内に移送し、または該半導体製造装置内で加工されたウェハを収納容器に戻して加工するミニエンバライメント方式の半導体製造装置において、蓋を装着する蓋装着部の外周端縁部に直角に突設されたフランジの外周突縁部に、清浄空気の流れ方向に沿って、幅のある平坦な環状の翼片の外側端部を直角に連結固定したことを特徴とする半導体ウェハ収納容器。
- 収納容器にウェハを収納し、該収納容器を半導体製造装置のローディング部の収納容器台上に載置し、半導体製造装置を構成する高清浄空間内に取り付けられたファンフィルターユニットにより、前記半導体製造装置内を該半導体製造装置外に対して陽圧にして、ローディング部の開口部と収納容器の隙間から常に清浄空気を前記半導体製造装置内から該半導体製造装置外へ噴出し、前記収納容器内のウェハを外気に曝すことなく、蓋を開けて、ロボットのアームで前記半導体製造装置内に移送し、または該半導体製造装置内で加工されたウェハを収納容器に戻して加工するミニエンバライメント方式の半導体製造装置において、蓋を装着する蓋装着部の外周端縁部にフランジを直角に突設すると共に、該フランジの外周突縁部に、清浄空気の流れ方向に沿って、幅のある平坦な環状の翼片の外側端部を直角に連結固定して、前記フランジと翼片と蓋装着部で形成された隙間空間に充填材を流し込み凝固させ、該フランジと翼片と蓋装着部を一体に連結固定したことを特徴とする半導体ウェハ収納容器。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2009302414A (ja) * | 2008-06-17 | 2009-12-24 | Shin Etsu Polymer Co Ltd | 基板収納容器 |
CN109564887A (zh) * | 2016-08-08 | 2019-04-02 | 信越半导体株式会社 | 装载埠以及晶圆搬送方法 |
-
2003
- 2003-02-18 JP JP2003039235A patent/JP2004273473A/ja active Pending
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JP2009302414A (ja) * | 2008-06-17 | 2009-12-24 | Shin Etsu Polymer Co Ltd | 基板収納容器 |
CN109564887A (zh) * | 2016-08-08 | 2019-04-02 | 信越半导体株式会社 | 装载埠以及晶圆搬送方法 |
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