JP2004273268A - ロータリスイッチ - Google Patents
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Abstract
【課題】操作力、操作角の設計自由度が高く、操作フィーリングのチューニングが可能なロータリスイッチを提供する。
【解決手段】回動操作部6の操作方向に応じて一対のタクトスイッチ10,11の一方を押圧し、操作方向を検出するジョグダイヤルスイッチ(ロータリスイッチ)において、回動操作部6の回動運動をカム部66,67により直線運動に変換し、プッシュロッド14a,14bを介してタクトスイッチ10,11を押圧する構成とした。
【選択図】 図4
【解決手段】回動操作部6の操作方向に応じて一対のタクトスイッチ10,11の一方を押圧し、操作方向を検出するジョグダイヤルスイッチ(ロータリスイッチ)において、回動操作部6の回動運動をカム部66,67により直線運動に変換し、プッシュロッド14a,14bを介してタクトスイッチ10,11を押圧する構成とした。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一対のタクトスイッチを用いて回動操作方向を検出するロータリスイッチに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のロータリスイッチとしては、図9,10に示すようなものが知られている。この従来技術は、アッパーホルダとロアホルダにプリント基板が挟装され、このプリント基板上に一対のディスクリートタイプ(プリント基板に貫通挿入するスイッチターミナルを有する素子タイプ)のタクトスイッチが水平配置されている。一対のタクトスイッチには、回動操作部(ノブ)に形成したタクトスイッチ押圧部がそれぞれ当接し、回動操作部の回動方向に応じてどちらか一方のタクトスイッチがONされる(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2003−5892号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術にあっては、通常、タクトスイッチは汎用品が用いられるため、操作フィーリングを決定する操作力や操作角などは、実装するタクトスイッチの仕様(タクトスイッチの反力特性)で一様に定まってしまう。従って、操作フィーリングの設計自由度が低いという問題があった。
【0005】
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、その目的とするところは、操作力、操作角の設計自由度が高く、操作フィーリングのチューニングが可能なロータリスイッチを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するため、本発明請求項1に記載のロータリスイッチでは、回動操作部の操作方向に応じて一対のタクトスイッチの一方を押圧し、操作方向を検出するロータリスイッチにおいて、前記一対のタクトスイッチを、押圧方向が回動操作部の回動軸と平行になるように配置し、前記回動操作部に、一対のタクトスイッチに対応する一対のカム部を設け、前記回動操作部を回動操作したとき、操作方向に応じて一方のカム部が対応する一方のタクトスイッチを押圧するように設定したことを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載のロータリスイッチにおいて、前記一対のタクトスイッチを実装するスイッチ基板を設け、このスイッチ基板の面方向を、回動操作部の回動軸に対し垂直方向に配置したことを特徴とする。
【0008】
請求項3に記載の発明では、請求項1または請求項2に記載のロータリスイッチにおいて、前記回動操作部の内周に節度溝を形成し、前記節度溝に係合する係止部材と、この係止部材を回動操作部の回動中心から径方向外側へ向かって付勢する付勢手段と、を設け、前記回動操作部が中立位置から離脱するとき、節度溝と係止部材との係合が解除されることによりクリック感を発生させることを特徴とする。
【0009】
請求項4に記載の発明では、請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のロータリスイッチにおいて、前記節度溝から回動操作部の周方向へ延び、回動操作部が回動したとき係止部材と摺接する2つの傾斜面を設け、これら2つの傾斜面を、節度溝からの距離に比例して回動操作部の回動中心へ近接するように設定したことを特徴とする。
【0010】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明では、回動操作部を回動操作したとき、一方のカム部が対応する一方のタクトスイッチを押圧する。すなわち、回動操作部の回動運動をカム部により直線運動に変換してタクトスイッチを押圧する構成としたため、カム部の形状を変化させることで操作力や操作角を自由に設定でき、操作フィーリングのチューニングが可能となる。
【0011】
請求項2に記載の発明では、スイッチ基板の面方向を、回動操作部の回動軸に対して垂直方向に配置したため、面実装タイプのタクトスイッチを用いた自動実装が可能となる。
【0012】
ここで、従来のロータリスイッチでは、スイッチ基板の面方向を、回動操作部の回動軸に対して垂直方向に配置した場合、ディスクリートタイプのタクトスイッチが必要となる。従って、従来品にあっては、タクトスイッチをスイッチ基板に実装する行程において、タクトスイッチのスイッチターミナルをスイッチ基板に手挿入した後、手はんだを行わなければならなかった。
【0013】
これに対し、本発明では、面実装タイプのタクトスイッチを用いることができるため、タクトスイッチをスイッチ基板に実装する行程を自動化できるため、省力化と製造コスト削減を図ることができる。
【0014】
請求項3に記載の発明では、回転操作部を中立位置から回動操作するとき、係止部材と節度溝との係合が解除される。また、回転操作部を中立位置に戻したとき、係止部材と節度溝とが係合する。よって、係合の解除・完了時にクリック感が発生するため、良好な操作フィーリングが得られる。
【0015】
請求項4に記載の発明では、操作者が回動操作部を中立位置から回動操作すると、係止部材は節度溝から離脱し、傾斜面と摺接する。このとき、傾斜面は節度溝からの距離に比例して回動操作部の回動中心へ近づくように設定されているため、付勢手段による付勢力を受けて回動操作部を回動させるための必要操作力が徐々に大きくなる。
【0016】
回動操作部が所定位置まで回動しタクトスイッチがONされ、操作者が回動操作部から手を離すと、付勢手段の反力によって回動操作部が中立位置まで戻され、係止部材と節度溝が係合して回動操作部が停止する。
【0017】
すなわち、回動操作部の操作量に応じて必要操作力が逓増するため、節度感のある操作フィーリングが得られる。また、操作後は自動で中立位置に復帰するため、操作性に優れる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
まず、構成を説明する。
図1は本発明のロータリスイッチを適用したマルチファンクションスイッチを示す斜視図である。
【0019】
本実施の形態の車両用マルチファンクションスイッチは、例えば、車両のセンタコンソールに配置され、図外のディスプレイに表示される各種車載機器の操作を行うものである。
【0020】
図において、1はファンクションスイッチであり、2つのタクトスイッチと2つのシーソースイッチを備える。2はジョイパッドスイッチであり、8方向にスライド操作可能であり、操作方向に応じた8つの出力信号が得られる。3は近接センサであり、運転者の手を感知したとき、ディスプレイ表示等の制御が実行される。
【0021】
4,5はジョグダイヤルスイッチ(ロータリスイッチ)であり、回動方向に応じて2つの信号を出力する。これらジョグダイヤルスイッチ4,5は、同一回動方向で同じ信号出力が得られるように設定されているため、あたかも一つのジョグダイヤルスイッチを操作しているような操作フィーリングが得られる。
【0022】
次に、ジョグダイヤルスイッチの構造を説明する。なお、2つのジョグダイヤルスイッチ4,5は、マルチファンクションスイッチに対して左右対称に形成されているため、一方のジョグダイヤルスイッチ4のみ説明する。
【0023】
図2はジョグダイヤルスイッチ4の平面図、図3は図2のS3−S3断面図、図4は図3のA矢視図、図5は図4のS5−S5断面図、図6は図5のS6−S6断面図である。
【0024】
回動操作部6は、略半円形状に形成され、回動操作部6の上面部61と下面部62には、アッパーホルダ7とロアホルダ8にそれぞれ設けた上回動軸7aと下回動軸8aを挿入する上穴61aと下穴62aが、上下方向同一位置に形成されている。
【0025】
回動操作部6の側面部63の内周側(回動中心側)には、回動操作した際、節度感を発生させるための節度溝63aおよび、操作後に回動操作部6を自動戻りさせるための一対の傾斜面63b,63cが節度溝63aと連続的に一体に成形されている。この傾斜面63b,63cは、節度溝63aからの距離に比例して回動操作部6の回動中心へ近接するように設定されている。
【0026】
また、回動操作部6の下面部62には、回動方向へ向かって延長部64,65が形成され、この延長部64,65には、傾斜部66a,67aと段差部66b,67bとからなるカム部66,67がそれぞれ形成されている。段差部66b,67bは、他の延長部64,65よりも高く(上面部61に近く)なるように設定されている。
【0027】
アッパーホルダ7とロアホルダ8の間には、プリント基板(スイッチ基板)9が挟装されている。プリント基板9の下面には、回動操作部6の延長部64,65に面して、一対のプッシュ型タクトスイッチ10,11が面実装されている。このタクトスイッチ10,11は、基板面に面直方向に操作可能なバーチカルタイプのタクトスイッチで、ディスクリートタイプのスイッチでも本構造は可能であるが、面実装タイプのものが好ましい。
【0028】
ロアホルダ8には、回動操作部6の節度溝63aに面して先端が開口した筒部8bが形成されている。この筒部8bには、スライダ(係止部材)12が摺動自在に挿入され、このスライダ12の内部には、スライダ12を節度溝63aの方向へ付勢するコイルスプリング(付勢手段)13が設けられている。また、ロアホルダ8には、タクトスイッチ10,11に面してプッシュロッド14a,14bが上下方向摺動自在に挿入されている。
【0029】
組み付け方法としては、まず、アッパホルダ7とロアホルダ8との間にプリント基板9を挟んでから、アッパホルダ7とロアホルダ8をスクリュー止め、またはスナップフィットにより固定し、続いて、回動操作部6を組み付ける。
【0030】
アッパーホルダ7とロアホルダ8に回動操作部6を組み付けると、上穴61aと下穴62aにアッパーホルダ7およびロアホルダ8の回動軸7a,8aが挿入され、同時にスライダ12の先端はスプリング13の反発力により回動操作部6の節度溝63aに当接する。同時に、回動操作部6の延長部64,65に形成された段差部66b,67bにプッシュロッド14a,14bの先端がそれぞれ当接する。
【0031】
次に、作用を説明する。
図7,8は、本実施の形態のジョグダイヤルスイッチの動作説明図であり、図7は回動操作部6が中立位置にある状態、図8は回動操作部6を右回りに回動操作したときの状態を示す。
回動操作部6を任意の方向に回動操作しようとすると、節度溝63aと係合状態にあるスライダ12が節度溝63aを離脱することにより、節度感(クリック感)が発生する。節度溝63aを離脱したスライダ12は、傾斜面63bと摺接する。このとき、傾斜面63bは節度溝63aからの距離に比例して回動操作部6の回動中心へ近づくように設定されているため、コイルスプリング13は徐々に押し縮められる。
【0032】
同時に、プッシュロッド14bの先端は、回動操作部6の回動により、カム部67の傾斜部67aと当接した後、傾斜部67aを超えて段差部67bに接触する。このとき、プッシュロッド14bの下端は傾斜部67aおよび段差部67bによりタクトスイッチ11側へ押圧されるため、プッシュロッド14bの上端がタクトスイッチ11を押圧してスイッチがONされる。
【0033】
回動操作部6から指を離すと、押し縮められたコイルスプリング13の弾発力により、スライダ12が傾斜面63bを押圧して回動操作部6に自動戻り力が発生する。回動操作部6は中立位置に自動戻りし、スライダ12の先端が節度溝63aと係合することにより、回動操作部6が停止する。このとき、プッシュロッド14bは、タクトスイッチ11の反発力でプッシュロッド12を押し戻し、スイッチはOFFされる。
【0034】
次に、効果を説明する。
本実施の形態のジョグダイヤルスイッチにあっては、次に列挙する効果を得ることができる。
【0035】
(1) 回動操作部6の回動運動をカム部66,67により直線運動に変換し、プッシュロッド14a,14bを介してタクトスイッチ10,11を押圧する構成としたため、カム部66,67の形状、すなわち傾斜部66a,67aの位置や勾配を調整することにより、操作力や操作角を自由に設定できる。よって、タクトスイッチ10,11の仕様に依存することなく、カム部66,67の形状のみで操作フィーリングを容易のチューニングできる。
【0036】
(2) スイッチ基板9の面方向を、回動操作部6の回動軸に対して垂直方向に配置したため、面実装タイプ(バーチカルタイプ)のタクトスイッチを用いて自動実装が可能となる。よって、スイッチターミナルを基板に実装する際、手挿入と手はんだを要する従来のディスクリートタイプのタクトスイッチを用いたものと比較して、省力化と製造コスト低減を図ることができる。
【0037】
(3) 回動操作部6が中立位置にあるとき、スライダ12の先端部が節度溝63aと係合し、回動操作部6の回動が規制される。よって、回動操作部6を中立位置に戻すとき、あるいは回動操作部6を中立位置から回動操作するとき、クリック感が発生するため、良好な操作フィーリングが得られる。
【0038】
(4) 傾斜面63b、63cを節度溝63aからの距離に比例して回動操作面63aの回動中心へ近づくように設定したため、コイルスプリング13の弾発力により回動操作部6の操作量に応じて必要操作力が大きくなり、節度感のある操作フィーリングが得られる。また、操作後は押し縮められたコイルスプリング13の弾発力により自動で中立位置に復帰するため、操作性に優れる。
【0039】
(その他の実施の形態)
以上、本発明の実施の形態を説明してきたが、本発明の具体的な構成は本実施の形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても、本発明に含まれる。
【0040】
例えば、本実施の形態では、タクトスイッチ10,11とカム部66,67との間にプッシュロッド14a,14bを設けたが、カム部で直接タクトスイッチを押圧する構成としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のロータリスイッチを適用したマルチファンクションスイッチを示す斜視図である。
【図2】ジョグダイヤルスイッチ4の平面図である。
【図3】図2のS3−S3断面図である。
【図4】図4は図3のA矢視図である。
【図5】図4のS5−S5断面図である。
【図6】図5のS6−S6断面図である。
【図7】ジョグダイヤルスイッチの動作説明図である。
【図8】ジョグダイヤルスイッチの動作説明図である。
【図9】従来のロータリスイッチの構造を示す平面図である。
【図10】図9のS10−S10断面図である。
【符号の説明】
1 ファンクションスイッチ
2 ジョイパッドスイッチ
3 近接センサ
4 ジョグダイヤルスイッチ
5 ジョグダイヤルスイッチ
6 回動操作部
61 上面部
61a 上穴
62 下面部
62a 下穴
63 側面部
63a 節度溝
63b 傾斜面
63c 傾斜面
64 延長部
65 延長部
66 カム部
66a 傾斜部
66b 段差部
67 カム部
67a 傾斜部
67b 段差部
7 アッパーホルダ
7a 上回動軸
8 ロアホルダ
8a 下回動軸
8b 筒部
9 プリント基板
10 タクトスイッチ
11 タクトスイッチ
12 スライダ
13 コイルスプリング
14a プッシュロッド
14b プッシュロッド
【発明の属する技術分野】
本発明は、一対のタクトスイッチを用いて回動操作方向を検出するロータリスイッチに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のロータリスイッチとしては、図9,10に示すようなものが知られている。この従来技術は、アッパーホルダとロアホルダにプリント基板が挟装され、このプリント基板上に一対のディスクリートタイプ(プリント基板に貫通挿入するスイッチターミナルを有する素子タイプ)のタクトスイッチが水平配置されている。一対のタクトスイッチには、回動操作部(ノブ)に形成したタクトスイッチ押圧部がそれぞれ当接し、回動操作部の回動方向に応じてどちらか一方のタクトスイッチがONされる(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2003−5892号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術にあっては、通常、タクトスイッチは汎用品が用いられるため、操作フィーリングを決定する操作力や操作角などは、実装するタクトスイッチの仕様(タクトスイッチの反力特性)で一様に定まってしまう。従って、操作フィーリングの設計自由度が低いという問題があった。
【0005】
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、その目的とするところは、操作力、操作角の設計自由度が高く、操作フィーリングのチューニングが可能なロータリスイッチを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するため、本発明請求項1に記載のロータリスイッチでは、回動操作部の操作方向に応じて一対のタクトスイッチの一方を押圧し、操作方向を検出するロータリスイッチにおいて、前記一対のタクトスイッチを、押圧方向が回動操作部の回動軸と平行になるように配置し、前記回動操作部に、一対のタクトスイッチに対応する一対のカム部を設け、前記回動操作部を回動操作したとき、操作方向に応じて一方のカム部が対応する一方のタクトスイッチを押圧するように設定したことを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載のロータリスイッチにおいて、前記一対のタクトスイッチを実装するスイッチ基板を設け、このスイッチ基板の面方向を、回動操作部の回動軸に対し垂直方向に配置したことを特徴とする。
【0008】
請求項3に記載の発明では、請求項1または請求項2に記載のロータリスイッチにおいて、前記回動操作部の内周に節度溝を形成し、前記節度溝に係合する係止部材と、この係止部材を回動操作部の回動中心から径方向外側へ向かって付勢する付勢手段と、を設け、前記回動操作部が中立位置から離脱するとき、節度溝と係止部材との係合が解除されることによりクリック感を発生させることを特徴とする。
【0009】
請求項4に記載の発明では、請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のロータリスイッチにおいて、前記節度溝から回動操作部の周方向へ延び、回動操作部が回動したとき係止部材と摺接する2つの傾斜面を設け、これら2つの傾斜面を、節度溝からの距離に比例して回動操作部の回動中心へ近接するように設定したことを特徴とする。
【0010】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明では、回動操作部を回動操作したとき、一方のカム部が対応する一方のタクトスイッチを押圧する。すなわち、回動操作部の回動運動をカム部により直線運動に変換してタクトスイッチを押圧する構成としたため、カム部の形状を変化させることで操作力や操作角を自由に設定でき、操作フィーリングのチューニングが可能となる。
【0011】
請求項2に記載の発明では、スイッチ基板の面方向を、回動操作部の回動軸に対して垂直方向に配置したため、面実装タイプのタクトスイッチを用いた自動実装が可能となる。
【0012】
ここで、従来のロータリスイッチでは、スイッチ基板の面方向を、回動操作部の回動軸に対して垂直方向に配置した場合、ディスクリートタイプのタクトスイッチが必要となる。従って、従来品にあっては、タクトスイッチをスイッチ基板に実装する行程において、タクトスイッチのスイッチターミナルをスイッチ基板に手挿入した後、手はんだを行わなければならなかった。
【0013】
これに対し、本発明では、面実装タイプのタクトスイッチを用いることができるため、タクトスイッチをスイッチ基板に実装する行程を自動化できるため、省力化と製造コスト削減を図ることができる。
【0014】
請求項3に記載の発明では、回転操作部を中立位置から回動操作するとき、係止部材と節度溝との係合が解除される。また、回転操作部を中立位置に戻したとき、係止部材と節度溝とが係合する。よって、係合の解除・完了時にクリック感が発生するため、良好な操作フィーリングが得られる。
【0015】
請求項4に記載の発明では、操作者が回動操作部を中立位置から回動操作すると、係止部材は節度溝から離脱し、傾斜面と摺接する。このとき、傾斜面は節度溝からの距離に比例して回動操作部の回動中心へ近づくように設定されているため、付勢手段による付勢力を受けて回動操作部を回動させるための必要操作力が徐々に大きくなる。
【0016】
回動操作部が所定位置まで回動しタクトスイッチがONされ、操作者が回動操作部から手を離すと、付勢手段の反力によって回動操作部が中立位置まで戻され、係止部材と節度溝が係合して回動操作部が停止する。
【0017】
すなわち、回動操作部の操作量に応じて必要操作力が逓増するため、節度感のある操作フィーリングが得られる。また、操作後は自動で中立位置に復帰するため、操作性に優れる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
まず、構成を説明する。
図1は本発明のロータリスイッチを適用したマルチファンクションスイッチを示す斜視図である。
【0019】
本実施の形態の車両用マルチファンクションスイッチは、例えば、車両のセンタコンソールに配置され、図外のディスプレイに表示される各種車載機器の操作を行うものである。
【0020】
図において、1はファンクションスイッチであり、2つのタクトスイッチと2つのシーソースイッチを備える。2はジョイパッドスイッチであり、8方向にスライド操作可能であり、操作方向に応じた8つの出力信号が得られる。3は近接センサであり、運転者の手を感知したとき、ディスプレイ表示等の制御が実行される。
【0021】
4,5はジョグダイヤルスイッチ(ロータリスイッチ)であり、回動方向に応じて2つの信号を出力する。これらジョグダイヤルスイッチ4,5は、同一回動方向で同じ信号出力が得られるように設定されているため、あたかも一つのジョグダイヤルスイッチを操作しているような操作フィーリングが得られる。
【0022】
次に、ジョグダイヤルスイッチの構造を説明する。なお、2つのジョグダイヤルスイッチ4,5は、マルチファンクションスイッチに対して左右対称に形成されているため、一方のジョグダイヤルスイッチ4のみ説明する。
【0023】
図2はジョグダイヤルスイッチ4の平面図、図3は図2のS3−S3断面図、図4は図3のA矢視図、図5は図4のS5−S5断面図、図6は図5のS6−S6断面図である。
【0024】
回動操作部6は、略半円形状に形成され、回動操作部6の上面部61と下面部62には、アッパーホルダ7とロアホルダ8にそれぞれ設けた上回動軸7aと下回動軸8aを挿入する上穴61aと下穴62aが、上下方向同一位置に形成されている。
【0025】
回動操作部6の側面部63の内周側(回動中心側)には、回動操作した際、節度感を発生させるための節度溝63aおよび、操作後に回動操作部6を自動戻りさせるための一対の傾斜面63b,63cが節度溝63aと連続的に一体に成形されている。この傾斜面63b,63cは、節度溝63aからの距離に比例して回動操作部6の回動中心へ近接するように設定されている。
【0026】
また、回動操作部6の下面部62には、回動方向へ向かって延長部64,65が形成され、この延長部64,65には、傾斜部66a,67aと段差部66b,67bとからなるカム部66,67がそれぞれ形成されている。段差部66b,67bは、他の延長部64,65よりも高く(上面部61に近く)なるように設定されている。
【0027】
アッパーホルダ7とロアホルダ8の間には、プリント基板(スイッチ基板)9が挟装されている。プリント基板9の下面には、回動操作部6の延長部64,65に面して、一対のプッシュ型タクトスイッチ10,11が面実装されている。このタクトスイッチ10,11は、基板面に面直方向に操作可能なバーチカルタイプのタクトスイッチで、ディスクリートタイプのスイッチでも本構造は可能であるが、面実装タイプのものが好ましい。
【0028】
ロアホルダ8には、回動操作部6の節度溝63aに面して先端が開口した筒部8bが形成されている。この筒部8bには、スライダ(係止部材)12が摺動自在に挿入され、このスライダ12の内部には、スライダ12を節度溝63aの方向へ付勢するコイルスプリング(付勢手段)13が設けられている。また、ロアホルダ8には、タクトスイッチ10,11に面してプッシュロッド14a,14bが上下方向摺動自在に挿入されている。
【0029】
組み付け方法としては、まず、アッパホルダ7とロアホルダ8との間にプリント基板9を挟んでから、アッパホルダ7とロアホルダ8をスクリュー止め、またはスナップフィットにより固定し、続いて、回動操作部6を組み付ける。
【0030】
アッパーホルダ7とロアホルダ8に回動操作部6を組み付けると、上穴61aと下穴62aにアッパーホルダ7およびロアホルダ8の回動軸7a,8aが挿入され、同時にスライダ12の先端はスプリング13の反発力により回動操作部6の節度溝63aに当接する。同時に、回動操作部6の延長部64,65に形成された段差部66b,67bにプッシュロッド14a,14bの先端がそれぞれ当接する。
【0031】
次に、作用を説明する。
図7,8は、本実施の形態のジョグダイヤルスイッチの動作説明図であり、図7は回動操作部6が中立位置にある状態、図8は回動操作部6を右回りに回動操作したときの状態を示す。
回動操作部6を任意の方向に回動操作しようとすると、節度溝63aと係合状態にあるスライダ12が節度溝63aを離脱することにより、節度感(クリック感)が発生する。節度溝63aを離脱したスライダ12は、傾斜面63bと摺接する。このとき、傾斜面63bは節度溝63aからの距離に比例して回動操作部6の回動中心へ近づくように設定されているため、コイルスプリング13は徐々に押し縮められる。
【0032】
同時に、プッシュロッド14bの先端は、回動操作部6の回動により、カム部67の傾斜部67aと当接した後、傾斜部67aを超えて段差部67bに接触する。このとき、プッシュロッド14bの下端は傾斜部67aおよび段差部67bによりタクトスイッチ11側へ押圧されるため、プッシュロッド14bの上端がタクトスイッチ11を押圧してスイッチがONされる。
【0033】
回動操作部6から指を離すと、押し縮められたコイルスプリング13の弾発力により、スライダ12が傾斜面63bを押圧して回動操作部6に自動戻り力が発生する。回動操作部6は中立位置に自動戻りし、スライダ12の先端が節度溝63aと係合することにより、回動操作部6が停止する。このとき、プッシュロッド14bは、タクトスイッチ11の反発力でプッシュロッド12を押し戻し、スイッチはOFFされる。
【0034】
次に、効果を説明する。
本実施の形態のジョグダイヤルスイッチにあっては、次に列挙する効果を得ることができる。
【0035】
(1) 回動操作部6の回動運動をカム部66,67により直線運動に変換し、プッシュロッド14a,14bを介してタクトスイッチ10,11を押圧する構成としたため、カム部66,67の形状、すなわち傾斜部66a,67aの位置や勾配を調整することにより、操作力や操作角を自由に設定できる。よって、タクトスイッチ10,11の仕様に依存することなく、カム部66,67の形状のみで操作フィーリングを容易のチューニングできる。
【0036】
(2) スイッチ基板9の面方向を、回動操作部6の回動軸に対して垂直方向に配置したため、面実装タイプ(バーチカルタイプ)のタクトスイッチを用いて自動実装が可能となる。よって、スイッチターミナルを基板に実装する際、手挿入と手はんだを要する従来のディスクリートタイプのタクトスイッチを用いたものと比較して、省力化と製造コスト低減を図ることができる。
【0037】
(3) 回動操作部6が中立位置にあるとき、スライダ12の先端部が節度溝63aと係合し、回動操作部6の回動が規制される。よって、回動操作部6を中立位置に戻すとき、あるいは回動操作部6を中立位置から回動操作するとき、クリック感が発生するため、良好な操作フィーリングが得られる。
【0038】
(4) 傾斜面63b、63cを節度溝63aからの距離に比例して回動操作面63aの回動中心へ近づくように設定したため、コイルスプリング13の弾発力により回動操作部6の操作量に応じて必要操作力が大きくなり、節度感のある操作フィーリングが得られる。また、操作後は押し縮められたコイルスプリング13の弾発力により自動で中立位置に復帰するため、操作性に優れる。
【0039】
(その他の実施の形態)
以上、本発明の実施の形態を説明してきたが、本発明の具体的な構成は本実施の形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても、本発明に含まれる。
【0040】
例えば、本実施の形態では、タクトスイッチ10,11とカム部66,67との間にプッシュロッド14a,14bを設けたが、カム部で直接タクトスイッチを押圧する構成としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のロータリスイッチを適用したマルチファンクションスイッチを示す斜視図である。
【図2】ジョグダイヤルスイッチ4の平面図である。
【図3】図2のS3−S3断面図である。
【図4】図4は図3のA矢視図である。
【図5】図4のS5−S5断面図である。
【図6】図5のS6−S6断面図である。
【図7】ジョグダイヤルスイッチの動作説明図である。
【図8】ジョグダイヤルスイッチの動作説明図である。
【図9】従来のロータリスイッチの構造を示す平面図である。
【図10】図9のS10−S10断面図である。
【符号の説明】
1 ファンクションスイッチ
2 ジョイパッドスイッチ
3 近接センサ
4 ジョグダイヤルスイッチ
5 ジョグダイヤルスイッチ
6 回動操作部
61 上面部
61a 上穴
62 下面部
62a 下穴
63 側面部
63a 節度溝
63b 傾斜面
63c 傾斜面
64 延長部
65 延長部
66 カム部
66a 傾斜部
66b 段差部
67 カム部
67a 傾斜部
67b 段差部
7 アッパーホルダ
7a 上回動軸
8 ロアホルダ
8a 下回動軸
8b 筒部
9 プリント基板
10 タクトスイッチ
11 タクトスイッチ
12 スライダ
13 コイルスプリング
14a プッシュロッド
14b プッシュロッド
Claims (4)
- 回動操作部の操作方向に応じて一対のタクトスイッチの一方を押圧し、操作方向を検出するロータリスイッチにおいて、
前記一対のタクトスイッチを、押圧方向が回動操作部の回動軸と平行になるように配置し、
前記回動操作部に、一対のタクトスイッチに対応する一対のカム部を設け、
前記回動操作部を回動操作したとき、操作方向に応じて一方のカム部が対応する一方のタクトスイッチを押圧するように設定したことを特徴とするロータリスイッチ。 - 請求項1に記載のロータリスイッチにおいて、
前記一対のタクトスイッチを実装するスイッチ基板を設け、
このスイッチ基板の面方向を、回動操作部の回動軸に対し垂直方向に配置したことを特徴とするロータリスイッチ。 - 請求項1または請求項2に記載のロータリスイッチにおいて、
前記回動操作部の内周に節度溝を形成し、
前記節度溝に係合する係止部材と、この係止部材を回動操作部の回動中心から径方向外側へ向かって付勢する付勢手段と、を設け、
前記回動操作部が中立位置から離脱するとき、節度溝と係止部材との係合が解除されることによりクリック感を発生させることを特徴とするロータリスイッチ。 - 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のロータリスイッチにおいて、
前記節度溝から回動操作部の周方向へ延び、回動操作部が回動したとき係止部材と摺接する2つの傾斜面を設け、
これら2つの傾斜面を、節度溝からの距離に比例して回動操作部の回動中心へ近接するように設定したことを特徴とするロータリスイッチ。
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JP2003062174A JP2004273268A (ja) | 2003-03-07 | 2003-03-07 | ロータリスイッチ |
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- 2003-03-07 JP JP2003062174A patent/JP2004273268A/ja active Pending
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