JP2004272232A - 光コネクタ用アダプタ及び光接続用シャッタ部品 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】光コネクタ用アダプタ1は、一端部側に先端が開口したハウジング部10を、他端部側に光部品4が連結される連結部11をそれぞれ有し、前記ハウジング部10へ挿入連結される光コネクタプラグ5と前記光部品4とを光軸3が一致する状態に連結する光コネクタ用アダプタ1であって、前記ハウジング部10内の開口端寄り位置には、一壁面から前記光軸を遮蔽する位置まで立ち上がる状態に曲げ部がなく平板記憶熱処理された超弾性合金製のシャッタ板2を取り付けている。
【選択図】図1
Description
2aは超弾性合金(超弾性特性を有する形状記憶合金)の薄い圧延板からなるシャッタ部材である。シャッタ部材2aは、ハウジング部10の一壁面において、表面に長さ方向に沿って形成された浅溝10c内に定着された支持板部2bと、開口端寄り位置から奥行き方向へ先上り状に傾斜して立ち上がるシャッタ板部2cと、ハウジング部10と連結部11の互いに接合された底面間13に挟まれる垂直板部2dとから構成されている。
図9(a),(b)の各図で示すように、シャッタ板部2cは鋭角の曲げ部を介して支持板部2bの先端へ一体に連続しており、垂直板部2dは直角の曲げ部を介して支持板部2bの基端部へ一体に連続している。
ハウジング部10から光コネクタプラグを引きぬくときも、シャッタ板部2cがその超弾性特性によって光軸3を遮蔽する元の状態に復元するので、レーザ光の外部への漏れが防止される。シャッタ部材2aはそれ自体で復元する超弾性合金であるから、アダプタ全体を小型化できるほか、シャッタ板部2cを多数回起倒させても復元力は衰えない利点がある。
しかしながら、シャッタ部材2aは、これを製造する際に前述のように裁断した圧延板を曲げ状態に拘束して形状記憶熱処理したり、平板形状記憶熱処理後裁断した圧延板を高温下で曲げ加工するので製造コストが高くなる。また、支持板部2bの一端にはシャッタ板部2cを、他端には垂直板部2dをそれぞれ有していて全体を長く形成する必要があるので、材料費が嵩むという問題があった。さらに、垂直板部2dはハウジング部10と連結部11との接合面13へ挟み込まれるので、光軸3がずれ易いという問題があった。
本発明の目的は、製造コスト及び材料費をより低く抑えることができ、かつ、光軸がずれずに光伝送が良好に行われる光コネクタ用アダプタ及び光接続用シャッタ部品を提供することにある。
シャッタ板は、曲げ部がなく平板記憶熱処理された超弾性合金であり、合金の圧延薄板を平板記憶熱処理した後シャッタ形状に打抜き又は裁断することにより効率的に製造できるので、製造コストがより安価である。従来品のように、支持板部や垂直部がないため材料費もより安価である。また、シャッタ板には光軸にずれを生じさせる要素がないので、良好な光接続が可能となる。
図1(断面図)及び図2(図1の矢印A−Aに沿う拡大断面図)には、本発明に係る第1実施形態の光コネクタ用アダプタが示されている。
この光コネクタ用アダプタ1は、一端部側に先端が開口したハウジング部10を有し、他端部側に先端が開口したハウジング状の連結部11を有しており、ハウジング部10と連結部11は基端(底面)側は例えば超音波接合法により接合されている。
ハウジング部10と連結部11の基本的な構成は、図9の光コネクタ用アダプタとほぼ同様に構成されているので、同一構成部分については図9と同じ符号を付して詳細な説明は省略する。
前記溝14はハウジング部10の奥行き方向へ先上り状に傾斜(傾斜角度θ)しているので、シャッタ板2も同様に傾斜した状態に取り付けられる。
シャッタ板2は、全体として曲げ部がなく平板記憶熱処理された蝶弾性合金であり、合金の圧延薄板を平板記憶熱処理した後シャッタ形状に打抜き又は裁断することにより効率的に製造できるので、製造コストがより安価である。従来品のように、支持板部や垂直部がないため材料費もより安価である。また、シャッタ板2には光軸にずれを生じさせ要素がないので、良好な光接続が可能となる。
図4(分解斜視図)には本発明に係るアダプタの第2実施形態が示されている。
一端部側には先端が開口したハウジング部10を、他端部側には先端が開口した連結部11をそれぞれ有し、両者10,11相互の底面相互は接合されている。
ハウジング部10の開口端から奥行き方向には断面がほぼ四角形状の挿入ガイド部10eが形成されている。ハウジング部10内の開口端寄り位置には、一壁面10dから光軸を遮蔽する位置まで立ち上がる状態に、全体に曲げ部がなく平板記憶熱処理されたNi−Ti合金その他の超弾性合金からな長方形の薄いシャッタ板2が、奥行き方向に向かって先上り傾斜するように取り付けられている。
この実施形態の光コネクタ用アダプタ1は、シャッタ板2が方形であることにより材料の無駄がより少なく、したがって材料費がより安価になる。
この実施形態の光コネクタ用アダプタの他の構成や作用効果は、第1実施形態のアダプタとほぼ同様であるのでそれらの説明は省略する。
図5(部分分解断面図)には、本発明に係る第1実施形態の光接続用シャッタ部品が示されている。
光コネクタ用アダプタ1の基本構成は第1実施形態のものとほぼ同様であるので、同じ部分に同じ符号を付して説明を省略する。
コネクタの1のハウジング部10において、符号10gは後述のシャッタ部品6における被連結部61の外周部に形成された適正挿入位置の目印となる突起61cを案内するガイドスリットである。
ハウジング部60はアダプタ1のハウジング部10とほぼ同様に構成されており、その内低部中央部にはスリーブホルダ60aが形成され、スリーブホルダ60aの両側には内底面から開口端方向に立ち上がるラッチ片60bが形成されている。
被連結部61の先端部分は光コネクタプラグ5の先端部とほぼ同様に構成されており、中心部には長さ方向に沿ってフェルール63が貫通している。被連結部61の基端部には中心部にスリーブの取付孔61aがスリーブホルダ60aの孔と一致するように形成されており、スリーブホルダ60aと取付孔61aには割りスリーブ62が抜け止状に保持されている。
シャッタ板2は、ハウジング部60内の一壁面60cへ奥行き方向に傾斜するように形成された溝64に基部20が案内され、第1実施形態におけるシャッタ板2と同様に溝64に対して抜け止状に取り付けられている。
シャッタ板2の構成による効果は、第1実施形態の光コネクタ用アダプタ1と同様である。
図6(部分分解断面図)には、本発明に係る第2実施形態の光接続用シャッタ部品が示されている。
この実施形態において、光コネクタ用アダプタ1の基本的な構成は図5の光コネクタ用アダプタと同様であるので、各部に図5のアダプタ1と同じ符号を付して説明を省略する。
光接続用シャッタ部品6は、アダプタ1のハウジング部10の外周部へ当該ハウジング部10の開口端が所定量没入する状態に取り付けられる筒状のハウジング部60を備え、当該ハウジング部60の外周部の左右の面には、図示しない他の部材に取り付けるためのフランジ(図示しない)が形成されている。
第1実施形態のシャッタ部品6と同様な構成により、ハウジング部60の一壁面60cには傾斜した溝64が形成され、シャッタ板2はその基部20が溝64へ抜け止状に挿入された状態でハウジング部60の一壁面60cに取り付けられている。
シャッタ板2の構成による効果は、第1実施形態の光コネクタ用アダプタ1と同様である。
図7(部分分解断面図)には、本発明に係る第3実施形態の光接続用シャッタ部品が示されている。
光接続用シャッタ部品6の基本的構成は、第2実施形態のシャッタ部品6とほぼ同様であるが、シャッタ板2の取付要領が第2実施形態のシャッタ部品6とは異なっている。
方形のシャッタ板2は、ハウジング部60内の一壁面60cに対して図4ととほぼ同様な要領で取り付けられている。
すなわち、ハウジング部60をアダプタ1のハウジング部10に取り付けた状態において、ハウジング部60内の一壁面60cのハウジング部10に臨む位置には、ハウジング部10の開口端方向へ先上り傾斜した傾斜面65が形成されている。当該傾斜面65には、表面に低い凸部67が形成され、両側にあり溝に類似した形状の相対する溝66が前記傾斜面65に沿って形成されている。一方、シャッタ板2の基部20には前記凸部67と対応する孔(符号なし)が形成されており、シャッタ板2は、前記孔に凸部67が案内され両側部が溝66へ挿入された状態で前記傾斜面65に取り付けられている。
この実施形態において、シャッタ板2の形状とその取付要領による効果は、第2実施形態の光コネクタ用アダプタ(図4)と同様であり、その他の効果は第2実施形態のシャッタ部品(図6)と同様である。
図5の光接続用シャッタ部品6においても、ハウジング部60に対するシャッタ板2の取付要領を図7のシャッタ板2の取付要領と同様に構成することができる。
図8で示すように、50〜100℃の温度範囲において、ハウジング部10に対する光コネクタの挿抜を1000回繰り返した後でも、当該シャッタ板の形状回復に対する劣化率は15%以下であり、優れた耐久性を示した。
10 ハウジング部
11 連結部
10a,11a,60a スリーブホルダ
10b,11b,60b ラッチ片
10d,60c 一壁面
12,62 割りスリーブ
14,16 64,66 溝
15,65 傾斜面
17,67 凸部
2 シャッタ板
20 基部
21 突起
22 孔
3 光軸
4 光部品
40,50,63 フェルール
5 光コネクタプラグ
6 光接続用シャッタ部品
60 ハウジング部
61 被連結部
Claims (7)
- 一端部側に先端が開口したハウジング部を、他端部側に光部品が連結される連結部をそれぞれ有し、前記ハウジング部へ挿入連結される光コネクタプラグと前記光部品とを光軸が一致する状態に連結する光コネクタ用アダプタであって、前記ハウジング部内の開口端寄り位置には、一壁面から前記光軸を遮蔽する位置まで立ち上がる状態に曲げ部がなく平板記憶熱処理された超弾性合金製のシャッタ板が取り付けられている、光コネクタ用アダプタ。
- 前記ハウジング部の前記一壁面には、前記光コネクタ用アダプタの他端部方向に沿って先上り傾斜した溝が形成され、前記シャッタ板は基部が前記溝へ抜け止状に挿入されている、請求項1に記載の光コネクタ用アダプタ。
- 前記ハウジング部内の前記一壁面には、前記光コネクタ用アダプタの他端部方向に沿って先上り傾斜した傾斜面が形成されるとともに当該傾斜面には凸部が形成され、前記傾斜面の両側には当該傾斜面に沿う溝が形成され、前記シャッタ板の基部には前記凸部に対応する孔が形成され、前記シャッタ板は前記孔と前記凸部が係合しかつ基部の両側部が前記各溝に挿入された状態で取り付けられている、請求項1に記載の光コネクタ用アダプタ。
- 一端部側に先端が開口したハウジング部を、他端部側に光部品が連結される連結部をそれぞれ有する光コネクタ用アダプタに取り付けて使用され、一端部側に先端が開口したハウジングを有するとともに、他端部側に前記光コネクタ用アダプタのハウジング部へ挿入連結される被連結部を有し、前記ハウジングへ挿入連結される光コネクタプラグと前記光部品とを光軸が一致する状態に連結する光接続用シャッタ部品であって、前記ハウジング内の開口端寄り位置には、一壁面から前記光軸を遮蔽する位置まで立ち上がる状態に曲げ部がなく平板記憶熱処理された超弾性合金製のシャッタ板が取り付けられている、光接続部用シャッタ部品。
- 一端部側に先端が開口したハウジング部を、他端部側に光部品が連結される連結部をそれぞれ有し、前記ハウジング部へ挿入連結される光コネクタプラグと前記光部品とを光軸が一致する状態に連結する光コネクタ用アダプタに取り付けられて使用される光接続用シャッタ部品であって、前記ハウジング部の少なくとも開口端寄り部分の外周部へ当該開口端が所定量没入する状態に取り付けられる筒状のハウジングを備え、前記ハウジングの一壁面には、前記ハウジング部への取付状態において当該ハウジング部の開口端に臨む位置から前記光軸を遮蔽する位置まで立ち上がる状態に、曲げ部がなく平板状に記憶熱処理された超弾性合金製のシャッタ板が取り付けられている、光接続用シャッタ部品。
- 前記ハウジング内の前記一壁面には、前記光コネクタ用アダプタの他端部方向に沿って先上り傾斜した溝が形成され、前記シャッタ板は基部が前記溝へ抜け止め状に挿入されている、請求項4又は5に記載の光接続用シャッタ部品。
- 前記ハウジング内の前記一壁面には、前記光コネクタ用アダプタの他端部方向に沿って先上り傾斜した傾斜面が形成されるとともに当該傾斜面には凸部が形成され、前記傾斜面の両側には当該傾斜面に沿う溝が形成され、前記シャッタ板の基部には前記凸部に対応する孔が形成され、前記シャッタ板は前記孔と前記凸部が係合しかつ基部の両側部が前記各溝に挿入された状態で取り付けられている、請求項4又は5に記載の光接続用シャッタ部品。
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JP2008107709A (ja) * | 2006-10-27 | 2008-05-08 | Mitsubishi Cable Ind Ltd | 光ファイバの連結部材及び該部材を用いた連結装置 |
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