しかし上記バーチャルリアリティ画像表示システムは、観者の及ぶ前面の注意力を、ほとんど全てディスプレイに表示される画像に注がせることによって、臨場感の高いバーチャルリアリティ画像を観者に見せるものであるため、特に観者が、バーチャルリアリティ画像表示システムを操作しながらバーチャルリアリティ画像を見る視聴操作者である場合は、上記のように前方の注意力のほとんどを表示面に覆われるため、無意識のうちにタッチパネル操作する手の反対側の手に関する意識がおろそかになる場合がある。特にタッチパネル機能を有するディスプレイの表示面とディスプレイの枠体(フレーム)との段差に、最も手をかけやすくなる。
このため観者(視聴操作者)の体やタッチパネル操作を行わない方の手が無意識のうちに表示画面、特にフレームと表示面との境となる下端部分に接触し、この場合、タッチパネルが作動し、上記観者の意図しないバーチャルリアリティ画像の切換えが行われ、結果としてバーチャルリアリティのコンテンツが意図とは別に切り替えられたり、空間移動やオブジェクトの回転等の操作ができなくなったりする場合があるという問題点があった。
また車椅子利用者や低年齢層利用者が低い位置からタッチパネル操作を行う場合には、上記ディスプレイの表示面とディスプレイのフレームとの段差部分は勿論、本来タッチする部分以外の部分に接触し、観者の意図しないバーチャルリアリティ画像の切換えが行われ、上記同様バーチャルリアリティのコンテンツが意図とは別に切り替えられたり、空間移動やオブジェクトの回転等の操作ができなくなったりする場合があるという問題点があった。
上記課題を解決するための本発明のガードを備えた画像表示装置は、特定の対象物の画像を表示する表示面Sを備えたディスプレイユニット1と、少なくとも上記表示面Sに画像を表示させ、且つ表示面Sに表示される表示画像を変化させる制御装置15と、ディスプレイユニット1を支持する支持体2とを備え、接触又は近接によって制御装置15に表示画像を変化させるための入力を行う入力手段を、上記ディスプレイユニット1の表示面Sと周縁4側の一方又は両方に設けた画像表示装置において、上記入力手段の誤操作防止用のガード31を、ディスプレイユニット1の正面側に全幅に亘って配置し、ディスプレイユニット1側に取り付け、該ガード31を、ディスプレイユニット1の正面側との間に所定の間隙を設けるように突出させ、且つ利用者が表示面Sを正面から見るときに、表示面Sに対する利用者の視界を妨げない高さに、前記ガード31の上端高さを設定したことを第1の特徴としている。
第2にガード31の上端高さが、表示面Sが正面の略水平方向を向いた状態で、ガード31の上端が表示面Sの下端より下方に位置する高さであることを特徴としている。
第3に表示面Sが、該表示面に接触又は近接する所定の接触物の表示面S上での接触又は近接と接触又は近接状態のままの移動軌跡を検出するタッチパネル面であり、入力手段が該タッチパネルからなることを特徴としている。
第4にディスプレイユニット1が大型の表示面Sを有することを特徴としている。
第5にオペレータによる入力手段の操作が可能な表示面Sの正面側の操作可能エリアを備え、前記操作可能エリア内で、表示面の左右方向の中央に位置し、表示面Sの正面から対面視する利用者の眼球と頭部運動との協調で弁別視野による注視が可能な範囲の略全体を覆うサイズの大型の表示面Sをディスプレイユニットが有することを特徴としている。
第6にガード31がディスプレイユニット1の全幅に亘る横方向のバー32からなることを特徴としている。
第7に支持体2が、ディスプレイユニット1を、表示面Sが上下方向を向くように揺動可能に支持する構造であることを特徴としている。
第8にガード31が、ディスプレイユニット1の揺動操作のハンドルを兼用する請求項6のガードを備えたことを特徴としている。
第9にガード31が、手摺りを兼用することを特徴としている。
第10にガード31とディスプレイユニット1との間の間隙Rが、最小限ガード31を握った状態で指を伸ばした場合に入力手段を作動させず、最大限人間が入り込まないサイズであることを特徴としている。
第11にディスプレイユニット1の前端面から5cm〜20cm離反させてガード31を設けたことを特徴としている。
第12にガード31の高さを、ガード31と地上面Gとの間のスペースへの車椅子利用者の移動を許容し、且つ起立した利用者により最高高さに位置する入力手段の操作が可能となる高さにディスプレイユニット1が配置されるように設定したことを特徴としている。
第13にガード31を、ディスプレイユニット1の全ての状態において、設置面Gから65cm離れた設置面に平行な平面と、設置面から110cm離れた設置面Gに平行な平面の間の空間R2内に含まれる高さに配置したことを特徴としている。
第14に表示面Sに、表示画像操作用の複数のインタフェース42を表示させ、制御装置15に、上記インタフェース42により実行される操作の内容を音声により読み上げる音声読み上げ手段41を設け、各インタフェース42により実行される操作の内容を表す視覚障害者用のマーク43を、入力手段以外の場所に、各インタフェース42に対応させて設けたことを特徴としている。
第15に上記マーク43をガード31側に設けたことを特徴としている。
第16に上記マーク43をバー32のディスプレイユニット1側との対向面に設け、表示面Sの下端縁近傍にインタフェース42を表示させることを特徴としている。
第17に表示面Sの左右幅を、視覚障害者が左右方向で各インタフェース42を区別してタッチ操作ができる間隔と大きさでインタフェース42を横一列に配置して表示させることができる長さとしたことを特徴としている。
以上のように構成される本発明の構造によると、ディスプレイユニットの正面側と周縁側の一方又は両方に設けられた入力手段の誤操作が、ディスプレイユニットの正面側に突出する防止用のガードによって防止されるため、利用者の意図しない画像の変化等が防止される他、入力手段に誤って触れることによって入力手段側を破損する等の不都合が防止されるという効果がある。
そしてガードの上端高さが、利用者が表示面を正面から見るときに、表示面に対する利用者の視界を妨げない高さ、具体的には表示面が正面の略水平方向を向いた状態で、ガードの上端が表示面の下端より下方に位置する高さに設定されているため、表示面を表示面に対して垂直な視線で観ることによって、ガードが表示面を遮ることがなく、利用者は、バーを避けるように視点を移動させることなく、表示面上の表示を容易に見ることができる。
入力手段をディスプレイユニットの表示面のタッチパネルから構成することで、ディスプレイユニット側に向かう人体を含む物が、ガードによって妨げられ、ディスプレイユニット、特に表示面への当接や、タッチパネルが反応する程度の近接が防止され、表示面側の破損等も防止される。
一方例えば表示面のサイズが40インチや70インチの大型ディスプレイをディスプレイユニットに使用することにより、利用者は、前方の注意力はほとんど表示に向けられるため、無意識のうちに体の位置や、入力手段を操作する手の反対側の手、あるいは入力手段を操作していない状態の手等に関する意識がおろそかになる場合がある。
そしてこの場合は、通常表示面とディスプレイユニットとの境界に存在する段差に触れようとするが、上記ガードによって、体や入力手段を操作する手の反対側の手、あるいは入力手段を操作していない状態の手等が入力手段、特に上記段差の近傍に位置する入力手段側に接触することが防止され、上記のような大画面のディスプレイユニットを使用する場合に特に接触及び近接防止効果が高い。
そして上記のような大画面のディスプレイユニットを使用する場合の接触及び近接防止効果は、大画面のディスプレイユニットの表示面にバーチャルリアリティ画像を表示させる際に、さらに有効に作用する。これは利用者が大画面のバーチャルリアリティ画像に前方の注意力がほとんど奪われるため、体の位置や、入力手段を操作する手の反対側の手、あるいは入力手段を操作していない状態の手等に関する意識がおろそかになるためである。
そしてガードをディスプレイユニットの全幅に亘る横方向のバーから構成することによって、利用者はガードを手擦りやディスプレイユニットを揺動させるハンドルとして持つことができ、ディスプレイユニット側の破損や、表示面への誤接触や誤近接等を避けることができる。
そしてガードとディスプレイユニットとの間の間隙が、最小限ガードを握った状態で指を伸ばした場合に入力手段に接触又は入力手段が作動する程度に近接することがなく、最大限人間が入り込まないサイズとなるようにガードを設ける、具体的には、ディスプレイユニットの前端面から5cm〜20cm離反させてガードを設けることによって、利用者がバーを手擦りとして持つ場合、バーを握ったうえで、掌を伸ばしても指が入力手段に触れたり、入力手段が反応したりすることはなく、指が触れた部分や近接した部分にタッチパネルが反応し、他の操作を受け付けないという不都合が防止され、且つバーと表示面との間に大人の頭や子供が入り込む危険性は極めて少ない。またバーにぶら下がるためには、20cmでは空間が狭すぎるため、利用者、特に子供がバーにぶら下がることも防止される。
一方ガードの高さを、ガードと地上面との間のスペースへの車椅子利用者の移動を許容し、且つ起立した利用者により最高高さに位置する入力手段の操作が可能となる高さにディスプレイユニットが配置されるように設定、具体的にはガードを、ディスプレイユニットの全ての状態において、設置面から65cm離れた設置面に平行な平面と、設置面から110cm離れた設置面に平行な平面の間の空間内に含まれる高さに配置することによって、車椅子使用者が利用者の場合でも車椅子がガードに妨げられることなく、表示面の前方位置にバリアフリーで移動することができる。
ただし利用者が必要以上に表示面に近接しようとすると、利用者はガードに当たり、利用者と表示面や入力手段との接触が防止されることは前述のとおりである。そしてガードが利用者の肘近傍に位置することになり、利用者が腕をわずかに上下動させることによって手とガードとが接するため、ガードが確実に手擦りとして使用される。
一方表示面に、表示画像操作用の複数のインタフェースを表示させ、制御装置に、上記インタフェースにより実行される操作の内容を音声により読み上げる音声読み上げ手段を設け、各インタフェースにより実行される操作の内容を表す視覚障害者用のマークを、ディスプレイユニット外に、各インタフェースに対応させて設けることによって、視覚障害者が表示面に触れることなく、マークから辿り画像表示装置を使用することができ、音により情報を得ることが可能となる。
マークをガード側に設け、特にマークをバーのディスプレイユニット側との対向面に設け、表示面のディスプレイユニットに対する下方側の境界線の近傍にインタフェースを表示させることによって、手擦りやハンドルとしてガードに触れている状態から、マークを簡単に見つけ、マークから簡単にインターフェースにたどり着くことができる。
そして表示面の左右幅が、視覚障害者が左右方向で各インタフェースを区別してタッチ操作ができる間隔と大きさでインタフェースを横一列に配置して表示させることができる長さとなるような大型のディスプレイを使用することによって、各マークの区別や、マークからインタフェースの接触操作を容易に行うことができる
図1は、本発明の画像表示装置の斜視図である。本画像表示装置は、外枠4にフラットプラズマディスプレイ3がはめ込まれた大型のディスプレイユニット1と、該ディスプレイユニット1を支持する支持体であるスタンド2とから構成されている。スタンド2には左右にスピーカユニット9が設けられている。ディスプレイユニット1の表示面Sに、静止画像やムービー画像、バーチャルリアリティ画像(VR画像)等の映像が表示され、スピーカユニット9から音声が出力される。
上記プラズマディスプレイ3は、50インチ(約幅1100mm×高さ610mm)の高コントラストのフラットな表示面Sを持つ。プラズマディスプレイ3は、ディスプレイユニット1の外枠4の表面より奥側にはめ込まれている。表示面Sと外枠4との間には段差Zが存在する。ディスプレイユニット1の表示面Sは、全面タッチパネル面となっている。
表示面S上をペンタイプのデバイスや、人間の指等により触れたり、表示面Sに触れた状態のまま指や上記デバイスを表示面S上で移動させる接触操作を行うことや、上記デバイスや指等を表示面Sに近接させたり、表示面Sに近接させた状態のまま指や上記デバイスを表示面S上で移動させるにより、ディスプレイユニット1側から、マウスのクリックやマウスを移動させる場合と同様のデータが外部出力される。
ただし本実施形態では指による表示面Sへのタッチ操作を前提としており、表示面Sに指で直接触れる操作と、表示面Sへの指の近接操作とを含めてタッチ操作と称する。
上記スタンド2内には、表示面Sの表示及び音声の出力制御を行うコンピュータが収容されている。コンピュータは上記タッチパネルのタッチ操作に基づく出力データによって操作される。
以上により図2〜図4に示されるように、本画像表示装置の操作者は、表示面Sに対するタッチ操作によってコンピュータを操作し、表示面Sの表示を変化させたり、所定の音声を出力させたりすることができる。一方本画像表示装置からの情報を観たり聞いたりする視聴者は、上記操作に従って表示される画像や出力される音声を楽しんだり、前記画像や音声から情報を得たりすることができる。
特に本画像表示装置は、上記のような大画面であるため、本画像表示装置の正面側の多くの人々を視聴者として上記情報を見せることができる。このため本画像表示装置を駅や市庁舎等に設置し、市のホームページや防災マップ等を表示させることによって、本画像表示装置の正面側の不特定多数の多くの人々に表示される情報を容易に提供することができる。
また美術館や博物館、一般企業のショールーム内等に設置し、絵画や彫刻等の美術品,博物館の展示品,建造物や風景,商品等のVR画像を表示し、上記絵画等を顧客や不特定多数の人々に臨場感豊にリアルに見せることができる。
本画像表示装置は、上記のように単に情報を表示するだけでなく、タッチ操作によってインタラクティブに情報提供の操作ができるため、操作者が本画像表示装置に対して操作を行うことによって、種々の情報を切り換えて表示させることができる。表示が上記VR画像の場合、回転等の操作を行わせることもできる。
ただし本画像表示装置の操作は上記のようなタッチ操作であるため、操作者は、操作専門である必要はない。上記視聴者自身が操作者となることもあり得る。このため本明細書においては以降視聴者と操作者を含めて利用者と称する。図2〜図4は、利用者が画像表示装置を操作しながら画像表示装置からの情報を観たり聞いたりする例を図示したものとなっている。
スタンド2は、図5〜図7に示されるように、左右及び中央の脚6,7,8を備え、各脚6,7,8が上端部分で一体的に連結された構造となっている。左右の脚6,7は共に、内部のフレームを外装で覆って構成され、内側面6a,7aに上記スピーカユニット9が取り付けられている。
左右の両脚6,7はディスプレイユニット1の前方から後方に至り、中央脚8は左右脚6,7間の中央で、ディスプレイユニット1の後方に位置している。スタンド2は左右両脚6,7と中央脚8に囲まれる空間SP内の上方に、ディスプレイユニット1をスタンド2の中央に位置させて支持している。左右脚6,7がディスプレイユニット1の左右両側方を、中央脚8がディスプレイユニット1の中央後方側を支持している。
スタンド2の上記構造によって、スタンド2をフロアに設置するとディスプレイユニット1の前方となる左右両脚6,7の間に段差は存在せず、図2(b),図3(b),図4に示されるように、車椅子使用者は、バリアフリーで車椅子をディスプレイ1の前方に移動させ、健常者とかわることなく本画像表示装置の利用者となることができる。
本画像表示装置は、利用者の指による前述のタッチ操作が可能な表示面Sの正面側の両脚6,7間のオペレータの所在位置範囲が操作可能エリアとなる。利用者は、指によって前述のようなタッチ操作を行う場合、必ず上記操作可能エリア内に位置する必要がある。操作可能エリア内のディスプレイユニットから最も離れた位置は、表示面Sから概ね60cm程度となる。
ディスプレイユニット1の表示面Sは、起立した成人の利用者が操作可能エリア内の表示面Sの左右方向の中央に位置すると、表示面Sの正面から対面視する利用者の眼球と頭部運動との協調で弁別視野による注視が可能な範囲の略全体を覆う。換言するとディスプレイユニット1に使用可能なディスプレイは、操作可能エリア内の利用者の上記注視が可能な範囲の略全体を覆うサイズの表示面Sを有するものである。ただし表示面Sの左右幅は、表示面Sの左右方向の中央に位置する起立した成人の利用者が表示面Sの左右両端を操作することができる程度である必要がある。
上記条件を考慮すると、使用者の立ち位置に依存するが、ディスプレイユニット1には、概ね40インチ前後以上から70インチ前後以下のディスプレイの使用が可能である。ただし上記のように表示面Sが利用者の上記視野を覆うことの効果が最も高いコンテンツはVR画像の表示である。これは表示面Sが利用者の上記注視視界を覆うことにより、操作可能エリア内に位置する利用者の注意力のほぼ全てが、表示面Sに表示されるVR画像やスピーカユニット9からの音声に注がれ、利用者が表示面Sに集中し、この結果利用者がVR画像に没入し、臨場感豊かなバーチャルリアリティ画像を見ることができるためである。
このため上記概ね40インチ〜70インチ前後以上のディスプレイを使用することによって、大型のドーム等の特殊なシステムを使用することなく、没入型バーチャルリアリティシステムと同等程度の表現能力を備え、上記大型のドーム等の特殊なシステムに比較して小型な臨場感豊かなVR画像を表示する画像表示装置を低コストで容易に設置することができる。
一方利用者を表示面Sに表示されるVR画像やスピーカユニット9からの音声に没入させる必要が無い場合は、必ずしも操作可能エリア内の利用者の上記注視が可能な範囲の略全体を覆うサイズの表示面Sが必要ない場合もありえる。
中央脚8は、ボックス部11と左右の脚6,7を一体的に固定する連結部12とからなる。連結部12はボックス部11の左右外側方に突出し、左端部に左脚6が、右端部に右脚7が固定されている。ボックス部11内の底面上には、上記コンピュータ15と該コンピュータ15のインタフェース(キーボード19等)、UPS(無停電電源装置)20等が複数段に分かれて収納されている。
キーボード19等は、中央脚8の正面の引き出し13によってボックス部11の外部に引き出されて使用される。コンピュータ15は、中央脚8の側面の開閉自在の扉14を介してメンテナンス等が行われる。
コンピュータ15はVR画像を円滑に表示することができるハイエンドのタイプであり、重量は大きい。またUPS20もバッテリを収容するため重量が大きい。重量物であるコンピュータ15やUPS20がスタンド2の後方下方に配置されることによって、スタンド2の重心は左右方向の中心の後方下方にある。このスタンド2の重心位置により本画像表示装置は、重量が大きいディスプレイユニット1を中央脚8の前側に支持した状態で前後のバランスがとれ、設置状態が安定し、前後方向への転倒が防止される。
上記コンピュータ15は、VR画像の表示システムを構成している。コンピュータ15には、所定のオペレーションシステム(OS)がインストールされており、図8に示されるように、該OS上で動作するバーチャルリアリティアプリケーション16,ウェブサーバ17,ウェブブラウザ18等がインストールされている。コンピュータ15の映像出力はディスプレイユニット1に接続されている。音声出力はスピーカユニット9に接続されている。ディスプレイユニット1のタッチパネルの出力は、コンピュータ15に入力されている。
バーチャルリアリティアプリケーション16は、ウェブサーバ17に対してデータを出力する。ウェブサーバ17から出力されるVR画像はウェブブラウザ18上に表示される。ウェブブラウザ18は表示面Sに全画面表示され、VR画像は表示面全面に表示されるる。音声は上記スピーカユニット9から鳴らされる。ウェブブラウザ18及びバーチャルリアリティアプリケーション16は、マウスのデータを受け付けるため、タッチパネルの出力を受け付ける。コンピュータの上記構造により、利用者は前述のようなタッチ操作によって、本画像表示装置を使用することができる。
コンピュータ15に接続されているキーボード19等のインターフェースは、通常メンテナンスに使用され、メンテナーのみが使用し、一般には使用されない。このため上記のように引き出し13内に収納され、メンテナンス等の際に必要に応じて引き出されて使用される。
スタンド2とディスプレイユニット1との間には、支持ユニット21が設けられている。該支持ユニット21は、上下方向の縦フレーム22と、該縦フレーム22に取り付けられるプレート23と、スタンド2の中央脚8側に固定されるブラケット24と、該ブラケット24に支持される横方向の支持杆26等から構成される。
上記縦フレーム22は、ディスプレイユニット1の裏面にボルト固定され、ディスプレイユニット1の左右両側に取り付けられる。プレート23は、反ディスプレイユニット1側に突出し、支持杆26に上方側から回動自在に係合する凹部28が形成されている。プレート23の突出端側にはボルト27が設けられている。
ブラケット24には円弧状の長孔29が形成されている。プレート23の凹部28を支持杆26に上方側から回動自在に係合させ、ブラケット24の長孔29にプレート23のボルト27を挿通させることによって、ブラケット24がプレート23を介して縦フレーム22に取り付けられる。
ブラケット24は、支持杆26を支点軸にしてプレート23に対して揺動自在に取り付けられ、ボルト27にナットを螺合させ、プレート23とブラケット24とを適度な摩擦力で一体固定することによって、ブラケット24が所定の角度で縦フレーム22に一体固定される。
ディスプレイユニット1は、以上のようにスタンド2に表示面Sが上下方向を向くA方向に揺動可能に取り付けられる。上記ナットを緩めることによって、ディスプレイユニット1の揺動角度を調節し、ディスプレイユニット1の所定の揺動角度でナットを締めることによって、当該揺動角度でディスプレイユニット1を位置決めすることができる。支持杆26は、表示面Sの上下方向の中心近傍に位置し、ディスプレイユニット1は表示面Sの上下方向の中心近傍を軸心として揺動する。
本実施形態の支持ユニット21は、表示面Sのディスプレイユニット1に対する境界線のうち少なくとも下方側の境界線と他の境界線内の1点を含む平面Yが垂直となる、ディスプレイユニット1の垂直状態を基準として、上記平面の上方側が前後に向かうようにディスプレイユニット1の揺動を許容する。ディスプレイユニット1の垂直状態では、表示面Sが正面の略水平方向を向く。なおディスプレイユニット1の表示面Sはフラットであるため、上記平面Yは表示面Sを含む平面である。
ディスプレイユニット1側には、表示面Sに対するタッチ操作の誤操作を防止するガード31が一体的に設けられている。ガード31は、ポリウレタン等の軟弾性材等からなる円筒形状のバー32と、該バー32の中心を通るフレーム33とからなる。
フレーム33は、バー32の中心を通り、左右両端がスタンド2側に屈曲し、平面視でコ字状形状をなす。フレーム33の両端は、取付部34を介して縦フレーム22に固定されている。取付部34は、フレーム33の左右両後端に固定されて上方に延出する縦杆36と、該縦杆36の上端部に設けられて横方向に突出し、フレーム22に固定される横杆37とからなる。
ガード31は、バー32とディスプレイユニット1の正面側との間に所定の間隙Rが形成されるように、ディスプレイユニット1への取り付け状態で、バー32を表示面Sの正面側に突出させている。少なくともバー32は、ディスプレイユニット1の全幅に亘り横方向に設けられている。
ガード32は上記のように取付部34によってディスプレイユニット1に取り付けられているため、ディスプレイユニット1をいかなる角度に揺動させてもバー32は必ず表示面Sの正面側に突出して位置し、ディスプレイユニット1側に向かう人体を含む物は、表示面Sの全幅にわたってバー32に当接し、ディスプレイユニット1の特に表示面Sへの当接が防止される。
バー32はガードとしての機能のほか、ディスプレイユニット1の揺動操作のハンドルとして使用することができる。本画像表示装置の利用者はバー32をハンドルとして持ってディスプレイユニット1を揺動させ、前述のように表示面が利用者の注視視界を概ね覆う状態や、複数の利用者が表示面Sの表示を見るのに適した位置角度に調節することができる。
バー32を上記ハンドルとして使用することによって、利用者はディスプレイユニット1の角度位置調節のために不要にディスプレイユニット1、特に表示面Sに触れる必要が無く、ディスプレイユニット1の角度位置調節に際して表示面Sを汚したり、破損したりする不都合が防止される。
ガード31の配置について詳細に説明する。図9に示されるように、表示面Sのディスプレイユニット1に対する下方側の境界線を含み、且つ前述の平面Yに対して垂直な平面Xより下方の空間内に、バー32が位置するようにディスプレイユニット1に対するガード31の高さが設定されている。
またガード31の高さは、上記ディスプレイユニット1に対する高さに加え、バー32と本画像表示装置の設置面Gとの間のスペースへの車椅子使用者の移動を許容するという条件を満たすようにも設定されている。このため最低限、バー32が車椅子使用者の一般的な作業エリア内に位置しないように設定されている。
そしてガード31の高さは、図2(a),(b)に示されるように、起立姿勢の成人利用者が表示面Sの上端を指でタッチ操作することができ、車椅子使用の成人利用者が、少なくとも表示面Sの下方部分をタッチ操作できる高さにディスプレイユニット1が配置されるという条件を満たすようにも設定されている。
このため平均的な日本人の成人が、起立姿勢で前方のタッチパネル操作を行う場合の指先が届く高さを平均で180cm、座位姿勢で前方のタッチパネル操作を行う場合の指先が届く高さを平均で110cmと設定すると、ガードの設置高さは、上記3つの条件を総合し、設置面Gに対して垂直方向に65cm離反した平面と、110cm離反した平面との間の空間R2内にバー32が含まれる高さとなっている。
上記指先が届く高さは、起立姿勢の平均的な日本人成人男女が垂直に手を伸ばした場合に指先が届く高さが、平均で男子が206cm、女子で188cmであり、男女の平均が181.6cmであることと、座位姿勢の平均的な日本人成人男女が垂直に手を伸ばした場合に指先が届く高さが、平均で男子が135cm、女子で125cmであり、男女の平均が120cmであることに基づく。
本実施形態では、50インチのディスプレイ3を使用し、バー32の軸心がスタンドの設置面Gからおよそ80cm前後となるようにガード31の設置高さが設定されている。これにより図2(b),図4に示されるように、車椅子使用者が利用者の場合でも車椅子がバー32に妨げられることなく、操作可能エリア内にバリアフリーで移動することができる。ただし利用者が必要以上に表示面Sに近接しようとすると、利用者はバー32に当たり、利用者と表示面Sとの接触が防止されることは前述のとおりである。
図3に示されるように、バー32の高さは、利用者が起立状態の子供(標準身長約1100mmの5才児を想定)の場合に、当該利用者(子供)が、腕を自然におろした状態での肘の高さと概ね一致する。図2に示されるように、利用者が成人男性(身長約170cmを想定)の場合、バー32は、腕を自然におろした状態での肘の高さより下方となる。図2,図3に示されるように、車椅子使用者が利用者の場合、バーは、成人も子供も腕を自然におろした状態での肘の高さより上方に位置する。
そして垂直状態のディスプレイユニット1のバー32の高さを基準とすると、起立した成人男性の利用者の上記肘の高さと、車椅子に座った子供の利用者の上記肘の高さは、バー32に対して概ね+30cm〜−30cmの範囲内に入り、バー32は概ね利用者の上記肘の高さ近傍に配置される。
バー32の高さは、ディスプレイユニット1の揺動によって変化するが、ディスプレイユニット1の揺動は、前述のように利用者が表示面Sの表示を見るのに適した位置角度にディスプレイユニット1を調節するように行われる。この位置調節は利用者個人に依り、所定角度に調節されたディスプレイユニットの位置におけるバー32は、このディスプレイユニット1の角度調節を行った利用者の上記肘の高さ近傍に位置する。
一方ガード31は、バー32とディスプレイユニット1との間の間隙Rが、最小限バー32を握った状態で指を伸ばした場合に指が表示面Sに接触又はタッチパネルが反応する程度に表示面Sに近接することがなく、最大限人間が入り込まないサイズとなるように取り付けられている。
具体的には、図9に示されるように、上記表示面Sを含む平面Yに平行で、且つディスプレイユニット1における外枠4の上記平面Yに対して垂直方向に最も離反した点を含む平面を基準平面Y2とし、バー32の表示面Sに対する最近接部が、上記基準平面から、基準平面に対して垂直距離で最小5cm、最大20cm平行に偏位した平面Y',Y''に、面又は線又は点で接するように、ガード31のディスプレイユニット1に対する取り付けの前後位置が設定されている。
上記基準平面Y2に対する最小の垂直距離は、人間の指先から第二関節部までの平均的な長さである5cmに基づいて設定されている。これはバー32を握った場合、バー32の前端部は伸ばした指の第2関節近傍に位置することに起因して設定されている。このため利用者がバー32を上記のように手擦りとして持つ場合、バー32を握ったうえで、掌を伸ばしてもタッチパネルが反応することはなく、予期しないタッチパネルの反応によって他の操作を受け付けないという不都合が防止される。
一方基準平面Y2に対する最大の垂直距離は、人間の頭の平均的な径20cmに基づいており、バー32と表示面Sとの間に大人の頭や子供が入り込む危険性は極めて少ない。またバー32にぶら下がるためには、20cmでは空間が狭すぎるため、利用者、特に子供がバー32にぶら下がることも防止される。
ガード31が上記のように取り付けられているため、バー32は上記のように、ディスプレイユニット1のいかなる揺動角度においても、表示面Sに対して正面側に突出して位置し、概ね利用者の上記肘の高さ近傍に配置される。ディスプレイユニット1の揺動角度は、ディスプレイユニット1の揺動によってバー32の位置が上記範囲から外れることが無いように設定され、本実施形態においては垂直状態を基準として+−15度程度となっている。
そして上記示されるような位置関係でガード31がディスプレイユニット1に取り付けられているため、ディスプレイユニット1をどのように傾斜させても、表示面Sを表示面Sに対して垂直な視線で観ることによって、バー32が表示面Sを遮ることがなく、視聴者は、バー32を避けるように視点を移動させることなく、表示面S上の表示を見ることができる。
また利用者が腕をわずかに上下動させることによって手とバー32とが接する。これは肘を曲げたとき、肘から手までの平均的な長さが30cmであり、起立状態の成人利用者が手を下げる場合や、車椅子利用者が上向きで手を伸ばす場合、手の稼働領域が、バー32の−30cm〜+30cmの範囲に入るためである。
このためバー32は手擦りとしても使用され、操作者は、前述のタッチ操作を、タッチ操作を行う手の反対側の手でバー32を持って、安定した姿勢を維持して行うことができる。そして上記のようにバー32はディスプレイユニット1の角度位置を調節する際のハンドル及びを手摺りを兼用しており、手摺りやハンドルをガード31と別に設ける必要はない。
本画像表示装置の使用例とガード31の作用を表示画面に基づいて説明する。例えば図10に示されるように仮想的な風景のVR画像が表示面Sに表示されるとする。この状態で利用者が表示面Sを指Fで触れ、この指Fを図11に示されるように、VR画像に表示されている「橋B」の先側、すなわち表示面Sにおいては物理的に上側、イメージ的に奥側に向かって、表示面Sに触れた状態のまま移動させる。これにより、視点が表示面Sに表示されたVR画像の奥側に移動したように、図10のVR画像から図11のVR画像に切り換えられ、利用者があたかも「橋B」に近づいたかのように表示する。
また図10の状態から利用者が表示面Sに触れている指Fを、図12に示されるように、VR画像に表示されている「橋B」の左側、すなわち表示面Sにおいて左側に向かって、表示面Sに触れた状態のまま移動させる。これにより、視点が表示面Sに表示されたVR画像の左側に移動したように、図10のバーチャルリアリティ画像から図12のVR画像に切り換えられ、利用者があたかも「橋の横にある柳W」を見たかのように表示する。
この際前述の操作可能エリア内に位置する利用者は、表示面Sが利用者の上記注視視界を概ね覆うため、操作可能エリア外の利用者に比較して、より臨場感豊にVR画像を見ることができる。ただし操作可能エリア内の利用者は、注視視界が表示面Sによって概ね覆われるため、前方の注意力がほとんど表示面Sに向けられる。
このため利用者は無意識のうちにタッチ操作する手H1の反対側の手H2や、タッチ操作をしない場合の手H1に関する意識がおろそかになる場合がある。この場合ガード31が無いと、図13,図14に示されるように、上記手の稼動領域内にバー32が存在しない。このため利用者の肘の高さ近傍に、ディスプレイユニット1の表示面Sとフレーム4との段差Zが位置し、利用者が腕をわずかに上下動させることによって手と前記段差Zとが接するため、表示面Sとフレーム4との段差Zを無意識のうちに手擦りとして使用し、指等が表示面Sに接触したり近接したりして、タッチパネルが反応することになる。
特に子供が利用者の場合、図15に示されるように、本画像表示装置の幅方向に3人程度入ることができ、子供であるがため、表示画像を見ることに夢中になり、手や指に対する意識がほとんどなくなるケースもまれではない。この場合ガード31が存在しないと、図16に示されるように、上記段差Zに手を置き、指等が表示面Sに接触したり近接したりしてタッチパネルが反応するという事態が生ずる。
上記のように利用者の体や指等が表示面Sに接したり近接したりすると、タッチパネルは接触又は近接位置で反応し、本来のタッチ操作に対して反応しなくなる。特に利用者が子供の場合はシステムがハングアップしているのか、利用者の誰かが誤って表示面Sに接触したり近接したりしているのかや、利用者の誰かが誤って表示面Sに接触したり近接したりしている場合、誰が表示面Sに接触又は近接しているのかを特定することが困難となる。
ただし本画像表示装置には、前述のようにガード31が取り付けられており、利用者が必要以上に表示面Sに近づくとバー32に接触し、前述のように、利用者がディスプレイユニット1、特に表示面Sに不用意に直接触れることが防止される。また利用者はバー32を手摺りとするため、タッチ操作する手H1の反対側の手H2でバー32を持ち、安定した姿勢を維持して、タッチ操作することができる。利用者は手H2でバー32を手擦りとして持つため、タッチ操作を行わない側の手H2の表示面Sへの接触が防止される。
特に利用者が子供で、図15に示されるように、本画像表示装置の幅方向に3人程度入り、表示画像を見ることに夢中になり、手や指に対する意識がほとんどない場合であっても、バー32を手擦りとして持つことになり、段差Zに手を置き、指等が表示面Sに接触したり近接したりするという事態は避けられる。
ただし上記のように利用者が表示画像に没頭し、手や指に対する意識がほとんどなくなるケースは、表示面Sが小型であれば発生することはなく、大型ディスプレイ特有のものである。このため利用者を表示面Sに表示されるVR画像やスピーカユニット9からの音声に没入させる必要が無い場合は、必ずしも前述のように操作可能エリア内の利用者の前述の注視が可能な範囲の略全体を覆うサイズの表示面Sは必要ないが、本発明の対象となる画像表示装置のディスプレイ3は、利用者が表示画像に没頭し、手や指に対する意識がほとんどなくなることが前提であるため、表示面Sが大型のディスプレイ、具体的には30インチを越えるものとなる。
表示面Sに表示される画像がVR画像とは異なる場合の例を説明する。本コンピュータ15を、表示面Sに、主にテキストを中心とした静止画からなるコンテンツをリンクを辿りながら表示させる構造とする。表示用のデータはコンピュータ15内のウェブサーバ17又は他のホストから受信する。
コンピュータ15には、図17に示されるように、テキストデータを音声として読み上げるスピーチアプリケーション41がインストールされている。スピーチアプリケーション41は、ウェブブラウザ18上に表示される文字の読み上げが可能となるように、ウェブブラウザ18に連係されている。
スピーチアプリケーション41は、リンクを1つの文章として読み上げ、その他の文字は、表示されている文字上にカーソルを位置させると、この文字を選択し、選択箇所から順次適当な区切りで読み上げる。スピーチアプリケーション41の作動については公知であるため詳細な説明は割愛する。
ウェブブラウザ18は、表示の最下部に、表示操作を行うコマンドのメニューアイコン42を表示する。メニューアイコン42には、操作の内容が記載された文字が含まれる。ウェブブラウザ18によるメニューアイコンの表示は、ウェブブラウザ18自身にデザインしても、ウェブサーバ側にデザインしても良い。
ウェブブラウザ18でウェブサーバから送信される静止画を表示させると、表示面Sに図18に示されるような画像が表示される。図18は島根県のホームページを表示させた場合の例である。タッチ操作によるカーソルの操作によって所定の文字を選択すると、スピーチアプリケーション41によって当該文字が読み上げられる。例えばメニューアイコン42を選択すると、当該メニューアイコン42による表示操作が読み上げられる。
一方バー32の表面の表示面Sと向かい合う部分には、各メニューアイコン42の位置に対応して、各メニューアイコン42による表示操作の内容の点字43が設けられている。点字43の代わりに各メニューアイコン42の操作内容に応じて予め定められた凹凸状の視覚障害者用のマークとしてもよい。
バー32は前述のように、表示面Sの外枠4に対する下方側の境界線より、上下方向で必ず外枠4側、つまり下側に位置している。また各メニューアイコン42は表示面Sの最下部に設けられているため、表示面Sと外枠4との段差Zの近傍に並んで位置する。段差Zは、表示面Sの開始位置を示す凹凸状のマークでもある。
視覚障害者が利用者の場合、バー32に設けられた点字43やマークの上方位置を辿ると、まず段差Zがあり、この段差Zが、表示面Sの開始位置を示す凹凸状のマークとして機能するため、段差Zの上方が表示面Sの開始部分であることが判別され、この表示面Sの開始部分にメニューアイコン42が並ぶため、表示面Sの開始部分を接触により判別すると、判別できた位置、つまり段差Zの直上が希望するメニューアイコン42であることが判断できる。
そして上記メニューアイコン42に対してタッチパネルが反応すると、該メニューアイコン42による表示操作が読み上げられるため、利用者は希望するメニューアイコン42であったか否かを確認することができ、希望するメニューアイコン42を簡単にタッチ操作することができる。ただし点字43は、バー32の表示面Sとの対向部分に設けられているため、視覚障害者は、指先が下方を向く状態で点字43に触れることになる。このため点字43は、上下及び左右反対向きに配置される。
これにより従来、タッチ操作が利用できなかった全盲の人が利用者であっても、バー32の点字を辿ることによってタッチパネルの端末を使用することができ、バリアフリーな端末とすることができる。
TABキーのメニューアイコンを設けることによって、表示面S上のリンクを順番に読み上げさせることができ、所定のリンクへのジャンプは健常者と同様に行うことができる。その他の文字については表示面S上を適当にタッチ操作する必要がある。表示面Sが上記のような大画面であることによって、メニューアイコン42を比較的大きくグラフィック表示しても、比較的大きな間隔を空けて配置することができ、視覚障害者はタッチ操作を容易に行うことが可能となる。
従って視覚障害者が左右方向で各メニューアイコン42を区別してタッチ操作ができる間隔と大きさでメニューアイコンを表示させることができるサイズの表示面Sが最低限必要となる。このためディスプレイは、40インチ前後以上の表示面Sを有するものが使用可能である。
なお上記点字43をバー32ではなく、外枠4側に設けることもできる。また外枠4に縦方向に並べて配置し、メニューアイコン42を縦方向に並べて配置しても良い。つまり点字43は、表示面S(入力手段)以外の場所に、各メニューアイコン42に対応させて設ければよい。
前述のように起立した健常者が全ての表示面Sをタッチ操作することができるという条件と、ディスプレイユニット1の最低限の配置高さとをマージさせると、本画像表示装置には、概ね40インチ前後から70インチ前後の大型のディスプレイの使用が可能となる。