JP2004272040A - 画像表示装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】変動表示装置8は、特定の偏光である第1の光と、第1の光と偏光軸が直交する第2の光とを、液晶表示パネル804に照射する主光源810を備える。主光源810からの光を、フレネルレンズ812が左右各々の目に到達する方向に屈折する。微細位相差板802は、第1の光を透過する第1領域802aと、第2の光を透過する第2領域802bとが、一定方向に繰り返して設けられている。これにより、液晶表示パネル804において、右目に至る光が右目用画像を通過し、左目に至る光が左目用画像を通過する構成が可能となる。そして、液晶表示パネル804の隅部を照射する補助光源806を、主光源810とは別個に備え、液晶表示パネル804の隅部が暗くなるのを防止する。
【選択図】 図3
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は立体表示が可能な画像表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、立体視用のメガネなしで立体画像を表示可能な様々な画像表示装置が知られているが、近年、自発光せずにバックライトにより後方から光を照射されて画像を表示する液晶表示装置の特性を利用して立体画像を表示可能な画像表示装置が提案されている。
例えば、偏光が異なる二種の光を、拡散光源(点光源)からそれぞれ照射し、凸レンズとして機能するフレネルレンズによって、一方の光は観察者(表示画面を見ている者)の左目に到達させ、他方の光は観察者の右目に到達させるようにする。
そして、それぞれの光を、偏光特性を利用して液晶表示装置の異なる領域を透過させるように構成し、異なる領域にそれぞれ右目用画像と左目用画像とを表示させるようにする。これにより、右目用画像を観察者の右目に到達させ、左目用画像を観察者の左目に到達させるようにし、観察者の右目で見た画像と左目で見た画像とに視差を生じさせて観察者に立体画像を見せることができる(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−63199号公報(第3−4頁、図1)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、一般的な液晶表示装置では、バックライトにより表示画面全体を略均等に照らすために、点光源ではなく、面光源が用いられている。例えば、面光源として、線光源である蛍光管と線光源からの光を面発光に変換する導光板を用いたものが良く知られている。
しかし、上述の立体画像が表示可能な液晶表示装置においては、拡散光源(点光源)と凸レンズを用い、拡散光を互いに角度がずれた右目用の平行光と左目用の平行光とに変換し、これら平行光を液晶表示パネルに照射するようにしている。
このような光学系では、レンズの中央部に対してレンズの周縁部が光源からの距離が遠くなることや収差の問題などで、レンズ中央部を透過する光に対してレンズ周縁部を透過する光が暗くなる。
従って、このような光学系をバックライトとして用いた液晶表示装置では、矩形状の表示画面の中央部より四隅部分が暗くなり、画像品質の低下を招いてしまう可能性がある。
【0005】
本発明の課題は、液晶表示パネルと、拡散光を平行光に変換する光学系とを有して立体画像の表示を可能とすると共に、表示画面の四隅が暗くなるのを防止できる画像表示装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、後方から照射された光を透過可能な液晶表示パネルと、
特定の偏光である第1の光と、前記第1の光と偏光軸が直交する第2の光とを、前記液晶表示パネルに照射する主光源と、
前記主光源から照射された光を左右各々の目に到達する方向に屈折させる光学手段と、
前記液晶表示パネルと前記主光源との間に配置され、前記第1の光を透過する第1領域と、前記第2の光を透過する第2領域とが、一定方向に繰り返して設けられた縞状フィルタと、
前記液晶表示パネルの通電時又は非通電時の何れかにおいて、前記液晶表示パネルを透過する光を遮断する偏光特性を有する偏光板と、を備える画像表示装置であって、
前記液晶表示パネルの隅部を照射する補助光源を、前記主光源とは別個に設けたことを特徴としている。
【0007】
ここで、主光源は、例えば、点光源等の拡散光源である。また、主光源となる発光素子は、一つであっても良いし、複数であってもよいが、一つの場合には、一つの発光素子から照射される光を第1の光と第2の光との異なる偏光の光に分離すると共に、第1の光と第2の光とを光学手段により左右各々の目に到達する方向に屈折させられるように分離する必要がある。なお、複数の光源の場合でも、一つの光源の場合と同様に、最終的に第1の光と第2の光とに分離される必要がある。
また、光学手段とは、基本的に拡散光を平行光に変換する凸レンズ等のレンズである。
【0008】
請求項1に記載の発明によれば、上述のような立体画像を表示可能な液晶表示装置である画像表示装置において、主光源とは、別個に液晶表示パネルの隅部を照射する補助光源を備えたので、表示画面の四隅が暗くなるのを防止し、表示画面全体の均一化を図ることができる。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像表示装置において、
前記補助光源を前記液晶表示パネルの裏面側に設けたことを特徴としている。
請求項2に記載の発明によれば、補助光源を前記液晶表示パネルの裏面側、すなわち、液晶表示パネルより後に設けているので、補助光源は液晶表示パネルに隠されることになり、補助光源を直接観察者が視認できないので、観察者が画像を見る際に補助光源が邪魔にならず、見た目が良い。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の画像表示装置において、
後方側から、前記主光源、前記光学手段としてのフレネルレンズ、前記縞状フィルタ、前記偏光板が取り付けられた液晶表示パネルが順にケース内に配置され、前記補助光源は、前記フレネルレンズと前記液晶表示パネルとの間となる位置から前記液晶表示パネルに光を照射することを特徴としている。
【0011】
請求項3に記載の発明によれば、補助光源から照射される光は、フレネルレンズより前の位置で、かつ、液晶表示パネルの後方の位置から液晶表示パネルを照らすことになり、液晶パネルの四隅を明るく照らす一方、補助光源の光がフレネルレンズを透過し、この透過した光が、観察者の目に入ることをできる限り防止できる。従って、立体表示を正しく行うことができる。すなわち、補助光源が四隅の部分だけを照らしている分には、立体表示に与える影響は少ないが、補助光源の光がフレネルレンズによって屈折された場合に、表示画面の四隅部分より中央部分の右目用画像を観察者の左目に到達させたり、中央部分の左目用画像を観察者の右目に到達させたりする可能性があり、上述のように補助光源の光がフレネルレンズを透過しないようにすることで、補助光源が立体表示に影響を与えるのを防止できる。
なお、補助光源自体の配置位置は、液晶表示パネルとフレネルレンズとの間の位置に限られるものではなく、鏡、プリズム、導光体、光ファイバ等により光の照射位置を液晶表示パネルとフレネルレンズとの間にできるのならば、画像表示装置のどの場所に配置しても良い。
【0012】
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の画像表示装置において、
画像表示を行う遊技機に用いられる画像表示装置であって、前記遊技機の遊技領域が形成される遊技盤に取り付けられるセンターケース部と、前記液晶表示パネルを備える表示ユニット部とに分割構成され、
前記補助光源は、前記センターケース部に設けられていることを特徴としている。
【0013】
ここで、遊技機には、パチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機などの弾球遊技機や、パチスロ遊技機などのスロットマシン等が含まれる。
また、表示ユニット部は、液晶表示パネルを備え、すなわち、表示画面を備えた画像表示装置本体となるものである。それに対してセンターケース部は、例えば、遊技板の前面に取り付けられると共に、表示ユニット部の表示画面を臨ませる表示用開口部を備え、主に表示画面の周囲を装飾するものである。また、センターケース部は、ランプ、LED等の発光部材を備えて発光する装飾部材や、駆動手段により駆動されて可動する装飾部材などの電飾部材を備える場合がある。
【0014】
請求項4に記載の発明によれば、遊技機の液晶表示パネルを備えた画像表示装置の本体となる表示ユニット部ではなく、主に表示ユニット部の表示画面の周囲で装飾的な演出を行うセンターケース部に補助光源が設けられているので、表示ユニット部に補助光源を設けた場合よりも、補助光源のメンテナンスを容易に行うことができる。すなわち、寿命がきた補助光源の交換や、製造時の点灯チェックなどを行いやすい。また、上述のようにセンターケース部には、ランプやLEDなどの発光部材が備えられているので、例えば、画像表示装置の表示画面の四隅のそばに補助光源を配置しても、遊技機で遊技する遊技者には、電飾部材の一部として判断され、補助光源からの照射光が直接視認できても問題が生じない。また、補助光源を液晶表示装置の四隅を照らすサーチライト等のライトを示す装飾部材として用いることも可能である。
【0015】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の何れか一項に記載の画像表示装置において、
立体表示を行う際に、前記補助光源を消灯または減光する補助光源制御手段を備えることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の画像表示装置。
【0016】
請求項5に記載の発明によれば、補助光源が立体表示に影響を与えるものとしても、立体表示中は、消灯もしくは減光されるので、補助光源の光が例えば、乱反射等して立体表示に影響を与えるのを確実に防止できる。
なお、立体表示が可能な立体表示装置においては、常時立体表示がされるとは、限らず、例えば、平面表示を行い、特に強調した部分において、立体表示を行うようにすれば、立体表示を映像表示の演出に有効に利用できる。
特に、遊技機等においては、通常は平面的な表示を行い、遊技者に当たりの期待感を与えるような場合に、立体表示を行うことで、立体表示により有効に遊技の演出を行うことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明に係る実施の形態について説明する。
本実施の形態は、本発明に係る画像表示装置を有する遊技機の適例としてのパチンコ遊技機(弾球遊技機)、特に、いわゆる「セブン機」に属するタイプのパチンコ遊技機について説明を行うものである。
【0018】
図1に示すように、本実施の形態のパチンコ遊技機101は、内部の遊技領域1a内に遊技球(球)を発射して(弾球して)遊技を行うもので、その前側上半部には、ガラス板111が設けられている。このガラス板111の奥側には、ガイドレール2で囲まれた遊技領域1aを有する遊技盤1が設置されている。
【0019】
遊技盤1のガイドレール2で囲まれた遊技領域1aには、普図始動ゲート6,6、普通図柄(普図)の変動表示ゲームを表示する普図変動表示部7a、普図変動表示ゲームの結果如何によって開閉部材9a,9aを開閉させる普通変動入賞装置9、表示状態が変化可能な変動表示装置8(画像表示装置)、特別変動入賞装置5、一般入賞口15,…、風車と呼ばれる打球方向変換部材14,…、サイドランプ12,12、多数の障害釘(図示省略)等が配設されている。また、遊技領域1aの最下端部中央にはアウト球を回収するためのアウト穴13が設けられている。
【0020】
このうち、変動表示装置8は、識別情報としての特別図柄(特図)の変動表示ゲームの表示等を行う表示装置本体である表示ユニット部8a(液晶表示装置からなる)と、この表示ユニット部8aの前面側に配設される前面構成部材としてのセンターケース部700から構成されている。
すなわち、変動表示装置8は、画像表示を行う遊技機(パチンコ遊技機101)に用いられる画像表示装置であって、遊技機の遊技領域1aが形成される遊技盤1に取り付けられるセンターケース部700と、前記液晶表示パネル804を備える表示ユニット部8aとに分割構成されている。
【0021】
表示ユニット部8aは、表示状態が変化可能な表示画面8gを備え、この表示画面8gにおいて複数種類の識別情報(例えば、キャラクタ、数字、記号などからなる図柄等)を変動表示させることにより特図の変動表示ゲームを実行可能となっている。
つまり、本実施形態のパチンコ遊技機101は、遊技領域1aが形成された遊技盤1に、表示状態が変化可能な変動表示装置8(表示ユニット部8aを含む画像表示装置)を配設した遊技機(弾球遊技機)である。
【0022】
また、例えば、表示ユニット部8aの下側には、普通変動入賞装置9に遊技球が入賞して特図変動表示ゲームが未処理となっている未処理回数を点灯表示する特図始動記憶表示部8cが設けられている。なお、特図始動記憶表示部8cの奥には、例えばLEDなどからなる特図始動記憶表示器8b,…が設けられている。
【0023】
普図変動表示部7aの奥には、例えば7セグメント型のLEDなどによって構成された普通図柄(普図)の変動表示ゲームの表示を行う普図変動表示器7bが配され、その普図変動表示器7bの表示状態を変化させることにより、普図変動表示部7aにおいて普通図柄(例えば、数字、記号などからなる図柄等)の変動表示ゲームを実行可能となっている。
【0024】
また、例えば、特別変動入賞装置5の正面視右側には、普図始動ゲート6,6を遊技球が通過(普図の始動入賞)して普図変動表示ゲームが未処理となっている未処理回数(始動記憶)を表示する普図始動記憶表示部6cが配設され、その奥には普図始動記憶表示器6aが配設されている。
【0025】
普通変動入賞装置9は左右一対の開閉部材9a,9aを具備し、この開閉部材9a,9aは、常時は遊技球が1個流入可能な程度の間隔で閉じた状態を保持しているが、普図変動表示器7bにおける変動表示ゲームの結果が特別の結果態様となった場合には、逆「ハ」の字状に開いて普通変動入賞装置9に遊技球が流入し易い状態に変化されるようになっている。
この普通変動入賞装置9は、特図の始動口(始動入賞口)も兼ねる。
【0026】
特別変動入賞装置5は、アタッカー形式の開閉扉5aによって開閉される大入賞口5bを備えている。
開閉扉5aはその上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっていて、特図の変動表示ゲームの結果が特別結果態様(例えば、「7、7、7」等、ゾロ目数字の何れか)となって大当たり等が発生した場合に、大入賞口5bが開放されるようになっている。
【0027】
ここで、遊技を開始することにより遊技領域1a内に打ち込まれた遊技球が、一般入賞口15、普通変動入賞装置9、大入賞口5bの何れかに入賞すると、それぞれ所定数の賞球が排出される(払い出される)ようになっている。
【0028】
また、遊技領域1a内に打ち込まれた遊技球が、普図始動ゲート6,6内を通過すると、普図変動表示部7aにおいて普図の変動表示ゲームが行われる。
この普図の変動表示ゲームは、普図変動表示器7bの表示状態(点灯状態)を所定時間変動表示させた後、停止表示させることにより行うようになっている。
この普図の変動表示ゲームの結果、普図変動表示部7aにおける停止表示が特別の結果態様となれば、普図の変動表示ゲームが当たりとなって、普通変動入賞装置9が所定時間(例えば、0.5秒間)開放される。それにより、普通変動入賞装置9に遊技球が入賞しやすくなり、特図の変動表示ゲームの始動が容易となる。
【0029】
また、遊技領域1a内に打ち込まれた遊技球が、普通変動入賞装置9に入賞すると、特図の変動表示装置8の表示画面8gにおいて、複数種類の識別情報が変動表示される特図の変動表示ゲームが開始される。
この特図の変動表示ゲームの結果として、表示画面8gの表示態様が特別結果態様(例えば、「1,1,1」等、ゾロ目数字の何れか)となった場合には、大当たりとなって特別遊技状態(いわゆる、大当たり状態)となる。
この大当たり状態中は、特別変動入賞装置5の大入賞口5bを閉じた状態から開放状態に変換するサイクル遊技が、所定回数を限度に行われ、これにより遊技者は遊技球を大量獲得する機会を得る。すなわち、パチンコ遊技機は、特図変動表示ゲームの結果、予め定められた特別結果態様となることに関連して、遊技者に有利な特別遊技状態が発生するといった所定の遊技価値を付与可能となる。
【0030】
なお、遊技盤1の裏面側には、図9に示されるように、球の排出動作等を制御する排出制御装置200、遊技領域に設けられた変動表示装置8の表示制御を行う表示制御装置150、パチンコ遊技機101が備える装飾用のランプやLEDなどの発光部材の点灯・点滅状態の制御と後述する可動演出装置70の駆動制御を行う装飾制御装置250、スピーカ等の出力の制御等を行う音制御装置、遊技機前面の操作ハンドル(図示略)の操作に基づき遊技球を遊技領域に発射させる発射装置(図示略)、この発射装置の制御を行う発射制御装置(図示略)、及び、これら各制御装置等を統括制御する遊技制御装置100等が設けられている。
【0031】
次に、本実施形態のパチンコ遊技機101における主要な構成である変動表示装置8の詳細について説明する。
【0032】
変動表示装置8は、前記のように、表示画面8gを有する表示ユニット部8aと、表示ユニット部8aの前面側に配されるセンターケース部700とを備えて構成されている。すなわち、本発明の画像表示装置である変動表示装置8は、パチンコ遊技機101(遊技機)の遊技領域1aが形成される遊技盤1に取り付けられるセンターケース部700と、後述する液晶表示パネル804を備える表示ユニット部8aとに分割構成されている。
【0033】
図2に示すように、センターケース部700は、遊技盤1に取り付けられる取付ベース部材710に各種の構成部材が取り付けられて構成されるものであり、表示画面8gを前方より臨ませるための表示用開口部701、この表示用開口部701の周囲に形成される周囲壁部702、この周囲壁部702及び表示画面8gを底部として前面開口した凹室703、この凹室703を形成する包囲枠704、表示画面8gでの表示内容に関連した演出動作を行う可動演出装置70等を備えている。
【0034】
また、センターケース部700は、他に、取付ベース部材710の前面上部に設けられ、センターケース部700の上方から流下する遊技球が表示画面8gに衝突することを防護する庇(ひさし)状の鎧部720、表示画面8gの下側に形成され、遊技球が転動可能な遊技球転動部(ステージ)730と、センターケース部700の外側(上側)からセンターケース部700の凹室703内の遊技球転動部(ステージ)730上に遊技球を移すために入口741及び出口742と、入口741から出口742に至る図示しない遊技球用の流路とを有するワープ装置等を備えている。
【0035】
そして、センターケース部700に設けられる可動演出装置70は、周囲壁部702の前側に配され、周囲壁部702の後部の表示用開口部701から露出する表示画面8gでの表示内容に関連して表示画面8g方向に変位する演出動作を行う可動演出部材71と、周囲壁部702の裏面側に配され可動演出部材71を作動させるための可動演出部材駆動用ソレノイド(図示略)と、可動演出部材駆動用ソレノイドからの駆動力を変換及び伝達して可動演出部材71を変位動作させる駆動力伝達部材(図示略)と、可動演出部材71が前面に配される台座部72等とを備えて概略構成されている。
【0036】
このような可動演出装置70は、鎧部720の左右両端部の下側、表示画面8gの左右両脇に位置して、それぞれ配設されている。また、可動演出装置70の可動演出部材71の前面側には、可動演出部材71を保護する透明な前面カバー73が遊技盤1と平行に配置されている。図2においては、前面カバー73により可動演出部材71が隠されるように図示されているが、前面カバー73は、透明なので、図1に示すように遊技者には前面カバー73越しに可動演出部材71を視認できるようになっている。
【0037】
また、可動演出部材71は、図1に示すように、鳥(キツツキ)をイメージした装飾を有し、台座部72の前面に軸支された本体部74(例えば、キツツキの胴体部及び足)、該本体部74に対し動作可能で、可動演出部材71の上部となる第1可動部75(例えば、キツツキの頭部)、本体部74に対し動作可能で、可動演出部材71の中央部となる第2可動部76(例えば、キツツキの羽根)、及び、本体部74に対し動作可能で、可動演出部材71の下部となる第3可動部77(例えば、キツツキの尾)等を備えて概略構成されている。なお、本体部74は、例えば、その下端部が台座部72に軸支されており、後述するように回動移動すると共に、本体部74に上述の第1可動部75、第2可動部76、第3可動部77が移動自在に配置されている。
【0038】
駆動力伝達部材は、可動演出部材駆動用ソレノイドより付与される反復的な遊技盤1の盤面に沿った上下動を遊技盤面に沿った反復的な回動に変換し、さらに、該回動を可動演出部材71に伝達する。
すると、可動演出部材71は、遊技盤面方向に反復的に往復回動する。
ここで、可動演出部材71は、本体部74の下端部が台座部72に軸支されているので、遊技盤面方向に反復的に往復回動する際には、表示画面8g方向への変位と、その反対方向への変位とを反復的に繰り返すことになる。すなわち、可動演出部材71の上部を表示画面8g側に前進する移動と、その逆に表示画面8gから後退する移動とを行うことができる。
【0039】
また、可動演出部材駆動用ソレノイドの駆動に伴う可動演出部材71の変位動作は、例えば表示画面8gで行われる特図の変動表示ゲームにおいて現出するキャラクタの動作に合わせて行う。
具体的には、例えば、表示画面8gに卵を表示(立体表示)し、その卵が側方から何かにつつかれて割れる演出表示を行い、可動演出部材71(キツツキ)はその割れる演出表示に対応して、演出動作(つつく動作)を行う。
【0040】
すなわち、可動演出部材71は、表示画面8gでの表示内容(立体表示されたキャラクタ)に関連して表示画面8gの方向に変位する演出動作を行う。
また、駆動力伝達部材は、可動演出部材駆動用ソレノイド(電気的駆動源)からの駆動力を変換及び伝達して可動演出部材を変位動作させる。
また、本実施形態の場合、可動演出部材71の例えば第1可動部75の表示画面8g寄りの部分(可動演出部材71の少なくとも一部)は、上述のように可動演出部材71の上端部が前進した状態で表示画面8gと前後に重なる状態となる。
【0041】
また、前記のように可動演出部材71が反復動作する際に、第1可動部75(キツツキの頭部)は本体部74(キツツキの胴体部)に対し遊技盤1の盤面方向に沿って反復的に回動(首振り)する。つまり、あたかもキツツキがくちばしで物をつつくかのような動作を表現できる。
また、第2可動部76(キツツキの羽根)は、本体部74に対し遊技盤1の盤面方向に沿って反復的に回動する。つまり、あたかもキツツキが羽ばたくかのような動作を表現できる。
【0042】
なお、第3可動部77は、単に本体部74に軸支されているのみであり、駆動伝達部材より駆動力を受けるものではないが、該第3可動部77には慣性力が作用するため、本体部74が遊技盤1の盤面方向に沿って反復的に回動する際に、該本体部74に対し遊技盤1の盤面方向に沿って反復的に回動する。つまり、あたかもキツツキが尾を振るかのような動作を表現できる。なお、可動演出部材駆動用ソレノイドは、例えば、装飾制御装置250に制御されるが、装飾制御装置250ではなく、遊技の演出に係わる装飾制御装置250、音制御装置300、表示制御装置150を一つの制御装置にまとめた演出制御装置を設け、演出制御装置により駆動制御されるものとしても良い。
【0043】
次に、変動表示装置8の表示ユニット部8aについて説明する。表示ユニット部8aは、画像表示装置本体となるもので、この例において立体表示が可能な液晶表示装置である。そして、パチンコ遊技機101においては、遊技盤1の取付用開口部の部分に上述のセンターケース部700が遊技盤1の前面側から取り付けられ、表示ユニット部8aは、その表示画面8gをセンターケース部700の表示用開口部701から露出するように、すなわち、表示用開口部701と表示画面8gとが重なるように、遊技盤1の取付用開口部の部分に遊技盤1の裏面側から図示しない取付部材を用いて取り付けられる。
【0044】
ここで、表示ユニット部8aの具体的な構造を説明する前に、立体表示を可能とさせる表示ユニット部8aの概略構成を図3及び図4を用いて説明する。
図3は、本発明の実施の形態のパチンコ遊技機101の画像表示装置である変動表示装置8(表示ユニット部)の光学系を示す図である。
バックライト801は、主光源810となる発光素子810a、偏光フィルタ811及びフレネルレンズ812によって構成されている。発光素子810aは白色発光ダイオード等の点状の光源(拡散光源)によって構成されている。発光素子810aは、偏光の特定されない(様々な偏光の光を含む)光を放射している。発光素子810aから放射される光は偏光フィルタ811を透過して微細位相差板802に到達する。
【0045】
偏光フィルタ811は右側領域811aと左側領域811bとで透過する光の偏光が異なる(例えば、右側領域811aと左側領域811bとで透過する光の偏光を90度ずらす)ように設定されている。フレネルレンズ812は一側面に同心円上の凹凸を有するレンズ面を有している周知のものである。
【0046】
発光素子810aから放射された光は、一定の偏光の光のみが偏光フィルタ811を透過する。すなわち、発光素子810aから放射された光のうち、偏光フィルタ811の右側領域811aを通過した光と、左側領域811bを通過した光とが異なる偏光の光としてフレネルレンズ812に照射される。後述するように、偏光フィルタ811の右側領域811aを通過した光は遊技者の左目に到達し、左側領域811bを通過した光は遊技者の右目に到達するようになっている。
【0047】
なお、発光素子と偏光フィルタを用いなくても、異なる偏光の光を異なる位置から照射するように構成すればよく、例えば、異なる偏光の光を発生する発光素子を二つ設けて、異なる偏光の光を異なる位置からフレネルレンズ812に照射するように構成してもよい。
【0048】
偏光フィルタ811を透過した光はフレネルレンズ812に照射される。フレネルレンズ812は凸レンズであり、フレネルレンズ812では発光素子810aから拡散するように放射された光の光路を略平行に屈折し、略平行に屈折した光が微細位相差板802を透過して、液晶表示パネル804に照射される。
【0049】
このとき、微細位相差板802を透過する光は、上下方向に広がることがないように出射され、液晶表示パネル804に照射される。すなわち、微細位相差板802の特定の領域を透過した光が、液晶表示パネル804の特定の表示単位の部分を透過するようになっている。
【0050】
また、液晶表示パネル804に照射される光のうち、偏光フィルタ811の右側領域811aを通過した光と左側領域811bを通過した光とは、異なる角度でフレネルレンズ812に入射し、フレネルレンズ812で屈折して左右異なる経路で液晶表示パネル804から放射される。
【0051】
液晶表示パネル804は、2枚の透明板(例えば、ガラス板)の間に所定の角度(例えば、90度)ねじれて配向された液晶が封入されており、例えば、TFT型の液晶表示パネルを構成している。液晶表示パネルに入射した光は、液晶に電圧が加わっていない状態では、入射光の偏光が90度ずらして出射される。一方、液晶に電圧が加わっている状態では、液晶のねじれが解けるので、入射光はそのままの偏光で出射される。
【0052】
液晶表示パネル804のバックライト801側には、微細位相差板802及び偏光板803(第1偏光板)が配置されており、遊技者側には、偏光板805(第2偏光板)が配置されている。
【0053】
微細位相差板802は、透過する光の位相を変える領域が、微細な間隔で繰り返して配置されている。具体的には、光透過性の基材822に、微細な幅の1/2波長板821が設けられた領域802aと、1/2波長板821の幅と同一の微細な間隔で、1/2波長板821が設けられていない領域802bとが微細な間隔で繰り返して設けられている。すなわち、設けられた1/2波長板によって透過する光の位相を変える領域802aと、1/2波長板821が設けられていないために透過する光の位相を変えない領域802bとが微細な間隔で繰り返して設けられている。この1/2波長板は、透過する光の位相を変化させる位相差板として機能している。
【0054】
1/2波長板821は、その光学軸を偏光フィルタ811の右側領域811aを透過する光の偏光軸と45度傾けて配置して、右側領域811aを透過した光の偏光軸を90度回転させて出射する。すなわち、1/2波長板821は、右側領域811aを透過した光の偏光軸を90度回転させて、右側領域811aと偏光方向が90度異なる左側領域811bを透過する光の偏光軸の角度と等しくさせる。なお、偏光フィルタ811の左側領域811bを透過した後に1/2波長板821を通過した光の偏光軸の角度は、回転させられることにより、逆に1/2波長板821を透過する前の右側領域811aを透過した光の偏光軸の角度と等しくなる。
【0055】
ここで、この例においては、偏光フィルタ811の左側領域811bと第1偏光板803とは偏光方向が同じとされている(なお、右側領域811aと第1偏光板803との偏光方向を同じとしても良い)。従って、左側領域811bを透過した光は、第1偏光板803を透過可能であり、一方、左側領域811bと偏光方向が90度異なる右側領域811aを透過した光は、第1偏光板803を透過できない。ここで、上述のように偏光フィルタ811を透過した後に微細位相差板802を透過した光は、1/2波長板821が有る領域802aを透過した場合に偏光軸を90度回転させられ、1/2波長板821が無い領域802bを透過した場合に偏光軸がそのままとされる。
【0056】
従って、右側領域811aを透過し、さらに1/2波長板821の有る領域802aを透過した光は、その偏光軸の方向が、90度回転させられることで、第1偏光板803と等しくなり第1偏光板803を透過する。一方、右側領域811aを透過し、さらに1/2波長板821の無い領域802bを透過した光は、その偏光軸の方向が、第1偏光板803の偏光方向と90度異なり第1偏光板803を透過しない。
また、左側領域811bを透過し、さらに1/2波長板821の無い領域802aを透過した光は、その偏光軸の方向が、第1偏光板803と等しいので第1偏光板803を透過する。一方、左側領域811bを透過し、さらに1/2波長板821の有る領域802aを透過した光は、その偏光軸の方向が90度回転させられ、第1偏光板803の偏光方向と90度異なることとなり第1偏光板803を透過しない。
【0057】
従って、右側領域811aを透過した光は、交互に配置された二つの領域802a,bのうちの1/2波長板821の有る領域802aを透過した光だけが液晶表示パネル804に達し、一方、左側領域811bを透過した光は、交互に配置された二つの領域802a,bのうちの1/2波長板821の無い領域802bを透過した光だけが液晶表示パネル804に達することになる。
このことにより、液晶表示パネル804には、微細位相差板802の微細な幅で上下に交互に配置された領域802a,bに対応して、右側領域811aを透過した主光源810の光と、左側領域811bを透過した主光源810の光とが微細な幅で上下に交互に透過することになる。また、図4に示すように、主光源810の方向とフレネルレンズ812によって、右側領域811aを透過した光は左目に到達し、左側領域811bを透過した光は右目に到達する。従って、液晶表示パネル804に上述の二つの領域802a,bに対応して、微細な幅で上下に交互に右目用画像(左側領域811bを透過した光に対応)と左目用画像(右側領域811aを透過した光に対応)とを表示するようにすれば、後述するように、遊技者の右目には右目用画像だけが見え、遊技者の左目には左目画像だけが見えるようになり、画像の裸眼による立体視が可能となる。
【0058】
この微細位相差板802の偏光特性の繰り返しは、液晶表示パネル804の表示単位と略同一のピッチとして、表示単位毎(すなわち、表示単位の横方向の水平ライン毎)に透過する光の偏光が異なるようにする。よって、液晶表示パネル804の表示単位の水平ライン(走査線)毎に対応する微細位相差板802の偏光特性が異なるようになって、上述のように水平ライン毎に出射する光の方向が異なる。
【0059】
又は、微細位相差板802の偏光特性の繰り返しは、液晶表示パネル804の表示単位のピッチの整数倍のピッチとして、微細位相差板802の偏光特性が複数の表示単位毎(すなわち、複数の表示単位の水平ライン毎)に変わるようにして、複数の表示単位毎に透過する光の偏光が異なるように設定する。よって、液晶表示パネル804の表示単位の水平ライン(走査線)の複数本毎に微細位相差板802の偏光特性が異なって、水平ラインの複数本毎に出射する光の方向が異なる。
【0060】
このように、微細位相差板802の偏光特性の繰り返し毎に異なる光を液晶表示パネル804の表示素子(水平ライン)に照射する必要があるため、微細位相差板802を透過して液晶表示パネル804に照射される光は、上下方向の拡散を抑制したものである必要がある。
【0061】
すなわち、微細位相差板802の光の位相を変化させる領域802aは、偏光フィルタ811の右側領域811aを透過した光を、左側領域811bを透過した光と偏光を等しくして透過する。また、微細位相差板802の光の位相を変化させない領域802bは、偏光フィルタ811の左側領域811bを透過した光をそのまま透過する。そして微細位相差板802を出射した光は、左側領域811bを透過した光と同じ偏光を有して、液晶表示パネル804の光源側に設けられた偏光板803に入射する。
【0062】
偏光板803は、微細位相差板802を透過した光のうちの例えば上述の左側領域811bを透過した光と同一の偏光の光を透過する偏光特性を有する。すなわち、偏光フィルタ811の左側領域811bを透過した光は偏光板803を透過し、偏光フィルタ811の右側領域811aを透過した光は偏光軸を90度回転させられて偏光板803を透過する。また、偏光板805は、偏光板803と90度異なる偏光の光を透過する偏光特性を有する。
【0063】
このような微細位相差板802、偏光板803及び偏光板805を液晶表示パネル804に貼り合わせて液晶表示パネルユニット227が構成され、この液晶表示パネルユニット227と、主光源810、偏光フィルタ811、フレネルレンズ812等を備えるバックライト801とから画像表示装置(変動表示装置8の液晶表示装置部分)を構成する。このとき、液晶に電圧が加わった状態では、第1偏光板803を透過した光は第2偏光板805を透過する。一方、液晶に電圧が加わっていない状態では、第1偏光板803を透過した光は偏光が90度ねじれて液晶表示パネル804から出射されるので、第2偏光板805を透過しない。
【0064】
なお、偏光板805の前面側(遊技者側)に、液晶表示パネルを透過した光を上下方向に拡散する拡散手段として機能するディフューザ807(図7に図示)を設けてもよい。このディフューザ807は、レンチキュラーレンズによって構成されており、横方向に延伸した半円状の凹凸(かまぼこ状の凹凸)が、縦方向に繰り返して表面に設けられており、他方の表面は平面となっている。そして、この凹凸面が遊技者側に向き、平面が液晶表示パネル804側を向くように偏光板805の前面に取り付けられる。よって、液晶表示パネル804を透過しディフューザに入射した光は、凹凸によって、光の経路が上下に拡散するように屈折されて遊技者側に放射される。
【0065】
図4は、本発明の第1の実施の形態のパチンコ遊技機101に備えられた変動表示装置8の表示ユニット部8aの光学系を示す平面図である。
発光素子810aから放射された光は偏光フィルタ811を透過して放射状に広がっている。発光素子810aから放射された光のうち偏光フィルタ811の右側領域811aを透過した光(一点鎖線で光路の中心を示す)は、フレネルレンズ812に到達し、フレネルレンズ812で光の進行方向を変えられて、微細位相差板802に到達し、偏光フィルタ811の右側領域811aと同一の偏光の光を受け入れ偏光を90度ずらして出射する微細位相差板802の領域802a(偏光板803との組合せで偏光フィルタ811の右側領域811aを透過した光を透過する領域802a)を透過し、さらに、偏光板803、液晶表示パネル804、偏光板805を略垂直(やや右側から左側)に透過して左目に至る。すなわち、液晶表示パネル804の領域802aに対応する位置の表示素子によって表示された左目画像が左目に到達する。
【0066】
この微細位相差板802の領域802aと交互に並んで配置されている領域802bは、偏光板803との組合せで領域802aを透過する光を透過せず、領域802aを透過する光と異なる偏光の光(互いに直交する偏光の光)を透過するので、液晶表示パネル804の領域802bに対応する位置の表示素子に表示された右目画像は左目に到達しない。
【0067】
一方、発光素子810aから放射された光のうち偏光フィルタ811の左側領域811bを透過した光(破線で光路の中心を示す)は、フレネルレンズ812に到達し、フレネルレンズ812で光の進行方向を変えられて、微細位相差板802に到達し、偏光板803との組合せで左側領域811bと同一の偏光の光を透過する微細位相差板802の領域802bを透過して、さらに、偏光板803、液晶表示パネル804、偏光板805を略垂直(やや左側から右側)に透過して右目に至る。すなわち、液晶表示パネル804の領域802bに対応する位置の表示素子によって表示された右目画像が右目に到達する。
【0068】
この微細位相差板802の領域802bと交互に並んで配置されている領域802aは、偏光板803との組合せで領域802bを透過する光を透過せず、領域802bを透過する光と異なる偏光の光(互いに直交する偏光の光)を透過するので、液晶表示パネル804の領域802aに対応する位置の表示素子に表示された左目画像は右目に到達しない。
【0069】
このように、発光素子810aから放射され偏光フィルタ811を透過した光を、光学手段としてのフレネルレンズ812によって、液晶表示パネル804に略垂直に照射するようにしている。すなわち、発光素子810a、偏光フィルタ811及びフレネルレンズ812によって、偏光面が異なる光を異なる経路で液晶表示パネル804に照射するバックライト801を構成し、液晶表示パネル804を透過した光を異なる経路で放射して、右目又は左目に到達させる。すなわち、液晶表示パネル804の走査線ピッチと、微細位相差板802の偏光特性の繰り返しピッチとを等しくして、液晶表示パネル804の走査線ピッチ毎に異なる方向から到来した光が照射され、異なる方向に光を出射する。
【0070】
そして、右目画像を右目に到達させ、左目画像を左目に到達させるので、左右目画像に視差を設定して表示することができ、遊技者は画像表示装置(変動表示装置8の液晶表示装置部分)に表示された画像を立体視できる立体画像表示状態となる。なお、このような立体画像表示状態が可能な液晶表示装置を備えた変動表示装置8においては、一般的な冷陰極管(蛍光管)などの線光源と、線光源の光を面光源とする導光板とを用いたバックライトを使用せずに、拡散光を出力する光源を使用する必要がある。
【0071】
しかし、主光源810として拡散光源を用い、フレネルレンズ812等の光学手段を用いて、拡散光を平行光となるように屈折させると共に、主光源810から照射された光を左右各々の目に到達する方向に屈折させた場合に、光学手段としてのレンズの一般的な特性として、レンズの中央部に対してレンズの周縁部が光源から遠くなる点や収差の問題などにより、レンズの中央部を透過する光の明るさに比較して、レンズの周縁部を透過する光の明るさが暗くなるという問題がある。従って、上述のような光学系を有する画像表示装置(表示ユニット部8a)においては、表示画面8g(矩形状)の中央部より、表示画面8gの四隅部が暗くなるといった問題が生じる。
【0072】
そこで、この実施の形態においては、図3及び図4に示すように、液晶表示パネル804の隅部(四隅部)を照射する補助光源806,…を設けている。すなわち、後方から照射された光を透過可能な液晶表示パネル804と、特定の偏光である第1の光(例えば、偏光フィルタ811の右側領域811aを透過した光)と、前記第1の光と偏光軸が直交する第2の光(例えば、偏光フィルタ811の左側領域811bを透過した光)とを、前記液晶表示パネル804に照射する主光源810と、前記主光源810から照射された光を左右各々の目に到達する方向に屈折させる光学手段(フレネルレンズ812)と、前記液晶表示パネル804と前記主光源810との間に配置され、前記第1の光を透過する第1領域802aと、前記第2の光を透過する第2領域802bとが、一定方向に繰り返して設けられた縞状フィルタ(微細位相差板802、偏光板803)と、前記液晶表示パネル804の通電時又は非通電時のいずれかにおいて、前記液晶表示パネル804を透過する光を遮断する偏光特性を有する偏光板803,805と、を備える画像表示装置(変動表示装置8)であって、前記液晶表示パネル804の隅部を照射する補助光源806を、前記主光源810とは別個に設けている。
【0073】
また、この実施の形態においては、図3及び図4に示すように、補助光源806を、前記液晶表示パネル804の裏面側に設けている。
さらに、この実施の形態においては、後方側から、前記主光源810、前記光学手段としてのフレネルレンズ812、前記縞状フィルタ(微細位相差板802、偏光板803)、前記偏光板803,805が取り付けられた液晶表示パネル804が順に後述するケース820内に配置され、前記補助光源806は、前記フレネルレンズ812と前記液晶表示パネル804との間となる位置から前記液晶表示パネル804に光を照射するようになっている。なお、この実施例においては、補助光源806が白色LEDとされると共に、前後に偏光板803、805が張り付けられ、さらに、後側の偏光板803の裏面側に微細位相差板802が張り付けられて構成された液晶表示パネルユニット227とフレネルレンズ812との間に補助光源806,…が配置される。また、補助光源806は、光の照射方向を前(液晶表示パネル804)側に向けて配置され、さらに、図3に示すように、液晶表示パネル804の四つの隅部(四隅部)に対応する位置にそれぞれ配置されている。
【0074】
次に、表示ユニット部8aの具体的な構造を、図5〜図8を用いて説明する。図5及び図6に示すように、表示ユニット部8aは、前面ユニット830、前面下部カバー840、裏面ケース850、光源ユニット860,鏡870から概略構成されている。
また、前面下部カバー840及び裏面ケース850と、前面ユニット830の枠を構成する前面押え枠831及び補助光源枠832と、前面ユニット830の枠の最も前面に嵌め込まれたディフューザ807とが表示ユニット部8aの外周面を構成するケース820となっている。
【0075】
そして、ケース820の後部を構成する裏面ケース850は、前側が開放された開口とされ、その内部の下部に主光源810としての複数の発光素子810a(白色LED)を備えた光源nユニット860が配置されると共に、裏面ケース850内の上部に、光源ユニット860の主光源810からの光を一旦反射してから液晶表示パネル804(前面ユニット830)に照射するための鏡870が配置されている。図3及び図4においては、液晶表示パネル804の真っ直ぐ後方となる位置に主光源810を配置して図示したが、実際の表示ユニット部8aにおいては、表示ユニット部8aをコンパクトにするために、主光源810から照射される光を鏡の反射により屈曲させてから液晶表示パネル804に照射するようになっている。
【0076】
また、裏面ケース850には、後述する補助光源枠832の係合突出片832b,…が嵌合する係合凹部851,…が左右側部の内面側のそれぞれ上下に形成されている。また、裏面ケース850には、表示ユニット部8aを遊技盤1の裏面側に取り付ける際に取付部材に固定するための取付基板852が左右から遊技盤1の前面に沿うように突出すると共に、上下に延在して設けられている。
【0077】
そして、光源ユニット860は、図6には図示されていない主光源810となる複数の発光素子810aを、右目用と左目用とに分けて配置すると共に、右目用の発光素子810aから照射される光が図4に示すようにフレネルレンズ812に屈折されて右目方向に向かい、左目用の発光素子810aから照射される光がフレネルレンズ812に屈折されて左目方向に向かうように、発光素子810aの発光方向を決めて配置可能となっている。基本的には、光源ユニット860は、裏面ケース850内で左右に延在して配置され、発光素子810aは、光源ユニット860の長さ方向に沿って左右に列状に並んで配置される。そして、各発光素子810aから照射される光が鏡870に反射されて、フレネルレンズ812に向かうようにされると共に、各発光素子810aから拡散するように照射された光の中心がフレネルレンズ812の中央部に向かうようになっている。従って、光源ユニット860は、その外形が、右側の前面が左斜め前方を向き、左側の前面が右斜め前方を向く弓状とされている。
【0078】
また、光源ユニット860においては、各発光素子810aのうちの右目用の前側に、上述の偏光フィルタ811の左側領域811bに偏光方向が対応する図示しない偏光フィルタが配置され、各発光素子810aのうちの左目用の前側に、上述の偏光フィルタ811の右側領域811aに偏光方向が対応する図示しない偏光フィルタが配置されている。なお、裏面ケース850は、予め、設定され、かつ、主光源810の光を前面ユニット830に正確な角度と位置で照射可能な配置で、鏡870と、光源ユニット860を取り付けられるようになっている。
前面下部カバー840は、裏面ケース850の前面開口の光源ユニット860へに対応する下部を閉塞するようになっている。なお、前面下部カバー840には、光源ユニット860の主光源810から発生する熱を放熱するための複数のスリット841,…が形成されている。
【0079】
前面ユニット830は、図7に示すように、前側から矩形枠状の前面押え枠831、前記ディフューザ807、前記液晶表示パネルユニット227(前側から第2偏光板805、液晶表示パネル804、第1偏光板803、微細位相差板802)、矩形枠状の補助光源枠832、前記フレネルレンズ812、矩形枠状のレンズ押え枠833を備えている。
前面押え枠831は、表示ユニット部8aの表示画面8gの周囲を構成すると共に、ディフューザ807及び液晶表示パネルユニット227を後側の補助光源枠832との間に挟み込んで固定するようになっている。前面押え枠831の開口部831aは、ディフューザ807及び液晶表示パネルユニット227より僅かに狭いものとされ、液晶表示パネルユニット227の表示画面8gとなる部分を露出するようになっている。また、前面押え枠831の四隅部には、後方に延出すると共に、補助光源枠832を貫通して裏面ケース850の図示しない係合部に係合する係合片831aを備えている。また、前面押え枠831には、外周面に、補助光源枠832の係合爪832aが嵌合する係合孔831b,…が設けられている。
【0080】
前記補助光源枠832は、図7及び図8に示すように、外周の前部に上述の前面押え枠831の複数の係合孔831b,…にそれぞれ嵌合する複数の嵌合爪832a,…と、左右側部から後方に突出して形成され、裏面ケース850に設けられる係合凹部851,…にそれぞれ嵌合する係合突出片832b、…と、補助光源枠832の後部の枠内に嵌合するレンズ押え枠833に係合する係合爪832c、…と有する。
そして、前面押え枠831と補助光源枠832との間にディフューザ807及び液晶表示パネルユニット227を挟んだ状態で前後に重ね合わせ、補助光源枠832の係合爪832a,…を、前面押え枠831の係合孔831b,…に嵌合させることで、補助光源枠832の前部と前面押え枠831の後部との間にディフューザ807及び液晶表示パネルユニット227の周縁部が挟まれて固定される。
【0081】
また、補助光源枠832の内周面には、内周側に周方向に沿うと共に全周に渡って突出するスペーサ枠832dが形成され、このスペーサ枠832dの前面側にディフューザ807及び液晶表示パネルユニット227が配置されるようになっている。
また、補助光源枠832のスペーサ枠832dの後端面にフレネルレンズ812の周縁部が当接した状態で、補助光源枠832の後部の内部にレンズ押え枠833を嵌合させると共にレンズ押え枠833の後端面に補助光源枠832の係合爪832cを係合させることで、補助光源枠832の後部にフレネルレンズ812を固定するようになっている。
【0082】
そして、フレネルレンズ812と液晶表示パネル804を有する液晶表示パネルユニット227との間には、上述のスペーサ枠832dが配置されることにより適正な間隔があけられている。また、スペーサ枠832dの内周面の四つの隅部には、補助光源806を収納する凹部806aが形成されている。この凹部806aには、補助光源806となるLEDが配置され、フレネルレンズ812と液晶表示パネル804を有する液晶表示パネルユニット227との間から液晶表示パネル804の隅部に光を照射するようになっている。
すなわち、補助光源枠832により、フレネルレンズ812と液晶表示パネル804を有する液晶表示パネルユニット227との間に間隔をあけると共に、フレネルレンズ812と液晶表示パネル804を有する液晶表示パネルユニット227との間に補助光源806を配置できる。すなわち、フレネルレンズ812より前で、液晶表示パネル804より後に補助光源806を配置できる。
【0083】
なお、図8においては、凹部806aをスペーサ枠832d(補助光源枠832)の内周側に開口するように図示したが、凹部806aは、例えば、スペーサ枠832dの前端面側に開口するようにしても良く、このような構成とすることで、凹部806aに配置された補助光源806の光をなるべく前方の液晶表示パネル804を有する液晶表示パネルユニット227だけに照射するようにできる。
【0084】
以上のような光源ユニット860及び鏡870が内部に取り付けられた裏面ケース850の前面の下部に前面下部カバー840を取り付けると共に、裏面ケース850前面の前面下部カバー840の上に、前面ユニット830を取り付けることで表示ユニット部8aが形成される。なお、本発明の画像表示装置は、センターケース部700と表示ユニット部8aから構成されるものとしたが、画像表示装置はセンターケース部700を備えず、表示ユニット部8aから構成されるものとしても良い。また、本発明の画像表示装置となる表示ユニット部8aを、パチンコ遊技機101等の遊技機に取り付けるものとせずに、立体的表示が可能なディスプレイやモニタとして用いるものとしても良い。
【0085】
図9は、遊技制御装置100を中心とする制御系を示すブロック構成図である。
遊技制御装置100は、遊技を統括的に制御する主制御装置であり、遊技制御を司るCPU、遊技制御のための不変の情報を記憶しているROM、遊技制御時にワークエリアとして利用されるRAMを内蔵した遊技用マイクロコンピュータ101、入力インターフェース102、出力インターフェース103、発振器104等から構成される。
【0086】
遊技用マイクロコンピュータ101は、入力インターフェース102を介しての各種検出装置(特別図柄始動センサ52、一般入賞口センサ51A〜51N、カウントセンサ54、継続センサ55、普通図柄始動センサ53)からの検出信号を受けて、大当たり抽選等、種々の処理を行う。なお、特別図柄始動センサ52は、特別図柄の始動口(始動入賞口)を兼ねる普通変動入賞装置9への遊技球の入賞を検出する。カウントセンサ54及び継続センサ55は、特別変動入賞装置5の大入賞口5bへの遊技球の入賞を検出する。また、継続センサ55は、大入賞口5b内のいわゆるVゾーン(継続入賞口)への入賞を検出するもので、継続センサ55に遊技球が検出された場合に、特別変動入賞装置5の大入賞口5bを閉じた状態から開放状態に変換するサイクル遊技が継続される。また、普通図柄始動センサ53は、普図始動ゲート6,6内を通過する遊技球を検出するものである。
【0087】
そして、出力インターフェース103を介して、各種制御装置(表示制御装置150、排出制御装置200、装飾制御装置250、音制御装置300)、大入賞口ソレノイド(大入賞口SOL)36、普通電動役物ソレノイド(普電SOL)90、普図変動表示部7aの普図変動表示器(普図表示器)7b等に指令信号を送信して、遊技を統括的に制御する。なお、大入賞口ソレノイド36は、特別変動入賞装置5の開閉扉5aを駆動して、大入賞口5bを開閉させるものである。普通電動役物ソレノイド90は、普通変動入賞装置9の左右一対の開閉部材9a,9aを駆動して上述のような開閉動作をさせるものである。
【0088】
排出制御装置200は、遊技制御装置100からの賞球指令信号またはカード球貸ユニット(図示略)からの貸球要求に基づいて、払出ユニットの動作を制御し、賞球または貸球の排出を行わせる。
装飾制御装置250は、遊技制御装置100からの装飾指令信号に基づいて、装飾用ランプ、LED等の装飾発光装置を制御すると共に、特図始動記憶表示器(特図保留LED)8b、普図始動記憶表示器6aの表示を制御する。
音制御装置300は、スピーカからの効果音出力を制御する。なお、遊技制御装置100から、各種従属制御装置(表示制御装置150、排出制御装置200、装飾制御装置250、音制御装置300)への通信は、遊技制御装置100から従属制御装置に向かう単方向通信のみが許容されるようになっている。これにより、遊技制御装置100に従属制御装置側から不正な信号が入力されることを防止できる。
【0089】
表示制御手段を構成する表示制御装置150は、変動表示装置8(画像表示装置)の画像の表示制御を行うもので、合成変換装置170と共に表示制御手段として機能する。この表示制御装置150は、CPU151、VDC(Video Display Controller)156、RAM153、インターフェース155、プログラム等を格納したROM152、画像データ(図柄データ、背景画データ、動画キャラクタデータ、テクスチャデータ等)を格納したフォントROM157、同期信号やストローブ信号を発生させるタイミング信号を生成する発振器158等から構成される。
【0090】
CPU151は、ROM152に格納したプログラムを実行し、遊技制御装置100からの信号に基づいて所定の変動表示ゲームのための画像制御情報(スプライトデータやポリゴンデータ等で構成される図柄表示情報、背景画面情報、動画オブジェクト画面情報等)を演算して画像生成をVDC156に指示する。
また、CPU151は、バックライトドライバ(BL DRV)182にバックライト801(図3に図示)の主光源810の点灯及び消灯(もしくは減光及び増光)制御するための制御信号を出力するようになっている。
【0091】
また、CPU151は、補助光源806の消灯及び点灯(もしくは減光及び増光)制御するための制御信号を出力するようになっている。なお、補助光源806用の補助光源ドライバもしくは補助光源806用の出力インターフェースが備えられ、実際の補助光源806の消灯及び点灯(もしくは減光及び増光)は、CPU151からの制御信号に基づき補助光源ドライバもしくは出力インターフェースから補助光源806への電源のオンオフ、もしくは電流や電圧の調整により行われる。
なお、補助光源806の消灯及び点灯(もしくは減光及び増光)は、後述するように、表示ユニット部8aにおいて立体表示を行うか否かに基づいて制御される。
以上のような構成からCPU151(表示制御装置150)は、表示ユニット部8a(画像表示装置)で立体表示を行う際に、前記補助光源806を消灯または減光する補助光源制御手段となる。なお、表示制御装置150及び合成変換装置170は、表示ユニット部8aで立体画像を含む画像を表示させるためのものであり、本発明の画像表示装置の一部となる。
【0092】
VDC156は、フォントROM157に格納された画像データ及びCPU151により画像制御情報を演算した内容に基づいて、例えば、画像のポリゴン描画(または、通常のビットマップ描画)を行うと共に、各ポリゴンに所定のテクスチャを貼り付けてフレームバッファとしてのRAM153に格納する。そして、VDC156は、RAM153の画像を所定のタイミング(垂直同期信号V#SYNC、水平同期信号H#SYNC)でLCD側(合成変換装置170)へ送信する。
VDC156が行う描画処理は、点描画、線描画、トライアングル描画、ポリゴン描画を行い、さらにテクスチャマッピング、アルファブレンディング、シェーディング処理(グローシェーディングなど)、陰面消去(Zバッファ処理など)を行って、γ補正回路(図示略)を介して画像信号を合成変換装置170に出力する。
【0093】
なお、VDC156は、描画した画像データをフレームバッファとしてのRAM153へ一旦格納した後、同期信号(V#SYNCなど)に合わせて合成変換装置170へ出力しても良い。
ここで、フレームバッファは、複数のフレームバッファをそれぞれRAM153の所定の記憶領域などに設定しておき、VDC156は、任意の画像に重ね合わせて(オーバーレイ)出力することも可能である。
【0094】
VDC156には、クロック信号を供給する発振器158が接続されている。発振器158が生成するクロック信号は、VDC156の動作周期を規定している。VDC156は、このクロック信号を分周して垂直同期信号(V#SYNC)と、水平同期信号(H#SYNC)を生成し、合成変換装置170へ出力する。同時に、VDC156は、合成変換装置170を経由して、変動表示装置8にも垂直同期信号(V#SYNC)と水平同期信号(H#SYNC)を出力する。
【0095】
また、発振器158が生成するクロック信号に基づいてVDC156で生成された水平同期信号及び垂直同期信号は、水平同期割込信号、垂直ブランク(V#BLANK)割込信号として、CPU151に入力される。
VDC156から出力されるRGB信号は、γ補正回路に入力されている。このγ補正回路は、変動表示装置8の信号電圧に対する照度の非線形特性を補正して、変動表示装置8の表示照度を調整して、変動表示装置8に対して出力するRGB信号(画像データ)を生成する。
【0096】
なお、画像表示装置である変動表示装置8は、立体画像を表示することが可能となっており、表示制御装置150のCPU151は、立体画像を表示するために、発振器158のクロック信号(もしくは上述の水平同期割込信号、垂直ブランク割込信号)に基づいて、合成変換装置170へ出力する画像データ(RGB信号)が、左目用の画像又は右目用の画像の何れであるかを識別するL/R信号を出力する。
【0097】
合成変換装置170は、右目用フレームバッファ、左目用フレームバッファ及び立体視用フレームバッファが設けられており、VDC156から送られてきた右目用画像を右目用フレームバッファに書き込み、左目用画像を左目用フレームバッファに書き込む。そして、右目用画像と左目用画像とを合成して立体視用画像を生成して立体視用フレームバッファに書き込んで、立体視用画像データをRGB信号として変動表示装置8に出力する。
この右目用画像と左目用画像との合成による立体視用画像の生成は、図3で示すように、微細位相差板802の透明な基材822に貼り付けられた1/2波長板821の間隔毎に、右目用画像と左目用画像を組み合わせる。具体的には、本実施形態の変動表示装置8の微細位相差板802の1/2波長板821は、液晶表示パネル804の表示単位の間隔で配置されているので、液晶表示パネル804の表示単位の横方向ライン(走査線)毎に右目用画像と左目用画像とが交互に表示されるように立体視用画像を表示する。
【0098】
L信号出力中にVDC156から送信されてきた左目用画像データを左目用フレームバッファに書き込み、R信号出力中にVDC156から送信されてきた右目用画像データを右目用フレームバッファに書き込む。そして、左目用フレームバッファに書き込まれた左目用画像データと、右目用フレームバッファに書き込まれた右目用画像データとを走査線一本毎読み出して、立体視用フレームバッファに書き込む。なお、左目用画像データ及び右目用画像データを、例えば、遊技者の左右の目に対応して互いに視差のあるデータとすれば、画像が立体的に表示されるが、左目用画像データと右目用画像データとで視差がない場合には、平面的に表示される。また、平面的に表示する際には、左目画像データ及び右目画像データに分けることなく、立体視用フレームバッファに画像データを直接書き込んで表示させるようにするなどの方法を取ることもできる。
従って、この実施の形態の表示ユニット部8aによれば、立体表示と平面表示との両方を行うことができる。また、立体表示においては、例えば、変動表示ゲーム中に出現するキャラクタのような画像中の一部のオブジェクトだけを立体表示することも可能である。すなわち、背景となる画像は、右目用画像データと左目用画像データとで視差の無いものとし、オブジェクトの画像データだけ左目用画像データと右目用画像データで視差を有するものとすることで、背景の画像に対してオブジェクトだけ立体表示し、例えば、背景に対してオブジェクトを浮き上がらせて表示できる。
【0099】
変動表示装置8(表示ユニット部8a)内にはLCDドライバ(LCD#DRV)181、バックライトドライバ(BL#DRV)182、温度検出センサ183(熱検出手段)が設けられている。LCDドライバ(LCD#DRV)181は、合成変換装置170から送られてきたV#SYNC信号、H#SYNC信号及びRGB信号に基づいて、液晶表示パネル804の電極に順次電圧をかけて、液晶表示パネル804に立体視用の合成画像を表示する。
バックライトドライバ182は、CPU151から出力される制御信号(例えば、垂直同期信号や水平同期信号に基づく信号)に基づいてバックライト801の発光素子810aへの電流をオンオフして、バックライト801の主光源810となる発光素子810aの点灯及び消灯を制御する。なお、バックライトドライバ182は、バックライト制御信号に基づいてバックライト801の発光素子810aに印加する電圧の高低を変更して、バックライト801の発光素子810aの光度の高低、すなわち発光素子810aの減光及び増光を制御するものとしても良い。
温度検出センサ183は、変動表示装置8のバックライト801もしくはバックライト801の近傍に配置されて、バックライト801もしくはその近傍の熱を検出する熱検出手段であり、この例においては、バックライト801もしくはバックライト801の熱を温度を示す信号として出力するようになっている。
そして、温度検出センサ183により検出された温度に基づいて、CPU151は、バックライト801の点灯及び消灯(もしくは減光及び増光)を制御し、バックライト801の温度制御を行えるようになっている。なお、バックライト801の点灯及び消灯(もしくは減光及び増光)は、人間の目に認識できない速度で周期的に行われる。例えば、水平同期信号や垂直同期信号の周期に基づいて点灯及び消灯が制御される。
【0100】
また、図9において、補助光源806を変動表示装置8のブロックの外部に記載したが、補助光源806は、上述のように変動表示装置8の表示ユニット部8a内に備えられる。なお、後述するように補助光源806を変動表示装置8のセンターケース部700に配置するものとしても良い。
【0101】
次に、図10、図11を用いて、表示制御装置150で行われる補助光源806の制御の一例を遊技状態に応じて説明する。
図10は、パチンコ遊技機101で行われる遊技の状態遷移図を示し、図11は、表示制御装置150で行われる立体表示と平面表示との切り替えの制御とそれに基づく補助光源806の消灯及び点灯(もしくは減光及び増光)の制御を示す表示制御(表示コントロール)のフローチャートを示す。
図10に従って遊技の概要を説明する。
まず、遊技開始当初(あるいは遊技開始前)の時点では、客待ち状態(S0)となっており、客待ち画面の表示を指令する信号が遊技制御装置100から表示制御装置150に送信され、変動表示装置8の画面には客待ち画面(動画または静止画)としてデモンストレーション表示がされる。このデモンストレーション表示により、客待ち状態のパチンコ遊技機101に、遊技者を引き寄せるデモンストレーション効果を見込むことができる。また、この実施の形態においては変動表示装置8において、立体表示が可能であり、デモンストレーション表示中に、立体表示を行うものとしても良い。なお、この際には、遊技者が変動表示装置8の立体表示を視認可能な位置にいる必要があり、例えば、遊技者が遊技を開始しようとしているときなどに立体表示を行うと有効である。また、デモンストレーション表示中に、平面表示と立体表示を切り替えて表示するようにしても良く、この場合に、予め平面表示モードと立体表示モードとの二つのモードで制御するようにし、表示制御装置150により、モードの設定が行われ、立体表示モードならば、立体表示を行い、平面表示モードならば平面表示を行う。この際に、後述するように立体表示モード中は補助光源806を消灯(減光)し、平面表示モード中は補助光源806を点灯(増光)する。
【0102】
そして、遊技盤1の遊技領域に打ち出された遊技球が普通変動入賞装置9の始動口に入賞すると、その入賞に基づき、遊技制御装置100によって所定の乱数が抽出され、変動表示ゲームの大当たりの抽選が行われると共に、遊技制御装置100から表示制御装置150に変動表示を指令する信号が送信され、変動表示装置8の画面の左、右、中の変動表示領域に複数の図柄の変動表示が開始される(S1)。
【0103】
この変動表示の開始後、所定時間経過すると、変動表示は例えば左、右、中の順に仮停止(例えば、停止位置にて図柄を微少に変動させること等)されていくが、この過程でリーチ状態(例えば、左の図柄と右の図柄が大当たりの組合せを発生する可能性のある組合せ)が発生すると、所定のリーチ遊技が行われる。このリーチ遊技では、例えば中の図柄の変動表示を極低速で行ったり、高速変動したり、変動表示を逆転したりする。また、リーチ遊技に合わせた背景表示、キャラクタ表示が行われる。
そして、大当たり抽選の結果が大当たりであれば、最終的に左、右、中の図柄が所定の大当たりの組合せで停止され、大当たり遊技(遊技者に有利な特別遊技状態)が発生する。
【0104】
ここで、変動表示中には、変動表示開始時にリーチ予告、大当たり予告を行うキャラクタが出現する場合がある。キャラクタの出現は、乱数を用いた抽選により確率的に決められると共に、変動表示装置において最終的にハズレとなるリーチ(大当たり抽選がハズレの場合に、やはり乱数を用いた抽選等により、所定の確率でリーチとなる)また、大当たり抽選が大当たりの場合に最終的に当たりとなるリーチかにより、キャラクタの出現確率が異なるようになっている。また、予告が外れる場合がある場合には、リーチとならない変動表示でも所定の確率でリーチ予告のキャラクタが出現し、大当たりとならない変動表示でも所定の確率で大当たり予告のキャラクタが出現するようになっている。
【0105】
そして、リーチ予告や大当たり予告のキャラクタが出現する際に、キャラクタを立体表示するようにしても良く、変動表示の開始時に、上述の抽選によりリーチ予告のキャラクタもしくは大当たり予告のキャラクタを出現させることが決定し、これらのキャラクタを出現させる際に、表示モードを平面表示モードから立体表示モードに切り替え、キャラクタを立体表示させても良い。
また、リーチの変動表示においては、背景の違い、キャラクタが出現するか否か、出現するキャラクタの種類の違い、キャラクタの動作の違い等により、様々なリーチ表示態様がある。そして、このリーチ表示の際にも立体表示を行うものとしても良い。そして、上述の様々なリーチ表示態様の一部もしくは全部において、上述のように抽選でリーチ表示態様の種類が決定し、リーチ表示態様が行われる際に、表示モードを平面表示モードから立体表示モードに切り替え、画像全体、キャラクタもしくは特別図柄(識別情報)を立体表示させても良い。なお、同じ内容のリーチ表示態様において、立体表示する場合と立体表示しない場合とを設定しても良く、この場合に大当たりが確定している場合にハズレの場合に比較して立体表示する確率を高くしても良い。また、変動表示中においても、後述するように立体表示モード中は補助光源806を消灯(減光)し、平面表示モード中は補助光源806を点灯(増光)する。
【0106】
この、大当たり遊技が発生すると、特別変動入賞装置5の大入賞口5bが所定期間にわたって開かれる特別遊技が行われる(S2)。この特別遊技は、特別変動入賞装置5への遊技球の所定数(例えば10個)の入賞または所定時間の経過(例えば30秒)を1単位(1ラウンド)として実行され、特別変動入賞装置5内の継続入賞口への入賞(継続センサ55による入賞球の検出)を条件に、規定ラウンド(例えば15ラウンド)繰り返される。また、大当たり遊技が発生すると、大当たりのファンファーレ表示、ラウンド数表示、大当たりの演出表示等、遊技制御装置100から表示制御装置150に大当たり遊技の表示を指令する信号が送信され、変動表示装置8の画面に大当たり遊技の表示が行われる。
【0107】
この場合、大当たりが特定の大当たりであれば、大当たり遊技後に特定遊技状態が発生され、次回の大当たりの発生確率を高確率にしたり、後述するように遊技球の普通変動入賞装置9への入賞に基づく変動表示装置8の変動表示ゲームの変動表示時間の短縮等が行われたりする。
なお、大当たり中の演出表示においても、平面表示と立体表示を切り替えて行うようにしても良く、この場合にも、予め平面表示モードと立体表示モードとの二つのモードで制御するようにし、表示制御装置150により、モードの設定が行われ、立体表示モードならば、立体表示を行い、平面表示モードならば平面表示を行う。この際にも、後述するように立体表示モード中は補助光源806を消灯(減光)し、平面表示モード中は補助光源806を点灯(増光)する。
前記変動表示ゲーム中あるいは大当たり遊技中に遊技球が普通変動入賞装置9に入賞したとき(特別図柄始動記憶の発生時)には、変動表示ゲームが終了した後(ハズレのとき)にあるいは大当たり遊技が終了した後に、その特別図柄始動記憶に基づき、新たな変動表示ゲームが繰り返される。また、変動表示ゲームが終了したとき(ハズレのとき)、あるいは大当たり遊技が終了したときに、特別図柄始動記憶がないときは、客待ち状態(S0)に戻される。
なお、普図始動ゲート6,6を遊技球が通過すると、その通過または普通図柄始動記憶に基づき、普通図柄に関する乱数が抽出され、乱数が当たりであれば、普図変動表示器7bに当たり表示が行われて、普通変動入賞装置9が所定時間にわたって拡開され、始動口への入賞が容易にされる。
【0108】
図11は、表示制御装置150のCPU151で行われる立体表示と平面表示の切り替えとそれに伴う補助光源806の消灯と点灯(もしくは減光と増光)の切り替えを制御するための表示制御のフローチャートで、表示モードの設定が行われた際に実行されるものである。
まず、遊技条件に基づいて表示モードの設定が行われる(ステップS11)。すなわち、立体表示モードと平面表示モードとの切り替えを行う。この設定は、例えば、上述の客待ち状態(S0)におけるデモンストレーション表示や特別遊技状態(S2)における演出表示においては、予め、立体表示と平面表示とを切り替える手順が設定されており、その手順に基づいて、立体表示モードと平面表示モードとの切り替えを行う。なお、乱数等の抽選により、立体表示モードと平面表示モードとの切り替えをランダムに行うものとしても良い。
【0109】
また、変動(S1)においては、上述のよう遊技制御装置100により確率的に決定される大当たりとハズレや、表示制御装置150において確率的に決定されるハズレ時のリーチや、確率的に決定されるハズレ時及び大当たり時のリーチのリーチ態様の種類や、確率的に決定されるリーチ予告や大当たり予告の出現により、立体表示を行うか否かが決定され、これに基づいて立体表示モードと平面表示モードとの切り替えを行う。
そして、表示モードが設定された際に、設定された表示モードが立体表示モードか平面表示モードか判定される(ステップS12)。
【0110】
そして、設定された表示モードが立体表示モードの場合には、補助光源806をOFFして消灯するか電圧を低下させて減光させる(ステップS13)。これにより、上述のように2種類の偏光の異なる光を用いた立体表示に補助光源806の光が影響して、立体表示の品質が低下するのを防止する。
また、表示制御装置150で立体表示用の画像データをVDC156で生成する際に、例えば、キャラクタ等の画像オブジェクトをポリゴン描画して、各ポリゴンにテクスチャを張り付けるような3DCGの作成を行う際に、右目用の画像データと左目用の画像データとで、左右の目に対応した視差を付けるように、例えば、左目用の画像オブジェクトの描画を行う際と右目用の画像オブジェクトの描画を行う際とで、視点の位置を変えて描画させる。これにより、立体表示を行うことができる(ステップS14)。
【0111】
また、例えば、背景に対して平面的なキャラクタとなる画像オブジェクトを浮き上がらせるもしくは引込ませるだけならば、ビットマップ描画において、右目用の画像データと、左目用の画像データとで、背景上の画像オブジェクトの位置を左右にずらして描画させることで、立体表示を行うことができる。なお、遠近法に基づいて、立体表示されるキャラクタの前後位置に対応してキャラクタの大きさを変えることが好ましい。
【0112】
一方、設定された表示モードが平面表示モードの場合には、補助光源806をONして点灯するか電圧を上昇させて増光させる(ステップS15)。これにより、上述のような拡散光源である主光源810とフレネルレンズ812等の光学手段を用いたことにより、表示画面8gの隅部が暗くなるのを、補助光源806で隅部を照らすことにより防止できる。
そして、平面表示を行う場合には、上述のように左目用と右目用との画像データで視差無い同じ画像データを用いるか、最初から左右で一つの画像データを用いることにより平面表示を行うことができる(ステップS16)。
なお、上記例において、表示ユニット部8aにおける補助光源806の光の照射位置は上述の補助光源枠832に限られるものではなく、液晶表示パネル804の隅部に光を照射可能な位置ならば良い。
【0113】
そして、以上のような変動表示装置8は、後方から照射された光を透過可能な液晶表示パネル804と、特定の偏光である第1の光と、前記第1の光と偏光軸が直交する第2の光とを、前記液晶表示パネル804に照射する主光源810と、前記主光源810から照射された光を左右各々の目に到達する方向に屈折させる光学手段(フレネルレンズ812)と、前記液晶表示パネル804と前記主光源810との間に配置され、前記第1の光を透過する第1領域802aと、前記第2の光を透過する第2領域802bとが、一定方向に繰り返して設けられた縞状フィルタ(微細位相差板802、偏光板803)と、前記液晶表示パネル804の通電時又は非通電時の何れかにおいて、前記液晶表示パネル804を透過する光を遮断する偏光特性を有する偏光板803,805と、を備える画像表示装置であって、前記液晶表示パネル804の隅部を照射する補助光源806を、前記主光源810とは別個に設けている。
【0114】
従って、上述のような立体画像を表示可能な液晶表示装置である画像表示装置において、主光源810とは、別個に液晶表示パネル804の隅部を照射する補助光源806を備えたので、表示画面8gの四隅部分が暗くなるのを防止し、表示画面8g全体の均一化を図ることができる。
【0115】
また、前記補助光源806を前記液晶表示パネル804の裏面側に設けたので、すなわち、補助光源806を液晶表示パネル804より後に設けているので、補助光源806は液晶表示パネル804に隠されることになり、補助光源806を直接観察者が視認できないので、観察者が画像を見る際に補助光源806が邪魔にならず、見た目が良い。
【0116】
また、後方側から、前記主光源810、前記光学手段としてのフレネルレンズ812、前記縞状フィルタ(微細位相差板802、偏光板803)、前記偏光板803,805が取り付けられた液晶表示パネル804が順にケース820内に配置され、前記補助光源806は、前記フレネルレンズ812と前記液晶表示パネル804との間となる位置から前記液晶表示パネル804に光を照射するようになっている。
【0117】
従って、補助光源806から照射される光は、フレネルレンズ812より前の位置で、かつ、液晶表示パネル804の後方の位置から液晶表示パネル804を照らすことになり、液晶パネルの四隅を明るく照らす一方、補助光源806の光がフレネルレンズ812を透過し、この透過した光が、観察者の目に入ることをできる限り防止できる。従って、立体表示を正しく行うことができる。すなわち、補助光源806が四隅の部分だけを照らしている分には、立体表示に与える影響は少ないが、補助光源806の光がフレネルレンズ812によって屈折された場合に、表示画面8gの四隅部分より中央部分の右目用画像を観察者の左目に到達させたり、中央部分の左目用画像を観察者の右目に到達させたりする可能性があり、上述のように補助光源806の光が、フレネルレンズ812を透過しないようにすることで、補助光源806が立体表示に影響を与えるのを防止できる。
【0118】
また、立体表示を行う際に、前記補助光源806を消灯または減光する補助光源制御手段(CPU151)を備えるので、補助光源が立体表示に影響を与える可能性があっても、立体表示中は、消灯もしくは減光されるので、補助光源806の光が例えば、乱反射等して立体表示に影響を与えるのを確実に防止できる。
【0119】
本発明の画像表示装置は、前記例の変動表示装置8に限られるものではなく、例えば、補助光源806の光を光ファイバ等の導光路を用いて、液晶表示パネル804の隅部に導くものとしても良い。
また、補助光源806を表示ユニット部8aではなく、図12に示すようにセンターケース部700に設けるものとしても良い。
なお、図12に示される本発明の画像表示装置の変形例である変動表示装置8は、補助光源806の配置位置を表示ユニット部8aからセンターケース部700に移した以外は、前記例と同様の構成を有するものである。
従って、表示ユニット部8aは、補助光源枠832に補助光源806が設けられていないことを除けば、前記例の表示ユニット部8aと同様の構成を有する。なお、補助光源枠832の名称を、前面押え枠831との間に、ディフューザ807及び液晶表示パネルユニット227を挟んで保持すると共に、レンズ押え枠833との間にフレネルレンズ812を挟んで保持する中間保持枠としても良い。
【0120】
また、センターケース部700は、補助光源806を有することを除いて、前記例のセンターケース部700と同様のものである。
そして、この変形例においては、センターケース部700の後部で、表示用開口部701の周囲を四角筒状に囲む周囲壁部702に補助光源806用の補助光源用開口部806bが形成されている。
この補助光源用開口部806bは、周囲壁部702の直角に屈曲する四隅部にそれそれ角を面取りするように形成された角部内面部709にそれぞれ形成されている。なお、角部内面部709は、外側が凸となるように湾曲すると共に、前側が外側に向かって広がるように斜め前方に傾斜した状態となっている。
【0121】
そして、周囲壁部702の角部内面部709の外側には、図示しない補助光源806となるLEDが取り付けられている。そして、LEDは、周囲壁部702の補助光源用開口部806bを通して表示画面8gの対応する隅部に光を照射するようになっている。
なお、センターケース部700においては、表示画面8gの前面側で、表示画面8gの周囲を囲むように筒状に周囲壁部702が形成され、この周囲壁部702より前側に遊技球転動部(ステージ)730が配置されているが、周囲壁部702は、遊技球転動部730より高い位置に段差を付けて形成されている。よって、遊技球転動部730を転動する遊技球が周囲壁部702に侵入することがなく、周囲壁部702に配置された補助光源806からの照射光は、遊技球に妨害されずに表示画面8g(液晶表示パネル804)の隅部に照射されるようになっている。このように、遊技球を用いて遊技を行う遊技機においては、表示画面8g(液晶表示パネル804)の隅部と、補助光源806との間を、遊技球が通過しない構成になっていることが好ましい。
また、補助光源用開口部806bには、例えば、透明もしくは半透明の合成樹脂からなる透光部材もしくはレンズ部材を嵌め込むものとしても良い。また、レンズ部材を嵌め込む場合には、レンズ部材によりLEDからの照射光を屈折させて、表示画面8gの隅部を効率的に照射するようにしても良い。また、補助光源用開口部806bに嵌め込まれる透光部材は、透光性があれば透明でなくとも良く、例えば、透光部材に光を拡散する拡散粒子を分散させた状態とし、透光部材を白濁した状態等のように濁った状態としても良い。
【0122】
このようにすれば、透光部材を介して補助光源となるLEDを遊技者に視認できないようにして意匠性を高めることができる。また、補助光源用開口部806bの部分に補助光源806となるLEDを配置せずに光ファイバ等の導光路で補助光源806の光を補助光源用開口部806bに導くものとしても良い。
また、補助光源806の液晶表示パネル804の隅部への光の照射位置は、周囲壁部702に限られるものではなく、センターケース部において、液晶表示パネル804に光を照射可能な位置ならば良い。
【0123】
以上のように、変動表示装置8は、画像表示を行う遊技機(パチンコ遊技機101)に用いられる画像表示装置であって、前記遊技機の遊技領域1aが形成される遊技盤1に取り付けられるセンターケース部700と、前記液晶表示パネル804を備える表示ユニット部8aとに分割構成され、前記補助光源806は、前記センターケース部700に設けられている。
【0124】
従って、遊技機の液晶表示パネル804を備えた画像表示装置の本体となる表示ユニット部8aではなく、主に表示ユニット部8aの表示画面8gの周囲で装飾的な演出を行うセンターケース部700に補助光源806が設けられているので、表示ユニット部8aに補助光源806を設けた場合よりも、補助光源806のメンテナンスを容易に行うことができる。すなわち、寿命がきた補助光源806の交換や、製造時の点灯チェックなどを行いやすい。また、上述のようにセンターケース部700には、ランプやLEDなどの発光部材が備えられているので、例えば、画像表示装置の表示画面8gの四隅のそばに補助光源806を配置しても、遊技機101で遊技する遊技者には、電飾部材の一部として判断され、補助光源806からの照射光が直接視認できても問題が生じない。また、補助光源806を表示画面8gの四隅を照らすサーチライト等のライトを示す装飾部材として用いることも可能である。
【0125】
なお、センターケース部700は、遊技盤1の前面側から遊技盤1に取付ベース部材710をビス止めすることで行われており、容易に遊技盤1から外して補助光源806の交換等のメンテナンスを行うことができる。一方、表示ユニット部8aに補助光源806を設けた場合に、ケース820内の補助光源枠832を取り出して補助光源806等の交換を行う必要がある。さらに、通常、表示ユニット部8aの裏面に表示制御装置150となる基板が取り付けられ、これらがさらにケースに納められた状態で取付部材により遊技盤1の裏面に取り付けられるので、表示ユニット部8aをパチンコ遊技機101から取り外すのに手間がかかる。
【0126】
なお、上記例及び変形例において、補助光源806は、LEDに限られるものではなく、半導体レーザ、EL素子、各種ランプ等の発光素子を用いることができる。
また、本発明の画像表示装置が備えられる遊技機は、この実施の形態のパチンコ遊技機に限られるものではなく、例えば、その他のパチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機などの弾球遊技機や、パチスロ、スロットマシン等の遊技機にも適用可能である。
また、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は前記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0127】
【発明の効果】
本発明によれば、立体画像を表示可能な液晶表示装置である画像表示装置において、主光源とは、別個に液晶表示パネルの隅部を照射する補助光源を備えたので、表示画面の四隅が暗くなるのを防止し、表示画面全体の均一化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の画像表示装置(変動表示装置)を有する遊技機の遊技盤を示す正面図である。
【図2】上記画像表示装置のセンターケース部を示す斜視図である。
【図3】前記画像表示装置の補助光源を備える表示ユニット部を説明するための概略分解斜視図である。
【図4】前記表示ユニット部を説明するための概略平面図である。
【図5】前記表示ユニット部を示す斜視図である。
【図6】前記表示ユニット部を示す分解斜視図である。
【図7】前記表示ユニット部の前面ユニットを示す分解斜視図である。
【図8】前記前面ユニットの補助光源を備える補助光源枠を示す斜視図である。
【図9】前記遊技機の制御系の一部を示すブロック図である。
【図10】前記遊技機の遊技の状態遷移図である。
【図11】前記遊技機の表示制御装置で行われる表示制御の一例を示すフローチャートである。
【図12】本発明の前記画像表示装置の変形例となる画像表示装置を示す展開斜視図である。
【符号の説明】
1 遊技盤
1a 遊技領域
100 遊技制御装置
101 パチンコ遊技機(遊技機)
150 表示制御装置(画像表示装置)
151 CPU(補助光源制御手段)
700 センターケース部
8 変動表示装置(画像表示装置)
8a 表示ユニット部(画像表示装置)
804 液晶表示パネル
806 補助光源
810 主光源
812 フレネルレンズ(光学手段
802 微細位相差板(縞状フィルタ)
802a 領域(第1領域)
802b 領域(第2領域)
803 偏光板(縞状フィルタ)
805 偏光板
820 ケース
Claims (5)
- 後方から照射された光を透過可能な液晶表示パネルと、
特定の偏光である第1の光と、前記第1の光と偏光軸が直交する第2の光とを、前記液晶表示パネルに照射する主光源と、
前記主光源から照射された光を左右各々の目に到達する方向に屈折させる光学手段と、
前記液晶表示パネルと前記主光源との間に配置され、前記第1の光を透過する第1領域と、前記第2の光を透過する第2領域とが、一定方向に繰り返して設けられた縞状フィルタと、
前記液晶表示パネルの通電時又は非通電時の何れかにおいて、前記液晶表示パネルを透過する光を遮断する偏光特性を有する偏光板と、を備える画像表示装置であって、
前記液晶表示パネルの隅部を照射する補助光源を、前記主光源とは別個に設けたことを特徴とする画像表示装置。 - 前記補助光源を前記液晶表示パネルの裏面側に設けたことを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
- 後方側から、前記主光源、前記光学手段としてのフレネルレンズ、前記縞状フィルタ、前記偏光板が取り付けられた液晶表示パネルが順にケース内に配置され、前記補助光源は、前記フレネルレンズと前記液晶表示パネルとの間となる位置から前記液晶表示パネルに光を照射することを特徴とする請求項2に記載の画像表示装置。
- 画像表示を行う遊技機に用いられる画像表示装置であって、前記遊技機の遊技領域が形成される遊技盤に取り付けられるセンターケース部と、前記液晶表示パネルを備える表示ユニット部とに分割構成され、
前記補助光源は、前記センターケース部に設けられていることを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。 - 立体表示を行う際に、前記補助光源を消灯または減光する補助光源制御手段を備えることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の画像表示装置。
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