JP2004283303A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】変動表示装置8は、立体画像表示装置であり、立体画像を表示する。視差画像撮影装置は、パチンコ遊技機110の遊技盤1前面に配置された変動表示装置8の表示画面8gの上の撮影窓401内に配置されている。そして、視差画像撮影装置は、複数の撮影位置からパチンコ遊技機110の前に座る遊技者を撮影することで、遊技者の立体画像を撮影する。そして、撮影された遊技者の立体画像は、変動表示装置8の表示画面に立体表示される。また、変動表示装置8で行われる変動表示ゲームの変動表示のタイミングに対応して遊技者の撮影と遊技者の立体画像の表示とが行われる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像を表示する画像表示手段と、前面側の遊技者を撮影する撮影手段と、前記撮影手段により撮影された遊技者の画像を、遊技に関わる画像として前記画像表示手段に表示する表示制御手段とを備えた遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
パチンコ遊技機等の遊技機としては、遊技盤の前面に形成された遊技領域に発射した遊技球の入賞等に従って、液晶表示装置等からなる変動表示装置(画像表示手段)に複数の識別情報(特別図柄)を変動表示する変動表示ゲームを行い、その表示結果が特定の態様となったことに関連して特別遊技状態を生起する等の特定の遊技価値を付与するものが知られている。
また、このような画像表示装置を有する遊技機では、画像表示装置で行われる変動表示ゲームの表示演出が重要視され、様々な表示演出が行われている。
例えば、パチンコ遊技機に、パチンコ遊技機の前に座って遊技する遊技者を撮影するCCDカメラを備え、CCDカメラで撮影された遊技者の画像を変動表示ゲーム中に例えば上述の識別情報となる図柄に代えて画像表示装置に表示するものが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平8−229203号公報(第4−6頁、図1、図7)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に示されるパチンコ遊技機においては、撮影された遊技者の画像が識別図柄に代えて表示されるだけで、変動表示ゲームの表示演出としては限界があった。
また、遊技者の顔をできるだけ正面で撮影しようとすると、遊技機と遊技者の顔の位置関係から、パチンコ遊技機の遊技球が流下する遊技領域もしくは遊技領域の奥(後)から遊技者の顔を撮影する必要がある。従って、CCDカメラを遊技領域もしくは遊技領域の奥に配置する必要があるが、遊技領域内に配置した場合に、遊技領域内の遊技球の流下を妨げると共に、CCDカメラが目立つ位置に配置されることになり、遊技領域を前面側に備える遊技盤の意匠性が悪くなる。
【0005】
また、遊技盤に撮影用開口部を設けてCCDカメラを遊技領域の奥に配置すれば、CCDカメラが目立つことがなく、かつ、遊技領域内の遊技球の流下をCCDカメラが妨げることがないが、遊技領域内のCCDカメラの前を遊技球が通過する可能性がある。この場合に、撮影中にCCDカメラの撮影範囲内に遊技球を通過すると、遊技球がCCDカメラの極めて近傍を通過することから、撮影された画像内に焦点が合わずにぼけた状態の遊技球が極めて大きく写り込むことになり、遊技者をうまく撮影できない。
【0006】
本発明の課題は、遊技者を撮影した画像データを用いてさらに演出性を高めた画像を画像表示装置に表示することができる遊技機を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載された発明は、画像を表示する画像表示手段と、
前面側の遊技者を撮影する撮影手段と、
前記撮影手段により撮影された遊技者の画像を、遊技に関わる画像として前記画像表示手段に表示する表示制御手段と、
を備えた遊技機において、
前記撮影手段は、互いに視差を生じる画像を生成するように、異なる複数の撮影位置から遊技者を撮影する視差画像撮影装置により構成し、
前記画像表示手段は、互いに視差を生じる複数の画像を表示することにより、遊技者に立体的に画像を見せる立体画像表示装置により構成し、
前記表示制御手段は、前記視差画像撮影装置による撮影画像に基づいて、前記立体画像表示装置に表示する立体画像のデータを生成する立体画像生成手段を備えたことを特徴としている。
【0008】
ここで、遊技機には、パチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機等の弾球遊技機や、パチスロ遊技機等のスロットマシンが含まれる。
また、画像表示手段としての立体画像表示装置及び表示制御手段は、立体表示が可能となっていれば良く、例えば、画像表示手段としてCRTディスプレイや、液晶ディスプレイ、ELディスプレイ、PDP等のフラットパネルディスプレイを使用することができ、表示制御手段は、これらのディスプレイに周知の立体画像の表示方式に基づいて、互いに視差のある左目用画像と右目用画像とを表示可能となっていれば良い。
また、撮影手段としての視差画像撮影装置は、少なくとも遊技者の前方の左右2カ所の撮影位置から遊技機の前面側の遊技者を撮影して、視差のある左目用画像データと右目用画像データとを生成することが可能なものならば良く、例えば、CCDやC−MOS等の撮像素子を備えたカメラを用いることができる。
【0009】
請求項1に記載の発明によれば、遊技機において、視差画像撮影装置に撮影された遊技者(例えば、遊技者の顔)を立体画像表示装置に立体表示することが可能となり、遊技機の画像表示装置における表示演出の演出性を高め、遊技者の興趣を高めることができる。
【0010】
請求項2に記載された発明は、請求項1に記載の遊技機において、
前面側が遊技領域とされた遊技盤を備え、前記遊技領域に遊技球を発射すると共に発射された遊技球を遊技領域内で流下させて遊技を行うように構成され、
前記視差画像撮影装置は、遊技者との間に遊技球が通ることがない位置に、遊技者を撮影して画像データを得る撮像装置を備えることを特徴としている。
【0011】
請求項2に記載の発明によれば、視差画像撮影装置は、遊技者との間に遊技球が通ることがない位置に、遊技者を撮影して画像データを得る撮像装置を備えるので、撮像装置が遊技者を撮影して画像データを得る際に、画像データに遊技球が写り込むことがなく、常時撮影が可能となると共に遊技球により撮影が失敗するのを防止できる。特に、立体画像を表示する際には、左目用画像と右目用画像とがあり、それぞれに別個の遊技球が写り込んだり、片方だけ遊技球が写り込んだ場合に、正常に立体画像を表示することができなくなるが、上述のように撮影された画像への遊技球の写り込みを防止することで、正常に立体表示を行うことができる。
【0012】
また、本発明においては、視差画像撮影装置は、遊技者の左右の目に対応した視差画像を撮影するので、撮影は、遊技者の真正面からする必要はなく、遊技者の右斜め前方の撮影位置と左斜め前方の撮影位置で行えば良い。従って、撮像装置(カメラ)を、遊技球が流下する遊技領域内ではなく、遊技領域の外側の左右、例えば、遊技盤の遊技領域の外周を仕切るレールの外側部分や、遊技領域の外側の枠体(いわゆる、機枠、前面枠、ガラス枠など)部分に設けることも可能である。
【0013】
また、撮像装置を、例えば、遊技領域内や遊技盤に撮影用開口部を設けて遊技領域の奥に配置するものとした場合に、上方からの遊技球の流下を妨げるように遊技領域内に突出した鎧部や鎧部の下側に配置すれば、撮像装置の前を遊技球が通過するのを防止することができる。なお、画像表示手段を有する遊技機においては、一般的に、画像表示装置の表示部(表示画面)を遊技球から保護すると共に、遊技球により表示部における表示が遮られるのを防止するために、表示部より上に鎧部が設けられているので、この鎧部もしくは鎧部と表示部との間に撮像装置を配置すれば、遊技領域内を流下する遊技球により撮影が邪魔されるのを防止することができる。
【0014】
請求項3に記載された発明は、請求項1又は2に記載の遊技機において、
前記視差画像撮影装置は、左右方向に並ぶ複数の撮影位置で前記遊技者に対応する一点に向かう方向を撮影して画像データを生成する撮像装置を備えることを特徴としている。
【0015】
請求項3に記載の発明によれば、左右方向に並ぶ複数の撮影位置で前記遊技者に対応する一点に向かう方向を撮影することで、遊技機前面に座っている遊技者を立体表示するのに必要な左目用画像と右目用画像とを得ることができる。なお、正面を向いた遊技者の立体画像を表示する場合には、少なくとも二つの撮影位置が遊技者の左右方向の中心から正面方向に向かう線分に対して左右に等角度の位置に配置されていることが好ましい。
【0016】
請求項4に記載された発明は、請求項3に記載の遊技機において、
前記撮像装置は、遊技者に対応する一点から等距離となる1つの円弧上に有る複数の撮影位置から遊技者を撮影することを特徴としている。
【0017】
請求項4に記載の発明によれば、遊技機の前で遊技する遊技者の前方の左右から遊技者を撮影する撮像装置が遊技者に対応する一点から等距離となる円弧状に配置されることで、前記遊技者を撮影した画像を立体画像として正確に再現することができる。また、複数の異なる遊技者の左右においてそれぞれ、複数の異なる角度から視差のある遊技者の画像を撮影する(すなわち、左右2カ所ではなく、左右4カ所以上で撮影する)と共に、異なる角度から撮影された画像を用いて立体画像表示装置の表示画面からの立体表示される遊技者の飛び出し量(引き込み量)を前後に変えて表示する際に、全ての撮影位置が遊技者に対応する一点から等距離にあるので、画像中の遊技者の大きさが略同じになる。
【0018】
ここで、立体画像表示装置の表示画面からの立体表示される遊技者の飛び出し量(引き込み量)を前後に変えて表示する場合に、表示画面から大きく突出して立体表示する場合に比較して、表示画面から少ししか突出しない場合もしくは逆に表示画面から引込んで表示される場合には、画像中の遊技者を小さく表示すると、立体表示される遊技者を前後に移動させた際により立体感が得られる。すなわち、遊技機前面側の遊技者(観察者)に近づけて画像を立体表示する際に、画像中の遊技者を大きくし、遊技者(観察者)から遠ざけて画像を立体表示する際には、画像中の遊技者を小さくすると、より正確な立体表示が可能となる。
【0019】
そして、上述のように左右からの角度がそれぞれ異なる複数の右目用画像と複数の左目用画像が得られた場合に、それぞれの画像中における遊技者の大きさが同じとなっているので、上述のように遊技者の大きさを代えて立体表示を行う場合に画像の拡大や縮小の処理が簡単になる。なお、請求項3の構成に加えて遊技者に対する撮像装置の角度と、遊技者に対応する一点からの距離を対応させて、遊技者を大きく飛び出させるように撮像装置の角度が設定された場合は、撮像装置を遊技者に近づけ、遊技者をあまり飛び出させないように(もしくは遊技者を引っ込むように)撮像装置の角度が設定されている場合は、撮像装置を遊技者から遠ざけるように配置することも可能であり、このようにすれば、遊技者と撮像装置との距離により、画像中の遊技者の大きさが調整されるので、立体表示を行う場合に、画像中の遊技者の大きさを変更する処理を行わなくても良い。
【0020】
請求項5に記載された発明は、請求項3又は4に記載の遊技機において、
前記複数の撮影位置から遊技者をそれぞれ撮影する複数の前記撮像装置を備えていることを特徴としている。
請求項5に記載の発明によれば、各撮影位置で同時に遊技者を撮影することができ、右目用画像と左目用画像とを同時に高速に撮影できる。また、右目用画像と左目用画像とを同時に高速に撮影できるので、撮影中に遊技者が動いても、右目用画像と左目用画像とで遊技者の姿勢等が異なることがなく、正確に立体表示が可能となる。
【0021】
請求項6に記載された発明は、請求項3又は4に記載の遊技機において、
前記撮像装置が、前記複数の撮影位置間を移動自在に配置されていることを特徴としている。
請求項6に記載の発明によれば、1つの撮像装置を複数の撮影位置間で移動させて、左目用画像と右目用画像とを撮影することができる。従って、左目用画像と右目用画像とを撮影するものとしても、撮像装置が1つあればよい。すなわち、複数の撮影位置の数よりも少ない撮像装置で撮影が可能となり、遊技機の製造コストを低減することができる。
【0022】
請求項7に記載された発明は、請求項1〜6の何れか一項に記載の遊技機において、
前記表示制御手段は、前記立体画像表示装置に、識別情報を変動表示させた後に変動表示を停止する変動表示ゲームを表示させる制御を行い、
変動表示ゲームが特別の結果になる場合に遊技者に特典を付与する特典付与手段を備えると共に、
前記視差画像撮影装置は、前記識別情報の変動表示のタイミングに関連して撮影を行うことを特徴としている。
【0023】
ここで変動表示ゲームとは、立体画像表示装置の表示画面(表示部)の複数の表示領域でそれぞれ図柄(識別情報)を変動して表示し、変動表示ゲームの開始から所定時間経過した時点で、各表示領域の変動表示を所定の順に停止させて各々所定の図柄を停止表示することで表示結果を導出するものが挙げられる。
また、「識別情報」には、数字、文字、記号及びキャラクタ、並びに色彩など、視覚により識別可能な識別図柄(識別標識)等が含まれる。
【0024】
請求項7に記載の発明によれば、視差画像撮影装置は、前記識別情報の変動表示のタイミングに関連して撮影を行うので、変動表示ゲームの状態に対応して撮影を行うことができる。例えば、変動表示ゲーム開始時に撮影して、変動表示ゲーム中に直ぐに撮影された遊技者の画像を立体表示するものとしても良い。また、変動表示ゲームの変動表示の終了時に遊技者を撮影するものとすれば、変動表示ゲームの結果を確認するために、立体画像表示装置を見ている可能性が高い遊技者を撮影することができ、正面を向いた遊技者を撮影できる可能性が高い。そして、前の変動表示ゲームの終了時に撮影した遊技者の画像を次の変動表示ゲームで立体表示することができる。また、変動表示ゲームがいわゆるリーチ状態となり変動表示ゲームが大当たりとなる可能性が高まり、遊技者が画像表示装置に視線を向ける可能性が高いときに遊技者を撮影するものとすれば、遊技者が正面を向いた状態を撮影できる可能性が高い。また、この場合に、リーチとなって遊技者の変動表示ゲームに対する興味が高まった状態で撮影し、その撮影した画像をリーチとなっている変動表示ゲーム中に立体表示して興趣をさらに高めることができる。
【0025】
請求項8に記載された発明は、請求項7に記載の遊技機において、
前記視差画像撮影装置は、前記変動表示ゲームが行われる度に撮影を行って画像データを生成し、
前記表示制御手段は、前記視差画像撮影装置に撮影されて生成された画像データを記憶する画像データ記憶手段を有すると共に、
前記画像データ記憶手段に記憶された画像データを前記画像表示手段に表示する際に、前記視差画像撮影装置に撮影された最新の画像データを用いることを特徴としている。
【0026】
請求項8に記載の発明によれば、変動表示ゲームが行われる度に遊技者が撮影され立体画像表示装置に表示される際に、最新の遊技者の画像が表示されるので、立体画像表示装置に表示される遊技者の顔の表情等が変動表示ゲーム毎に代わることになり、表示される遊技者の画像が変化に富んだものとなり、遊技者を飽きさせず、興趣を高めることができる。
なお、変動表示ゲーム毎に遊技者を撮影するものとしても、必ずしも変動表示ゲーム毎に遊技者の画像を立体画像表示装置に表示する必要はなく、例えば、変動表示ゲームがリーチとなった場合にだけ遊技者の画像を表示するものとしても良い。
【0027】
請求項9に記載された発明は、請求項7又は8に記載の遊技機において、
前記視差画像撮影装置は、前記立体画像表示装置の画像を表示する表示画面の左右方向の中央部で識別情報が変動表示されている間に、前記表示画面を左右方向に二分する垂直面内の前記遊技者に対応した一点に向かう方向を撮影することを特徴としている。
【0028】
請求項9に記載の発明によれば、遊技者は、識別情報が変動表示されている表示画面の左右方向の中央部を見ている可能性が高く、遊技者が表示画面の左右方向の中央部を見ている間に、表示画面を左右方向に二分する垂直面内の前記遊技者に対応した一点に向かう方向を撮影することで、正面を向いている遊技者を撮影できる可能性が高い。すなわち、表示画面で変動表示される識別情報を見ている間に、自然に撮影が完了することになり、撮影時に遊技者に画像表示装置側(カメラ側)を向くように指示を出したりする必要がない。
なお、前記表示画面を左右方向に二分する垂直面は、基本的に、表示画面を見ている遊技者に対応する一点(例えば、遊技者の顔の中心)を含むように配置される。言い換えれば、前記垂直面は、例えば、表示画面の左右方向の中心と遊技者の左右方向の中心とを含むように配置される。なお、上記垂直面は、鉛直方向に沿った面でも良いが、基本的に表示画面に垂直(直角)で表示画面を左右方向に二分する面であり、垂直面に遊技者に対応する一点が含まれる場合に、表示画面と遊技者が正対していることになる。
【0029】
請求項10に記載された発明は、請求項9に記載の遊技機において、
前記立体画像表示装置の表示画面で表示される変動表示ゲームで、前記表示画面のそれぞれ異なる表示領域で変動表示される複数の識別情報のうちの最後に変動表示が停止する識別情報以外の識別情報の変動表示が全て停止し、前記変動表示ゲームが特別の結果となる可能性を残すリーチ状態となった場合に、
前記表示制御手段は、最後に変動表示が停止する識別情報を前記表示画面の左右方向の中央部で変動表示させ、
前記視差画像撮影装置は、前記リーチ状態が始まってから、最後に変動表示が停止する識別情報の変動表示が停止するまでの間に撮影を行うことを特徴としている。
【0030】
請求項10に記載の発明によれば、変動表示ゲームがリーチ状態となった際に、表示画面の中央部で最後に変動表示が停止する識別図柄、すなわち、停止した際にハズレか大当たりかが決定される識別図柄が表示画面の中央部で変動表示されている間に遊技者を撮影するので、遊技者が画像表示装置を見ている可能性が極めて高く、より確実に正面を向いた状態の遊技者を撮影することができる。
また、リーチ中は有る程度長い時間、遊技者が変動表示画面を見ている可能性があるので、遊技者(の顔)の位置が有る程度の時間固定した状態となっている可能性が高く、例えば、カメラを移動して複数の撮影位置で撮影するような場合に、撮影中に遊技者が動く可能性が低く、時系列に沿って撮影された右目画像と左目画像とで遊技者の顔の位置ずれがほとんどないものとして、正確な立体表示が可能となる。
【0031】
請求項11に記載された発明は、請求項7〜10の何れか一項に記載の遊技機において、
前記表示制御手段は、前記視差画像撮影装置で撮影されて生成された画像データを記憶する画像データ記憶手段を備えると共に、識別情報の変動表示が停止して前記変動表示ゲームが終了した場合に、前記画像データ記憶手段に記憶された前記画像データを消去することを特徴としている。
【0032】
請求項11に記載の発明によれば、変動表示ゲームが終了すると撮影されて記憶された遊技者の画像データが消去されるので、遊技者が遊技をやめたあとに、遊技者の画像がいつまでも立体画像表示装置に表示されることがない。従って、前の遊技者が遊技した遊技機で他の遊技者が遊技した場合に、前の遊技者の画像を見られることがなく、遊技者のプライバシーを保護することができる。
【0033】
請求項12に記載された発明は、請求項7〜11の何れか一項に記載の遊技機において、
前記表示制御手段は、前記立体画像表示装置に複数の識別情報の画像と、前記視差画像撮影装置に撮影されて生成された画像データを用いたキャラクタの画像とを表示させると共に、
前記識別情報の画像と前記キャラクタの画像とから画像を選択し、前記立体画像表示装置に、選択された画像を立体表示し、選択されなかった画像を平面表示することを特徴としている。
【0034】
請求項12に記載の発明によれば、前記識別情報の画像と遊技者の画像を含むキャラクタの画像の中から遊技者に注目させたい画像を立体表示し、他の画像を平面表示することができる。例えば、遊技者の画像データを用いたキャラクタが、大当たり予告やリーチ予告として登場するような場合に、前記キャラクタを立体表示することで、大当たり予告やリーチ予告となる前記キャラクタを遊技者に注目させて、大当たり予告やリーチ予告がなされていることを遊技者に確実に知らせると共に、遊技者の興趣を高めることができる。また、リーチとなった場合に、最後に停止する識別情報を立体表示することで、例えば、識別情報を注目させて、大当たりになる可能性が高いことを遊技者に知らせると共に遊技者の興趣を高めることができる。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明に係る実施の形態について説明する。
本実施の形態は、本発明に係る視差画像撮影装置を有する遊技機の適例としてのパチンコ遊技機(弾球遊技機)、特に、いわゆる「セブン機」に属するタイプのパチンコ遊技機について説明を行うものである。
【0036】
図1に示すように、本実施の形態のパチンコ遊技機110は、内部の遊技領域1a内に遊技球(球)を発射して(弾球して)遊技を行うもので、その前側には、ガラス板111が設けられている。このガラス板111の奥側には、ガイドレール2で囲まれた遊技領域1aを有する遊技盤1が設置されている。
【0037】
遊技盤1のガイドレール2で囲まれた遊技領域1aには、普図始動ゲート6,6、普通図柄(普図)の変動表示ゲームを表示する普図変動表示部7a、普図変動表示ゲームの結果如何によって開閉部材9a,9aを開閉させる普通変動入賞装置9、表示状態が変化可能な変動表示装置8(画像表示装置)、特別変動入賞装置5、一般入賞口15,…、風車と呼ばれる打球方向変換部材14,…、サイドランプ12,12、多数の障害釘(図示省略)等が配設されている。また、遊技領域1aの最下端部中央にはアウト球を回収するためのアウト穴13が設けられている。
【0038】
このうち、変動表示装置8は、識別情報としての特別図柄(特図)の変動表示ゲームの表示等を行う表示装置本体である表示ユニット部8a(液晶表示装置からなる)と、この表示ユニット部8aの前面側に配設される前面構成部材としてのセンターケース部700から構成されている。
すなわち、変動表示装置8は、画像表示を行う遊技機(パチンコ遊技機110)に用いられる画像表示手段であって、遊技機の遊技領域1aが形成される遊技盤1に取り付けられるセンターケース部700と、前記液晶表示パネル804(図2及び図3に図示)を備える表示ユニット部8aとに分割構成されている。
【0039】
表示ユニット部8aは、表示状態が変化可能な表示画面8gを備え、この表示画面8gにおいて複数種類の識別情報(例えば、キャラクタ、数字、記号などからなる図柄等)を変動表示させることにより特図の変動表示ゲームを実行可能となっている。
つまり、本実施形態のパチンコ遊技機110は、遊技領域1aが形成された遊技盤1に、表示状態が変化可能な変動表示装置8(表示ユニット部8aを含む画像表示手段)を配設した遊技機(弾球遊技機)である。なお、後述するように表示ユニット部8aの表示画面8gには、立体画像を表示することが可能となっており、変動表示装置8は、立体画像表示装置である。
【0040】
また、例えば、表示ユニット部8aの下側には、普通変動入賞装置9に遊技球が入賞して特図変動表示ゲームが未処理となっている未処理回数を点灯表示する特図始動記憶表示部8cが設けられている。なお、特図始動記憶表示部8cの奥には、例えばLEDなどからなる特図始動記憶表示器8b,…が設けられている。
また、表示ユニット部8aの上側には、撮影窓401が配置され、撮影窓401の奥に、後述する視差画像撮影装置400(図4に図示)が配置されている。
【0041】
普図変動表示部7aの奥には、例えば7セグメント型のLEDなどによって構成された普通図柄(普図)の変動表示ゲームの表示を行う普図変動表示器7bが配され、その普図変動表示器7bの表示状態を変化させることにより、普図変動表示部7aにおいて普通図柄(例えば、数字、記号などからなる図柄等)の変動表示ゲームを実行可能となっている。
【0042】
また、例えば、特別変動入賞装置5の正面視右側には、普図始動ゲート6,6を遊技球が通過(普図の始動入賞)して普図変動表示ゲームが未処理となっている未処理回数(始動記憶)を表示する普図始動記憶表示部6cが配設され、その奥には普図始動記憶表示器6aが配設されている。
【0043】
普通変動入賞装置9は左右一対の開閉部材9a,9aを具備し、この開閉部材9a,9aは、常時は遊技球が1個流入可能な程度の間隔で閉じた状態を保持しているが、普図変動表示器7bにおける変動表示ゲームの結果が特別の結果態様となった場合には、逆「ハ」の字状に開いて普通変動入賞装置9に遊技球が流入し易い状態に変化されるようになっている。
この普通変動入賞装置9は、特図の始動口(始動入賞口)も兼ねる。
【0044】
特別変動入賞装置5は、アタッカー形式の開閉扉5aによって開閉される大入賞口5bを備えている。
開閉扉5aはその上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっていて、特図の変動表示ゲームの結果が特別結果態様(例えば、「7、7、7」等、ゾロ目数字の何れか)となって大当たり等が発生した場合に、大入賞口5bが開放されるようになっている。
【0045】
ここで、遊技を開始することにより遊技領域1a内に打ち込まれた遊技球が、一般入賞口15、普通変動入賞装置9、大入賞口5bの何れかに入賞すると、それぞれ所定数の賞球が排出される(払い出される)ようになっている。
【0046】
また、遊技領域1a内に打ち込まれた遊技球が、普図始動ゲート6,6内を通過すると、普図変動表示部7aにおいて普図の変動表示ゲームが行われる。
この普図の変動表示ゲームは、普図変動表示器7bの表示状態(点灯状態)を所定時間変動表示させた後、停止表示させることにより行うようになっている。この普図の変動表示ゲームの結果、普図変動表示部7aにおける停止表示が特別の結果態様となれば、普図の変動表示ゲームが当たりとなって、普通変動入賞装置9が所定時間(例えば、0.5秒間)開放される。それにより、普通変動入賞装置9に遊技球が入賞しやすくなり、特図の変動表示ゲームの始動が容易となる。
【0047】
また、遊技領域1a内に打ち込まれた遊技球が、普通変動入賞装置9に入賞すると、特図の変動表示装置8の表示画面8gにおいて、複数種類の識別情報が変動表示される特図の変動表示ゲームが開始される。
この特図の変動表示ゲームの結果として、表示画面8gの表示態様が特別結果態様(例えば、「1,1,1」等、ゾロ目数字の何れか)となった場合には、大当たりとなって特別遊技状態(いわゆる、大当たり状態)となる。
この大当たり状態中は、特別変動入賞装置5の大入賞口5bを閉じた状態から開放状態に変換するサイクル遊技が、所定回数を限度に行われ、これにより遊技者は遊技球を大量獲得する機会を得る。すなわち、パチンコ遊技機は、特図変動表示ゲームの結果、予め定められた特別結果態様となることに関連して、遊技者に有利な特別遊技状態が発生するといった所定の遊技価値を付与可能となる。
【0048】
なお、遊技盤1の裏面側には、図5に示されるように、球の排出動作等を制御する排出制御装置200、遊技領域に設けられた変動表示装置8の表示制御を行う表示制御装置150、パチンコ遊技機110が備える装飾用のランプやLEDなどの発光部材の点灯・点滅状態の制御と後述する可動演出装置70の駆動制御を行う装飾制御装置250、スピーカ等の出力の制御等を行う音制御装置、遊技機前面の操作ハンドル(図示略)の操作に基づき遊技球を遊技領域に発射させる発射装置(図示略)、この発射装置の制御を行う発射制御装置(図示略)、及び、これら各制御装置等を統括制御する遊技制御装置100等が設けられている。
【0049】
次に、本実施形態のパチンコ遊技機110における主要な構成である変動表示装置8の詳細について説明する。
【0050】
変動表示装置8は、前記のように、表示画面8gを有する表示ユニット部8aと、表示ユニット部8aの前面側に配されるセンターケース部700とを備えて構成されている。
【0051】
図1に示すように、センターケース部700は、遊技盤1に取り付けられる取付ベース部材710に各種の構成部材が取り付けられて構成されるものであり、表示画面8gを前方より臨ませるための表示用開口部701、この表示用開口部701の周囲に形成される周囲壁部702、この周囲壁部702及び表示画面8gを底部として前面開口した凹室703、この凹室703を形成する包囲枠704、表示画面8gでの表示内容に関連した演出動作を行う可動演出装置70等を備えている。
【0052】
また、センターケース部700は、他に、取付ベース部材710の前面上部に設けられ、センターケース部700の上方から流下する遊技球が表示画面8gに衝突することを防護する庇(ひさし)状の鎧部720と、表示画面8gの下側に形成され、遊技球が転動可能な遊技球転動部(ステージ)730と、センターケース部700の外側(上側)からセンターケース部700の凹室703内の遊技球転動部(ステージ)730上に遊技球を移すための図示しない遊技球用の流路を有するワープ装置等を備えている。
【0053】
そして、センターケース部700に設けられる可動演出装置70は、周囲壁部702の前側に配され、周囲壁部702の後部の表示用開口部701から露出する表示画面8gでの表示内容に関連して表示画面8g方向に変位する演出動作を行う可動演出部材71と、周囲壁部702の裏面側に配され可動演出部材71を作動させるための可動演出部材駆動用ソレノイド(図示略)と、可動演出部材駆動用ソレノイドからの駆動力を変換及び伝達して可動演出部材71を変位動作させる駆動力伝達部材(図示略)と、可動演出部材71が前面に配される台座部72等とを備えて概略構成されている。
【0054】
このような可動演出装置70は、鎧部720の左右両端部の下側、表示画面8gの左右両脇に位置して、それぞれ配設されている。また、可動演出装置70の可動演出部材71の前面側には、可動演出部材71を保護する透明な前面カバー(図示略)が遊技盤1と平行に配置されている。
【0055】
また、可動演出部材71は、図1に示すように、鳥(キツツキ)をイメージした装飾を有し、台座部72の前面に軸支された本体部74(例えば、キツツキの胴体部及び足)、該本体部74に対し動作可能で、可動演出部材71の上部となる第1可動部75(例えば、キツツキの頭部)、本体部74に対し動作可能で、可動演出部材71の中央部となる第2可動部76(例えば、キツツキの羽根)、及び、本体部74に対し動作可能で、可動演出部材71の下部となる第3可動部77(例えば、キツツキの尾)等を備えて概略構成されている。なお、本体部74は、例えば、その下端部が台座部72に軸支されており、後述するように回動移動すると共に、本体部74に上述の第1可動部75、第2可動部76、第3可動部77が移動自在に配置されている。
【0056】
駆動力伝達部材は、可動演出部材駆動用ソレノイドより付与される反復的な遊技盤1の盤面に沿った上下動を遊技盤面に沿った反復的な回動に変換し、さらに、該回動を可動演出部材71に伝達する。
すると、可動演出部材71は、遊技盤面方向に反復的に往復回動する。
ここで、可動演出部材71は、本体部74の下端部が台座部72に軸支されているので、遊技盤面方向に反復的に往復回動する際には、表示画面8g方向への変位と、その反対方向への変位とを反復的に繰り返すことになる。すなわち、可動演出部材71の上部を表示画面8g側に前進する移動と、その逆に表示画面8gから後退する移動とを行うことができる。
【0057】
また、可動演出部材駆動用ソレノイドの駆動に伴う可動演出部材71の変位動作は、例えば表示画面8gで行われる特図の変動表示ゲームにおいて現出するキャラクタの動作に合わせて行う。
具体的には、例えば、表示画面8gに卵を表示(立体表示)し、その卵が側方から何かにつつかれて割れる演出表示を行い、可動演出部材71(キツツキ)はその割れる演出表示に対応して、演出動作(つつく動作)を行う。
【0058】
すなわち、可動演出部材71は、表示画面8gでの表示内容(立体表示されたキャラクタ)に関連して表示画面8gの方向に変位する演出動作を行う。
また、駆動力伝達部材は、可動演出部材駆動用ソレノイド(電気的駆動源)からの駆動力を変換及び伝達して可動演出部材を変位動作させる。
また、本実施形態の場合、可動演出部材71の例えば第1可動部75の表示画面8g寄りの部分(可動演出部材71の少なくとも一部)は、上述のように可動演出部材71の上端部が前進した状態で表示画面8gと前後に重なる状態となる。
【0059】
また、前記のように可動演出部材71が反復動作する際に、第1可動部75(キツツキの頭部)は本体部74(キツツキの胴体部)に対し遊技盤1の盤面方向に沿って反復的に回動(首振り)する。つまり、あたかもキツツキがくちばしで物をつつくかのような動作を表現できる。
また、第2可動部76(キツツキの羽根)は、本体部74に対し遊技盤1の盤面方向に沿って反復的に回動する。つまり、あたかもキツツキが羽ばたくかのような動作を表現できる。
【0060】
なお、第3可動部77は、単に本体部74に軸支されているのみであり、駆動伝達部材より駆動力を受けるものではないが、該第3可動部77には慣性力が作用するため、本体部74が遊技盤1の盤面方向に沿って反復的に回動する際に、該本体部74に対し遊技盤1の盤面方向に沿って反復的に回動する。つまり、あたかもキツツキが尾を振るかのような動作を表現できる。なお、可動演出部材駆動用ソレノイドは、例えば、装飾制御装置250に制御されるが、装飾制御装置250ではなく、遊技の演出に係わる装飾制御装置250、音制御装置300、表示制御装置150を一つの制御装置にまとめた演出制御装置を設け、演出制御装置により駆動制御されるものとしても良い。
【0061】
次に、変動表示装置8の表示ユニット部8aについて説明する。表示ユニット部8aは、画像表示装置本体となるもので、この例において立体表示が可能な液晶表示装置である。そして、パチンコ遊技機110においては、遊技盤1の取付用開口部1b(図4に図示)の部分に上述のセンターケース部700が遊技盤1の前面側から取り付けられ、表示ユニット部8aは、その表示画面8gをセンターケース部700の表示用開口部701から露出するように、すなわち、表示用開口部701と表示画面8gとが重なるように、遊技盤1の取付用開口部1bの部分に遊技盤1の裏面側から図示しない取付部材を用いて取り付けられる。
【0062】
ここで、立体表示を可能とさせる表示ユニット部8aの構成を図2及び図3を用いて説明する。
図2は、本発明の実施の形態のパチンコ遊技機110の画像表示装置である変動表示装置8(表示ユニット部)の光学系を示す図である。
バックライト801は、光源810となる発光素子810a、偏光フィルタ811及びフレネルレンズ812によって構成されている。発光素子810aは白色発光ダイオード等の点状の光源(拡散光源)によって構成されている。発光素子810aは、偏光の特定されない(様々な偏光の光を含む)光を放射している。発光素子810aから放射される光は偏光フィルタ811を透過して微細位相差板802に到達する。
【0063】
偏光フィルタ811は右側領域811aと左側領域811bとで透過する光の偏光が異なる(例えば、右側領域811aと左側領域811bとで透過する光の偏光を90度ずらす)ように設定されている。フレネルレンズ812は一側面に同心円上の凹凸を有するレンズ面を有している周知のものである。
【0064】
発光素子810aから放射された光は、一定の偏光の光のみが偏光フィルタ811を透過する。すなわち、発光素子810aから放射された光のうち、偏光フィルタ811の右側領域811aを通過した光と、左側領域811bを通過した光とが異なる偏光の光としてフレネルレンズ812に照射される。後述するように、偏光フィルタ811の右側領域811aを通過した光は遊技者の左目に到達し、左側領域811bを通過した光は遊技者の右目に到達するようになっている。
【0065】
なお、発光素子810aと偏光フィルタ811を用いなくても、異なる偏光の光を異なる位置から照射するように構成すればよく、例えば、異なる偏光の光を発生する発光素子を二つ設けて、異なる偏光の光を異なる位置からフレネルレンズ812に照射するように構成してもよい。
【0066】
偏光フィルタ811を透過した光はフレネルレンズ812に照射される。フレネルレンズ812は凸レンズであり、フレネルレンズ812では発光素子810aから拡散するように放射された光の光路を略平行に屈折し、略平行に屈折した光が微細位相差板802を透過して、液晶表示パネル804に照射される。
【0067】
このとき、微細位相差板802を透過する光は、上下方向に広がることがないように出射され、液晶表示パネル804に照射される。すなわち、微細位相差板802の特定の領域を透過した光が、液晶表示パネル804の特定の表示単位の部分を透過するようになっている。
【0068】
また、液晶表示パネル804に照射される光のうち、偏光フィルタ811の右側領域811aを通過した光と左側領域811bを通過した光とは、異なる角度でフレネルレンズ812に入射し、フレネルレンズ812で屈折して左右異なる経路で液晶表示パネル804から放射される。
【0069】
液晶表示パネル804は、2枚の透明板(例えば、ガラス板)の間に所定の角度(例えば、90度)ねじれて配向された液晶が封入されており、例えば、TFT型の液晶表示パネルを構成している。液晶表示パネルに入射した光は、液晶に電圧が加わっていない状態では、入射光の偏光が90度ずらして出射される。一方、液晶に電圧が加わっている状態では、液晶のねじれが解けるので、入射光はそのままの偏光で出射される。
【0070】
液晶表示パネル804のバックライト801側には、微細位相差板802及び偏光板803(第1偏光板)が配置されており、遊技者側には、偏光板805(第2偏光板)が配置されている。
【0071】
微細位相差板802は、透過する光の位相を変える領域が、微細な間隔で繰り返して配置されている。具体的には、光透過性の基材822に、微細な幅の1/2波長板821が設けられた領域802aと、1/2波長板821の幅と同一の微細な間隔で、1/2波長板821が設けられていない領域802bとが微細な間隔で繰り返して設けられている。すなわち、設けられた1/2波長板によって透過する光の位相を変える領域802aと、1/2波長板821が設けられていないために透過する光の位相を変えない領域802bとが微細な間隔で繰り返して設けられている。この1/2波長板は、透過する光の位相を変化させる位相差板として機能している。
【0072】
1/2波長板821は、その光学軸を偏光フィルタ811の右側領域811aを透過する光の偏光軸と45度傾けて配置して、右側領域811aを透過した光の偏光軸を90度回転させて出射する。すなわち、1/2波長板821は、右側領域811aを透過した光の偏光軸を90度回転させて、右側領域811aと偏光方向が90度異なる左側領域811bを透過する光の偏光軸の角度と等しくさせる。なお、偏光フィルタ811の左側領域811bを透過した後に1/2波長板821を通過した光の偏光軸の角度は、回転させられることにより、逆に1/2波長板821を透過する前の右側領域811aを透過した光の偏光軸の角度と等しくなる。
【0073】
ここで、この例においては、偏光フィルタ811の左側領域811bと第1偏光板803とは偏光方向が同じとされている(なお、右側領域811aと第1偏光板803との偏光方向を同じとしても良い)。従って、左側領域811bを透過した光は、第1偏光板803を透過可能であり、一方、左側領域811bと偏光方向が90度異なる右側領域811aを透過した光は、第1偏光板803を透過できない。ここで、上述のように偏光フィルタ811を透過した後に微細位相差板802を透過した光は、1/2波長板821が有る領域802aを透過した場合に偏光軸を90度回転させられ、1/2波長板821が無い領域802bを透過した場合に偏光軸がそのままとされる。
【0074】
従って、右側領域811aを透過し、さらに1/2波長板821の有る領域802aを透過した光は、その偏光軸の方向が、90度回転させられることで、第1偏光板803と等しくなり第1偏光板803を透過する。一方、右側領域811aを透過し、さらに1/2波長板821の無い領域802bを透過した光は、その偏光軸の方向が、第1偏光板803の偏光方向と90度異なり第1偏光板803を透過しない。
また、左側領域811bを透過し、さらに1/2波長板821の無い領域802aを透過した光は、その偏光軸の方向が、第1偏光板803と等しいので第1偏光板803を透過する。一方、左側領域811bを透過し、さらに1/2波長板821の有る領域802aを透過した光は、その偏光軸の方向が90度回転させられ、第1偏光板803の偏光方向と90度異なることとなり第1偏光板803を透過しない。
【0075】
従って、右側領域811aを透過した光は、交互に配置された二つの領域802a,bのうちの1/2波長板821の有る領域802aを透過した光だけが液晶表示パネル804に達し、一方、左側領域811bを透過した光は、交互に配置された二つの領域802a,bのうちの1/2波長板821の無い領域802bを透過した光だけが液晶表示パネル804に達することになる。
このことにより、液晶表示パネル804には、微細位相差板802の微細な幅で上下に交互に配置された領域802a,bに対応して、右側領域811aを透過した光源810の光と、左側領域811bを透過した光源810の光とが微細な幅で上下に交互に透過することになる。また、図4に示すように、光源810の方向とフレネルレンズ812によって、右側領域811aを透過した光は左目に到達し、左側領域811bを透過した光は右目に到達する。従って、液晶表示パネル804に上述の二つの領域802a,bに対応して、微細な幅で上下に交互に右目用画像(左側領域811bを透過した光に対応)と左目用画像(右側領域811aを透過した光に対応)とを表示するようにすれば、後述するように、遊技者の右目には右目用画像だけが見え、遊技者の左目には左目画像だけが見えるようになり、画像の裸眼による立体視が可能となる。
【0076】
この微細位相差板802の偏光特性の繰り返しは、液晶表示パネル804の表示単位と略同一のピッチとして、表示単位毎(すなわち、表示単位の横方向の水平ライン毎)に透過する光の偏光が異なるようにする。よって、液晶表示パネル804の表示単位の水平ライン(走査線)毎に対応する微細位相差板802の偏光特性が異なるようになって、上述のように水平ライン毎に出射する光の方向が異なる。
【0077】
又は、微細位相差板802の偏光特性の繰り返しは、液晶表示パネル804の表示単位のピッチの整数倍のピッチとして、微細位相差板802の偏光特性が複数の表示単位毎(すなわち、複数の表示単位の水平ライン毎)に変わるようにして、複数の表示単位毎に透過する光の偏光が異なるように設定する。よって、液晶表示パネル804の表示単位の水平ライン(走査線)の複数本毎に微細位相差板802の偏光特性が異なって、水平ラインの複数本毎に出射する光の方向が異なる。
【0078】
このように、微細位相差板802の偏光特性の繰り返し毎に異なる光を液晶表示パネル804の表示素子(水平ライン)に照射する必要があるため、微細位相差板802を透過して液晶表示パネル804に照射される光は、上下方向の拡散を抑制したものである必要がある。
【0079】
すなわち、微細位相差板802の光の位相を変化させる領域802aは、偏光フィルタ811の右側領域811aを透過した光を、左側領域811bを透過した光と偏光を等しくして透過する。また、微細位相差板802の光の位相を変化させない領域802bは、偏光フィルタ811の左側領域811bを透過した光をそのまま透過する。そして微細位相差板802を出射した光は、左側領域811bを透過した光と同じ偏光を有して、液晶表示パネル804の光源側に設けられた偏光板803に入射する。
【0080】
偏光板803は、微細位相差板802を透過した光のうちの例えば上述の左側領域811bを透過した光と同一の偏光の光を透過する偏光特性を有する。すなわち、偏光フィルタ811の左側領域811bを透過した光は偏光板803を透過し、偏光フィルタ811の右側領域811aを透過した光は偏光軸を90度回転させられて偏光板803を透過する。また、偏光板805は、偏光板803と90度異なる偏光の光を透過する偏光特性を有する。
【0081】
このような微細位相差板802、偏光板803及び偏光板805を液晶表示パネル804に貼り合わせて液晶表示パネルユニット227が構成され、この液晶表示パネルユニット227と、光源810、偏光フィルタ811、フレネルレンズ812等を備えるバックライト801とから画像表示装置(変動表示装置8の液晶表示装置部分)を構成する。このとき、液晶に電圧が加わった状態では、第1偏光板803を透過した光は第2偏光板805を透過する。一方、液晶に電圧が加わっていない状態では、第1偏光板803を透過した光は偏光が90度ねじれて液晶表示パネル804から出射されるので、第2偏光板805を透過しない。
【0082】
なお、偏光板805の前面側(遊技者側)に、液晶表示パネルを透過した光を上下方向に拡散する拡散手段として機能するディフューザ(図示略)を設けてもよい。このディフューザは、レンチキュラーレンズによって構成されており、横方向に延伸した半円状の凹凸(かまぼこ状の凹凸)が、縦方向に繰り返して表面に設けられており、他方の表面は平面となっている。そして、この凹凸面が遊技者側に向き、平面が液晶表示パネル804側を向くように偏光板805の前面に取り付けられる。よって、液晶表示パネル804を透過しディフューザに入射した光は、凹凸によって、光の経路が上下に拡散するように屈折されて遊技者側に放射される。
【0083】
図3は、本発明の第1の実施の形態のパチンコ遊技機110に備えられた変動表示装置8の表示ユニット部8aの光学系を示す平面図である。
発光素子810aから放射された光は偏光フィルタ811を透過して放射状に広がっている。発光素子810aから放射された光のうち偏光フィルタ811の右側領域811aを透過した光(一点鎖線で光路の中心を示す)は、フレネルレンズ812に到達し、フレネルレンズ812で光の進行方向を変えられて、微細位相差板802に到達し、偏光フィルタ811の右側領域811aと同一の偏光の光を受け入れ偏光を90度ずらして出射する微細位相差板802の領域802a(偏光板803との組合せで偏光フィルタ811の右側領域811aを透過した光を透過する領域802a)を透過し、さらに、偏光板803、液晶表示パネル804、偏光板805を略垂直(やや右側から左側)に透過して左目に至る。すなわち、液晶表示パネル804の領域802aに対応する位置の表示素子によって表示された左目画像が左目に到達する。
【0084】
この微細位相差板802の領域802aと交互に並んで配置されている領域802bは、偏光板803との組合せで領域802aを透過する光を透過せず、領域802aを透過する光と異なる偏光の光(互いに直交する偏光の光)を透過するので、液晶表示パネル804の領域802bに対応する位置の表示素子に表示された右目画像は左目に到達しない。
【0085】
一方、発光素子810aから放射された光のうち偏光フィルタ811の左側領域811bを透過した光(破線で光路の中心を示す)は、フレネルレンズ812に到達し、フレネルレンズ812で光の進行方向を変えられて、微細位相差板802に到達し、偏光板803との組合せで左側領域811bと同一の偏光の光を透過する微細位相差板802の領域802bを透過して、さらに、偏光板803、液晶表示パネル804、偏光板805を略垂直(やや左側から右側)に透過して右目に至る。すなわち、液晶表示パネル804の領域802bに対応する位置の表示素子によって表示された右目画像が右目に到達する。
【0086】
この微細位相差板802の領域802bと交互に並んで配置されている領域802aは、偏光板803との組合せで領域802bを透過する光を透過せず、領域802bを透過する光と異なる偏光の光(互いに直交する偏光の光)を透過するので、液晶表示パネル804の領域802aに対応する位置の表示素子に表示された左目画像は右目に到達しない。
【0087】
このように、発光素子810aから放射され偏光フィルタ811を透過した光を、光学手段としてのフレネルレンズ812によって、液晶表示パネル804に略垂直に照射するようにしている。すなわち、発光素子810a、偏光フィルタ811及びフレネルレンズ812によって、偏光面が異なる光を異なる経路で液晶表示パネル804に照射するバックライト801を構成し、液晶表示パネル804を透過した光を異なる経路で放射して、右目又は左目に到達させる。すなわち、液晶表示パネル804の走査線ピッチと、微細位相差板802の偏光特性の繰り返しピッチとを等しくして、液晶表示パネル804の走査線ピッチ毎に異なる方向から到来した光が照射され、異なる方向に光を出射する。
【0088】
そして、右目画像を右目に到達させ、左目画像を左目に到達させるので、左右目画像に視差を設定して表示することができ、遊技者は画像表示装置(変動表示装置8の液晶表示装置部分)に表示された画像を立体視できる。
【0089】
次に、本発明の撮影手段となる視差画像撮影装置400を説明する。視差画像撮影装置400は、図1に示すセンターケース部700上部の庇状の鎧部720の下に配置される。すなわち、視差画像撮影装置400は、鎧部720と表示画面8gとの間の位置に配置される。そして、図1に示す撮影窓401の奥方に、図4に示すように、視差画像撮影装置400となる複数の撮像装置としてのCCDカメラ402,403,404が配置されている。各CCDカメラ402,403,404は、複数の撮影位置にそれぞれ1つずつ配置されている。また、CCDカメラ402,403,404は、図示しないCCD撮像素子と、レンズ406を有する光学系とを備えた周知のものであり、撮像した画像をデジタル画像データ(もしくはアナログ画像データ)として出力可能となっている。また、これらのCCDカメラ402,403,404は、互いに同じ構成のものとなっている。
【0090】
なお、撮影窓401は、センターケース部700に備えられており、センターケース部700は、その鎧部720と、表示用開口部701の周囲を四角筒状に囲む周囲壁部702との間に、遊技盤1の取付用開口部1bから遊技盤1の後方に突出する前面が開口した四角箱状の撮影装置収納部740を有する。撮影装置収納部740の前面の開口は、上述の撮影窓401となり、撮影窓401となる開口には、透明な板状の窓部材741が遊技盤1と平行となるように嵌め込まれている。なお、窓部材741は、無色透明に限られるものではなく、遊技者から窓部材741の奥のCCDカメラ402,403,404を視認しにくいように、着色されて有色透明(例えば、黒や灰色)となっていても良いし、ハーフミラーとなっていても良い。
【0091】
そして、上述のように撮影窓401が遊技球の流下を妨げる鎧部720の下にあり、撮影窓401の前側を遊技球が通過することがないことから、前面側が遊技領域1aとされた遊技盤1を備え、遊技領域1aに遊技球を発射すると共に発射された遊技球を遊技領域1a内で流下させて遊技を行うように構成された遊技機(パチンコ遊技機110)本体の前記遊技者との間に遊技球が通ることがない位置に、遊技者を撮影して画像データを得る撮像装置(CCDカメラ402,403,404)を備えていることになる。従って、後述するように撮影窓401の奥から遊技者を撮影して画像データを得る場合に、画像データに遊技球が写り込むことがない。
【0092】
また、四角箱状の撮影装置収納部740が視差画像撮影装置400の収納空間742となっている。また、撮影装置収納部740の左右方向の中心は、表示ユニット部8aの表示画面8gの左右方向の中心と一致するように配置されている。また、遊技店の島設備にパチンコ遊技機110が設置された場合に、パチンコ遊技機110の前にイスが設置され、そのイスに遊技者が座って遊技を行うことになるが、前記イスに座った遊技者の左右方向の中心と、その前のパチンコ遊技機110の表示ユニット部8aの表示画面8gの左右方向の中心と、撮影装置収納部740の左右方向の中心とがほぼ一致するようになっている。なお、図4においては、パチンコ遊技機110を遊技する遊技者の頭部の外形の概略を示す円(以下、遊技者の頭部A1)を破線で描くと共に、頭部A1の中心点(以下、遊技者に対応する一点A2)を描いている。そして、遊技者に対応する一点A2が遊技者の左右方向の中心を示している。従って、上述のように表示画面の左右方向の中心と遊技者の左右方向の中心に対応する点A2とが前後に重なるように一致する場合に、表示画面8gを左右方向に二分する垂直面V(鉛直方向に沿うと共に表示画面8gに直角な面で図4に破線で図示)内に遊技者に対応する点A2が存在することになる。
また、前記イスに座った遊技者が平均的な身長(座高)の場合に、頭部(顔)の上下の中心(点A2)が撮影窓401の高さ位置と対応し、撮影窓401の上下幅(上下高さ)の範囲内に入るようになっている。
【0093】
そして、撮影装置収納部740内の左右方向の中心となる位置に平面表示用の一台のCCDカメラ402が配置されている。すなわち、CCDカメラ402のレンズ406の中心と、表示画面8gの左右方向の中心と、遊技者に対応する点A2とが一致する(前後に重なる)と共に、CCDカメラ402は、遊技者に対応する点A2に向かう方向(破線で図示)を撮影する(カメラの焦点方向(撮影方向)に沿った線分とレンズ406の中心と点A2を結ぶ線分とが一致する)ようになっている。従って、CCDカメラ402は、撮影範囲の中央部に遊技者の頭部の前面である顔が正面から撮影されるように配置されている。
【0094】
また、CCDカメラ402の左右には、2対のCCDカメラ403,403,404,404が配置されている。そして、各一対(二台)の左右のCCDカメラ403,403(CCDカメラ404,404)同士の間の中心が、表示画面8gの左右方向の中心と一致するようになっている。また、二台のCCDカメラ403,403(CCDカメラ404,404)は、遊技者に対応する点A2に向かう方向(破線で図示)を撮影する(カメラの焦点方向に沿った線分とレンズ406の中心と点A2を結ぶ線分とが一致する)ように各撮影位置に配置されている。また、二台のカメラ403,403(CCDカメラ404,404)の中心と点A2を結ぶ線と、左側のカメラ403(CCDカメラ404)の焦点方向に向かう線(左側のカメラ403(CCDカメラ404)のレンズ406の中心と点A2とを結ぶ線)とがなす角度(撮影角度θ1a(θ2a))が、二台のカメラ403,403(CCDカメラ404,404)の中心と点A2を結ぶ線と、右側のカメラ403(CCDカメラ404)の焦点方向に向かう線(右側のカメラ403(CCDカメラ404)のレンズ406の中心と点A2とを結ぶ線)とがなす角度(撮影角度θ1a(θ2a))と等しくなっている。
【0095】
そして、これら2対のCCDカメラ403,403,404,404は、遊技者の左斜め前方と右斜め前方とからそれぞれ左右に視差のある右目用画像と左目用画像とを撮影するためのものである。
また、2対のCCDカメラ403,403,404,404のうちの内側の一対のCCDカメラ403,403の上述の撮影角度θ1a,θ1bに対して、外側の一対のCCDカメラ404,404の上述の撮影角度θ2a,θ2bが大きくなっている。従って、内側の一対のCCDカメラ403,403は、表示画面からの飛び出し量が少ない遊技者の立体画像を撮影するためのもので、外側の一対のCCDカメラ404,404は、内側の一対のCCDカメラ403,403より、表示画面からの飛び出し量が多い遊技者の立体画像を撮影するためのものである。すなわち、内側の一対のCCDカメラ403,403は、観察者としての遊技者から遠い立体画像を撮影するためのもので、外側の一対のCCDカメラ404,404は、内側の一対のCCDカメラ403,403より、観察者としての遊技者から近い立体画像を撮影するためのものである。なお、上述の撮影角度θ1a,θ1b,θ2a,θ2bは、CCDカメラ403,403,404,404に撮像された画像データを用いて立体表示する場合に、遊技者の画像を表示画面8gからどれだけ飛び出させるかによって後述するように決定される。
【0096】
これらの2対のCCDカメラ403,403,404,404と、上述の一台のCCDカメラ402とは、それぞれ、遊技者に対応する点A2から等距離の位置となる1つの円弧B(図4に破線で図示)上に配置される。なお、円弧Bは、水平面上に存在すると共に、点A2(点A2を通る鉛直線上の一点を中心とする)ものである。そして、これらCCDカメラ402,403,404が遊技者に対応する点A2から等距離の位置となる1つの円弧B上に配置されることから、各CCDカメラ402,403,404で撮影される画像データ中の遊技者の大きさがほぼ等しくなる。なお、この例においては、後述するように、遊技者の画像の表示画面8gからの飛び出し量に基づいて、遊技者の画像データ中の大きさを変更するようになっている。
また、この例では、それぞれ上述の撮影角度θ1a,θ1b,θ2a,θ2bの異なる2対のCCDカメラ403,403,404,404を用いるものとしたが、3対以上のCCDカメラを用いるものとしても良いし、一対のCCDカメラを用いるものとしても良い。
【0097】
また、この例では、基本的に内側の一対の左右のCCDカメラ403,403で撮像された画像をそれぞれ左目用画像及び右目用画像とし、また、別に、外側の一対の左右のCCDカメラ404,404で撮像された画像をそれぞれ左目用画像及び右目用画像としている。すなわち、遊技者に対応する点A2と前後に重なる中心に対して左右にそれぞれ等距離の撮影位置にあるCCDカメラ403,403,404,404をそれぞれ左目用画像及び右目用画像としている。これにより、遊技者(の顔)の正面を撮影するように設定されている。
【0098】
ここで、遊技者に対応する一点A2を向いたカメラが左右に並んである場合、特に、点A2から等距離となる円弧上にある場合に、遊技者に対応する点A2と前後に重なる中心に対して左右にそれぞれ距離が異なる撮影位置のCCDカメラ402,403,404で撮影された画像を左目用画像及び右目用画像としても良い。例えば、中央のCCDカメラ402で撮影された画像を右目用画像とし、向かって右側の外側のCCDカメラ404もしくは向かって右側の内側のCCDカメラ403で撮影された画像を左目用画像としても良い。また、向かって右側の内側のCCDカメラ403で撮影された画像を左目用画像とし、向かって左側の外側のCCDカメラで撮影された画像を右目用画像としても良い。
このようにすれば、遊技者が表示画面8gを向いた状態で遊技者を斜め前方からみた画像データを得ることができる。また、この例のように、左右等距離にある一対のCCDカメラ403,403(404,404)とその中央にCCDカメラ402がある場合や、左右それぞれ等距離にあるCCDカメラ403,403,404,404が複数対ある場合には、遊技者の正面からの画像と斜めからの画像との両方を取ることができる。
【0099】
図5は、遊技制御装置100を中心とする制御系を示すブロック構成図である。
遊技制御装置100は、遊技を統括的に制御する主制御装置であり、遊技制御を司るCPU、遊技制御のための不変の情報を記憶しているROM、遊技制御時にワークエリアとして利用されるRAMを内蔵した遊技用マイクロコンピュータ101、入力インターフェース102、出力インターフェース103、発振器104等から構成される。
【0100】
遊技用マイクロコンピュータ101は、入力インターフェース102を介しての各種検出装置(特別図柄始動センサ52、一般入賞口センサ51A〜51N、カウントセンサ54、継続センサ55、普通図柄始動センサ53)からの検出信号を受けて、大当たり抽選等、種々の処理を行う。なお、特別図柄始動センサ52は、特別図柄の始動口(始動入賞口)を兼ねる普通変動入賞装置9への遊技球の入賞を検出する。カウントセンサ54及び継続センサ55は、特別変動入賞装置5の大入賞口5bへの遊技球の入賞を検出する。また、継続センサ55は、大入賞口5b内のいわゆるVゾーン(継続入賞口)への入賞を検出するもので、継続センサ55に遊技球が検出された場合に、特別変動入賞装置5の大入賞口5bを閉じた状態から開放状態に変換するサイクル遊技が継続される。また、普通図柄始動センサ53は、普図始動ゲート6,6内を通過する遊技球を検出するものである。なお、遊技制御装置100においては、変動表示ゲームにおける大当たりの抽選の処理において大当たり(特別の結果)となった場合に、後述するように特別遊技を行わせ遊技者に大量の遊技媒体(遊技球)の獲得が可能となる特典の付与を行う。すなわち、遊技制御装置100は、変動表示ゲームが特別の結果になる場合に遊技者に特典を付与する特典付与手段として機能する。
【0101】
そして、出力インターフェース103を介して、各種制御装置(表示制御装置150、排出制御装置200、装飾制御装置250、音制御装置300)、大入賞口ソレノイド(大入賞口SOL)36、普通電動役物ソレノイド(普電SOL)90、普図変動表示部7aの普図変動表示器(普図表示器)7b等に指令信号を送信して、遊技を統括的に制御する。なお、大入賞口ソレノイド36は、特別変動入賞装置5の開閉扉5aを駆動して、大入賞口5bを開閉させるものである。普通電動役物ソレノイド90は、普通変動入賞装置9の左右一対の開閉部材9a,9aを駆動して上述のような開閉動作をさせるものである。
【0102】
排出制御装置200は、遊技制御装置100からの賞球指令信号またはカード球貸ユニット(図示略)からの貸球要求に基づいて、払出ユニットの動作を制御し、賞球または貸球の排出を行わせる。
装飾制御装置250は、遊技制御装置100からの装飾指令信号に基づいて、装飾用ランプ、LED等の装飾発光装置を制御すると共に、特図始動記憶表示器(特図保留LED)8b、普図始動記憶表示器6aの表示を制御する。
音制御装置300は、スピーカからの効果音出力を制御する。なお、遊技制御装置100から、各種従属制御装置(表示制御装置150、排出制御装置200、装飾制御装置250、音制御装置300)への通信は、遊技制御装置100から従属制御装置に向かう単方向通信のみが許容されるようになっている。これにより、遊技制御装置100に従属制御装置側から不正な信号が入力されることを防止できる。
【0103】
表示制御手段を構成する表示制御装置150は、変動表示装置8(画像表示装置)の画像の表示制御を行うもので、合成変換装置170と共に表示制御手段として機能する。この表示制御装置150は、CPU151、VDC(Video Display Controller)156、RAM153、DMAC154、インターフェース155、プログラム等を格納したROM152、画像データ(図柄データ、背景画データ、動画キャラクタデータ、テクスチャデータ等)を格納したフォントROM157、同期信号やストローブ信号を発生させるタイミング信号を生成する発振器158等から構成される。
【0104】
CPU151は、ROM152に格納したプログラムを実行し、遊技制御装置100からの信号に基づいて所定の変動表示ゲームのための画像制御情報(スプライトデータやポリゴンデータ等で構成される図柄表示情報、背景画面情報、動画オブジェクト画面情報等)を演算して画像生成をVDC156に指示する。
また、CPU151は、バックライトドライバ(BL DRV)182にバックライト801(図3に図示)の光源810の点灯及び消灯、減光及び増光を制御するための制御信号を出力するようになっている。
【0105】
また、CPU151は、後述するように視差画像撮影装置400の各CCDカメラ402,403,404から入力される画像データを取り込んで、画像データ記憶手段となるRAM153に記憶する。
DMAC154は、遊技用マイクロコンピュータ101からの表示制御情報に対し、CPU41とのアクセスなしで直接各メモリーやVDC46等の間で表示制御データのやり取りを行っている。
【0106】
VDC156は、フォントROM157に格納された画像データ及びCPU151により画像制御情報を演算した内容に基づいて、例えば、画像のポリゴン描画(または、通常のビットマップ描画)を行うと共に、各ポリゴンに所定のテクスチャを貼り付けてフレームバッファとしてのRAM153に格納する。そして、VDC156は、RAM153の画像を所定のタイミング(垂直同期信号V_SYNC、水平同期信号H_SYNC)でLCD側(合成変換装置170)へ送信する。VDC156が行う描画処理は、点描画、線描画、トライアングル描画、ポリゴン描画を行い、さらにテクスチャマッピング、アルファブレンディング、シェーディング処理(グローシェーディングなど)、陰面消去(Zバッファ処理など)を行って、γ補正回路(図示略)を介して画像信号を合成変換装置170に出力する。なお、VDC156は、視差画像撮影装置400で撮影されて後述するようにCPU151で処理されてRAM153に記憶されている画像データを描画した画像データの中に取り込んで使用するようになっている。
【0107】
なお、VDC156は、描画した画像データをフレームバッファとしてのRAM153へ一旦格納した後、同期信号(V_SYNCなど)に合わせて合成変換装置170へ出力しても良い。
ここで、フレームバッファは、複数のフレームバッファをそれぞれRAM153の所定の記憶領域などに設定しておき、VDC156は、任意の画像に重ね合わせて(オーバーレイ)出力することも可能である。
【0108】
VDC156には、クロック信号を供給する発振器158が接続されている。発振器158が生成するクロック信号は、VDC156の動作周期を規定している。VDC156は、このクロック信号を分周して垂直同期信号(V_SYNC)と、水平同期信号(H_SYNC)を生成し、合成変換装置170へ出力する。同時に、VDC156は、合成変換装置170を経由して、変動表示装置8にも垂直同期信号(V_SYNC)と水平同期信号(H_SYNC)を出力する。
【0109】
また、発振器158が生成するクロック信号に基づいてVDC156で生成された水平同期信号及び垂直同期信号は、水平同期割込信号、垂直ブランク(V_BLANK)割込信号として、CPU151に入力される。
VDC156から出力されるRGB信号は、γ補正回路に入力されている。このγ補正回路は、変動表示装置8の信号電圧に対する照度の非線形特性を補正して、変動表示装置8の表示照度を調整して、変動表示装置8に対して出力するRGB信号(画像データ)を生成する。
【0110】
なお、画像表示装置である変動表示装置8は、立体画像を表示することが可能となっており、表示制御装置150のCPU151は、立体画像を表示するために、発振器158のクロック信号(もしくは上述の水平同期割込信号、垂直ブランク割込信号)に基づいて、合成変換装置170へ出力する画像データ(RGB信号)が、左目用の画像又は右目用の画像の何れであるかを識別するL/R信号を出力する。
【0111】
合成変換装置170は、右目用フレームバッファ、左目用フレームバッファ及び立体視用フレームバッファが設けられており、VDC156から送られてきた右目用画像を右目用フレームバッファに書き込み、左目用画像を左目用フレームバッファに書き込む。そして、右目用画像と左目用画像とを合成して立体視用画像を生成して立体視用フレームバッファに書き込んで、立体視用画像データをRGB信号として変動表示装置8に出力する。
この右目用画像と左目用画像との合成による立体視用画像の生成は、図3で示すように、微細位相差板802の透明な基材822に貼り付けられた1/2波長板821の間隔毎に、右目用画像と左目用画像を組み合わせる。具体的には、本実施形態の変動表示装置8の微細位相差板802の1/2波長板821は、液晶表示パネル804の表示単位の間隔で配置されているので、液晶表示パネル804の表示単位の横方向ライン(走査線)毎に右目用画像と左目用画像とが交互に表示されるように立体視用画像を表示する。
【0112】
L信号出力中にVDC156から送信されてきた左目用画像データを左目用フレームバッファに書き込み、R信号出力中にVDC156から送信されてきた右目用画像データを右目用フレームバッファに書き込む。そして、左目用フレームバッファに書き込まれた左目用画像データと、右目用フレームバッファに書き込まれた右目用画像データとを走査線一本毎読み出して、立体視用フレームバッファに書き込む。なお、左目用画像データ及び右目用画像データを、例えば、遊技者の左右の目に対応して互いに視差のあるデータとすれば、画像が立体的に表示されるが、左目用画像データと右目用画像データとで視差がない場合には、平面的に表示される。また、平面的に表示する際には、左目画像データ及び右目画像データに分けることなく、立体視用フレームバッファに画像データを直接書き込んで表示させるようにするなどの方法を取ることもできる。
【0113】
従って、この実施の形態の表示ユニット部8aによれば、立体表示と平面表示との両方を行うことができる。また、立体表示においては、例えば、変動表示ゲーム中に出現するキャラクタのような画像中の一部のオブジェクトだけを立体表示することも可能である。すなわち、背景となる画像は、右目用画像データと左目用画像データとで視差の無いものとし、背景に対して平面的なキャラクタとなる画像オブジェクトを浮き上がらせるもしくは引込ませるだけならば、ビットマップ描画において、右目用の画像データと、左目用の画像データとで、背景上の画像オブジェクトの位置を左右にずらして描画させることで、立体表示を行うことができる。なお、遠近法に基づいて、後述するように立体表示されるキャラクタの前後位置に対応してキャラクタの大きさを変えることが好ましい。
【0114】
また、識別情報、キャラクタ等の画像オブジェクトをポリゴン描画して、各ポリゴンにテクスチャを張り付けるような3DCGの作成を行う際に、右目用の画像データと左目用の画像データとで、左右の目に対応した視差を付けるように、例えば、左目用の画像オブジェクトの描画を行う際と右目用の画像オブジェクトの描画を行う際とで、視点の位置を変えて描画させる。これにより、立体表示を行うことができる。また、視差画像撮影装置400で撮影された画像データには、左目用画像データと右目用画像データとがあり、これを用いて立体表示を行うことが可能である。
【0115】
変動表示装置8(表示ユニット部8a)内にはLCDドライバ(LCD_DRV)181、バックライトドライバ(BL_DRV)182、上述の複数のCCDカメラ402,403,404を有する視差画像撮影装置400が設けられている。LCDドライバ(LCD_DRV)181は、合成変換装置170から送られてきたV_SYNC信号、H_SYNC信号及びRGB信号に基づいて、液晶表示パネル804の電極に順次電圧をかけて、液晶表示パネル804に立体視用の合成画像を表示する。
バックライトドライバ182は、CPU151から出力される制御信号に基づいてバックライト801の発光素子810aへの電流をオンオフして、バックライト801の光源810となる発光素子810aの点灯及び消灯を制御する。なお、バックライトドライバ182は、バックライト制御信号に基づいてバックライト801の発光素子810aに印加する電圧の高低を変更して、バックライト801の発光素子810aの光度の高低、すなわち発光素子810aの減光及び増光を制御するものとしても良い。
【0116】
また、上述の視差画像撮影装置400のCCDカメラ402,403,404に撮影された画像データは、上述のようにCPU151により取り込まれてRAM153に記憶されるが、これらCCDカメラ402,403,404で撮影された画像データには、遊技者の周囲の画像が含まれているので、この例においては、遊技者の顔(もしくは上半身)の部分を取り出すトリミング処理を表示制御装置150(CPU151)で行うようになっている。なお、画像データから遊技者の顔の部分を取り出すトリミング処理は、例えば、色の極端に変化する部分をしきい値に基づいて割り出して輪郭として抽出すると共に、肌色とみなせる色の範囲及び髪の毛の色とみなせる色の範囲の色データと、一般的な顔の輪郭の形状データとに基づいて、周知の方法により画像データから遊技者の顔をトリミングするようになっている。
【0117】
また、CCDカメラ402,403,404のうちの中央の一台のCCDカメラ402は、表示画面8g上に遊技者の画像を平面表示されるために使用されるもので、このCCDカメラ402により撮像された画像データが右目用画像と左目用画像の両方に用いられることで、視差の無い平面表示が行われることになる。そして、2対のCCDカメラ403,403,404,404は、上述のようにそれぞれ表示画面8gからの飛び出し量の異なる遊技者の左目用及び右目用の画像データを撮像するためのものである。そして、これらのCCDカメラ402,403,404で撮影した画像を立体画像表示装置である変動表示装置8に表示すると、例えば、表示画面8g上の遊技者の顔の平面表示、表示画面8gから僅かに前に飛び出した遊技者の顔の立体表示、表示画面8gからより飛び出した遊技者の顔の立体表示を順番に表示して、遊技者の顔を前後に移動した表示が可能となる。ここで、撮影されてトリミングされた画像データをそのまま用いると、段階的(ここでは三段階)な表示となるが、画像データの各段階の間に、遊技者の顔の左右位置を遊技者の前後位置に対応して後述するようにずらした画像データを作成して表示すると、より滑らかに遊技者の顔を前後移動させて表示することができる。
さらに、表示制御装置150(CPU151)において、各段階の画像データ間に各段階の画像データをモーフィングした画像データを作成する処理を行うことにより、さらに滑らかに遊技者の顔を前後移動させることができる。
【0118】
なお、図5において、視差画像撮影装置400のCCDカメラ402,403,404からの画像データが直接CPU151に入力されると共に、CPU151が直接CCDカメラ402,403,404の制御を行うように図示したが、実際には、CPU151とCCDカメラ402,403,404との間に画像キャプチャ及び撮影制御用のインターフェースが設けられている。また、CCDカメラ402,403,404に撮影された画像データは、DMAC154によりCPU151の制御のもとにCPU151を介さずにRAM153に記憶されるものとしても良い。
【0119】
以上のことから表示制御装置150は、視差画像撮影装置400による撮影画像に基づいて、前記変動表示装置8に表示する立体画像のデータを生成する立体画像生成手段となる。
【0120】
次に、立体画像表示装置である変動表示装置8における立体表示時の視差となるずれ量、立体表示を撮影する際の上述の撮影角度、立体表示される画像オブジェクト(遊技者の顔の画像)を前後移動(飛び出し量を変化)させる際の画像オブジェクトの大きさの変化率(拡大率)について、観察者の左右の目と表示画面8gと画像オブジェクトGの関係を示す図6及び図7と、図8に示す図表を用いて説明する。なお、図6及び図7において、例えば遊技者の顔である画像オブジェクトGを円(球)で示している。
まず、視差となるずれ量について説明する。図6(A)は、画像オブジェクトGの中心が表示画面8gの位置に表示される場合を示している。そして、図6において、画像オブジェクトGの中心がOとされ、左右の目の中心がMとされ、左右の目から表示画面8gまでの距離がlとさている。
【0121】
ここで、表示画面8g上に飛び出さずに表示される画像オブジェクトGの中心Oを基準としており、この場合にすれ量を0とする。なお、実際には、画像オブジェクトGの中心Oが表示画面8gの位置に表示される場合に、画像オブジェクトGの外周面の各点においては視差が生じるが、ここでは、図6(A)が、表示画面8gに画像オブジェクトGが平面表示されていることを示しているものとしても良い。それに対して図6(B)は、画像オブジェクトGを中心Oが表示画面8gから距離Z(飛び出し量Z)だけ飛び出して立体表示された場合を示している。そして、図6(B)において、平面表示される画像オブジェクトGに対して飛び出し量Zだけ突出して表示される画像オブジェクトがG’とされ、その中心がO’とされている。また、左右の目の中心Mと右目(左目)の中心Eとの距離がeとされている。
そして、右目で見た場合の画像オブジェクトG’の中心O’の表示画面8g上での位置、すなわち、右目用画像における表示画面8g上の画像オブジェクトG’の中心O’の位置がP(右目の中心Eと画像オブジェクトG’の中心O’とを結ぶ線と表示画面8gとの交点)とされ、この点Pと平面表示された画像オブジェクトGの中心Oとの表示画面8g上でのずれ量がdとされている。
【0122】
ここで、左右の目の中心Mと平面表示された画像オブジェクトGの中心Oとを結ぶ線分MOと、右目の中心Eと飛び出し量Zで立体表示される画像オブジェクトG’の中心O’とを結ぶ線分EO’とがなす角度をθとした場合に、tanθ=OP/O’O=ME/MO’となる。そして、平面表示の際の画像オブジェクトGの中心Oと上述のPとの距離OPが右目用画像のずれ量dとなり、平面表示された画像オブジェクトGの中心Oと、突出表示された画像オブジェクトG’の中心O’との距離OO’(飛び出し量)がZとされ、左右の目から表示画面8gまでの距離がlとされることから、ずれ量dは、以下の式に示されるようになる。
【数1】
すなわち、ずれ量d=eZ/(l−Z)となり、立体表示する際に想定される画像オブジェクトG’の中心O’の表示画面8gからの距離、すなわち飛び出し量Zと、左右の目と表示画面8gとの距離lと、右目の中心Eから左右の目の中心Mまでの距離eとによりずれ量dを求めることができる。
なお、上述の説明は、右目を例に取ったが左目の場合も同様に求めることができると共に、基本的にずれ量dは、左右の目で方向が逆となるだけで距離はほぼ同じとなる。
【0123】
ここで、図8(B)の図表に示すように、遊技者の左右の目から表示画面8g(表示面)までの距離lを50cm、右目の中心Eから左右の目の中心Mまでの距離e(左右両目間の距離の半分)を3cmと仮定した場合に、視差(ずれ量d)を、各飛び出し量Zに対応して求めることができる。従って、例えば、画像オブジェクトGを立体表示する場合には、右目用画像データと左目用画像データとにおいて、それぞれ、平面表示される画像オブジェクトGの中心Oに対して画像オブジェクトG’の中心O’を左右にずれ量d分だけずらすように作成することで、ずれ量dに対応する飛び出し量Zで画像オブジェクトG’を飛び出した状態に立体表示することができる。
【0124】
なお、視差画像撮影装置400の2対のCCDカメラ403,403,404,404で撮影された画像データは、基本的に撮影された時点で視差があるので、そのまま立体表示する場合には、上述のずれ量dを必要としないが、例えば、複数対のCCDカメラ403,403,404,404で複数段階の飛び出し量Zで立体表示するのではなく、連続的に画像オブジェクトを前後に移動するような場合には、上述の複数段階の飛び出し量Zに対応する飛び出し量Zの場合だけ撮影された画像データの画像オブジェクトをそのまま表示し、複数段階の飛び出し量Zの間の飛び出し量Zで画像オブジェクトを表示する際に、上記ずれ量dに対応して画像オブジェクトを左右に移動させた画像データを生成するようにすることで、画像オブジェクトを前後に連続して移動させる表示を行うことができる。また、撮影された画像オブジェクトを複数段階の飛び出し量Zだけではなく、任意の飛び出し量Zで表示することができる。
【0125】
次に、撮影角度について説明する。撮影角度は、観察者の左右の目の代わりに被写体を左右2カ所の撮影位置から撮影する際のカメラの焦点方向(撮影方向)となる線と、左右の2カ所の撮影位置の中心と被写体の中心(画像オブジェクトG’の中心O’に対応)とを結ぶ線とがなす角度である。
従って、カメラを目とすれば、撮影角度は、図6(B)における左右の目の中心Mと平面表示された画像オブジェクトGの中心Oとを結ぶ線分MOと、右目の中心Eと飛び出し量Zで立体表示される画像オブジェクトG’の中心O’とを結ぶ線分EO’とがなす角度θとなる。なお、撮影角度θが図4の撮影角度θ1a,θ1b,θ2a,θ2bに対応する。
【0126】
なお、単に人間の目で見たのと同様な立体画像を撮影するためならば、人間の目の間隔で二台のカメラを設置して撮影することが可能であるが、この場合には、得られた被写体の距離感は、撮影時と同じものとなる。それに対して、上述の撮影角度を変更して撮影すると、同じ距離から撮影しても、被写体(画像オブジェクト)の飛び出し量Zを変更することができる。要するに、例えば、平面的な背景に対して、撮影された画像データから得られる画像オブジェクトを前後動させる際に、撮影時の左右のカメラの撮影角度θを変えること(左右のカメラ間の間隔も変えることが好まし)により、異なる飛び出し量Zで画像オブジェクトを表示させることができる。
【0127】
そして、撮影角度θは、図6(B)からわかるように上述のtanθ=OP/O’O=ME/MOから以下の式に示すように求めることができる。
【数2】
すなわち、撮影角度θは、立体表示する際に想定される画像オブジェクトG’の中心O’の表示画面8gからの距離、すなわち飛び出し量Zと、左右の目と表示画面8gとの距離lと、右目の中心Eから左右の目の中心Mまでの距離e(左右の目の間の距離の半分)とにより求めることができる。
【0128】
また、図8(B)の図表に示すように、遊技者の左右の目から表示画面8g(表示面)までの距離lを50cm、右目の中心Eから左右の目の中心Mまでの距離e(左右両目間の距離の半分)を3cmと仮定した場合に、撮影角度θを、各飛び出し量Zに対応して求めることができる。
従って、例えば、図4において、内側の1対のCCDカメラ403,403が例えば、飛び出し量Zが2cmの遊技者の画像を撮影するものならば、撮影角度θ1a,θ1bは、左右に3.58度ずつとなる。外側の1対のCCDカメラ404,404が例えば、飛び出し量Zが8cmの遊技者の画像を撮影するものならば、撮影角度θ1a,θ1bは、左右に4.09度ずつとなる。
【0129】
次に、画像オブジェクトGの飛び出し量Zに対応する拡大率kについて図7(A)、(B)を用いて説明する。なお、図7においては、左右の目毎に別々ではなく、説明が簡単となるように視点を左右の目の中心として図示している。図7(A)は、画像オブジェクトGの中心Oの飛び出し量が0の場合、すなわち、表示画面8g上に中心Oがある場合を示している。なお、円形の画像オブジェクトGの半径をr、左右の目の中心Mの視点から画像オブジェクトGへの接線における画像オブジェクトGとの接点をTとしている。
また、画像オブジェクトGの表示画面8g上で表示される際の左右の端の位置(上記接線と表示画面8gとの交点)をCとしている。従って、表示画面8g上に表示される画像オブジェクトGの半径は距離OCとなる。
【0130】
そして、図7(B)は、画像オブジェクトG’の中心O’の飛び出し量がZの場合を示している。なお、左右の目の中心Mの視点から画像オブジェクトG’への接線における画像オブジェクトG’との接点をT’としている。
また、画像オブジェクトG’の表示画面8g上で表示される際の左右の端の位置(上記接線と表示画面8gとの交点)をC’としている。従って、表示画面8g上に表示される画像オブジェクトG’の半径は距離OC’となる。
以上のことから、表示画面8g上での飛び出し量0の画像オブジェクトGに対する飛び出し量Zの画像オブジェクトG’の拡大率kは、OC/OC’となり、以下の式により求めることができる。
【数3】
従って、拡大率kは、飛び出し量Zと、左右の目と表示画面8gとの距離lと、画像オブジェクトGの半径rとから求めることができる。
ここで、図8(A)の図表に示すように、遊技者の左右の目から表示画面8g(表示面)までの距離lを50cm、画像オブジェクト(遊技者の顔オブジェクト)の半径(左右幅サイズの半分)を2cmと仮定した場合に、拡大率kを、各飛び出し量Zに対応して求めることができる。
【0131】
従って、上述のように等距離から撮影される各CCDカメラ402,403,404により撮影された画像データ中の画像オブジェクト(遊技者の顔)の表示する際の拡大率kを、平面表示用のCCDカメラ402で撮影された場合に1.00とし、例えば飛び出し量2cmの立体画像を撮影する内側の一対のCCDカメラ403,403で撮影された場合に1.04とし、例えば飛び出し量8cmの立体画像を撮影する外側の一対のCCDカメラ404,404で撮影された場合に1.19とすることで、立体表示においてより立体感を高めることができる。なお、上述のように画像オブジェクトの表示において、CCDカメラ402,403,404の撮影角度θに関係なく任意に前後動(飛び出し量を変化)させる際には、ずれ量dと拡大率kとを例えば、図8の図表のデータを基に変化させることにより、滑らかに立体表示することが可能となる。
【0132】
次に、パチンコ遊技機110で行われる遊技状態、特に、立体画像表示装置である変動表示装置8で表示される変動表示ゲームにおける変動のタイミングに基づく視差画像撮影装置400による遊技者の撮影と、変動表示ゲームの表示中への撮影された遊技者の画像の表示とについて、図9〜図12を参照して説明する。
図9は、パチンコ遊技機110で行われる遊技の状態遷移図であり、図10は、遊技制御装置100の制御の基に表示制御装置150で行われる変動表示ゲームのゲーム制御処理のフローチャートであり、図11は、ゲーム制御処理中に表示制御装置150で行われる視差画像撮影装置400による撮影の制御である撮影処理のフローチャートであり、図12は、ゲーム制御処理に基づく変動表示装置8における立体表示を説明するための図面である。
【0133】
図9に従って遊技の概要を説明する。
まず、遊技開始当初(あるいは遊技開始前)の時点では、変動待機状態(客待ち状態)(S0)となっており、客待ち画面の表示を指令する信号が遊技制御装置100から表示制御装置150に送信され、変動表示装置8の画面には客待ち画面(動画または静止画)としてデモンストレーション表示がされる。このデモンストレーション表示により、客待ち状態のパチンコ遊技機110に、遊技者を引き寄せるデモンストレーション効果を見込むことができる。また、この実施の形態においては変動表示装置8において、立体表示が可能であり、デモンストレーション表示中に、立体表示を行うものとしても良い。なお、この際には、遊技者が変動表示装置8の立体表示を視認可能な位置にいる必要があり、例えば、遊技者が遊技を開始しようとしているときなどに立体表示を行うと有効である。また、視差画像撮影装置400により撮影した画像データを変動表示装置8に立体表示することも可能なので、例えば、デモンストレーション中に視差画像撮影装置400に撮影された立体画像データを(例えば、ほぼリアルタイム)で変動表示装置8に立体表示しても良い。すなわち、パチンコ遊技機110の前に座った遊技者を立体の静止画もしくは立体の動画として変動表示装置8に表示することにより、遊技者に立体表示が可能なパチンコ遊技機110に興味を持たせるようにしても良い。
【0134】
そして、遊技盤1の遊技領域に打ち出された遊技球が普通変動入賞装置9の始動口に入賞すると、その入賞に基づき、遊技制御装置100によって所定の乱数が抽出され、変動表示ゲームの大当たりの抽選が行われると共に、遊技制御装置100から表示制御装置150に変動表示を指令する信号が送信され、変動表示装置8の画面の左、右、中の変動表示領域に複数の図柄の変動表示が開始される(S1)。
【0135】
この変動表示の開始後、所定時間経過すると、変動表示は例えば左、右、中の順に仮停止(例えば、停止位置にて図柄を微少に変動させること等)されていくが、この過程でリーチ状態(例えば、左の図柄と右の図柄が大当たりの組合せを発生する可能性のある組合せ)が発生すると、所定のリーチ遊技が行われる。このリーチ遊技では、例えば中の図柄の変動表示を極低速で行ったり、高速変動したり、変動表示を逆転したりする。また、リーチ遊技に合わせた背景表示、キャラクタ表示が行われる。
そして、大当たり抽選の結果が大当たりであれば、最終的に左、右、中の図柄が所定の大当たりの組合せで停止され、大当たり遊技(遊技者に有利な特別遊技状態)が発生する。
上述の変動表示中に変動のタイミングに応じて、視差画像撮影装置400により遊技者を撮影するものとしても良い。撮影のタイミングとしては、例えば、変動開始時、最後に停止する図柄以外の図柄が停止し、最後に停止する図柄だけが変動表示されている時、また、特にこの状態でリーチとなっている時などが挙げられる。なお、変動表示のタイミングに応じて遊技者を撮影する場合に、遊技者が視差画像撮影装置400の近傍にある表示画面8g上の変動表示ゲームを注視している時が好ましく、遊技者が変動表示ゲームを注視している際に撮影すれば、表示画面8gの近傍にある視差画像撮影装置400により、遊技者が視差画像撮影装置400の近傍を向いている状態で撮影できる可能性が高い。このようなことを考慮すると、変動表示ゲームで最後に停止する図柄だけが変動表示されている時に撮影することが好ましく、さらにリーチとなっている場合が好ましい。また、変動表示ゲーム毎に視差画像撮影装置400により遊技者を撮影するものとしても良いし、上述のように変動表示ゲームの途中結果がリーチとなる場合にだけ撮影するものとしても良い。また、変動表示ゲーム毎に撮影する場合のように、頻繁に遊技者を撮影する場合には、撮影により得られて表示制御装置150のRAM153に記憶された画像データを変動表示装置8に表示する際に、最新の画像データを用いることが好ましい。
【0136】
ここで、変動表示中には、変動表示開始時にリーチ予告、大当たり予告を行うキャラクタが出現する場合がある。キャラクタの出現は、乱数を用いた抽選により確率的に決められると共に、変動表示装置において最終的にハズレとなるリーチ(大当たり抽選がハズレの場合に、やはり乱数を用いた抽選等により、所定の確率でリーチとなる)また、大当たり抽選が大当たりの場合に最終的に当たりとなるリーチかにより、キャラクタの出現確率が異なるようになっている。また、予告が外れる場合がある場合には、リーチとならない変動表示でも所定の確率でリーチ予告のキャラクタが出現し、大当たりとならない変動表示でも所定の確率で大当たり予告のキャラクタが出現するようになっている。
【0137】
そして、リーチ予告や大当たり予告のキャラクタが出現する際に、キャラクタを立体表示するようにしても良い。さらに、キャラクタの顔として、視差画像撮影装置400に撮影され、画像処理されてトリミングされた遊技者の顔を立体表示するようにしても良い。
また、リーチの変動表示においては、背景の違い、キャラクタが出現するか否か、出現するキャラクタの種類の違い、キャラクタの動作の違い等により、様々なリーチ表示態様がある。そして、このリーチ表示の際にも立体表示を行うものとしても良い。そして、上述の様々なリーチ表示態様の一部もしくは全部において、上述のように抽選でリーチ表示態様の種類が決定し、リーチ表示態様が行われる際に、表示モードを平面表示モードから立体表示モードに切り替え、画像全体、キャラクタもしくは特別図柄(識別情報)を立体表示させても良い。なお、同じ内容のリーチ表示態様において、立体表示する場合と立体表示しない場合とを設定しても良く、この場合に大当たりが確定している場合にハズレの場合に比較して立体表示する確率を高くしても良い。また、上述のように、立体表示の際に、視差画像撮影装置400に撮影され、画像処理されてトリミングされた遊技者の顔を立体表示するようにしても良い。
【0138】
この、大当たり遊技が発生すると、特別変動入賞装置5の大入賞口5bが所定期間にわたって開かれる特別遊技が行われる(S2)。この特別遊技は、特別変動入賞装置5への遊技球の所定数(例えば10個)の入賞または所定時間の経過(例えば30秒)を1単位(1ラウンド)として実行され、特別変動入賞装置5内の継続入賞口への入賞(継続センサ55による入賞球の検出)を条件に、規定ラウンド(例えば15ラウンド)繰り返される。また、大当たり遊技が発生すると、大当たりのファンファーレ表示、ラウンド数表示、大当たりの演出表示等、遊技制御装置100から表示制御装置150に大当たり遊技の表示を指令する信号が送信され、変動表示装置8の画面に大当たり遊技の表示が行われる。
【0139】
この場合、大当たりが特定の大当たりであれば、大当たり遊技後に特定遊技状態が発生され、次回の大当たりの発生確率を高確率にしたり、遊技球の普通変動入賞装置9への入賞に基づく変動表示装置8の変動表示ゲームの変動表示時間の短縮等が行われたりする。
なお、大当たり中の演出表示においても、立体表示を行うようにしても良く、視差画像撮影装置400により撮影された遊技者の画像を立体表示しても良い。前記変動表示ゲーム中あるいは大当たり遊技中に遊技球が普通変動入賞装置9に入賞したとき(特別図柄始動記憶の発生時)には、変動表示ゲームが終了した後(ハズレのとき)にあるいは大当たり遊技が終了した後に、その特別図柄始動記憶に基づき、新たな変動表示ゲームが繰り返される。また、変動表示ゲームが終了したとき(ハズレのとき)、あるいは大当たり遊技が終了したときに、特別図柄始動記憶がないときは、変動待機状態(S0)に戻される。ここで、変動待機状態に戻される際には、遊技者が代わる可能性が高いので、RAM153等に記憶された遊技者の画像データを消去することが好ましい。さらに、変動表示ゲームの終了時に記憶された遊技者の画像データを消去するようにしても良い。
なお、普図始動ゲート6,6を遊技球が通過すると、その通過または普通図柄始動記憶に基づき、普通図柄に関する乱数が抽出され、乱数が当たりであれば、普図変動表示器7bに当たり表示が行われて、普通変動入賞装置9が所定時間にわたって拡開され、始動口への入賞が容易にされる。
【0140】
次に、図10のフローチャートに基づいて、視差画像撮影装置400による遊技者の立体画像の撮影の処理と、撮影された立体画像の立体表示とを伴うゲーム制御処理を説明する。
なお、変動表示ゲームの制御は、例えば、大当たりかハズレかの決定、変動表示ゲームで変動表示終了時の停止図柄の種類、変動表示ゲームの変動表示時間等を含む大まかな変動表示パターン等は遊技制御装置100で決定されて、決定された内容に基づくコマンド信号が表示制御装置150に出力され、表示制御装置150において、具体的な変動表示パターンの決定、それに共なって変動表示用のデータの作成、変動表示装置8の表示制御等が行われる。
【0141】
図10のフローチャートでは、表示制御装置150における処理を説明しているが、一部、遊技制御装置100で処理が行われ、処理結果が制御コマンドとして表示制御装置150に入力されることにより決定される処理も含まれている。ゲーム制御処理においては、例えば、タイマ割込処理により、始動記憶があるか否かが判定される(ステップS11)。すなわち、上述のように変動待機状態中に始動口である普通変動入装置9に入賞があり始動記憶が生じた場合や、変動表示ゲームの終了時や特別遊技状態の終了時に、始動記憶が有ある場合に変動表示ゲームが開始され、始動記憶がなければ、変動待機状態となる。
【0142】
そして、始動記憶がある場合には、遊技制御装置100からの制御コマンドに基づいて停止図柄が決定される(ステップS12)。すなわち、変動表示ゲーム終了時に停止表示される図柄の種類が決定する。なお、この時点では、遊技制御装置100において大当たりか否かも決定している。次に、識別情報である図柄の変動が開始される(ステップS13)。この例では、表示画面4gが左表示領域、中央表示領域、右表示領域に3分割され、それぞれに、図柄が変動表示される。ここで、左表示領域で変動表示される図柄を第1図柄901、右表示領域で変動表示される図柄を第2図柄902、中央表示領域で変動表示される図柄を第3図柄903とする。なお、各図柄901,902,903は、種類の異なる図柄(例えば1〜12の数字)に変動表示されていくもので、各図柄901、902、903が具体的な1〜12の数字の何れか等の図柄を示すものではなく、所定の表示領域内で順次変動表示される図柄の種類全体を指すものである。
【0143】
次に、左表示領域で第1図柄901が停止し(ステップS14)、その後右表示領域で第2図柄902が停止する(ステップS15)。ここで、リーチとなったか否かが判定される(ステップS16)。すなわち、停止した第1図柄901と第2図柄902が同じ図柄の種類となっていれば、リーチとなる。なお、停止図柄が決定した時点で、リーチか否かを判定可能なので、その時点で判定するものとしても良い。
【0144】
そして、リーチでない場合には、最後に停止する第3図柄903を中央領域で停止し(ステップS17)、再びステップS11で始動記憶の有無を判定されて始動記憶が無ければ変動待機状態となる。
一方、リーチの場合には、図12(B)に示されるように、例えば、既に停止した左右の第1図柄901及び第2図柄902が表示画面8gの左右の上の角部にそれぞれ移動し、中央領域で変動表示されている第3図柄903が拡大するような表示演出が行われる(ステップS18)。なお、表示演出はこのようなものに限られるものではなく、例えば、最後に停止する第3図柄903が第2図柄902が停止する前までは、第2図柄902に代わって表示画面8gの中央表示領域ではなく、右表示領域で変動表示され、中央表示領域で第2図柄902が停止した後に、第2図柄902と入れ替わって中央表示領域で第3図柄903だけが変動表示されるものとしても良い。
なお、このような演出が行われなくても良く、表示画面8gの左右方向の中央部となる中央表示領域で最後に停止する第3図柄903が変動表示されていれば良い。
【0145】
そして、変動表示ゲームにおいて、第1図柄901及び第2図柄902が停止し、かつ、リーチとなって最後に停止する第3図柄903だけが回転した状態となってから、後述するように第3図柄903が停止するまでの間に、視差画像撮影装置400により遊技者を撮影する撮影処理が行われる(ステップS19)
そして、撮影処理においては、図11に示す撮影処理のフローチャートに示されるように、視差画像撮影装置400の全CCDカメラ402,403,404によりほぼ同時にパチンコ遊技機110の前に座る遊技者の主に顔の部分が撮影される(ステップS31)。このように同時に撮影することで、左目用画像の撮影時と、右目用画像の撮影時とで、遊技者が動いてずれが生じるの防止し、確実にぼけることなく立体表示可能な立体画像を得ることができる。
【0146】
なお、撮影時には、表示画面8gの中央部で識別情報(第3図柄903)が変動表示されている。より詳しくは、変動表示装置8の表示画面8gで表示される変動表示ゲームで、表示画面8gのそれぞれ異なる表示領域で変動表示される複数の識別情報(第1〜3図柄901〜903)のうちの最後に変動表示が停止する識別情報(第3図柄903)以外の識別情報(第1及び第2図柄901,902)の変動表示が全て停止し、前記変動表示ゲームが特別の結果となる可能性を残すリーチ状態となった場合に、表示制御装置150は、最後に変動表示が停止する識別情報(第3図柄903)を前記表示画面8gの左右方向の中央部で変動表示させ、視差画像撮影装置400は、リーチ状態が始まってから、最後に変動表示が停止する識別情報の変動表示が停止するまでの間に撮影を行う。
また、視差画像撮影装置400の各CCDカメラ402,403,404は、上述のように表示画面8gを左右方向に二分する垂直面V(図12(B)の点線)内の前記遊技者に対応した一点A2に向かう方向を撮影する
【0147】
そして、各CCDカメラ402,403,404で撮像された画像データは、表示制御装置150に入力されてRAM153に記憶される。そして、上述のように画像データ中の遊技者の顔の部分がトリミング処理されて図12(A)に示される顔オブジェクト905のデータとされる。この顔オブジェクト905は、RAM153に記憶されると共にVDC156において、フォントROM157に記憶された画像データや、新たに描画された画像データと同様に扱われ、顔オブジェクト905のデータが用いられて表示用の画像データが生成される。ここでは、図12に示すようにフォントROM157に記憶されたキャラクタ904(キツツキ)の画像データのうちの頭を除く体の画像データと顔オブジェクト905のデータを合成して、遊技者の顔の画像データ(顔オブジェクト905)が用いられた新たなキャラクタ906のデータが合成される。
【0148】
また、この際には、視差画像撮影装置400の中央のCCDカメラで撮影された画像データを用いて平面表示用のキャラクタ906のデータが生成される。
また、左右等距離に配置された2対のCCDカメラ403,403,404,404により撮影された画像データ(顔オブジェクト905)を用いて、表示画面8gからの飛び出し量が少ない遊技者の顔を有するキャラクタ906の右目用画像データ及び左目用画像データと、飛び出し量が多いキャラクタ906の右目用画像データ及び左目用画像データとが生成される。すなわち、撮影した遊技者の顔を有するキャラクタの立体画像が生成される(ステップS32)。
【0149】
そして、撮影処理が終了した後に、図12(C)に示すように、撮影処理により生成された遊技者の顔を有するキャラクタ906を表示画面8gに登場させる(表示する)(ステップS20)。なお、この際には、上述の平面表示用のデータが用いられ、キャラクタ906は平面表示される。また、遊技者の画像データとしては、現在の変動表示ゲーム中に撮影された最新の画像データを用いたキャラクタ906を表示する。なお、後述するように変動表示ゲーム終了時に撮影された遊技者の画像データは全て消去されるので、変動表示ゲーム開始後に撮影された遊技者のデータしか用いられないようになっている。
次に、変動表示中の第3図柄903(複数の識別情報のうちの1つ)と、登場した遊技者の顔オブジェクト905を有するキャラクタ906とのうちのどっちを立体表示するかを乱数を用いた抽選により選択する(ステップS21)。なお、乱数を用いた抽選とは、例えば、0〜99までの数字から1つの数字をランダムに抽出するような処理を行うと共に、例えば、予め第3図柄903の判定値を0〜49とし、キャラクタ906の判定値を50〜99とし、抽出された数字が、0〜49の判定値と、50〜99の判定値との何れと一致するかにより行う。そして判定値が一致した画像は立体表示され、一致しなかった画像は平面表示されることになる。
【0150】
また、変動表示ゲームが大当たり・ハズレの抽選結果が大当たりの際は、例えば、第3図柄903の判定値を0〜29とし、キャラクタ906の判定値を30〜99とし、ハズレの際には、第3図柄903の判定値を0〜79とし、キャラクタ906の判定値を80〜99とするように、変動表示ゲームの結果に対応して、第3図柄903(識別情報)が立体表示される確率と、撮影された遊技者の画像を有するキャラクタ906が立体表示される確率とを変更しても良い。
【0151】
例えば、上述のように判定値を設定した場合には、変動表示ゲームが大当たりの場合にキャラクタ906が立体表示されやすく、キャラクタ906が立体表示された場合に、遊技者の大当たりに対する期待度が高くなる。すなわち、遊技者に注目させたい画像を立体表示し、他の画像を平面表示することになる。
次に、上述の判定値により立体表示されたのが第3図柄903かキャラクタ906かを判定する(ステップS22)。
【0152】
そして、選択されたのがキャラクタ906の場合には、上述の顔オブジェクトとして、2対のCCDカメラ403,403,404,404に撮像された画像データから生成された右目用画像及び左目用画像のキャラクタ906のデータ(飛び出し量の異なる2段階のデータ)を使用し、平面表示された状態のキャラクタ906が立体表示されると共に飛び出し量Zを増加させるようにして、キャラクタ906の突出表示を行う(ステップS23)。また、逆に立体表示されたキャラクタ906の飛び出し量Zを減少させるようにして後退表示を行う(ステップS24)。なお、この際には、2段階(複数段階)の飛び出し量の異なるキャラクタ906のデータの間に、これらを補間する画像データとして、上述のずれ量dと拡大率kを用い、右目用画像のキャラクタ906と左目用画像のキャラクタ906とを飛び出し量Zに対応するずれ量dに応じて離したり近づけたりすると共に、飛び出し量Zに対応する拡大率kに応じて拡大(縮小)する処理を行ったデータを加えてもよい。これにより、滑らかにキャラクタ906を前後動させることができる。
【0153】
また、立体表示の対象に選択されたのが第3図柄903の場合には、上述の飛び出し量Zに対応するずれ量dと、拡大率kに基づいて、平面表示された状態の第3図柄903が立体表示されると共に飛び出し量Zを増加させるようにして、第3図柄903の突出表示を行う(ステップS25)。また、逆に立体表示された第3図柄903の飛び出し量Zを減少させるようにして後退表示を行う(ステップS26)。
なお、キャラクタ906及び第3図柄903の立体表示は、上述のような前後動に限られるものではなく、上下左右への移動や、撮影されたデータを必要としない第3図柄903の場合は、回転(自転)等の表示を行っても良い。
【0154】
そして、キャラクタ906もしくは第3図柄903の立体表示を行った後に、第3図柄の変動表示を停止して停止図柄を表示する(ステップS27)。また、遊技者の撮影された画像データを含むキャラクタ906のデータを表示制御装置150のRAM153等の記憶手段から全て消去する(ステップS28)。また、キャラクタ906のデータを生成する際に用いられた撮影された遊技者の画像データがこの時点で消去されずに残っている場合には、残っている遊技者の画像データを全て消去する。
【0155】
次に、変動表示が終了した変動表示ゲームが大当たりとなっていない場合は(ステップS29)、処理を終了する。変動表示ゲームが大当たりとなっている場合には、上述の特別遊技状態の処理を行なう(ステップS30)。
なお、図10に示すフローチャートでは、リーチになった場合にだけ、遊技者の撮影を行うものとしたが、リーチか否かに関わらず、変動表示ゲーム毎に視差画像撮影装置400を用いて遊技者の立体画像を撮影するものとしても良い。この場合に、撮影のタイミングは、上述の場合と同様に第1図柄901と第2図柄902とが停止表示され、表示画面8gの左右方向の中央部で最後に停止する第3図柄だけが変動表示されている時でも良いし、変動表示ゲーム開始時等の別のタイミングでも良い。
また、この場合に、リーチか否かに関わらず撮影された遊技者の画像データを用いて変動表示ゲーム毎に遊技者の画像を変動表示装置8に立体表示もしくは平面表示しても良い。この際には、最後に撮影された最新の画像データを用いることが好ましい。さらに、変動表示ゲーム毎に遊技者を撮影した場合に、その変動表示ゲームで撮影された画像データ及び該画像データを用いた画像データをその変動表示ゲームの終了する際に全て消去することが好ましい。
【0156】
以上のようなパチンコ遊技機110は、画像を表示する画像表示手段と、前面側の遊技者を撮影する撮影手段と、前記撮影手段により撮影された遊技者の画像を、遊技に関わる画像として前記画像表示手段に表示する表示制御手段とを備えた遊技機であり、前記撮影手段は、互いに視差を生じる画像を生成するように、異なる複数の撮影位置から遊技者を撮影する視差画像撮影装置400により構成し、前記画像表示手段は、互いに視差を生じる複数の画像を表示することにより、遊技者に立体的に画像を見せる立体画像表示装置(変動表示装置8)により構成し、前記表示制御手段(表示制御装置150)は、前記視差画像撮影装置400による撮影画像に基づいて、前記立体画像表示装置に表示する立体画像のデータを生成する立体画像生成手段(表示制御装置150)を備えている。
【0157】
従って、遊技機において、視差画像撮影装置400に撮影された遊技者(例えば、遊技者の顔)を立体画像表示装置に立体表示することが可能となり、遊技機の画像表示装置における表示演出の演出性を高め、遊技者の興趣を高めることができる。
【0158】
パチンコ遊技機110は、前面側が遊技領域1aとされた遊技盤1を備え、前記遊技領域1aに遊技球を発射すると共に発射された遊技球を遊技領域1a内で流下させて遊技を行うように構成され、前記視差画像撮影装置400は、遊技者との間に遊技球が通ることがない位置に、遊技者を撮影して画像データを得る撮像装置(CCDカメラ402,403,404)を備えている。
【0159】
従って、視差画像撮影装置400は、遊技者との間に遊技球が通ることがない位置に、遊技者を撮影して画像データを得る撮像装置(CCDカメラ402,403,404)を備えるので、撮像装置が遊技者を撮影して画像データを得る際に、画像データに遊技球が写り込むことがなく、常時撮影が可能となると共に遊技球により撮影が失敗するのを防止できる。特に、立体画像を表示する際には、左目用画像と右目用画像とがあり、それぞれ別個の遊技球が写り込んだり、片方だけ遊技球が写り込んだ場合に、正常に立体画像を表示することができなくなるが、上述のように撮影された画像への遊技球の写り込みを防止することで、正常に立体表示を行うことができる。
【0160】
また、パチンコ遊技機110の視差画像撮影装置400は、左右方向に並ぶ複数の撮影位置で前記遊技者に対応する一点A2に向かう方向を撮影して画像データを生成する撮像装置(CCDカメラ402,403,404)を備えている。従って、左右方向に並ぶ複数の撮影位置で前記遊技者に対応する一点に向かう方向を撮影することで、遊技機前面に座っている遊技者を立体表示するのに必要な左目用画像と右目用画像とを得ることができる。
【0161】
また、パチンコ遊技機110の撮像装置(CCDカメラ402,403,404)は、遊技者に対応する一点から等距離となる1つの円弧上に有る複数の撮影位置から遊技者を撮影する。
従って、遊技機の前で遊技する遊技者の前方の左右から遊技者を撮影する撮像装置が遊技者に対応する一点から等距離となる円弧状に配置されることで、前記遊技者を撮影した画像が立体画像として正確に再現することができる。
また、上述のように左右からの角度がそれぞれ異なる複数の右目用画像と複数の左目用画像が得られた場合に、それぞれの画像中における遊技者の大きさが同じとなっているので、上述のように遊技者の大きさを代えて立体表示を行う場合に画像の拡大や縮小の処理が簡単になる。
【0162】
また、パチンコ遊技機110は、前記複数の撮影位置から遊技者をそれぞれ撮影する複数の前記撮像装置(CCDカメラ402,403,404)を備えているので、各撮影位置で同時に遊技者を撮影することができ、右目用画像と左目用画像とを同時に高速に撮影できる。また、右目用画像と左目用画像とを同時に高速に撮影できるので、撮影中に遊技者が動いても、右目用画像と左目用画像とで遊技者の位置や角度が異なることがなく、正確に立体表示が可能となる。
【0163】
パチンコ遊技機110の前記表示制御手段(表示制御装置150)は、前記立体画像表示装置(変動表示装置8)に、識別情報を変動表示させた後に変動表示を停止する変動表示ゲームを表示させる制御を行い、変動表示ゲームが特別の結果になる場合に遊技者に特典を付与する特典付与手段(遊技制御装置100)を備えると共に前記視差画像撮影装置400は、前記識別情報の変動表示のタイミングに関連して撮影を行うので、変動表示ゲームの状態に対応して撮影を行うことができる。例えば、変動表示ゲーム開始時に撮影して、変動表示ゲーム中に直ぐに撮影された遊技者の画像を立体表示するものとしても良い。また、変動表示ゲームの終了時に遊技者を撮影するものとすれば、変動表示ゲームの結果を確認するために、立体画像表示装置を見ている可能性が高い遊技者を撮影することができ、正面を向いた遊技者を撮影できる可能性が高い。そして、前の変動表示ゲームの終了時に撮影した遊技者の画像を次の変動表示ゲームで立体表示することができる。また、変動表示ゲームがいわゆるリーチ状態となり変動表示ゲームが大当たりとなる可能性が高まり、遊技者が立体画像表示装置に視線を向ける可能性が高いときに遊技者を撮影するものとすれば、遊技者が正面を向いた状態を撮影できる可能性が高い。また、この場合に、リーチとなって遊技者の変動表示ゲームに対する興味が高まった状態で撮影し、その撮影した画像をリーチとなっている変動表示ゲーム中に立体表示して興趣をさらに高めることができる。
【0164】
また、パチンコ遊技機110の視差画像撮影装置400は、前記変動表示ゲームが行われる度に撮影を行って画像データを生成し、前記表示制御手段(表示制御装置150)は、前記視差画像撮影装置400に撮影されて生成された画像データを記憶する画像データ記憶手段(RAM153)を有すると共に、前記画像データ記憶手段に記憶された画像データを前記画像表示手段(変動表示装置8)に表示する際に、前記視差画像撮影装置400に撮影された最新の画像データを用いる。
【0165】
従って、変動表示ゲームが行われる度に遊技者が撮影され立体画像表示装置に表示される際に、最新の遊技者の画像が表示されるので、立体画像表示装置に表示される遊技者の顔の表情等が変動表示ゲーム毎に代わることになり、表示される遊技者の画像が変化に富んだものとなり、遊技者を飽きさせず、興趣を高めることができる。
【0166】
また、パチンコ遊技機110は、前記視差画像撮影装置は、前記立体画像表示装置の画像を表示する表示画面の左右方向の中央部で識別情報が変動表示されている間に、前記表示画面を左右方向に二分する垂直面V内の前記遊技者に対応した一点A2に向かう方向を撮影する。
【0167】
遊技者は、識別情報が変動表示されている表示画面の左右方向の中央部を見ている可能性が高く、遊技者が表示画面の左右方向の中央部を見ている間に、表示画面を左右方向に二分する垂直面V内の前記遊技者に対応した一点A2に向かう方向を撮影することで、正面を向いている遊技者を撮影できる可能性が高い。すなわち、表示画面で変動表示される識別情報を見ている間に、自然に撮影が完了することになり、撮影時に遊技者に画像表示装置側(撮像装置側)を向くように指示を出したりする必要がない。
【0168】
また、パチンコ遊技機110の前記立体画像表示装置(変動表示装置8)の表示画面8gで表示される変動表示ゲームで、前記表示画面8gのそれぞれ異なる表示領域で変動表示される複数の識別情報のうちの最後に変動表示が停止する識別情報(第3図柄903)以外の識別情報(第1及び第2図柄901,902)の変動表示が全て停止し、前記変動表示ゲームが特別の結果となる可能性を残すリーチ状態となった場合に、前記表示制御手段(表示制御装置150)は、最後に変動表示が停止する識別情報を前記表示画面8gの左右方向の中央部で変動表示させ、前記視差画像撮影装置400は、前記リーチ状態が始まってから、最後に変動表示が停止する識別情報の変動表示が停止するまでの間に撮影を行う。
【0169】
従って、変動表示ゲームがリーチ状態となった際に、表示画面8gの中央部で最後に変動表示が停止する識別図柄、すなわち、停止した際にハズレか大当たりかが決定される識別図柄が表示画面の中央部で変動表示されている間に遊技者を撮影するので、遊技者が画像表示装置を見ている可能性が極めて高く、より確実に正面を向いた状態の遊技者を撮影することができる。
また、リーチ中は有る程度長い時間、遊技者が変動表示画面を見ている可能性があるので、遊技者(の顔)の位置が有る程度の時間固定した状態となっている可能性が高く、例えば、後述するように撮像装置となるCCDカメラ405を移動して複数の撮影位置で撮影するような場合に、撮影中に遊技者が動く可能性が低く、時系列に沿って撮影された右目画像と左目画像とで顔の位置ずれがほとんどないものとして、正確な立体表示が可能となる。
【0170】
また、パチンコ遊技機110の前記表示制御手段(表示制御装置150)は、前記視差画像撮影装置400で撮影されて生成された画像データを記憶する画像データ記憶手段(RAM153)を備えると共に、識別情報の変動表示が停止して前記変動表示ゲームが終了した場合に、前記画像データ記憶手段に記憶された前記画像データを消去する。
【0171】
従って、変動表示ゲームが終了すると撮影されて記憶された遊技者の画像データが消去されるので、遊技者が遊技をやめたあとに、遊技者の画像がいつまでも立体画像表示装置に表示されることがない。従って、前の遊技者が遊技した遊技機で他の遊技者が遊技した場合に、前の遊技者の画像を見られることがなく、遊技者のプライバシーを保護することができる。
【0172】
また、パチンコ遊技機110の前記表示制御手段(表示制御装置150)は、前記立体画像表示装置(変動表示装置8)に複数の識別情報の画像と、前記視差画像撮影装置400に撮影されて生成された画像データを用いたキャラクタ906の画像とを表示させると共に、前記識別情報(第3図柄903)の画像と前記キャラクタの画像とから画像を選択し、前記立体画像表示装置に、選択された画像を立体表示し、選択されなかった画像を平面表示する。
【0173】
従って、前記識別情報(第3図柄903)の画像と遊技者の画像を含むキャラクタ906の画像の中から遊技者に注目させたい画像を立体表示し、他の画像を平面表示することができる。例えば、遊技者の画像データを用いたキャラクタ906が、大当たり予告やリーチ予告として登場するような場合に、前記キャラクタ906を立体表示することで、大当たり予告やリーチ予告となる前記キャラクタ906を遊技者に注目させて、大当たり予告やリーチ予告がなされていることを遊技者に確実に知らせると共に、遊技者の興趣を高めることができる。また、リーチとなった場合に、最後に停止する識別情報(第3図柄903)を立体表示することで、例えば、識別情報を注目させて、大当たりになる可能性が高いことを遊技者に知らせると共に遊技者の興趣を高めることができる。
【0174】
なお、本発明の遊技機は、上記例に限定されるものではなく、例えば、視差画像撮影装置400の構成が異なる以下の変形例のような構成であっても良い。なお、変形例においては、視差画像撮影装置400の各CCDカメラ402,403,404の配置位置が異なるだけで、他の構成は、上述の例と同様となっており、以下に図13を参照してCCDカメラ402,403,404の配置を説明する。上記例では、各CCDカメラ402,403,404は、パチンコ遊技機110の前に座る遊技者の頭部A1の中心となる遊技者に対応する一点A2もしくは点A2を通る鉛直線上の一点を中心とする円弧状に配置されていたが、図13に示すように、遊技者に対応する一点A2と視差画像撮影装置400の左右方向の中央とを結ぶ線分(上述の垂直面Vを通るほぼ水平な線分)と直交する直線C状に配置してもよい。
なお、各CCDカメラ402,403,404の撮影角度θ1a,θ1b,θ2a,θ2bや、直線Cと垂直面Vとの交点から各CCDカメラ402,403,404への距離等は、上記例と同様のものとすることができる。また、この変形例における立体画像の撮影及び表示の処理も上記例と同様に行うことが可能であるが、この変形例においては、直線C上に各CCDカメラ402,403,404を配置したことから、内側のCCDカメラ402から外側のCCDカメラ404,404に向かうにつれて、遊技者(に対応する一点A2)からの距離が遠くなり、画像データ中に写る遊技者の大きさが内側のCCDカメラ402から外側のCCDカメラ404,404に向かうにつれて小さくなるので、飛び出し量Zに応じた拡大率kで立体表示用の画像データを拡大(縮小)する際に、遊技者(に対応する一点A2)からCCDカメラ402,403,404までの距離に応じて拡大率kを補正することが好ましい。
【0175】
次に本発明の遊技機の別の変形例を説明する。この変形例においては、図14及び図15に示すように、視差画像撮影装置400の構成が上記例と異なるものとなっている。なお、視差画像撮影装置400以外の構成は、上記例と同様となっている。そして、この変形例においては、視差画像撮影装置400に1つだけのCCDカメラ405が配置され、このCCDカメラ405は、円弧状のガイドレール407を有するカメラ移動装置410により、左右に移動自在とされると共に、撮影角度θを変更自在とされている。
【0176】
図14には、遊技制御装置100を中心とする制御系を示すブロック構成図を示すが、表示制御装置105に制御されると共に画像データを出力するCCDカメラ405が一台となったことと、後述する撮影処理に示すように、撮影の制御に際してカメラ移動装置410もCPU151に制御されるようになった以外は、図5に示す制御ブロック図と同様の構成となっており、その説明を省略する。なお、CPU151とCCDカメラ405及びカメラ移動装置410の間には、上述のように画像キャプチャ用と、CCDカメラ405及びカメラ移動装置410の制御用の図示しないインターフェースが配置される。
【0177】
この変形例のCCDカメラ405は、基本的に上記例のCCDカメラ402,403,404と同様のものであるが、円弧状のガイドレール407に沿って移動自在に、ガイドレール407に支持されるようになっている。また、CCDカメラ405には、カメラ移動装置410の図示しない駆動手段が図示しない伝動手段を介して接続されており、ガイドレール407に沿って駆動されるようになっている。また、CCDカメラ405は、円弧状のガイドレール407に、その円弧の中心に焦点方向が向くように取り付けられており、CCDカメラ405は、ガイドレール407のどの位置に移動しても円弧の中心を向くようになっている。
【0178】
カメラ移動装置410は、ガイドレール407を備えると共に、駆動手段としてステッピングモータ、リニアモータ等のモータもしくはソレノイド等のアクチュエータを備え、伝動手段として、ラックアンドピニオン、リンク機構、ギア、ベルト、チェーン等の何れかを備えるものとしても良い。
また、ガイドレール407は、上述の例のCCDカメラ402,403,404を配置する際の円弧Bに沿って形成されており、上述の遊技者に対応する一点A2を中心とする円弧に沿ったものとなっている。従って、上述のCCDカメラ405は、ガイドレール407上のどの位置に移動しても常に撮影方向を点A2に向けた状態となっている。
【0179】
そして、カメラ移動装置410によりガイドレール407上を移動する際には、所定の複数の撮影位置に達した際、それぞれの撮影位置で遊技者を撮影するようになっている。また、所定の撮影位置は、基本的にガイドレール407の中心(垂直面Vとガイドレール407との交点)からの距離が等距離となる少なくとも左右の2カ所を含むものである。なお、この変形例では、CCDカメラ405が上記例の各CCDカメラ402,403,404が配置された撮影位置と同じ撮影位置でそれぞれ撮影を行うものとしても良い。すなわち、ガイドレール407の中心からの距離が等距離となる撮影位置を一対とした場合に、それぞれ中心からの距離が異なる複数対の撮影位置で撮影するものとしても良い。ない、左右一対の各撮影位置で撮影された画像がそれぞれ右目用画像と左目用画像となると共に、中心からの距離が異なる複数対の撮影位置から撮影されたそれぞれの立体画像が、それぞれ表示画面8gからの飛び出し量Zの異なる立体画像となる。
また、平面表示用の遊技者の画像を撮影するために、ガイドレール407の中心の撮影位置で遊技者を撮影するものとしても良い。さらに、遊技者を斜め前方から撮影した立体画像を得るために、ガイドレールの中心からの距離が異なる2カ所の撮影位置から撮影し、それぞれの撮影位置で撮影された画像を右目用画像と左目用画像としても良い。
【0180】
そして、上記例の上記例の各CCDカメラ402,403,404が配置された撮影位置と同じ撮影位置でそれぞれ撮影を行うものとした場合には、表示制御装置150において、上述の図10のフローチャートに示されるゲーム制御処理と同様の処理を行うことが可能である。但し、ステップS19の撮影処理は、上記例と異なるものである。
以下に、上記例と異なるこの変形例の撮影処理を、図16に示す撮影処理のフローチャートを参照して説明する。
【0181】
なお、上述のようにCCDカメラ405は、予め設定された複数の撮影位置、例えば、上記例の複数のCCDカメラ402,403,404が配置された複数の撮影位置と同じ撮影位置で撮影を行うものとする。
そして、CCDカメラ405は、撮影位置に移動する(ステップS41)。次に、撮影位置に移動したCCDカメラ405が上述のように遊技者に対応する一点A2を向いた状態で撮影する(ステップS42)。
【0182】
そして、全ての撮影位置で撮影が行われるまで(ステップS43)、CCDカメラ405の移動と撮影とを繰り返し行う。ここで、CCDカメラの移動方向は、上述のように中心から等距離の左右2カ所を一組とする撮影位置が複数組ある場合に、最も左端もしくは右端の撮影位置から最も右端もしくは左端の撮影位置向かってほぼ同じ方向に移動するものとしても良いが、正確な立体表示が可能な画像データ得る上では、一組の中心から等距離の左右2カ所を撮影する間にできるだけ遊技者が動いていないことが好ましい。従って、例えば、内側の一組の左右の撮影位置を例えば右から左に移動して撮影し、次に、さらに左に移動して外側の一組の撮影位置のうちの左側の撮影位置で撮影し、次に、右に移動して外側の一組の撮影位置のうちの右側の撮影位置で撮影するようにしても良い。すなわち、中心から等距離の左右2カ所の組毎に撮影するように左右に往復移動しながら撮影するものとしても良い。なお、この際に中心となる撮影位置は、最初や最後や組と組との撮影の間に撮影するものとしても良い。
【0183】
次に、上述の例の場合と同様に撮影された遊技者の画像データから遊技者の顔の部分である顔オブジェクト905をトリミングして、キャラクタ904の胴体の部分と合成して遊技者の撮影された顔を有するキャラクタ906を生成し、これを記憶するステップS44。なお、この際には、例えば、上述の拡大率kでの立体表示されるキャラクタ904の大きさの変更、撮影された画像データに基づく段階的な飛び出し量Z同士の間となる飛び出し量Zの画像データを飛び出し量Zに対応するずれ量dや拡大率kを用いての生成する処理を行う。
このような変形例によれば、前記撮像装置(CCDカメラ405)が、前記複数の撮影位置間を移動自在に配置されているので、1つの撮像装置を複数の撮影位置間で移動させて、左目用画像と右目用画像とを撮影することができる。従って、左目用画像と右目用画像とを撮影するものとしても、撮像装置が1つあればよい。すなわち、複数の撮影位置の数よりも少ない撮像装置で撮影が可能となり、遊技機の製造コストを低減することができる。
【0184】
なお、この変形例においては、円弧状のガイドレール407に沿ってCCDカメラ405が移動すると共に、常時、遊技者に対応する一点に撮影方向を向けているものとしたが、例えば、円弧以外の曲線上や直線状をCCDカメラが移動して撮影するものとしても良い。この場合に、CCDカメラの各撮影位置において、CCDカメラの撮影方向が遊技者に対応する一点A2に向くように、CCDカメラの角度を調節する角度調節手段が必要となる。また、各撮影位置と遊技者とが等距離とならないので、図13に示す視差画像撮影装置400と同様に立体表示する際の飛び出し量Zに基づく拡大率kでの拡大(縮小)処理をする場合に、CCDカメラと遊技者との距離に基づく拡大率kの補正を行うことが好ましい。また、本発明の画像表示装置が備えられる遊技機は、この実施の形態のパチンコ遊技機に限られるものではなく、例えば、その他のパチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機などの弾球遊技機や、パチスロ、スロットマシン等の遊技機にも適用可能である。
また、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は前記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0185】
【発明の効果】
本発明によれば、遊技機において、視差画像撮影装置に撮影された遊技者を立体画像表示装置に立体表示することが可能となり、遊技機の画像表示装置における表示演出の演出性を高め、遊技者の興趣を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の遊技機の遊技盤を示す正面図である。
【図2】前記遊技機の変動表示装置の表示ユニット部を説明するための概略分解斜視図である。
【図3】前記表示ユニット部を説明するための概略平面図である。
【図4】前記遊技機の視差画像撮影装置を示す断面図である。
【図5】前記遊技機の制御系の一部を示すブロック図である。
【図6】前記変動表示部に立体画像を表示する際の左右の目に対応する画像のずれ量と視線の角度(撮影角度)とを説明するための図面である。
【図7】前記変動表示部に立体画像を表示する際の表示画面からの飛び出し量と画像の大きさとの関係を説明するための図面である。
【図8】前記変動表示部に立体画像を表示する際の表示画面からの飛び出し量に対する撮影角度、左右の目における画像のずれ量、画像の拡大率を示す図表である。
【図9】前記遊技機の遊技の状態遷移図である。
【図10】前記遊技機の表示制御装置で行われるゲーム制御処理の一例を示すフローチャートである。
【図11】前記ゲーム処理における撮影処理の一例を示すフローチャートである。
【図12】前記視差画像撮影装置で撮影された画像データから表示用画像データを作成して表示画面に表示する処理を説明するための図面である。
【図13】前記実施形態の変形例の視差画像撮影装置を示す断面図である。
【図14】前記実施形態の別の変形例の遊技機の制御系の一部を示すブロック図である。
【図15】前記実施形態の別の変形例の視差画像撮影装置を示す断面図である。
【図16】前記実施形態の別の変形例の撮影処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 遊技盤
1a 遊技領域
100 遊技制御装置(特典付与手段)
110 パチンコ遊技機(遊技機)
150 表示制御装置(表示制御手段、立体画像生成手段)
151 CPU
153 RAM(画像データ記憶手段)
400 視差画像撮影装置(撮影手段)
402 CCDカメラ(撮像装置)
403 CCDカメラ(撮像装置)
404 CCDカメラ(撮像装置)
405 CCDカメラ(撮像装置)
410 カメラ移動装置
8 変動表示装置(立体画像表示装置、画像表示手段)
8g 表示画面
901 第1図柄(識別情報)
902 第2図柄(識別情報)
903 第3図柄(識別情報)
905 顔オブジェクト(撮影されて生成された遊技者の画像データ)
906 キャラクタ(遊技者の画像を有するキャラクタの画像データ)
A2 遊技者に対応する一点
B 遊技者に対応する一点から等距離となる円弧
V 表示画面を左右方向に二分する垂直面
Claims (12)
- 画像を表示する画像表示手段と、
遊技機前面側の遊技者を撮影する撮影手段と、
前記撮影手段により撮影された遊技者の画像を、遊技に関わる画像として前記画像表示手段に表示する表示制御手段と、
を備えた遊技機において、
前記撮影手段は、互いに視差を生じる画像を生成するように、異なる複数の撮影位置から遊技者を撮影する視差画像撮影装置により構成し、
前記画像表示手段は、互いに視差を生じる複数の画像を表示することにより、遊技者に立体的に画像を見せる立体画像表示装置により構成し、
前記表示制御手段は、前記視差画像撮影装置による撮影画像に基づいて、前記立体画像表示装置に表示する立体画像のデータを生成する立体画像生成手段を備えたことを特徴とする遊技機。 - 前面側が遊技領域とされた遊技盤を備え、前記遊技領域に遊技球を発射すると共に発射された遊技球を遊技領域内で流下させて遊技を行うように構成され、
前記視差画像撮影装置は、遊技者との間に遊技球が通ることがない位置に、遊技者を撮影して画像データを得る撮像装置を備えることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。 - 前記視差画像撮影装置は、左右方向に並ぶ複数の撮影位置で前記遊技者に対応する一点に向かう方向を撮影して画像データを生成する撮像装置を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。
- 前記撮像装置は、遊技者に対応する一点から等距離となる1つの円弧上に有る複数の撮影位置から遊技者を撮影することを特徴とする請求項3に記載の遊技機。
- 前記複数の撮影位置から遊技者をそれぞれ撮影する複数の前記撮像装置を備えていることを特徴とする請求項3又は4に記載の遊技機。
- 前記撮像装置が、前記複数の撮影位置間を移動自在に配置されていることを特徴とする請求項3又は4に記載の遊技機。
- 前記表示制御手段は、前記立体画像表示装置に、識別情報を変動表示させた後に変動表示を停止する変動表示ゲームを表示させる制御を行い、
変動表示ゲームが特別の結果になる場合に遊技者に特典を付与する特典付与手段を備えると共に、
前記視差画像撮影装置は、前記識別情報の変動表示のタイミングに関連して撮影を行うことを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載の遊技機。 - 前記視差画像撮影装置は、前記変動表示ゲームが行われる度に撮影を行って画像データを生成し、
前記表示制御手段は、前記視差画像撮影装置に撮影されて生成された画像データを記憶する画像データ記憶手段を有すると共に、
前記画像データ記憶手段に記憶された画像データを前記画像表示手段に表示する際に、前記視差画像撮影装置に撮影された最新の画像データを用いることを特徴とする請求項7に記載の遊技機。 - 前記視差画像撮影装置は、前記立体画像表示装置の画像を表示する表示画面の左右方向の中央部で識別情報が変動表示されている間に、前記表示画面を左右方向に二分する垂直面内の前記遊技者に対応した一点に向かう方向を撮影することを特徴とする請求項7又は8に記載の遊技機。
- 前記立体画像表示装置の表示画面で表示される変動表示ゲームで、前記表示画面のそれぞれ異なる表示領域で変動表示される複数の識別情報のうちの最後に変動表示が停止する識別情報以外の識別情報の変動表示が全て停止し、前記変動表示ゲームが特別の結果となる可能性を残すリーチ状態となった場合に、
前記表示制御手段は、最後に変動表示が停止する識別情報を前記表示画面の左右方向の中央部で変動表示させ、
前記視差画像撮影装置は、前記リーチ状態が始まってから、最後に変動表示が停止する識別情報の変動表示が停止するまでの間に撮影を行うことを特徴とする請求項9に記載の遊技機。 - 前記表示制御手段は、前記視差画像撮影装置で撮影されて生成された画像データを記憶する画像データ記憶手段を備えると共に、識別情報の変動表示が停止して前記変動表示ゲームが終了した場合に、前記画像データ記憶手段に記憶された前記画像データを消去することを特徴とする請求項7〜10の何れか一項に記載の遊技機。
- 前記表示制御手段は、前記立体画像表示装置に複数の識別情報の画像と、前記視差画像撮影装置に撮影されて生成された画像データを用いたキャラクタの画像とを表示させると共に、
前記識別情報の画像と前記キャラクタの画像とから画像を選択し、前記立体画像表示装置に、選択された画像を立体表示し、選択されなかった画像を平面表示することを特徴とする請求項7〜11の何れか一項に記載の遊技機。
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