JP2004271918A - 高性能吸音材料 - Google Patents
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Abstract
【課題】広範な用途に使用することができる優れた吸音性を有する高性能吸音材料を提供すること。
【解決手段】パイル糸13を基布12にタフティングしてなる繊維基材を中間層として、その繊維基材の一方表面に発泡樹脂層15をポリウレタン樹脂からなる接着剤16を介して部分接着すると共に、前記繊維基材の他方表面にフェルト層16をポリウレタン樹脂からなる接着剤16を介して部分接着したことを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】パイル糸13を基布12にタフティングしてなる繊維基材を中間層として、その繊維基材の一方表面に発泡樹脂層15をポリウレタン樹脂からなる接着剤16を介して部分接着すると共に、前記繊維基材の他方表面にフェルト層16をポリウレタン樹脂からなる接着剤16を介して部分接着したことを特徴とする。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建築物や土木建造物の内装材、床、天井、壁、家電製品や電子機器の内張り、車両の内張りなど、広範な用途に使用することができる優れた吸音性を有する高性能吸音材料に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両の内張りなどに適用される吸音材料としては、発泡ポリウレタンなどの発泡樹脂成形物、ロックウールやグラスウールなどのフェルトなどが知られている。
【0003】
車両の内張りなどに適用される吸音材料として、合成長繊維ウェブ層と、複合繊維ウェブ層又は複合短繊維と合成短繊維とからなる混紡ウェブ層とを交絡一体化した表面部材と、SMC(Sheed Molding Compound)からなる補強部材とを一体形成した構成部材と、前記表面部材の表層の植毛パイル層とからなる積層材がある。
【0004】
この積層体は、風合、美観に優れるとともに、吸音特性および断熱特性に優れており、自動車、建築物等の内装材として好適なものである(例えば特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平2−169235号公報(特許請求の範囲、図4)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、この積層体にあっては、合成長繊維ウェブ層と、複合繊維ウェブ層又は複合短繊維と合成短繊維とからなる混紡ウェブ層とを交絡一体化した表面部材、すなわち不織布の裏面がSMCからなる補強部材で被覆されているので音の通過が阻害され、十分な吸音性能が得られないという不具合があった。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであり、建築物や土木建造物の内装材、床、天井、壁、家電製品や電子機器の内張り、車両の内張りなど、広範な用途に使用することができる優れた吸音性を有する高性能吸音材料を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、パイル糸を基布にタフティングしてなる繊維基材を中間層として、その両表面に多孔質層を設けたことを特徴とする高性能吸音材料をその要旨とした。
【0009】
【作用】
周知の如く、吸音材料として知られている繊維材料や発泡材料における吸音性は、音が繊維表面または連続気孔内を衝突しながら通り抜ける際に摩擦熱として消費することで、その減衰が計られるようになっており、繊維材料や発泡材料の表面積を大きくして、表面抵抗を高めることで吸音性を高めていた。
【0010】
本発明の高性能吸音材料にあっては、外表面が多孔質層によって覆われていて、その表面積は大きい。しかもこれら多孔質層によって覆われている中間層は、パイル糸を基布にタフティングしてなる繊維基材からなるので、材料全体としてその表面積は大きく、該吸音材料の一方面から音が通り抜けるとき、音は繊維基材および多孔質の繊維表面や気孔壁に何度も衝突を繰り返しながら他表面側へと抜けることになり、その過程で音のエネルギーの多くが消費され、驚くほどの吸音性が生じるようになっている。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の好ましい実施の形態
以下、本発明の高性能吸音材料を図面に示した一実施の形態に従って更に詳しく説明する。図1および図2に示す高性能吸音材料11は、パイル糸13を基布12にタフティングしてなる繊維基材を中間層として、この繊維基材の一方表面に発泡樹脂層15を設けると共に、繊維基材の他方表面にフェルト層14を設けたものである。尚、図1および図2に示す吸音材料11では、多孔質層として、発泡樹脂層15とフェルト層14を用いているが、これに限定されず、従来より吸音材料として知られたものを用いることができる。
【0012】
図1および図2に示す繊維基材は、ポリオレフィン系繊維よりなる目付100g/m2 のスパンポンド不織布を基布12とし、この基布12に20dのポリオレフィン系繊維よりなる糸を撚り合わせた1300d、64Fのパイル糸13を、ステッチ8.3ST、ゲージ1/8Gの間隔でタフティングし、12mmの高さにパイル糸13をカットしたもの(1300g/m2)である。
【0013】
尚、基布12には、不織布のほかに、紙、織物、編物などを用いることもできる。また、パイル糸13のタフティングの幅についてもまったく任意である。しかしながら、上述のごとき優れた吸音性を発揮させるため、パイル糸は十分な密度でタフトされていることが望ましい。
【0014】
図1および図2に示す発泡樹脂層15は、SBS樹脂を4倍の発泡倍率で発泡させた層である。発泡樹脂層としては、ポリウレタン、ポリビニルアルコール、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの樹脂を、熱分解型発泡剤を用いた気泡発生手段や揮発性溶剤を用いた気泡発生手段など、従来公知の気泡発生手段を用いて発泡成形させたものを用いることができる。尚、発泡樹脂層の発泡倍率の大小は、吸音性に大きく影響することから、該吸音材料の用途や使用状態、要求される吸音性を考慮して適宜決定するとよい。
【0015】
図1および図2に示すフェルト層14は、ポリエチレン繊維を構成繊維とし、構成繊維中に低融点ポリエチレン繊維を10重量%の割合で含む繊維ウェブをニードルパンチによって繊維絡合させた後に、加熱処理することで低融点ポリエチレン繊維を溶融させて繊維接着させた目付450g/m2のフェルトからなるものを用いた。尚、フェルト層には、上記のもの以外に、例えばポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系、ナイロンなどのポリアミド系、ポリスチレン系、ポリアクリル系、ポリウレタン系の合成繊維、アセテート、レーヨンなどの半合成繊維、金属繊維、ガラス繊維などの無機繊維といった繊維を構成繊維とする繊維ウェブを結合処理して、バインダー接着したものなどを用いることもできる。
【0016】
図1および図2に示す吸音材料11において、フェルト層14および発泡樹脂層15は、繊維基材表面に熱硬化したポリウレタン樹脂からなる接着剤によって部分接着されている。
【0017】
ポリウレタン樹脂からなる接着剤16を多孔質層の繊維基材への接着手段として用いたのは、図2に示すように、ポリウレタン樹脂からなる接着剤16を繊維基材表面とフェルト層14重合面側および発泡樹脂層15の重合面側にスプレー塗布しており、これらを重合させて熱圧着させたとき、接着剤16はフィルム化せずに硬化し、繊維基材表面とフェルト層14との境界、繊維基材表面と発泡樹脂層15との境界となる間に隙間を残してこれらを接着することから、音の通過を阻害しないのである。
【0018】
このような機能を持つ接着剤としては、ポリウレタンのほかに、エポキシ、フェノール、不飽和ポリエステル、メラミンのいずれか、またはこれらの混合物を挙げることができ、これらの樹脂を本発明の吸音材料の接着剤として用いることができる。尚、接着剤の付与は、塗布の他に含浸などの方法を用いることもできる。
【0019】
尚、図1および図2に示す繊維基材の場合、繊維基材表面にスプレー塗布されたポリウレタン樹脂からなる接着剤16がパイル糸13の抜け止め層としても機能するようになっている。
【0020】
本発明の高性能吸音材料は、上述した図1に示す例のほかに、例えば図3および図4に示す形態を採ることもできる。
【0021】
図3に示すす吸音材料11は、パイル糸13を基布12にタフティングしてなる繊維基材を中間層として、この繊維基材の両表面にフェルト層14を設けたものである。
【0022】
図4に示す吸音材料11は、パイル糸13を基布12にタフティングしてなる繊維基材を中間層として、この繊維基材の両表面に発泡樹脂層15を設けたものである。
【0023】
尚、本発明の吸音材料において、繊維基材およびまたは多孔質層中に、金属繊維、炭素繊維などの導電性繊維、炭素粉、金属粉などの導電材料を含ませることもできる。この場合、吸音材料は、除電効果を有すると共に、マイナスイオン効果を生じるようにもなる。
本発明の高性能吸音材料の吸音性
図1に示す吸音材料11について、発泡樹脂層側(A)とフェルト層側(B)とからの垂直入射吸音率(500〜6300Hz)を測定した。その結果を図5に示す。
【0024】
図5の測定結果から、図1に示す吸音材料は、1250Hz〜6300Hzの範囲で70%を越える吸音率を示し、特に2000〜3000Hzの音については、90%を越える高い吸音率を有していることが確認された。
【0025】
【発明の効果】
本発明の高性能吸音材料は、パイル糸を基布にタフティングしてなる繊維基材を中間層として、その中間層の両表面に多孔質層を設けたことから、材料全体としてその表面積が大きく、該吸音材料の一方面から音が通り抜けるとき、音は繊維基材および多孔質層の繊維表面や気孔壁に何度も衝突を繰り返しながら他表面側へと抜けることになり、その過程で音のエネルギーの多くが消費され、驚くほどの吸音性が生じる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の高性能吸音材料を示す要部拡大断面図。
【図2】本発明の高性能吸音材料を構成する繊維基材表面にフェルト層と発泡樹脂層を部分接着する前の状態を示す要部拡大断面図。
【図3】本発明の高性能吸音材料の別の形態を示す要部拡大断面図。
【図4】本発明の高性能吸音材料のさらに別の形態を示す要部拡大断面図。
【図5】図1に示す高性能吸音材料の垂直入射吸音率を示すグラフ。
【符号の説明】
12・・・基布
13・・・パイル糸
14・・・フェルト層
15・・・発泡樹脂層
16・・・接着剤
【発明の属する技術分野】
本発明は、建築物や土木建造物の内装材、床、天井、壁、家電製品や電子機器の内張り、車両の内張りなど、広範な用途に使用することができる優れた吸音性を有する高性能吸音材料に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両の内張りなどに適用される吸音材料としては、発泡ポリウレタンなどの発泡樹脂成形物、ロックウールやグラスウールなどのフェルトなどが知られている。
【0003】
車両の内張りなどに適用される吸音材料として、合成長繊維ウェブ層と、複合繊維ウェブ層又は複合短繊維と合成短繊維とからなる混紡ウェブ層とを交絡一体化した表面部材と、SMC(Sheed Molding Compound)からなる補強部材とを一体形成した構成部材と、前記表面部材の表層の植毛パイル層とからなる積層材がある。
【0004】
この積層体は、風合、美観に優れるとともに、吸音特性および断熱特性に優れており、自動車、建築物等の内装材として好適なものである(例えば特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平2−169235号公報(特許請求の範囲、図4)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、この積層体にあっては、合成長繊維ウェブ層と、複合繊維ウェブ層又は複合短繊維と合成短繊維とからなる混紡ウェブ層とを交絡一体化した表面部材、すなわち不織布の裏面がSMCからなる補強部材で被覆されているので音の通過が阻害され、十分な吸音性能が得られないという不具合があった。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであり、建築物や土木建造物の内装材、床、天井、壁、家電製品や電子機器の内張り、車両の内張りなど、広範な用途に使用することができる優れた吸音性を有する高性能吸音材料を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、パイル糸を基布にタフティングしてなる繊維基材を中間層として、その両表面に多孔質層を設けたことを特徴とする高性能吸音材料をその要旨とした。
【0009】
【作用】
周知の如く、吸音材料として知られている繊維材料や発泡材料における吸音性は、音が繊維表面または連続気孔内を衝突しながら通り抜ける際に摩擦熱として消費することで、その減衰が計られるようになっており、繊維材料や発泡材料の表面積を大きくして、表面抵抗を高めることで吸音性を高めていた。
【0010】
本発明の高性能吸音材料にあっては、外表面が多孔質層によって覆われていて、その表面積は大きい。しかもこれら多孔質層によって覆われている中間層は、パイル糸を基布にタフティングしてなる繊維基材からなるので、材料全体としてその表面積は大きく、該吸音材料の一方面から音が通り抜けるとき、音は繊維基材および多孔質の繊維表面や気孔壁に何度も衝突を繰り返しながら他表面側へと抜けることになり、その過程で音のエネルギーの多くが消費され、驚くほどの吸音性が生じるようになっている。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の好ましい実施の形態
以下、本発明の高性能吸音材料を図面に示した一実施の形態に従って更に詳しく説明する。図1および図2に示す高性能吸音材料11は、パイル糸13を基布12にタフティングしてなる繊維基材を中間層として、この繊維基材の一方表面に発泡樹脂層15を設けると共に、繊維基材の他方表面にフェルト層14を設けたものである。尚、図1および図2に示す吸音材料11では、多孔質層として、発泡樹脂層15とフェルト層14を用いているが、これに限定されず、従来より吸音材料として知られたものを用いることができる。
【0012】
図1および図2に示す繊維基材は、ポリオレフィン系繊維よりなる目付100g/m2 のスパンポンド不織布を基布12とし、この基布12に20dのポリオレフィン系繊維よりなる糸を撚り合わせた1300d、64Fのパイル糸13を、ステッチ8.3ST、ゲージ1/8Gの間隔でタフティングし、12mmの高さにパイル糸13をカットしたもの(1300g/m2)である。
【0013】
尚、基布12には、不織布のほかに、紙、織物、編物などを用いることもできる。また、パイル糸13のタフティングの幅についてもまったく任意である。しかしながら、上述のごとき優れた吸音性を発揮させるため、パイル糸は十分な密度でタフトされていることが望ましい。
【0014】
図1および図2に示す発泡樹脂層15は、SBS樹脂を4倍の発泡倍率で発泡させた層である。発泡樹脂層としては、ポリウレタン、ポリビニルアルコール、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの樹脂を、熱分解型発泡剤を用いた気泡発生手段や揮発性溶剤を用いた気泡発生手段など、従来公知の気泡発生手段を用いて発泡成形させたものを用いることができる。尚、発泡樹脂層の発泡倍率の大小は、吸音性に大きく影響することから、該吸音材料の用途や使用状態、要求される吸音性を考慮して適宜決定するとよい。
【0015】
図1および図2に示すフェルト層14は、ポリエチレン繊維を構成繊維とし、構成繊維中に低融点ポリエチレン繊維を10重量%の割合で含む繊維ウェブをニードルパンチによって繊維絡合させた後に、加熱処理することで低融点ポリエチレン繊維を溶融させて繊維接着させた目付450g/m2のフェルトからなるものを用いた。尚、フェルト層には、上記のもの以外に、例えばポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系、ナイロンなどのポリアミド系、ポリスチレン系、ポリアクリル系、ポリウレタン系の合成繊維、アセテート、レーヨンなどの半合成繊維、金属繊維、ガラス繊維などの無機繊維といった繊維を構成繊維とする繊維ウェブを結合処理して、バインダー接着したものなどを用いることもできる。
【0016】
図1および図2に示す吸音材料11において、フェルト層14および発泡樹脂層15は、繊維基材表面に熱硬化したポリウレタン樹脂からなる接着剤によって部分接着されている。
【0017】
ポリウレタン樹脂からなる接着剤16を多孔質層の繊維基材への接着手段として用いたのは、図2に示すように、ポリウレタン樹脂からなる接着剤16を繊維基材表面とフェルト層14重合面側および発泡樹脂層15の重合面側にスプレー塗布しており、これらを重合させて熱圧着させたとき、接着剤16はフィルム化せずに硬化し、繊維基材表面とフェルト層14との境界、繊維基材表面と発泡樹脂層15との境界となる間に隙間を残してこれらを接着することから、音の通過を阻害しないのである。
【0018】
このような機能を持つ接着剤としては、ポリウレタンのほかに、エポキシ、フェノール、不飽和ポリエステル、メラミンのいずれか、またはこれらの混合物を挙げることができ、これらの樹脂を本発明の吸音材料の接着剤として用いることができる。尚、接着剤の付与は、塗布の他に含浸などの方法を用いることもできる。
【0019】
尚、図1および図2に示す繊維基材の場合、繊維基材表面にスプレー塗布されたポリウレタン樹脂からなる接着剤16がパイル糸13の抜け止め層としても機能するようになっている。
【0020】
本発明の高性能吸音材料は、上述した図1に示す例のほかに、例えば図3および図4に示す形態を採ることもできる。
【0021】
図3に示すす吸音材料11は、パイル糸13を基布12にタフティングしてなる繊維基材を中間層として、この繊維基材の両表面にフェルト層14を設けたものである。
【0022】
図4に示す吸音材料11は、パイル糸13を基布12にタフティングしてなる繊維基材を中間層として、この繊維基材の両表面に発泡樹脂層15を設けたものである。
【0023】
尚、本発明の吸音材料において、繊維基材およびまたは多孔質層中に、金属繊維、炭素繊維などの導電性繊維、炭素粉、金属粉などの導電材料を含ませることもできる。この場合、吸音材料は、除電効果を有すると共に、マイナスイオン効果を生じるようにもなる。
本発明の高性能吸音材料の吸音性
図1に示す吸音材料11について、発泡樹脂層側(A)とフェルト層側(B)とからの垂直入射吸音率(500〜6300Hz)を測定した。その結果を図5に示す。
【0024】
図5の測定結果から、図1に示す吸音材料は、1250Hz〜6300Hzの範囲で70%を越える吸音率を示し、特に2000〜3000Hzの音については、90%を越える高い吸音率を有していることが確認された。
【0025】
【発明の効果】
本発明の高性能吸音材料は、パイル糸を基布にタフティングしてなる繊維基材を中間層として、その中間層の両表面に多孔質層を設けたことから、材料全体としてその表面積が大きく、該吸音材料の一方面から音が通り抜けるとき、音は繊維基材および多孔質層の繊維表面や気孔壁に何度も衝突を繰り返しながら他表面側へと抜けることになり、その過程で音のエネルギーの多くが消費され、驚くほどの吸音性が生じる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の高性能吸音材料を示す要部拡大断面図。
【図2】本発明の高性能吸音材料を構成する繊維基材表面にフェルト層と発泡樹脂層を部分接着する前の状態を示す要部拡大断面図。
【図3】本発明の高性能吸音材料の別の形態を示す要部拡大断面図。
【図4】本発明の高性能吸音材料のさらに別の形態を示す要部拡大断面図。
【図5】図1に示す高性能吸音材料の垂直入射吸音率を示すグラフ。
【符号の説明】
12・・・基布
13・・・パイル糸
14・・・フェルト層
15・・・発泡樹脂層
16・・・接着剤
Claims (7)
- パイル糸を基布にタフティングしてなる繊維基材を中間層として、その両表面に多孔質層を設けたことを特徴とする高性能吸音材料。
- 多孔質層が発泡樹脂層であることを特徴とする請求項1記載の高性能吸音材料。
- 多孔質層がフェルト層であることを特徴とする請求項1記載の高性能吸音材料。
- 繊維基材の一方表面に発泡樹脂層を設けると共に、前記繊維基材の他方表面にフェルト層を設けたことを特徴とする請求項1記載の高性能吸音材料。
- 多孔質層が繊維基材表面に部分接着されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれいかに記載の高性能吸音材料。
- 繊維基材表面に多孔質層を部分接着する接着剤が、ポリウレタン、エポキシ、フェノール、不飽和ポリエステル、メラミンのいずれか、またはこれらの混合物からなることを特徴とする請求項5記載の高性能吸音材料。
- 繊維基材およびまたは多孔質層に導電材料が含まれていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の高性能吸音材料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003062588A JP2004271918A (ja) | 2003-03-07 | 2003-03-07 | 高性能吸音材料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003062588A JP2004271918A (ja) | 2003-03-07 | 2003-03-07 | 高性能吸音材料 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004271918A true JP2004271918A (ja) | 2004-09-30 |
Family
ID=33124413
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003062588A Pending JP2004271918A (ja) | 2003-03-07 | 2003-03-07 | 高性能吸音材料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004271918A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101090359B1 (ko) | 2007-06-11 | 2011-12-07 | 코오롱글로텍주식회사 | 복합기능성 섬유 구조체 |
KR101127229B1 (ko) * | 2008-03-27 | 2012-03-29 | 한국섬유개발연구원 | 흡음성능이 향상된 복합가공사의 제조방법 |
GB2485165A (en) * | 2010-11-03 | 2012-05-09 | Timothy John Sweatman | A laminated panel for acoustic insulation |
-
2003
- 2003-03-07 JP JP2003062588A patent/JP2004271918A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101090359B1 (ko) | 2007-06-11 | 2011-12-07 | 코오롱글로텍주식회사 | 복합기능성 섬유 구조체 |
KR101127229B1 (ko) * | 2008-03-27 | 2012-03-29 | 한국섬유개발연구원 | 흡음성능이 향상된 복합가공사의 제조방법 |
GB2485165A (en) * | 2010-11-03 | 2012-05-09 | Timothy John Sweatman | A laminated panel for acoustic insulation |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080204 |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20080708 |