JP2004271059A - 恒温器及びその温度制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】温度調節機能に優れ、温度制御が容易なだけではなく、消費電力の削減が図れ、冷凍機停止時における冷却器の除霜も可能で、庫内湿度の低下も抑えることができる恒温器及びその温度制御方法を提供する。
【解決手段】温調空気通路13に冷却器16を配置し、その上部に第1ヒーター15を、下部に第2ヒーター18を付設した水受け皿17をそれぞれ設け、かつ、温調空気通路13の上部に温調空気の吹出口19を、下部に吸込口20をそれぞれ設けるとともに、あらかじめ設定された温度設定値と、冷凍機を制御するデファレンシャル温度設定値と、第1ヒーターを制御する比例帯温度設定値と、庫内の温度状況とに基づいて冷凍機、第1ヒーター及び第2ヒーターのいずれかを作動させる温度調節器を備え、冷凍機による冷却運転が終了した直後の加熱運転を第2ヒーター18によって行う。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、恒温器及びその温度制御方法に関し、詳しくは、冷凍機での冷却とヒーターでの加熱とを組み合わせることによって恒温室内を一定温度に保つようにした恒温器及びその温度制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
恒温器の室内温度を温度設定値に保つための温度制御として、冷凍機を作動させた状態で温調・加熱用のヒーターをON−OFFさせる方法、冷凍機をデファレンシャル温度設定値でON−OFFさせるとともに冷凍機がOFFとなったときにヒーターを作動させ、又は、ヒーターを作動させずに外気温や熱負荷を利用して温度上昇させる方法、その他各種の方法が行われ、また、提案されている。(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特公平7−69104号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
一般に、冷凍機を作動させた状態でヒーターをON−OFFさせる方法は、温度調節機能としては優れているものの、冷凍機が常時作動しているために消費電力が多くなるという問題があり、さらに、冷凍機の連続運転によって庫内の水分が失われ、庫内の試料が乾燥してしまうだけでなく、冷却器への着霜も増大してしまうという問題もあった。
【0005】
また、冷凍機をON−OFFさせる方法では、冷凍機とヒーターとが交互に作動することになって過冷や過昇といった問題が起こりやすくなり、温度調節精度が低く、また、温調加熱用のヒーターには比較的容量が大きいものが用いられているため、冷凍機とヒーターとの交互運転では消費電力も多いという問題がある。さらに、冷凍機のOFF時にヒーターもOFFのままとして自然に温度上昇させる方法では、冷却器への着霜状態や庫内の熱負荷、外気温といった不安定要素が多く、庫内の温度上昇に長時間を要して冷凍機の停止時間が長くなると、試料の温度が影響を受けることがある。
【0006】
そこで本発明は、温度調節機能に優れ、温度制御が容易なだけではなく、消費電力の削減が図れ、冷凍機停止時における冷却器の除霜も可能で、庫内湿度の低下も抑えることができる恒温器及びその温度制御方法を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の恒温器は、恒温器の庫内壁部に設けた温調空気通路に冷凍機の冷却器を配置し、該冷却器の上部に第1ヒーターを、下部に水受け皿をそれぞれ備え、かつ、温調空気通路の上部に温調空気の吹出口を、下部に庫内空気の吸込口をそれぞれ設けた恒温器において、前記水受け皿部分に第2ヒーターを設けるとともに、あらかじめ設定された温度設定値と、前記冷凍機を制御するデファレンシャル温度設定値と、前記第1ヒーターを制御する比例帯温度設定値と、庫内の温度状況とに基づいて前記冷凍機、第1ヒーター及び第2ヒーターのいずれかを作動させる温度調節器を備えていることを特徴とし、特に、前記第2ヒーターのヒーター容量が前記第1ヒーターのヒーター容量よりも小さいことを特徴としている。
【0008】
また、本発明の恒温器の温度制御方法は、基本的に前記冷凍機及び第1ヒーター、第2ヒーターをON・OFFすることによって前記恒温器の温度を制御するための方法であって、前記冷凍機による冷却運転が終了した直後の加熱運転は、前記第2ヒーターによって行うことを特徴とするものであり、より具体的には、前記温度調節器に設定された温度設定値(Ts)に対して、前記第1ヒーターの作動を制御するための比例帯温度設定値(t1)と、該比例帯温度設定値(t1)より小さな値で前記冷凍機の運転を制御するためのデファレンシャル温度設定値(t2)と、前記冷凍機が運転を停止している時間を判断用に用いるための冷却停止時間設定値(Ta)と、庫内温度が比例帯温度設定値より上昇している時間を判断用に用いるための温度上昇時間設定値(Tb)とをあらかじめ設定した状態で、庫内温度(T)の状況に応じて前記温度調節器は、運転開始時に庫内温度(T)が温度設定値(Ts)と比例帯温度設定値(t1)とから求められるヒーター停止温度(Ts+t1)を超えているときに冷凍機を運転して冷却運転を行う操作と、前記冷却運転によって庫内温度(T)が温度設定値(Ts)とデファレンシャル温度設定値(t2)とから求められる冷凍機停止温度(Ts−t2)を超えたときに冷凍機を停止して冷却運転を終了するとともに前記第2ヒーターを作動させて加熱運転を開始する操作と、前記冷却運転の停止からの経過時間(Tc)が前記冷却停止時間設定値(Ta)を超えない時間内に庫内温度(T)が前記温度設定値(Ts)とデファレンシャル温度設定値(t2)とから求められる冷凍機起動温度(Ts+t2)を超えたときに第2ヒーターを停止して加熱運転を終了するとともに冷凍機を起動させることにより冷却運転を再開する操作と、前記加熱運転で庫内温度(T)が前記冷凍機起動温度(Ts+t2)を超えていないときに該加熱運転の開始からの経過時間(Tc)が前記冷却停止時間設定値(Ta)を超えたときには、第2ヒーターを停止して第1ヒーターを作動させ、該第1ヒーターのPID制御により庫内温度を温度設定値付近に保つ保温運転を行う操作と、前記保温運転において庫内温度(T)が前記ヒーター停止温度(Ts+t1)を超えたときに第1ヒーターを停止し、庫内温度(T)が前記ヒーター停止温度(Ts+t1)を超えている状態が、前記第1ヒーターが停止してからの経過時間(Tc)が前記温度上昇時間設定値(Tb)を超えたときには、冷凍機を運転して冷却運転を行う操作と、運転開始時に庫内温度(T)が前記ヒーター停止温度(Ts+t1)を超えていないときに前記第1ヒーターを作動させてPID制御により前記保温運転を行う操作とを行うことによって庫内温度を制御することを特徴としている。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1乃至図4は、本発明の恒温器の一形態例を示すもので、図1は断面側面図、図2は断面正面図、図3は要部の断面側面図、図4は要部の断面正面図である。この恒温器は、庫内背面に設けた仕切板11と恒温器背面板12との間に温調空気通路13を形成し、この温調空気通路13内に、上方から順に、循環ファン14、第1ヒーター15、冷却器(冷却コイル)16、水受け皿17及び第2ヒーター18をそれぞれ設けるとともに、仕切板11の上部に温調空気の吹出口19を、下部に庫内空気の吸込口20をそれぞれ設けたものである。庫内の空気は、前記吸込口20から温調空気通路13に吸い込まれ、第1ヒーター15、第2ヒーター18及び冷却器16によって加熱又は冷却された後、循環ファン14によって吹出口19から庫内に循環する。なお、冷却器に冷媒を循環させる冷凍機本体は従来と同様のものを使用できるので、図示及び説明は省略する。
【0010】
前記水受け皿17は、冷凍機の停止中に冷却器16に付着した霜や氷が溶けて落下したものを受け止めるためのものであって、上方が開口した箱状に形成されており、底面中央部には水抜きパイプ21が設けられている。第2ヒーター18は、この水受け皿17の底面部分に平面状のヒーターを設けたものであって、この第2ヒーター18には、比較的容量が大きなヒーターが用いられる第1ヒーター15に比べて小さなヒーター容量で、水受け皿17内に落下した氷の溶解や水分の蒸発を促進できる程度の容量を有するヒーターが用いられている。
【0011】
このように、水受け皿17の部分に第2ヒーター18を設けることにより、この第2ヒーター18を適当な時間帯に作動(ON)させて水受け皿17内に落下した水分の蒸発を促進することができるので、庫内の湿度が低下することを抑制でき、試料からの水分の蒸発を抑えることができる。また、水受け皿17内に落下した氷塊の溶解も促進できるので、水受け皿17から水抜きパイプ21への排水もスムーズに行うことができる。
【0012】
次に、このように形成した恒温器における温度制御方法の一例を、図5に示すフローチャート及び図6乃至図10の庫内温度の変化に対する第1ヒーター、第2ヒーター及び冷却器の作動状態例を示す図に基づいて説明する。なお、図5において、各判断記号における「yes」は下向き矢印方向、「no」は横向き矢印方向としている。
【0013】
まず、温度制御を行うための各種値として、第1ヒーター15の作動(ON−OFF)を制御するための比例帯温度設定値(t1)、冷凍機の運転(ON−OFF)を制御するためのデファレンシャル温度設定値(t2)、冷凍機が運転を停止している時間を判断用に用いるための冷却停止時間設定値(Ta)、庫内温度が比例帯温度設定値より上昇している時間を判断用に用いるための温度上昇時間設定値(Tb)を、それぞれ温度設定値(Ts)に対してあらかじめ設定しておく。デファレンシャル温度設定値(t2)は、比例帯温度設定値(t1)よりも小さな値に設定されており、例えば、デファレンシャル温度設定値(t2)が1℃ならば、比例帯温度設定値(t1)は1.5℃程度に設定されている。
【0014】
これらの各設定値により、温度設定値(Ts)と比例帯温度設定値(t1)とからヒーター停止温度(Ts+t1)が、温度設定値(Ts)とデファレンシャル温度設定値(t2)とから冷凍機停止温度(Ts−t2)及び冷凍機起動温度(Ts+t2)が、それぞれ決定する。
【0015】
図5に示すフローチャートにおいて、恒温器の運転開始時に、第1ヒーター15、第2ヒーター18及び冷却器16が全てOFFとなっている状態で、ステップ101で庫内温度(T)と前記ヒーター停止温度(Ts+t1)とが比較され、庫内温度(T)が、ヒーター停止温度(Ts+t1)を超えているときには、ステップ102に進んで冷凍機がONとなり、冷凍機による庫内の冷却運転が始まり、吸込口20から吸い込まれた庫内空気が冷却器16で冷却され、冷却された温調空気が循環ファン14によって吹出口19から庫内に吹き出す。続いてステップ103に進み、庫内温度(T)と冷凍機停止温度(Ts−t2)とが比較され、庫内温度(T)が冷凍機停止温度(Ts−t2)に達するまで冷却運転が継続される。
【0016】
ステップ103において、庫内温度(T)が冷凍機停止温度(Ts−t2)を下回ったと判断されると、ステップ104に進んで冷凍機がOFFとなり、同時にタイマーがスタートして冷凍機がOFFとなってからの経過時間(Tc)の計測が始まり、さらに、ステップ105において第2ヒーター18がONとなる。これにより、第2ヒーター18による加熱運転が始まり、吸込口20から吸い込まれた庫内空気が第2ヒーター18で加熱される。第2ヒーター18で加熱された温調空気は、冷却器16を通過する際に霜や氷と熱交換を行うことによってこれらを溶解し、冷却器16の除霜を行うとともに温調空気自体は冷却された状態となり、循環ファン14によって吹出口19から庫内に吹き出す。
【0017】
次のステップ106では、あらかじめ設定された冷却停止時間設定値(Ta)と冷凍機停止後の経過時間(Tc)とが比較され、この経過時間(Tc)が冷却停止時間設定値(Ta)を超えていないときには、ステップ107に進んで庫内温度(T)と冷凍機起動温度(Ts+t2)との比較が行われる。庫内温度(T)が冷凍機起動温度(Ts+t2)を超えていないときにはステップ106に戻る。ステップ107で庫内温度(T)が冷凍機起動温度(Ts+t2)を超えたときには、ステップ108で第2ヒーター18をOFFとして後、前記ステップ102に戻って冷凍機がONとなり、冷却運転が再開されて前記手順を繰り返すことになる。
【0018】
一方、ステップ106で冷凍機停止後の経過時間(Tc)が冷却停止時間設定値(Ta)を超えたと判断されたときには、ステップ109に進んで第2ヒーター18がOFFとなり、続いてステップ110に進んで第1ヒーター15がONとなる。この第1ヒーター15による温度制御は、従来から行われているPID制御によって行われ、第1ヒーター15を所定時間間隔でON・OFFさせることにより庫内温度を温度設定値(Ts)の付近に維持するための保温運転が行われる。
【0019】
一方、恒温器の運転開始時におけるステップ101での庫内温度(T)と前記ヒーター停止温度(Ts+t1)との比較で、庫内温度(T)がヒーター停止温度(Ts+t1)を超えていないと判断されたときには、ステップ101からこのステップ110に直接進んで前記保温運転の状態となる。
【0020】
この保温運転は、次のステップ111における庫内温度(T)とヒーター停止温度(Ts+t1)との比較で、庫内温度(T)がヒーター停止温度(Ts+t1)を超えるまで継続される。ステップ111で庫内温度(T)がヒーター停止温度(Ts+t1)を超えたと判断されると、ステップ112に進んで第1ヒーター15がOFFとなり、同時にタイマーがスタートして第1ヒーター15がOFFとなってからの経過時間(Tc)が始まる。この状態では、第1ヒーター15、第2ヒーター18及び冷却器16が全てOFFとなっている状態であり、庫内温度(T)は、庫内の熱負荷や外気温の状態によって自然に上昇あるいは下降する。
【0021】
この間、ステップ113で庫内温度(T)とヒーター停止温度(Ts+t1)とが比較され、庫内温度(T)がヒーター停止温度(Ts+t1)にまで下降したときには、ステップ110に戻って第1ヒーター15がONとなり、前記保温運転が再開される。一方、ステップ113において庫内温度(T)がヒーター停止温度(Ts+t1)を超えた状態と判断させたときには、ステップ114に進んで第1ヒーターOFF後の経過時間(Tc)と前記温度上昇時間設定値(Tb)とが比較され、この経過時間(Tc)が前記温度上昇時間設定値(Tb)を超えていないときはステップ113に戻る。
【0022】
そして、ステップ114において第1ヒーターOFF後の経過時間(Tc)が温度上昇時間設定値(Tb)を超えたと判断されると、前記ステップ102に戻って冷凍機がONとなり、冷却運転が再開される。以下、庫内温度(T)の変化に応じて前記手順が繰り返されることにより、庫内温度(T)が温度設定値(Ts)に応じた温度に制御される。
【0023】
例えば、恒温器の運転開始時における庫内温度(T)がヒーター停止温度(Ts+t1)より高く(ステップ101)、庫内の熱負荷や外気温の状態が庫内温度(T)を上昇させやすい状態のときには、図6に示すように、まず、冷凍機をONとして冷却運転を行い(ステップ102)、該冷却運転によって庫内温度(T)が前記冷凍機停止温度(Ts−t2)を超えたときに(ステップ103)、冷凍機をOFFとして冷却運転を終了するとともに(ステップ104)、第2ヒーターをONとして加熱運転を行う(ステップ105)。この加熱運転の経過時間(Tc)が前記冷却停止時間設定値(Ta)を超えない時間内に(ステップ106)、庫内温度(T)が前記冷凍機起動温度(Ts+t2)を超えたときには(ステップ107)、第2ヒーター18をOFFとして加熱運転を終了するとともに(ステップ108)、冷凍機を起動させて冷却運転を再開する(ステップ102)という手順が繰り返される。
【0024】
また、庫内の熱負荷や外気温の状態による庫内温度(T)の上昇が比較的緩やかな場合には、図7に示すように、まず、冷凍機をONとして冷却運転を行い(ステップ102)、該冷却運転によって庫内温度(T)が前記冷凍機停止温度(Ts−t2)を超えたときに(ステップ103)、冷凍機をOFFとして冷却運転を終了するとともに(ステップ104)、第2ヒーターをONとして加熱運転を行う(ステップ105)。この加熱運転による温度上昇が緩やかで、庫内温度(T)が前記冷凍機起動温度(Ts+t2)を超える前に経過時間(Tc)が冷却停止時間設定値(Ta)を超えた場合は(ステップ106)、第2ヒーター18をOFFとし(ステップ109)、第1ヒーター15をONとしてPID制御による保温運転を開始する(ステップ110)。
【0025】
さらに、庫内の熱負荷や外気温の状態による庫内温度(T)の上昇が極めて緩やかな場合には、図8に示すように、前記図7と同様に、冷凍機のON(ステップ102)、庫内温度(T)の低下による冷凍機のOFF(ステップ103、ステップ104)及び第2ヒーターのON(ステップ105)、経過時間(Tc)の超過による第2ヒーター18のOFF(ステップ109)及び第1ヒーター15のON(ステップ110)と進み、第1ヒーター15を連続的にON状態として庫内温度(T)を温度設定値(Ts)まで上昇させてから前記同様の保温運転状態となる。
【0026】
一方、図9に示すように、前記第1ヒーター15のPID制御による保温運転状態において庫内温度(T)がヒーター停止温度(Ts+t1)を超えたときには(ステップ111)、第1ヒーター15をOFFとし(ステップ112)、冷却器16に付着している氷の潜熱や外気温等により自然に庫内温度が低下して比例帯温度域に復帰するかを監視し(ステップ113)、温度上昇時間設定値(Tb)に設定されている時間内に庫内温度がヒーター停止温度(Ts+t1)以下、即ち比例帯温度に低下したら第1ヒーター15によるPID制御を再開し(ステップ110)、庫内温度(T)の高い状態が温度上昇時間設定値(Tb)に設定されている時間を超えたときには(ステップ114)、自然状態で比例帯温度域に温度が低下することがないと判断して冷凍機を起動し(ステップ102)、庫内の冷却運転を再開する。
【0027】
また、図10に示すように、恒温器の運転開始時における庫内の熱負荷や外気温の状態により、庫内温度(T)が前記ヒーター停止温度(Ts+t1)以下になっていたときには(ステップ102)、冷凍機をONとせずにそのまま第1ヒーター15によるPID制御を開始する(ステップ110)。
【0028】
このようにして庫内温度を制御するにあたり、冷凍機の運転を停止(OFF)した後、前記第2ヒーター18をONとして加熱運転を行うことにより、吸込口20から吸い込まれた庫内空気が第2ヒーター18で加熱されてから冷却器16を通過する状態となるので、冷却器16の除霜、解氷を行うことができ、冷却器16への着霜、着氷による冷却効率の低下を抑制することができる。また、このとき、冷却器16を通過する温調空気が霜や氷と熱交換を行って適度に冷却されるので、第1ヒーター15で温調空気を加熱する場合に比べて庫内温度の上昇も比較的穏やかなものとなる。これにより、冷凍機の停止時間を適度に長くすることができるので、冷却器16の除霜、解氷を効果的に行うことができる。加えて、加温運転時に水受け皿17内の水分の蒸発も促進するので、庫内の湿度低下を確実に抑えることができる。
【0029】
さらに、第2ヒーター18として第1ヒーター15に比べてヒーター容量の小さなものを使用することにより、加温運転時の消費電力量の削減が図れ、さらに、冷却器16の除霜、解氷を効果的に行えるので、冷却効率の低下を抑えられ、冷凍機における消費電力量の削減も図れる。
【0030】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、消費電力量の削減を図りながら確実な温度制御を行うことができる。また、試料からの水分の蒸発も抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の恒温器の一形態例を示す断面側面図である。
【図2】同じく断面正面図である。
【図3】同じく要部の断面側面図である。
【図4】同じく要部の断面正面図である。
【図5】本発明の温度制御方法の一例を示すフローチャートである。
【図6】庫内温度の変化に対する第1ヒーター、第2ヒーター及び冷却器の第1の作動状態例を示す図である。
【図7】庫内温度の変化に対する第1ヒーター、第2ヒーター及び冷却器の第2の作動状態例を示す図である。
【図8】庫内温度の変化に対する第1ヒーター、第2ヒーター及び冷却器の第3の作動状態例を示す図である。
【図9】庫内温度の変化に対する第1ヒーター、第2ヒーター及び冷却器の第4の作動状態例を示す図である。
【図10】庫内温度の変化に対する第1ヒーター、第2ヒーター及び冷却器の第5の作動状態例を示す図である。
【符号の説明】
11…仕切板、12…恒温器背面板、13…温調空気通路、14…循環ファン、15…第1ヒーター、16…冷却器、17…水受け皿、18…第2ヒーター、19…吹出口、20…吸込口、21…水抜きパイプ

Claims (4)

  1. 恒温器の庫内壁部に設けた温調空気通路に冷凍機の冷却器を配置し、該冷却器の上部に第1ヒーターを、下部に水受け皿をそれぞれ備え、かつ、温調空気通路の上部に温調空気の吹出口を、下部に庫内空気の吸込口をそれぞれ設けた恒温器において、前記水受け皿部分に第2ヒーターを設けるとともに、あらかじめ設定された温度設定値と、前記冷凍機を制御するデファレンシャル温度設定値と、前記第1ヒーターを制御する比例帯温度設定値と、庫内の温度状況とに基づいて前記冷凍機、第1ヒーター及び第2ヒーターのいずれかを作動させる温度調節器を備えていることを特徴とする恒温器。
  2. 前記第2ヒーターのヒーター容量が、前記第1ヒーターのヒーター容量よりも小さいことを特徴とする請求項1記載の恒温器。
  3. 請求項1記載の恒温器の温度制御方法であって、前記冷凍機による冷却運転が終了した直後の加熱運転は、前記第2ヒーターによって行うことを特徴とする恒温器の温度制御方法。
  4. 請求項1記載の恒温器の温度制御方法であって、前記温度調節器に設定された温度設定値(Ts)に対して、前記第1ヒーターの作動を制御するための比例帯温度設定値(t1)と、該比例帯温度設定値(t1)より小さな値で前記冷凍機の運転を制御するためのデファレンシャル温度設定値(t2)と、前記冷凍機が運転を停止している時間を判断用に用いるための冷却停止時間設定値(Ta)と、庫内温度が比例帯温度設定値より上昇している時間を判断用に用いるための温度上昇時間設定値(Tb)とをあらかじめ設定した状態で、庫内温度(T)の状況に応じて前記温度調節器は、
    運転開始時に庫内温度(T)が温度設定値(Ts)と比例帯温度設定値(t1)とから求められるヒーター停止温度(Ts+t1)を超えているときに冷凍機を運転して冷却運転を行う操作と、
    前記冷却運転によって庫内温度(T)が温度設定値(Ts)とデファレンシャル温度設定値(t2)とから求められる冷凍機停止温度(Ts−t2)を超えたときに冷凍機を停止して冷却運転を終了するとともに前記第2ヒーターを作動させて加熱運転を開始する操作と、
    前記冷却運転の停止からの経過時間(Tc)が前記冷却停止時間設定値(Ta)を超えない時間内に庫内温度(T)が前記温度設定値(Ts)とデファレンシャル温度設定値(t2)とから求められる冷凍機起動温度(Ts+t2)を超えたときに第2ヒーターを停止して加熱運転を終了するとともに冷凍機を起動させることにより冷却運転を再開する操作と、
    前記加熱運転で庫内温度(T)が前記冷凍機起動温度(Ts+t2)を超えていないときに該加熱運転の開始からの経過時間(Tc)が前記冷却停止時間設定値(Ta)を超えたときには、第2ヒーターを停止して第1ヒーターを作動させ、該第1ヒーターのPID制御により庫内温度を温度設定値付近に保つ保温運転を行う操作と、
    前記保温運転において庫内温度(T)が前記ヒーター停止温度(Ts+t1)を超えたときに第1ヒーターを停止し、庫内温度(T)が前記ヒーター停止温度(Ts+t1)を超えている状態が、前記第1ヒーターが停止してからの経過時間(Tc)が前記温度上昇時間設定値(Tb)を超えたときには、冷凍機を運転して冷却運転を行う操作と、
    運転開始時に庫内温度(T)が前記ヒーター停止温度(Ts+t1)を超えていないときに前記第1ヒーターを作動させてPID制御により前記保温運転を行う操作と、
    を行うことによって庫内温度を制御することを特徴とする恒温器の温度制御方法。
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