JP2004270533A - 機械式過給機 - Google Patents

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Abstract

【課題】タイミングギヤの耐久性やオイルシールの耐久性を低下させることなくフリクションロスを低減することのできる機械式過給機を提供する。
【解決手段】ギヤ室11に隣接してウォータジャケット35を設け、このウォータジャケット35に、エンジン冷却水回路50からの冷却水を流通させて暖機時等のギヤオイルの昇温をアシストすることにより、ギヤオイルの粘度を早期に所定の低粘度まで引き下げる。これにより、ルーツ式圧縮機1に用いるギヤオイルとして低温域で高い粘度を有するギヤオイルを採用した場合にも、ギヤオイルによるフリクションロスを早期に低減することができる。そして、低温域で高い粘度を有するギヤオイルを採用することにより、ギヤオイルが高温域で過剰な低粘度となることを防止することができ、タイミングギヤの耐久性やオイルシールの耐久性を向上することができる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、互いに歯合する複数のロータが複数のタイミングギヤを介して駆動される機械式過給機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、車両等のエンジンに採用される過給機としては、エンジンの出力軸等によって駆動される機械式過給機がある。機械式過給機は、一般に、ハウジング内に収容された複数のロータが互いに同期して回転されることで過給圧を発生する構成をなし、これらロータへの駆動力の伝達は複数のタイミングギヤによって行われる。
【0003】
この種の機械式過給機においては、エンジンの燃費向上を目的として、稼働効率を向上するための様々な対策が行われている。例えば、特許文献1には、ロータを収容するハウジング(ハウジング本体)の内周面にコーティングによる樹脂皮膜を形成し、ロータとハウジング本体との間のクリアランスを小さく保つことによって吸入空気のリーク損失を低減する技術が開示されており、さらに、樹脂皮膜を冷却するための冷却水通路をハウジング本体に設けることで、樹脂皮膜の溶損や剥離を防止する技術が開示されている。また、例えば、特許文献2には、機械式過給機のハウジング(ハウジング本体)にウォータジャケットを設け、加圧される吸入空気を冷却することで、吸入空気の充填効率を向上させる技術が開示されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平6−229248号公報
【0005】
【特許文献2】
特開平5−141260号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、機械式過給機において、さらなる稼働効率の向上を実現するためには、ロータを駆動するタイミングギヤのフリクションロスを低減することが要求される。タイミングギヤのフリクションロスは、特に、これらを潤滑するギヤオイルの粘度が高い冷態時に大きくなる。従って、低温域近傍での粘度が低いギヤオイルを選択すれば、タイミングギヤによるフリクションロスの低減を図ることが可能となる。
【0007】
しかしながら、一般にギヤオイルの粘度は昇温に伴って低下するため、低温域での粘度が低いギヤオイルを選択すると、逆に、高温域での粘度が過剰に低下し、その結果、タイミングギヤの耐久性やオイルシールの耐久性が低下する虞がある。
【0008】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、タイミングギヤの耐久性やオイルシールの耐久性を低下させることなくフリクションロスを低減することのできる機械式過給機を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1記載の発明は、ギヤ室に収容されたタイミングギヤによってロータを駆動し、エンジンの吸入空気を過給する機械式過給機において、上記ギヤ室に隣接して設けたウォータジャケットと、上記エンジンを冷却するエンジン冷却水回路からの冷却水を上記ウォータジャケットに循環する冷却水循環通路とを備えたことを特徴とする。
【0010】
また、請求項2記載の発明による機械式過給機は、請求項1記載の発明において、上記冷却水循環通路の上流端または下流端は、上記エンジンとラジエータとを連通する上記エンジン冷却水回路上の通路上であって、且つ、冷却水温度の低温時に上記通路を遮断するバルブ手段よりも上記エンジン側に連通されていることを特徴とする。
【0011】
また、請求項3記載の発明による機械式過給機は、請求項1記載の発明において、上記エンジン冷却水回路上で上記エンジンとラジエータとを連通する通路に介装されるとともに、上記冷却水循環通路の上流端または下流端を上記通路を介して上記エンジンに連通するバルブ手段を有し、上記バルブ手段は、冷却水温度の低温時に、上記エンジンと上記ラジエータとの間の冷却水の流通を遮断するとともに、上記エンジンから上記冷却水循環通路への冷却水の流通を許容し、上記冷却水温度の高温時に、上記エンジンと上記ラジエータとの間の冷却水の流通を許容するとともに、上記エンジンから上記冷却水循環通路への冷却水の流通を遮断することを特徴とする。
【0012】
また、請求項4記載の発明による機械式過給機は、請求項1乃至請求項3の何れかに記載の発明において、上記ウォータジャケットは、上記ロータを収容するハウジング本体に最外位置で冠設されるギヤカバーに配設されることを特徴とする。
【0013】
また、請求項5記載の発明による機械式過給機は、請求項1乃至請求項4の何れかに記載の発明において、上記ウォータジャケットは、少なくとも、上記ギヤ室内で上記タイミングギヤを潤滑するギヤオイルの貯留位置に対応して設けられていることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1乃至図5は本発明の第1の実施の形態に係わり、図1は機械式過給機を一部展開して示す要部断面図、図2はギヤカバーの平面図、図3はエンジン冷却系の概略構成図、図4は冷却水温度及びギヤオイル温度の推移を示す図表、図5はギヤオイルの温度と粘度との関係を示す図表である。
【0015】
図1において、符号1は機械式過給機の一例としてのルーツ式圧縮機を示す。このルーツ式圧縮機1は、一端が開口された中空のハウジング本体5と、このハウジング本体5の開口端側に冠設される中間部材6と、この中間部材6に冠設されるケース部材としてのギヤカバー7とを有して構成されている。これら中間部材6及びギヤカバー7は、所定に位置決めされた状態でハウジング本体5に一体的に締結固定され、これにより、ハウジング本体5と中間部材6との間にロータ室10が構成されるとともに、中間部材6とギヤカバー7との間にギヤ室11が構成される。
【0016】
ロータ室10内には、互いに同形のまゆ形に形成された一対のロータ14,15が収容され、これら各ロータ14,15が、ロータ軸16,17にそれぞれ固設されている。各ロータ軸16,17は、ベアリング21,22、及び、ベアリング23,24を介して、ハウジング本体5と中間部材6との間にそれぞれ架設され、これにより、各ロータ14,15が、ロータ室10内で回転自在に軸支されている。ここで、図中符号20は各ロータ14,15の軸方向に沿って貫通する肉抜き孔を示し、これら肉抜き孔20によって各ロータ14,15の慣性モーメントが軽減される。
【0017】
ロータ軸16の他端部(図1中左端部)は、ロータ室10の外部に露呈され、このロータ軸16の他端部に入力プーリ25が締結固設されている。入力プーリ25は、ベルト(図示せず)を介してクランクシャフト側プーリ(図示せず)に連結されるもので、例えば、クランクシャフト側プーリに組み込まれた電磁クラッチ(図示せず)が締結された際に、エンジン駆動力をロータ軸16に伝達するようになっている。
【0018】
一方、各ロータ軸16,17の一端部(図1中右端部)は、中間部材6を貫通してギヤ室11内に露呈されている。ギヤ室11内には一対のタイミングギヤ26,27が収容されており、これらタイミングギヤ26,27が各ロータ軸16,17の一端部にそれぞれ固設されている。各タイミングギヤ26,27は、互いに噛合されてギヤ列を構成し、ロータ軸16からエンジン駆動力が入力された際に、所定の位相差をもって各ロータ14,15を互いに逆方向に同期回転させる。これにより、エンジンの吸気系において、図示しない吸入口からロータ室10内に導入された吸入空気は、所定に圧縮された後、図示しない吐出口から吐出されるようになっている。
【0019】
ここで、ギヤ室11は、中間部材6とギヤカバー7との接合面に介装されたオイルシール30と、中間部材6と各ロータ軸16,17との間に介装されたオイルシール31,32によって、液密に構成されている。そして、このように液密に構成されたギヤ室11の内部には、各タイミングギヤ26,27を潤滑するためのギヤオイルが貯留されている。本実施の形態において、ルーツ式圧縮機1は、ロータ軸17とロータ軸16とが上下方向に対してやや傾斜して配列されるように車載されるもので、ギヤ室11には、このような車載状態で、タイミングギヤ26の約半分程度を浸漬する量のギヤオイルが貯留されている(図2参照)。なお、図1,2において、符号33はオイルドレインプラグを示し、このオイルドレインプラグ33は、ギヤオイルの液面34よりも上方でギヤカバー7に配設されている。
【0020】
また、図1,2に示すように、ギヤカバー7には、ギヤ室11に隣接するウォータジャケット35が一体的に設けられている。ウォータジャケット35は、オイルドレインプラグ33を回避する位置で、少なくともその一部が、ギヤオイルの貯留位置に対応するよう配設されるもので、本実施の形態において、ウォータジャケット35は、タイミングギヤ26に対向する略円形のウォータジャケットで構成されている。
【0021】
また、ウォータジャケット35には冷却水吸入ポート36と冷却水吐出ポート37とが開口され、冷却水吸入ポート36に冷却水通路38の下流端38bが接続されているとともに、冷却水吐出ポート37に冷却水通路39の上流端39aが接続されている。そして、冷却水通路38及び冷却水通路39は、その上流端38a及び下流端39bが後述するエンジン冷却水回路50にそれぞれ連通接続されることにより、エンジン冷却水回路50からウォータジャケット35に冷却水を循環する冷却水循環通路を構成する。
【0022】
図3に示すように、エンジン冷却水回路50は、エンジン51内に形成されたウォータジャケット52と、ウォータジャケット52の吸入ポート53をラジエータ54に連通接続する冷却水通路55と、吸入ポート53と冷却水通路55との間に介装されウォータジャケット52側に冷却水を圧送するウォータポンプ56と、ウォータジャケット52の吐出ポート57をラジエータ54に連通する通路としてのリターン通路58と、リターン通路58の中途に介装され冷却水温度に応じて当該リターン通路58の中途を開閉するバルブ手段としての周知のサーモスタット59と、サーモスタット59よりもエンジン51側で冷却水通路55とリターン通路58とをバイパスする循環通路60と、を有して構成されている。
【0023】
このようなエンジン冷却水回路50に対し、冷却水通路38の上流端38a(すなわち、冷却水循環通路の上流端)は、サーモスタット59よりもエンジン51側で、リターン通路58に連通接続されている。一方、冷却水通路39の下流端39b(すなわち、冷却水循環通路の下流端)は、ウォータポンプ56の直上流近傍で、冷却水通路55に連通接続されている。
【0024】
次に、上述の構成による作用について説明する。
エンジン51が冷態始動された際等の暖機時において、エンジン冷却水回路50のリターン通路58は、その中途がサーモスタット59によって閉鎖されている。すなわち、エンジン冷却水回路50において、エンジン51の吐出ポート57から吐出された冷却水のラジエータ54への流通が遮断されている。従って、エンジン51の吐出ポート57から吐出された冷却水は、主として、循環通路60を経由して吸入ポート53に環流されるとともに、ウォータジャケット35を経由して吸入ポート53に環流される。
【0025】
これにより、例えば図4に1点鎖線で示すように、冷却水温度が早期に昇温されるとともに(図4中1点鎖線参照)、ギヤ室11内に貯留されているギヤオイルが冷却水温度に追従して昇温される(図4中実線参照)。すなわち、ラジエータ54への冷却水の循環が遮断されていることにより、冷却水温度は早期に昇温される。また、ラジエータへ54への循環が遮断された冷却水は、冷却水通路38,39を介してウォータジャケット35に循環されるため、ギヤ室11内に貯留されているギヤオイルは、タイミングギヤ26,27の潤滑等による昇温に加え、冷却水との間の熱交換による昇温によって早期に昇温される。
【0026】
ここで、比較例として、同様の運転状況下において、ギヤオイルがタイミングギヤ26,27の潤滑等のみによって昇温される際の温度特性を図4中の2点鎖線で示す。この温度特性との比較からも明らかなように、冷却水との間で熱交換が行われたギヤオイルとそうでないギヤオイルとの暖機時における温度は、10℃〜20℃程度異なる。この場合、ギヤオイルの粘度は、昇温に伴って指数関数的に低下するものであるので(図5参照)、10℃〜20℃程度高く昇温されるだけでも格段に低下される。すなわち、ギヤオイルは、冷却水との間で熱交換がなされることによって、その粘度が早期に所定の低粘度まで引き下げられる。そして、この粘度低下によって、ギヤオイルによるフリクションロスは、格段に改善される。
【0027】
その後、冷却水温度が所定温度(例えば90℃)まで昇温されると、サーモスタット59の作用によって、エンジン51の吐出ポート57からの冷却水がラジエータ54側にも流通され、エンジン冷却水回路50中の冷却水温度が所定温度(例えば90℃)に維持される。
【0028】
これに伴い、暖機後においては、ウォータジャケット35を循環する冷却水の温度も安定し、ギヤオイルは、主としてタイミングギヤ26,27の潤滑等によって緩やかに昇温され、所定温度近傍で保持される。
【0029】
なお、ルーツ式圧縮機1が高回転で駆動された場合等には、タイミングギヤ26,27の潤滑等によって多大な熱が発生することも考えられるが、このような場合には、逆に、ウォータジャケット35内の冷却水によって、ギヤオイルの過剰な昇温が抑制される。
【0030】
このような実施の形態によれば、ギヤ室11に隣接してウォータジャケット35を設け、このウォータジャケット35に、エンジン冷却水回路50からの冷却水を流通させて暖機時等のギヤオイルの昇温をアシストすることにより、ギヤオイルの粘度を早期に所定の低粘度まで引き下げることができる。従って、低温域で比較的高い粘度を有するギヤオイルをルーツ式圧縮機1のギヤオイルとして採用した場合にも、当該ギヤオイルによるフリクションロスを早期に低減することができる。そして、低温域で高い粘度を有するギヤオイルを採用することにより、ギヤオイルが高温域で過剰な低粘度となることを防止することができ、タイミングギヤの耐久性やオイルシールの耐久性を向上することができる。換言すれば、暖機時等のギヤオイルの昇温を冷却水でアシストする構成をルーツ式圧縮機1に付加することで、高温域で要求される粘性特性を基準としてギヤオイルを選択することができ、タイミングギヤの耐久性やオイルシールの耐久性の向上と、フリクションロスの低減とを両立することができる。
【0031】
また、冷却水通路38の上流端38aをサーモスタット59よりもエンジン51側でリターン通路58に連通することにより、新たな構成を追加することなく、ウォータジャケット35に循環する冷却水の適切な流量制御を行うことができる。すなわち、上記構成とすることで、サーモスタット59が閉じられた暖機時等にウォータジャケット35への冷却水の流量を増加させることができ、ギヤオイルを多量の冷却水で早期に昇温させて所定の低粘度まで引き下げることができる。
【0032】
また、ギヤ室11にウォータジャケット35を隣接させるという観点からすれば中間部材6内にウォータジャケット35を設けることも可能であるが、ハウジング本体5に最外位置で冠設されるギヤカバー7にウォータジャケット35を設けることにより、ウォータジャケット35を循環する冷却水の熱によってロータ14,15と中間部材6とのクリアランス等に悪影響を及ぼすことを防止できる。さらに、ギヤカバー7側にウォータジャケッ35を設けることにより、ルーツ式圧縮機1の内部での構造を複雑化させることを防止でき、ルーツ式圧縮機1の大型化を抑制することができる。
【0033】
また、ギヤ室11内でのギヤオイルの貯留位置に対応してウォータジャケット35を配設することにより、ギヤオイルと冷却水との間の熱効交換を効率よく行うことができる。
【0034】
なお、上述の実施の形態によるルーツ式圧縮機1は、冷却水通路55の中途にサーモスタット59が介装されたエンジン冷却水回路50に適用することも可能である。この場合、冷却水通路39の下流端39bを、サーモスタット59よりもエンジン51側で冷却水通路55に連通することにより、上述と同様の作用効果を実現することができる。
【0035】
次に、図6は本発明の第2の実施の形態に係わり、図6はエンジン冷却系の概略構成図である。なお、本実施の形態において、ルーツ式圧縮機(機械式過給機)1は、冷却水通路38の上流端38aに連設されるバルブ手段としてのサーモスタット65を有して構成されており、このサーモスタット65が、上述のサーモスタット59に代えてエンジン冷却水回路50のリターン通路58に介装されている点が、上述の第1の実施の形態と異なる。その他、同様の構成については、同符号を付して説明を省略する。
【0036】
図6において、サーモスタット65は、いわゆる三方バルブとしての機能を有し、循環通路60よりもラジエータ54側で、リターン通路58の中途に介装されている。
【0037】
本実施の形態において、サーモスタット65は、冷却水温度の低温時(例えば90℃以下の場合)に、リターン通路58の中途を遮断してエンジン51とラジエータ54との間の冷却水の流通を遮断するとともに、リターン通路58のエンジン51側と冷却水通路38とを連通してエンジン51からウォータジャケット35への冷却水の流通を許容するようになっている。その一方で、サーモスタット65は、冷却水温度の高温時(例えば90度以上の場合)に、リターン通路58の中途を開放してエンジン51とラジエータ54との間の冷却水の流通を許容するとともに、冷却水通路38をリターン通路58から遮断してエンジン51からウォータジャケット35への冷却水の流通を遮断するようになっている。
【0038】
このような実施の形態によれば、上述の第1の実施の形態と略同様の作用効果を奏することができる。
【0039】
なお、本実施の形態によるルーツ式圧縮機1は、冷却水通路39の下流端39bにサーモスタット65を連設し、このサーモスタット65を、循環通路60よりもラジエータ54側で、エンジン冷却水回路50の冷却水通路55の中途に介装してもよい。
【0040】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、タイミングギヤの耐久性やオイルシールの耐久性を低下させることなくフリクションロスを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係わり、機械式過給機を一部展開して示す要部断面図
【図2】同上、ギヤカバーの平面図
【図3】同上、エンジン冷却系の概略構成図
【図4】同上、冷却水温度及びギヤオイル温度の推移を示す図表
【図5】同上、ギヤオイルの温度と粘度との関係を示す図表
【図6】本発明の第2の実施の形態に係わり、エンジン冷却系の概略構成図
【符号の説明】
1 … ルーツ式圧縮機(機械式過給機)
5 … ハウジング本体
7 … ギヤカバー
11 … ギヤ室
14,15 … ロータ
26,27 … タイミングギヤ
35 … ウォータジャケット
38,39 … 冷却水通路(冷却水循環通路)
38a … 上流端(冷却水循環通路の上流端)
39b … 下流端(冷却水循環通路の下流端)
50 … エンジン冷却水回路
51 … エンジン
54 … ラジエータ
59 … サーモスタット(バルブ手段)
65 … サーモスタット(バルブ手段)

Claims (5)

  1. ギヤ室に収容されたタイミングギヤによってロータを駆動し、エンジンの吸入空気を過給する機械式過給機において、
    上記ギヤ室に隣接して設けたウォータジャケットと、
    上記エンジンを冷却するエンジン冷却水回路からの冷却水を上記ウォータジャケットに循環する冷却水循環通路とを備えたことを特徴とする機械式過給機。
  2. 上記冷却水循環通路の上流端または下流端は、上記エンジンとラジエータとを連通する上記エンジン冷却水回路上の通路上であって、且つ、冷却水温度の低温時に上記通路を遮断するバルブ手段よりも上記エンジン側に連通されていることを特徴とする請求項1記載の機械式過給機。
  3. 上記エンジン冷却水回路上で上記エンジンとラジエータとを連通する通路に介装されるとともに、上記冷却水循環通路の上流端または下流端を上記通路を介して上記エンジンに連通するバルブ手段を有し、
    上記バルブ手段は、冷却水温度の低温時に、上記エンジンと上記ラジエータとの間の冷却水の流通を遮断するとともに、上記エンジンから上記冷却水循環通路への冷却水の流通を許容し、
    上記冷却水温度の高温時に、上記エンジンと上記ラジエータとの間の冷却水の流通を許容するとともに、上記エンジンから上記冷却水循環通路への冷却水の流通を遮断することを特徴とする請求項1記載の機械式過給機。
  4. 上記ウォータジャケットは、上記ロータを収容するハウジング本体に最外位置で冠設されるギヤカバーに配設されることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載の機械式過給機。
  5. 上記ウォータジャケットは、少なくとも、上記ギヤ室内で上記タイミングギヤを潤滑するギヤオイルの貯留位置に対応して設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載の機械式過給機。
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