JP2004270249A - 直結軌道に用いる枕木 - Google Patents

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Abstract

【課題】直結軌道においてレールを持ち上げる必要がなく、容易に枕木交換が行えるようにする。
【解決手段】レール直下部のみに形成されたブロック(2)を分割あるいは取り外し可能な継材(3)で繋いだものである。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はレール直下で列車の荷重を受ける部分のみブロックを形成した直結軌道に用いる枕木に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、列車走行時の騒音が少ないバラスト軌道が用いられているが、その保守、維持に人手と費用を要するため、コンクリート床版に直接レールを取り付ける省力型の直結軌道が用いられるようになっている。省力型軌道構造において軽量化、建設コストの低減化を図るために短枕木を用いることも行われている。
【0003】
【特許文献1】特開平11ー209901号公報(図3)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
直結軌道における枕木は、通常、その下面をコンクリートで支持してレール荷重を受けとめると共に、側面をコンクリートで拘束して横方向にずれないようにしている。このような構造をしているため、軌道位置を修正したり、枕木の取替えが必要になった場合、枕木は上方にしか抜き取ることができない。そのため、一旦レールを取り外ないと枕木交換をすることができない。しかし、近年のように、ロングレール化した状態では、レールを持ち上げて枕木を交換する作業は容易なことではないが、上記特許文献1には枕木交換についての観点はない。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決しようとするもので、直結軌道においてレールを持ち上げる必要がなく、容易に枕木交換が行えるようにすることを目的とする。
そのために本発明の直結軌道に用いる枕木は、レール直下部のみに形成されたブロックを分割あるいは取り外し可能な継材で繋いだことを特徴とする。
また、本発明は、前記継材はネジまたはボルトで繋ぎあわされる部材からなることを特徴とする。
また、本発明は、枕木の平断面が矩形で、平面的なテーパーが付けられていないことを特徴とする。
また、本発明は、前記枕木の下面及び側面にゴムを貼り、その周囲をモルタル等の硬化材で固めたことを特徴とする。
また、本発明は、レール直下部のみに形成されたブロックにレール間側に向かって幅が狭くなる平面的なテーパーを付け、周囲をコンクリート等で拘束したことを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
図1は本実施形態の枕木の構造を説明する図、図2は枕木間を接続する継材を説明する図、図3は本実施形態の枕木の1例を説明する図である。
本実施形態の枕木はレール直下部にのみ形成されたブロックを継材で繋いだ構造であり、レール1直下に枕木ブロック2が配置され、その間を継材3で連結している。
【0007】
図2に示すように、継材3は各ブロックから延びる棒状部材の端部に形成されたネジ5をカプラー4にねじ込んで接続した構造(図2(a))、或いはそれぞれのブロックから延びて繋ぎ合わせる部材、例えば形鋼6の端部をボルト7で繋ぎ合わせる構造(図2(b))からなり、枕木を据えつけた後、将来取り替える場合には、この継材の繋ぎ部分を分離し、各ブロックをレール間に引き出し、レールはそのままにしてレールとレールの間から取り出そうというものである。
【0008】
図3は継材をネジで繋いだ枕木構造(図2(a)のケース)を示し、図4は継材3を分割し、枕木2を取り外す状態を示している。
枕木ブロック2はレール1の直下部にのみ形成され、各ブロック間を継材3で繋いだ構造である。従って、ネジ5の部分で分離し、図4の状態にすればブロック2をレール1間の中央部分に引き出すことができ、レールをそのままにして容易に取り外すことができる。
【0009】
図5は他の実施形態の枕木形状を説明する図で、図5(a)は横断面図、図5(b)は平断面図である。
この例では、枕木2の形状は横断面、平断面とも台形状で、その下面および周囲にゴム10を貼り、その周囲がコンクリート等11で固定される。図5(b)の平面図に示すように、枕木2はレールと直交する方向において、レール間側に向かって幅が狭くなるように平面的なテーパーがつけられており、このテーパーにより、ブロックに対してレール間の方向に作用する力に対抗できるのでブロック間を繋ぐ継材は省略することが可能である。なお、このテーパーはそれほど大きくないため、その側面のゴム10を取り除くことにより、何らかの理由で取り外す必要がある場合には、レール間側へブロックを引き出すことが可能である。
【0010】
図6はブロックの平断面が矩形の場合を示す図である。
平面的なテーパーがつけられていない構造の場合には、レール間の方向に作用する力に対抗できないので枕木ブロック間を継材3で繋ぐようにする。枕木に平面的なテーパーがないので、継材3を取り外すことにより、容易に枕木ブロックを取り外すことが可能である。
【0011】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、レール直下部のみ形成されたブロックにより、枕木を構成し、ブロック間を円形の継材をネジで結んだものやL型の継材をボルトで結んだ構造として繋ぎ合わせる、あるいは枕木に平面的なテーパーをつけることにより継材を省略するようにしたので、枕木の交換に必要が生じた場合、継材を使用した場合でも、継材を分割して取り外すことにより枕木ブロックをレール間に引き出し、容易に取り除くことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の枕木の構造を説明する図である。
【図2】枕木間を接続する継材を説明する図である。
【図3】本発明の枕木の1例を説明する図である。
【図4】継材を分割し、枕木を取り外し状態を説明する図である。
【図5】継材を使用しない枕木ブロックの例を示す図である。
【図6】他の枕木ブロックの例を示す図である。
【符号の説明】
1…レール、2…ブロック、3…継材、4…カプラー、5…ネジ、6…形鋼、7…ボルト、10…ゴム。

Claims (5)

  1. レール直下部のみに形成されたブロックを分割あるいは取り外し可能な継材で繋いだことを特徴とする直結軌道に用いる枕木。
  2. 前記継材はネジまたはボルトで繋ぎあわされる部材からなることを特徴とする請求項1記載の枕木。
  3. 枕木の平断面が矩形で、平面的なテーパーが付けられていないことを特徴とする請求項1または2記載の枕木。
  4. 前記枕木の下面及び側面にゴムを貼り、その周囲をモルタル等の硬化材で固めたことを特徴とする請求項1乃至3何れか記載の枕木。
  5. レール直下部のみに形成されたブロックにレール間側に向かって幅が狭くなる平面的なテーパーを付け、周囲をコンクリート等で拘束したことを特徴とする直結軌道に用いる枕木。
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