JP2004270015A - 材料表面の洗浄方法及び洗浄装置 - Google Patents
材料表面の洗浄方法及び洗浄装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004270015A JP2004270015A JP2003066077A JP2003066077A JP2004270015A JP 2004270015 A JP2004270015 A JP 2004270015A JP 2003066077 A JP2003066077 A JP 2003066077A JP 2003066077 A JP2003066077 A JP 2003066077A JP 2004270015 A JP2004270015 A JP 2004270015A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- carbon dioxide
- gas
- dry ice
- ice snow
- sample
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Abstract
【課題】複雑な設備を必要とせず、材料を加熱をすることなしに、ドライアイススノーまたは炭酸ガスにより材料表面の洗浄を行う方法および洗浄装置を提供する。
【解決手段】ドライアイススノーまたは炭酸ガスを材料表面に噴射し、材料表面を洗浄するにあたり、前記材料の周囲を不活性ガスおよび/または炭酸ガス雰囲気に保持した状態で、前記ドライアイススノーまたは炭酸ガスを前記材料表面に噴射する材料表面の洗浄方法。また、密閉可能でかつ内部が不活性ガスおよび/または炭酸ガス雰囲気に保持可能な容器と、該容器外周部に設置される排気孔と、該容器外周部に貫設され、ドライアイススノーの発生、洗浄用ガスと不活性ガスおよび/または炭酸ガスの噴射を行うドライアイススノー発生およびガス噴射装置と、該装置に不活性ガスおよび/または炭酸ガスを供給するための雰囲気保持用ガス供給手段を有する材料表面の洗浄装置。
【選択図】 図1
【解決手段】ドライアイススノーまたは炭酸ガスを材料表面に噴射し、材料表面を洗浄するにあたり、前記材料の周囲を不活性ガスおよび/または炭酸ガス雰囲気に保持した状態で、前記ドライアイススノーまたは炭酸ガスを前記材料表面に噴射する材料表面の洗浄方法。また、密閉可能でかつ内部が不活性ガスおよび/または炭酸ガス雰囲気に保持可能な容器と、該容器外周部に設置される排気孔と、該容器外周部に貫設され、ドライアイススノーの発生、洗浄用ガスと不活性ガスおよび/または炭酸ガスの噴射を行うドライアイススノー発生およびガス噴射装置と、該装置に不活性ガスおよび/または炭酸ガスを供給するための雰囲気保持用ガス供給手段を有する材料表面の洗浄装置。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、材料表面の洗浄方法および洗浄装置に関し、鉄鋼材料の製造工程において、鋼板の表面のスケール、有機物汚染、およびパーティクル等の除去するための方法および装置として好適である。
【0002】
【従来の技術】
様々な材料の製造工程において、材料表面の清浄度は、製品の特性に決定的な影響を及ぼすことが多い。例えば、鉄鋼材料の場合、熱間圧延、冷間圧延された、鋼板の表面には、スケール、圧延油、あるいは金属粉等が付着している。このような物が付着した鋼板に後工程でめっき等の表面処理を施すと、表面品質に関わる欠陥が発生する。そのため、鋼板の表面に付着したスケール、圧延油、あるいは金属粉等を除去する必要がある。これらの付着物を除去する方法として、一般に浸漬式電解洗浄方法が知られている。しかし浸漬式電解洗浄のみでは洗浄力が低いため、通常、浸漬式電解洗浄を行なう前に、あらかじめアルカリ水溶液によって鋼板を脱脂し、浸漬式電解洗浄を行った後、ブラシロールによって仕上げ洗浄を行っている。このように鋼板の浸漬式電解洗浄は工程が複雑であり、コストを上昇させる原因になっている。また、複雑な工程を経て電解洗浄を行なっても、圧延油等の油脂分を完全に除去できないことや、洗浄液からの汚染が発生する場合があり、めっき等の後工程で表面品質に関わる欠陥が発生し、歩留りが低下する原因にもなっていた。 また、洗浄に使用した後の廃液は、一部、リサイクルされているが、廃液処理するために中和等の工程が新たに必要となる。そして、無害化されているとはいえ、廃液が発生することは環境に与える影響が皆無とはいいがたい。
【0003】
このような状況の中で、浸漬式電解洗浄を使用しない方法として、ドライアイススノーを用いて各種被洗浄物を洗浄する装置および洗浄方法が考案されている。たとえば、液化炭酸ガスを断熱膨張させ、雪状のドライアイス(以下「ドライアイススノー」と称す)を発生させ、このドライアイススノーあるいはドライアイススノーと噴射ガスとを被洗浄面に吹き付けて、被洗浄面上の有機物、酸、炭化水素及びその他不純物を除去する装置がある(例えば、特許文献1、特許文献2)。この装置では、洗浄時ドライアイススノーによって被洗浄面が冷却され、水分、有機物の凝縮液ができるため、赤外線ランプ等を用い加熱し、被洗浄面を例えば20℃に保つことにより、効率よく洗浄作業ができることが開示されている。
【0004】
また、被洗浄物にドライアイススノーを吹き付けて洗浄するに際し、ドライアイススノーを間欠的に供給し、噴射用ガスを連続的に供給することにより表面の結露を防ぐ方法が開示されている(例えば、特許文献3)。
【0005】
【特許文献1】
実開平3−7984号公報
【0006】
【特許文献2】
実開平5−49258号公報
【0007】
【特許文献3】
特開2001−277116号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1および特許文献2では、ドライアイススノーは約−80℃の低い温度を有しているため、連続的に洗浄を行った場合、材料表面の温度低下と同時に洗浄雰囲気温度が降下することになる。その結果、空気中の水分が結露して、材料表面に付着し、酸化等により材料が使用不可能となってしまうという問題を有している。また、被洗浄物を保温する方法が取られているが、表面から冷却されること、被洗浄物の熱伝導により熱の応答が悪いことにより、材料表面を20℃程度に制御して保つことは容易ではない。また、温度制御を誤った場合には、材料表面の酸化が促進されるといったデメリットもある。このように ドライアイススノーを用いた材料表面の洗浄は、溶液を使用しない為、環境負荷は小さいが、冷却による結露があり、試料を制御して加熱する必要がある。
【0009】
また、特許文献3では、加熱無しで洗浄が可能としているが、この方法は装置が複雑になり、過度のメンテナンスおよびコスト高をまねく。
【0010】
さらに、上記の従来技術では、発生する炭酸ガスは基本的に大気開放であり、地球温暖化に悪影響を及ぼすことを考慮すると、鉄鋼材料のように大量の被洗浄物、あるいはその連続処理には適用できないものである。
【0011】
本発明は、以上のような状況を鑑みなされたもので、複雑な設備を必要とせず、材料を加熱をすることなしに、ドライアイススノーまたは炭酸ガスにより材料表面の洗浄を行う方法および洗浄装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決すべく検討した結果、以下のような知見を得た。
【0013】
ドライアイススノーを材料表面に噴射することにより材料表面が結露するのは、材料が結露点以下に冷却されること、および材料表面の周囲に水分が存在するためである。そこで、発明者らはドライアイススノーまたは炭酸ガスにより洗浄される試料周囲の雰囲気を、水分をほとんど含まない、不活性ガスおよび/または炭酸ガスとすることにより、試料の加熱や特殊な装置を用いることなく、結露や表面の酸化を生じること無しに、材料表面を洗浄できることを見出した。
【0014】
本発明は、上記のような知見に基づいてなされたものであり、以下のような構成を有する。
【0015】
[1]ドライアイススノーまたは炭酸ガスを材料表面に噴射し、材料表面を洗浄するにあたり、前記材料の周囲を不活性ガスおよび/または炭酸ガス雰囲気に保持した状態で、前記ドライアイススノーまたは炭酸ガスを前記材料表面に噴射することを特徴とする材料表面の洗浄方法。
【0016】
[2]上記[1]において、材料周囲の雰囲気保持に使用した不活性ガスおよび/または炭酸ガスを雰囲気保持用ガスとして再利用することを特徴とする材料表面の洗浄方法。
【0017】
[3]上記[1]または[2]において、前記材料が鋼板であることを特徴とする材料表面の洗浄方法。
【0018】
[4]密閉可能でかつ内部が不活性ガスおよび/または炭酸ガス雰囲気に保持可能な容器と、該容器外周部に設置される排気孔と、該容器外周部に貫設され、ドライアイススノーの発生、洗浄用ガスと不活性ガスおよび/または炭酸ガスの噴射を行うドライアイススノー発生およびガス噴射装置と、該装置に不活性ガスおよび/または炭酸ガスを供給するための雰囲気保持用ガス供給手段を有することを特徴とする材料表面の洗浄装置。
【0019】
[5]上記[4]において、材料周囲の雰囲気保持に使用された不活性ガスおよび/または炭酸ガスの一部もしくは全部を回収し、回収された不活性ガスおよび/または炭酸ガスを、再度、雰囲気保持用ガスとして使用するための雰囲気保持用ガス循環手段をさらに有することを特徴とする材料表面の洗浄装置。
【0020】
[6]上記[4]または[5]において、前記ドライアイススノー発生およびガス噴射装置は、複数の噴射ノズルを有することを特徴とする材料表面の洗浄装置。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0022】
図1は、本発明の洗浄装置の一実施形態を示す概略図である。図1において、4は密閉可能でかつ内部が炭酸ガス雰囲気に保たれた容器であり、容器4内には試料3が設置され、外周部には排気孔2が設置され、さらに外周部にはドライアイススノー発生およびガス噴射装置1が貫設されている。また、ドライアイススノー発生およびガス噴射装置1には、炭酸ガス供給部5が接続されている。
【0023】
前記容器4は、排気孔2およびドライアイススノー発生およびガス噴射装置1を貫設させるための孔を除いて密閉されており、試料3の周囲を中心に不活性ガスおよび/または炭酸ガス雰囲気に保持することが可能となっている。なお、図1においては、不活性ガスおよび/または炭酸ガスはドライアイススノー発生およびガス噴射装置1より噴射されるが、別途、容器4の外周部を貫設するガスパ−ジ用の配管を設けてもよい。また、試料を出し入れするための開閉扉、内部を観察するための窓等を設けることができる。形状及び大きさは特に限定しない。容器4は、例えば、塩化ビニール等の高分子シート、アクリル板等の高分子板、あるいは金属板等を材料とすることができる。
【0024】
前記試料3は、特に限定するものではない。しかし、試料3は、ドライアイススノーを試料3の表面に向かって噴射し洗浄する際に、噴射により容易に動くことのないように固定する必要がある。この時の固定方法は特に限定されない。例えば、試料3をx、 yの面内二方向およびz方向(高さ方向)に手動、あるいは自動で移動できるステージを設け、その上に試料を固定する。このような点から試料3を固定し、試料3を手動、あるいは自動で回転させる機能を有しているステージを容器4内に設けることが好ましい。さらに、試料3の移動、回転を、ドライアイススノーの噴射と連携して行うことにより、試料3の表面を均一にかつより効果的に洗浄することができる。
【0025】
前記排気孔2は、形状およびサイズをとくに限定するものではないが、容器4外から空気などの気体が容器内に入り込まないように、形状およびサイズを適宜設定することが望ましい。例えば、一方向弁などを具備することができる。また、排気孔2の位置は、容器4の外周部上方に設置することが望ましい。これは、炭酸ガスよりも酸化の原因となる水分子や酸素分子よりのほうが軽く、容器4内の上部に水分子や酸素分子が濃化しやいため、排気孔2を容器4の外周部上方に設置することにより、これらの気体を効率的に容器4の外に放出することができるからである。
【0026】
ドライアイススノー発生およびガス噴射装置1は、試料3の表面を洗浄するドライアイススノーを発生させ、発生したドライアイススノーまたは炭酸ガスを試料3の表面に向かって噴射する機能と容器内の雰囲気を保持するために使用される炭酸ガスを試料周囲に噴射する機能を有する。特に限定はせず、既存のものを使用することが可能であり、例えば、前記特許文献2に開示されている装置を使用することができる。
【0027】
前記炭酸ガス供給部5は、ドライアイススノー発生およびガス噴射装置1に接続され、容器内の雰囲気を保持するために必要な炭酸ガスをドライアイススノー発生およびガス噴射装置1に供給する。
【0028】
図1によれば、炭酸ガス供給部5より供給された炭酸ガスはドライアイススノー発生およびガス噴射装置1より試料3の周囲に噴射され、容器4内部は炭酸ガスに置換されるとともに炭酸ガスで密閉保持される。次いで、ドライアイススノー発生およびガス噴射装置1によりドライアイススノーを試料3の表面に向かって噴射することにより試料3の表面が洗浄される。さらに、ドライアイススノーにより洗浄される試料3の周囲の雰囲気は炭酸ガスに保たれているので、試料3の周囲は水分をほとんど含まず、そのため結露を生じること無しに、試料3の表面を洗浄できる。さらに結露を生じることがないので、表面の酸化、不純物の付着を防止できる。また、試料3の表面がぬれていると、次工程で、例えば、塗装、めっき、他材料との接着を行う場合、水分が塗装やめっきの不良を招くことがあり、密着性の低下や剥離につながるなどの悪影響を及ぼしたり、不均一にぬれたまま塗装などが行われた場合、塗装性そのものには問題がなくても、水分の不均一が塗装後にも残り、材料の外観不良につながる危険がある。しかし、本発明(上記)においては、このような悪影響を及ぼすこともない。
【0029】
さらに、本発明のもう一つの利点は、ガスを噴射するためにドライアイススノー発生およびガス噴射装置1の先端に設けられているノズルの先端の結露による、オリフィスの目詰まりを防ぐことができることである。従って、ノズル先端を暖めて結露を除く必要がない。
【0030】
ドライアイススノーの噴射角度は試料3の表面から15°〜30°の範囲が望ましい。ただし、試料3の種類や汚染の種類によって最適条件は異なるため、ドライアイススノー発生およびガス噴射装置1の挿入角度や挿入長さは、一定範囲で可動とするのが良い。
【0031】
噴射時間は汚れ具合によるが、通常10秒程度行えば充分である。この方法でも、試料は冷却されるため、試料温度が結露点を越えた後に試料を取り出すことが好ましい。
【0032】
また、本発明においては、試料3の加熱あるいは保温を併用して用いることができ、洗浄の点から併用することは効果的である。試料3を加熱あるいは保温する事により微量に存在する水分による、結露および試料表面の酸化をほぼ完全に抑制できる。そして、この場合、低純度の不活性ガスや炭酸ガスを使用することも可能となる。また、さらに、洗浄処理後に試料をただちに取り出すことが可能となる。
【0033】
図2は本発明の洗浄装置の他の実施形態を示す概略図である。
【0034】
この実施形態では、排気孔2より排出される炭酸ガスを回収し、その一部あるいはすべてを必要により精製・乾燥・加圧して再びドライアイススノーの原料および噴射ガスとして使用するために、炭酸ガス精製装置6、乾燥装置7、炭酸ガスボンベ8が設けられている。なお、その他の構造は図1と同様であるので、同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0035】
図2によれば、容器内の雰囲気保持用ガスとして使用した炭酸ガスは排気孔2により排出され、炭酸ガス精製装置6に送られる。炭酸ガス精製装置6では、微細なパーティクルやガス化した成分等の不純物を除去し、ドライアイススノー発生およびガス噴射装置1における目詰まりの発生や不純物ガスの再噴射を防止するために、炭酸ガスが純度97%程度以上で精製される。次いで、乾燥装置7により炭酸ガス中に含まれる水分が除去され、水分が除去された炭酸ガスは、炭酸ガスボンベ8に送られた後、ドライアイススノー発生およびガス噴射装置1により容器4内に、再度、噴射され、容器4の雰囲気はこの炭酸ガスで保持される。次いで、図1と同様にドライアイススノー発生およびガス噴射装置1により試料3の表面にドライアイススノーが噴射され、試料3の表面が洗浄される。
図3は本発明の洗浄装置の他の実施形態を示す概略図である。図3において、容器4内に設置される試料として帯状のものを使用し、帯状の試料の出入りのために、試料の入口9、試料の出口10を設けている。そして、容器4は、、排気孔2、ドライアイススノー発生およびガス噴射装置1を貫設させるための孔、試料の入口9および試料の出口10を除いて密閉されている。なお、その他の構造は図1と同様であるので、同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0036】
図3によれば、帯状の試料3は、試料の入口9より容器4内に送られ、図1、図2と同様に雰囲気が炭酸ガスに保持された状態でドライアイススノー発生およびガス噴射装置1よりドライアイススノーが試料3の表面に噴射され、試料3の表面が洗浄される。そして、洗浄された帯状の試料3は試料の出口10から容器4の外へ送られる。さらに、内部は大気よりわずかに加圧状態にすることが好ましい。このように図3では、帯状材料の連続処理を、加熱や特殊な装置を用いることなく、また、大量の炭酸ガスを排出することなく、連続して洗浄できる。この場合、試料の幅や汚染の程度によるが、ドライアイススノー発生およびガス噴射装置1のノズルは、複数用いることがさらに有効である。また、帯の幅方向にノズル並べる、オモテとウラの両方から噴射することもさらに有効である。あるいは、帯状材料の進行方向に並べることにより帯状材料の進行速度を上げることができる。
【0037】
帯状の材料3を用いる場合においても、図1、図2の場合と同様にドライアイススノー発生およびガス噴射装置1の試料に対する角度、試料までの距離は、可動かつ調整可能にしておくことが好ましい。ドライアイススノーの噴射方向は特に限定しない。噴射角度は15°〜30°程度が適しているが、汚染の程度やドライアイススノーの流れを考慮して、5°〜90°の間で調整することができる。材料の進行方向に対する面内の角度も特に規程しないが、汚染物質を材料方面に残さないために、進行方向の方向成分がないほうが望ましい。また、容器4の外周部に点検用の窓やメンテナンス用の扉を設けることができる。
図4は本発明の洗浄装置の他の実施形態を示す概略図である。なお、図4において、構造は、一部は図2、一部は図3と同様であるので、同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
図4によれば、図3同様にドライアイススノー発生およびガス噴射装置1により試料3の表面にドライアイススノーが噴射され、試料3の表面を洗浄する。そして、図2同様に排気孔2により排出される炭酸ガスは炭酸ガス精製装置6、乾燥装置7、炭酸ガスボンベ8を経由して再度ドライアイススノー発生およびガス噴射装置1により試料3の表面に噴射使用される。こののように連続処理を行う場合には、使用する炭酸ガスも大量となるため、図4のごとく炭酸ガスの回収・再利用を行うことは非常に効果的である。また、製鉄所などでは、各設備の排気ガスから炭酸ガスを回収し、これを本発明のドライアイススノーの原料や噴射ガスとして利用することができれば、トータルの炭酸ガス排出量を低減でき、炭酸ガスの有効活用が可能となる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、ドライアイススノーまたは炭酸ガスを材料表面に噴射し、材料表面を洗浄するにあたり、前記材料の周囲を不活性ガスおよび/または炭酸ガス雰囲気に保った状態で、前記ドライアイススノーまたは炭酸ガスを前記材料に噴射することが可能であれば良い。すなわち、材料の周囲の雰囲気を不活性ガスおよび/または炭酸ガスで制御するにあたり、不活性ガスおよび/または炭酸ガスの漏洩が少ない構造が好ましく、上記実施形態のように密閉式の容器を用いても、開閉可能な容器を用いても、カ−テン等の仕切を設けてもよい。また、上記の場合の内部圧力は大気より高くした方が良い。
また、本発明では、洗浄される材料の対象は特に限定せず、一般に用いられる材料とする。中でも、鉄鋼材料である、鋼板、鋼帯の表面の洗浄に適する。ここで、本発明者らは、ドライアイススノーによる洗浄を冷延鋼板表面の付着物および有機系の汚染物質の除去に適用し、1個所あたり2秒以下の噴射時間で冷延鋼板表面の洗浄を行ったところ、前記汚染物質を十分に除去できることを知見した。したがって、仮に噴射角度10°のノズル1つを試料の進行方向と反対方向へ向けて20°の角度で距離50 mmで噴射すると、有効長さは、100 mm程度となる。この場合、洗浄時間を1点あたり1秒間とすると、ラインスピードは6m/ 分となる。また、噴射強度の強いノズルを用いたり、帯状材料の進行方向に複数のノズルを設けたりすることにより、材料の製造ラインにおいて無理のないラインスピードを確保することができる。適切な温度、例えば30℃〜100℃の冷間圧延などの製造ラインに本発明の洗浄装置を設置することにより、試料を加熱するのと同じ効果を得ることができる。このように、本発明は、鉄鋼材料の製造工程において、鋼板の表面のスケール、有機物汚染、およびパーティクル等を除去するのに最適である。
【0038】
以上に述べたように、本発明は鉄鋼を始めとする、金属材料の洗浄において特に有効である。
【0039】
【実施例】
実施例1
(本発明例)36wt%Ni−Feの鋼板を準備し、排気孔、炭酸ガス導入管、およびドライアイススノーノズルの入る穴をあけたビニール袋(容量約40リットル)内に試料を導入し、ドライアイススノーノズルを前記穴に挿入した後目詰を施した。ドライアイススノー発生装置にはApplied SurfaceTechnologies社製のCO2 Snow Jet Cleaning装置を用いた。ビニール内を炭酸ガス導入管を用い、10分間炭酸ガスで充分に置換したのち、ノズル先端からノズル方向に試料表面の距離約15 mm、試料表面から10〜25°の角度で5秒間のドライアイススノーを室温にて試料表面に噴射した。これを処理Xとする。
【0040】
(比較例)同じドライアイススノー発生装置を用い、ホットプレート上で、上記本発明例と同様の試料を温度を約40℃に保ち、ノズル先端からノズル方向に試料表面の距離約15 mm、試料表面から20〜25°の角度で5秒間のドライアイススノーを噴射した。これを処理Yとする。
【0041】
上記処理X、Yにより洗浄した後の試料の表面状態をX線光電子分光(XPS)により評価した。また、参考例として、上記処理を一切行わない本発明の試料についても併せて評価した。その結果を表1に示す。
【0042】
【表1】
【0043】
表1より、有機物汚染に対応する表面の炭素濃度は、処理X,Yとも同程度に大きく減少しているが、処理Yでは表面の酸素濃度が大きく増加しており、表面の酸化が進んでいることがわかる。一方、本発明例では結露せず、表面の酸素濃度の増加分は表面の有機汚染物が除かれたことによる増加分にほぼ対応している。このことから、処理による酸化は生じていないと考えられる。このように、本発明例では、試料加熱を必要とせず、結露や表面の酸化を防止して材料を洗浄することができる。
【0044】
実施例2
(本発明例)ドライアイススノー噴射前の内部雰囲気保持を炭酸ガスの変わりに乾燥窒素で行った以外は、実施例1と同様である。そして、洗浄後の試料について、表面汚染の評価を行った。
【0045】
(比較例)実施例1と同様の装置、材料を用い溶剤による洗浄を行った。溶剤による洗浄は、アセトンを用い超音波洗浄を5分間実施したのち、直ちに乾燥させた。ドライアイススノー噴射前の置換は炭酸ガスの変わりに乾燥窒素で行った。これを処理Zとする。洗浄後の試料について、表面汚染の評価を行った。
【0046】
また、参考例として、上記処理を一切行わない本発明の試料についても表面汚染の評価を行った。その結果果を表2に示す。ここで、表面汚染の評価は、走査電子顕微鏡(SEM:Leo社製Leo1539)を用い、加速電圧1 kVで、表面の物質に対するコントラストを強調できるインレンズ検出器で観察することにより、汚染物質を可視化し、二値化後、汚染物質の面積率により評価した。この汚染には、酸化物および有機物質が含まれる。
【0047】
【表2】
【0048】
表2によれば、本発明例では、溶剤による洗浄に比べて、汚染物質除去効果が高いことがわかる。
【0049】
実施例3
(本発明例)厚さ7 mmのアクリル板を用い、ドライアイススノー発生装置挿入穴、排気穴、ガスパージ用の穴、および、長さ方向の両面( 200 mm x150 mmの面)に幅32 mm高さ1.5mmの試料出し入れ孔を設けた、幅200 mm、長さ300 mm、高さ150 mmのボックスを使用し、洗浄を行った。試料としては、0.45% − 1.4%Si、 1.9% − 3.2%Mnを含む厚さ1 mmの高強度鋼板を用い、試料サイズは、30 mm x 1000mmである。また、ドライアイススノー発生装置は角度15°から35°の範囲で照射できるように、かつ密封できるように設置した。
【0050】
パージ用の配管から、内部が加圧状態となるように、炭酸ガスを導入し、次いで、前記高強度鋼板を、試料出し入れ孔に通した。次いで、ドライアイススノーを、試料表面からの距離約15 mm、試料表面から15〜25°の角度で発生させ、試料の幅方向の中心に向けて噴射した。その状態で、試料帯を50 cm/分のスピードで1回走査した。排出された炭酸ガスを回収し、一部をドライアイススノーの原料とした。
【0051】
(比較例)濃度2質量%のオルソケイ酸ナトリウム水溶液に微量の界面活性剤を添加し、浸漬式電解洗浄装置を用いて洗浄を行った。
【0052】
実施例2と同様に、本発明例、比較例、参考例について、表面汚染の評価を行った。ここで、表面汚染の評価は走査電子顕微鏡(SEM:Leo社製Leo1539)を用い、加速電圧1 kVで、表面の形状を強調できる試料室内の検出器を用いて、表面の1μm/以上の粒子数を評価した。なお、評価は板幅の中央付近で実施した。
【0053】
【表3】
【0054】
表3より、本発明例では、通常行われている、電解洗浄と比較しても、同程度かそれより高い表面汚染物質および付着粒子の除去能力を有することがわかる。
【0055】
【発明の効果】
以上、本発明によれば、材料の周囲を不活性ガスおよび/または炭酸ガス雰囲気とすることにより、複雑な設備を必要とせず、材料を加熱することなしに、ドライアイススノーまたは炭酸ガスによる材料表面の洗浄を効果的に行うことができる。さらに、使用した炭酸ガスを回収、再利用することにより、大量の材料を連続的に洗浄することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の洗浄装置の一実施形態を示す概略図。
【図2】本発明の洗浄装置の他の実施形態を示す概略図。
【図3】本発明の洗浄装置の他の実施形態を示す概略図。
【図4】本発明の洗浄装置の他の実施形態を示す概略図。
【符号の説明】
1 ドライアイススノー発生およびガス噴射装置
2 排気孔
3 試料
4 容器
5 炭酸ガス供給部
6 炭酸ガス精製装置
7 乾燥装置
8 炭酸ガスボンベ
9 試料の入口
10 試料の出口
【発明の属する技術分野】
本発明は、材料表面の洗浄方法および洗浄装置に関し、鉄鋼材料の製造工程において、鋼板の表面のスケール、有機物汚染、およびパーティクル等の除去するための方法および装置として好適である。
【0002】
【従来の技術】
様々な材料の製造工程において、材料表面の清浄度は、製品の特性に決定的な影響を及ぼすことが多い。例えば、鉄鋼材料の場合、熱間圧延、冷間圧延された、鋼板の表面には、スケール、圧延油、あるいは金属粉等が付着している。このような物が付着した鋼板に後工程でめっき等の表面処理を施すと、表面品質に関わる欠陥が発生する。そのため、鋼板の表面に付着したスケール、圧延油、あるいは金属粉等を除去する必要がある。これらの付着物を除去する方法として、一般に浸漬式電解洗浄方法が知られている。しかし浸漬式電解洗浄のみでは洗浄力が低いため、通常、浸漬式電解洗浄を行なう前に、あらかじめアルカリ水溶液によって鋼板を脱脂し、浸漬式電解洗浄を行った後、ブラシロールによって仕上げ洗浄を行っている。このように鋼板の浸漬式電解洗浄は工程が複雑であり、コストを上昇させる原因になっている。また、複雑な工程を経て電解洗浄を行なっても、圧延油等の油脂分を完全に除去できないことや、洗浄液からの汚染が発生する場合があり、めっき等の後工程で表面品質に関わる欠陥が発生し、歩留りが低下する原因にもなっていた。 また、洗浄に使用した後の廃液は、一部、リサイクルされているが、廃液処理するために中和等の工程が新たに必要となる。そして、無害化されているとはいえ、廃液が発生することは環境に与える影響が皆無とはいいがたい。
【0003】
このような状況の中で、浸漬式電解洗浄を使用しない方法として、ドライアイススノーを用いて各種被洗浄物を洗浄する装置および洗浄方法が考案されている。たとえば、液化炭酸ガスを断熱膨張させ、雪状のドライアイス(以下「ドライアイススノー」と称す)を発生させ、このドライアイススノーあるいはドライアイススノーと噴射ガスとを被洗浄面に吹き付けて、被洗浄面上の有機物、酸、炭化水素及びその他不純物を除去する装置がある(例えば、特許文献1、特許文献2)。この装置では、洗浄時ドライアイススノーによって被洗浄面が冷却され、水分、有機物の凝縮液ができるため、赤外線ランプ等を用い加熱し、被洗浄面を例えば20℃に保つことにより、効率よく洗浄作業ができることが開示されている。
【0004】
また、被洗浄物にドライアイススノーを吹き付けて洗浄するに際し、ドライアイススノーを間欠的に供給し、噴射用ガスを連続的に供給することにより表面の結露を防ぐ方法が開示されている(例えば、特許文献3)。
【0005】
【特許文献1】
実開平3−7984号公報
【0006】
【特許文献2】
実開平5−49258号公報
【0007】
【特許文献3】
特開2001−277116号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1および特許文献2では、ドライアイススノーは約−80℃の低い温度を有しているため、連続的に洗浄を行った場合、材料表面の温度低下と同時に洗浄雰囲気温度が降下することになる。その結果、空気中の水分が結露して、材料表面に付着し、酸化等により材料が使用不可能となってしまうという問題を有している。また、被洗浄物を保温する方法が取られているが、表面から冷却されること、被洗浄物の熱伝導により熱の応答が悪いことにより、材料表面を20℃程度に制御して保つことは容易ではない。また、温度制御を誤った場合には、材料表面の酸化が促進されるといったデメリットもある。このように ドライアイススノーを用いた材料表面の洗浄は、溶液を使用しない為、環境負荷は小さいが、冷却による結露があり、試料を制御して加熱する必要がある。
【0009】
また、特許文献3では、加熱無しで洗浄が可能としているが、この方法は装置が複雑になり、過度のメンテナンスおよびコスト高をまねく。
【0010】
さらに、上記の従来技術では、発生する炭酸ガスは基本的に大気開放であり、地球温暖化に悪影響を及ぼすことを考慮すると、鉄鋼材料のように大量の被洗浄物、あるいはその連続処理には適用できないものである。
【0011】
本発明は、以上のような状況を鑑みなされたもので、複雑な設備を必要とせず、材料を加熱をすることなしに、ドライアイススノーまたは炭酸ガスにより材料表面の洗浄を行う方法および洗浄装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決すべく検討した結果、以下のような知見を得た。
【0013】
ドライアイススノーを材料表面に噴射することにより材料表面が結露するのは、材料が結露点以下に冷却されること、および材料表面の周囲に水分が存在するためである。そこで、発明者らはドライアイススノーまたは炭酸ガスにより洗浄される試料周囲の雰囲気を、水分をほとんど含まない、不活性ガスおよび/または炭酸ガスとすることにより、試料の加熱や特殊な装置を用いることなく、結露や表面の酸化を生じること無しに、材料表面を洗浄できることを見出した。
【0014】
本発明は、上記のような知見に基づいてなされたものであり、以下のような構成を有する。
【0015】
[1]ドライアイススノーまたは炭酸ガスを材料表面に噴射し、材料表面を洗浄するにあたり、前記材料の周囲を不活性ガスおよび/または炭酸ガス雰囲気に保持した状態で、前記ドライアイススノーまたは炭酸ガスを前記材料表面に噴射することを特徴とする材料表面の洗浄方法。
【0016】
[2]上記[1]において、材料周囲の雰囲気保持に使用した不活性ガスおよび/または炭酸ガスを雰囲気保持用ガスとして再利用することを特徴とする材料表面の洗浄方法。
【0017】
[3]上記[1]または[2]において、前記材料が鋼板であることを特徴とする材料表面の洗浄方法。
【0018】
[4]密閉可能でかつ内部が不活性ガスおよび/または炭酸ガス雰囲気に保持可能な容器と、該容器外周部に設置される排気孔と、該容器外周部に貫設され、ドライアイススノーの発生、洗浄用ガスと不活性ガスおよび/または炭酸ガスの噴射を行うドライアイススノー発生およびガス噴射装置と、該装置に不活性ガスおよび/または炭酸ガスを供給するための雰囲気保持用ガス供給手段を有することを特徴とする材料表面の洗浄装置。
【0019】
[5]上記[4]において、材料周囲の雰囲気保持に使用された不活性ガスおよび/または炭酸ガスの一部もしくは全部を回収し、回収された不活性ガスおよび/または炭酸ガスを、再度、雰囲気保持用ガスとして使用するための雰囲気保持用ガス循環手段をさらに有することを特徴とする材料表面の洗浄装置。
【0020】
[6]上記[4]または[5]において、前記ドライアイススノー発生およびガス噴射装置は、複数の噴射ノズルを有することを特徴とする材料表面の洗浄装置。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0022】
図1は、本発明の洗浄装置の一実施形態を示す概略図である。図1において、4は密閉可能でかつ内部が炭酸ガス雰囲気に保たれた容器であり、容器4内には試料3が設置され、外周部には排気孔2が設置され、さらに外周部にはドライアイススノー発生およびガス噴射装置1が貫設されている。また、ドライアイススノー発生およびガス噴射装置1には、炭酸ガス供給部5が接続されている。
【0023】
前記容器4は、排気孔2およびドライアイススノー発生およびガス噴射装置1を貫設させるための孔を除いて密閉されており、試料3の周囲を中心に不活性ガスおよび/または炭酸ガス雰囲気に保持することが可能となっている。なお、図1においては、不活性ガスおよび/または炭酸ガスはドライアイススノー発生およびガス噴射装置1より噴射されるが、別途、容器4の外周部を貫設するガスパ−ジ用の配管を設けてもよい。また、試料を出し入れするための開閉扉、内部を観察するための窓等を設けることができる。形状及び大きさは特に限定しない。容器4は、例えば、塩化ビニール等の高分子シート、アクリル板等の高分子板、あるいは金属板等を材料とすることができる。
【0024】
前記試料3は、特に限定するものではない。しかし、試料3は、ドライアイススノーを試料3の表面に向かって噴射し洗浄する際に、噴射により容易に動くことのないように固定する必要がある。この時の固定方法は特に限定されない。例えば、試料3をx、 yの面内二方向およびz方向(高さ方向)に手動、あるいは自動で移動できるステージを設け、その上に試料を固定する。このような点から試料3を固定し、試料3を手動、あるいは自動で回転させる機能を有しているステージを容器4内に設けることが好ましい。さらに、試料3の移動、回転を、ドライアイススノーの噴射と連携して行うことにより、試料3の表面を均一にかつより効果的に洗浄することができる。
【0025】
前記排気孔2は、形状およびサイズをとくに限定するものではないが、容器4外から空気などの気体が容器内に入り込まないように、形状およびサイズを適宜設定することが望ましい。例えば、一方向弁などを具備することができる。また、排気孔2の位置は、容器4の外周部上方に設置することが望ましい。これは、炭酸ガスよりも酸化の原因となる水分子や酸素分子よりのほうが軽く、容器4内の上部に水分子や酸素分子が濃化しやいため、排気孔2を容器4の外周部上方に設置することにより、これらの気体を効率的に容器4の外に放出することができるからである。
【0026】
ドライアイススノー発生およびガス噴射装置1は、試料3の表面を洗浄するドライアイススノーを発生させ、発生したドライアイススノーまたは炭酸ガスを試料3の表面に向かって噴射する機能と容器内の雰囲気を保持するために使用される炭酸ガスを試料周囲に噴射する機能を有する。特に限定はせず、既存のものを使用することが可能であり、例えば、前記特許文献2に開示されている装置を使用することができる。
【0027】
前記炭酸ガス供給部5は、ドライアイススノー発生およびガス噴射装置1に接続され、容器内の雰囲気を保持するために必要な炭酸ガスをドライアイススノー発生およびガス噴射装置1に供給する。
【0028】
図1によれば、炭酸ガス供給部5より供給された炭酸ガスはドライアイススノー発生およびガス噴射装置1より試料3の周囲に噴射され、容器4内部は炭酸ガスに置換されるとともに炭酸ガスで密閉保持される。次いで、ドライアイススノー発生およびガス噴射装置1によりドライアイススノーを試料3の表面に向かって噴射することにより試料3の表面が洗浄される。さらに、ドライアイススノーにより洗浄される試料3の周囲の雰囲気は炭酸ガスに保たれているので、試料3の周囲は水分をほとんど含まず、そのため結露を生じること無しに、試料3の表面を洗浄できる。さらに結露を生じることがないので、表面の酸化、不純物の付着を防止できる。また、試料3の表面がぬれていると、次工程で、例えば、塗装、めっき、他材料との接着を行う場合、水分が塗装やめっきの不良を招くことがあり、密着性の低下や剥離につながるなどの悪影響を及ぼしたり、不均一にぬれたまま塗装などが行われた場合、塗装性そのものには問題がなくても、水分の不均一が塗装後にも残り、材料の外観不良につながる危険がある。しかし、本発明(上記)においては、このような悪影響を及ぼすこともない。
【0029】
さらに、本発明のもう一つの利点は、ガスを噴射するためにドライアイススノー発生およびガス噴射装置1の先端に設けられているノズルの先端の結露による、オリフィスの目詰まりを防ぐことができることである。従って、ノズル先端を暖めて結露を除く必要がない。
【0030】
ドライアイススノーの噴射角度は試料3の表面から15°〜30°の範囲が望ましい。ただし、試料3の種類や汚染の種類によって最適条件は異なるため、ドライアイススノー発生およびガス噴射装置1の挿入角度や挿入長さは、一定範囲で可動とするのが良い。
【0031】
噴射時間は汚れ具合によるが、通常10秒程度行えば充分である。この方法でも、試料は冷却されるため、試料温度が結露点を越えた後に試料を取り出すことが好ましい。
【0032】
また、本発明においては、試料3の加熱あるいは保温を併用して用いることができ、洗浄の点から併用することは効果的である。試料3を加熱あるいは保温する事により微量に存在する水分による、結露および試料表面の酸化をほぼ完全に抑制できる。そして、この場合、低純度の不活性ガスや炭酸ガスを使用することも可能となる。また、さらに、洗浄処理後に試料をただちに取り出すことが可能となる。
【0033】
図2は本発明の洗浄装置の他の実施形態を示す概略図である。
【0034】
この実施形態では、排気孔2より排出される炭酸ガスを回収し、その一部あるいはすべてを必要により精製・乾燥・加圧して再びドライアイススノーの原料および噴射ガスとして使用するために、炭酸ガス精製装置6、乾燥装置7、炭酸ガスボンベ8が設けられている。なお、その他の構造は図1と同様であるので、同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0035】
図2によれば、容器内の雰囲気保持用ガスとして使用した炭酸ガスは排気孔2により排出され、炭酸ガス精製装置6に送られる。炭酸ガス精製装置6では、微細なパーティクルやガス化した成分等の不純物を除去し、ドライアイススノー発生およびガス噴射装置1における目詰まりの発生や不純物ガスの再噴射を防止するために、炭酸ガスが純度97%程度以上で精製される。次いで、乾燥装置7により炭酸ガス中に含まれる水分が除去され、水分が除去された炭酸ガスは、炭酸ガスボンベ8に送られた後、ドライアイススノー発生およびガス噴射装置1により容器4内に、再度、噴射され、容器4の雰囲気はこの炭酸ガスで保持される。次いで、図1と同様にドライアイススノー発生およびガス噴射装置1により試料3の表面にドライアイススノーが噴射され、試料3の表面が洗浄される。
図3は本発明の洗浄装置の他の実施形態を示す概略図である。図3において、容器4内に設置される試料として帯状のものを使用し、帯状の試料の出入りのために、試料の入口9、試料の出口10を設けている。そして、容器4は、、排気孔2、ドライアイススノー発生およびガス噴射装置1を貫設させるための孔、試料の入口9および試料の出口10を除いて密閉されている。なお、その他の構造は図1と同様であるので、同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0036】
図3によれば、帯状の試料3は、試料の入口9より容器4内に送られ、図1、図2と同様に雰囲気が炭酸ガスに保持された状態でドライアイススノー発生およびガス噴射装置1よりドライアイススノーが試料3の表面に噴射され、試料3の表面が洗浄される。そして、洗浄された帯状の試料3は試料の出口10から容器4の外へ送られる。さらに、内部は大気よりわずかに加圧状態にすることが好ましい。このように図3では、帯状材料の連続処理を、加熱や特殊な装置を用いることなく、また、大量の炭酸ガスを排出することなく、連続して洗浄できる。この場合、試料の幅や汚染の程度によるが、ドライアイススノー発生およびガス噴射装置1のノズルは、複数用いることがさらに有効である。また、帯の幅方向にノズル並べる、オモテとウラの両方から噴射することもさらに有効である。あるいは、帯状材料の進行方向に並べることにより帯状材料の進行速度を上げることができる。
【0037】
帯状の材料3を用いる場合においても、図1、図2の場合と同様にドライアイススノー発生およびガス噴射装置1の試料に対する角度、試料までの距離は、可動かつ調整可能にしておくことが好ましい。ドライアイススノーの噴射方向は特に限定しない。噴射角度は15°〜30°程度が適しているが、汚染の程度やドライアイススノーの流れを考慮して、5°〜90°の間で調整することができる。材料の進行方向に対する面内の角度も特に規程しないが、汚染物質を材料方面に残さないために、進行方向の方向成分がないほうが望ましい。また、容器4の外周部に点検用の窓やメンテナンス用の扉を設けることができる。
図4は本発明の洗浄装置の他の実施形態を示す概略図である。なお、図4において、構造は、一部は図2、一部は図3と同様であるので、同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
図4によれば、図3同様にドライアイススノー発生およびガス噴射装置1により試料3の表面にドライアイススノーが噴射され、試料3の表面を洗浄する。そして、図2同様に排気孔2により排出される炭酸ガスは炭酸ガス精製装置6、乾燥装置7、炭酸ガスボンベ8を経由して再度ドライアイススノー発生およびガス噴射装置1により試料3の表面に噴射使用される。こののように連続処理を行う場合には、使用する炭酸ガスも大量となるため、図4のごとく炭酸ガスの回収・再利用を行うことは非常に効果的である。また、製鉄所などでは、各設備の排気ガスから炭酸ガスを回収し、これを本発明のドライアイススノーの原料や噴射ガスとして利用することができれば、トータルの炭酸ガス排出量を低減でき、炭酸ガスの有効活用が可能となる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、ドライアイススノーまたは炭酸ガスを材料表面に噴射し、材料表面を洗浄するにあたり、前記材料の周囲を不活性ガスおよび/または炭酸ガス雰囲気に保った状態で、前記ドライアイススノーまたは炭酸ガスを前記材料に噴射することが可能であれば良い。すなわち、材料の周囲の雰囲気を不活性ガスおよび/または炭酸ガスで制御するにあたり、不活性ガスおよび/または炭酸ガスの漏洩が少ない構造が好ましく、上記実施形態のように密閉式の容器を用いても、開閉可能な容器を用いても、カ−テン等の仕切を設けてもよい。また、上記の場合の内部圧力は大気より高くした方が良い。
また、本発明では、洗浄される材料の対象は特に限定せず、一般に用いられる材料とする。中でも、鉄鋼材料である、鋼板、鋼帯の表面の洗浄に適する。ここで、本発明者らは、ドライアイススノーによる洗浄を冷延鋼板表面の付着物および有機系の汚染物質の除去に適用し、1個所あたり2秒以下の噴射時間で冷延鋼板表面の洗浄を行ったところ、前記汚染物質を十分に除去できることを知見した。したがって、仮に噴射角度10°のノズル1つを試料の進行方向と反対方向へ向けて20°の角度で距離50 mmで噴射すると、有効長さは、100 mm程度となる。この場合、洗浄時間を1点あたり1秒間とすると、ラインスピードは6m/ 分となる。また、噴射強度の強いノズルを用いたり、帯状材料の進行方向に複数のノズルを設けたりすることにより、材料の製造ラインにおいて無理のないラインスピードを確保することができる。適切な温度、例えば30℃〜100℃の冷間圧延などの製造ラインに本発明の洗浄装置を設置することにより、試料を加熱するのと同じ効果を得ることができる。このように、本発明は、鉄鋼材料の製造工程において、鋼板の表面のスケール、有機物汚染、およびパーティクル等を除去するのに最適である。
【0038】
以上に述べたように、本発明は鉄鋼を始めとする、金属材料の洗浄において特に有効である。
【0039】
【実施例】
実施例1
(本発明例)36wt%Ni−Feの鋼板を準備し、排気孔、炭酸ガス導入管、およびドライアイススノーノズルの入る穴をあけたビニール袋(容量約40リットル)内に試料を導入し、ドライアイススノーノズルを前記穴に挿入した後目詰を施した。ドライアイススノー発生装置にはApplied SurfaceTechnologies社製のCO2 Snow Jet Cleaning装置を用いた。ビニール内を炭酸ガス導入管を用い、10分間炭酸ガスで充分に置換したのち、ノズル先端からノズル方向に試料表面の距離約15 mm、試料表面から10〜25°の角度で5秒間のドライアイススノーを室温にて試料表面に噴射した。これを処理Xとする。
【0040】
(比較例)同じドライアイススノー発生装置を用い、ホットプレート上で、上記本発明例と同様の試料を温度を約40℃に保ち、ノズル先端からノズル方向に試料表面の距離約15 mm、試料表面から20〜25°の角度で5秒間のドライアイススノーを噴射した。これを処理Yとする。
【0041】
上記処理X、Yにより洗浄した後の試料の表面状態をX線光電子分光(XPS)により評価した。また、参考例として、上記処理を一切行わない本発明の試料についても併せて評価した。その結果を表1に示す。
【0042】
【表1】
【0043】
表1より、有機物汚染に対応する表面の炭素濃度は、処理X,Yとも同程度に大きく減少しているが、処理Yでは表面の酸素濃度が大きく増加しており、表面の酸化が進んでいることがわかる。一方、本発明例では結露せず、表面の酸素濃度の増加分は表面の有機汚染物が除かれたことによる増加分にほぼ対応している。このことから、処理による酸化は生じていないと考えられる。このように、本発明例では、試料加熱を必要とせず、結露や表面の酸化を防止して材料を洗浄することができる。
【0044】
実施例2
(本発明例)ドライアイススノー噴射前の内部雰囲気保持を炭酸ガスの変わりに乾燥窒素で行った以外は、実施例1と同様である。そして、洗浄後の試料について、表面汚染の評価を行った。
【0045】
(比較例)実施例1と同様の装置、材料を用い溶剤による洗浄を行った。溶剤による洗浄は、アセトンを用い超音波洗浄を5分間実施したのち、直ちに乾燥させた。ドライアイススノー噴射前の置換は炭酸ガスの変わりに乾燥窒素で行った。これを処理Zとする。洗浄後の試料について、表面汚染の評価を行った。
【0046】
また、参考例として、上記処理を一切行わない本発明の試料についても表面汚染の評価を行った。その結果果を表2に示す。ここで、表面汚染の評価は、走査電子顕微鏡(SEM:Leo社製Leo1539)を用い、加速電圧1 kVで、表面の物質に対するコントラストを強調できるインレンズ検出器で観察することにより、汚染物質を可視化し、二値化後、汚染物質の面積率により評価した。この汚染には、酸化物および有機物質が含まれる。
【0047】
【表2】
【0048】
表2によれば、本発明例では、溶剤による洗浄に比べて、汚染物質除去効果が高いことがわかる。
【0049】
実施例3
(本発明例)厚さ7 mmのアクリル板を用い、ドライアイススノー発生装置挿入穴、排気穴、ガスパージ用の穴、および、長さ方向の両面( 200 mm x150 mmの面)に幅32 mm高さ1.5mmの試料出し入れ孔を設けた、幅200 mm、長さ300 mm、高さ150 mmのボックスを使用し、洗浄を行った。試料としては、0.45% − 1.4%Si、 1.9% − 3.2%Mnを含む厚さ1 mmの高強度鋼板を用い、試料サイズは、30 mm x 1000mmである。また、ドライアイススノー発生装置は角度15°から35°の範囲で照射できるように、かつ密封できるように設置した。
【0050】
パージ用の配管から、内部が加圧状態となるように、炭酸ガスを導入し、次いで、前記高強度鋼板を、試料出し入れ孔に通した。次いで、ドライアイススノーを、試料表面からの距離約15 mm、試料表面から15〜25°の角度で発生させ、試料の幅方向の中心に向けて噴射した。その状態で、試料帯を50 cm/分のスピードで1回走査した。排出された炭酸ガスを回収し、一部をドライアイススノーの原料とした。
【0051】
(比較例)濃度2質量%のオルソケイ酸ナトリウム水溶液に微量の界面活性剤を添加し、浸漬式電解洗浄装置を用いて洗浄を行った。
【0052】
実施例2と同様に、本発明例、比較例、参考例について、表面汚染の評価を行った。ここで、表面汚染の評価は走査電子顕微鏡(SEM:Leo社製Leo1539)を用い、加速電圧1 kVで、表面の形状を強調できる試料室内の検出器を用いて、表面の1μm/以上の粒子数を評価した。なお、評価は板幅の中央付近で実施した。
【0053】
【表3】
【0054】
表3より、本発明例では、通常行われている、電解洗浄と比較しても、同程度かそれより高い表面汚染物質および付着粒子の除去能力を有することがわかる。
【0055】
【発明の効果】
以上、本発明によれば、材料の周囲を不活性ガスおよび/または炭酸ガス雰囲気とすることにより、複雑な設備を必要とせず、材料を加熱することなしに、ドライアイススノーまたは炭酸ガスによる材料表面の洗浄を効果的に行うことができる。さらに、使用した炭酸ガスを回収、再利用することにより、大量の材料を連続的に洗浄することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の洗浄装置の一実施形態を示す概略図。
【図2】本発明の洗浄装置の他の実施形態を示す概略図。
【図3】本発明の洗浄装置の他の実施形態を示す概略図。
【図4】本発明の洗浄装置の他の実施形態を示す概略図。
【符号の説明】
1 ドライアイススノー発生およびガス噴射装置
2 排気孔
3 試料
4 容器
5 炭酸ガス供給部
6 炭酸ガス精製装置
7 乾燥装置
8 炭酸ガスボンベ
9 試料の入口
10 試料の出口
Claims (6)
- ドライアイススノーまたは炭酸ガスを材料表面に噴射し、材料表面を洗浄するにあたり、前記材料の周囲を不活性ガスおよび/または炭酸ガス雰囲気に保持した状態で、前記ドライアイススノーまたは炭酸ガスを前記材料表面に噴射することを特徴とする材料表面の洗浄方法。
- 材料周囲の雰囲気保持に使用した不活性ガスおよび/または炭酸ガスを雰囲気保持用ガスとして再利用することを特徴とする請求項1に記載の材料表面の洗浄方法。
- 前記材料が鋼板であることを特徴とする請求項1または2に記載の材料表面の洗浄方法。
- 密閉可能でかつ内部が不活性ガスおよび/または炭酸ガス雰囲気に保持可能な容器と、該容器外周部に設置される排気孔と、該容器外周部に貫設され、ドライアイススノーの発生、洗浄用ガスと不活性ガスおよび/または炭酸ガスの噴射を行うドライアイススノー発生およびガス噴射装置と、該装置に不活性ガスおよび/または炭酸ガスを供給するための雰囲気保持用ガス供給手段を有することを特徴とする材料表面の洗浄装置。
- 材料周囲の雰囲気保持に使用された不活性ガスおよび/または炭酸ガスの一部もしくは全部を回収し、回収された不活性ガスおよび/または炭酸ガスを、再度、雰囲気保持用ガスとして使用するための雰囲気保持用ガス循環手段をさらに有することを特徴とする請求項4に記載の材料表面の洗浄装置。
- 前記ドライアイススノー発生およびガス噴射装置は、複数の噴射ノズルを有することを特徴とする請求項4または5に記載の材料表面の洗浄装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003066077A JP2004270015A (ja) | 2003-03-12 | 2003-03-12 | 材料表面の洗浄方法及び洗浄装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003066077A JP2004270015A (ja) | 2003-03-12 | 2003-03-12 | 材料表面の洗浄方法及び洗浄装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004270015A true JP2004270015A (ja) | 2004-09-30 |
Family
ID=33126890
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003066077A Pending JP2004270015A (ja) | 2003-03-12 | 2003-03-12 | 材料表面の洗浄方法及び洗浄装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004270015A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007117838A (ja) * | 2005-10-26 | 2007-05-17 | Asahi Sunac Corp | ワーク洗浄方法及びワーク洗浄システム |
JP2007125508A (ja) * | 2005-11-04 | 2007-05-24 | Asahi Sunac Corp | ドライアイス洗浄装置 |
JP2007269013A (ja) * | 2006-03-10 | 2007-10-18 | Fujifilm Corp | 溶液製膜方法及び析出物の除去装置 |
JP2009099772A (ja) * | 2007-10-17 | 2009-05-07 | Iwatani Internatl Corp | 洗浄装置 |
KR20150131380A (ko) * | 2013-03-18 | 2015-11-24 | 산드빅 마테리알스 테크놀로지 도이칠란트 게엠베하 | 튜브 내벽의 클리닝을 포함하는 스틸 튜브의 생산 방법 |
-
2003
- 2003-03-12 JP JP2003066077A patent/JP2004270015A/ja active Pending
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007117838A (ja) * | 2005-10-26 | 2007-05-17 | Asahi Sunac Corp | ワーク洗浄方法及びワーク洗浄システム |
JP2007125508A (ja) * | 2005-11-04 | 2007-05-24 | Asahi Sunac Corp | ドライアイス洗浄装置 |
JP4693046B2 (ja) * | 2005-11-04 | 2011-06-01 | 旭サナック株式会社 | ドライアイス洗浄装置 |
JP2007269013A (ja) * | 2006-03-10 | 2007-10-18 | Fujifilm Corp | 溶液製膜方法及び析出物の除去装置 |
JP2009099772A (ja) * | 2007-10-17 | 2009-05-07 | Iwatani Internatl Corp | 洗浄装置 |
KR20150131380A (ko) * | 2013-03-18 | 2015-11-24 | 산드빅 마테리알스 테크놀로지 도이칠란트 게엠베하 | 튜브 내벽의 클리닝을 포함하는 스틸 튜브의 생산 방법 |
JP2016512794A (ja) * | 2013-03-18 | 2016-05-09 | サンドヴィック マテリアルズ テクノロジー ドイチュラント ゲーエムベーハー | 管内壁の洗浄を含む鋼管を製造するための方法 |
KR102210790B1 (ko) * | 2013-03-18 | 2021-02-01 | 산드빅 마테리알스 테크놀로지 도이칠란트 게엠베하 | 튜브 내벽의 클리닝을 포함하는 스틸 튜브의 생산 방법 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3013635B2 (ja) | 金属の工作物をクリーニングする方法および装置 | |
US8695197B2 (en) | Method for producing a coated extension guide | |
JPS5844153B2 (ja) | 長い寸法を有する表面処理された物体の洗浄方法及び装置 | |
JP4007751B2 (ja) | 洗浄方法及び洗浄装置 | |
KR101249167B1 (ko) | 강판의 산세 처리 방법 및 산세 처리 장치 | |
JPH07303869A (ja) | 長尺体の洗浄方法 | |
JP2004270015A (ja) | 材料表面の洗浄方法及び洗浄装置 | |
JP2006272165A (ja) | 塗装設備 | |
KR100813604B1 (ko) | 자동세척장치 | |
JP2000117201A (ja) | 洗浄装置及び洗浄方法 | |
KR20170088433A (ko) | 탄소강 스트립의 처리, 특히 피클링 처리를 위한 방법 및 시스템 | |
ITMI20062189A1 (it) | Struttura d'arredo per l'appoggio di almeno una porsona in posizione assisa e-o sdraiata e procedimento per la modifica della sua configurazione | |
JP2007125508A (ja) | ドライアイス洗浄装置 | |
JP2002177766A (ja) | 不活性ガス回収再利用装置付き大気圧プラズマ処理装置 | |
CN108425126A (zh) | 一种矩形金属板材表面除锈方法 | |
US10391525B2 (en) | Washing method and apparatus for removing contaminations from article | |
JP3949504B2 (ja) | 母材表面の活性化処理方法および活性化処理装置 | |
JP2007127346A (ja) | 電気炉副生ガス回収ダクトの洗浄装置 | |
JP2000140929A (ja) | 熱延コイルのスケール飛散防止法およびその装置 | |
JPH06106140A (ja) | 連続走行材の洗浄方法及び洗浄装置 | |
JP3646788B2 (ja) | 母材表面の活性化処理方法およびその処理装置 | |
JPH05311461A (ja) | 化成処理鋼板の残存処理液の除去方法及びその装置 | |
JPH07102390A (ja) | 金属帯の洗浄方法 | |
JP2000328228A (ja) | 真空成膜システム | |
JPH0731919A (ja) | 焼付塗装方法および装置 |