JP2004269843A - 自動食器洗い機用洗浄剤 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】親水基を有するビニル単量体の単独重合体もしくは該ビニル単量体と他のビニル単量体との共重合体であって、上記重合体中親水基が30〜70質量%含まれており、かつ該重合体の120ppm水溶液のpHが5〜10である自動食器洗い機用洗浄剤は、泡立ちが少なく、腐食性が小さく、かつ洗浄力が大きい。
Description
しかし上記洗浄剤は強アルカリであって、食器が腐食され易く、また洗浄廃液のアルカリによって環境汚染のおそれがある。
そこでアルカリ剤を使用しない洗浄剤として非イオン界面活性剤を主成分とするものが提供されている(例えば特許文献6〜8参照)。
上記親水基はカルボキシル基、スルホン酸基あるいは第4級アンモニウム塩基であることが望ましい。
更に上記重合体の質量平均分子量は500〜500000であることが望ましい。
本発明を以下に詳細に説明する。
上記親水基として望ましいものは、カルボキシル基(−COOH)、スルホン酸基(−SO3 H)、第4級アンモニウム塩基(−(NR3 )X 、こゝにRはアルキル基またはアリール基、Xはハロゲン元素)等であるが、それ以外の親水基、例えば酸アミド基、水酸基等も本発明の親水基に包含される。
上記水溶性多糖類および水溶性多糖類誘導体の中ではシクロデキストリン、変性シクロデキストリンが望ましい。シクロデキストリンとしては、α,β,γいずれのタイプのものも使用される。
本発明を更に具体的に説明するための実施例を以下に記載する。
メタクリル酸30質量部、脱イオン水70質量部を攪拌機、コンデンサーを付した反応器に仕込み、過硫酸カリウム0.1質量部を投入して75℃に加温、攪拌して6時間反応させることによって、質量平均分子量170000のポリメタクリル酸(重合体1)の水溶液が得られた。
メタクリル酸の分子量 86
カルボキシル基(−COOH)の分子量 45
重合体中のカルボキシル基含有量 45/86=52.33質量%
スチレンスルホン酸30質量部、エチルアクリレート10質量部、メタノール50質量部、水10質量部を実施例1と同様な反応器に仕込み、ターシャリーブチルハイドロパーオキサイド0.2質量部を投入して70℃に加温、攪拌して8時間反応させることによって、質量平均分子量80000のスチレンスルホン酸−エチルアクリレート共重合体(重合体2)の溶液が得られた。
スチレンスルホン酸の分子量 184×75=13800
エチルアクリレートの分子量 100×25= 2500
合計 16300
スルホン酸(−SO3 H)の分子量 80×75=6000
重合体中のスルホン酸基含有量 6000/16300=36.81質量%
ジメチルアミノエチルメタクリレート40質量部、エタノール50質量部、水10質量部を実施例1と同様な反応器に仕込み、ターシャリーブチルハイドロパーオキサイド0.2質量部を投入して80℃に加温、攪拌して10時間反応させることによって、質量平均分子量200000の重合体溶液が得られた。
上記重合体溶液に塩化メチル8質量部を投入し、70℃に加温して4時間反応させることにより、4級化反応を行ない重合体3の溶液を得た。
ジメチルアミノエチルメタクリレートの分子量 157
CH3
|
第4級アンモニウム塩(−N−CH3 )Clの分子量 94.5
|
CH3
重合体中の第4級アンモニウム塩含有量 94.5/157=60.19質量%
実施例1および2で得られた重合体1,2の溶液はそれぞれ水で12質量%の重合体濃度に希釈し、更にアルキルエーテル硫酸ナトリウムを4質量%添加した。また実施例3で得られた重合体3の溶液は水で12質量%の重合体濃度に希釈し、更にポリオキシエチレンアルキルエーテルを4質量%添加した。各溶液は水酸化ナトリウムによってpHを9に調節した。
実施例4で調製された上記重合体1,2,3の溶液を水で1000倍に希釈し(重合体濃度120ppm)、希釈液のpHを水酸化ナトリウムまたはクエン酸で種々に調節して試験洗浄液とした。
食器洗浄機スマートI−50型(横川電子機器株式会社製品)を使用し、上記試験洗浄液の温度を60℃に調節し、汚染物を表面に塗布した被洗浄物に40秒噴射し、その後80℃の水を10秒噴射してすすぎを行ない、泡立ちの様子、汚れの落ち具合および被洗浄物の腐食の度合いを目視にて評価した。
被洗浄物:グラス、うるし塗りおわん、ウレタン樹脂塗装おわん
汚染物 :マヨネーズ、ケチャップ、サラダ油
洗浄試験の結果を表1〜3に示す。
比較1
水酸化カリウム 5質量%
2号ケイソウ 10 〃
EDTA 10 〃
比較2
ポリオキシエチレンアルキルエーテル 5質量%
EDTA 10 〃
ジエチレングリコールモノブチルエーテル 5 〃
泡立ち; −:少ない ±:若干あり +:あり ++:顕著にあり
洗浄性; ○:殆ど除去 □:若干残る △:可成り残る ×:大部分残る
腐食性; −:殆どなし ±:若干表面光沢低下 +:表面光沢低下
++:表面光沢著しく低下 +++:表面がざらざらする
実施例1および2で得られた重合体1,2の溶液はそれぞれ水で9質量%の重合体濃度に希釈し、更にアルキルエーテル硫酸ナトリウムを4質量%添加した。また実施例3で得られた重合体3の溶液は水で9質量%の重合体濃度に希釈し、更にポリオキシエチレンアルキルエーテルを4質量%添加した。各溶液は水酸化ナトリウムによってpHを9に調節した。
このようにして調製された重合体1の溶液に表4に示すようにメチル変性シクロデキストリン(MeCD)、ヒドロキシプロピル変性シクロデキストリン(HPCD)、マルトーズ変性シクロデキストリン(MTCD)、ベントナイト、酸化チタン、ゼオライト、硫酸ナトリウムをそれぞれ配合した。
更にこのようにして調製された重合体2,3の溶液100質量部に表4に示すようにMeCDをそれぞれ2質量部を配合して試料No.15,16を調製した。
実施例6で調製された上記試料No.1〜16の溶液を水で1000倍に希釈し、希釈液のpHを水酸化ナトリウムで7に調節して試験洗浄液とし実施例5と同様な洗浄試験を行った。本実施例の場合、被洗浄物としてグラスを使用し、汚染物としてはマヨネーズを選択した。
洗浄試験の結果を表5に示した。試験結果の評価は実施例5と同様である。
汚れ成分:米粒
被洗物 :陶器皿
洗浄方法:(1) 米粒をお湯に溶かし米汁を造り、筆でまんべんなく皿(被洗物)表面に 塗る。
(2) 米汁を塗った皿を40℃の恒温槽に30分放置して表面を乾燥する。
(3) 上記皿を自動食器用洗浄機を用いて、下記配合成分の洗浄剤を1000 倍に希釈した液で洗浄する。
洗浄力評価:洗浄前後の皿表面の汚れをヨウ素−澱粉反応により発色させ、目視で観察 した。
評価結果を表6に示す。
Claims (11)
- 親水基を有するビニル単量体の単独重合体もしくは該ビニル単量体と他のビニル単量体との共重合体であって、上記重合体中親水基が30〜70質量%含まれており、かつ該重合体の120ppm水溶液のpHが5〜10であることを特徴とする自動食器洗い機用洗浄剤。
- 上記親水基はカルボキシル基である請求項1に記載の自動食器洗い機用洗浄剤。
- 上記親水基はスルホン酸基である請求項1に記載の自動食器洗い機用洗浄剤。
- 上記親水基は第4級アンモニウム塩基である請求項1に記載の自動食器洗い機用洗浄剤。
- 上記重合体の質量平均分子量は500〜500000である請求項1〜4に記載の自動食器洗い機用洗浄剤。
- 請求項1〜5に記載の洗浄剤に更に水溶性多糖類および/または水溶性多糖類誘導体を添加したことを特徴とする自動食器洗い機用洗浄剤。
- 該水溶性多糖類および/または水溶性多糖類誘導体はシクロデキストリンおよび/またはシクロデキストリン誘導体である請求項6に記載の自動食器洗い機用洗浄剤。
- 請求項1〜7に記載の洗浄剤に更に無機塩を添加したことを特徴とする自動食器洗い機用洗浄剤。
- 該無機塩は硫酸ナトリウムである請求項8に記載の自動食器洗い機用洗浄剤。
- 請求項1〜9に記載の洗浄剤に更に無機粉末を添加したことを特徴とする自動食器洗い機用洗浄剤。
- 請求項1〜10に記載の洗浄剤に更に酵素を添加したことを特徴とする自動食器洗い機用洗浄剤。
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