JP2004268928A - 電子レンジ加熱に対応した固形物含有流動性食品 - Google Patents

電子レンジ加熱に対応した固形物含有流動性食品 Download PDF

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Abstract

【課題】電子レンジで効率よくかつ安全に加熱することができる固形物含有流動性食品を提供する。
【解決手段】底部に外方に突出した複数の中空の突部を備えた電子レンジ加熱用容器本体に、一定のヘッドスペースを設けて内容物を充填し密封し、さらに該容器の上面及び複数の突部を覆い、かつ容器の側面を部分的または完全に覆うスリーブを装着することを特徴とする電子レンジ加熱対応の容器詰め固形物含有流動性食品。
【選択図】図5

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子レンジで効率よくかつ安全に加熱することができる固形物含有流動性食品に関するものであり、更に詳しくは、本発明は、電子レンジにより加熱した場合に、固形物を含有する流動性の内容物の加熱むらによる流動部のふきこぼれがなく、また部分的過熱に起因する固形物(例えば具材)の破裂、具材の飛び散り、および破裂衝撃による容器の浮き上がりや転倒などを抑え、なおかつ加熱後容易に電子レンジから取り出せる電子レンジ加熱に対応した固形物含有流動性食品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子レンジは、内部と外部が同時に加熱されるので加熱時間が短いこと、対象物だけ加熱されるので熱効率が高いこと、内容物が焦げないこと、ガスレンジやオーブンよりも耐熱性の低い容器が使用できること、および取り扱いが容易で安全であること等種々の利点があるため、家庭用や業務用として再加熱、調理、解凍等種々の用途に幅広く用いられている。また近年、電子レンジの普及に伴い、電子レンジにより加熱して簡便に摂取し得る多種多様な即席食品が市販されるに至っている。
【0003】
電子レンジで食品を加熱する際、電子レンジ庫内壁面にある照射口よりマイクロ波が照射されるが、マイクロ波は電子レンジ庫内壁面の金属によって反射されるため、食品は上下左右からマイクロ波照射を受け、食品全体が加熱される設計となっている。ところが実際に固形物含有流動性食品を電子レンジで加熱した場合、電子レンジの加熱特性により内容物の部分的な過熱が生じ、内容物が沸騰して容器から吹き零れる現象が頻繁に起こっている。また部分的な過熱による具材の破裂やその衝撃による容器の浮き上がりや転倒も起こっている。
【0004】
このような電子レンジによる加熱むらの原因としては、大きく分けて下記の二つが広く知られている。一つは電子レンジの構造からくる加熱むらで、もう一つは食品の選択加熱特性からくる加熱むらである。前者の原因は、電子レンジの照射口の位置や庫内壁面の反射角度によってマイクロ波の照射モードが変わるため電子レンジの機種や食品を置く位置によって昇温モードが異なること、またマイクロ波の波長は12cmなので6cmごとに加熱の強弱があるため、庫内上部でファンをまわしたり、下部でターンテーブルをまわしてもマイクロ波むらは完全には解消できず、特に上下のマイクロ波むらが残ることなどである。後者の例としては例えば、食品の含水率が70%以上で塩分を含む場合、特にそれを冷凍した場合や形が大きい場合は表面ばかりが加熱されて内部の昇温が遅いこと、また水分が少ない場合や気泡を含む場合、油脂含有量の多い場合に中心部が加熱されすぎて変質する場合があることが挙げられる。さらに四角い容器は角にマイクロ波が集中し、球状の容器は中心部にマイクロ波が集中することが知られている。マイクロ波の浸透度が少ない食品の場合には、端部でマイクロ波が吸収されて、内部や中央下部の昇温が遅れがちとなるため、容器に仕切りを入れたり、容器中心部を持ち上げたりすることも行われている。
【0005】
上記のような電子レンジの加熱特性から、容器入り食品を加熱した場合、容器底部の昇温が遅く内容物の上面および容器との接触部分が昇温過加熱になりやすいことは広く知られている。一方底部の品温を適温となるようにすると、上部の品温が熱くなりすぎたりする等加熱が均一に行われない事は日常よく経験するところである。従来、マイクロ波遮断層により容器周囲を被覆し、マイクロ波の照射量を制御し、容器内の流動性食品類の不均一な加熱を制御する方法(特許文献1等)が知られており、この方法を内容物上面の過熱及びそれに伴う内容物の吹き零れ現象の防止に利用することも考えられるが、この方法では必要以上にマイクロ波が遮断されてエネルギー損失が大きくなり、内容物の昇温が著しく遅れることとなる。また食品の、金属で被膜した部分が未加熱となり易く、このために均一加熱ができない場合がしばしば発生する。さらに誘導加熱によってアルミ箔の端部が異常昇温して、容器の一部が焦げたり、溶けたりする現象が起こったり、加熱時に電子レンジ庫内に火花が発生する場合があり、実用的ではない。
【0006】
また、内容物上面の過熱吹き零れ現象の原因となる泡の生成を防止する方法として、シリコン等の消泡剤を製品に添加する方法(例えば非特許文献1等)が知られているが、シリコン添加には食品衛生法上の制限があり、また沸騰による急激な泡の発生には十分効果を発揮できない不都合があり、消泡効果を有する乳化剤を多量に添加してもシリコンと同様に急激な泡の発生には十分な防止効果が得られず、最終製品の風味及び食品の安全性の観点からも好ましくない。
【0007】
さらに流動性飲食物の局部的過加熱を防止して均一加熱が行われるようにマイクロ波を集める機能を有する棒状突起物が該容器の一面から内部に突出するよう配置された容器(特許文献2)があるが、棒状突起物及び支持片付棒状突起物は製造及び取り扱い等が煩雑かつ高価で実用性に乏しい。
【0008】
また加熱むらを生じることなく効率よく加熱するよう上端周縁部に把手部を有し、着脱可能な蓋を持ち底部に突起物を任意個数付けた容器(特許文献3、特許文献4)があるが、突起物の形成は加熱むらの抑制には有効であるが、固形物の破裂などによる容器の浮きや転倒を抑えるには未だ不十分であった。
【0009】
特許文献5〜8は、金属容器を使用して加熱ムラのない電子レンジによる加熱を実現しているが、金属容器の使用はスパークの発生のような安全上の問題があり、水分含量が多い流動性食品の加熱に金属容器を使用した場合、容器自体が加熱されて高温になる不具合があった。さらに、特許文献9の実施例8から10および比較例8によると、容器底部に形成される突部は一定以上の大きさ(直径)がないと容器底部の加熱が十分ではないことが示されており、突部を大きくすると容器が不安定になる不具合があった。
【0010】
【特許文献1】
特開平9−215594号公報
【0011】
【特許文献2】
特開平7−23721号公報
【0012】
【特許文献3】
実公平7−38196号公報
【0013】
【特許文献4】
特開平11−332738号公報
【0014】
【特許文献5】
実開昭63−64674号公報
【0015】
【特許文献6】
特開昭64−37368号公報
【0016】
【特許文献7】
特許第3203427号公報
【0017】
【特許文献8】
特公平5−22129号公報
【0018】
【特許文献9】
特開2002−205774号公報
【0019】
【非特許文献1】
吉田時行ら編「新版界面活性剤ハンドブック」190頁
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、電子レンジで効率よくかつ安全に加熱することができる固形物含有流動性食品を提供することを目的とするものである。また本発明は、先行技術のものにくらべ電子レンジにより加熱した場合に、内容物の加熱むらによる液部のふきこぼれがなく、また部分的過熱に起因する具材の破裂、具材の飛び散り、および破裂衝撃による容器の浮き上がりや転倒などを抑え、なおかつ加熱後容易に電子レンジから取り出せる電子レンジ加熱に対応した固形物含有流動性食品を提供することを目的とするものである。
【0021】
【課題を解決するための手段】
このような状況の中で、本発明者らは上記従来技術に鑑みて、それらの問題点を確実に解消することができると共に、電子レンジで効率よくかつ安全に加熱することができる固形物含有流動性食品を提供することを目標として鋭意研究を積み重ねた結果、容器底部に外方に突出して内部が、容器成形上好ましくは中空に形成された複数の突部を備えた電子レンジ加熱用容器に、一定のヘッドスペースを設けて内容物を充填し密封、さらに容器の上下面を覆い(好ましくは容器の上面及び突部下面に密着し)、かつ容器の側面の一部または全部を覆うスリーブを装着して電子レンジ加熱を行うことにより、所期の目的を達成し得ることを見出して、これに基づいて本発明を完成した。
【0022】
なお、容器上端周縁部に把持部を設けるのが好ましい。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0024】
本発明は、電子レンジ加熱対応の固形物含有流動性食品であって、喫食前に電子レンジにより加熱されるものである。本発明の固形物含有流動性食品が充填される容器本体(図1,2:側面図)は、ガラス、陶器、紙を主材として合成樹脂がコーティングされた複合材、あるいは合成樹脂等のマイクロ波透過材料から成るものであるが、経済性を考慮すると合成樹脂製の容器が特に好ましい。好ましい合成樹脂としてはポリエチレン、ポリプロピレン或いはこれらの共重合体などのポリオレフィン類、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリアクリル・ニトリル・ブタジエン・スチレン等の単独重合体または2種以上の共重合体などの熱可塑性の合成樹脂が一種以上が挙げられ、真空成形、圧空成形、圧縮成形、あるいは射出成形により成形される。さらに本発明の容器には、内容物の壁面にマイクロ波遮断層が設けられていないので、レトルト殺菌してもマイクロ波遮断層が剥がれることもなく、レトルト食品入りの容器として特に好ましいものである。
【0025】
該容器本体2には固形物を有する流動性の食品を充填した後、蓋部3を載せて密封する。
【0026】
本発明では、適宜の大きさに成形される容器本体2(図1,2)には、例えば容器上部の口径が50〜200mm、底部の内径が50〜200mm、高さcが20〜150mmのカップ状及びトレー状容器の底板に対して外側に突出する突部1を設ける。突部1は、容器の静置安定性の面から少なくとも3箇所以上設け、容器の大きさや形状に応じてさらに増設する。突部1の内径は2〜30mm、好ましくは5〜15mmとする。突部が2個以下の場合突部の内径を例えば30mmより大きくしなければ容器本体の静置安定性が保たれない。容器本体の安定性を保つ程度に突部の内径を大きくした場合、中空の突部に内容物が多く入ることになり、容器を電子レンジのテーブルから浮かせる効果が少なくなる。突部1の形状は、円形、楕円形、三角形、四角形、星形、あるいは馬蹄形など任意に選択すればよい。突部の高さeは、好ましくは2mm以上、静置安定性および加熱効率等の面からより好ましくは3〜30mmとする。
【0027】
容器底部につけた突部1は、容器全体を上方に上げて電子レンジ加熱時に容器本体2と電子レンジのテーブルの間に空間を設けることにより底部からのマイクロ波の照射を促進して加熱むらを解消し、さらには加熱効率を向上させるために設けるものである。従来の容器では、昇温が遅い部分の温度を一定以上にするために、他の部分が過熱状態であっても、更なる加熱を要したが、本発明の容器では、昇温の遅い部分の加熱が早まって均一な加熱が可能となり、さらに加熱時間の短縮も図ることができる。
【0028】
また、本発明では突部を有する容器本体の少なくとも上下面と側面の一部または全部を覆うスリーブ(容器本体を収容する外側の容器)を設けることで、突部の大きさを小さくしても加熱ムラの程度が軽減され、加熱ムラを起こらなくするために突部を大きくした(容器が不安定になる)場合の突沸に伴う容器の転倒や内容物の飛散を防止できる。特に、固形物は流動物より加熱され難いので、固形物を流動性部分と同程度の温度に加熱する場合には、過加熱による突沸ないし固形物の破裂が起こりやすくなるが、本発明の食品では、容器本体がスリーブに収容されているため、固形物を含めた内容物全体の均一な加熱が実現できる。
【0029】
本発明の食品において、流動性食品5と蓋部3の間のヘッドスペースの高さは4mm以上、好ましくは4mm〜40mmであり、この範囲のヘッドスペースであれば電子レンジで加熱を行う際に、多少の沸騰が生じても内容物が吹き零れることはない。ヘッドスペースの高さが4mm未満であると、内容物が沸騰した場合に吹き零れが起こり内容物が外部に流出することがある。一方ヘッドスペースの高さが40mm以上の場合、レトルト殺菌等の殺菌時に容器内圧と殺菌機内圧の差が生じやすく、容器が変形する恐れがある。容器の変形を抑えるため容器の厚みを厚くすると、包材コストが高くなり経済的でない。
【0030】
本発明の好ましい実施形態において、容器上端周縁部には、容器上端を延長して成形された把手部4を備える。把手部の一辺の長さは容器上部口径よりも長く、手でつかむことができる長さであれば特に制限はない。但し、必要以上に長くすると、容器のコストがかさみ経済的でない。
【0031】
スリーブ6は容器の上蓋3と底面に形成された突部を覆うものであり、上蓋3及び突部1に密着する形状のもので、例えば、図4に示すように上下及び側面二面の四面を覆うもの、あるいは図3に示すように上下及び側面三面の五面を覆うものが例示される。または図5,図6に示すように上下及び側面四面の六面を覆う箱状の形状であってもよい。スリーブの形状に関しては、上面と底面が平行であるのが望ましく、側面に関しては、部分的に開口部を有していてもよく、全面を覆っていてもよく、また、側面は垂直であってもよく、下方に行くに従って縮小してもよく(上面が底面よりも大きい場合)、下方に行くに従って拡大してもよい(上面が底面よりも小さい場合)。スリーブのより具体的形状としては、図3〜図6に示すように側面の一部が開放されていてもよい立方体ないし直方体(箱状)の形状であってもよく、円筒状、角筒状等の任意の形状であってもよい。
【0032】
スリーブの材質は電子レンジ加熱可能な材質なら特に制限はないが、成形性、運搬性、環境問題、経済性及び電子レンジ加熱時に高温にならないという点から紙が最も好ましい。容器をスリーブに入れて加熱する理由は、過加熱による万が一の内容物の飛び散りや内容物の破裂による衝撃で容器が揺れたり、転倒したりするのを防止するためである。また容器とスリーブの隙間を少なくすることで万が一内容物が飛び散ったり、具材が破裂しても電子レンジ内を汚すことがない。
【0033】
本発明の方法に用いる電子レンジには特別な制限はなく、出力が500〜600Wの小出力の家庭用電子レンジであっても、出力が1400〜1600W程度にも達する大出力の業務用電子レンジであっても良い。
【0034】
本発明の方法により加熱される固形物含有流動性食品には特別の制限はなく、例えば具材入りのポタージュスープや味噌汁等のスープ類、ミートソース等のソース類、おしるこ、めんつゆ、カレー、シチュー等がある。例えば流動性部分の粘度は室温で50〜20000c.p.、好ましくは500〜10000c.p.である。また固形物の種類や大きさについて特に制限はなく、肉、野菜、きのこ等を適宜所望する大きさで用いればよい。固形物の含有量は通常5〜80重量%、好ましくは10〜50重量%である。粘度が500〜10000c.p.であり、固形物の含有量が10〜50重量%、流動性部分中の油脂分含量が1〜50重量%であると、電子レンジ加熱時に突沸及び固形物の破裂などによる吹きこぼれ、容器の転倒が起こりやすいため、スリーブの装着が特に好ましい。さらに、固形物としてマッシュルームなどのキノコ類、えび、イカ、たこ、あさり、さんま等の魚介類、卵、コーン、芋、鶏肉等が含まれていると、電子レンジ加熱時の破裂による突沸、容器の転倒などが起こりやすいため、スリーブの装着が好ましい。
【0035】
【実施例】
次に実施例に基づいて本発明を具体的に説明するが、本発明は当該実施例によって何ら限定されるものではない。
(実施例1)
バター3重量部と小麦粉3重量部で小麦粉ルウを調製し、そこへ生クリーム4重量部、牛乳20重量部、ホエイパウダー1.5重量部、チーズパウダー1重量部、オニオンエキス0.2重量部、白胡椒0.05重量部、食塩1重量部、グルタミン酸ナトリウム0.5重量部、チキンブイヨン1重量部、水64.75重量部を加えて加熱し、50℃での粘度が2000cpsのクリームシチューベースを調製した。このクリームシチューベース150重量部と10mm角にダイスカットしたにんじん15重量部、10mm角にダイスカットしたじゃがいも25重量部、4mm幅にスライスカットしたマッシュルーム10重量部を混合してクリームシチューを調整した。このクリームシチューをポリプロピレンとエバールで構成された多層容器で容器サイズが図1で示す 容器本体の上端部の内径:100mm、容器底面の内径:70mm、突部を除く容器の高さ:50mm、突部の高さ:5mm、突部の直径:10mm、把手部を含む容器本体の直径:110mmのものに充填し酸化アルミ蒸着したポリエステルとナイロンおよびポリプロピレンの多層構造の蓋材で密封シールした後、所定の条件でレトルト殺菌し容器詰めクリ−ムシチューを作製した。この際、容器内のヘッドスペースの高さjは10mmであった。これを図3の紙スリーブに入れて26の異機種(500W20例、600W5例、700W1例)を用い、規定時間電子レンジにて加熱(500W:1分30秒、600W:1分10秒、700W:1分)を行ったところ、ソースの吹き零れ・具材の破裂による飛び散り及び容器の浮きや転倒は生じず、内容物は流動性部分および固形物を含めた全体が美味しく食べられる温度に温まっていた。また電子レンジから取り出す際及びスリーブから容器を取り出す際に、手が熱くなく安全に取り出すことができた。
(比較例1)
紙スリーブに装着しなかった以外は実施例1の試験を繰り返したところ、500W6例、600W3例で具材の破裂が観察され、クリームシチューの内容物が電子レンジ内に飛び散り、庫内を汚した。
【0036】
また、容器の内容物に関し、固形物の温度が流動性部分よりも低く、温度の均一性に劣っていた。
(比較例2)
容器において、容器底部の突部および把手部を有さないこと、およびスリーブを用いないこと以外は、上記実施例と同様にして容器詰めクリームシチューを調製し、電子レンジ加熱を実施例と同条件で行った。その結果、500Wで4例、600Wで1例、700Wで1例で容器内の具材が破裂し、クリームシチューソースが電子レンジ内に飛び散った。また、500Wの4例のうち2例では具材の破裂による衝撃で容器が倒れクリームシチューが電子レンジ内にこぼれた。(500W・600W・700W全てのワット数において、容器を取り出す際に手が熱いため安全に対する不満を感じていた。)
また、容器底部の内容物の温度が低く、温度ムラが発生した。
【0037】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、電子レンジにより容器詰め固形物含有流動性食品を加熱した場合に、容器の底部からの加熱も可能になるため内容物の加熱むらによる液部のふきこぼれがなく、また部分的過熱に起因する具材の破裂、具材の飛び散り、および破裂衝撃による容器の浮き上がりや転倒などを抑え、なおかつ加熱後容易に電子レンジから取り出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】スリーブ内に装着される、底面に突部を有し、固形物を有する流動性食品を充填した容器を示す側面図である。
【図2】スリーブ内に装着される容器の側面断面図である。
【図3】4つの側面のうち1面を欠いたスリーブに装着した本発明の食品の側面断面図である。
【図4】4つの側面のうち2面を欠いたスリーブに装着した本発明の食品の側面断面図である。
【図5】側面に開口部を有しないスリーブに装着した本発明の食品の側面断面図である。
【図6】図5の食品のスリーブの上面を開けた状態を示す斜視図である。

Claims (7)

  1. 底部に外方に突出した複数の中空の突部を備えた電子レンジ加熱用容器本体に、一定のヘッドスペースを設けて内容物を充填し密封し、さらに該容器の上面及び複数の突部を覆い、かつ容器の側面を部分的または完全に覆うスリーブを装着することを特徴とする電子レンジ加熱対応の容器詰め固形物含有流動性食品。
  2. 容器上端周縁部に把手部を有する請求項1に記載の食品。
  3. 容器底部の外方に突出した突部の高さは少なくとも2mm以上、好ましくは3〜30mmである請求項1に記載の電子レンジ加熱に対応した固形物含有流動性食品。
  4. 容器内ヘッドスペースの高さは少なくとも4mm以上、好ましくは4mm〜40mmとなるように内容物が充填された請求項1〜3のいずれかに記載の食品。
  5. スリーブと突部が接触するようにスリーブを装着する請求項1に記載の食品。
  6. 電子レンジ加熱用容器がマイクロ波透過性の材料からなる請求項1に記載の食品。
  7. 容器底部に外方に突出して内部が中空に形成された複数の突部を備えた電子レンジ加熱用容器に、一定のヘッドスペースを設けて固形物を含有する流動性の内容物を充填し密封する工程、該容器の上面及び複数の突部を覆い、かつ容器の側面を部分的または完全に覆うスリーブを装着する工程を有することを特徴とする電子レンジ加熱対応の容器詰め固形物含有流動性食品の製造方法。
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