JP2004268555A - 紫外光感応カラー画像プリント装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】可視光下と紫外光照射下において異なる発色をする、意外性のある印刷物を作成することが可能な画像プリント装置を提供する。
【解決手段】画像プリント装置100は、画像データを取得して記憶する記憶手段と、画像データに基づき可視光下で視認される画像の印刷を行う第1の印刷処理と、画像データに基づき紫外光照射下において視認される画像の印刷を行う第2の印刷処理とを行うことにより印刷物を作成する印刷手段と、前記記憶手段に記憶された画像データを前記第1の印刷処理または前記第2の印刷処理の対象として前記印刷手段に供給する制御手段とを有する。
【選択図】 図1
【解決手段】画像プリント装置100は、画像データを取得して記憶する記憶手段と、画像データに基づき可視光下で視認される画像の印刷を行う第1の印刷処理と、画像データに基づき紫外光照射下において視認される画像の印刷を行う第2の印刷処理とを行うことにより印刷物を作成する印刷手段と、前記記憶手段に記憶された画像データを前記第1の印刷処理または前記第2の印刷処理の対象として前記印刷手段に供給する制御手段とを有する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像を合成し印刷するプリント装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、印刷技術の分野において、写真や画像等の画像に対し、「★」等の図形、アニメキャラクター、縁取り、文章等を合成し、印刷するシステムがある。具体的には、ゲームセンタ等において、装置に内蔵されたカメラにより人物を撮影し、撮影した画像に背景画像やフレーム等を合成して印刷する装置が設置されている。また、DPEショップ等には、写真や画像と文字を合成して年賀状を作成するシステムがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−241854号公報
【0004】
この他にも、「メタリック印刷」や「ホログラム印刷」とった技巧を用いた各種印刷技術が存在する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、画像表現に関する消費者のニーズは日々多様化している。例えば、単なる画像の合成ではなく、もっと高度な画像表現を楽しみたいというニーズである。ところが、従来の画像合成装置では、このようなニーズを充足するには不十分である。このため、さらに斬新な技巧を用いた画像印刷を行うことにより、消費者の慰楽性を向上させることが求められている。
【0006】
【発明を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明の画像プリント装置は、画像データを取得して記憶する記憶手段と、画像データに基づき可視光下で視認される画像の印刷を行う第1の印刷処理と、画像データに基づき紫外光照射下において視認される画像の印刷を行う第2の印刷処理とを行うことにより印刷物を作成する印刷手段と、前記記憶手段に記憶された画像データを前記第1の印刷処理または前記第2の印刷処理の対象として前記印刷手段に供給する制御手段とを有することを特徴とする。
本発明の画像プリント装置によれば、可視光下で視認される画像と紫外光照射下で視認される画像とが異なる印刷物を作成することができる。すなわち、自然光あるいは蛍光灯照射下において視認される画像が、暗闇においてブラックライト等の紫外光照射のもとで視認される画像とは異なるので、意外性のある画像表現が実現する。
【0007】
さらに好ましい態様において、前記印刷手段は、サーマルヘッドと、可視光用インクおよび紫外光感応インクを含有するリボンとを有し、前記サーマルヘッドおよび前記リボンを用いて受像紙を着色する昇華型プリンタである。
【0008】
さらに別の好ましい態様において、前記印刷手段は、第1のサーマルヘッドと、第2のサーマルヘッドと、可視光用インクを含有する可視光用リボンと、紫外光感応インクを含有する紫外光感応リボンとを有し、前記第1のサーマルヘッドおよび前記可視光用リボンを用いて可視光下で視認される色を受像紙に着色し、前記第2のサーマルヘッドおよび前記紫外光感応リボンを用いて紫外光照射下で視認される色を前記受像紙に着色する昇華型プリンタである。
可視光印刷用と紫外光感応印刷用とにサーマルヘッドおよびリボンをそれぞれ独立して設けることにより、リボンの構造の簡素化・リボンの効率的な使用等を図ることができる。
【0009】
さらに別の好ましい態様において、前記印刷手段は、印刷ヘッドと、前記印刷ヘッドに設置され、可視光用インクが充填された可視光用インクタンクと紫外光感応インクが充填された紫外光感応インクタンクとを備えるインク充填部と、前記印刷ヘッドの動作と、前記可視光用インクタンクおよび前記紫外光感応インクタンクの各々からインクを射出させる動作とを制御する制御部とを有するインクジェットプリンタである。
【0010】
前記紫外光感応インクは、紫外光照射による発光特性に残像性を持たせた蓄光性インクであってもよい。蓄光性インクを用いることにより、時間経過と共に視認される画像が変化するような印刷物を作成することも可能であり、ユーザの画像表現が大幅に広がる。
【0011】
前記画像プリント装置は、紫外光感応印刷された印刷物が紫外光照射下で適切に発色するか否かを確認するためのブラックライトを更に備えていてもよい。
これによりユーザは、可視光下では視認することのできない印刷物がきちんと印刷されているか否かを確認することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
<A.第1実施形態>
<1.構成>
図1は、本発明の第1実施形態である画像プリント装置100の全体図である。図に示すように、画像プリント装置100は、制御部101、印刷部102、ブラックライト104、表示部105、ペン型入力装置106、メディアリーダ・ライタ107、スピーカ108、カメラ109、記憶部110から構成されている。
【0013】
制御部101は、CPU、RAM、ROM、各種インタフェース等から構成され、ユーザの操作に応じ、画像プリント装置100の各部を制御する。印刷部102は、制御部101からの指示に基づき用紙103に画像を印刷する。
【0014】
図2は印刷部102の構造を示したものである。印刷部102は、リボン21、サーマルヘッド22、プラテンローラ23、マイクログリップローラ25、ローラ24、カッター26から構成されている。
【0015】
図3はリボン21の断面図である。図に示すように、リボン21は基材211およびインク層212からなる。
図4はリボン21の平面図である。図に示すように、リボン21は、領域21a、21b、21c、21d、21e、21f、21g・・・の順に繰り返し区分けされている。ここで領域21a、21b、21cは昇華印刷部であり、それぞれイエロー(Y)のインク、マゼンダ(M)のインク、シアン(C)のインクを含有する領域であり、通常の昇華印刷で用いられるものと同様のインクが用いられる。
一方、領域21d、21e、21fは紫外光感応部であり、それぞれ紫外光照射下でイエロー(Y)に発色するインク、紫外光照射下でマゼンダ(M)に発色するインク、紫外光照射下でシアン(C)に発色するインクを含有している。なお、紫外光感応部は、紫外光照射下でレッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)に発色するインクでもよい。紫外光照射下で発色するインクを構成する物質は任意に選ぶことができる。例えば、有機ランタノイド系錯体を含有する蛍光性印刷用インクを用いてもよい。あるいは、ある波長の紫外光の照射下でのみ発色するような蛍光物質を使ったインクであってもよい。さらには、紫外光による発光特性に残像性を持たせた蓄光性インクを用いてもよい。
領域21gはオーバーコート層であり、オーバーコート材を含有している。以上説明した各領域の境界には、制御部101が検知および識別ができるセンサマーク21hが設置されている。
【0016】
図2において、マイクログリップローラ25、ローラ24は、用紙送り用ローラであり、制御部101の制御の下、モータ(図示せず)と連動して回動する。カッター26は印刷された用紙103を切断するためのものである。
【0017】
図5はサーマルヘッド22、リボン21、用紙103、およびプラテンローラ23の拡大図である。サーマルヘッド22には、図に示すように複数の微細な発熱体221が組み込まれている。用紙103は、基材1031と受像層1032とから構成される。用紙103はプラテンローラ23およびサーマルヘッド22によって押圧されており、用紙103はプラテンローラ23によってその回転方向と同方向(図中RあるいはL方向)に移動され、リボン21は巻き取り軸(図示せず)によってY方向に移動される。そして発熱体221が発熱すると、この熱がリボン21の基材211を介してインク層212に伝達され、インクが溶解して用紙103の受像層1032へ拡散することにより着色が行われる。例えば、発熱体221の下にリボン21の領域21aが位置する場合には、受像層1032にイエローが着色される。
【0018】
印刷は制御部101のもとに行われ、上述した領域を各センサマークによって識別しつつ行われる。可視光下で視認できる通常の印刷(以下、第1の印刷処理という)を行う場合には、昇華印刷部のイエロー、マゼンダ、シアンの順で着色が行われ、紫外光感応部での着色は行われない。逆に、紫外光照射下でのみ視認できる画像を印刷(以下、第2の印刷処理という)する場合は、紫外光感応部のイエロー、マゼンダ、シアンの順で着色が行われ、昇華印刷部では着色は行われない。また、可視光下で視認できる画像と、紫外光照射下でのみ視認できる画像とを一枚の用紙に重ね合わせて印刷する場合には、昇華印刷部のイエロー、マゼンダ、シアン、紫外光感応部のイエロー、マゼンダ、シアンの順で着色が行われることになる。そして、用紙103の受像層1032へ拡散溶解したインクが温度や酸性雰囲気の影響を受けにくくするため、最後に領域21gにおいてオーバーコート材の固着が行われる。印刷が完了すると余分な用紙部分をカッター26によってカットし、排出口(図示せず)から印刷された用紙を排出する。
【0019】
ブラックライト104は、紫外光(近紫外光)を照射するランプである。紫外光感応インクで印刷された印刷物にブラックライト104により紫外光を照射すると、インクが発色し、可視光下では確認できない画像を目視確認することができる。
【0020】
表示部105は、液晶等の表示体および表示体を動作させる駆動回路等(図示せず)からなる。また、この表示体表面にはタッチパネルが設けられている。ユーザがこのタッチパネルに手を触れたり、ペン型入力装置106をタッチパネルと接触させたりすることにより、画像プリント装置100に対し指示を入力することができるようになっている。具体的には、例えば、タッチパネルには圧力センサが取り付けられており、タッチパネルの表面の押圧を感知し、それを電気信号に変換する。これはいわゆる感圧方式であるが、これに限定されず、電磁誘導方式、光方式、超音波方式、静電容量方式等であってもよい。
【0021】
ペン型入力装置106は、ユーザによって操作され、表示体105の画面と接触することにより画像プリント装置100に対し指示を入力するためのものであり、表示部のタッチパネルの読み取り方式に対応した構造となっている。
【0022】
メディアリーダ・ライタ107は、画像データが格納された記憶媒体から画像を読み出し、画像プリント装置100によって合成された画像のデータを書き込むための装置である。ここで記憶媒体とは、例えば、CD−ROM、DVD−ROM等の光学記憶媒体、フロッピーディスクなどの磁気記憶媒体、MOなど光磁気記憶媒体、メモリースティック、SDカード、MMCカード等の不揮発性メモリである。
【0023】
スピーカ108は、制御部101の指示に基づいて音声を出力する。表示部105に表示される画像とともに、音声によってユーザに対し各種操作を行うよう促す。
【0024】
カメラ109はデジタルカメラであり、ユーザを撮影し、撮影した画像をフルカラーデータとして出力することが可能である。
【0025】
記憶部110は、ハードディスク、RAM、ROM等の記憶装置から構成され、制御部101を制御するためのプログラム、合成画像を作成するための材料となる画像のデータが格納されている。また、合成後の画像データを一時的に格納する。具体的には、どの位置にどの色で着色するかという情報が格納される。この情報は制御部101によって読み出され、制御部101はこの情報に基づき印刷部を制御する。また、合成後の画像データをメディアリーダ・ライタに出力し、ユーザの所有する各種記憶メディアに格納することも可能である。
【0026】
<2.動作>
以下、ユーザが持参した画像データに加工合成処理を施し、紫外光感応印刷を行う過程を例にとって本実施形態の画像プリント装置の動作を説明する。
図6は、画像プリント装置100が画像の印刷を行う際の動作を示すフローチャートである。
ユーザが表示体に設けられたタッチパネルに接触する等、所定の操作を行うと、制御部101はその操作を検知し、以下に示す印刷動作を開始する。
【0027】
まず、制御部101は表示部105にメニュー画面を表示し、ユーザに選択を促す(ステップS10)。図7は、メニュー表示画面の一例である。このメニュー画面には、画像プリント装置100がユーザに提供することのできるサービスが示されている。「プリント」とは、ユーザが持参した画像データを印刷するサービスである。「加工・合成」とはユーザが持参した画像データに背景やフレーム等の画像を合成して印刷するサービスである。「写真撮影」とはカメラ109によってユーザを撮影、印刷するサービスである。
ユーザは画面を見て、所望のサービスを選択する。選択は画面に手を触れるかまたはペン型入力装置106を使うことにより行う。ここでは、「加工・合成」を選んだとする。
【0028】
ステップS11において、制御部101は表示部105に図8に示すような画面を表示し、ユーザに記憶媒体をメディアリーダ・ライタ107にセットするように促す。
【0029】
そして、メディアリーダ・ライタ107は、制御部101による制御の下、記憶媒体に格納されている画像を読込み、つづいて制御部101は読み出した画像の一覧を表示部105に表示し、ユーザに合成に使う写真の選択を促す(ステップS12)。画像の一覧が表示されている様子を図9に示す。
【0030】
ユーザが合成に使う画像を選択すると、制御部101は表示部105に図10に示すような画面を表示し、ユーザにインクの選択を促す(ステップS13)。ここで、「通常のインク」を選んだ場合、第1の印刷処理により可視光照射下で視認できる画像が印刷される。「蛍光インク」を選んだ場合、第2の印刷処理により紫外光照射下でのみ発色する画像が印刷される。ここでは、「蛍光インク」を選択したものとする。
【0031】
ユーザがインクの選択を行うと、制御部101は、「一覧から選ぶ」および「自分で作る」という画面を表示部に表示し、ユーザに合成方法の選択を促す(ステップS14)。
ユーザが「一覧から選ぶ」を選択すると、記憶部110に格納されている画像、例えば、背景やフレーム等の一覧が表示される(ステップS15)。ユーザは、合成に使用したいと思う画像を選択する。画像は複数選ぶことが可能であり、重ねて合成することができる。
一方、「自分で作る」を選択すると、画像を作成するための素材、例えば、「★」などの図形、「おめでとう」の文字等の一覧が表示される。ユーザは、所望の素材を選択し、合成元画像内の所望の位置に配置することができる。また、ペン型入力装置106を用いて、自由に画像を作成することもできる。使用する素材の数および配置位置は任意である。図11に合成作成時に表示部105に表示される画面の一例を示す。
この合成過程において、制御部101は、合成元の画像データと合成に使用する素材の画像データとを記憶部110から抽出し、リボン21a〜21fの各々に対応する6画面分のデータを記憶する。すなわち、用紙のどの位置に、リボン21a〜21fのどのリボンで着色をするのかというデータを記憶する。
【0032】
ユーザが合成画像の作成の完了を指示すると、制御部101は、表示部105に、この画像で印刷して良いかどうかの指示の入力を促す画面を表示する(ステップS16)。ユーザがこの画像を印刷することを希望しない場合は、画像の位置決めの微調整、フレームの選択等の微調整を行うよう促すための画面を表示する。図12はこのとき表示部105に表される画面の一例である。この際、紫外光感応インクで印刷を希望している場合には、可視光下での画像の見え方と、紫外光照射下での見え方の両方を表示し、ユーザに確認を求める。
具体的には、可視光下で視認される画像を表示させる場合には、制御部101は、合成した画像にかかる画像データのうち、可視光下で視認される画像の印刷を行う第1の印刷処理の対象となる箇所、すなわち昇華印刷部21a、21b、21cで加熱転写する箇所の画像データのみを取り出し、表示部105にその画像を表示する。逆に、紫外光照射下で視認される画像を表示させる場合には、紫外光照射下で視認される画像の印刷を行う第2の印刷処理の対象となる箇所、すなわち紫外光感応部21d、21e、21fで加熱転写する箇所の画像データのみを取り出し、その画像を表示する。
【0033】
次に、制御部101は、印刷枚数の入力を促す画面を表示部105に表示する。ユーザの入力がされると料金を表示し、ユーザに最終確認を求め、料金の投入を促す。ユーザが表示内容に同意し(ステップS16;YES)、つづいてユーザが料金投入口(図示せず)から料金を投入すると、合成した画像が用紙103に印刷され、印刷部から排出される(ステップS17)。ユーザは、ブラックライト104を操作し、出来上がった印刷物に照射することによって、紫外光照射下で所望の発色をしているかを実際に目視確認することができる。
【0034】
このように、本実施形態の画像プリント装置100を用いることにより、可視光下で視認される画像と紫外光照射下で視認される画像が異なる、意外性のある印刷物をオンデマンドで作成することができる。
【0035】
<B.第2実施形態>
以下、本実施形態の構成について説明する。第1実施形態と同じ構成要素には同じ符号を付してある。
本実施形態が第1実施形態と異なるのは、印刷部102ではなく印刷部102aを用いる点である。第2実施形態に係る印刷部102aの構造を図13に示す。
【0036】
同図に示すように、本実施形態においては、サーマルヘッド22の代わりに、サーマルヘッド22aおよび22bの二つを設けている。そして、サーマルヘッド22aにおいては昇華リボン27を用いて加熱転写が行われ、サーマルヘッド22bにおいては、紫外光感応リボン28を用いて加熱転写が行われる。
【0037】
図14(a)(b)に、第2実施形態における昇華リボン27および紫外光感応リボン28を示す。同図に示すように、昇華リボン27は、通常の昇華カラー印刷を行うためのものであり、第1実施形態のリボン21の昇華印刷部と同様に構成される。また、紫外光感応リボン28は紫外光感応カラー印刷を行うためのものであり、リボン21の紫外光感応部と同様に構成される。
【0038】
マイクログリップローラ25によって送り出された用紙103は、まずサーマルヘッド22aおよび昇華リボン27によって昇華印刷が行われる。続いてローラ24で送り出された後、サーマルヘッド28および紫外光感応リボン28によって紫外光感応印刷が行われる。
【0039】
本実施形態の画像プリント装置においては、昇華印刷用のリボンと紫外光感応リボンを別途独立に設けているので、両者のリボンの消費量に差がある場合でも、一方を取り替えればすむので、経済的である。
【0040】
なお、印刷部102a以外の動作は第一実施形態と同様であるので省略する。
【0041】
<C.第3実施形態>
本発明の第3実施形態は、第1実施形態の印刷部102を印刷部200に置き換えたものである。図15は印刷部200のブロック図である。同図に示すように、印刷部200は、印刷ヘッド201、インクカートリッジ202、吐出制御部203、ヘッド駆動部204より構成されている。印刷ヘッド部201はヘッド駆動部204の制御のもと、x方向に移動する。インクカートリッジ202は、印刷ヘッド201の上方に設けられ、インクが充填されている。具体的には、可視光下で視認されるイエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)の印刷用インク(以下通常のインクという)と、紫外光照射下でそれぞれイエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)に発色する紫外光感応インクを充填する計6個のインクタンクを有している。吐出制御部203は、それぞれのインクタンクからインクを用紙103へ向かって射出させる制御を行う。吐出制御部203およびヘッド駆動部204は、制御部101によって制御される。
なお、紫外光感応インクは、紫外光照射下でレッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)に発色するインクでもよい。
【0042】
制御部101は、記憶部110から画像データを取り出し、そのデータに基づき吐出制御部203およびヘッド駆動部204に対し制御信号を送信する。具体的には、制御部101は画像データからどの位置にどのインクを吐出させるかを算出し、ヘッド駆動部に対し駆動信号を送りつつ、吐出制御部203に対しそれぞれのインクタンクからインクを落とすタイミングを指示する。
【0043】
このようにして、用紙の所定の位置に所定のインクが射出し、所望の画像が印刷される。通常のインクタンクと、紫外光感応インクタンクとを設けているため、可視光下で視認される画像と、紫外光照射下で発色する画像を同時にインクジェット印刷することができる。
【0044】
なお、吐出制御部203がインクを射出させる方式は問わず、インクの性質、インクの液滴サイズ等に応じて適宜最適な方式を選択することができる。
【0045】
<D.第4実施形態>
第1実施形態においては、ユーザが持参した画像データを印刷するインクをユーザが選択する態様を示した。これに対して第4実施形態は、ユーザが加工・合成した画像について、第2の印刷処理(紫外光感応印刷)を行う部分をユーザが選択し、選択された部分について第2の印刷処理を行う態様である。第4実施形態は、第1実施形態と同様の構成要素からなる。
【0046】
本実施形態にかかる動作例について説明する。図16は、動作の流れを示すフローチャートである。図6との違いは、ステップS15に続いてステップS151が設けられていることのみである。
【0047】
ここでは、ステップS10からS15までの処理が既に行われたものとする。図17は、ステップS151において表示部105に表示されるインク変更画面を例示したものである。ユーザは、印刷に使用するインクの種類を変更する部分にペン型入力装置105を用いて触れることにより、インク変更部分を指定することができる。インク変更部分として指定可能なのは、「スタンプ」、「背景・フレーム」、「手書き入力された図形(文字も含む)」、「同色とみなされる領域」である。ここで、「スタンプ」、「背景・フレーム」、「手書き入力された図形」をオブジェクトと総称する。
【0048】
画像プリント装置100は、各オブジェクトの画像データをオブジェクト毎に記憶している。画像プリント装置100は、表示部105の表示画面上においてユーザがペン型入力装置105を用いて触れた位置を占めているオブジェクトを抽出し、そのオブジェクトがユーザに指定されたと認識する。そして、記憶部110に記憶された画像データの中から、ユーザに指定されたと認識されたオブジェクトに対応した画像データを選択し、この画像データに対応した画像を図18に示すように強調表示する。
【0049】
「同色とみなされる領域」を指定する場合には、ユーザは、図17に例示したインク変更画面の「色で指定」のボタンにペン型入力装置105を用いて触れる。続いて、インクを変更したい部分にペン型入力装置105を用いて触れる。画像プリント装置100は、記憶部110に記憶された画像データの中から、ユーザが触れた点の画素と同じ色成分または類似した色成分を持つ連続した領域(以下、同色連続領域という)を表す画像データを抽出し、抽出された画像データに対応した画像を図18に示すように強調表示する。この同色連続領域の画像データの抽出では、ユーザが触れた点の画素の画素値を基準値として、その基準値から一定の範囲内の画素値を持つ画素の画像データを抽出する。これにより、例えば、人物の頭髪の部分などを選択することが可能となる。
【0050】
上述のようにしてインク変更部分を選択すると、図18に示すように、この部分のインクを変更するか否かの選択を促し、さらにユーザが「はい」を選択した場合には、通常インクと蛍光インクのいずれかを選択することを促す画面が表示される。
【0051】
ユーザが合成画像の作成の完了を指示すると、制御部101は、表示部105に、この画像で印刷して良いかどうかの指示の入力を促す画面を表示する(ステップS16)。ステップS16から終了までの処理は、第1実施形態と同様である。
【0052】
以上説明したように、本実施形態によれば、ユーザが加工・合成した画像について、第2の印刷処理(紫外光感応印刷)を行う部分がユーザにより選択され、選択された部分について第2の印刷処理が行われる。従って、ユーザがペン型入力装置105によって指定したオブジェクトまたは同色連続領域が紫外光下で視認される印刷物が得られる。
【0053】
<E.変形例>
上述の実施形態においては、ユーザが持参した画像データに、記憶部110に格納されている背景等の画像素材を合成する例を説明したが、画像の合成や加工方法はこれに限らない。たとえば、ユーザがカメラ109を用いて撮影し、撮影した画像にユーザが持参した画像を合成することも可能である。また、画像を持参せずに、記憶部110に格納されている画像データどうしを合成したり、加工したりすることも可能である。また写真等をスキャナで読み取りデータ化し、これを合成画像の素材としてもよい。またモノクロ画像であってもよい。
【0054】
画像合成に際し、合成後の画像のデータを算出した上で、そのデータに基づいて印刷を行っていたが、これに限らない。最初に通常の印刷をした後、用紙を送り返し、紫外光感応印刷を行ってもよい。この場合、記憶部110に可視光下で認識される画像のデータを格納する第1のメモリと、紫外光照射下で認識される画像のデータを格納する第2のメモリを設け、制御部101は第1のメモリから可視光下で視認される画像データを抽出し、このデータに基づいて通常の昇華リボンで印刷し、用紙を送り返した後、第2メモリから紫外光照射下で視認される画像のデータを抽出し、このデータに基づき紫外光感応リボンで印刷をすることとしてもよい。
【0055】
また、ポジ/ネガの反転印刷を行えるようにしてもよい。
さらに、両面印刷を行えるようにしてもよい。この場合、表面を通常の昇華印刷で印刷し、裏面を紫外光感応印刷で印刷することもできる。
【0056】
印刷用紙は、透明フィルム、カード、シール紙、両面印刷用用紙等であってもよい。また、ユーザが予め印刷された用紙を持参し、この用紙に紫外感応印刷を行うことも可能である。
【0057】
紫外光感応印刷のみを行う場合には、紫外光感応印刷専用のリボンを用いてもよい。発光特性に残像を持たせた紫外光発色蓄光性インク(リボン)を用いてもよい。非蓄光性インク(リボン)と蓄光性インク(リボン)とを有し、両者を適宜切り替えられるようにしてもよい。両者のインクを組み合わせて印刷することにより、時間経過と共に視認される画像が変化するような印刷物を作成することも可能である。これにより、ユーザの画像表現が多様になる。
【0058】
上述した実施形態においては、紫外光感応印刷された印刷物が実際に紫外光照射下で所望の発色をするかを確かめるために、ユーザがブラックライトを操作していた。しかし、画像プリント装置が発色の確認をしてもよい。具体的には、画像プリント装置に光センサを設け、紫外光感応印刷がなされた用紙に自動的にブラックライトを照射し、光センサ用紙からの発光を検知することにより、所望の発色が得られているかを確認する。
【0059】
本実施形態においては合成した画像を印刷したが、印刷せずに格納メディアリーダ・ライタを用いて画像のデータをユーザの記録媒体に格納することとしてもよい。
【0060】
本実施形態においては,料金を所定の投入口に投入することにより支払いがなされていたが、課金方法はこれに限らない。たとえば、クレジットカードやオンラインで課金してもよい。課金処理を自動化することで、ユーザの利便性が高まる。
【0061】
あるいは、ユーザが画像プリント装置でブラックライトを購入できるようにしてもよい。ユーザはブラックライトを購入すれば、いつでもどこでも紫外光照射下の画像を楽しむことができる。
【0062】
本発明の画像プリント装置は、画像の合成だけでなく、文字のみを合成してもよい。例えば、紫外光照射のみ視認できる秘密のメッセージを合成したり、占いに使ったりすることが考えられる。
【0063】
また、蓄光性インクを使って異なる人物写真を重ね合わせることにより動きのある画像表現を行うことや、心霊写真を人工的に作成することも考えられる。
【0064】
更に、透明なフィルムに紫外光感応印刷を行うことにもできるため、ショーウインドウの壁紙や、スタンドライト、携帯電話機用シート、広告パンフレット等にも応用可能である。
【0065】
さらに、本発明の画像プリント装置を使って、セキュリティ機能を施した印刷物を作成することも可能である。具体的には、専用のブラックライトでなければ見ることができない紫外光感応インクを用いて、抽選番号、暗証番号等を印刷することが考えられる。
【0066】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、可視光下と紫外光照射下において異なる発色をする、意外性のある印刷物を作成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像プリント装置の全体図である。
【図2】本発明の第1実施形態における印刷部の構造を示す図である。
【図3】本発明の第1実施形態におけるリボンの断面図である。
【図4】本発明の第1実施形態におけるリボンの平面図である。
【図5】加熱転写の様子を示す図である。
【図6】画像の加工合成および印刷が行われる手順を示すフローチャートである。
【図7】表示部に表示されるメニュー画面の例を示す図である。
【図8】表示部に表示される画面の一例を示す図である。
【図9】表示部に表示される画像選択画面の一例を示す図である。
【図10】表示部に表示されるインク選択画面の一例を示す図である。
【図11】表示部に表示される画像の加工合成画面の一例を示す図である。
【図12】表示部に表示される画像確認画面の一例を示す図である。
【図13】本発明の第2実施形態における印刷部の構造を示す図である。
【図14】本発明の第2実施形態におけるリボンの構造を示す図である。
【図15】本発明の第3実施形態における印刷部の構造を示す図である。
【図16】画像の加工合成および印刷が行われる手順を示すフローチャートである。
【図17】表示部に表示されるインク変更画面の一例を示す図である。
【図18】表示部に表示されるインク変更画面の一例を示す図である。
【符号の説明】
100…画像プリント装置、101…制御部、102…印刷部、103…用紙、 104…ブラックライト、105…表示部、106…ペン型入力装置、107…メディアリータ・ライタ、108…スピーカ、109…カメラ、110…記憶部、21…リボン、22、22a、22b…サーマルヘッド、27…昇華リボン、28…紫外光感応リボン、200…印刷部、201…印刷ヘッド、202…インクカートリッジ、203…吐出制御部、204…ヘッド駆動部
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像を合成し印刷するプリント装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、印刷技術の分野において、写真や画像等の画像に対し、「★」等の図形、アニメキャラクター、縁取り、文章等を合成し、印刷するシステムがある。具体的には、ゲームセンタ等において、装置に内蔵されたカメラにより人物を撮影し、撮影した画像に背景画像やフレーム等を合成して印刷する装置が設置されている。また、DPEショップ等には、写真や画像と文字を合成して年賀状を作成するシステムがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−241854号公報
【0004】
この他にも、「メタリック印刷」や「ホログラム印刷」とった技巧を用いた各種印刷技術が存在する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、画像表現に関する消費者のニーズは日々多様化している。例えば、単なる画像の合成ではなく、もっと高度な画像表現を楽しみたいというニーズである。ところが、従来の画像合成装置では、このようなニーズを充足するには不十分である。このため、さらに斬新な技巧を用いた画像印刷を行うことにより、消費者の慰楽性を向上させることが求められている。
【0006】
【発明を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明の画像プリント装置は、画像データを取得して記憶する記憶手段と、画像データに基づき可視光下で視認される画像の印刷を行う第1の印刷処理と、画像データに基づき紫外光照射下において視認される画像の印刷を行う第2の印刷処理とを行うことにより印刷物を作成する印刷手段と、前記記憶手段に記憶された画像データを前記第1の印刷処理または前記第2の印刷処理の対象として前記印刷手段に供給する制御手段とを有することを特徴とする。
本発明の画像プリント装置によれば、可視光下で視認される画像と紫外光照射下で視認される画像とが異なる印刷物を作成することができる。すなわち、自然光あるいは蛍光灯照射下において視認される画像が、暗闇においてブラックライト等の紫外光照射のもとで視認される画像とは異なるので、意外性のある画像表現が実現する。
【0007】
さらに好ましい態様において、前記印刷手段は、サーマルヘッドと、可視光用インクおよび紫外光感応インクを含有するリボンとを有し、前記サーマルヘッドおよび前記リボンを用いて受像紙を着色する昇華型プリンタである。
【0008】
さらに別の好ましい態様において、前記印刷手段は、第1のサーマルヘッドと、第2のサーマルヘッドと、可視光用インクを含有する可視光用リボンと、紫外光感応インクを含有する紫外光感応リボンとを有し、前記第1のサーマルヘッドおよび前記可視光用リボンを用いて可視光下で視認される色を受像紙に着色し、前記第2のサーマルヘッドおよび前記紫外光感応リボンを用いて紫外光照射下で視認される色を前記受像紙に着色する昇華型プリンタである。
可視光印刷用と紫外光感応印刷用とにサーマルヘッドおよびリボンをそれぞれ独立して設けることにより、リボンの構造の簡素化・リボンの効率的な使用等を図ることができる。
【0009】
さらに別の好ましい態様において、前記印刷手段は、印刷ヘッドと、前記印刷ヘッドに設置され、可視光用インクが充填された可視光用インクタンクと紫外光感応インクが充填された紫外光感応インクタンクとを備えるインク充填部と、前記印刷ヘッドの動作と、前記可視光用インクタンクおよび前記紫外光感応インクタンクの各々からインクを射出させる動作とを制御する制御部とを有するインクジェットプリンタである。
【0010】
前記紫外光感応インクは、紫外光照射による発光特性に残像性を持たせた蓄光性インクであってもよい。蓄光性インクを用いることにより、時間経過と共に視認される画像が変化するような印刷物を作成することも可能であり、ユーザの画像表現が大幅に広がる。
【0011】
前記画像プリント装置は、紫外光感応印刷された印刷物が紫外光照射下で適切に発色するか否かを確認するためのブラックライトを更に備えていてもよい。
これによりユーザは、可視光下では視認することのできない印刷物がきちんと印刷されているか否かを確認することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
<A.第1実施形態>
<1.構成>
図1は、本発明の第1実施形態である画像プリント装置100の全体図である。図に示すように、画像プリント装置100は、制御部101、印刷部102、ブラックライト104、表示部105、ペン型入力装置106、メディアリーダ・ライタ107、スピーカ108、カメラ109、記憶部110から構成されている。
【0013】
制御部101は、CPU、RAM、ROM、各種インタフェース等から構成され、ユーザの操作に応じ、画像プリント装置100の各部を制御する。印刷部102は、制御部101からの指示に基づき用紙103に画像を印刷する。
【0014】
図2は印刷部102の構造を示したものである。印刷部102は、リボン21、サーマルヘッド22、プラテンローラ23、マイクログリップローラ25、ローラ24、カッター26から構成されている。
【0015】
図3はリボン21の断面図である。図に示すように、リボン21は基材211およびインク層212からなる。
図4はリボン21の平面図である。図に示すように、リボン21は、領域21a、21b、21c、21d、21e、21f、21g・・・の順に繰り返し区分けされている。ここで領域21a、21b、21cは昇華印刷部であり、それぞれイエロー(Y)のインク、マゼンダ(M)のインク、シアン(C)のインクを含有する領域であり、通常の昇華印刷で用いられるものと同様のインクが用いられる。
一方、領域21d、21e、21fは紫外光感応部であり、それぞれ紫外光照射下でイエロー(Y)に発色するインク、紫外光照射下でマゼンダ(M)に発色するインク、紫外光照射下でシアン(C)に発色するインクを含有している。なお、紫外光感応部は、紫外光照射下でレッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)に発色するインクでもよい。紫外光照射下で発色するインクを構成する物質は任意に選ぶことができる。例えば、有機ランタノイド系錯体を含有する蛍光性印刷用インクを用いてもよい。あるいは、ある波長の紫外光の照射下でのみ発色するような蛍光物質を使ったインクであってもよい。さらには、紫外光による発光特性に残像性を持たせた蓄光性インクを用いてもよい。
領域21gはオーバーコート層であり、オーバーコート材を含有している。以上説明した各領域の境界には、制御部101が検知および識別ができるセンサマーク21hが設置されている。
【0016】
図2において、マイクログリップローラ25、ローラ24は、用紙送り用ローラであり、制御部101の制御の下、モータ(図示せず)と連動して回動する。カッター26は印刷された用紙103を切断するためのものである。
【0017】
図5はサーマルヘッド22、リボン21、用紙103、およびプラテンローラ23の拡大図である。サーマルヘッド22には、図に示すように複数の微細な発熱体221が組み込まれている。用紙103は、基材1031と受像層1032とから構成される。用紙103はプラテンローラ23およびサーマルヘッド22によって押圧されており、用紙103はプラテンローラ23によってその回転方向と同方向(図中RあるいはL方向)に移動され、リボン21は巻き取り軸(図示せず)によってY方向に移動される。そして発熱体221が発熱すると、この熱がリボン21の基材211を介してインク層212に伝達され、インクが溶解して用紙103の受像層1032へ拡散することにより着色が行われる。例えば、発熱体221の下にリボン21の領域21aが位置する場合には、受像層1032にイエローが着色される。
【0018】
印刷は制御部101のもとに行われ、上述した領域を各センサマークによって識別しつつ行われる。可視光下で視認できる通常の印刷(以下、第1の印刷処理という)を行う場合には、昇華印刷部のイエロー、マゼンダ、シアンの順で着色が行われ、紫外光感応部での着色は行われない。逆に、紫外光照射下でのみ視認できる画像を印刷(以下、第2の印刷処理という)する場合は、紫外光感応部のイエロー、マゼンダ、シアンの順で着色が行われ、昇華印刷部では着色は行われない。また、可視光下で視認できる画像と、紫外光照射下でのみ視認できる画像とを一枚の用紙に重ね合わせて印刷する場合には、昇華印刷部のイエロー、マゼンダ、シアン、紫外光感応部のイエロー、マゼンダ、シアンの順で着色が行われることになる。そして、用紙103の受像層1032へ拡散溶解したインクが温度や酸性雰囲気の影響を受けにくくするため、最後に領域21gにおいてオーバーコート材の固着が行われる。印刷が完了すると余分な用紙部分をカッター26によってカットし、排出口(図示せず)から印刷された用紙を排出する。
【0019】
ブラックライト104は、紫外光(近紫外光)を照射するランプである。紫外光感応インクで印刷された印刷物にブラックライト104により紫外光を照射すると、インクが発色し、可視光下では確認できない画像を目視確認することができる。
【0020】
表示部105は、液晶等の表示体および表示体を動作させる駆動回路等(図示せず)からなる。また、この表示体表面にはタッチパネルが設けられている。ユーザがこのタッチパネルに手を触れたり、ペン型入力装置106をタッチパネルと接触させたりすることにより、画像プリント装置100に対し指示を入力することができるようになっている。具体的には、例えば、タッチパネルには圧力センサが取り付けられており、タッチパネルの表面の押圧を感知し、それを電気信号に変換する。これはいわゆる感圧方式であるが、これに限定されず、電磁誘導方式、光方式、超音波方式、静電容量方式等であってもよい。
【0021】
ペン型入力装置106は、ユーザによって操作され、表示体105の画面と接触することにより画像プリント装置100に対し指示を入力するためのものであり、表示部のタッチパネルの読み取り方式に対応した構造となっている。
【0022】
メディアリーダ・ライタ107は、画像データが格納された記憶媒体から画像を読み出し、画像プリント装置100によって合成された画像のデータを書き込むための装置である。ここで記憶媒体とは、例えば、CD−ROM、DVD−ROM等の光学記憶媒体、フロッピーディスクなどの磁気記憶媒体、MOなど光磁気記憶媒体、メモリースティック、SDカード、MMCカード等の不揮発性メモリである。
【0023】
スピーカ108は、制御部101の指示に基づいて音声を出力する。表示部105に表示される画像とともに、音声によってユーザに対し各種操作を行うよう促す。
【0024】
カメラ109はデジタルカメラであり、ユーザを撮影し、撮影した画像をフルカラーデータとして出力することが可能である。
【0025】
記憶部110は、ハードディスク、RAM、ROM等の記憶装置から構成され、制御部101を制御するためのプログラム、合成画像を作成するための材料となる画像のデータが格納されている。また、合成後の画像データを一時的に格納する。具体的には、どの位置にどの色で着色するかという情報が格納される。この情報は制御部101によって読み出され、制御部101はこの情報に基づき印刷部を制御する。また、合成後の画像データをメディアリーダ・ライタに出力し、ユーザの所有する各種記憶メディアに格納することも可能である。
【0026】
<2.動作>
以下、ユーザが持参した画像データに加工合成処理を施し、紫外光感応印刷を行う過程を例にとって本実施形態の画像プリント装置の動作を説明する。
図6は、画像プリント装置100が画像の印刷を行う際の動作を示すフローチャートである。
ユーザが表示体に設けられたタッチパネルに接触する等、所定の操作を行うと、制御部101はその操作を検知し、以下に示す印刷動作を開始する。
【0027】
まず、制御部101は表示部105にメニュー画面を表示し、ユーザに選択を促す(ステップS10)。図7は、メニュー表示画面の一例である。このメニュー画面には、画像プリント装置100がユーザに提供することのできるサービスが示されている。「プリント」とは、ユーザが持参した画像データを印刷するサービスである。「加工・合成」とはユーザが持参した画像データに背景やフレーム等の画像を合成して印刷するサービスである。「写真撮影」とはカメラ109によってユーザを撮影、印刷するサービスである。
ユーザは画面を見て、所望のサービスを選択する。選択は画面に手を触れるかまたはペン型入力装置106を使うことにより行う。ここでは、「加工・合成」を選んだとする。
【0028】
ステップS11において、制御部101は表示部105に図8に示すような画面を表示し、ユーザに記憶媒体をメディアリーダ・ライタ107にセットするように促す。
【0029】
そして、メディアリーダ・ライタ107は、制御部101による制御の下、記憶媒体に格納されている画像を読込み、つづいて制御部101は読み出した画像の一覧を表示部105に表示し、ユーザに合成に使う写真の選択を促す(ステップS12)。画像の一覧が表示されている様子を図9に示す。
【0030】
ユーザが合成に使う画像を選択すると、制御部101は表示部105に図10に示すような画面を表示し、ユーザにインクの選択を促す(ステップS13)。ここで、「通常のインク」を選んだ場合、第1の印刷処理により可視光照射下で視認できる画像が印刷される。「蛍光インク」を選んだ場合、第2の印刷処理により紫外光照射下でのみ発色する画像が印刷される。ここでは、「蛍光インク」を選択したものとする。
【0031】
ユーザがインクの選択を行うと、制御部101は、「一覧から選ぶ」および「自分で作る」という画面を表示部に表示し、ユーザに合成方法の選択を促す(ステップS14)。
ユーザが「一覧から選ぶ」を選択すると、記憶部110に格納されている画像、例えば、背景やフレーム等の一覧が表示される(ステップS15)。ユーザは、合成に使用したいと思う画像を選択する。画像は複数選ぶことが可能であり、重ねて合成することができる。
一方、「自分で作る」を選択すると、画像を作成するための素材、例えば、「★」などの図形、「おめでとう」の文字等の一覧が表示される。ユーザは、所望の素材を選択し、合成元画像内の所望の位置に配置することができる。また、ペン型入力装置106を用いて、自由に画像を作成することもできる。使用する素材の数および配置位置は任意である。図11に合成作成時に表示部105に表示される画面の一例を示す。
この合成過程において、制御部101は、合成元の画像データと合成に使用する素材の画像データとを記憶部110から抽出し、リボン21a〜21fの各々に対応する6画面分のデータを記憶する。すなわち、用紙のどの位置に、リボン21a〜21fのどのリボンで着色をするのかというデータを記憶する。
【0032】
ユーザが合成画像の作成の完了を指示すると、制御部101は、表示部105に、この画像で印刷して良いかどうかの指示の入力を促す画面を表示する(ステップS16)。ユーザがこの画像を印刷することを希望しない場合は、画像の位置決めの微調整、フレームの選択等の微調整を行うよう促すための画面を表示する。図12はこのとき表示部105に表される画面の一例である。この際、紫外光感応インクで印刷を希望している場合には、可視光下での画像の見え方と、紫外光照射下での見え方の両方を表示し、ユーザに確認を求める。
具体的には、可視光下で視認される画像を表示させる場合には、制御部101は、合成した画像にかかる画像データのうち、可視光下で視認される画像の印刷を行う第1の印刷処理の対象となる箇所、すなわち昇華印刷部21a、21b、21cで加熱転写する箇所の画像データのみを取り出し、表示部105にその画像を表示する。逆に、紫外光照射下で視認される画像を表示させる場合には、紫外光照射下で視認される画像の印刷を行う第2の印刷処理の対象となる箇所、すなわち紫外光感応部21d、21e、21fで加熱転写する箇所の画像データのみを取り出し、その画像を表示する。
【0033】
次に、制御部101は、印刷枚数の入力を促す画面を表示部105に表示する。ユーザの入力がされると料金を表示し、ユーザに最終確認を求め、料金の投入を促す。ユーザが表示内容に同意し(ステップS16;YES)、つづいてユーザが料金投入口(図示せず)から料金を投入すると、合成した画像が用紙103に印刷され、印刷部から排出される(ステップS17)。ユーザは、ブラックライト104を操作し、出来上がった印刷物に照射することによって、紫外光照射下で所望の発色をしているかを実際に目視確認することができる。
【0034】
このように、本実施形態の画像プリント装置100を用いることにより、可視光下で視認される画像と紫外光照射下で視認される画像が異なる、意外性のある印刷物をオンデマンドで作成することができる。
【0035】
<B.第2実施形態>
以下、本実施形態の構成について説明する。第1実施形態と同じ構成要素には同じ符号を付してある。
本実施形態が第1実施形態と異なるのは、印刷部102ではなく印刷部102aを用いる点である。第2実施形態に係る印刷部102aの構造を図13に示す。
【0036】
同図に示すように、本実施形態においては、サーマルヘッド22の代わりに、サーマルヘッド22aおよび22bの二つを設けている。そして、サーマルヘッド22aにおいては昇華リボン27を用いて加熱転写が行われ、サーマルヘッド22bにおいては、紫外光感応リボン28を用いて加熱転写が行われる。
【0037】
図14(a)(b)に、第2実施形態における昇華リボン27および紫外光感応リボン28を示す。同図に示すように、昇華リボン27は、通常の昇華カラー印刷を行うためのものであり、第1実施形態のリボン21の昇華印刷部と同様に構成される。また、紫外光感応リボン28は紫外光感応カラー印刷を行うためのものであり、リボン21の紫外光感応部と同様に構成される。
【0038】
マイクログリップローラ25によって送り出された用紙103は、まずサーマルヘッド22aおよび昇華リボン27によって昇華印刷が行われる。続いてローラ24で送り出された後、サーマルヘッド28および紫外光感応リボン28によって紫外光感応印刷が行われる。
【0039】
本実施形態の画像プリント装置においては、昇華印刷用のリボンと紫外光感応リボンを別途独立に設けているので、両者のリボンの消費量に差がある場合でも、一方を取り替えればすむので、経済的である。
【0040】
なお、印刷部102a以外の動作は第一実施形態と同様であるので省略する。
【0041】
<C.第3実施形態>
本発明の第3実施形態は、第1実施形態の印刷部102を印刷部200に置き換えたものである。図15は印刷部200のブロック図である。同図に示すように、印刷部200は、印刷ヘッド201、インクカートリッジ202、吐出制御部203、ヘッド駆動部204より構成されている。印刷ヘッド部201はヘッド駆動部204の制御のもと、x方向に移動する。インクカートリッジ202は、印刷ヘッド201の上方に設けられ、インクが充填されている。具体的には、可視光下で視認されるイエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)の印刷用インク(以下通常のインクという)と、紫外光照射下でそれぞれイエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)に発色する紫外光感応インクを充填する計6個のインクタンクを有している。吐出制御部203は、それぞれのインクタンクからインクを用紙103へ向かって射出させる制御を行う。吐出制御部203およびヘッド駆動部204は、制御部101によって制御される。
なお、紫外光感応インクは、紫外光照射下でレッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)に発色するインクでもよい。
【0042】
制御部101は、記憶部110から画像データを取り出し、そのデータに基づき吐出制御部203およびヘッド駆動部204に対し制御信号を送信する。具体的には、制御部101は画像データからどの位置にどのインクを吐出させるかを算出し、ヘッド駆動部に対し駆動信号を送りつつ、吐出制御部203に対しそれぞれのインクタンクからインクを落とすタイミングを指示する。
【0043】
このようにして、用紙の所定の位置に所定のインクが射出し、所望の画像が印刷される。通常のインクタンクと、紫外光感応インクタンクとを設けているため、可視光下で視認される画像と、紫外光照射下で発色する画像を同時にインクジェット印刷することができる。
【0044】
なお、吐出制御部203がインクを射出させる方式は問わず、インクの性質、インクの液滴サイズ等に応じて適宜最適な方式を選択することができる。
【0045】
<D.第4実施形態>
第1実施形態においては、ユーザが持参した画像データを印刷するインクをユーザが選択する態様を示した。これに対して第4実施形態は、ユーザが加工・合成した画像について、第2の印刷処理(紫外光感応印刷)を行う部分をユーザが選択し、選択された部分について第2の印刷処理を行う態様である。第4実施形態は、第1実施形態と同様の構成要素からなる。
【0046】
本実施形態にかかる動作例について説明する。図16は、動作の流れを示すフローチャートである。図6との違いは、ステップS15に続いてステップS151が設けられていることのみである。
【0047】
ここでは、ステップS10からS15までの処理が既に行われたものとする。図17は、ステップS151において表示部105に表示されるインク変更画面を例示したものである。ユーザは、印刷に使用するインクの種類を変更する部分にペン型入力装置105を用いて触れることにより、インク変更部分を指定することができる。インク変更部分として指定可能なのは、「スタンプ」、「背景・フレーム」、「手書き入力された図形(文字も含む)」、「同色とみなされる領域」である。ここで、「スタンプ」、「背景・フレーム」、「手書き入力された図形」をオブジェクトと総称する。
【0048】
画像プリント装置100は、各オブジェクトの画像データをオブジェクト毎に記憶している。画像プリント装置100は、表示部105の表示画面上においてユーザがペン型入力装置105を用いて触れた位置を占めているオブジェクトを抽出し、そのオブジェクトがユーザに指定されたと認識する。そして、記憶部110に記憶された画像データの中から、ユーザに指定されたと認識されたオブジェクトに対応した画像データを選択し、この画像データに対応した画像を図18に示すように強調表示する。
【0049】
「同色とみなされる領域」を指定する場合には、ユーザは、図17に例示したインク変更画面の「色で指定」のボタンにペン型入力装置105を用いて触れる。続いて、インクを変更したい部分にペン型入力装置105を用いて触れる。画像プリント装置100は、記憶部110に記憶された画像データの中から、ユーザが触れた点の画素と同じ色成分または類似した色成分を持つ連続した領域(以下、同色連続領域という)を表す画像データを抽出し、抽出された画像データに対応した画像を図18に示すように強調表示する。この同色連続領域の画像データの抽出では、ユーザが触れた点の画素の画素値を基準値として、その基準値から一定の範囲内の画素値を持つ画素の画像データを抽出する。これにより、例えば、人物の頭髪の部分などを選択することが可能となる。
【0050】
上述のようにしてインク変更部分を選択すると、図18に示すように、この部分のインクを変更するか否かの選択を促し、さらにユーザが「はい」を選択した場合には、通常インクと蛍光インクのいずれかを選択することを促す画面が表示される。
【0051】
ユーザが合成画像の作成の完了を指示すると、制御部101は、表示部105に、この画像で印刷して良いかどうかの指示の入力を促す画面を表示する(ステップS16)。ステップS16から終了までの処理は、第1実施形態と同様である。
【0052】
以上説明したように、本実施形態によれば、ユーザが加工・合成した画像について、第2の印刷処理(紫外光感応印刷)を行う部分がユーザにより選択され、選択された部分について第2の印刷処理が行われる。従って、ユーザがペン型入力装置105によって指定したオブジェクトまたは同色連続領域が紫外光下で視認される印刷物が得られる。
【0053】
<E.変形例>
上述の実施形態においては、ユーザが持参した画像データに、記憶部110に格納されている背景等の画像素材を合成する例を説明したが、画像の合成や加工方法はこれに限らない。たとえば、ユーザがカメラ109を用いて撮影し、撮影した画像にユーザが持参した画像を合成することも可能である。また、画像を持参せずに、記憶部110に格納されている画像データどうしを合成したり、加工したりすることも可能である。また写真等をスキャナで読み取りデータ化し、これを合成画像の素材としてもよい。またモノクロ画像であってもよい。
【0054】
画像合成に際し、合成後の画像のデータを算出した上で、そのデータに基づいて印刷を行っていたが、これに限らない。最初に通常の印刷をした後、用紙を送り返し、紫外光感応印刷を行ってもよい。この場合、記憶部110に可視光下で認識される画像のデータを格納する第1のメモリと、紫外光照射下で認識される画像のデータを格納する第2のメモリを設け、制御部101は第1のメモリから可視光下で視認される画像データを抽出し、このデータに基づいて通常の昇華リボンで印刷し、用紙を送り返した後、第2メモリから紫外光照射下で視認される画像のデータを抽出し、このデータに基づき紫外光感応リボンで印刷をすることとしてもよい。
【0055】
また、ポジ/ネガの反転印刷を行えるようにしてもよい。
さらに、両面印刷を行えるようにしてもよい。この場合、表面を通常の昇華印刷で印刷し、裏面を紫外光感応印刷で印刷することもできる。
【0056】
印刷用紙は、透明フィルム、カード、シール紙、両面印刷用用紙等であってもよい。また、ユーザが予め印刷された用紙を持参し、この用紙に紫外感応印刷を行うことも可能である。
【0057】
紫外光感応印刷のみを行う場合には、紫外光感応印刷専用のリボンを用いてもよい。発光特性に残像を持たせた紫外光発色蓄光性インク(リボン)を用いてもよい。非蓄光性インク(リボン)と蓄光性インク(リボン)とを有し、両者を適宜切り替えられるようにしてもよい。両者のインクを組み合わせて印刷することにより、時間経過と共に視認される画像が変化するような印刷物を作成することも可能である。これにより、ユーザの画像表現が多様になる。
【0058】
上述した実施形態においては、紫外光感応印刷された印刷物が実際に紫外光照射下で所望の発色をするかを確かめるために、ユーザがブラックライトを操作していた。しかし、画像プリント装置が発色の確認をしてもよい。具体的には、画像プリント装置に光センサを設け、紫外光感応印刷がなされた用紙に自動的にブラックライトを照射し、光センサ用紙からの発光を検知することにより、所望の発色が得られているかを確認する。
【0059】
本実施形態においては合成した画像を印刷したが、印刷せずに格納メディアリーダ・ライタを用いて画像のデータをユーザの記録媒体に格納することとしてもよい。
【0060】
本実施形態においては,料金を所定の投入口に投入することにより支払いがなされていたが、課金方法はこれに限らない。たとえば、クレジットカードやオンラインで課金してもよい。課金処理を自動化することで、ユーザの利便性が高まる。
【0061】
あるいは、ユーザが画像プリント装置でブラックライトを購入できるようにしてもよい。ユーザはブラックライトを購入すれば、いつでもどこでも紫外光照射下の画像を楽しむことができる。
【0062】
本発明の画像プリント装置は、画像の合成だけでなく、文字のみを合成してもよい。例えば、紫外光照射のみ視認できる秘密のメッセージを合成したり、占いに使ったりすることが考えられる。
【0063】
また、蓄光性インクを使って異なる人物写真を重ね合わせることにより動きのある画像表現を行うことや、心霊写真を人工的に作成することも考えられる。
【0064】
更に、透明なフィルムに紫外光感応印刷を行うことにもできるため、ショーウインドウの壁紙や、スタンドライト、携帯電話機用シート、広告パンフレット等にも応用可能である。
【0065】
さらに、本発明の画像プリント装置を使って、セキュリティ機能を施した印刷物を作成することも可能である。具体的には、専用のブラックライトでなければ見ることができない紫外光感応インクを用いて、抽選番号、暗証番号等を印刷することが考えられる。
【0066】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、可視光下と紫外光照射下において異なる発色をする、意外性のある印刷物を作成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像プリント装置の全体図である。
【図2】本発明の第1実施形態における印刷部の構造を示す図である。
【図3】本発明の第1実施形態におけるリボンの断面図である。
【図4】本発明の第1実施形態におけるリボンの平面図である。
【図5】加熱転写の様子を示す図である。
【図6】画像の加工合成および印刷が行われる手順を示すフローチャートである。
【図7】表示部に表示されるメニュー画面の例を示す図である。
【図8】表示部に表示される画面の一例を示す図である。
【図9】表示部に表示される画像選択画面の一例を示す図である。
【図10】表示部に表示されるインク選択画面の一例を示す図である。
【図11】表示部に表示される画像の加工合成画面の一例を示す図である。
【図12】表示部に表示される画像確認画面の一例を示す図である。
【図13】本発明の第2実施形態における印刷部の構造を示す図である。
【図14】本発明の第2実施形態におけるリボンの構造を示す図である。
【図15】本発明の第3実施形態における印刷部の構造を示す図である。
【図16】画像の加工合成および印刷が行われる手順を示すフローチャートである。
【図17】表示部に表示されるインク変更画面の一例を示す図である。
【図18】表示部に表示されるインク変更画面の一例を示す図である。
【符号の説明】
100…画像プリント装置、101…制御部、102…印刷部、103…用紙、 104…ブラックライト、105…表示部、106…ペン型入力装置、107…メディアリータ・ライタ、108…スピーカ、109…カメラ、110…記憶部、21…リボン、22、22a、22b…サーマルヘッド、27…昇華リボン、28…紫外光感応リボン、200…印刷部、201…印刷ヘッド、202…インクカートリッジ、203…吐出制御部、204…ヘッド駆動部
Claims (9)
- 画像データを取得して記憶する記憶手段と、
画像データに基づき可視光下で視認される画像の印刷を行う第1の印刷処理と、画像データに基づき紫外光照射下において視認される画像の印刷を行う第2の印刷処理とを行うことにより印刷物を作成する印刷手段と、
前記記憶手段に記憶された画像データを前記第1の印刷処理または前記第2の印刷処理の対象として前記印刷手段に供給する制御手段と
を有することを特徴とする画像プリント装置。 - 前記印刷手段は、サーマルヘッドと、可視光用インクおよび紫外光感応インクを含有するリボンとを有し、
前記サーマルヘッドおよび前記リボンを用いて受像紙を着色する昇華型プリンタである
ことを特徴とする請求項1に記載の画像プリント装置。 - 前記印刷手段は、第1のサーマルヘッドと、第2のサーマルヘッドと、可視光用インクを含有する可視光用リボンと、紫外光感応インクを含有する紫外光感応リボンとを有し、
前記第1のサーマルヘッドおよび前記可視光用リボンを用いて可視光下で視認される色を受像紙に着色し、
前記第2のサーマルヘッドおよび前記紫外光感応リボンを用いて紫外光照射下で視認される色を前記受像紙に着色する昇華型プリンタである
ことを特徴とする請求項1に記載の画像プリント装置。 - 前記印刷手段は、印刷ヘッドと、
前記印刷ヘッドに設置され、可視光用インクが充填された可視光用インクタンクと紫外光感応インクが充填された紫外光感応インクタンクとを備えるインク充填部と、
前記印刷ヘッドの動作と、前記可視光用インクタンクおよび前記紫外光感応インクタンクの各々からインクを射出させる動作とを制御する制御部とを有するインクジェットプリンタである
ことを特徴とする請求項1に記載の画像プリント装置。 - 前記紫外光感応インクは、紫外光照射による発光特性に残像性を持たせた蓄光性インクである
ことを特徴とする請求項2ないし4に記載の画像プリント装置。 - 紫外光感応印刷された印刷物が紫外光照射下で適切に発色するか否かを確認するためのブラックライトを更に有する
ことを特徴とする請求項1ないし5に記載の画像プリント装置。 - 画像データを取得し、記憶部に格納するステップと、
前記記憶部に格納された画像データを、可視光下で視認される領域に対応した第1の画像データと、紫外光下で視認される領域に対応した第2の画像データとに分けるステップと、
前記第1の画像データに基づき、可視光下で視認される画像を用紙に印刷するとともに、前記第2の画像データに基づき、紫外光下で視認される画像を同用紙に印刷するステップと
を有することを特徴とする画像プリント方法。 - 前記第1の画像データおよび第2の画像データを記憶媒体に格納するステップを更に有することを特徴とする請求項7に記載の画像プリント方法。
- 前記着色された用紙に紫外光を照射し、用紙からの発光を検出するステップと、検出された光から画像データを生成し、生成した画像データと前記第2の画像のデータとを比較することによって、前記第2の画像が正しく印刷されているかを検証するステップとを更に有する
ことを特徴とする請求項7に記載の画像プリント方法。
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- 2003-03-28 JP JP2003091500A patent/JP2004268555A/ja active Pending
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