JP2004268473A - 平版印刷版用給湿液組成物および平版印刷方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】無機微粒子と、下記化合物から選ばれる少なくとも一種を含有することを特徴とする平版印刷版用給湿液組成物。
(化合物)
a)アクリル酸とマレイン酸の共重合体
b)ポリ−α−ヒドロキシアクリル酸
c)水溶性糖類
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、平版印刷に於ける給湿液組成物に関し、更に、感光性ハロゲン化銀を利用した平版印刷版を用いた印刷方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
平版印刷は、水とインキの両方を版面に供給して、画像部には着色性のインキを、非画像部は水を選択的に受け入れ、該画像上のインキを、例えば紙などに転写させることに因ってなされている。従って、良い印刷物を得るためには、画像部と背景非画像部との表面の親油および親水性の差が十分に大きくて、水及びインキを適用したときに画像部は十分量のインキを受け付け、非画像部はインキを全く受け付けないことが必要である。そのために種々の不感脂化の方法がそれぞれの版材および印刷方法に応じて使用されている。すなわち、従来、平版印刷材として使用されているものにはアルミニウム等の金属を支持体としたプレセンシタイズド版(PS版)をはじめ、電子写真法(例えばエレクトロファックス)で得られる版材、紙を基版とし、その表面に顔料を結合材と共に塗覆した所謂、マスターペーパーや特公昭48−30562号の如き銀塩を用いた写真製版剤などがあり、それぞれに応じた不感脂化液あるいは給湿液などの製版、印刷処理方法が検討され具体化されている。高い感度を有し、かつスペクトル増感できるハロゲン化銀からなる写真材料は印刷の自動製版に好適で、すでにいくつかの形で用いられている。例えば、以下に示すようなものが知られている。
【0003】
1).タンニング現像を利用する方法で親水性ゼラチン・ハロゲン化銀乳剤をタンニング現像部のゼラチンを硬化させ親油性、インキ受理性にする方法(米国特許第3,146,104号)、
2).銀拡散転写法を応用し、形成された表面金属銀模様を親油化しインキ受理性として利用する印刷版(米国特許第3,721,559号、特公昭48−30562号)、
3).エッチングブリーチを応用し、現像された銀像部もしくは転写現像に因って形成された銀像部を漂白液で処理し同時に銀模様部分のゼラチンを破壊して親油性の表面を露出させることにより平版印刷版を作製する方法(米国特許第3,385,701号、同第3,099,209号、特開昭53−9603)、
4).現像した親油性のゼラチン−ハロゲン化銀乳剤層の未現像のハロゲン化銀像部を選択的に親油化インキ受容化する方法(米国特許第3,454,398号、同第3,099,209、特開昭53−9603)等が感光性ハロゲン化銀乳剤を応用した平版印刷版の代表的な方法である。
【0004】
上記したいかなる平版印刷版に於いてもインキ受容性、耐刷力、地汚れ防止や網がらみ防止の保水能力などの印刷特性のより一層の改良が望まれており、上述の写真方法により形成された画像銀もしくはハロゲン化銀をインキ受容性として利用する平版印刷版においても例外ではない。
【0005】
上記したような銀塩印刷版の給湿液組成物として、コロイダルシリカ等の無機微粒子を用いることが知られている。例えば、特開昭59−31193号、特開平5−286280号、特開平5−301481号、特開平6−48062号、特開平7−56349号、特開2001−260559号公報等に開示されている(特許文献1、2)。
【0006】
一般に、コロイダルシリカのような無機微粒子は、平版印刷版の表面に吸着することによって親水性の層を形成し、非画像部の親水性を向上させると考えられているが、銀塩印刷版の課題の一つであるインキ汚れや網がらみを充分に防止するまでには至っていなかった。また、平版印刷版の構成、製造条件あるいは保管条件等によって、無機微粒子の版面への効き方に差が生じ、安定した印刷特性が得られないと云う問題があった。
【0007】
また、水溶性糖類を含有する給湿液組成物が、特開平6−32082号公報に記載されている(特許文献3)。しかしながら、汚れや網がらみの点においてはまだ不十分であった。
【0008】
【特許文献1】
特開平5−286280号公報(第2頁)
【特許文献2】
特開2001−260559号公報(第2頁)
【特許文献3】
特開平6−32082号公報(第2頁)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上述したような問題を解決し、平版印刷版の構成や保存、製造条件の変化に対しても再現性良く極めて効果的に地汚れ及び網ガラミを防止することができ、インキ濃度の高い良好な印刷物を多数枚印刷することができる平版印刷版用給湿液組成物を提供することである。本発明の他の目的は、感光性ハロゲン化銀を利用した平版印刷版を用いた印刷に好適な給湿液組成物及び印刷方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記の目的は、以下の発明によって基本的に達成された。
(1)無機微粒子と、下記化合物から選ばれる少なくとも一種を含有することを特徴とする平版印刷版用給湿液組成物。
(化合物)
a)アクリル酸とマレイン酸の共重合体
b)ポリ−α−ヒドロキシアクリル酸
c)水溶性糖類
(2)前記平版印刷版用給湿液組成物と感光性ハロゲン化銀を利用した平版印刷版とを用いることを特徴とする平版印刷方法。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に本発明について詳細に説明する。
本発明の給湿液組成物の態様(1)は、アクリル酸とマレイン酸の共重合体と無機微粒子を含有する給湿液組成物である。本発明の給湿液組成物の態様(2)は、ポリ−α−ヒドロキシアクリル酸と無機微粒子を含有する給湿液組成物である。本発明の給湿液組成物の態様(3)は、水溶性糖類と無機微粒子を含有する給湿液組成物である。
【0012】
前記態様(1)について詳細に説明する。本発明に用いられるアクリル酸とマレイン酸の共重合体は、アクリル酸とマレイン酸を共重合して得られ、該共重合体中のカルボキシル基は、アルカリ金属等の塩であっても良い。
アクリル酸とマレイン酸の共重合体の好ましい重合比率は、モル比で、アクリル酸:マレイン酸=50:50〜90:10で、より好ましくは、70:30〜90:10である。
【0013】
アクリル酸とマレイン酸の共重合体の好ましい質量平均分子量は、500〜100000程度で、より好ましくは3000〜100000程度で、更に好ましくは5000〜70000である。
【0014】
アクリル酸とマレイン酸の共重合体には、必要に応じて第3の重合成分として、前記2成分と共重合可能なエチレン性不飽和化合物を共重合することが出来る。共重合可能なエチレン性不飽和化合物としては、スチレン、ビニルトルエン、メチルアクリレート、エチルアクリレート、メチルメタアクリレート、オクチルメタアクリレート、酢酸ビニル等がある。
【0015】
通常、給湿液は濃縮液として供給され、使用するときに約5〜約200倍に希釈される。この希釈倍率は、一般的に給湿液供給者によって予め設定されている。本発明では、この希釈された液を使用液という。以下、各成分の添加量は、使用液中の濃度である。上記したアクリル酸とマレイン酸の共重合体の含有量は給湿液組成物(使用液)中に0.005〜3質量%、好ましくは0.01〜2質量%、より好ましくは0.01〜1質量%である。アクリル酸とマレイン酸の共重合体は、例えば、(株)日本触媒によってアクアリックTL37、同TL213、同TL300なる商品名で販売されている。
【0016】
無機微粒子としては、平均粒径0.1μm以下の無機微粒子を含有するのが好ましい。該無機微粒子としては、例えばコロイダルシリカ、コロイダルアルミナが挙げられる。該無機微粒子の好ましい平均粒径は、0.001〜0.1μmであり、より好ましくは0.001〜0.08μmである。該無機微粒子の給湿液(使用液)中の添加量は、0.01〜1質量%、好ましくは0.03〜1質量%、より好ましくは0.05〜0.5質量%である。
【0017】
次に、本発明の態様(2)の給湿液組成物について詳細に説明する。該給湿液組成物は、ポリ−α−ヒドロキシアクリル酸と無機微粒子を含有する。ここで、無機微粒子とは、前記態様(1)で用いられるものと同じものである。
【0018】
本発明に用いられるポリ−α−ヒドロキシアクリル酸は、アクリル酸にヒドロキシ基を導入して重合することにより得られ、該化合物中のカルボキシル基は、アルカリ金属等の塩であっても良い。ポリ−α−ヒドロキシアクリル酸の好ましい質量平均分子量は、5000〜200000程度で、より好ましくは10000〜100000である。
【0019】
ポリ−α−ヒドロキシアクリル酸には、必要に応じて共重合可能なエチレン性不飽和化合物を共重合することが出来る。共重合可能なエチレン性不飽和化合物としては、スチレン、ビニルトルエン、メチルアクリレート、エチルアクリレート、メチルメタアクリレート、オクチルメタアクリレート、酢酸ビニル等がある。ポリ−α−ヒドロキシアクリル酸と他の重合成分の好ましい重合比率は、モル比でポリ−α−ヒドロキシアクリル酸:他の成分=70:30〜100:0である。
【0020】
ポリ−α−ヒドロキシアクリル酸の含有量は給湿液組成物(使用液)中に0.005〜3質量%、好ましくは0.01〜2質量%、より好ましくは0.01〜1質量%である。ポリ−α−ヒドロキシアクリル酸は、例えば、ナトリウム塩の形で(株)日本パーオキサイドによって、ペールブラック1200、同5000なる商品名で販売されている。
【0021】
次に、本発明の態様(3)の給湿液組成物について詳細に説明する。該給湿液組成物は、水溶性糖類と無機微粒子を含有する。ここで、無機微粒子とは、前記態様(1)で用いられるものと同じものである。
【0022】
本発明に用いられる水溶性糖類とは、グルコース(ブドウ糖)、キシロース、ガラクトース、アラビノース、マンノース等のアルドース類、フルクトース(果糖)、ソルボース、リブロース等のケトース類、スクロース(蔗糖)、マルトース(麦芽糖)、ラクトース(乳糖)、メリビオース、ラフィノース等の少糖類、ソルビトール、マンニトール、還元麦芽糖等の糖アルコール(還元等)等を挙げることができ、これらは単独または二種以上を混合して使用することが出来る。上記水溶性糖類の中でも特にマルトース及び還元麦芽糖が好ましい。
【0023】
上記した水溶性糖類の含有量は給湿液組成物中に0.005〜3質量%、好ましくは0.01〜2質量%で、より好ましくは0.01〜1質量%である。水溶性糖類は、例えば(株)林原商事より販売されている。例えば、サンマルト(精製マルトース)、ファイントース(無水結晶マルトース)、マビット(還元麦芽糖水飴)等がある。
【0024】
以下、前記態様(1)及至(3)の給湿液組成物に、共通して用いることができるものについて説明する。本発明の給湿液組成物には、更に(ポリ)プロピレングリコールアルキルエーテルを含有するのが好ましい。本発明に用いられる(ポリ)プロピレングリコールアルキルエーテルとは、プロピレングリコールアルキルエーテル及びポリプロピレングリコールアルキルエーテルを含むことを意味しており、好ましくはプロピレンオキシ基の繰り返し単位が1〜5のものであり、より好ましくは1〜3である。アルキル基は炭素数1〜5であり、好ましくは炭素数3、4である。より好ましい化合物は、(ポリ)プロピレングリコールのモノアルキルエーテルである。本発明に用いられる(ポリ)プロピレングリコールアルキルエーテルは化1で表される。
【0025】
【化1】
【0026】
R1、R2は水素原子、アルキル基を表すが、R1、R2のどちらか一方は、アルキル基を表す。好ましくは、R1は炭素数1〜5のアルキル基、より好ましくは炭素数3、4のアルキル基であり、R2は水素原子である。nは好ましくは1〜5の整数であり、より好ましくは1〜3の整数である。
【0027】
R1で表されるアルキル基としては、n−プロピル基やイソプロピル基のようなプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基やtert−ブチル基のようなブチル基が好ましい。
【0028】
本発明に用いられる(ポリ)プロピレングリコールアルキルエーテルの好ましいものは、プロピレングリコールモノn−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノn−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノn−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノイソブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノイソブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノイソブチルエーテル、プロピレングリコールモノtert−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノtert−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノtert−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノn−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノn−プロピルエーテル、トリプロピレングリコールモノn−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノイソプロピルエーテル、トリプロピレングリコールモノイソプロピルエーテル等である。これらの化合物は単独でも2種以上併用してもよい。
【0029】
上記した(ポリ)プロピレングリコールアルキルエーテルの含有量は給湿液組成物(使用液)中に0.001〜2質量%、好ましくは0.005〜1質量%、より好ましくは0.005〜0.5質量%である。
【0030】
本発明の給湿液組成物には、上記した(ポリ)プロピレングリコールアルキルエーテルと組み合わせてプロピレングリコールを用いるのが好ましい。特に、(ポリ)プロピレングリコールアルキルエーテルのアルキル基がプロピル基またはブチル基の場合、給湿液中における溶解性や安定性を助けるためにプロピレングリコールを併用するのが好ましい。プロピレングリコールの添加量は、(ポリ)プロピレングリコールアルキルエーテルの添加量に対して、1〜6質量倍が好ましく、特に2〜6質量倍が好ましい。
【0031】
本発明の給湿液組成物には、前記の化合物の他にpH緩衝剤、水溶性高分子、界面活性剤、可溶化剤、防腐剤、防錆剤、キレート化合物、泡消剤、着色剤、腐食防止剤等の成分を必要に応じて添加することができる。pH緩衝剤としてはクエン酸、酢酸、酒石酸、硝酸、リン酸等とこれらの金属塩等であり、水溶性高分子としては、アラビアゴム、カルボキシメチルセルロース、デキストリン、アルギン酸ナトリウム等、界面活性剤としては、アニオン系、カチオン系、ノニオン系、両性界面活性剤、フッ素系活性剤等、可溶化剤としては、エチレングリコール、ヘキシレングリコール、グリセリン、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノn−ブチルエーテル、ジエチレングリコールイソブチルエーテル等、防腐剤としては、ホルマリン、ベンゾトリアゾール誘導体、4−イソチアゾリン−3−オン化合物等である。
【0032】
防錆剤としては、ベンゾトリアゾール、チオサリチル酸等、キレート化剤としては、エチレンジアミンテトラ酢酸、そのカリウム塩、ナトリウム塩、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸とそのカリウム塩、ナトリウム塩等、泡消剤としては、シリコン系泡消剤等、腐食防止剤としては、硝酸マグネシウム、硝酸カルシウム等である。
【0033】
本発明の給湿液組成物は、感光性ハロゲン化銀を利用した平版印刷版で印刷する方法に好適である。上記平版印刷版の代表的なものとして、銀錯塩拡散転写法を利用した平版印刷版が挙げられる。この平版印刷版は、支持体上に物理現像核層とハロゲン化銀乳剤層を少なくとも有する平版印刷版であり、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレートのようなプラスチック樹脂フィルムあるいはポリエチレン樹脂被覆紙からなる支持体上に、ハレーション防止層を兼ねた下塗り層、ハロゲン化銀乳剤層及び物理現像核層をこの順に有する平版印刷版である。例えば、米国特許第3,728,114号、同第4,134,769号、同第4,160,670号、同第4,336,321号、同第4,501,811号、同第4,510,228号、同第4,621,041号、特公昭62−296143号、特公昭63−226658号、同63−249852号、特公平1−261643号、特開平5−100430号公報等に記載されている。上記平版印刷版としては、三菱製紙(株)社製のシルバーディジプレートSDPシリーズや、アグファゲバルト社製のセットプリントプラス等が市販されている。
【0034】
【実施例】
以下に本発明を実施例により説明するが、勿論これだけに限定されるものではない。
【0035】
実施例1
表1に示す組成の給湿液組成物を作製した。表中の単位はグラムである。印刷に際し、これらの給湿液組成物を水で30倍に希釈して用いた。
【0036】
【表1】
純水を加えて1000mlとした。
【0037】
化合物A:アクリル酸−マレイン酸共重合体ナトリウム塩(質量平均分子量10000)
化合物B:アクリル酸−マレイン酸共重合体ナトリウム塩(質量平均分子量70000)
化合物C:ポリ−α−ヒドロキシアクリル酸ソーダ(質量平均分子量50000)
【0038】
試験方法
平版印刷版として、ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム支持体上に下塗り層、ハロゲン化銀乳剤層、及び物理現像核層をこの順に有する銀錯塩拡散転写法を利用した平版印刷版(三菱製紙(株)社製のシルバーディジプレートSDP−FR175)を用いた。この平版印刷版を露光後、自動製版機(SDPEco1630)、現像液(SLM−EAC)、安定液(SLM−EST)を用いて製版した(いずれも三菱製紙(株)社製)。
印刷機;RYOBI3200CD(RYOBI社製印刷機)、インキ;ニューチャンピオン紫S(大日本インキ社製)、及び上記給湿液を用いて印刷した。
【0039】
印刷性の評価;印刷物に地汚れ又は網がらみが発生し、充分な印刷物が得られなくなったときの印刷枚数で評価し、下記のグレードで表した。評価結果を表2に示す。
S;15000枚以上
A;10000枚〜15000枚未満
B;5000枚〜10000枚未満
C;2000枚〜5000枚未満
D;2000枚未満
【0040】
【表2】
【0041】
上記結果より、平均粒径0.1μm以下の無機微粒子(コロイダルシリカ)とアクリル酸−マレイン酸共重合体、ポリ−α−ヒドロキシアクリル酸、水溶性糖類を含有する本発明の給湿液は、比較例に比べて、地汚れ又は網がらみが発生せずに、良好な印刷物が多く得られる。
【0042】
【発明の効果】
本発明によれば、平版印刷版の構成や保存、製造条件の変化に対しても再現性良く極めて効果的に地汚れ及び網ガラミを防止することができ、インキ濃度の高い良好な印刷物を多数枚印刷することができる平版印刷版用給湿液組成物を提供することができる。更には、感光性ハロゲン化銀を利用した平版印刷版を用いた印刷に好適な給湿液組成物及び印刷方法を提供することにある。
Claims (6)
- 無機微粒子と、下記化合物から選ばれる少なくとも一種を含有することを特徴とする平版印刷版用給湿液組成物。
(化合物)
a)アクリル酸とマレイン酸の共重合体
b)ポリ−α−ヒドロキシアクリル酸
c)水溶性糖類 - 前記無機微粒子が平均粒径0.1μm以下の無機微粒子である請求項1に記載の平版印刷版用給湿液組成物。
- 前記水溶性糖類がアルドース類、ケトース類、少糖類又は糖アルコールである請求項1に記載の平版印刷版用給湿液組成物。
- 前記水溶性糖類がマルトース又は還元麦芽糖である請求項1に記載の平版印刷版用給湿液組成物。
- さらに(ポリ)プロピレングリコールアルキルエーテルを含有する請求項1〜4のいずれか1項に記載の平版印刷版用給湿液組成物。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の平版印刷版用給湿液組成物と感光性ハロゲン化銀を利用した平版印刷版とを用いることを特徴とする平版刷方法。
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