JP2004267515A - 遊技機およびシミュレーションゲームプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】止め打ちを防止することで、実質的な稼働率が低下するのを抑えることができる遊技機およびシミュレーションゲームプログラムを提供することを目的としている。
【解決手段】メインCPU31により、メインRAM33に記憶される保留球が、15個または10個に達すると、大当り確率を遊技者に有利な大当り確率に変更する。また、大当り確率として、メインROM32に格納された確変遊技用の「高確率テーブル」、通常遊技用で、かつキー操作により初期設定される「設定1テーブル」「設定2テーブル」「設定3テーブル」を用い、メインCPU31により、メインRAM33に記憶された保留球に応じてこれらテーブルを切換える。
【選択図】 図10
【解決手段】メインCPU31により、メインRAM33に記憶される保留球が、15個または10個に達すると、大当り確率を遊技者に有利な大当り確率に変更する。また、大当り確率として、メインROM32に格納された確変遊技用の「高確率テーブル」、通常遊技用で、かつキー操作により初期設定される「設定1テーブル」「設定2テーブル」「設定3テーブル」を用い、メインCPU31により、メインRAM33に記憶された保留球に応じてこれらテーブルを切換える。
【選択図】 図10
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、始動入賞を契機に特別図柄を変動表示し、所定の特別図柄が停止すると大当りとなって、大入賞口を開放するようにした遊技機およびシミュレーションゲームプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
パチンコ遊技機に代表される遊技機にあっては、遊技盤の盤面に発射された遊技球が盤面を流下する途中で始動入賞口に入賞すると、大当り判定用乱数が抽出され、この乱数値がRAMの所定領域に記憶されるようになっている。
【0003】
そして、この判定結果に基づいて図柄表示装置の特別図柄が変動表示されて特別図柄変動遊技が行われる。大当り判定では、RAMに記憶された乱数値が予め定められた乱数値である場合に大当り入賞になり、それ以外の乱数値である場合には外れとなる。
【0004】
大当り入賞になると、特別図柄変動遊技に引き続いて大当り遊技が行われ、この大当り遊技では、大入賞口が開放し、遊技者は多量の賞球を獲得することができる。
【0005】
また、特別図柄変動遊技中に始動入賞があると、その始動入賞に応じて大当り判定用乱数が抽出され、この乱数値は所定数、例えば4個まで保留球として順次記憶される。この保留球の個数は4個の保留球記憶用LEDの点灯によって表示される。
【0006】
現在行われている特別図柄変動遊技が終了すると、RAMに記憶された乱数値に応じて次の新たな特別図柄変動遊技が保留球の記憶個数分だけ行われ、この遊技は保留球が消化されるまで継続される。
【0007】
このような従来の遊技機にあっては、RAMに記憶される保留球は所定数の4個を上限としていたため、4個の保留球が記憶されて保留球記憶用LEDが全点灯しているときに、以後いくら始動球入賞が発生しても保留球として記憶されずに、それに基づいて大当り判定も行われず、大当りが発生することがない。
【0008】
このため、遊技者は、保留球がある程度溜まっている状態、特に保留球が上限まであるときは、遊技球の発射を停止し、保留球が消化されてから遊技球の発射を再開する、所謂止め打ちと呼ばれる遊技方法を行っている。
【0009】
このように保留球が溜まっている状態での特別図柄変動遊技中にあっては遊技者は手持ち無沙汰であり、また、このような止め打ちが横行すると、遊技球が発射されない時間が増えて遊技機の実質的な稼働率が低下する。そして、保留記憶の上限が増えるとこの傾向はさらに増加してしまう。
【0010】
このような不具合を解消するものとしては、保留球が溜まっているとき(特に上限値となっているとき)に特別図柄の変動時間を短縮し、保留球の消化を早めることが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0011】
【特許文献1】
特開2001−259158号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の遊技機にあっては、保留球が溜まっているときに特別図柄の変動時間を短縮し過ぎると、単位時間当りの特別図柄の変動回数が増加してしまった。このため、時間当りの大当りの発生回数(すなわち、大当りが発生する機会)が増大してしまい、射幸心を著しく煽る結果になってしまった。
【0013】
また、保留球が溜まらない程度まで特別図柄の変動時間を短縮することも可能であるが、このようにすると、特別図柄の変動時間が非常に短くなり、特別図柄の変動そのものを楽しめなくなって遊技性が損なわれてしまい、変動時間の短縮は止め打ちを防止するための有効な手段とはならない。
【0014】
そこで本発明は、止め打ちを防止して実質的な稼働率が低下するのを防止することができるようにして、遊技者の遊技性を向上させることができるとともに、遊技店に対しては利益を与えうることができる遊技機およびシミュレーションゲームプログラムを提供することを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明の遊技機は、上記課題を解決するために、遊技に関する図柄を変動表示可能な図柄変動表示手段と、遊技盤の遊技領域に設けられ、遊技球が入賞したことを検出する始動入賞球検出手段と、前記始動入賞球検出手段が遊技球を検出した場合に大当り確率に基づいて大当りか外れかを判定する判定手段と、前記図柄の変動表示中に前記始動入賞球検出手段が遊技球を検出したときに、前記遊技球が検出されたことを保留球として記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された保留球が所定数に達すると、前記判定手段で判定される前記大当り確率を、初期設定された低い大当り確率よりも高い大当り確率に変更する変更手段とを備えたことを特徴としている。
【0016】
その場合、記憶手段に記憶される保留球が所定数、例えば、15個に達すると、初期設定された低い大当り確率よりも高い大当り確率に変更するようにしたので、遊技者は有利な大当り確率を獲得するために遊技球が始動入賞球検出手段に検出されるように発射し続ける遊技を行うようになる。
【0017】
このため、打ちを防止することができ、遊技球が発射されない時間を少なくして遊技機の実質的な稼働率が低下するのを防止することができる。この結果、遊技者は手持ち無沙汰とならず、遊技者の遊技性を向上させることができるとともに、遊技店に対しては利益を与えうることができる。
【0018】
また、本発明の遊技機は、上記課題を解決するために、前記変更手段は、前記記憶手段に記憶された保留数が所定数を下回ると、前記高い大当り確率よりも低い大当り確率に戻すことを特徴としている。
【0019】
その場合、遊技者は、低い大当り確率に戻らないように遊技球が始動入賞球検出手段に検出されるように発射し続ける遊技を行うようになる。
【0020】
この結果、止め打ちをより一層防止することができ、遊技球が発射されない時間をより一層少なくして遊技機の実質的な稼働率が低下するのをより一層防止することができる。
【0021】
また、本発明の遊技機は、上記課題を解決するために、前記所定数は、前記記憶手段の保留球記憶上限数に設定されることを特徴としている。
【0022】
その場合、保留球が上限まであるときに止め打ちが行われることが多いので、記憶手段に記憶される保留球が上限値、例えば、20個に達すると、大当り確率を遊技者に有利な大当り確率に設定すれば、遊技者は有利な大当り確率を獲得するために遊技球が始動入賞球検出手段に検出されるように発射し続ける遊技を行うようになり、止め打ちをより一層防止することができ、遊技球が発射されない時間をより一層少なくして遊技機の実質的な稼働率が低下するのをより一層防止することができる。
【0023】
また、本発明の遊技機は、上記課題を解決するために、前記所定数は、複数の段階で設定されることを特徴としている。
【0024】
その場合、記憶手段に記憶される保留球が10個、15個というように複数の段階で大当り確率を遊技者に有利な大当り確率に設定すれば、遊技者は有利な大当り確率を獲得するために遊技球が始動入賞球検出手段に検出されるように発射し続ける遊技を行うようになり、止め打ちをより一層防止する。
【0025】
また、本発明の遊技機は、上記課題を解決するために、確変遊技用の大当り確率が設定された大当り判定テーブルおよび通常遊技用の大当り確率が設定された大当り判定テーブルを有し、前記変更手段は、前記記憶手段に記憶された保留球に応じて前記確変遊技用の判定テーブルと前記通常遊技用の大当り判定テーブルとを切換えることを特徴としている。
【0026】
その場合、記憶手段に記憶される保留球が所定数に達すると、通常遊技用の大当り判定テーブルを確変遊技用の判定テーブルに切換えるようにすれば、遊技者は確変遊技用の大当り確率を獲得するために遊技球が始動入賞球検出手段に検出されるように発射し続ける遊技を行うようになり、止め打ちを防止することができる。
【0027】
また、記憶手段に記憶される保留球に応じて確変遊技用の判定テーブルと通常遊技用の大当り判定テーブルを切換えるようにしたので、既存の大当り判定テーブルを使用することができ、新たに大当り確率が設定された大当り判定テーブルを設けるのを不要にすることができる。このため、大当り判定テーブルを格納するROM等の記憶手段の容量が増大するのを防止することができる。
【0028】
また、本発明の遊技機は、上記課題を解決するために、前記大当り判定テーブルは、所定の操作により初期設定される大当り確率の異なる複数の大当り判定テーブルを有し、前記変更手段は、前記記憶手段に記憶された保留球に応じて前記複数の大当り判定テーブルを変更することを特徴としている。
【0029】
その場合、記憶手段に記憶される保留球に応じて初期設定用の大当り判定テーブルを変更するようにしたので、新たに大当り確率が設定された大当り判定テーブルを設けるのを不要にして既存の大当り判定テーブルを使用することができ、大当り判定テーブルを格納するROM等の記憶手段の容量が増大するのを防止することができる。
【0030】
また、初期設定される大当り判定テーブルは、大当り確率の差が大きくないため、出球率に大きな変動がなく、遊技店の経営を圧迫するのを防止することができる。
【0031】
また、本発明の遊技機は、上記課題を解決するために、報知手段を有し、前記変更手段は、前記記憶手段に記憶された保留数に応じた大当り確率を前記報知手段によって報知することを特徴としている。
【0032】
その場合、大当り確率を報知手段によって報知するので、遊技者は報知手段によって報知された大当り確率を視認することにより、遊技球が始動入賞球検出手段に検出されるように発射し続ける遊技を行うように遊技者に促すことができ、止め打ちを防止することができる。
【0033】
また、本発明のシミュレーションゲームプログラムは、上記課題を解決するために、コンピュータに、遊技に関する図柄を変動表示可能な図柄変動機能と、遊技盤の遊技領域に設けられ、遊技球が入賞したことを検出する始動入賞球検出機能と、前記始動入賞球検出機能により遊技球を検出した場合に大当り確率に基づいて大当りか外れかを判定する判定機能と、前記図柄の変動表示中に前記始動入賞球検出機能により遊技球を検出したときに、前記遊技球が検出されたことを保留球として記憶する記憶機能と、前記記憶機能により記憶された保留球が所定数に達すると、前記判定機能により判定される前記大当り確率を、初期設定された低い大当り確率よりも高い大当り確率に変更する変更機能とを実現することを特徴としている。
【0034】
その場合、上述した各シミュレーションプログラムは、各シミュレーションプログラムをROMカートリッジ、CD−ROM、DVD等の記録媒体に記憶したり、通信衛星等のネットワーク環境下、あるいはインターネット等の通信回線を利用して配布することにより、家庭用ゲーム機等において遊技機と同様に、記憶機能で記憶される保留球が所定数、例えば、15個に達すると、初期設定された低い大当り確率よりも高い大当り確率に変更するようにしたので、遊技者は有利な大当り確率を獲得するために遊技球が始動入賞球検出手段に検出されるように発射し続ける遊技を行うようになる。
【0035】
このため、打ちを防止することができ、遊技球が発射されない時間を少なくして遊技機の実質的な稼働率が低下するのを防止することができる。この結果、遊技者は手持ち無沙汰とならず、遊技者の遊技性を向上させることができるとともに、遊技店に対しては利益を与えうることができる。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施形態を図面に基づいて説明する。
図1〜図11は本発明に係る遊技機の一実施形態を示す図であり、本発明をパチンコ遊技機に適用した例を示している。
【0037】
まず、このパチンコ遊技機の全体の概略構成について説明すると、図1、図2において、パチンコ遊技機1の前面側には遊技盤2が設けられており、この遊技盤2はパチンコ遊技機1の前面側で透明な窓板3に覆われた略円形の遊技領域2aを形成している。
【0038】
遊技盤2の下部には賞球または貸し球として払い出される遊技球(パチンコ球)を溜めるための上皿4が設けられており、上皿4に排出された遊技球は遊技盤2の裏面側に設けられた球発射装置50に供給されるようになっている。
【0039】
また、上皿4の下方には、上皿4からの遊技球を排出するための排出口5、排出口5から排出された遊技球を溜めるための下皿6、遊技球を遊技部に向けて発射させる操作手段としての発射ハンドル7、灰皿8等が設けられている。
【0040】
また、遊技盤2の上部には各種音声を出力するための左スピーカ9L、右スピーカ9Rおよびパチンコ遊技機1に何からのトラブルが発生したときに点灯されるトラブル報知用LED10が設けられている。また、遊技盤2の左右にはLEDから構成される装飾ランプ11、12が設けられている。
【0041】
図2は遊技盤2を拡大表示した正面図である。遊技盤2の略中央には図柄変動表示手段を構成する液晶表示装置13が配置されている。この液晶表示装置13は、画像信号入力に基づいて特別図柄の変動表示および演出アニメーションの表示を行うもので、後述の始動入賞口14に遊技球が入賞(「始動入賞」という)することにより、表示画面13aに図3に示す特別図柄の変動表示が開始される。
【0042】
なお、図柄変動表示手段としては液晶表示装置に限らず、例えば、CRT(陰極線管)、プラズマディスプレイ、エレクトロルミネッセンス等によって構成しても良く、また、電気的表示装置ではなく、図柄を外周面上に描いた回転リールを配役し可変表示を行うような機械的リール、模型等の動作物等の機械的装置を用いてもよい。
【0043】
そして、この特別図柄の変動表示が、所定の停止態様で停止したとき、「大当り」となり、遊技者にとって有利な後述の「特別遊技状態」に移行する。大当りとなる所定の停止態様は、例えば、表示画面13aの左側に停止した特別図柄、表示画面13aの中央に停止した特別図柄および表示画面13aの右側に停止した特別図柄の3つがいずれも同一態様の図柄の場合で揃った停止態様である。
【0044】
図3は、特別図柄の具体例を示す。図3に示すように、漢数字を示す図柄の”一”〜”九”を含む12種類の図柄が特別図柄として設定され、各図柄には、表示制御に必要な”1〜12”のコードナンバーが付されている。
【0045】
また、大当りとなる停止態様(以下、「大当り停止態様」という)を構成する特別図柄の種類に応じて、上記の「大当り」は「確変大当り」と「通常大当り」に区別される。本実施形態では、図3に示した12種類の特別図柄のうちのコードナンバーが”1”、”3”、”5”、”7”、”9”、”11”の6種類の特別図柄を「確変図柄」とし、コードナンバーが”2”、”4”、”6”、”8”、”10”、”12”の6種類の特別図柄を「通常図柄」とする。
【0046】
「確変大当り」は、「確変図柄」が揃った「特定停止態様」となったときに発生する。また、「確変大当り」となった場合は、「特別遊技状態」が終了した後の一般遊技状態において、大当りの発生確率が高い状態となる。他方、「通常大当り」は、「通常図柄」が揃った「非特定停止態様」となったときに発生する。「通常大当り」となった場合は、「特別遊技状態」が終了した後の一般遊技状態において、大当りの発生確率に変動はない。
【0047】
液晶表示装置13の下方には、スタートチャッカーと呼ばれる始動入賞口14を構成する普通電動役物65が設けられている。普通電動役物65は、始動入賞口14へ入賞しやすい第1状態と始動入賞口14に入賞しにくい第2状態とに変換可能な可動片14aを有する入賞装置(所謂チューリップ)である。
【0048】
なお、この可動片14aが閉じた第2状態であっても、遊技球が1個程度入賞可能である。そして、遊技球が始動入賞口14に入賞すると、例えば5個の賞球が払い出される。
【0049】
また、始動入賞口14の左方には、普通図柄作動用ゲート15が設けられており、この普通図柄作動用ゲート15に遊技球が入賞すると、普通図柄表示用LED16a、16bが作動される。
【0050】
また、普通電動役物65の下方には、遊技者にとって有利な「開状態」と遊技者にとって不利な「閉状態」に変換可能な扉開閉式の変動入賞装置からなるアタッカーと呼ばれる大入賞口17が設けられており、大入賞口17は、液晶表示装置13での特別図柄の変動表示が大当り停止態様で停止したときに、所定時間の開状態に維持される。
【0051】
そして、この大入賞口17に遊技球が入賞すると所定個数(例えば15個)の賞球が払い出されるように定められている。前述の特別遊技状態とは、この大入賞口17が開状態となった遊技状態をいい、この特別遊技状態中は、大入賞口17への遊技球が所定数入賞あるいは30秒経過まで開状態が連続する遊技(以下、「大当り遊技」という)を、所定回(所定ラウンド)行えるようになっている。
【0052】
ここで、大当り遊技における1回目の扉開放を「第1ラウンド」と称し、2回目以降の扉開放も同様に、「第2ラウンド」、「第3ラウンド」......と称する。なお、大当り遊技が1ラウンド終了した後、次のラウンドを行うためには、一般的に「V入賞」といわれる所定の条件を満たす必要がある。
【0053】
ここで、大入賞口17は複数の入賞口で構成され、V入賞は、その複数の入賞口のうちの特定の入賞口に遊技球が入賞した場合で、このV入賞の成立条件となる特定の入賞口は、通常、大入賞口14の中央に設けられる。また、大入賞口14の下方には、アウト球を回収するアウト口18が設けられている。
【0054】
また、遊技盤2の左側にはレール19a、19bによって囲まれる遊技球の案内通路19が設置されている。遊技盤2の裏面側に設けられた球発射装置50から発射された遊技球は、この案内通路19に沿って上昇移動し、遊技領域に打ち込まれ、図示しない遊技くぎに弾かれながら流下するようになっている。
【0055】
液晶表示装置13の上方には、普通図柄表示用LED16a、16b、普通図柄記憶LED20および特別図柄記憶表示部21a、21bが設けられている。
【0056】
左側に配置される普通図柄表示用LED16aは緑色発光ダイオードで構成され、右側に配置される普通図柄表示用LED16bは赤色発光ダイオードで構成される。遊技球が普通図柄作動用ゲート15を通過したとき、これら2つのLED16a、16bは、所定時間、交互に点灯動作を行うようになっており、所定時間経過後、左側の普通図柄表示用LED16aが点灯した状態(緑色に点灯した状態)となったとき、普通電動役物65が第1状態に変換される。
【0057】
普通図柄記憶LED20は4つのLEDから構成されており、普通図柄の変動中に普通図柄作動用ゲート15への遊技球通過がある度に1個ずつ点灯し、その時点での普通図柄表示用LED16a、16bの動作可能回数(4回を限度とする)を遊技者に知らせるものである。
【0058】
また、普通図柄作動用ゲート15に遊技球が通過すると、普通図柄判定用乱数値(通過記憶数)が最大4個までメインRAM33に記憶されるようになっており、5回目以降の通過はメインRAM33に記憶されずに無効となる。
【0059】
特別図柄記憶表示部21a、21bは、一般的に7セグと呼ばれるLEDからそれぞれ構成されており、特別図柄の変動表示が行われている最中に、始動入賞がある度に保留球を表示するようになっており、本実施形態では、最大20個まで保留球を表示するようになっている。
【0060】
具体的には、左側の特別図柄記憶表示部21aは二桁目の数字を表示するとともに、右側の特別図柄記憶表示部21bは一桁目の数字を表示するようになっており、例えば、左側の特別図柄記憶表示部21aに”1”が表示され、右側の特別図柄記憶表示部21bに”5”が表示されると、15個の保留球があることが表示されることになる。また、特別図柄記憶表示部21a、21bに”20”の数字が表示されているときは始動入賞口14への入賞は無効になる。
【0061】
液晶表示装置13の左側には、左上風車22および左下風車23が設けられており、液晶表示装置13の右側には、右上風車24および右下風車25が設けられている。
【0062】
始動入賞口14の左右側には、それぞれ入賞球があると10個の賞球を払出すように定められた一般入賞口26a、26b、26c、26dが設けられている。また、遊技盤2の盤面上には、遊技状態に応じて光による演出を行う装飾用の各種ランプが設けられる。
【0063】
図4、図5のブロック図はパチンコ遊技機1の制御部の具体的構成を示す図である。
【0064】
パチンコ遊技機1の遊技動作は、主制御手段としての主基板30により制御される。主基板30は、演算処理装置としてのCPU(Central Processing Unit)(以下、「メインCPU」という)31、読み出し専用のROM(Read Only Memory)(以下、「メインROM」という)32および読み書き可能なRAM(Random Access Memory)(以下、「メインRAM」という。)33を主たる構成要素として構成され、これらは一つの回路基板上に配置される。
【0065】
メインRAM33としては、ダイナミック型メモリ(DRAM)が用いられる。主基板30に接続された各種センサからの入力信号は、この主基板30内のメインCPU31に入力され、メインCPU31は、入力信号に応じた処理をメインROM32に格納されている制御プログラムに従って実行する。
【0066】
メインCPU31には、始動入賞口14に遊技球が入賞したか否かを検知する始動入賞球センサ51と、一般入賞口26a〜26dに遊技球が入賞したか否かを検知する一般入賞球センサ52と、大入賞口17に遊技球が入賞したか否かを検知する大入賞球センサ53と、普通図柄作動用ゲート15に遊技球が通過したか否かを検知する通過球センサ54と、大入賞口17に設けられたVゾーンへの入賞を検知するV入賞球センサ55とが接続されている。
【0067】
例えば、始動入賞球センサ51からの信号が主基板30に入力されたとき、メインCPU31は、その入力信号を始動記憶数としてメインRAM33に累積的に記憶し、大当りの有無等の判定処理を行う。そして、それらの判定結果に基づいて生成された液晶表示装置13の表示に関する制御指令(以下、「コマンド」という)を、後述の図柄制御回路61に向けて送信する。本実施形態では、始動入賞口14と始動入賞球センサ51が始動入賞球検出手段を構成している。
【0068】
メインROM32には、液晶表示装置13の表示に関する各種の決定に必要なデータが格納されている。例えば、液晶表示装置13で行われる図柄変動の停止結果を大当りとするか否かを判定する際に参照される「大当り判定テーブル」、図柄変動の停止結果が外れのときにリーチを発生させるか否かを判定する際に参照される「リーチ判定テーブル」、特別図柄の最終的な停止態様である確定停止態様を決定する際に参照される「図柄決定テーブル」、そして、演出(変動パターン)を選択する際に参照される「変動パターン選択テーブル」等がメインROM32に格納されている。
【0069】
なお、「図柄決定テーブル」は、「大当り図柄決定テーブル」、「リーチ有り外れ図柄決定テーブル」および「リーチ無し外れ図柄決定テーブル」で構成されている。
【0070】
また、メインCPU31には、図柄制御基板61、LED制御基板62、音声制御基板63、賞球制御基板64、普通電動役物65および大入賞装置66が接続されている。
【0071】
メインCPU31は、定期的に発生するリセット信号の入力により、メインROM32に格納されている制御プログラムの処理を開始し、センサ51〜55からの検知情報、メインROM32内に予め格納された各種設定データおよび上述した各種テーブル、各操作部からの操作信号、内部に設けられた各種乱数カウンタからの乱数抽出値等に基づいて、図柄制御基板61の他に、LED制御基板62、音声制御基板63、賞球制御基板64、普通電動役物65および大入賞装置66のアクチュエータ類に制御指令を出力して、これら液晶表示装置13および各種アクチュエータ類をそれぞれ駆動制御する。
【0072】
前記各種カウンタとは、例えば大当り判定用カウンタ71と、左、中、右のそれぞれの外れ図柄決定用カウンタ72と、大当り判定がされたときに同一図柄として表示する特別図柄(例えばコードナンバー「1〜12」に対応する特別図柄のいずれか)の抽出に用いられる大当り図柄決定用カウンタ73と、リーチ演出するか否かを決定するためリーチ判定用カウンタ74、当りの場合の演出またはリーチの場合の演出を決定する演出決定用カウンタ75等であり、これらの乱数カウンタ71〜75は、それぞれのカウント値の更新範囲で、1ずつ増加(カウントアップ)した後、再度カウント値を最小値から増加させるようカウント値の更新を繰り返すようになっている。
【0073】
なお、外れ図柄決定用カウンタ72はそれぞれ左、中、右のそれぞれの外れ図柄を決定し、上述した更新機能を有する左図柄決定用カウンタ72a、右図柄決定用カウンタ72bおよび中図柄決定用カウンタ72cを備えている。
【0074】
また、図柄制御基板61は、メインCPU31からのコマンド信号に従って、液晶表示装置13に表示すべき画像データを生成して表示制御を実行するようになっており、特別図柄決定機能からの図柄決定コマンドおよび変動パターン決定コマンドに従って特別図柄の変動表示を制御する特別図柄変動制御機能と、予めそれぞれに信頼度が設定された複数の予兆画像を用い、変動パターン決定コマンド変動パターンに応じた予兆画像を選択する予兆選択機構と、その選択した予兆画像を用いてその画像に対応する演出内容とするためのデータを抽出し、予兆演出の表示、および、変動パターン決定機能で決定した変動パターンに応じたリーチ演出の表示を制御するアニメーション表示制御機能とを併有している。
【0075】
この図柄制御基板61は、主基板30とは別の回路基板上に、メインCPU31からの受信コマンドの解釈や所定のパラメータ設定を行うサブMPU81と、サブMPU81で実行される画像制御プログラムや演出用のデータを格納するプログラムROM82と、画像制御実行中のサブMPU81との間でデータを授受するワークRAM83と、画像を形成するためのドットデータを格納する画像ROM84と、サブMPU81で設定されたパラメータに応じて画像ROM84内のドットデータを読み込み、表示すべき画像データを生成するVDP(Video Display Processor)85と、VDP85で生成された画像データをRGB信号に変換するD/A変換器86と、制御プログラムが異常な処理ルーチンに入ったことを検知する一方、正常な処理ルーチンにおいては所定時間内にサブMPU81および所定時間毎に割込みをかけるためのCTC(Counter Timer Circuit)87と、図柄制御プログラムが異常な処理ルーチンに入ったときにサブMPU81を初期状態に戻すためのリセット命令を発生するリセットIC88とを含んで構成されている。
【0076】
一方、LED制御基板62は、トラブル報知用LED10、装飾ランプ11、12、普通図柄表示用LED16a、16b、普通図柄記憶LED20および特別図柄記憶表示部21a、21bを含むLED表示装置91の作動を制御するもので、メインCPU31からの制御信号に応じて各種ランプおよびLEDの点灯・点滅制御を行うようになっている。
【0077】
また、音声制御基板63は、スピーカ9L、9R等の音声出力装置92による音声出力を制御するもので、メインCPU31からの制御信号に応じて報知音声を出力させるようになっている。
【0078】
また、賞球制御基板64は、メインCPU31からの払出し指令信号に応じた数の遊技球を払出装置93より払い出させるようになっているとともに、発射ハンドル7の操作量に応じて球発射装置50を作動するようになっている。
【0079】
普通電動役物65は、左右の普通図柄表示用LED16a、16bが交互に点灯して左側の普通図柄表示用LED16aが点灯した状態となったとき、可動変14a、14bの入口幅を拡大させる第1状態に変換させるようになっている。
【0080】
また、大入賞装置66は、大入賞口17を開閉させることができる変動入賞装置であり、メインCPU31から出力される制御信号に応じて大入賞口17を所定回数だけ連続して開閉し、開放時に所定時間(例えば、30秒)だけ開放状態を維持するようになっている。
【0081】
このパチンコ遊技機1は、始動入賞球センサ51が始動入賞口14での遊技球の入賞の検知信号を出力すると、メインCPU31は、この検知信号に基づいて、液晶表示装置13での特別図柄の変動ゲームの表示に関する各種判定を行い、その判定に基づき、液晶表示装置13での特別図柄の表示とその停止態様並びに変動パターン等を決定し、その決定内容に即した表示制御指令を生成して、図柄制御回路61に出力する。
【0082】
ここでの変動表示による特別図柄の停止態様が所定の賞態様で、前記判定の結果が”大当り”であれば、大入賞口17を開放して遊技球が非常に入賞し易い状態となり、通常遊技と比べ遊技者に非常に有利な特別遊技状態になるのである。
【0083】
一方、本実施形態では、液晶表示装置13の特別図柄の変動表示中、所謂特別図柄変動遊技中に始動入賞口14に遊技球が入賞したとき、始動入賞球センサ51が遊技球を検知すると、メインCPU31が大当り判定用カウンタ71の乱数抽出値に基づいて大当りの判定を行う。
【0084】
メインCPU31は大当り判定用カウンタ71の乱数抽出値(以下、大当り判定用乱数値)を所定数、本実施形態では、特別図柄記憶表示部21a、21bの保留球点灯表示数の上限である20個までメインRAM33に記憶するようになっている。すなわち、メインRAM33の保留球記憶領域33aの保留球の記憶個数の上限値は20個である。
【0085】
そして、現在行われている特別図柄変動遊技が終了すると、メインRAM33に記憶された乱数値に応じて次の新たな特別図柄変動遊技が保留球の記憶個数分だけ行われ、この遊技は保留球が消化されるまで継続される。
【0086】
具体的には、図6に示すように、メインRAM33は20個の保留球(すなわち、大当り判定用乱数値)を記憶可能な保留球記憶領域33aを有しており、特別図柄変動遊技中に始動入賞口14に遊技球が入賞したとき、メインCPU31が大当り判定用カウンタ71で抽出された大当り判定用乱数値を保留球記憶領域33aの各記憶位置(記憶1〜記憶位置20)に記憶可能になっている。
【0087】
この大当り判定用カウンタ71は、所定の大当り判定用乱数値であれと大当り、大当り判定用乱数値の更新範囲における他の数であれば外れ、という判定項目に設定されており、始動入賞口14に遊技球が入賞するタイミングでこの大当り判定用乱数値が取得される。
【0088】
図6(a)では、例えは、図柄変動中(変動中の大当り判定用乱数値58)に14個の遊技球が始動入賞口14に入賞したとき、保留球記憶領域33aの記憶位置1に”128”の大当り判定用乱数値が、記憶位置2に”248”の大当り判定用乱数値値が、記憶位置3に”2”の大当り判定用乱数値が、記憶位置8に”207”の大当り判定用乱数値が、記憶位置14に”139”の大当り判定用乱数値が記憶されるようになっている。
【0089】
また、この記憶位置1〜N(Nは2以上、20以下の数字)に保留球が記憶されたときに特別図柄記憶表示部21a、21bに保留球記憶領域33aに記憶された保留球が表示されるようになっている。図6では、保留球記憶領域33aに14個の保留球が記憶されているので、左側の特別図柄記憶表示部21aに”1”、右側の特別図柄記憶表示部21bに”4”が表示され、14個の保留球があることが表示される。そして、現在行われている特別図柄変動遊技が終了すると、図6(b)に示すように(図6(b)では記憶位置6以上を省略)、変動中の大当り判定用乱数値を削除し、大当り判定用乱数値を記憶位置1から変動中へ、記憶位置2から記憶位置1へ、記憶位置3から記憶位置2へというように移動させるとともに、特別図柄記憶表示部21a、21aに表示される保留球数を1ずつ減算し、この動作は保留球が消化されるまで継続される。そして、変動中の大当り判定用乱数値がメインROM32に格納された大当り判定テーブルの大当り判定用乱数値と一致すれば、大当りとなる。
【0090】
なお、本実施形態では、メインRAM33に記憶される保留球は20個を上限としている。本実施形態では、メインRAM33が記憶手段を構成している。
【0091】
ここで、本実施形態では、メインROM32に大当り確率の異なる「大当り判定テーブル」が4つ格納されている。この「大当り判定テーブル」を図7に基づいて説明する。
【0092】
図7は3つの初期設定テーブルと高確率テーブルを示す図であり、初期設定テーブルは、「設定1テーブル」、「設定2テーブル」および「設定3テーブル」から構成されている。
【0093】
「設定1テーブル」は、図7(a)に示すように、大当り判定用カウンタ71の値(大当り判定用乱数)が”0〜599”の範囲内で定期的に更新される。この「設定1テーブル」では、外れの判定となる大当り判定用乱数の値は”0”、”2〜300”の乱数範囲または”302〜599”の乱数範囲で、大当りの判定となる大当り判定用乱数値は”1”、”301”であり、大当り確率は1/300に設定されている。
【0094】
また、「設定2テーブル」は、図7(b)に示すように、大当り判定用カウンタ71の値が”0〜639”の範囲内で定期的に更新される。この「設定2テーブル」では、外れの判定となる大当り判定用乱数の値は”0”、”2〜300”の乱数範囲または”302〜639”の乱数範囲で、大当りの判定となる大当り判定用乱数値は”1”、”301”であり、大当り確率は1/320に設定されている。
【0095】
また、「設定3テーブル」は、図7に(c)に示すように、大当り判定用カウンタ71の値が”0〜719”の範囲内で定期的に更新される。この「設定3テーブル」では、外れの判定となる大当り判定用乱数の値は”0”、”2〜300”の乱数範囲または”302〜719”の乱数範囲で、大当りの判定となる大当り判定用乱数値は”1”、”301”であり、大当り確率は1/360に設定されている。
【0096】
また、「高確率テーブル」は、図7(d)に示すように、大当り判定用カウンタ71の値が”0〜599”の範囲内で定期的に更新される。この「高確率テーブル」では、外れの判定となる大当り判定用乱数の値は”0”、”6〜300”、”306〜599”の乱数範囲で、大当りの判定となる大当り判定用乱数値は”1〜5”、”301〜305”の乱数範囲であり、大当り確率は1/60に設定されている。
【0097】
なお、本実施形態では、初期設定テーブルとしての「設定1テーブル」「設定2テーブル」および「設定3テーブル」は、所定の操作として、例えは、キー操作によって初期設定される通常遊技用の大当り確率に設定されるテーブルであり、メインROM32に予め格納されている。また、「高確率テーブル」は確変遊技用の大当り確率に設定されるテーブルであり、メインROM32に予め格納されている。なお、「設定1テーブル」、「設定2テーブル」、「設定3テーブル」および「高確率テーブル」の取りうる乱数更新範囲は適宜変更可能である。
【0098】
本実施形態では、メインCPU31は、メインRAM33に記憶された保留球に応じて大当り確率の異なる「高確率テーブル」、「設定1テーブル」、「設定2テーブル」または「設定3テーブル」をメインROM32から読み出してメインRAM33の大当り判定テーブル格納領域33bに格納し、この大当り判定テーブル格納領域33に格納された「高確率テーブル」、「設定1テーブル」、「設定2テーブル」または「設定3テーブル」に基づいて大当り判定を行うようになっており、特に、メインRAM33に記憶された保留球が所定数、例えば、15個に達すると、最も大当り確率が高い確変遊技用の「高確率テーブル」に変更するようになっている。なお、本実施形態では、メインCPU31が判定手段および変更手段を構成している。
【0099】
また、メインCPU31は、メインRAM33に記憶された保留数が所定数を下回ると、「高確率テーブル」よりも大当り確率が低い設定テーブルに変更するようになっており、特に、メインRAM33に記憶された保留球が15個以下の範囲で所定数、例えば10個に到達しない場合には、大当り判定テーブルを初期設定された設定テーブル、例えば「設定3テーブル」に戻すようになっている。
【0100】
また、メインCPU31は、液晶表示装置13の表示画面13aに、メインRAM33に記憶された保留数に応じた大当り確率を報知するようになっており、液晶表示装置13は報知手段を構成している。なお、この報知の仕方としては、大当り確率をそのまま表示しても良く、星の数が増加することにより大当り確率が有利になるような表示、すなわち、星の数によって大当り確率の高低を表示するようにしても良い。
【0101】
次に、図8〜図11のフローチャートに基づいて主基板30で行われる制御処理の手順を説明する。なお、図8〜図11はメインROM32に格納された制御プログラムに基づいてメインCPU31が処理を行うものである。
【0102】
まず、主基板30では、メインCPU31により電源投入時に図8に示すような「メイン遊技処理」および図9に示す「割込処理」が実行される。
【0103】
図8に示す電源投入時のメイン遊技処理では、まず、メインCPU31のリセット時の立上げ処理を行ってメインCPU31の初期設定を行なった後(ステップS1)、設定キーがあるか否かを判別し(ステップS2)、キーがある場合には、大当り確率の初期設定処理を行う(ステップS6)。
【0104】
このステップS6の処理は、パチンコ遊技機1の初期設定で、遊技店の関係者によるキー操作によりメインROM32に格納された「設定1テーブル」、「設定2テーブル」および「設定3テーブル」の中から選んで設定テーブルを設定するものであり、遊技店の店員等によって設定されるものである。
【0105】
次いで、「割込許可フラグ」をセットすることにより図9に示す「割込処理」を実行した後(ステップS3)、「エラー報知処理」を行い(ステップS4)、次いで、「特別図柄変動制御処理」を実行する(ステップS5)。なお、「特別図柄変動制御処理」については、図11を参照して後で説明する。メインRAM33内には、上記の割込許可フラグを含む複数のフラグが格納されており、フラグをセットするとは、それらのフラグの値を”0”から”1”に書き換えることである。
【0106】
図9は、「割込処理」を示すフローチャートで、ステップS3(図8)または後述のステップS21で「割込許可フラグ」がセットされていることを条件に、メインCPU31において定期的(例えば3ms毎)に実行される。
【0107】
この「割込処理」では、メインCPU31は、最初に各レジスタをメインRAM33に退避させる(ステップS11)。続いて、乱数カウンタの乱数値の更新を行う(ステップS12)。
【0108】
メインCPU31は、それぞれの乱数カウンタの乱数値を”1”を加算した値に書き換える。これらの乱数カウンタには、更新可能な数値範囲が予め定められており、その数値範囲の上限値に達したとき、メインCPU31は、その乱数カウンタのカウンタ値を”0”にリセットする。
【0109】
具体的には、ステップS12では、大当り判定用カウンタ71および大当り図柄決定用カウンタ73、外れ図柄決定用カウンタ72、リーチ判定用カウンタ74、演出決定用カウンタ75の更新処理が行われる。
【0110】
大当り判定用カウンタ71は、液晶表示装置13での特別図柄の変動結果を”大当り”とするか否かの判定(大当り判定)のために、上述したように大当り確率が設定された大当り設定テーブルに応じた数値範囲内でカウンタ値が更新される。
【0111】
大当り図柄決定用カウンタ73は、大当りでの停止態様の選択(どの特別図柄で揃えるかの選択)のために例えば、0〜11の範囲でカウンタ値が更新される。
【0112】
外れ図柄決定用カウンタ72は、外れでの停止態様の選択(どの特別図柄で揃えるかの選択)のために、左、中、右それぞれで、例えば0〜11の範囲でカウンタ値が更新される。
【0113】
リーチ判定用カウンタ74は、リーチの有無の判定のために、例えば0〜9の範囲でカウンタ値が更新される。また、演出決定用カウンタ75は、外れ演出、リーチ演出、当り演出の演出グループの選択のために、例えば0〜1023の範囲でカウンタ値が更新される。
【0114】
これらのカウンタ71〜75の更新処理後、メインCPU31は、大当りが発生したときに行われる大入賞口17の扉の開放時間や、表示画面13aに表示する特別ゲームの表示時間等を計時するタイマの更新処理を行い(ステップS13)、次いで、メインCPU31に入力される信号を読み込む「入力ポート処理」を行い(ステップS14)、続いて、「入力信号処理」が実行される(ステップS15)。
【0115】
このステップS15の「入力信号処理」では、始動入賞球センサ51、一般入賞球センサ52、大入賞球センサ53、通過球センサ54、V入賞球センサ55等の各種センサから出力される検知信号の入力の有無がチェックされ、これら検知信号に応じた処理が行われる。この「入力信号処理」の具体的な処理手順について図10を参照して後で説明する。
【0116】
次いで、メインCPU31は、「普通図柄処理」を行う(ステップS16)。この「普通図柄処理」は、メインRAM33に記憶される通過記憶数の有無をチェックし、通過記憶数が記憶されているときは、メインRAM33から普通図柄判定用乱数値を読み出し、この普通図柄判定用乱数値を「普通図柄判定テーブル」に格納された乱数値と比較し、特別図柄記憶表示部21a、21bを遊技者にとって有利な左側の特別図柄記憶表示部21aが点灯した状態とするかどうかの判定を行う。そして、その判定結果に基づいて特別図柄記憶表示部21a、21bの点灯動作を制御する。
【0117】
次いで、メインCPU31は「払出処理」を実行した後(ステップS17)、エラー処理を実行する(ステップS18)。ステップS17の「払出処理」では、メインCPU31は、メインRAM33に払出要求フラグがセットされているかどうか判別し、このフラグがセットされているとき、その払出要求フラグに応じた制御信号がメインCPU31より賞球制御基板64に送信され、払出装置93から賞球として遊技球の払い出しが行われる。
【0118】
また、ステップS18の「エラー処理」では、各種装置から発生されるエラー信号を処理する異常管理処理を実行する。
【0119】
次いで、メインCPU31は、主基板30のメインRAM33に格納されている各種コマンドを図柄制御基板61、LED制御基板62、音声制御基板63、賞球制御基板64に対して送信する送信データ出力処理を行った後(ステップS19)、ステップS11で主基板30のメインRAM33の所定領域に退避させていた各レジスタのデータを復帰させ(ステップS20)、最後に「割込許可フラグ」をセットして(ステップS21)、この「割込処理」を終了する。
【0120】
次に、図10を参照して、図9のステップS15の「入力信号処理」の手順について説明する。
【0121】
図10において、まず、メインCPU31は、始動入賞球センサ51からの検知信号に基づいて始動入賞口14に遊技球が入賞したか否かを判別し(ステップS31)、始動入賞口14に遊技球が入賞したものと判断した場合には、払出要求コマンドをメインRAM33に格納する(ステップS32)。
【0122】
次いで、メインRAM33の保留球記憶領域33aに記憶された保留球が上限値の20個に達しているか否かを判別する(ステップS33)。ここで、保留球が上限値に達していない場合には、保留球記憶領域33aに記憶された保留球が15個以上であるか否かを判別し(ステップS34)、保留球が15個以上である場合(15個に達している場合)には、メインROM32に格納されている「高確率テーブル」を読み出してメインRAM33の大当り判定テーブル格納領域33bに格納した後(ステップS35)、始動入賞口14に遊技球が入賞したときに抽出された大当り判定用乱数値と大当り図柄決定用乱数値をメインRAM33の保留球記憶領域33aに格納する(ステップS36)。
【0123】
次いで、入賞口入賞処理を実行する(ステップS37)。この入賞口入賞処理は、大入賞口17と一般入賞口26a〜26dの遊技球の入賞処理を実行するものであり、メインCPU31は、大入賞球センサ53の検知情報に基づいて大入賞口17への入賞に応じた所定数(例えば、13個)の賞球払出を要求する「払出要求フラグ」をセットしたり、一般入賞球センサ52の検知情報に基づいて一般入賞ロ26a〜26dへの入賞に応じた所定数(例えば5個)の賞球払出を要求する「払出要求フラグ」をセットする処理を実行する。
【0124】
一方、ステップS34の処理で保留球が15個に達していないものと判断された場合には、保留球記憶領域33aに記憶された保留球が10個以上であるか否かを判別し(ステップS38)、保留球が10個以上記憶されている場合には、メインROM32に格納されている通常遊技用の設定テーブルで最も大当り確率が高い「設定1テーブル」を読み出してメインRAM33の大当り判定テーブル格納領域33bに格納した後(ステップS39)、始動入賞口14に遊技球が入賞したときに抽出された大当り判定用乱数値と大当り図柄決定用乱数値をメインRAM33の保留球記憶領域33aに格納する(ステップS36)。
【0125】
また、ステップS38の処理で保留球が10個に達していないものと判断された場合には、例えば、キー操作により「設定3テーブル」が初期設定されていた場合には、メインROM32に格納されている通常遊技用の設定テーブルで最も大当り確率が低い「設定3テーブル」を読み出してメインRAM33の大当り判定テーブル格納領域33bに格納した後(ステップS40)、始動入賞口14に遊技球が入賞したときに抽出された大当り判定用乱数値と大当り図柄決定用乱数値をメインRAM33の保留球記憶領域33aに格納する(ステップS36)。
【0126】
なお、大当り確率が初期設定されたときには、大当り判定テーブル格納領域33bには「設定3テーブル」が格納された状態にあり、メインRAM33に記憶された遊技球が10個に到達していない場合には、大当り判定テーブル格納領域33bに「設定3テーブル」が格納された状態を維持する。
【0127】
次に、図11を参照して、ステップS5(図8)の「特別図柄変動処理」の手順について説明する。
【0128】
初めに、メインCPU31は、始動記憶があるかどうか、すなわちメインRAM33内に記憶されている始動記憶数が1以上かどうかを判別する(ステップS41)。この判別が”YES”のときは、ステップS43に移り、”NO”のときは、「デモ制御処理」を行う(ステップS42)。
【0129】
具体的には、メインCPU31は、デモ画面を表示させる制御指令である「デモ表示コマンド」をメインRAM33に格納する。「デモ画面」とは、遊技機の機種名等のデモンストレーションを表示する画面である。この画面では、特別図柄は表示されない。
【0130】
ステップS43では、保留球記憶領域33aから読み出した大当り判定用乱数値をメインRAM33の大当り判定テーブル格納領域33bに格納された「高確率テーブル」、「設定1テーブル」、または「設定3テーブル」の乱数値と比較して当り値であるかどうかを判別し、当り値のときは(ステップS43で”YES”)、ステップS46に移り、外れ値のときは(ステップS43で”NO”)、ステップS44に移る。
【0131】
ステップS43の判定結果が”大当り”であれば、始動入賞時にメインRAM33の保留球記憶領域33aに格納された大当り図柄決定用カウンタ73のカウンタ値を大当り停止態様の選択用乱数として読み出す。
【0132】
そして、メインROM32に格納された大当り図柄決定テーブルを参照して、予め定められた複数の大当り停止態様の中から一つを選択して大当り図柄を決定する(ステップS46)。ここで決定された大当り図柄は、特別図柄の変動停止後に確定する停止態様となる。
【0133】
次いで、割り込み処理のステップS12で更新された演出決定用カウンタ75のカウンタ値を「大当り停止態様の演出用乱数」として読み出し、メインROM32内に格納された当り演出決定テーブルを参照して、予め定められた複数の当り演出の中から一つを選択して当り演出を決定する(ステップS47)。
【0134】
また、ステップS43での判定が”外れ”であれば、始動入賞時にメインRAM33の保留球記憶領域33aに格納された大当り図柄決定用カウンタ73のカウンタ値を外れ停止態様の選択用乱数として読み出す。
【0135】
そして、メインROM32に格納された外れ図柄決定テーブルを参照して、予め定められた複数の外れ停止態様の中から一つを選択して外れ図柄を決定する(ステップS44)。ここで決定された外れ図柄は、特別図柄の変動停止後に確定する停止態様となる。
【0136】
次いで、前記割り込み処理のステップS12で更新された演出決定用カウンタ75のカウンタ値を「外れ停止態様の演出用乱数」として読み出し、メインROM32内に格納された演出決定テーブルを参照して、予め定められた複数の演出の中から一つを選択して外れ演出を決定する(ステップS45)。
【0137】
ステップS44、S45、S46、S47のそれぞれのステップで特別図柄の停止態様および演出態様が決定すると、その決定内容に即すようにして液晶表示装置13の特別図柄の変動制御が行われるように、図柄制御基板61に対する制御指令としての「変動コマンド」を生成してこれをメインRAM33に格納する(ステップS48)。
【0138】
そして、メインRAM33に格納された変動コマンドは、前述の割込処理の送信データ出力処理(図9のステップS19)で図柄制御基板61に送信される。
【0139】
これらの「変動コマンド」がメインRAM33に格納され、所定の図柄変動時間が経過するまで図柄変動時間待ち処理を実行し(ステップS49)、図柄制御基板61の特別図柄の変動表示が終了して特別図柄が停止すると、「確定コマンド」を生成してこれをメインRAM33に格納する(ステップS50)。
【0140】
次いで、大当りか否かを判別し(ステップS51)、この判別結果が”外れ”(ステップS51の”NO”)であれば、この「特別図柄変動処理終了処理」を実行して特別図柄変動処理を終了する(ステップS53)。
【0141】
このとき、保留球記憶領域33aから変動の終了した大当り判定用乱数値を削除し、各記憶位置の大当り判定用乱数値を他の記憶位置に移し変える。また、ステップS51の判定結果が”大当り”(ステップS51で”YES”)の場合には、大入賞口17を開放して「特別遊技処理」を実行した後(ステップS52)、「特別図柄変動処理終了処理」を実行して(ステップS52)、特別図柄変動処理を終了する。
【0142】
また、メインCPU31は、液晶表示装置13の表示画面13aに、メインRAM33に記憶された保留数に応じた大当り確率を報知する。この大当り確率の報知は、特別図柄変動遊技中であっても良く、大当り遊技中であっても良い。
【0143】
このように本実施形態では、メインCPU31により、メインRAM33に記憶される保留球が、15個または10個に達すると、初期設定された低い大当り確率よりも高い大当り確率に変更するようにしたので、遊技者は前記高い大当り確率を獲得するために遊技球を始動入賞口14に入賞するように発射し続ける遊技を行うようになる。このため、打ちを防止することができ、遊技球が発射されない時間を少なくして遊技機の実質的な稼働率が低下するのを防止することができる。この結果、遊技者は手持ち無沙汰とならず、遊技者の遊技性を向上させることができるとともに、遊技店に対しては利益を与えうることができる。
【0144】
なお、保留球が10個、15個というように複数の段階で大当り確率を遊技者に有利な大当り確率に設定しているが、保留球は、複数の段階(例えば、5個、7個、10個等)で設定されれば良い。
【0145】
また、メインRAM33に記憶された保留数が10個を下回ると、「高確率テーブル」よりも大当り確率が低い「設定テーブル1」よりもさらに大当り確率が低い「設定3テーブル」に戻るようにしたので、遊技者に有利な大当り確率が一番低い「設定3テーブル」に戻らないように遊技球を始動入賞口14に入賞するように発射し続ける遊技を行うようになる。この結果、止め打ちをより一層防止することができ、遊技球が発射されない時間をより一層少なくして遊技機の実質的な稼働率が低下するのをより一層防止することができる。
【0146】
また、大当り確率として、メインROM32に格納された確変遊技用の「高確率テーブル」、通常遊技用で、かつキー操作により初期設定される「設定1テーブル」「設定2テーブル」「設定3テーブル」を用い、メインCPU31により、メインRAM33に記憶された保留球に応じてこれらテーブルを切換えるようにしたので、メインROM33に格納された既存の大当り判定テーブルを使用することができ、新たに大当り確率が設定された大当り判定テーブルをメインROM33に設けるのを不要にすることができる。このため、メインROM32の容量が増大するのを防止することができる。
【0147】
また、初期設定される「設定1テーブル」「設定2テーブル」「設定3テーブル」は、大当り確率の差が大きくないため、出球率に大きな変動がなく、遊技店の経営を圧迫するのを防止することができる。
【0148】
また、液晶表示装置13の表示画面13aにメインRAM33に記憶された保留数に応じた大当り確率を報知するようにしたので、遊技者が表示画面13aに表示された大当り確率を視認することにより、遊技球を始動入賞口14に入賞するように発射し続ける遊技を行うように遊技者に促すことができ、止め打ちを防止することができる。
【0149】
なお、本実施形態では、メインRAM33の保留球記憶領域33aの記憶上限値を”20”に設定しているが、この上限値は任意で構わない。また、メインRAM33に記憶された保留数が15個に達すると、大当り確率を「高確率テーブル」に変更しているが、メインRAM33に記憶された保留数が上限値の20個に達すると、大当り確率を、例えば「高確率テーブル」に変更するようにしても良い。
【0150】
また、メインRAM33の保留球記憶領域33aの記憶上限値が”4”に設定されている場合には、メインRAM33に保留球が4個記憶された状態で大当り判定テーブルを「高確率テーブル」に変更するようにしても良い。
【0151】
このようにメインRAM33に記憶された保留数が上限値に達すると、大当り確率を遊技者に有利な大当り確率に変更すると、止め打ちをより一層防止することができる。すなわち、保留球が上限まであるときに止め打ちが行われることが多いので、遊技者は有利な大当り確率を獲得するために遊技球を始動入賞口14に入賞するように発射し続ける遊技を行うようになり、止め打ちをより一層防止することができ、遊技球が発射されない時間をより一層少なくして遊技機の実質的な稼働率が低下するのをより一層防止することができる。
【0152】
図12は上述したパチンコ遊技機と同様の遊技仕様を有するシミュレーションゲームプログラムであり、ROMカートリッジ、CD−ROM、DVD等の記録媒体に記憶したり、通信衛星等のネットワーク環境下、あるいはインターネット等の通信回線を利用して配布されるものである。
【0153】
図12において、本シミュレーションゲームプログラムは、遊技に関する図柄を変動表示可能な図柄変動機能100と、遊技盤の遊技領域に設けられ、遊技球が入賞したことを検出する始動入賞球検出機能101と、始動入賞球検出機能101により遊技球を検出した場合に大当り確率に基づいて大当りか外れかを判定する判定機能102と、図柄の変動表示中に始動入賞球検出機能101により遊技球を検出したときに、遊技球が検出されたことを保留球として記憶する記憶機能103と、記憶機能103により記憶された保留球が所定数に達すると、判定機能102により判定される前記大当り確率を、初期設定された低い大当り確率よりも高い大当り確率に変更する変更機能104とを実現するものである。
【0154】
そして、テレビゲームやパソコン等のコンピュータ105に機能100〜104を実行させるものであり、コンピュータ105の画像モニタ106上に液晶表示装置13、始動入賞口14、大入賞口17等を含めた遊技盤2の全体の画像を写し出すと共に、発射ハンドル7のレバーに変わるキーボード上に特定キーや専用操作ボタン等からなる操作スイッチ107を操作しながら疑似遊技が楽しめるようになっている。
【0155】
この結果、家庭用ゲーム機等において遊技機と同様に、記憶機能103で記憶される保留球が所定数、例えば、15個に達すると、大当り確率を初期設定された低い大当り確率よりも高い大当り確率に変更するようにしたので、遊技者は有利な大当り確率を獲得するために遊技球を始動入賞口14に入賞するように発射し続ける遊技を行うようになる。
【0156】
このため、打ちを防止することができ、遊技球が発射されない時間を少なくして遊技機の実質的な稼働率が低下するのを防止することができる。この結果、遊技者は手持ち無沙汰とならず、遊技者の遊技性を向上させることができるとともに、遊技店に対しては利益を与えうることができる。
【0157】
【発明の効果】
本発明によれば、止め打ちを防止することで、実質的な稼働率が低下するのを抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機の正面図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機の遊技盤の正面図である。
【図3】一実施形態の特別図柄を示す図である。
【図4】一実施形態のパチンコ遊技機における制御系のブロック構成図である。
【図5】一実施形態のパチンコ遊技機における主基板のブロック構成図である。
【図6】(a)は一実施形態のメインRAMの保留球記憶領域を示し、保留球記憶領域に保留球(大当り判定用乱数)が記憶された状態を示す図、(b)はメインRAMの保留球記憶領域の1つの記憶領域の保留球が消化された状態を示す図である。
【図7】一実施形態のメインROMに記憶された大当り判定テーブルを示す図である。
【図8】一実施形態における主基板のメイン遊技制御プログラムを示すフローチャートである。
【図9】一実施形態における主基板の割込処理プログラムのフローチャートである。
【図10】一実施形態における主基板の入力信号処理のフローチャートである。
【図11】一実施形態における主基板の特別図柄変動処理のフローチャートである。
【図12】本発明に係るシミュレーションゲームプログラムの一実施形態を示す図であり、そのブロック図である。
【符号の説明】
1 パチンコ遊技機(遊技機)
13 液晶表示装置(図柄変動表示手段、報知手段)
14 始動入賞口(始動入賞球検出手段)
31 メインCPU(判定手段、変更手段)
32 メインROM
33 メインRAM(記憶手段)
51 始動入賞球センサ(始動入賞球検出手段)
100 図柄変動表示機能
101 始動入賞球検出機能
102 判定機能
103 記憶機能
104 変更機能
【発明の属する技術分野】
本発明は、始動入賞を契機に特別図柄を変動表示し、所定の特別図柄が停止すると大当りとなって、大入賞口を開放するようにした遊技機およびシミュレーションゲームプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
パチンコ遊技機に代表される遊技機にあっては、遊技盤の盤面に発射された遊技球が盤面を流下する途中で始動入賞口に入賞すると、大当り判定用乱数が抽出され、この乱数値がRAMの所定領域に記憶されるようになっている。
【0003】
そして、この判定結果に基づいて図柄表示装置の特別図柄が変動表示されて特別図柄変動遊技が行われる。大当り判定では、RAMに記憶された乱数値が予め定められた乱数値である場合に大当り入賞になり、それ以外の乱数値である場合には外れとなる。
【0004】
大当り入賞になると、特別図柄変動遊技に引き続いて大当り遊技が行われ、この大当り遊技では、大入賞口が開放し、遊技者は多量の賞球を獲得することができる。
【0005】
また、特別図柄変動遊技中に始動入賞があると、その始動入賞に応じて大当り判定用乱数が抽出され、この乱数値は所定数、例えば4個まで保留球として順次記憶される。この保留球の個数は4個の保留球記憶用LEDの点灯によって表示される。
【0006】
現在行われている特別図柄変動遊技が終了すると、RAMに記憶された乱数値に応じて次の新たな特別図柄変動遊技が保留球の記憶個数分だけ行われ、この遊技は保留球が消化されるまで継続される。
【0007】
このような従来の遊技機にあっては、RAMに記憶される保留球は所定数の4個を上限としていたため、4個の保留球が記憶されて保留球記憶用LEDが全点灯しているときに、以後いくら始動球入賞が発生しても保留球として記憶されずに、それに基づいて大当り判定も行われず、大当りが発生することがない。
【0008】
このため、遊技者は、保留球がある程度溜まっている状態、特に保留球が上限まであるときは、遊技球の発射を停止し、保留球が消化されてから遊技球の発射を再開する、所謂止め打ちと呼ばれる遊技方法を行っている。
【0009】
このように保留球が溜まっている状態での特別図柄変動遊技中にあっては遊技者は手持ち無沙汰であり、また、このような止め打ちが横行すると、遊技球が発射されない時間が増えて遊技機の実質的な稼働率が低下する。そして、保留記憶の上限が増えるとこの傾向はさらに増加してしまう。
【0010】
このような不具合を解消するものとしては、保留球が溜まっているとき(特に上限値となっているとき)に特別図柄の変動時間を短縮し、保留球の消化を早めることが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0011】
【特許文献1】
特開2001−259158号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の遊技機にあっては、保留球が溜まっているときに特別図柄の変動時間を短縮し過ぎると、単位時間当りの特別図柄の変動回数が増加してしまった。このため、時間当りの大当りの発生回数(すなわち、大当りが発生する機会)が増大してしまい、射幸心を著しく煽る結果になってしまった。
【0013】
また、保留球が溜まらない程度まで特別図柄の変動時間を短縮することも可能であるが、このようにすると、特別図柄の変動時間が非常に短くなり、特別図柄の変動そのものを楽しめなくなって遊技性が損なわれてしまい、変動時間の短縮は止め打ちを防止するための有効な手段とはならない。
【0014】
そこで本発明は、止め打ちを防止して実質的な稼働率が低下するのを防止することができるようにして、遊技者の遊技性を向上させることができるとともに、遊技店に対しては利益を与えうることができる遊技機およびシミュレーションゲームプログラムを提供することを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明の遊技機は、上記課題を解決するために、遊技に関する図柄を変動表示可能な図柄変動表示手段と、遊技盤の遊技領域に設けられ、遊技球が入賞したことを検出する始動入賞球検出手段と、前記始動入賞球検出手段が遊技球を検出した場合に大当り確率に基づいて大当りか外れかを判定する判定手段と、前記図柄の変動表示中に前記始動入賞球検出手段が遊技球を検出したときに、前記遊技球が検出されたことを保留球として記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された保留球が所定数に達すると、前記判定手段で判定される前記大当り確率を、初期設定された低い大当り確率よりも高い大当り確率に変更する変更手段とを備えたことを特徴としている。
【0016】
その場合、記憶手段に記憶される保留球が所定数、例えば、15個に達すると、初期設定された低い大当り確率よりも高い大当り確率に変更するようにしたので、遊技者は有利な大当り確率を獲得するために遊技球が始動入賞球検出手段に検出されるように発射し続ける遊技を行うようになる。
【0017】
このため、打ちを防止することができ、遊技球が発射されない時間を少なくして遊技機の実質的な稼働率が低下するのを防止することができる。この結果、遊技者は手持ち無沙汰とならず、遊技者の遊技性を向上させることができるとともに、遊技店に対しては利益を与えうることができる。
【0018】
また、本発明の遊技機は、上記課題を解決するために、前記変更手段は、前記記憶手段に記憶された保留数が所定数を下回ると、前記高い大当り確率よりも低い大当り確率に戻すことを特徴としている。
【0019】
その場合、遊技者は、低い大当り確率に戻らないように遊技球が始動入賞球検出手段に検出されるように発射し続ける遊技を行うようになる。
【0020】
この結果、止め打ちをより一層防止することができ、遊技球が発射されない時間をより一層少なくして遊技機の実質的な稼働率が低下するのをより一層防止することができる。
【0021】
また、本発明の遊技機は、上記課題を解決するために、前記所定数は、前記記憶手段の保留球記憶上限数に設定されることを特徴としている。
【0022】
その場合、保留球が上限まであるときに止め打ちが行われることが多いので、記憶手段に記憶される保留球が上限値、例えば、20個に達すると、大当り確率を遊技者に有利な大当り確率に設定すれば、遊技者は有利な大当り確率を獲得するために遊技球が始動入賞球検出手段に検出されるように発射し続ける遊技を行うようになり、止め打ちをより一層防止することができ、遊技球が発射されない時間をより一層少なくして遊技機の実質的な稼働率が低下するのをより一層防止することができる。
【0023】
また、本発明の遊技機は、上記課題を解決するために、前記所定数は、複数の段階で設定されることを特徴としている。
【0024】
その場合、記憶手段に記憶される保留球が10個、15個というように複数の段階で大当り確率を遊技者に有利な大当り確率に設定すれば、遊技者は有利な大当り確率を獲得するために遊技球が始動入賞球検出手段に検出されるように発射し続ける遊技を行うようになり、止め打ちをより一層防止する。
【0025】
また、本発明の遊技機は、上記課題を解決するために、確変遊技用の大当り確率が設定された大当り判定テーブルおよび通常遊技用の大当り確率が設定された大当り判定テーブルを有し、前記変更手段は、前記記憶手段に記憶された保留球に応じて前記確変遊技用の判定テーブルと前記通常遊技用の大当り判定テーブルとを切換えることを特徴としている。
【0026】
その場合、記憶手段に記憶される保留球が所定数に達すると、通常遊技用の大当り判定テーブルを確変遊技用の判定テーブルに切換えるようにすれば、遊技者は確変遊技用の大当り確率を獲得するために遊技球が始動入賞球検出手段に検出されるように発射し続ける遊技を行うようになり、止め打ちを防止することができる。
【0027】
また、記憶手段に記憶される保留球に応じて確変遊技用の判定テーブルと通常遊技用の大当り判定テーブルを切換えるようにしたので、既存の大当り判定テーブルを使用することができ、新たに大当り確率が設定された大当り判定テーブルを設けるのを不要にすることができる。このため、大当り判定テーブルを格納するROM等の記憶手段の容量が増大するのを防止することができる。
【0028】
また、本発明の遊技機は、上記課題を解決するために、前記大当り判定テーブルは、所定の操作により初期設定される大当り確率の異なる複数の大当り判定テーブルを有し、前記変更手段は、前記記憶手段に記憶された保留球に応じて前記複数の大当り判定テーブルを変更することを特徴としている。
【0029】
その場合、記憶手段に記憶される保留球に応じて初期設定用の大当り判定テーブルを変更するようにしたので、新たに大当り確率が設定された大当り判定テーブルを設けるのを不要にして既存の大当り判定テーブルを使用することができ、大当り判定テーブルを格納するROM等の記憶手段の容量が増大するのを防止することができる。
【0030】
また、初期設定される大当り判定テーブルは、大当り確率の差が大きくないため、出球率に大きな変動がなく、遊技店の経営を圧迫するのを防止することができる。
【0031】
また、本発明の遊技機は、上記課題を解決するために、報知手段を有し、前記変更手段は、前記記憶手段に記憶された保留数に応じた大当り確率を前記報知手段によって報知することを特徴としている。
【0032】
その場合、大当り確率を報知手段によって報知するので、遊技者は報知手段によって報知された大当り確率を視認することにより、遊技球が始動入賞球検出手段に検出されるように発射し続ける遊技を行うように遊技者に促すことができ、止め打ちを防止することができる。
【0033】
また、本発明のシミュレーションゲームプログラムは、上記課題を解決するために、コンピュータに、遊技に関する図柄を変動表示可能な図柄変動機能と、遊技盤の遊技領域に設けられ、遊技球が入賞したことを検出する始動入賞球検出機能と、前記始動入賞球検出機能により遊技球を検出した場合に大当り確率に基づいて大当りか外れかを判定する判定機能と、前記図柄の変動表示中に前記始動入賞球検出機能により遊技球を検出したときに、前記遊技球が検出されたことを保留球として記憶する記憶機能と、前記記憶機能により記憶された保留球が所定数に達すると、前記判定機能により判定される前記大当り確率を、初期設定された低い大当り確率よりも高い大当り確率に変更する変更機能とを実現することを特徴としている。
【0034】
その場合、上述した各シミュレーションプログラムは、各シミュレーションプログラムをROMカートリッジ、CD−ROM、DVD等の記録媒体に記憶したり、通信衛星等のネットワーク環境下、あるいはインターネット等の通信回線を利用して配布することにより、家庭用ゲーム機等において遊技機と同様に、記憶機能で記憶される保留球が所定数、例えば、15個に達すると、初期設定された低い大当り確率よりも高い大当り確率に変更するようにしたので、遊技者は有利な大当り確率を獲得するために遊技球が始動入賞球検出手段に検出されるように発射し続ける遊技を行うようになる。
【0035】
このため、打ちを防止することができ、遊技球が発射されない時間を少なくして遊技機の実質的な稼働率が低下するのを防止することができる。この結果、遊技者は手持ち無沙汰とならず、遊技者の遊技性を向上させることができるとともに、遊技店に対しては利益を与えうることができる。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施形態を図面に基づいて説明する。
図1〜図11は本発明に係る遊技機の一実施形態を示す図であり、本発明をパチンコ遊技機に適用した例を示している。
【0037】
まず、このパチンコ遊技機の全体の概略構成について説明すると、図1、図2において、パチンコ遊技機1の前面側には遊技盤2が設けられており、この遊技盤2はパチンコ遊技機1の前面側で透明な窓板3に覆われた略円形の遊技領域2aを形成している。
【0038】
遊技盤2の下部には賞球または貸し球として払い出される遊技球(パチンコ球)を溜めるための上皿4が設けられており、上皿4に排出された遊技球は遊技盤2の裏面側に設けられた球発射装置50に供給されるようになっている。
【0039】
また、上皿4の下方には、上皿4からの遊技球を排出するための排出口5、排出口5から排出された遊技球を溜めるための下皿6、遊技球を遊技部に向けて発射させる操作手段としての発射ハンドル7、灰皿8等が設けられている。
【0040】
また、遊技盤2の上部には各種音声を出力するための左スピーカ9L、右スピーカ9Rおよびパチンコ遊技機1に何からのトラブルが発生したときに点灯されるトラブル報知用LED10が設けられている。また、遊技盤2の左右にはLEDから構成される装飾ランプ11、12が設けられている。
【0041】
図2は遊技盤2を拡大表示した正面図である。遊技盤2の略中央には図柄変動表示手段を構成する液晶表示装置13が配置されている。この液晶表示装置13は、画像信号入力に基づいて特別図柄の変動表示および演出アニメーションの表示を行うもので、後述の始動入賞口14に遊技球が入賞(「始動入賞」という)することにより、表示画面13aに図3に示す特別図柄の変動表示が開始される。
【0042】
なお、図柄変動表示手段としては液晶表示装置に限らず、例えば、CRT(陰極線管)、プラズマディスプレイ、エレクトロルミネッセンス等によって構成しても良く、また、電気的表示装置ではなく、図柄を外周面上に描いた回転リールを配役し可変表示を行うような機械的リール、模型等の動作物等の機械的装置を用いてもよい。
【0043】
そして、この特別図柄の変動表示が、所定の停止態様で停止したとき、「大当り」となり、遊技者にとって有利な後述の「特別遊技状態」に移行する。大当りとなる所定の停止態様は、例えば、表示画面13aの左側に停止した特別図柄、表示画面13aの中央に停止した特別図柄および表示画面13aの右側に停止した特別図柄の3つがいずれも同一態様の図柄の場合で揃った停止態様である。
【0044】
図3は、特別図柄の具体例を示す。図3に示すように、漢数字を示す図柄の”一”〜”九”を含む12種類の図柄が特別図柄として設定され、各図柄には、表示制御に必要な”1〜12”のコードナンバーが付されている。
【0045】
また、大当りとなる停止態様(以下、「大当り停止態様」という)を構成する特別図柄の種類に応じて、上記の「大当り」は「確変大当り」と「通常大当り」に区別される。本実施形態では、図3に示した12種類の特別図柄のうちのコードナンバーが”1”、”3”、”5”、”7”、”9”、”11”の6種類の特別図柄を「確変図柄」とし、コードナンバーが”2”、”4”、”6”、”8”、”10”、”12”の6種類の特別図柄を「通常図柄」とする。
【0046】
「確変大当り」は、「確変図柄」が揃った「特定停止態様」となったときに発生する。また、「確変大当り」となった場合は、「特別遊技状態」が終了した後の一般遊技状態において、大当りの発生確率が高い状態となる。他方、「通常大当り」は、「通常図柄」が揃った「非特定停止態様」となったときに発生する。「通常大当り」となった場合は、「特別遊技状態」が終了した後の一般遊技状態において、大当りの発生確率に変動はない。
【0047】
液晶表示装置13の下方には、スタートチャッカーと呼ばれる始動入賞口14を構成する普通電動役物65が設けられている。普通電動役物65は、始動入賞口14へ入賞しやすい第1状態と始動入賞口14に入賞しにくい第2状態とに変換可能な可動片14aを有する入賞装置(所謂チューリップ)である。
【0048】
なお、この可動片14aが閉じた第2状態であっても、遊技球が1個程度入賞可能である。そして、遊技球が始動入賞口14に入賞すると、例えば5個の賞球が払い出される。
【0049】
また、始動入賞口14の左方には、普通図柄作動用ゲート15が設けられており、この普通図柄作動用ゲート15に遊技球が入賞すると、普通図柄表示用LED16a、16bが作動される。
【0050】
また、普通電動役物65の下方には、遊技者にとって有利な「開状態」と遊技者にとって不利な「閉状態」に変換可能な扉開閉式の変動入賞装置からなるアタッカーと呼ばれる大入賞口17が設けられており、大入賞口17は、液晶表示装置13での特別図柄の変動表示が大当り停止態様で停止したときに、所定時間の開状態に維持される。
【0051】
そして、この大入賞口17に遊技球が入賞すると所定個数(例えば15個)の賞球が払い出されるように定められている。前述の特別遊技状態とは、この大入賞口17が開状態となった遊技状態をいい、この特別遊技状態中は、大入賞口17への遊技球が所定数入賞あるいは30秒経過まで開状態が連続する遊技(以下、「大当り遊技」という)を、所定回(所定ラウンド)行えるようになっている。
【0052】
ここで、大当り遊技における1回目の扉開放を「第1ラウンド」と称し、2回目以降の扉開放も同様に、「第2ラウンド」、「第3ラウンド」......と称する。なお、大当り遊技が1ラウンド終了した後、次のラウンドを行うためには、一般的に「V入賞」といわれる所定の条件を満たす必要がある。
【0053】
ここで、大入賞口17は複数の入賞口で構成され、V入賞は、その複数の入賞口のうちの特定の入賞口に遊技球が入賞した場合で、このV入賞の成立条件となる特定の入賞口は、通常、大入賞口14の中央に設けられる。また、大入賞口14の下方には、アウト球を回収するアウト口18が設けられている。
【0054】
また、遊技盤2の左側にはレール19a、19bによって囲まれる遊技球の案内通路19が設置されている。遊技盤2の裏面側に設けられた球発射装置50から発射された遊技球は、この案内通路19に沿って上昇移動し、遊技領域に打ち込まれ、図示しない遊技くぎに弾かれながら流下するようになっている。
【0055】
液晶表示装置13の上方には、普通図柄表示用LED16a、16b、普通図柄記憶LED20および特別図柄記憶表示部21a、21bが設けられている。
【0056】
左側に配置される普通図柄表示用LED16aは緑色発光ダイオードで構成され、右側に配置される普通図柄表示用LED16bは赤色発光ダイオードで構成される。遊技球が普通図柄作動用ゲート15を通過したとき、これら2つのLED16a、16bは、所定時間、交互に点灯動作を行うようになっており、所定時間経過後、左側の普通図柄表示用LED16aが点灯した状態(緑色に点灯した状態)となったとき、普通電動役物65が第1状態に変換される。
【0057】
普通図柄記憶LED20は4つのLEDから構成されており、普通図柄の変動中に普通図柄作動用ゲート15への遊技球通過がある度に1個ずつ点灯し、その時点での普通図柄表示用LED16a、16bの動作可能回数(4回を限度とする)を遊技者に知らせるものである。
【0058】
また、普通図柄作動用ゲート15に遊技球が通過すると、普通図柄判定用乱数値(通過記憶数)が最大4個までメインRAM33に記憶されるようになっており、5回目以降の通過はメインRAM33に記憶されずに無効となる。
【0059】
特別図柄記憶表示部21a、21bは、一般的に7セグと呼ばれるLEDからそれぞれ構成されており、特別図柄の変動表示が行われている最中に、始動入賞がある度に保留球を表示するようになっており、本実施形態では、最大20個まで保留球を表示するようになっている。
【0060】
具体的には、左側の特別図柄記憶表示部21aは二桁目の数字を表示するとともに、右側の特別図柄記憶表示部21bは一桁目の数字を表示するようになっており、例えば、左側の特別図柄記憶表示部21aに”1”が表示され、右側の特別図柄記憶表示部21bに”5”が表示されると、15個の保留球があることが表示されることになる。また、特別図柄記憶表示部21a、21bに”20”の数字が表示されているときは始動入賞口14への入賞は無効になる。
【0061】
液晶表示装置13の左側には、左上風車22および左下風車23が設けられており、液晶表示装置13の右側には、右上風車24および右下風車25が設けられている。
【0062】
始動入賞口14の左右側には、それぞれ入賞球があると10個の賞球を払出すように定められた一般入賞口26a、26b、26c、26dが設けられている。また、遊技盤2の盤面上には、遊技状態に応じて光による演出を行う装飾用の各種ランプが設けられる。
【0063】
図4、図5のブロック図はパチンコ遊技機1の制御部の具体的構成を示す図である。
【0064】
パチンコ遊技機1の遊技動作は、主制御手段としての主基板30により制御される。主基板30は、演算処理装置としてのCPU(Central Processing Unit)(以下、「メインCPU」という)31、読み出し専用のROM(Read Only Memory)(以下、「メインROM」という)32および読み書き可能なRAM(Random Access Memory)(以下、「メインRAM」という。)33を主たる構成要素として構成され、これらは一つの回路基板上に配置される。
【0065】
メインRAM33としては、ダイナミック型メモリ(DRAM)が用いられる。主基板30に接続された各種センサからの入力信号は、この主基板30内のメインCPU31に入力され、メインCPU31は、入力信号に応じた処理をメインROM32に格納されている制御プログラムに従って実行する。
【0066】
メインCPU31には、始動入賞口14に遊技球が入賞したか否かを検知する始動入賞球センサ51と、一般入賞口26a〜26dに遊技球が入賞したか否かを検知する一般入賞球センサ52と、大入賞口17に遊技球が入賞したか否かを検知する大入賞球センサ53と、普通図柄作動用ゲート15に遊技球が通過したか否かを検知する通過球センサ54と、大入賞口17に設けられたVゾーンへの入賞を検知するV入賞球センサ55とが接続されている。
【0067】
例えば、始動入賞球センサ51からの信号が主基板30に入力されたとき、メインCPU31は、その入力信号を始動記憶数としてメインRAM33に累積的に記憶し、大当りの有無等の判定処理を行う。そして、それらの判定結果に基づいて生成された液晶表示装置13の表示に関する制御指令(以下、「コマンド」という)を、後述の図柄制御回路61に向けて送信する。本実施形態では、始動入賞口14と始動入賞球センサ51が始動入賞球検出手段を構成している。
【0068】
メインROM32には、液晶表示装置13の表示に関する各種の決定に必要なデータが格納されている。例えば、液晶表示装置13で行われる図柄変動の停止結果を大当りとするか否かを判定する際に参照される「大当り判定テーブル」、図柄変動の停止結果が外れのときにリーチを発生させるか否かを判定する際に参照される「リーチ判定テーブル」、特別図柄の最終的な停止態様である確定停止態様を決定する際に参照される「図柄決定テーブル」、そして、演出(変動パターン)を選択する際に参照される「変動パターン選択テーブル」等がメインROM32に格納されている。
【0069】
なお、「図柄決定テーブル」は、「大当り図柄決定テーブル」、「リーチ有り外れ図柄決定テーブル」および「リーチ無し外れ図柄決定テーブル」で構成されている。
【0070】
また、メインCPU31には、図柄制御基板61、LED制御基板62、音声制御基板63、賞球制御基板64、普通電動役物65および大入賞装置66が接続されている。
【0071】
メインCPU31は、定期的に発生するリセット信号の入力により、メインROM32に格納されている制御プログラムの処理を開始し、センサ51〜55からの検知情報、メインROM32内に予め格納された各種設定データおよび上述した各種テーブル、各操作部からの操作信号、内部に設けられた各種乱数カウンタからの乱数抽出値等に基づいて、図柄制御基板61の他に、LED制御基板62、音声制御基板63、賞球制御基板64、普通電動役物65および大入賞装置66のアクチュエータ類に制御指令を出力して、これら液晶表示装置13および各種アクチュエータ類をそれぞれ駆動制御する。
【0072】
前記各種カウンタとは、例えば大当り判定用カウンタ71と、左、中、右のそれぞれの外れ図柄決定用カウンタ72と、大当り判定がされたときに同一図柄として表示する特別図柄(例えばコードナンバー「1〜12」に対応する特別図柄のいずれか)の抽出に用いられる大当り図柄決定用カウンタ73と、リーチ演出するか否かを決定するためリーチ判定用カウンタ74、当りの場合の演出またはリーチの場合の演出を決定する演出決定用カウンタ75等であり、これらの乱数カウンタ71〜75は、それぞれのカウント値の更新範囲で、1ずつ増加(カウントアップ)した後、再度カウント値を最小値から増加させるようカウント値の更新を繰り返すようになっている。
【0073】
なお、外れ図柄決定用カウンタ72はそれぞれ左、中、右のそれぞれの外れ図柄を決定し、上述した更新機能を有する左図柄決定用カウンタ72a、右図柄決定用カウンタ72bおよび中図柄決定用カウンタ72cを備えている。
【0074】
また、図柄制御基板61は、メインCPU31からのコマンド信号に従って、液晶表示装置13に表示すべき画像データを生成して表示制御を実行するようになっており、特別図柄決定機能からの図柄決定コマンドおよび変動パターン決定コマンドに従って特別図柄の変動表示を制御する特別図柄変動制御機能と、予めそれぞれに信頼度が設定された複数の予兆画像を用い、変動パターン決定コマンド変動パターンに応じた予兆画像を選択する予兆選択機構と、その選択した予兆画像を用いてその画像に対応する演出内容とするためのデータを抽出し、予兆演出の表示、および、変動パターン決定機能で決定した変動パターンに応じたリーチ演出の表示を制御するアニメーション表示制御機能とを併有している。
【0075】
この図柄制御基板61は、主基板30とは別の回路基板上に、メインCPU31からの受信コマンドの解釈や所定のパラメータ設定を行うサブMPU81と、サブMPU81で実行される画像制御プログラムや演出用のデータを格納するプログラムROM82と、画像制御実行中のサブMPU81との間でデータを授受するワークRAM83と、画像を形成するためのドットデータを格納する画像ROM84と、サブMPU81で設定されたパラメータに応じて画像ROM84内のドットデータを読み込み、表示すべき画像データを生成するVDP(Video Display Processor)85と、VDP85で生成された画像データをRGB信号に変換するD/A変換器86と、制御プログラムが異常な処理ルーチンに入ったことを検知する一方、正常な処理ルーチンにおいては所定時間内にサブMPU81および所定時間毎に割込みをかけるためのCTC(Counter Timer Circuit)87と、図柄制御プログラムが異常な処理ルーチンに入ったときにサブMPU81を初期状態に戻すためのリセット命令を発生するリセットIC88とを含んで構成されている。
【0076】
一方、LED制御基板62は、トラブル報知用LED10、装飾ランプ11、12、普通図柄表示用LED16a、16b、普通図柄記憶LED20および特別図柄記憶表示部21a、21bを含むLED表示装置91の作動を制御するもので、メインCPU31からの制御信号に応じて各種ランプおよびLEDの点灯・点滅制御を行うようになっている。
【0077】
また、音声制御基板63は、スピーカ9L、9R等の音声出力装置92による音声出力を制御するもので、メインCPU31からの制御信号に応じて報知音声を出力させるようになっている。
【0078】
また、賞球制御基板64は、メインCPU31からの払出し指令信号に応じた数の遊技球を払出装置93より払い出させるようになっているとともに、発射ハンドル7の操作量に応じて球発射装置50を作動するようになっている。
【0079】
普通電動役物65は、左右の普通図柄表示用LED16a、16bが交互に点灯して左側の普通図柄表示用LED16aが点灯した状態となったとき、可動変14a、14bの入口幅を拡大させる第1状態に変換させるようになっている。
【0080】
また、大入賞装置66は、大入賞口17を開閉させることができる変動入賞装置であり、メインCPU31から出力される制御信号に応じて大入賞口17を所定回数だけ連続して開閉し、開放時に所定時間(例えば、30秒)だけ開放状態を維持するようになっている。
【0081】
このパチンコ遊技機1は、始動入賞球センサ51が始動入賞口14での遊技球の入賞の検知信号を出力すると、メインCPU31は、この検知信号に基づいて、液晶表示装置13での特別図柄の変動ゲームの表示に関する各種判定を行い、その判定に基づき、液晶表示装置13での特別図柄の表示とその停止態様並びに変動パターン等を決定し、その決定内容に即した表示制御指令を生成して、図柄制御回路61に出力する。
【0082】
ここでの変動表示による特別図柄の停止態様が所定の賞態様で、前記判定の結果が”大当り”であれば、大入賞口17を開放して遊技球が非常に入賞し易い状態となり、通常遊技と比べ遊技者に非常に有利な特別遊技状態になるのである。
【0083】
一方、本実施形態では、液晶表示装置13の特別図柄の変動表示中、所謂特別図柄変動遊技中に始動入賞口14に遊技球が入賞したとき、始動入賞球センサ51が遊技球を検知すると、メインCPU31が大当り判定用カウンタ71の乱数抽出値に基づいて大当りの判定を行う。
【0084】
メインCPU31は大当り判定用カウンタ71の乱数抽出値(以下、大当り判定用乱数値)を所定数、本実施形態では、特別図柄記憶表示部21a、21bの保留球点灯表示数の上限である20個までメインRAM33に記憶するようになっている。すなわち、メインRAM33の保留球記憶領域33aの保留球の記憶個数の上限値は20個である。
【0085】
そして、現在行われている特別図柄変動遊技が終了すると、メインRAM33に記憶された乱数値に応じて次の新たな特別図柄変動遊技が保留球の記憶個数分だけ行われ、この遊技は保留球が消化されるまで継続される。
【0086】
具体的には、図6に示すように、メインRAM33は20個の保留球(すなわち、大当り判定用乱数値)を記憶可能な保留球記憶領域33aを有しており、特別図柄変動遊技中に始動入賞口14に遊技球が入賞したとき、メインCPU31が大当り判定用カウンタ71で抽出された大当り判定用乱数値を保留球記憶領域33aの各記憶位置(記憶1〜記憶位置20)に記憶可能になっている。
【0087】
この大当り判定用カウンタ71は、所定の大当り判定用乱数値であれと大当り、大当り判定用乱数値の更新範囲における他の数であれば外れ、という判定項目に設定されており、始動入賞口14に遊技球が入賞するタイミングでこの大当り判定用乱数値が取得される。
【0088】
図6(a)では、例えは、図柄変動中(変動中の大当り判定用乱数値58)に14個の遊技球が始動入賞口14に入賞したとき、保留球記憶領域33aの記憶位置1に”128”の大当り判定用乱数値が、記憶位置2に”248”の大当り判定用乱数値値が、記憶位置3に”2”の大当り判定用乱数値が、記憶位置8に”207”の大当り判定用乱数値が、記憶位置14に”139”の大当り判定用乱数値が記憶されるようになっている。
【0089】
また、この記憶位置1〜N(Nは2以上、20以下の数字)に保留球が記憶されたときに特別図柄記憶表示部21a、21bに保留球記憶領域33aに記憶された保留球が表示されるようになっている。図6では、保留球記憶領域33aに14個の保留球が記憶されているので、左側の特別図柄記憶表示部21aに”1”、右側の特別図柄記憶表示部21bに”4”が表示され、14個の保留球があることが表示される。そして、現在行われている特別図柄変動遊技が終了すると、図6(b)に示すように(図6(b)では記憶位置6以上を省略)、変動中の大当り判定用乱数値を削除し、大当り判定用乱数値を記憶位置1から変動中へ、記憶位置2から記憶位置1へ、記憶位置3から記憶位置2へというように移動させるとともに、特別図柄記憶表示部21a、21aに表示される保留球数を1ずつ減算し、この動作は保留球が消化されるまで継続される。そして、変動中の大当り判定用乱数値がメインROM32に格納された大当り判定テーブルの大当り判定用乱数値と一致すれば、大当りとなる。
【0090】
なお、本実施形態では、メインRAM33に記憶される保留球は20個を上限としている。本実施形態では、メインRAM33が記憶手段を構成している。
【0091】
ここで、本実施形態では、メインROM32に大当り確率の異なる「大当り判定テーブル」が4つ格納されている。この「大当り判定テーブル」を図7に基づいて説明する。
【0092】
図7は3つの初期設定テーブルと高確率テーブルを示す図であり、初期設定テーブルは、「設定1テーブル」、「設定2テーブル」および「設定3テーブル」から構成されている。
【0093】
「設定1テーブル」は、図7(a)に示すように、大当り判定用カウンタ71の値(大当り判定用乱数)が”0〜599”の範囲内で定期的に更新される。この「設定1テーブル」では、外れの判定となる大当り判定用乱数の値は”0”、”2〜300”の乱数範囲または”302〜599”の乱数範囲で、大当りの判定となる大当り判定用乱数値は”1”、”301”であり、大当り確率は1/300に設定されている。
【0094】
また、「設定2テーブル」は、図7(b)に示すように、大当り判定用カウンタ71の値が”0〜639”の範囲内で定期的に更新される。この「設定2テーブル」では、外れの判定となる大当り判定用乱数の値は”0”、”2〜300”の乱数範囲または”302〜639”の乱数範囲で、大当りの判定となる大当り判定用乱数値は”1”、”301”であり、大当り確率は1/320に設定されている。
【0095】
また、「設定3テーブル」は、図7に(c)に示すように、大当り判定用カウンタ71の値が”0〜719”の範囲内で定期的に更新される。この「設定3テーブル」では、外れの判定となる大当り判定用乱数の値は”0”、”2〜300”の乱数範囲または”302〜719”の乱数範囲で、大当りの判定となる大当り判定用乱数値は”1”、”301”であり、大当り確率は1/360に設定されている。
【0096】
また、「高確率テーブル」は、図7(d)に示すように、大当り判定用カウンタ71の値が”0〜599”の範囲内で定期的に更新される。この「高確率テーブル」では、外れの判定となる大当り判定用乱数の値は”0”、”6〜300”、”306〜599”の乱数範囲で、大当りの判定となる大当り判定用乱数値は”1〜5”、”301〜305”の乱数範囲であり、大当り確率は1/60に設定されている。
【0097】
なお、本実施形態では、初期設定テーブルとしての「設定1テーブル」「設定2テーブル」および「設定3テーブル」は、所定の操作として、例えは、キー操作によって初期設定される通常遊技用の大当り確率に設定されるテーブルであり、メインROM32に予め格納されている。また、「高確率テーブル」は確変遊技用の大当り確率に設定されるテーブルであり、メインROM32に予め格納されている。なお、「設定1テーブル」、「設定2テーブル」、「設定3テーブル」および「高確率テーブル」の取りうる乱数更新範囲は適宜変更可能である。
【0098】
本実施形態では、メインCPU31は、メインRAM33に記憶された保留球に応じて大当り確率の異なる「高確率テーブル」、「設定1テーブル」、「設定2テーブル」または「設定3テーブル」をメインROM32から読み出してメインRAM33の大当り判定テーブル格納領域33bに格納し、この大当り判定テーブル格納領域33に格納された「高確率テーブル」、「設定1テーブル」、「設定2テーブル」または「設定3テーブル」に基づいて大当り判定を行うようになっており、特に、メインRAM33に記憶された保留球が所定数、例えば、15個に達すると、最も大当り確率が高い確変遊技用の「高確率テーブル」に変更するようになっている。なお、本実施形態では、メインCPU31が判定手段および変更手段を構成している。
【0099】
また、メインCPU31は、メインRAM33に記憶された保留数が所定数を下回ると、「高確率テーブル」よりも大当り確率が低い設定テーブルに変更するようになっており、特に、メインRAM33に記憶された保留球が15個以下の範囲で所定数、例えば10個に到達しない場合には、大当り判定テーブルを初期設定された設定テーブル、例えば「設定3テーブル」に戻すようになっている。
【0100】
また、メインCPU31は、液晶表示装置13の表示画面13aに、メインRAM33に記憶された保留数に応じた大当り確率を報知するようになっており、液晶表示装置13は報知手段を構成している。なお、この報知の仕方としては、大当り確率をそのまま表示しても良く、星の数が増加することにより大当り確率が有利になるような表示、すなわち、星の数によって大当り確率の高低を表示するようにしても良い。
【0101】
次に、図8〜図11のフローチャートに基づいて主基板30で行われる制御処理の手順を説明する。なお、図8〜図11はメインROM32に格納された制御プログラムに基づいてメインCPU31が処理を行うものである。
【0102】
まず、主基板30では、メインCPU31により電源投入時に図8に示すような「メイン遊技処理」および図9に示す「割込処理」が実行される。
【0103】
図8に示す電源投入時のメイン遊技処理では、まず、メインCPU31のリセット時の立上げ処理を行ってメインCPU31の初期設定を行なった後(ステップS1)、設定キーがあるか否かを判別し(ステップS2)、キーがある場合には、大当り確率の初期設定処理を行う(ステップS6)。
【0104】
このステップS6の処理は、パチンコ遊技機1の初期設定で、遊技店の関係者によるキー操作によりメインROM32に格納された「設定1テーブル」、「設定2テーブル」および「設定3テーブル」の中から選んで設定テーブルを設定するものであり、遊技店の店員等によって設定されるものである。
【0105】
次いで、「割込許可フラグ」をセットすることにより図9に示す「割込処理」を実行した後(ステップS3)、「エラー報知処理」を行い(ステップS4)、次いで、「特別図柄変動制御処理」を実行する(ステップS5)。なお、「特別図柄変動制御処理」については、図11を参照して後で説明する。メインRAM33内には、上記の割込許可フラグを含む複数のフラグが格納されており、フラグをセットするとは、それらのフラグの値を”0”から”1”に書き換えることである。
【0106】
図9は、「割込処理」を示すフローチャートで、ステップS3(図8)または後述のステップS21で「割込許可フラグ」がセットされていることを条件に、メインCPU31において定期的(例えば3ms毎)に実行される。
【0107】
この「割込処理」では、メインCPU31は、最初に各レジスタをメインRAM33に退避させる(ステップS11)。続いて、乱数カウンタの乱数値の更新を行う(ステップS12)。
【0108】
メインCPU31は、それぞれの乱数カウンタの乱数値を”1”を加算した値に書き換える。これらの乱数カウンタには、更新可能な数値範囲が予め定められており、その数値範囲の上限値に達したとき、メインCPU31は、その乱数カウンタのカウンタ値を”0”にリセットする。
【0109】
具体的には、ステップS12では、大当り判定用カウンタ71および大当り図柄決定用カウンタ73、外れ図柄決定用カウンタ72、リーチ判定用カウンタ74、演出決定用カウンタ75の更新処理が行われる。
【0110】
大当り判定用カウンタ71は、液晶表示装置13での特別図柄の変動結果を”大当り”とするか否かの判定(大当り判定)のために、上述したように大当り確率が設定された大当り設定テーブルに応じた数値範囲内でカウンタ値が更新される。
【0111】
大当り図柄決定用カウンタ73は、大当りでの停止態様の選択(どの特別図柄で揃えるかの選択)のために例えば、0〜11の範囲でカウンタ値が更新される。
【0112】
外れ図柄決定用カウンタ72は、外れでの停止態様の選択(どの特別図柄で揃えるかの選択)のために、左、中、右それぞれで、例えば0〜11の範囲でカウンタ値が更新される。
【0113】
リーチ判定用カウンタ74は、リーチの有無の判定のために、例えば0〜9の範囲でカウンタ値が更新される。また、演出決定用カウンタ75は、外れ演出、リーチ演出、当り演出の演出グループの選択のために、例えば0〜1023の範囲でカウンタ値が更新される。
【0114】
これらのカウンタ71〜75の更新処理後、メインCPU31は、大当りが発生したときに行われる大入賞口17の扉の開放時間や、表示画面13aに表示する特別ゲームの表示時間等を計時するタイマの更新処理を行い(ステップS13)、次いで、メインCPU31に入力される信号を読み込む「入力ポート処理」を行い(ステップS14)、続いて、「入力信号処理」が実行される(ステップS15)。
【0115】
このステップS15の「入力信号処理」では、始動入賞球センサ51、一般入賞球センサ52、大入賞球センサ53、通過球センサ54、V入賞球センサ55等の各種センサから出力される検知信号の入力の有無がチェックされ、これら検知信号に応じた処理が行われる。この「入力信号処理」の具体的な処理手順について図10を参照して後で説明する。
【0116】
次いで、メインCPU31は、「普通図柄処理」を行う(ステップS16)。この「普通図柄処理」は、メインRAM33に記憶される通過記憶数の有無をチェックし、通過記憶数が記憶されているときは、メインRAM33から普通図柄判定用乱数値を読み出し、この普通図柄判定用乱数値を「普通図柄判定テーブル」に格納された乱数値と比較し、特別図柄記憶表示部21a、21bを遊技者にとって有利な左側の特別図柄記憶表示部21aが点灯した状態とするかどうかの判定を行う。そして、その判定結果に基づいて特別図柄記憶表示部21a、21bの点灯動作を制御する。
【0117】
次いで、メインCPU31は「払出処理」を実行した後(ステップS17)、エラー処理を実行する(ステップS18)。ステップS17の「払出処理」では、メインCPU31は、メインRAM33に払出要求フラグがセットされているかどうか判別し、このフラグがセットされているとき、その払出要求フラグに応じた制御信号がメインCPU31より賞球制御基板64に送信され、払出装置93から賞球として遊技球の払い出しが行われる。
【0118】
また、ステップS18の「エラー処理」では、各種装置から発生されるエラー信号を処理する異常管理処理を実行する。
【0119】
次いで、メインCPU31は、主基板30のメインRAM33に格納されている各種コマンドを図柄制御基板61、LED制御基板62、音声制御基板63、賞球制御基板64に対して送信する送信データ出力処理を行った後(ステップS19)、ステップS11で主基板30のメインRAM33の所定領域に退避させていた各レジスタのデータを復帰させ(ステップS20)、最後に「割込許可フラグ」をセットして(ステップS21)、この「割込処理」を終了する。
【0120】
次に、図10を参照して、図9のステップS15の「入力信号処理」の手順について説明する。
【0121】
図10において、まず、メインCPU31は、始動入賞球センサ51からの検知信号に基づいて始動入賞口14に遊技球が入賞したか否かを判別し(ステップS31)、始動入賞口14に遊技球が入賞したものと判断した場合には、払出要求コマンドをメインRAM33に格納する(ステップS32)。
【0122】
次いで、メインRAM33の保留球記憶領域33aに記憶された保留球が上限値の20個に達しているか否かを判別する(ステップS33)。ここで、保留球が上限値に達していない場合には、保留球記憶領域33aに記憶された保留球が15個以上であるか否かを判別し(ステップS34)、保留球が15個以上である場合(15個に達している場合)には、メインROM32に格納されている「高確率テーブル」を読み出してメインRAM33の大当り判定テーブル格納領域33bに格納した後(ステップS35)、始動入賞口14に遊技球が入賞したときに抽出された大当り判定用乱数値と大当り図柄決定用乱数値をメインRAM33の保留球記憶領域33aに格納する(ステップS36)。
【0123】
次いで、入賞口入賞処理を実行する(ステップS37)。この入賞口入賞処理は、大入賞口17と一般入賞口26a〜26dの遊技球の入賞処理を実行するものであり、メインCPU31は、大入賞球センサ53の検知情報に基づいて大入賞口17への入賞に応じた所定数(例えば、13個)の賞球払出を要求する「払出要求フラグ」をセットしたり、一般入賞球センサ52の検知情報に基づいて一般入賞ロ26a〜26dへの入賞に応じた所定数(例えば5個)の賞球払出を要求する「払出要求フラグ」をセットする処理を実行する。
【0124】
一方、ステップS34の処理で保留球が15個に達していないものと判断された場合には、保留球記憶領域33aに記憶された保留球が10個以上であるか否かを判別し(ステップS38)、保留球が10個以上記憶されている場合には、メインROM32に格納されている通常遊技用の設定テーブルで最も大当り確率が高い「設定1テーブル」を読み出してメインRAM33の大当り判定テーブル格納領域33bに格納した後(ステップS39)、始動入賞口14に遊技球が入賞したときに抽出された大当り判定用乱数値と大当り図柄決定用乱数値をメインRAM33の保留球記憶領域33aに格納する(ステップS36)。
【0125】
また、ステップS38の処理で保留球が10個に達していないものと判断された場合には、例えば、キー操作により「設定3テーブル」が初期設定されていた場合には、メインROM32に格納されている通常遊技用の設定テーブルで最も大当り確率が低い「設定3テーブル」を読み出してメインRAM33の大当り判定テーブル格納領域33bに格納した後(ステップS40)、始動入賞口14に遊技球が入賞したときに抽出された大当り判定用乱数値と大当り図柄決定用乱数値をメインRAM33の保留球記憶領域33aに格納する(ステップS36)。
【0126】
なお、大当り確率が初期設定されたときには、大当り判定テーブル格納領域33bには「設定3テーブル」が格納された状態にあり、メインRAM33に記憶された遊技球が10個に到達していない場合には、大当り判定テーブル格納領域33bに「設定3テーブル」が格納された状態を維持する。
【0127】
次に、図11を参照して、ステップS5(図8)の「特別図柄変動処理」の手順について説明する。
【0128】
初めに、メインCPU31は、始動記憶があるかどうか、すなわちメインRAM33内に記憶されている始動記憶数が1以上かどうかを判別する(ステップS41)。この判別が”YES”のときは、ステップS43に移り、”NO”のときは、「デモ制御処理」を行う(ステップS42)。
【0129】
具体的には、メインCPU31は、デモ画面を表示させる制御指令である「デモ表示コマンド」をメインRAM33に格納する。「デモ画面」とは、遊技機の機種名等のデモンストレーションを表示する画面である。この画面では、特別図柄は表示されない。
【0130】
ステップS43では、保留球記憶領域33aから読み出した大当り判定用乱数値をメインRAM33の大当り判定テーブル格納領域33bに格納された「高確率テーブル」、「設定1テーブル」、または「設定3テーブル」の乱数値と比較して当り値であるかどうかを判別し、当り値のときは(ステップS43で”YES”)、ステップS46に移り、外れ値のときは(ステップS43で”NO”)、ステップS44に移る。
【0131】
ステップS43の判定結果が”大当り”であれば、始動入賞時にメインRAM33の保留球記憶領域33aに格納された大当り図柄決定用カウンタ73のカウンタ値を大当り停止態様の選択用乱数として読み出す。
【0132】
そして、メインROM32に格納された大当り図柄決定テーブルを参照して、予め定められた複数の大当り停止態様の中から一つを選択して大当り図柄を決定する(ステップS46)。ここで決定された大当り図柄は、特別図柄の変動停止後に確定する停止態様となる。
【0133】
次いで、割り込み処理のステップS12で更新された演出決定用カウンタ75のカウンタ値を「大当り停止態様の演出用乱数」として読み出し、メインROM32内に格納された当り演出決定テーブルを参照して、予め定められた複数の当り演出の中から一つを選択して当り演出を決定する(ステップS47)。
【0134】
また、ステップS43での判定が”外れ”であれば、始動入賞時にメインRAM33の保留球記憶領域33aに格納された大当り図柄決定用カウンタ73のカウンタ値を外れ停止態様の選択用乱数として読み出す。
【0135】
そして、メインROM32に格納された外れ図柄決定テーブルを参照して、予め定められた複数の外れ停止態様の中から一つを選択して外れ図柄を決定する(ステップS44)。ここで決定された外れ図柄は、特別図柄の変動停止後に確定する停止態様となる。
【0136】
次いで、前記割り込み処理のステップS12で更新された演出決定用カウンタ75のカウンタ値を「外れ停止態様の演出用乱数」として読み出し、メインROM32内に格納された演出決定テーブルを参照して、予め定められた複数の演出の中から一つを選択して外れ演出を決定する(ステップS45)。
【0137】
ステップS44、S45、S46、S47のそれぞれのステップで特別図柄の停止態様および演出態様が決定すると、その決定内容に即すようにして液晶表示装置13の特別図柄の変動制御が行われるように、図柄制御基板61に対する制御指令としての「変動コマンド」を生成してこれをメインRAM33に格納する(ステップS48)。
【0138】
そして、メインRAM33に格納された変動コマンドは、前述の割込処理の送信データ出力処理(図9のステップS19)で図柄制御基板61に送信される。
【0139】
これらの「変動コマンド」がメインRAM33に格納され、所定の図柄変動時間が経過するまで図柄変動時間待ち処理を実行し(ステップS49)、図柄制御基板61の特別図柄の変動表示が終了して特別図柄が停止すると、「確定コマンド」を生成してこれをメインRAM33に格納する(ステップS50)。
【0140】
次いで、大当りか否かを判別し(ステップS51)、この判別結果が”外れ”(ステップS51の”NO”)であれば、この「特別図柄変動処理終了処理」を実行して特別図柄変動処理を終了する(ステップS53)。
【0141】
このとき、保留球記憶領域33aから変動の終了した大当り判定用乱数値を削除し、各記憶位置の大当り判定用乱数値を他の記憶位置に移し変える。また、ステップS51の判定結果が”大当り”(ステップS51で”YES”)の場合には、大入賞口17を開放して「特別遊技処理」を実行した後(ステップS52)、「特別図柄変動処理終了処理」を実行して(ステップS52)、特別図柄変動処理を終了する。
【0142】
また、メインCPU31は、液晶表示装置13の表示画面13aに、メインRAM33に記憶された保留数に応じた大当り確率を報知する。この大当り確率の報知は、特別図柄変動遊技中であっても良く、大当り遊技中であっても良い。
【0143】
このように本実施形態では、メインCPU31により、メインRAM33に記憶される保留球が、15個または10個に達すると、初期設定された低い大当り確率よりも高い大当り確率に変更するようにしたので、遊技者は前記高い大当り確率を獲得するために遊技球を始動入賞口14に入賞するように発射し続ける遊技を行うようになる。このため、打ちを防止することができ、遊技球が発射されない時間を少なくして遊技機の実質的な稼働率が低下するのを防止することができる。この結果、遊技者は手持ち無沙汰とならず、遊技者の遊技性を向上させることができるとともに、遊技店に対しては利益を与えうることができる。
【0144】
なお、保留球が10個、15個というように複数の段階で大当り確率を遊技者に有利な大当り確率に設定しているが、保留球は、複数の段階(例えば、5個、7個、10個等)で設定されれば良い。
【0145】
また、メインRAM33に記憶された保留数が10個を下回ると、「高確率テーブル」よりも大当り確率が低い「設定テーブル1」よりもさらに大当り確率が低い「設定3テーブル」に戻るようにしたので、遊技者に有利な大当り確率が一番低い「設定3テーブル」に戻らないように遊技球を始動入賞口14に入賞するように発射し続ける遊技を行うようになる。この結果、止め打ちをより一層防止することができ、遊技球が発射されない時間をより一層少なくして遊技機の実質的な稼働率が低下するのをより一層防止することができる。
【0146】
また、大当り確率として、メインROM32に格納された確変遊技用の「高確率テーブル」、通常遊技用で、かつキー操作により初期設定される「設定1テーブル」「設定2テーブル」「設定3テーブル」を用い、メインCPU31により、メインRAM33に記憶された保留球に応じてこれらテーブルを切換えるようにしたので、メインROM33に格納された既存の大当り判定テーブルを使用することができ、新たに大当り確率が設定された大当り判定テーブルをメインROM33に設けるのを不要にすることができる。このため、メインROM32の容量が増大するのを防止することができる。
【0147】
また、初期設定される「設定1テーブル」「設定2テーブル」「設定3テーブル」は、大当り確率の差が大きくないため、出球率に大きな変動がなく、遊技店の経営を圧迫するのを防止することができる。
【0148】
また、液晶表示装置13の表示画面13aにメインRAM33に記憶された保留数に応じた大当り確率を報知するようにしたので、遊技者が表示画面13aに表示された大当り確率を視認することにより、遊技球を始動入賞口14に入賞するように発射し続ける遊技を行うように遊技者に促すことができ、止め打ちを防止することができる。
【0149】
なお、本実施形態では、メインRAM33の保留球記憶領域33aの記憶上限値を”20”に設定しているが、この上限値は任意で構わない。また、メインRAM33に記憶された保留数が15個に達すると、大当り確率を「高確率テーブル」に変更しているが、メインRAM33に記憶された保留数が上限値の20個に達すると、大当り確率を、例えば「高確率テーブル」に変更するようにしても良い。
【0150】
また、メインRAM33の保留球記憶領域33aの記憶上限値が”4”に設定されている場合には、メインRAM33に保留球が4個記憶された状態で大当り判定テーブルを「高確率テーブル」に変更するようにしても良い。
【0151】
このようにメインRAM33に記憶された保留数が上限値に達すると、大当り確率を遊技者に有利な大当り確率に変更すると、止め打ちをより一層防止することができる。すなわち、保留球が上限まであるときに止め打ちが行われることが多いので、遊技者は有利な大当り確率を獲得するために遊技球を始動入賞口14に入賞するように発射し続ける遊技を行うようになり、止め打ちをより一層防止することができ、遊技球が発射されない時間をより一層少なくして遊技機の実質的な稼働率が低下するのをより一層防止することができる。
【0152】
図12は上述したパチンコ遊技機と同様の遊技仕様を有するシミュレーションゲームプログラムであり、ROMカートリッジ、CD−ROM、DVD等の記録媒体に記憶したり、通信衛星等のネットワーク環境下、あるいはインターネット等の通信回線を利用して配布されるものである。
【0153】
図12において、本シミュレーションゲームプログラムは、遊技に関する図柄を変動表示可能な図柄変動機能100と、遊技盤の遊技領域に設けられ、遊技球が入賞したことを検出する始動入賞球検出機能101と、始動入賞球検出機能101により遊技球を検出した場合に大当り確率に基づいて大当りか外れかを判定する判定機能102と、図柄の変動表示中に始動入賞球検出機能101により遊技球を検出したときに、遊技球が検出されたことを保留球として記憶する記憶機能103と、記憶機能103により記憶された保留球が所定数に達すると、判定機能102により判定される前記大当り確率を、初期設定された低い大当り確率よりも高い大当り確率に変更する変更機能104とを実現するものである。
【0154】
そして、テレビゲームやパソコン等のコンピュータ105に機能100〜104を実行させるものであり、コンピュータ105の画像モニタ106上に液晶表示装置13、始動入賞口14、大入賞口17等を含めた遊技盤2の全体の画像を写し出すと共に、発射ハンドル7のレバーに変わるキーボード上に特定キーや専用操作ボタン等からなる操作スイッチ107を操作しながら疑似遊技が楽しめるようになっている。
【0155】
この結果、家庭用ゲーム機等において遊技機と同様に、記憶機能103で記憶される保留球が所定数、例えば、15個に達すると、大当り確率を初期設定された低い大当り確率よりも高い大当り確率に変更するようにしたので、遊技者は有利な大当り確率を獲得するために遊技球を始動入賞口14に入賞するように発射し続ける遊技を行うようになる。
【0156】
このため、打ちを防止することができ、遊技球が発射されない時間を少なくして遊技機の実質的な稼働率が低下するのを防止することができる。この結果、遊技者は手持ち無沙汰とならず、遊技者の遊技性を向上させることができるとともに、遊技店に対しては利益を与えうることができる。
【0157】
【発明の効果】
本発明によれば、止め打ちを防止することで、実質的な稼働率が低下するのを抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機の正面図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機の遊技盤の正面図である。
【図3】一実施形態の特別図柄を示す図である。
【図4】一実施形態のパチンコ遊技機における制御系のブロック構成図である。
【図5】一実施形態のパチンコ遊技機における主基板のブロック構成図である。
【図6】(a)は一実施形態のメインRAMの保留球記憶領域を示し、保留球記憶領域に保留球(大当り判定用乱数)が記憶された状態を示す図、(b)はメインRAMの保留球記憶領域の1つの記憶領域の保留球が消化された状態を示す図である。
【図7】一実施形態のメインROMに記憶された大当り判定テーブルを示す図である。
【図8】一実施形態における主基板のメイン遊技制御プログラムを示すフローチャートである。
【図9】一実施形態における主基板の割込処理プログラムのフローチャートである。
【図10】一実施形態における主基板の入力信号処理のフローチャートである。
【図11】一実施形態における主基板の特別図柄変動処理のフローチャートである。
【図12】本発明に係るシミュレーションゲームプログラムの一実施形態を示す図であり、そのブロック図である。
【符号の説明】
1 パチンコ遊技機(遊技機)
13 液晶表示装置(図柄変動表示手段、報知手段)
14 始動入賞口(始動入賞球検出手段)
31 メインCPU(判定手段、変更手段)
32 メインROM
33 メインRAM(記憶手段)
51 始動入賞球センサ(始動入賞球検出手段)
100 図柄変動表示機能
101 始動入賞球検出機能
102 判定機能
103 記憶機能
104 変更機能
Claims (8)
- 遊技に関する図柄を変動表示可能な図柄変動表示手段と、
遊技盤の遊技領域に設けられ、遊技球が入賞したことを検出する始動入賞球検出手段と、
前記始動入賞球検出手段が遊技球を検出した場合に大当り確率に基づいて大当りか外れかを判定する判定手段と、
前記図柄の変動表示中に前記始動入賞球検出手段が遊技球を検出したときに、前記遊技球が検出されたことを保留球として記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された保留球が所定数に達すると、前記判定手段で判定される前記大当り確率を、初期設定された低い大当り確率よりも高い大当り確率に変更する変更手段とを備えたことを特徴とする遊技機。 - 前記変更手段は、前記記憶手段に記憶された保留数が所定数を下回ると、前記高い大当り確率よりも低い大当り確率に戻すことを特徴とする請求項1記載の遊技機。
- 前記所定数は、前記記憶手段の保留球記憶上限数に設定されることを特徴とする請求項1または2記載の遊技機。
- 前記所定数は、複数の段階で設定されることを特徴とする請求項1または2記載の遊技機。
- 確変遊技用の大当り確率が設定された大当り判定テーブルおよび通常遊技用の大当り確率が設定された大当り判定テーブルを有し、
前記変更手段は、前記記憶手段に記憶された保留球に応じて前記確変遊技用の判定テーブルと前記通常遊技用の大当り判定テーブルとを切換えることを特徴とする請求項1〜4何れかに記載の遊技機。 - 前記大当り判定テーブルは、所定の操作により初期設定される大当り確率の異なる複数の大当り判定テーブルを有し、
前記変更手段は、前記記憶手段に記憶された保留球に応じて前記複数の大当り判定テーブルを変更することを特徴とする請求項1〜5何れかに記載の遊技機。 - 報知手段を有し、
前記変更手段は、前記記憶手段に記憶された保留数に応じた大当り確率を前記報知手段によって報知することを特徴とする請求項1〜6何れかに記載の遊技機。 - コンピュータに、遊技に関する図柄を変動表示可能な図柄変動機能と、遊技盤の遊技領域に設けられ、遊技球が入賞したことを検出する始動入賞球検出機能と、前記始動入賞球検出機能により遊技球を検出した場合に大当り確率に基づいて大当りか外れかを判定する判定機能と、前記図柄の変動表示中に前記始動入賞球検出機能により遊技球を検出したときに、前記遊技球が検出されたことを保留球として記憶する記憶機能と、前記記憶機能により記憶された保留球が所定数に達すると、前記判定機能により判定される前記大当り確率を、初期設定された低い大当り確率よりも高い大当り確率に変更する変更機能とを実現することを特徴とするシミュレーションゲームプログラム。
Priority Applications (1)
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JP2003063429A JP2004267515A (ja) | 2003-03-10 | 2003-03-10 | 遊技機およびシミュレーションゲームプログラム |
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JP2003063429A Withdrawn JP2004267515A (ja) | 2003-03-10 | 2003-03-10 | 遊技機およびシミュレーションゲームプログラム |
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-
2003
- 2003-03-10 JP JP2003063429A patent/JP2004267515A/ja not_active Withdrawn
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