JP2004267452A - 集塵容器およびそれを備えた電気掃除機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ダストカップ5bを、表面固有抵抗が1010Ω/cm2未満の樹脂(ポリマーアロイ型樹脂)で構成する。ポリマーアロイ型樹脂は、例えば、ABS樹脂に制電性ポリマーをアロイ化したものである。樹脂の表面固有抵抗が1010Ω/cm2未満であれば、塵埃が保有している電荷を当該樹脂にて即座に吸収して、空気中に放電させることができ、ダストカップ5b内面への塵埃の静電吸着を確実に抑えることができる。また、上記樹脂には、金属イオンを含む抗菌剤が含まれている。この抗菌剤は、上記樹脂に対する重量比で、0.2%以上0.9%以下(好ましくは0.2%以上0.5%以下)含まれている。これにより、空気中の塵埃とともにダストカップ5bに導かれた細菌が除菌される。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばサイクロン集塵方式を採用する電気掃除機のダストカップや、フィルタ式の電気掃除機の当該フィルタが装填される筐体等に代表される集塵容器と、それを備えた電気掃除機とに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、電気掃除機の構成部品にて発生する静電気を空中放電させるようにした電気掃除機が種々提案されている(例えば特許文献1参照)。この特許文献1に記載の電気掃除機では、導電性の短繊維よりなるフェルトを外部に露出するように電気掃除機の金属製部品(例えば延長管)に電気的に接続して、金属製部品にて発生する静電気を、フェルトを介して空中放電させるようにしている。これにより、使用者が当該部品に手を触れたときの電気ショックを無くして、使用時の不快感を軽減するようにしている。
【0003】
また、上記電気掃除機では、体積固有抵抗が常温で1010Ω/cm以上の樹脂からなる樹脂製カバーを、上記フェルトを覆うように設けることで、上記フェルトを保護している。なお、上記樹脂は、電気絶縁性を有するため、延長管にて発生した静電気が上記樹脂製カバーに伝わり、その電位が延長管と同様に変化していくことはない。
【0004】
一方、従来から、サイクロン集塵機を備えた電気掃除機も種々提案されている。このサイクロン集塵機は、電動送風機によって吸引された空気を旋回させ、そのとき生ずる遠心力によって上記空気から塵埃を分離し、それを集塵容器としてのダストカップに集積するものである。
【0005】
ところで、電気掃除機の構成部品だけでなく、電気掃除機によって吸引される空気中の塵埃についても、例えば空気の吸引時に吸込口体や延長管内面との摩擦により静電気を帯びる。このような静電気を帯びたまま塵埃がダストカップに集積されると、ダストカップが帯電するとともに、ダストカップ内面に塵埃が静電吸着し、ダストカップに集積された塵埃をゴミ箱等に捨てることが困難となる。
【0006】
そこで、近年では、界面活性剤等の帯電防止剤を樹脂に練り込んでなるダストカップが開発されている。このダストカップでは、例えば3×1013Ω/cm2の表面固有抵抗が実現されており、ダストカップの帯電およびダストカップへの塵埃の静電吸着の低減を図っている。
【0007】
【特許文献1】
特開平10−55895号公報(1998年2月24日公開)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記ダストカップにおいては、表面固有抵抗が3×1013Ω/cm2とまだまだ高いので、ダストカップの帯電およびダストカップ内面への塵埃の静電吸着を完全に抑えられるレベルまでに達してはいない。その結果、内部の塵埃を捨てやすい、使い勝手のよいダストカップを提供できるまでに至っていない。
【0009】
また、吸込口体から吸引される空気中には、塵埃のほかに微生物等の細菌も含まれているため、このような空気がダストカップに供給されると、ダストカップが細菌で汚染される。この場合、ダストカップひいては電気掃除機の衛生面が損なわれる。
【0010】
また、近年では、室内の清潔性が重視される傾向にあるが、電気掃除機の吸塵能力を高めようと思えば、モータ(電動送風機)の駆動能力を上げることが考えられる。しかし、これでは電気掃除機としての消費電力が高くなり、好ましくない。また、電気掃除機の吸塵能力を高めると、それだけ排気される空気の量も増え、排気空気の臭いにより室内の快適性が損なわれることも懸念される。
【0011】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、帯電防止効果が格段に高く、これによって内部の塵埃を容易に捨てることができるとともに、衛生面に優れた集塵容器およびそれを備えた電気掃除機を提供することにある。また、本発明の他の目的は、消費電力の増大をある程度抑えたまま、空気中の塵埃収集効果を高めることができ、清潔性、快適性、衛生面の全てを確実に満足させることができる電気掃除機を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、表面固有抵抗が1010Ω/cm2未満の樹脂で集塵容器が構成されている。このような樹脂としては、例えば、ABS樹脂に制電性ポリマーをアロイ化したポリマーアロイ型樹脂を考えることができる。樹脂の表面固有抵抗が1010Ω/cm2未満であれば、塵埃が保有している電荷を当該樹脂にて即座に吸収して、空気中に放電させることができる。これにより、容器自体が帯電するのをほとんど防止することができ、容器内面への塵埃の静電吸着を確実に抑えることができる。その結果、内部の塵埃の捨てやすい、使い勝手のよい集塵容器を提供することができるとともに、利便性に優れた電気掃除機を提供することができる。
【0013】
また、本発明の集塵容器は、抗菌剤を含んでいる。この抗菌剤は、例えば銀イオン、銅イオン、亜鉛イオンなどの金属イオンを含んで構成されている。また、上記の抗菌剤は、上記の表面固有抵抗の樹脂に対する重量比で、例えば0.2%以上0.9%以下(好ましくは0.2%以上0.5%以下)含まれている。
【0014】
このように、集塵容器に抗菌剤を混ぜることにより、空気中の細菌が塵埃とともに集塵容器に導かれても、集塵容器にてその細菌を除菌(殺菌および滅菌も含む)することができ、衛生面に優れた集塵容器ならびにそれを備えた電気掃除機を実現することができる。
【0015】
また、本発明の電気掃除機は、電動送風機によって吸引される空気に含まれる塵埃を吸引するためのイオンを発生させる回転ブラシを備えた吸込口体と、上述した集塵容器と、吸引された空気に含まれる塵埃を遠心分離させて上記集塵容器に集積させるサイクロン集塵機と、上記サイクロン集塵機を介して外部に排出される空気に混合するイオンを発生するイオン発生装置とを有している。
【0016】
この構成では、まず、回転ブラシから発生するイオン(第1のイオン)で、空気中の塵埃を吸込口体内部に引き寄せることができる。これにより、塵埃の収集効果を高めることができ、サイクロン集塵機の集塵容器に塵埃をより集めることができる。そして、集塵容器には金属イオン(第2のイオン)を含む抗菌剤が配合されているので、集塵容器自体が菌で汚染されることがなく、集塵容器に手を触れる使用者が菌に感染することもない。さらに、イオン発生装置から放出されるイオン(第3のイオン)が排出空気に混合されるので、室内の除菌、脱臭効果を得ることができる。
【0017】
このとき、回転ブラシの各ブラシ糸には、例えば自然状態でもマイナスイオンを発生するトルマリンを練り込んでおけば、回転ブラシの回転だけで上記第1のイオンを発生させることができる。したがって、回転ブラシの駆動電力が増大することはない。また、イオン発生装置にて第3のイオンを発生するための駆動電力は、電動送風機を駆動させる駆動電力に比べれば、格段に低いものである。
【0018】
したがって、上記電気掃除機では、上記3種のイオンを同時に使用することにより、電気掃除機としての消費電力の増大をある程度抑えながら、床面および室内の空気をクリーンにすることができるとともに、ゴミ捨てもクリーンに行うことができる。その結果、清潔性、快適性、衛生面の全てを確実に満足させる低消費電力の電気掃除機を実現することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の一形態について、図面に基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0020】
(1.全体構成)
図2は、本発明の電気掃除機の概略の構成を示している。本発明の電気掃除機は、掃除機本体1と、接続ホース2と、吸込口体3とを有している。接続ホース2は、吸込口体3から吸引された空気を掃除機本体1に供給するための供給路を構成している。吸込口体3は、後述する電動送風機4の運転により、空気吸込口(図示しない)を介して空気を吸引する。
【0021】
掃除機本体1は、電動送風機4と、サイクロン集塵機5と、イオン発生装置91とを有している。なお、イオン発生装置91については後述する。電動送風機4は、吸込口体3、接続ホース2およびサイクロン集塵機5を介して空気を吸引するものである。サイクロン集塵機5は、電動送風機4によって吸引された空気を旋回させ、上記空気に含まれる塵埃を遠心分離するものであり、掃除機本体1に対して着脱可能に設けられている。
【0022】
ここで、図1は、サイクロン集塵機5の主要部の概略の構成を示している。サイクロン集塵機5は、上記空気を旋回させるサイクロン集塵室5aと、ダストカップ5b(集塵容器)と、排気筒5cとを有している。ダストカップ5bは、サイクロン集塵室5aにて空気から分離された塵埃を集積するものである。排気筒5cは、塵埃が分離された後の空気をサイクロン集塵室5aから外部に排出するための筒であり、その周面には複数の開口部が形成されている。また、それらの開口部は、上記空気に含まれる細かい塵埃を除去するためのメッシュ状のフィルタにて被覆されている。
【0023】
図2において、掃除機本体1に収容された電動送風機4が駆動されると、吸込口体3の空気吸込口より空気が吸引され、接続ホース2を介してサイクロン集塵機5に送られる。このサイクロン集塵機5では、図1に示すように、サイクロン集塵室5aにて空気中に含まれる塵埃(図1では○印)が遠心分離され、ダストカップ5bに集積される。一方、塵埃の除去された空気は、その後、サイクロン集塵機5の排気筒5cを介して、掃除機本体1に設けられた排出口(図示せず)より、機外に排出される。
【0024】
(2.ダストカップについて)
次に、本発明の特徴であるダストカップ5bについて説明する。
【0025】
(2−1.ダストカップの材料および表面固有抵抗について)
ダストカップ5bは、ポリマーアロイ型樹脂で構成されており、このポリマーアロイ型樹脂を射出成形することで得られるものである。上記ポリマーアロイ型樹脂は、例えば、ABS樹脂(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合樹脂)に制電性ポリマーをアロイ化したものである。上記制電性ポリマーには、例えば、ポリエーテル型、4級アンモニウム塩型、スルホン酸型、ベタイン型などのタイプがあるが、本実施形態では、ポリエステルエーテルアミドエラストマーを導電ユニット化した共重合体を用いている。このようなポリマーアロイ型樹脂としては、例えば、東レ株式会社製の「トヨラックパレル」を用いることができる。また、制電性ポリマーは親水性であるため、上記ポリマーアロイ型樹脂は、一般のABS樹脂よりも吸湿性がある。
【0026】
上記ポリマーアロイ型樹脂では、制電性ポリマーが筋状に分散し、連続層を形成するので、電荷の漏洩経路を効率よく作り出すことが可能である。したがって、上記ポリマーアロイ型樹脂は、1010Ω/cm2未満の表面固有抵抗を実現することが可能である。本実施形態では、ダストカップ5bを、例えば6×109Ω/cm2の表面固有抵抗を有する上記ポリマーアロイ型樹脂で構成している。
【0027】
本実施形態のポリマーアロイ型樹脂は、帯電防止剤を練り込んだ従来の樹脂(以下、練り込み型の樹脂と称する)とは異なり、制電性ポリマーが樹脂内部に存在するため、摩擦、清拭、洗浄によって表面が磨り減っていっても、樹脂の帯電防止効果が低下・消失することなく、その効果が持続するのが大きな利点である。この点について、図3に基づいて説明する。
【0028】
図3は、本実施形態におけるポリマーアロイ型樹脂(表面固有抵抗;6×109Ω/cm2)と、従来の練り込み型の樹脂(表面固有抵抗;3×1013Ω/cm2)とにおける帯電圧減衰曲線をそれぞれ示している。なお、縦軸は樹脂の帯電圧〔kV〕で、横軸は時間経過〔sec〕を示している。
【0029】
従来の練り込み型の樹脂では、ダストカップ5bの成形直後では、時間経過とともに帯電防止効果が徐々に得られているが、曲線の減衰の仕方が鈍い。また、布ふきを30回行った後は、曲線の減衰の仕方はさらに鈍くなり、水洗いして10分後は、曲線はほとんど減衰せず、帯電防止効果が得られていないことがわかる。また、樹脂の表面固有抵抗が3×1013Ω/cm2と元々高いので、樹脂の帯電量も元々多い。
【0030】
これに対して、本実施形態におけるポリマーアロイ型樹脂では、ダストカップ5bの成形直後、布ふき30回後、水洗い10分後のいずれにおいても、直ちに曲線が急激に減衰しており、帯電防止効果が持続的に得られていると言える。また、樹脂の表面固有抵抗が6×109Ω/cm2と低いので、上記従来の樹脂に比べ、樹脂の帯電量も元々少ない。
【0031】
以上のことから、本実施形態のポリマーアロイ型樹脂は、従来の練り込み型の樹脂に比べ、帯電防止効果が格段に高く、しかもその持続性にも優れていると言える。なお、帯電防止効果は、ポリマーアロイ型樹脂における制電性ポリマーの含有量で調整することができ、コストと性能とのバランスのとれた製品設計が可能である。
【0032】
以上のように、本実施形態では、ダストカップ5bを、表面固有抵抗が1010Ω/cm2未満の樹脂で構成することにより、塵埃が保有している電荷を当該樹脂にて即座に吸収して、空気中に放電させることができる。このとき、ダストカップ5bを、ABS樹脂に制電性ポリマーをアロイ化したポリマーアロイ型樹脂で構成すれば、ダストカップ5bに集積される塵埃が保有している電荷を、漏洩経路である筋状の制電性ポリマーによって即座に吸収して伝播させ、空気中に効率よく、かつ、確実に放電させることができる。
【0033】
これにより、ダストカップ5b自体が帯電するのをほとんど防止することができ、ダストカップ5b内面への塵埃の静電吸着を確実に抑えることができる。その結果、内部の塵埃の捨てやすい、使い勝手のよいダストカップ5bを提供することができ、内部の塵埃を捨てた後も、クリーンで清潔なダストカップ5bを実現することができる。また、このようなダストカップ5bを用いてサイクロン集塵機5を構成し、これと電動送風機4とを組み合わせて電気掃除機を構成すれば、電気掃除機としての利便性も向上させることができる。
【0034】
さらに、ダストカップ5b自体が帯電するのをほとんど防止することができるので、掃除機本体1に収容された電子回路(図示せず)の静電気対策も簡易的に済ますことが可能となり、コストを安くした製品設計が可能である。
【0035】
しかも、上記ポリマーアロイ型樹脂では、制電性ポリマーが樹脂内部に存在するため、摩擦、清拭、洗浄によって表面が磨り減ったとしても、上述したように樹脂の帯電防止効果を持続して得ることができる。
【0036】
また、ダストカップ5bにて、塵埃の保有する電荷を空気中に効率よく放電させることができるので、例えば、塵埃の静電気による掃除機本体1内の制御回路等への影響がほとんどない。その結果、上記静電気に起因する電気掃除機の誤作動や故障等を防止することができる。
【0037】
また、制電性ポリマーを、ポリエステルエーテルアミドエラストマーを導電ユニット化した共重合体で構成することにより、ABS樹脂にこの制電性ポリマーをアロイ化して、表面固有抵抗が1010Ω/cm2未満のポリマーアロイ樹脂を容易に得ることができる。
【0038】
また、上記ポリマーアロイ型樹脂は、半透明で構成されることが望ましい。この場合、半透明のダストカップ5bを提供することができるので、ダストカップ5bに集積された塵埃の量を、目視で容易に確認することができる。
【0039】
また、図2に示した掃除機本体1の側面前方は、サイクロン集塵機5のダストカップ5bの側面の一部が露出するように、開口されている。これにより、サイクロン集塵機5を掃除機本体1に収容し、電気掃除機を稼動させている最中でも、掃除機本体1の上記開口部を介して、ダストカップ5bの静電気を空気中に放電させることができる。特に、ダストカップ5bの側面の30〜60%が露出するように十分広く上記開口部を掃除本体1に形成すれば、ダストカップ5bの静電気を空気中に効率よく、かつ、確実に放電させることができる。その結果、サイクロン集塵機5を掃除機本体1から取り出してダストカップ5bに溜まったゴミを捨てる際に、ダストカップ5bに手を触れても、静電気によるショックが生じることもない。
【0040】
なお、本実施形態では、サイクロン集塵機5を掃除機本体1に対して備えた電気掃除機について説明しているが、例えば、サイクロン集塵機5を吸込口体3と掃除機本体1との間の吸気路に設ける電気掃除機にも、勿論、本発明を適用することができる。
【0041】
なお、ポリマーアロイ型樹脂の樹脂組成は、本実施形態のものに限定されるわけではなく、表面固有抵抗が1010Ω/cm2未満のポリマーアロイ型樹脂を実現することができるものであれば、どのような樹脂組成であってもよい。
【0042】
なお、本実施形態で述べたポリマーアロイ型樹脂は、ダストカップ5b以外にも、例えば、フィルタを筐体内に収容し、吸引した空気中に含まれる塵埃を当該フィルタにて除去するタイプの電気掃除機における上記筐体にも適用することができる。つまり、本実施形態のポリマーアロイ型樹脂は、電動送風機4によって吸引される空気中の塵埃を集積する集塵容器に好適である。
【0043】
なお、本実施形態では、電気掃除機を例に挙げて説明しているが、電気掃除機以外にも、冷蔵庫、電子レンジ、空気清浄機、空気調和機、温風暖房機などの家電製品や、複写機、PC(パーソナルコンピュータ)など、塵埃の付着や帯電による誤作動が懸念される製品の材料にも、本実施形態で説明したポリマーアロイ型樹脂を適用することが可能である。
【0044】
(2−2.ダストカップの抗菌性について)
次に、ダストカップ5bの抗菌性について説明する。
本実施形態では、上述したダストカップ5bに、無機系抗菌剤を含有させている。このような無機系抗菌剤としては、例えば鐘紡株式会社製の『バクテキラー』(登録商標)を用いることができる。この無機系抗菌剤は、3次元網目構造を有する多孔質ゼオライトを母体とし、これに銀、亜鉛、銅などの抗菌金属を1種または2種以上イオン交換して構成されており、化学的にも安定している。
【0045】
ここで、上記の抗菌とは、殺菌、滅菌、消毒、除菌、静菌、サニタイズなど全てを意味する。殺菌とは、単に微生物を殺すことを言う。滅菌とは、目的とする対象物から、全ての微生物を殺菌または除去することを言う。消毒とは、人畜に対して病原性のある特定の微生物を死滅させ、感染を防止することを言い、全ての微生物の殺菌を意味するものではない。除菌とは、一般的に、目的とする対象物から、微生物を除去することを言う。静菌とは、微生物の増殖を阻害あるいは阻止することを言う。サニタイズとは、食品工場における病原性の栄養細胞を殺滅し、その他の微生物を減少させることを言う。
【0046】
上記した無機系抗菌剤の抗菌メカニズムとしては、▲1▼抗菌性金属による抗菌作用と、▲2▼活性酸素に基づく抗菌作用との2点が挙げられる。
【0047】
上記▲1▼の抗菌作用については以下のように考えられる。上記無機系抗菌剤より放出された抗菌金属イオンが微生物に拡散して行き、細胞膜等のタンパク成分(輸送タンパク等のシスチン結合(−S−S−結合))にアタックし、結合を切ることにより、微生物を死滅させる。
【0048】
また、上記▲2▼の抗菌作用については以下のように考えられる。上記無機系抗菌剤中に存在する酸素は、抗菌金属の触媒作用により、部分的に活性酸素(O2 −、O2 +、O)に転換される。この活性酸素は、オゾン(O3)や過酸化水素(H2O2)と同様の強力な抗菌作用を発揮する。この活性酸素が微生物の細胞内に拡散していき、タンパク質に吸着され、構成成分のSHラジカル等を破壊し、微生物を死滅させる。
【0049】
ここで、上記の無機系抗菌剤のダストカップ5bへの含有量を増大させればさせるほど、上記の抗菌効果が高まるものと考えられるが、その反面、ダストカップ5bの透明性が失われていく。ダストカップ5b内部の塵埃の集積量を外部から把握するためには、ダストカップ5bの透明性は不可欠である。
【0050】
そこで、本実施形態では、ダストカップ5bの透明性を失わない程度の上記無機系抗菌剤の含有量を選定するため、JIS(日本工業規格)Z2801に規定されたフィルム密着法により、抗菌性試験を行った。この抗菌性試験は、試験片の表面に1/500普通ブイヨンで調整した菌液を滴下し、フィルムで密着させて35℃で保存し、供試片上の菌液について生菌数を測定した。その結果を表1および表2に示す。
【0051】
なお、試験菌株は、黄色ブドウ球菌と大腸菌とを用いており、表1が黄色ブドウ球菌について、表2が大腸菌についての結果を示している。また、試料としては、表面固有抵抗が1010Ω/cm2未満の樹脂(本実施形態のポリマーアロイ型樹脂)に対する重量比で、上記無機系抗菌剤をそれぞれ0%含有させたもの(以下、ロットNo.1と称する)、0.2%含有させたもの(以下、ロットNo.2と称する)、0.5%含有させたもの(以下、ロットNo.3と称する)を用いた。各試料については、3回試験を行い、その平均を調べた。
【表1】
【表2】
【0052】
表1の結果より、ロットNo.2では、ロットNo.1に比べて、生菌数が約103オーダーで減少しており、ポリマーアロイ型樹脂に対する重量比0.2%の無機系抗菌剤の含有量でも、かなりも抗菌効果が得られていることがわかる。そして、ロットNo.3では、ロットNo.2に比べて、生菌数がさらに約102オーダーで減少しており、さらに抗菌効果が得られていることがわかる。
【0053】
一方、表2の結果より、ロットNo.2では、ロットNo.1に比べて、生菌数が約104オーダーで減少しており、ポリマーアロイ型樹脂に対する重量比0.2%の無機系抗菌剤の含有量でも、かなりも抗菌効果が得られていることがわかる。そして、ロットNo.3では、ロットNo.2に比べて、生菌数がさらに約102オーダーで減少しており、さらに抗菌効果が得られていることがわかる。
【0054】
また、表1および表2のロットNo.2およびロットNo.3では、試料の透明性が確保できていることが確認されたが、表面固有抵抗が1010Ω/cm2未満のポリマーアロイ型樹脂に対する重量比で、上記無機系抗菌剤をそれぞれ0、9%よりも多く含有させた試料では、その透明性が少し損なわれていることが確認された。また、透明性については、ロットNo.3よりもロットNo.2のほうが、上記無機系抗菌剤の含有量が少ない分、透明度が高かった。
【0055】
以上のことから、表面固有抵抗が1010Ω/cm2未満の樹脂からなるダストカップ5bに上記無機系抗菌剤を混合させる場合、ダストカップ5bの透明性を損なわない範囲で抗菌効果を得るためには、上記無機系抗菌剤は、上記樹脂に対する重量比で、0.2%以上0.9%以下含まれていることが好ましく、上記樹脂に対する重量比で、0.2%以上0.5%以下含まれていることがさらに好ましいと言える。
【0056】
以上のように、本実施形態の集塵容器としてのダストカップ5bは、表面固有抵抗が1010Ω/cm2未満の樹脂で構成されており、かつ、抗菌剤を含んでいるので、電動送風機4の運転によって吸込口体3から空気が吸引されることにより、空気中の細菌が塵埃とともにダストカップ5b内に導かれても、ダストカップ5bにてその細菌を除菌等することができ、衛生面に優れたダストカップ5bおよび電気掃除機を実現することができる。
【0057】
また、上記抗菌剤は、上記樹脂に対する重量比で、0.2%以上0.9%以下含まれているので、ダストカップ5bの透明性を損なうことなく、上記抗菌剤による抗菌効果を確実に得ることができる。このとき、上記抗菌剤が、上記樹脂に対する重量比で、0.2%以上0.5%以下含まれていれば、ダストカップ5bの透明性を損なうことなく、高い抗菌効果を確実に得ることができる。
【0058】
また、上記抗菌剤は、銀イオン、銅イオン、亜鉛イオンなどの金属イオンを含んでいるので、これらの抗菌性金属イオンがダストカップ5bの壁面に付着する微生物などの菌類に拡散することで、菌類を確実に死滅させることができる。特に、上記金属イオンとして銀イオンを含んでいれば、より高い抗菌効果を得ることができることが実験的にわかっている。
【0059】
また、本実施形態では、ダストカップ5bを構成する樹脂は、上述したポリマーアロイ型樹脂である。ポリマーアロイ型樹脂は、上述したように、ABS樹脂に制電性ポリマーをアロイ化したものであるが、制電性ポリマーは親水性であるため、上記ポリマーアロイ型樹脂は、一般のABS樹脂よりも吸湿性がある。したがって、親水性のポリマーアロイ型樹脂に上記抗菌性金属イオンを含む抗菌剤を含有させることで、上記抗菌性金属イオンが上記樹脂内部でイオンとしての状態を確実に保つことができる。つまり、親水性のポリマーアロイ型樹脂と上記抗菌剤とを組み合わせることで、上記抗菌剤の抗菌性金属イオンによる抗菌効果を確実に得ることができる。このように、上記抗菌剤を親水性のポリマーアロイ型樹脂に含有させたという点に、本発明の大きな特徴がある。
【0060】
(3.吸込口体について)
次に、本発明のその他の特徴部分である電気掃除機の吸込口体3の詳細について説明する。
【0061】
(3−1.回転ブラシの一構成例)
図4は、本実施形態の吸込口体3に設けられる回転ブラシ11の一構成例を示す断面図である。この回転ブラシ11は、吸込口体3を構成する筐体6内に収容されており、ブラシ部12と、回転体13とを備えている。
【0062】
ブラシ部12は、基布に固定した複数のブラシ糸を有し、回転体13の回転によって床面を清掃するものであり、本実施形態では、2個の第1ブラシ部21と2個の第2ブラシ部31とで構成されている。なお、第1ブラシ部21および第2ブラシ部31の数は、上記の数に限定されるわけではない。
【0063】
第1ブラシ部21は、各ブラシ糸22aの一端のみを基布22bに固定したストレートブラシ22で構成されている。各ブラシ糸22aは、床面が損傷するのを回避すべく、例えばナイロンやポリプロピレンなどの柔らかい樹脂で構成されている。
【0064】
本実施形態では、ストレートブラシ22の回転半径方向の長さは、回転体13の回転時に、ストレートブラシ22が筐体6の前壁6aと接触するように設定されている。つまり、ストレートブラシ22の最大回転半径が、回転体13の回転軸の中心から前壁6aまでの距離以上となるように、ストレートブラシ22の回転半径方向の長さが設定されている。
【0065】
このようにストレートブラシ22の回転半径方向の長さが設定されていることにより、回転体13が回転すると、ストレートブラシ22の各ブラシ糸22aの先端が前壁6aに接触し、このときの摩擦によって、前壁6aが例えばマイナスに帯電する。その結果、前壁6a近傍(例えば床面付近)に存在する塵埃が前壁6aの表面に静電吸着する。したがって、その後は、前壁6aに吸着した塵埃を、掃除機本体1内の電動送風機によって、まとめて吸引することが可能となる。つまり、前壁6aにて発生した静電気により、吸込口体3下部の塵埃を引き寄せて捕塵することが可能となる。その結果、床面付近の塵埃の除去効率を確実に向上させることができる。
【0066】
第2ブラシ部31は、ループブラシ32と、ブレード33とで構成されている。
【0067】
ループブラシ32は、各ブラシ糸32aの両端をループ状に基布32bに固定してなっており、基布32b上では、各ブラシ糸32aの両端を結ぶ線は、全て一方向に沿っている。各ブラシ糸32aは、床面が損傷するのを回避すべく、例えばナイロンやポリプロピレンなどの柔らかい樹脂で構成されている。また、基布32bは、例えばナイロンやポリウレタンなどの伸縮性のある材料で構成されている。
【0068】
ループブラシ32は、各ブラシ糸32aのループ面が、回転体13の回転方向に対して垂直となるように回転体13にて支持されている。これにより、回転ブラシ11が回転すると、床面に付着している油脂をループブラシ32の各ブラシ糸32aのループ面でヘラのように掻き取ることができる。つまり、ループブラシ32のループ部分で効率よく、かつ、確実に床面上の油脂を掻き取ることができる。
【0069】
ループブラシ32の回転半径方向の長さは、ループブラシ32の最大回転半径が、回転体13の回転軸の中心から床面までの距離以上で、かつ、上記距離に2mmを加えた値以下となるように設定されている。これにより、ループブラシ32の耐久性をある程度維持しながら、ループブラシ32による床面上の油脂の掻き取り効果を得ることができる。
【0070】
また、ループブラシ32の回転半径方向の長さは、ループブラシ32の最大回転半径が回転体13の回転軸の中心から前壁6aまでの距離よりも短くなるように設定されている。これにより、ループブラシ32の毛先が、前壁6aとの接触により磨耗、損傷するのを回避して、ループブラシ32を床面の油脂14の掻き取り専用のブラシとして用いることが可能となる。また、この場合、ストレートブラシ22の毛先だけを前壁6aに当てるように回転体13を回転させることができるので、ストレートブラシ22を、前壁6aの帯電専用のブラシとして用いることが可能となる。また、ストレートブラシ22の最大回転半径よりもループブラシ32の最大回転半径のほうが小さくなるので、ループブラシ32を保護することができるとともに、絨毯上の糸や髪の毛のループブラシ32への絡みつきを防止することができる。
【0071】
ブレード33は、ループブラシ32を挟持するものであり、例えばゴムのような弾性体で構成されている。ブレード33が回転体13の後述する支持部41bにて支持されることで、ループブラシ32が回転体13に支持される。また、ブレード33は、例えば絨毯表面を叩くことによって絨毯上のゴミを掻き上げる機能も有している。さらに、ブレード33は弾力性を有しているので、ブレード33にて挟持されたループブラシ32が床面に接触する際の衝撃を、ブレード33にて吸収することができ、ループブラシ32にかかる負荷を軽減することができる。
【0072】
次に、回転体13について説明する。回転体13は、床面と平行に位置する回転軸を中心にして、ブラシ部12を支持しながら回転させるものであり、そのブラシ部12を支持する支持部41を有している。
【0073】
より詳細には、支持部41は、第1ブラシ部21を支持する支持部41aと、第2ブラシ部31を支持する支持部41bとで構成されている。支持部41a・41bは、第1ブラシ部21および第2ブラシ部31の数に対応した数だけ設けられればよく、それゆえ、本実施形態では、2個の支持部41aと2個の支持部41bとが回転体13に設けられている。
【0074】
支持部41は、回転体13の周面を挟む両端面の各円周上の点を上記周面上で結ぶ線に沿って形成された溝である。第1ブラシ部21は、その基布22bが支持部41aに挿入されることで、直接、支持部41aにて支持される。一方、第2ブラシ部31は、ループブラシ32を挟持するブレード33が支持部41bに挿入されることで、支持部41bに支持される。
【0075】
支持部41a・41bは、回転体13の周面に沿って、その回転軸方向全域にわたって形成されるのであれば、回転体13の回転軸に沿うように形成されてもよく、また、回転体13の回転方向にひねられるように形成されてもよい。
【0076】
また、支持部41a・41bは、回転体13の回転方向においては、交互に等間隔で設けられている。これにより、回転体13が回転したときには、支持部41aにて支持されているストレートブラシ22の各ブラシ糸22aと、支持部41bにてブレード33を介して支持されているループブラシ32の各ブラシ糸32aとが交互に床面に接触するようになる。その結果、ストレートブラシ22による上述した帯電と、ループブラシ32による床面の拭き磨きとを効率よく行うことができる。このことから、支持部41は、回転体13の回転により、ストレートブラシ22とループブラシ32とが交互に床面に接触するように、ブラシ部12を支持していると言える。
【0077】
以上のような回転ブラシ11の構成により、ループブラシ32で床面上の油脂を掻き取りつつ、ストレートブラシ22と前壁6aとの接触により、空気中の塵埃を確実に捕獲することができ、電気掃除機としての機能を向上させることができる。
【0078】
ところで、第1ブラシ部21のストレートブラシ22は、各ブラシ糸22aの表面がトルマリンでコーティングされてもよい。
【0079】
トルマリン自体は、自然状態でもマイナスイオンを発生するものであるが、トルマリンがコーティングされたストレートブラシ22が床面や前壁6aと接触し、摩擦したときでも、トルマリンからマイナスイオンが発生する。したがって、このようなストレートブラシ22を回転させると、ストレートブラシ22との接触によってマイナスに帯電する前壁6aに、一般にプラスに帯電している空気中の塵埃が静電吸着し、電動送風機によって掃除機本体1内に吸引されるのと同時に、プラスに帯電している空気中の塵埃がトルマリンから発生するマイナスイオンに引き寄せられてこれと結合し、電動送風機によって掃除機本体1内に吸引される。したがって、塵埃の吸引、除去効果をさらに一段と高めることができる。
【0080】
ここで、ストレートブラシ22の各ブラシ糸22aの表面にトルマリンをコーティングするのではなく、各ブラシ糸22aにトルマリンを練り込んでストレートブラシ22を構成するようにしてもよい。各ブラシ22aの表面にトルマリンをコーティングした場合は、ストレートブラシ22と床面や前壁6aとの接触、摩擦によって、コーティングしたトルマリンが剥がれ、トルマリンから発生するマイナスイオンによる塵埃の吸引、除去効果が時間経過とともに落ちることが懸念される。
【0081】
しかし、各ブラシ糸22aにトルマリンを練り込んだ場合は、床面や前壁6aとの接触、摩擦によってストレートブラシ22が磨耗しても、ストレートブラシ22の内部に常にトルマリンが存在していることによって、トルマリンから発生するマイナスイオンによる塵埃の吸引、除去効果が時間経過とともに失われることはない。つまり、トルマリンを各ブラシ糸22aに練り込んだ場合は、上記塵埃の吸引、除去効果を持続することができるという大きな利点がある。
【0082】
(3−2.回転ブラシの他の構成例)
図5は、回転ブラシ11の他の構成を示す断面図である。本実施形態では、図4に示した回転ブラシ11の第1ブラシ部21を、図5に示す第1ブラシ部81に置き換えている。第1ブラシ部81は、図4の第1ブラシ部21において、さらに捲縮ブラシ82を付加したものである。
【0083】
より具体的には、第1ブラシ部81は、各ブラシ糸22aの一端を基布22bに固定したストレートブラシ22と、捲縮形状の各ブラシ糸82aの一端を上記と同じ基布22bに固定した捲縮ブラシ82とで構成されている。捲縮ブラシ82の各ブラシ糸82a(例えば直径20デニール)は、ストレートブラシ22の各ブラシ糸22a(例えば直径50デニール)よりも細く形成されている。これにより、基布22b上では、捲縮ブラシ82の各ブラシ糸82aの密度は、ストレートブラシ22の各ブラシ糸22aの密度よりも大きいものとなっている。なお、ストレートブラシ22の各ブラシ糸22aの素材およびストレートブラシ22の回転半径方向の長さについては、図4の回転ブラシ11と全く同様である。
【0084】
ストレートブラシ22よりも密度の高い捲縮ブラシ82では、床面上の髪の毛や糸くずなどが各ブラシ糸82aに引っ掛かりやすい。したがって、第1ブラシ部81が、上述したストレートブラシ22に加えて捲縮ブラシ82を有していることにより、ストレートブラシ22によって前壁4aを帯電させながら、捲縮ブラシ82にて髪の毛や糸くずなどを確実に捕獲することができる。
【0085】
また、本実施形態では、第1ブラシ部81において、捲縮ブラシ82は、ストレートブラシ22(各ブラシ糸22a)よりも各ブラシ糸82aの長さが短く形成されている。このような第1ブラシ部81は、例えば以下の手法により得ることができる。
【0086】
まず、ストレートブラシ22の各ブラシ糸22aの一端と捲縮ブラシ82の各ブラシ糸82aの一端とを一方の基布22bに固定し、各ブラシ糸22aの他端と各ブラシ糸82aの他端とを他方の基布22bに固定する。そして、各ブラシ糸22a・82aを中間で裁断する。この裁断時には、捲縮ブラシ82は各ブラシ糸82aが捲縮形状であるがゆえに縮むので、上記の裁断によって、ストレートブラシ22よりも捲縮ブラシ82のほうが短い第1ブラシ部81を同時に2個得ることができる。
【0087】
ストレートブラシ22と捲縮ブラシ82とが同じ長さの場合は、第1ブラシ部81が回転ブラシ11の支持部41aに取り付けられて回転ブラシ11が回転すると、ストレートブラシ22および捲縮ブラシ82の両方が前壁6aに接触し、しかも、捲縮ブラシ82の各ブラシ糸82aの密度が高いため、回転ブラシ11を回転させる図示しない駆動モータの負荷が大きくなり、故障や消費電力の増大の原因となる。
【0088】
しかし、捲縮ブラシ82がストレートブラシ22よりも短いと、回転ブラシ11の回転時には、捲縮ブラシ82の前壁6aへの当たり量をストレートブラシ22の前壁6aへの当たり量よりも低減させることができる。その結果、回転ブラシ11の駆動モータの負荷を軽減して、故障の発生や消費電力の増大を抑えることができる。特に、ストレートブラシ22と前壁6aとの当たり量が例えば1mmであれば、捲縮ブラシ82をストレートブラシ22よりも1mm以上短く形成することで、捲縮ブラシ82を前壁6aに当てずに、ストレートブラシ22だけを前壁6aに当てるようにすることができ、上記の効果を最大限に得ることができる。
【0089】
また、第1ブラシ部81は、ストレートブラシ22よりも回転ブラシ11の回転方向下流側に捲縮ブラシ82が位置するように、回転ブラシ11の支持部41aに取り付けられている。この構成により、回転ブラシ11の回転時には、ストレートブラシ22よりも先に捲縮ブラシ82が床面上の髪の毛や糸くずなどと接触するので、これらをストレートブラシ22ではなく、捲縮ブラシ82にて確実に捕獲することができる。したがって、髪の毛や糸くずなどが、ストレートブラシ22やループブラシ32に巻きついて、それらの機能(帯電機能やから拭き機能)が損なわれるのを確実に抑えることができる。
【0090】
また、髪の毛や糸くずなどがストレートブラシ22に巻きつくと、それらが各ブラシ糸22aの奥まで入り込みやすく、その取り除き作業にも比較的手間がかかる。しかし、捲縮ブラシ82では、各ブラシ糸82aが捲縮形状であるために、髪の毛や糸くずなどが各ブラシ糸82aの奥まで入り込まず、ほとんど先端部分で食い止めることができるため、その取り除き作業も容易である。
【0091】
また、捲縮ブラシ82がストレートブラシ22よりも回転方向下流側に設けられ、かつ、捲縮ブラシ82がストレートブラシ22よりも短いと、ストレートブラシ22が前壁6aに接触するときに、捲縮ブラシ82がストレートブラシ22のコシに影響を与えることがほとんどない。つまり、ストレートブラシ22は、捲縮ブラシ82の影響をほとんど受けることなく、前壁6aとの接触により十分撓み、摩擦により前壁6aを確実に帯電させることができる。
【0092】
また、第1ブラシ部81においては、捲縮ブラシ82の各ブラシ糸82aには、トルマリンが練り込まれていることが望ましい。この場合、捲縮ブラシ82のトルマリンから発生するマイナスイオンにより、プラスに帯電した空気中の塵埃が吸込口体3内部に引き寄せられ、電動送風機により掃除機本体1内部に吸引されるため、塵埃の除去効果を高めることができる。また、捲縮ブラシ82が床面と接触し、磨耗しても、トルマリンが各ブラシ糸82aの内部に練り込まれているために、トルマリンによる塵埃除去効果が低下することはなく、塵埃の除去効果を持続して得ることができる。
【0093】
なお、トルマリンを各ブラシ糸82aの表面にコーティングしても勿論よいが、トルマリンによる塵埃除去効果の持続性を考えると、上述のように、トルマリンを各ブラシ糸82aの内部に練り込むほうがよい。
【0094】
以上のように、ストレートブラシ22と捲縮ブラシ82との少なくともどちらか一方に、トルマリンをコーティングもしくは練りこんで、空気中に含まれる塵埃を吸引するためのイオンを発生させる回転ブラシ11を構成し、これを吸込口体3に収容して電気掃除機を使用した場合には、吸込口体3において発生するマイナスイオンによって塵埃の収集効果を高めることができる。そして、前述したダストカップ5bに混合された抗菌剤の金属イオンによって、前述した抗菌効果を得ることができる。つまり、これら2種のイオンを用いることで、清潔な室内環境を創出する電気掃除機を提供することができる。
【0095】
特に、ブラシ糸(ブラシ糸22a・82a)にトルマリンを練り込んで回転ブラシ11を構成した場合には、回転ブラシ11からのマイナスイオンの発生量が持続し、塵埃の収集効果が持続するので、常に、清潔で快適な室内環境を創出することができる。
【0096】
なお、ループブラシ32の各ブラシ糸32aに上述したトルマリンをコーティングもしくは練り込んでも勿論構わない。
【0097】
(4.イオン発生装置について)
次に、本実施形態の電気掃除機の掃除機本体1が備えるイオン発生装置91について説明する。
【0098】
図2で示したように、掃除機本体1は、イオン発生装置91を備えている。このイオン発生装置91は、サイクロン集塵機5(集塵容器としてのダストカップ5b)を介して外部に排出される空気に混合するイオンを発生するものであり、掃除機本体1の後部に設けられている。このイオン発生装置91は、例えば、誘電体を誘導電極と放電電極とで挟持してなるものであり、これら両電極間に電圧を印加して、放電電極近傍にてコロナ放電を発生させることにより、放電電極近傍から正負両イオンを発生させる。
【0099】
イオン発生装置91から発生する正負両イオンが電気掃除機外部に放出され、空気中の浮遊細菌または有害物質の表面に付着すると、化学反応を起こして、活性種である過酸化水素(H2O2)または水酸基ラジカル(・OH)がそれぞれ生成される。これら活性種の分解作用により、空気中の浮遊細菌または有害物質が破壊されることとなる。また、これらの正負両イオンには、脱臭作用があることも確認できている。
【0100】
したがって、電気掃除機の掃除機本体1にイオン発生装置91を設けることにより、電気掃除機周囲の空気を清浄化することができ、清潔で快適な室内空間を創出することができる。
【0101】
特に、▲1▼イオンを発生する上述した回転ブラシ11を吸込口体3に収容し、▲2▼上述した表面固有抵抗のポリマーアロイ型樹脂に抗菌性を持つ金属イオンを配合して、サイクロン集塵機5のダストカップ5bを構成し、▲3▼上述したイオン発生装置91を掃除機本体1に設けて電気掃除機を構成すれば、以下の作用効果を得ることができる。
【0102】
まず、回転ブラシ11から発生する第1のイオン(マイナスイオン)で、上述したように塵埃の収集効果を高めることができるので、サイクロン集塵機5のダストカップ5bに塵埃をより集めることができる。このとき、回転ブラシ11の回転だけで第1のイオンを発生させることができるので、回転ブラシ11の駆動電力が増大することはない。
【0103】
ダストカップ5bでは、高い放電能力により、ダストカップ5b内面への塵埃の静電吸着を確実に抑えることができるので、ダストカップ5bに集積される塵埃量が多くても、内部の塵埃を確実にスムーズに捨てることができる。また、ダストカップ5bに集積される塵埃量が多くなると、中身の塵埃を捨てるために、それだけ使用者がダストカップ5bに触れる機会が多くなるが、ダストカップ5bには抗菌剤として第2のイオン(金属イオン)が配合されているので、ダストカップ5b自体が菌で汚染されることは皆無であり、ダストカップ5bに触れる使用者が菌に感染するといったことも皆無である。
【0104】
サイクロン集塵機5から排出される空気には、イオン発生装置91から放出される第3のイオン(正負両イオン)が混合されるので、室内の除菌、脱臭効果を得ることができる。特に、上記電気掃除機は、サイクロン集塵機5のダストカップ5bに配合される第2のイオンによる抗菌効果と、イオン発生装置91から放出される第3のイオンによる除菌、脱臭効果とを併せて奏するので、室内空間の抗菌効果は抜群に高い。なお、イオン発生装置91にて第3のイオンを発生するための駆動電力は、電動送風機4を駆動させる駆動電力に比べれば、格段に低いものである。
【0105】
したがって、これら3種のイオンを同時に使用する電気掃除機を構成することにより、電気掃除機としての駆動電力の増大をある程度抑えながら、床面および空気をクリーンにすることができるとともに、ゴミ捨てもクリーンに行うことができる。その結果、清潔性、快適性、衛生面の全てを確実に満足させる低消費電力の電気掃除機を実現することができる。
【0106】
【発明の効果】
本発明によれば、表面固有抵抗が1010Ω/cm2未満の樹脂(例えばポリマーアロイ型樹脂)で集塵容器が構成されているので、塵埃が保有している電荷を当該樹脂にて即座に吸収して、空気中に放電させることができる。これにより、容器自体が帯電するのをほとんど防止することができ、容器内面への塵埃の静電吸着を確実に抑えることができる。その結果、内部の塵埃の捨てやすい、使い勝手のよい集塵容器を提供することができるとともに、利便性に優れた電気掃除機を提供することができる。
【0107】
また、上記集塵容器の上記樹脂には、抗菌剤が含まれているので、空気中の細菌が塵埃とともに集塵容器に導かれても、集塵容器にてその細菌を除菌することができ、衛生面に優れた集塵容器ならびにそれを備えた電気掃除機を実現することができる。
【0108】
また、本発明の電気掃除機は、電動送風機によって吸引される空気に含まれる塵埃を吸引するためのイオンを発生させる回転ブラシを備えた吸込口体と、上述した集塵容器と、吸引された空気に含まれる塵埃を遠心分離させて上記集塵容器に集積させるサイクロン集塵機と、上記サイクロン集塵機を介して外部に排出される空気に混合するイオンを発生するイオン発生装置とを有している。
【0109】
回転ブラシから発生する第1のイオンにより、塵埃の収集効果を高めることができ、サイクロン集塵機の集塵容器に塵埃をより集めることができる。このとき、回転ブラシの回転だけで上記第1のイオンが発生するので、回転ブラシの駆動電力が増大することはない。また、集塵容器に含まれる抗菌性の第2のイオン(金属イオン)により、集塵容器自体が菌で汚染されることがなく、集塵容器に手を触れる使用者が菌に感染することもない。さらに、イオン発生装置から放出される第3のイオンにより、室内の除菌、脱臭効果を得ることができる。なお、イオン発生装置にて第3のイオンを発生するための駆動電力は、電動送風機を駆動させる駆動電力に比べれば、格段に低いものである。
【0110】
したがって、上記電気掃除機では、上記3種のイオンを同時に使用することにより、電気掃除機としての消費電力の増大をある程度抑えながら、床面および室内の空気をクリーンにすることができるとともに、ゴミ捨てもクリーンに行うことができる。その結果、清潔性、快適性、衛生面の全てを確実に満足させる低消費電力の電気掃除機を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態における電気掃除機のサイクロン集塵機の主要部の概略の構成を示す説明図である。
【図2】上記電気掃除機の概略の構成を示す斜視図である。
【図3】上記サイクロン集塵機のダストカップに用いられるポリマーアロイ型樹脂と、従来のダストカップに用いられる練り込み型の樹脂とにおける、所定の条件下での帯電圧減衰曲線を示すグラフである。
【図4】上記電気掃除機の吸込口体に設けられる回転ブラシの一構成例を示す断面図である。
【図5】上記回転ブラシの他の構成を示す断面図である。
【符号の説明】
1 掃除機本体
3 吸込口体
4 電動送風機
5 サイクロン集塵機
5b ダストカップ(集塵容器)
11 回転ブラシ
91 イオン発生装置
Claims (12)
- 電動送風機によって吸引される空気中に含まれる塵埃を集積するための集塵容器であって、
表面固有抵抗が1010Ω/cm2未満の樹脂で構成されており、かつ、抗菌剤を含んでいることを特徴とする集塵容器。 - 上記抗菌剤は、上記樹脂に対する重量比で、0.2%以上0.9%以下含まれていることを特徴とする請求項1に記載の集塵容器。
- 上記抗菌剤は、上記樹脂に対する重量比で、0.2%以上0.5%以下含まれていることを特徴とする請求項1または2に記載の集塵容器。
- 上記抗菌剤は、金属イオンを含んでいることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の集塵容器。
- 上記金属イオンは、銀イオンを含んでいることを特徴とする請求項4に記載の集塵容器。
- 上記樹脂は、ポリマーアロイ型樹脂であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の集塵容器。
- 上記ポリマーアロイ型樹脂は、ABS樹脂に制電性ポリマーをアロイ化したものであることを特徴とする請求項6に記載の集塵容器。
- 上記制電性ポリマーは、ポリエステルエーテルアミドエラストマーを導電ユニット化した共重合体であることを特徴とする請求項7に記載の集塵容器。
- 請求項1ないし8のいずれかに記載の集塵容器と、
吸込口体から空気を吸引するための電動送風機と、
上記電動送風機によって吸引された空気を旋回させ、上記空気に含まれる塵埃を遠心分離させて上記集塵容器に集積させるサイクロン集塵機とを備えていることを特徴とする電気掃除機。 - 上記吸込口体は、空気中に含まれる塵埃を引き寄せるためのイオンを発生させる回転ブラシを有していることを特徴とする請求項9に記載の電気掃除機。
- 上記回転ブラシは、トルマリンが練り込まれたブラシ糸を有していることを特徴とする請求項10に記載の電気掃除機。
- 上記電動送風機を収容する掃除機本体をさらに備え、
上記掃除機本体は、上記サイクロン集塵機を介して外部に排出される空気に混合するイオンを発生するイオン発生装置をさらに備えていることを特徴とする請求項11に記載の電気掃除機。
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