JP2004267444A - 超音波治療器 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、超音波振動子ユニットのケーブルが術者と接触したり、あるいは、その他の機器と絡み合ったりすることを防止して超音波振動子ユニットのケーブルが手術の妨げになることを防止できる超音波治療器を提供することである。
【解決手段】超音波振動子ユニット3に着脱ケーブル13を着脱自在に接続する為の2つのコネクタ部9,10を設けたものである。
【選択図】 図2
【解決手段】超音波振動子ユニット3に着脱ケーブル13を着脱自在に接続する為の2つのコネクタ部9,10を設けたものである。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特に超音波振動を生体組織に伝達して凝固切開等の処置を行う超音波治療器に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、超音波凝固切開装置や超音波吸引装置において、超音波発生素子を備えた超音波振動子を有する超音波治療器が、外科手術、脳外科手術、眼科手術等を中心に多く使用されている。
【0003】
超音波治療器は、ケース内に超音波振動子が収容されている超音波振動子ユニットと、超音波振動子に電力を供給するためのケーブルとを有する。
【0004】
超音波振動子は、例えば、ジルコン酸チタン酸バリウムによって形成された超音波発生素子を有する。超音波発生素子の枚数は2枚〜4枚等各種存在しており、所望の出力に応じて素材素子枚数は自由に変えられる。また、比較的低い周波数(例えば、23.5kHz近傍)の超音波を発生する超音波振動子よりも、比較的高い周波数(例えば、47kHz〜55kHz近傍)の超音波を発生する超音波振動子の方が、一般的に超音波発生素子が小さい。超音波発生素子の大きさに応じて超音波振動子の大きさが決定されるため、超音波振動子も、発生する周波数に応じて大きさが異なる。
【0005】
超音波振動子の先端部には、ホーンの基端部が連結されている。ホーンは、超音波振動を増幅させる形状の部材である。超音波振動子とホーンとは、超音波振動子の後端部に用いられたバックマスによって、一体的に締結されている。このホーンは、例えば、チタン6A14バナジウム材によって形成されている。また、ホーン先端は、プローブと呼ばれる各種超音波伝達部材がネジ締結可能な形状に、加工されている。これら超音波伝達部材は、ホーン先端の振幅を更に拡大させ得る形状に加工されており、超音波伝達部材先端において超音波振動が最も高く出力されるような設計になっている。
【0006】
コネクタ部は、超音波振動子ユニットの後端に設けられており、このコネクタ部に、超音波振動子に電力を供給するためのケーブルが、一体的に、あるいは、着脱可能に接続される。例えば、特許文献1には、ケーブルが、超音波振動子ユニットのコネクタ部に着脱可能に接続される例が開示されている。超音波振動子ユニットの後端から伸びるケーブルの他端は、超音波発生装置に接続され、超音波発生装置からの出力信号が、超音波発生素子に入力される。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−35002号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
実際の手術場面においては、超音波振動子ユニットの後端から伸びるケーブルは、超音波振動子ユニットとほぼ一体的に長さ方向に伸張しているため、一般的に非常に長い構成となっている。加えて、超音波振動子ユニットは、超音波振動子より前方(患者側)に、各種超音波伝達部材が装着されて使用されるため、更に長い構成となってしまっている。例えば、超音波凝固切開装置の挟み形状の機器を使用する際、超音波振動子ユニットは、超音波振動子より前方(患者側)にかならずハンドルと呼ばれる挟み機器の先端部を開閉動作させたり、回転させたりする構成品を装着されて使用される。この場合、手術部位、体位、患者、術者の状態によっては、超音波振動子ユニットの後端から伸張するケーブルが、術者の胸元、腹部まで伸びてしまう場合があり、術者と接触したり、又は、その他機器と絡み合ったりする場合があり、手術の妨げになる恐れが生じていた。
【0009】
本発明の目的は、上記した問題点を解決するため、様々な手術の内容、手術部位、体位に応じて、ケーブルが術者の妨げになることを防止することができ、使い勝手がよい超音波治療器を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、超音波振動を発生する超音波振動子が内蔵される超音波振動子ユニットと、前記超音波振動子に電力を供給するケーブルとを備えた超音波治療器において、
前記超音波振動子ユニットに前記ケーブルを着脱自在に接続する為の複数の接続部を設けたことを特徴とする超音波治療器である。
そして、本請求項1の発明では、超音波振動子ユニットの複数の接続部のいずれか1つにケーブルが選択的に着脱自在に接続されるようにしたものである。
【0011】
請求項2の発明は、前記複数の接続部は、前記超音波振動子ユニットの後端部に配置された第1の接続部と、前記超音波振動子ユニットの側部に配置された第2の接続部とを有することを特徴とする請求項1に記載の超音波治療器である。
そして、本請求項2の発明では、超音波振動子ユニットの後端部の第1の接続部と、超音波振動子ユニットの側部の第2の接続部のうちいずれか1つにケーブルが選択的に着脱自在に接続されるようにしたものである。
【0012】
請求項3の発明は、超音波振動を発生する超音波振動子が内蔵される超音波振動子ユニットと、前記超音波振動子に電力を供給するケーブルとを備えた超音波治療器において、
前記超音波振動子ユニットの後端部に前記ケーブルを着脱自在に接続する為の接続部を配置し、
前記超音波振動子ユニットの内部に配置された前記超音波振動子と前記接続部との間に前記接続部の向きを変更させる湾曲変形部を設けたことを特徴とする超音波治療器である。
そして、本請求項3の発明では、超音波振動子ユニットの湾曲変形部を湾曲変形させることにより、ケーブルを着脱自在に接続する接続部の向きを変更させるようにしたものである。
【0013】
請求項4の発明は、前記湾曲変形部は、前記超音波振動子ユニットのユニットケースを軟性部材によって形成したものであることを特徴とする請求項3に記載の超音波治療器である。
そして、本請求項4の発明では、湾曲変形部の湾曲変形時には軟らかい超音波振動子ユニットのユニットケースを湾曲変形させるようにしたものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1の実施の形態を図1乃至図4を参照して説明する。図1は、本実施の形態の超音波治療器1のシステム全体の概略構成を示す。この超音波治療器1のシステムには超音波治療器1と、電源装置2とが設けられている。
【0015】
超音波治療器1は超音波振動子ユニット3と、この超音波振動子ユニット3にそれぞれ着脱可能に接続されるプローブ4と、ハンドルユニット5と、着脱ケーブル13とを有する。図2に示すように超音波振動子ユニット3には筒状のユニットケース6内に超音波振動を発生する超音波振動子(BLT)7が内蔵されている。超音波振動子7には複数の超音波発生素子7aが重ね合わされた状態で一体的に組み付けられている。
【0016】
また、超音波振動子7の先端には振幅を拡大するホーン8の基端部が接続されている。このホーン8の先端部は超音波振動子ユニット3の先端から前方に突出されている。このホーン8の先端突出部には各種処置で行うプローブ4が接続される。さらに、超音波振動子ユニット3の先端部にはハンドルユニット5が接続される。図1では、例えば、ハンドルユニット5が超音波凝固切開装置のシザースの場合を示しているが、フックや、トロッカーでもよい。さらに、プローブ4には超音波吸引装置のプローブが接続されても良い。但し、超音波吸引装置の場合は、超音波振動子は中空のものが使用される。
【0017】
また、図2に示すように超音波振動子ユニット3には複数、本実施の形態では2つのコネクタ部(接続部)9,10が設けられている。すなわち、ユニットケース6の後端部には第1のコネクタ部9、ユニットケース6の外周面には第2のコネクタ部10がそれぞれ突設されている。2つのコネクタ部9,10は、同一形状をしており、正負の2つの電極11,12がそれぞれに設けられている。さらに、2つのコネクタ部9,10には正負の2つの電極11,12の一部を外表面に剥き出しにした電気接点部11a,12aがそれぞれ設けられている。
【0018】
さらに、第1のコネクタ部9および第2のコネクタ部10の各正電極11の内端部は超音波振動子7の正電極にそれぞれ接続されている。同様に、第1のコネクタ部9および第2のコネクタ部10の各負電極12の内端部は超音波振動子7の負電極にそれぞれ接続されている。
【0019】
さらに、2つのコネクタ部9,10のいずれか一方には着脱ケーブル13の一端部に配設されたケーブル側コネクタ14が選択的に接続可能になっている。なお、ケーブル側コネクタ14は2つのコネクタ部9,10のどちらにも同じように接続可能である。
【0020】
また、ケーブル側コネクタ14には正負の2つの電極15,16がそれぞれ設けられている。そして、2つのコネクタ部9,10のいずれか一方、例えば第1のコネクタ部9に着脱ケーブル13のケーブル側コネクタ14が選択的に接続された状態で、ケーブル側コネクタ14の正負の各電極15,16が第1のコネクタ部9の正負の各電極11,12にそれぞれ接続されるようになっている。
【0021】
また、着脱ケーブル13の他端部は電源装置2に接続されている。そして、電源装置2から着脱ケーブル13を介してエネルギーが供給され、着脱ケーブル13のケーブル側コネクタ14が選択的に接続された超音波振動子ユニット3のいずれか一方のコネクタ部9,10から超音波振動子ユニット3内の超音波振動子7に電力が供給される回路構成になっている。
【0022】
さらに、電源装置2にはフットスイッチやハンドスイッチのような出力制御手段17が接続されている。そして、フットスイッチやハンドスイッチのような出力制御手段17の操作により電源装置2の出力が制御されるようになっている。
【0023】
また、図3および図4に示すように超音波振動子ユニット3のユニットケース6の外周面には、ケーブル側コネクタ14を接続する際の装着位置を示す2つの指標18,19が設けられている。ここで、一方の指標18は第1のコネクタ部9の近傍位置に配置され、第1のコネクタ部9にケーブル側コネクタ14を接続する際の第1指標18が形成されている。同様に、他方の指標19は第2のコネクタ部10の近傍位置に配置され、第2のコネクタ部10にケーブル側コネクタ14を接続する際の第2指標19が形成されている。2つの指標18,19は、例えば“△マーク”によって形成されている。
【0024】
さらに、着脱ケーブル13のケーブル側コネクタ14のケース14aの先端部外周面には、電極位置合わせ用の1つの指標20が形成されている。この指標20は、例えば“△マーク”によって形成されている。そして、超音波振動子ユニット3の2つのコネクタ部9,10のいずれか一方と、着脱ケーブル13のケーブル側コネクタ14との接続時には、ケーブル側コネクタ14の指標20の“△マーク”と、超音波振動子ユニット3の2つのコネクタ部9,10の2つの指標18,19の“△マーク”のいずれか一方とを位置合わせした状態で装着することで、超音波振動子7側の正負の2つの電極11,12が着脱ケーブル13側の正負の2つの電極15,16と正しく組み合わせて接続されるようになっている。なお、図3は、着脱ケーブル13のケーブル側コネクタ14を超音波振動子ユニット3の側面の第2のコネクタ部10に接続した状態、図4は着脱ケーブル13のケーブル側コネクタ14を超音波振動子ユニット3の後端面の第1のコネクタ部9に接続した状態をそれぞれ示している。
【0025】
また、ハンドルユニット5にはプローブ4が挿通される細長いシース21が設けられている。このシース21の先端部にはプローブ4に対して開閉駆動されるジョー22などの処置部が設けられている。シース21の基端部にはジョー22を開閉駆動するハンドル23が設けられている。さらに、ハンドルユニット5の先端のジョー22と、プローブ4の先端部とは、互いに生体組織を把持できる位置、構成、形状に設定されている。そして、超音波振動子7からの超音波振動の出力中にハンドル23の開閉を行うことで、生体組織の凝固切開が可能となる。
【0026】
次に、上記構成の本実施の形態の超音波治療器1の作用について説明する。超音波治療器1の使用時には、手術の内容、手術部位、体位、術者が使用する超音波機器などの条件に応じて、超音波振動子ユニット3の2つのコネクタ部9,10のいずれか一方に着脱ケーブル13のケーブル側コネクタ14が選択的に接続される。
【0027】
ここで、図3に示すように着脱ケーブル13のケーブル側コネクタ14を超音波振動子ユニット3の側面の第2のコネクタ部10に接続する場合にはケーブル側コネクタ14の指標20の“△マーク”と、第2のコネクタ部10の第2指標19の“△マーク”とを位置合わせした状態で装着する。この場合には、着脱ケーブル13は超音波振動子ユニット3の側方に延設される。そのため、超音波振動子ユニット3の後部側には着脱ケーブル13が延設されることはないので、術者Hの胸部や、腹部と、超音波振動子ユニット3の後端部との間の距離L1を小さくすることができる。
【0028】
また、図4に示すように着脱ケーブル13のケーブル側コネクタ14を超音波振動子ユニット3の後部の第1のコネクタ部9に接続する場合にはケーブル側コネクタ14の指標20の“△マーク”と、第1のコネクタ部9の第1指標18の“△マーク”とを位置合わせした状態で装着する。この場合には、着脱ケーブル13は超音波振動子ユニット3の後方に延設される。そのため、この場合には、術者Hの胸部や、腹部と、超音波振動子ユニット3の後端部との間の距離L2が大きくなる。
【0029】
また、2つのコネクタ部9,10のいずれか一方、例えば第2のコネクタ部10に着脱ケーブル13のケーブル側コネクタ14が選択的に接続された場合には、ケーブル側コネクタ14の正負の各電極15,16が第2のコネクタ部10の正負の各電極11,12にそれぞれ接続される。
【0030】
この状態で、電源装置2の電源スイッチがオン操作されると電源装置2の駆動が開始される。この場合には電源装置2から発生した駆動エネルギーは、着脱ケーブル13を通じ、ケーブル側コネクタ14から第2のコネクタ部10に入り、超音波振動子7に入力される。超音波振動子7では、入力に応じた振動を発生させ、その振動をホーン8で増幅させた状態で、プローブ4に伝達される。このプローブ4では更に振動を拡大する。
【0031】
また、ハンドルユニット5のハンドル23の操作時にはプローブ4の先端部に対してジョー22が開閉駆動される。このとき、ハンドル23を閉操作することにより、ジョー22と、プローブ4の先端部との間で生体組織が把持される。そのため、ジョー22と、プローブ4の先端部との間で生体組織を把持している状態でプローブ4に超音波振動を伝達することにより、生体組織の凝固切開などの処置が可能となる。また、超音波振動の出力中にフットスイッチやハンドスイッチのような出力制御手段17が操作されると電源装置2の出力が制御される。
【0032】
そこで、上記構成のものにあっては次の効果を奏する。すなわち、本実施の形態の超音波治療器1では超音波振動子ユニット3に2つのコネクタ部9,10を設け、ユニットケース6の後端部に第1のコネクタ部9、ユニットケース6の外周面に第2のコネクタ部10をそれぞれ突設させている。そして、2つのコネクタ部9,10のいずれか一方に着脱ケーブル13のケーブル側コネクタ14が選択的に接続されるようにしている。そのため、図3に示すように着脱ケーブル13のケーブル側コネクタ14を超音波振動子ユニット3の側面の第2のコネクタ部10に接続した場合には、着脱ケーブル13は超音波振動子ユニット3の側方に延設される。その結果、超音波振動子ユニット3の後部側には着脱ケーブル13が延設されることはないので、術者Hの胸部や、腹部と、超音波振動子ユニット3の後端部との間の距離L1を小さくすることができる。
【0033】
また、図4に示すように着脱ケーブル13のケーブル側コネクタ14を超音波振動子ユニット3の後部の第1のコネクタ部9に接続した場合には、着脱ケーブル13は超音波振動子ユニット3の後方に延設され、術者Hの胸部や、腹部と、超音波振動子ユニット3の後端部との間の距離L2が大きくなる。
【0034】
したがって、術者Hの胸部や、腹部と、超音波振動子ユニット3の後端部との間に十分な距離L2がある場合には超音波振動子ユニット3の後端部の第1のコネクタ部9を使用することができる。また、術者Hの胸部や、腹部と、超音波振動子ユニット3の後端部との間の距離L1が近い場合には超音波振動子ユニット3の側面の第2のコネクタ部10を使用することができる。そのため、手術の内容、手術部位、体位に応じて着脱ケーブル13の着脱位置を自在に変更することができるので、着脱ケーブル13が術者Hの妨げになることを防止することができる。これにより、従来から存在していた着脱ケーブル13が術者Hの邪魔になることを極力避けることが可能となる。
【0035】
また、図5は、本実施形態の超音波治療器1の第1の変形例を示す。本変形例は、超音波振動子ユニット3の側面の第2のコネクタ部10に、着脱ケーブル13のケーブル側コネクタ14以外の被連結物、例えば、着脱可能ハンドル31を連結した例を示す。さらに、超音波振動子ユニット3の前端部には、超音波トロッカー32が連結されている。
【0036】
そして、本変形例では、超音波振動子ユニット3の側面の第2のコネクタ部10に、着脱可能ハンドル31を連結することで、この着脱可能ハンドル31を持ちながら、超音波トロッカー32の穿刺が可能となり、より安定した処置、使用が可能となる。
【0037】
また、超音波振動子ユニット3の後端部の第1のコネクタ部9に、着脱可能ハンドル31を連結した場合には超音波振動子ユニット3の後端部から着脱ケーブル13が延出していないので、着脱ケーブル13が術者の邪魔になることはない。
【0038】
なお、超音波振動子ユニット3の2つのコネクタ部9,10には着脱ケーブル13以外の各種の処置を向上させる手段(構造物)を装着してもよく、超音波治療器1の使い勝手を向上させることができる。
【0039】
また、図6は、本実施形態の超音波治療器1の第2の変形例を示す。本変形例は、超音波振動子ユニット3の側面の第2のコネクタ部10に、着脱可能に接続されるキャップ41を設けたものである。このキャップ41は、例えばゴムでも良いし、プラスチックでも良い。
【0040】
さらに、本実施形態では、超音波振動子ユニット3の第2のコネクタ部10には、キャップ41を取付けるキャップ取付け溝42を設けてあり、ここにキャップ41をぶら下げておくことができる。
【0041】
本実施の形態のように超音波振動子ユニット3に複数のコネクタ部9,10を設けた場合、いずれか一方、例えば第1のコネクタ部9のみが使用され、他方の第2のコネクタ部10は使用していない状態で保持される。この場合には、第2のコネクタ部10にキャップ41を装着することにより、使用していない第2のコネクタ部10を電気的、機械的に保護することができる。
【0042】
また、図7は、本発明の第2の実施の形態の超音波治療器51を示す。本実施の形態の超音波治療器51は、第1の実施の形態の超音波治療器1の超音波振動子ユニット3の構成を次の通り変更したものである。なお、この変更部分以外は第1の実施の形態の超音波治療器1と同一構成であるため、本実施の形態の超音波治療器51の超音波振動子ユニット3における第1の実施の形態の超音波治療器1と同一部分には同一の符号を付してここではその説明を省略する。
【0043】
本実施の形態の超音波治療器51は、第1の実施の形態の超音波治療器1の超音波振動子ユニット3のユニットケース6の側面に短いケーブル52の基端部を連結し、そのケーブル52の先端部に第2のコネクタ部53を設けたものである。ユニットケース6の側面の短いケーブル52の長さは、例えば、10cmm〜1m程度に設定されている。
【0044】
超音波振動子ユニット3の側面に連結されたケーブル52の根元部には、このケーブル52の折れ止め部54が設けられている。ユニットケース6の側面のケーブル52の根元部がこの折れ止め部54によって保護され、断線しにくい構造となっている。
【0045】
そこで、上記構成のものにあっては次の効果を奏する。すなわち、本実施の形態の超音波治療器51では超音波振動子ユニット3の後端部に第1のコネクタ部9を設けるとともに、ユニットケース6の外周面に短いケーブル52の基端部を連結し、そのケーブル52の先端部に第2のコネクタ部53を設けている。そして、2つのコネクタ部9,53のいずれか一方に着脱ケーブル13のケーブル側コネクタ14が選択的に接続されるようにしている。そのため、本実施の形態の超音波治療器51でも第1の実施の形態の超音波治療器1と同様に、手術の内容、手術部位、体位に応じて着脱ケーブル13の着脱位置を自在に変更することができるので、着脱ケーブル13が術者Hの妨げになることを防止することができる。
【0046】
さらに、本実施の形態の超音波治療器51では、特に、ユニットケース6の外周面のケーブル52に着脱ケーブル13を接続し、例えばベッドなどの構造物にこれらのケーブル52、着脱ケーブル13を固定してしまうことで、超音波治療器1の超音波振動子ユニット3からはケーブルの重さが一切感じられなくすることも可能である。
【0047】
また、図8乃至図10は、本発明の第3の実施の形態の超音波治療器61を示す。本実施の形態の超音波治療器61は、第1の実施の形態の超音波治療器1の超音波振動子ユニット3の構成を次の通り変更したものである。
【0048】
すなわち、本実施の形態の超音波治療器61の超音波振動子ユニット62では、図8に示すように筒状のユニットケース63の後端部のみに1つのコネクタ部64が設けられている。
【0049】
本実施の形態のユニットケース63は軟性部材、例えばシリコーンゴムで形成されている。このユニットケース63の内部には超音波振動子(BLT)65を内蔵する超音波振動子収納部66が設けられている。さらに、ユニットケース63の内部には超音波振動子収納部66と、ユニットケース63の後端部のコネクタ部64との間に湾曲変形部67が介設されている。ここで、超音波振動子収納部66およびコネクタ部64は、それぞれ例えばオートクレーブ滅菌に対応可能な高耐熱、高強度プラスチック材が用いられており、蒸気密構造に封止されている。そして、ユニットケース63の内部に配置される3つの構成要素である超音波振動子収納部66、湾曲変形部67およびコネクタ部64の外周面は軟性部材で覆われている。
【0050】
また、コネクタ部64には正負の2つの電極68,69が設けられている。図9に示すように湾曲変形部67には超音波振動子65の正電極に接続された第1の接点70と、超音波振動子65の負電極に接続された第2の接点71とが設けられている。さらに、湾曲変形部67には第1の接点70をコネクタ部64の正電極68に当接させる方向に付勢する第1のばね部材72と、第2の接点71をコネクタ部64の負電極69に当接させる方向に付勢する第2のばね部材73とが設けられている。
【0051】
次に、上記構成の本実施の形態の作用について説明する。本実施の形態の超音波治療器61の使用時には、超音波振動子ユニット62のコネクタ部64に着脱ケーブル13のケーブル側コネクタ14が接続される。
【0052】
本実施の形態では超音波振動子収納部66およびコネクタ部64は、それぞれ高耐熱、高強度プラスチック材が用いられて硬度が高い硬性部が形成されている。そして、ユニットケース63の内部に配置される3つの構成要素である超音波振動子収納部66、湾曲変形部67およびコネクタ部64の外周面は軟性部材で覆われている。そのため、硬度が高い硬性な超音波振動子収納部66と、コネクタ部64との間の湾曲変形部67は例えばシリコーンゴムなどの軟性部材で覆われているのみである為、この湾曲変形部67の部分は比較的簡単に湾曲変形させることができる。その結果、図10に示すようにこの湾曲変形部67の湾曲変形動作によって超音波振動子収納部66の中心線O1に対してコネクタ部64の中心線O2を適宜の傾斜角度θで任意の方向に傾斜させることが可能となる。
【0053】
さらに、湾曲変形部67内の第1の接点70は第1のばね部材72によってコネクタ部64の正電極68に当接させる方向に付勢され、第2のばね部材73によって第2の接点71はコネクタ部64の負電極69に当接させる方向に付勢されている。そのため、湾曲変形部67の湾曲変形動作時には第1のばね部材72および第2のばね部材73の付勢力によって湾曲変形部67内の第1の接点70はコネクタ部64の正電極68に当接させた状態で、また第2の接点71はコネクタ部64の負電極69に当接させた状態でそれぞれ保持される。その結果、超音波振動子収納部66に対してコネクタ部64を適宜の傾斜角度θで任意の方向に傾斜させる動作時にもこれら動きに応じて湾曲変形部67内の第1の接点70がコネクタ部64の正電極68から外れたり、第2の接点71がコネクタ部64の負電極69から外れることが確実に防止されるので、断線は生じない。
【0054】
なお、超音波振動子ユニット62のコネクタ部64の動きの大きさ(傾斜角度)は中間部の湾曲変形部67の軸方向の長さによって変わる。そのため、超音波振動子収納部66に対して超音波振動子ユニット62のコネクタ部64を大きく振らせたい場合は、中間部の湾曲変形部67の軸方向の長さを長く設定すればよい。
【0055】
そこで、上記構成のものにあっては次の効果を奏する。すなわち、本実施の形態の超音波治療器61ではユニットケース63の後端部に1つのコネクタ部64を設け、かつ硬度が高い硬性な超音波振動子収納部66と、コネクタ部64との間に比較的簡単に湾曲変形させることができる湾曲変形部67を設けている。そのため、湾曲変形部67の湾曲変形動作によって超音波振動子収納部66に対して超音波振動子ユニット62のコネクタ部64を適宜の傾斜角度θで任意の方向に傾斜させることができる。その結果、本実施の形態の超音波振動子ユニット62のコネクタ部64に着脱ケーブル13のケーブル側コネクタ14を接続することで、着脱ケーブル13は、ケーブル単体の許容曲がり角以上に大きく曲げることが可能となる。
【0056】
実際の使用においては、超音波振動子ユニット62の軸方向以外の方向に向けて着脱ケーブル13に力を加えた場合に超音波振動子65を備えた超音波振動子収納部66に対して湾曲変形部67の湾曲変形動作によって硬質なコネクタ部64の向きを力に応じた方向に向けることが可能である。これにより、従来のケーブル13のみの可撓性では充分補えなかったフレキシブルなケーブル13の動きが可能になり、術者の意志によりケーブル13の向きを変えることが可能となる効果がある。
【0057】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。例えば、第3の実施の形態の超音波治療器61の湾曲変形部67に複数の湾曲駒を並設させた湾曲部を設ける構成にしてもよい。この場合には、第3の実施の形態の湾曲変形部67のシリコーンゴムでは得られなかった、更なる柔軟な可撓性を得ることが可能となり、術者によるケーブルの取り回しがよりしやすくなる。さらに、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施できることは勿論である。
次に、本出願の他の特徴的な技術事項を下記の通り付記する。
記
(付記項1) 超音波振動を発生する超音波振動素子を有する振動子と、前記超音波振動素子に電力を供給するケーブルを備えた超音波治療器において、前記ケーブルを着脱自在に接続する為の複数の接続部を前記振動子に設けたことを特徴とする超音波治療器。
【0058】
(付記項2) 超音波振動を発生する超音波振動素子を有する振動子と、振動子を備えるケースと、前記超音波振動素子に電力を供給するケーブルを備えた超音波治療器において、前記ケースが軟性部材からなることを特徴とする超音波治療器。
【0059】
【発明の効果】
本発明によれば、超音波振動子ユニットのケーブルが術者と接触したり、あるいは、その他の機器と絡み合ったりすることを防止して超音波振動子ユニットのケーブルが手術の妨げになることを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の超音波治療器のシステム全体の概略構成を示す説明図。
【図2】第1の実施の形態の超音波治療器の超音波振動子ユニットと着脱ケーブルのケーブル側コネクタとの接続部の要部構成を示す縦断面図。
【図3】第1の実施の形態の超音波治療器の超音波振動子ユニットの側面に着脱ケーブルのケーブル側コネクタを接続した状態を示す側面図。
【図4】第1の実施の形態の超音波治療器の超音波振動子ユニットの後端部に着脱ケーブルのケーブル側コネクタを接続した状態を示す側面図。
【図5】第1の実施の形態の超音波治療器の第1の変形例を示す要部の斜視図。
【図6】第1の実施の形態の超音波治療器の第2の変形例を示す要部の斜視図。
【図7】本発明の第2の実施の形態の超音波治療器の要部構成を示す側面図。
【図8】本発明の第3の実施の形態の超音波治療器の一部を断面にして示す側面図。
【図9】本発明の第3の実施の形態の超音波治療器の湾曲変形部の内部構成を示す要部の縦断面図。
【図10】第3の実施の形態の超音波治療器のコネクタ部の向きを変更した状態を示す側面図。
【符号の説明】
3…超音波振動子ユニット、7…超音波振動子、9…第1のコネクタ部(接続部)、10…第2のコネクタ部(接続部)、13…着脱ケーブル、14…ケーブル側コネクタ。
【発明の属する技術分野】
本発明は、特に超音波振動を生体組織に伝達して凝固切開等の処置を行う超音波治療器に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、超音波凝固切開装置や超音波吸引装置において、超音波発生素子を備えた超音波振動子を有する超音波治療器が、外科手術、脳外科手術、眼科手術等を中心に多く使用されている。
【0003】
超音波治療器は、ケース内に超音波振動子が収容されている超音波振動子ユニットと、超音波振動子に電力を供給するためのケーブルとを有する。
【0004】
超音波振動子は、例えば、ジルコン酸チタン酸バリウムによって形成された超音波発生素子を有する。超音波発生素子の枚数は2枚〜4枚等各種存在しており、所望の出力に応じて素材素子枚数は自由に変えられる。また、比較的低い周波数(例えば、23.5kHz近傍)の超音波を発生する超音波振動子よりも、比較的高い周波数(例えば、47kHz〜55kHz近傍)の超音波を発生する超音波振動子の方が、一般的に超音波発生素子が小さい。超音波発生素子の大きさに応じて超音波振動子の大きさが決定されるため、超音波振動子も、発生する周波数に応じて大きさが異なる。
【0005】
超音波振動子の先端部には、ホーンの基端部が連結されている。ホーンは、超音波振動を増幅させる形状の部材である。超音波振動子とホーンとは、超音波振動子の後端部に用いられたバックマスによって、一体的に締結されている。このホーンは、例えば、チタン6A14バナジウム材によって形成されている。また、ホーン先端は、プローブと呼ばれる各種超音波伝達部材がネジ締結可能な形状に、加工されている。これら超音波伝達部材は、ホーン先端の振幅を更に拡大させ得る形状に加工されており、超音波伝達部材先端において超音波振動が最も高く出力されるような設計になっている。
【0006】
コネクタ部は、超音波振動子ユニットの後端に設けられており、このコネクタ部に、超音波振動子に電力を供給するためのケーブルが、一体的に、あるいは、着脱可能に接続される。例えば、特許文献1には、ケーブルが、超音波振動子ユニットのコネクタ部に着脱可能に接続される例が開示されている。超音波振動子ユニットの後端から伸びるケーブルの他端は、超音波発生装置に接続され、超音波発生装置からの出力信号が、超音波発生素子に入力される。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−35002号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
実際の手術場面においては、超音波振動子ユニットの後端から伸びるケーブルは、超音波振動子ユニットとほぼ一体的に長さ方向に伸張しているため、一般的に非常に長い構成となっている。加えて、超音波振動子ユニットは、超音波振動子より前方(患者側)に、各種超音波伝達部材が装着されて使用されるため、更に長い構成となってしまっている。例えば、超音波凝固切開装置の挟み形状の機器を使用する際、超音波振動子ユニットは、超音波振動子より前方(患者側)にかならずハンドルと呼ばれる挟み機器の先端部を開閉動作させたり、回転させたりする構成品を装着されて使用される。この場合、手術部位、体位、患者、術者の状態によっては、超音波振動子ユニットの後端から伸張するケーブルが、術者の胸元、腹部まで伸びてしまう場合があり、術者と接触したり、又は、その他機器と絡み合ったりする場合があり、手術の妨げになる恐れが生じていた。
【0009】
本発明の目的は、上記した問題点を解決するため、様々な手術の内容、手術部位、体位に応じて、ケーブルが術者の妨げになることを防止することができ、使い勝手がよい超音波治療器を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、超音波振動を発生する超音波振動子が内蔵される超音波振動子ユニットと、前記超音波振動子に電力を供給するケーブルとを備えた超音波治療器において、
前記超音波振動子ユニットに前記ケーブルを着脱自在に接続する為の複数の接続部を設けたことを特徴とする超音波治療器である。
そして、本請求項1の発明では、超音波振動子ユニットの複数の接続部のいずれか1つにケーブルが選択的に着脱自在に接続されるようにしたものである。
【0011】
請求項2の発明は、前記複数の接続部は、前記超音波振動子ユニットの後端部に配置された第1の接続部と、前記超音波振動子ユニットの側部に配置された第2の接続部とを有することを特徴とする請求項1に記載の超音波治療器である。
そして、本請求項2の発明では、超音波振動子ユニットの後端部の第1の接続部と、超音波振動子ユニットの側部の第2の接続部のうちいずれか1つにケーブルが選択的に着脱自在に接続されるようにしたものである。
【0012】
請求項3の発明は、超音波振動を発生する超音波振動子が内蔵される超音波振動子ユニットと、前記超音波振動子に電力を供給するケーブルとを備えた超音波治療器において、
前記超音波振動子ユニットの後端部に前記ケーブルを着脱自在に接続する為の接続部を配置し、
前記超音波振動子ユニットの内部に配置された前記超音波振動子と前記接続部との間に前記接続部の向きを変更させる湾曲変形部を設けたことを特徴とする超音波治療器である。
そして、本請求項3の発明では、超音波振動子ユニットの湾曲変形部を湾曲変形させることにより、ケーブルを着脱自在に接続する接続部の向きを変更させるようにしたものである。
【0013】
請求項4の発明は、前記湾曲変形部は、前記超音波振動子ユニットのユニットケースを軟性部材によって形成したものであることを特徴とする請求項3に記載の超音波治療器である。
そして、本請求項4の発明では、湾曲変形部の湾曲変形時には軟らかい超音波振動子ユニットのユニットケースを湾曲変形させるようにしたものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1の実施の形態を図1乃至図4を参照して説明する。図1は、本実施の形態の超音波治療器1のシステム全体の概略構成を示す。この超音波治療器1のシステムには超音波治療器1と、電源装置2とが設けられている。
【0015】
超音波治療器1は超音波振動子ユニット3と、この超音波振動子ユニット3にそれぞれ着脱可能に接続されるプローブ4と、ハンドルユニット5と、着脱ケーブル13とを有する。図2に示すように超音波振動子ユニット3には筒状のユニットケース6内に超音波振動を発生する超音波振動子(BLT)7が内蔵されている。超音波振動子7には複数の超音波発生素子7aが重ね合わされた状態で一体的に組み付けられている。
【0016】
また、超音波振動子7の先端には振幅を拡大するホーン8の基端部が接続されている。このホーン8の先端部は超音波振動子ユニット3の先端から前方に突出されている。このホーン8の先端突出部には各種処置で行うプローブ4が接続される。さらに、超音波振動子ユニット3の先端部にはハンドルユニット5が接続される。図1では、例えば、ハンドルユニット5が超音波凝固切開装置のシザースの場合を示しているが、フックや、トロッカーでもよい。さらに、プローブ4には超音波吸引装置のプローブが接続されても良い。但し、超音波吸引装置の場合は、超音波振動子は中空のものが使用される。
【0017】
また、図2に示すように超音波振動子ユニット3には複数、本実施の形態では2つのコネクタ部(接続部)9,10が設けられている。すなわち、ユニットケース6の後端部には第1のコネクタ部9、ユニットケース6の外周面には第2のコネクタ部10がそれぞれ突設されている。2つのコネクタ部9,10は、同一形状をしており、正負の2つの電極11,12がそれぞれに設けられている。さらに、2つのコネクタ部9,10には正負の2つの電極11,12の一部を外表面に剥き出しにした電気接点部11a,12aがそれぞれ設けられている。
【0018】
さらに、第1のコネクタ部9および第2のコネクタ部10の各正電極11の内端部は超音波振動子7の正電極にそれぞれ接続されている。同様に、第1のコネクタ部9および第2のコネクタ部10の各負電極12の内端部は超音波振動子7の負電極にそれぞれ接続されている。
【0019】
さらに、2つのコネクタ部9,10のいずれか一方には着脱ケーブル13の一端部に配設されたケーブル側コネクタ14が選択的に接続可能になっている。なお、ケーブル側コネクタ14は2つのコネクタ部9,10のどちらにも同じように接続可能である。
【0020】
また、ケーブル側コネクタ14には正負の2つの電極15,16がそれぞれ設けられている。そして、2つのコネクタ部9,10のいずれか一方、例えば第1のコネクタ部9に着脱ケーブル13のケーブル側コネクタ14が選択的に接続された状態で、ケーブル側コネクタ14の正負の各電極15,16が第1のコネクタ部9の正負の各電極11,12にそれぞれ接続されるようになっている。
【0021】
また、着脱ケーブル13の他端部は電源装置2に接続されている。そして、電源装置2から着脱ケーブル13を介してエネルギーが供給され、着脱ケーブル13のケーブル側コネクタ14が選択的に接続された超音波振動子ユニット3のいずれか一方のコネクタ部9,10から超音波振動子ユニット3内の超音波振動子7に電力が供給される回路構成になっている。
【0022】
さらに、電源装置2にはフットスイッチやハンドスイッチのような出力制御手段17が接続されている。そして、フットスイッチやハンドスイッチのような出力制御手段17の操作により電源装置2の出力が制御されるようになっている。
【0023】
また、図3および図4に示すように超音波振動子ユニット3のユニットケース6の外周面には、ケーブル側コネクタ14を接続する際の装着位置を示す2つの指標18,19が設けられている。ここで、一方の指標18は第1のコネクタ部9の近傍位置に配置され、第1のコネクタ部9にケーブル側コネクタ14を接続する際の第1指標18が形成されている。同様に、他方の指標19は第2のコネクタ部10の近傍位置に配置され、第2のコネクタ部10にケーブル側コネクタ14を接続する際の第2指標19が形成されている。2つの指標18,19は、例えば“△マーク”によって形成されている。
【0024】
さらに、着脱ケーブル13のケーブル側コネクタ14のケース14aの先端部外周面には、電極位置合わせ用の1つの指標20が形成されている。この指標20は、例えば“△マーク”によって形成されている。そして、超音波振動子ユニット3の2つのコネクタ部9,10のいずれか一方と、着脱ケーブル13のケーブル側コネクタ14との接続時には、ケーブル側コネクタ14の指標20の“△マーク”と、超音波振動子ユニット3の2つのコネクタ部9,10の2つの指標18,19の“△マーク”のいずれか一方とを位置合わせした状態で装着することで、超音波振動子7側の正負の2つの電極11,12が着脱ケーブル13側の正負の2つの電極15,16と正しく組み合わせて接続されるようになっている。なお、図3は、着脱ケーブル13のケーブル側コネクタ14を超音波振動子ユニット3の側面の第2のコネクタ部10に接続した状態、図4は着脱ケーブル13のケーブル側コネクタ14を超音波振動子ユニット3の後端面の第1のコネクタ部9に接続した状態をそれぞれ示している。
【0025】
また、ハンドルユニット5にはプローブ4が挿通される細長いシース21が設けられている。このシース21の先端部にはプローブ4に対して開閉駆動されるジョー22などの処置部が設けられている。シース21の基端部にはジョー22を開閉駆動するハンドル23が設けられている。さらに、ハンドルユニット5の先端のジョー22と、プローブ4の先端部とは、互いに生体組織を把持できる位置、構成、形状に設定されている。そして、超音波振動子7からの超音波振動の出力中にハンドル23の開閉を行うことで、生体組織の凝固切開が可能となる。
【0026】
次に、上記構成の本実施の形態の超音波治療器1の作用について説明する。超音波治療器1の使用時には、手術の内容、手術部位、体位、術者が使用する超音波機器などの条件に応じて、超音波振動子ユニット3の2つのコネクタ部9,10のいずれか一方に着脱ケーブル13のケーブル側コネクタ14が選択的に接続される。
【0027】
ここで、図3に示すように着脱ケーブル13のケーブル側コネクタ14を超音波振動子ユニット3の側面の第2のコネクタ部10に接続する場合にはケーブル側コネクタ14の指標20の“△マーク”と、第2のコネクタ部10の第2指標19の“△マーク”とを位置合わせした状態で装着する。この場合には、着脱ケーブル13は超音波振動子ユニット3の側方に延設される。そのため、超音波振動子ユニット3の後部側には着脱ケーブル13が延設されることはないので、術者Hの胸部や、腹部と、超音波振動子ユニット3の後端部との間の距離L1を小さくすることができる。
【0028】
また、図4に示すように着脱ケーブル13のケーブル側コネクタ14を超音波振動子ユニット3の後部の第1のコネクタ部9に接続する場合にはケーブル側コネクタ14の指標20の“△マーク”と、第1のコネクタ部9の第1指標18の“△マーク”とを位置合わせした状態で装着する。この場合には、着脱ケーブル13は超音波振動子ユニット3の後方に延設される。そのため、この場合には、術者Hの胸部や、腹部と、超音波振動子ユニット3の後端部との間の距離L2が大きくなる。
【0029】
また、2つのコネクタ部9,10のいずれか一方、例えば第2のコネクタ部10に着脱ケーブル13のケーブル側コネクタ14が選択的に接続された場合には、ケーブル側コネクタ14の正負の各電極15,16が第2のコネクタ部10の正負の各電極11,12にそれぞれ接続される。
【0030】
この状態で、電源装置2の電源スイッチがオン操作されると電源装置2の駆動が開始される。この場合には電源装置2から発生した駆動エネルギーは、着脱ケーブル13を通じ、ケーブル側コネクタ14から第2のコネクタ部10に入り、超音波振動子7に入力される。超音波振動子7では、入力に応じた振動を発生させ、その振動をホーン8で増幅させた状態で、プローブ4に伝達される。このプローブ4では更に振動を拡大する。
【0031】
また、ハンドルユニット5のハンドル23の操作時にはプローブ4の先端部に対してジョー22が開閉駆動される。このとき、ハンドル23を閉操作することにより、ジョー22と、プローブ4の先端部との間で生体組織が把持される。そのため、ジョー22と、プローブ4の先端部との間で生体組織を把持している状態でプローブ4に超音波振動を伝達することにより、生体組織の凝固切開などの処置が可能となる。また、超音波振動の出力中にフットスイッチやハンドスイッチのような出力制御手段17が操作されると電源装置2の出力が制御される。
【0032】
そこで、上記構成のものにあっては次の効果を奏する。すなわち、本実施の形態の超音波治療器1では超音波振動子ユニット3に2つのコネクタ部9,10を設け、ユニットケース6の後端部に第1のコネクタ部9、ユニットケース6の外周面に第2のコネクタ部10をそれぞれ突設させている。そして、2つのコネクタ部9,10のいずれか一方に着脱ケーブル13のケーブル側コネクタ14が選択的に接続されるようにしている。そのため、図3に示すように着脱ケーブル13のケーブル側コネクタ14を超音波振動子ユニット3の側面の第2のコネクタ部10に接続した場合には、着脱ケーブル13は超音波振動子ユニット3の側方に延設される。その結果、超音波振動子ユニット3の後部側には着脱ケーブル13が延設されることはないので、術者Hの胸部や、腹部と、超音波振動子ユニット3の後端部との間の距離L1を小さくすることができる。
【0033】
また、図4に示すように着脱ケーブル13のケーブル側コネクタ14を超音波振動子ユニット3の後部の第1のコネクタ部9に接続した場合には、着脱ケーブル13は超音波振動子ユニット3の後方に延設され、術者Hの胸部や、腹部と、超音波振動子ユニット3の後端部との間の距離L2が大きくなる。
【0034】
したがって、術者Hの胸部や、腹部と、超音波振動子ユニット3の後端部との間に十分な距離L2がある場合には超音波振動子ユニット3の後端部の第1のコネクタ部9を使用することができる。また、術者Hの胸部や、腹部と、超音波振動子ユニット3の後端部との間の距離L1が近い場合には超音波振動子ユニット3の側面の第2のコネクタ部10を使用することができる。そのため、手術の内容、手術部位、体位に応じて着脱ケーブル13の着脱位置を自在に変更することができるので、着脱ケーブル13が術者Hの妨げになることを防止することができる。これにより、従来から存在していた着脱ケーブル13が術者Hの邪魔になることを極力避けることが可能となる。
【0035】
また、図5は、本実施形態の超音波治療器1の第1の変形例を示す。本変形例は、超音波振動子ユニット3の側面の第2のコネクタ部10に、着脱ケーブル13のケーブル側コネクタ14以外の被連結物、例えば、着脱可能ハンドル31を連結した例を示す。さらに、超音波振動子ユニット3の前端部には、超音波トロッカー32が連結されている。
【0036】
そして、本変形例では、超音波振動子ユニット3の側面の第2のコネクタ部10に、着脱可能ハンドル31を連結することで、この着脱可能ハンドル31を持ちながら、超音波トロッカー32の穿刺が可能となり、より安定した処置、使用が可能となる。
【0037】
また、超音波振動子ユニット3の後端部の第1のコネクタ部9に、着脱可能ハンドル31を連結した場合には超音波振動子ユニット3の後端部から着脱ケーブル13が延出していないので、着脱ケーブル13が術者の邪魔になることはない。
【0038】
なお、超音波振動子ユニット3の2つのコネクタ部9,10には着脱ケーブル13以外の各種の処置を向上させる手段(構造物)を装着してもよく、超音波治療器1の使い勝手を向上させることができる。
【0039】
また、図6は、本実施形態の超音波治療器1の第2の変形例を示す。本変形例は、超音波振動子ユニット3の側面の第2のコネクタ部10に、着脱可能に接続されるキャップ41を設けたものである。このキャップ41は、例えばゴムでも良いし、プラスチックでも良い。
【0040】
さらに、本実施形態では、超音波振動子ユニット3の第2のコネクタ部10には、キャップ41を取付けるキャップ取付け溝42を設けてあり、ここにキャップ41をぶら下げておくことができる。
【0041】
本実施の形態のように超音波振動子ユニット3に複数のコネクタ部9,10を設けた場合、いずれか一方、例えば第1のコネクタ部9のみが使用され、他方の第2のコネクタ部10は使用していない状態で保持される。この場合には、第2のコネクタ部10にキャップ41を装着することにより、使用していない第2のコネクタ部10を電気的、機械的に保護することができる。
【0042】
また、図7は、本発明の第2の実施の形態の超音波治療器51を示す。本実施の形態の超音波治療器51は、第1の実施の形態の超音波治療器1の超音波振動子ユニット3の構成を次の通り変更したものである。なお、この変更部分以外は第1の実施の形態の超音波治療器1と同一構成であるため、本実施の形態の超音波治療器51の超音波振動子ユニット3における第1の実施の形態の超音波治療器1と同一部分には同一の符号を付してここではその説明を省略する。
【0043】
本実施の形態の超音波治療器51は、第1の実施の形態の超音波治療器1の超音波振動子ユニット3のユニットケース6の側面に短いケーブル52の基端部を連結し、そのケーブル52の先端部に第2のコネクタ部53を設けたものである。ユニットケース6の側面の短いケーブル52の長さは、例えば、10cmm〜1m程度に設定されている。
【0044】
超音波振動子ユニット3の側面に連結されたケーブル52の根元部には、このケーブル52の折れ止め部54が設けられている。ユニットケース6の側面のケーブル52の根元部がこの折れ止め部54によって保護され、断線しにくい構造となっている。
【0045】
そこで、上記構成のものにあっては次の効果を奏する。すなわち、本実施の形態の超音波治療器51では超音波振動子ユニット3の後端部に第1のコネクタ部9を設けるとともに、ユニットケース6の外周面に短いケーブル52の基端部を連結し、そのケーブル52の先端部に第2のコネクタ部53を設けている。そして、2つのコネクタ部9,53のいずれか一方に着脱ケーブル13のケーブル側コネクタ14が選択的に接続されるようにしている。そのため、本実施の形態の超音波治療器51でも第1の実施の形態の超音波治療器1と同様に、手術の内容、手術部位、体位に応じて着脱ケーブル13の着脱位置を自在に変更することができるので、着脱ケーブル13が術者Hの妨げになることを防止することができる。
【0046】
さらに、本実施の形態の超音波治療器51では、特に、ユニットケース6の外周面のケーブル52に着脱ケーブル13を接続し、例えばベッドなどの構造物にこれらのケーブル52、着脱ケーブル13を固定してしまうことで、超音波治療器1の超音波振動子ユニット3からはケーブルの重さが一切感じられなくすることも可能である。
【0047】
また、図8乃至図10は、本発明の第3の実施の形態の超音波治療器61を示す。本実施の形態の超音波治療器61は、第1の実施の形態の超音波治療器1の超音波振動子ユニット3の構成を次の通り変更したものである。
【0048】
すなわち、本実施の形態の超音波治療器61の超音波振動子ユニット62では、図8に示すように筒状のユニットケース63の後端部のみに1つのコネクタ部64が設けられている。
【0049】
本実施の形態のユニットケース63は軟性部材、例えばシリコーンゴムで形成されている。このユニットケース63の内部には超音波振動子(BLT)65を内蔵する超音波振動子収納部66が設けられている。さらに、ユニットケース63の内部には超音波振動子収納部66と、ユニットケース63の後端部のコネクタ部64との間に湾曲変形部67が介設されている。ここで、超音波振動子収納部66およびコネクタ部64は、それぞれ例えばオートクレーブ滅菌に対応可能な高耐熱、高強度プラスチック材が用いられており、蒸気密構造に封止されている。そして、ユニットケース63の内部に配置される3つの構成要素である超音波振動子収納部66、湾曲変形部67およびコネクタ部64の外周面は軟性部材で覆われている。
【0050】
また、コネクタ部64には正負の2つの電極68,69が設けられている。図9に示すように湾曲変形部67には超音波振動子65の正電極に接続された第1の接点70と、超音波振動子65の負電極に接続された第2の接点71とが設けられている。さらに、湾曲変形部67には第1の接点70をコネクタ部64の正電極68に当接させる方向に付勢する第1のばね部材72と、第2の接点71をコネクタ部64の負電極69に当接させる方向に付勢する第2のばね部材73とが設けられている。
【0051】
次に、上記構成の本実施の形態の作用について説明する。本実施の形態の超音波治療器61の使用時には、超音波振動子ユニット62のコネクタ部64に着脱ケーブル13のケーブル側コネクタ14が接続される。
【0052】
本実施の形態では超音波振動子収納部66およびコネクタ部64は、それぞれ高耐熱、高強度プラスチック材が用いられて硬度が高い硬性部が形成されている。そして、ユニットケース63の内部に配置される3つの構成要素である超音波振動子収納部66、湾曲変形部67およびコネクタ部64の外周面は軟性部材で覆われている。そのため、硬度が高い硬性な超音波振動子収納部66と、コネクタ部64との間の湾曲変形部67は例えばシリコーンゴムなどの軟性部材で覆われているのみである為、この湾曲変形部67の部分は比較的簡単に湾曲変形させることができる。その結果、図10に示すようにこの湾曲変形部67の湾曲変形動作によって超音波振動子収納部66の中心線O1に対してコネクタ部64の中心線O2を適宜の傾斜角度θで任意の方向に傾斜させることが可能となる。
【0053】
さらに、湾曲変形部67内の第1の接点70は第1のばね部材72によってコネクタ部64の正電極68に当接させる方向に付勢され、第2のばね部材73によって第2の接点71はコネクタ部64の負電極69に当接させる方向に付勢されている。そのため、湾曲変形部67の湾曲変形動作時には第1のばね部材72および第2のばね部材73の付勢力によって湾曲変形部67内の第1の接点70はコネクタ部64の正電極68に当接させた状態で、また第2の接点71はコネクタ部64の負電極69に当接させた状態でそれぞれ保持される。その結果、超音波振動子収納部66に対してコネクタ部64を適宜の傾斜角度θで任意の方向に傾斜させる動作時にもこれら動きに応じて湾曲変形部67内の第1の接点70がコネクタ部64の正電極68から外れたり、第2の接点71がコネクタ部64の負電極69から外れることが確実に防止されるので、断線は生じない。
【0054】
なお、超音波振動子ユニット62のコネクタ部64の動きの大きさ(傾斜角度)は中間部の湾曲変形部67の軸方向の長さによって変わる。そのため、超音波振動子収納部66に対して超音波振動子ユニット62のコネクタ部64を大きく振らせたい場合は、中間部の湾曲変形部67の軸方向の長さを長く設定すればよい。
【0055】
そこで、上記構成のものにあっては次の効果を奏する。すなわち、本実施の形態の超音波治療器61ではユニットケース63の後端部に1つのコネクタ部64を設け、かつ硬度が高い硬性な超音波振動子収納部66と、コネクタ部64との間に比較的簡単に湾曲変形させることができる湾曲変形部67を設けている。そのため、湾曲変形部67の湾曲変形動作によって超音波振動子収納部66に対して超音波振動子ユニット62のコネクタ部64を適宜の傾斜角度θで任意の方向に傾斜させることができる。その結果、本実施の形態の超音波振動子ユニット62のコネクタ部64に着脱ケーブル13のケーブル側コネクタ14を接続することで、着脱ケーブル13は、ケーブル単体の許容曲がり角以上に大きく曲げることが可能となる。
【0056】
実際の使用においては、超音波振動子ユニット62の軸方向以外の方向に向けて着脱ケーブル13に力を加えた場合に超音波振動子65を備えた超音波振動子収納部66に対して湾曲変形部67の湾曲変形動作によって硬質なコネクタ部64の向きを力に応じた方向に向けることが可能である。これにより、従来のケーブル13のみの可撓性では充分補えなかったフレキシブルなケーブル13の動きが可能になり、術者の意志によりケーブル13の向きを変えることが可能となる効果がある。
【0057】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。例えば、第3の実施の形態の超音波治療器61の湾曲変形部67に複数の湾曲駒を並設させた湾曲部を設ける構成にしてもよい。この場合には、第3の実施の形態の湾曲変形部67のシリコーンゴムでは得られなかった、更なる柔軟な可撓性を得ることが可能となり、術者によるケーブルの取り回しがよりしやすくなる。さらに、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施できることは勿論である。
次に、本出願の他の特徴的な技術事項を下記の通り付記する。
記
(付記項1) 超音波振動を発生する超音波振動素子を有する振動子と、前記超音波振動素子に電力を供給するケーブルを備えた超音波治療器において、前記ケーブルを着脱自在に接続する為の複数の接続部を前記振動子に設けたことを特徴とする超音波治療器。
【0058】
(付記項2) 超音波振動を発生する超音波振動素子を有する振動子と、振動子を備えるケースと、前記超音波振動素子に電力を供給するケーブルを備えた超音波治療器において、前記ケースが軟性部材からなることを特徴とする超音波治療器。
【0059】
【発明の効果】
本発明によれば、超音波振動子ユニットのケーブルが術者と接触したり、あるいは、その他の機器と絡み合ったりすることを防止して超音波振動子ユニットのケーブルが手術の妨げになることを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の超音波治療器のシステム全体の概略構成を示す説明図。
【図2】第1の実施の形態の超音波治療器の超音波振動子ユニットと着脱ケーブルのケーブル側コネクタとの接続部の要部構成を示す縦断面図。
【図3】第1の実施の形態の超音波治療器の超音波振動子ユニットの側面に着脱ケーブルのケーブル側コネクタを接続した状態を示す側面図。
【図4】第1の実施の形態の超音波治療器の超音波振動子ユニットの後端部に着脱ケーブルのケーブル側コネクタを接続した状態を示す側面図。
【図5】第1の実施の形態の超音波治療器の第1の変形例を示す要部の斜視図。
【図6】第1の実施の形態の超音波治療器の第2の変形例を示す要部の斜視図。
【図7】本発明の第2の実施の形態の超音波治療器の要部構成を示す側面図。
【図8】本発明の第3の実施の形態の超音波治療器の一部を断面にして示す側面図。
【図9】本発明の第3の実施の形態の超音波治療器の湾曲変形部の内部構成を示す要部の縦断面図。
【図10】第3の実施の形態の超音波治療器のコネクタ部の向きを変更した状態を示す側面図。
【符号の説明】
3…超音波振動子ユニット、7…超音波振動子、9…第1のコネクタ部(接続部)、10…第2のコネクタ部(接続部)、13…着脱ケーブル、14…ケーブル側コネクタ。
Claims (4)
- 超音波振動を発生する超音波振動子が内蔵される超音波振動子ユニットと、前記超音波振動子に電力を供給するケーブルとを備えた超音波治療器において、
前記超音波振動子ユニットに前記ケーブルを着脱自在に接続する為の複数の接続部を設けたことを特徴とする超音波治療器。 - 前記複数の接続部は、前記超音波振動子ユニットの後端部に配置された第1の接続部と、前記超音波振動子ユニットの側部に配置された第2の接続部とを有することを特徴とする請求項1に記載の超音波治療器。
- 超音波振動を発生する超音波振動子が内蔵される超音波振動子ユニットと、前記超音波振動子に電力を供給するケーブルとを備えた超音波治療器において、
前記超音波振動子ユニットの後端部に前記ケーブルを着脱自在に接続する為の接続部を配置し、
前記超音波振動子ユニットの内部に配置された前記超音波振動子と前記接続部との間に前記接続部の向きを変更させる湾曲変形部を設けたことを特徴とする超音波治療器。 - 前記湾曲変形部は、前記超音波振動子ユニットのユニットケースを軟性部材によって形成したものであることを特徴とする請求項3に記載の超音波治療器。
Priority Applications (1)
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JP2003061753A JP2004267444A (ja) | 2003-03-07 | 2003-03-07 | 超音波治療器 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR102157796B1 (ko) * | 2019-12-21 | 2020-09-18 | 주식회사 메타바이오메드 | 전원의 탈착이 가능한 초음파 수술장치 |
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2003
- 2003-03-07 JP JP2003061753A patent/JP2004267444A/ja not_active Withdrawn
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JP2021041598A (ja) * | 2019-09-10 | 2021-03-18 | キヤノン株式会社 | 記録装置 |
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WO2021125482A1 (ko) * | 2019-12-21 | 2021-06-24 | 주식회사 메타바이오메드 | 전원의 탈착이 가능한 초음파 수술장치 |
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