JP2004267282A

JP2004267282A - 無煙ロースターの排ガス冷却構造

Info

Publication number: JP2004267282A
Application number: JP2003058696A
Authority: JP
Inventors: Toshio Kojima; 寿夫小嶋
Original assignee: Shinpo KK
Current assignee: Shinpo KK
Priority date: 2003-03-05
Filing date: 2003-03-05
Publication date: 2004-09-30
Anticipated expiration: 2023-03-05
Also published as: JP3626953B2

Abstract

【課題】無煙ロースター内の内外箱等が過熱状態になり易い。
【解決手段】テーブル２の下方に配設した、上方開口部５を有する外箱３の内部に内箱７を配設し、テーブル２に形成した開口部４の内周面と内箱７の上部の隙間の上方に被冠部材９を載置し、外箱３と内箱７の間に形成した吸引空間１０の上部を、被冠部材９の下部に設けた仕切壁１１で内外方部位に区切ると共に、内方部位の排ガス吸引流路１０ａに排ガスの吸引孔１２、１２ａ …を、外方部位の外気吸引流路１０ｂに外気の吸引開口部１３を形成する。排ガス吸引時に、外気が吸引開口部１３から外気吸引流路１０ｂ内に吸引されて、外箱３の内壁面に沿う様に流れて、排ガス吸引流路１０ａからの高温状態の排ガスが外箱３内面に直接接触せず、而も内面に排ガス中に含有される油脂類等が付着せず、外箱３が過熱しない。
【選択図】図３

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、外気を導入し高温状態の排ガスを低温化することで、内部の過熱を防止する様にした無煙ロースターの排ガス冷却構造に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、無煙ロースターにあっては、焼肉等の調理時に発生する高温状態の燃焼排ガス、焼煙等（以降、排ガスと称する）を、トップリングの吸引孔から吸引流路内に吸引すると共に、油脂回収装置で含有油脂、オイルミストを吸着させて濾過した後、排気ダクトを通って外部脱臭装置を通過させ除塵処理して外部排出される。
又、清掃点検時期等を確認するための監視装置として、ロースター稼働時間の積算したり、アウターケーシングの温度センサを設置すると共に、使用警告、緊急ガス遮断等の機能を備えて、火災事故などの未然に防止する対策を講じたものも見受けられ、アウターケーシング用の温度センサで絶えず温度監視を行い、トップリングからの吸い込み風量不足、排気ダクト系の閉塞、排気経路内での火災発生に伴う過熱安全装置としての作動として、ガス遮断、ブザー警告、ファイヤーダンパ、排気ファンの連動操作機能を設けている。
【０００３】
研究開発段階や出願段階で先行技術調査を行っておらず、記載すべき先行技術文献を知りません。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記監視装置はあくまでもロースターの状況を監視、警告するための装置であることから、日常的な適切な清掃点検が不可欠であるが、それを疎かにすると、油脂回収装置に油脂類が蓄積したり、排気ダクト系が閉塞し、トップリングからの吸い込み風量が不足してしまって、無煙ロースター内の内外箱等が過熱状態になり、このような状況下で調整燃焼面での焚き火現象が生じた場合、吸い込んだ直火や高熱な燃焼ガスが油脂回収部を直撃し、日頃蓄積された油脂類に引火して、ダクト火災などが発生する危険性が高いなど、解決せねばならない課題があった。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記従来技術に基づく、無煙ロースター内の内外箱等が過熱状態になってしまう課題に鑑み、テーブル下方に配設した、上方開口部を有する外箱の内部に内箱を配設し、テーブルに形成した開口部の内周面と内箱の上部の隙間の上方に被冠部材を載置し、外箱と内箱の間に形成した吸引空間の上部を、被冠部材の下部に設けた仕切壁で内外方部位に区切ると共に、内方部位の排ガス吸引流路に、排ガスの吸引孔を、外方部位の外気吸引流路に外気吸引開口部を形成し、排ガス吸引時に、外気が吸引開口部から外気吸引流路内に吸引されて、外箱の内壁面に沿う様に流れて、内周部位からの高温状態の排ガスが外箱内面に直接接触せず、該内面に排ガス中に含有される油脂類等が付着しない様にしたことによって、外箱を過熱させない様にして、上記課題を解決する。
【０００６】
【発明の実施の形態】
以下本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。
図１、２は、本発明に係る排ガス冷却構造を具備した２種類の無煙ロースターの要部拡大断面図であり、無煙ロースター１の上部のテーブル２の下方に外箱３を配置すると共に、外箱３の上部に上方開口部５を形成すると共に、該上方開口部５の外周側に周壁部６を形成し、該周壁部６の上端部をテーブル２の開口部４内に配置している。又、外箱３の内部に上方開口状の内箱７を配設し、該内箱７内に加熱部８を配設すると共に、該加熱部８の上方に、焼き網、ロストル等の載置調理手段８ａを配置している。
【０００７】
テーブル２における開口部４の内周面と内箱７の上部の隙間の上方に被冠部材９を載置し、該被冠部材９の下部に、外箱３と内箱７の間に配置する仕切壁１１を設け、吸引空間１０における仕切壁１１より内方部位を排ガス吸引流路１０ａ、外方部位を外気吸引流路１０ｂとし、排ガス吸引流路１０ａの外壁部に、燃焼排ガス、焼煙の吸引孔１２、１２ａ …を形成すると共に、外気吸引流路１０ｂの上部又は外側部に外気（室内空気）の吸引開口部１３を形成して、本発明に係る排ガス冷却構造としている。
【０００８】
以下、本発明に係る排ガス冷却構造について具体的に説明する。
図３に示す第１の実施例にあっては、外箱３における周壁部６を上端側で拡開させて、テーブル２における開口部４の内周面に接面させ、テーブル２の開口部４内に設置した載置リング１４及び内箱７の上部に配設したトップリング１５により上記被冠部材９を構成している。
載置リング１４は、外周側の鍔部１６の内周部にトップリング１５の載置段部１７を形成すると共に、該載置段部１７の内周側部位を上記仕切壁１１とし、鍔部１６に形成した複数個の孔を吸引開口部１３としている。又、仕切壁１１にあっては、内方且つ下方への傾斜部位１１ａの下端側より下方へ垂直部位１１ｂを連続形成している。
トップリング１５は、内箱７の上端に面接触状とした内側の立設周壁１８の上端より外方且つ上方へ連続形成した傾斜壁１９に上記吸引孔１２、１２ａ …を形成し、傾斜壁１９の外周部に、載置リング１４の載置段部１７への着座壁２０を垂下形成している。
尚、トップリング１５の外側に環状のトップバイザー２１を配置し、該トップバイザー２１は、載置リング１４の載置段部１７への着座壁２２の上部より内方且つ上方への傾斜部２３を一体形成している。
【０００９】
図４、５に示す第２、３の実施例にあっては、上記第１の実施例と同様の載置リング１４及びトップリング１５を有しているが、周壁部６の上端側に吸引開口部１３を形成し、該吸引開口部１３は、図４に示す様な周壁部６に設けた複数個の孔であったり、図５に示す様な周壁部６と載置リング１４間の隙間とし、前者の場合、周壁部６の上端部はテーブル２の開口部４の内周面に接面させ、後者の場合、周壁部６の上端部をテーブル２の開口部４の内周面より離間させている。
図５に示す第３の実施例においては、テーブル２の下面と及び外箱３の上面が接面し、周壁部６の上端側に吸引開口部１３を形成すると共に、テーブル２における開口部４の内周面で開口させた外気供給孔２４を形成している。
【００１０】
外箱３の下部に連結筒２６を形成して外箱３を下方開口させ、連結筒２６の下部に外側への折返し部２７を形成している。
他方、床下から立設した排気ダクト２８の上端にして、連結筒２６の直下部に上方開口状の油脂回収ボックス２９を上下可能に取り付けると共に、該油脂回収ボックス２９内に油脂吸着体３０を配置している。
又、油脂回収ボックス２９の上部にムービングダクト３１を上下動可能に設けると共に、該ムービングダクト３１の上部に、連結筒２６の折返し部２７に対応する拡開部３２を形成して、折返し部２７及び拡開部３２間に拡狭可能な空気導入開口部３３を形成する様にしている。
【００１１】
そして、排気ダクト２８に作用する吸引力により、調理物載置手段８ａ近傍から立ち上がる焼煙、油粒子等のミストを含む排ガスは、トップリング１５の吸引孔１２、１２ａ …から吸引されて吸引空間１０を流通し、連結筒２６を介して油脂回収ボックス２９内に流入して、油脂吸着体３０により油脂分、オイルミスト等が除去されて排気ダクト２８内に流入して、除塵処理等を行った後外部排出される様になっている。
【００１２】
尚、無煙ロースター自体の形態は、図１に示す様な並列形態のものと、図２に示す直列形態のもののどちらでも良い。
【００１３】
次に本発明に係る無煙ロースターの排ガス冷却構造の作用について説明する。
排気ダクト２８に作用する吸引力により外気が、吸引開口部１３から又は外気供給路２５及び空隙部２４を介して吸引開口部１３から外気吸引流路１０ｂ内に吸引されて下流側に引かれるが、外箱３の内壁面に沿う様に流れることから、外箱３と排ガス吸引流路１０ａからの高温状態の排ガスの間に外部空気層が形成されて、排ガスが外箱３の内面に接触せず、該内面に排ガス中に含有される油脂類等が付着せず、外箱３が過熱しない。つまり、排ガス中に含有される油脂類等は、日常的に清掃する被冠部材９（載置リング１４）における仕切壁１１の内壁面に付着することになる。
特に第１実施例の場合、トップバイザー２１があることで、排ガスは吸引孔１２、１２ａ …側へ誘導されて、吸引開口部１３からは殆ど吸引されない。
尚、周壁部６及び仕切壁１１を下端側で縮径させることで、排ガス吸引流路１０ａ及び外気吸引流路１０ｂが狭くなって、吸引孔１２、１２ａ …及び吸引開口部１３に作用する吸引力を向上させる。
【００１４】
排気経路通過過程において、高温状態の排ガスが低温状態の外気と混合されて低温化され、更に空気導入開口部３３から吸引された外気により低温化されることから、オイルミストが液化するため、油脂吸着体３０により効率良く吸着除去可能になる。
而も、外気が空気導入開口部３３からムービングダクト３１内に吸引されて下流側に引かれるが、ムービングダクト３１及び油脂回収ボックス２９の内壁面に沿う様に流れることから、ムービングダクト３１及び油脂回収ボックス２９と外箱３の連結筒２６からの排ガスの間に外部空気層が形成されて、排ガスがムービングダクト３１及び油脂回収ボックス２９の内面に直接接触せず、該内面に排ガス中に含有される油脂類等が付着しない。
又、１個の排気ファン（図示せず）で複数台の無煙ロースター１の排ガス吸引を行うために各吸引力に差異が生じてしまうことから、吸引力が最も低い無煙ロースター１に必要吸引力を与えるために排気ファン（図示せず）の出力を上げてしまうと、他の無煙ロースター１における特に吸引孔１２、１２ａ …から必要以上の外気（室内空気）が吸引されてしまって、調理面の温度低下を招来してしまうが、各無煙ロースター１における外箱３側の連結筒２６とムービングダクト３１間の空気導入開口部３３を拡狭し空気導入開口部３３からの外気吸引量を調節することで、全ての無煙ロースター１の吸引力を略一定にする様にしている。
【００１５】
【発明の効果】
要するに本発明は、テーブル２の下方に配設した、上方開口部５を有する外箱３の内部に内箱７を配設し、テーブル２に形成した開口部４の内周面と内箱７の上部の隙間の上方に被冠部材９を載置し、外箱３と内箱７の間に形成した吸引空間１０の上部を、被冠部材９の下部に設けた仕切壁１１で内外方部位に区切ると共に、内方部位の排ガス吸引流路１０ａに排ガスの吸引孔１２、１２ａ …を、外方部位の外気吸引流路１０ｂに外気の吸引開口部１３を形成したので、外気吸引流路１０ｂ内に吸引された外気が外箱３の内面に沿って流れることから、排ガス吸引流路１０ａ内に吸引された排ガスが外箱３の内面に接触せず、外箱３の温度上昇を抑えることが出来ると共に、外箱３内面への含有油脂類の付着を防止出来るため、例え焚き火現象が発生して吸い込んだ直火は排気経路内への付着油脂に接触する前に消えてしまって、ダクト火災の発生を防止することが出来、稼働中におけるファイヤーダンパ等の安全装置の作動による緊急停止を可能な限り回避することが出来る。
特に、図１に示す無煙ロースター１の場合、油脂回収ボックス２９の上流側に広い攪拌スペースを確保出来るため、排ガスを外気と効率良く攪拌して排ガスの低温化及び稀釈効果を具備させることが出来る。
又、排ガス中に含有される油脂類等は、日常的に清掃する被冠部材９（載置リング１４）における仕切壁１１の内壁面に付着することから、無煙ロースター１内に蓄積する油脂を極めて微量に抑えることが出来るため、火災の主要因が無くなって更なる火災防止効果を具備させることか出来る。
【００１６】
外箱３をテーブル２の下面又はテーブル２における開口部４の内周面に接面させ、被冠部材９に形成した孔を外気吸引開口部１３としたので、外気（室内空気）を確実に外気吸引流路１０ｂ内に吸引することが出来る。
又、外箱３をテーブル２の下面又はテーブル２における開口部４の内周面に接面させ、テーブル２に形成して外気吸引流路１０ｂで開口する孔を外気吸引開口部１３としたり、或いは外箱３とテーブル２の間に隙間を形成し、外箱３における上方開口部５の開口縁部と被冠部材９間の隙間を吸引開口部１３としたので、排ガス吸引流路１０ａの吸引孔１２、１２ａ …と外気吸引流路１０ｂの吸引開口部１３を完全に隔離した位置に配置することが出来るため、低温状態の外気を確実に吸引空間１０内に吸引出来、よって高温状態の排ガスを更に効率良く低温化することか出来る。
又、請求項４記載のものにあっては、給気スリット（図示せず）を多数形成した、外箱３より外側のキャビネット３４内の調理時に必要な二次空気を利用することから、余分に給気スリットを形成せねばならないが、請求項２、３記載のものにあっては、室内空気を吸引するため、必要以上の給気スリットを形成する必要がない等その実用的効果甚だ大である。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明に係る排ガス冷却構造を有する並列式の無煙ロースターの要部拡大断面図である。
【図２】本発明に係る排ガス冷却構造を有する直列式の無煙ロースターの要部拡大断面図であるである。
【図３】排ガス冷却構造の第１実施例を示す拡大断面図である。
【図４】排ガス冷却構造の第２実施例を示す拡大断面図である。
【図５】排ガス冷却構造の第３実施例を示す拡大断面図である。
【符号の説明】
２テーブル
３外箱
４開口部
５上方開口部
７内箱
９被冠部材
１０吸引空間
１０ａ排ガス吸引流路
１０ｂ外気吸引流路
１１仕切壁
１２、１２ａ … 吸引孔
１３吸引開口部
２４外気供給孔

Claims

テーブル下方に配設した、上方開口部を有する外箱の内部に内箱を配設し、テーブルに形成した開口部の内周面と内箱の上部の隙間の上方に被冠部材を載置し、外箱と内箱の間に形成した吸引空間の上部を、被冠部材の下部に設けた仕切壁で内外方部位に区切ると共に、内方部位の排ガス吸引流路に、排ガスの吸引孔を、外方部位の外気吸引流路に外気吸引開口部を形成したことを特徴とする無煙ロースターの排ガス冷却構造。
外箱をテーブルの下面又はテーブルにおける開口部の内周面に接面させ、被冠部材に形成した孔を外気吸引開口部としたことを特徴とする請求項１記載の無煙ロースターの排ガス冷却構造。
外箱をテーブルの下面又はテーブルにおける開口部の内周面に接面させ、外箱における上方開口部の開口縁部と被冠部材間の隙間を吸引開口部とすると共に、テーブルにおける開口部の内周面で開口する外気供給孔をテーブルに形成したことを特徴とする請求項１記載の無煙ロースターの排ガス冷却構造。
外箱とテーブルの間に隙間を形成し、外箱における上方開口部の開口縁部と被冠部材間の隙間を吸引開口部としたことを特徴とする請求項１記載の無煙ロースターの排ガス冷却構造。