JP2004267002A - セネッセンスマーカープロテイン30欠損動物、抗体およびその作製方法 - Google Patents

セネッセンスマーカープロテイン30欠損動物、抗体およびその作製方法 Download PDF

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Abstract

【課題】SMP30遺伝子の機能が欠損した非ヒト動物、該動物を用いた抗体およびそれ等の作製方法を提供する。
【解決手段】染色体SMP30遺伝子の少なくとも一部のDNA配列を、欠失させるか、他の配列に置換するか、または当該遺伝子内に他の配列を挿入することにより、機能が欠損した変異型SMP30遺伝子を作製する。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はSMP30(Senescence Marker Protein 30)の機能が欠損した新規な系統の動物とその作出法、及び本発明による動物を用いて作製した抗体とその作出法に関する。
【0002】
【従来の技術】
発生工学的技術の発展と分子生物学の知識の蓄積に伴い、遺伝子を人為的に操作し、動物個体へ導入して、種々の遺伝子改変動物の作製が可能となっている(Gordonら、Science、第214巻、1244〜1246頁、1981年)。これらはいわゆる遺伝子組換え(トランスジェニック)動物と呼ばれ、医学・生物学領域で様々な応用が期待され、特に、遺伝子操作により特定の蛋白質を欠損させた動物モデルは、クローニングされた遺伝子の、生体内での生理学的機能や、疾患との関連性の解析において、最も強力な手段のひとつとされている。
【0003】
例えばマウスではES細胞(Embryonic Stem Cell;胚性幹細胞)において、遺伝子の相同的組換えを利用する手法により、遺伝子および遺伝子産物欠損マウス(いわゆるノックアウトマウス)の作製が可能である(Kollerら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA、第86巻、8927〜8931頁、1989年)。
【0004】
一般に、特定の遺伝子産物を欠損させる方法としては、目的とする蛋白質をコードする遺伝子を破壊することが行われる。具体的には破壊する標的遺伝子のクローニングを行い、その遺伝子内部に挿入するターゲッテイングベクターを作製する。このベクターはマウスES細胞に導入され、相同的組換えが行われる。組換えが生じたES細胞を受精卵の8細胞期胚に吸着させ、あらかじめ偽妊娠させておいた仮親の卵管に移植し、出生させる。その後出生したマウスの尾部よりDNAを抽出し、PCR法(Polymerase Chain Reaction)あるいはサザンハイブリダイゼーションにより標的遺伝子の組換えを確認する。このマウスをさらに退交配し、純系のノックアウトマウス系として確立する。ノックアウトマウスの作製方法の詳細は、Current Protocols in Molecular Biology(John Wiley & Sons, Inc.)や、実験医学別冊 バイオマニュアルシリーズ 8「ジーンターゲッテイング;ES細胞を用いた変異マウスの作製」(相沢慎一著:羊土社)に記載されている。
【0005】
破壊される遺伝子は必ずしも目的とする蛋白質をコードする遺伝子に限定されない。ある特定遺伝子について、その転写から翻訳にいたる一連の過程のいずれか、あるいは、その遺伝子産物(蛋白質)が正常に機能するために、翻訳後のプロセッシングが必要であるなら、その過程のいずれかを阻害するような遺伝子の改変も、当該蛋白質の欠損となる。この場合どの過程が阻害されるかによって、当該蛋白質がまったく産生されなかったり、あるいは産生されても機能しない等の様々な表現型を示す。
【0006】
こうして作製されたノックアウトマウスには通常生殖細胞を含めた全ての細胞に外来遺伝子により破壊された遺伝子が組み込まれており、メンデルの法則に従って正確に子孫に伝達される。即ち1匹のノックアウトマウスは、1つの新しい系統として樹立することができ、繁殖能力が損なわれない限り、交配を繰り返すことによって同じ遺伝的資質を持った実験動物として供給し続けることが可能である。また導入する遺伝子の上流にプロモーターやエンハンサーなどの遺伝子制御領域をつなぐことにより組織特異的に発現を制御することも可能である。
【0007】
一方、SMP30は加齢に伴い減少するラット肝細胞内の蛋白質として1992年に報告され(Fujitaら、Biochim Biophys Acta、第1116巻、122〜128、1992年)、そのアミノ酸配列やcDNA配列もヒト(Fujitaら、Biochim Biophys Acta、第1263巻、249〜252、1995年)、ラット(Fujitaら、Biochim Biophys Acta、第1132巻、297〜305、1992年)、マウス(Fujitaら、Biochim Biophys、 第1308巻、49〜57、1996年)や、ラビット、ウシ、ニワトリ、ヒキガエル(toad)(Misawaら、Int J Mol Med、第6巻、191〜196、2000年) においてすでに決定されている。またマウスについてはジェノミックDNA配列と構造も報告された(Fujitaら、Biochim Biophys、 第1308巻、49〜57、1996年)。Fujita・Maruyamaら以外の研究グループも遅れて同一の物質のクローニングを行いregucalcinと称しているが、以下、SMP30という名称で統一する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
加齢に伴い各臓器では多様な病変を発症する。内的あるいは外的刺激により臓器を構成する細胞は障害を受ける。その際に重要な細胞内事象は細胞内カルシウムの上昇である。細胞内カルシウムは種々の細胞機能に必須なイオンではあるが過剰な上昇は細胞膜障害を始めとして細胞機能を著しく低下させる。従って細胞機能の維持において細胞内カルシウムの恒常性維持は必須である。
【0009】
SMP30は新しいタイプのカルシウム結合蛋白質であり、細胞膜カルシウムポンプを活性化することにより細胞内カルシウムの恒常性を保つ生物機能を持っていることが知られている。しかしながら、ヒトを含めた生物種におけるSMP30の働きの詳細・機序は十分に解明されておらず、特に疾患との関連、各種病態への関与等、解明すべき点が数多く残されている。また一般に生物学的解析においては、抗体の作製が必須であるが、SMP30においてはいまだ反応性の高い抗体、特にモノクローナル抗体が得られていない。これはSMP30が異種動物間で非常に高い相同性を示していることが原因と考えられる。これらの問題を解決する上で、SMP30が欠損した動物モデルの提供が必須である。
【0010】
従って、本発明の目的は、SMP30が欠損した非ヒト動物を提供することである。また、当該動物を用いて、反応性の高い抗体を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、相同組換えを利用してSMP30が欠損している動物を人為的に作出することに成功した。
【0012】
即ち、本発明の、SMP30欠損動物の第1の態様は、SMP30の機能が欠損したSMP30欠損動物である。
【0013】
本発明のSMP30欠損動物の第2の態様は、前記SMP30の機能の欠損が、染色体SMP30遺伝子における他の配列の挿入によるものであることを特徴とする、SMP30欠損動物である。
【0014】
本発明のSMP30欠損動物の第3の態様は、前記SMP30の機能の欠損が、染色体SMP30遺伝子の少なくとも一部のDNA配列を欠失させるか、あるいは他の配列に置換することによるものであることを特徴とする、SMP30欠損動物である。
【0015】
本発明のSMP30欠損動物の第4の態様は、前記SMP30の機能の欠損が、染色体SMP30遺伝子の転写と翻訳を含むSMP30発現の過程またはSMP30のプロセッシングの過程に関わる遺伝子産物をコードする他の遺伝子の少なくとも一部のDNA配列を欠失させるか、他の配列を挿入するか、あるいは他の配列に置換することによるものであることを特徴とする、SMP30欠損動物である。
【0016】
本発明のSMP30欠損動物の第5の態様は、前記SMP30の欠損が、染色体SMP30遺伝子の一部における薬剤耐性遺伝子の挿入によるものであることを特徴とする、SMP30欠損動物である。
【0017】
本発明のSMP30欠損動物の第6の態様は、前記薬剤耐性遺伝子が、染色体SMP30遺伝子のエキソンに挿入されたネオマイシン耐性遺伝子であることを特徴とする、SMP30欠損動物である。
【0018】
本発明のSMP30欠損動物の第7の態様は、SMP30欠損動物が、非ヒト動物またはその子孫であることを特徴とする、SMP30欠損動物である。
【0019】
本発明のSMP30欠損動物の第8の態様は、前記非ヒト動物が哺乳類であることを特徴とする、SMP30欠損動物である。
【0020】
本発明のSMP30欠損動物の第9の態様は、前記非ヒト動物がげっ歯類であることを特徴とする、SMP30欠損動物である。
【0021】
本発明のSMP30欠損動物の第10の態様は、前記非ヒト動物がマウスであることを特徴とする、SMP30欠損動物である。
【0022】
本発明の抗体の第1の態様は、SMP30の機能が欠損したSMP30欠損動物を免疫して得られた抗体である。
【0023】
本発明の抗体の第2の態様は、前記抗体が、ヒトSMP30またはその一部に反応を示す、モノクローナル抗体であることを特徴とする、抗体である。
【0024】
本発明のSMP30欠損動物作製方法の第1の態様は、染色体SMP30遺伝子の少なくとも一部のDNA配列を欠失させるか、他の配列を挿入するか、あるいは他の配列で置換することによる、SMP30欠損動物の作製方法である。
【0025】
本発明のSMP30欠損動物作製方法の第2の態様は、染色体SMP30遺伝子の発現の過程またはSMP30のプロセッシングの過程に関わる遺伝子産物をコードする、染色体上の他の遺伝子の少なくとも一部のDNA配列を欠失させるか、他の配列を挿入するか、あるいは他の配列で置換することによる、SMP30欠損動物の作製方法である。
【0026】
本発明の抗体作製方法の第1の態様は、SMP30の機能が欠損した動物を免疫して抗体を作製することを特徴とする、抗体の作製方法である。
【0027】
本発明の抗体作製方法の第2の態様は、前記抗体が、ヒトSMP30またはその一部に反応を示す、モノクローナル抗体であることを特徴とする、抗体の作製方法である。
【0028】
【発明の実施の形態】
SMP30遺伝子については、前述のように、ヒト、マウス、ラット、ウサギ、ウシ、ニワトリ、カエル等からそのcDNAがクローニングされ、cDNA配列及びコード蛋白質(SMP30)のアミノ酸配列が報告されている(前述Fujitaら、またはMisawaらの論文)。またマウスでは染色体上のSMP30遺伝子の構造も報告されている(Fujitaら、Biochim Biophys 第1308巻、49〜57、1996年)。これらのSMP30はすべて299アミノ酸からなり、約70%〜92%の高い相同性を示し、特にマウスとヒトでは89%、マウスとラットでは94%と高値であった(Fujitaら、Biochim Biophys 第1308巻、49〜57、1996年)。
【0029】
本発明における、SMP30またはそれをコードするSMP30遺伝子は、既報のヒト、マウス、ラット、ウサギ、ウシ、ニワトリ等のSMP30のアミノ酸配列、SMP30遺伝子のcDNA配列またはジェノミックDNA配列と相同性を有するものであれば、既報の配列以外のものや、これらの動物由来以外のものも含まれる。このようなSMP30またはそれをコードするSMP30遺伝子としては、例えば(1)既報の、NCBIアクセス番号Q64374(European Molecular Biology Laboratory(EMBL)に記載されたマウスのアミノ酸配列(SEQ ID No:1)を有する蛋白質またはそれをコードする遺伝子、(2)既報の、NCBIアクセス番号Q64374(EMBL)に記載されたマウスのアミノ酸配列(SEQ ID No:1)において、1もしくは数個のアミノ酸残基が付加、欠失もしくは置換されたアミノ酸を有する蛋白質またはそれをコードする遺伝子、が挙げられる。
【0030】
ここでアミノ酸の付加、欠失、もしくは置換は、通常1〜約90個、好ましくは1〜約60個、より好ましくは1〜約30個、さらに好ましくは1〜約15個である。
【0031】
また本発明におけるSMP30は、既報の、NCBIアクセス番号Q64374(EMBL)(SEQ ID No:1)に記載されたマウスのアミノ酸配列と通常70%以上、好ましくは80%以上、より好ましくは90%以上、さらに好ましくは95%以上のアミノ酸配列の相同性を有する。
【0032】
また本発明におけるSMP30遺伝子cDNAは、NCBIアクセス番号U28937(DDBJ)(SEQ ID No:2)に記載されたcDNA配列と通常60%以上、好ましくは70%以上、より好ましくは80%以上、さらに好ましくは90%以上の塩基配列上の相同性を有する。
【0033】
本発明において「SMP30の機能が欠損した非ヒト動物」(以下、SMP30欠損動物と称する。)とは、染色体上に導入された変異により、SMP30が産生されないか、あるいは機能が欠損した変異型SMP30を産生する非ヒト動物を意味する。SMP30の欠損は、機能が欠損した変異型SMP30遺伝子を有することに起因するのが最も一般的であり、遺伝子工学的にも手法が確立している。本発明においても、変異型SMP30遺伝子を有するSMP30欠損動物を、その実施の一例としてあげている。
【0034】
機能が欠損した変異型SMP30遺伝子としては、変異のない正常遺伝子と比較して、遺伝子発現が抑制されるか、または遺伝子産物の活性が少なくとも一部失われた遺伝子が挙げられる。典型例としては、遺伝子発現が完全に抑制されるか、または遺伝子産物の活性が完全に消失した遺伝子が挙げられる。
【0035】
本発明の動物としては、その構成細胞のすべてにおいて、変異型SMP30遺伝子が染色体上で、ホモの状態で存在しているもの(ホモ欠損動物)、またはヘテロの状態で存在しているもの(ヘテロ欠損動物)が挙げられる。また、その構成細胞の一部のみにおいて変異型SMP30遺伝子がホモまたはヘテロの状態で存在する、キメラ動物も挙げられる。
【0036】
非ヒト動物としては、例えば、マウス、ラット、ウサギ、ブタなどの哺乳動物、ニワトリなどの鳥類、カエルなどの両生類、などが挙げられる。これらのうちマウスやラットなどのげっ歯類動物は、ライフサイクルが短く繁殖が容易であり、遺伝的欠損動物の作製技術も確立していることなどの点で有利であるため、好ましい。
【0037】
本発明のSMP30欠損動物は、最も一般的な方法として、染色体のSMP30遺伝子に人為的に変異を導入し、その機能を欠損させることにより作製できる。具体的には、染色体上のSMP30遺伝子の少なくとも一部のDNA配列を欠失させるか、他の配列に置換することにより、SMP30遺伝子の機能を欠損させることができる。
【0038】
欠失または他の配列を挿入・置換させる部位(ターゲット部位)は、プロモーター領域、非翻訳領域、翻訳領域などのいずれであってもよい。これらのどの部分をターゲットとするかによって、SMP30遺伝子の転写産物(mRNA)が産生されなくなったり、転写産物を不安定化したりすることが可能である。また活性の失ったSMP30(蛋白質)やその断片を産生させることもできる。遺伝子の機能を完全に欠損させるには、プロモーター領域または翻訳領域をターゲットとすることが好ましい。
【0039】
前記のような染色体上のSMP30遺伝子への変異導入は、遺伝子相同組換えにより実施できる。具体的には、例えば以下のように実施できる。
【0040】
まず相同組換えに使用するターゲッテイングベクターを作製する。ターゲッテイングベクターには相同組換えによって置き換える、染色体由来のSMP30遺伝子の全部または一部と、マーカー遺伝子を含む。マーカー遺伝子の上流と下流は、SMP30遺伝子の、挿入しようとする部分と相同な塩基配列部位によって囲まれる。
【0041】
前記SMP30遺伝子の全部または一部は、SMP30遺伝子を欠損させようとする動物種の染色体DNAからSMP30遺伝子領域を単離して得られる。例えば定法によりその動物種の染色体DNA(ジェノミックDNA)ライブラリーから、PCR法(Polymerase Chain Reaction)、コロニーハイブリダイゼーション法、プラークハイブリダイゼーション法、あるいはこれらの組み合わせにより、SMP30遺伝子のクローンを得ることができる。
【0042】
ターゲッテイングベクターには、マーカー遺伝子を挿入する。これは、ベクターを細胞内に導入する際に、導入した細胞のみを選択するためのものである。このようなマーカー遺伝子としては、例えばネオマイシン耐性遺伝子(neo)、ジフテリアトキシンAフラグメント遺伝子(DT−A)、ハイグロマイシン耐性遺伝子、テトラサイクリン耐性遺伝子、ストレプトマイシン耐性遺伝子、ヘルペスウイルスチミジンキナーゼ遺伝子(HSV−tk)等、通常の薬剤耐性選択に用いる遺伝子を用いることができる。例えばネオマイシン耐性遺伝子が導入された細胞は、G418などのネオマイシンに耐性を示すので、細胞の培養の際にネオマイシンを加える事によって、ベクターを含む細胞のみを選択できる。
【0043】
また、SMP30遺伝子にレポーター遺伝子を挿入してもよい。これはターゲッテイングベクターを導入した細胞内や、目的とするSMP30欠損動物の細胞内でのSMP30遺伝子の転写活性をモニターするためのものである。この場合、挿入する非相同的配列部分にSMP30遺伝子とレポーター遺伝子の翻訳フレームが一致するように設計する。レポ−ター遺伝子は一般に用いられるものでよく、例えばlacZ(大腸菌−ガラクトシダーゼ)遺伝子、CAT(クロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ)遺伝子、GUS(竅|グルコニダーゼ)遺伝子、ルシフェラーゼ遺伝子、エクオリン遺伝子、タウマリン遺伝子等を用いることができる。
【0044】
さらにベクターが細胞内で非相同的組換えを起こした場合に細胞が死滅するようなDT−Aカセットを加えることも可能である。これによってターゲッテイングベクターが目的の染色体領域に組み込まれた細胞を、通常より高い割合で選択することができる。
【0045】
相同組換え用ターゲッテイングベクターは以下のように構築する。即ち、前述のようにして単離した染色体由来SMP30を適当な制限酵素で切断して得られた断片を、マーカー遺伝子、レポーター遺伝子、DT−Aカセット等と適当な順序で連結させる。この時に必要ならば合成したリンカーDNAを用いてもよい。また、単離した染色体由来SMP30遺伝子は、必要に応じてPCR法等により断片の一部を増幅することも可能である。相同組換え用ターゲッテイングベクターは、通常のDNA組換え技術により容易に作製することができる。
【0046】
次に、相同組換え用ターゲッテイングベクターを、直線化して、適当な細胞へ導入する。細胞は、潜在的に全ての細胞に分化し得るものを用いる。例えばマウスの場合、受精卵や初期胚、あるいはES細胞(胚性幹細胞)のような培養細胞であるが、このうちES細胞は技術的にも確立していることから最も好ましい。導入する方法は、通常の方法、例えばエレクトロポレーション法、マイクロインジェクション法等が用いられる。
【0047】
ターゲッテイングベクターが取り込まれた細胞は、ベクター内のマーカー遺伝子の発現によって選択できる。例えばマーカーが薬剤耐性遺伝子であれば、適当な期間、薬剤存在下で培養することにより選択できる。選択された細胞内の相同的組換えはPCR法やサザンハイブリダイゼーションによって確認できる。DT−Aカセットを挿入した場合は、通常よりも相同的組換えの割合が上昇するが、いずれにしても挿入確認の際に組換えの部位を確認する必要がある。
【0048】
組換えによって目的DNAが挿入した細胞(例えばES細胞)を8細胞期の宿主胚に凝集法により注入し、胚盤胞期まで発生させた後、これを偽妊娠動物の子宮に移植してキメラの産仔を得る。
【0049】
これらのキメラ動物の産仔で生殖細胞がES細胞に由来するものを野生型と退交配してSMP30遺伝子へテロ欠損動物を得ることができる。また得られたSMP30ヘテロ欠損動物同士を交配してホモ欠損とすることも可能である。これらの動物の遺伝子型は、その動物の体の一部(例えば尾部先端)から得た染色体DNAについて、PCR法やサザンハイブリダイゼーション法等により、解析し確認できる。
【0050】
本発明の動物は、正常な動物と同様な方法により飼育することができる
【0051】
SMP30欠損動物は、SMP30欠損による疾病とその治療法の解明に用いることができる。
【0052】
本発明のSMP30欠損動物を用いることにより、あらゆる種に有効な、反応性の高い抗SMP30抗体を作製することが可能である。例えば、抗体の作製にはマウスやラットを用いるのが一般的であるが、前述のように、SMP30のアミノ酸配列はヒト、マウス、ラット、ウサギ、ウシ等の哺乳動物のみならず、ニワトリやカエル等においても、非常に高い相同性を維持しており(Fujitaら、Mech Ageing Dev、第107巻、271−280、1999年)(Misawaら、Int J Mol Med、第6巻、191〜196、2000年)、抗体を作製するのは容易ではない。しかしこの問題は本発明であるSMP30欠損動物を用いることで解決できる。例えばSMP30欠損マウスに任意の動物種のSMP30を免疫することによって、モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体のいずれにおいても、従来のものより高い反応性を持つ抗体を作製することができる。さらにこの抗体は、SMP30のアミノ酸配列が異なる種においても高い相同性が維持されていることから、あらゆる種において有効である可能性が極めて高いと推定される。
【0053】
前述の抗体は、例えば体液・組織中のSMP30量の測定に用いられる。血液、尿、膵液、胃液、胆汁、髄液等、のあらゆる体液や組織にはSMP30が存在しており、各種の臓器障害により量が増減する。これらは抗SMP30抗体を用いて測定することができる。測定方法としては、ELISAやサンドイッチ法等、一般的測定方法のいずれを用いてもよい。開発された測定方法は、前述のとおり種を超えて有効であり、例えばヒトのみならず、家畜、ペット、実験動物等に用いることも可能である。
【0054】
また前述の抗体は、定法により、病理学的組織診断において免疫組織学的に利用することが可能である。
【0055】
SMP30は、ほぼ全身の臓器に発現しているが、特に薬剤障害の主要な標的臓器である肝細胞及び腎尿細管上皮細胞には強い発現がある。SMP欠損動物においてはこれらの標的細胞が薬物障害に対して脆弱となるので、医薬品のこれらの臓器に対する副作用を高感度で検出することが可能である。SMP30が欠損した動物は、医薬品開発における副作用の高感度検出モデルとして有効である。
【0056】
動物実験において、酸化ストレスによってSMP30の発現が低下することが知られている。またSMP30の発現は加齢に伴い減少し、その結果血中SMP30蛋白質量も低下することから(Fujitaら、Biochim Biophys Acta、第1308巻、49〜57、1996年)、酸化ストレスによって細胞の老化が亢進していることが推定される。このことから、例えば血中SMP30蛋白質量を測定することにより、SMP30の発現の低下を、老化度のパラメーターとして用いることができる。
【0057】
SMP30欠損動物の表皮細胞ではフィラグリンの分解が低下し、保水性が大きい遊離アミノ酸量が減少する。SMP30測定法やSMP30欠損動物等を組合せて、皮膚の保水性を亢進させる医薬品や化粧品の開発が可能である。
【0058】
肝癌細胞にSMP30cDNAを移入することによって癌細胞の分化が生じる。SMP30欠損動物及び抗SMP30抗体を用いて、SMP30抑制による癌細胞の分化・誘導の制御、即ち、癌細胞の保存的療法に応用が可能となる。
【0059】
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0060】
【実施例】
実施例1 SMP30遺伝子欠損動物作製用DNA断片の調製
ラットのSMP30のcDNAであるλSMP8(NCBIアクセス番号;X69021(DDBJ))(Fujitaら、Biochim Biophys Acta、第1132巻、297〜305、1992年)をEcoRI/PstIによって制限酵素処理して得られた、ラットSMP30cDNAの全コーデイング領域を含む、約1KbpのDNA断片をプローブとして、129/SV系統マウス由来のゲノムライブラリー(Stratagene社製、λファージ)についてプラークハイブリダイゼーションにより、マウスSMP30遺伝子(約14Kbp)をクローニングした(図1)。これを制限酵素ClaIで消化し、第1エクソンと第2エクソンを含む約6Kbpの断片を含む約14KbpのClaI断片(長腕)を得た。
【0061】
さらにC57BL/6マウス由来ジェノミックDNAのpGM6SMP30(NCBIアクセス番号; U32170(DDBJ))(Fujitaら、Biochim Biophys 第1308巻、49〜57、1996年)を鋳型として、センスプライマー(SEQ ID No:3)を第3エクソンのClaIから3’方向に、その下流約2Kbp部位にアンチセンスプライマー(SEQ ID No:4)を5’方向に設定し、約2Kbp断片(短腕)をPCR法により調製した(図1)。なお上記鋳型に用いたDNA断片の配列は決定されていないので、その対応する部分を含む領域のみDNA配列を決定し、さらにその5’端をSalI断端となるように配列を加えて、アンチセンスプライマーを設計した。
【0062】
次に3804bpのpMC1neoプラスミド(Stratagene社製)を、XhoIとSalIで消化し、Neo耐性遺伝子とプロモーターを含む、1083bpの断片を得た(図2)。この断片の5’端をアダプターによりSalI断端に改変した。
【0063】
以上3つのDNA断片、即ち、SMP30の長腕と短腕、Neo耐性遺伝子をプラスミドpBluescriptSK+内のマルチクローニングサイトのClaIとSalIの間に長腕、neo、短腕の順に組み込んだ(図3A、B)。
【0064】
次に、このプラスミドから制限酵素NotIとXhoIにより得られる約8.5KbpのDNA断片を、プラスミドpMCDT−A(A+T/pau)(ライフテックオリエント社製、Yagiら、Anal Biochem、第214巻、77〜86、1993年)のNotI/XhoIの間に挿入した(図3C)。その結果図3Dに示すターゲッテイングベクターが得られた。これを通常の方法により大量に調製し、NotIで切断して、SMP30の相同組換えに用いる、直線化したDNAを得た(図3E)。
【0065】
実施例2 ES細胞を用いたSMP30遺伝子の相同組換え
マウス胚性幹細胞(ES細胞)(TT2細胞株、XY染色体)を定法により培養し、エレクトロポレーション法により上記のNotI処理により直線化したターゲッテイングベクターをES細胞に導入した。エレクトロポレーション実施後G418を含有する培地中で選別的に培養し、502個のネオマイシン耐性クローン(ターゲッテイングベクターが導入されたES細胞)を取得した。
【0066】
これら502個のクローンについて、サザンハイブリダイゼーション法により、相同組換えの有無を確認した。即ち、抽出した細胞DNAを、EcoRIにより切断し、電気泳動の後メンブレンに移したDNA断片について32P標識Fプローブでハイブリダイゼーションを行った。野生型(WT)では7.5Kbpのバンドが検出されるのに対して相同組換えが生じた細胞(KO)では7Kbpであった(図4)。これは第3エクソン内に挿入されたNeo耐性遺伝子内にEcoRI切断部位が存在するためである。またこのときに使用したFプローブは、マウスSMP30遺伝子の第3エクソンと第4エクソン間から抽出した0.52Kbpの断片である(図1)。502個のネオマイシン耐性クローンを解析した結果、3個(#41、#60、#169)の相同組換えを生じた細胞を検出した。
【0067】
実施例3 SMP30欠損マウスの樹立
妊娠マウスから8細胞期胚を採取するために雌雄のICRマウスを交配させ、プラグを確認し、妊娠したと思われる雌マウスの子宮から杯盤胞を摘出し、8細胞期胚を得て、SMP30遺伝子の相同組換えが生じたES細胞(#41)を凝集法により胚表面に吸着させた。その後さらに1日培養して杯盤胞に発生したものを仮親の子宮に移植した。出生したキメラマウスの遺伝子型をサザンハイブリダイゼーション、PCR法により確認した。具体的には前述のクローンの確認と同様、マウス肝臓から抽出したDNAを制限酵素EcoRIで切断し、7Kbpの断片を確認した。またPCR法による解析では、図4に示すように、野生型マウスではTS3(SEQ ID No:5)とTA4(SEQ ID No:6)を一組のプライマーとして280bpのバンドが、欠損マウスではNEO1(SEQ ID No:7)とTA4の組み合わせによる323bpのバンド及びTS3とTA4の組み合わせによる1363bpのバンドが認められた。
【0068】
SMP30遺伝子において相同組換えが生じたマウスと生じていないマウスそれぞれの肝臓におけるSMP30遺伝子の発現をウエスタンブロット法により解析した。ラットSMP30を家兎に免疫して作製したポリクローナル抗体を用いてウエスタンブロットを行うと、野生型マウスではSMP30の分子量に該当する約30KDaの部位にバンドが認められたが、欠損マウスでは認められなかった。この結果から、SMP30遺伝子の相同組換えにより、SMP30欠損マウスが樹立したことを確認した。
【0069】
【発明の効果】
本発明のSMP30の機能が欠損した動物は、SMP30の生物学的機能の解析、疾病との関連、治療方法の探索に有用である。SMP30は加齢に伴い全身の臓器で減少することから、加齢に伴う疾患の発生機序の解明にも有用である。また肝細胞等が脆弱なため、新薬の副作用スクリーニングとして使用できる。さらにSMP30欠損動物を用いて製作した抗SMP30抗体は、野生型を用いた場合より反応性が高く、種を超えて有効であり、SMP30の測定法の開発その他に広く応用できる。
【0070】
【配列表】
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【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、129/SvマウスよりクローニングしたSMP30遺伝子の概略図である。
【図2】図2は、ターゲッテイングベクター作製に使用した、プロモーターを含むneo耐性遺伝子の概略図である。
【図3】図3は、ターゲッテイングベクター作製の概念図である。
【図4】図4は、相同組換えを検出するPCRシステムの概略図である。

Claims (16)

  1. セネッセンスマーカープロテイン30(SMP30)の機能が欠損したSMP30欠損動物。
  2. 染色体SMP30遺伝子に他の配列を挿入することにより、機能が欠損した変異型SMP30遺伝子を含むことを特徴とする、請求項1に記載のSMP30欠損動物。
  3. 染色体SMP30遺伝子の少なくとも一部のDNA配列を欠失させるか、あるいは他の配列に置換することにより、機能が欠損した変異型SMP30遺伝子を含むことを特徴とする、請求項1に記載のSMP30欠損動物。
  4. 前記SMP30の機能の欠損が、染色体SMP30遺伝子の転写と翻訳を含むSMP30発現の過程またはSMP30のプロセッシングの過程に関わる遺伝子産物をコードする遺伝子の少なくとも一部のDNA配列を欠失させるか、他の配列を挿入するか、あるいは他の配列に置換することによるものであることを特徴とする、請求項1に記載のSMP30欠損動物。
  5. 染色体SMP30遺伝子へ薬剤耐性遺伝子を挿入することにより、機能が欠損した変異型SMP30を含むことを特徴とする、請求項2のSMP30欠損動物。
  6. 前記薬剤耐性遺伝子が、染色体SMP30遺伝子のエキソンに挿入されたネオマイシン耐性遺伝子であることを特徴とする、請求項5のSMP30欠損動物。
  7. 前記SMP30欠損動物が、非ヒト動物またはその子孫であることを特徴とする、請求項1から6のいずれか1項に記載のSMP30欠損動物。
  8. 前記非ヒト動物が哺乳類であることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のSMP30欠損動物。
  9. 前記非ヒト動物がげっ歯類であることを特徴とする、請求項1から6のいずれか1項に記載のSMP30欠損動物。
  10. 前記非ヒト動物がマウスであることを特徴とする、請求項1から6のいずれか1項に記載のSMP30欠損動物。
  11. SMP30の機能が欠損したSMP30欠損動物を免疫して得られた抗体。
  12. 前記抗体が、ヒトSMP30またはその一部に反応を示す、モノクローナル抗体であることを特徴とする、請求項11に記載の抗体。
  13. 染色体SMP30遺伝子の少なくとも一部のDNA配列を欠失させるか、他の配列を挿入するか、あるいは他の配列で置換することにより、機能が欠損した変異型SMP30遺伝子を作製することを特徴とする、SMP30欠損動物の作製方法。
  14. 染色体SMP30遺伝子の発現の過程またはSMP30のプロセッシングの過程に関わる遺伝子産物をコードする、染色体上遺伝子の少なくとも一部のDNA配列を欠失させるか、他の配列を挿入するか、あるいは他の配列で置換することによる、SMP30欠損動物の作製方法。
  15. SMP30の機能が欠損した動物を免疫して抗体を作製することを特徴とする、抗体の作製方法。
  16. 前記抗体が、ヒトSMP30またはその一部に反応を示す、モノクローナル抗体であることを特徴とする、請求項15に記載の抗体の作製方法。
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