JP2004266128A - 荷電粒子線露光装置及び半導体デバイスの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】像面湾曲収差や歪み収差を低減し、解像性能を保ちつつ、露光範囲が大きい露光装置を提供する。
【解決手段】照射されたビーム束1の内、アパーチャ2に形成された、システム軸3(光軸)から等距離にある開口4を通過するもののみが、アパーチャ2を通過する。アパーチャ2の像は照明光学系5によりマスク6に投影される。この投影された部分がサブフィールドに対応する。照明光学系5には倍率調整手段7が備えられており、アパーチャ2の像を任意の倍率でマスク6上に形成することができる。マスク6を通過したビームは、転写光学系8により、ウエハ9上に結像し、マスク6のサブフィールドに形成されたパターンの像をウエハ9に露光転写する。輪体状の光束では結像面11に像が結像するので、像面湾曲調整手段が、この位置までウエハ9を持ち上げることにより像面湾曲の補正を行っている。
【選択図】 図1
【解決手段】照射されたビーム束1の内、アパーチャ2に形成された、システム軸3(光軸)から等距離にある開口4を通過するもののみが、アパーチャ2を通過する。アパーチャ2の像は照明光学系5によりマスク6に投影される。この投影された部分がサブフィールドに対応する。照明光学系5には倍率調整手段7が備えられており、アパーチャ2の像を任意の倍率でマスク6上に形成することができる。マスク6を通過したビームは、転写光学系8により、ウエハ9上に結像し、マスク6のサブフィールドに形成されたパターンの像をウエハ9に露光転写する。輪体状の光束では結像面11に像が結像するので、像面湾曲調整手段が、この位置までウエハ9を持ち上げることにより像面湾曲の補正を行っている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マスク(本明細書においてマスクとはレチクルを含む概念である)に形成されたパターンをウエハ等の感応基板に露光転写する荷電粒子線露光装置及びこの荷電粒子線露光装置を使用した半導体デバイスの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体デバイスを製造する工程においては、マスクに形成されたパターンをウエハ等の感応基板に露光転写する工程が含まれる。近年、半導体デバイスの集積度の向上に伴って微細化されたパターンは、従来の紫外光を用いた露光装置では満足な解像度で露光転写を行うことが困難になりつつあり、荷電粒子線やX線を用いた新しい露光装置が使用されるようになってきている。中でも荷電粒子線を用いた露光装置は、電気的手段による制御性が良い等の利点を持ち、次世代の露光手段として有望視されている。
【0003】
荷電粒子線露光装置においては、光学系の幾何収差や幾何歪み等のために、広い領域を一度に露光転写することができない。このため、たとえば1つのチップに相当する領域を、複数のサブフィールドと呼ばれる領域に分けて、サブフィールドごとに露光転写を行い、露光転写されたパターンをつなぎ合わせて1つのチップのパターンを得る、分割露光転写方式が採用されるようになってきている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このような分割露光転写方式の荷電粒子線露光装置において、スループットを上げ、単位時間当たりに生産できる半導体デバイスの個数を増加させることが、1つの課題となっている。
【0005】
荷電粒子線露光装置においてスループットを向上させるには、荷電粒子線の電流量を増やし、単位時間あたりにウエハに与えられるエネルギーを増やすことによって、1回の露光に要する時間を短縮させればよい。しかし電流量を単純に増やすとマスク・ウェハ間を飛行する荷電粒子が互いに斥力を及ぼし合うことにより起きるクーロン効果によって、ウエハ上の露光転写像にぼけや歪みが発生するという別の問題が発生する。
【0006】
電流量を増やしつつクーロン効果を抑制するには、1回に露光する領域であるサブフィールドの面積を拡大すればよい。サブフィールドの面積を拡大することによりウエハに到達する電流量が同じであっても鏡筒における荷電粒子の空間分布密度を減らすことができる。しかし、サブフィールドの面積を拡大すると幾何収差ぼけが増加し、これも解像性能の劣化につながるため、サブフィールド面積を増加させることには限界がある。
【0007】
サブフィールドサイズの増大に従って問題となる幾何収差ぼけのうち、像面湾曲収差は、サブフィールドの中心からの距離の2乗に比例して焦点面をずらす振る舞いをすることが知られている。図8は、像面湾曲収差の概要を示した図である。ウエハ面21に入射したビーム束22はシステム軸23(光軸でこれをz軸にとる)からの距離が大きくなるにつれて焦点(像面)がウエハ面21から離れる。破線24はこれらの焦点を結んだ線(像面)を表す。ウエハ面21(x−y平面)におけるビーム像25はシステム軸23からの距離が大きくなるにつれて半径が大きくなり、ぼけが発生する。図8における円25の大きさはボケの大きさを示している。
【0008】
この収差は像面湾曲補正手段により低減が可能である。像面湾曲補正手段は原理的にはウエハ面21自体を実際に上下動させる駆動機構により実現され得るが、焦点補正コイルのような電磁気的手段でウエハ面21に対してビーム束22を上下動させて、像面を上下させる方法でも実現され得る。
【0009】
像面湾曲補正手段は、サブフィールド全面に対して等しく焦点(像面)を上下させる作用を持つ。そこで一般にはサブフィールドの中心とサブフィールドの端の両方においてそれぞれ焦点が外れた状態としつつ、両者の中間で焦点が合った状態とすることにより全体として像面湾曲収差に起因するぼけを低減することが行われている。
【0010】
図9ではウエハ面21に入射したビーム束22において、システム軸23からの距離が大きくなるにつれて焦点(像面)がウエハ面21から離れるのに対応して、結像面(ウエハが置かれる面)を26の位置にずらしている。これにより、結像面26におけるビーム像25は、図8の場合と比べて小さくなり、それだけボケが小さくなる。
【0011】
しかし、サブフィールドのサイズを大きくすると、像面湾曲補正手段による低減を行っても補正残が大きく、良い解像性能を得ることが難しくなる。その結果、サブフィールドのサイズを拡大することができず、電流量を増すこともできないためスループットの向上が望めず問題である。
【0012】
一方、像の歪みも、回転倍率補正手段によって低減することができるが、サブフィールドのサイズを大きくすると、回転倍率補正手段による低減を行っても、補正残が大きく、良い解像性能を得ることが難しくなる。
【0013】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、像面湾曲収差や歪み収差を低減し、解像性能を保ちつつ、露光範囲が大きい露光装置、およびこの露光装置を用いた半導体デバイスの製造方法を提供することを課題とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するための第1の手段は、マスク上の露光領域を複数のサブフィールドに分割し、前記サブフィールド毎のパターンをウエハ等の感応基板面上に露光転写する分割露光転写方式の荷電粒子線露光装置であって、前記サブフィールドの形状を決定するアパーチャが輪帯又は輪帯の一部である円弧からなり、前記アパーチャ像を前記マスクに露光転写する照明光学系が倍率調整手段を備え、前記倍率調整手段の倍率を逐次変化させることにより前記感応基板面上の所定の露光領域が露光可能とされていることを特徴とする荷電粒子線露光装置(請求項1)である。
【0015】
本手段においては、第1の特徴として、サブフィールドの形状を決定するアパーチャ(成形開口)が輪帯又は輪帯の一部である円弧からなっている。すなわち、輪帯又は輪帯の一部である円弧の形状をした領域がサブフィールドとなり一括露光される。これらの領域は、システム軸からの距離が一定であるので、像面湾曲を初め、他の幾何収差がほぼ一定である。よって、これらの幾何収差を一括して補正しやすい。
【0016】
第2の特徴として、照明光学系が倍率調整手段を備えており、これにより、マスク上に形成されるアパーチャの像の大きさが可変となっている。よって、倍率調整手段により、この像の大きさを逐次変化させて露光を行うことにより、広い輪帯状又は円弧状の範囲の露光を行うことができる。逐次変化させる方法としては、連続的に倍率を変化させても良いが、1つの領域(サブフィールド)の露光を行った後、ステップ状に倍率を変化させ、前に露光を行ったサブフィールドに隣接するサブフィールドの大きさに対応する倍率として、新しいサブフィールドの露光を行うようにしてもよい。
【0017】
前記課題を解決するための第2の手段は、前記第1の手段であって、照射された前記マスク上のパターンを、前記感応基板面上に露光転写する転写光学系が像面湾曲調整手段を備え、かつ、前記転写光学系の像面湾曲が所定範囲になるように、前記倍率調整手段と前記像面湾曲調整手段を同期して駆動する制御装置を備えていることを特徴とするもの(請求項2)である。
【0018】
本手段は、感応基板面上に露光転写する転写光学系が像面湾曲調整手段を備えている。前述のように、前記第1の手段においては、アパーチャが輪帯状又は円弧状であるので、露光転写される部分に付いては、像面湾曲は同一とみなせる。よって、各部分の像面湾曲は一括して制御することができ、例えば、焦点位置(像面の位置)を変えるように光学系を調整することで簡単に制御できる。本手段においては、このことを利用し、前記制御装置が、倍率調整手段と像面湾曲調整手段を同期させるように制御し、照明される領域の半径(光軸からの距離)に応じて像面湾曲調整手段を操作し、照明されている領域の像面湾曲を小さくするように制御を行う。よって、像面湾曲を簡単に小さくすることができる。
【0019】
前記課題を解決するための第3の手段は、前記第1の手段又は第2の手段であって、照射された前記マスク上のパターンを前記感応基板面上に露光転写する転写光学系が回転倍率調整手段を備え、かつ、前記転写光学系の歪みが所定範囲になるように、前記倍率調整手段と前記回転倍率調整手段を同期して駆動する制御装置を備えていることを特徴とするもの(請求項3)である。
【0020】
前述のように、前記第1の手段においては、アパーチャが輪帯状又は円弧状であるので、この部分がマスクから感応基板に露光転写される場合に発生する非線形の歪みのうち、大きな割合をしめる光軸からの半径によって決定される成分は、一括して補正することができる。本手段においては、転写光学系が回転倍率調整手段を備えており、この回転倍率調整手段により、半径が同一である部分の歪みを一括して小さくするようにしている。そして、制御装置は、照明光学系の倍率調整手段と転写光学系の回転倍率調整手段を同期して駆動することにより、照明される領域の半径(光軸からの距離)に応じて回転倍率調整手段を操作し、照明されている領域の歪みを小さくするように制御を行う。これにより、露光転写の際の像の歪みを小さくすることができる。
【0021】
前記課題を解決するための第4の手段は、前記第1の手段から第3の手段のいずれかであって、前記倍率調整手段は、前記倍率調整手段により定められたマスク上における被照射領域の半径が小さいときは、単位時間に対する倍率の変化率を大きくし、半径が大きいときは単位時間に対する倍率の変化率を小さくして、倍率を逐次変化させる機能を有することを特徴とするもの(請求項4)である。
【0022】
マスク上の照明領域はアパーチャと相似であり、倍率調整手段の倍率が大きいときは広い面積が照射され、倍率調整手段の倍率が小さいときは狭い面積が照射される。照射される荷電粒子線のドーズは変わらないので、倍率が小さいときは、単位面積当たりのドーズ量が大きく、倍率が大きいときは単位面積当たりのドーズ量が小さくなる。
【0023】
本手段においては、このようなことを補償するために、マスク上における被照射領域の半径が小さいときは、時間に対する倍率の変化率を大きく、半径が大きいときは時間に対する倍率の変化率を小さくしている。一般に変化率を半径の2乗に反比例させるようにすれば、どの照射面でも一様な照射量とすることができる。倍率を連続して変化させる場合は、半径の変化率を上記のようにし、ステップ的に変化させる場合は、半径が大きくなるほど照射時間を長くするようにすればよい。
【0024】
前記課題を解決するための第5の手段は、前記第1の手段から第4の手段のいずれかである荷電粒子線露光装置により、ウエハに形成されたパターンを感応基板に露光転写する工程を有することを特徴とする半導体デバイスの製造方法(請求項5)である。
【0025】
本手段においては、露光転写の際の像面湾曲や歪みを小さくすることができるので、微細なパターンでも解像度良く露光転写を行うことができ、よって、高集積度の半導体デバイスを製造することが可能となる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態の例を、図を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態の1例を示す図である。図1(a)において図示されない線源から照射されたビーム束1の内、アパーチャ2に形成された、システム軸3(光軸)から等距離にある開口4を通過するもののみが、アパーチャ2を通過する。アパーチャ2は、図1(b)に示されるように、輪帯状の開口4を有している。図1(b)では輪帯状の開口4は梁部によって3つの開口となっている。この梁部がマスク上に結像されると照明均一性が劣化したり、マスクの一部が照明されないと言う不具合が生じる可能性がある。そのため、梁部がマスク上で十分にボケるようにして、照明に寄与させないことが好ましく、具体的にはアパーチャ2とは光軸に沿って十分に離れた位置に梁部が配置されるようにする。また、梁部の幅もパターン結像に影響を及ぼさない程度に狭くすることが好ましい。アパーチャ2の像は照明光学系5によりマスク6に投影される。この投影された部分がサブフィールドに対応する。照明光学系5には倍率調整手段7が備えられており、アパーチャ2の像を任意の倍率でマスク6上に形成することができる。
【0027】
マスク6を通過したビームは、転写光学系8により、ウエハ9上に結像し、マスク6のサブフィールドに形成されたパターンの像をウエハ9に露光転写する。図では簡単のため、転写光学系8の倍率を1:1として図示している。このとき、破線10に示されたような焦点(像面)の移動が像面湾曲収差により発生するが、像面湾曲補正手段(図示せず)により、ちょうどビーム束1のシステム軸3からの距離に応じて補正される。11はこのような輪帯状の光束により像が結像される結像面である。補正をかけない当初の結像面12は、システム軸3上で焦点が形成される位置にあるが、実際には輪帯状の光束では結像面11に像が結像するので、図においては、像面湾曲調整手段が、この位置までウエハ9を持ち上げることにより像面湾曲の補正を行っている。
【0028】
像面湾曲調整手段による補正の方法としては、図に示すように物理的にウエハ9をこの高さまで持ち上げてもよいし、逆にこれと同様の作用をもたらすように焦点補正コイルを駆動して、焦点(像面)位置を移動させてもよい。応答速度の面、可動部分が無くて済む面からは後者の方が好ましい。
【0029】
これと同時に、転写光学系8に備えられた回転倍率補正手段13が像の歪みを補正するために駆動される。この実施の形態では、回転倍率補正手段13を電磁レンズで実現している。回転倍率補正用電磁レンズは、ある電流を流したとき、これに応じた回転と拡縮を像に与え、既に像に生じている回転と倍率を打ち消す。
【0030】
収差理論からサブフィールド中心(システム軸)を原点として(bx, by)の位置における歪みは b=bx+i・by(回転倍率に対応),bc=bx−i・by(非点歪みに対応)とした複素座標表示(iは虚数単位)を用いて、b・b・bc(3次歪み)、b・b・b・bc・bc(5次歪み)に比例することがわかっている。図3は典型的な3次歪みを示す図である。図3において、Oはシステム軸、各矢印は、各々の矢印の根本の位置における歪みの方向と大きさを示している。システム軸Oの中心から等距離にある点では、回転倍率の変化の大きさと、歪みの大きさが一致している。
【0031】
歪みの大きさはサブフィールドの中心からの距離の3乗に比例する。歪みの方向はサブフィールド中心を中心とした回転や拡大縮小を構成するようにサブフィールドにおける位置に依存する。5次の歪みの場合も歪みの大きさがサブフィールドの中心からの距離の5乗に比例する点以外は同様である。
【0032】
一般にこれらの歪みは転写光学系の回転倍率補正手段により低減することが可能である。歪みの大きさはサブフィールド内における位置に応じて異なるため全てを消去することはできないが、図4のようにサブフィールド中心からある半径の円15上の点において歪みを低減できる。その方法を以下に示す。
【0033】
転写光学系8の3次の歪みの収差係数を(cx3, cy3)、5次の歪みの収差係数を(cx5, cy5)とし、回転倍率補正手段13の単位電流あたりの補正係数を(ex, ey)とすると、回転倍率補正レンズに流す電流がJであるとき、像には、
c3=cx3+i・cy3、c5=cx5+i・cy5, e=ex+i・ey とすると、前述のb、bcを用いて
J・e・b + c3・b・b・bc + c5・b・b・b・bc・bc
で表される歪みが生じる。ここで、半径がrである領域において歪みが打ち消されていればよい。
r2 = b・bc であるから、
J = − ( e + c3 r2 + c5 r4 )・・(1)
とすれば露光領域における歪みを0に消去することができる。
【0034】
図1においては、アパーチャ2のマスク6への投影は等倍で行われたが、この倍率を変化させることにより、マスク6上の任意の領域をあまねく照射することができる。厳密に言うと、中心部の一部に露光不能な部分が存在することになるが、輪帯の外径をパターン寸法よりも十分に小さくすれば、問題なく露光することができる。又、ステンシルマスクを使用する場合には、一部の特殊なパターンを除いて、パターンを相補的に分割して、複数回に分けて露光する必要があるので、このような場合には、各露光の中心位置をずらすことにより、露光されない部分を無くすることができる。さらには、露光されない中心部のみを、従来の露光方式で露光するようにしてもよい。光軸近傍における収差は小さいので、従来の方式でも十分に対応できる。
【0035】
図2にアパーチャ2のマスク6への投影が1:2の縮小率で行われた場合を示す。図2の構成は図1に示したものと同じであるので、同じ構成要素には同じ符号を付して、その説明を省略する。
【0036】
アパーチャ2の像は倍率調整手段7により1:2の縮小倍率となり照明光学系5によりマスク6上に投影される。
【0037】
マスク6を通過したビームは転写光学系8によりウエハ9上に結像する。転写光学系8の倍率は図1の場合と同じ1:1のままである。この時、破線10に示されたような焦点(像面)の移動が像面湾曲収差により発生するが(図1のものと同じ)、像面湾曲補正手段(図示せず)により、ビーム束1のシステム軸3からの距離に応じて補正される。11’はこのような輪帯状の光束により像が結像される結像面である。補正をかけない当初の結像面12は、システム軸3上で焦点が形成される位置にあるが、実際には輪帯状の光束では結像面11’に像が結像するので、図においては、像面湾曲調整手段が、この位置までウエハ9を持ち上げることにより像面湾曲の補正を行っている。
【0038】
像面湾曲補正手段により移動した結像面11’の高さは、図1における結像面11の高さと異なり、照明光学系5の倍率調整手段7において設定された倍率の大きさと対応する。たとえば、像面湾曲は半径の2乗に比例する。そして、図2においては、アパーチャ2の開口4の像の半径は、図1における場合の1/2である。従って、図2において補正後の結像面11’が当初の結像面12より移動する量は、図1において補正後の結像面11が当初の結像面12より移動する量の1/4となる。
【0039】
図1の場合と同じように、像面湾曲調整手段による補正の方法としては、図に示すように物理的にウエハ9をこの高さまで持ち上げてもよいし、逆にこれと同様の作用をもたらすように焦点補正コイルを駆動して、焦点(像面)位置を移動させてもよい。
【0040】
また、図1の場合と同様に式(1)により、回転倍率補正手段13の電流を求め、この電流で回転倍率補正手段13を駆動することにより露光領域の半径における歪みが最も小さくなるようにすることができる。
【0041】
サブフィールドの形状を決定するアパーチャ2を通過するビーム電流量は一定である一方、マスク6やウエハ9における露光領域の面積は照明系倍率調整手段において設定した倍率に応じて変化する。従って、時間あたりの倍率変化を単調とした場合、ウエハ9における露光量はサブフィールド中心近傍で最も大きく、サブフィールドの外側に行くにつれて小さくなる。これは望ましくないので、倍率を変化させるときは、露光領域がサブフィールド中心に近いほど早く倍率を変化させる一方、サブフィールドの外縁部ではゆっくり倍率を変化させることにより、ウエハ面における照射電流密度を、場所によらず均一にすることができる。
【0042】
アパーチャ2からマスク6への転写光学系5の倍率が2分の1に変化したとき、マスクにおける被照射領域の面積はアパーチャ2における開口4の面積の4分の1になるので露光時間も4分の1にすればウエハ面における照射電流密度を場所に寄らず均一にすることができる。すなわち、各半径毎の露光時間は照明光学系5の倍率の2乗に比例するようにすればよい。
【0043】
図5に、マスク6上に投影された開口4の投影像の概念を示す。この例においては、倍率調整手段7により、開口4の像がステップ的な倍率変化を受けてマスク6上に投影される。まず、最初にA1で示される領域が照明される。次に、それに隣接するA2で示される領域が照明される、続いてそれに隣接するA3で示される領域、続いてA4で示される領域、というように、順次、隣接する輪帯状の領域が照明される。
【0044】
各領域の幅については、アパーチャ2に形成した開口4の形状を一定とし、外側から順次露光を行う場合を考えると、倍率によって領域A1の外側半径Roと内側半径Riが決まり、次の領域A2の外側半径Roは領域A1の内側半径Riと同じになるように倍率が決まり、結果として、領域A2の内側半径Riも一義的に決まる。内側の領域から外側へ順次露光を行う場合も同様にして決めることができる。ここで、この各領域においては像面湾曲や歪みが許容範囲となるようにする必要がある。この時、収差は半径のn乗に比例する。従って、外側と内側の半径の平均となる半径上で収差が最小となるようにするのではなく、下記の式から求まる半径R上で収差が最小となるようにする。
Ro n−Rn=Rn−Ri n
複数の収差を考慮する場合には、最も収差が小さくなる半径は前述のnの数値に応じて異なるので、各々の収差毎にRを求め、各半径R上で該当する収差が最小となるように各種補正系の調整を行えばよい。
【0045】
なお、以上の説明においては、開口4の像の倍率をステップ的に変化させる方法について説明したが、連続的に変化させるようにしてもよい。倍率を連続的に変化させれば、収差や歪みの大きさや方向が時間平均されるので、収差の一様性が改善される。一方、倍率をステップ的に変化させれば、制御が簡単であるという利点がある。
【0046】
以下、本発明に係る半導体デバイスの製造方法の実施の形態の例を説明する。図6は、本発明の実施の形態である半導体デバイス製造方法の一例を示すフローチャートである。この例の製造工程は以下の各主工程を含む。
▲1▼ウエハを製造するウエハ製造工程(又はウエハを準備するウエハ準備工程)
▲2▼露光に使用するマスクを製作するマスク製造工程(又はマスクを準備するマスク準備工程)
▲3▼ウエハに必要な加工処理を行うウェハプロセッシング工程
▲4▼ウエハ上に形成されたチップを1個ずつ切り出し、動作可能にならしめるチップ組立工程
▲5▼できたチップを検査するチップ検査工程
なお、それぞれの工程はさらにいくつかのサブ工程からなっている。
【0047】
これらの主工程の中で、半導体のデバイスの性能に決定的な影響を及ぼす主工程がウェハプロセッシング工程である。この工程では、設計された回路パターンをウエハ上に順次積層し、メモリやMPUとして動作するチップを多数形成する。このウェハプロセッシング工程は以下の各工程を含む。
▲1▼絶縁層となる誘電体薄膜や配線部、あるいは電極部を形成する金属薄膜等を形成する薄膜形成工程(CVDやスパッタリング等を用いる)
▲2▼この薄膜層やウエハ基板を酸化する酸化工程
▲3▼薄膜層やウエハ基板等を選択的に加工するためにマスク(レチクル)を用いてレジストのパターンを形成するリソグラフィー工程
▲4▼レジストパターンに従って薄膜層や基板を加工するエッチング工程(例えばドライエッチング技術を用いる)
▲5▼イオン・不純物注入拡散工程
▲6▼レジスト剥離工程
▲7▼さらに加工されたウエハを検査する検査工程
なお、ウェハプロセッシング工程は必要な層数だけ繰り返し行い、設計通り動作する半導体デバイスを製造する。
【0048】
図7は、図6のウェハプロセッシング工程の中核をなすリソグラフィー工程を示すフローチャートである。このリソグラフィー工程は以下の各工程を含む。
▲1▼前段の工程で回路パターンが形成されたウエハ上にレジストをコートするレジスト塗布工程
▲2▼レジストを露光する露光工程
▲3▼露光されたレジストを現像してレジストのパターンを得る現像工程
▲4▼現像されたレジストパターンを安定化させるためのアニール工程
【0049】
以上の半導体デバイス製造工程、ウェハプロセッシング工程、リソグラフィー工程については、周知のものであり、これ以上の説明を要しないであろう。本発明の実施の形態である半導体デバイスの製造方法においては、本発明の実施の形態として説明した、前述のような電子線露光装置を、リソグラフィー工程におけるレジストの露光に使用しているので、像面湾曲や歪みが小さい状態で露光転写を大なうことができ、その結果、微細化されたパターンを有する高集積度の半導体デバイスを製造することができる。
【0050】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、像面湾曲収差や歪み収差を低減し、解像性能を保ちつつ、露光範囲が大きい露光装置、およびこの露光装置を用いた半導体デバイスの製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の1例を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態の1例を示す図である。
【図3】典型的な3次歪みを示す図である。
【図4】サブフィールド中心からある半径の円上の点において歪みを低減した状態を示す図である。
【図5】輪帯状の開口の像の大きさをステップ的に変化させて露光する場合のマスク上の露光領域を示す模式図である。
【図6】本発明の実施の形態である半導体デバイス製造方法の一例を示すフローチャートである。
【図7】図6のウェハプロセッシング工程の中核をなすリソグラフィー工程を示すフローチャートである。
【図8】像面湾曲収差の概要を示した図である。
【図9】従来の像面湾曲収差の低減方法を示したである。
【符号の説明】
1…ビーム束、2…アパーチャ、3…システム軸、4…開口、5…照明光学系、6…マスク、7…倍率調整手段、8…転写光学系、9…ウエハ、10…焦点(像面)、11…結像面、11’…結像面、12…当初の結像面、13…回転倍率補正手段、15…円
【発明の属する技術分野】
本発明は、マスク(本明細書においてマスクとはレチクルを含む概念である)に形成されたパターンをウエハ等の感応基板に露光転写する荷電粒子線露光装置及びこの荷電粒子線露光装置を使用した半導体デバイスの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体デバイスを製造する工程においては、マスクに形成されたパターンをウエハ等の感応基板に露光転写する工程が含まれる。近年、半導体デバイスの集積度の向上に伴って微細化されたパターンは、従来の紫外光を用いた露光装置では満足な解像度で露光転写を行うことが困難になりつつあり、荷電粒子線やX線を用いた新しい露光装置が使用されるようになってきている。中でも荷電粒子線を用いた露光装置は、電気的手段による制御性が良い等の利点を持ち、次世代の露光手段として有望視されている。
【0003】
荷電粒子線露光装置においては、光学系の幾何収差や幾何歪み等のために、広い領域を一度に露光転写することができない。このため、たとえば1つのチップに相当する領域を、複数のサブフィールドと呼ばれる領域に分けて、サブフィールドごとに露光転写を行い、露光転写されたパターンをつなぎ合わせて1つのチップのパターンを得る、分割露光転写方式が採用されるようになってきている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このような分割露光転写方式の荷電粒子線露光装置において、スループットを上げ、単位時間当たりに生産できる半導体デバイスの個数を増加させることが、1つの課題となっている。
【0005】
荷電粒子線露光装置においてスループットを向上させるには、荷電粒子線の電流量を増やし、単位時間あたりにウエハに与えられるエネルギーを増やすことによって、1回の露光に要する時間を短縮させればよい。しかし電流量を単純に増やすとマスク・ウェハ間を飛行する荷電粒子が互いに斥力を及ぼし合うことにより起きるクーロン効果によって、ウエハ上の露光転写像にぼけや歪みが発生するという別の問題が発生する。
【0006】
電流量を増やしつつクーロン効果を抑制するには、1回に露光する領域であるサブフィールドの面積を拡大すればよい。サブフィールドの面積を拡大することによりウエハに到達する電流量が同じであっても鏡筒における荷電粒子の空間分布密度を減らすことができる。しかし、サブフィールドの面積を拡大すると幾何収差ぼけが増加し、これも解像性能の劣化につながるため、サブフィールド面積を増加させることには限界がある。
【0007】
サブフィールドサイズの増大に従って問題となる幾何収差ぼけのうち、像面湾曲収差は、サブフィールドの中心からの距離の2乗に比例して焦点面をずらす振る舞いをすることが知られている。図8は、像面湾曲収差の概要を示した図である。ウエハ面21に入射したビーム束22はシステム軸23(光軸でこれをz軸にとる)からの距離が大きくなるにつれて焦点(像面)がウエハ面21から離れる。破線24はこれらの焦点を結んだ線(像面)を表す。ウエハ面21(x−y平面)におけるビーム像25はシステム軸23からの距離が大きくなるにつれて半径が大きくなり、ぼけが発生する。図8における円25の大きさはボケの大きさを示している。
【0008】
この収差は像面湾曲補正手段により低減が可能である。像面湾曲補正手段は原理的にはウエハ面21自体を実際に上下動させる駆動機構により実現され得るが、焦点補正コイルのような電磁気的手段でウエハ面21に対してビーム束22を上下動させて、像面を上下させる方法でも実現され得る。
【0009】
像面湾曲補正手段は、サブフィールド全面に対して等しく焦点(像面)を上下させる作用を持つ。そこで一般にはサブフィールドの中心とサブフィールドの端の両方においてそれぞれ焦点が外れた状態としつつ、両者の中間で焦点が合った状態とすることにより全体として像面湾曲収差に起因するぼけを低減することが行われている。
【0010】
図9ではウエハ面21に入射したビーム束22において、システム軸23からの距離が大きくなるにつれて焦点(像面)がウエハ面21から離れるのに対応して、結像面(ウエハが置かれる面)を26の位置にずらしている。これにより、結像面26におけるビーム像25は、図8の場合と比べて小さくなり、それだけボケが小さくなる。
【0011】
しかし、サブフィールドのサイズを大きくすると、像面湾曲補正手段による低減を行っても補正残が大きく、良い解像性能を得ることが難しくなる。その結果、サブフィールドのサイズを拡大することができず、電流量を増すこともできないためスループットの向上が望めず問題である。
【0012】
一方、像の歪みも、回転倍率補正手段によって低減することができるが、サブフィールドのサイズを大きくすると、回転倍率補正手段による低減を行っても、補正残が大きく、良い解像性能を得ることが難しくなる。
【0013】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、像面湾曲収差や歪み収差を低減し、解像性能を保ちつつ、露光範囲が大きい露光装置、およびこの露光装置を用いた半導体デバイスの製造方法を提供することを課題とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するための第1の手段は、マスク上の露光領域を複数のサブフィールドに分割し、前記サブフィールド毎のパターンをウエハ等の感応基板面上に露光転写する分割露光転写方式の荷電粒子線露光装置であって、前記サブフィールドの形状を決定するアパーチャが輪帯又は輪帯の一部である円弧からなり、前記アパーチャ像を前記マスクに露光転写する照明光学系が倍率調整手段を備え、前記倍率調整手段の倍率を逐次変化させることにより前記感応基板面上の所定の露光領域が露光可能とされていることを特徴とする荷電粒子線露光装置(請求項1)である。
【0015】
本手段においては、第1の特徴として、サブフィールドの形状を決定するアパーチャ(成形開口)が輪帯又は輪帯の一部である円弧からなっている。すなわち、輪帯又は輪帯の一部である円弧の形状をした領域がサブフィールドとなり一括露光される。これらの領域は、システム軸からの距離が一定であるので、像面湾曲を初め、他の幾何収差がほぼ一定である。よって、これらの幾何収差を一括して補正しやすい。
【0016】
第2の特徴として、照明光学系が倍率調整手段を備えており、これにより、マスク上に形成されるアパーチャの像の大きさが可変となっている。よって、倍率調整手段により、この像の大きさを逐次変化させて露光を行うことにより、広い輪帯状又は円弧状の範囲の露光を行うことができる。逐次変化させる方法としては、連続的に倍率を変化させても良いが、1つの領域(サブフィールド)の露光を行った後、ステップ状に倍率を変化させ、前に露光を行ったサブフィールドに隣接するサブフィールドの大きさに対応する倍率として、新しいサブフィールドの露光を行うようにしてもよい。
【0017】
前記課題を解決するための第2の手段は、前記第1の手段であって、照射された前記マスク上のパターンを、前記感応基板面上に露光転写する転写光学系が像面湾曲調整手段を備え、かつ、前記転写光学系の像面湾曲が所定範囲になるように、前記倍率調整手段と前記像面湾曲調整手段を同期して駆動する制御装置を備えていることを特徴とするもの(請求項2)である。
【0018】
本手段は、感応基板面上に露光転写する転写光学系が像面湾曲調整手段を備えている。前述のように、前記第1の手段においては、アパーチャが輪帯状又は円弧状であるので、露光転写される部分に付いては、像面湾曲は同一とみなせる。よって、各部分の像面湾曲は一括して制御することができ、例えば、焦点位置(像面の位置)を変えるように光学系を調整することで簡単に制御できる。本手段においては、このことを利用し、前記制御装置が、倍率調整手段と像面湾曲調整手段を同期させるように制御し、照明される領域の半径(光軸からの距離)に応じて像面湾曲調整手段を操作し、照明されている領域の像面湾曲を小さくするように制御を行う。よって、像面湾曲を簡単に小さくすることができる。
【0019】
前記課題を解決するための第3の手段は、前記第1の手段又は第2の手段であって、照射された前記マスク上のパターンを前記感応基板面上に露光転写する転写光学系が回転倍率調整手段を備え、かつ、前記転写光学系の歪みが所定範囲になるように、前記倍率調整手段と前記回転倍率調整手段を同期して駆動する制御装置を備えていることを特徴とするもの(請求項3)である。
【0020】
前述のように、前記第1の手段においては、アパーチャが輪帯状又は円弧状であるので、この部分がマスクから感応基板に露光転写される場合に発生する非線形の歪みのうち、大きな割合をしめる光軸からの半径によって決定される成分は、一括して補正することができる。本手段においては、転写光学系が回転倍率調整手段を備えており、この回転倍率調整手段により、半径が同一である部分の歪みを一括して小さくするようにしている。そして、制御装置は、照明光学系の倍率調整手段と転写光学系の回転倍率調整手段を同期して駆動することにより、照明される領域の半径(光軸からの距離)に応じて回転倍率調整手段を操作し、照明されている領域の歪みを小さくするように制御を行う。これにより、露光転写の際の像の歪みを小さくすることができる。
【0021】
前記課題を解決するための第4の手段は、前記第1の手段から第3の手段のいずれかであって、前記倍率調整手段は、前記倍率調整手段により定められたマスク上における被照射領域の半径が小さいときは、単位時間に対する倍率の変化率を大きくし、半径が大きいときは単位時間に対する倍率の変化率を小さくして、倍率を逐次変化させる機能を有することを特徴とするもの(請求項4)である。
【0022】
マスク上の照明領域はアパーチャと相似であり、倍率調整手段の倍率が大きいときは広い面積が照射され、倍率調整手段の倍率が小さいときは狭い面積が照射される。照射される荷電粒子線のドーズは変わらないので、倍率が小さいときは、単位面積当たりのドーズ量が大きく、倍率が大きいときは単位面積当たりのドーズ量が小さくなる。
【0023】
本手段においては、このようなことを補償するために、マスク上における被照射領域の半径が小さいときは、時間に対する倍率の変化率を大きく、半径が大きいときは時間に対する倍率の変化率を小さくしている。一般に変化率を半径の2乗に反比例させるようにすれば、どの照射面でも一様な照射量とすることができる。倍率を連続して変化させる場合は、半径の変化率を上記のようにし、ステップ的に変化させる場合は、半径が大きくなるほど照射時間を長くするようにすればよい。
【0024】
前記課題を解決するための第5の手段は、前記第1の手段から第4の手段のいずれかである荷電粒子線露光装置により、ウエハに形成されたパターンを感応基板に露光転写する工程を有することを特徴とする半導体デバイスの製造方法(請求項5)である。
【0025】
本手段においては、露光転写の際の像面湾曲や歪みを小さくすることができるので、微細なパターンでも解像度良く露光転写を行うことができ、よって、高集積度の半導体デバイスを製造することが可能となる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態の例を、図を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態の1例を示す図である。図1(a)において図示されない線源から照射されたビーム束1の内、アパーチャ2に形成された、システム軸3(光軸)から等距離にある開口4を通過するもののみが、アパーチャ2を通過する。アパーチャ2は、図1(b)に示されるように、輪帯状の開口4を有している。図1(b)では輪帯状の開口4は梁部によって3つの開口となっている。この梁部がマスク上に結像されると照明均一性が劣化したり、マスクの一部が照明されないと言う不具合が生じる可能性がある。そのため、梁部がマスク上で十分にボケるようにして、照明に寄与させないことが好ましく、具体的にはアパーチャ2とは光軸に沿って十分に離れた位置に梁部が配置されるようにする。また、梁部の幅もパターン結像に影響を及ぼさない程度に狭くすることが好ましい。アパーチャ2の像は照明光学系5によりマスク6に投影される。この投影された部分がサブフィールドに対応する。照明光学系5には倍率調整手段7が備えられており、アパーチャ2の像を任意の倍率でマスク6上に形成することができる。
【0027】
マスク6を通過したビームは、転写光学系8により、ウエハ9上に結像し、マスク6のサブフィールドに形成されたパターンの像をウエハ9に露光転写する。図では簡単のため、転写光学系8の倍率を1:1として図示している。このとき、破線10に示されたような焦点(像面)の移動が像面湾曲収差により発生するが、像面湾曲補正手段(図示せず)により、ちょうどビーム束1のシステム軸3からの距離に応じて補正される。11はこのような輪帯状の光束により像が結像される結像面である。補正をかけない当初の結像面12は、システム軸3上で焦点が形成される位置にあるが、実際には輪帯状の光束では結像面11に像が結像するので、図においては、像面湾曲調整手段が、この位置までウエハ9を持ち上げることにより像面湾曲の補正を行っている。
【0028】
像面湾曲調整手段による補正の方法としては、図に示すように物理的にウエハ9をこの高さまで持ち上げてもよいし、逆にこれと同様の作用をもたらすように焦点補正コイルを駆動して、焦点(像面)位置を移動させてもよい。応答速度の面、可動部分が無くて済む面からは後者の方が好ましい。
【0029】
これと同時に、転写光学系8に備えられた回転倍率補正手段13が像の歪みを補正するために駆動される。この実施の形態では、回転倍率補正手段13を電磁レンズで実現している。回転倍率補正用電磁レンズは、ある電流を流したとき、これに応じた回転と拡縮を像に与え、既に像に生じている回転と倍率を打ち消す。
【0030】
収差理論からサブフィールド中心(システム軸)を原点として(bx, by)の位置における歪みは b=bx+i・by(回転倍率に対応),bc=bx−i・by(非点歪みに対応)とした複素座標表示(iは虚数単位)を用いて、b・b・bc(3次歪み)、b・b・b・bc・bc(5次歪み)に比例することがわかっている。図3は典型的な3次歪みを示す図である。図3において、Oはシステム軸、各矢印は、各々の矢印の根本の位置における歪みの方向と大きさを示している。システム軸Oの中心から等距離にある点では、回転倍率の変化の大きさと、歪みの大きさが一致している。
【0031】
歪みの大きさはサブフィールドの中心からの距離の3乗に比例する。歪みの方向はサブフィールド中心を中心とした回転や拡大縮小を構成するようにサブフィールドにおける位置に依存する。5次の歪みの場合も歪みの大きさがサブフィールドの中心からの距離の5乗に比例する点以外は同様である。
【0032】
一般にこれらの歪みは転写光学系の回転倍率補正手段により低減することが可能である。歪みの大きさはサブフィールド内における位置に応じて異なるため全てを消去することはできないが、図4のようにサブフィールド中心からある半径の円15上の点において歪みを低減できる。その方法を以下に示す。
【0033】
転写光学系8の3次の歪みの収差係数を(cx3, cy3)、5次の歪みの収差係数を(cx5, cy5)とし、回転倍率補正手段13の単位電流あたりの補正係数を(ex, ey)とすると、回転倍率補正レンズに流す電流がJであるとき、像には、
c3=cx3+i・cy3、c5=cx5+i・cy5, e=ex+i・ey とすると、前述のb、bcを用いて
J・e・b + c3・b・b・bc + c5・b・b・b・bc・bc
で表される歪みが生じる。ここで、半径がrである領域において歪みが打ち消されていればよい。
r2 = b・bc であるから、
J = − ( e + c3 r2 + c5 r4 )・・(1)
とすれば露光領域における歪みを0に消去することができる。
【0034】
図1においては、アパーチャ2のマスク6への投影は等倍で行われたが、この倍率を変化させることにより、マスク6上の任意の領域をあまねく照射することができる。厳密に言うと、中心部の一部に露光不能な部分が存在することになるが、輪帯の外径をパターン寸法よりも十分に小さくすれば、問題なく露光することができる。又、ステンシルマスクを使用する場合には、一部の特殊なパターンを除いて、パターンを相補的に分割して、複数回に分けて露光する必要があるので、このような場合には、各露光の中心位置をずらすことにより、露光されない部分を無くすることができる。さらには、露光されない中心部のみを、従来の露光方式で露光するようにしてもよい。光軸近傍における収差は小さいので、従来の方式でも十分に対応できる。
【0035】
図2にアパーチャ2のマスク6への投影が1:2の縮小率で行われた場合を示す。図2の構成は図1に示したものと同じであるので、同じ構成要素には同じ符号を付して、その説明を省略する。
【0036】
アパーチャ2の像は倍率調整手段7により1:2の縮小倍率となり照明光学系5によりマスク6上に投影される。
【0037】
マスク6を通過したビームは転写光学系8によりウエハ9上に結像する。転写光学系8の倍率は図1の場合と同じ1:1のままである。この時、破線10に示されたような焦点(像面)の移動が像面湾曲収差により発生するが(図1のものと同じ)、像面湾曲補正手段(図示せず)により、ビーム束1のシステム軸3からの距離に応じて補正される。11’はこのような輪帯状の光束により像が結像される結像面である。補正をかけない当初の結像面12は、システム軸3上で焦点が形成される位置にあるが、実際には輪帯状の光束では結像面11’に像が結像するので、図においては、像面湾曲調整手段が、この位置までウエハ9を持ち上げることにより像面湾曲の補正を行っている。
【0038】
像面湾曲補正手段により移動した結像面11’の高さは、図1における結像面11の高さと異なり、照明光学系5の倍率調整手段7において設定された倍率の大きさと対応する。たとえば、像面湾曲は半径の2乗に比例する。そして、図2においては、アパーチャ2の開口4の像の半径は、図1における場合の1/2である。従って、図2において補正後の結像面11’が当初の結像面12より移動する量は、図1において補正後の結像面11が当初の結像面12より移動する量の1/4となる。
【0039】
図1の場合と同じように、像面湾曲調整手段による補正の方法としては、図に示すように物理的にウエハ9をこの高さまで持ち上げてもよいし、逆にこれと同様の作用をもたらすように焦点補正コイルを駆動して、焦点(像面)位置を移動させてもよい。
【0040】
また、図1の場合と同様に式(1)により、回転倍率補正手段13の電流を求め、この電流で回転倍率補正手段13を駆動することにより露光領域の半径における歪みが最も小さくなるようにすることができる。
【0041】
サブフィールドの形状を決定するアパーチャ2を通過するビーム電流量は一定である一方、マスク6やウエハ9における露光領域の面積は照明系倍率調整手段において設定した倍率に応じて変化する。従って、時間あたりの倍率変化を単調とした場合、ウエハ9における露光量はサブフィールド中心近傍で最も大きく、サブフィールドの外側に行くにつれて小さくなる。これは望ましくないので、倍率を変化させるときは、露光領域がサブフィールド中心に近いほど早く倍率を変化させる一方、サブフィールドの外縁部ではゆっくり倍率を変化させることにより、ウエハ面における照射電流密度を、場所によらず均一にすることができる。
【0042】
アパーチャ2からマスク6への転写光学系5の倍率が2分の1に変化したとき、マスクにおける被照射領域の面積はアパーチャ2における開口4の面積の4分の1になるので露光時間も4分の1にすればウエハ面における照射電流密度を場所に寄らず均一にすることができる。すなわち、各半径毎の露光時間は照明光学系5の倍率の2乗に比例するようにすればよい。
【0043】
図5に、マスク6上に投影された開口4の投影像の概念を示す。この例においては、倍率調整手段7により、開口4の像がステップ的な倍率変化を受けてマスク6上に投影される。まず、最初にA1で示される領域が照明される。次に、それに隣接するA2で示される領域が照明される、続いてそれに隣接するA3で示される領域、続いてA4で示される領域、というように、順次、隣接する輪帯状の領域が照明される。
【0044】
各領域の幅については、アパーチャ2に形成した開口4の形状を一定とし、外側から順次露光を行う場合を考えると、倍率によって領域A1の外側半径Roと内側半径Riが決まり、次の領域A2の外側半径Roは領域A1の内側半径Riと同じになるように倍率が決まり、結果として、領域A2の内側半径Riも一義的に決まる。内側の領域から外側へ順次露光を行う場合も同様にして決めることができる。ここで、この各領域においては像面湾曲や歪みが許容範囲となるようにする必要がある。この時、収差は半径のn乗に比例する。従って、外側と内側の半径の平均となる半径上で収差が最小となるようにするのではなく、下記の式から求まる半径R上で収差が最小となるようにする。
Ro n−Rn=Rn−Ri n
複数の収差を考慮する場合には、最も収差が小さくなる半径は前述のnの数値に応じて異なるので、各々の収差毎にRを求め、各半径R上で該当する収差が最小となるように各種補正系の調整を行えばよい。
【0045】
なお、以上の説明においては、開口4の像の倍率をステップ的に変化させる方法について説明したが、連続的に変化させるようにしてもよい。倍率を連続的に変化させれば、収差や歪みの大きさや方向が時間平均されるので、収差の一様性が改善される。一方、倍率をステップ的に変化させれば、制御が簡単であるという利点がある。
【0046】
以下、本発明に係る半導体デバイスの製造方法の実施の形態の例を説明する。図6は、本発明の実施の形態である半導体デバイス製造方法の一例を示すフローチャートである。この例の製造工程は以下の各主工程を含む。
▲1▼ウエハを製造するウエハ製造工程(又はウエハを準備するウエハ準備工程)
▲2▼露光に使用するマスクを製作するマスク製造工程(又はマスクを準備するマスク準備工程)
▲3▼ウエハに必要な加工処理を行うウェハプロセッシング工程
▲4▼ウエハ上に形成されたチップを1個ずつ切り出し、動作可能にならしめるチップ組立工程
▲5▼できたチップを検査するチップ検査工程
なお、それぞれの工程はさらにいくつかのサブ工程からなっている。
【0047】
これらの主工程の中で、半導体のデバイスの性能に決定的な影響を及ぼす主工程がウェハプロセッシング工程である。この工程では、設計された回路パターンをウエハ上に順次積層し、メモリやMPUとして動作するチップを多数形成する。このウェハプロセッシング工程は以下の各工程を含む。
▲1▼絶縁層となる誘電体薄膜や配線部、あるいは電極部を形成する金属薄膜等を形成する薄膜形成工程(CVDやスパッタリング等を用いる)
▲2▼この薄膜層やウエハ基板を酸化する酸化工程
▲3▼薄膜層やウエハ基板等を選択的に加工するためにマスク(レチクル)を用いてレジストのパターンを形成するリソグラフィー工程
▲4▼レジストパターンに従って薄膜層や基板を加工するエッチング工程(例えばドライエッチング技術を用いる)
▲5▼イオン・不純物注入拡散工程
▲6▼レジスト剥離工程
▲7▼さらに加工されたウエハを検査する検査工程
なお、ウェハプロセッシング工程は必要な層数だけ繰り返し行い、設計通り動作する半導体デバイスを製造する。
【0048】
図7は、図6のウェハプロセッシング工程の中核をなすリソグラフィー工程を示すフローチャートである。このリソグラフィー工程は以下の各工程を含む。
▲1▼前段の工程で回路パターンが形成されたウエハ上にレジストをコートするレジスト塗布工程
▲2▼レジストを露光する露光工程
▲3▼露光されたレジストを現像してレジストのパターンを得る現像工程
▲4▼現像されたレジストパターンを安定化させるためのアニール工程
【0049】
以上の半導体デバイス製造工程、ウェハプロセッシング工程、リソグラフィー工程については、周知のものであり、これ以上の説明を要しないであろう。本発明の実施の形態である半導体デバイスの製造方法においては、本発明の実施の形態として説明した、前述のような電子線露光装置を、リソグラフィー工程におけるレジストの露光に使用しているので、像面湾曲や歪みが小さい状態で露光転写を大なうことができ、その結果、微細化されたパターンを有する高集積度の半導体デバイスを製造することができる。
【0050】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、像面湾曲収差や歪み収差を低減し、解像性能を保ちつつ、露光範囲が大きい露光装置、およびこの露光装置を用いた半導体デバイスの製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の1例を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態の1例を示す図である。
【図3】典型的な3次歪みを示す図である。
【図4】サブフィールド中心からある半径の円上の点において歪みを低減した状態を示す図である。
【図5】輪帯状の開口の像の大きさをステップ的に変化させて露光する場合のマスク上の露光領域を示す模式図である。
【図6】本発明の実施の形態である半導体デバイス製造方法の一例を示すフローチャートである。
【図7】図6のウェハプロセッシング工程の中核をなすリソグラフィー工程を示すフローチャートである。
【図8】像面湾曲収差の概要を示した図である。
【図9】従来の像面湾曲収差の低減方法を示したである。
【符号の説明】
1…ビーム束、2…アパーチャ、3…システム軸、4…開口、5…照明光学系、6…マスク、7…倍率調整手段、8…転写光学系、9…ウエハ、10…焦点(像面)、11…結像面、11’…結像面、12…当初の結像面、13…回転倍率補正手段、15…円
Claims (5)
- マスク上の露光領域を複数のサブフィールドに分割し、前記サブフィールド毎のパターンをウエハ等の感応基板面上に露光転写する分割露光転写方式の荷電粒子線露光装置であって、前記サブフィールドの形状を決定するアパーチャが輪帯又は輪帯の一部である円弧からなり、前記アパーチャ像を前記マスクに露光転写する照明光学系が倍率調整手段を備え、前記倍率調整手段の倍率を逐次変化させることにより前記感応基板面上の所定の露光領域が露光可能とされていることを特徴とする荷電粒子線露光装置。
- 請求項1に記載の荷電粒子線露光装置であって、照射された前記マスク上のパターンを前記感応基板面上に露光転写する転写光学系が像面湾曲調整手段を備え、かつ、前記転写光学系の像面湾曲が所定範囲になるように、前記倍率調整手段と前記像面湾曲調整手段を同期して駆動する制御装置を備えていることを特徴とする荷電粒子線露光装置。
- 請求項1又は請求項2に記載の荷電粒子線露光装置であって、照射された前記マスク上のパターンを前記感応基板面上に露光転写する転写光学系が回転倍率調整手段を備え、かつ、前記転写光学系の歪みが所定範囲になるように、前記倍率調整手段と前記回転倍率調整手段を同期して駆動する制御装置を備えていることを特徴とする荷電粒子線露光装置。
- 請求項1から請求項3のうちいずれか1項に記載の荷電粒子線露光装置であって、前記倍率調整手段は、前記倍率調整手段により定められたマスク上における被照射領域の半径が小さいときは、単位時間に対する倍率の変化率を大きくし、半径が大きいときは単位時間に対する倍率の変化率を小さくして、倍率を逐次変化させる機能を有することを特徴とする荷電粒子線露光装置。
- 請求項1から請求項4のうちいずれか1項に記載の荷電粒子線露光装置により、ウエハに形成されたパターンを感応基板に露光転写する工程を有することを特徴とする半導体デバイスの製造方法。
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2003
- 2003-03-03 JP JP2003055631A patent/JP2004266128A/ja active Pending
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