JP2004266007A - テープ搬送装置及び半導体装置の製造方法及び半導体装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】テープの破損を防ぎつつ、より正確なテープ送りを実現する高信頼性のテープ搬送装置及び半導体装置の製造方法及び半導体装置を提供する。
【解決手段】テープ材11は両側に所定ピッチで複数の送り穴12が設けられている。テープ材11の正常な搬送ならば(a)に示すように、ピン13はテープ材11の送り穴12に位置合わせされた後、ある程度余裕をもって送り穴12に挿入され続ける。しかし、テープ材11の長さによって合わせ誤差が累積されることがあり、(b)に示すように位置ずれはやがて許容できる合わせ余裕が限界に近づく。そこで(c)に示すように、テープ材11の送り穴12と挿入されるべきピン13の位置ずれが許容範囲を越える前にピン13の移動位置を補正する。すなわち、図1(a)→(b)→(c)→(a)…と繰り返されることによって正常な搬送を維持する。
【選択図】 図1
【解決手段】テープ材11は両側に所定ピッチで複数の送り穴12が設けられている。テープ材11の正常な搬送ならば(a)に示すように、ピン13はテープ材11の送り穴12に位置合わせされた後、ある程度余裕をもって送り穴12に挿入され続ける。しかし、テープ材11の長さによって合わせ誤差が累積されることがあり、(b)に示すように位置ずれはやがて許容できる合わせ余裕が限界に近づく。そこで(c)に示すように、テープ材11の送り穴12と挿入されるべきピン13の位置ずれが許容範囲を越える前にピン13の移動位置を補正する。すなわち、図1(a)→(b)→(c)→(a)…と繰り返されることによって正常な搬送を維持する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はTAB(Tape Automated Bonding)など素子搭載の薄型のテープ基板材または保護テープ等に適用可能なテープ搬送装置及び半導体装置の製造方法及び半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、TABテープなど薄型テープ基板は薄膜化傾向にある。加工装置内での送り搬送は、テープが40μm以下と薄くなると、テープへのダメージがいっそう懸念される。従来のテープ送り搬送方法の一例を以下に説明する。
【0003】
スプロケットホイールを用いる技術で、テープの両側に設けられた送り穴にピンを挿入し回転させることで搬送する。スプロケットホイールはステッピングモータにより駆動制御され、一定のテープ送りを行うようにする。テープの送り穴は、スプロケットホイールの回転に伴いピンにより押される形態となる。このような搬送では、テープが40μm以下と薄くなると、テープへのダメージが大きい。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
テープの送り穴ピッチとスプロケットホイールのピン配置は一定の精度のもとに管理されていなければならない。特にテープの送り穴では、穴ピッチや穴寸法の加工精度が問題である。加工精度が悪いものでは送り穴にピンが正確に入らない場合も少なくない。テープはポリイミド等の樹脂材、ピンはステンレス等の金属のため、テープは、薄膜化されるほどそのダメージが心配される。また、テープの送り穴寸法やピッチ、スプロケットホイールのピンピッチが一定の加工精度で仕上っていても、テープの長さによって穴ピッチとピンピッチの間に合わせ誤差が累積される。これにより、テープの送り穴と挿入されるべきピンの位置ずれは顕著になる。
上記により、テープの送り穴のエッジ変形、破損、破損物によるゴミ発生等を招く原因となり、以降の工程に支障を来す恐れがある。
【0005】
本発明は上記のような事情を考慮してなされたもので、テープの破損を防ぎつつ、より正確なテープ送りを実現する高信頼性のテープ搬送装置及び半導体装置の製造方法及び半導体装置を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るテープ搬送装置は、両側に所定ピッチで複数の送り穴を有したテープが導かれる送りドラムと、前記送りドラムに所定間隔で設けられ、前記送りドラムの駆動に応じて前記テープの送り穴に挿入されるピンと、を具備し、前記ピンは前記送りドラムの駆動制御によって少なくとも前記送り穴との位置合わせに応じた移動位置に補正可能であることを特徴とする。
【0007】
本発明に係るテープ搬送装置は、両側に所定ピッチで複数の送り穴を有したテープが導かれる送りドラムと、前記送りドラムに所定間隔で設けられた開口部と、前記開口部それぞれから突出し前記送りドラムの駆動に応じて前記テープの送り穴に挿入されるピンと、前記ピンを前記開口部の範囲分移動可能とした駆動調整機構が付加された前記送りドラムの駆動制御部と、を具備し、前記ピンは前記送りドラムの駆動制御によって少なくとも前記送り穴との位置合わせに応じた移動位置に補正可能であることを特徴とする。
【0008】
上記それぞれ本発明に係るテープ搬送装置によれば、搬送されてくるテープの送り穴に挿入されるピンの移動位置は、ドラム駆動に加え、テープの搬送状況または送り穴ピッチ加工精度に依存する送り穴の位置に応じて補正される形態となる。
なお、前記ピンの移動位置の補正に関し、より好ましい形態を次に記す。
前記ピンの移動位置は予め測定機で前記テープの送り穴ピッチをデータ化して得られた平均ピッチ情報に応じて制御されることを特徴とする。
前記テープの送り穴ピッチを測定する測定機構をさらに具備し、前記ピンの移動位置は予め前記測定機構で前記テープの送り穴ピッチをデータ化して得られた平均ピッチ情報に応じて制御されることを特徴とする。
前記ピンと前記テープの送り穴の所定の位置関係をモニタする検出機構をさらに具備し、前記ピンの移動位置は前記検出機構に応じて制御されることを特徴とする。
【0009】
また、上述いずれかの本発明に係るテープ搬送装置において、前記ピンと前記テープの送り穴の所定の位置関係に応じて制御される前記テープのテンション調節機構をさらに具備したことを特徴とする。すなわち、テープの搬送状況を変えることで、テープの送り穴の位置制御に寄与する。
【0010】
本発明に係る半導体装置の製造方法は、両側に所定ピッチで複数の送り穴を有したテープ状回路基板が送りドラムの回転に従って搬送される際、前記送りドラムに設けられた各ピンが前記送りドラムの駆動制御によって少なくとも前記送り穴との位置合わせに応じた移動位置への補正を伴った挿入を実現し、前記送りドラムの前または後で前記テープ状回路基板に対するICチップの実装処理がなされることを特徴とする。
【0011】
上記のような本発明に係る半導体装置の製造方法によれば、各ピンがテープの送り穴への位置調整を済ませ、送り穴に挿入される。これにより、テープ状回路基板は送りドラムの回転に従ってダメージが最小限に留められつつ搬送される。ICチップの実装処理において信頼性が向上する。
【0012】
なお、上記本発明に係る半導体装置の製造方法において、前記ピンの移動位置の補正は、予め所定長さの前記テープの送り穴ピッチをデータ化して得られた平均ピッチ情報に応じて達成されることを特徴とする。ドラムの駆動によるピンの位置とテープの送り穴ピッチとの位置合わせ累積誤差について補正のタイミングを分析する。
【0013】
また、上記本発明に係る半導体装置の製造方法において、前記ピンの移動位置の補正は、前記ピンと前記テープの送り穴の所定の位置関係を検出し、検出結果に応じて達成されることを特徴とする。ドラムの駆動によるピンの位置とテープの送り穴ピッチとの位置合わせ状況をモニタすることになる。許容範囲を越えたときに補正をかける。
【0014】
また、上記本発明に係る半導体装置の製造方法において、前記ピンと前記テープの送り穴の所定の位置関係に応じて前記テープ状回路基板の搬送時のテンションを調節する工程をさらに具備したことを特徴とする。テープの搬送状況を変えることで、より位置ずれを小さくする方向に制御する。
【0015】
本発明に係る半導体装置は、上述したような本発明に係るテープ搬送装置、または上述したような半導体装置の製造方法を利用して形成されたことを特徴とする。信頼性の高いテープ回路基板付帯のデバイスの量産に寄与する。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1(a)〜(c)は、それぞれ本発明の第1実施形態に係るテープ搬送装置を説明するための要部機構を示す概観図である。
図1において、テープ材11は両側に所定ピッチで複数の送り穴12が設けられている。テープ材11の搬送に際し、後方には少なくともテンション調節機構10が配備されている。前方には少なくとも送り穴12それぞれに挿入されるピン13を有する送りドラム14が配備されている。これら構成間に作業ステーション(WK)が設けられてもよい。作業ステーションとしては、例えばテープ材11がTABテープならば、図示しないチップのボンディング(一括ボンディング)、あるいはすでにマウント済みのチップのプロービング等各種検査などである。また、テープ材11が保護テープならばチップ保護用のリセス部成形などである。すなわち、テープ材11が所定距離搬送されて目的とする作業ステーションによって処理される。
【0017】
送りドラム14に配されているピン13は、例えば先端が尖鋭ではない円錐形状になっている。ピン13は、その他テープ材11の送り穴12に応じた形状をしていてもよい。送りドラム14に配されているピン13の間隔は搬送されるテープ材11の送り穴12に合わせてある。
【0018】
上記構成により、正常な搬送ならば図1(a)に示すように、ピン13はテープ材11の送り穴12に位置合わせされた後、ある程度余裕をもって送り穴12に挿入され続ける。しかし、テープ材11の長さによって送り穴12のピッチとピン13のピッチの間に合わせ誤差が累積されることがある。図1(b)に示すように、テープ材11の送り穴12と挿入されるべきピン13の位置ずれは徐々に大きくなり、やがて、許容できる合わせ余裕が限界に近づく。
【0019】
この実施形態では、図1(c)に示すように、テープ材11の送り穴12と挿入されるべきピン13の位置ずれが許容範囲を越える前にピン13の移動位置を補正する。すなわち、送りドラム14の駆動制御によって送り穴12との位置合わせに応じた移動位置に補正可能である。これにより、搬送装置は、再び図1(a)に示すような正常な搬送状態に改善される。すなわち、図1(a)→(b)→(c)→(a)…と繰り返されることによって正常な搬送を維持する。
【0020】
図2は、図1における搬送されるテープとピン位置の関係を補正する工程の一例を示す流れ図である。ステッピング駆動搬送されるテープ全体において、総合的にピン13の移動位置は例えば次のように補正される。処理ステップS101では、テープ材11の所定長さにおいて、その送り穴12のピッチ測定をする。例えば光電効果を利用した測定機を用いて送り穴12のピッチをデータ化し、平均ピッチ情報を得る。この測定機は搬送装置とは別に準備されたもので予め測定しておくことが考えられる。また、搬送装置自体に上記測定機の機構が配備してあり、予め測定しておくことが考えられる。このような送り穴12の平均ピッチ情報に応じて、テープ材11の所定の搬送長毎に行う補正値を決定する(S102)。すなわち、図1(c)に示した送りドラム14の駆動制御のタイミングと補正駆動距離が設定される。このような補正機能の準備がなされ、処理ステップS103では実際に上記補正機能の付いた送りドラム14の駆動によるテープ材11の搬送が行われる。
【0021】
図3は、上記第1実施形態のより好ましい例であり、図1に係るテープ搬送装置30に、上述のごとくテープ材の送り穴ピッチの測定機構を付加した概観図である。すなわち、リール巻き上げを伴いテープ材11の所定長さにおいて、その送り穴12のピッチを測定機構31により測定する。その後、送り穴12の平均ピッチ情報に応じて、テープ材11の所定の搬送長毎に行う補正値を決定する。テープ材11はリールR2から送出されテンション調節機構10を介して送りドラム14に導かれる。送りドラム14は測定機構31で決定された補正値を用いてテープ材11の通常駆動に加えて位置補正駆動もなされる。
【0022】
上記第1実施形に係るテープ搬送装置によれば、搬送されてくるテープ材11の送り穴12に挿入されるピン13の移動位置は、送りドラム14の通常駆動に加え、テープ材11の搬送状況または送り穴ピッチ加工精度に依存する送り穴12の位置に応じて補正される形態となる。これにより、送り穴12の配列ピッチや位置関係に誤差があっても、その許容範囲を越える前に各ピン13がテープ材11の送り穴12への位置調整を済ませ、確実に送り穴12に挿入され、正常な範囲の搬送を維持することができる。
【0023】
上記第1実施形に係るテープ搬送装置によれば、例えば、所定ピッチで複数の送り穴(12)を有したテープ状回路基板(11)が送りドラム(14)の回転に従って搬送される際、送りドラムに設けられた各ピンが送りドラムの駆動制御によって少なくとも送り穴との位置合わせに応じた移動位置への補正を伴った挿入を実現し、送りドラムの前または後でテープ状回路基板に対するICチップの実装処理がなされる。これにより、テープ状回路基板は送りドラムの回転に従ってダメージが最小限に留められつつ搬送される。ICチップの実装処理において信頼性が向上する。
【0024】
図4(a)〜(c)は、それぞれ本発明の第2実施形態に係るテープ搬送装置を説明するための要部機構を示す概観図である。
図4において、テープ材11は両側に所定ピッチで複数の送り穴12が設けられている。テープ材11の搬送に際し、後方には少なくともテンション調節機構20が配備されている。前方には少なくとも送り穴12それぞれに挿入されるピン13を有する送りドラム24が配備されている。これら構成間に作業ステーション(WK)が設けられてもよい。作業ステーションとしては、例えばテープ材11がTABテープならば、図示しないチップのボンディング(一括ボンディング)、あるいはすでにマウント済みのチップのプロービング等各種検査などである。また、テープ材11が保護テープならばチップ保護用のリセス部成形などである。すなわち、テープ材11が所定距離搬送されて目的とする作業ステーションによって処理される。
【0025】
送りドラム24に配されているピン23は、例えば先端が尖鋭ではない円錐形状になっている。ピン23は、その他テープ材11の送り穴12に応じた形状をしていてもよい。送りドラム14に配されているピン23の間隔は搬送されるテープ材11の送り穴12に合わせてある。送りドラム24は駆動調整機構25を付加した駆動制御部26を有する。送りドラム24には、ピン23を突出させる開口部27が設けられている。開口部27はピン23を所定範囲分移動可能としている。ピン23は、送りドラム24の駆動制御部26に従って移動するが、駆動制御部26に付加された駆動調整機構25によっても、開口部27の範囲で位置移動できる構成となっている。
【0026】
上記構成により、正常な搬送ならば、図4(a)に示すように、ピン23はテープ材11の送り穴12に位置合わせされた後、送りドラム24の駆動制御部26の駆動に従ってある程度余裕をもって送り穴12に挿入され続ける。しかし、テープ材11の長さによって送り穴12のピッチとピン23のピッチの間に合わせ誤差が累積されることがある。図4(b)に示すように、テープ材11の送り穴12と挿入されるべきピン23の位置ずれは徐々に大きくなり、やがて、許容できる合わせ余裕が限界に近づく。
【0027】
この実施形態では、図4(c)に示すように、テープ材11の送り穴12と挿入されるべきピン23の位置ずれが許容範囲を越える前にピン23の移動位置を駆動調整機構25によって補正する。すなわち、送りドラム24の駆動制御部26による通常の駆動制御に加えて駆動調整機構25により送り穴12との位置合わせに応じた移動位置に補正可能である。前記第1実施形態に比べて送りドラム24のテープ搬送面がずれることなく、ピン23の移動位置のみ補正することができる。これにより、搬送装置は、再び図4(a)に示すような正常な搬送状態に改善される。すなわち、図4(a)→(b)→(c)→(a)…と繰り返されることによって正常な搬送を維持する。
【0028】
図5は、図4における搬送されるテープとピン位置の関係を補正する工程の一例を示す流れ図である。ステッピング駆動搬送毎のピン23の移動位置は例えば次のように補正される。処理ステップS201に示すように、テープ材11の実搬送路の所定箇所において、その送り穴12の移動位置を常にモニタする。例えば光電効果やCCDカメラを利用した送り穴12のエッジ位置を検出し移動位置の変化情報を得る。このような送り穴12の移動位置変化情報に応じて、テープ材11の通常搬送で必要時に行うべき補正値を設定する。補正処理の有無によって送りドラム24の制御が異なる(処理ステップS202)。補正値がゼロ判定、すなわちテープ材11の送り穴12の移動位置が正常範囲ならば、上記図4(a)に示すような正常な搬送状態として、送りドラム24の駆動制御部26の駆動に従う。一方、補正値が存在すれば、上記図4(c)に示した送りドラム24の駆動制御部26による通常の駆動制御に、駆動調整機構25による位置補正(遅れまたは進み)を適宜加えて送り穴12とピン23の位置合わせを達成する。また、位置補正が大きすぎたり、所定数回連続して進みの補正であったり、遅れの補正であったりした場合、テンション調節機構20の強弱を補正してもよい。これにより、テープ材11の送り穴12とピン23の位置ずれを小さくする方向に制御する。この結果、送り穴12の配列ピッチや位置関係に誤差があっても、その許容範囲を越える前に各ピン23がテープ材11の送り穴12への位置調整を済ませ、確実に送り穴12に挿入され、正常な範囲の搬送を維持することができる。
【0029】
図6は、上記第2実施形態のより好ましい例であり、図4に係るテープ搬送装置に、上述のごとくテープ材の実搬送路の所定箇所、例えば送りドラム前段において、送り穴移動位置検出機構を付加した概略図である。テープ搬送装置60は、テープ材11の送りドラム24の駆動による送り穴12の移動位置を、ピン23にかかる直前において常にモニタする。例えば位置検出機構61においてCCDカメラを利用し送り穴12のエッジ位置を検出し移動位置の変化情報を得る。送り穴12の移動位置変化情報に応じて、テープ材11の送りドラム24の駆動制御部26による通常の搬送駆動に、駆動調整機構25による補正値を決定する。また、駆動調整機構25による1回の位置補正が所定の範囲を越えたり、位置補正が例えば3回連続して進みの補正であったり、遅れの補正であったりした場合、テンション調節機構20の強弱を補正してテープ材11の送り穴12とピン23の位置ずれを小さくする方向に制御する。
【0030】
上記第2実施形に係るテープ搬送装置によれば、搬送されてくるテープ材11の送り穴12に挿入されるピン23の移動位置は、送りドラム24の通常駆動に加え、テープ材11の搬送状況または送り穴ピッチ加工精度に依存する送り穴12の位置に応じて補正される形態となる。これにより、送り穴12の配列ピッチや位置関係に誤差があっても、その許容範囲を越える前に各ピンがテープの送り穴への位置調整を済ませ、送り穴に挿入され、正常な範囲の搬送を維持することができる。
【0031】
上記第2実施形に係るテープ搬送装置においても、例えば、所定ピッチで複数の送り穴(12)を有したテープ状回路基板(11)が送りドラム(24)の回転に従って搬送される際、送りドラムに設けられた各ピンが送りドラムの駆動制御によって少なくとも送り穴との位置合わせに応じた移動位置への補正を伴った挿入を実現し、送りドラムの前または後でテープ状回路基板に対するICチップの実装処理がなされる。これにより、テープ状回路基板は送りドラムの回転に従ってダメージが最小限に留められつつ搬送される。ICチップの実装処理において信頼性が向上する。
【0032】
上記各実施形態は、もちろん位置補正に関する制御の機構を互いに入れ替えた形態をとってもよい。以上、各実施形態及び方法によれば、テープ材の送り穴に挿入されるピンは、送り穴への位置合わせを達成しつつ、送りドラムの回転に従ってダメージが最小限に留められつつ搬送される。これにより、テープの送り穴のエッジ変形、破損、破損物によるゴミ発生等を招くことはほとんどなくなる。よって、以降の工程に支障を来す懸念が解消される。この結果、テープの破損を防ぎつつ、より正確なテープ送りを実現する高信頼性のテープ搬送装置及び半導体装置の製造方法及び半導体装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係るテープ搬送装置の要部機構を示す概観図。
【図2】図1におけるテープとピン位置関係を補正する一例の流れ図。
【図3】上記第1実施形態のより好ましい例としての概観図。
【図4】第2実施形態に係るテープ搬送装置の要部機構を示す概観図。
【図5】図4におけるテープとピン位置関係を補正する一例の流れ図。
【図6】上記第2実施形態のより好ましい例としての概観図。
【符号の説明】
10,20…テンション調節機構、11…テープ材、12…送り穴、13,23…ピン、14,24…送りドラム、25…駆動調整機構、26…駆動制御部、27…開口部、30,60…テープ搬送装置、31…測定機構、61…位置検出機構、R1,R2…リール、S101〜S103,S201,S202…処理ステップ。
【発明の属する技術分野】
本発明はTAB(Tape Automated Bonding)など素子搭載の薄型のテープ基板材または保護テープ等に適用可能なテープ搬送装置及び半導体装置の製造方法及び半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、TABテープなど薄型テープ基板は薄膜化傾向にある。加工装置内での送り搬送は、テープが40μm以下と薄くなると、テープへのダメージがいっそう懸念される。従来のテープ送り搬送方法の一例を以下に説明する。
【0003】
スプロケットホイールを用いる技術で、テープの両側に設けられた送り穴にピンを挿入し回転させることで搬送する。スプロケットホイールはステッピングモータにより駆動制御され、一定のテープ送りを行うようにする。テープの送り穴は、スプロケットホイールの回転に伴いピンにより押される形態となる。このような搬送では、テープが40μm以下と薄くなると、テープへのダメージが大きい。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
テープの送り穴ピッチとスプロケットホイールのピン配置は一定の精度のもとに管理されていなければならない。特にテープの送り穴では、穴ピッチや穴寸法の加工精度が問題である。加工精度が悪いものでは送り穴にピンが正確に入らない場合も少なくない。テープはポリイミド等の樹脂材、ピンはステンレス等の金属のため、テープは、薄膜化されるほどそのダメージが心配される。また、テープの送り穴寸法やピッチ、スプロケットホイールのピンピッチが一定の加工精度で仕上っていても、テープの長さによって穴ピッチとピンピッチの間に合わせ誤差が累積される。これにより、テープの送り穴と挿入されるべきピンの位置ずれは顕著になる。
上記により、テープの送り穴のエッジ変形、破損、破損物によるゴミ発生等を招く原因となり、以降の工程に支障を来す恐れがある。
【0005】
本発明は上記のような事情を考慮してなされたもので、テープの破損を防ぎつつ、より正確なテープ送りを実現する高信頼性のテープ搬送装置及び半導体装置の製造方法及び半導体装置を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るテープ搬送装置は、両側に所定ピッチで複数の送り穴を有したテープが導かれる送りドラムと、前記送りドラムに所定間隔で設けられ、前記送りドラムの駆動に応じて前記テープの送り穴に挿入されるピンと、を具備し、前記ピンは前記送りドラムの駆動制御によって少なくとも前記送り穴との位置合わせに応じた移動位置に補正可能であることを特徴とする。
【0007】
本発明に係るテープ搬送装置は、両側に所定ピッチで複数の送り穴を有したテープが導かれる送りドラムと、前記送りドラムに所定間隔で設けられた開口部と、前記開口部それぞれから突出し前記送りドラムの駆動に応じて前記テープの送り穴に挿入されるピンと、前記ピンを前記開口部の範囲分移動可能とした駆動調整機構が付加された前記送りドラムの駆動制御部と、を具備し、前記ピンは前記送りドラムの駆動制御によって少なくとも前記送り穴との位置合わせに応じた移動位置に補正可能であることを特徴とする。
【0008】
上記それぞれ本発明に係るテープ搬送装置によれば、搬送されてくるテープの送り穴に挿入されるピンの移動位置は、ドラム駆動に加え、テープの搬送状況または送り穴ピッチ加工精度に依存する送り穴の位置に応じて補正される形態となる。
なお、前記ピンの移動位置の補正に関し、より好ましい形態を次に記す。
前記ピンの移動位置は予め測定機で前記テープの送り穴ピッチをデータ化して得られた平均ピッチ情報に応じて制御されることを特徴とする。
前記テープの送り穴ピッチを測定する測定機構をさらに具備し、前記ピンの移動位置は予め前記測定機構で前記テープの送り穴ピッチをデータ化して得られた平均ピッチ情報に応じて制御されることを特徴とする。
前記ピンと前記テープの送り穴の所定の位置関係をモニタする検出機構をさらに具備し、前記ピンの移動位置は前記検出機構に応じて制御されることを特徴とする。
【0009】
また、上述いずれかの本発明に係るテープ搬送装置において、前記ピンと前記テープの送り穴の所定の位置関係に応じて制御される前記テープのテンション調節機構をさらに具備したことを特徴とする。すなわち、テープの搬送状況を変えることで、テープの送り穴の位置制御に寄与する。
【0010】
本発明に係る半導体装置の製造方法は、両側に所定ピッチで複数の送り穴を有したテープ状回路基板が送りドラムの回転に従って搬送される際、前記送りドラムに設けられた各ピンが前記送りドラムの駆動制御によって少なくとも前記送り穴との位置合わせに応じた移動位置への補正を伴った挿入を実現し、前記送りドラムの前または後で前記テープ状回路基板に対するICチップの実装処理がなされることを特徴とする。
【0011】
上記のような本発明に係る半導体装置の製造方法によれば、各ピンがテープの送り穴への位置調整を済ませ、送り穴に挿入される。これにより、テープ状回路基板は送りドラムの回転に従ってダメージが最小限に留められつつ搬送される。ICチップの実装処理において信頼性が向上する。
【0012】
なお、上記本発明に係る半導体装置の製造方法において、前記ピンの移動位置の補正は、予め所定長さの前記テープの送り穴ピッチをデータ化して得られた平均ピッチ情報に応じて達成されることを特徴とする。ドラムの駆動によるピンの位置とテープの送り穴ピッチとの位置合わせ累積誤差について補正のタイミングを分析する。
【0013】
また、上記本発明に係る半導体装置の製造方法において、前記ピンの移動位置の補正は、前記ピンと前記テープの送り穴の所定の位置関係を検出し、検出結果に応じて達成されることを特徴とする。ドラムの駆動によるピンの位置とテープの送り穴ピッチとの位置合わせ状況をモニタすることになる。許容範囲を越えたときに補正をかける。
【0014】
また、上記本発明に係る半導体装置の製造方法において、前記ピンと前記テープの送り穴の所定の位置関係に応じて前記テープ状回路基板の搬送時のテンションを調節する工程をさらに具備したことを特徴とする。テープの搬送状況を変えることで、より位置ずれを小さくする方向に制御する。
【0015】
本発明に係る半導体装置は、上述したような本発明に係るテープ搬送装置、または上述したような半導体装置の製造方法を利用して形成されたことを特徴とする。信頼性の高いテープ回路基板付帯のデバイスの量産に寄与する。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1(a)〜(c)は、それぞれ本発明の第1実施形態に係るテープ搬送装置を説明するための要部機構を示す概観図である。
図1において、テープ材11は両側に所定ピッチで複数の送り穴12が設けられている。テープ材11の搬送に際し、後方には少なくともテンション調節機構10が配備されている。前方には少なくとも送り穴12それぞれに挿入されるピン13を有する送りドラム14が配備されている。これら構成間に作業ステーション(WK)が設けられてもよい。作業ステーションとしては、例えばテープ材11がTABテープならば、図示しないチップのボンディング(一括ボンディング)、あるいはすでにマウント済みのチップのプロービング等各種検査などである。また、テープ材11が保護テープならばチップ保護用のリセス部成形などである。すなわち、テープ材11が所定距離搬送されて目的とする作業ステーションによって処理される。
【0017】
送りドラム14に配されているピン13は、例えば先端が尖鋭ではない円錐形状になっている。ピン13は、その他テープ材11の送り穴12に応じた形状をしていてもよい。送りドラム14に配されているピン13の間隔は搬送されるテープ材11の送り穴12に合わせてある。
【0018】
上記構成により、正常な搬送ならば図1(a)に示すように、ピン13はテープ材11の送り穴12に位置合わせされた後、ある程度余裕をもって送り穴12に挿入され続ける。しかし、テープ材11の長さによって送り穴12のピッチとピン13のピッチの間に合わせ誤差が累積されることがある。図1(b)に示すように、テープ材11の送り穴12と挿入されるべきピン13の位置ずれは徐々に大きくなり、やがて、許容できる合わせ余裕が限界に近づく。
【0019】
この実施形態では、図1(c)に示すように、テープ材11の送り穴12と挿入されるべきピン13の位置ずれが許容範囲を越える前にピン13の移動位置を補正する。すなわち、送りドラム14の駆動制御によって送り穴12との位置合わせに応じた移動位置に補正可能である。これにより、搬送装置は、再び図1(a)に示すような正常な搬送状態に改善される。すなわち、図1(a)→(b)→(c)→(a)…と繰り返されることによって正常な搬送を維持する。
【0020】
図2は、図1における搬送されるテープとピン位置の関係を補正する工程の一例を示す流れ図である。ステッピング駆動搬送されるテープ全体において、総合的にピン13の移動位置は例えば次のように補正される。処理ステップS101では、テープ材11の所定長さにおいて、その送り穴12のピッチ測定をする。例えば光電効果を利用した測定機を用いて送り穴12のピッチをデータ化し、平均ピッチ情報を得る。この測定機は搬送装置とは別に準備されたもので予め測定しておくことが考えられる。また、搬送装置自体に上記測定機の機構が配備してあり、予め測定しておくことが考えられる。このような送り穴12の平均ピッチ情報に応じて、テープ材11の所定の搬送長毎に行う補正値を決定する(S102)。すなわち、図1(c)に示した送りドラム14の駆動制御のタイミングと補正駆動距離が設定される。このような補正機能の準備がなされ、処理ステップS103では実際に上記補正機能の付いた送りドラム14の駆動によるテープ材11の搬送が行われる。
【0021】
図3は、上記第1実施形態のより好ましい例であり、図1に係るテープ搬送装置30に、上述のごとくテープ材の送り穴ピッチの測定機構を付加した概観図である。すなわち、リール巻き上げを伴いテープ材11の所定長さにおいて、その送り穴12のピッチを測定機構31により測定する。その後、送り穴12の平均ピッチ情報に応じて、テープ材11の所定の搬送長毎に行う補正値を決定する。テープ材11はリールR2から送出されテンション調節機構10を介して送りドラム14に導かれる。送りドラム14は測定機構31で決定された補正値を用いてテープ材11の通常駆動に加えて位置補正駆動もなされる。
【0022】
上記第1実施形に係るテープ搬送装置によれば、搬送されてくるテープ材11の送り穴12に挿入されるピン13の移動位置は、送りドラム14の通常駆動に加え、テープ材11の搬送状況または送り穴ピッチ加工精度に依存する送り穴12の位置に応じて補正される形態となる。これにより、送り穴12の配列ピッチや位置関係に誤差があっても、その許容範囲を越える前に各ピン13がテープ材11の送り穴12への位置調整を済ませ、確実に送り穴12に挿入され、正常な範囲の搬送を維持することができる。
【0023】
上記第1実施形に係るテープ搬送装置によれば、例えば、所定ピッチで複数の送り穴(12)を有したテープ状回路基板(11)が送りドラム(14)の回転に従って搬送される際、送りドラムに設けられた各ピンが送りドラムの駆動制御によって少なくとも送り穴との位置合わせに応じた移動位置への補正を伴った挿入を実現し、送りドラムの前または後でテープ状回路基板に対するICチップの実装処理がなされる。これにより、テープ状回路基板は送りドラムの回転に従ってダメージが最小限に留められつつ搬送される。ICチップの実装処理において信頼性が向上する。
【0024】
図4(a)〜(c)は、それぞれ本発明の第2実施形態に係るテープ搬送装置を説明するための要部機構を示す概観図である。
図4において、テープ材11は両側に所定ピッチで複数の送り穴12が設けられている。テープ材11の搬送に際し、後方には少なくともテンション調節機構20が配備されている。前方には少なくとも送り穴12それぞれに挿入されるピン13を有する送りドラム24が配備されている。これら構成間に作業ステーション(WK)が設けられてもよい。作業ステーションとしては、例えばテープ材11がTABテープならば、図示しないチップのボンディング(一括ボンディング)、あるいはすでにマウント済みのチップのプロービング等各種検査などである。また、テープ材11が保護テープならばチップ保護用のリセス部成形などである。すなわち、テープ材11が所定距離搬送されて目的とする作業ステーションによって処理される。
【0025】
送りドラム24に配されているピン23は、例えば先端が尖鋭ではない円錐形状になっている。ピン23は、その他テープ材11の送り穴12に応じた形状をしていてもよい。送りドラム14に配されているピン23の間隔は搬送されるテープ材11の送り穴12に合わせてある。送りドラム24は駆動調整機構25を付加した駆動制御部26を有する。送りドラム24には、ピン23を突出させる開口部27が設けられている。開口部27はピン23を所定範囲分移動可能としている。ピン23は、送りドラム24の駆動制御部26に従って移動するが、駆動制御部26に付加された駆動調整機構25によっても、開口部27の範囲で位置移動できる構成となっている。
【0026】
上記構成により、正常な搬送ならば、図4(a)に示すように、ピン23はテープ材11の送り穴12に位置合わせされた後、送りドラム24の駆動制御部26の駆動に従ってある程度余裕をもって送り穴12に挿入され続ける。しかし、テープ材11の長さによって送り穴12のピッチとピン23のピッチの間に合わせ誤差が累積されることがある。図4(b)に示すように、テープ材11の送り穴12と挿入されるべきピン23の位置ずれは徐々に大きくなり、やがて、許容できる合わせ余裕が限界に近づく。
【0027】
この実施形態では、図4(c)に示すように、テープ材11の送り穴12と挿入されるべきピン23の位置ずれが許容範囲を越える前にピン23の移動位置を駆動調整機構25によって補正する。すなわち、送りドラム24の駆動制御部26による通常の駆動制御に加えて駆動調整機構25により送り穴12との位置合わせに応じた移動位置に補正可能である。前記第1実施形態に比べて送りドラム24のテープ搬送面がずれることなく、ピン23の移動位置のみ補正することができる。これにより、搬送装置は、再び図4(a)に示すような正常な搬送状態に改善される。すなわち、図4(a)→(b)→(c)→(a)…と繰り返されることによって正常な搬送を維持する。
【0028】
図5は、図4における搬送されるテープとピン位置の関係を補正する工程の一例を示す流れ図である。ステッピング駆動搬送毎のピン23の移動位置は例えば次のように補正される。処理ステップS201に示すように、テープ材11の実搬送路の所定箇所において、その送り穴12の移動位置を常にモニタする。例えば光電効果やCCDカメラを利用した送り穴12のエッジ位置を検出し移動位置の変化情報を得る。このような送り穴12の移動位置変化情報に応じて、テープ材11の通常搬送で必要時に行うべき補正値を設定する。補正処理の有無によって送りドラム24の制御が異なる(処理ステップS202)。補正値がゼロ判定、すなわちテープ材11の送り穴12の移動位置が正常範囲ならば、上記図4(a)に示すような正常な搬送状態として、送りドラム24の駆動制御部26の駆動に従う。一方、補正値が存在すれば、上記図4(c)に示した送りドラム24の駆動制御部26による通常の駆動制御に、駆動調整機構25による位置補正(遅れまたは進み)を適宜加えて送り穴12とピン23の位置合わせを達成する。また、位置補正が大きすぎたり、所定数回連続して進みの補正であったり、遅れの補正であったりした場合、テンション調節機構20の強弱を補正してもよい。これにより、テープ材11の送り穴12とピン23の位置ずれを小さくする方向に制御する。この結果、送り穴12の配列ピッチや位置関係に誤差があっても、その許容範囲を越える前に各ピン23がテープ材11の送り穴12への位置調整を済ませ、確実に送り穴12に挿入され、正常な範囲の搬送を維持することができる。
【0029】
図6は、上記第2実施形態のより好ましい例であり、図4に係るテープ搬送装置に、上述のごとくテープ材の実搬送路の所定箇所、例えば送りドラム前段において、送り穴移動位置検出機構を付加した概略図である。テープ搬送装置60は、テープ材11の送りドラム24の駆動による送り穴12の移動位置を、ピン23にかかる直前において常にモニタする。例えば位置検出機構61においてCCDカメラを利用し送り穴12のエッジ位置を検出し移動位置の変化情報を得る。送り穴12の移動位置変化情報に応じて、テープ材11の送りドラム24の駆動制御部26による通常の搬送駆動に、駆動調整機構25による補正値を決定する。また、駆動調整機構25による1回の位置補正が所定の範囲を越えたり、位置補正が例えば3回連続して進みの補正であったり、遅れの補正であったりした場合、テンション調節機構20の強弱を補正してテープ材11の送り穴12とピン23の位置ずれを小さくする方向に制御する。
【0030】
上記第2実施形に係るテープ搬送装置によれば、搬送されてくるテープ材11の送り穴12に挿入されるピン23の移動位置は、送りドラム24の通常駆動に加え、テープ材11の搬送状況または送り穴ピッチ加工精度に依存する送り穴12の位置に応じて補正される形態となる。これにより、送り穴12の配列ピッチや位置関係に誤差があっても、その許容範囲を越える前に各ピンがテープの送り穴への位置調整を済ませ、送り穴に挿入され、正常な範囲の搬送を維持することができる。
【0031】
上記第2実施形に係るテープ搬送装置においても、例えば、所定ピッチで複数の送り穴(12)を有したテープ状回路基板(11)が送りドラム(24)の回転に従って搬送される際、送りドラムに設けられた各ピンが送りドラムの駆動制御によって少なくとも送り穴との位置合わせに応じた移動位置への補正を伴った挿入を実現し、送りドラムの前または後でテープ状回路基板に対するICチップの実装処理がなされる。これにより、テープ状回路基板は送りドラムの回転に従ってダメージが最小限に留められつつ搬送される。ICチップの実装処理において信頼性が向上する。
【0032】
上記各実施形態は、もちろん位置補正に関する制御の機構を互いに入れ替えた形態をとってもよい。以上、各実施形態及び方法によれば、テープ材の送り穴に挿入されるピンは、送り穴への位置合わせを達成しつつ、送りドラムの回転に従ってダメージが最小限に留められつつ搬送される。これにより、テープの送り穴のエッジ変形、破損、破損物によるゴミ発生等を招くことはほとんどなくなる。よって、以降の工程に支障を来す懸念が解消される。この結果、テープの破損を防ぎつつ、より正確なテープ送りを実現する高信頼性のテープ搬送装置及び半導体装置の製造方法及び半導体装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係るテープ搬送装置の要部機構を示す概観図。
【図2】図1におけるテープとピン位置関係を補正する一例の流れ図。
【図3】上記第1実施形態のより好ましい例としての概観図。
【図4】第2実施形態に係るテープ搬送装置の要部機構を示す概観図。
【図5】図4におけるテープとピン位置関係を補正する一例の流れ図。
【図6】上記第2実施形態のより好ましい例としての概観図。
【符号の説明】
10,20…テンション調節機構、11…テープ材、12…送り穴、13,23…ピン、14,24…送りドラム、25…駆動調整機構、26…駆動制御部、27…開口部、30,60…テープ搬送装置、31…測定機構、61…位置検出機構、R1,R2…リール、S101〜S103,S201,S202…処理ステップ。
Claims (12)
- 両側に所定ピッチで複数の送り穴を有したテープが導かれる送りドラムと、
前記送りドラムに所定間隔で設けられ、前記送りドラムの駆動に応じて前記テープの送り穴に挿入されるピンと、
を具備し、
前記ピンは前記送りドラムの駆動制御によって少なくとも前記送り穴との位置合わせに応じた移動位置に補正可能であることを特徴とするテープ搬送装置。 - 両側に所定ピッチで複数の送り穴を有したテープが導かれる送りドラムと、
前記送りドラムに所定間隔で設けられた開口部と、
前記開口部それぞれから突出し前記送りドラムの駆動に応じて前記テープの送り穴に挿入されるピンと、
前記ピンを前記開口部の範囲分移動可能とした駆動調整機構が付加された前記送りドラムの駆動制御部と、
を具備し、
前記ピンは前記送りドラムの駆動制御によって少なくとも前記送り穴との位置合わせに応じた移動位置に補正可能であることを特徴とするテープ搬送装置。 - 前記ピンの移動位置は予め測定機で前記テープの送り穴ピッチをデータ化して得られた平均ピッチ情報に応じて制御されることを特徴とした請求項1または2記載のテープ搬送装置。
- 前記テープの送り穴ピッチを測定する測定機構をさらに具備し、前記ピンの移動位置は予め前記測定機構で前記テープの送り穴ピッチをデータ化して得られた平均ピッチ情報に応じて制御されることを特徴とした請求項1または2記載のテープ搬送装置。
- 前記ピンと前記テープの送り穴の所定の位置関係をモニタする検出機構をさらに具備し、前記ピンの移動位置は前記検出機構に応じて制御されることを特徴とした請求項1または2記載のテープ搬送装置。
- 前記ピンと前記テープの送り穴の所定の位置関係に応じて制御される前記テープのテンション調節機構をさらに具備したことを特徴とする請求項1〜5いずれか一つに記載のテープ搬送装置。
- 両側に所定ピッチで複数の送り穴を有したテープ状回路基板が送りドラムの回転に従って搬送される際、前記送りドラムに設けられた各ピンが前記送りドラムの駆動制御によって少なくとも前記送り穴との位置合わせに応じた移動位置への補正を伴った挿入を実現し、
前記送りドラムの前または後で前記テープ状回路基板に対するICチップの実装処理がなされることを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 前記ピンの移動位置の補正は、予め所定長さの前記テープの送り穴ピッチをデータ化して得られた平均ピッチ情報に応じて達成されることを特徴とした請求項7記載の半導体装置の製造方法。
- 前記ピンの移動位置の補正は、前記ピンと前記テープの送り穴の所定の位置関係を検出し、検出結果に応じて達成されることを特徴とした請求項7記載の半導体装置の製造方法。
- 前記ピンと前記テープの送り穴の所定の位置関係に応じて前記テープ状回路基板の搬送時のテンションを調節する工程をさらに具備したことを特徴とする請求項7〜9いずれか一つに記載の半導体装置の製造方法。
- 前記請求項1〜6いずれかに記載のテープ搬送装置を利用して形成されたことを特徴とする半導体装置。
- 前記請求項7〜10いずれかに記載の半導体装置の製造方法を利用して形成されたことを特徴とする半導体装置。
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JP2003053176A JP2004266007A (ja) | 2003-02-28 | 2003-02-28 | テープ搬送装置及び半導体装置の製造方法及び半導体装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015018949A (ja) * | 2013-07-11 | 2015-01-29 | 日本電産コパル電子株式会社 | テープフィーダ、テープフィーダ計測装置、およびテープフィーダ制御方法 |
-
2003
- 2003-02-28 JP JP2003053176A patent/JP2004266007A/ja not_active Withdrawn
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