JP2004264444A - 画像読取装置 - Google Patents

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Hidekazu Hayashi
英一 林
Yuichi Ishiyama
裕一 石山
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Abstract

【課題】画像データを取得するための読取光学系の被写界深度が小さいイメージスキャナ等の画像読取装置で、画像形成面がプラテンガラスから離隔した位置となる原稿媒体であっても、その画像データを含む光が光電変換素子に確実に結像させることができるようにした画像読取装置を提供する。
【解決手段】スライド用フィルム等マウント付き原稿媒体では画像形成面がプラテンガラスから離隔した位置となる。プラテンガラス8を2枚のガラス板で構成し、上部のガラス板8bを着脱可能とする。平面的原稿媒体では上部のガラス板8bをガラス板8aに重畳させ、マウント付き原稿媒体ではガラス板8bを取り外し、画像データを取得する。ガラス板8bの肉厚を、その空気中換算光路長がマウント付き原稿媒体のマウント表面から画像形成面までの距離と等しくすれば、読取光学系の空気中換算光路長を原稿媒体の種類に拘わらず等しくできる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、PPC用紙や印画紙その他各種用紙、フィルム等の原稿媒体に形成された画像を、例えばパーソナルコンピュータを介して記録媒体に格納するのに適したデータに変換して、該画像について画像データとして取得するのに適した画像読取装置に関し、特に原稿媒体の原稿面が、取得すべき画像を設置するための基準位置と異なる位置に置かれた場合でも確実に画像データを取得することができるようにした画像読取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年のパーソナルコンピュータの普及により、写真や文字原稿その他の画像を画像データとして記憶媒体に格納して記憶し、所望により印刷したり、データとして配布したりすることが便利となっている。この種の画像を画像データとして読み取るのに、画像読取装置、特にイメージスキャナが用いられる。
【0003】
この種のイメージスキャナは、画像データを取得すべき画像が形成された印画紙やフィルム等の原稿媒体を載置する透明ガラス板からなるプラテンガラスを備え、該プラテンガラスに載置された原稿媒体に光を照射し、その反射光を光電変換素子で捕捉することにより該原稿媒体に形成された画像に関する画像データを取得する。この光電変換素子の代表的なものとして、CCD(電荷結合素子)がよく知られている。画像データの取得に際しては、プラテンガラスに沿ってキャリッジを走行させながら行う。すなわち、該キャリッジに、原稿媒体を照明する光源と、その反射光に含まれた画像データを捕捉する光電変換素子、反射光を該光電変換素子に導く光路を構成する読取光学系とが搭載され、このキャリッジを走行させながら、原稿媒体の画像を読取走査して画像データを取得するものである。
【0004】
ところで、パーソナルコンピュータの一般家庭への普及は、これを設置するスペースの確保が問題となり、さらに、イメージスキャナ等の周辺機器が増加することによりますます設置スペースの確保が困難となる場合が生じる。このため、周辺機器の小型化が図られ、イメージスキャナではより薄型化して、不使用時には縦置きにして、例えばパーソナルコンピュータを設置した机等の脚部の隙間等に収納できるようにしてある。
【0005】
イメージスキャナの薄型化を図るために、本件出願人はキャリッジの薄型化を図る画像読取装置を、既に提案した(特願2002−096760号参照)。
【0006】
図21及び図22は画像読取装置としてのイメージスキャナ1の概略の構造を示す図で、図21は斜視図であり、図22は分解斜視図である。イメージスキャナ1は、合成樹脂または金属によって矩形に組み立てられる筐体2にキャリッジ3が、図22上矢標S方向に往復移動可能に収容されている。キャリッジ3の一端部は、矢標Sと平行な方向に筐体2に掛け渡されたガイドロッド4に連繋され、他端部にはローラ4aが回動自在に支持されており、キャリッジ4の往復移動を案内している。ガイドロッド4に連繋した端部には、駆動ベルト5が連繋している。駆動ベルト5は、筐体2の隅部であって、ガイドロッド4の端部の近傍に回転可能に支持された一対のプーリ6a、6bに掛け渡されており、一方のプーリ6aに駆動モータ7の出力回転が伝達されるようにしてある。すなわち、駆動モータ7の出力回転によって駆動ベルト5が移動し、これに連繋したキャリッジ4が移動するようにしてある。なお、駆動モータ7は可逆回転可能のものとされており、その回転方向に応じてキャリッジ4は往復移動することになる。
【0007】
前記キャリッジ1と、駆動モータ7や駆動ベルト5、プーリ6a、6bからなる駆動機構を収容した筐体2の上面には、透明なプラテンガラス8が被せられる。また、底面は底板9で閉じられる。なお、該底板9を透明なガラス板で構成することもでき、例えばこのイメージスキャナ1を机上等に載置された原稿媒体に被せた状態にして該原稿媒体に形成された画像に関する画像データを取得する場合には、イメージスキャナ1が被せられた原稿媒体の位置を確認できるので好ましい。なお、一般的には前記プラテンガラス8に画像が形成されたPPC用紙や印画紙等の原稿媒体を載置して、これらの画像データを取得するようする。また、前記キャリッジ3は、該キャリッジ3の円滑な移動を阻害しない程度に、プラテンガラス8に押圧されており、例えば底板9とキャリッジ3との間に、圧縮コイルバネ等からなる図示しない付勢手段を介在させてある。また、プラテンガラス8には、キャリッジが押圧される部分に円滑な摺動を行わせるように、摺動案内シート等が貼着されているものもある。
【0008】
前記キャリッジ3には、図20に示すように、プラテンガラス8上の原稿媒体を照明する光源10と、原稿媒体で反射した光を受光して該光に含まれた画像データを取得するCCD等からなるラインセンサ14と、原稿媒体での反射光をラインセンサ14に導く第1反射鏡11、第2反射鏡13、これら第1反射鏡11と第2反射鏡13との間にあって反射光を前記ラインセンサ14に結像させるロッドレンズアレイ12とが搭載されている。なお、前記ラインセンサ14はセンサ基板14a に組み込まれた状態でキャリッジ3に取り付けられている。
【0009】
【特許文献1】
特願2002−096760
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、イメージスキャナの薄型化が促進されるに従って次のような問題が生じるおそれがある。薄型化を図るためには、前記キャリッジを薄型化し、前記読取光学系の設置スペースを小さくすることになる。読取光学系の小型化を図るために、この光学系に、多数の屈折率分布型レンズが配列されてなるロッドレンズアレイが用いられている。このロッドレンズアレイは被写界深度が小さいため、原稿媒体からラインセンサに至る空気中換算光路長が変化すると、原稿媒体の画像がラインセンサの受光面に結像しなくなるおそれがある。通常の原稿媒体は、PPC用紙や印画紙等で、これらの表面に画像が形成されているから、この画像形成面を前記プラテンガラスに密着させて載置させることができる。
【0011】
ところで、写真等の画像をデータ化し記録媒体できることは、これらの画像を保存するのに便利である。この利便性から、PPC用紙や印画紙等の平面的な原稿媒体以外に形成された画像のデータ化が要求されるようになっている。特に、いわゆるスライド用フィルムに形成されている画像のデータ化が要求されている。このスライド用フィルムは、投影機に供するのに便利なように、画像が形成されたフィルムを厚紙や合成樹脂によるマウントに保持させてある。このスライド用フィルムから画像データを取得する場合に、これをプラテンガラスに載置させると、フィルムがマウントに保持させているため、フィルム面における画像形成面がプラテンガラスの表面から離隔することになる。前述したように、読取光学系の被写界深度が小さいため、画像形成面から離隔した位置に画像形成面がある場合には、ラインセンサの受光面に反射光を結像させることができず、取得された画像データを基に再生した画像に鮮明さを欠くおそれがある。
【0012】
そこで、この発明は、画像形成面がプラテンガラスの表面から離隔した位置に位置した場合、特にスライド用フィルムの場合にも、反射光をラインセンサの受光面に結像させることができるようにして、取得された画像データを基に再生した画像を鮮明なものとすることができるよう、画像データを確実に取得できる画像読取装置を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するための技術的手段として、請求項1の発明に係る画像読取装置は、原稿を載置させるプラテンガラスを備え、前記プラテンガラスを透過させて前記原稿に光を照射する光源と、原稿からの反射光を入射させて、該反射光に含まれた前記原稿に形成された画像に関する画像情報を取得する光電変換素子と、ロッドレンズアレイを備えて該光電変換素子に前記反射光を導く読取光学系とを、前記プラテンガラスの裏面に臨んだキャリッジに配設し、該キャリッジをプラテンガラスに沿って移動させて原稿の画像に関する画像情報を順次取得する画像読取装置において、前記プラテンガラスを、複数枚のガラスを重ね合わせて構成し、該複数枚のガラスの上部のものを着脱自在として、装着時と離脱時とで前記読取光学系の空気中換算光路長が等しい大きさに保たれることを特徴としている。
【0014】
すなわち、PPC用紙や印画紙等の平面的な原稿媒体の場合には、複数枚のガラスを重ね合わせた状態で該原稿媒体をプラテンガラスに載置させる。一方、スライド用フィルムのようなマウント付きの原稿媒体の場合には上部のガラスを取り外した状態にして載置させる。ここで着脱するガラスの肉厚を、その空気中換算光路長がスライド用フィルムのマウントの表面から原稿形成面までの距離とほぼ等しいものとしてあれば、平面的な原稿媒体とマウント付きの原稿媒体とのいずれの原稿形成面からも読取光学系の空気中換算光路長を等しく一定とすることができる。
【0015】
また、請求項2の発明に係る画像読取装置は、原稿を載置させるプラテンガラスを備え、前記プラテンガラスを透過させて前記原稿に光を照射する光源と、原稿からの反射光を入射させて、該反射光に含まれた前記原稿に形成された画像に関する画像情報を取得する光電変換素子と、ロッドレンズアレイを備えて該光電変換素子に前記反射光を導く読取光学系とを、前記プラテンガラスの裏面に臨んだキャリッジに配設し、該キャリッジをプラテンガラスに沿って移動させて原稿の画像に関する画像情報を順次取得する画像読取装置において、前記プラテンガラスとキャリッジとの間隔をキャリッジの走査区間によって異ならせ、各々の走査区間を、平面的な原稿媒体とマウント付き原稿媒体とに対応させて、前記読取光学系の空気中換算光路長が等しい大きさに保たれることを特徴としている。
【0016】
例えば、走査区間を2つに区切り、一方の区間を平面的な原稿媒体のための走査区間とし、他方の区間をマウント付き原稿媒体のための走査区間とする。平面的な原稿媒体の画像データを取得するには、プラテンガラスの当該区間に対応する部分に原稿を載置させ、当該部分でキャリッジを移動させて画像データを取得する。また、マウント付き原稿媒体の画像データを取得する場合には、当該区間に対応した部分のプラテンガラスに原稿を載置させ、当該部分でキャリッジを移動させて画像データを取得する。
【0017】
なお、キャリッジの移動範囲は原稿媒体の種類に拘わらず、プラテンガラスの全域に対応させて移動させ、原稿媒体に応じて、対応する区間でのみ画像データの捕捉のための読取走査を行うようにしてもかまわない。さらに、原稿媒体の種類に拘わらず、プラテンガラスの全域の移動範囲で読取走査を行い、捕捉された画像データに関して、必要な画像データのみを取得する処理を行っても構わない。
【0018】
また、請求項3の発明に係る画像読取装置は、前記空気中換算光路長を等しく一定とするために、前記プラテンガラスの裏面に摺動案内シートを貼着し、前記キャリッジを、前記摺動案内シートに擦過させて移動可能とし、前記キャリッジの移動範囲の一部で該摺動案内シートの案内面位置を異ならせて、前記読取光学系の空気中換算光路長が等しい大きさに保たれることを特徴とするものである。
【0019】
案内面位置が異なることにより、これを擦過して移動するキャリッジは、プラテンガラスからの距離が異なって移動することができる。このため、平面的な原稿媒体の画像データを取得する場合には、キャリッジをプラテンガラスからの距離が大きい部分の案内面位置を擦過させ、マウント付きの原稿媒体の場合にはプラテンガラスからの距離が小さい部分の案内面位置を擦過させる。この案内面位置の間の距離をマウントの表面から原稿形成面までの距離とほぼ等しいものとしてあれば、平面的な原稿媒体とマウント付き原稿媒体とのいずれの原稿形成面からも読取光学系の空気中換算光路長を等しく一定とすることができる。
【0020】
また、請求項4の発明に係る画像読取装置は、前記空気中換算光路長を等しく一定とするために、原稿を載置させるプラテンガラスを備え、前記プラテンガラスを透過させて前記原稿に光を照射する光源と、原稿からの反射光を入射させて、該反射光に含まれた前記原稿に形成された画像に関する画像情報を取得する光電変換素子と、ロッドレンズアレイを備えて該光電変換素子に前記反射光を導く読取光学系とを、前記プラテンガラスの裏面に臨んだキャリッジに配設し、該キャリッジをプラテンガラスに沿って移動させて原稿の画像に関する画像情報を順次取得する画像読取装置において、前記プラテンガラスとキャリッジの間隔を、該キャリッジの一方向と他方向の移動方向に応じて、キャリッジに付与される移動のための駆動力によって異ならせ、各々の移動方向を、平面的な原稿媒体とマウント付き原稿媒体とに対応させて、前記読取光学系の空気中換算光路長が等しい大きさに保たれることを特徴としている。
【0021】
すなわち、キャリッジの移動方向によって画像データを取得すべき原稿媒体の種類を異ならせたものである。原稿媒体の種類によってキャリッジとプラテンガラスとの間の距離を変更する必要があるが、この変更動作を、キャリッジの移動のための駆動力によって行わせる。キャリッジを一の方向へ移動させる駆動力は常に同方向に作用するから、この駆動力を受けて一の動作で作動すると共に、他の方向へのキャリッジの移動によって他の動作で作動する作動手段を設ければよい。
【0022】
また、請求項5の発明に係る画像読取装置は、プラテンガラスとキャリッジとの間の距離を変更するものとして、前記キャリッジと前記プラテンガラスとの間に、該プラテンガラスに接触する転動体を設け、該転動体を前記キャリッジの凹所に収容すると共に、該凹所の底面に前記読取光学系の光軸方向の位置が異なる第1底面と第2底面とを形成し、キャリッジの移動方向に応じて前記転動体を第1底面と第2底面とのいずれか一方に位置させることにより、前記読取光学系の空気中換算光路長が等しい大きさに保たれることを特徴とするものである。
【0023】
前記転動体が、第1底面に位置した状態と、第2底面に位置した状態とでは、これら第1底面と第2底面の読取光学系の光軸上の位置が異なるから、キャリッジとプラテンガラスとの間の距離が異なる。例えば、第1底面の方が第2底面よりもプラテンガラスに近接している場合、転動体が第1底面に位置している状態の方が、キャリッジがプラテンガラスから大きく離隔し、第2底面に位置している場合よりもプラテンガラスから光電変換素子までの光軸に沿った長さが長くなる。これら第1底面と第2底面との間の距離を、マウントの表面から画像形成面までの距離とほぼ等しくする。これにより、転動体を、平面的な原稿媒体では第1底面に、マウント付きの原稿媒体では第2底面に、それぞれ位置させた状態で画像データを取得すれば、いずれの原稿形成面から光電変換素子までの読取光学系の空気中換算光路長を等しく一定とすることができる。
【0024】
また、上記転動体はキャリッジの走行方向に応じて第1底面または第2底面に位置するから、キャリッジを一の方向へ移動させる場合には平面的な原稿媒体の画像データを、他の方向へ移動させる場合にはマウント付きの原稿媒体の画像データを取得できる。
【0025】
また、請求項6の発明に係る画像読取装置は、前記キャリッジに切替手段を揺動可能に軸支させ、該切替手段を前記プラテンガラスの裏面に接触させると共に、その揺動位置に応じて切替手段の支持軸とプラテンガラスとの接触位置との距離を可変とし、キャリッジの移動方向に応じて前記切替手段をいずれかの方向に揺動させることにより、前記読取光学系の空気中換算光路長が等しい大きさに保たれることを特徴としている。
【0026】
前記切替手段の揺動位置により、該切替手段の支持軸とプラテンガラスとの距離が変更される。この支持軸はキャリッジに支持されているから、該キャリッジとプラテンガラスとの距離が変更されることになる。例えば、切替手段の揺動により、キャリッジとプラテンガラスとの距離が2通りに変化するとし、これらの距離の差をマウント付きの原稿媒体のマウントの表面から画像形成面までの距離とほぼ等しくしてあるとする。したがって、前記距離が大きくなる状態で平面的な原稿媒体の、小さくなる状態でマウント付きの原稿媒体の画像データをそれぞれ取得するようにすれば、それぞれの画像形成面から光電変換素子に至る読取光学系の空気中換算光路長が等しく一定となる。
【0027】
また、前記切替手段はキャリッジの移動方向に応じて揺動位置が変更されるから、キャリッジを一の方向へ移動させる場合には平面的な原稿媒体の画像データを、他の方向へ移動させる場合にはマウント付きの原稿媒体の画像データを取得できる。
【0028】
また、請求項7の発明に係る画像読取装置は、前記切替手段が偏芯カムであることを特徴としている。
【0029】
偏芯カムでは、支持軸が該カムの中心から偏倚しているから、該支持軸からカム面までの距離を容易に変更することができる。また、このカム面がプラテンガラスに接触するから、簡単な構造で、容易に支持軸とプラテンガラスまでの距離を変更させることができる。
【0030】
また、請求項8の発明に係る画像読取装置は、原稿を載置させるプラテンガラスを備え、前記プラテンガラスを透過させて前記原稿に光を照射する光源と、原稿からの反射光を入射させて、該反射光に含まれた前記原稿に形成された画像に関する画像情報を取得する光電変換素子と、ロッドレンズアレイを備えて該光電変換素子に前記反射光を導く読取光学系とを、前記プラテンガラスの裏面に臨んだキャリッジに配設し、該キャリッジをプラテンガラスに沿って移動させて原稿の画像に関する画像情報を順次取得する画像読取装置において、前記キャリッジに対して往復移動可能に作動手段を設け、前記作動手段に連繋させて、前記プラテンガラスとキャリッジとの間の距離を変更する高さ変更手段を設け、前記作動手段を、前記キャリッジを一の方向に移動させることにより前進させ、キャリッジを他の方向に移動させることにより後退させ、前記作動手段の進退に応じて、前記高さ変更手段が動作して、プラテンガラスとキャリッジとの間の距離を変更することにより、前記読取光学系の空気中換算光路長が等しい大きさに保たれることを特徴としている。
【0031】
キャリッジを一の方向に移動させ、前記作動手段の一方の先端部をイメージスキャナの筐体の一方の壁面に当接させて、該作動手段を前進させる。また、キャリッジを他の方向に移動させ、作動手段の他端部を他方の壁面に当接させて、該作動手段を後退させる。この作動手段の進退動作によって、該作動手段とキャリッジとの連繋位置が変更される。この連繋位置の変更によって、前記高さ変更手段を作動させて、プラテンガラスとキャリッジとの間の距離を変更させる。例えば、この連繋位置の変更に応じて、該距離が二位置で変更されるとし、その距離の差をマウント付きの原稿媒体のマウント表面から画像形成面までの距離とほぼ等しくする。これにより、一方の位置の距離では平面的な原稿媒体の、他方の位置の距離ではマウント付きの原稿媒体の画像データを取得するようにすれば、いずれの場合であっても、画像形成面から光電変換素子に至る読取光学系の空気中換算光路長を等しい大きさに保つことができる。
【0032】
なお、前記作動手段を進退させるためのキャリッジの移動方向は、原稿媒体の画像データを読み取るために移動させる方向であっても、また、この方向と直交する方向であっても構わない。
【0033】
また、請求項9の発明に係る画像読取装置は、前記高さ変更手段は、前記キャリッジの移動によりプラテンガラスを擦過する前記作動手段に形成した膨出部と、前記キャリッジに形成し該膨出部を収容する凹所と、該凹所の底面に形成した、前記読取光学系の光軸方向の位置が異なる第1底面と第2底面とにより構成し、前記作動手段の進退に応じて、前記膨出部が第1底面または第2底面とのいずれか一方に位置させてなることを特徴としている。
【0034】
前記第1底面と第2底面とを、例えば、第1底面の方が第2底面よりもプラテンガラスから離隔させて、これら底面間の距離の差を、マウント付きの原稿媒体のマウント表面から画像形成面までの距離とほぼ等しくする。したがって、前記膨出部が第1底面に位置している場合に、キャリッジとプラテンガラスとは接近し、第2底面に位置している場合には離隔する。このため、膨出部を、平面的な原稿媒体の場合には第1底面に位置させ、マウント付きの原稿媒体の場合には第2底面に位置させて画像データを取得するようにすれば、いずれの場合も読取光学系の空気中換算光路長が等しく一定となる。
【0035】
また、請求項10の発明に係る画像読取装置は、前記高さ変更手段は、前記キャリッジの移動によりプラテンガラスを転動する該キャリッジに保持させた転動体と、前記作動手段に形成した該転動体を収容する凹所と、該凹所の底面に形成した、前記読取光学系の光軸方向の位置が異なる第1底面と第2底面とにより構成し、前記作動手段の進退に応じて、前記転動体が第1底面または第2底面とのいずれか一方に位置させてなることを特徴としている。
【0036】
前記第1底面と第2底面とを、例えば、第1底面の方が第2底面よりもプラテンガラスから離隔させて、これら底面間の距離の差を、マウント付きの原稿媒体のマウント表面から画像形成面までの距離とほぼ等しくする。したがって、前記転動体が第1底面に位置している場合に、キャリッジとプラテンガラスとは接近し、第2底面に位置している場合には離隔する。このため、転動体を、平面的な原稿媒体の場合には第1底面に位置させ、マウント付きの原稿媒体の場合には第2底面に位置させて画像データを取得するようにすれば、いずれの場合も読取光学系の空気中換算光路長が等しく一定となる。
【0037】
また、請求項11の発明に係る画像読取装置は、前記高さ変更手段は、前記作動手段に対して摺動可能で、かつ、回動可能で、プラテンガラスを擦過する円筒偏芯カムからなり、作動手段の進退に応じて該円筒偏芯カムが回動し、プラテンガラスとの接触位置が変更されることを特徴としている。
【0038】
作動手段が壁面に当接すると、該作動手段が円筒偏芯カムに対して摺動し、該円筒偏芯カムが回動する。これにより、該円筒偏芯カムのプラテンガラスに対する接触位置が変更される。例えば、円筒偏芯カムが回動した二位置に位置し、一方の位置と他方の位置との間で、マウント付きの原稿媒体のマウント表面から画像形成面までの距離とほぼ等しい距離の差を設けておけば、キャリッジとプラテンガラスとの距離が大きくなる一方の位置にある状態で平面的な原稿媒体の、他方の位置にある状態でマウント付きの原稿媒体の、画像データをそれぞれ取得すれば、画像形成面から光電変換素子までの空気中換算光路長が等しく一定となる。
【0039】
また、請求項12の発明に係る画像読取装置は、前記作動手段とキャリッジとの間にローラを介在させ、該作動手段のキャリッジに対する往復移動を該ローラの回動で案内することを特徴としている。
【0040】
すなわち、作動手段が移動する場合には前記ローラが回動するため、該作動手段とキャリッジとの間の摩擦力が軽減されるから、作動手段が円滑に移動する。
【0041】
また、請求項13の発明に係る画像読取装置は、原稿を載置させるプラテンガラスを備え、前記プラテンガラスを透過させて前記原稿に光を照射する光源と、原稿からの反射光を入射させて、該反射光に含まれた前記原稿に形成された画像に関する画像情報を取得する光電変換素子と、ロッドレンズアレイを備えて該光電変換素子に前記反射光を導く読取光学系とを、前記プラテンガラスの裏面に臨んだキャリッジに配設し、該キャリッジをプラテンガラスに沿って移動させて原稿の画像に関する画像情報を順次取得する画像読取装置において、前記原稿の画像形成されている画像形成面とプラテンガラスとの距離が変更された場合であっても、前記読取光学系の空気中換算光路長が等しい大きさに保たれることを特徴としている。
【0042】
すなわち、PPC用紙や印画紙等の平面的な原稿媒体は、前記プラテンガラスに密着させて載置できるから、原稿形成面はプラテンガラスの表面とほぼ一致する。また、スライド用フィルムの場合には、マウントの表面から画像形成面までの距離に相当する分、原稿形成面がプラテンガラスの表面から離隔することになる。このため、平面的な原稿媒体の原稿形成面とスライド用フィルムのように肉厚を有する原稿媒体の原稿形成面とでは、プラテンガラスの表面までの距離が異なり、読取光学系の空気中換算光路長が異なっている。この差をプラテンガラスの原稿側表面からロッドレンズアレイまでの空気中換算光路長を切り換えることによって、原稿の画像形成面とロッドレンズアレイ間の空気中換算光路長を一定に保ち、光電変換素子の受光面に原稿媒体の原稿形成面における反射光を結像させることができる。この場合には、読取倍率の変化を伴わないので好ましい。
【0043】
【発明の実施の形態】
以下、図示した好ましい実施の形態に基づいて、この発明に係る画像読取装置を具体的に説明する。
【0044】
図1及び図2は、第1実施形態に係る画像読取装置の概略構造を示している。前記キャリッジ3には、図示しない光源が具備されており、この光源から発せられた光をプラテンガラス8に載置された原稿媒体に照射する。なお、原稿媒体は、PPC用紙や印画紙やフィルムのように平面的なものに画像が形成されたものや、スライド用フィルムのようにマウントによって保持されているものを含む。また、キャリッジ3には、第1反射鏡11とロッドレンズアレイ12、第2反射鏡13、CCD等の光電変換素子からなるラインセンサ14とが搭載されている。なお、ラインセンサ14はセンサー用基板15に組み込まれて、該センサー用基板15がキャリッジ3に搭載されている。
【0045】
プラテンガラス8に載置された前記原稿媒体で反射した光は、第1反射鏡11で反射され、ロッドレンズアレイ12を透過し、さらに第2反射鏡13で反射してラインセンサ14に入射するようにしてあり、原稿媒体からラインセンサ14に至る読取光学系が形成されている。
【0046】
ところで、平面的な原稿媒体とスライド用フィルムのようなマウント付き原稿媒体とでは、プラテンガラス8にこれら原稿媒体を載置させた状態で、これら原稿媒体の画像が形成されている画像形成面から前記ラインセンサ14に至る読取光学系の空気中換算光路長が異なっている。すなわち、マウント付き原稿媒体では、マウントの表面と画像形成面とが一致しておらず、プラテンガラス8に該原稿媒体を載置させた状態で、画像形成面がプラテンガラス8の表面から離隔することになる。そこで、この第1実施形態に係る画像読取装置は、プラテンガラス8を第1ガラス8aと第2ガラス8bとの2枚のガラス板により構成してある。第1ガラス8aは、筐体2に固定されており、第2ガラス8bは第1ガラス8aに重畳させた状態と、第1ガラス8aから外した状態とに着脱自在とされている。また、第2ガラス8bの肉厚は、その空気中換算光路長がマウント付き原稿媒体のマウント表面と画像形成面との距離とほぼ等しくされている。
【0047】
この第1実施形態に係る画像読取装置では、平面的な原稿媒体に形成された画像のデータを取得する場合には、前記第2ガラス8bを第1ガラス8aに重畳させた状態で行い、マウント付きの原稿媒体の場合には第2ガラス8bを外した状態で行う。このため、これら原稿媒体の画像形成面から前記ラインセンサ14に至る空気中換算光路長がいずれの場合も等しく一定となる。したがって、画像形成面での反射光はラインセンサ14の受光面に確実に結像することになり、いずれの原稿媒体でも、確実に画像データを取得することができる。
【0048】
図3及び図4は、第2実施形態を示す図である。この実施形態では、プラテンガラス8の裏面に貼付した摺動案内シート16の一部に、プラテンガラス8との間にスペーサ17を介在させてある。キャリッジ3は、前述したように、プラテンガラス8に押圧された状態で移動するようにしてあるが、この移動を円滑に行わせるため、キャリッジ3と間の摩擦力を減少させる摺動案内シート16を貼着し、これにキャリッジ3が押圧されるようにしてある。すなわち、この摺動案内シート16の表面が案内面となってキャリッジ3の移動を案内する。そして、この摺動案内シート16の一部を、前記スペーサ17を介在させてプラテンガラス8に貼着したものである。このスペーサ17の厚さは、マウント付きの原稿媒体のマウント表面から画像形成面までの距離とほぼ等しくしてある。したがって、キャリッジ3は、スペーサ17を介在させた部分と介在させていない部分とでは、移動する高さ位置が異なることになり、案内面の位置が異なっている。
【0049】
すなわち、平面的な原稿媒体の場合にはスペーサ17が介在させてある部分で、マウント付き原稿媒体の場合にはスペーサ17が介在していない部分で、それぞれ画像データを取得するようにすれば、いずれも画像形成面からラインセンサ14に至る空気中換算光路長が等しく一定となり、確実に画像データを取得することができる。
【0050】
図5及び図6には、第3実施形態を示している。この実施形態は、キャリッジ3に転動体21を具備させたものである。キャリッジ3のプラテンガラス8に対向した面には前記転動体21を収容する凹所22が形成されている。この凹所22の底面は段付きとされて第1底面22a と第2底面22b とが形成されており、これらの底面22a 、22b とは傾斜面22c で連絡されている。これら底面22a 、23b の段差は、マウント付き原稿媒体のマウント表面から画像形成面までの距離とほぼ等しくしてある。すなわち、これら第1底面22a と第2底面22b は、読取光学系の光軸方向の位置を異ならせてある。
【0051】
この第3実施形態による画像読取装置で、前記転動体21を第1底面22a に位置させた状態で平面的な原稿媒体の画像データを、第2底面22b に位置させた状態でマウント付き原稿媒体の画像データを、それぞれ取得する。転動体21を第1底面22a に位置させるには、キャリッジ3を図5上矢標P方向へ移動させる。この移動により、転動体21はプラテンガラス8に押圧されている摩擦力を受けて、凹所22内を反矢標P方向に移動するから、傾斜面22c を上って第1底面22a まで移動する。その後のキャリッジ3の移動では、転動体21は凹所22の壁面に拘束されて移動することがなく、プラテンガラス8に対して擦過することになる。他方、転動体21を第2底面22b に移動させるには、キャリッジ3を図6上矢標Q方向へ移動させる。この移動により転動体がプラテンガラス3との摩擦力によって反矢標Q方向に移動するから、傾斜面22b を下って第2底面22b まで移動し、その後のキャリッジ3の移動ではプラテンガラス3に対して擦過することになる。
【0052】
そして、転動体21が第1底面22a に位置した状態では平面的な原稿媒体の画像データを、第2底面22b に位置した状態ではマウント付き原稿媒体の画像データを、それぞれ取得する。すなわち、第1底面22a と第2底面22b の段差は、マウント表面から画像形成面までの距離とほぼ等しくしてあるから、いずれの原稿媒体であっても、画像形成面からラインセンサ14までの空気中換算光路長は等しく一定となり、これら原稿媒体の画像データを確実に取得することができる。
【0053】
なお、転動体21としては、凹所22内を円滑に転動するものであれば、球体であっても、あるいは円柱状のコロであっても構わない。
【0054】
図7及び図8には、第4実施形態を示している。この実施形態では、キャリッジ3に該キャリッジ3の読取走査方向と直交する方向(主走査方向)を軸26a として揺動可能に切替手段としての偏芯カム26が支持されているものである。この偏芯カム26は、キャリッジ3に形成された凹所27に収容されており、該凹所27内で揺動可能とされており、上端部がプラテンガラス8に接触するようにしてある。そして、この揺動位置によって、軸26a から上端部の位置までの距離が異なるようにしてある。すなわち、該偏芯カム26はほぼ半月形に形成されてその円弧状の面がカム面とされており、その揺動位置は該半月形の直線部の端部が凹所27の底面と当接することにより規制されている。このため、一方の端部26b が底面に当接した状態と他方の端部26c が底面に当接した状態とでは、軸26a から上端部までの距離が異なることになる。そして、直線部の一方の端部26b が当接した状態における軸26a から上端部までの距離と、他方の端部26c が当接した状態における該距離との差を、マウント付き原稿媒体のマウント表面から画像形成面までの距離とほぼ等しくしてある。なお、この実施形態では、軸26a から上端部までの距離を、端部26b が底面に当接した状態の方が、端部26c が底面に当接した状態よりも大きくしてある。
【0055】
この第4実施形態では、図7に示すように、偏芯カム26の端部26b が凹所27の底面に当接した状態で平面的な原稿媒体の画像データを取得し、図8に示すように、端部26c が底面に当接した状態でマウント付き原稿媒体の画像データを取得する。偏芯カム26の端部26b を底面に当接させるには、キャリッジ3を図7上矢標P方向へ移動させる。この移動により、偏芯カム26はプラテンガラス8に押圧されている摩擦力を受けて、軸26a を中心として図7上反時計回り方向に回動して同図の状態となる。この状態で、さらにキャリッジ3が移動しても、偏芯カム26は回動せず、軸26a からプラテンガラス8までの距離が維持され、偏芯カム26はプラテンガラス8に対して擦過することになる。他方、偏芯カム26の端部26c を底面に当接させるには、図8上矢標Q方向へキャリッジ3を移動させる。この移動により偏芯カム26がプラテンガラス8との摩擦力により、軸26a を中心として図8上時計回り方向に回動し、同図の状態となる。この状態でキャリッジ3が矢標Q方向へ移動しても、偏芯カム26の状態が維持され、偏芯カム26はプラテンガラス8を擦過することになる。
【0056】
そして、偏芯カム26が、その端部26b が凹所27の底面に当接した状態で、キャリッジ3を図7上矢標P方向へ移動させながら平面的な原稿媒体の画像データを、また端部26c が底面に当接した状態で、キャリッジ3を図8上矢標Q方向へ移動させながらマウント付き原稿媒体の画像データを、それぞれ取得する。すなわち、図7に示すように端部26b が底面に当接した状態と、図8に示すように端部26c が底面に当接した状態とは、偏芯カム26の軸26a とプラテンガラス8との距離はマウント付き原稿媒体のマウント表面から画像形成面までの距離と等しくしてあるから、いずれの原稿媒体であっても、画像形成面からラインセンサ14までの空気中換算光路長は等しく一定となるので、これら原稿媒体の画像データを確実に取得することができる。
【0057】
図9及び図10には、第5実施形態を示してある。この実施形態では、キャリッジ3に対して移動する作動手段として切替ロッド31を備えているものである。この切替ロッド31はキャリッジ3とプラテンガラス8との間に配されており、中央部に膨出部32が形成されており、この膨出部32の上面がプラテンガラス8に押圧されるようにしてある。キャリッジ3には、前記膨出部32が収容される凹所33が形成されている。この凹所33には段差が設けられて第1底面33a と第2底面33b とが形成されている。これら底面33a 、33b の間には傾斜面33c が形成されている。これら底面33a 、33b のそれぞれとプラテンガラス8から距離の差は、マウント付き原稿媒体のマウント表面から画像形成面までの距離とほぼ等しくしてある。なお、本実施形態では、プラテンガラス8までの距離は、第1底面33a よりも第2底面33b の方が大きくしてある。また、前記切替ロッド31の両端部は、キャリッジ3の読取走査のための移動方向に沿ってキャリッジ3の側面から後述する動作を果たすのに必要な長さで外側に突出させてある。
【0058】
この第5実施形態に係る画像読取装置では、前記膨出部32が図9に示すように、第1底面33a に位置している状態で平面的な原稿媒体の画像データを、膨出部32が図10に示すように、第2底面33b に位置している状態でマウント付き原稿媒体の画像データを、それぞれ取得する。膨出部32を第1底面33a に位置させるには、キャリッジ3の移動によって切替ロッド31の図9上の右端部を筐体2の壁面に当接させ、さらにキャリッジ3を該壁面まで移動させることにより行う。切替ロッド31の右端部を筐体2の壁面に当接させた状態でさらにキャリッジ3を移動させると、切替ロッド31がキャリッジ3に対して移動し、図9に示すように、膨出部32が傾斜面33c を上って第1底面33a に位置することになり、この状態で、キャリッジ3を移動させて読取走査を行わせる。また、膨出部32を第2底面33b に位置させるには、切替ロッド31の図10上の左端部を筐体2の壁面に当接させ、さらにキャリッジ3を該壁面まで移動させることにより行う。切替ロッド31の左端部を筐体2の壁面に当接させた状態でさらにキャリッジ3を移動させると、切替ロッド31がキャリッジ3に対して移動し、図10に示すように、膨出部32が傾斜面32c を下って第2底面33b に位置することになり、この状態で、キャリッジ3を移動させて読取走査を行う。平面的な原稿媒体とマウント付き原稿媒体とのいずれの場合も、図11に示すように、画像データの読み取りは走査領域Sで行われる。また、走査領域Sの両側には、筐体2の壁面との間で切替領域Fが設けられており、画像データを読み取る原稿媒体に応じて、キャリッジ3をこの切替領域Fで移動させて、前述したように切替ロッド31を所望の方向に移動させる。
【0059】
前記膨出部32が第1底面33a と第2底面33b とのそれぞれに位置した場合では、プラテンガラス8とキャリッジ3との距離の差を、マウント付き原稿媒体のマウント表面から画像形成面までの距離とほぼ等しくしてある。このため、平面的な原稿媒体とマウント付き原稿媒体のそれぞれの画像データを取得する場合に、いずれの場合も原稿形成面からラインセンサ14に至る空気中換算光路長を等しく一定とすることができ、確実に画像データを取得することができる。
【0060】
図12及び図13は、第5実施形態の変形例を示している。この変形例では、前記膨出部32にローラ34を回動可能に支持させて、このローラ34を前記凹所33の底面33a 、33b 、33c に載置させたものである。このため、切替ロッド31の凹所33内での移動が円滑となり、原稿媒体に応じた切替動作を円滑に行わせることができる。このため、切替ロッド31が該ローラ34に対して円滑に移動できるように、金属やフッ素樹脂、ナイロン樹脂等の合成樹脂など摩擦力が小さい材料を用いることが望ましい。
【0061】
図14及び図15は、第6実施形態を示すものである。この実施形態では、キャリッジ3に作動手段として切替ベース36が移動可能に設けられている。キャリッジ3の上部には、上端部がプラテンガラス8に押圧されるローラ37が回動可能に支持されており、前記切替ベース36はこのローラ37を載置する状態に設けられている。このローラ37には、後述するように、切替ベース36が該ローラ37に対して円滑に移動できるように、金属やフッ素樹脂、ナイロン樹脂等の合成樹脂など摩擦力が小さい材料を用いることが望ましい。切替ベース36にはローラ37を収容する凹所38が形成されており、この凹所38の底面には段差が設けられて第1底面38a と第2底面38b とされている。また、これら底面38a 、38b の間は傾斜面38c で連絡されている。これら底面38a 、38b とプラテンガラス8との距離の差は、マウント付き原稿媒体のマウント表面から画像形成面までの距離とほぼ等しくしてある。すなわち、これら第1底面38a と第2底面38b は、読取光学系の光軸方向の位置を異ならせてある。なお、本実施形態では、プラテンガラス8までの距離は、第1底面38a よりも第2底面38b の方が大きくしてある。また、前記切替ベース36の両端部は、キャリッジ3の読取走査のための移動方向に沿ってキャリッジ3の側面から後述する動作を果たすのに必要な長さで外側に突出させてある。
【0062】
この第6実施形態に係る画像読取装置では、前記ローラ37が図14に示すように、第1底面38a に位置している状態で平面的な原稿媒体の画像データを、ローラ37が図15に示すように、第2底面38b に位置している状態でマウント付き原稿媒体の画像データを、それぞれ取得する。ローラ37を第1底面38a に位置させるには、キャリッジ3の移動によって切替ベース36の図14上の右端部を筐体2の壁面に当接させ、さらにキャリッジ3を該壁面まで移動させることにより行う。切替ベース36の右端部を筐体2の壁面に当接させた状態でさらにキャリッジ3を移動させると、切替ベース36がキャリッジ3に対して移動し、図14に示すように、切替ベース36がローラ37に対して移動して、該ローラ37を第1底面38a に位置させることになり、この状態で、キャリッジ3を移動させて読取走査を行わせる。また、ローラ37を第2底面38b に位置させるには、切替ベース36の図15上の左端部を筐体2の壁面に当接させ、さらにキャリッジ3を該壁面まで移動させることにより行う。切替ベース36の左端部を筐体2の壁面に当接させた状態でさらにキャリッジ3を移動させると、切替ベース36がキャリッジ3に対して移動し、図15に示すように、ローラ37に対して移動して該ローラ37を第2底面38b に位置させることになり、この状態で、キャリッジ3を移動させて読取走査を行う。平面的な原稿媒体とマウント付き原稿媒体とのいずれの場合も、第5実施形態の場合と同様に、図11に示すように、画像データの読み取りは走査領域Sで行われる。また、走査領域Sの両側には、筐体2の壁面との間で切替領域Fが設けられており、画像データを読み取る原稿媒体に応じて、キャリッジ3をこの切替領域Fで移動させて、前述したように切替ベース36を所望の方向に移動させる。
【0063】
前記ローラ37が第1底面38a と第2底面38b とのそれぞれに位置した場合では、プラテンガラス8とキャリッジ3との距離の差がマウント付き原稿媒体のマウント表面から画像形成面までの距離とほぼ等しくしてある。このため、平面的な原稿媒体とマウント付き原稿媒体のそれぞれの画像データを取得する場合に、いずれの場合も原稿形成面からラインセンサ14に至る空気中換算光路長を等しく一定とすることができ、確実に画像データを取得することができる。
【0064】
図16及び図17は、第6実施形態の変形例を示している。この変形例では、前記切替ベース36の下部とキャリッジ3との間にローラ39を介在させたものである。このローラ39はキャリッジ3に回動可能に支持されており、切替ベース36の移動時にはこのローラ39が回動して円滑に移動できるようにしてある。このため、このローラ37には、切替ベース36が該ローラ39に対して円滑に移動できるように、金属やフッ素樹脂、ナイロン樹脂等の合成樹脂など摩擦力が小さい材料を用いることが望ましい。
【0065】
図18及び図19は、第7実施形態を示している。この実施形態では、キャリッジ3に読取走査の移動方向を長手方向とした駆動ロッド41を摺動可能で、回動不可能に支持させてあり、この駆動ロッド41に偏芯させて円筒偏芯カム42が遊挿されている。また、カム筒42は通常の捜査範囲内では軸方向へ移動することがない状態でキャリッジ3に保持されている。この円筒偏芯カム42は両端部にフランジ部42a が形成されており、このフランジ部42a の上端部がプラテンガラス8に押圧されるようにしてある。円筒偏芯カム42には螺旋に沿ってカム溝43が形成されており、前記駆動ロッド41に植設されたカムピン41a がこのカム溝43に遊挿されている。そして、このカムピン41a がカム溝43の一端部に位置した状態と他端部に位置した状態とでは、前記駆動ロッド41からプラテンガラス8までの距離が異なることになり、この距離の差は、マウント付き原稿媒体のマウント表面から画像形成面までの距離とほぼ等しくしてある。なお、この実施形態では、図18において、カムピン41a がカム溝42の左端部に位置した状態で図19(a)に示すように、駆動ロッド41とプラテンガラス8との距離が最大となり、カム溝42の右端部に位置した状態で図19(b)に示すように、駆動ロッド41とプラテンガラス8との距離が最小となるようにしてある。また、前記駆動ロッド41の両端部は、キャリッジ3の読取走査のための移動方向に沿ってキャリッジ3の側面から後述する動作を果たすのに必要な長さで外側に突出させてある。
【0066】
この第7実施形態に係る画像読取装置では、前記カムピン41a が図18においてカム溝43の左端部に位置している状態で平面的な原稿媒体の画像データを、カムピン41a が右端部に位置している状態でマウント付き原稿媒体の画像データを、それぞれ取得する。ローラ37をカム溝43の左端部に位置させるには、キャリッジ3を移動させて、駆動ロッド41の図18における右端部を筐体2の壁面に当接させ、さらにキャリッジ3を外壁面まで移動させることにより行う。駆動ロッド41の図18上の右端部を筐体2の壁面に当接させた状態でさらにキャリッジ3を移動させると、駆動ロッド41が円筒偏芯カム42に対して移動し、そのカムピン41a がカム溝43を左方向に移動して、図18に示すように、カム溝43の左端部に位置することになる。このとき、円筒偏芯カム42は図19(a)に示すように、駆動ロッド41をプラテンガラス8から最も離隔させた位置に位置付かせる。この状態で、キャリッジ3を移動させて読取走査を行わせる。また、カムピン41a をカム溝43の右端部に位置させるには、駆動ロッド41の図18上の左端部を筐体2の壁面に当接させ、さらにキャリッジ3を該壁面まで移動させることにより行う。駆動ロッド41の左端部を筐体2の壁面に当接させた状態でさらにキャリッジ3を移動させると、該駆動ロッド41が図18に示す位置から円筒偏芯カム42に対して右方向へ移動する。この駆動ロッド41の移動によってカムピン41a がカム溝43内を同方向に移動し、駆動ロッド41は回動しないから、カムピン41a の移動によって円筒偏芯カム42が駆動ロッド41に対して回動する。この円筒偏芯カム42の回動により、カムピン41a がカム溝43の右端部に位置した状態で、図19(b)に示すように、駆動ロッド41とプラテンガラス8との距離が最小となる。この状態で、キャリッジ3を移動させて読取走査を行う。平面的な原稿媒体とマウント付き原稿媒体とのいずれの場合も、第5実施形態の場合と同様に、図11に示すように、画像データの読み取りは走査領域Sで行われる。また、走査領域Sの両側には、筐体2の壁面との間で切替領域Fが設けられており、画像データを読み取る原稿媒体に応じて、キャリッジ3をこの切替領域Fで移動させて、前述したように駆動ロッド41を所望の方向に移動させる。走査領域Sをキャリッジ3が移動する際には、円筒偏芯カム42はそのフランジ部42a がプラテンガラス8に対して擦過することになる。この際、フランジ部42a に作用する摩擦力は、円筒偏芯カム42の回動方向と直交する方向であるため、該円筒偏芯カム42が不用意に回動して、フランジ部42a のプラテンガラス8に対する接触位置が変化することがない。
【0067】
カムピン41a がカム溝43の、図18上左右それぞれの端部に位置した場合では、プラテンガラス8とキャリッジ3との距離の差がマウント付き原稿媒体のマウント表面から画像形成面までの距離とほぼ等しくしてある。このため、平面的な原稿媒体とマウント付き原稿媒体のそれぞれの画像データを取得する場合に、いずれの場合も原稿形成面からラインセンサ14に至る空気中換算光路長を等しく一定とすることができ、確実に画像データを取得することができる。
【0068】
以上に説明した第5実施形態から第7実施形態では、作動手段である切替ロッド31、切替ベース36、駆動ロッド41を、キャリッジ3を走査方向に移動させることにより壁面に当接させて移動させる構造として説明したが、これら作動手段はキャリッジ3を走査方向と直交する方向に移動させることにより走査方向に沿った壁面に当接させて移動させる構造とすることもできる。斯かる構造とする場合には、キャリッジ3を走査方向と直交する方向に駆動するための駆動源を必要とし、作動手段の移動後にキャリッジ3を操作位置まで戻す操作を行った後に読取走査を行う。また、前記ガイドロッド4を避けて作動手段を移動させる構造とする。
【0069】
また、作動手段である切替ロッド31、切替ベース36、駆動ロッド41を筐体2の壁面に当接させることにより移動する構造について説明したが、例えば、筐体2の壁面やプラテンガラス8の裏面に係合ロッド等を突設させ、キャリッジの移動によりこの係合ロッドに作動手段が係合することにより移動して、キャリッジとプラテンガラス8との距離を変更するようにしても構わない。斯かる係合ロッドなどを設けた構造では、切替ロッド31、切替ベース36、駆動ロッド41をキャリッジ3から突出させる必要がない。
【0070】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明に係る画像読取装置によれば、画像形成面が、PPC用紙や印画紙のように平面的で、プラテンガラスに載置した状態で、画像形成面がプラテンガラスに密着する原稿媒体であっても、マウント付き原稿媒体のように、画像形成面がマウント表面から離隔した位置にあり、プラテンガラスに載置した状態で画像形成面がプラテンガラスから離隔して位置する原稿媒体であっても、原稿媒体の種類に応じて、ガラスを着脱することによって空気中換算光路長を変更できるから、これらの原稿媒体の反射光はいずれも、光電変換素子の受光面に結像させられる。このため、確実に画像データを取得することができ、該画像データを基に再生された画像を鮮明なものとすることができる。しかも、ガラスを着脱させるだけでよく、簡単な作業で、いずれの原稿にも対処することができる。
【0071】
また、請求項2の発明に係る画像読取装置によれば、キャリッジの走査区間を変更することにより、平面的な原稿媒体に対しても、マウント付き原稿媒体に対しても対応させることができるから、画像データを取得すべき原稿媒体に対応した走査区間に該原稿媒体を載置させればよく、簡単な操作で種類の異なる原稿媒体の画像データを確実に取得することができる。
【0072】
また、請求項3の発明に係る画像読取装置によれば、画像形成面が、プラテンガラスに密着する原稿媒体であっても、プラテンガラスから離隔した位置にある原稿媒体であっても、原稿媒体に応じて読取走査の領域を変更することにより、空気中換算光路長を等しくして画像データを取得することができる。したがって、原稿媒体に応じてプラテンガラスへの載置位置を変更することにより対応でき、画像データの取得作業を迅速に行うことができる。
【0073】
また、請求項4の発明に係る画像読取装置によれば、キャリッジの移動方向に応じて平面的な原稿媒体であっても、マウント付き原稿媒体であっても確実に画像データを取得することができる。しかも、キャリッジは、従来の構造の画像読取装置であっても、画像データの取得のためには、初期位置から移動を開始して初期位置まで戻る必要があるから、往復移動させることが必要となり、この往復移動のうちの往路または復路のいずれか一方で平面的な原稿媒体から、他方でマウント付き原稿媒体から画像データを取得するようにすることができ、従来の構造をほとんど変更する必要がなく、異なる原稿媒体から確実に画像データを取得することができるようにすることができる。
【0074】
また、請求項5の発明に係る画像読取装置によれば、画像形成面が、プラテンガラスに密着する原稿媒体であっても、プラテンガラスから離隔した位置にある原稿媒体であっても、キャリッジの移動方向を変更することにより、空気中換算光路長を等しくして画像データを取得することができる。したがって、原稿媒体に応じて載置位置を変更することもなく、走査方向を異ならせるだけでよいから、画像データの取得作業をより簡便に行うことができる。
【0075】
また、請求項6の発明に係る画像読取装置によれば、画像形成面が、プラテンガラスに密着する原稿媒体であっても、プラテンガラスから離隔した位置にある原稿媒体であっても、キャリッジの移動方向を変更することにより、空気中換算光路長を等しくして画像データを取得することができる。したがって、原稿媒体に応じて載置位置を変更することもなく、走査方向を異ならせるだけでよいから、画像データの取得作業をより簡便に行うことができる。
【0076】
また、請求項7の発明に係る画像読取装置によれば、簡単な構造の部品で、画像形成面が、プラテンガラスに密着する原稿媒体であっても、プラテンガラスから離隔した位置にある原稿媒体であっても、容易に空気中換算光路長を等しくして画像データを取得することができる。しかも、走査方向を異ならせるだけでよいから、画像データの取得作業をより簡便に行うことができる。
【0077】
また、請求項8の発明に係る画像読取装置によれば、画像形成面が、プラテンガラスに密着する平面的な原稿媒体である場合と、プラテンガラスから離隔した位置にあるマウント付き原稿媒体である場合との切替を、キャリッジを走査領域以外に移動させて行うようにしたから、原稿媒体の種類に応じて確実に切り替えることができる。したがって、いずれの原稿媒体についても確実に画像データを取得することができる。
【0078】
また、請求項9の発明に係る画像読取装置によれば、作動手段を、膨出部を備えた構造とし、キャリッジにこれを収容する底面に段差を設けた凹所を形成した構造としたから、原稿媒体の種類に応じて簡単な構造で、確実に切り替えることができる。
【0079】
また、請求項10の発明に係る画像読取装置によれば、作動手段の移動を転動体の回動によって行わせるようにしたから、該作動手段を円滑に移動させることができ、原稿媒体の種類に応じて、切替動作を確実に行わせることができる。
【0080】
また、請求項11の発明に係る画像読取装置によれば、作動手段の移動によって円筒偏芯カムを確実に切り替えられるので、原稿媒体の種類に応じて確実に画像データを取得することができる。
【0081】
また、請求項12の発明に係る画像読取装置によれば、作動手段の往復移動を円滑に行わせることができ、原稿媒体の種類の変更に確実に対応させることができる。
【0082】
また、請求項13の発明に係る画像読取装置によれば、マウント付き原稿媒体のように、画像形成面がマウント表面から離隔した位置にあり、プラテンガラスに載置した状態で画像形成面がプラテンガラスから離隔して位置する原稿媒体であっても、またPPC用紙や印画紙のように平面的で、プラテンガラスに載置した状態で画像形成面がプラテンガラスに密着する原稿媒体であっても、いずれの場合も画像形成面から光電変換素子に至る読取光学系の空気中換算光路長を等しく一定とすることができる。このため、これらの原稿媒体の反射光はいずれも、光電変換素子の受光面に結像するから、確実に画像データを取得することができ、該画像データを基に再生された画像を鮮明なものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る画像読取装置の第1実施形態の概略の構造を示す側面図であり、平面的な原稿媒体の画像データを取得する際の状態を示している。
【図2】図1に示す第1実施形態を示す図で、マウント付き原稿媒体の画像データを取得する際の状態を示している。
【図3】この発明に係る画像読取装置の第2実施形態の概略の構造を示す側面図であり、平面的な原稿媒体の画像データを取得する際の状態を示している。
【図4】図3に示す第2実施形態を示す図で、マウント付き原稿媒体の画像データを取得する際の状態を示している。
【図5】この発明に係る画像読取装置の第3実施形態の概略の構造を示す側面図であり、平面的な原稿媒体の画像データを取得する際の状態を示している。
【図6】図5に示す第3実施形態を示す図で、マウント付き原稿媒体の画像データを取得する際の状態を示している。
【図7】この発明に係る画像読取装置の第4実施形態の概略の構造を示す側面図であり、平面的な原稿媒体の画像データを取得する際の状態を示している。
【図8】図7に示す第4実施形態を示す図で、マウント付き原稿媒体の画像データを取得する際の状態を示している。
【図9】この発明に係る画像読取装置の第5実施形態の概略の構造を示す側面図であり、平面的な原稿媒体の画像データを取得する際の状態を示している。
【図10】図9に示す第5実施形態を示す図で、マウント付き原稿媒体の画像データを取得する際の状態を示している。
【図11】第5実施形態に係る画像読取装置において、走査領域と切替領域を示す側面図である。
【図12】図9に示した第5実施形態の変形例の概略の構造を示す側面図であり、平面的な原稿媒体の画像データを取得する際の状態を示している。
【図13】図12に示した変形例において、マウント付き原稿媒体の画像データを取得する際の状態を示している。
【図14】この発明に係る画像読取装置の第6実施形態の概略の構造を示す側面図であり、平面的な原稿媒体の画像データを取得する際の状態を示している。
【図15】図14に示す第6実施形態を示す図で、マウント付き原稿媒体の画像データを取得する際の状態を示している。
【図16】図14に示した第6実施形態の変形例の概略の構造を示す側面図であり、平面的な原稿媒体の画像データを取得する際の状態を示している。
【図17】図16に示した変形例において、マウント付き原稿媒体の画像データを取得する際の状態を示している。
【図18】この発明に係る画像読取装置の第7実施形態を示す図で、作動手段の斜視図である。
【図19】図18に示す第7実施形態を示すキャリッジの正面図で一部を省略して示してあり、(a)は平面的な原稿媒体の画像データを取得する際の状態を、(b)はマウント付き原稿媒体の画像データを取得する際の状態を、それぞれ示している。
【図20】イメージスキャナのキャリッジとこれに搭載される光学部品とを示す断面図である。
【図21】この発明に係る画像読取装置としてイメージスキャナを示す概略の斜視図である。
【図22】この発明に係る画像読取装置としてイメージスキャナの概略の構造を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
1 イメージスキャナ(画像読取装置)
2 筐体
3 キャリッジ
4 ガイドロッド
5 駆動ベルト
6a、6b プーリ
7 駆動モータ
8 プラテンガラス
8a 第1ガラス
8b 第2ガラス
10 光源
11 第1反射鏡
12 ロッドレンズアレイ
13 第2反射鏡
14 ラインセンサ(光電変換素子)
15 センサー基板
16 摺動案内シート
17 スペーサ
21 転動体
22 凹所
22a 第1底面
22b 第2底面
22c 傾斜面
26 偏芯カム(切替手段)
26a 軸
26b、26c 端部
27 凹所
31 切替ロッド(作動手段)
32 膨出部
33 凹所
34 ローラ
36 切替ベース(作動手段)
37 ローラ
38 凹所
38a 第1底面
38b 第2底面
38c 傾斜面
39 ローラ
41 駆動ロッド(作動手段)
41a カムピン
42 円筒偏芯カム
42a フランジ部
43 カム溝

Claims (13)

  1. 原稿を載置させるプラテンガラスを備え、前記プラテンガラスを透過させて前記原稿に光を照射する光源と、原稿からの反射光を入射させて、該反射光に含まれた前記原稿に形成された画像に関する画像情報を取得する光電変換素子と、ロッドレンズアレイを備えて該光電変換素子に前記反射光を導く読取光学系とを、前記プラテンガラスの裏面に臨んだキャリッジに配設し、該キャリッジをプラテンガラスに沿って移動させて原稿の画像に関する画像情報を順次取得する画像読取装置において、
    前記プラテンガラスを、複数枚のガラスを重ね合わせて構成し、
    該複数枚のガラスの上部のものを着脱自在として、装着時と離脱時とで前記読取光学系の空気中換算光路長が等しい大きさに保たれることを特徴とする画像読取装置。
  2. 原稿を載置させるプラテンガラスを備え、前記プラテンガラスを透過させて前記原稿に光を照射する光源と、原稿からの反射光を入射させて、該反射光に含まれた前記原稿に形成された画像に関する画像情報を取得する光電変換素子と、ロッドレンズアレイを備えて該光電変換素子に前記反射光を導く読取光学系とを、前記プラテンガラスの裏面に臨んだキャリッジに配設し、該キャリッジをプラテンガラスに沿って移動させて原稿の画像に関する画像情報を順次取得する画像読取装置において、
    前記プラテンガラスとキャリッジとの間隔をキャリッジの走査区間によって異ならせ、各々の走査区間を、平面的な原稿媒体とマウント付き原稿媒体とに対応させて、前記読取光学系の空気中換算光路長が等しい大きさに保たれることを特徴とする画像読取装置。
  3. 前記プラテンガラスの裏面に摺動案内シートを貼着し、
    前記キャリッジを、前記摺動案内シートに擦過させて移動可能とし、
    前記キャリッジの移動範囲の一部で該摺動案内シートの案内面位置を異ならせて、前記読取光学系の空気中換算光路長が等しい大きさに保たれることを特徴とする請求項2に記載の画像読取装置。
  4. 原稿を載置させるプラテンガラスを備え、前記プラテンガラスを透過させて前記原稿に光を照射する光源と、原稿からの反射光を入射させて、該反射光に含まれた前記原稿に形成された画像に関する画像情報を取得する光電変換素子と、ロッドレンズアレイを備えて該光電変換素子に前記反射光を導く読取光学系とを、前記プラテンガラスの裏面に臨んだキャリッジに配設し、該キャリッジをプラテンガラスに沿って移動させて原稿の画像に関する画像情報を順次取得する画像読取装置において、
    前記プラテンガラスとキャリッジの間隔を、該キャリッジの一方向と他方向の移動方向に応じて、キャリッジに付与される移動のための駆動力によって異ならせ、各々の移動方向を、平面的な原稿媒体とマウント付き原稿媒体とに対応させて、前記読取光学系の空気中換算光路長が等しい大きさに保たれることを特徴とする画像読取装置。
  5. 前記キャリッジと前記プラテンガラスとの間に、該プラテンガラスに接触する転動体を設け、該転動体を前記キャリッジの凹所に収容すると共に、該凹所の底面に前記読取光学系の光軸方向の位置が異なる第1底面と第2底面とを形成し、キャリッジの移動方向に応じて前記転動体を第1底面と第2底面とのいずれか一方に位置させることにより、前記読取光学系の空気中換算光路長が等しい大きさに保たれることを特徴とする請求項4に記載の画像読取装置。
  6. 前記キャリッジに切替手段を揺動可能に軸支させ、該切替手段を前記プラテンガラスの裏面に接触させると共に、その揺動位置に応じて切替手段の支持軸とプラテンガラスとの接触位置との距離を可変とし、キャリッジの移動方向に応じて前記切替手段をいずれかの方向に揺動させることにより、前記読取光学系の空気中換算光路長が等しい大きさに保たれることを特徴とする請求項4に記載の画像読取装置。
  7. 前記切替手段が偏芯カムであることを特徴とする請求項6に記載の画像読取装置。
  8. 原稿を載置させるプラテンガラスを備え、前記プラテンガラスを透過させて前記原稿に光を照射する光源と、原稿からの反射光を入射させて、該反射光に含まれた前記原稿に形成された画像に関する画像情報を取得する光電変換素子と、ロッドレンズアレイを備えて該光電変換素子に前記反射光を導く読取光学系とを、前記プラテンガラスの裏面に臨んだキャリッジに配設し、該キャリッジをプラテンガラスに沿って移動させて原稿の画像に関する画像情報を順次取得する画像読取装置において、
    前記キャリッジに対して往復移動可能に作動手段を設け、
    前記作動手段に連繋させて、前記プラテンガラスとキャリッジとの間の距離を変更する高さ変更手段を設け、
    前記作動手段を、前記キャリッジを一の方向に移動させることにより前進させ、キャリッジを他の方向に移動させることにより後退させ、
    前記作動手段の進退に応じて、前記高さ変更手段が動作して、プラテンガラスとキャリッジとの間の距離を変更することにより、前記読取光学系の空気中換算光路長が等しい大きさに保たれることを特徴とする画像読取装置。
  9. 前記高さ変更手段は、前記キャリッジの移動によりプラテンガラスを擦過する前記作動手段に形成した膨出部と、前記キャリッジに形成し該膨出部を収容する凹所と、該凹所の底面に形成した、前記読取光学系の光軸方向の位置が異なる第1底面と第2底面とにより構成し、
    前記作動手段の進退に応じて、前記膨出部が第1底面または第2底面とのいずれか一方に位置させてなることを特徴とする請求項8に記載の画像読取装置。
  10. 前記高さ変更手段は、前記キャリッジの移動によりプラテンガラスを転動する該キャリッジに保持させた転動体と、前記作動手段に形成した該転動体を収容する凹所と、該凹所の底面に形成した、前記読取光学系の光軸方向の位置が異なる第1底面と第2底面とにより構成し、
    前記作動手段の進退に応じて、前記転動体が第1底面または第2底面とのいずれか一方に位置させてなることを特徴とする請求項8に記載の画像読取装置。
  11. 前記高さ変更手段は、前記作動手段に対して摺動可能で、かつ、回動可能で、プラテンガラスを擦過する円筒偏芯カムからなり、作動手段の進退に応じて該円筒偏芯カムが回動し、プラテンガラスとの接触位置が変更されることを特徴とする請求項8に記載の画像読取装置。
  12. 前記作動手段とキャリッジとの間にローラを介在させ、該作動手段のキャリッジに対する往復移動を該ローラの回動で案内することを特徴とする請求項8ないし請求項10のいずれかに記載の画像読取装置。
  13. 原稿を載置させるプラテンガラスを備え、前記プラテンガラスを透過させて前記原稿に光を照射する光源と、原稿からの反射光を入射させて、該反射光に含まれた前記原稿に形成された画像に関する画像情報を取得する光電変換素子と、ロッドレンズアレイを備えて該光電変換素子に前記反射光を導く読取光学系とを、前記プラテンガラスの裏面に臨んだキャリッジに配設し、該キャリッジをプラテンガラスに沿って移動させて原稿の画像に関する画像情報を順次取得する画像読取装置において、
    前記原稿の画像形成されている画像形成面とプラテンガラスとの距離が変更された場合であっても、前記読取光学系の空気中換算光路長が等しい大きさに保たれることを特徴とする画像読取装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007158487A (ja) * 2005-12-01 2007-06-21 Seiko Epson Corp スペーサおよびこれを備える画像読取ユニットならびに画像形成装置
JP2017011650A (ja) * 2015-06-26 2017-01-12 セイコーエプソン株式会社 画像読取装置

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