JP2004264425A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】画像形成および原稿画像の読み取りを行う前に、操作者の要求により近い状態で後処理を行うように指示することができる画像形成装置を提供する
【解決手段】後処理要求がなされると、制御部は、▲1▼上記画像データに基づいて選択されたシートのサイズが後処理部にて後処理ができないサイズであると判断した場合には、該画像データを、該選択されたシートに画像形成させるとともに、後処理できないサイズのシートに対しては後処理を行わないように制御するサイズ優先モードと、▲2▼上記画像データに基づいて選択されたシートのサイズが後処理部にて後処理ができないサイズであると判断した場合には、該画像データを、後処理部にて後処理が可能であるサイズのシートに画像形成させるとともに、画像が形成されたシートに対して後処理を行わせるように制御する後処理優先モードとが選択可能である旨を報知するように制御する。
【選択図】 図1
【解決手段】後処理要求がなされると、制御部は、▲1▼上記画像データに基づいて選択されたシートのサイズが後処理部にて後処理ができないサイズであると判断した場合には、該画像データを、該選択されたシートに画像形成させるとともに、後処理できないサイズのシートに対しては後処理を行わないように制御するサイズ優先モードと、▲2▼上記画像データに基づいて選択されたシートのサイズが後処理部にて後処理ができないサイズであると判断した場合には、該画像データを、後処理部にて後処理が可能であるサイズのシートに画像形成させるとともに、画像が形成されたシートに対して後処理を行わせるように制御する後処理優先モードとが選択可能である旨を報知するように制御する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特定の用紙サイズに対して後処理(例えば、ステープルや特定のトレイに仕分けして排出)を行うことができない後処理部を有する画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、複写機等の画像形成装置には、シートに画像を形成した後に、該シートに対して、例えば、ステープル処理、穴あけ(パンチング)処理、オフセット処理等の後処理を行うフィニッシャー装置(後処理部)が備えられているものがある。
【0003】
一般に、このフィニッシャー装置には、機械的な構造から、後処理を行うことができるシートのサイズには制限がある。例えば、ステープル処理を行う場合には、排出されるシートの排出方向に対して直交する方向(シートの幅方向)の長さが揃っていないと正確なステープル処理を行うことができない。つまり、例えば、後処理としてステープル処理を選択した状態で、画像形成を行う場合、画像形成を行う原稿画像のサイズが異なり、かつ、画像が形成されるシートのサイズを異ならせて画像形成を行う場合には、正確なステープル処理を行うことができない。
【0004】
このような不具合を解消する画像形成装置としては、例えば、特許文献1や特許文献2に開示されている画像形成装置がある。
【0005】
上記特許文献1に開示の画像形成装置では、画像が記録された用紙を指定した排出部に排出する指示を出したとき、画像が記録された用紙の種類(サイズ)と該用紙を排出する排出部の種類(サイズ)とが適合しないと判断した場合には、別の排出先に用紙を排出するようになっている。
【0006】
また、上記特許文献2に開示の画像形成装置では、先に画像形成を行う原稿画像を全て読み込んだ後に、読み込んだ原稿画像の中に異なるサイズのものが含まれている場合には、後処理を終了するようになっている。また、自動用紙選択モードがオフになっている場合であって、読み込んだ原稿画像の中に異なるサイズのものが含まれている場合には、操作者によって設定された用紙サイズに統一して画像形成を行い、その後で後処理を行うようになっている。
【0007】
【特許文献1】
特開平09−188455号公報(公開日;1997年7月22日)
【0008】
【特許文献2】
特開2002−281217号公報(公開日;2002年9月27日)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1に開示の画像形成装置では、例えば、後処理としてステープル処理を選択した場合、後処理部に適合しない用紙は、後処理を行うことができる排出部とは異なる排出部に排出されることとなり、後処理ができない場合がある。つまり、後処理を望む操作者にとっては目的を達成することができない。また、例えば、混載原稿(サイズの異なる複数の原稿画像)の読み取りと画像形成とを同時に行う(ダイレクト出力)場合、途中で排出することができない原稿画像のサイズを判定することになるので、すでに、何枚かの原稿画像が画像形成された後で、後処理ができないことを知る場合がある。つまり、操作者は、画像形成途中、または画像形成が終了した後でしか、所望の後処理が出来なかったことを把握することができないので、例えば、再度画像形成および後処理命令を設定する必要がある。
【0010】
一方、上記特許文献2に開示の画像形成装置では、全原稿を一度読み取って記憶し、読み込んだ原稿画像の中に異なる用紙(画像)サイズが含まれている場合に、後処理を中止しているため、操作者が、後処理が可能であるか否かを知るまでに時間がかかることになる。また、後処理を行う場合は、混載原稿をユーザー(操作者)が指定した用紙サイズに統一して印刷、後処理出力しているため、原稿のサイズに基づいて画像形成を行いたいユーザーには不十分である。
【0011】
本発明は、上記従来の問題に鑑みなされたものであり、その目的は、画像が形成されるシートに対して後処理要求がなされた場合に、画像形成および原稿画像の読み取りを行う前に、操作者の要求により近い状態で後処理を行うように指示することができる画像形成装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の画像形成装置は、上記の課題を解決するために、原稿画像を読み取るとともに、原稿のサイズを検知する読取手段と、読取手段で読み取られる画像データに基づいて画像を形成する画像形成手段と、画像が形成されたシートに対して後処理を行う後処理部と、表示手段と、上記読取手段、画像形成手段、後処理部および表示手段を制御する制御部とを有する画像形成装置において、画像が形成されるシートに対して後処理要求がなされた場合に、上記制御部は、上記画像データに基づいて選択されたシートのサイズが後処理部にて後処理ができないサイズであると判断した場合には、▲1▼該画像データを、該選択されたシートに画像形成させるとともに、後処理できないサイズのシートに対しては後処理を行わないように制御するサイズ優先モードと、▲2▼該画像データを、後処理部にて後処理が可能であるサイズのシートに画像形成させるとともに、画像が形成されたシートに対して後処理を行わせるように制御する後処理優先モードとが選択可能である旨を表示手段に表示するようになっており、上記後処理優先モードとサイズ優先モードとを選択する選択手段が設けられていることを特徴としている。
【0013】
上記の構成によれば、制御部は、画像が形成されるシートに対して後処理要求がなされた場合に、元の原稿画像(読み取られる画像データ)のサイズを優先するサイズ優先モードと、後処理を優先する後処理優先モードとが選択可能である旨を表示することができる。そして、操作者は、該表示に基づいて、上記後処理優先モードとサイズ優先モードとを選択することができる。これにより、操作者は、画像形成を行う前に、上記2つのモードを選択することができるので、無駄な画像形成を行うことなく、かつ、効率よく後処理を行うことができる。従って、後処理を操作者にとって、望ましい状態で短時間に行うことができる。
【0014】
本発明の画像形成装置は、さらに、異なるサイズが含まれている複数の原稿画像に対する画像形成を要求する混載原稿画像形成要求手段が設けられており、該混載原稿画像形成要求手段によってなされる、異なるサイズが含まれている複数の原稿画像に対する画像形成要求、および、画像が形成されるシートに対して後処理要求がなされた場合に、制御部は、後処理優先モードとサイズ優先モードとが選択可能である旨を表示するようになっている構成がより好ましい。
【0015】
上記の構成によれば、異なるサイズが含まれている複数の原稿画像に対して後処理を行う場合に、後処理部にて後処理を行うことができない原稿画像が含まれていることがおおいので、特に、後処理優先モードとサイズ優先モードとが必要になる。このように、特定の場合に、上記2つのモードを選択させるようになっていることにより、通常の操作において、無駄な操作を増やすことなく、快適な操作を可能にすることができる。
【0016】
本発明の画像形成装置は、さらに、上記後処理要求がなされた場合、制御部は、上記後処理部にて後処理が可能であるシートのサイズを表示手段に表示させるようになっている構成がより好ましい。
【0017】
上記の構成によれば、制御部は、表示手段を動作させて、後処理部にて後処理が可能であるシートのサイズを表示するようになっている。これにより、操作者は、後処理が可能であるシートのサイズを把握することができるので、例えば、画像形成前に画像形成または後処理を中止することができる。従って、操作者が希望しない状態での後処理を防止することができる。
【0018】
つまり、操作者が指定した排出先に出力できないシートは出力可能な他の排出部に出力されることとなり、画像形成されたシートの排紙先が2箇所以上に分断されてしまう場合であっても、操作者が、画像形成されたシートを取り忘れるといったことを防止することができる。
【0019】
本発明の画像形成装置は、さらに、上記後処理優先モードが選択された場合には、制御部は、画像形成手段を動作させて、後処理部にて後処理が不可能であるサイズの画像データを、後処理が可能であるサイズ、かつ、原稿画像のサイズに最も近い定型サイズのシートに画像形成させるように制御する構成であることがより好ましい。
【0020】
上記の構成によれば、後処理を行うことができるサイズのシートの中で読み取る原稿画像のサイズに最も近い定型サイズのシートを用いて画像形成を行うようになっている。これにより、元の原稿画像により近い画像データの画像を形成することができるとともに後処理を行うことができる。
【0021】
本発明の画像形成装置は、さらに、上記後処理優先モードが選択された場合には、制御部は、画像形成手段を動作させて、画像データを変倍して画像を形成するように制御する構成がより好ましい。
【0022】
上記構成によれば、画像データに基づいて作成される画像のサイズを変倍して画像形成を行うことで、例えば、画像が切れた状態で形成されることがない。さらに、原稿画像のサイズに最も近い定型サイズのシートを用い、かつ、画像を変倍して形成することにより、元の原稿画像により近い状態で画像形成を行うことができるとともに、より好適に後処理を行うことができる。
【0023】
本発明の画像形成装置は、さらに、画像が形成されたシートを排出する複数の排出部を備えており、上記サイズ優先モードが選択された場合には、制御部は、上記後処理部にて後処理が可能であるシートと後処理が不可能なシートとが互いに異なる排出部に排出されることを表示手段に表示させるようになっている構成がより好ましい。
【0024】
上記の構成によれば、制御部は、後処理が可能なサイズのシートと後処理が不可能なサイズのシートとが互いに異なる排出部に排出される旨を表示するようになっている。これにより、操作者は、画像形成を行うシートが、上記後処理を経て排出される際に、後処理が可能であるシートと不可能であるシートとが異なる排出部に排出されることを把握することができるので、後処理され、異なる排出部に排出されたシートを取り忘れることがない。
【0025】
本発明の画像形成装置は、さらに、上記サイズ優先モードが選択された場合には、制御部は、後処理ができないサイズのシートに画像形成される画像データに関する情報が記載されている情報記録シートを画像形成手段に作成させるようになっている構成がより好ましい。
【0026】
上記の構成によれば、制御部は、後処理ができないサイズのシートに画像形成される画像データに関する情報が記載されている情報記録シートを作成するようになっている。これにより、操作者は、この情報記録シートに記載されている情報に基づいて、例えば、後処理が不可能なサイズのシートを、後処理が可能であるサイズのシートのどの位置に挿入すれば、読み取った原稿画像の順番通りになるかを容易に理解することができる。なお、上記情報記録シートに記載されている情報とは、例えば、読み取る原稿画像のうち、等倍で画像形成した場合に、後処理ができなくなる原稿画像は、読み取った原稿画像の何番目に相当するのか、原稿画像のサイズ、および、原稿画像等に関する情報である。
【0027】
本発明の画像形成装置は、さらに、画像が形成されたシートを排出する複数の排出部を備えており、上記サイズ優先モードが選択された場合には、制御部は、後処理が可能なサイズのシートと後処理ができないサイズのシートとを互いに異なる排出部に排出させるようになっており、画像形成手段に、後処理が可能なサイズの上記情報記録シートを形成させるとともに、後処理ができないサイズのシートが排出される排出部に排出されるシートの代わりに、上記情報記録シートを、後処理が可能なサイズのシートが排出される排出部に排出されるシートの中に、排出されるシートの順番通りに排出するように制御する構成がより好ましい。
【0028】
上記の構成によれば、制御部は、上記情報記録シートを、後処理が可能なサイズのシート群の中の、読み取られた原稿画像の順番に相当する位置へ挿入するようになっている。つまり、制御部は、読み取られた原稿画像の順番の中で、後処理が不可能であるサイズのシートがある位置に上記情報記録シートを挿入するようになっている。これにより、操作者は、画像形成されたシートの中の、どの位置が、後処理が不可能であるサイズのシートであるのかをより簡単に把握することができる。
【0029】
本発明の画像形成装置は、さらに、上記情報記録シートには、後処理部にて後処理が不可能なサイズの画像データに基づいて画像が形成される構成がより好ましい。
【0030】
上記の構成によれば、上記情報記録シートには、後処理部に後処理部にて後処理が不可能なサイズの画像データに相当する画像が記録されている。これにより、操作者は、上記画像を見ることにより、異なる排出部に排出されたシートを、読み取った原稿画像の順番と対応する位置に挿入しやすくすることができる。
【0031】
【発明の実施の形態】
〔実施の形態1〕
本発明の実施の一形態について図1ないし図7に基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0032】
本実施の形態にかかる画像形成装置は、原稿画像を読み取る読取手段と、読取手段で読み取られる画像データに基づいて画像を形成する画像形成手段と、画像が形成されたシートに対して後処理を行う後処理部と、表示手段と、上記読取手段、画像形成手段、後処理部および表示手段を制御する制御部とを有する画像形成装置において、異なるサイズが含まれている複数の原稿画像に対する画像形成を要求する混載原稿画像形成要求手段が設けられており、上記混載原稿画像形成要求手段によってなされる、異なるサイズが含まれている複数の原稿画像に対する画像形成要求、および、画像が形成されるシートに対して後処理要求がなされた場合に、上記制御部は、▲1▼上記画像データに基づいて選択されたシートのサイズが後処理部にて後処理ができないサイズであると判断した場合には、画像形成手段を動作させて上記画像データを該選択されたシートに画像形成させるとともに、後処理部を動作させて後処理が不可能なサイズのシートには後処理を行なわないように制御するサイズ優先モードと、▲2▼上記画像データに基づいて選択されたシートのサイズが後処理部にて後処理ができないサイズであると判断した場合には、画像形成手段を動作させて上記画像データを後処理部にて後処理が可能であるサイズのシートに画像形成させるとともに、後処理部を動作させて後処理を行わせるように制御する後処理優先モードとが選択可能である旨を、表示手段に表示させるようになっており、上記後処理優先モードとサイズ優先モードとを選択する選択手段が設けられている構成である。
【0033】
上記の構成とすることにより、ユーザー(操作者)が、異なるサイズが含まれている複数の原稿画像に画像形成を行うとともに後処理を指定した場合に、後処理優先(後処理優先モード)と原稿画像サイズ優先(サイズ優先モード)との2モードを選択させることができる。例えば、後処理優先を選択した場合では、元の原稿画像のサイズに応じて画像形成を行った場合には後処理出来ない原稿画像に対して、後処理できるシートのサイズに変更して出力するようになっている。
【0034】
一方、例えば、原稿画像サイズ優先を選択した場合には、元の原稿画像のサイズに応じて画像形成を行い、後処理を行うことができないサイズのシートについては、後処理を行わないようになっている。
【0035】
このように、上記の構成とすることにより、操作者は、該操作者の要求により近い後処理を選択することができるので、操作性がより向上する。
【0036】
図2は、本実施の形態にかかる画像形成装置の概略の構成を示すブロック図である。
【0037】
本実施の形態にかかる画像形成装置は、図2に示すように、自動原稿送り部(ADF;Auto Document Feeder)10、スキャナ11(読取手段)、画像メモリ(記憶手段)13、操作・表示部(表示手段)14、プリンタエンジン15、および、制御部16を備えている。また、必要に応じて、画像処理部12、通信部17等が備えられていても良い。さらに、上記プリンタエンジン15は、給紙トレイ20、画像形成部(画像形成手段)21、後処理部22および排紙トレイ(排出部)23から構成されている。本実施の形態にかかる画像形成装置には、なお、本実施の形態では、画像形成機能の他に、FAX機能やスキャナ機能を備えている複合機の場合について説明している。
【0038】
上記自動原稿送り部10は、該画像形成装置に載置された原稿画像を自動的にスキャナ(読取手段)11の読取部まで搬送するものである。
【0039】
上記スキャナ11は、上記自動原稿送り部10により搬送されてきた原稿画像および上記読取部に載置された原稿画像を読み取るものである。また、上記スキャナ11は、原稿画像を読み取るとともに原稿画像のサイズを検出することができる。具体的には、上記スキャナ11は、該スキャナ11の原稿画像載置面に載置された原稿画像および該原稿画像のサイズを検出するために、センサーが設けられている。
【0040】
画像処理部12は、上記スキャナ11によって原稿画像が読み取られ、該原稿画像が電子データ化された画像データ、後述する画像メモリ13に記憶されている画像データ、または、後述する通信部17から送信されてくる画像データの画像処理を行う。上記画像処理としては、例えば、階調変調や、下地処理等が挙げられるが特に限定されるものではない。なお、本実施の形態では、スキャナ11によって読み取るものが原稿画像であり、スキャナ11によって原稿画像が読み取られた後、電子データ化されたものを画像データと称する。
【0041】
画像メモリ13は、スキャナ11によって読み取られた画像データや、画像処理部12にて画像処理された画像データ、通信部17から送信されてくる画像データ等を蓄積(記憶)するものである。なお、画像データによっては上記画像処理部12にて画像処理されずに画像メモリに記憶されるものもある。
【0042】
操作・表示部14は、操作部と表示部と(いずれも図示せず)から構成されており、表示部は、例えば、本実施の形態にかかる画像形成装置の現在の状況や画像形成条件等を表示するものである。また、操作部は、例えば、画像形成枚数や、画像濃度、画像形成を行うシートサイズ、拡大・縮小等の画像形成条件等の、画像形成装置の操作条件が入力されるものである。また、上記操作部は、画像形成されたシートに対して後処理を行うか否かが入力されるものでもある。つまり、操作者が上記操作部を操作することにより、画像形成条件の入力が行われたり、後処理要求がなされることとなる。上記表示部は、例えば、液晶於パネルから構成されており、上記操作部はキー等によって構成されている場合がある。また、上記操作部と表示部とが一体となったタッチパネル方式の操作・表示部14が設けられている場合がある。
【0043】
プリンタエンジン15は、上記画像メモリ13に記憶された画像データ、画像処理部12にて画像処理された画像データ、および/または、スキャナ11にて読み取られた画像データに基づいて画像形成を行うものである。以下に、上記プリンタエンジン15の詳細な構成について説明する。
【0044】
給紙トレイ20は、画像形成を行うシートを格納するものである。通常は、該給紙トレイ20は複数存在しており、サイズの異なるシートが格納されている。
【0045】
画像形成部21は、画像データに基づいて給紙トレイ20から搬送されてくるシートに対して画像を形成するものである。
【0046】
後処理部22は、画像が形成されたシートに対して、後処理を行うものである。この後処理とは、具体的には、例えば、ステープル処理、パンチング処理、オフセット出力(仕分け)処理等が挙げられるが特に限定されるものではない。上記オフセット出力処理とは、複数部数の画像形成を行う場合に、部数毎に後述する排紙トレイ23の排紙位置を設定変更して出力する処理である。
【0047】
排紙トレイ23は、画像が形成されたシートを格納するものである。
【0048】
そして、通信部17は、本実施の形態にかかる画像形成装置と外部機器との間のネットワークを介して情報のやり取りを行うものである。具体的には、外部機器から送信されてくる画像データを受け取ったり、上記スキャナ11で読み取った画像データを外部に送信したりするものである。
【0049】
また、上記制御部16は、上記自動原稿送り部10、スキャナ11、画像処理部12、画像メモリ13、操作・表示部14、プリンタエンジン15および通信部17を制御するものである。具体的には、例えば、制御部は、操作・表示部14によって入力された画像形成条件に基づいて、自動原稿送り部10およびスキャナ11を動作させて原稿画像の読取を行い、プリンタエンジンを動作させて読み取られた画像データに基づいて、シートに画像を形成するまでの一連の各構成を制御している。また、制御部が行う制御についは後述する。
【0050】
本実施の形態にかかる画像形成装置は、上記構成に加えて、異なるサイズが含まれている複数の原稿画像(混載原稿)に対する画像形成を要求する混載原稿画像形成要求手段が設けられている。上記混載原稿画像形成要求手段は、異なるサイズが含まれている複数の原稿画像に基づいて画像形成を行うか否かを選択するものである。上記異なるサイズが含まれている複数の原稿画像とは、例えば、原稿画像のサイズがA5、B4およびB5といった画像形成を行う一群の原稿画像のサイズが複数ある原稿画像を示している。また、例えば、A4が5枚でB4が3枚といった、原稿画像のサイズが異なる種類が2つの場合も含まれる。また、例えば、定型サイズの原稿画像と不定形サイズの原稿画像とが1まとまりになった原稿画像の場合も含まれる。つまり、「異なるサイズが含まれている複数の原稿画像」とは、原稿画像の一群の中にサイズの異なる原稿画像が含まれていることを示している。そして、該混載原稿画像形成要求手段は、一群の原稿画像の中に、異なるサイズが含まれている原稿画像に対して画像形成を行う場合に押圧されるようになっている。つまり、混載原稿画像形成要求手段は、操作者が予め、サイズの異なる複数の原稿画像を用いて画像形成および/または後処理を行うことを把握している場合に押圧される。換言すると、操作者は、サイズの異なる複数の原稿画像に対して画像形成および/または後処理を行う場合に上記混載原稿画像形成要求手段を押圧することとなる。そして、混載原稿画像形成要求手段が押圧された場合には、上記制御部16は、これから画像形成を行う原稿画像の一群には、サイズの異なる原稿画像が含まれていることを理解することができる。
【0051】
そして、上記混載原稿画像形成要求手段を用いて、異なるサイズが含まれている複数の原稿画像に対する画像形成が要求された場合には、サイズの異なる複数の原稿画像に対する画像形成が行われることになる。
【0052】
なお、混載原稿画像形成要求手段は、例えば、ボタンまたはキーでもよく、または、タッチパネル等の表示部と操作部とを兼ねたもので構成されていればよい。
【0053】
本実施の形態にかかる画像形成装置では、上記混載原稿画像形成要求手段によってサイズの異なる複数の原稿に対する画像形成が要求され、かつ、後処理要求がなされた場合に、大別して2つのモードが選択できるようになっている。
【0054】
具体的には、上記2つのモードとは、▲1▼制御部16が、画像形成部21を動作させて、画像データをシートに画像形成させるとともに、後処理部22を動作させて後処理が不可能なサイズのシートには後処理を行わせないように制御するサイズ優先モードと、▲2▼制御部16が、画像形成部22を動作させて、画像データを、後処理部22にて後処理が可能であるサイズのシートに画像形成させるとともに、後処理部22を動作させて後処理を行わせるように制御する後処理優先モードとである。
【0055】
サイズの異なる画像原稿に対して画像形成を行い、画像が形成されたシートに対して、後処理を行う場合、後処理部22の構成によっては、操作者の要求に応じて後処理を行うことができない場合がある。例えば、後処理部22の大きさ等により、シートのサイズがA4サイズしか後処理を行うことができないようになっている場合であって、画像が形成されたシートのサイズがA3サイズである場合には、後処理を行うことができない。また、上記のように後処理を行うことができるサイズが決まっている場合であって、サイズの異なる複数の原稿画像に対して画像形成を行い、その後、後処理を行う場合には、上記複数の原稿画像の中に後処理を行うことができないサイズの原稿画像が含まれていると、全ての画像が形成されたシートに対して後処理が行えない、または、操作者の希望しない状態で後処理が行われてしまうこととなる。そこで、本実施の形態にかかる画像形成装置では、上記のような事態を回避するために、上記2つのモードを、画像形成を行う前に選択することができるようになっている。
【0056】
上記サイズ優先モードは、画像形成を行う(元の)原稿画像のサイズを優先させるモードである。具体的には、該モードでは、上記サイズの異なる複数の原稿画像のうち、元の原稿画像のサイズのままで画像形成を行い、後処理が出来ないサイズについては後処理を行わないようにする。つまり、上記モードでは、画像が形成されたシートのうちで、後処理が可能であるサイズのシートには後処理を行うようになっている。例えば、後処理がオフセット出力処理である場合、画像が形成されたシートが排出される排出トレイ23のサイズ、換言すると、排出するシートのサイズによっては、所望の排出トレイ23に排出することが出来ない場合がある。このサイズ優先モードを選択した場合には、所望の排出トレイ23に排出することができるシートについては所望の排出トレイ23に排出する一方、所望の排出トレイ23に排出することができないサイズのシートについては、該シートを排出することができる排出トレイに排出するようになっている。
【0057】
また、操作者が上記サイズ優先モードを選択した場合には、制御部16は、表示部を動作させて、上記後処理部22にて後処理が可能であるシートのサイズを表示するようになっていてもよい。具体的には、制御部16は、後処理部22を制御しているので、後処理部22にて後処理が可能であるシートのサイズを把握することができる。そして、制御部16は、例えば、表示部を動作させて、上記後処理部22にて後処理が可能であるサイズ、または、後処理部22にて後処理が出来ないサイズを該表示部に表示することにより、操作者は、原稿画像に基づいて画像形成されるシートのうち、別の排出トレイ23に排出されるシートを理解することができる。
【0058】
また、操作者が上記サイズ優先モードを選択した場合には、後処理部22にて後処理ができないサイズに画像が形成されたシートは、別の排出トレイ23に排出されることになる。つまり、画像が形成されたシートが分断されることになり、複数の排出トレイ23に排出されることとなる。このとき、制御部16は、分断されたことを操作者に表示するようになっていることがより好ましい。具体的には、例えば、制御部16は、表示部を動作させて、画像が形成されたシートが分断されて排出されている旨を表示したり、画像形成が完了した後、一定時間、排出トレイ23からシートが排出されない場合には、音声等にて警告を発するようにしたりしてもよい。
【0059】
なお、上記の説明では、操作者によって上記サイズ優先モードが選択された場合に後処理部22にて後処理を行うことができるシートのサイズを表示するようになっている。しかしながら、操作者に対して上記旨を表示するタイミングとしては上記に限定されるものではなく、例えば、制御部16は、操作者によって、異なるサイズが含まれている複数の原稿画像に対する画像形成が要求された時点、すなわち、操作者によって混載原稿画像形成要求手段が押圧(選択)された時点で、表示部を動作させて、後処理部22にて後処理を行うことができるシートのサイズを表示するように制御してもよい。
【0060】
また、上記サイズ優先モードにおいては、所望の排出トレイ23に排出されたシートの中には、所望の排出トレイ23に排出できないシートを、後でどの位置に挿入すればよいのかが分かるように、情報記録シートが挿入されていることがより好ましい。
【0061】
具体的には、例えば、5枚の一群の原稿画像があり、3枚目の原稿画像のみ所望の排出トレイ23に排出できない場合について説明する。この場合には、1、2、4および5枚目の原稿画像に基づき画像形成されたシートは、所望の排出トレイ23に排出される一方、3枚目の原稿画像に基づき画像形成されたシートは、該3枚目の原稿画像に基づき画像形成されたシートを排出することができる排出トレイに排出されることとなる。このとき、所望の排出トレイ23に排出されたシートの3枚目の位置に、3枚目の原稿画像に基づき画像形成されたシートは、別の排出トレイに排出されている旨が記載されたシート(情報記録シート)が挿入されるようになっていることがより好ましい。つまり、この情報記録シートが、所望の排出トレイ23に排出された一群のシートの中の、所望の排出トレイに排出することができなかったシートが本来挿入されるべき位置に挿入されるようになっていることがより好ましい。換言すると、上記情報記録シートを、後処理が可能なサイズのシートが排出される排出部に排出されたシートの中の、読み取られた原稿画像の順番に相当する位置へ挿入するようになっていることがより好ましい。このように、情報記録シートを、所望の排出トレイ23に排出することにより、該排出トレイ23に排出されたシートの中に、所望の排出トレイに排出できなかったシートを挿入しやすい。また、上記情報記録シートには、例えば、所望の排出トレイ23に排出できなかったシートが、所望の排出トレイ23に排出された一群のシートの中のどの位置に相当するのかを記録してもよく、また、所望の排出トレイ23に排出できなかったシートに画像形成されている画像を記録してもよい。また、情報記録シートに、上記所望の排出トレイ23に排出できなかったシートに画像形成されている画像を記録する場合、該情報記録シートには、上記画像の全体が記録されるようになっていることがさらに好ましい。つまり、上記情報記録シートには、上記画像が、縮小、または、拡大されて操作者にとって見やすい状態で記録されていることがさらに好ましい。
【0062】
なお、上記の説明では、情報記録シートを、所望の排出トレイ23に排出されるシートの中の、所望の排出トレイ23に排出できないシートが本来挿入されるべき位置、つまり、上記所望の排出トレイ23に排出できないシートが、所望の排出トレイ23に排出されるシートの中の、読み取られた原稿画像の順番に相当する位置へ挿入される例について説明している。しかし、上記に限定されるものではなく、例えば、所望のトレイ23に排出されるシートの最後に上記情報記録シートが排出されるようになっていてもよい。
【0063】
後処理優先モードは、元の原稿画像のサイズに基づいて画像形成を行うことよりも後処理を優先させるモードである。具体的には、該モードでは、上記サイズの異なる複数の原稿画像のうち、元の原稿画像のサイズに基づいて画像形成を行うと該画像形成されたシートのサイズでは後処理ができないと判断した場合には、後処理を行うことができるサイズのシートに画像形成を行って、後処理を行うようになっている。
【0064】
例えば、後処理がステープル処理の場合、上記サイズ優先モードが選択されると、元の原稿画像に基づいて画像形成が行われ、そして画像形成されたシートのうち、後処理部22にて後処理できないと判断されたシートは、異なる排出トレイ23に排出される。つまり、上記モードでは、後処理を行うことができないと判断されたシートと後処理を行うことができると判断されたシートとは、異なる排出トレイ23に排出されることとなり、所望のステープル処理を行うことができない。一方、後処理優先モードでは、後処理、この場合には、ステープル処理が可能な排出トレイ23に排出できるサイズのシートに画像形成が行なわれ、そして、ステープル処理が行なわれることとなる。
【0065】
また、上記後処理優先モードが選択された場合には、制御部16は、画像形成手段21を動作させて、後処理部22にて後処理が不可能であるサイズの画像データを、後処理が可能であるサイズ、かつ、原稿画像のサイズに最も近い定型サイズのシートに画像形成させるように制御することがより好ましい。
【0066】
また、後処理優先モードでは、元の原稿画像のサイズに基づいて選択されたサイズ以外の(後処理が可能なサイズの)シートに画像形成を行う場合には、変倍処理を行ってから画像形成を行うことがより好ましい。例えば、原稿画像のサイズがA3の場合であって、後処理部22にて後処理を行うことが可能なサイズがA4であり、等倍で画像形成を行う場合には、画像が形成されたシートには、半分の画像しか形成されないことになる。つまり、元の原稿画像の一部が切れた状態で画像形成が行われることとなる。この場合、後処理が可能であるサイズのシートに、元の原稿画像から得られた画像データを拡大または縮小して画像形成を行うことにより、この現象を回避することができる。なお、変倍処理を行って画像形成を行う場合、画像形成を行うシートのサイズとしては、後処理部22にて後処理ができるサイズの範囲で操作者が選択してもよく、また、制御部16が後処理部22にて後処理ができるサイズのうちの、画像形成を行う複数の原稿画像の中の最も多いサイズを制御部16が判定して設定してもよい。なお、操作者の要求によっては、画像の一部が切れた状態、つまり、元の原稿画像のサイズに基づいて(等倍で)画像形成を行うようになっていても良い。
【0067】
このように、サイズの異なる複数の原稿画像の画像形成要求および画像が形成されるシートに対して後処理要求がなされた場合には、2つのモードを選択可能にすることで、操作者の要求する後処理を行うことができる。
【0068】
そして、操作者から、サイズの異なる複数の原稿画像の画像形成要求および画像が形成されるシートに対して後処理要求がなされた場合には、上記制御部16は、以下に説明する処理を行うようになっている。なお、以下の説明においては、後処理がオフセット出力(仕分け)処理である例について説明する。後処理がオフセット出力処理の場合には、オフセット出力ができるサイズのシートに関しては所望の排出トレイ23に排出するとともに、上記所望の排出トレイ23に排出できないシートに関しては他の排出トレイに排出するようになっている。
【0069】
ここで、オフセット出力(仕分け)処理については説明する。オフセット出力処理とは、例えば、図3(a)(b)に示すように、1つの排出トレイ23を用いて、一群のシート、すなわち、読み取る原稿画像の1まとまりごとに、シートの排出する位置を変えて排出する処理である。なお、図3は、オフセット出力処理にて排出されたシートの斜視図であり、(a)は、同じサイズのシートを用いて、オフセット出力されたシートの斜視図を示しており、(b)は、サイズの異なるシートを用いて、オフセット出力されたシートの斜視図である。
【0070】
図1は、操作者によって、サイズの異なる複数の原稿画像に対する画像形成、および、画像が形成されるシートに対して後処理要求がなされた場合における一連の処理を示すフローチャートである。図1の処理を参照して、上記オフセット出力処理を行う場合における一連の処理を以下に説明する。
【0071】
まず、操作者によって、例えば、画像形成枚数や画像濃度等の画像形成条件、後処理の有無およびサイズの異なる複数の原稿に対して画像形成を行うか否か等の条件が入力される(S1)。具体的には、操作者は、上記操作部および混載原稿画像形成要求手段を用いて上記条件を入力することとなる。
【0072】
次に制御部16は、サイズの異なる複数の原稿画像に対する画像形成要求、および、画像が形成されるシートに対する後処理要求がなされたか否かを判断する(S2)。具体的には、制御部16は、操作者によって入力された入力条件の中で、上記混載原稿画像形成要求手段が押圧されたか否か、および、後処理要求がなされたか否かを判断する。
【0073】
S3にて、制御部16は、サイズの異なる複数の原稿画像に対する画像形成要求、および、画像が形成されるシートに対する後処理要求がなされていないと判断した場合には、画像形成部21を動作させて、通常の画像形成を開始(S3)し、全ての原稿画像の画像形成を行う(S4)。そして、処理を終了する。
【0074】
一方、S3にて、制御部16は、サイズの異なる複数の原稿画像に対する画像形成要求、および、画像が形成されるシートに対する後処理要求がなされたと判断した場合には、操作・表示部14を動作させて、図4(a)に示すように、上記サイズ優先モードと後処理優先モードとが選択可能である旨を表示する(S5)。そして、操作者は、表示された2つのモードのうちの所望のモードを選択する。なお、図4(a)は、表示部に2つのモードが選択される選択画面が表示された正面図である。また、図示しないが、制御部16は、上記表示とともに、例えば、後処理部23で処理することができるシートのサイズを併せて表示してもよい。
【0075】
そして、S5において、操作者によって、後処理優先モードが選択された場合には、制御部16は、図4(b)に示すように、表示部を動作させて、後処理を行うために、読み取られた画像データに基づいて画像画像形成が行えない場合、どのサイズのシートに画像を形成するのか、および、変倍処理を行うのか否かの選択を要求する旨の表示を行う。つまり、後処理を優先する場合、画像形成を行うシートのサイズを、後処理部22にて後処理が可能なシートのサイズに変更する必要がある。
【0076】
従って、本実施の形態では、制御部16が、操作・表示部14を動作させて、このシートの選択をどのように行うのかを表示部に表示するようになっている。具体的には、制御部16は、操作・表示部を動作させて、例えば、図4(b)に示すように、B5、A4、B4、および自動等の選択条件(ボタン)を表示する。なお、上記B5、A4、B4とは、後処理部22にて後処理が可能であるサイズを示している。つまり、制御部16は、後処理部22にて後処理が可能であるシートのサイズを把握して、その内容を表示部に表示させるようになっている。そして、上記B5、A4、B4のいずれかのボタンが押圧されると制御部16は、後処理部22にて後処理を行うことができない画像データに対して、上記選択されたサイズのシートに画像形成を行い、後処理を行う。また、自動が押圧されると、制御部16が自動的に上記後処理可能なサイズを設定するようになっている。このとき、自動的に設定されるサイズとしては、後処理されるシートのサイズの中で最も多いサイズのシートを選択するようになっていることがより好ましい。
【0077】
また、後処理が可能なサイズのシートの画像形成を行う場合には、画像形成を行う画像データを変倍するか否かを設定する必要がある。そこで、制御部16は、操作・表示部14を動作させて、図4(b)に示すように、例えば、自動、手動、しない等の選択条件(ボタン)を表示する。そして、例えば、「自動」ボタンが押圧された場合には、制御部16は選択されたシートのサイズと画像データとに応じて倍率を設定する。「手動」ボタンが押圧された場合には、操作者が任意で倍率を設定する。また、「しない」ボタンが押圧された場合には、制御部16は、変倍処理をしないで、読み取った画像データに基づいて画像形成を行う。なお、選択するモードを間違えた場合には、操作者は、「戻る」ボタンを押圧する。
【0078】
一方、S5において、操作者によって、サイズ優先モードが選択された場合には、制御部16は、図4(c)に示すように、表示部を動作させて、後処理部22にて後処理を行うことができないシートが検出された場合には一連の処理を続けるのか否かを選択を要求する旨の表示を行う。そして、制御部16は、後処理することが出来るシートと出来ないシートとが異なる排出トレイ23に出力される旨の表示を併せて表示する。また、上記表示によって後処理を中止する場合には、操作者は、図4(c)に示す「オフセット設定を中止」ボタンを押圧することとなる。なお、選択するモードを間違えた場合には、操作者は、「戻る」ボタンを押圧する。
【0079】
次に、制御部16は、S5にて、操作者によって上記2つのモードのうちのいずれかが選択されて、かつ、それぞれのモードにおける諸設定が設定されたことを認識(判断)すると、画像形成を開始する。具体的には、原稿載置台に載置されている原稿画像、または、ADFに載置されている原稿画像を読み取る(S6)。
【0080】
そして、制御部16は、読み取った原稿画像のサイズを検出する(S7)。具体的には、例えば、スキャナ11に設けられているセンサー等により原稿画像のサイズを判断してもよく、また、読み取られた原稿画像に基づく画像データを解析して原稿画像のサイズを判断してもよい。
【0081】
次に、制御部16は、読み取られた原稿画像のサイズに基づいてシートを選択して画像形成を行った場合、後処理が可能であるか否かを判断する(S8)。具体的には、画像メモリ13に記録された画像データに最適なサイズのシートを用いて画像形成を行った場合、該画像形成されたシートが後処理部22にて後処理が可能か否かを判断する。
【0082】
そして、制御部16は、S8にて、後処理が可能であると判断すると、プリンタエンジン15を動作させて、読み取られた画像データに基づいて、画像形成を行った後に後処理を行う(S9)。
【0083】
そして、制御部16は、まだ、画像形成を行う画像データが残っているか否かを判断して(S10)、まだ画像形成を行う画像データが残っていると判断した場合には、処理をS7に戻し、残っていないと判断した場合には、画像形成および後処理を終了する。
【0084】
制御部16は、S8にて、後処理が可能でない、つまり、画像データに基づいて画像形成した場合、該画像が形成されたシートでは、後処理部22での後処理が不可能であると判断すると、制御部16は、先のS5にて、操作者によって選択されたモードが後処理優先モードであるか否かを判断する(S11)。
【0085】
S11において、制御部16は、先のS5で後処理優先モードが選択されていると判断した場合には、先のS5によって設定されたサイズのシートを選択して(S12)、プリンタエンジンを動作させて、画像データの変倍処理を行い(S13)、そして、画像形成および後処理を行う(S9)。その後、処理はS10へと進む。
【0086】
一方、S11にて、制御部16は、先のS5で後処理優先モードが選択されていないと判断した場合には、サイズ優先モードが選択されたと判断する。そして、制御部16は、画像形成を行うシートが後処理部22にて後処理できるサイズであるか否かを判断する(S14)。
【0087】
S14において、制御部16は、画像形成を行うシートが後処理できるサイズでないと判断した場合、後処理を行う排紙トレイ23(所望の排紙トレイ)に上記情報記録シートの印刷(画像形成)を行い、そして上記排紙トレイ23に排出する(S15)。そして、画像データに基づいて画像が形成されるシートは、後処理部22にて後処理を行うことができないので、排出先を変更した後(S16)、画像形成が行われて上記排出トレイ23とは異なる排出トレイに排出される(S17)。
【0088】
一方、S14において、画像形成を行うシートが後処理できるサイズであると判断した場合、制御部16は、プリンタエンジンを動作させて、画像データに基づいて画像形成を行った後、後処理(オフセット出力)を行う(S17)。
【0089】
そして、S17の後、処理はS10へと進み、画像形成を行う画像データが残っているか否かを判断して(S10)、まだ画像形成を行う画像データが残っていると判断した場合には、処理をS7に戻し、残っていないと判断した場合には、画像形成および後処理を終了する。
【0090】
以上のように、画像形成を開始する前、具体的には、原稿画像を読み取る前に、サイズ優先モードと後処理優先モードとを操作者に選択させることにより、無駄な画像形成および操作者の希望しない後処理が行われることを防止することができる。
【0091】
次に、後処理がステープル処理の場合について、図5のフローチャートを参照して説明する。なお、図1を参照した説明、すなわち、後処理がオフセット出力である場合における処理と同じ処理については、同じ工程番号を付しており、詳細な説明は省略する。
【0092】
上記ステープル処理とは、図6に示すように、画像が形成された一群のシートの例えば、一端、または、複数箇所をステープルする処理である。なお、図6は、ステープル処理されたシートの斜視図である。
【0093】
後処理がステープル処理である場合には、サイズ優先モードを選択した場合、後処理を行わずに、画像形成処理を行うこととなる。一群のシートを一つにまとめるためにステープル処理を行うのであり、後処理を行うことができないサイズのシートを別の排出トレイに排出する場合には、1つにまとめることができない。これについて以下に説明する。
【0094】
S3にて、サイズの異なる複数の原稿画像に対する画像形成要求、および、画像が形成されるシートに対する後処理(ステープル処理)要求がなされたと判断した場合には、制御部16は、操作・表示部14を動作させて、図7(a)に示すように、上記サイズ優先モードと後処理優先モードとが選択可能である旨を表示する(S5)。そして、操作者は、表示された2つのモードのうちの所望のモードを選択する。なお、図7(a)は、表示部に2つのモードが選択される選択画面が表示された正面図である。
【0095】
そして、S5において、操作者によって、後処理優先モードが選択された場合には、制御部16は、図7(b)に示すように、表示部を動作させて、後処理を行うために、読み取られた画像データに基づいて画像画像形成が行えない場合、どのサイズのシートに画像を形成するのか、および、変倍処理を行うのか否かの選択を要求する旨の表示を行う。つまり、後処理を優先する場合、画像形成を行うシートのサイズを、後処理部22にて後処理が可能なシートのサイズに変更する必要がある。従って、表示部には、後処理部22にて後処理を行うことができないサイズのサイズが表示されるようになっている。そして、後処理を行うために、後処理部22にて後処理ができるサイズのシートを選択しなければならない。
【0096】
一方、S5において、操作者によって、サイズ優先モードが選択された場合には、制御部16は、図7(c)に示すように、表示部を動作させて、後処理部22にて後処理を行うことができないシートが検出された場合にはステープル処理を行うことができない旨の表示を行う。
【0097】
そして、S11において、制御部16は、先のS5で後処理優先モードが選択されていないと判断した場合には、サイズ優先モードが選択されたと判断する。そして、制御部16は、ステープル処理を行わずに、元の原稿画像のサイズに基づいて画像形成を行う(S17)。このとき、画像形成されたシートは、ステープル処理を行うことができる排出トレイ23ではなく、画像形成が行われる全てのシートを排出することができる排出トレイ23に排出されることがより好ましい。
【0098】
また、S9における印刷(画像形成)処理が完了した場合、制御部16は、画像形成されたシートが揃っているか否かを判断する。つまり、画像形成されたシートに対してステープル処理を行ってよいか否かを判断する。具体的には、制御部16は、読み込まれた画像データの全てが画像形成されたか否かを判断する。そして、S20にて、ステープル処理を行うシートが全て揃ったと判断した場合、制御部16は、ステープル処理を行って、該処理されたシート群を排出する(S21)。そして、処理はS10に戻る。
【0099】
以上のようにして、ステープル処理を行うようになっている。つまり、サイズ優先モードが選択された場合には、後処理部22にてステープル処理を行うことができないサイズの画像データが検出された場合には、制御部16は、ステープル処理を行わずに単に画像形成のみを行うようになっている。これにより、無駄なステープル処理が行われることを防止することができる。
【0100】
なお、上記の説明(オフセット出力処理およびステープル処理を含む)では、読み取る全ての原稿画像を一度に読み取った後、画像形成処理を行う例について説明している。つまり、読み取った画像データを画像メモリ13に蓄積した後に、以下の処理を行っている。しかしながら、1枚ずつ原稿画像を読み取って画像形成を行う場合も考えられる。この場合には、S10において、制御部16が、画像形成を行う残りの原稿画像があると判断した場合には、処理をS6に戻すようにすればよい。また、読み込まれた原稿画像のサイズの検出を一度に行う場合であって、S10にて残りの画像データに基づく画像形成があると判断した場合には、処理はS8に進めばよい。
【0101】
また、S15の情報記録シートの作成は、必要に応じて行えばよい。
【0102】
なお、以上の説明では、制御部16は、S2において、サイズの異なる複数の原稿画像に対する画像形成要求、および、画像が形成されるシートに対する後処理要求がなされたか否かを判断して、該判断に基づいてS3以降の処理を行う例について説明している。このように、サイズの異なる複数の原稿画像に対する画像形成要求、および、画像が形成されるシートに対する後処理要求がなされたか否かの判断に基づいて、上記2つのモードが選択可能なっている構成がより好ましい。これについて、以下に説明する。
【0103】
異なるサイズが含まれている複数の原稿画像に対して画像形成を行い、その後、後処理を行う場合には、複数のサイズのシートに画像が形成されることになるので、操作者が画像が形成された全てのシートについて後処理部22にて後処理が可能であるか否かを判断することは困難である。従って、上記のような場合には、従来では、途中で後処理が行うことができないことが分かることとなり、例えば、最初から設定をやり直したり、無駄な画像形成を行ったりすることになり、時間の浪費と処理の無駄が生じることとなる。そこで、本実施の形態のように、特定の場合、つまり、複数の原稿画像の中に、異なるサイズが含まれていることを操作者が把握してる場合には、操作者によって上記2つのモードが選択されることにより、操作者の希望に応じた後処理または画像形成を行うことができるので、画像形成装置の操作性をより向上させることができる。
【0104】
しかしながら、上記に限定されることはなく、例えば、制御部16は、操作者によって、後処理が要求されたか否かの判断によって、上記S3以降の処理を行うようになっていてもよい。つまり、例えば、1枚の原稿画像に対して、パンチング処理を行う場合には、上記サイズの異なる複数の原稿画像に対する画像形成要求がなされたか否かの判断は必要ない。従って、このような場合には、単に後処理要求がなされたときに、制御部16は、上記2つのモードが選択可能でる旨を表示するようになっていてもよい。
【0105】
以上のように、本実施の形態にかかる画像形成装置は、異なるサイズが含まれている複数の原稿画像に対する画像形成要求、および、画像が形成されるシートに対して後処理要求がなされた場合に、画像形成を行う前に、後処理優先モードとサイズ優先モードとを選択可能にすることができる構成である。これにより、操作者は、画像の読み取りや画像形成を行う前に、後処理部にて後処理を行うことができるか否かを判断することができるとともに、操作者にとって所望の後処理の形態を選択することができる。これにより、無駄な画像読み取りや画像形成を防ぐことができる。
【0106】
また、本実施の形態にかかる画像形成装置は、上記構成に加えて、上記後処理優先モードが選択された場合には、制御部は、後処理部にて後処理が不可能であるサイズの画像データを、後処理が可能であるサイズ、かつ、原稿画像のサイズに最も近い定型サイズのシートに画像形成させるように制御する構成がより好ましく、特に、画像を変倍して形成するように制御することがさらに好ましい。
【0107】
これにより、例えば、上記後処理優先モードを選択した場合には、後処理が不可能なシートのサイズを含んだ混載原稿であっても、できるだけ元の原稿画像のサイズに忠実なサイズで画像形成を行い、後処理も行えるようにすることができる。
【0108】
また、本実施の形態にかかる画像形成装置は、上記の構成に加えて、さらに、上記サイズ優先モードが選択された場合には、制御部は、上記後処理部にて後処理が可能であるシートと後処理が不可能なシートとが互いに異なる排出部に排出されることを表示手段に表示させる構成であることがより好ましい。
【0109】
これにより、上記サイズ優先モードを選択した場合には、元の原稿画像のサイズと全く同じ構成を望む操作者にとって、従来通りの操作が行え、また、画像が形成されたシートが2つに分断された場合でも、それを分かり易くまとめることができる。
【0110】
なお、本実施の形態に係る画像形成装置は、例えば、上記読取手段と画像形成手段とが、例えば、ネットワークのような通信手段にて接続されている構成であってもよい。この場合には、画像形成装置の構成として、上記読取手段は必須ではない。また、上記読取手段が設けられていない構成の画像形成装置である場合には、外部から画像データが送信されてくることとなる。また、外部から画像データが送信されてくる場合には、制御部は、送信されてくる画像データを解析して、該画像データに基づいて画像を形成する際に必要なシートのサイズを把握するようになっている。
【0111】
また、本実施の形態にかかる画像形成装置は、混載原稿(MIX原稿)に対して画像形成を行う場合であって、操作者が後処理機能(ステープルやメールビン等への排出)を選択した場合は、(1)後処理優先(後処理優先モード)、(2)用紙サイズ優先(サイズ優先モード)の2つのモードを操作者に追加で選択させて、(1)が選択された場合には、後処理不可の用紙(シート)サイズがあった場合は後処理可能な次善の用紙サイズで印刷、後処理を行い、(2)が選択された場合には、後処理可能な用紙サイズをあらかじめ告知し、後処理が不可能な用紙が別トレイに排紙されることを警告する構成であってもよい。
【0112】
上記の構成とすることにより、後処理優先を行うと混載原稿をできるだけユーザーの期待する用紙サイズで後処理を行って印刷出力ができる。用紙サイズ優先ではユーザーに原稿サイズのチェックと排紙先の分断に注意を促すことができる。
【0113】
また、本実施の形態にかかる画像形成装置は、上記(1)後処理優先が選択された場合、後処理不可時に選択される次善の用紙サイズはあらかじめ操作者が設定しておくことが可能である構成であってもよい。上記の構成とすることにより操作者が期待しない用紙に印刷されることがない。
【0114】
また、本実施の形態にかかる画像形成装置は、(1)後処理優先が選択された場合であって、操作者による用紙サイズの設定がない場合には、後処理可能な元の原稿画像のサイズに最も近い用紙サイズを選択し、印刷を行う構成であってもよい。上記の構成によれば、元の原稿画像に最も近い印刷結果が得られる。
【0115】
また、本実施の形態にかかる画像形成装置は、上記(1)後処理優先が選択された場合、後処理不可で次善の用紙サイズで印刷を行う場合には次善の用紙サイズに合わせて印刷画像の変倍(等倍も含む)が可能である構成であってもよい。上記の構成によれば、次善の用紙サイズを選択することによって生ずる画像切れ等の不具合がなくなる。
【0116】
また、本実施の形態にかかる画像形成装置は、上記(2)用紙サイズ優先が選択された場合には、後処理不可で印刷物の排紙先が2箇所以上になった場合、後でページ順を揃えやすくするために後処理可能な排紙先の印刷物にNoticeページ(情報記録シート)が挿入できる構成であってもよい。上記の構成によれば、操作者が後でページ順を簡単に揃えることができる。
【0117】
また、本実施の形態にかかる画像形成装置は、上記Noticeページ(情報記録シート)には本来挿入すべきページが分かりやすくなる画像(原稿の縮小画像やページ番号等)が印刷される構成であってもよい。上記の構成によれば、挿入するページの判断が容易になる。
【0118】
【発明の効果】
本発明の画像形成装置は、以上のように、画像が形成されるシートに対して後処理要求がなされた場合に、上記制御部は、上記画像データに基づいて選択されたシートのサイズが後処理部にて後処理ができないサイズであると判断した場合には、▲1▼該画像データを、該選択されたシートに画像形成させるとともに、後処理できないサイズのシートに対しては後処理を行わないように制御するサイズ優先モードと、▲2▼該画像データを、後処理部にて後処理が可能であるサイズのシートに画像形成させるとともに、画像が形成されたシートに対して後処理を行わせるように制御する後処理優先モードとが選択可能である旨を、表示手段に表示させるようになっており、上記後処理優先モードとサイズ優先モードとを選択する選択手段が設けられている構成である。
【0119】
従って、後処理を操作者にとって、望ましい状態で短時間に行うことができるという効果を奏する。
【0120】
本発明の画像形成装置は、さらに、異なるサイズが含まれている複数の原稿画像に対する画像形成を要求する混載原稿画像形成要求手段が設けられており、該混載原稿画像形成要求手段によってなされる、異なるサイズが含まれている複数の原稿画像に対する画像形成要求、および、画像が形成されるシートに対して後処理要求がなされた場合に、制御部は、後処理優先モードとサイズ優先モードとが選択可能である旨を表示するようになっている構成とすることにより、通常の操作においては、無駄な操作を増やすことなく、快適な操作を可能にすることができる。
【0121】
本発明の画像形成装置は、さらに、上記後処理要求がなされた場合、制御部は、上記後処理部にて後処理が可能であるシートのサイズを表示手段に表示させるようになっている構成とすることにより、操作者が希望しない状態での後処理を防止することができる。
【0122】
本発明の画像形成装置は、さらに、上記後処理優先モードが選択された場合には、制御部は、画像形成手段を動作させて、後処理部にて後処理が不可能であるサイズの画像データを、後処理が可能であるサイズ、かつ、原稿画像のサイズに最も近い定型サイズのシートに画像形成させるように制御する構成とすることにより、元の原稿画像により近い画像データの画像を形成することができるとともに後処理を行うことができる。
【0123】
本発明の画像形成装置は、さらに、上記後処理優先モードが選択された場合には、制御部は、画像形成手段を動作させて、画像データを変倍して画像を形成するように制御する構成とすることにより、元の原稿画像により近い状態で画像形成を行うことができるとともに、より好適に後処理を行うことができる。
【0124】
本発明の画像形成装置は、さらに、画像が形成されたシートを排出する複数の排出部を備えており、上記サイズ優先モードが選択された場合には、制御部は、上記後処理部にて後処理が可能であるシートと後処理が不可能なシートとが互いに異なる排出部に排出されることを表示手段に表示させるようになっている構成とすることにより、後処理されて異なる排出部に排出されたシートを取り忘れることがない。
【0125】
本発明の画像形成装置は、さらに、上記サイズ優先モードが選択された場合には、制御部は、後処理ができないサイズのシートに画像形成される画像データに関する情報が記載されている情報記録シートを画像形成手段に作成させるようになっている構成とすることにより、例えば、操作者は、この情報記録シートに記載されている情報に基づいて後処理が不可能なサイズのシートを後処理が可能であるサイズのシートのどの位置に挿入すれば、読み取った原稿画像の順番通りになるかを容易に理解することができる。
【0126】
本発明の画像形成装置は、さらに、画像が形成されたシートを排出する複数の排出部を備えており、上記サイズ優先モードが選択された場合には、制御部は、後処理が可能なサイズのシートと後処理ができないサイズのシートとを互いに異なる排出部に排出させるようになっており、画像形成手段に、後処理が可能なサイズの上記情報記録シートを形成させるとともに、後処理ができないサイズのシートが排出される排出部に排出されるシートの代わりに、上記情報記録シートを、後処理が可能なサイズのシートが排出される排出部に排出されるシートの中に、排出されるシートの順番通りに排出するように制御する構成とすることにより、操作者は、画像形成されたシートの中の、どの位置が、後処理が不可能であるサイズのシートであるのかをより簡単に把握することができる。
【0127】
本発明の画像形成装置は、さらに、上記情報記録シートには、後処理部にて後処理が不可能なサイズの画像データに基づいて画像が形成される構成とすることにより、操作者は、上記画像を見ることにより、異なる排出部に排出されたシートを、読み取った原稿画像の順番と対応する位置に挿入しやすくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置における制御部の処理であって、操作者によって、サイズの異なる複数の原稿画像に対する画像形成、および、画像が形成されるシートに対して後処理要求がなされた場合における一連の処理を示すフローチャートである。
【図2】上記画像形成装置の概略の構成を示すブロック図である。
【図3】オフセット出力処理にて排出されたシートの斜視図であり、(a)は、同じサイズのシートを用いて、オフセット出力されたシートの斜視図を示しており、(b)は、サイズの異なるシートを用いて、オフセット出力されたシートの斜視図である。
【図4】後処理がオフセット出力処理の場合における表示部に表示される情報の表示例を示しており、(a)は、表示部に2つのモードが選択される選択画面が表示された正面図であり、(b)は、後処理優先モードが選択された場合における表示部の正面図であり、(c)は、サイズ優先モードが選択された場合における表示部の正面図である。
【図5】上記画像形成装置にかかる制御部の処理を表しており、後処理がステープル処理の場合におけるフローチャートである。
【図6】ステープル処理されたシートの斜視図である。
【図7】後処理がステープル処理の場合における表示部に表示される情報の表示例を示しており、(a)は、表示部に2つのモードが選択される選択画面が表示された正面図であり、(b)は、後処理優先モードが選択された場合における表示部の正面図であり、(c)は、サイズ優先モードが選択された場合における表示部の正面図である。
【符号の説明】
10 自動原稿送り部
11 スキャナ(読取部)
12 画像処理部
13 画像メモリ
14 操作・表示部(表示手段)
16 制御部
21 画像形成部(画像形成手段)
22 後処理部
23 排紙トレイ(排出部)
【発明の属する技術分野】
本発明は、特定の用紙サイズに対して後処理(例えば、ステープルや特定のトレイに仕分けして排出)を行うことができない後処理部を有する画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、複写機等の画像形成装置には、シートに画像を形成した後に、該シートに対して、例えば、ステープル処理、穴あけ(パンチング)処理、オフセット処理等の後処理を行うフィニッシャー装置(後処理部)が備えられているものがある。
【0003】
一般に、このフィニッシャー装置には、機械的な構造から、後処理を行うことができるシートのサイズには制限がある。例えば、ステープル処理を行う場合には、排出されるシートの排出方向に対して直交する方向(シートの幅方向)の長さが揃っていないと正確なステープル処理を行うことができない。つまり、例えば、後処理としてステープル処理を選択した状態で、画像形成を行う場合、画像形成を行う原稿画像のサイズが異なり、かつ、画像が形成されるシートのサイズを異ならせて画像形成を行う場合には、正確なステープル処理を行うことができない。
【0004】
このような不具合を解消する画像形成装置としては、例えば、特許文献1や特許文献2に開示されている画像形成装置がある。
【0005】
上記特許文献1に開示の画像形成装置では、画像が記録された用紙を指定した排出部に排出する指示を出したとき、画像が記録された用紙の種類(サイズ)と該用紙を排出する排出部の種類(サイズ)とが適合しないと判断した場合には、別の排出先に用紙を排出するようになっている。
【0006】
また、上記特許文献2に開示の画像形成装置では、先に画像形成を行う原稿画像を全て読み込んだ後に、読み込んだ原稿画像の中に異なるサイズのものが含まれている場合には、後処理を終了するようになっている。また、自動用紙選択モードがオフになっている場合であって、読み込んだ原稿画像の中に異なるサイズのものが含まれている場合には、操作者によって設定された用紙サイズに統一して画像形成を行い、その後で後処理を行うようになっている。
【0007】
【特許文献1】
特開平09−188455号公報(公開日;1997年7月22日)
【0008】
【特許文献2】
特開2002−281217号公報(公開日;2002年9月27日)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1に開示の画像形成装置では、例えば、後処理としてステープル処理を選択した場合、後処理部に適合しない用紙は、後処理を行うことができる排出部とは異なる排出部に排出されることとなり、後処理ができない場合がある。つまり、後処理を望む操作者にとっては目的を達成することができない。また、例えば、混載原稿(サイズの異なる複数の原稿画像)の読み取りと画像形成とを同時に行う(ダイレクト出力)場合、途中で排出することができない原稿画像のサイズを判定することになるので、すでに、何枚かの原稿画像が画像形成された後で、後処理ができないことを知る場合がある。つまり、操作者は、画像形成途中、または画像形成が終了した後でしか、所望の後処理が出来なかったことを把握することができないので、例えば、再度画像形成および後処理命令を設定する必要がある。
【0010】
一方、上記特許文献2に開示の画像形成装置では、全原稿を一度読み取って記憶し、読み込んだ原稿画像の中に異なる用紙(画像)サイズが含まれている場合に、後処理を中止しているため、操作者が、後処理が可能であるか否かを知るまでに時間がかかることになる。また、後処理を行う場合は、混載原稿をユーザー(操作者)が指定した用紙サイズに統一して印刷、後処理出力しているため、原稿のサイズに基づいて画像形成を行いたいユーザーには不十分である。
【0011】
本発明は、上記従来の問題に鑑みなされたものであり、その目的は、画像が形成されるシートに対して後処理要求がなされた場合に、画像形成および原稿画像の読み取りを行う前に、操作者の要求により近い状態で後処理を行うように指示することができる画像形成装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の画像形成装置は、上記の課題を解決するために、原稿画像を読み取るとともに、原稿のサイズを検知する読取手段と、読取手段で読み取られる画像データに基づいて画像を形成する画像形成手段と、画像が形成されたシートに対して後処理を行う後処理部と、表示手段と、上記読取手段、画像形成手段、後処理部および表示手段を制御する制御部とを有する画像形成装置において、画像が形成されるシートに対して後処理要求がなされた場合に、上記制御部は、上記画像データに基づいて選択されたシートのサイズが後処理部にて後処理ができないサイズであると判断した場合には、▲1▼該画像データを、該選択されたシートに画像形成させるとともに、後処理できないサイズのシートに対しては後処理を行わないように制御するサイズ優先モードと、▲2▼該画像データを、後処理部にて後処理が可能であるサイズのシートに画像形成させるとともに、画像が形成されたシートに対して後処理を行わせるように制御する後処理優先モードとが選択可能である旨を表示手段に表示するようになっており、上記後処理優先モードとサイズ優先モードとを選択する選択手段が設けられていることを特徴としている。
【0013】
上記の構成によれば、制御部は、画像が形成されるシートに対して後処理要求がなされた場合に、元の原稿画像(読み取られる画像データ)のサイズを優先するサイズ優先モードと、後処理を優先する後処理優先モードとが選択可能である旨を表示することができる。そして、操作者は、該表示に基づいて、上記後処理優先モードとサイズ優先モードとを選択することができる。これにより、操作者は、画像形成を行う前に、上記2つのモードを選択することができるので、無駄な画像形成を行うことなく、かつ、効率よく後処理を行うことができる。従って、後処理を操作者にとって、望ましい状態で短時間に行うことができる。
【0014】
本発明の画像形成装置は、さらに、異なるサイズが含まれている複数の原稿画像に対する画像形成を要求する混載原稿画像形成要求手段が設けられており、該混載原稿画像形成要求手段によってなされる、異なるサイズが含まれている複数の原稿画像に対する画像形成要求、および、画像が形成されるシートに対して後処理要求がなされた場合に、制御部は、後処理優先モードとサイズ優先モードとが選択可能である旨を表示するようになっている構成がより好ましい。
【0015】
上記の構成によれば、異なるサイズが含まれている複数の原稿画像に対して後処理を行う場合に、後処理部にて後処理を行うことができない原稿画像が含まれていることがおおいので、特に、後処理優先モードとサイズ優先モードとが必要になる。このように、特定の場合に、上記2つのモードを選択させるようになっていることにより、通常の操作において、無駄な操作を増やすことなく、快適な操作を可能にすることができる。
【0016】
本発明の画像形成装置は、さらに、上記後処理要求がなされた場合、制御部は、上記後処理部にて後処理が可能であるシートのサイズを表示手段に表示させるようになっている構成がより好ましい。
【0017】
上記の構成によれば、制御部は、表示手段を動作させて、後処理部にて後処理が可能であるシートのサイズを表示するようになっている。これにより、操作者は、後処理が可能であるシートのサイズを把握することができるので、例えば、画像形成前に画像形成または後処理を中止することができる。従って、操作者が希望しない状態での後処理を防止することができる。
【0018】
つまり、操作者が指定した排出先に出力できないシートは出力可能な他の排出部に出力されることとなり、画像形成されたシートの排紙先が2箇所以上に分断されてしまう場合であっても、操作者が、画像形成されたシートを取り忘れるといったことを防止することができる。
【0019】
本発明の画像形成装置は、さらに、上記後処理優先モードが選択された場合には、制御部は、画像形成手段を動作させて、後処理部にて後処理が不可能であるサイズの画像データを、後処理が可能であるサイズ、かつ、原稿画像のサイズに最も近い定型サイズのシートに画像形成させるように制御する構成であることがより好ましい。
【0020】
上記の構成によれば、後処理を行うことができるサイズのシートの中で読み取る原稿画像のサイズに最も近い定型サイズのシートを用いて画像形成を行うようになっている。これにより、元の原稿画像により近い画像データの画像を形成することができるとともに後処理を行うことができる。
【0021】
本発明の画像形成装置は、さらに、上記後処理優先モードが選択された場合には、制御部は、画像形成手段を動作させて、画像データを変倍して画像を形成するように制御する構成がより好ましい。
【0022】
上記構成によれば、画像データに基づいて作成される画像のサイズを変倍して画像形成を行うことで、例えば、画像が切れた状態で形成されることがない。さらに、原稿画像のサイズに最も近い定型サイズのシートを用い、かつ、画像を変倍して形成することにより、元の原稿画像により近い状態で画像形成を行うことができるとともに、より好適に後処理を行うことができる。
【0023】
本発明の画像形成装置は、さらに、画像が形成されたシートを排出する複数の排出部を備えており、上記サイズ優先モードが選択された場合には、制御部は、上記後処理部にて後処理が可能であるシートと後処理が不可能なシートとが互いに異なる排出部に排出されることを表示手段に表示させるようになっている構成がより好ましい。
【0024】
上記の構成によれば、制御部は、後処理が可能なサイズのシートと後処理が不可能なサイズのシートとが互いに異なる排出部に排出される旨を表示するようになっている。これにより、操作者は、画像形成を行うシートが、上記後処理を経て排出される際に、後処理が可能であるシートと不可能であるシートとが異なる排出部に排出されることを把握することができるので、後処理され、異なる排出部に排出されたシートを取り忘れることがない。
【0025】
本発明の画像形成装置は、さらに、上記サイズ優先モードが選択された場合には、制御部は、後処理ができないサイズのシートに画像形成される画像データに関する情報が記載されている情報記録シートを画像形成手段に作成させるようになっている構成がより好ましい。
【0026】
上記の構成によれば、制御部は、後処理ができないサイズのシートに画像形成される画像データに関する情報が記載されている情報記録シートを作成するようになっている。これにより、操作者は、この情報記録シートに記載されている情報に基づいて、例えば、後処理が不可能なサイズのシートを、後処理が可能であるサイズのシートのどの位置に挿入すれば、読み取った原稿画像の順番通りになるかを容易に理解することができる。なお、上記情報記録シートに記載されている情報とは、例えば、読み取る原稿画像のうち、等倍で画像形成した場合に、後処理ができなくなる原稿画像は、読み取った原稿画像の何番目に相当するのか、原稿画像のサイズ、および、原稿画像等に関する情報である。
【0027】
本発明の画像形成装置は、さらに、画像が形成されたシートを排出する複数の排出部を備えており、上記サイズ優先モードが選択された場合には、制御部は、後処理が可能なサイズのシートと後処理ができないサイズのシートとを互いに異なる排出部に排出させるようになっており、画像形成手段に、後処理が可能なサイズの上記情報記録シートを形成させるとともに、後処理ができないサイズのシートが排出される排出部に排出されるシートの代わりに、上記情報記録シートを、後処理が可能なサイズのシートが排出される排出部に排出されるシートの中に、排出されるシートの順番通りに排出するように制御する構成がより好ましい。
【0028】
上記の構成によれば、制御部は、上記情報記録シートを、後処理が可能なサイズのシート群の中の、読み取られた原稿画像の順番に相当する位置へ挿入するようになっている。つまり、制御部は、読み取られた原稿画像の順番の中で、後処理が不可能であるサイズのシートがある位置に上記情報記録シートを挿入するようになっている。これにより、操作者は、画像形成されたシートの中の、どの位置が、後処理が不可能であるサイズのシートであるのかをより簡単に把握することができる。
【0029】
本発明の画像形成装置は、さらに、上記情報記録シートには、後処理部にて後処理が不可能なサイズの画像データに基づいて画像が形成される構成がより好ましい。
【0030】
上記の構成によれば、上記情報記録シートには、後処理部に後処理部にて後処理が不可能なサイズの画像データに相当する画像が記録されている。これにより、操作者は、上記画像を見ることにより、異なる排出部に排出されたシートを、読み取った原稿画像の順番と対応する位置に挿入しやすくすることができる。
【0031】
【発明の実施の形態】
〔実施の形態1〕
本発明の実施の一形態について図1ないし図7に基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0032】
本実施の形態にかかる画像形成装置は、原稿画像を読み取る読取手段と、読取手段で読み取られる画像データに基づいて画像を形成する画像形成手段と、画像が形成されたシートに対して後処理を行う後処理部と、表示手段と、上記読取手段、画像形成手段、後処理部および表示手段を制御する制御部とを有する画像形成装置において、異なるサイズが含まれている複数の原稿画像に対する画像形成を要求する混載原稿画像形成要求手段が設けられており、上記混載原稿画像形成要求手段によってなされる、異なるサイズが含まれている複数の原稿画像に対する画像形成要求、および、画像が形成されるシートに対して後処理要求がなされた場合に、上記制御部は、▲1▼上記画像データに基づいて選択されたシートのサイズが後処理部にて後処理ができないサイズであると判断した場合には、画像形成手段を動作させて上記画像データを該選択されたシートに画像形成させるとともに、後処理部を動作させて後処理が不可能なサイズのシートには後処理を行なわないように制御するサイズ優先モードと、▲2▼上記画像データに基づいて選択されたシートのサイズが後処理部にて後処理ができないサイズであると判断した場合には、画像形成手段を動作させて上記画像データを後処理部にて後処理が可能であるサイズのシートに画像形成させるとともに、後処理部を動作させて後処理を行わせるように制御する後処理優先モードとが選択可能である旨を、表示手段に表示させるようになっており、上記後処理優先モードとサイズ優先モードとを選択する選択手段が設けられている構成である。
【0033】
上記の構成とすることにより、ユーザー(操作者)が、異なるサイズが含まれている複数の原稿画像に画像形成を行うとともに後処理を指定した場合に、後処理優先(後処理優先モード)と原稿画像サイズ優先(サイズ優先モード)との2モードを選択させることができる。例えば、後処理優先を選択した場合では、元の原稿画像のサイズに応じて画像形成を行った場合には後処理出来ない原稿画像に対して、後処理できるシートのサイズに変更して出力するようになっている。
【0034】
一方、例えば、原稿画像サイズ優先を選択した場合には、元の原稿画像のサイズに応じて画像形成を行い、後処理を行うことができないサイズのシートについては、後処理を行わないようになっている。
【0035】
このように、上記の構成とすることにより、操作者は、該操作者の要求により近い後処理を選択することができるので、操作性がより向上する。
【0036】
図2は、本実施の形態にかかる画像形成装置の概略の構成を示すブロック図である。
【0037】
本実施の形態にかかる画像形成装置は、図2に示すように、自動原稿送り部(ADF;Auto Document Feeder)10、スキャナ11(読取手段)、画像メモリ(記憶手段)13、操作・表示部(表示手段)14、プリンタエンジン15、および、制御部16を備えている。また、必要に応じて、画像処理部12、通信部17等が備えられていても良い。さらに、上記プリンタエンジン15は、給紙トレイ20、画像形成部(画像形成手段)21、後処理部22および排紙トレイ(排出部)23から構成されている。本実施の形態にかかる画像形成装置には、なお、本実施の形態では、画像形成機能の他に、FAX機能やスキャナ機能を備えている複合機の場合について説明している。
【0038】
上記自動原稿送り部10は、該画像形成装置に載置された原稿画像を自動的にスキャナ(読取手段)11の読取部まで搬送するものである。
【0039】
上記スキャナ11は、上記自動原稿送り部10により搬送されてきた原稿画像および上記読取部に載置された原稿画像を読み取るものである。また、上記スキャナ11は、原稿画像を読み取るとともに原稿画像のサイズを検出することができる。具体的には、上記スキャナ11は、該スキャナ11の原稿画像載置面に載置された原稿画像および該原稿画像のサイズを検出するために、センサーが設けられている。
【0040】
画像処理部12は、上記スキャナ11によって原稿画像が読み取られ、該原稿画像が電子データ化された画像データ、後述する画像メモリ13に記憶されている画像データ、または、後述する通信部17から送信されてくる画像データの画像処理を行う。上記画像処理としては、例えば、階調変調や、下地処理等が挙げられるが特に限定されるものではない。なお、本実施の形態では、スキャナ11によって読み取るものが原稿画像であり、スキャナ11によって原稿画像が読み取られた後、電子データ化されたものを画像データと称する。
【0041】
画像メモリ13は、スキャナ11によって読み取られた画像データや、画像処理部12にて画像処理された画像データ、通信部17から送信されてくる画像データ等を蓄積(記憶)するものである。なお、画像データによっては上記画像処理部12にて画像処理されずに画像メモリに記憶されるものもある。
【0042】
操作・表示部14は、操作部と表示部と(いずれも図示せず)から構成されており、表示部は、例えば、本実施の形態にかかる画像形成装置の現在の状況や画像形成条件等を表示するものである。また、操作部は、例えば、画像形成枚数や、画像濃度、画像形成を行うシートサイズ、拡大・縮小等の画像形成条件等の、画像形成装置の操作条件が入力されるものである。また、上記操作部は、画像形成されたシートに対して後処理を行うか否かが入力されるものでもある。つまり、操作者が上記操作部を操作することにより、画像形成条件の入力が行われたり、後処理要求がなされることとなる。上記表示部は、例えば、液晶於パネルから構成されており、上記操作部はキー等によって構成されている場合がある。また、上記操作部と表示部とが一体となったタッチパネル方式の操作・表示部14が設けられている場合がある。
【0043】
プリンタエンジン15は、上記画像メモリ13に記憶された画像データ、画像処理部12にて画像処理された画像データ、および/または、スキャナ11にて読み取られた画像データに基づいて画像形成を行うものである。以下に、上記プリンタエンジン15の詳細な構成について説明する。
【0044】
給紙トレイ20は、画像形成を行うシートを格納するものである。通常は、該給紙トレイ20は複数存在しており、サイズの異なるシートが格納されている。
【0045】
画像形成部21は、画像データに基づいて給紙トレイ20から搬送されてくるシートに対して画像を形成するものである。
【0046】
後処理部22は、画像が形成されたシートに対して、後処理を行うものである。この後処理とは、具体的には、例えば、ステープル処理、パンチング処理、オフセット出力(仕分け)処理等が挙げられるが特に限定されるものではない。上記オフセット出力処理とは、複数部数の画像形成を行う場合に、部数毎に後述する排紙トレイ23の排紙位置を設定変更して出力する処理である。
【0047】
排紙トレイ23は、画像が形成されたシートを格納するものである。
【0048】
そして、通信部17は、本実施の形態にかかる画像形成装置と外部機器との間のネットワークを介して情報のやり取りを行うものである。具体的には、外部機器から送信されてくる画像データを受け取ったり、上記スキャナ11で読み取った画像データを外部に送信したりするものである。
【0049】
また、上記制御部16は、上記自動原稿送り部10、スキャナ11、画像処理部12、画像メモリ13、操作・表示部14、プリンタエンジン15および通信部17を制御するものである。具体的には、例えば、制御部は、操作・表示部14によって入力された画像形成条件に基づいて、自動原稿送り部10およびスキャナ11を動作させて原稿画像の読取を行い、プリンタエンジンを動作させて読み取られた画像データに基づいて、シートに画像を形成するまでの一連の各構成を制御している。また、制御部が行う制御についは後述する。
【0050】
本実施の形態にかかる画像形成装置は、上記構成に加えて、異なるサイズが含まれている複数の原稿画像(混載原稿)に対する画像形成を要求する混載原稿画像形成要求手段が設けられている。上記混載原稿画像形成要求手段は、異なるサイズが含まれている複数の原稿画像に基づいて画像形成を行うか否かを選択するものである。上記異なるサイズが含まれている複数の原稿画像とは、例えば、原稿画像のサイズがA5、B4およびB5といった画像形成を行う一群の原稿画像のサイズが複数ある原稿画像を示している。また、例えば、A4が5枚でB4が3枚といった、原稿画像のサイズが異なる種類が2つの場合も含まれる。また、例えば、定型サイズの原稿画像と不定形サイズの原稿画像とが1まとまりになった原稿画像の場合も含まれる。つまり、「異なるサイズが含まれている複数の原稿画像」とは、原稿画像の一群の中にサイズの異なる原稿画像が含まれていることを示している。そして、該混載原稿画像形成要求手段は、一群の原稿画像の中に、異なるサイズが含まれている原稿画像に対して画像形成を行う場合に押圧されるようになっている。つまり、混載原稿画像形成要求手段は、操作者が予め、サイズの異なる複数の原稿画像を用いて画像形成および/または後処理を行うことを把握している場合に押圧される。換言すると、操作者は、サイズの異なる複数の原稿画像に対して画像形成および/または後処理を行う場合に上記混載原稿画像形成要求手段を押圧することとなる。そして、混載原稿画像形成要求手段が押圧された場合には、上記制御部16は、これから画像形成を行う原稿画像の一群には、サイズの異なる原稿画像が含まれていることを理解することができる。
【0051】
そして、上記混載原稿画像形成要求手段を用いて、異なるサイズが含まれている複数の原稿画像に対する画像形成が要求された場合には、サイズの異なる複数の原稿画像に対する画像形成が行われることになる。
【0052】
なお、混載原稿画像形成要求手段は、例えば、ボタンまたはキーでもよく、または、タッチパネル等の表示部と操作部とを兼ねたもので構成されていればよい。
【0053】
本実施の形態にかかる画像形成装置では、上記混載原稿画像形成要求手段によってサイズの異なる複数の原稿に対する画像形成が要求され、かつ、後処理要求がなされた場合に、大別して2つのモードが選択できるようになっている。
【0054】
具体的には、上記2つのモードとは、▲1▼制御部16が、画像形成部21を動作させて、画像データをシートに画像形成させるとともに、後処理部22を動作させて後処理が不可能なサイズのシートには後処理を行わせないように制御するサイズ優先モードと、▲2▼制御部16が、画像形成部22を動作させて、画像データを、後処理部22にて後処理が可能であるサイズのシートに画像形成させるとともに、後処理部22を動作させて後処理を行わせるように制御する後処理優先モードとである。
【0055】
サイズの異なる画像原稿に対して画像形成を行い、画像が形成されたシートに対して、後処理を行う場合、後処理部22の構成によっては、操作者の要求に応じて後処理を行うことができない場合がある。例えば、後処理部22の大きさ等により、シートのサイズがA4サイズしか後処理を行うことができないようになっている場合であって、画像が形成されたシートのサイズがA3サイズである場合には、後処理を行うことができない。また、上記のように後処理を行うことができるサイズが決まっている場合であって、サイズの異なる複数の原稿画像に対して画像形成を行い、その後、後処理を行う場合には、上記複数の原稿画像の中に後処理を行うことができないサイズの原稿画像が含まれていると、全ての画像が形成されたシートに対して後処理が行えない、または、操作者の希望しない状態で後処理が行われてしまうこととなる。そこで、本実施の形態にかかる画像形成装置では、上記のような事態を回避するために、上記2つのモードを、画像形成を行う前に選択することができるようになっている。
【0056】
上記サイズ優先モードは、画像形成を行う(元の)原稿画像のサイズを優先させるモードである。具体的には、該モードでは、上記サイズの異なる複数の原稿画像のうち、元の原稿画像のサイズのままで画像形成を行い、後処理が出来ないサイズについては後処理を行わないようにする。つまり、上記モードでは、画像が形成されたシートのうちで、後処理が可能であるサイズのシートには後処理を行うようになっている。例えば、後処理がオフセット出力処理である場合、画像が形成されたシートが排出される排出トレイ23のサイズ、換言すると、排出するシートのサイズによっては、所望の排出トレイ23に排出することが出来ない場合がある。このサイズ優先モードを選択した場合には、所望の排出トレイ23に排出することができるシートについては所望の排出トレイ23に排出する一方、所望の排出トレイ23に排出することができないサイズのシートについては、該シートを排出することができる排出トレイに排出するようになっている。
【0057】
また、操作者が上記サイズ優先モードを選択した場合には、制御部16は、表示部を動作させて、上記後処理部22にて後処理が可能であるシートのサイズを表示するようになっていてもよい。具体的には、制御部16は、後処理部22を制御しているので、後処理部22にて後処理が可能であるシートのサイズを把握することができる。そして、制御部16は、例えば、表示部を動作させて、上記後処理部22にて後処理が可能であるサイズ、または、後処理部22にて後処理が出来ないサイズを該表示部に表示することにより、操作者は、原稿画像に基づいて画像形成されるシートのうち、別の排出トレイ23に排出されるシートを理解することができる。
【0058】
また、操作者が上記サイズ優先モードを選択した場合には、後処理部22にて後処理ができないサイズに画像が形成されたシートは、別の排出トレイ23に排出されることになる。つまり、画像が形成されたシートが分断されることになり、複数の排出トレイ23に排出されることとなる。このとき、制御部16は、分断されたことを操作者に表示するようになっていることがより好ましい。具体的には、例えば、制御部16は、表示部を動作させて、画像が形成されたシートが分断されて排出されている旨を表示したり、画像形成が完了した後、一定時間、排出トレイ23からシートが排出されない場合には、音声等にて警告を発するようにしたりしてもよい。
【0059】
なお、上記の説明では、操作者によって上記サイズ優先モードが選択された場合に後処理部22にて後処理を行うことができるシートのサイズを表示するようになっている。しかしながら、操作者に対して上記旨を表示するタイミングとしては上記に限定されるものではなく、例えば、制御部16は、操作者によって、異なるサイズが含まれている複数の原稿画像に対する画像形成が要求された時点、すなわち、操作者によって混載原稿画像形成要求手段が押圧(選択)された時点で、表示部を動作させて、後処理部22にて後処理を行うことができるシートのサイズを表示するように制御してもよい。
【0060】
また、上記サイズ優先モードにおいては、所望の排出トレイ23に排出されたシートの中には、所望の排出トレイ23に排出できないシートを、後でどの位置に挿入すればよいのかが分かるように、情報記録シートが挿入されていることがより好ましい。
【0061】
具体的には、例えば、5枚の一群の原稿画像があり、3枚目の原稿画像のみ所望の排出トレイ23に排出できない場合について説明する。この場合には、1、2、4および5枚目の原稿画像に基づき画像形成されたシートは、所望の排出トレイ23に排出される一方、3枚目の原稿画像に基づき画像形成されたシートは、該3枚目の原稿画像に基づき画像形成されたシートを排出することができる排出トレイに排出されることとなる。このとき、所望の排出トレイ23に排出されたシートの3枚目の位置に、3枚目の原稿画像に基づき画像形成されたシートは、別の排出トレイに排出されている旨が記載されたシート(情報記録シート)が挿入されるようになっていることがより好ましい。つまり、この情報記録シートが、所望の排出トレイ23に排出された一群のシートの中の、所望の排出トレイに排出することができなかったシートが本来挿入されるべき位置に挿入されるようになっていることがより好ましい。換言すると、上記情報記録シートを、後処理が可能なサイズのシートが排出される排出部に排出されたシートの中の、読み取られた原稿画像の順番に相当する位置へ挿入するようになっていることがより好ましい。このように、情報記録シートを、所望の排出トレイ23に排出することにより、該排出トレイ23に排出されたシートの中に、所望の排出トレイに排出できなかったシートを挿入しやすい。また、上記情報記録シートには、例えば、所望の排出トレイ23に排出できなかったシートが、所望の排出トレイ23に排出された一群のシートの中のどの位置に相当するのかを記録してもよく、また、所望の排出トレイ23に排出できなかったシートに画像形成されている画像を記録してもよい。また、情報記録シートに、上記所望の排出トレイ23に排出できなかったシートに画像形成されている画像を記録する場合、該情報記録シートには、上記画像の全体が記録されるようになっていることがさらに好ましい。つまり、上記情報記録シートには、上記画像が、縮小、または、拡大されて操作者にとって見やすい状態で記録されていることがさらに好ましい。
【0062】
なお、上記の説明では、情報記録シートを、所望の排出トレイ23に排出されるシートの中の、所望の排出トレイ23に排出できないシートが本来挿入されるべき位置、つまり、上記所望の排出トレイ23に排出できないシートが、所望の排出トレイ23に排出されるシートの中の、読み取られた原稿画像の順番に相当する位置へ挿入される例について説明している。しかし、上記に限定されるものではなく、例えば、所望のトレイ23に排出されるシートの最後に上記情報記録シートが排出されるようになっていてもよい。
【0063】
後処理優先モードは、元の原稿画像のサイズに基づいて画像形成を行うことよりも後処理を優先させるモードである。具体的には、該モードでは、上記サイズの異なる複数の原稿画像のうち、元の原稿画像のサイズに基づいて画像形成を行うと該画像形成されたシートのサイズでは後処理ができないと判断した場合には、後処理を行うことができるサイズのシートに画像形成を行って、後処理を行うようになっている。
【0064】
例えば、後処理がステープル処理の場合、上記サイズ優先モードが選択されると、元の原稿画像に基づいて画像形成が行われ、そして画像形成されたシートのうち、後処理部22にて後処理できないと判断されたシートは、異なる排出トレイ23に排出される。つまり、上記モードでは、後処理を行うことができないと判断されたシートと後処理を行うことができると判断されたシートとは、異なる排出トレイ23に排出されることとなり、所望のステープル処理を行うことができない。一方、後処理優先モードでは、後処理、この場合には、ステープル処理が可能な排出トレイ23に排出できるサイズのシートに画像形成が行なわれ、そして、ステープル処理が行なわれることとなる。
【0065】
また、上記後処理優先モードが選択された場合には、制御部16は、画像形成手段21を動作させて、後処理部22にて後処理が不可能であるサイズの画像データを、後処理が可能であるサイズ、かつ、原稿画像のサイズに最も近い定型サイズのシートに画像形成させるように制御することがより好ましい。
【0066】
また、後処理優先モードでは、元の原稿画像のサイズに基づいて選択されたサイズ以外の(後処理が可能なサイズの)シートに画像形成を行う場合には、変倍処理を行ってから画像形成を行うことがより好ましい。例えば、原稿画像のサイズがA3の場合であって、後処理部22にて後処理を行うことが可能なサイズがA4であり、等倍で画像形成を行う場合には、画像が形成されたシートには、半分の画像しか形成されないことになる。つまり、元の原稿画像の一部が切れた状態で画像形成が行われることとなる。この場合、後処理が可能であるサイズのシートに、元の原稿画像から得られた画像データを拡大または縮小して画像形成を行うことにより、この現象を回避することができる。なお、変倍処理を行って画像形成を行う場合、画像形成を行うシートのサイズとしては、後処理部22にて後処理ができるサイズの範囲で操作者が選択してもよく、また、制御部16が後処理部22にて後処理ができるサイズのうちの、画像形成を行う複数の原稿画像の中の最も多いサイズを制御部16が判定して設定してもよい。なお、操作者の要求によっては、画像の一部が切れた状態、つまり、元の原稿画像のサイズに基づいて(等倍で)画像形成を行うようになっていても良い。
【0067】
このように、サイズの異なる複数の原稿画像の画像形成要求および画像が形成されるシートに対して後処理要求がなされた場合には、2つのモードを選択可能にすることで、操作者の要求する後処理を行うことができる。
【0068】
そして、操作者から、サイズの異なる複数の原稿画像の画像形成要求および画像が形成されるシートに対して後処理要求がなされた場合には、上記制御部16は、以下に説明する処理を行うようになっている。なお、以下の説明においては、後処理がオフセット出力(仕分け)処理である例について説明する。後処理がオフセット出力処理の場合には、オフセット出力ができるサイズのシートに関しては所望の排出トレイ23に排出するとともに、上記所望の排出トレイ23に排出できないシートに関しては他の排出トレイに排出するようになっている。
【0069】
ここで、オフセット出力(仕分け)処理については説明する。オフセット出力処理とは、例えば、図3(a)(b)に示すように、1つの排出トレイ23を用いて、一群のシート、すなわち、読み取る原稿画像の1まとまりごとに、シートの排出する位置を変えて排出する処理である。なお、図3は、オフセット出力処理にて排出されたシートの斜視図であり、(a)は、同じサイズのシートを用いて、オフセット出力されたシートの斜視図を示しており、(b)は、サイズの異なるシートを用いて、オフセット出力されたシートの斜視図である。
【0070】
図1は、操作者によって、サイズの異なる複数の原稿画像に対する画像形成、および、画像が形成されるシートに対して後処理要求がなされた場合における一連の処理を示すフローチャートである。図1の処理を参照して、上記オフセット出力処理を行う場合における一連の処理を以下に説明する。
【0071】
まず、操作者によって、例えば、画像形成枚数や画像濃度等の画像形成条件、後処理の有無およびサイズの異なる複数の原稿に対して画像形成を行うか否か等の条件が入力される(S1)。具体的には、操作者は、上記操作部および混載原稿画像形成要求手段を用いて上記条件を入力することとなる。
【0072】
次に制御部16は、サイズの異なる複数の原稿画像に対する画像形成要求、および、画像が形成されるシートに対する後処理要求がなされたか否かを判断する(S2)。具体的には、制御部16は、操作者によって入力された入力条件の中で、上記混載原稿画像形成要求手段が押圧されたか否か、および、後処理要求がなされたか否かを判断する。
【0073】
S3にて、制御部16は、サイズの異なる複数の原稿画像に対する画像形成要求、および、画像が形成されるシートに対する後処理要求がなされていないと判断した場合には、画像形成部21を動作させて、通常の画像形成を開始(S3)し、全ての原稿画像の画像形成を行う(S4)。そして、処理を終了する。
【0074】
一方、S3にて、制御部16は、サイズの異なる複数の原稿画像に対する画像形成要求、および、画像が形成されるシートに対する後処理要求がなされたと判断した場合には、操作・表示部14を動作させて、図4(a)に示すように、上記サイズ優先モードと後処理優先モードとが選択可能である旨を表示する(S5)。そして、操作者は、表示された2つのモードのうちの所望のモードを選択する。なお、図4(a)は、表示部に2つのモードが選択される選択画面が表示された正面図である。また、図示しないが、制御部16は、上記表示とともに、例えば、後処理部23で処理することができるシートのサイズを併せて表示してもよい。
【0075】
そして、S5において、操作者によって、後処理優先モードが選択された場合には、制御部16は、図4(b)に示すように、表示部を動作させて、後処理を行うために、読み取られた画像データに基づいて画像画像形成が行えない場合、どのサイズのシートに画像を形成するのか、および、変倍処理を行うのか否かの選択を要求する旨の表示を行う。つまり、後処理を優先する場合、画像形成を行うシートのサイズを、後処理部22にて後処理が可能なシートのサイズに変更する必要がある。
【0076】
従って、本実施の形態では、制御部16が、操作・表示部14を動作させて、このシートの選択をどのように行うのかを表示部に表示するようになっている。具体的には、制御部16は、操作・表示部を動作させて、例えば、図4(b)に示すように、B5、A4、B4、および自動等の選択条件(ボタン)を表示する。なお、上記B5、A4、B4とは、後処理部22にて後処理が可能であるサイズを示している。つまり、制御部16は、後処理部22にて後処理が可能であるシートのサイズを把握して、その内容を表示部に表示させるようになっている。そして、上記B5、A4、B4のいずれかのボタンが押圧されると制御部16は、後処理部22にて後処理を行うことができない画像データに対して、上記選択されたサイズのシートに画像形成を行い、後処理を行う。また、自動が押圧されると、制御部16が自動的に上記後処理可能なサイズを設定するようになっている。このとき、自動的に設定されるサイズとしては、後処理されるシートのサイズの中で最も多いサイズのシートを選択するようになっていることがより好ましい。
【0077】
また、後処理が可能なサイズのシートの画像形成を行う場合には、画像形成を行う画像データを変倍するか否かを設定する必要がある。そこで、制御部16は、操作・表示部14を動作させて、図4(b)に示すように、例えば、自動、手動、しない等の選択条件(ボタン)を表示する。そして、例えば、「自動」ボタンが押圧された場合には、制御部16は選択されたシートのサイズと画像データとに応じて倍率を設定する。「手動」ボタンが押圧された場合には、操作者が任意で倍率を設定する。また、「しない」ボタンが押圧された場合には、制御部16は、変倍処理をしないで、読み取った画像データに基づいて画像形成を行う。なお、選択するモードを間違えた場合には、操作者は、「戻る」ボタンを押圧する。
【0078】
一方、S5において、操作者によって、サイズ優先モードが選択された場合には、制御部16は、図4(c)に示すように、表示部を動作させて、後処理部22にて後処理を行うことができないシートが検出された場合には一連の処理を続けるのか否かを選択を要求する旨の表示を行う。そして、制御部16は、後処理することが出来るシートと出来ないシートとが異なる排出トレイ23に出力される旨の表示を併せて表示する。また、上記表示によって後処理を中止する場合には、操作者は、図4(c)に示す「オフセット設定を中止」ボタンを押圧することとなる。なお、選択するモードを間違えた場合には、操作者は、「戻る」ボタンを押圧する。
【0079】
次に、制御部16は、S5にて、操作者によって上記2つのモードのうちのいずれかが選択されて、かつ、それぞれのモードにおける諸設定が設定されたことを認識(判断)すると、画像形成を開始する。具体的には、原稿載置台に載置されている原稿画像、または、ADFに載置されている原稿画像を読み取る(S6)。
【0080】
そして、制御部16は、読み取った原稿画像のサイズを検出する(S7)。具体的には、例えば、スキャナ11に設けられているセンサー等により原稿画像のサイズを判断してもよく、また、読み取られた原稿画像に基づく画像データを解析して原稿画像のサイズを判断してもよい。
【0081】
次に、制御部16は、読み取られた原稿画像のサイズに基づいてシートを選択して画像形成を行った場合、後処理が可能であるか否かを判断する(S8)。具体的には、画像メモリ13に記録された画像データに最適なサイズのシートを用いて画像形成を行った場合、該画像形成されたシートが後処理部22にて後処理が可能か否かを判断する。
【0082】
そして、制御部16は、S8にて、後処理が可能であると判断すると、プリンタエンジン15を動作させて、読み取られた画像データに基づいて、画像形成を行った後に後処理を行う(S9)。
【0083】
そして、制御部16は、まだ、画像形成を行う画像データが残っているか否かを判断して(S10)、まだ画像形成を行う画像データが残っていると判断した場合には、処理をS7に戻し、残っていないと判断した場合には、画像形成および後処理を終了する。
【0084】
制御部16は、S8にて、後処理が可能でない、つまり、画像データに基づいて画像形成した場合、該画像が形成されたシートでは、後処理部22での後処理が不可能であると判断すると、制御部16は、先のS5にて、操作者によって選択されたモードが後処理優先モードであるか否かを判断する(S11)。
【0085】
S11において、制御部16は、先のS5で後処理優先モードが選択されていると判断した場合には、先のS5によって設定されたサイズのシートを選択して(S12)、プリンタエンジンを動作させて、画像データの変倍処理を行い(S13)、そして、画像形成および後処理を行う(S9)。その後、処理はS10へと進む。
【0086】
一方、S11にて、制御部16は、先のS5で後処理優先モードが選択されていないと判断した場合には、サイズ優先モードが選択されたと判断する。そして、制御部16は、画像形成を行うシートが後処理部22にて後処理できるサイズであるか否かを判断する(S14)。
【0087】
S14において、制御部16は、画像形成を行うシートが後処理できるサイズでないと判断した場合、後処理を行う排紙トレイ23(所望の排紙トレイ)に上記情報記録シートの印刷(画像形成)を行い、そして上記排紙トレイ23に排出する(S15)。そして、画像データに基づいて画像が形成されるシートは、後処理部22にて後処理を行うことができないので、排出先を変更した後(S16)、画像形成が行われて上記排出トレイ23とは異なる排出トレイに排出される(S17)。
【0088】
一方、S14において、画像形成を行うシートが後処理できるサイズであると判断した場合、制御部16は、プリンタエンジンを動作させて、画像データに基づいて画像形成を行った後、後処理(オフセット出力)を行う(S17)。
【0089】
そして、S17の後、処理はS10へと進み、画像形成を行う画像データが残っているか否かを判断して(S10)、まだ画像形成を行う画像データが残っていると判断した場合には、処理をS7に戻し、残っていないと判断した場合には、画像形成および後処理を終了する。
【0090】
以上のように、画像形成を開始する前、具体的には、原稿画像を読み取る前に、サイズ優先モードと後処理優先モードとを操作者に選択させることにより、無駄な画像形成および操作者の希望しない後処理が行われることを防止することができる。
【0091】
次に、後処理がステープル処理の場合について、図5のフローチャートを参照して説明する。なお、図1を参照した説明、すなわち、後処理がオフセット出力である場合における処理と同じ処理については、同じ工程番号を付しており、詳細な説明は省略する。
【0092】
上記ステープル処理とは、図6に示すように、画像が形成された一群のシートの例えば、一端、または、複数箇所をステープルする処理である。なお、図6は、ステープル処理されたシートの斜視図である。
【0093】
後処理がステープル処理である場合には、サイズ優先モードを選択した場合、後処理を行わずに、画像形成処理を行うこととなる。一群のシートを一つにまとめるためにステープル処理を行うのであり、後処理を行うことができないサイズのシートを別の排出トレイに排出する場合には、1つにまとめることができない。これについて以下に説明する。
【0094】
S3にて、サイズの異なる複数の原稿画像に対する画像形成要求、および、画像が形成されるシートに対する後処理(ステープル処理)要求がなされたと判断した場合には、制御部16は、操作・表示部14を動作させて、図7(a)に示すように、上記サイズ優先モードと後処理優先モードとが選択可能である旨を表示する(S5)。そして、操作者は、表示された2つのモードのうちの所望のモードを選択する。なお、図7(a)は、表示部に2つのモードが選択される選択画面が表示された正面図である。
【0095】
そして、S5において、操作者によって、後処理優先モードが選択された場合には、制御部16は、図7(b)に示すように、表示部を動作させて、後処理を行うために、読み取られた画像データに基づいて画像画像形成が行えない場合、どのサイズのシートに画像を形成するのか、および、変倍処理を行うのか否かの選択を要求する旨の表示を行う。つまり、後処理を優先する場合、画像形成を行うシートのサイズを、後処理部22にて後処理が可能なシートのサイズに変更する必要がある。従って、表示部には、後処理部22にて後処理を行うことができないサイズのサイズが表示されるようになっている。そして、後処理を行うために、後処理部22にて後処理ができるサイズのシートを選択しなければならない。
【0096】
一方、S5において、操作者によって、サイズ優先モードが選択された場合には、制御部16は、図7(c)に示すように、表示部を動作させて、後処理部22にて後処理を行うことができないシートが検出された場合にはステープル処理を行うことができない旨の表示を行う。
【0097】
そして、S11において、制御部16は、先のS5で後処理優先モードが選択されていないと判断した場合には、サイズ優先モードが選択されたと判断する。そして、制御部16は、ステープル処理を行わずに、元の原稿画像のサイズに基づいて画像形成を行う(S17)。このとき、画像形成されたシートは、ステープル処理を行うことができる排出トレイ23ではなく、画像形成が行われる全てのシートを排出することができる排出トレイ23に排出されることがより好ましい。
【0098】
また、S9における印刷(画像形成)処理が完了した場合、制御部16は、画像形成されたシートが揃っているか否かを判断する。つまり、画像形成されたシートに対してステープル処理を行ってよいか否かを判断する。具体的には、制御部16は、読み込まれた画像データの全てが画像形成されたか否かを判断する。そして、S20にて、ステープル処理を行うシートが全て揃ったと判断した場合、制御部16は、ステープル処理を行って、該処理されたシート群を排出する(S21)。そして、処理はS10に戻る。
【0099】
以上のようにして、ステープル処理を行うようになっている。つまり、サイズ優先モードが選択された場合には、後処理部22にてステープル処理を行うことができないサイズの画像データが検出された場合には、制御部16は、ステープル処理を行わずに単に画像形成のみを行うようになっている。これにより、無駄なステープル処理が行われることを防止することができる。
【0100】
なお、上記の説明(オフセット出力処理およびステープル処理を含む)では、読み取る全ての原稿画像を一度に読み取った後、画像形成処理を行う例について説明している。つまり、読み取った画像データを画像メモリ13に蓄積した後に、以下の処理を行っている。しかしながら、1枚ずつ原稿画像を読み取って画像形成を行う場合も考えられる。この場合には、S10において、制御部16が、画像形成を行う残りの原稿画像があると判断した場合には、処理をS6に戻すようにすればよい。また、読み込まれた原稿画像のサイズの検出を一度に行う場合であって、S10にて残りの画像データに基づく画像形成があると判断した場合には、処理はS8に進めばよい。
【0101】
また、S15の情報記録シートの作成は、必要に応じて行えばよい。
【0102】
なお、以上の説明では、制御部16は、S2において、サイズの異なる複数の原稿画像に対する画像形成要求、および、画像が形成されるシートに対する後処理要求がなされたか否かを判断して、該判断に基づいてS3以降の処理を行う例について説明している。このように、サイズの異なる複数の原稿画像に対する画像形成要求、および、画像が形成されるシートに対する後処理要求がなされたか否かの判断に基づいて、上記2つのモードが選択可能なっている構成がより好ましい。これについて、以下に説明する。
【0103】
異なるサイズが含まれている複数の原稿画像に対して画像形成を行い、その後、後処理を行う場合には、複数のサイズのシートに画像が形成されることになるので、操作者が画像が形成された全てのシートについて後処理部22にて後処理が可能であるか否かを判断することは困難である。従って、上記のような場合には、従来では、途中で後処理が行うことができないことが分かることとなり、例えば、最初から設定をやり直したり、無駄な画像形成を行ったりすることになり、時間の浪費と処理の無駄が生じることとなる。そこで、本実施の形態のように、特定の場合、つまり、複数の原稿画像の中に、異なるサイズが含まれていることを操作者が把握してる場合には、操作者によって上記2つのモードが選択されることにより、操作者の希望に応じた後処理または画像形成を行うことができるので、画像形成装置の操作性をより向上させることができる。
【0104】
しかしながら、上記に限定されることはなく、例えば、制御部16は、操作者によって、後処理が要求されたか否かの判断によって、上記S3以降の処理を行うようになっていてもよい。つまり、例えば、1枚の原稿画像に対して、パンチング処理を行う場合には、上記サイズの異なる複数の原稿画像に対する画像形成要求がなされたか否かの判断は必要ない。従って、このような場合には、単に後処理要求がなされたときに、制御部16は、上記2つのモードが選択可能でる旨を表示するようになっていてもよい。
【0105】
以上のように、本実施の形態にかかる画像形成装置は、異なるサイズが含まれている複数の原稿画像に対する画像形成要求、および、画像が形成されるシートに対して後処理要求がなされた場合に、画像形成を行う前に、後処理優先モードとサイズ優先モードとを選択可能にすることができる構成である。これにより、操作者は、画像の読み取りや画像形成を行う前に、後処理部にて後処理を行うことができるか否かを判断することができるとともに、操作者にとって所望の後処理の形態を選択することができる。これにより、無駄な画像読み取りや画像形成を防ぐことができる。
【0106】
また、本実施の形態にかかる画像形成装置は、上記構成に加えて、上記後処理優先モードが選択された場合には、制御部は、後処理部にて後処理が不可能であるサイズの画像データを、後処理が可能であるサイズ、かつ、原稿画像のサイズに最も近い定型サイズのシートに画像形成させるように制御する構成がより好ましく、特に、画像を変倍して形成するように制御することがさらに好ましい。
【0107】
これにより、例えば、上記後処理優先モードを選択した場合には、後処理が不可能なシートのサイズを含んだ混載原稿であっても、できるだけ元の原稿画像のサイズに忠実なサイズで画像形成を行い、後処理も行えるようにすることができる。
【0108】
また、本実施の形態にかかる画像形成装置は、上記の構成に加えて、さらに、上記サイズ優先モードが選択された場合には、制御部は、上記後処理部にて後処理が可能であるシートと後処理が不可能なシートとが互いに異なる排出部に排出されることを表示手段に表示させる構成であることがより好ましい。
【0109】
これにより、上記サイズ優先モードを選択した場合には、元の原稿画像のサイズと全く同じ構成を望む操作者にとって、従来通りの操作が行え、また、画像が形成されたシートが2つに分断された場合でも、それを分かり易くまとめることができる。
【0110】
なお、本実施の形態に係る画像形成装置は、例えば、上記読取手段と画像形成手段とが、例えば、ネットワークのような通信手段にて接続されている構成であってもよい。この場合には、画像形成装置の構成として、上記読取手段は必須ではない。また、上記読取手段が設けられていない構成の画像形成装置である場合には、外部から画像データが送信されてくることとなる。また、外部から画像データが送信されてくる場合には、制御部は、送信されてくる画像データを解析して、該画像データに基づいて画像を形成する際に必要なシートのサイズを把握するようになっている。
【0111】
また、本実施の形態にかかる画像形成装置は、混載原稿(MIX原稿)に対して画像形成を行う場合であって、操作者が後処理機能(ステープルやメールビン等への排出)を選択した場合は、(1)後処理優先(後処理優先モード)、(2)用紙サイズ優先(サイズ優先モード)の2つのモードを操作者に追加で選択させて、(1)が選択された場合には、後処理不可の用紙(シート)サイズがあった場合は後処理可能な次善の用紙サイズで印刷、後処理を行い、(2)が選択された場合には、後処理可能な用紙サイズをあらかじめ告知し、後処理が不可能な用紙が別トレイに排紙されることを警告する構成であってもよい。
【0112】
上記の構成とすることにより、後処理優先を行うと混載原稿をできるだけユーザーの期待する用紙サイズで後処理を行って印刷出力ができる。用紙サイズ優先ではユーザーに原稿サイズのチェックと排紙先の分断に注意を促すことができる。
【0113】
また、本実施の形態にかかる画像形成装置は、上記(1)後処理優先が選択された場合、後処理不可時に選択される次善の用紙サイズはあらかじめ操作者が設定しておくことが可能である構成であってもよい。上記の構成とすることにより操作者が期待しない用紙に印刷されることがない。
【0114】
また、本実施の形態にかかる画像形成装置は、(1)後処理優先が選択された場合であって、操作者による用紙サイズの設定がない場合には、後処理可能な元の原稿画像のサイズに最も近い用紙サイズを選択し、印刷を行う構成であってもよい。上記の構成によれば、元の原稿画像に最も近い印刷結果が得られる。
【0115】
また、本実施の形態にかかる画像形成装置は、上記(1)後処理優先が選択された場合、後処理不可で次善の用紙サイズで印刷を行う場合には次善の用紙サイズに合わせて印刷画像の変倍(等倍も含む)が可能である構成であってもよい。上記の構成によれば、次善の用紙サイズを選択することによって生ずる画像切れ等の不具合がなくなる。
【0116】
また、本実施の形態にかかる画像形成装置は、上記(2)用紙サイズ優先が選択された場合には、後処理不可で印刷物の排紙先が2箇所以上になった場合、後でページ順を揃えやすくするために後処理可能な排紙先の印刷物にNoticeページ(情報記録シート)が挿入できる構成であってもよい。上記の構成によれば、操作者が後でページ順を簡単に揃えることができる。
【0117】
また、本実施の形態にかかる画像形成装置は、上記Noticeページ(情報記録シート)には本来挿入すべきページが分かりやすくなる画像(原稿の縮小画像やページ番号等)が印刷される構成であってもよい。上記の構成によれば、挿入するページの判断が容易になる。
【0118】
【発明の効果】
本発明の画像形成装置は、以上のように、画像が形成されるシートに対して後処理要求がなされた場合に、上記制御部は、上記画像データに基づいて選択されたシートのサイズが後処理部にて後処理ができないサイズであると判断した場合には、▲1▼該画像データを、該選択されたシートに画像形成させるとともに、後処理できないサイズのシートに対しては後処理を行わないように制御するサイズ優先モードと、▲2▼該画像データを、後処理部にて後処理が可能であるサイズのシートに画像形成させるとともに、画像が形成されたシートに対して後処理を行わせるように制御する後処理優先モードとが選択可能である旨を、表示手段に表示させるようになっており、上記後処理優先モードとサイズ優先モードとを選択する選択手段が設けられている構成である。
【0119】
従って、後処理を操作者にとって、望ましい状態で短時間に行うことができるという効果を奏する。
【0120】
本発明の画像形成装置は、さらに、異なるサイズが含まれている複数の原稿画像に対する画像形成を要求する混載原稿画像形成要求手段が設けられており、該混載原稿画像形成要求手段によってなされる、異なるサイズが含まれている複数の原稿画像に対する画像形成要求、および、画像が形成されるシートに対して後処理要求がなされた場合に、制御部は、後処理優先モードとサイズ優先モードとが選択可能である旨を表示するようになっている構成とすることにより、通常の操作においては、無駄な操作を増やすことなく、快適な操作を可能にすることができる。
【0121】
本発明の画像形成装置は、さらに、上記後処理要求がなされた場合、制御部は、上記後処理部にて後処理が可能であるシートのサイズを表示手段に表示させるようになっている構成とすることにより、操作者が希望しない状態での後処理を防止することができる。
【0122】
本発明の画像形成装置は、さらに、上記後処理優先モードが選択された場合には、制御部は、画像形成手段を動作させて、後処理部にて後処理が不可能であるサイズの画像データを、後処理が可能であるサイズ、かつ、原稿画像のサイズに最も近い定型サイズのシートに画像形成させるように制御する構成とすることにより、元の原稿画像により近い画像データの画像を形成することができるとともに後処理を行うことができる。
【0123】
本発明の画像形成装置は、さらに、上記後処理優先モードが選択された場合には、制御部は、画像形成手段を動作させて、画像データを変倍して画像を形成するように制御する構成とすることにより、元の原稿画像により近い状態で画像形成を行うことができるとともに、より好適に後処理を行うことができる。
【0124】
本発明の画像形成装置は、さらに、画像が形成されたシートを排出する複数の排出部を備えており、上記サイズ優先モードが選択された場合には、制御部は、上記後処理部にて後処理が可能であるシートと後処理が不可能なシートとが互いに異なる排出部に排出されることを表示手段に表示させるようになっている構成とすることにより、後処理されて異なる排出部に排出されたシートを取り忘れることがない。
【0125】
本発明の画像形成装置は、さらに、上記サイズ優先モードが選択された場合には、制御部は、後処理ができないサイズのシートに画像形成される画像データに関する情報が記載されている情報記録シートを画像形成手段に作成させるようになっている構成とすることにより、例えば、操作者は、この情報記録シートに記載されている情報に基づいて後処理が不可能なサイズのシートを後処理が可能であるサイズのシートのどの位置に挿入すれば、読み取った原稿画像の順番通りになるかを容易に理解することができる。
【0126】
本発明の画像形成装置は、さらに、画像が形成されたシートを排出する複数の排出部を備えており、上記サイズ優先モードが選択された場合には、制御部は、後処理が可能なサイズのシートと後処理ができないサイズのシートとを互いに異なる排出部に排出させるようになっており、画像形成手段に、後処理が可能なサイズの上記情報記録シートを形成させるとともに、後処理ができないサイズのシートが排出される排出部に排出されるシートの代わりに、上記情報記録シートを、後処理が可能なサイズのシートが排出される排出部に排出されるシートの中に、排出されるシートの順番通りに排出するように制御する構成とすることにより、操作者は、画像形成されたシートの中の、どの位置が、後処理が不可能であるサイズのシートであるのかをより簡単に把握することができる。
【0127】
本発明の画像形成装置は、さらに、上記情報記録シートには、後処理部にて後処理が不可能なサイズの画像データに基づいて画像が形成される構成とすることにより、操作者は、上記画像を見ることにより、異なる排出部に排出されたシートを、読み取った原稿画像の順番と対応する位置に挿入しやすくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置における制御部の処理であって、操作者によって、サイズの異なる複数の原稿画像に対する画像形成、および、画像が形成されるシートに対して後処理要求がなされた場合における一連の処理を示すフローチャートである。
【図2】上記画像形成装置の概略の構成を示すブロック図である。
【図3】オフセット出力処理にて排出されたシートの斜視図であり、(a)は、同じサイズのシートを用いて、オフセット出力されたシートの斜視図を示しており、(b)は、サイズの異なるシートを用いて、オフセット出力されたシートの斜視図である。
【図4】後処理がオフセット出力処理の場合における表示部に表示される情報の表示例を示しており、(a)は、表示部に2つのモードが選択される選択画面が表示された正面図であり、(b)は、後処理優先モードが選択された場合における表示部の正面図であり、(c)は、サイズ優先モードが選択された場合における表示部の正面図である。
【図5】上記画像形成装置にかかる制御部の処理を表しており、後処理がステープル処理の場合におけるフローチャートである。
【図6】ステープル処理されたシートの斜視図である。
【図7】後処理がステープル処理の場合における表示部に表示される情報の表示例を示しており、(a)は、表示部に2つのモードが選択される選択画面が表示された正面図であり、(b)は、後処理優先モードが選択された場合における表示部の正面図であり、(c)は、サイズ優先モードが選択された場合における表示部の正面図である。
【符号の説明】
10 自動原稿送り部
11 スキャナ(読取部)
12 画像処理部
13 画像メモリ
14 操作・表示部(表示手段)
16 制御部
21 画像形成部(画像形成手段)
22 後処理部
23 排紙トレイ(排出部)
Claims (9)
- 原稿画像を読み取るとともに、原稿のサイズを検知する読取手段と、
読取手段で読み取られた画像データに基づいてシート上に画像を形成する画像形成手段と、
画像が形成されたシートに対して後処理を行う後処理部と、
表示手段と、
上記読取手段、画像形成手段、後処理部および表示手段を制御する制御部とを有する画像形成装置において、
画像が形成されるシートに対して後処理要求がなされた場合に、
上記制御部は、上記画像データに基づいて選択されたシートのサイズが後処理部にて後処理ができないサイズであると判断した場合には、
▲1▼該画像データを、該選択されたシートに画像形成させるとともに、後処理できないサイズのシートに対しては後処理を行わないように制御するサイズ優先モードと、
▲2▼該画像データを、後処理部にて後処理が可能であるサイズのシートに画像形成させるとともに、画像が形成されたシートに対して後処理を行わせるように制御する後処理優先モードとが選択可能である旨を表示手段に表示するようになっており、
上記後処理優先モードとサイズ優先モードとを選択する選択手段が設けられていることを特徴とする画像形成装置。 - 異なるサイズが含まれている複数の原稿画像に対する画像形成を要求する混載原稿画像形成要求手段が設けられており、
該混載原稿画像形成要求手段によってなされる、異なるサイズが含まれている複数の原稿画像に対する画像形成要求、および、画像が形成されるシートに対して後処理要求がなされた場合に、制御部は、後処理優先モードとサイズ優先モードとが選択可能である旨を表示手段に表示させるようになっていることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。 - 上記後処理要求がなされた場合、制御部は、上記後処理部にて後処理が可能であるシートのサイズを表示手段に表示させるようになっていることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 上記後処理優先モードが選択された場合には、制御部は、画像形成手段を動作させて、後処理部にて後処理が不可能であるサイズの画像データを、後処理が可能であるサイズ、かつ、原稿画像のサイズに最も近い定型サイズのシートに画像形成させるように制御することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 上記後処理優先モードが選択された場合には、制御部は、画像形成手段を動作させて、画像データを変倍して画像を形成するように制御することを特徴とする請求項1または4記載の画像形成装置。
- 画像が形成されたシートを排出する複数の排出部を備えており、
上記サイズ優先モードが選択された場合には、制御部は、上記後処理部にて後処理が可能であるシートと後処理が不可能なシートとが互いに異なる排出部に排出されることを表示手段に表示させるようになっていることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。 - 上記サイズ優先モードが選択された場合には、制御部は、後処理ができないサイズのシートに画像形成される画像データに関する情報を記載した情報記録シートを画像形成手段に作成させるようになっていることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 画像が形成されたシートを排出する複数の排出部を備えており、
上記サイズ優先モードが選択された場合には、制御部は、後処理が可能なサイズのシートと後処理ができないサイズのシートとを互いに異なる排出部に排出させるようになっており、
画像形成手段に、後処理が可能なサイズの上記情報記録シートを形成させるとともに、
後処理ができないサイズのシートが排出される排出部に排出されるシートの代わりに、上記情報記録シートを、後処理が可能なサイズのシートが排出される排出部に排出されるシートの中に、排出されるシートの順番通りに排出するように制御することを特徴とする請求項7記載の画像形成装置。 - 上記情報記録シートには、後処理部にて後処理が不可能なサイズの画像データに基づいて画像が形成されることを特徴とする請求項8記載の画像形成装置。
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2003
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