JP2004264143A - 電磁波測定装置およびその方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】携帯電話等の携帯無線機から放射される近傍電磁界分布を3次元的に、かつ高精度に測定する電磁波測定装置を提供する。
【解決手段】電磁波測定装置は、それらのループ平面が互いに垂直に、かつそれぞれの磁界検出空間に他のループプローブが干渉しないように配置されたループプローブ11a〜11cを有している。そして、測定位置座標(x、y)に配置された場合、測定位置座標(x、y)におけるXY平面に平行な磁界成分と、測定位置座標(x、yj−1)におけるZ軸方向の磁界成分とを検出し、+Y軸方向にピッチp毎に測定を繰り返す。これらの検出結果を測定位置座標毎に自乗和平均することによって、測定位置座標毎の3次元の磁界レベルを演算することができ、被測定物HPに対して高精度な近傍電磁界分布を演算することができる。
【選択図】 図6

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子部品から放射される電磁波を測定する電磁波測定装置およびその方法に関し、より特定的には、携帯電話等の携帯無線機から放射される電磁波に対する近傍電磁界分布を測定する電磁波測定装置およびその方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、世界的規模で急速に携帯電話等の携帯無線機が普及している。一方、人体の近傍で用いられる携帯無線機からの放射電磁界の曝露に対し、生体保護を背景とした電磁波の規制が取り入れられつつある。
【0003】
従来、上記携帯無線機等の電子機器から放射される近傍電磁界分布を測定する装置としては、並列検出式が知られている。上記並列検出式の装置の一例は、被測定物に対して複数の微小ループ素子を列状に配置して、それらに対応した複数のレベル検出部を設けて、各微小ループ素子で検出された信号を一度に記憶して処理している(例えば特許文献1参照。)。この従来の装置では、複数の微小ループ素子を所定の方向に移動することで、被測定物から放射される電磁波に対して、その近傍電磁界の平面的な分布を測定することができる。
【0004】
上記並列検出式の装置の他の例は、電子回路基板等の被測定物に対してハの字に配置された複数のループ素子をテーブル状に配置している(例えば特許文献2参照。)。この従来の装置では、これらハの字に配置された複数のループ素子を移動させることによって、被測定物から放射される電磁波に対して、その近傍電磁界の平面的な分布を測定することができる。
【0005】
また、上記電子機器から放射される近傍電磁界分布を測定する装置として、順次選択式も知られている。上記順次選択式の装置は、例えば、多数の微小ループ素子を格子状に平面配置し、それらをスイッチングダイオード等で順次選択してそれぞれの微小ループ素子で検出された信号を処理している。
【0006】
これら従来の近傍電磁界分布を測定する装置は、一般的に電子回路基板等の平面的な被測定物から放射される1GHz程度以下の周波数の低レベルの2次元的な近傍電磁界を測定することを主たる目的としていた。
【0007】
【特許文献1】
特開平9−304456号公報
【特許文献2】
特許第3163016号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
例えば、被測定物が携帯電話等の3次元的で高い周波数帯(例えば、2GHz)を有する電磁波発生源を含んでいる場合、放射される電磁波も3次元的であり、近傍電磁界分布も3次元的になる。しかしながら、上述した従来の近傍電磁界分布を測定する装置は、どの方式も設けられる複数の微小ループ素子が2次元的な配置であり、本来の3次元的な電磁界分布を検出できず、測定精度が低かった。
【0009】
また、上記順次選択式の装置では、格子状に2次元的に配置されたそれぞれの微小ループ素子を順次選択して処理するために、多大な走査時間が必要である。さらに、スイッチングダイオードの端子間容量や伝送線路の周波数特性の影響により、特に高い周波数(例えば、2GHz)における感度特性や隣接する微小ループ素子間のアイソレーションが劣化するという課題がある。
【0010】
上記並列検出式の装置では、複数の微小ループ素子の信号を一度に並列処理するため、走査時間を短縮できる利点があるが、微小ループ素子毎に検出部を必要とするため、コストが高くなる。
【0011】
それ故に、本発明の目的は、携帯電話等の携帯無線機から放射される近傍電磁界分布を3次元的に、かつ高精度に測定する電磁波測定装置を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、以下に述べるような特徴を有している。
本発明の電磁波測定装置は、電磁プローブ部、ステージ部、駆動部、電磁波レベル生成部、および演算処理部を備えている。電磁プローブ部は、少なくとも、第1〜第3のループプローブを含んでいる。第1のループプローブは、第1のループ面を形成する。第2のループプローブは、その第1のループ面に対して垂直の第2のループ面を形成する。第3のループプローブは、それら第1および第2のループ面に対して垂直の第3のループ面を形成する。ステージ部は、被測定物を載置し、電磁プローブ部の下部にその被測定物を配置する。駆動部は、電磁プローブ部とステージ部とを相対的に移動させる。電磁波レベル生成部は、少なくとも、第1から第3の生成部を構成する。第1から第3の生成部は、第1〜第3のループプローブから誘起電気信号をそれぞれ検出して、それぞれ第1〜第3のループ面に垂直な電磁波の強さを示す第1〜第3の電磁界レベル情報を生成する。演算処理部は、電磁波レベル生成部で生成された第1〜第3の電磁界レベル情報に基づいて、3次元の電磁波の強さを表す3次元電磁界レベル情報を演算する。
【0013】
上記した本発明の構成によれば、第1〜第3のループプローブを用いて、本来の3次元的な電磁界分布を互いに垂直な3方向のループ面で検出することが可能であり、3次元の電磁界レベルを演算することによって被測定物に対して高精度な電磁界分布を演算することができる。
【0014】
上記第1および第2のループプローブは、被測定物を載置するステージ部のステージ面に対して平行の第1の方向に対してそれらの第1および第2のループの中心が互いに所定のピッチ離れて配置され、かつ第1および第2のループ面がそれら中心を結ぶ線分に対して45°および被測定物に対して垂直に形成されてもかまわない。また、第3のループプローブは、第1の方向に対して垂直で、かつ被測定物に対して平行の第2の方向へ、第1および第2のループの中心を結ぶ線分の中点から第3のループの中心までピッチ離れて被測定物に対して平行に配置され、かつ第1および第2のループプローブの磁界検出空間外に配置されてもよい。これによって、複数のループプローブは、互いのループ平面を垂直に形成しながら、それぞれの磁界検出空間に他のループプローブが干渉しないように配置されているため、隣接するループプローブ同士の結合を最小限に抑えることができる。また、駆動部による移動ピッチを第1〜第3のループプローブ間の互いの配置関係を合わせることによって、効率よく電磁波分布を計測することができる。
【0015】
また、上記電磁プローブ部は、第4から第8のループプローブを一体的に保持してもかまわない。第4のループプローブは、第3のループ面と平行の第4のループ面を形成し、かつその第4のループの中心が中点から第3のループプローブの配置場所とは逆の第2の方向へピッチおよび第1の方向へピッチ離れた位置に配置される。第5から第8のループプローブは、第1から第4のループプローブを一対として別の一対であり、それぞれ同じ配置で第1から第4のループ面と平行の第5から第8のループ面を形成し、第1から第4のループプローブから第1の方向へピッチの4倍の距離を離れてそれぞれ配置される。この場合、電磁波レベル生成部は、さらに第4から第8のループプローブで検出した誘起電気信号をそれぞれ検出して、それぞれ第4から第8のループ面に垂直な電磁波の強さを示す第4から第8の電磁界レベル情報を生成する第4から第8の生成部を構成する。これによって、被測定物に対する電磁波測定領域が第1の方向に広くなり、電磁波分布を示す位置座標に応じて適切な電磁界レベル情報を選択することができる。また、第1〜第4のループプローブと、第5〜第8のループプローブとの間隔が広いため、互いのアイソレーションを確保できる。
【0016】
さらに、電磁プローブ部は、第9のループプローブを一体に保持してもよい。第9のループプローブは、第5のループ面と平行の第9のループ面を形成し、かつその第9のループの中心が第5のループの中心から第6のループプローブの配置場所と同じ第1の方向へピッチの4倍の距離を離れて配置される。この場合、電磁波レベル生成部は、さらに第9のループプローブで検出した誘起電気信号を検出して、第9のループ面に垂直な電磁波の強さを示す第9の電磁界レベル情報を生成する第9の生成部を構成する。これによって、一度の往復移動によって、第1の方向に設けられた8つの測定位置座標全てに対して電磁界分布を演算することができる。また、このような3次元かつ広範囲の近傍電磁界分布を9個のループプローブの測定で実現可能にしているため、装置構成を簡略化でき、大幅なコストダウンを図れる。
【0017】
さらに、電磁プローブ部は、第1および第2のダミーループプローブ群を一体にして保持してもよい。第1および第2のダミーループプローブ群は、第1から第4のループプローブと同様の配置関係および構造を有し、第1から第4のループプローブから第1の方向へピッチの2倍および6倍の距離を離れてそれぞれ他とは未接続で配置される。これによって、ループプローブの受信特性の電磁界結合による対称性を改善することができる。
【0018】
例えば、第1から第9のループプローブは、それぞれループ円弧の略半分が給電点を構成している。この場合、第1、第2、第5、第6、および第9のループプローブは、それぞれ第2の方向に対して同じ側に給電点を向けて配置される。そして、第3および第7のループプローブと第4および第8のループプローブとは、それぞれ相反する方向に給電点を向けて配置される。これによって、シールデット構造を有するループプローブで得られるデータを二度の往復移動で平均化すれば、それらのループプローブが有する非対称性を相殺し電界の影響を殆ど受けることなく、さらに高精度な磁界分布を測定することができる。また、この測定のための第1の方向への移動も短いため、駆動系装置の小型化も実現できる。例えば、第1から第9のループプローブは、それぞれ電磁波レベル生成部と接続する同軸管の一部がループ円弧の略半分の一方を形成することによって給電点が構成され、ループ円弧の略半分の他方が銅線で構成され、それら同軸管および銅線の一方端の間がその同軸管の芯線のみで接続されている。
【0019】
なお、本発明は、上述した電磁波測定装置と同様にその方法として電磁波測定方法としても実現することが可能である。この電磁波測定方法においては、上記3次元電磁界レベル情報を演算する演算ステップで、第1〜第3の電磁界レベル情報をそれぞれ自乗平均演算することによって、その3次元電磁界レベル情報を演算してもかまわない。これによって、互いに垂直な3方向のループ面で検出された誘起電気信号を用いて、適切にかつ容易に3次元の電磁界レベルを演算することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
図1を参照して、第1の実施形態に係る電磁波測定装置について説明する。なお、図1は、当該電磁波測定装置の概略的な構成を示す斜視図である。当該電磁波測定装置は、被測定物から放射される近傍電磁界分布を測定するものであり、以下の説明では携帯電話等の携帯無線機を被測定物HPとして説明する。
【0021】
図1において、当該電磁波測定装置は、電磁プローブ部1、電磁界レベル検出部2、演算処理部3、テーブル駆動部4、XYテーブル5、および支持部6を備えている。電磁波測定装置で測定される被測定物HPは、XYテーブル5が有するテーブル面に載置される。以下の説明では、被測定物HPが載置されるXYテーブル5のテーブル面をXY平面とし、被測定物HPの短軸方向が図示X軸方向(図1紙面の裏から手前に向かう方向を+X軸方向と記載する)に載置され、長軸方向が図示Y軸方向(図1紙面の右方向を+Y軸方向と記載する)に載置されるものとする。また、図1に示すように、上記XY平面に垂直な方向をZ軸方向とし、図1紙面の上部から被測定物HPに近づく方向を+Z軸方向と記載する。XYテーブル5は、テーブル駆動部4からの指示に応じて、上記テーブル面を上記XおよびY軸方向に移動可能に構成されている。つまり、テーブル駆動部4の指示によって、上記テーブル面に載置された被測定物HPも上記XおよびY軸方向に移動させることができる。なお、上記Y軸方向が請求項に記載された第1の測定方向に相当し、上記X軸方向が請求項に記載された第2の測定方向に相当する。
【0022】
電磁プローブ部1は、後述する複数の磁界検出プローブを有しており、支持部6に所定の固定部材を介して固設され、XYテーブル5が有する上記テーブル面上に配置される。電磁プローブ部1が有する複数の磁界検出プローブは、支持部6に固設された電磁界レベル検出部2とそれぞれ所定の伝送線路を介して接続される。
【0023】
電磁界レベル検出部2は、後述する複数の回路によって構成され、複数の磁界検出プローブが検出した誘起電気信号から電磁界の強さに応じた検出レベル情報を生成し、支持部6に固設された演算処理部3に出力する。
【0024】
演算処理部3は、一般的なコンピュータシステムで構成され、CPU(中央演算装置)およびCPUの演算結果を格納する記憶部を備えている。演算処理部3は、電磁界レベル検出部2から出力された検出レベル信号を後述する所定の方法に基づいて演算する。また、演算処理部3は、テーブル駆動部4と所定の伝送線路を介して接続されており、電磁プローブ部1に対して被測定物HPを上記XおよびY軸方向に移動させるために、NCドライバ等で構成されるテーブル駆動部4に駆動指示を出力する。そして、テーブル駆動部4は、演算処理部3の指示に応じてXYテーブル5の上記テーブル面を上記XおよびY軸方向に移動させる。なお、被測定物HPは、当該被測定物HPから放射される電磁波の近傍電磁界を測定するために、電磁プローブ部1に対して上記Z軸方向に接近して配置される。これは、予めXYテーブル5のテーブル面および電磁プローブ部1の上記Z軸方向の距離を調整してもいいし、XYテーブル5のテーブル面を上記Z軸方向にも移動可能に構成して、演算処理部3あるいはテーブル駆動部4の指示応じて当該距離を調整してもかまわない。
【0025】
図2および図3を参照して、電磁プローブ部1が有する複数の磁界検出プローブが3個のループプローブで構成される場合のプローブの位置について説明する。なお、図2は被測定物HPに対して配置される3個のループプローブ配置を説明するための斜視図であり、図3(a)〜図3(c)は電磁プローブ部1におけるループプローブ配置の一例を説明するための第三角図法で3方向から示した模式図であり、図3(b)は図1に示す+Z軸方向から見たプローブ配置図(つまり被測定物HPは図3(b)紙面裏側)である。なお、上述したように、ループプローブには、それぞれ電磁界レベル検出部2と接続するための伝送線路が接続されており、固定部材によって支持部6に固設されるが、説明を簡単にするために図2および図3では当該伝送線路および固定部材を省略して説明する。
【0026】
図2および図3(a)〜図3(c)において、上記複数の磁界検出プローブは、3個のループプローブ11a〜11cで構成されている。ループプローブ11a〜11cは、原理的にファラデーの法則から、導線をループ状にすることで磁界の検出が可能である。そして、ループプローブ11a〜11cは、ループ円内の平面(以下、ループ平面と記載する)と垂直な磁界に対して最大の受信強度を示し、ループ平面と平行な磁界に対して受信強度が0となる。ループプローブ11a〜11cは、同軸線で構成される電磁界レベル検出部2と接続するための上記伝送線路の芯線とグランドとの間に接続される。以下、電磁プローブ部1が有するループプローブ11a〜11cを総称して説明する場合は、ループプローブ11と記載する。
【0027】
図2および図3(b)において、ループプローブ11aおよび11bのループ平面は、共に図示Z軸に対して平行に配置される。ループプローブ11aおよび11bのループ平面は、互いに90°の角度を形成し、図示X軸に対してそれぞれ45°の角度を形成する。そして、ループプローブ11aおよび11bのループ中心の距離は、所定ピッチp(例えば5mm)であり、それぞれの磁界検出空間に他のループプローブが干渉しないように配置される(図3(a)参照)。つまり、ループプローブ11aおよび11bは、図示+Z軸方向に見た場合、略ハの字形状を形成する。
【0028】
ループプローブ11cのループ平面は、XY平面に対して平行に配置される。つまり、ループプローブ11cのループ平面は、ループプローブ11aおよび11bのループ平面に対して垂直に配置される。そして、ループプローブ11cのループ中心は、ループプローブ11aおよび11bのループ中心を結ぶ線分の中点を通る垂線上に配置され、当該線分との距離は、ピッチpであり、ループプローブ11cの磁界検出空間に他のループプローブ11aおよび11bが干渉しないように配置される(図3(c)参照)。
【0029】
したがって、ループプローブ11a〜11cのループ平面は、互いに垂直に配置されるため、3次元の磁界を検出することができる。具体的には、ループプローブ11aおよび11bによって、XY平面と平行な磁界成分を検出し、ループプローブ11cによって、Z軸方向の磁界成分を検出する。さらに、ループプローブ11aおよび11bのループ平面を互いに90°の角度を形成して、ループプローブ11cのループ平面をループプローブ11aおよび11bのループ平面に対して垂直に形成して、それぞれの磁界検出空間に他のループプローブが干渉しないように配置することによって、隣接するループプローブ11a〜11c同士の結合を最小限に抑えている。なお、このようなループプローブ11a〜11cの組を、複数配置することも可能である。その場合、後述する近傍電磁界分布の測定を広範囲に測定できる。
【0030】
図4を参照して、電磁界レベル検出部2および演算処理部3の構成について説明する。なお、図4は、電磁界レベル検出部2および演算処理部3の構成を示すブロック図である。
【0031】
図4において、演算処理部3は、CPU31および記憶部32を有している。そして、CPU31は、後述する処理手順に基づいて、XYテーブル5のテーブル面を移動させるためのテーブル駆動データTDをテーブル駆動部4に出力する。
【0032】
電磁界レベル検出部2は、ループプローブ11a〜11nがそれぞれ電磁界を検出した誘起電気信号を処理する場合、信号検出部列20a〜20nが配列される。信号検出部列20aは、信号増幅部21a、第1の周波数変換部22a、第1の周波数帯域制限部23a、第2の周波数変換部24a、第2の周波数帯域制限部25a、信号レベル検出部26a、およびA/Dコンバータ部27aを直列接続して構成されている。そして、他の信号検出部列20b〜20nも、信号検出部列20aと同一の構成で配列される。また、電磁界レベル検出部2は、信号検出部列20a〜20nとは別に、第1および第2の局部発振部28および29を備えている。
【0033】
信号検出部列20a〜20nが有するそれぞれのA/Dコンバータ部27a〜27nから出力される検出レベル情報Da〜Dnは、演算処理部3のCPU31に入力されて、それぞれ記憶部32に記憶される。信号検出部列20a〜20nが有するそれぞれの第1の周波数変換部22a〜22nには、第1の局部発振部28からの局部発振信号が分配されて入力される。また、第1の局部発振部28の発振周波数は、CPU31から出力される周波数制御信号により制御される。また、信号検出部列20a〜20nが有するそれぞれの第2の周波数変換部24a〜24nには、第2の局部発信部29からの局部発信信号が分配されて入力する。
【0034】
ループプローブ11a〜11nでは、それぞれ被測定物HPからの電磁放射を検出して誘起電気信号に変換し、信号増幅部21a〜21nに入力する。ループプローブ11a〜11nで検出される信号周波数は、携帯電話の通信周波数の800MHz帯〜2000MHz帯の広帯域にわたっている。信号増幅部21a〜21nは、上記広帯域にわたって平坦な周波数特性をもつ低雑音増幅器で構成され、入力された信号を10〜20dB程度増幅して、それぞれ第1の周波数変換部22a〜22nに出力する。
【0035】
第1の周波数変換部22a〜22nは、ダイオードやトランジスタによるダブルバランスミキサにより構成される。第1の周波数変換部22a〜22nは、信号増幅部21a〜21nから出力された800〜2000MHzの信号を、それぞれ第1の局部発振部28からの局部発振信号が有する周波数との差の周波数に変換して、第1の周波数帯域制限部23a〜23nに出力する。ここで、第1の局部発振部28は、電圧制御可変周波数発振器として構成され、CPU31からの周波数制御信号により、その発振周波数が1200〜2400MHz程度に制御される。つまり、第1の周波数変換部22a〜22nに信号増幅部21a〜21nから入力された800〜2000MHzの信号は、400MHzの第1中間周波数に変換されることとなる。なお、第1の局部発振部28との和の周波数成分、すなわち2000〜4400MHzの周波数成分は、検出対象外の周波数であり、実際にはループプローブ11a〜11nの検出周波数特性により減衰し出力には現れない。
【0036】
第1の周波数帯域制限部23a〜23nは、第1中間周波数400MHzを中心周波数とした表面弾性波フィルタ(SAWフィルタ)や誘電体フィルタ等のバンドパスフィルタで構成され、その通過帯域幅を数kHz〜数MHzの狭帯域に設定する。第1の周波数帯域制限部23a〜23nは、それぞれ第1の周波数変換部22a〜22nによって周波数変換された信号を帯域制限して第2の周波数変換部24a〜24nに出力する。
【0037】
第2の周波数変換部24a〜24nは、第1の周波数帯域制限部23a〜23nによって帯域制限された信号を、それぞれ第2の局部発振部29から出力される局部発振信号が有する周波数との差の周波数に変換して、第2の周波数帯域制限部25a〜25nに出力する。ここで、第2の局部発振部29の発振周波数は、410.7MHz固定されている。したがって、第2の周波数帯域制限部25a〜25nには、その周波数差成分、すなわち10.7MHzの第2中間周波数を有する信号が出力される。
【0038】
第2の周波数帯域制限部25a〜25nは、セラミックフィルタ等のバンドパスフィルタで構成され、その通過帯域幅が数百KHz程度に設定される。この帯域幅が、当該電磁波測定装置の周波数分解能帯域幅となる。第2の周波数帯域制限部25a〜25nは、それぞれ第2の周波数変換部24a〜24nによって周波数変換された信号を帯域制限して信号レベル検出部26a〜26nに出力する。
【0039】
信号レベル検出部26a〜26nは、それぞれ第2の周波数帯域制限部25a〜25nで帯域制限された上記第2中間周波数における信号レベルの検出を行う。信号レベル検出部26a〜26nは、対数出力型の多段アンプで構成され、それらの検出出力は、RSSI(Received Signal Strength Indicator)出力として入力信号レベルのデシベル値に対して直線的な信号として出力される。信号レベル検出部26a〜26nのRSSI出力は、それぞれA/Dコンバータ部27a〜27nに出力される。そして、A/Dコンバータ部27a〜27nは、それぞれRSSI信号をアナログ信号からディジタル信号に変換して、検出レベル情報Da〜DnをCPU31に出力する。
【0040】
次に、図5〜図7を参照して、演算処理部3における電磁界分布演算処理について説明する。なお、図5は演算処理部3が電磁界分布演算処理を行う動作を示すフローチャートであり、図6は演算処理部3が被測定物HPを移動させたときのループプローブ11a〜11cの位置を説明するための概略図であり、図7は記憶部32に格納されるデータテーブルの一例を説明するための図である。なお、電磁プローブ部1が有する複数の磁界検出プローブは、上述した3個のループプローブ11a〜11cで構成される場合について説明する。
【0041】
第1の実施形態に係る電磁波測定装置による被測定物HPに対する近傍電磁界分布の測定においては、予め被測定物HPに対する電磁プローブ部1のZ軸方向の位置(図1参照)が近傍に調整されており、Z軸方向の距離を一定としたXY平面における電磁界分布を測定する。また、上記XY平面は、所定の間隔でXおよびY軸座標を基準に分割されており、当該電磁波測定装置は、それぞれの座標の交点を測定位置座標(x、y)とし(iおよびjは自然数)、XYテーブル5のテーブル面を移動させることによって、測定位置座標毎に磁界レベルを測定する。なお、第1の実施形態におけるY軸座標は、上述したピッチpで分割されており、X軸座標は、任意のピッチで分割されている。
【0042】
図5において、演算処理部3は、当該フローチャートにおけるX軸座標を示す一時変数iを初期値1に設定する(ステップS11)。そして、演算処理部3は、当該フローチャートにおけるY軸座標を示す一時変数jを初期値1に設定する(ステップS12)。
【0043】
次に、演算処理部3は、現在設定されている一時変数iおよびjに基づいて、被測定物HPに対して測定位置座標(x、y)に電磁プローブ部1が一致するように被測定物HPを移動させるためにテーブル駆動データTDを出力し、テーブル駆動部4にテーブル駆動指示を行う(ステップS13)。
【0044】
ここで、測定位置座標(x、y)と電磁プローブ部1との位置関係について説明する。上述したようにXY平面は、所定の間隔でXおよびY軸座標を基準に分割されており、XYテーブル5のテーブル面を移動させることによって、電磁プローブ部1と相対する測定位置座標を変更することができる。測定位置座標(x、y)に電磁プローブ部1を配置する場合、ループプローブ11aおよび11bのそれぞれのループ中心を結ぶ線分の中点mを通るZ軸方向の垂線が、測定位置座標(x、y)と交わるように配置される。そして、ループプローブ11cは、そのループ中心が上記中点m(つまり、測定位置座標(x、y))に対して−Y軸方向にピッチp離れて配置される。以下、測定位置座標(x、y)に配置された3個のループプローブを、それぞれループプローブ11a(x、y)、ループプローブ11b(x、y)、およびループプローブ11c(x、y)と記載する。
【0045】
次に、演算処理部3は、測定位置座標(x、y)における磁界データとして検出レベル情報Da〜Dcを受け取る(ステップS14)。ステップS14では、ループプローブ11a(x、y)、ループプローブ11b(x、y)、およびループプローブ11c(x、y)が検出したそれぞれの電磁放射を誘起電気信号に変換し、上述したように電磁界レベル検出部2がそれぞれの誘起電気信号を検出レベル情報Da〜Dcに変換して演算処理部3に出力することによって行われる。
【0046】
次に、演算処理部3は、上記ステップS14で受け取った検出レベル情報Da〜Dcを、記憶部32に設けられた所定のデータテーブルに格納する(ステップS15)。以下、図6および図7を参照して、検出レベル情報Da〜Dcをデータテーブルに格納する方法について説明する。
【0047】
図6において、測定位置座標(x、y)に電磁プローブ部1が配置され、+Z軸方向から見たループプローブ11a(x、y)、ループプローブ11b(x、y)、およびループプローブ11c(x、y)をそれぞれ実線で示している。ループプローブ11a(x、y)およびループプローブ11b(x、y)は、それぞれのループ中心を結ぶ線分の中点mを通るZ軸方向の垂線が、測定位置座標(x、y)と交わるように配置されている。したがって、ループプローブ11a(x、y)およびループプローブ11b(x、y)は、測定位置座標(x、y)におけるXY平面に平行な磁界成分を検出することができる。一方、ループプローブ11c(x、y)は、そのループ中心が上記中点m(つまり、測定位置座標(x、y))に対して−Y軸方向にピッチp離れて配置されている。したがって、ループプローブ11c(x、y)は、測定位置座標(x、y)から−Y軸方向にピッチp離れた測定位置座標(x、y)におけるXY平面に垂直なZ軸方向の磁界成分を検出することになる。つまり、演算処理部3は、測定位置座標(x、y)に電磁プローブ部1が配置された場合、測定位置座標(x、y)におけるXY平面に平行な磁界成分が変換された検出レベル情報Da(x、y)およびDb(x、y)と、測定位置座標(x、y)におけるZ軸方向の磁界成分が変換された検出レベル情報Dc(x、y)とを受け取ることになる。
【0048】
また、図6では、XYテーブル5のテーブル面を−Y軸方向に距離p移動させることによって、測定位置座標(x、y)に電磁プローブ部1が配置され、+Z軸方向から見たループプローブ11a(x、y)、ループプローブ11b(x、y)、およびループプローブ11c(x、y)をそれぞれ破線で示している。なお、実際の測定においては、電磁プローブ部1の位置は一定であり測定位置座標が移動するが、説明を簡単にするために測定位置座標を不動にして電磁プローブ部1を+Y軸方向に移動させて示している。このとき、ループプローブ11a(x、y)およびループプローブ11b(x、y)は、測定位置座標(x、y)におけるXY平面に平行な磁界成分を検出することができる。また、ループプローブ11c(x、y)は、測定位置座標(x、y)から−Y軸方向にピッチp離れた測定位置座標(x、y)におけるZ軸方向の磁界成分を検出することになる。つまり、ループプローブ11c(x、y)は、ループプローブ11a(x、y)およびループプローブ11b(x、y)で既に測定された測定位置座標(x、y)におけるXY平面に平行な磁界成分に対して、同一の測定位置座標(x、y)におけるZ軸方向の磁界成分を検出することになる。したがって、演算処理部3は、測定位置座標(x、y)に電磁プローブ部1が配置された場合、測定位置座標(x、y)におけるXY平面に平行な磁界成分が変換された検出レベル情報Da(x、y)およびDb(x、y)と、測定位置座標(x、yj−1)におけるZ軸方向の磁界成分が変換された検出レベル情報Dc(x、yj−1)とを受け取ることになる。
【0049】
図7において、記憶部32には、検出レベル情報および後述する磁界レベルが測定位置座標と関連付けられたデータテーブルが格納されている。上述したように、ループプローブ11a〜11cが検出する測定位置座標が異なるため、演算処理部3は、上記ステップS15でそれぞれの測定位置座標に応じた記録領域に検出レベル情報Da〜Dcを格納する。つまり、演算処理部3は、測定位置座標(x、y)に電磁プローブ部1が配置された場合、ループプローブ11aおよび11bによって検出され生成された検出レベル情報DaおよびDbを、測定位置座標(x、y)に対するXY平面と平行なデータとして検出レベル情報Da(x、y)およびDb(x、y)を記憶部32に格納する。そして、演算処理部3は、ループプローブ11cによって検出され生成された検出レベル情報Dcを、測定位置座標(x、yj−1)に対するZ軸方向のデータとして検出レベル情報Dc(x、yj−1)を記憶部32に格納する。つまり、演算処理部3は、ループプローブ11aおよび11bによって検出され生成された検出レベル情報DaおよびDbと、ループプローブ11cによって検出され生成された検出レベル情報Dcとを、それぞれ異なった測定位置座標と関連付けられたデータテーブルに格納する。
【0050】
次に、演算処理部3は、現在の一時変数jがj>1か否かを判断する(ステップS16)。そして、演算処理部3は、j=1の場合、後述するステップS17の処理ができないため、次のステップS21で一時変数jを+1した後、上記ステップS13に戻って処理を繰り返す。演算処理部3が上記ステップS21を実行した後、上記ステップS13を実行することによって、XYテーブル5のテーブル面を−Y軸方向に距離p移動させることになる。また、演算処理部3は、j>1の場合、次のステップS17に処理を進める。
【0051】
ステップS17では、演算処理部3は、記憶部32に格納された検出レベル情報Da〜Dcを用いて、磁界レベルDXYZを演算する。この磁界レベルDXYZは、XYZ軸成分すなわち3次元の磁界レベルを示している。演算処理部3は、測定位置座標(x、yj−1)における磁界レベルDXYZ(x、yj−1)を、測定位置座標(x、yj−1)と関連付けられて格納されているそれぞれの検出レベル情報Da(x、yj−1)、Db(x、yj−1)、およびDc(x、yj−1)を自乗和平均することによって演算する。つまり、演算処理部3は、
【数1】
Figure 2004264143
によって、磁界レベルDXYZ(x、yj−1)を演算して、その結果を記憶部32のデータテーブルに格納する。
【0052】
次に、演算処理部3は、現在設定されているX軸座標xに対して、Y軸方向の測定が終了したか否かを判断する(ステップS18)。そして、演算処理部3は、X軸座標xに対して、Y軸方向の測定が終了していない場合、次のステップS21で一時変数jを+1した後、上記ステップS13に戻って処理を繰り返す。また、演算処理部3は、X軸座標xに対して、Y軸方向の測定が終了している場合、次のステップS19に処理を進める。
【0053】
ステップS19では、演算処理部3は、現在設定されているX軸座標xが測定対象の最後の座標か否かを判断する。そして、演算処理部3は、X軸座標xが測定対象の最後の座標でない場合、次のステップS22で一時変数iを+1した後、上記ステップS12に戻って処理を繰り返す。また、演算処理部3は、X軸座標xが測定対象の最後の座標である場合、次のステップS20に処理を進める。
【0054】
ステップS20では、演算処理部3は、記憶部32に格納されている測定位置座標毎の磁界レベルDXYZを用いて、測定したXY平面における近傍電磁界分布を演算して、図示しない出力装置に出力し、当該フローチャートによる処理を終了する。上述したように磁界レベルDXYZは、測定位置座標毎の3次元の磁界レベルを示しており、被測定物HPに対して高精度な近傍電磁界分布を演算することができる。
【0055】
なお、演算処理部3は、上述したステップS17を上記ステップS19の判断でX軸座標xが測定対象の最後の座標であると判断した後、実行してもかまわない。この場合、演算処理部3は、全ての検出レベル情報Da〜Dcを受け取った後、まとめて測定位置座標毎の磁界レベルDXYZを演算することになる。
【0056】
また、上述した演算処理部3で行った電磁界分布演算処理においては、ループプローブ11a〜11cの組が複数配置されていても、それぞれの組に対して同様の演算処理を行うことによって実現可能である。この場合、近傍電磁界分布を広範囲に同時に測定できる。
【0057】
(第2の実施形態)
第2の実施形態に係る電磁波測定装置について説明する。当該電磁波測定装置は、最小限の磁界検出プローブおよび電磁界レベル検出部の構成で、広範囲の近傍電磁界分布を測定するものであり、被測定物を移動させる範囲も小さくすることによって、駆動系の小型化を図っている。第2の実施形態に係る電磁波測定装置の構成は、図1を用いて説明した第1の実施形態に係る電磁波測定装置と同様であるため、詳細な説明を省略する。また、第2の実施形態に係る電磁波測定装置が有する電磁界レベル検出部2および演算処理部3の構成も、図4を用いて説明した第1の実施形態に係る電磁界レベル検出部2および演算処理部3と同様であるため、詳細な説明を省略する。
【0058】
図8を参照して、第2の実施形態に係る電磁波測定装置に設けられた電磁プローブ部1が有する複数の磁界検出プローブについて説明する。当該電磁波測定装置が有する磁界検出プローブは、一例として、第1の実施形態と同様のループプローブで構成される。なお、図8は、電磁プローブ部1におけるループプローブ配置の一例を説明するための、+Z軸方向(図1参照)から見たプローブ配置図(つまり被測定物HPは図8紙面裏側)である。なお、上述したように、ループプローブには、それぞれ電磁界レベル検出部2と接続するための伝送線路が接続されており、固定部材によって支持部6に固設されるが、説明を簡単にするために図8では当該伝送線路および固定部材を省略して説明する。
【0059】
図8において、第2の実施形態における電磁プローブ部1は、上記複数の磁界検出プローブが9個のループプローブ11a〜11iで構成され、さらに8個のダミーループプローブ12a〜12hを備えている。ループプローブ11a〜11iは、原理的にファラデーの法則から、導線をループ状にすることで磁界の検出が可能である。そして、ループプローブ11a〜11iは、ループ平面と垂直な磁界に対して最大の受信強度を示し、ループ平面と平行な磁界に対して受信強度が0となる。ループプローブ11a〜11iは、同軸線で構成される電磁界レベル検出部2と接続するための上記伝送線路の芯線とグランドとの間に接続される。以下、電磁プローブ部1が有するループプローブ11a〜11iを総称して説明する場合は、ループプローブ11と記載する。
【0060】
8個のダミーループプローブ12a〜12hは、ループプローブ11a〜11iの受信特性の電磁界結合による対称性を改善するために設けられている。ダミーループプローブ12a〜12hの構成は、ループプローブ11と同様であるが、同軸線で構成される電磁界レベル検出部2と接続するための上記伝送線路の芯線とは接続されていない。つまり、電磁界レベル検出部2は、ダミーループプローブ12a〜12hと接続されておらず、それらからの電気信号を受信しない。
【0061】
ループプローブ11aおよび11bのループ平面は、共に図示Z軸に対して平行に配置される。ループプローブ11aおよび11bのループ平面は、互いに90°の角度を形成し、図示X軸に対してそれぞれ45°の角度を形成する。そして、ループプローブ11aおよび11bのループ中心の距離は、ピッチpであり、それぞれの磁界検出空間に他方のループプローブが干渉しないように配置される。つまり、ループプローブ11aおよび11bは、図示+Z軸方向に見た場合、略ハの字形状を形成する。
【0062】
ループプローブ11cのループ平面は、XY平面に対して平行に配置される。つまり、ループプローブ11cのループ平面は、ループプローブ11aおよび11bのループ平面に対して垂直に配置される。そして、ループプローブ11cのループ中心は、ループプローブ11aおよび11bのそれぞれのループ中心を結ぶ線分の中点m1を通る垂線上に配置され、当該線分との距離は、ピッチpであり、ループプローブ11cの磁界検出空間に他のループプローブ11aおよび11bが干渉しないように配置される(図3(c)と同様)。
【0063】
したがって、ループプローブ11a〜11cのループ平面は、互いに垂直に配置されるため、3次元の磁界を検出することができる。具体的には、ループプローブ11aおよび11bによって、XY平面と平行な磁界成分を検出し、ループプローブ11cによって、Z軸方向の磁界成分を検出する。さらに、ループプローブ11aおよび11bのループ平面を互いに90°の角度を形成して、ループプローブ11cのループ平面をループプローブ11aおよび11bのループ平面に対して垂直に形成して、それぞれの磁界検出空間に他のループプローブが干渉しないように配置することによって、隣接するループプローブ11a〜11c同士の結合を最小限に抑えている。
【0064】
さらに、ループプローブ11dは、そのループ平面がループプローブ11cと同一平面上で、かつそのループ中心がループプローブ11cのループ中心から+X軸方向にピッチpおよび+Y軸方向にピッチ2p離れた位置に配置される。つまり、ループプローブ11dのループ平面は、XY平面に対して平行に配置され、ループ中心は、中点m1に対して+X軸方向にピッチpおよび+Y軸方向にピッチp離れた位置に配置され、Z軸方向の磁界成分を検出する。なお、ループプローブ11dは、ループプローブ11bに対してループプローブ11cと面対称の位置に配置されるため、その磁界検出空間に他のループプローブ11a〜11cが干渉しないように配置されている。
【0065】
ループプローブ11e〜11hは、それぞれ上述したループプローブ11a〜11dと同様の位置関係に配置される。そして、ループプローブ11eおよび11fのそれぞれのループ中心を結ぶ線分の中点m3は、中点m1に対して+X軸方向にピッチ4p離れた位置に配置される。つまり、ループプローブ11e〜11hは、上述したループプローブ11a〜11dを+X軸方向にピッチ4p平行移動した位置にそれぞれ配置される。したがって、ループプローブ11eおよび11fによって、XY平面と平行な磁界成分を検出し、ループプローブ11gおよび11hによって、Z軸方向の磁界成分を検出する。
【0066】
ループプローブ11iは、そのループ平面がループプローブ11aおよび11eのループ平面と平行で、かつそのループ中心がループプローブ11eのループ中心から+X軸方向にピッチ4p離れた位置に配置される。つまり、ループプローブ11iは、上述したループプローブ11eを+X軸方向にピッチ4p平行移動した位置に配置される。したがって、ループプローブ11iによって、XY平面と平行な磁界成分を検出する。
【0067】
ダミーループプローブ12a〜12dは、それぞれ上述したループプローブ11a〜11dと同様の位置関係に配置される。そして、ダミーループプローブ12aおよび12bのそれぞれのループ中心を結ぶ線分の中点m2は、中点m1に対して+X軸方向にピッチ2p離れた位置に配置される。つまり、ダミーループプローブ12a〜12dは、上述したループプローブ11a〜11dを+X軸方向にピッチ2p平行移動した位置にそれぞれ配置される。
【0068】
ダミーループプローブ12e〜12hは、それぞれ上述したループプローブ11e〜11hと同様の位置関係に配置される。そして、ダミーループプローブ12eおよび12fのそれぞれのループ中心を結ぶ線分の中点m4は、中点m3に対して+X軸方向にピッチ2p離れた位置に配置される。つまり、ダミーループプローブ12e〜12hは、上述したループプローブ11e〜11hを+X軸方向にピッチ2p平行移動した位置にそれぞれ配置される。
【0069】
このように、ループプローブ11a〜11d、ループプローブ11e〜11h、およびループプローブ11iのそれぞれの間隔を大きくすることによって、互いのアイソレーションを確保することができる。また、ダミーループプローブ12a〜12dを、ループプローブ11a〜11dおよびループプローブ11e〜11hの中間点に配置し、ダミーループプローブ12e〜12hを、ループプローブ11e〜11hおよびループプローブ11iの中間点に配置することによって、ループプローブ11a〜11iで検出する磁界レベルに対して、それらの受信特性の電磁界結合による対称性が向上する。
【0070】
次に、図9〜図12を参照して、第2の実施形態の演算処理部3における電磁界分布演算処理について説明する。なお、図9は演算処理部3が電磁界分布演算処理を行う動作を示すフローチャートであり、図10は演算処理部3が被測定物HPを移動させたときのループプローブ11a〜11iの位置を説明するための概略図であり、図11は記憶部32に格納されるデータテーブルの一例を説明するための図であり、図12はデータテーブルに検出レベル情報を書き込む基準を説明するための図である。なお、電磁プローブ部1が有する複数の磁界検出プローブは、上述した9個のループプローブ11a〜11iで構成される場合について説明する。
【0071】
第2の実施形態に係る電磁波測定装置による被測定物HPに対する近傍電磁界分布の測定においては、予め被測定物HPに対する電磁プローブ部1のZ軸方向の位置(図1参照)が近傍に調整されており、Z軸方向の距離を一定としたXY平面における電磁界分布を測定する。また、上記XY平面は、上述したピッチpでXおよびY軸座標を基準に分割されており、当該電磁波測定装置は、それぞれの座標の交点を測定位置座標(x、y)とし(iおよびjは自然数)、XYテーブル5のテーブル面を移動させることによって、測定位置座標毎に磁界レベルを測定する。
【0072】
図9において、演算処理部3は、当該フローチャートにおけるX軸座標を示す一時変数iを初期値1に設定する(ステップS31)。そして、演算処理部3は、当該フローチャートにおけるY軸座標を示す一時変数jを初期値1に設定する(ステップS32)。
【0073】
次に、演算処理部3は、現在設定されている一時変数iおよびjに基づいて、被測定物HPに対して測定位置座標(x、y)に電磁プローブ部1が一致するように被測定物HPを移動させるためにテーブル駆動データTDを出力し、テーブル駆動部4にテーブル駆動指示を行う(ステップS33)。
【0074】
ここで、図10を参照して、測定位置座標(x、y)と電磁プローブ部1との位置関係について説明する。上述したようにXY平面は、上述したピッチpでXおよびY軸座標を基準に分割されており、XYテーブル5のテーブル面を移動させることによって、電磁プローブ部1と相対する測定位置座標を変更することができる。測定位置座標(x、y)に電磁プローブ部1を配置する場合、ループプローブ11aおよび11bのそれぞれのループ中心を結ぶ線分の中点m1を通るZ軸方向の垂線が、測定位置座標(x、y)と交わるように配置される。このとき、ループプローブ11cのループ中心は、中点m1に対して−Y軸方向にピッチp離れているため、測定位置座標(x、yj−1)に配置される。ループプローブ11dのループ中心は、中点m1に対して+X軸方向にピッチpおよび+Y軸方向にピッチp離れているため、測定位置座標(xi+1、yj+1)に配置される。また、ループプローブ11eおよび11fのそれぞれのループ中心を結ぶ線分の中点m3は、中点m1に対して+X軸方向にピッチ4p離れているため、測定位置座標(xi+4、y)に配置される。ループプローブ11gのループ中心は、中点m3に対して−Y軸方向にピッチp離れているため、測定位置座標(xi+4、yj−1)に配置される。ループプローブ11hのループ中心は、中点m3に対して+X軸方向にピッチpおよび+Y軸方向にピッチp離れているため、測定位置座標(xi+5、yj+1)に配置される。さらに、ループプローブ11iのループ中心は、ループプローブ11eのループ中心から+X軸方向にピッチ4p離れているため、測定位置座標(xi+7、y)および(xi+8、y)の中間点に配置される。以下、上述したような測定位置座標(x、y)に電磁プローブ部1が配置された9個のループプローブ11a〜11iを、それぞれの参照符号に「(x、y)」を付して記載する。
【0075】
次に、演算処理部3は、測定位置座標(x、y)における磁界データとして検出レベル情報Da〜Diを受け取る(ステップS34)。ステップS34では、ループプローブ11a(x、y)〜11i(x、y)が検出したそれぞれの電磁放射を誘起電気信号に変換し、上述したように電磁界レベル検出部2がそれぞれの誘起電気信号を検出レベル情報Da〜Diに変換して演算処理部3に出力することによって行われる。
【0076】
次に、演算処理部3は、上記ステップS34で受け取った検出レベル情報Da〜Diを、記憶部32に設けられた所定のデータテーブルに格納する(ステップS35)。以下、図10〜図12を参照して、検出レベル情報Da〜Diをデータテーブルに格納する方法について説明する。
【0077】
まず、図10を参照して測定位置座標(x、y)に電磁プローブ部1が配置されたとき、それぞれのループプローブ11a(x、y)〜11i(x、y)が検出する磁界成分について説明する。ループプローブ11a(x、y)および11b(x、y)のそれぞれのループ中心を結ぶ線分の中点m1が測定位置座標(x、y)に配置されるため、ループプローブ11a(x、y)およびループプローブ11b(x、y)は、測定位置座標(x、y)におけるXY平面に平行な磁界成分を検出する。ループプローブ11c(x、y)のループ中心が測定位置座標(x、yj−1)に配置されるため、ループプローブ11c(x、y)は、測定位置座標(x、yj−1)におけるZ軸方向の磁界成分を検出する。ループプローブ11d(x、y)のループ中心が測定位置座標(xi+1、yj+1)に配置されるため、ループプローブ11d(x、y)は、測定位置座標(xi+1、yj+1)におけるZ軸方向の磁界成分を検出する。ループプローブ11e(x、y)および11f(x、y)のそれぞれのループ中心を結ぶ線分の中点m3が測定位置座標(xi+4、y)に配置されるため、ループプローブ11e(x、y)およびループプローブ11f(x、y)は、測定位置座標(xi+4、y)におけるXY平面に平行な磁界成分を検出する。ループプローブ11g(x、y)のループ中心が測定位置座標(xi+4、yj−1)に配置されるため、ループプローブ11g(x、y)は、測定位置座標(xi+4、yj−1)におけるZ軸方向の磁界成分を検出する。ループプローブ11h(x、y)のループ中心が測定位置座標(xi+5、yj+1)に配置されるため、ループプローブ11h(x、y)は、測定位置座標(xi+5、yj+1)におけるZ軸方向の磁界成分を検出する。
【0078】
ここで、ループプローブ11b(x、y)に注目する。ループプローブ11b(x、y)は、X軸座標xi+1に位置するYZ平面に対して面対称の位置に別のループプローブ(図10で示すループプローブα)が配置された場合、ループプローブ11b(x、y)およびαのそれぞれのループ中心を結ぶ線分の中点が測定位置座標(xi+1、y)にとなる。したがって、ループプローブ11b(x、y)は、測定位置座標(x、y)および(xi+1、y)に対するXY平面に平行な磁界成分を同時に検出していることになる。このような2箇所の測定位置座標を同時に検出しているループプローブは、XY平面に平行な磁界成分を検出しているもの(つまり、ループプローブ11a、11b、11e、11f、および11i)であり、配置位置を基準にX軸方向の前後に設定される2つの座標に対するXY平面に平行な磁界成分を同時に検出している。
【0079】
図11において、記憶部32には、検出レベル情報および磁界レベルが測定位置座標と関連付けられたデータテーブルが格納されている。第2の実施形態でのデータテーブルは、それぞれの検出レベル情報が検出したループプローブ11の方向によって分類される。具体的には、第1のグループにループプローブ11a、11e、および11iで検出された検出レベル情報Da、De、およびDiが属する。そして、第2のグループにループプローブ11bおよび11fで検出された検出レベル情報DbおよびDfが属する。さらに、第3のグループにループプローブ11c、11d、11g、および11hで検出された検出レベル情報Dc、Dd、Dg、およびDhが属する。上述したように、ループプローブ11a〜11iが検出する測定位置座標が異なるため、演算処理部3は、上記ステップS35でそれぞれの測定位置座標に応じた図12に示す基準に基づいて、それらの記録領域に検出レベル情報Da〜Diを格納する。
【0080】
具体的には、演算処理部3は、ループプローブ11a(x、y)から得た情報を、測定位置座標(xi−1、y)および(x、y)に対するXY平面に平行な磁界成分が変換された検出レベル情報Da(xi−1、y)およびDa(x、y)として、それぞれの測定位置座標と関連付けてデータテーブルの第1のグループに格納する。演算処理部3は、ループプローブ11b(x、y)から得た情報を、測定位置座標(x、y)および(xi+1、y)に対するXY平面に平行な磁界成分が変換された検出レベル情報Db(x、y)およびDb(xi+1、y)として、それぞれの測定位置座標と関連付けてデータテーブルの第2のグループに格納する。演算処理部3は、ループプローブ11c(x、y)から得た情報を、測定位置座標(x、yj−1)に対するZ軸方向の磁界成分が変換された検出レベル情報Dc(x、yj−1)として、測定位置座標と関連付けてデータテーブルの第3のグループに格納する。演算処理部3は、ループプローブ11d(x、y)から得た情報を、測定位置座標(xi+1、yj+1)に対するZ軸方向の磁界成分が変換された検出レベル情報Dd(xi+1、yj+1)として、測定位置座標と関連付けてデータテーブルの第3のグループに格納する。
【0081】
また、演算処理部3は、ループプローブ11e(x、y)から得た情報を、測定位置座標(xi+3、y)および(xi+4、y)に対するXY平面に平行な磁界成分が変換された検出レベル情報De(xi+3、y)およびDe(xi+4、y)として、それぞれの測定位置座標と関連付けてデータテーブルの第1のグループに格納する。演算処理部3は、ループプローブ11f(x、y)から得た情報を、測定位置座標(xi+4、y)および(xi+5、y)に対するXY平面に平行な磁界成分が変換された検出レベル情報Df(xi+4、y)およびDf(xi+5、y)として、それぞれの測定位置座標と関連付けてデータテーブルの第2のグループに格納する。演算処理部3は、ループプローブ11g(x、y)から得た情報を、測定位置座標(xi+4、yj−1)に対するZ軸方向の磁界成分が変換された検出レベル情報Dg(xi+4、yj−1)として、測定位置座標と関連付けてデータテーブルの第3のグループに格納する。演算処理部3は、ループプローブ11h(x、y)から得た情報を、測定位置座標(xi+5、yj+1)に対するZ軸方向の磁界成分が変換された検出レベル情報Dh(xi+5、yj+1)として、測定位置座標と関連付けてデータテーブルの第3のグループに格納する。さらに、演算処理部3は、ループプローブ11i(x、y)から得た情報を、測定位置座標(xi+7、y)および(xi+8、y)に対するXY平面に平行な磁界成分が変換された検出レベル情報Di(xi+7、y)およびDi(xi+8、y)として、それぞれの測定位置座標と関連付けてデータテーブルの第1のグループに格納する。
【0082】
次に、演算処理部3は、現在設定されているX軸座標xに対して、Y軸方向の測定が終了したか否かを判断する(ステップS37)。そして、演算処理部3は、X軸座標xに対してY軸方向の測定が終了していない場合、次のステップS40に処理を進め、Y軸方向の測定が終了している場合、次のステップS37に処理を進める。
【0083】
ステップS40では、演算処理部3は、現在の一時変数iがi=3か否かを判断する。そして、演算処理部3は、i≠3の場合、次のステップS41に処理を進め、i=3の場合、次のステップS42に処理を進める。
【0084】
ステップS41では、演算処理部3は、一時変数jを+1した後、上記ステップS33に戻って処理を繰り返す。演算処理部3が上記ステップS41を実行した後、上記ステップS33を実行することによって、XYテーブル5のテーブル面を−Y軸方向に距離p移動させることになる。つまり、電磁プローブ部1は、測定位置座標に対して+Y軸方向に距離p移動する。以下、この移動を、往路方向への移動と記載する。
【0085】
一方、ステップS42では、演算処理部3は、一時変数jを−1した後、上記ステップS33に戻って処理を繰り返す。演算処理部3が上記ステップS42を実行した後、上記ステップS33を実行することによって、XYテーブル5のテーブル面を+Y軸方向に距離p移動させることになる。つまり、電磁プローブ部1は、測定位置座標に対して−Y軸方向に距離p移動する。以下、この移動を、復路方向への移動と記載する。
【0086】
ステップS37では、演算処理部3は、現在の一時変数iがi=3か否かを判断する。そして、演算処理部3は、i≠3の場合、次のステップS43に処理を進め、i=3の場合、次のステップS38に処理を進める。
【0087】
ステップS43では、演算処理部3は、一時変数iを+2した後、上記ステップS33に戻って処理を繰り返す。演算処理部3が上記ステップS43を実行した後、上記ステップS33を実行することによって、XYテーブル5のテーブル面を−X軸方向に距離2p移動させることになる。つまり、電磁プローブ部1は、測定位置座標に対して+X軸方向に距離2p移動する。
【0088】
ここで、上記ステップS43およびS42に注目する。上述したようにステップS42は、電磁プローブ部1は、測定位置座標に対して−Y軸方向に距離p移動する復路方向への移動処理であり、ステップS43の実行後に実行される処理である。つまり、電磁プローブ部1は、往路方向への移動をピッチpで行い、所定の終点到達後、+X軸方向への移動をピッチ2pで行って復路方向への移動をピッチpで行う。例えば、図10で示したループプローブ11a〜11iの位置を往路方向への移動途中とした場合、中点m1およびm3は、それぞれ復路方向への移動でX軸座標xi+2およびxi+6上を−Y軸方向に移動する。つまり、図8で示したダミーループプローブ12a〜12hが配置されていた領域を、復路方向への移動によって測定することになり、上記往路および復路方向への移動によって過不足なく効率的に測定位置座標に対する磁界レベルを計測することができる。なお、図11に示す二重線で囲まれた検出レベル情報は、上記復路方向への移動によって計測されたデータである。
【0089】
ステップS38では、演算処理部3は、記憶部32に格納された検出レベル情報Da〜Diを用いて、磁界レベルDXYZを演算する。この磁界レベルDXYZは、XYZ軸成分すなわち3次元の磁界レベルを示している。図11の最下欄に示すように説明を簡単にするために、第1のグループに属する検出レベル情報Da(x、y)、De(x、y)、およびDi(x、y)を検出レベル情報D(x、y)、第2のグループに属する検出レベル情報Db(x、y)およびDf(x、y)を検出レベル情報D(x、y)、第3のグループに属する検出レベル情報Dc(x、y)、Dd(x、y)、Dg(x、y)、およびDh(x、y)を検出レベル情報D(x、y)と定義する。演算処理部3は、測定位置座標(x、y)における磁界レベルDXYZ(x、y)を、それぞれ測定位置座標(x、y)と関連付けられて格納されているそれぞれの検出レベル情報D(x、y)、D(x、y)、およびD(x、y)を自乗和平均することによって演算する。つまり、演算処理部3は、
【数2】
Figure 2004264143
によって、順次全ての磁界レベルDXYZ(x、y)を演算して、その結果を記憶部32のデータテーブルに格納する。
【0090】
次に、演算処理部3は、記憶部32に格納されている測定位置座標毎の磁界レベルDXYZを用いて、測定したXY平面における近傍電磁界分布を演算して、図示しない出力装置に出力し(ステップS39)、当該フローチャートによる処理を終了する。
【0091】
上述したように磁界レベルDXYZは、測定位置座標毎の3次元の磁界レベルを示しており、被測定物HPに対して高精度な近傍電磁界分布を演算することができる。また、第2の実施形態に係る電磁波測定装置では、一度の往復移動(往路および復路方向への移動)によって、X軸方向に設けられた8つの測定位置座標x〜xi+7全てに対して近傍電磁界分布を演算することができる。また、このような3次元かつ広範囲の近傍電磁界分布を9個のループプローブの測定で実現可能にしているため、装置構成を簡略化でき、大幅なコストダウンを図れる。さらに、X軸方向へピッチ2p移動するだけで、X軸方向にピッチ7pの範囲の測定が確保できるため、被測定物HPを載置するテーブルを移動させる駆動系装置の小型化を実現できる。
【0092】
なお、上述した第2の実施形態の説明では、一度の往復移動で電磁波の測定を終了したが、当該往復移動の終了後、さらに+X軸方向の領域を電磁波測定対象領域として被測定物HPを移動させ、同様の測定動作を継続してもかまわない。
【0093】
(第3の実施形態)
第3の実施形態に係る電磁波測定装置について説明する。当該電磁波測定装置は、高精度な磁界検出プローブを用いて、高精度かつ広範囲の近傍磁界分布を測定するものであり、被測定物を移動させる範囲も小さくすることによって、駆動系の小型化を図っている。第3の実施形態に係る電磁波測定装置の構成は、図1を用いて説明した第1の実施形態に係る電磁波測定装置と同様であるため、詳細な説明を省略する。また、第3の実施形態に係る電磁波測定装置が有する電磁界レベル検出部2および演算処理部3の構成も、図4を用いて説明した第1の実施形態に係る電磁界レベル検出部2および演算処理部3と同様であるため、詳細な説明を省略する。
【0094】
図13を参照して、第3の実施形態に係る電磁波測定装置で用いられる磁界検出プローブについて説明する。第3の実施形態で用いる磁界検出プローブは、第1の実施形態と同様のループプローブで構成されるが、その構造をシールデット構造にすることによって高精度な磁界検出を可能にしている。原理的には、ファラデーの法則から、導線をループ状にすることで磁界の検出が可能であるが、この場合、磁界だけでなく同時に電界も検出してしまうために磁界のみを正確に検出することができない。そこで、図13に示すように、第3の実施形態で用いるループプローブ11の構造は、同軸管部111および銅線部112を有している。同軸管部111は、例えば、φ1mm50Ω同軸管で構成される電磁界レベル検出部2と接続するための伝送線路の先端部付近をループ円弧状に曲げることによって、ループプローブ11の円弧の一方略半分を形成し、電磁波を検出する給電点となる。一方、銅線部112は、同軸管部111と同一線径の銅線をループ円弧状に曲げることによって、ループプローブ11の円弧の他方略半分を形成する。銅線部112の一方端は、同軸管部111の根元(つまり、円弧を形成する同軸管部111と伝送線路との境界付近)の部分で半田付けされる。そして、銅線部112の他方端は、同軸管部111の先端部と所定の隙間(例えば、0.5mm)を開けることによって、ギャップ113が形成される。同軸管部111の上記先端部からは同軸管部111の芯線114が露出しており、上記ギャップ113を横断して銅線部112の他方端と半田付けされる。
【0095】
図14を参照して、上述したループプローブ11の特性について説明する。なお、図14(a)はループプローブ11で得られる近傍磁界分布特性を検証するための実験モデルを示す概略図であり、図14(b)はループプローブ11で得られる近傍磁界分布特性を示すグラフである。
【0096】
図14(a)において、ループプローブ11で得られる近傍磁界分布特性を検証するための実験モデルは、λ/2ダイポールアンテナANTを用いて900MHzの近傍磁界分布を測定する。そして、同軸管部111pをダイポールアンテナANT側に配置したループプローブ11pと、銅線部112qをダイポールアンテナANT側に配置したループプローブ11qとを比較する。磁界分布測定ポイントとしては、ループプローブ11pおよび11qのループ中心をダイポールアンテナANTから距離p離して、図14紙面左右方向に移動させて、座標毎の規格化強度(dB)を測定する。
【0097】
このように測定された近傍磁界分布を、図14(b)に示す。図14(b)からわかるように、ループプローブ11pおよび11qで測定された近傍磁界分布は、それぞれ非対称になっている。具体的には、図14(b)で×印で示すループプローブ11pによる測定結果は右上がりの分布となり、図14(b)で○印で示すループプローブ11qによる測定結果は左上がりの分布となる。これらは、ループプローブ11のアンバランス性による電界の影響が原因と考えられる。ここで、ループプローブ11pおよび11qで測定された近傍磁界分布を平均処理を行うことによって、上述した非対称性が相殺される(図14(b)に示す△印)。この平均処理されたループプローブ11pおよび11qで測定された近傍磁界分布は、理論値とほぼ等しい受信特性となる。このように、ループプローブ11を上記シールデット構造にして平均化することによって、電界の影響を殆ど受けることなく高精度に検出した近傍磁界分布を得ることができる。
【0098】
次に、図15を参照して、電磁プローブ部1におけるループプローブ配置の一例を説明する。なお、図15は、上記シールデット構造を有するループプローブ11の配置の一例を説明するための、+Z軸方向(図1参照)から見たプローブ配置図(つまり被測定物HPは図15紙面裏側)である。なお、上述したように、ループプローブ11には、それぞれ電磁界レベル検出部2と接続するための伝送線路が接続されており、固定部材によって支持部6に固設されるが、説明を簡単にするために図15では当該伝送線路および固定部材を省略して説明する。
【0099】
図15において、第3の実施形態における電磁プローブ部1は、上述したシールデット構造を有する9個のループプローブ11a〜11iと、8個のダミーループプローブ12a〜12hとを備えている。なお、ループプローブ11a〜11iと、8個のダミーループプローブ12a〜12hとが配置されるループ中心の位置およびループ平面の方向については、上述した第2の実施形態と同様であるため、詳細な説明を省略する。
【0100】
ここで、ループプローブ11a〜11iを構成する同軸管部111、銅線部112、およびギャップ113の配置方向について説明する。ループプローブ11a、11e、および11iは、それぞれ形成されたギャップ113が−Z軸方向に向き、同軸管部111が紙面左下方向に向くように配置される。ループプローブ11bおよび11fは、それぞれ形成されたギャップ113が−Z軸方向に向き、同軸管部111が紙面右下方向に向くように配置される。ループプローブ11cおよび11gは、それぞれ形成されたギャップ113が+Y軸方向に向き、同軸管部111が−X軸方向に向くように配置される。ループプローブ11dおよび11hは、それぞれ形成されたギャップ113が−Y軸方向に向き、同軸管部111が+X軸方向に向くように配置される。
【0101】
次に、図16〜図20を参照して、第3の実施形態の演算処理部3における電磁界分布演算処理について説明する。なお、図16は演算処理部3が電磁界分布演算処理を行う動作を示すフローチャートであり、図17は図16のステップS58の平均化処理を行う動作を示すサブルーチンであり、図18は演算処理部3が被測定物HPを移動させたときのループプローブ11a〜11iの位置を説明するための概略図であり、図19は平均化処理におけるループプローブ11aおよび11bの位置関係を説明するための概略図であり、図20は記憶部32に格納されるデータテーブルの一例を説明するための図である。なお、電磁プローブ部1が有する複数の磁界検出プローブは、上述した9個のループプローブ11a〜11iで構成される場合について説明する。
【0102】
第3の実施形態に係る電磁波測定装置による被測定物HPに対する近傍電磁界分布の測定においては、予め被測定物HPに対する電磁プローブ部1のZ軸方向の位置(図1参照)が近傍に調整されており、Z軸方向の距離を一定としたXY平面における近傍磁界分布を測定する。また、上記XY平面は、上述したピッチpでXおよびY軸座標を基準に分割されており、当該電磁波測定装置は、それぞれの座標の交点を測定位置座標(x、y)とし(iおよびjは自然数)、XYテーブル5のテーブル面を移動させることによって、測定位置座標毎に磁界レベルを測定する。
【0103】
図16において、演算処理部3が行うステップS51〜S54の動作は、第2の実施形態で図9を用いて説明したステップS31〜S34の動作と同様であるため、詳細な説明を省略する。
【0104】
次に、演算処理部3は、上記ステップS54で受け取った検出レベル情報Da〜Diを、記憶部32に設けられた所定のデータテーブルに格納する(ステップS55)。第3の実施形態における検出レベル情報Da〜Diをデータテーブルに格納する方法については、第2の実施形態と同様であるが、第3の実施形態では記憶部32に設けられたデータテーブルが異なる。
【0105】
図20において、第3の実施形態で用いるデータテーブルは、検出レベル情報および磁界レベルが測定位置座標と関連付けられて格納される。第3の実施形態でのデータテーブルも、それぞれの検出レベル情報が検出したループプローブ11の方向によって分類される。具体的には、第1のグループにループプローブ11a、11e、および11iで検出された検出レベル情報Da、De、およびDiが属する。そして、第2のグループにループプローブ11bおよび11fで検出された検出レベル情報DbおよびDfが属する。さらに、第3のグループにループプローブ11c、11d、11g、および11hで検出された検出レベル情報Dc、Dd、Dg、およびDhが属する。さらに、第3の実施形態で用いるデータテーブルは、電磁プローブ部1に対して被測定物HPがY軸方向に移動する第1回目の往復移動と、後述する平均化処理で行う第2回目の往復移動とによって、使用される記憶領域をそれぞれ設定する。つまり、上記ステップS55における検出レベル情報Da〜Diは、上記第1回目の往復移動のために設定された記憶領域に対して、上記第1〜第3に分類され測定位置座標と関連付けられた領域に格納される。なお、第3の実施形態でも、ループプローブ11a〜11iが検出する測定位置座標が異なるが、演算処理部3は、図12で示したそれぞれの測定位置座標に応じた基準に基づいた領域に検出レベル情報Da〜Diを格納する。
【0106】
次に、演算処理部3が行うステップS56、S57、およびS61〜S64の動作は、第2の実施形態で図9を用いて説明したステップS36、S37、およびS40〜S43の動作と同様であるため、詳細な説明を省略する。
【0107】
ここで、上記ステップS57で演算処理部3は、現在の一時変数iがi=3か否かを判断し、i=3の場合、次のステップS58に処理を進めている。この処理までに、第2の実施形態で説明したように、電磁プローブ部1は、往路方向への移動をピッチpで行い、所定の終点到達後、+X軸方向への移動をピッチ2pで行って復路方向への移動をピッチpで行っている。例えば、図18で示したループプローブ11a〜11iの位置を往路方向への移動途中とした場合、中点m1およびm3は、それぞれ復路方向への移動でX軸座標xi+2およびxi+6上を−Y軸方向に移動する。つまり、図15で示したダミーループプローブ12a〜12hが配置されていた領域を、復路方向への移動によって測定することになり、上記往路および復路方向への移動によって過不足なく効率的に測定位置座標に対する検出レベル情報Da〜Diを得ている。したがって、図20に示す上記第1回目の往復運動に対して格納する記憶領域には、測定位置座標(x、y)に応じた検出レベル情報Da〜Diが既に格納されていることになる。
【0108】
ステップS58では、演算処理部3によって平均化処理が行われる。なお、図17は、ステップS58の平均化処理を行う動作を示すサブルーチンであり、以下、図17を参照して平均化処理の動作を説明する。なお、この平均化処理によって、電磁プローブ部1は、被測定物HPに対して第2回目の往復移動を行う。
【0109】
図17において、演算処理部3は、当該フローチャートにおけるX軸座標を示す一時変数iを2に設定する(ステップS581)。次に、演算処理部3は、現在設定されている一時変数iおよびjに基づいて、被測定物HPに対して測定位置座標(x、y)に電磁プローブ部1が一致するように被測定物HPを移動させるためにテーブル駆動データTDを出力し、テーブル駆動部4にテーブル駆動指示を行う(ステップS582)。そして、演算処理部3は、測定位置座標(x、y)における磁界データとして検出レベル情報Da〜Diを受け取る(ステップS583)。演算処理部3が上記ステップS582およびS583で行う動作は、上記ステップS53およびS54(つまり、第2の実施形態で説明した図9のステップS33およびS34)と同様である。
【0110】
ここで、説明を具体的にするために、上記一時変数i=2における電磁プローブ部1の位置について説明する。例えば、図18で示したループプローブ11a〜11iの位置を上記ステップS53における往路方向への移動途中とした場合、中点m1およびm3は、それぞれ上記ステップS53における復路方向への移動でX軸座標xi+2およびxi+6上を移動している。つまり、当該平均化処理の前に行われている第1回目の往復移動によって、中点m1はX軸座標xおよびx +2上をY軸方向へピッチp毎に移動し、中点m3はX軸座標xi+4およびxi+6上をY軸方向へピッチp毎に移動している。そして、当該平均化処理でのi=2における中点m1およびm3は、X軸座標xおよびxi+4からピッチp+X軸方向へ移動した位置、すなわちX軸座標xi+1およびxi+5上に配置される。そして、後述する+Y軸方向への移動動作によって、中点m1およびm3は、X軸座標xi+1およびxi+5上をピッチp毎に移動する。さらに、後述する+X軸方向の移動動作によって、中点m1およびm3は、X軸座標xi+1およびxi+5からピッチ2p+X軸方向へ移動した位置、すなわちX軸座標xi+3およびxi+7上に配置され、−Y軸方向への移動動作によって、X軸座標xi+3およびxi+7上をピッチp毎に移動する。つまり、当該平均化処理で行われている第2回目の往復移動によって、中点m1はX軸座標xi+1およびxi+3上をY軸方向へピッチp毎に移動し、中点m3はX軸座標xi+5およびxi+7上をY軸方向へピッチp毎に移動する。
【0111】
ここで、ループプローブ11aおよび11bに注目する。上述したように第1回目の往路移動における中点m1は、X軸座標x上をピッチpで移動するため、このときのループプローブ11bは、測定位置座標(x、y)および(xi+1、y)に対するXY平面に平行な磁界成分を検出している。一方、第2回目の往路移動における中点m1は、X軸座標xi+1上をピッチpで移動するため、このときのループプローブ11aも、同じ測定位置座標(x、y)および(xi+1、y)に対するXY平面に平行な磁界成分を検出する。つまり、第2回目の往路移動におけるループプローブ11aは、そのループ中心が第1回目の往路移動におけるループプローブ11bのループ中心位置と重なって磁界成分を計測する(図18に示すβの状態)。
【0112】
図19を参照して、上述したループプローブ11aおよび11bの重なりについて詳述する。図19は、測定位置座標(x、y)および(x、y)の間に配置された、第1回目の往路移動におけるループプローブ11bおよび破線で示した第2回目の往路移動におけるループプローブ11aの状態を示している。図19に示すように、第1回目の往路移動におけるループプローブ11bは、測定位置座標(x、y)に対して銅線部112bが接近しており、測定位置座標(x、y)に対して同軸管部111bが接近している。一方、第2回目の往路移動におけるループプローブ11aは、測定位置座標(x、y)に対して同軸管部111aが接近しており、測定位置座標(x、y)に対して銅線部112aが接近している。つまり、第1回目の往路移動におけるループプローブ11bと第2回目の往路移動におけるループプローブ11aとは、同じ測定位置座標(x、y)および(x、y)に対してXY平面に平行な磁界成分を検出しているが、同軸管部111の方向が相反していることがわかる。したがって、第1回目の往路移動におけるループプローブ11bおよび第2回目の往路移動におけるループプローブ11aによって測定された検出レベル情報DbおよびDaを平均処理することによって、上述した非対称性が相殺され、測定位置座標(x、y)および(x、y)に対する高精度な磁界レベルデータを得ることができる。
【0113】
このような測定位置座標(x、y)の重なりは、他のループプローブでも発生する。XY平面に平行な磁界成分を検出においては、ループプローブ11a、11e、および11iと、ループプローブ11bおよび11fとの間で発生する。また、Z軸方向の磁界成分の検出においては、ループプローブ11cおよび11gと、ループプローブ11dおよび11hとの間で発生する。いずれの重なり状態においても、ループプローブ11a〜11iを構成する同軸管部111、銅線部112、およびギャップ113を上述した図15の方向に配置することによって、検出レベル情報Da〜Diが有する非対称性が平均処理することによって相殺され、高精度な磁界レベルデータを得ることができる。
【0114】
図17に戻り、演算処理部3は、上記ステップS583で受け取った検出レベル情報Da〜Diを、記憶部32に設けられた上記データテーブルに格納する(ステップS584)。このステップS584における検出レベル情報Da〜Diをデータテーブルに格納する方法については、上記ステップS55と同様であるが、書き込む記憶領域が異なる。上記ステップS584における検出レベル情報Da〜Diは、上記第2回目の往復移動のために設定された記憶領域に対して、上記第1〜第3に分類され測定位置座標と関連付けられた領域に格納される。なお、上記ステップS584でも、ループプローブ11a〜11iが検出する測定位置座標が異なるが、演算処理部3は、図12で示したそれぞれの測定位置座標に応じた基準に基づいた領域に検出レベル情報Da〜Diを格納する。
【0115】
次に、演算処理部3は、現在設定されているX軸座標xに対して、Y軸方向の測定が終了したか否かを判断する(ステップS585)。そして、演算処理部3は、X軸座標xに対してY軸方向の測定が終了していない場合、次のステップS587に処理を進め、Y軸方向の測定が終了している場合、次のステップS586に処理を進める。
【0116】
ステップS587では、演算処理部3は、現在の一時変数iがi=4か否かを判断する。そして、演算処理部3は、i≠4の場合、次のステップS588に処理を進め、i=4の場合、次のステップS589に処理を進める。
【0117】
ステップS588では、演算処理部3は、一時変数jを+1した後、上記ステップS582に戻って処理を繰り返す。演算処理部3が上記ステップS588を実行した後、上記ステップS582を実行することによって、XYテーブル5のテーブル面を−Y軸方向に距離p移動させることになる。つまり、電磁プローブ部1は、測定位置座標に対して+Y軸方向に距離p移動する。この移動が、第2回目の往路方向への移動である。
【0118】
一方、ステップS589では、演算処理部3は、一時変数jを−1した後、上記ステップS582に戻って処理を繰り返す。演算処理部3が上記ステップS589を実行した後、上記ステップS582を実行することによって、XYテーブル5のテーブル面を+Y軸方向に距離p移動させることになる。つまり、電磁プローブ部1は、測定位置座標に対して−Y軸方向に距離p移動する。この移動が、第2回目の復路方向への移動である。
【0119】
ステップS586では、演算処理部3は、現在の一時変数iがi=4か否かを判断する。そして、演算処理部3は、i≠4の場合、次のステップS590に処理を進め、i=4の場合、当該サブルーチンによる処理を終了して図16のステップS59に処理を進める。
【0120】
ステップS590では、演算処理部3は、一時変数iを+2した後、上記ステップS582に戻って処理を繰り返す。演算処理部3が上記ステップS590を実行した後、上記ステップS582を実行することによって、XYテーブル5のテーブル面を−X軸方向に距離2p移動させることになる。つまり、電磁プローブ部1は、測定位置座標に対して+X軸方向に距離2p移動する。
【0121】
ここで、上記ステップS590およびS589に注目する。上述したようにステップS589は、電磁プローブ部1は、測定位置座標に対して−Y軸方向に距離p移動する復路方向への移動処理であり、ステップS590の実行後に実行される処理である。つまり、電磁プローブ部1は、第2回目の往路方向への移動をピッチpで行い、所定の終点到達後、+X軸方向への移動をピッチ2pで行って第2回目の復路方向への移動をピッチpで行う。例えば、図18で示したループプローブ11a〜11iの位置を第1回目の往路方向への移動途中とした場合、中点m1およびm3は、それぞれ第2回目の復路方向への移動でX軸座標xi+3およびxi+7上を−Y軸方向に移動する。つまり、平均化処理における第2回目の往復移動は、第1回目の往復移動に対して+X軸方向にピッチpずれた状態で電磁プローブ部1が被測定物HPに対して移動することになる。したがって、第1回目の往復移動によって検出レベル情報Da〜Diが測定された測定位置座標に対して、第2の往復移動では、そのほとんどが当該測定位置座標を重複して検出レベル情報Da〜Diが測定される。なお、図20に示す二重線で囲まれた検出レベル情報は、上記第2回目の復路方向への移動によって計測されたデータである。
【0122】
図16に戻り、ステップS59では、演算処理部3は、記憶部32に格納されたデータテーブルの第1回目および第2回目の往復運動のための記憶領域に記述された検出レベル情報Da〜Diを用いて、磁界レベルDXYZを演算する。この磁界レベルDXYZは、XYZ軸成分すなわち3次元の磁界レベルを示している。図20の最下欄に示すように説明を簡単にするために、第1回目の往復運動のための記憶領域で、第1のグループに属する検出レベル情報Da(x、y)、De(x、y)、およびDi(x、y)を検出レベル情報DX1(x、y)、第2のグループに属する検出レベル情報Db(x、y)およびDf(x、y)を検出レベル情報DY1(x、y)、第3のグループに属する検出レベル情報Dc(x、y)、Dd(x、y)、Dg(x、y)、およびDh(x、y)を検出レベル情報DZ1(x、y)と定義する。また、第2回目の往復運動のための記憶領域で、第1のグループに属する検出レベル情報Da(x、y)、De(x、y)、およびDi(x、y)を検出レベル情報DY2(x、y)、第2のグループに属する検出レベル情報Db(x、y)およびDf(x、y)を検出レベル情報DX2(x、y)、第3のグループに属する検出レベル情報Dc(x、y)、Dd(x、y)、Dg(x、y)、およびDh(x、y)を検出レベル情報DZ2(x、y)と定義する。
【0123】
演算処理部3は、測定位置座標(x、y)における磁界レベルDXYZ(x、y)を、それぞれ測定位置座標(x、y)と関連付けられて格納されている検出レベル情報DX1(x、y)およびDX2(x、y)と、検出レベル情報DY1(x、y)およびDY2(x、y)と、DZ1(x、y)およびDZ2(x、y)とを、それぞれ平均する。そして、演算処理部3は、それぞれの平均値を自乗和平均することによって磁界レベルDXYZ(x、y)を演算する。つまり、演算処理部3は、
【数3】
Figure 2004264143
によって、順次全ての磁界レベルDXYZ(x、y)を演算して、その結果を記憶部32のデータテーブルに格納する。
【0124】
なお、図20に示すように、X軸方向の両端付近の測定座標xおよびxにおいては、上記磁界レベルDXYZの演算における平均処理に対してデータが不足している。このような測定位置座標(x、y)に対しては、磁界レベルDXYZの演算を実行しなくてもいいし、所定の補間処理によってデータを補間して上記式(3)を用いて磁界レベルDXYZの演算を実行してもいいし、第2の実施形態で用いた式(2)を用いて磁界レベルDXYZの演算を実行してもかまわない。
【0125】
次に、演算処理部3は、記憶部32に格納されている測定位置座標毎の磁界レベルDXYZを用いて、測定したXY平面における近傍磁界分布を演算して、図示しない出力装置に出力し(ステップS60)、当該フローチャートによる処理を終了する。
【0126】
このように、磁界レベルDXYZは、測定位置座標毎の3次元の磁界レベルを示しており、被測定物HPに対して高精度な近傍磁界分布を演算することができる。また、第3の実施形態に係る電磁波測定装置では、二度の往復移動によって、上記シールデット構造を有するループプローブで得られるデータを平均化することによって、電界の影響を殆ど受けることなくさらに高精度に、かつ広範囲の近傍磁界分布を測定することができる。この平均化処理のための移動は、X軸方向へピッチ2p移動するだけであるため、被測定物HPを載置するテーブルを移動させる駆動系装置の小型化も実現できる。
【0127】
なお、上述した第3の実施形態において、被測定物HPに対する電磁プローブ部1の第1回目および第2回目の往復移動の際に行うXおよびY軸方向への移動は、+Y軸方向へピッチp毎に移動(第1回目往路)→+X軸方向へピッチ2p移動→−Y軸方向へピッチp毎に移動(第1回目復路)→−X軸方向へピッチp移動→+Y軸方向へピッチp毎に移動(第2回目往路)→+X軸方向へピッチ2p移動→−Y軸方向へピッチp毎に移動(第2回目復路)の手順で行った。しかしながら、XおよびY軸方向への移動は、この手順に限られない。例えば、被測定物HPに対する電磁プローブ部1の第1回目および第2回目の往復移動の際に行うXおよびY軸方向への移動は、+Y軸方向へピッチp毎に移動(第1回目往路)→+X軸方向へピッチp移動→−Y軸方向へピッチp毎に移動(第1回目復路)→+X軸方向へピッチp移動→+Y軸方向へピッチp毎に移動(第2回目往路)→+X軸方向へピッチp移動→−Y軸方向へピッチp毎に移動(第2回目復路)の手順で行ってもかまわない。この場合、図20に示すデータテーブルに対して、上記第1回目および第2回目の往路で測定された検出レベル情報Da〜Diを第1回目の往復運動の記憶領域に格納し、上記第1回目および第2回目の復路で測定された検出レベル情報Da〜Diを第2回目の往復運動の記憶領域に格納すれば、同様に磁界レベルDXYZを演算することができる。
【0128】
また、上述した第3の実施形態の説明では、二度の往復移動で電磁波の測定を終了したが、当該往復移動の終了後、さらに+X軸方向の領域を電磁波測定対象領域として被測定物HPを移動させ、同様の測定動作を継続してもかまわない。
【0129】
図21を参照して、本発明の電磁波測定装置で得られる近傍電磁波分布特性について説明する。なお、図21は、当該電磁波測定装置で得られる近傍電磁界分布特性を示すグラフである。
【0130】
図21において、本発明の電磁波測定装置で得られる近傍磁界分布特性を検証するための実験モデルは、図14(a)で示したλ/2ダイポールアンテナANTを用いて2GHzの近傍磁界分布を測定している。そして、第1および第2の実施形態で説明した互いに垂直な3平面をループ平面としたループプローブを用いて測定した近傍磁界分布特性(図21では、「3方向」で示される)と、第3の実施形態で説明した互いに垂直な3平面をループ平面としたループプローブを用いて平均化処理して測定した近傍磁界分布特性(図21では、「3方向平均」で示される)と、従来の互いに垂直な2平面をループ平面としたループプローブを用いて測定した近傍磁界分布特性(図21では、「2方向」で示される)とを比較している。磁界分布測定ポイントとしては、ループプローブをダイポールアンテナANTに対して横断するように、図14(a)紙面上下方向に移動させて、座標毎の磁界強度の相対値を求める。
【0131】
図21で示されるように、本発明の電磁波測定装置は、従来の電磁波測定装置に対して理論値に近い近傍磁界分布特性を示している。これは、電磁波本来の3次元の磁界成分を検出しているからであり、従来の装置より高精度な磁界分布特性を得ることができることがわかる。また、平均化処理した近傍磁界分布特性はほぼ理論値と一致しており、平均化処理を加えることによって、さらに高精度な近傍磁界分布特性を得られることがわかる。
【0132】
なお、上述した第1〜第3の実施形態の説明では、3方向の検出レベル情報を用いて3次元の磁界レベルを演算したが、さらに当該3方向の検出レベル情報が示す磁界成分の方向およびレベルを用いて、測定位置座標における磁界の方向を演算することもできることは言うまでもない。
【0133】
また、上述した第1〜第3の実施形態の説明では、XYテーブル5によって被測定物HPを測定位置座標に基づいて移動させたが、電磁プローブ部1を被測定物HPに対して移動させてもかまわない。また、被測定物HPあるいは電磁プローブ部1の移動方法は、演算処理部3による自動的な駆動でなくてもよく、例えば、ユーザーによる手動で移動させてもかまわない。
【0134】
さらに、XYテーブル5のテーブル面を上記Z軸方向にも移動可能に構成して、演算処理部3がZ軸方向についても所定の間隔で電磁界分布を測定してもかまわない。
【0135】
【発明の効果】
本発明の電磁波測定装置が演算する磁界レベルは、測定位置座標毎の3次元の磁界レベルを示しており、被測定物に対して高精度な近傍電磁界分布を演算することができる。また、当該電磁波測定装置が有する複数のループプローブは、互いのループ平面を垂直に形成して、それぞれの磁界検出空間に他のループプローブが干渉しないように配置されているため、隣接するループプローブ同士の結合を最小限に抑えることができる。
【0136】
また、当該電磁波測定装置は、一度の往復移動によって、一方方向に設けられた8つの測定位置座標全てに対して近傍電磁界分布を演算することができる。また、このような3次元かつ広範囲の近傍電磁界分布を9個のループプローブの測定で実現可能にしているため、装置構成を簡略化でき、大幅なコストダウンを図れる。さらに、一方方向へ短い移動に対して広い範囲の測定領域を確保できるため、駆動系装置の小型化を実現できる。
【0137】
さらに、当該電磁波測定装置では、シールデット構造を有するループプローブで得られるデータを二度の往復移動で平均化することによって、電界の影響を殆ど受けることなく、さらに高精度な近傍磁界分布を測定することができる。この平均化処理のための一方方向への移動も短いため、駆動系装置の小型化も実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1〜第3の実施形態に係る電磁波測定装置の概略的な構成を示す斜視図である。
【図2】図1の被測定物HPに対して配置される3個のループプローブ配置を説明するための斜視図である。
【図3】図1の電磁プローブ部1におけるループプローブ配置の一例を説明するための第三角図法で3方向から示した模式図である。
【図4】図1の電磁界レベル検出部2および演算処理部3の構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係る演算処理部3が電磁界分布演算処理を行う動作を示すフローチャートである。
【図6】本発明の第1の実施形態に係る演算処理部3が被測定物HPを移動させたときのループプローブ11a〜11cの位置を説明するための概略図である。
【図7】本発明の第1の実施形態に係る記憶部32に格納されるデータテーブルの一例を説明するための図である。
【図8】本発明の第2の実施形態に係る電磁プローブ部1におけるループプローブ配置の一例を説明するための、プローブ配置図である。
【図9】本発明の第2の実施形態に係る演算処理部3が電磁界分布演算処理を行う動作を示すフローチャートである。
【図10】本発明の第2の実施形態に係る演算処理部3が被測定物HPを移動させたときのループプローブ11a〜11iの位置を説明するための概略図である。
【図11】本発明の第2の実施形態に係る記憶部32に格納されるデータテーブルの一例を説明するための図である。
【図12】データテーブルに検出レベル情報を書き込む基準を説明するための図である。
【図13】本発明の第3の実施形態に係る電磁波測定装置で用いられる磁界検出プローブの構造を説明するための、概略図である。
【図14】図13のループプローブ11の特性について説明するための実験モデルを示す概略図および近傍磁界分布特性を示すグラフである。
【図15】図13のループプローブ配置の一例を説明するための、プローブ配置図である。
【図16】本発明の第3の実施形態に係る演算処理部3が電磁界分布演算処理を行う動作を示すフローチャートである。
【図17】図16のステップS58の平均化処理を行う動作を示すサブルーチンである。
【図18】本発明の第3の実施形態に係る演算処理部3が被測定物HPを移動させたときのループプローブ11a〜11iの位置を説明するための概略図である。
【図19】図17の平均化処理におけるループプローブ11aおよび11bの位置関係を説明するための概略図である。
【図20】本発明の第3の実施形態に係る記憶部32に格納されるデータテーブルの一例を説明するための図である。
【図21】本発明の電磁波測定装置で得られる近傍電磁界分布特性を示すグラフである。
【符号の説明】
1…電磁プローブ部
11…ループプローブ
111…同軸管部
112…銅線部
113…ギャップ
114…芯線
12…ダミーループプローブ
2…電磁界レベル検出部
20…信号検出部列
21…信号増幅部
22…第1の周波数変換部
23…第1の周波数帯域制限部
24…第2の周波数変換部
25…第2の周波数帯域制限部
26…信号レベル検出部
27…A/Dコンバータ部
28…第1の局部発振部
29…第2の局部発振部
3…演算処理部
31…CPU
32…記憶部
4…テーブル駆動部
5…XYテーブル
6…支持部

Claims (12)

  1. 少なくとも、第1のループ面を形成する第1のループプローブと、当該第1のループ面に対して垂直の第2のループ面を形成する第2のループプローブと、当該第1および第2のループ面に対して垂直の第3のループ面を形成する第3のループプローブとを一体にして保持する電磁プローブ部と、
    被測定物を載置し、前記電磁プローブ部の下部に当該被測定物を配置するステージ部と、
    前記電磁プローブ部と前記ステージ部とを相対的に移動させる駆動部と、
    少なくとも、前記第1から第3のループプローブから誘起電気信号をそれぞれ検出して、それぞれ前記第1から第3のループ面に垂直な電磁波の強さを示す第1から第3の電磁界レベル情報を生成する第1から第3の生成部を構成する電磁波レベル生成部と、
    前記電磁波レベル生成部で生成されたそれぞれの前記電磁界レベル情報に基づいて、3次元の電磁波の強さを表す3次元電磁界レベル情報を演算する演算処理部とを備える、電磁波測定装置。
  2. 前記第1および第2のループプローブは、被測定物を載置する前記ステージ部のステージ面に対して平行の第1の方向に対してそれらの第1および第2のループの中心が互いに所定のピッチ離れて配置され、かつ前記第1および第2のループ面が当該中心を結ぶ線分に対して45°および被測定物に対して垂直に形成され、
    前記第3のループプローブは、前記第1の方向に対して垂直で、かつ被測定物に対して平行の第2の方向へ、前記第1および第2のループの中心を結ぶ線分の中点から第3のループの中心まで前記ピッチ離れて被測定物に対して平行に配置され、かつ前記第1および第2のループプローブの磁界検出空間外に配置される、請求項1に記載の電磁波測定装置。
  3. 前記電磁プローブ部は、
    前記第3のループ面と平行の第4のループ面を形成し、かつ当該第4のループの中心が前記中点から前記第3のループプローブの配置場所とは逆の前記第2の方向へ前記ピッチおよび前記第1の方向へ前記ピッチ離れた位置に配置される第4のループプローブと、
    前記第1から第4のループプローブを一対として別の一対であり、それぞれ同じ配置で前記第1から第4のループ面と平行の第5から第8のループ面を形成し、前記第1から第4のループプローブから前記第1の方向へ前記ピッチの4倍の距離を離れてそれぞれ配置される第5から第8のループプローブとを、さらに一体にして保持し、
    前記電磁波レベル生成部は、さらに前記第4から第8のループプローブで検出した誘起電気信号をそれぞれ検出して、それぞれ前記第4から第8のループ面に垂直な電磁波の強さを示す第4から第8の電磁界レベル情報を生成する第4から第8の生成部を構成する、請求項2に記載の電磁波測定装置。
  4. さらに、前記電磁プローブ部は、前記第5のループ面と平行の第9のループ面を形成し、かつ当該第9のループの中心が第5のループの中心から前記第6のループプローブの配置場所と同じ前記第1の方向へ前記ピッチの4倍の距離を離れて配置された第9のループプローブを一体にして保持し、
    前記電磁波レベル生成部は、さらに前記第9のループプローブで検出した誘起電気信号を検出して、前記第9のループ面に垂直な電磁波の強さを示す第9の電磁界レベル情報を生成する第9の生成部を構成する、請求項3に記載の電磁波測定装置。
  5. さらに、前記電磁プローブ部は、前記第1から第4のループプローブと同様の配置関係および構造を有し、前記第1から第4のループプローブから前記第1の方向へ前記ピッチの2倍および6倍の距離を離れてそれぞれ他とは未接続で配置される第1および第2のダミーループプローブ群を一体にして保持する、請求項4に記載の電磁波測定装置。
  6. 前記第1から第9のループプローブは、それぞれループ円弧の略半分が給電点を構成しており、
    前記第1、第2、第5、第6、および第9のループプローブは、それぞれ前記第2の方向に対して同じ側に前記給電点を向けて配置され、
    前記第3および第7のループプローブと前記第4および第8のループプローブとは、それぞれ相反する方向に前記給電点を向けて配置される、請求項4に記載の電磁波測定装置。
  7. 前記第1から第9のループプローブは、それぞれ前記電磁波レベル生成部と接続する同軸管の一部が前記ループ円弧の略半分の一方を形成することによって前記給電点が構成され、前記ループ円弧の略半分の他方が銅線で構成され、当該同軸管および銅線の一方端の間が当該同軸管の芯線のみで接続されていることを特徴とする、請求項6に記載の電磁波測定装置。
  8. 第1のループ面を形成する第1のループプローブを用いて第1の誘起電気信号を検出する第1の検出ステップと、
    前記第1のループ面に対して垂直の第2のループ面を形成する第2のループプローブを用いて第2の誘起電気信号を検出する第2の検出ステップと、
    前記第1および第2のループ面に対して垂直の第3のループ面を形成する第3のループプローブを用いて第3の誘起電気信号を検出する第3の検出ステップと、
    前記第1から第3の検出ステップで検出した前記第1から第3の誘起電気信号を用いて、それぞれ前記第1から第3のループ面に垂直な電磁波の強さを示す第1から第3の電磁界レベル情報を生成する電磁波レベル情報生成ステップと、
    前記電磁波レベル情報生成ステップで生成された前記第1から第3の電磁界レベル情報に基づいて、3次元の電磁波の強さを表す3次元電磁界レベル情報を演算する演算ステップとを含む、電磁波測定方法。
  9. 前記演算ステップは、前記第1から第3の電磁界レベル情報をそれぞれ自乗平均演算することによって、前記3次元電磁界レベル情報を演算する、請求項8に記載の電磁波測定方法。
  10. 前記第1から第3のループプローブと被測定物とを、少なくとも当該被測定物に対して平行な第1の測定方向に相対的に移動させる移動ステップと、
    被測定物と前記第1から第3のループプローブとの位置関係が変わる毎に、被測定物に対して前記第1から第3のループプローブが検出する電磁波の位置座標に応じて前記第1から第3の電磁界レベル情報を格納する記憶ステップとをさらに含み、
    前記演算ステップは、前記記憶ステップで格納された同一の前記位置座標に関連付けられた前記第1から第3の電磁界レベル情報を選択して、当該位置座標に対する前記3次元電磁界レベル情報を演算する、請求項8に記載の電磁波測定方法。
  11. 前記第1および第2の検出ステップで用いる前記第1および第2のループプローブは、前記第1の測定方向に対して垂直な第2の測定方向へそれらの第1および第2のループの中心が互いに所定のピッチ離れて配置され、かつ前記第1および第2のループ面が当該中心を結ぶ線分に対して45°および被測定物に対して垂直に形成されており、
    前記第3の検出ステップで用いる前記第3のループプローブは、前記第1および第2のループの中心を結ぶ線分の中点から前記第1の測定方向へ第3のループの中心が前記ピッチ離れて被測定物に対して平行に配置され、かつ前記第1および第2のループプローブの磁界検出空間外に配置されており、
    前記移動ステップは、被測定物と前記第1から第3のループプローブとを相対的に前記第1の測定方向へ前記ピッチ毎に移動させる、請求項10に記載の電磁波測定方法。
  12. 前記第3のループ面と平行の第4のループ面を形成し、かつ当該第4のループの中心が前記中点から前記第3のループプローブの配置場所とは逆の前記第1の測定方向へ前記ピッチおよび前記第2の測定方向へ前記ピッチ離れた位置に配置される第4のループプローブを用いて第4の誘起電気信号を検出する第4の検出ステップを、さらに含み、
    前記第1から第4の検出ステップで用いる前記第1から第4のループプローブは、それぞれループ円弧の略半分が給電点を構成しており、
    前記第1および第2の検出ステップで用いる前記第1および第2のループプローブは、それぞれ前記第1の測定方向に対して同じ側に前記給電点を向けて配置され、
    前記第3および第4の検出ステップで用いる前記第3ループプローブと前記第4のループプローブとは、それぞれ相反する方向に前記給電点を向けて配置され、
    前記移動ステップは、被測定物と前記第1から第4のループプローブとを相対的に前記第2の測定方向に対する前記ピッチ毎に、前記第1の測定方向へ前記ピッチ毎に往路あるいは復路移動させ、
    前記電磁波レベル情報生成ステップは、さらに前記第4の検出ステップで検出した前記第4の誘起電気信号を検出して、前記第4のループ面に垂直な電磁波の強さを示す第4の電磁界レベル情報を生成し、
    前記記憶ステップは、被測定物と前記第1から第4のループプローブとの位置関係が変わる毎に、被測定物に対して前記第4のループプローブが検出する電磁波の位置座標に応じて前記第4の電磁界レベル情報をさらに格納し、
    前記演算ステップは、前記記憶ステップで格納された同一の前記位置座標に関連付けられた前記第1から第4の電磁界レベル情報を選択し、さらに当該位置座標に対して同じ方向の磁界成分を示す前記第1から第4の電磁界レベル情報をそれぞれ平均した後、前記3次元電磁界レベル情報を演算する、請求項11に記載の電磁波測定方法。
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