JP2004264099A - 移動体の位置検出装置及び無人搬送車 - Google Patents
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Abstract
【課題】位置合わせの対象となる移動体間の相対位置を比較的簡単な構成で検出でき、しかも位置検出に用いられるセンサ等の装置類の組付精度がさほど要求されない。
【解決手段】無人搬送車8は、ガントリークレーン4に対しコンテナ移載可能な位置に停止する。無人搬送車8には測角センサを備える位置割り出し装置21が組み付けられ、一方、ガントリークレーン4の脚部のビーム4dには進行方向に等間隔に3つの反射部22〜24が取着されている。位置割り出し装置21は各反射部22〜24にスキャンしたレーザー光の反射光を測角センサで検知することで各反射部22〜24の方位角を検出する。方位角の差をとった角度差のさらに差をとった値に基づいてガントリークレーン4に対する自車の正規の停止位置を検出する。
【選択図】 図1
【解決手段】無人搬送車8は、ガントリークレーン4に対しコンテナ移載可能な位置に停止する。無人搬送車8には測角センサを備える位置割り出し装置21が組み付けられ、一方、ガントリークレーン4の脚部のビーム4dには進行方向に等間隔に3つの反射部22〜24が取着されている。位置割り出し装置21は各反射部22〜24にスキャンしたレーザー光の反射光を測角センサで検知することで各反射部22〜24の方位角を検出する。方位角の差をとった角度差のさらに差をとった値に基づいてガントリークレーン4に対する自車の正規の停止位置を検出する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、異なる軌道上を走行する第1移動体と第2移動体との相対位置を検出する移動体の位置検出装置及び無人搬送車に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、移動体間で例えば荷物の移載をするときには、第1移動体を第2移動体に対し荷物の移載が可能な位置に位置決め停止させる。通常、荷物の移載が行われる区域では各移動体のそれぞれの走行経路(軌道)は平行となっている。ところで、第2移動体の停止位置がその都度異なる場合は、第1移動体が床面や地面などに固定された停止マークを検知して停止する方法では対応できないため、第1移動体は第2移動体に対する自車の位置(相対位置)を検出する必要がある。
【0003】
例えば特許文献1には、レーザースキャナー及び現在位置算出部が無人搬送車に備えられ、レーザースキャナーが3枚以上の反射板を認識し、反射板の角度と距離のデータを得て、三角測量の原理で現在位置を算出して無人搬送車を誘導するシステムが開示されている。この三角測量で位置検出する原理を応用し、無人搬送車に距離と角度を検出できる位置計測センサを設け、移載相手の移動体に複数の反射板を取り付ける構成が考えられる。この方法では、移載相手の移動体に取り付けられた反射板からの反射光を検出することで、反射板までの距離と角度(方位角)とを計測し、三角測量の原理で移載相手の移動体に対する無人搬送車の現在位置を検出することもできる。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−56829号公報(第3−4頁、第1−6図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、位置計測センサが内蔵する距離計測用の測長装置は、比較的構造が複雑でセンサそのものが複雑構造かつコスト高になるという問題があった。また、測長装置は温度変化に測長結果が影響され易い温度特性をもっており、温度特性の補正作業が面倒であるという問題もあった。このため、例えば平行に延びる軌道上を各々走行する移動体間で位置を合わせる位置検出を、複雑構造で高価な測長機能をもつセンサではなく、もっと構造が簡素でかつ安価なセンサを用いて行いたいという要望があった。
【0006】
さらに、位置計測センサによる位置検出精度を高めるには、角度(方位角)が正確に計測される必要があるため、無人搬送車(第1移動体)の車体への位置計測センサの組付け角の精度を高くする必要があり、位置計測センサの組み付けに手間がかかることになる。なお、無人搬送車は例えば地面に敷設された誘導線(軌道)を検知しながら操舵を制御する構成であるため、比較的蛇行走行となり易い。このため、第1移動体が例えば無人搬送車のように蛇行走行し易い場合は、計測センサの計測結果の角度に蛇行による車体の微小変化に起因する角度のずれが含まれてしまう。よって、これが原因で反射板の角度(方位角)の計測精度が低下し、第2移動体に対する自車の位置の検出精度が低くなることも心配される。
【0007】
本発明の目的は、位置合わせの対象となる移動体間の相対位置を比較的簡単な構成で検出でき、しかも位置検出に用いられるセンサ等の装置類の組付精度がさほど要求されない移動体の位置検出装置及び無人搬送車を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明における位置検出装置では、互いに平行に延びる走行経路をそれぞれ走行する第1移動体と第2移動体との走行経路方向における相対位置を検出する。第1移動体に設けられた出射手段は、電磁波又は音波からなる被検出媒体を出射する。第2移動体に設けられた複数の反射部は、前記被検出媒体を入射方向と平行な方向に反射させる。第1移動体に設けられた測角センサは、前記各反射部にて反射した被検出媒体を検知して前記各反射部の位置する方位角を検出する。第1移動体に設けられた演算手段は、前記測角センサが検出した前記各方位角から少なくとも1組の角度差を求めて該角度差に基づき第1移動体と第2移動体間の相対位置を割り出す。なお、走行経路は、移動体の移動経路全域で平行である必要はなく、少なくとも位置検出が行われる区域において平行であれば足りる。
【0009】
この発明によれば、第1移動体に設けられた出射手段から出射された電磁波又は音波からなる被検出媒体は、第2移動体に設けられた複数の反射部にて入射方向と平行な方向に反射し、第1移動体に設けられた測角センサにより検知される。この測角センサは各反射部にて反射された被検出媒体を検知することで、各反射部の位置する方位角を検出する。さらに第1移動体に設けられた演算手段は、測角センサが検出した各反射部の方位角から少なくとも1組の角度差を求めて該角度差に基づき第1移動体と第2移動体間の相対位置を割り出す。このとき、各移動体の走行経路が平行であって、測角センサと各反射部との走行経路と直交する方向における距離(間隔)が既知であることから、位置検出には距離を計測しなくとも角度だけの情報で足りる。
【0010】
ここで、方位角の差をとった角度差に基づき位置検出を行う構成であるので、第1移動体に対する測角センサの組付角のずれに起因して方位角に含まれるそのずれ分の値は、方位角の差をとることでキャンセルされるため、測角センサの組付角の多少のずれは許容される。従って、測角センサを第1移動体に組み付ける際の手間がさほどかからなくなる。また、第1移動体が例えば蛇行走行するような場合であっても、第1移動体の蛇行による姿勢のずれに起因して方位角に含まれるそのずれ分の値が、方位角の差をとることでキャンセルされるため、両移動体間の相対位置をより正確に検出することが可能となる。
【0011】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の移動体の位置検出装置において、前記被検出媒体は光ビームであり、前記出射手段は光ビームを前記各反射部に出射する光出射手段である。前記測角センサは、前記光出射手段から出射され各反射部にて反射した光ビームを検知して前記各反射部の位置する方位角を検出することを要旨とする。
【0012】
この発明によれば、光出射手段からは被検出媒体として光ビームが各反射部に出射され、反射部(光反射部)にて入射方向と平行な方向に反射された光ビームが、測角センサにより検知され、測角センサは各反射部の方位角を検出する。そして、演算手段は、測角センサが検出した各反射部の方位角の角度差を求めて該角度差に基づき第1移動体と第2移動体との相対位置を割り出す。被検出媒体として光ビームを用いていることから、音波などに比べ散乱等の悪影響が少なく比較的高い位置検出精度が得られる。
【0013】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の移動体の位置検出装置において、前記第2移動体には前記反射部が3つ以上設けられており、前記演算手段は、前記測角センサが検出した3つ以上の方位角から2つの角度差を求めるとともに該2つの角度差のさらに差を求め、該差に基づいて第1移動体と第2移動体との相対位置を割り出すものであり、前記各反射部は、前記第1移動体と前記第2移動体が規定の位置に位置決めされたときに前記差が零となるように位置設定されていることを要旨とする。
【0014】
この発明によれば、第2移動体に反射部が3つ以上設けられていることから、演算手段は、測角センサが検出した3つ以上の方位角から2組の差をとって2つの角度差を求めるとともにこの2つの角度差のさらに差を求める。各反射部は、第1移動体と第2移動体が規定の位置に位置決めされたときにこの差が零となる位置に配置されているため、演算手段は、この差が零になったときに両移動体が規定の位置に位置決めされたと判断する。このとき角度差のさらに差をとることで、この差の値(ずれ量が多いほど零から離れた値をとる値)から両移動体が規定の位置(零値)に位置決めされるまでのずれ量を知り易くなる。
【0015】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の移動体の位置検出装置において、前記第2移動体には前記反射部が3つ以上設けられており、1つの反射部から反射した被検出媒体が検知されなくなっても残りの2つ以上の反射部から反射された被検出媒体を検知することで少なくとも1つの角度差を求め、該角度差に基づき第1移動体と第2移動体との相対位置を検出することを要旨とする。
【0016】
この発明によれば、第2移動体に反射部が3つ以上設けられていることから、仮に何か障害物が横切るなどして1つの反射部から反射した被検出媒体が検知されなくなっても残り2つ以上の反射部から反射された被検出媒体を検知することで少なくとも1つの角度差は求まるので、その角度差から両移動体間の相対位置を検出することが可能となる。
【0017】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の移動体の位置検出装置において、前記反射部のうち一つにて反射した被検出媒体を検知して、前記第1移動体と前記第2移動体が規定の位置に位置決めされて停止したことを確認する判定手段を備えている。
【0018】
この発明によれば、判定手段により、反射部のうち一つにて反射した被検出媒体を検知して、第1移動体と第2移動体が規定の位置に位置決めされて停止したことを確認できる。
【0019】
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか一項に記載の移動体の位置検出装置における第1移動体である無人搬送車であって、この無人搬送車は、請求項1〜5のいずれか一項に記載の前記出射手段、前記測角センサ及び前記演算手段を備えている。
【0020】
この発明によれば、出射手段、測角センサ及び演算手段を備えた無人搬送車により、請求項1〜6のいずれか一項に記載の発明と同様の作用効果を得ることができる。
【0021】
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の無人搬送車であって、前記演算手段により割り出された相対位置に基づき自車を第2移動体に対し規定の位置に位置決めして停止させるように走行駆動手段を制御する走行制御手段を備えている。
【0022】
この発明によれば、無人搬送車は、演算手段により割り出された相対位置に基づき走行制御手段により走行駆動手段が制御されることにより、第2移動体に対し規定の位置に位置決めされて停止する。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1〜図7に基づいて説明する。
図7は、海上輸送と陸上輸送との中継地点となるコンテナターミナルを示す模式平面図である。コンテナターミナル1は、岸壁2のエプロン2aとコンテナ船3との間でコンテナCを荷降し又は荷積みする複数基(同図では2基)のガントリークレーン4を備える。このガントリークレーン4の荷降し又は荷積みエリアに隣接してストックヤード(コンテナヤード)5が配置され、コンテナCはこのストックヤード5に一時保管される。複数基のガントリークレーン4,4は、岸壁2のエプロン2aに敷設された軌道(レール)6に沿って移動可能に設けられている。ガントリークレーン4,4とストックヤード5との間には、ガントリークレーン4,4のコンテナCの受渡し又は受取りポイントと、ストックヤード5の各列(同図では1列のみ図示)の受取り又は受渡しポイントとを繋いだ周回状の軌道7(一部のみ図示)が複数本敷設されている。各軌道7はガントリークレーン4,4の荷役作業エリアとなるエプロン2aの路面上に軌道6と平行に4本敷設されている。各軌道7上にはコンテナCを搬送する複数台の無人搬送車(無人走行式トレーラー)8が走行するようになっている。
【0024】
軌道7は例えば磁気テープ等の誘導線を路面上に敷設することで構成されている。軌道7には被検知プレート9が経路に沿って点在するように配置されており、無人搬送車8は被検知プレート9を検知することで各種位置情報を入手する。なお、軌道7は、誘導線を有する構成に限らず、被検知プレート9が経路に沿って点在するだけの軌道であってもよい。この場合、無人搬送車8は、被検知プレート9を間欠的に検知して経路に沿うように軌道修正(補正)しながら走行する。もちろん軌道7はレールであっても構わない。
【0025】
図6に示すように、ガントリークレーン4,4は、自立走行可能な一対(4本)の脚部4aと、脚部4aの上端で前後(図6における左右)に延出するとともに途中で折れ曲がり可能なブーム4bとを備える。ブーム4bの前方延出部分下面にはメインクレーン部(以下クレーン部という)10が前後方向に移動可能に装備されている。クレーン部10は、運転室11とワイヤロープ12に吊された状態で昇降可能なスプレッダビーム13とを備え、ガントリークレーン4とコンテナ船3との間で荷降し又は荷積みの作業を行う。クレーン部10はブーム4bに沿った所定範囲でコンテナCを運搬し、またサブクレーン部14との間でコンテナCの受け渡しを行う。サブクレーン部14は無人搬送車8の4本のレーンを横切る方向(前後方向)にその上方を移動し、そのスプレッダビーム15をワイヤロープ12に吊して昇降させることでその下方に停車する無人搬送車8との間で、荷取り又は荷積みの荷役作業を行う。なお、スプレッダビーム13,15は4本のスプレッダ(着床ピン)を有し、これをコンテナCの上面四隅の係止穴に差し込むことでコンテナCを吊り上げるようになっている。なお、ガントリークレーン4は一つのクレーン部でコンテナ船3と無人搬送車8との間でコンテナCを搬送する構成のものでもよい。
【0026】
図5に示すように、ガントリークレーン4は各脚部4aの下端に設けられた4つの走行部4cを駆動させることにより軌道(レール)6上を走行し、コンテナ船3が停船する岸壁2に沿って移動する。ガントリークレーン4はコンテナ船3から吊り上げるコンテナCの位置又はコンテナ船3へのコンテナCの吊り下ろし位置にクレーン部10を位置決めするように必要に応じて軌道6に沿って移動する。このとき無人搬送車8の停止位置をサブクレーン部14に位置決めするため、このガントリークレーン4の軌道6に沿った移動に合わせて無人搬送車8の停止位置を変える必要がある。また、ガントリークレーン4は、海の波によって揺れ動くコンテナ船3に対しても正しく位置決めするためにコンテナ船3の揺れに応じてその停止位置を微調整する。このときサブクレーン部14のスプレッダビーム15が微妙(例えば10〜100cmの範囲)に移動するため、コンテナCを無人搬送車8の載置面8aにて受け取りできるようにその微妙な移動に合わせて無人搬送車8の停止位置を変える必要もある。
【0027】
無人搬送車8は車輪16を走行駆動させてガントリークレーン4の脚部4a間の真下まで移動し、サブクレーン部14のスプレッダビーム15の荷役作業ポイントに位置決めするように停止する。このガントリークレーン4と無人搬送車8との位置決めのため両者の相対位置を検出するために、本実施形態では位置検出装置20を採用している。位置検出装置20は、第1移動体である無人搬送車8に設けられた位置割り出し装置21と、第2移動体であるガントリークレーン4の脚部4aのビーム4dにその長手方向(横方向)3箇所の位置にそれぞれ取着された3つの反射部22,23,24とからなる。位置割り出し装置21は、各反射部22〜24にスキャニングする光ビームとしてレーザー光を出射するとともに各反射部22〜24で反射した反射光を順次受光して各反射部22〜24の位置する方位角を検出する。そして、各方位角のデータを加工して得られる判定値に基づき無人搬送車(自車)8とガントリークレーン4との相対位置を検出し、その位置検出結果に基づき無人搬送車8を規定の位置(正規の停止位置)に位置決め停止させる。
【0028】
図3は、位置検出装置及び無人搬送車の走行駆動系の概略構成を示す。
無人搬送車8に装備された位置割り出し装置21は、被検出媒体としてレーザー光を出射するレーザースキャナ装置25と、反射部22(23,24)にて反射したレーザー光を受光して方位角を検出する測角センサ(角度計測センサ)26とを備えている。レーザースキャナ装置25は、出射手段及び光出射手段としてのレーザー発生器27と、ポリゴンミラー28を電動モータ29の動力によりギヤボックス30を介して回転駆動させる出射角制御装置31とからなる。
【0029】
ポリゴンミラー28は6枚のミラー28aが六角筒の各外面に貼られており、レーザー発生器27は、ポリゴンミラー28へ常に一定の方向から光を照射するように配置されている。ポリゴンミラー28が回転することでミラー28aの反射面の角度が連続的に変化することで、レーザー発生器27から出射されミラー28aにて反射したレーザー光は、ポリゴンミラー28が60度回転する毎に1回スキャニングされる。そして、ポリゴンミラー28が60度回転する毎に反射面となるミラー28aが切り替わるこの周期でレーザー光が繰り返しスキャニングされる。また、電動モータ29にはその回転角を検出するエンコーダ(ロータリエンコーダ)32が備えられ、エンコーダ32の検出信号に基づきレーザー光の出射角度が検出される。また、無人搬送車8が停止位置から少し(例えば20m)手前にある位置からでもレーザー光が3つの反射部22〜24のすべてに照射されるようスキャニング範囲が設定されている。反射部22〜24は入射光をその入射方向と平行な方向に反射するように構成されている。この反射部22〜24の詳しい構造については後述する。
【0030】
測角センサ26は、受光したレーザー光の入射角度(受光角度)を検出するもので、入射角度0°となるその受光部の基準線(軸線)が水平面上で車体8bの側面と垂直になるよう組み付けられている。このため測角センサ26は、入射したレーザー光を反射させた反射部22〜24の位置する方位角を検出するようになる。ここで、方位角を正確に検出するためには、測角センサ26の基準線が車体8bの側面と正確に垂直になるように測角センサ26の組付角精度を高める必要があるが、本実施形態では組付角精度が低くても必要な位置検出精度が得られるように位置検出処理内容で工夫している。なお、測角センサは上記構成の他、ポリゴンミラー28の回転に同期して光出射方向に受光面を向けるように角度調整される受光器(例えば光電管)と、その受光器の受光角度を検出するエンコーダ32とから構成することもできる。この場合、受光器の光検知時にエンコーダ32から出力される信号値から決まる受光角度が方位角とされる。
【0031】
コントローラ33は、測角センサ26、レーザー発生器27、電動モータ29、エンコーダ32、磁気センサ34及びモータ駆動回路35,36と電気的に接続されている。コントローラ33は、磁気センサ34が被検知プレート9(図1参照)を検知した検知結果に応じてモータ駆動回路35を介して操舵用モータ37を駆動制御するとともに、地上コントローラ(図示せず)からの指令に従って走行駆動手段としての走行用モータ38を駆動制御する。コントローラ33は、演算手段及び判定手段としてのマイコン40を内蔵し、さらにマイコン40はメモリ41を備えている。マイコン40は無人搬送車8が指定されたガントリークレーン4に近づくと、測角センサ26から入力した方位角データを用いた演算結果に従い、走行用モータ38を減速及び停止させる速度制御をし、無人搬送車8をガントリークレーン4に位置決め停止させる。なお、コントローラ33及びモータ駆動回路36により走行制御手段が構成される。
【0032】
図4は、光を入射方向と平行な方向に反射させる反射部を示す。反射部22(23,24)の構成は同図(a)〜(c)の構造を採用することができる。同図(a)に示す反射部22は、多数の凹状の四角錐面45aが裏面一面に多数形成された透明樹脂プレート45でできており、同図に示すように透明樹脂プレート45の表面から入射した入射光は四角錐面45aの異なる面に2回反射して入射方向と平行な方向に反射して出射する。また、同図(b)に示す反射部22は、透明プレート46の内部に多数の透明樹脂ビーズ47が充填されており、ビーズ47内に入射した光はその内部で反射して入射光と平行な方向に反射して出射する。さらに同図(c)に示す反射部22は、半円筒板48からなり、入射光は半円筒面48aに当たると入射方向と平行な方向に反射する。この場合、測角センサ26の受光部と反射部22〜24とが共に同一水平面上(同一高さ)にない場合は、半円筒板48ではなく反射面を半球面状とした半球板とすることが望ましい。なお、各反射部22〜24はコントラストの違いで光の反射量を異ならせる構成でもよく、例えばビーム4dの配色に対し明るいコントラストとなる例えば白色の半円筒板又は半球板を用いることもできる。
【0033】
図1は、位置検出方法を説明する模式図である。
3つの反射部22〜24は、ガントリークレーン4のビーム4dの側面においてその進行方向に間隔L(例えばL=5〜10mの範囲内の値)の等間隔に配置されている。反射部22〜24は、無人搬送車8がガントリークレーン4に対し規定の位置決め位置(停止位置)にあるときに測角センサ26の真正面となる位置に1つと、その進行方向両側に等距離となる位置(対称位置)に1つずつ配置されている。すなわち、中央の反射部23は、水平面上において測角センサ26の受光部における軌道方向(同図における左右方向)と直交する垂線の延長線上の位置に配置されている。
【0034】
位置割り出し装置21を構成するマイコン40は、図3に示すようにスキャニング周期毎に測角センサ26から各反射部22〜24の方位角のデータ(信号値)を入力する。ここで、図1において、各反射部22〜24の位置(中心点)を点A,B,Cとおき、受光点をOとおく。点A,B,Cの方位角a°,b°,c°とすると、マイコン40は、各方位角a°,b°,c°のデータから反射部22,23および反射部23,24のこれら2組の方位角(a°,b°),(b°,c°)の差をそれぞれ計算して角度差α,βを計算する。同図では、∠AOBと∠BOCがそれぞれ角度差α,βとなり、角度差α=(a−b)°,β=(b−c)°として求まる。
【0035】
図1では、無人搬送車8の実線で示された位置が正規の停止位置であり、このとき角度差α,βは等しくなる(α=β)。そして、本実施形態では、この角度差αとβのさらに差をとって、γ(=|α−β|)を演算し、このγ値に基づいてガントリークレーン4に対する自車(無人搬送車8)の相対位置を検出する。
【0036】
メモリ41には、図2にグラフで示すマップデータDが記憶されている。このマップデータDは、移動体の位置(相対位置)と、角度差の差γとの関係を示すものである。同図のグラフにおいて、横軸が移動体の位置Yであり、縦軸が角度差の差γとなっている。ここで、移動体の位置Yとは、ガントリークレーン4に対する自車(無人搬送車8)の位置(相対位置)を示しており、無人搬送車8が目標点とする正規の停止位置までの位置ずれ量に相当する。角度差の差γと位置Yはほぼ比例関係にあり、角度差の差γを基にマップデータDを参照することで正規の停止位置までの位置(距離)Yを検出することが可能である。角度差の差γが零になると無人搬送車8が正規の停止位置に達したとが検出される。
【0037】
このマップデータDは、無人搬送車8とガントリークレーン4のビーム4dとの距離Xに応じてγ値とY値の関係が異なるので、メモリ41には無人搬送車8のレーンに応じたマップデータDが記憶されている。ここで、距離Xは、詳細には無人搬送車8の車体8bの側面における測角センサ26の受光点と、ビーム4dの側面に取着された反射部の反射面との軌道と直交する方向における距離であり、軌道6,7が平行であることからこの値Xは既知の値となる。この距離Xは、本実施形態では、反射部22〜24が取着された脚部4aに一番近い第1レーンの無人搬送車8で例えば約5m、一番遠い第4レーンの無人搬送車8で例えば約20mである。なお、γ値とY値との間にはほぼ比例関係があることから、メモリ41からマップデータDを廃止し、γ値をそのまま位置のデータとして用いることもできる。
【0038】
また、マイコン40は、3つの反射部22〜24のうち1つの反射部からの反射光が検知されなくなっても残り2つの反射部からの反射光を検知することで1つの角度差を求め、その1つの角度差に基づきガントリークレーン4に対する自車の位置を検出する。1回のスキャニングでどの反射部が検知されなかったかは、方位角の過去のデータと今回のデータとの比較から特定されるので、1つの角度差がどの2つの反射部からの反射光の検知によるものかが特定され、その1つの角度差からでも位置検出が可能となっている。そのためのマップデータ(図示せず)も3つの反射部22〜24のうち検知される1組の方位角の差から求まる角度差と位置の関係を示す内容のものが3つ記憶されている。
【0039】
次に、本実施形態における位置検出装置の作用について説明する。
無人搬送車8は、地上コントローラからの指令に従い指示されたガントリークレーン4の荷役作業ポイントまで走行する。指示されたガントリークレーン4に近づくと、無人搬送車8ではコントローラ33が位置割り出し装置21を作動させる。位置割り出し装置21からは一定周期でレーザー光がスキャニングされ、ガントリークレーン4の反射部22〜24にて順次反射した反射光が測角センサ26に受光される。こうして無人搬送車8がガントリークレーン4へ接近するときは、測角センサ26によりその時々の各反射部22〜24の方位角a°,b°,c°が検出される。
【0040】
マイコン40は、測角センサ26から各反射部22〜24の方位角データを入力し、各方位角の2組の差をとってα,βを演算する。さらにマイコン40はαとβの差の絶対値をとり値γ(=|α−β|)を計算する。このγ値を所定のスキャニング周期毎に繰り返し検出しながら、γ値を得る度にマップデータDを参照してガントリークレーン4に対する自車の位置Yを求める。例えば無人搬送車8が停止位置の手前所定距離の位置に達したことを位置Yの値からマイコン40が認識すると、マイコン40はモータ駆動回路36を介して走行用モータ38を所定の速度勾配で減速させる。そして、無人搬送車8が停止位置に達したことを位置Yの値からマイコン40が認識すると、マイコン40はモータ駆動回路36を介して走行用モータ38の駆動を停止させる。そしてマイコン40は位置Yの値を基に自車が正規の停止位置に停止できたか否かを判断するとともに、中央の反射部23からの反射光を検知して得られた方位角b°が車体8bの側面と垂直な方位を指す0°であるか否かを判断する。こうしてマイコン40は無人搬送車8が正規の停止位置に停止できたことを二重に確認する。
【0041】
ここで、γ値を求めるに当たり、方位角a°,b°,c°の差をとるため、測角センサ26の車体8bに対する組付角に多少のずれがあっても、その組付角のずれに起因して方位角a°,b°,c°に含まれるそのずれ分の値はキャンセルされる。従って、測角センサ26が車体8bに組付角が多少ずれて組付けられていても、γ値にはそのずれ分が含まれないので、位置Yは正確に求められる。
【0042】
また、図1に示すように無人搬送車8(鎖線)が同図における矢印線のように蛇行走行しても、γ値を求めるに当たり、方位角a°,b°,c°の差をとるため、蛇行による車体8bの姿勢変化に起因して方位角a°,b°,c°に含まれるそのずれ分の値はキャンセルされる。このため、γ値にはそのずれ分が含まれないので、無人搬送車8がたとえ蛇行走行しても位置Yは正確に求められる。従って、無人搬送車8は、ガントリークレーン4のスプレッダビーム15に位置決めされた荷役作業ポイント(正規の停止位置)に正確に停止できる。
【0043】
無人搬送車8の停止後、正規の停止位置に停止できたことを確認して仮にずれていたときは、レーザー光を停車状態で再度スキャニングして各反射部22〜24の方位角を取得するとともに角度差の差γを求め、差γに基づき停止位置からどれくらいずれたかその位置Yを求める。そして無人搬送車8はその位置Yのずれを無くす方向に移動して正規の停止位置に停止し直す。
【0044】
以上詳述したように本実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(1)各反射部22〜24にレーザー光をスキャンしてその反射光を検知して得られた各反射部22〜24の位置する方位角の差をとって得られる2つの角度差α,βのさらに差をとったγ値を用いて位置検出する構成である。よって、測角センサ26により検出された方位角に含まれる測角センサ26の組付角のずれに起因するずれ分の値が方位角の差をとることでキャンセルされるので、測角センサ26を車体8bに組付ける際の組付角の精度はさほど要求されない。従って、測角センサ26の組付けの手間がかからなくなる。
【0045】
(2)さらに無人搬送車8が蛇行走行しても、その蛇行走行による車体姿勢のずれに起因して方位角に含まれるそのずれ分の値が、方位角の差をとることでキャンセルされる。従って、無人搬送車8が蛇行走行しても、ガントリークレーン4に対する自車の位置を正確に検出することができる。その結果、無人搬送車8はガントリークレーン4に対して正規の停止位置に停止できる。
【0046】
(3) ガントリークレーン4に3つの反射部22〜24を設けたことから、仮に何か障害物が横切るなどしてそのうち1つの反射部からの反射光が検知されなくなっても残り2つの反射部からの反射光を検知することで1つの角度差は求まる。そして、その1つの角度差から無人搬送車8はガントリークレーン4に対する自車の位置を検出するので、仮に何か障害物が横切るなどしてそのうち1つの反射部からの反射光が検知されなくなっても、自車の位置を検出できる。
【0047】
(4)無人搬送車8の停車時は、3つの反射部22〜24のうち中央の反射部23からの反射光を検知してその方位角をみることで、無人搬送車8が正規の停止位置に停止できたかどうかを判定する。このため、γ値から得られた位置Yが零になったところで停止させた無人搬送車8が正規の停止位置に停止できたことを再確認できる。
【0048】
(5)角度差α,βのさらに差をとったγ値は、無人搬送車8が正規の停止位置にあるときに零をとり、正規の停止位置までのずれ量が多いほどほぼ比例して零から離れた値をとることから、正規の停止位置までの自車のずれ量をγ値からほぼ正確に知ることができる。
【0049】
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
○ 図8に示すように、ストックヤードに配備された門型走行式クレーン(例えばRTG又はRMG)50と無人搬送車8との間で位置決めする構成において位置検出装置を採用することもできる。門型走行式クレーン50は門型を形作る脚部50aとビーム50bとを有し、ビーム50bの下面に沿ってクレーン部51が移動可能に配備されている。クレーン部51はスプレッダビーム51aによりコンテナCを吊り上げてストック部と無人搬送車8との間で荷取り又は荷積みの荷役作業を行う。門型走行式クレーン50の脚部50aには無人搬送車8と対面する側面に進行方向に等間隔に3つの反射部22〜24(図1と同様)が配置され、各無人搬送車8は位置割り出し装置21(図1と同様)を備える。門型走行式クレーン50は例えば特殊形状のコンテナCの移載時には停止位置が変更される場合もあり、このような場合、無人搬送車8を門型走行式クレーン50の移載作業位置に位置決めして停車させることができる。この場合、前記実施形態における効果(1)〜(5)が同様に得られる。
【0050】
○ 前記実施形態とは逆に、第1移動体をガントリークレーン4とし、第2移動体を無人搬送車8としてもよい。この場合、ガントリークレーン4に設けられた位置割り出し装置21が、無人搬送車8に設けられた各反射部22〜24の方位角を検出するとともに、方位角の差をとって求めた角度差のさらに差をとってγ値を求め、さらにγ値を基に位置Yを求める。そして位置Yを基にガントリークレーン4を無人搬送車8に正規の停止位置に停止させる。もちろん、ガントリークレーン4を基準に無人搬送車8に位置合わせさせる場合は、γ値又は位置Yのデータを地上制御局に送信し、地上制御局から無人搬送車8に通信で正規の停止位置まで誘導する指令を出して、無人搬送車8を正規の停止位置に停止させるようにする。これらの構成によれば、無人搬送車8の台数に比べ台数の少ないガントリークレーン4側に位置割り出し装置21が組み付けられ、無人搬送車8側は反射部22〜24のみ組付ければ済む。よって、コストのかかる位置割り出し装置21の数が少なく済み、システム全体として位置検出装置にかかる費用を安価に抑えることができる。また、第2移動体はガントリークレーン4や無人搬送車に限定されるものではなく、無人搬送車以外の無人車や、ガントリークレーン以外の有人車であってもよい。さらに第1移動体は搬送車に限定されずまた無人車にも限定されず、また停止制御を自動制御で行う有人車であってもよい。
【0051】
○ レーザー光を使用したが、反射を利用して方位角を検出できるその他の被検出媒体を採用することができる。レーザー光以外の光であってもよい。また、光以外の電磁波を用いてもよく、例えばミリ波を用いることもできる。さらに方位角の検出が可能であれば指向性の高い音波を用いることもできる。
【0052】
○ 反射部は3つに限定されない。反射部は例えば2つでもよい。反射部が2つあれば方位角の差をとって角度差は求めることができる。よって、測角センサ26の組付角のずれや無人搬送車8の蛇行時の車体姿勢のずれに起因して方位角に含まれるそのずれ分の値が、方位角の差をとることでキャンセルされるので、前記実施形態の効果(1),(2)が得られる。さらに反射部は4つ又は5つ以上であってもよい。例えば4つの反射部を、無人搬送車8が正規の停止位置にあるときに測角センサ26の真正面となるビーム4d上の位置を中心にその進行方向両側に対称となるよう2つずつ配置し、その対称中心を挟む2組の反射部ごとに方位角の差を求める。そして、この2つの角度差のさらに差をとったγ値に基づいて位置検出する構成とする。この場合も、無人搬送車が正規の停止位置にあるときは、この差の値γが零となるとともにそのγ値から位置決め位置までのずれ量を知ることができる。
【0053】
○ 無人搬送車間の位置決めに位置検出装置を採用することもできる。つまり、第1及び第2移動体をともに無人搬送車8,8とする。この場合、1台の無人搬送車8に位置割り出し装置21と各反射部22〜24を共に設け、位置を合わせる側の無人搬送車(第1移動体)8は位置割り出し装置21により相手側の無人搬送車(第2移動体)8の反射部22〜24からの反射光を検知して位置検出する。
【0054】
○ 位置決めする規定の位置は停止位置に限定されない。例えば第1移動体又は第2移動体の減速開始位置であってもよい。
以下、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を記載する。
【0055】
(1)請求項1又は2において、前記第2移動体には前記反射部が3つ以上設けられており、前記演算手段は、前記測角センサが検出した3つ以上の方位角から2つの角度差を求めるとともに該2つの角度差のさらに差を求め、該差に基づいて位置を判断することを特徴とする。
【0056】
(2)請求項3又は技術的思想(1)において、前記反射部は、前記第1移動体と前記第2移動体が規定の位置に位置決めされたときに前記測角センサの真正面となる位置に1つと、その進行方向両側に等距離となる位置に1つずつ配置されている。なお、「測角センサの真正面となる位置」とは、測角センサの受光部(被検出媒体が光の場合)における走行経路方向と直交する垂線の延長線上の位置に当たる。
【0057】
(3)請求項1又は2において、前記第2移動体には前記反射部が3つ以上設けられている。この発明によれば、仮に障害物が横切るなどして3つ以上の反射部のうち1つにて反射されるはずの被検出媒体が検知されなくなっても残り2つ以上の反射部にて反射された被検出媒体を検知することで少なくとも1つの角度差は求まる。よって、その角度差から位置検出をすることができる。
【0058】
(4)請求項1〜5及び技術的思想(1)〜(3)のいずれか一項において、前記第1移動体は無人搬送車である。この構成によれば、無人搬送車を第2移動体に対し位置決めする場合、位置検出のために用いられる装置類の車体への組み付けが簡単になるとともに、無人搬送車が蛇行走行しても位置検出精度がさほど低下しない。
【0059】
(5)請求項1〜6及び技術的思想(1)〜(4)のいずれか一項に記載の位置検出装置における平行に延びる走行経路上をそれぞれ走行する前記第1移動体と前記第2移動体とを備えた搬送システムにおいて、請求項1〜6及び技術的思想(1)〜(4)のいずれか一項に記載の前記出射手段、前記測角センサ及び前記演算手段を備えた第1移動体と、請求項1〜6及び技術的思想(1)〜(4)のいずれか一項に記載の前記複数の反射部が設けられた第2移動体とを備え、前記第1移動体と第2移動体のうち少なくとも一方には前記演算手段により割り出された検出位置に基づき自車を当該両移動体が規定の位置に位置決めされて停止するように走行制御する走行制御手段を備えている。なお、走行制御手段とは、前記実施形態ではマイコン40,モータ駆動回路36及び走行用モータ38により構成される。
【0060】
【発明の効果】
本発明によれば、測角センサにより検出された方位角の差をとって得られた角度差に基づく位置検出なので、位置合わせの対象となる移動体間の相対位置を比較的簡単な構成で検出でき、しかも位置検出に用いられるセンサ等の装置類の組付精度がさほど要求されない。
【図面の簡単な説明】
【図1】2台の移動体間における位置検出方法を説明する模式平面図。
【図2】位置検出用のマップデータを示すデータ図。
【図3】位置検出装置及び無人搬送車の走行駆動系を示す概略構成図。
【図4】3種類の反射部を示し、(a),(b)は平面図、(c)は斜視図。
【図5】ガントリークレーンと無人搬送車を示す側面図。
【図6】ガントリークレーンと無人搬送車を示す正面図。
【図7】ガントリークレーンと無人搬送車を示す平面図。
【図8】別例における門型走行式クレーンと無人搬送車を示す正面図。
【符号の説明】
4…ガントリークレーン、6…走行経路としての軌道、7…走行経路としての軌道、8…無人搬送車、8b…車体、20…位置検出装置、21…位置割り出し装置、22〜24…反射部、26…測角センサ、27…出射手段及び光出射手段としてのレーザー発生器、28…ポリゴンミラー、31…出射角制御装置、33…走行制御手段を構成するコントローラ、36…走行制御手段を構成するモータ駆動回路、38…走行駆動手段としての走行用モータ、40…演算手段及び判定手段としてのマイコン、41…メモリ、α,β…角度差、γ…角度差の差、Y…位置。
【発明の属する技術分野】
本発明は、異なる軌道上を走行する第1移動体と第2移動体との相対位置を検出する移動体の位置検出装置及び無人搬送車に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、移動体間で例えば荷物の移載をするときには、第1移動体を第2移動体に対し荷物の移載が可能な位置に位置決め停止させる。通常、荷物の移載が行われる区域では各移動体のそれぞれの走行経路(軌道)は平行となっている。ところで、第2移動体の停止位置がその都度異なる場合は、第1移動体が床面や地面などに固定された停止マークを検知して停止する方法では対応できないため、第1移動体は第2移動体に対する自車の位置(相対位置)を検出する必要がある。
【0003】
例えば特許文献1には、レーザースキャナー及び現在位置算出部が無人搬送車に備えられ、レーザースキャナーが3枚以上の反射板を認識し、反射板の角度と距離のデータを得て、三角測量の原理で現在位置を算出して無人搬送車を誘導するシステムが開示されている。この三角測量で位置検出する原理を応用し、無人搬送車に距離と角度を検出できる位置計測センサを設け、移載相手の移動体に複数の反射板を取り付ける構成が考えられる。この方法では、移載相手の移動体に取り付けられた反射板からの反射光を検出することで、反射板までの距離と角度(方位角)とを計測し、三角測量の原理で移載相手の移動体に対する無人搬送車の現在位置を検出することもできる。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−56829号公報(第3−4頁、第1−6図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、位置計測センサが内蔵する距離計測用の測長装置は、比較的構造が複雑でセンサそのものが複雑構造かつコスト高になるという問題があった。また、測長装置は温度変化に測長結果が影響され易い温度特性をもっており、温度特性の補正作業が面倒であるという問題もあった。このため、例えば平行に延びる軌道上を各々走行する移動体間で位置を合わせる位置検出を、複雑構造で高価な測長機能をもつセンサではなく、もっと構造が簡素でかつ安価なセンサを用いて行いたいという要望があった。
【0006】
さらに、位置計測センサによる位置検出精度を高めるには、角度(方位角)が正確に計測される必要があるため、無人搬送車(第1移動体)の車体への位置計測センサの組付け角の精度を高くする必要があり、位置計測センサの組み付けに手間がかかることになる。なお、無人搬送車は例えば地面に敷設された誘導線(軌道)を検知しながら操舵を制御する構成であるため、比較的蛇行走行となり易い。このため、第1移動体が例えば無人搬送車のように蛇行走行し易い場合は、計測センサの計測結果の角度に蛇行による車体の微小変化に起因する角度のずれが含まれてしまう。よって、これが原因で反射板の角度(方位角)の計測精度が低下し、第2移動体に対する自車の位置の検出精度が低くなることも心配される。
【0007】
本発明の目的は、位置合わせの対象となる移動体間の相対位置を比較的簡単な構成で検出でき、しかも位置検出に用いられるセンサ等の装置類の組付精度がさほど要求されない移動体の位置検出装置及び無人搬送車を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明における位置検出装置では、互いに平行に延びる走行経路をそれぞれ走行する第1移動体と第2移動体との走行経路方向における相対位置を検出する。第1移動体に設けられた出射手段は、電磁波又は音波からなる被検出媒体を出射する。第2移動体に設けられた複数の反射部は、前記被検出媒体を入射方向と平行な方向に反射させる。第1移動体に設けられた測角センサは、前記各反射部にて反射した被検出媒体を検知して前記各反射部の位置する方位角を検出する。第1移動体に設けられた演算手段は、前記測角センサが検出した前記各方位角から少なくとも1組の角度差を求めて該角度差に基づき第1移動体と第2移動体間の相対位置を割り出す。なお、走行経路は、移動体の移動経路全域で平行である必要はなく、少なくとも位置検出が行われる区域において平行であれば足りる。
【0009】
この発明によれば、第1移動体に設けられた出射手段から出射された電磁波又は音波からなる被検出媒体は、第2移動体に設けられた複数の反射部にて入射方向と平行な方向に反射し、第1移動体に設けられた測角センサにより検知される。この測角センサは各反射部にて反射された被検出媒体を検知することで、各反射部の位置する方位角を検出する。さらに第1移動体に設けられた演算手段は、測角センサが検出した各反射部の方位角から少なくとも1組の角度差を求めて該角度差に基づき第1移動体と第2移動体間の相対位置を割り出す。このとき、各移動体の走行経路が平行であって、測角センサと各反射部との走行経路と直交する方向における距離(間隔)が既知であることから、位置検出には距離を計測しなくとも角度だけの情報で足りる。
【0010】
ここで、方位角の差をとった角度差に基づき位置検出を行う構成であるので、第1移動体に対する測角センサの組付角のずれに起因して方位角に含まれるそのずれ分の値は、方位角の差をとることでキャンセルされるため、測角センサの組付角の多少のずれは許容される。従って、測角センサを第1移動体に組み付ける際の手間がさほどかからなくなる。また、第1移動体が例えば蛇行走行するような場合であっても、第1移動体の蛇行による姿勢のずれに起因して方位角に含まれるそのずれ分の値が、方位角の差をとることでキャンセルされるため、両移動体間の相対位置をより正確に検出することが可能となる。
【0011】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の移動体の位置検出装置において、前記被検出媒体は光ビームであり、前記出射手段は光ビームを前記各反射部に出射する光出射手段である。前記測角センサは、前記光出射手段から出射され各反射部にて反射した光ビームを検知して前記各反射部の位置する方位角を検出することを要旨とする。
【0012】
この発明によれば、光出射手段からは被検出媒体として光ビームが各反射部に出射され、反射部(光反射部)にて入射方向と平行な方向に反射された光ビームが、測角センサにより検知され、測角センサは各反射部の方位角を検出する。そして、演算手段は、測角センサが検出した各反射部の方位角の角度差を求めて該角度差に基づき第1移動体と第2移動体との相対位置を割り出す。被検出媒体として光ビームを用いていることから、音波などに比べ散乱等の悪影響が少なく比較的高い位置検出精度が得られる。
【0013】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の移動体の位置検出装置において、前記第2移動体には前記反射部が3つ以上設けられており、前記演算手段は、前記測角センサが検出した3つ以上の方位角から2つの角度差を求めるとともに該2つの角度差のさらに差を求め、該差に基づいて第1移動体と第2移動体との相対位置を割り出すものであり、前記各反射部は、前記第1移動体と前記第2移動体が規定の位置に位置決めされたときに前記差が零となるように位置設定されていることを要旨とする。
【0014】
この発明によれば、第2移動体に反射部が3つ以上設けられていることから、演算手段は、測角センサが検出した3つ以上の方位角から2組の差をとって2つの角度差を求めるとともにこの2つの角度差のさらに差を求める。各反射部は、第1移動体と第2移動体が規定の位置に位置決めされたときにこの差が零となる位置に配置されているため、演算手段は、この差が零になったときに両移動体が規定の位置に位置決めされたと判断する。このとき角度差のさらに差をとることで、この差の値(ずれ量が多いほど零から離れた値をとる値)から両移動体が規定の位置(零値)に位置決めされるまでのずれ量を知り易くなる。
【0015】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の移動体の位置検出装置において、前記第2移動体には前記反射部が3つ以上設けられており、1つの反射部から反射した被検出媒体が検知されなくなっても残りの2つ以上の反射部から反射された被検出媒体を検知することで少なくとも1つの角度差を求め、該角度差に基づき第1移動体と第2移動体との相対位置を検出することを要旨とする。
【0016】
この発明によれば、第2移動体に反射部が3つ以上設けられていることから、仮に何か障害物が横切るなどして1つの反射部から反射した被検出媒体が検知されなくなっても残り2つ以上の反射部から反射された被検出媒体を検知することで少なくとも1つの角度差は求まるので、その角度差から両移動体間の相対位置を検出することが可能となる。
【0017】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の移動体の位置検出装置において、前記反射部のうち一つにて反射した被検出媒体を検知して、前記第1移動体と前記第2移動体が規定の位置に位置決めされて停止したことを確認する判定手段を備えている。
【0018】
この発明によれば、判定手段により、反射部のうち一つにて反射した被検出媒体を検知して、第1移動体と第2移動体が規定の位置に位置決めされて停止したことを確認できる。
【0019】
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか一項に記載の移動体の位置検出装置における第1移動体である無人搬送車であって、この無人搬送車は、請求項1〜5のいずれか一項に記載の前記出射手段、前記測角センサ及び前記演算手段を備えている。
【0020】
この発明によれば、出射手段、測角センサ及び演算手段を備えた無人搬送車により、請求項1〜6のいずれか一項に記載の発明と同様の作用効果を得ることができる。
【0021】
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の無人搬送車であって、前記演算手段により割り出された相対位置に基づき自車を第2移動体に対し規定の位置に位置決めして停止させるように走行駆動手段を制御する走行制御手段を備えている。
【0022】
この発明によれば、無人搬送車は、演算手段により割り出された相対位置に基づき走行制御手段により走行駆動手段が制御されることにより、第2移動体に対し規定の位置に位置決めされて停止する。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1〜図7に基づいて説明する。
図7は、海上輸送と陸上輸送との中継地点となるコンテナターミナルを示す模式平面図である。コンテナターミナル1は、岸壁2のエプロン2aとコンテナ船3との間でコンテナCを荷降し又は荷積みする複数基(同図では2基)のガントリークレーン4を備える。このガントリークレーン4の荷降し又は荷積みエリアに隣接してストックヤード(コンテナヤード)5が配置され、コンテナCはこのストックヤード5に一時保管される。複数基のガントリークレーン4,4は、岸壁2のエプロン2aに敷設された軌道(レール)6に沿って移動可能に設けられている。ガントリークレーン4,4とストックヤード5との間には、ガントリークレーン4,4のコンテナCの受渡し又は受取りポイントと、ストックヤード5の各列(同図では1列のみ図示)の受取り又は受渡しポイントとを繋いだ周回状の軌道7(一部のみ図示)が複数本敷設されている。各軌道7はガントリークレーン4,4の荷役作業エリアとなるエプロン2aの路面上に軌道6と平行に4本敷設されている。各軌道7上にはコンテナCを搬送する複数台の無人搬送車(無人走行式トレーラー)8が走行するようになっている。
【0024】
軌道7は例えば磁気テープ等の誘導線を路面上に敷設することで構成されている。軌道7には被検知プレート9が経路に沿って点在するように配置されており、無人搬送車8は被検知プレート9を検知することで各種位置情報を入手する。なお、軌道7は、誘導線を有する構成に限らず、被検知プレート9が経路に沿って点在するだけの軌道であってもよい。この場合、無人搬送車8は、被検知プレート9を間欠的に検知して経路に沿うように軌道修正(補正)しながら走行する。もちろん軌道7はレールであっても構わない。
【0025】
図6に示すように、ガントリークレーン4,4は、自立走行可能な一対(4本)の脚部4aと、脚部4aの上端で前後(図6における左右)に延出するとともに途中で折れ曲がり可能なブーム4bとを備える。ブーム4bの前方延出部分下面にはメインクレーン部(以下クレーン部という)10が前後方向に移動可能に装備されている。クレーン部10は、運転室11とワイヤロープ12に吊された状態で昇降可能なスプレッダビーム13とを備え、ガントリークレーン4とコンテナ船3との間で荷降し又は荷積みの作業を行う。クレーン部10はブーム4bに沿った所定範囲でコンテナCを運搬し、またサブクレーン部14との間でコンテナCの受け渡しを行う。サブクレーン部14は無人搬送車8の4本のレーンを横切る方向(前後方向)にその上方を移動し、そのスプレッダビーム15をワイヤロープ12に吊して昇降させることでその下方に停車する無人搬送車8との間で、荷取り又は荷積みの荷役作業を行う。なお、スプレッダビーム13,15は4本のスプレッダ(着床ピン)を有し、これをコンテナCの上面四隅の係止穴に差し込むことでコンテナCを吊り上げるようになっている。なお、ガントリークレーン4は一つのクレーン部でコンテナ船3と無人搬送車8との間でコンテナCを搬送する構成のものでもよい。
【0026】
図5に示すように、ガントリークレーン4は各脚部4aの下端に設けられた4つの走行部4cを駆動させることにより軌道(レール)6上を走行し、コンテナ船3が停船する岸壁2に沿って移動する。ガントリークレーン4はコンテナ船3から吊り上げるコンテナCの位置又はコンテナ船3へのコンテナCの吊り下ろし位置にクレーン部10を位置決めするように必要に応じて軌道6に沿って移動する。このとき無人搬送車8の停止位置をサブクレーン部14に位置決めするため、このガントリークレーン4の軌道6に沿った移動に合わせて無人搬送車8の停止位置を変える必要がある。また、ガントリークレーン4は、海の波によって揺れ動くコンテナ船3に対しても正しく位置決めするためにコンテナ船3の揺れに応じてその停止位置を微調整する。このときサブクレーン部14のスプレッダビーム15が微妙(例えば10〜100cmの範囲)に移動するため、コンテナCを無人搬送車8の載置面8aにて受け取りできるようにその微妙な移動に合わせて無人搬送車8の停止位置を変える必要もある。
【0027】
無人搬送車8は車輪16を走行駆動させてガントリークレーン4の脚部4a間の真下まで移動し、サブクレーン部14のスプレッダビーム15の荷役作業ポイントに位置決めするように停止する。このガントリークレーン4と無人搬送車8との位置決めのため両者の相対位置を検出するために、本実施形態では位置検出装置20を採用している。位置検出装置20は、第1移動体である無人搬送車8に設けられた位置割り出し装置21と、第2移動体であるガントリークレーン4の脚部4aのビーム4dにその長手方向(横方向)3箇所の位置にそれぞれ取着された3つの反射部22,23,24とからなる。位置割り出し装置21は、各反射部22〜24にスキャニングする光ビームとしてレーザー光を出射するとともに各反射部22〜24で反射した反射光を順次受光して各反射部22〜24の位置する方位角を検出する。そして、各方位角のデータを加工して得られる判定値に基づき無人搬送車(自車)8とガントリークレーン4との相対位置を検出し、その位置検出結果に基づき無人搬送車8を規定の位置(正規の停止位置)に位置決め停止させる。
【0028】
図3は、位置検出装置及び無人搬送車の走行駆動系の概略構成を示す。
無人搬送車8に装備された位置割り出し装置21は、被検出媒体としてレーザー光を出射するレーザースキャナ装置25と、反射部22(23,24)にて反射したレーザー光を受光して方位角を検出する測角センサ(角度計測センサ)26とを備えている。レーザースキャナ装置25は、出射手段及び光出射手段としてのレーザー発生器27と、ポリゴンミラー28を電動モータ29の動力によりギヤボックス30を介して回転駆動させる出射角制御装置31とからなる。
【0029】
ポリゴンミラー28は6枚のミラー28aが六角筒の各外面に貼られており、レーザー発生器27は、ポリゴンミラー28へ常に一定の方向から光を照射するように配置されている。ポリゴンミラー28が回転することでミラー28aの反射面の角度が連続的に変化することで、レーザー発生器27から出射されミラー28aにて反射したレーザー光は、ポリゴンミラー28が60度回転する毎に1回スキャニングされる。そして、ポリゴンミラー28が60度回転する毎に反射面となるミラー28aが切り替わるこの周期でレーザー光が繰り返しスキャニングされる。また、電動モータ29にはその回転角を検出するエンコーダ(ロータリエンコーダ)32が備えられ、エンコーダ32の検出信号に基づきレーザー光の出射角度が検出される。また、無人搬送車8が停止位置から少し(例えば20m)手前にある位置からでもレーザー光が3つの反射部22〜24のすべてに照射されるようスキャニング範囲が設定されている。反射部22〜24は入射光をその入射方向と平行な方向に反射するように構成されている。この反射部22〜24の詳しい構造については後述する。
【0030】
測角センサ26は、受光したレーザー光の入射角度(受光角度)を検出するもので、入射角度0°となるその受光部の基準線(軸線)が水平面上で車体8bの側面と垂直になるよう組み付けられている。このため測角センサ26は、入射したレーザー光を反射させた反射部22〜24の位置する方位角を検出するようになる。ここで、方位角を正確に検出するためには、測角センサ26の基準線が車体8bの側面と正確に垂直になるように測角センサ26の組付角精度を高める必要があるが、本実施形態では組付角精度が低くても必要な位置検出精度が得られるように位置検出処理内容で工夫している。なお、測角センサは上記構成の他、ポリゴンミラー28の回転に同期して光出射方向に受光面を向けるように角度調整される受光器(例えば光電管)と、その受光器の受光角度を検出するエンコーダ32とから構成することもできる。この場合、受光器の光検知時にエンコーダ32から出力される信号値から決まる受光角度が方位角とされる。
【0031】
コントローラ33は、測角センサ26、レーザー発生器27、電動モータ29、エンコーダ32、磁気センサ34及びモータ駆動回路35,36と電気的に接続されている。コントローラ33は、磁気センサ34が被検知プレート9(図1参照)を検知した検知結果に応じてモータ駆動回路35を介して操舵用モータ37を駆動制御するとともに、地上コントローラ(図示せず)からの指令に従って走行駆動手段としての走行用モータ38を駆動制御する。コントローラ33は、演算手段及び判定手段としてのマイコン40を内蔵し、さらにマイコン40はメモリ41を備えている。マイコン40は無人搬送車8が指定されたガントリークレーン4に近づくと、測角センサ26から入力した方位角データを用いた演算結果に従い、走行用モータ38を減速及び停止させる速度制御をし、無人搬送車8をガントリークレーン4に位置決め停止させる。なお、コントローラ33及びモータ駆動回路36により走行制御手段が構成される。
【0032】
図4は、光を入射方向と平行な方向に反射させる反射部を示す。反射部22(23,24)の構成は同図(a)〜(c)の構造を採用することができる。同図(a)に示す反射部22は、多数の凹状の四角錐面45aが裏面一面に多数形成された透明樹脂プレート45でできており、同図に示すように透明樹脂プレート45の表面から入射した入射光は四角錐面45aの異なる面に2回反射して入射方向と平行な方向に反射して出射する。また、同図(b)に示す反射部22は、透明プレート46の内部に多数の透明樹脂ビーズ47が充填されており、ビーズ47内に入射した光はその内部で反射して入射光と平行な方向に反射して出射する。さらに同図(c)に示す反射部22は、半円筒板48からなり、入射光は半円筒面48aに当たると入射方向と平行な方向に反射する。この場合、測角センサ26の受光部と反射部22〜24とが共に同一水平面上(同一高さ)にない場合は、半円筒板48ではなく反射面を半球面状とした半球板とすることが望ましい。なお、各反射部22〜24はコントラストの違いで光の反射量を異ならせる構成でもよく、例えばビーム4dの配色に対し明るいコントラストとなる例えば白色の半円筒板又は半球板を用いることもできる。
【0033】
図1は、位置検出方法を説明する模式図である。
3つの反射部22〜24は、ガントリークレーン4のビーム4dの側面においてその進行方向に間隔L(例えばL=5〜10mの範囲内の値)の等間隔に配置されている。反射部22〜24は、無人搬送車8がガントリークレーン4に対し規定の位置決め位置(停止位置)にあるときに測角センサ26の真正面となる位置に1つと、その進行方向両側に等距離となる位置(対称位置)に1つずつ配置されている。すなわち、中央の反射部23は、水平面上において測角センサ26の受光部における軌道方向(同図における左右方向)と直交する垂線の延長線上の位置に配置されている。
【0034】
位置割り出し装置21を構成するマイコン40は、図3に示すようにスキャニング周期毎に測角センサ26から各反射部22〜24の方位角のデータ(信号値)を入力する。ここで、図1において、各反射部22〜24の位置(中心点)を点A,B,Cとおき、受光点をOとおく。点A,B,Cの方位角a°,b°,c°とすると、マイコン40は、各方位角a°,b°,c°のデータから反射部22,23および反射部23,24のこれら2組の方位角(a°,b°),(b°,c°)の差をそれぞれ計算して角度差α,βを計算する。同図では、∠AOBと∠BOCがそれぞれ角度差α,βとなり、角度差α=(a−b)°,β=(b−c)°として求まる。
【0035】
図1では、無人搬送車8の実線で示された位置が正規の停止位置であり、このとき角度差α,βは等しくなる(α=β)。そして、本実施形態では、この角度差αとβのさらに差をとって、γ(=|α−β|)を演算し、このγ値に基づいてガントリークレーン4に対する自車(無人搬送車8)の相対位置を検出する。
【0036】
メモリ41には、図2にグラフで示すマップデータDが記憶されている。このマップデータDは、移動体の位置(相対位置)と、角度差の差γとの関係を示すものである。同図のグラフにおいて、横軸が移動体の位置Yであり、縦軸が角度差の差γとなっている。ここで、移動体の位置Yとは、ガントリークレーン4に対する自車(無人搬送車8)の位置(相対位置)を示しており、無人搬送車8が目標点とする正規の停止位置までの位置ずれ量に相当する。角度差の差γと位置Yはほぼ比例関係にあり、角度差の差γを基にマップデータDを参照することで正規の停止位置までの位置(距離)Yを検出することが可能である。角度差の差γが零になると無人搬送車8が正規の停止位置に達したとが検出される。
【0037】
このマップデータDは、無人搬送車8とガントリークレーン4のビーム4dとの距離Xに応じてγ値とY値の関係が異なるので、メモリ41には無人搬送車8のレーンに応じたマップデータDが記憶されている。ここで、距離Xは、詳細には無人搬送車8の車体8bの側面における測角センサ26の受光点と、ビーム4dの側面に取着された反射部の反射面との軌道と直交する方向における距離であり、軌道6,7が平行であることからこの値Xは既知の値となる。この距離Xは、本実施形態では、反射部22〜24が取着された脚部4aに一番近い第1レーンの無人搬送車8で例えば約5m、一番遠い第4レーンの無人搬送車8で例えば約20mである。なお、γ値とY値との間にはほぼ比例関係があることから、メモリ41からマップデータDを廃止し、γ値をそのまま位置のデータとして用いることもできる。
【0038】
また、マイコン40は、3つの反射部22〜24のうち1つの反射部からの反射光が検知されなくなっても残り2つの反射部からの反射光を検知することで1つの角度差を求め、その1つの角度差に基づきガントリークレーン4に対する自車の位置を検出する。1回のスキャニングでどの反射部が検知されなかったかは、方位角の過去のデータと今回のデータとの比較から特定されるので、1つの角度差がどの2つの反射部からの反射光の検知によるものかが特定され、その1つの角度差からでも位置検出が可能となっている。そのためのマップデータ(図示せず)も3つの反射部22〜24のうち検知される1組の方位角の差から求まる角度差と位置の関係を示す内容のものが3つ記憶されている。
【0039】
次に、本実施形態における位置検出装置の作用について説明する。
無人搬送車8は、地上コントローラからの指令に従い指示されたガントリークレーン4の荷役作業ポイントまで走行する。指示されたガントリークレーン4に近づくと、無人搬送車8ではコントローラ33が位置割り出し装置21を作動させる。位置割り出し装置21からは一定周期でレーザー光がスキャニングされ、ガントリークレーン4の反射部22〜24にて順次反射した反射光が測角センサ26に受光される。こうして無人搬送車8がガントリークレーン4へ接近するときは、測角センサ26によりその時々の各反射部22〜24の方位角a°,b°,c°が検出される。
【0040】
マイコン40は、測角センサ26から各反射部22〜24の方位角データを入力し、各方位角の2組の差をとってα,βを演算する。さらにマイコン40はαとβの差の絶対値をとり値γ(=|α−β|)を計算する。このγ値を所定のスキャニング周期毎に繰り返し検出しながら、γ値を得る度にマップデータDを参照してガントリークレーン4に対する自車の位置Yを求める。例えば無人搬送車8が停止位置の手前所定距離の位置に達したことを位置Yの値からマイコン40が認識すると、マイコン40はモータ駆動回路36を介して走行用モータ38を所定の速度勾配で減速させる。そして、無人搬送車8が停止位置に達したことを位置Yの値からマイコン40が認識すると、マイコン40はモータ駆動回路36を介して走行用モータ38の駆動を停止させる。そしてマイコン40は位置Yの値を基に自車が正規の停止位置に停止できたか否かを判断するとともに、中央の反射部23からの反射光を検知して得られた方位角b°が車体8bの側面と垂直な方位を指す0°であるか否かを判断する。こうしてマイコン40は無人搬送車8が正規の停止位置に停止できたことを二重に確認する。
【0041】
ここで、γ値を求めるに当たり、方位角a°,b°,c°の差をとるため、測角センサ26の車体8bに対する組付角に多少のずれがあっても、その組付角のずれに起因して方位角a°,b°,c°に含まれるそのずれ分の値はキャンセルされる。従って、測角センサ26が車体8bに組付角が多少ずれて組付けられていても、γ値にはそのずれ分が含まれないので、位置Yは正確に求められる。
【0042】
また、図1に示すように無人搬送車8(鎖線)が同図における矢印線のように蛇行走行しても、γ値を求めるに当たり、方位角a°,b°,c°の差をとるため、蛇行による車体8bの姿勢変化に起因して方位角a°,b°,c°に含まれるそのずれ分の値はキャンセルされる。このため、γ値にはそのずれ分が含まれないので、無人搬送車8がたとえ蛇行走行しても位置Yは正確に求められる。従って、無人搬送車8は、ガントリークレーン4のスプレッダビーム15に位置決めされた荷役作業ポイント(正規の停止位置)に正確に停止できる。
【0043】
無人搬送車8の停止後、正規の停止位置に停止できたことを確認して仮にずれていたときは、レーザー光を停車状態で再度スキャニングして各反射部22〜24の方位角を取得するとともに角度差の差γを求め、差γに基づき停止位置からどれくらいずれたかその位置Yを求める。そして無人搬送車8はその位置Yのずれを無くす方向に移動して正規の停止位置に停止し直す。
【0044】
以上詳述したように本実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(1)各反射部22〜24にレーザー光をスキャンしてその反射光を検知して得られた各反射部22〜24の位置する方位角の差をとって得られる2つの角度差α,βのさらに差をとったγ値を用いて位置検出する構成である。よって、測角センサ26により検出された方位角に含まれる測角センサ26の組付角のずれに起因するずれ分の値が方位角の差をとることでキャンセルされるので、測角センサ26を車体8bに組付ける際の組付角の精度はさほど要求されない。従って、測角センサ26の組付けの手間がかからなくなる。
【0045】
(2)さらに無人搬送車8が蛇行走行しても、その蛇行走行による車体姿勢のずれに起因して方位角に含まれるそのずれ分の値が、方位角の差をとることでキャンセルされる。従って、無人搬送車8が蛇行走行しても、ガントリークレーン4に対する自車の位置を正確に検出することができる。その結果、無人搬送車8はガントリークレーン4に対して正規の停止位置に停止できる。
【0046】
(3) ガントリークレーン4に3つの反射部22〜24を設けたことから、仮に何か障害物が横切るなどしてそのうち1つの反射部からの反射光が検知されなくなっても残り2つの反射部からの反射光を検知することで1つの角度差は求まる。そして、その1つの角度差から無人搬送車8はガントリークレーン4に対する自車の位置を検出するので、仮に何か障害物が横切るなどしてそのうち1つの反射部からの反射光が検知されなくなっても、自車の位置を検出できる。
【0047】
(4)無人搬送車8の停車時は、3つの反射部22〜24のうち中央の反射部23からの反射光を検知してその方位角をみることで、無人搬送車8が正規の停止位置に停止できたかどうかを判定する。このため、γ値から得られた位置Yが零になったところで停止させた無人搬送車8が正規の停止位置に停止できたことを再確認できる。
【0048】
(5)角度差α,βのさらに差をとったγ値は、無人搬送車8が正規の停止位置にあるときに零をとり、正規の停止位置までのずれ量が多いほどほぼ比例して零から離れた値をとることから、正規の停止位置までの自車のずれ量をγ値からほぼ正確に知ることができる。
【0049】
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
○ 図8に示すように、ストックヤードに配備された門型走行式クレーン(例えばRTG又はRMG)50と無人搬送車8との間で位置決めする構成において位置検出装置を採用することもできる。門型走行式クレーン50は門型を形作る脚部50aとビーム50bとを有し、ビーム50bの下面に沿ってクレーン部51が移動可能に配備されている。クレーン部51はスプレッダビーム51aによりコンテナCを吊り上げてストック部と無人搬送車8との間で荷取り又は荷積みの荷役作業を行う。門型走行式クレーン50の脚部50aには無人搬送車8と対面する側面に進行方向に等間隔に3つの反射部22〜24(図1と同様)が配置され、各無人搬送車8は位置割り出し装置21(図1と同様)を備える。門型走行式クレーン50は例えば特殊形状のコンテナCの移載時には停止位置が変更される場合もあり、このような場合、無人搬送車8を門型走行式クレーン50の移載作業位置に位置決めして停車させることができる。この場合、前記実施形態における効果(1)〜(5)が同様に得られる。
【0050】
○ 前記実施形態とは逆に、第1移動体をガントリークレーン4とし、第2移動体を無人搬送車8としてもよい。この場合、ガントリークレーン4に設けられた位置割り出し装置21が、無人搬送車8に設けられた各反射部22〜24の方位角を検出するとともに、方位角の差をとって求めた角度差のさらに差をとってγ値を求め、さらにγ値を基に位置Yを求める。そして位置Yを基にガントリークレーン4を無人搬送車8に正規の停止位置に停止させる。もちろん、ガントリークレーン4を基準に無人搬送車8に位置合わせさせる場合は、γ値又は位置Yのデータを地上制御局に送信し、地上制御局から無人搬送車8に通信で正規の停止位置まで誘導する指令を出して、無人搬送車8を正規の停止位置に停止させるようにする。これらの構成によれば、無人搬送車8の台数に比べ台数の少ないガントリークレーン4側に位置割り出し装置21が組み付けられ、無人搬送車8側は反射部22〜24のみ組付ければ済む。よって、コストのかかる位置割り出し装置21の数が少なく済み、システム全体として位置検出装置にかかる費用を安価に抑えることができる。また、第2移動体はガントリークレーン4や無人搬送車に限定されるものではなく、無人搬送車以外の無人車や、ガントリークレーン以外の有人車であってもよい。さらに第1移動体は搬送車に限定されずまた無人車にも限定されず、また停止制御を自動制御で行う有人車であってもよい。
【0051】
○ レーザー光を使用したが、反射を利用して方位角を検出できるその他の被検出媒体を採用することができる。レーザー光以外の光であってもよい。また、光以外の電磁波を用いてもよく、例えばミリ波を用いることもできる。さらに方位角の検出が可能であれば指向性の高い音波を用いることもできる。
【0052】
○ 反射部は3つに限定されない。反射部は例えば2つでもよい。反射部が2つあれば方位角の差をとって角度差は求めることができる。よって、測角センサ26の組付角のずれや無人搬送車8の蛇行時の車体姿勢のずれに起因して方位角に含まれるそのずれ分の値が、方位角の差をとることでキャンセルされるので、前記実施形態の効果(1),(2)が得られる。さらに反射部は4つ又は5つ以上であってもよい。例えば4つの反射部を、無人搬送車8が正規の停止位置にあるときに測角センサ26の真正面となるビーム4d上の位置を中心にその進行方向両側に対称となるよう2つずつ配置し、その対称中心を挟む2組の反射部ごとに方位角の差を求める。そして、この2つの角度差のさらに差をとったγ値に基づいて位置検出する構成とする。この場合も、無人搬送車が正規の停止位置にあるときは、この差の値γが零となるとともにそのγ値から位置決め位置までのずれ量を知ることができる。
【0053】
○ 無人搬送車間の位置決めに位置検出装置を採用することもできる。つまり、第1及び第2移動体をともに無人搬送車8,8とする。この場合、1台の無人搬送車8に位置割り出し装置21と各反射部22〜24を共に設け、位置を合わせる側の無人搬送車(第1移動体)8は位置割り出し装置21により相手側の無人搬送車(第2移動体)8の反射部22〜24からの反射光を検知して位置検出する。
【0054】
○ 位置決めする規定の位置は停止位置に限定されない。例えば第1移動体又は第2移動体の減速開始位置であってもよい。
以下、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を記載する。
【0055】
(1)請求項1又は2において、前記第2移動体には前記反射部が3つ以上設けられており、前記演算手段は、前記測角センサが検出した3つ以上の方位角から2つの角度差を求めるとともに該2つの角度差のさらに差を求め、該差に基づいて位置を判断することを特徴とする。
【0056】
(2)請求項3又は技術的思想(1)において、前記反射部は、前記第1移動体と前記第2移動体が規定の位置に位置決めされたときに前記測角センサの真正面となる位置に1つと、その進行方向両側に等距離となる位置に1つずつ配置されている。なお、「測角センサの真正面となる位置」とは、測角センサの受光部(被検出媒体が光の場合)における走行経路方向と直交する垂線の延長線上の位置に当たる。
【0057】
(3)請求項1又は2において、前記第2移動体には前記反射部が3つ以上設けられている。この発明によれば、仮に障害物が横切るなどして3つ以上の反射部のうち1つにて反射されるはずの被検出媒体が検知されなくなっても残り2つ以上の反射部にて反射された被検出媒体を検知することで少なくとも1つの角度差は求まる。よって、その角度差から位置検出をすることができる。
【0058】
(4)請求項1〜5及び技術的思想(1)〜(3)のいずれか一項において、前記第1移動体は無人搬送車である。この構成によれば、無人搬送車を第2移動体に対し位置決めする場合、位置検出のために用いられる装置類の車体への組み付けが簡単になるとともに、無人搬送車が蛇行走行しても位置検出精度がさほど低下しない。
【0059】
(5)請求項1〜6及び技術的思想(1)〜(4)のいずれか一項に記載の位置検出装置における平行に延びる走行経路上をそれぞれ走行する前記第1移動体と前記第2移動体とを備えた搬送システムにおいて、請求項1〜6及び技術的思想(1)〜(4)のいずれか一項に記載の前記出射手段、前記測角センサ及び前記演算手段を備えた第1移動体と、請求項1〜6及び技術的思想(1)〜(4)のいずれか一項に記載の前記複数の反射部が設けられた第2移動体とを備え、前記第1移動体と第2移動体のうち少なくとも一方には前記演算手段により割り出された検出位置に基づき自車を当該両移動体が規定の位置に位置決めされて停止するように走行制御する走行制御手段を備えている。なお、走行制御手段とは、前記実施形態ではマイコン40,モータ駆動回路36及び走行用モータ38により構成される。
【0060】
【発明の効果】
本発明によれば、測角センサにより検出された方位角の差をとって得られた角度差に基づく位置検出なので、位置合わせの対象となる移動体間の相対位置を比較的簡単な構成で検出でき、しかも位置検出に用いられるセンサ等の装置類の組付精度がさほど要求されない。
【図面の簡単な説明】
【図1】2台の移動体間における位置検出方法を説明する模式平面図。
【図2】位置検出用のマップデータを示すデータ図。
【図3】位置検出装置及び無人搬送車の走行駆動系を示す概略構成図。
【図4】3種類の反射部を示し、(a),(b)は平面図、(c)は斜視図。
【図5】ガントリークレーンと無人搬送車を示す側面図。
【図6】ガントリークレーンと無人搬送車を示す正面図。
【図7】ガントリークレーンと無人搬送車を示す平面図。
【図8】別例における門型走行式クレーンと無人搬送車を示す正面図。
【符号の説明】
4…ガントリークレーン、6…走行経路としての軌道、7…走行経路としての軌道、8…無人搬送車、8b…車体、20…位置検出装置、21…位置割り出し装置、22〜24…反射部、26…測角センサ、27…出射手段及び光出射手段としてのレーザー発生器、28…ポリゴンミラー、31…出射角制御装置、33…走行制御手段を構成するコントローラ、36…走行制御手段を構成するモータ駆動回路、38…走行駆動手段としての走行用モータ、40…演算手段及び判定手段としてのマイコン、41…メモリ、α,β…角度差、γ…角度差の差、Y…位置。
Claims (7)
- 互いに平行に延びる走行経路をそれぞれ走行する第1移動体と第2移動体との走行経路方向における相対位置を検出する位置検出装置であって、
第1移動体に設けられ電磁波又は音波からなる被検出媒体を出射する出射手段と、
第2移動体に設けられ前記被検出媒体を入射方向と平行な方向に反射させる複数の反射部と、
第1移動体に設けられ前記各反射部にて反射した被検出媒体を検知して前記各反射部の位置する方位角を検出する測角センサと、
第1移動体に設けられ前記測角センサが検出した前記各方位角から少なくとも1組の角度差を求めて該角度差に基づき第1移動体と第2移動体間の相対位置を割り出す演算手段と
を備えた移動体の位置検出装置。 - 前記被検出媒体は光ビームであり、前記出射手段は光ビームを前記各反射部に出射する光出射手段であり、
前記測角センサは、前記光出射手段から出射され前記各反射部にて反射した光ビームを検知して前記各反射部の位置する方位角を検出することを特徴とする請求項1に記載の移動体の位置検出装置。 - 前記第2移動体には前記反射部が3つ以上設けられており、前記演算手段は、前記測角センサが検出した3つ以上の方位角から2つの角度差を求めるとともに該2つの角度差のさらに差を求め、該差に基づいて第1移動体と第2移動体との相対位置を割り出すものであり、前記各反射部は、前記第1移動体と前記第2移動体が規定の位置に位置決めされたときに前記差が零となるように位置設定されている請求項1又は2に記載の移動体の位置検出装置。
- 前記第2移動体には前記反射部が3つ以上設けられており、1つの反射部から反射した被検出媒体が検知されなくなっても残りの2つ以上の反射部から反射された被検出媒体を検知することで少なくとも1つの角度差を求め、該角度差に基づき第1移動体と第2移動体との相対位置を検出することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の移動体の位置検出装置。
- 前記反射部のうち一つにて反射した被検出媒体を検知して、前記第1移動体と前記第2移動体が規定の位置に位置決めされて停止したことを確認する判定手段を備えている請求項1〜4のいずれか一項に記載の移動体の位置検出装置。
- 請求項1〜5のいずれか一項に記載の移動体の位置検出装置における第1移動体である無人搬送車であって、
請求項1〜5のいずれか一項に記載の前記出射手段、前記測角センサ及び前記演算手段を備えている無人搬送車。 - 請求項6に記載の無人搬送車であって、
前記演算手段により割り出された相対位置に基づき自車を第2移動体に対し規定の位置に位置決めして停止させるように走行駆動手段を制御する走行制御手段を備えている無人搬送車。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2003
- 2003-02-28 JP JP2003053170A patent/JP2004264099A/ja not_active Withdrawn
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