JP2004263808A - 能動型コントロールマウントの制御方法 - Google Patents

能動型コントロールマウントの制御方法 Download PDF

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Abstract

【目的】従来の能動型コントロールマウントでは制御できない、乗り心地領域及びアイドル領域の振動遮断を可能にする。
【構成】インシュレータ4によって一部を形成された主液室5をダンピングオリフィス6で副液室7と連通し、主液室5の振動入力側となる第1取付金具2と反対側に加振手段8を設ける。加振手段8は、作動室15内で振動する加振板16とアーマチュア18を介してこれを駆動するソレノイド19と、これを駆動制御する電子制御ユニット20を有する。乗り心地領域では、電子制御ユニット20の指令により入力振動と逆位相で加振し、ダンピングオリフィス6へ流入する液量を増大させて共振効率を高くする。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、エンジンを防振支持するマウントであって、加振手段を用いて振動遮断を行う能動型コントロールマウントの制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
液封エンジンマウントとして、液室を仕切壁部材により主液室と副液室に区画し、これら両液室をダンピングオリフィスやアイドルオリフィス等の共振オリフィスで連結し、共振オリフィスの液柱共振により防振するものは公知である。また、液室に加振手段を設け、入力振動と同位相で加振することにより、液室の内圧をコントロールして防振する能動型コントロールマウントも公知である。
【0003】
【特許文献1】特開平5−321975号公報
【特許文献2】特開平11−125303号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記液封エンジンマウントは、予め設定した共振周波数のみで防振し、他の周波数では共振オリフィスが防振に機能しない。
一方、能動型コントロールマウントは入力振動の広範囲な周波数に対して防振できるが、乗り心地に影響する高減衰が必要なダンピング領域や、アイドル域のようにフレーム等の共振が生じやすい領域では、防振が不十分となる。
【0005】
そこで、能動型コントロールマウントに前記液封エンジンマウントのダンピングオリフィスやアイドルオリフィスを組み合わせることが考えられる。しかし、この場合の共振オリフィスは、内部を流動する液量を増大させて液柱共振の共振効率をアップさせなければ意味がないが、同位相で加振制御しているため、共振オリフィスへ流入する液量は増大せず、液柱共振の効率アップは期待できない。
【0006】
また、ダンピングオリフィスの液柱共振は振幅依存性を有し、入力振動が低振幅になると、流入液量が少なくなり、共振周波数は高周波数側へシフトする。このため、ダンピングオリフィスによる液柱共振を所定の周波数にて発生できない場合がある。したがって、乗り心地領域では、ダンピングオリフィスへの液量を増加させ、かつ共振周波数を一定にできることが望まれる。
【0007】
アイドル領域では、やはりアイドルオリフィスへの液量供給を増大され共振効率をアップさせることが望まれるとともに、フレーム側の共振を防止できることが望まれる。また、アイドル周波数はエンジンの運転状況によって比較的広い範囲に変化するので、広範囲の周波数においてアイドル周波数の変化に共振周波数を追随変化させてより広域で防振できるようにすることも望まれている。本願発明はこれらの要請を実現させることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため本願の能動型コントロールマウントの制御方法に係る請求項1は、加振手段を設けた液室を備え、エンジンからの振動入力に対して加振手段の加振によって液室の内圧変化を吸収させるようにした能動型コントロールマウントにおいて、前記液室は、仕切壁部材により区画された振動入力側の主液室とその反対側となる副液室と、これら主液室と副液室を連結して液柱共振を発生する共振オリフィスとを備え、前記主液室側に設けた加振手段により入力振動と逆位相の振動を加振して前記共振オリフィスの共振効率を高くすることを特徴とする。
【0009】
請求項2は上記請求項1において、前記共振オリフィスがダンピングオリフィスであることを特徴とする。
【0010】
請求項3は上記請求項1において、前記共振オリフィスはアイドルオリフィスであることを特徴とする。
【0011】
請求項4は上記請求項1において、前記加振手段の加振力を制御して共振周波数を変化させることを特徴とする。
【0012】
請求項5は上記請求項1において、前記加振手段の加振力を一定とし、位相を変化させることにより共振周波数を変化させることを特徴とする。
【0013】
請求項6は上記請求項1〜5において、前記逆位相の制御を前記共振オリフィスの液柱共振を制御する範囲で行うとともに、それ以外では同位相で制御することを特徴とする。
【0014】
請求項7は上記請求項1〜6において、前記加振手段がソレノイドにより駆動されることを特徴とする。
【0015】
【発明の効果】
請求項1によれば、共振オリフィスにより液柱共振を発生する領域では、加振手段により逆位相の加振を行う。これにより、共振オリフィスに流入する液量が増大するため、共振効率が高くなり、共振オリフィスによる防振が行われる。このため、従来能動型コントロールマウントでは防振が不十分であったこれらの領域においても、共振オリフィスによって十分な防振が可能になった。
【0016】
請求項2によれば、乗り心地領域において、加振手段が逆位相で加振することにより、ダンピングオリフィスに流入する液量を増大させて共振効率をアップする。しかも、エンジンからの入力振動が低振幅でも、逆位相制御の加振力を変化させてダンピングオリフィスの液量を増加させることができるので、共振周波数を一定に維持でき、入力振動の振幅変動に関係なく所定の防振効果を達成できる。
【0017】
請求項3によれば、アイドル領域において、加振手段が逆位相で加振することにより、アイドルオリフィスへ流入する液量を増大させ、共振効率をアップできる。しかも、アイドルオリフィスにより発生する位相を活用してフレーム側の共振を抑制し、これによってフレーム側への振動伝達を少なくすることができる。
【0018】
請求項4によれば、加振手段を逆位相のままにして加振力を変化させると、これに追随して共振周波数を変化させることができる。したがって広範囲の周波数領域で液柱共振による防振を実現できる。
【0019】
請求項5によれば、加振手段による逆位相制御時において、加振力を一定にしたまま。位相を変化させると、この変化に追随して共振オリフィスの共振周波数が変化する。したがって、広範囲の周波数域で、液柱共振による防振を実現できる。
【0020】
請求項6によれば、液柱共振が必要な領域では逆位相にした共振オリフィスによる防振を行い、この領域外となったとき、同位相による制御を連続させれば、同じ能動型コントロールマウントによる広範囲の振動遮断制御が可能になる。
【0021】
請求項7によれば、加振手段をソレノイドで駆動させたので、このソレノイドの性能によって定まる逆位相加振の限界加振力があり、この限界加振力までを逆位相による共振制御範囲とすることによりソレノイドを用いた逆位相加振が可能になる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて実施形態を説明する。図1〜図4は共振オリフィスをダンピングオリフィスとした第1実施例であり、図1はダンピングオリフィスを設けた液封エンジンマウントの断面図(図2の1−1線断面図)、図2は液封エンジンマウントの上面視図、図3は共振効率の変化を示す図、図4は共振コントロール域の設定を示す図である。
【0023】
まず、図1及び図2において、この液封エンジンマウント1は、図示しないエンジン(振動源)へ連続する第1取付金具2と、同じく図示しない車体側へ連結する第2取付金具3と、これらの間を結合するインシュレータ4と、このインシュレータ4内側に形成された主液室5と、ダンピングオリフィス6を介して連結された副液室7と、主液室5の第1取付金具2と反対側に設けられた加振手段8とを備える。
【0024】
副液室7は、主液室5を囲む円筒金具9を仕切壁部材とし、その外側全周を囲んで形成され、ダイアフラム10により容積変化を補償するようになっている。円筒金具9には通路11によりダンピングオリフィス6と連通する。
【0025】
ダンピングオリフィス6は主液室5内に嵌合された円形のオリフィス部材12の外周部に形成され、その一部に形成された入り口13で主液室5と連通している。ダンピングオリフィス6は所定のダンピング領域振動入力によって液柱共振を発生し、高減衰となるように共振周波数を例えば8〜12Hz程度に設定されている。オリフィス部材12の中央部には開口14が形成されて、主液室5の液体を加振手段8側の作動室15へ連通している。
【0026】
加振手段8は、作動室15内を進退する円板状の加振板16と、この周囲と作動室15の壁部をシールするシールゴム17と、加振板16の中心部と連結したアーマチュア18と、このアーマチュア18を図の上下方向へ進退させるソレノイド19を備える。ソレノイド19は励磁により図の下方へ後退させ、消磁によりシールゴム17の弾性により図の上方へ前進させる。
【0027】
ソレノイド19の動作制御は、電子制御ユニット20により行われる。電子制御ユニット20にはエンジンの変位センサ21,エンジンの回転センサ22,荷重センサ23,加速度センサ24等の各種センサ信号が入力され、この入力信号に基づいてエンジンから第1取付金具2へ加わる入力振動を判定する。変位センサ21は必要により用いられる。
【0028】
次に、加振手段8の制御について説明する。電子制御ユニット20は、乗り心地領域か否か、入力振動の振幅、位相等を演算し、入力振動がシェイク振動のとき逆位相で加振するようにソレノイド19を作動制御する。このためシェイク振動が液封エンジンマウント1へ入力すると、電子制御ユニット20により、加振板16が作動室15内で図1の上下方向へ振動し、主液室5へ逆位相の加振を行う。
【0029】
これにより、主液室5からダンピングオリフィス6へ流入する液量を増大させ、その結果、ダンピングオリフィス6における液柱共振を高効率で発生させる。このため、従来能動型コントロールマウントでは防振が不十分であったダンピング領域においても、十分な防振が可能になった。
【0030】
この状態は図3に明らかである。図中のAは周波数と動バネ定数の関係を示し、本実施例の制御をしない通常時における共振周波数B1に比べて逆位相制御による共振周波数B2はより動バネが低くなり、かつ低周波数側へシフトする。これらの共振周波数と反共振のピークP1,P2との差をH1,H2とすれば、逆位相制御時のH2の方がH1より大きく、共振効率が高いことを示す。
【0031】
図中のBは、周波数と位相の関係を示し、通常時における液柱共振で生じる位相のピークQ1よりも逆位相制御時の液柱共振で生じる位相のピークQ2の方が大きく、この差分だけ高効率化していることを示す。
【0032】
また、図3のCに示すように、ダンピングオリフィス6による液柱共振は入力振動が低振幅になると高周波数側へシフトする傾向を示す。そこで、入力振動の振幅を電子制御ユニット20が変位センサ21等の信号から演算して、振幅低下に応じた大きな振幅となる加振力をソレノイド19に出力させる。これにより、ダンピングオリフィス6の共振周波数は入力振動の振幅変化に関係なく一定に保たれるから、常時設定した共振周波数にて液柱共振を発生させることができる。しかも、エンジンからの入力振動が低振幅でも、逆位相制御の加振力を変化させてダンピングオリフィスの液量を増加させることができるので、共振周波数を一定に維持でき、入力振動の振幅変動に関係なく所定の防振効果を達成できる。
【0033】
なお、図4に示すようにしてソレノイドによる加振の最大振幅を決定する。すなわち、インシュレータの振幅に対してソレノイドの加振力は右下がりの直線関係をなす。つまり、入力振動の振幅が大きくなれば、液柱共振の共振効率が高くなるから、共振オリフィスにおける流量確保に要する力Bは、エンジンの入力振幅増大に対して次第に小さくなり、必要とする加振力は小さくなる。なお、この加振力は加振板のピストン面積により変動するものである。
【0034】
一方、逆位相の限界加振力はソレノイドにより定まり、エンジンの入力振幅増大につれて次第に増大するエンジン振動入力Aと上記漸減する要求加振力Bの合計A+Bである制御加振力とエンジン振動入力Aとの交点となる。この点となるエンジン入力振動の振幅が逆位相制御可能な最大振幅となる。
これがソレノイドの性能によって定まる逆位相加振の限界加振力があり、この限界加振力までを逆位相による共振制御範囲とすることによりソレノイドを用いた逆位相加振が可能になる。
【0035】
次に、アイドル領域の制御を目的とする第2実施例を説明する。図5〜図10は共振オリフィスをアイドルオリフィスとした第2実施例であり、図5はアイドルオリフィスを設けた液封エンジンマウントの断面図、図6は加振力を変化させた場合の液柱共振変化を示す図、図7は加振力一定で位相を変化させた場合における制御位相のずれ変化と加振力の関係を示す図、図8は加振力一定で位相を変化させた場合の液柱共振変化を示す図、図9及び10はアイドル〜一般走行時の連続制御を示す図である。
【0036】
図5はアイドルオリフィス30を設けた液封エンジンマウントを示す。この例では、ダンピングオリフィス6に代えてアイドル域及び発進時、例えば20〜60Hz程度の領域に共振周波数を有するように設定したアイドルオリフィス30とするだけであり、他の構成は全く図1と同様であるから構造説明を省略する。
【0037】
この例においても、アイドル領域における入力振動があると、電子制御ユニット20によりソレノイド19が逆位相で加振板16を駆動し、主液室5に逆位相の加振を行う。これにより、アイドルオリフィス30に流入する液量が増大し、共振効率が高くなることは、図3に示したものと同様である。
【0038】
共振効率が高くなることにより、入力振動はアイドルオリフィス30における液柱共振により吸収され、その結果、低動バネを実現でき、入力振動のフレーム側に対する振動伝達をより確実に遮断できる。このため、アイドルオリフィスにより発生する位相を活用してフレーム側の共振発生を低減させることが可能になり、これによってフレーム側への振動伝達を少なくすることができる。
【0039】
さらに、アイドル領域の入力振動周波数がある程度広い範囲で変動する場合に、共振周波数を追随変化するよう制御することができる。
【0040】
図6に示すように、逆位相加振状態で周波数の増大に応じて加振力を段階的に減少変化させると、動バネのボトムとして表れる共振周波数は、R1,R2,・・・・と次第に高周波数側へシフトする。このとき、各共振周波数に対応して逆位相を出していることになり、図中の位相曲線Pがこれを示す。また、動バネ曲線Kに示すように、共振周波数の動バネは次第に大きくなるから、共振効率は次第に低くなる。
【0041】
そこで、加振力を0まで変化させれば、共振周波数を次第に高周波数側へ変化させることができることになり、入力振動に追随した周波数依存制御が可能になる。このため、アイドル領域の入力振動周波数がある程度広い範囲で変動する場合に、共振周波数を追随変化するよう制御することができる。なお、加振力0となった段階で同位相制御に切り換えるようにする。このようにすれば、アイドルからその後の一般走行まで連続して同一の能動型コントロールマウントで制御可能になる。
【0042】
図7は加振力一定の制御を示す。この例では位相を変化させるため、入力振動に対する位相制御のずれδに基づいて制御する。すなわち、図7のAは、上段に入力振動の波形を示し、下段に加振板16側からの加振波形を示す。この例では、加振側の位相をδだけ遅らせている。
【0043】
このため、振動入力に対する逆位相時におけるベクトルのスカラー量S1,S2に差ができるので、図右側のBに見られるように、ずれδに応じて逆位相ベクトル成分が変化する。したがってソレノイドの加振力を一定にしても位相制御のずれδを変化させれば実質的に加振力を変化させたことと同じになる。
【0044】
そこで、図8に示すように、ソレノイドの加振力を一定にして加振位相を0degから90degまで変化させれば、共振周波数,共振効率はそれぞれ図6と同様に変化するので、やはり周波数依存制御が可能になる。なお図8は横軸の共振周波数変化に対して、上段に位相曲線、中段に動バネ曲線、下段に位相制御のずれ変化の曲線を示す。
【0045】
図9は、図7,8に示す位相制御を利用してアイドル〜通常走行時に及ぶ制御例を示す。この例では、アイドル領域においては、図8に示す加振力一定かつ位相変化により制御する。すなわち図中最上段が振動入力に対する加振力の曲線、上から2段目が逆位相制御の曲線であり、これらの曲線のように加振力と位相を制御する。
【0046】
その結果、出力側は図中の上から3段目の共振効率曲線及び最下段の動バネ曲線を示す。すなわち位相制御のδが0〜180へ変化すると、共振効率は直線的に低下する。一方、動バネはδ=90を頂点として山形に変化するが、この範囲が共振オリフィスにおける共振コントロールの可能領域となる。δ=90〜180の間は次第に同位相加振制御へ変わる移行領域である。
【0047】
δ=180になると、それ以降は引き続き一般的な同位相加振制御を行う。同位相制御では位相は一定となる。このようにすると、逆位相制御と同位相加振制御との組み合わせにより、オリフィス共振の必要なダンピング領域やアイドル領域から通常走行まで、同一の能動型コントロールマウントにて制御できる。
【0048】
しかも、液柱共振が必要な領域では逆位相による共振オリフィスの液柱共振を発生させて共振オリフィスによる防振を行い、この領域外となったとき、同位相による制御を連続させれば、同じ能動型コントロールマウントによる広範囲の振動遮断制御が可能になる。
【0049】
図10は、図6に示す逆位相を一定として加振力を変化させる制御を行う場合を示す。この場合も図9と同様にアイドル領域では入力振動の周波数増大に対して加振力を漸減させ、アイドル領域を外れると同時に同位相加振制御に変える。同位相加振制御では入力振動周波数の増大に伴い、加振手段であるアクチュエータの追従性が次第に低下する。この場合も、オリフィス共振の必要なダンピング領域やアイドル領域から通常走行まで、同一の能動型コントロールマウントにて制御できる。また、広範囲の周波数領域で液柱共振による防振を実現できる。
【0050】
なお、本願発明は上記の各実施例に限定されるものではなく、発明の原理内において種々に変形や応用が可能である。例えば、アイドルオリフィス30の主液室5側に弾性膜を設ければ、ダンピングオリフィス6とアイドルオリフィス30を同時に設けることもできる。また、上記の例はダンピングオリフィス6とアイドルオリフィス30に関するものであったが、他の周波数において作動する共振オリフィスを設けてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】ダンピングオリフィスを設けた液封エンジンマウントの断面図
【図2】液封エンジンマウントの上面視図
【図3】共振効率の変化を示す図
【図4】共振コントロール域の設定を示す図
【図5】アイドルオリフィスを設けた液封エンジンマウントの断面図
【図6】加振力を変化させた場合の液柱共振変化を示す図
【図7】制御位相のずれ変化と加振力の関係を示す図
【図8】加振力一定で位相を変化させた場合の液柱共振変化を示す図
【図9】加振力一定にてアイドル〜一般走行時の連続制御を示す図
【図10】逆位相一定にてアイドル〜一般走行時の連続制御を示す図
【符号の説明】1:液封エンジンマウント、2:第1取付金具、3:第2取付金具、4:インシュレータ、5:主液室5、6:ダンピングオリフィス、7:副液室7、8:加振手段、15:作動室、16:加振板、20:電子制御ユニット、30:アイドルオリフィス

Claims (7)

  1. 加振手段を設けた液室を備え、エンジンからの振動入力に対して加振手段の加振によって液室の内圧変化を吸収させるようにした能動型コントロールマウントにおいて、
    前記液室は、仕切壁部材により区画された振動入力側の主液室とその反対側となる副液室と、これら主液室と副液室を連結して液柱共振を発生する共振オリフィスとを備え、前記主液室側に設けた加振手段により入力振動と逆位相の振動を加振して前記共振オリフィスの共振効率を高くすることを特徴とする能動型コントロールマウントの制御方法。
  2. 前記共振オリフィスがダンピングオリフィスであることを特徴とする請求項1に記載した能動型コントロールマウントの制御方法。
  3. 前記共振オリフィスはアイドルオリフィスであることを特徴とする請求項1に記載した能動型コントロールマウントの制御方法。
  4. 前記加振手段の加振力を制御して共振周波数を変化させることを特徴とする請求項1に記載した能動型コントロールマウントの制御方法。
  5. 前記加振手段の加振力を一定とし、位相を変化させることにより共振周波数を変化させることを特徴とする請求項1に記載した能動型コントロールマウントの制御方法。
  6. 前記逆位相の制御を前記共振オリフィスの液柱共振を制御する範囲で行うとともに、それ以外では同位相で制御することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載した能動型コントロールマウントの制御方法。
  7. 前記加振手段がソレノイドにより駆動されることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載した能動型コントロールマウントの制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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DE102005053244B4 (de) * 2004-11-11 2012-12-06 Tokai Rubber Industries, Ltd. Aktive Schwingungsdämpfungsvorrichtung

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