JP2004263299A - 製造装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、EL材料の利用効率を高め、且つ、EL層成膜の均一性やスループットの優れた成膜装置の一つである蒸着装置及び蒸着方法を提供するものである。
【解決手段】
本発明は、成膜室101内において、蒸着材料が封入された容器(ルツボ)106を複数個設置した蒸着源ホルダ104をX方向にのみ移動または往復させ、基板100を一定間隔で移動しながら蒸着を行うことを特徴とする。また、複数個設置した蒸着源ホルダ104において、隣りあう蒸着ホルダの膜厚計は交互に配置する。
【選択図】 図1

Description

本発明は蒸着により成膜可能な材料(以下、蒸着材料という)の成膜に用いられる成膜装置を備えた製造装置および該製造装置を用いた有機化合物を含む層を発光層とする発光装置、およびその作製方法に関する。特に、基板に対向して設けられた複数の蒸着源から蒸着材料を蒸発させて成膜を行う膜の作製方法(蒸着方法)、及び製造装置に関する。
近年、自発光型の発光素子としてEL素子を有した発光装置の研究が活発化している。この発光装置は有機ELディスプレイ、又は有機発光ダイオードとも呼ばれている。これらの発光装置は、動画表示に適した速い応答速度、低電圧、低消費電力駆動などの特徴を有しているため、新世代の携帯電話や携帯情報端末(PDA)をはじめ、次世代ディスプレイとして大きく注目されている。
有機化合物を含む層を発光層とするEL素子は、有機化合物を含む層(以下、EL層と記す)が陽極と、陰極との間に挟まれた構造を有し、陽極と陰極とに電場を加えることにより、EL層からルミネッセンス(Electro Luminescence)が発光する。またEL素子からの発光は、一重項励起状態から基底状態に戻る際の発光(蛍光)と三重項励起状態から基底状態に戻る際の発光(リン光)とがある。
上記のEL層は「正孔輸送層/発光層/電子輸送層」に代表される積層構造を有している。また、EL層を形成するEL材料は低分子系(モノマー系)材料と高分子系(ポリマー系)材料に大別され、低分子系材料は、蒸着装置を用いて成膜される。
従来の蒸着装置は基板ホルダに基板を設置し、EL材料、つまり蒸着材料を封入したルツボ(または蒸着ボート)と、昇華するEL材料の上昇を防止するシャッターと、ルツボ内のEL材料を加熱するヒータとを有している。そして、ヒータにより加熱されたEL材料が昇華し、回転する基板に成膜される。このとき、均一に成膜を行うために、基板とルツボとの間の距離は1m以上離している。
従来の蒸着装置や蒸着方法では、蒸着によりEL層を形成する場合、昇華したEL材料の殆どが蒸着装置の成膜室内の内壁、シャッターまたは防着シールド(蒸着材料が成膜室の内壁に付着することを防ぐための保護板)に付着してしまった。そのため、EL層の成膜時において、高価なEL材料の利用効率が約1%以下と極めて低く、発光装置の製造コストは非常に高価なものとなっていた。
また従来の蒸着装置は、均一な膜を得るため、基板と蒸着源との間隔を1m以上離していた。そのため、蒸着装置自体が大型化し、蒸着装置の各成膜室の排気に要する時間も長時間となるため成膜速度が遅くなり、スループットが低下してしまう。また、大面積基板になると、基板の中央部と周縁部とで膜厚が不均一になりやすい問題が生じる。さらに、蒸着装置は基板を回転させる構造であるため、大面積基板を目的とする蒸着装置には限界があった。
これらの点から上記課題を解決する1つの手段として、本出願人は、蒸着装置(特許文献1、特許文献2)を提案している。
特開2001−247959号公報
特開2002−60926号公報
本発明は、EL材料の利用効率を高めることによって製造コストを削減し、且つ、EL層成膜の均一性やスループットの優れた製造装置の一つである蒸着装置及び蒸着方法を提供するものである。また、本発明の蒸着装置及び蒸着方法により作製される発光装置およびその作製方法を提供するものである。
また本発明は、例えば、基板サイズが、320mm×400mm、370mm×470mm、550mm×650mm、600mm×720mm、680mm×880mm、1000mm×1200mm、1100mm×1250mm、1150mm×1300mmのような大面積基板に対して、効率よくEL材料を蒸着する製造装置を提供するものである。また、本発明は、大面積基板に対しても基板全面において均一な膜厚が得られる蒸着装置を提供するものである。
基板が大きくなるにつれて蒸着面積も大きくなるため、用意するEL材料がさらに必要となる。従来のように基板と蒸着源との間隔を1m以上離し、高価なEL材料の利用効率が約1%以下と極めて低い場合には、大きなルツボ(または蒸着ボート)に大量のEL材料を用意することになる。
また、大きなルツボに収納した大量のEL材料を加熱し、蒸着速度が安定するまでの加熱時間も増加するためスループットの低下を招く。また、EL材料の冷却にも時間がかかる。特に真空では物質を加熱しにくく、物質を冷却しにくい。また、大量なEL材料を複数のルツボに分けた場合には、それぞれのルツボの蒸着速度を制御することが困難になり、膜厚の均一性を保つことが困難になる。特に、加熱するヒータ、ルツボなどを複数用意してもそれらの材質、形状の小さな違いにより全く同一の蒸着源を複数用意することは困難である。
そこで、本発明では、基板と蒸着源との間隔距離を代表的には30cm以下、好ましくは20cm以下、さらに好ましくは5cm〜15cmに狭め、蒸着材料の利用効率及びスループットを格段に向上させるとともに、基板と蒸着源との両方を相対的に移動させることを特徴とする蒸着装置を提供する。すなわち本発明は、蒸着室内において、蒸着材料が封入された容器を設置した蒸着源ホルダを基板に対して一方向(例えばX方向)のみに一定速度で移動(または往復)させ、さらに基板を蒸着源ホルダの移動方向と直交する方向(例えばY方向)に一定間隔で搬送させることを特徴とする。
本明細書で開示する発明の構成は、
基板に対向して配置した蒸着源から蒸着材料を蒸着させて前記基板上に成膜を行う成膜装置であり、
前記基板が配置される成膜室には、蒸着源と、該蒸着源をX方向に移動する手段と、基板をY方向に移動する手段とを有し、
前記蒸着源をX方向に移動させた後、前記基板をY方向に一定間隔で移動させることを繰り返して成膜を行うことを特徴とする成膜装置を有する製造装置である。
本発明により、蒸着速度が安定に制御された蒸着源を用いて大面積基板に均一な膜を蒸着することができる。本発明により、蒸着源の蒸発口の面積または蒸発口の数を少なくすることによって蒸着速度を安定に制御しやすくなる。また、蒸着源の移動機構を単純なものとすることができるため、蒸着源の移動速度を速くして複数回往復させることによって蒸着速度を上げることができる。
本発明は、蒸着源を一方向に移動、または往復させた後、基板を一定の距離ずらして移動させ、その後、再度蒸着源を一方向に移動、または往復させた後、基板位置を少しずらして移動させる。これらの作業を繰り返すことで基板全面に成膜を行う。
また、他の発明の構成は、
基板に対向して配置した蒸着源から蒸着材料を蒸着させて前記基板上に成膜を行う成膜装置であり、
前記成膜室には、基板をY方向に移動する手段を有し、
前記成膜室には設置室が連結されており、該設置室には、前記蒸着源と、該蒸着源を前記設置室から前記成膜室内にわたってX方向に移動する手段とを有し、
前記成膜室において前記蒸着源をX方向に移動させた後、前記基板をY方向に一定間隔で移動させることを繰り返して成膜を行うことを特徴とする成膜装置を有する製造装置である。
また、上記各構成において、前記蒸着源をX方向に往復させてもよく、膜厚を厚くする場合には、蒸着源を複数回往復させればよい。また、蒸着源の移動速度を遅くすることによって膜厚を調節してもよい。なお、蒸着材料によって蒸着速度は異なるため、蒸着源の移動速度を適宜調節することによって所望の膜厚を得ることができる。
また、上記構成において、前記設置室において、蒸着材料が収納された容器を前記蒸着源が大気にふれることなく設置することを特徴としている。このため、蒸着材料の取り扱いが容易になり、蒸着材料への不純物混入を避けることができる。また、前記設置室には、膜厚計が設けられていることを特徴としている。本発明においては、蒸着源が移動している間は膜厚計でモニタを行わず、膜厚計の交換頻度を減らしている。
また、上記構成において、前記成膜室および前記設置室は、室内を真空にする真空排気処理室と連結され、且つ、材料ガスまたはクリーニングガスを導入しうる手段とを有していることを特徴としている。なお、前記材料ガスを導入しうる手段は、プラズマ発生手段によりラジカル化された材料ガスを導入する手段である。前記材料ガスは、モノシラン、ジシラン、トリシラン、SiF、GeH、GeF、SnH、CH、C、C、またはCから選ばれた一種または複数種である。また、クリーニングガスとしては、Ar、N、H、F、NF、またはOから選ばれた一種または複数種のガスである。
また、上記構成において、前記蒸着源は複数設置されており、互いに平行に移動することを特徴としている。また、前記蒸着源は蒸着を行うためにX方向に移動し、また、基板との間隔を調節するためZ方向にも移動可能である。
また、成膜室内で基板を往復させてもよく、上記各構成において、成膜室内では、前記基板をY方向に往復させることを特徴としている。例えば、蒸着源を一方向に移動させた後、基板位置を少しずらして一通り基板全面に成膜を行った後、基板を元の位置に戻し、再度同じ処理を行ってもよい。
また、蒸着源を一方向に移動、または往復させながら、同時に基板を一定速度で移動させて基板全面に成膜を行ってもよい。この場合、両方とも移動するので基板の一辺に対して斜めに蒸着されることとなる。
また、1つの成膜室に一方向に移動する蒸着源を複数用意して、ある一定間隔を空けて並べて配置し、順次移動させれば、同一成膜室内で異なる有機化合物を含む層を積層することも可能となる。例えば、2つの蒸着源で有機化合物を含む層を2層積層する場合、まず、第1の蒸着源を移動させて蒸着することによって、第1の有機化合物を含む層が帯状または線状に蒸着し、その後、基板を移動させ、第2の蒸着源を移動させて蒸着すると同時に、再度第1の蒸着源を移動させ、先に蒸着した領域に第2の有機化合物を含む層を帯状または線状に蒸着して積層し、先に蒸着した領域に隣接して第1の有機化合物を含む層を帯状または線状に蒸着する。この作業を繰り返すことによって基板全面に2層を積層することができる。
また、他の発明の構成は、
基板に対向して配置した複数の蒸着源から蒸着材料を蒸着させて前記基板上に成膜を行う成膜装置であり、
前記基板が配置される成膜室には、第1の蒸着源と、該第1の蒸着源をX方向に移動する第1の手段と、第2の蒸着源と、該第2の蒸着源をX方向に移動する第2の手段と、前記基板をY方向に移動する手段とを有し、
前記第1の蒸着源をX方向への移動速度と、前記第2の蒸着源のX方向への移動速度を異ならせ、前記基板をY方向に一定間隔で移動させることを繰り返して成膜を行うことを特徴とする成膜装置を有する製造装置である。
また、上記構成において、複数の蒸着源のうち、隣合う蒸着源の膜厚計は、前記基板の移動経路を挟んで交互に配置することを特徴としている。
また、1つの成膜室に蒸着源を複数用意する場合、蒸着状況を把握するため、膜厚計は、基板の移動経路を挟んで交互に配置することが好ましい。即ち、隣合って平行に移動する蒸着源ホルダにおいて、2つの膜厚計は、基板の一辺よりも長い間隔を有している。なお、この場合、蒸着源が待機する場所も基板の移動経路を挟んで交互に配置される。交互に配置することによって隣合う蒸着源からの蒸着物が膜厚計に付着することなく正確にモニタすることができる。
また、1つの成膜室で複数の蒸着源を同一方向に移動させ、互いに平行に移動する蒸着源間での共蒸着も可能である。例えば、ホスト蒸着源と、ドーパント蒸着源とを別々の移動手段(ロボットアームなど)で同一方向に互いに平行に移動させて蒸着を行えばよい。また、蒸発源に設けられた複数のルツボ間での共蒸着も可能である。例えば、ホスト材料を収納したルツボと、ドーパント材料を収納したルツボとを1つの蒸着源に設置し、ルツボの取り付け角度を調節して2つのルツボの蒸着中心を基板の一点に合うようにすればよい。
なお、本明細書中で蒸着源とは、蒸着源ホルダ、および該蒸着源ホルダに設けられる容器(ルツボなど)、容器の開口を遮蔽するシャッター、ヒータ、ルツボ取り付け角度調節機構などを含めたものを指している。
また、他の発明の構成は、
ロード室、該ロード室に連結された搬送室、及び該搬送室に連結された複数の成膜室とを有する製造装置であり、
前記基板が配置される成膜室には、複数の蒸着源と、該蒸着源をX方向に移動する手段と、基板をY方向に移動する手段とを有し、
前記基板をY方向に一定速度で移動させながら、前記複数の蒸着源をX方向に移動または往復させて成膜を行うことを特徴とする成膜装置を有する製造装置である。
上記構成により、基板を搬送しながら蒸着を行うことができるため、スループットが向上する。
また、大面積基板を用いる場合、蒸着マスクも大きくなるため、マスクを貼り付ける枠付近は引っ張られるが、マスクの真ん中付近にたわみが生じる恐れがある。そこで本発明では、マスクに補助線を設け、引っ張ることによってマスクにたわみを生じさせることなく基板に密着させる。この補助線としてはマスク材料と異なる金属、例えば形状記憶合金などを用いることが好ましい。
本発明により、安定な蒸着速度が得られ、大面積基板に均一な膜を蒸着することができる。また、蒸着源の移動機構を単純なものとすることができるため、蒸着源の移動速度を速くして複数回往復させることによって蒸着速度を上げることができる。
本発明の実施形態について、以下に説明する。
(実施の形態1)
図1に本発明の製造装置の上面図を示す。
図1において、100は基板、101は成膜室、102、105は搬送室、103a、103bはルツボ用設置室、104は蒸着源ホルダ、106はルツボ、107は蓋設置用台、108は蓋搬送用ロボット、109は容器設置用回転台、110はルツボ搬送用ロボット、112は扉、113、114a、114b、115、116a、116bは各部屋を仕切るシャッターである。
基板100は、搬送室102から成膜室101内に搬送される。選択的に蒸着を行う場合には、蒸着マスクと基板との位置あわせを行った後に蒸着を行う。
また、蒸着源ホルダ104にはEL材料が収納されたルツボ106が2つセットされている。なお、ルツボごとにスライド式のシャッター(図示しない)を設けている。図1では2つのルツボを備えた蒸着源ホルダ、4つの蒸着源ホルダ、2つのルツボ用設置室を設けた例を示したが、本発明は特に図1の構成に限定されない。2つのルツボには同じ材料を収納してもよく、特に蒸着しにくい材料の場合、2つのルツボとすることで蒸着量を増やす、即ち蒸着速度を上げることができる。また、2つのルツボに異なる材料を収納してもよく、1つのルツボを蒸着している間にもう一方のルツボのシャッターを閉め、予備加熱を行うことができ、さらに1つのルツボの蒸着を行っている間に、もう一方のルツボのシャッターを閉め、蒸着を終えたルツボを冷却することができる。また、2つのルツボに異なる材料を収納し、蒸着中心を基板の一点に合うようルツボ取り付け角度を適宜傾けて同時に共蒸着を行うこともできる。本発明は、これら4つの蒸着源ホルダを一方向に移動または往復させることによって基板に蒸着を行う。
蒸着源ホルダを一方向に移動させることによって基板に対して線状または帯状に蒸着膜が形成される。次いで基板を移動させて、再度蒸着源ホルダを移動させる。蒸着源ホルダの移動と、基板の移動を順次繰り返すことで基板全面に均一な蒸着膜を得ることができる。また、基板と蒸着源ホルダを同時に移動した場合は、基板の一辺に対して斜めに線状または帯状に蒸着膜が形成される。本発明は、基板を一方向に移動または往復させることによって基板全面に蒸着を行う。また、本発明は、蒸着とともに基板を移動させるため、移動方向を搬送方向と一致させれば、蒸着とともに基板の搬送も行うこととなる。従って、その場合、大量の基板を連続的に処理することに適した製造装置となる。また、蒸着とともに基板の搬送も行うため、製造装置全体としての小型化を図ることもできる。
また、蒸着源ホルダは常時、ルツボ用設置室で待機し、蒸着速度が安定するまで加熱および保温を行う。なお、膜厚モニタ(図示しない)がルツボ用設置室に設置してある。蒸着速度が安定したら、基板を搬送室102に搬送し、シャッターを開けて蒸着源ホルダを移動させる。蒸着が終わったらルツボ用設置室に移動させて、シャッターを閉める。シャッターを閉めたら基板を搬送室105に搬送することができる。
本発明により、成膜に要する時間を短縮できる。従来、EL材料の補充を行う場合、成膜室の大気開放を行い、ルツボに補充した後、真空引きを行う必要があったため、補充のためのトータル時間が長くなり、スループットの低下を招く原因となっていた。また、従来は、成膜室内に蒸着源が固定されて設けてあり、加熱された蒸着源を徐冷するにも長時間かかっていた。
また、本発明は基板と蒸着源との距離が狭いため、トータルの蒸着時間を短くすることができ、基板以外(例えば、成膜室内壁など)に材料が飛ぶ量を少なくし、材料の使用効率を向上できる。成膜室内壁の付着も少ないものとすることができれば、成膜室内壁のクリーニングなどのメンテナンスの頻度を減らすことができる。
また、蒸着源ホルダを移動させる蒸着時間が短いため、膜厚均一性のよい蒸着膜が得られる。真空中で加熱されたEL材料は冷めにくく、比較的短時間であれば蒸着速度はほぼ一定に保つことができる。
また、蒸着源ホルダに複雑な移動をさせるわけではなく、一方向のみの移動であるため、単純な移動機構で構成することができる。
また、図1の製造装置は、容器に真空封止したルツボをルツボ用設置室の容器設置用回転台109にセットし、ルツボ用設置室を真空にした状態で容器の蓋を蓋搬送用ロボット108で開け、容器からルツボをルツボ搬送用ロボット110で取り出し、大気に触れることなくルツボを蒸着源ホルダにセットするしくみとしている。ルツボ用設置室を設けることによって、高純度なEL材料を大気に触れることなく成膜室にセットでき、且つ、成膜室101内の高い清浄度を保つことができる。
また、容器設置用回転台109にヒータを内蔵させ、EL材料の予備加熱を行ってもよい。また、容器設置用回転台109に設置できる容器の数を多くして予備のルツボを用意して、それらを予め加熱しておき、蒸着源ホルダにセットされたルツボのEL材料が減ってしまった時に、ルツボごと交換することによって交換に要する時間を短縮することができる。
4つの蒸着源ホルダは、例えば、正孔輸送層用の蒸着源ホルダと、発光層用の蒸着源ホルダと、電子輸送層用の蒸着源ホルダと、電子注入層用の蒸着源ホルダとし、順次蒸着を行って積層させることができる。
また、2つの蒸着源ホルダに同じEL材料を収納させ、1つの蒸着源ホルダの材料がなくなったら、もう一方の蒸着源ホルダを使うことによって、途中で補充することなく連続的に蒸着を行うことができる。また、4つの蒸着源ホルダに同じEL材料を収納させ、1つずつ移動させれば、スループットよく4倍の量のEL材料を蒸着しつづけることができるため、特に大型基板に有用である。
正確に膜厚モニタで蒸着速度を測定するため、ルツボ用設置室内における2つの蒸着源ホルダの間には遮蔽板を設けることが好ましい。また、図1に示すように交互にルツボ用設置室を設け、蒸着源ホルダを待機させるのは、隣合う蒸着源ホルダの間隔を保ち、正確に膜厚モニタで蒸着速度を測定するためである。
また、ここでは2つの蒸着源ホルダに共通なルツボ用設置室を設けた例を示したが特に限定されない。なお、本発明は、特に図1に示すようなルツボ用設置室を設けなくともよい。
(実施の形態2)
ここでは図2に本発明の製造装置の他の一例を示す。
図2に示す製造装置は、1つの成膜室に1つの蒸着源ホルダ、1つのルツボ用設置室を設けたものである。
図2において、200は基板、201は成膜室、202、205は搬送室、203はルツボ用設置室、204は蒸着源ホルダ、206はルツボ、207は蓋設置用台、208は蓋搬送用ロボット、209は容器設置用回転台、210はルツボ搬送用ロボット、212は扉、213、214、215は各部屋を仕切るシャッターである。
また、図2中、点線A−Bで分断した断面模式図を図3(A)に、点線C−Dで分断した断面模式図を図3(B)に示す。ここでは、点線A−Bの方向を基板のY方向、点線C−Dの方向を基板のX方向と呼ぶ。蒸着源ホルダ204はX方向のみに移動可能であり、基板はY方向のみに移動する。なお、図3において、図2と同一の部分には同じ符号を用いる。図3において、217は膜厚モニタ、218は基板シャッター、219は蒸着マスクである。
図3(A)中、各部屋201、202、205にそれぞれ搬送系221が配設され、これらの搬送系221により、各部屋201、202、205を大気にさらすことなく基板を移送することができる。なお、搬送系221は、例えばベルト式のもの、或いはトレイ式のものであってもよく、さらには、蒸着マスク219ごと基板200を保持して移動させるアームを備えたロボットであってもよい。
また、基板200と蒸着マスク219は、成膜室201または搬送室202で位置あわせを行えばよく、アライメント機構(図示しない)を設けている。
ここで、蒸着までの手順を示す。
まず、減圧下、もしくは不活性雰囲気下で高純度なEL材料をルツボに収納し、そのルツボを容器で真空封止する。容器は上蓋220aと下蓋220bとで構成されており、これらを組み合わせた後に内部の大気を排出する管および管を閉めるバルブも設けてある。
搬送する容器の形態について図4(A)を用い、より詳細に説明する。搬送に用いる上蓋(220a)と下蓋(220b)に分かれる第2の容器は、第2の容器の上部に設けられた第1の容器(ルツボ)206を固定するための固定手段706と、固定手段に加圧するためのバネ705と、第2の容器の下部に設けられた第2の容器を減圧保持するためガス経路となるガス導入口708と、上部容器220aと下部容器220bとを固定するOリングと、留め具702と有している。この第2の容器内には、精製された蒸着材料が封入された第1の容器206が設置されている。なお、第2の容器はステンレスを含む材料で形成され、第1の容器206はチタンを有する材料で形成するとよい。
材料メーカーにおいて、第1の容器206に精製した蒸着材料を封入する。そして、Oリングを介して第2の上部容器220aと下部容器220bとを合わせ、留め具702で上部容器220aと下部容器220bとを固定し、第2の容器内に第1の容器206を密閉する。その後、ガス導入口708を介して第2の容器内を減圧し、更に窒素雰囲気に置換し、バネ705を調節して固定手段706により第1の容器206を固定する。なお、第2の容器内に乾燥剤を設置してもよい。このように第2の容器内を真空や減圧、窒素雰囲気に保持すると、蒸着材料へのわずかな酸素や水の付着でさえも防止することができる。
ルツボ206は、上部容器220aと下部容器220bからなる容器に真空で密封された状態で設置室203の扉212から搬入する。まず、搬入した容器を容器設置用回転台209に載せ、留め具702を外す。(図4(A))内部は真空状態であるので大気圧下では留め具702を外しても取れない。そして、容器設置用回転台209(ヒータ内蔵)を回転軸712で回転させてルツボ設置室203内側に容器を般送する。次いで、設置室203内を真空排気して、容器の蓋(上部容器220a)が取れる状態とする。真空排気している間に容器設置用回転台209に内蔵したヒータで容器を加熱しておいてもよい。ここで加熱しておくと後の加熱時間を短縮できる。
次いで、蓋搬送用ロボット208によって容器の蓋を持ち上げ、蓋設置用台207に移動させる。なお、本発明の搬送機構は、図4(B)に記載されるように第1の容器206の上方から、該第1の容器の取っ手710を引っ掛けて搬送する構成に限定されるものではなく、第1の容器の側面を挟んで(つまんで)搬送する構成でも構わない。
次いで、ルツボ用設置室を真空にした状態でルツボをルツボ搬送用ロボット210で取り出し、大気に触れることなくルツボを蒸着源ホルダ204にセットする。なお、ルツボをセットする際には蒸着源ホルダは、ルツボ用設置室203に移動させておく。
次いで、蒸着源ホルダ204を膜厚モニタ217が設けられている場所まで移動させる。そして蒸着源ホルダに内蔵してあるヒータで加熱を行い、膜厚モニタ217で測定される蒸着速度が安定する温度に保持する。本発明において、膜厚モニタ217は待機させている間だけ使用されるため、膜厚計として長い寿命となり、交換頻度を下げることができる。
次いで、シャッター214を開け、蒸着源ホルダ204を成膜室201に移動させ、基板シャッター218を開けた後、基板200の下方を通過するようにX方向に移動させて蒸着を行う。
蒸着源ホルダをX方向に移動させることによって基板に対して線状または帯状に蒸着膜が形成される。次いで基板をY方向のみに移動させて、再度蒸着源ホルダを移動させる。蒸着源ホルダの移動と、基板の移動を順次繰り返すことで基板全面に均一な蒸着膜を得ることができる。
また、図2および図3に示す蒸着装置においては、蒸着の際、基板200と蒸着源ホルダ204との間隔距離を代表的には30cm以下、好ましくは20cm以下、さらに好ましくは5cm〜15cmに狭め、蒸着材料の利用効率及びスループットを格段に向上させている。これらの間隔距離は蒸着源ホルダをZ方向に移動させる移動手段によって調節すればよい。
基板への蒸着が終了したら、基板シャッター218を閉じる。そして、再度シャッター214を開け、蒸着源ホルダ204を移動させてルツボ用設置室203に戻す。そして、膜厚モニタ217で測定しながらルツボの温度を調節して待機しておく。
一方、蒸着された基板はシャッター215を通って搬送室205に搬送され、次の基板がシャッター213を通って成膜室201に搬送される。
次の基板が成膜室201に搬送されたら、再びシャッター214を開け、蒸着源ホルダ204を成膜室201に移動させ、基板シャッター218を開けた後、基板の下方を通過するようにX方向に移動させて蒸着を行う。
こうして、本発明によりスループットよく蒸着を行うことができる。
また、ルツボ用設置室を設けることによって、高純度なEL材料を大気に触れることなく成膜室にセットでき、且つ、成膜室201内の高い清浄度を保つことができる。
また、本実施の形態は実施の形態1と自由に組み合わせることができる。
(実施の形態3)
ここでは共蒸着を行う例を図5に示す。なお、図5に示す蒸着装置は、図1や図2とも異なっている。
図1や図2での蒸着源ホルダが設置室まで移動可能な構成であるのに対し、図5に示す蒸着装置は、成膜室内のみを蒸着源ホルダが移動する構成である。図1や図2に比べ、蒸着源ホルダが移動する距離が短いため、蒸着装置の小型化を達成することができる。
図5(A)において、400は基板、401は成膜室、402、405は搬送室、403a、403bはルツボ用設置室、404a〜404dは蒸着源ホルダ、406はルツボ、407は蓋設置用台、408は蓋搬送用ロボット、409は容器設置用回転台、410はルツボ搬送用ロボット、412は扉、413、414、415、416は各部屋を仕切るシャッター、417は膜厚モニタ設置板である。
基板400は、搬送室402から成膜室401内に搬送される。選択的に蒸着を行う場合には、蒸着マスクと基板との位置あわせを行った後に蒸着を行う。
また、蒸着源ホルダ404にはEL材料が収納されたルツボ406が2つセットされている。なお、ルツボごとにスライド式のシャッター(図示しない)を設けている。図5では2つのルツボを備えた蒸着源ホルダ、4つの蒸着源ホルダを設けた例を示したが、本発明は特に図5の構成に限定されない。
蒸着源ホルダ404a〜404dは常時、膜厚モニタ設置板417の下方で待機し、蒸着速度が安定するまで加熱および保温を行う。なお、膜厚モニタが膜厚モニタ設置板417と蒸着源ホルダの間に設置してある。蒸着速度が安定したら、基板を成膜室401に搬送し、シャッターを開け蒸着源ホルダ404a〜404dを順次移動または往復させる。本発明においては、線状または帯状に蒸着膜が形成される。一ライン分の蒸着が終わったら、基板を移動させ、次のライン分の蒸着を行うという作業を繰り返す。蒸着が終わったら再び膜厚モニタ設置板417の下方に移動させて、シャッターを閉める。
また、図5(A)に示すように基板の移動経路を挟んで交互に膜厚モニタ設置板417を設け、蒸着源ホルダを待機させるのは、隣合う蒸着源ホルダ、例えば、蒸着源ホルダ404aと蒸着源ホルダ404bの待機場所の間隔を保ち、正確に膜厚モニタで蒸着速度を測定するためである。
4つの蒸着源ホルダ404a〜404dは、例えば、正孔輸送層用の蒸着源ホルダ404aと、発光層用の蒸着源ホルダ404bと、電子輸送層用の蒸着源ホルダ404cと、電子注入層用の蒸着源ホルダ404dとし、順次蒸着を行って積層させることができる。
ここで、蒸着源ホルダ404aと蒸着源ホルダ404bとを用いて共蒸着を行う例を図5(B)、図5(C)を用いて説明する。
図5(B)は蒸着時の上面図を示しており、2つの蒸着源ホルダを同一方向に移動させている。蒸着源ホルダ404aは、アーム419が縮められる方向に移動するのに対し、蒸着源ホルダ404bは、アームが伸ばされる方向に移動する。蒸着源ホルダ404aにはホスト材料である材料A418aを収納し、蒸着源ホルダ404bにはドーパント材料である材料B418bを収納する。なお、アーム419は一方向のみに移動または往復することができる。
また、蒸着の際には、図5(B)中鎖線A−Bで切断した断面図である図5(C)に示すようにルツボの取り付け角度を調節して2つのルツボの蒸着中心を基板の一点に合うようにしている。その基板の一点は、蒸着源ホルダ404aと蒸着源ホルダ404bとの間に位置する。この場合、2つの蒸着源ホルダを用いて同時に蒸着することになる。
また、蒸着源ホルダ404aと蒸着源ホルダ404bと蒸着源ホルダ404cとを用いて3種類の異なる材料を用いた共蒸着を行う例を図5(D)、図5(E)を用いて説明する。
図5(D)は蒸着時の上面図を示しており、3つの蒸着源ホルダを同一方向に移動させている。蒸着源ホルダ404aと蒸着源ホルダ404cは、アームが縮められる方向に移動するのに対し、蒸着源ホルダ404bは、アームが伸ばされる方向に移動する。蒸着源ホルダ404aにはホスト材料である材料A418aを収納し、蒸着源ホルダ404bには第1ドーパント材料である材料B418bを収納し、蒸着源ホルダ404cには第2ドーパント材料である材料C418cを収納する。この場合、3つの蒸着源ホルダを用いて同時に蒸着することになる。
また、蒸着の際には、図5(D)中鎖線C−Dで切断した断面図である図5(E)に示すようにルツボの取り付け角度を調節して3つのルツボの蒸着中心を基板の一点に合うようにしている。
図5に示す蒸着装置は、蒸着源ホルダの移動と、基板の移動を順次繰り返すことで基板全面に均一な蒸着膜を得ることができる。
また、図5に示す蒸着装置は、交互に膜厚モニタ設置板417を設けられているため、このような多元蒸着において、それぞれの蒸着速度を正確に膜厚モニタで把握することができ、精度の高い蒸着を行うことができる。
また、本実施例は、実施の形態1、実施の形態2と自由に組み合わせることが可能である。
(実施の形態4)
本実施の形態では、容器をシャッターとして用いる例を図6に示す。
図6(A)は、蒸着源ホルダ800の移動を停止して成膜を停止している状態を示している。ヒーター803により加熱され容器802aから昇華した材料は、シャッター兼用容器802bの内壁に付着する。このシャッター802bの開閉によって蒸着を行う。
そして、設置室(図示しない)でシャッター802bを取り外し、回収できた付着物を収納する。さらに回収した付着物を精製してもよい。なお、シャッター802b内壁に枝部や突起部を設け、効率よく付着させ、付着物が落下しないようにしてもよい。
次いで、蒸着源ホルダ800に容器802bを設置室でセットし、容器を加熱することによって回収した付着物を再度昇華させる。(図8(B))
以上の手順によって蒸着材料を再利用することができる。
また、図1の製造装置と組み合わせる場合、シャッター802bを取り外す作業、容器802bを蒸着源ホルダ800にセットする作業を全てまたは一部を自動で行う機構を設置室に設けてもよい。
また、図5の製造装置と組み合わせる場合、膜厚モニタ設置板417にシャッター802bが設置および取り外しできるようにしてもよい。
また、本実施例は、実施の形態1、実施の形態2、または実施の形態3と自由に組み合わせることが可能である。
(実施の形態5)
本実施の形態では、基板サイズが、320mm×400mm、370mm×470mm、400mm×500mm、550mm×650mm、600mm×720mm、620mm×730mm、680mm×880mm、730mm×920mm、1000mm×1200mm、1100mm×1250mm、1150mm×1300mmのような大面積基板に対して、効率よくEL材料を蒸着する方法を提供するため、大面積基板へ対応可能なマスクを図7に示す。
上記大面積基板は、基板保持手段(永久磁石など)により固定して保持する際に部分的に基板がたわむ恐れがあるという問題が考えられる。
本発明は、大面積基板を用い、多面取り(1枚の基板から複数のパネルを形成する)を行う際、スクライブラインとなる部分が接するようにマスクに補助線を設ける。即ち、形状記憶合金などからなる補助線でマスクをたわませることなく、蒸着源ホルダから蒸着材料を昇華させて基板保持手段で接していない領域に蒸着を行う。こうすることによって、大面積基板のたわみを1mm以下に抑えることができる。
また、蒸着マスクが基板と密接するようにしてもよいし、ある程度の間隔を有して固定する基板ホルダや蒸着マスクホルダを適宜設けてもよい。
図7(A)には、基板903とマスク902が載せられた斜視図を示しており、補助線907が十字形状に配置されている例を示している。また、特に補助線907の形状は限定されず、例えば、図7(B)に示したように補助線907を線形状に配置してもよい。
この補助線907によって、マスクのたわみを抑えることができる。
また、図7(C)は基板903とマスク902が載せられた断面図を示しており、補助線907は金属板(代表的には形状記憶合金、チタンなど)またはワイヤーで構成する。また、マスク枠906には図7(C)に示すようにマスク902の位置を固定する窪みを設けている。マスク902がマスク枠により、補助線907を中心に引っ張られ、基板とマスクとの密着性を向上させる。
また、本実施の形態は、実施の形態1乃至4のいずれか一と自由に組み合わせることができる。
以上の構成でなる本発明について、以下に示す実施例でもってさらに詳細な説明を行うこととする。
図8にマルチチャンバー型の製造装置の上面図を示す。図8に示す製造装置は、スループット向上を図ったチャンバー配置としている。
図8は、ゲート500a〜500nと、基板投入室520と、封止、取出室519と、搬送室504、514と、成膜室506、509と、蒸着源を設置する設置室526と、前処理室503と、封止基板ロード室517と、シーリング室518とを有するマルチチャンバーの製造装置である。
以下、予め陽極(第1の電極)と、該陽極の端部を覆う絶縁物(隔壁)とが設けられた基板を図8に示す製造装置に搬入し、発光装置を作製する手順を示す。
なお、アクティブマトリクス型の発光装置を作製する場合、予め基板上には、陽極に接続している薄膜トランジスタ(電流制御用TFT)およびその他の薄膜トランジスタ(スイッチング用TFTなど)が複数設けられ、薄膜トランジスタからなる駆動回路も設けられている。また、単純マトリクス型の発光装置を作製する場合にも図8に示す製造装置で作製することが可能である。
まず、基板投入室520に上記基板をセットする。基板サイズは、320mm×400mm、370mm×470mm、550mm×650mm、600mm×720mm、680mm×880mm、1000mm×1200mm、1100mm×1250mm、さらには1150mm×1300mmのような大面積基板でも対応可能である。
基板投入室520にセットした基板(陽極と、該陽極の端部を覆う絶縁物とが設けられた基板)は搬送室504に搬送する。
なお、搬送室504には基板を搬送または反転するための搬送機構(搬送ロボットなど)と真空排気手段とが設けており、他の搬送室514も同様にそれぞれ搬送機構と真空排気手段とが設けてある。
搬送室504に設けられたロボットは、基板の表裏を反転させることができ、成膜室506に反転させて搬入することができる。
また、搬送室504は大気圧もしくは真空を維持することができる。搬送室504は、真空排気処理室と連結されており、真空排気して真空にすることも、真空排気した後、不活性ガスを導入して大気圧にすることもできる。
また、上記の真空排気処理室としては、磁気浮上型のターボ分子ポンプ、クライオポンプ、またはドライポンプが備えられている。これにより各室と連結された搬送室の到達真空度を10−5〜10−6Paにすることが可能であり、さらにポンプ側および排気系からの不純物の逆拡散を制御することができる。
装置内部に不純物が導入されるのを防ぐため、導入するガスとしては、窒素や希ガス等の不活性ガスを用いる。装置内部に導入されるこれらのガスは、装置内に導入される前にガス精製機により高純度化されたものを用いる。従って、ガスが高純度化された後に蒸着装置に導入されるようにガス精製機を備えておく必要がある。これにより、ガス中に含まれる酸素や水、その他の不純物を予め除去することができるため、装置内部にこれらの不純物が導入されるのを防ぐことができる。
また、基板投入室520にセットする前には、点欠陥を低減するために第1の電極(陽極)の表面に対して界面活性剤(弱アルカリ性)を含ませた多孔質なスポンジ(代表的にはPVA(ポリビニルアルコール)製、ナイロン製など)で洗浄して表面のゴミを除去することが好ましい。洗浄機構として、基板の面に平行な軸線まわりに回動して基板の面に接触するロールブラシ(PVA製)を有する洗浄装置を用いてもよいし、基板の面に垂直な軸線まわりに回動しつつ基板の面に接触するディスクブラシ(PVA製)を有する洗浄装置を用いてもよい。
また、シュリンクをなくすために、有機化合物を含む膜の蒸着直前に真空加熱を行うことが好ましく、基板を搬送室504から真空加熱が可能な前処理室503に搬送し、上記基板に含まれる水分やその他のガスを徹底的に除去するために、脱気のためのアニールを真空(5×10−3Torr(0.665Pa)以下、好ましくは10−4〜10−6Pa)で行う。特に、層間絶縁膜や隔壁の材料として有機樹脂膜を用いた場合、有機樹脂材料によっては水分を吸着しやすく、さらに脱ガスが発生する恐れがあるため、有機化合物を含む層を形成する前に100℃〜250℃、好ましくは150℃〜200℃、例えば30分以上の加熱を行った後、30分の自然冷却を行って吸着水分を除去する真空加熱を行うことは有効である。
また、必要であれば、成膜室512で大気圧下、または減圧下でインクジェット法やスピンコート法やスプレー法などで高分子材料からなる正孔注入層を形成してもよい。また、インクジェット法で塗布した後、スピンコータで膜厚の均一化を図ってもよい。同様に、スプレー法で塗布した後、スピンコータで膜厚の均一化を図ってもよい。また、基板を縦置きとして真空中でインクジェット法により成膜してもよい。
例えば、成膜室512で第1の電極(陽極)上に、正孔注入層(陽極バッファー層)として作用するポリ(エチレンジオキシチオフェン)/ポリ(スチレンスルホン酸)水溶液(PEDOT/PSS)、ポリアニリン/ショウノウスルホン酸水溶液(PANI/CSA)、PTPDES、Et−PTPDEK、またはPPBAなどを全面に塗布、焼成してもよい。焼成する際には前処理室503で行うことが好ましい。
スピンコートなどを用いた塗布法で高分子材料からなる正孔注入層を形成した場合、平坦性が向上し、その上に成膜される膜のカバレッジおよび膜厚均一性を良好なものとすることができる。特に発光層の膜厚が均一となるため均一な発光を得ることができる。この場合、正孔注入層を塗布法で形成した後、蒸着法による成膜直前に真空加熱(100〜200℃)を行うことが好ましい。
例えば、第1の電極(陽極)の表面をスポンジで洗浄した後、基板投入室520に搬入し、成膜室512に搬送してスピンコート法でポリ(エチレンジオキシチオフェン)/ポリ(スチレンスルホン酸)水溶液(PEDOT/PSS)を全面に膜厚60nmで塗布した後、前処理室503に搬送して80℃、10分間で仮焼成、200℃、1時間で本焼成し、さらに蒸着直前に真空加熱(170℃、加熱30分、冷却30分)した後、成膜室506に搬送して大気に触れることなく蒸着法で発光層の形成を行えばよい。特に、ITO膜を陽極材料として用い、表面に凹凸や微小な粒子が存在している場合、PEDOT/PSSの膜厚を30nm以上の膜厚とすることでこれらの影響を低減することができる。
また、スピンコート法によりPEDOT/PSSを成膜した場合、全面に成膜されるため、基板の端面や周縁部、端子部、陰極と下部配線との接続領域などは選択的に除去することが好ましく、前処理室503でマスクを使用してOアッシングなどにより選択的に除去することが好ましい。前処理室503はプラズマ発生手段を有しており、Ar、H、F、およびOから選ばれた一種または複数種のガスを励起してプラズマを発生させることによって、ドライエッチングを行う。マスクを使用することによって不要な部分だけ選択的に除去することができる。また、陽極表面処理として紫外線照射が行えるように前処理室503にUV照射機構を備えてもよい。
次いで、搬送室504に連結された成膜室506へ基板を搬送機構511により適宜、搬送して、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、または電子注入層となる低分子からなる有機化合物層を適宜形成する。EL材料を適宜選択することにより、発光素子全体として、単色(具体的には白色、赤色、緑色、または青色)の発光を示す発光素子を形成することができる。
また、成膜室506には、実施の形態1に示したようにX方向に移動(または往復)可能な蒸着源ホルダが設置されている。この蒸着源ホルダは複数(本実施例では4個)用意されており、適宜、EL材料が封入された容器(ルツボ)を複数備え、この状態で成膜室に設置されている。例えば、1つ目の蒸着源ホルダには発光層を構成するEL材料、2つ目の蒸着源ホルダには電子輸送層を構成するEL材料、3つ目の蒸着源ホルダには電子注入層を構成するEL材料、4つ目の蒸着源ホルダには陰極バッファ層を構成する無機材料をそれぞれ収納させ、順次蒸着させればよい。また、成膜室506では蒸着源ホルダの移動方向と直交するよう基板もY方向に移動(または往復)させる。フェイスダウン方式で基板をセットし、CCDなどで蒸着マスクの位置アライメントを行い、抵抗加熱法で蒸着を行うことで選択的に成膜を行うことができる。蒸着が終了すると基板は次の搬送室側に搬送されることとなる。
EL材料が封入された容器(ルツボ)の設置は、設置室526a〜526dで行う。予め材料メーカーでEL材料を容器(代表的にはルツボ)に収納してもらう。なお、設置する際には大気に触れることなく行うことが好ましく、材料メーカーから搬送する際、ルツボは第2の容器に密閉した状態のまま設置室に導入される。設置室を真空とし、設置室の中で第2の容器からルツボを取り出して、蒸着源ホルダにルツボを設置する。こうすることにより、ルツボおよび該ルツボに収納されたEL材料を汚染から防ぐことができる。
次いで、搬送室514内に設置されている搬送機構により、基板を成膜室506から取り出し、大気にふれさせることなく、成膜室509に搬送して陰極(または保護膜)を形成する。この陰極は、抵抗加熱を用いた蒸着法により形成される無機膜(MgAg、MgIn、CaF、LiF、CaNなどの合金、または周期表の1族もしくは2族に属する元素とアルミニウムとを共蒸着法により形成した膜、またはこれらの積層膜)である。また、スパッタ法を用いて陰極を形成してもよい。
また、上面出射型または両面出射型の発光装置を作製する場合には、陰極は透明または半透明であることが好ましく、上記金属膜の薄膜(1nm〜10nm)、或いは上記金属膜の薄膜(1nm〜10nm)と透明導電膜との積層を陰極とすることが好ましい。この場合、スパッタ法を用いて成膜室509で透明導電膜(ITO(酸化インジウム酸化スズ合金)、酸化インジウム酸化亜鉛合金(In―ZnO)、酸化亜鉛(ZnO)等)からなる膜を形成すればよい。
以上の工程で積層構造の発光素子が形成される。
また、搬送室514に連結した成膜室509で窒化珪素膜、または窒化酸化珪素膜からなる保護膜を形成して封止してもよい。この場合、成膜室509内には、珪素からなるターゲット、または酸化珪素からなるターゲット、または窒化珪素からなるターゲットが備えられている。また、固定している基板に対して棒状のターゲットを移動させて保護膜を形成してもよい。また、固定している棒状のターゲットに対して、基板を移動させることによって保護膜を形成してもよい。
例えば、珪素からなる円盤状のターゲットを用い、成膜室雰囲気を窒素雰囲気または窒素とアルゴンを含む雰囲気とすることによって陰極上に窒化珪素膜を形成することができる。
また、炭素を主成分とする薄膜(DLC膜、CN膜、アモルファスカーボン膜)を保護膜として形成してもよく、別途、CVD法を用いた成膜室を設けてもよい。ダイヤモンドライクカーボン膜(DLC膜とも呼ばれる)は、プラズマCVD法(代表的には、RFプラズマCVD法、マイクロ波CVD法、電子サイクロトロン共鳴(ECR)CVD法、熱フィラメントCVD法など)、燃焼炎法、スパッタ法、イオンビーム蒸着法、レーザー蒸着法などで形成することができる。
成膜に用いる反応ガスは、水素ガスと、炭化水素系のガス(例えばCH4、C22、C66など)とを用い、グロー放電によりイオン化し、負の自己バイアスがかかったカソードにイオンを加速衝突させて成膜する。
また、CN膜は反応ガスとしてCガスとNガスとを用いて形成すればよい。なお、DLC膜やCN膜は、可視光に対して透明もしくは半透明な絶縁膜である。可視光に対して透明とは可視光の透過率が80〜100%であることを指し、可視光に対して半透明とは可視光の透過率が50〜80%であることを指す。
次いで、発光素子が形成された基板を搬送室514から封止、取出室519に搬送する。
封止基板は、封止基板ロード室517に外部からセットし、用意される。なお、水分などの不純物を除去するために予め真空アニールを行うことが好ましい。
そして、封止基板に発光素子が設けられた基板と貼り合わせるためのシール材を形成する場合には、シーリング室518でシール材を形成し、シール材を形成した封止基板を封止基板ストック室530に搬送する。
なお、シーリング室518において、封止基板に乾燥剤を設けてもよい。また、封止基板ストック室530に蒸着の際に使用する蒸着マスクをストックしてもよい。なお、ここでは、封止基板に対してシール材を形成した例を示したが、特に限定されず、発光素子が形成された基板にシール材を形成してもよい。
次いで、封止、取出室519で基板と封止基板と貼り合わせ、貼り合わせた一対の基板を封止、取出室519に設けられた紫外線照射機構によってUV光を照射してシール材を硬化させる。なお、ここではシール材として紫外線硬化樹脂を用いたが、接着材であれば、特に限定されない。
次いで、貼り合わせた一対の基板を封止、取出室519から取り出す。
以上のように、図8に示した製造装置を用いることで完全に発光素子を密閉空間に封入するまで大気に曝さずに済むため、信頼性の高い発光装置を作製することが可能となる。また、蒸着源が移動し、成膜室506内を基板が移動することで蒸着は終了するため、短時間に蒸着が完了し、スループットよく発光装置を作製することができる。
なお、ここでは図示しないが、各処理室での作業をコントロールするための制御装置や、各処理室間を搬送するための制御装置や、基板を個々の処理室に移動させる経路を制御して自動化を実現するコントロール制御装置などを設けている。
また、図8に示す製造装置では、陽極として透明導電膜(または金属膜(TiN)が設けられた基板を搬入し、有機化合物を含む層を形成した後、透明または半透明な陰極(例えば、薄い金属膜(Al、Ag)と透明導電膜の積層)を形成することによって、上面出射型(或いは両面出射)の発光素子を形成することも可能である。なお、上面出射型の発光素子とは、陰極を透過させて有機化合物層において生じた発光を取り出す素子を指している。
また、図8に示す製造装置では、陽極として透明導電膜が設けられた基板を搬入し、有機化合物を含む層を形成した後、金属膜(Al、Ag)からなる陰極を形成することによって、下面出射型の発光素子を形成することも可能である。なお、下面出射型の発光素子とは、有機化合物層において生じた発光を透明電極である陽極からTFTの方へ取り出し、さらに基板を通過させる素子を指している。
また、本実施例は、実施の形態1または実施の形態2と自由に組み合わせることができる。
本実施例では実施例1とは異なる構成のマルチチャンバーを図9に示す。なお、成膜室606a〜606c以外は同一の構成であるので、図8と同一の符号を用いる。
本実施例ではフルカラー表示の発光装置を作製する例を示す。
実施例1に従って、基板(陽極と、該陽極の端部を覆う絶縁物とが設けられた基板)を搬送室504に搬送する。
次いで、搬送室504に連結された成膜室606aへ基板を搬送機構511により搬送する。次いで、基板と蒸着マスク(図示しない)とを重ね合わせ、位置アライメントを行った後、最終的に赤色の発光を示すEL層の蒸着を選択的に行う。なお、蒸着は、実施の形態2に示すように、設置室626aから蒸着源ホルダをX方向に移動させ、基板をY方向に移動させることによって行う。
次いで、シャッター600aを通過させ、蒸着マスクの重ね位置をずらして基板と蒸着マスク(図示しない)とを重ね合わせ、位置アライメントを行った後、最終的に青色の発光を示すEL層の蒸着を選択的に行う。
次いで、シャッター600bを通過させ、蒸着マスクの重ね位置をずらして基板と蒸着マスク(図示しない)とを重ね合わせ、位置アライメントを行った後、最終的に緑色の発光を示すEL層の蒸着を選択的に行う。なお、シャッター600a、600bはそれぞれの混色を防ぐために設けられたものである。
次いで、搬送室514内に設置されている搬送機構により、基板を成膜室606cから取り出し、大気にふれさせることなく、成膜室509に搬送して陰極(または保護膜)を形成する。
こうして、発光装置全体として、赤色、緑色、または青色の発光を示すフルカラー表示が可能な発光素子を形成することができる。
また、本実施例では一枚の蒸着マスクを用いて、R、G、BのEL層を形成する例を示したが、別々の蒸着マスクを用いてもよい。
また、各成膜室606a〜606cには、1つの蒸着源ホルダしか図示していないが、複数の蒸着源ホルダを設けてもよい。
以降の工程は、実施例1に従えば積層構造の発光素子が完成する。
また、本実施例は、実施の形態1、実施の形態2、または実施例1と自由に組み合わせることができる。
本実施例では、絶縁表面を有する基板上に、有機化合物層を発光層とする発光素子を備えた発光装置(上面出射構造)を作製する例を図10に示す。
なお、図10(A)は、発光装置を示す上面図、図10(B)は図10(A)をA−A’で切断した断面図である。点線で示された1101はソース信号線駆動回路、1102は画素部、1103はゲート信号線駆動回路である。また、1104は透明な封止基板、1105は第1のシール材であり、第1のシール材1105で囲まれた内側は、透明な第2のシール材1107で充填されている。なお、第1のシール材1105には基板間隔を保持するためのギャップ材が含有されている。
なお、1108はソース信号線駆動回路1101及びゲート信号線駆動回路1103に入力される信号を伝送するための配線であり、外部入力端子となるFPC(フレキシブルプリントサーキット)1109からビデオ信号やクロック信号を受け取る。なお、ここではFPCしか図示されていないが、このFPCにはプリント配線基盤(PWB)が取り付けられていても良い。
次に、断面構造について図10(B)を用いて説明する。基板1110上には駆動回路及び画素部が形成されているが、ここでは、駆動回路としてソース信号線駆動回路1101と画素部1102が示されている。
なお、ソース信号線駆動回路1101はnチャネル型TFT1123とpチャネル型TFT1124とを組み合わせたCMOS回路が形成される。また、駆動回路は、公知のCMOS回路、PMOS回路もしくはNMOS回路で形成しても良い。また、本実施例では、基板上に駆動回路を形成したドライバー一体型を示すが、必ずしもその必要はなく、基板上ではなく外部に形成することもできる。また、ポリシリコン膜を活性層とするTFTの構造は特に限定されず、トップゲート型TFTであってもよいし、ボトムゲート型TFTであってもよい。
また、画素部1102はスイッチング用TFT1111と、電流制御用TFT1112とそのドレインに電気的に接続された第1の電極(陽極)1113を含む複数の画素により形成される。電流制御用TFT1112としてはnチャネル型TFTであってもよいし、pチャネル型TFTであってもよいが、陽極と接続させる場合、pチャネル型TFTとすることが好ましい。また、保持容量(図示しない)を適宜設けることが好ましい。なお、ここでは無数に配置された画素のうち、一つの画素の断面構造のみを示し、その一つの画素に2つのTFTを用いた例を示したが、3つ、またはそれ以上のTFTを適宜、用いてもよい。
ここでは第1の電極1113がTFTのドレインと直接接している構成となっているため、第1の電極1113の下層はシリコンからなるドレインとオーミックコンタクトのとれる材料層とし、有機化合物を含む層と接する最上層を仕事関数の大きい材料層とすることが望ましい。例えば、窒化チタン膜とアルミニウムを主成分とする膜と窒化チタン膜との3層構造とすると、配線としての抵抗も低く、且つ、良好なオーミックコンタクトがとれ、且つ、陽極として機能させることができる。また、第1の電極1113は、窒化チタン膜、クロム膜、タングステン膜、Zn膜、Pt膜などの単層としてもよいし、3層以上の積層を用いてもよい。
また、第1の電極(陽極)1113の両端には絶縁物(バンク、隔壁、障壁、土手などと呼ばれる)1114が形成される。絶縁物1114は有機樹脂膜もしくは珪素を含む絶縁膜で形成すれば良い。ここでは、絶縁物1114として、ポジ型の感光性アクリル樹脂膜を用いて図10に示す形状の絶縁物を形成する。
カバレッジを良好なものとするため、絶縁物1114の上端部または下端部に曲率を有する曲面が形成されるようにする。例えば、絶縁物1114の材料としてポジ型の感光性アクリルを用いた場合、絶縁物1114の上端部のみに曲率半径(0.2μm〜3μm)を有する曲面を持たせることが好ましい。また、絶縁物1114として、感光性の光によってエッチャントに不溶解性となるネガ型、或いは光によってエッチャントに溶解性となるポジ型のいずれも使用することができる。
また、絶縁物1114を窒化アルミニウム膜、窒化酸化アルミニウム膜、炭素を主成分とする薄膜、または窒化珪素膜からなる保護膜で覆ってもよい。
また、第1の電極(陽極)1113上には、蒸着法によって有機化合物を含む層1115を選択的に形成する。本実施例では、有機化合物を含む層1115を図1に示す蒸着装置で成膜を行い、均一な膜厚を得る。さらに、有機化合物を含む層1115上には第2の電極(陰極)1116が形成される。陰極としては、仕事関数の小さい材料(Al、Ag、Li、Ca、またはこれらの合金MgAg、MgIn、AlLi、CaF、またはCaN)を用いればよい。ここでは、発光が透過するように、第2の電極(陰極)1116として、膜厚を薄くした金属薄膜と、透明導電膜(ITO(酸化インジウム酸化スズ合金)、酸化インジウム酸化亜鉛合金(In―ZnO)、酸化亜鉛(ZnO)等)との積層を用いる。
こうして、第1の電極(陽極)1113、有機化合物を含む層1115、及び第2の電極(陰極)1116からなる発光素子1118が形成される。本実施例では、有機化合物を含む層1115として、芳香族ジアミン層(TPD)と、p−EtTAZ層と、Alq層と、ナイルレッドをドープしたAlq層と、Alq層とを順次積層させて白色発光を得る。本実施例では発光素子1118は白色発光とする例であるので着色層1131と遮光層(BM)1132からなるカラーフィルター(簡略化のため、ここではオーバーコート層は図示しない)を設けている。
また、R、G、Bの発光が得られる有機化合物を含む層をそれぞれ選択的に形成すれば、カラーフィルターを用いなくともフルカラーの表示を得ることができる。
また、発光素子1118を封止するために透明保護積層1117を形成する。この透明保護積層1117は、第1の無機絶縁膜と、応力緩和膜と、第2の無機絶縁膜との積層からなっている。第1の無機絶縁膜および第2の無機絶縁膜としては、スパッタ法またはCVD法により得られる窒化珪素膜、酸化珪素膜、酸化窒化珪素膜(SiNO膜(組成比N>O)またはSiON膜(組成比N<O))、炭素を主成分とする薄膜(例えばDLC膜、CN膜)を用いることができる。
これらの無絶縁膜は水分に対して高いブロッキング効果を有しているが、膜厚が厚くなると膜応力が増大してピーリングや膜剥がれが生じやすい。しかし、第1の無機絶縁膜と第2の無機絶縁膜との間に応力緩和膜を挟むことで、応力を緩和するとともに水分を吸収することができる。
また、成膜時に何らかの原因で第1の無機絶縁膜に微小な穴(ピンホールなど)が形成されたとしても、応力緩和膜で埋められ、さらにその上に第2の無機絶縁膜を設けることによって、水分や酸素に対して極めて高いブロッキング効果を有する。
また、応力緩和膜としては、無機絶縁膜よりも応力が小さく、且つ、吸湿性を有する材料が好ましい。加えて、透光性を有する材料であることが望ましい。また、応力緩和膜としては、α―NPD(4,4'-ビス-[N-(ナフチル)-N-フェニル-アミノ]ビフェニル)、BCP(バソキュプロイン)、MTDATA(4,4',4"-トリス(N-3-メチルフェニル-N-フェニル-アミノ)トリフェニルアミン)、Alq(トリス−8−キノリノラトアルミニウム錯体)などの有機化合物を含む材料膜を用いてもよく、これらの材料膜は、吸湿性を有し、膜厚が薄ければ、ほぼ透明である。また、MgO、SrO、SrOは吸湿性及び透光性を有し、蒸着法で薄膜を得ることができるため、応力緩和膜に用いることができる。本実施例では、シリコンターゲットを用い、窒素とアルゴンを含む雰囲気で成膜した膜、即ち、水分やアルカリ金属などの不純物に対してブロッキング効果の高い窒化珪素膜を第1の無機絶縁膜または第2の無機絶縁膜として用い、応力緩和膜として蒸着法によりAlqの薄膜を用いる。また、透明保護積層に発光を通過させるため、透明保護積層のトータル膜厚は、可能な限り薄くすることが好ましい。
また、発光素子1118を封止するために不活性気体雰囲気下で第1シール材1105、第2シール材1107により封止基板1104を貼り合わせる。なお、第1シール材1105、第2シール材1107としてはエポキシ系樹脂を用いるのが好ましい。また、第1シール材1105、第2シール材1107はできるだけ水分や酸素を透過しない材料であることが望ましい。
また、本実施例では封止基板1104を構成する材料としてガラス基板や石英基板の他、FRP(Fiberglass-Reinforced Plastics)、PVF(ポリビニルフロライド)、マイラー、ポリエステルまたはアクリル等からなるプラスチック基板を用いることができる。また、第1シール材1105、第2シール材1107を用いて封止基板1104を接着した後、さらに側面(露呈面)を覆うように第3のシール材で封止することも可能である。
以上のようにして発光素子を第1シール材1105、第2シール材1107に封入することにより、発光素子を外部から完全に遮断することができ、外部から水分や酸素といった有機化合物層の劣化を促す物質が侵入することを防ぐことができる。従って、信頼性の高い発光装置を得ることができる。
また、第1の電極1113として透明導電膜を用いれば両面発光型の発光装置を作製することができる。
ここで、両面出射型の発光装置を図12を用いて説明する。
図12(A)は画素部の一部における断面を示す図である。また、図12(B)には発光領域における積層構造を簡略化したものを示す。図12(B)に示すように上面と下面の両方に発光を放出することができる。なお、発光領域の配置、即ち画素電極の配置としてはストライプ配列、デルタ配列、モザイク配列などを挙げることができる。
図12(A)において、300は第1の基板、301a、301bは絶縁層、302はTFT、308が第1の電極(透明導電層)、309は絶縁物、310はEL層、311は第2の電極、312は透明保護層、313は第2のシール材、314は第2の基板である。
第1の基板300上に設けられたTFT302(pチャネル型TFT)は、発光するEL層310に流れる電流を制御する素子であり、304はドレイン領域(またはソース領域)である。また、306は第1の電極とドレイン領域(またはソース領域)とを接続するドレイン電極(またはソース電極)である。また、ドレイン電極306と同じ工程で電源供給線やソース配線などの配線307も同時に形成される。ここでは第1電極とドレイン電極とを別々に形成する例を示したが、同一としてもよい。第1の基板300上には下地絶縁膜(ここでは、下層を窒化絶縁膜、上層を酸化絶縁膜)となる絶縁層301aが形成されており、ゲート電極305と活性層との間には、ゲート絶縁膜が設けられている。また、301bは有機材料または無機材料からなる層間絶縁膜である。また、ここでは図示しないが、一つの画素には、他にもTFT(nチャネル型TFTまたはpチャネル型TFT)を一つ、または複数設けている。また、ここでは、一つのチャネル形成領域303を有するTFTを示したが、特に限定されず、複数のチャネルを有するTFTとしてもよい。
また、318は、透明導電膜からなる第1の電極、即ち、EL素子の陽極(或いは陰極)である。透明導電膜としては、ITO(酸化インジウム酸化スズ合金)、酸化インジウム酸化亜鉛合金(In23―ZnO)、酸化亜鉛(ZnO)等を用いることができる。
また、第1の電極318の端部(および配線307)を覆う絶縁物309(バンク、隔壁、障壁、土手などと呼ばれる)を有している。絶縁物309としては、無機材料(酸化シリコン、窒化シリコン、酸化窒化シリコンなど)、感光性または非感光性の有機材料(ポリイミド、アクリル、ポリアミド、ポリイミドアミド、レジストまたはベンゾシクロブテン)、またはこれらの積層などを用いることができるが、ここでは窒化シリコン膜で覆われた感光性の有機樹脂を用いる。例えば、有機樹脂の材料としてポジ型の感光性アクリルを用いた場合、絶縁物の上端部のみに曲率半径を有する曲面を持たせることが好ましい。また、絶縁物として、感光性の光によってエッチャントに不溶解性となるネガ型、或いは光によってエッチャントに溶解性となるポジ型のいずれも使用することができる。
また、有機化合物を含む層310は、蒸着法または塗布法を用いて形成する。本実施例では、有機化合物を含む層310を図1に示す蒸着装置で成膜を行い、均一な膜厚を得る。なお、信頼性を向上させるため、有機化合物を含む層310の形成直前に真空加熱(100℃〜250℃)を行って脱気を行うことが好ましい。例えば、蒸着法を用いる場合、真空度が5×10−3Torr(0.665Pa)以下、好ましくは10−4〜10−6Paまで真空排気された成膜室で蒸着を行う。蒸着の際、予め、抵抗加熱により有機化合物は気化されており、蒸着時にシャッターが開くことにより基板の方向へ飛散する。気化された有機化合物は、上方に飛散し、メタルマスクに設けられた開口部を通って基板に蒸着される。
例えば、Alq、部分的に赤色発光色素であるナイルレッドをドープしたAlq、Alq、p−EtTAZ、TPD(芳香族ジアミン)を蒸着法により順次積層することで白色を得ることができる。
また、311は、導電膜からなる第2の電極、即ち、発光素子の陰極(或いは陽極)である。第2の電極311の材料としては、MgAg、MgIn、AlLi、CaF、CaNなどの合金、または周期表の1族もしくは2族に属する元素とアルミニウムとを共蒸着法により形成した透光性を有する膜を用いればよい。ここでは、第2の電極を通過させて発光させる両面出射型であるので、1nm〜10nmのアルミニウム膜、もしくはLiを微量に含むアルミニウム膜を用いる。第2の電極311としてAl膜を用いる構成とすると、有機化合物を含む層310と接する材料を酸化物以外の材料で形成することが可能となり、発光装置の信頼性を向上させることができる。また、1nm〜10nmのアルミニウム膜を形成する前に陰極バッファ層としてCaF、MgF、またはBaFからなる透光性を有する層(膜厚1nm〜5nm)を形成してもよい。
また、陰極の低抵抗化を図るため、1nm〜10nmの金属薄膜上に透明導電膜(ITO(酸化インジウム酸化スズ合金)、酸化インジウム酸化亜鉛合金(In23―ZnO)、酸化亜鉛(ZnO)等)を形成してもよい。或いは、陰極の低抵抗化を図るため、発光領域とならない領域の第2の電極311上に補助電極を設けてもよい。また、陰極形成の際には蒸着による抵抗加熱法を用い、蒸着マスクを用いて選択的に形成すればよい。
また、312はスパッタ法または蒸着法により形成する透明保護積層であり、金属薄膜からなる第2の電極311を保護するとともに水分の侵入を防ぐ封止膜となる。図12(B)に示すように、透明保護積層312は、無機絶縁膜312aと、応力緩和膜312bと、無機絶縁膜312cとの積層からなっている。無機絶縁膜312aとしては、スパッタ法またはCVD法により得られる窒化珪素膜、酸化珪素膜、酸化窒化珪素膜(SiNO膜(組成比N>O)またはSiON膜(組成比N<O))、炭素を主成分とする薄膜(例えばDLC膜、CN膜)を用いることができる。これらの無絶縁膜312aは水分に対して高いブロッキング効果を有しているが、膜厚が厚くなると膜応力が増大してピーリングや膜剥がれが生じやすい。しかし、無機絶縁膜312aと無機絶縁膜312cとの間に応力緩和膜312bを挟むことで、応力を緩和するとともに水分を吸収することができる。また、成膜時に何らかの原因で無機絶縁膜312aに微小な穴(ピンホールなど)が形成されたとしても、応力緩和膜312bで埋められ、さらにその上に無機絶縁膜312cを設けることによって、水分や酸素に対して極めて高いブロッキング効果を有する。
また、応力緩和膜312bとしては、無機絶縁膜312a、312cよりも応力が小さく、且つ、吸湿性を有する材料が好ましい。加えて、透光性を有する材料であることが望ましい。また、応力緩和膜312bとしては、α―NPD(4,4'-ビス-[N-(ナフチル)-N-フェニル-アミノ]ビフェニル)、BCP(バソキュプロイン)、MTDATA(4,4',4"-トリス(N-3-メチルフェニル-N-フェニル-アミノ)トリフェニルアミン)、Alq(トリス−8−キノリノラトアルミニウム錯体)などの有機化合物を含む材料膜を用いてもよく、これらの材料膜は、吸湿性を有し、膜厚が薄ければ、ほぼ透明である。また、MgO、SrO、SrOは吸湿性及び透光性を有し、蒸着法で薄膜を得ることができるため、応力緩和膜312bに用いることができる。
また、応力緩和膜312bとして、陰極と陽極との間に挟まれている有機化合物を含む層と同じ材料を用いることもできる。
スパッタ法(或いはCVD法)で無機絶縁膜312a、312bを形成し、蒸着法で応力緩和膜312bを形成することができる場合、基板を搬送して蒸着室とスパッタ成膜室(或いはCVD成膜室)とを行き来させることになるが、新たに成膜室を増設する必要はないというメリットがある。また、応力緩和膜として有機樹脂膜も考えられるが、有機樹脂膜は溶媒を使用するのでベーク処理などが必要なため、工程数の増加、溶媒成分による汚染、ベークによる熱ダメージ、脱ガスなどの問題がある。
こうして形成された透明保護積層312は有機化合物を含む層を発光層とする発光素子の封止膜として最適である。また、透明保護積層312は吸湿性を有しており、水分を除去する役目も果たす。
また、第2のシール材313は、第2の基板314と第1の基板300とを貼り合せている。第1のシール材(ここでは図示しない)は基板間隔を確保するためのギャップ材を含有しており、第2のシール材313を囲むように配置されている。第2のシール材313としては、透光性を有している材料であれば特に限定されず、代表的には紫外線硬化または熱硬化のエポキシ樹脂を用いればよい。ここでは屈折率1.50、粘度500cps、ショアD硬度90、テンシル強度3000psi、Tg点150℃、体積抵抗1×1015Ω・cm、耐電圧450V/milである高耐熱のUVエポキシ樹脂(エレクトロライト社製:2500Clear)を用いる。また、第2のシール材313を一対の基板間に充填することによって、一対の基板間を空間(不活性気体)とした場合に比べて全体の透過率を向上させることができる。
また、陽極上に有機化合物を含む層が形成され、有機化合物層上に陰極が形成される発光素子を有し、有機化合物を含む層において生じた発光を透明電極である陽極からTFTの方へ取り出す(以下、下面出射構造とよぶ)という構造としてもよい。
ここで、下面出射構造の発光装置の一例を図11に示す。
なお、図11(A)は、発光装置を示す上面図、図11(B)は図11(A)をA−A’で切断した断面図である。点線で示された1201はソース信号線駆動回路、1202は画素部、1203はゲート信号線駆動回路である。また、1204は封止基板、1205は密閉空間の間隔を保持するためのギャップ材が含有されているシール材であり、シール材1205で囲まれた内側は、不活性気体(代表的には窒素)で充填されている。シール材1205で囲まれた内側の空間は乾燥剤1207によって微量な水分が除去され、十分乾燥している。
なお、1208はソース信号線駆動回路1201及びゲート信号線駆動回路1203に入力される信号を伝送するための配線であり、外部入力端子となるFPC(フレキシブルプリントサーキット)1209からビデオ信号やクロック信号を受け取る。
次に、断面構造について図11(B)を用いて説明する。基板1210上には駆動回路及び画素部が形成されているが、ここでは、駆動回路としてソース信号線駆動回路1201と画素部1202が示されている。なお、ソース信号線駆動回路1201はnチャネル型TFT1223とpチャネル型TFT1224とを組み合わせたCMOS回路が形成される。
また、画素部1202はスイッチング用TFT1211と、電流制御用TFT1212とそのドレインに電気的に接続された透明な導電膜からなる第1の電極(陽極)1213を含む複数の画素により形成される。
ここでは第1の電極1213が接続電極と一部重なるように形成され、第1の電極1213はTFTのドレイン領域と接続電極を介して電気的に接続している構成となっている。第1の電極1213は透明性を有し、且つ、仕事関数の大きい導電膜(ITO(酸化インジウム酸化スズ合金)、酸化インジウム酸化亜鉛合金(In―ZnO)、酸化亜鉛(ZnO)等)を用いることが望ましい。
また、第1の電極(陽極)1213の両端には絶縁物(バンク、隔壁、障壁、土手などと呼ばれる)1214が形成される。カバレッジを良好なものとするため、絶縁物1214の上端部または下端部に曲率を有する曲面が形成されるようにする。また、絶縁物1214を窒化アルミニウム膜、窒化酸化アルミニウム膜、炭素を主成分とする薄膜、または窒化珪素膜からなる保護膜で覆ってもよい。
また、第1の電極(陽極)1213上には、有機化合物材料の蒸着を行い、有機化合物を含む層1215を選択的に形成する。本実施例では、有機化合物を含む層1215を図5に示す蒸着装置で成膜を行い、均一な膜厚を得る。さらに、有機化合物を含む層1215上には第2の電極(陰極)1216が形成される。陰極としては、仕事関数の小さい材料(Al、Ag、Li、Ca、またはこれらの合金MgAg、MgIn、AlLi、CaF、またはCaN)を用いればよい。こうして、第1の電極(陽極)1213、有機化合物を含む層1215、及び第2の電極(陰極)1216からなる発光素子1218が形成される。発光素子1218は、図11中に示した矢印方向に発光する。ここでは発光素子1218はR、G、或いはBの単色発光が得られる発光素子の一つであり、R、G、Bの発光が得られる有機化合物を含む層をそれぞれ選択的に形成した3つの発光素子でフルカラーとする。
また、発光素子1218を封止するために保護積層1217を形成する。保護積層は、第1の無機絶縁膜と、応力緩和膜と、第2の無機絶縁膜との積層からなっている。
また、発光素子1218を封止するために不活性気体雰囲気下でシール材1205により封止基板1204を貼り合わせる。封止基板1204には予めサンドブラスト法などによって形成した凹部が形成されており、その凹部に乾燥剤1207を貼り付けている。なお、シール材1205としてはエポキシ系樹脂を用いるのが好ましい。また、シール材1205はできるだけ水分や酸素を透過しない材料であることが望ましい。
また、本実施例では凹部を有する封止基板1204を構成する材料として金属基板、ガラス基板や石英基板の他、FRP(Fiberglass-Reinforced Plastics)、PVF(ポリビニルフロライド)、マイラー、ポリエステルまたはアクリル等からなるプラスチック基板を用いることができる。また、内側に乾燥剤を貼りつけた金属缶で封止することも可能である。
また、本実施例は実施の形態1乃至5、実施例1、または実施例2のいずれか一と自由に組み合わせることができる。
本発明を実施して得た発光装置を表示部に組み込むことによって電子機器を作製することができる。電子機器としては、ビデオカメラ、デジタルカメラ、ゴーグル型ディスプレイ(ヘッドマウントディスプレイ)、ナビゲーションシステム、音響再生装置(カーオーディオ、オーディオコンポ等)、ノート型パーソナルコンピュータ、ゲーム機器、携帯情報端末(モバイルコンピュータ、携帯電話、携帯型ゲーム機または電子書籍等)、記録媒体を備えた画像再生装置(具体的にはDigital Versatile Disc(DVD)等の記録媒体を再生し、その画像を表示しうるディスプレイを備えた装置)などが挙げられる。それらの電子機器の具体例を図13に示す。
図13(A)はテレビであり、筐体2001、支持台2002、表示部2003、スピーカー部2004、ビデオ入力端子2005等を含む。本発明は表示部2003に適用することができる。なお、パソコン用、TV放送受信用、広告表示用などの全ての情報表示用のテレビが含まれる。
図13(B)はデジタルカメラであり、本体2101、表示部2102、受像部2103、操作キー2104、外部接続ポート2105、シャッター2106等を含む。本発明は、表示部2102に適用することができる。
図13(C)はノート型パーソナルコンピュータであり、本体2201、筐体2202、表示部2203、キーボード2204、外部接続ポート2205、ポインティングマウス2206等を含む。本発明は、表示部2203に適用することができる。
図13(D)はモバイルコンピュータであり、本体2301、表示部2302、スイッチ2303、操作キー2304、赤外線ポート2305等を含む。本発明は、表示部2302に適用することができる。
図13(E)は記録媒体を備えた携帯型の画像再生装置(具体的にはDVD再生装置)であり、本体2401、筐体2402、表示部A2403、表示部B2404、記録媒体(DVD等)読み込み部2405、操作キー2406、スピーカー部2407等を含む。表示部A2403は主として画像情報を表示し、表示部B2404は主として文字情報を表示するが、本発明は表示部A、B2403、2404に適用することができる。なお、記録媒体を備えた画像再生装置には家庭用ゲーム機器なども含まれる。
図13(F)はゲーム機器であり、本体2501、表示部2505、操作スイッチ2504等を含む。
図13(G)はビデオカメラであり、本体2601、表示部2602、筐体2603、外部接続ポート2604、リモコン受信部2605、受像部2606、バッテリー2607、音声入力部2608、操作キー2609等を含む。本発明は、表示部2602に適用することができる。
図13(H)は携帯電話であり、本体2701、筐体2702、表示部2703、音声入力部2704、音声出力部2705、操作キー2706、外部接続ポート2707、アンテナ2708等を含む。本発明は、表示部2703に適用することができる。なお、表示部2703は黒色の背景に白色の文字を表示することで携帯電話の消費電流を抑えることができる。
以上の様に、本発明を実施して得た表示装置は、あらゆる電子機器の表示部として用いても良い。なお、本実施の形態の電子機器には、実施の形態1乃至5、または、実施例1乃至3のいずれの構成を用いて作製された発光装置を用いても良い。
本発明により、EL材料の利用効率を高めることによって製造コストを削減し、且つ、EL層成膜の均一性やスループットの優れた製造装置を実現することができる。特に、本発明は、大面積基板を用いる場合に、製造コストを大幅に削減することができ、有用である。
実施の形態1を示す上面図。 実施の形態2を示す上面図。 実施の形態2を示す断面図。 実施の形態2の設置室を示す断面図。 実施の形態3を示す上面図。 実施の形態4を示す断面図。 実施の形態5を示す斜視図および断面図。 実施例1の製造装置を示す図。 実施例2の製造装置を示す図。 実施例3を示す図。 実施例3を示す図。 実施例3を示す図。 電子機器の一例を示す図。(実施例4)
符号の説明
100:基板
101:成膜室
104:蒸着源ホルダ

Claims (11)

  1. 基板に対向して配置した蒸着源から蒸着材料を蒸着させて前記基板上に成膜を行う成膜装置であり、
    前記基板が配置される成膜室には、蒸着源と、該蒸着源をX方向に移動する手段と、基板をY方向に移動する手段とを有し、
    前記蒸着源をX方向に移動させた後、前記基板をY方向に一定間隔で移動させることを繰り返して成膜を行うことを特徴とする成膜装置を有する製造装置。
  2. 基板に対向して配置した蒸着源から蒸着材料を蒸着させて前記基板上に成膜を行う成膜装置であり、
    前記成膜室には、基板をY方向に移動する手段を有し、
    前記成膜室には設置室が連結されており、該設置室には、前記蒸着源と、該蒸着源を前記設置室から前記成膜室内にわたってX方向に移動する手段とを有し、
    前記成膜室において前記蒸着源をX方向に移動させた後、前記基板をY方向に一定間隔で移動させることを繰り返して成膜を行うことを特徴とする成膜装置を有する製造装置。
  3. 請求項2において、前記設置室において、蒸着材料が収納された容器を前記蒸着源に大気にふれることなく設置することを特徴とする成膜装置を有する製造装置。
  4. 請求項2または請求項3において、前記設置室には、膜厚計が設けられていることを特徴とする成膜装置を有する製造装置。
  5. 請求項2乃至4のいずれか一において、前記成膜室および前記設置室は、室内を真空にする真空排気処理室と連結され、且つ、材料ガスまたはクリーニングガスを導入しうる手段とを有していることを特徴とする製造装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一において、前記蒸着源は複数設置されており、互いに平行に移動することを特徴とする製造装置。
  7. 基板に対向して配置した複数の蒸着源から蒸着材料を蒸着させて前記基板上に成膜を行う成膜装置であり、
    前記基板が配置される成膜室には、第1の蒸着源と、該第1の蒸着源をX方向に移動する第1の手段と、第2の蒸着源と、該第2の蒸着源をX方向に移動する第2の手段と、前記基板をY方向に移動する手段とを有し、
    前記第1の蒸着源をX方向への移動速度と、前記第2の蒸着源のX方向への移動速度を異ならせ、前記基板をY方向に一定間隔で移動させることを繰り返して成膜を行うことを特徴とする成膜装置を有する製造装置。
  8. 請求項7において、複数の蒸着源のうち、隣合う蒸着源の膜厚計は、前記基板の移動経路を挟んで交互に配置することを特徴とする成膜装置を有する製造装置。
  9. 請求項1乃至8のいずれか一において、前記蒸着源をX方向に往復させることを特徴とする成膜装置を有する製造装置。
  10. 請求項1乃至9のいずれか一において、成膜室内では、前記基板をY方向に往復させることを特徴とする成膜装置を有する製造装置。
  11. ロード室、該ロード室に連結された搬送室、及び該搬送室に連結された複数の成膜室とを有する製造装置であり、
    前記基板が配置される成膜室には、複数の蒸着源と、該蒸着源をX方向に移動する手段と、基板をY方向に移動する手段とを有し、
    前記基板をY方向に一定速度で移動させながら、前記複数の蒸着源をX方向に移動または往復させて成膜を行うことを特徴とする成膜装置を有する製造装置。
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