JP2004263116A - マイナスイオンを放出するポリウレタンフォーム - Google Patents

マイナスイオンを放出するポリウレタンフォーム Download PDF

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慎太郎 関塚
Ikuo Mizoguchi
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Masayoshi Yamada
真義 山田
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Abstract

【課題】ウレタンフォームの成形性に悪影響を与えることなく、マイナスイオン発生物質の添加量を増加させることができ、また、放射線物質である希土類元素等を使用しないマイナスイオン発生物質を用いた、マイナスイオンを放出するウレタンフォームを提供すること。
【解決手段】白炭形式の竹炭粉末を母材粒子とし、該母材粒子表面に無機粒子粉末を固定した複合材を、ウレタンフォーム中に分散保持させたことを特徴とするポリウレタンフォームであり、特に無機粒子粉末が、鉱石粉末および/またはセラミックス粉末であるポリウレタンフォームである。例えば、かかるマイナスイオンを放出するポリウレタンフォームは、白炭形式の竹炭粉末を母材粒子とし、その表面に鉱石粉末および/またはセラミックス粉末を固定した複合材料を均一に分散させたポリオール成分と、イソシアネート化合物とから形成される。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マイナスイオンを放出するポリウレタンフォームに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、マイナスイオンの有する効果が認識されてきており、マイナスイオン発生機能をもたせた種々の製品が登場するようになってきている。すなわち、マイナスイオンは、樹木の生い茂った森林の中、滝壷付近に多く存在しており、かかるマイナスイオンが多く存在する場所に行くと、ヒトは気分的な爽快感を満喫できることより、人工的にマイナスイオンを放出させる種々の製品が開発、提案されている。
【0003】
ところで、これまでのマイナスイオンを放出する製品の多くは、マイナスイオン発生器を内蔵するものであるか、あるいは半導体や、電気石の一種であるトルマリン等、マイナスイオン発生機能を有する物質を含むものである。この半導体あるいはトルマリン等は、いわゆる静的状態ではマイナスイオンの発生はみられず、外部から温度、圧力等のエネルギーを与えなければならず、そのようなマイナスイオン発生助剤として希土類元素が広く使用されている。
【0004】
しかしながらこのような希土類元素の多くは、放射線を微量放出する放射性物質であることが多く、マイナスイオン以外に放射線をも放出しており、人体への影響を無視することはできない。例えば、製品中における放射性物質の含有量は、人体へ悪影響を与えないほど微量なものであっても、製造の工程で希土類元素である資材を粉末状態で管理する場合、その取扱量が多いと、被曝放射線量も多くなり、工場の作業者にとっては危険を伴うものである。
【0005】
また、マイナスイオンの発生を意図した製品では、例えばトルマリンのような電気石と希土類元素の混合微粉末を繊維中に練り込むか、あるいは製品中に該混合微粉末を添加するか、さらに塗料中に分散させ、塗布するなどしてマイナスイオン発生機能を付加している。
【0006】
さらに最近に至り、ウレタンフォームにマイナスイオン発生物質を添加して、家具や寝具、車輌その他のクッション製品として開発する提案が種々なされている(特許文献1)。しかしながら、ウレタンフォーム自体は電気抵抗値(Ω)が高く、静電気がプラスに帯電し易いため、マイナスイオン発生物質をウレタンフォーム中に添加しても、基材が帯電したプラス静電気の影響により、発生したマイナスイオンが中和されてしまい、結果としてマイナスイオンの発生量が減少してしまう問題がある。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−114904号公報
【0008】
したがって、マイナスイオンの発生量を増加させるためにはマイナスイオン発生物質の添加量を増やす必要がある。しかしながら、マイナスイオン発生物質の添加量を増大させることは、材料費の高騰につながるばかりでなく、フォーム自体の成形性が悪くなり、所望する特性を有するウレタンフォームを確保することが困難なものとなる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、本発明は上記した問題点に鑑み、ウレタンフォームの成形性に悪影響を与えることなく、マイナスイオン発生物質の添加量を増加させることができ、また、放射性物質である希土類元素等を使用しないマイナスイオン発生物質を用いた、マイナスイオンを放出するウレタンフォームを提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記した課題を解決するために、本発明者は、いわゆる半導体あるいは電気石と放射性物質である希土類元素との組み合わせによるマイナスイオン発生物質以外のマイナスイオン発生物質の検討を行った。その結果、白炭形式の竹炭粉末が、マイナスイオン発生物質としての性質を有するが、この白炭形式の竹炭粉末の特別な複合粒子状態でウレタンフォーム中に均一に分散・保持させた場合にのみ、良好なマイナスイオンを放出する機能が備わったものであることを確認し、本発明を完成させるに至った。
【0011】
したがって本発明は、白炭形式の竹炭粉末を母材粒子とし、該母材粒子表面に無機粒子粉末を固定した複合材を、ウレタンフォーム中に分散保持させたことを特徴とするマイナスイオンを放出するポリウレタンフォームである。
【0012】
すなわち本発明は、これまでマイナスイオンを発生する機能を有する物資として、何ら検討されてこなかった竹炭のなかでも、竹炭として完全燃焼して灰になる前段階である、白炭の状態の粉末がマイナスイオン発生機能を発揮することを見出し、かかる白炭形式の竹炭粉末を母材粒子とし、該母材粒子表面に無機粒子粉末を固定した複合材を配合させたウレタンフォームが、マイナスイオンを放出するポリウレタンフォームとしてきわめて優れたものであることを見出したのである。
【0013】
本発明者の検討によれば、炭の中でも、備長炭等の木炭ではなく竹炭である必要があり、さらに竹炭のなかでも白炭形式の竹炭である必要があることが判明した。
黒炭は、400〜700℃で炭化をさせ、煙が無色に近くなった頃合いを見計らって、窯口や煙道口を石や粘土で密閉し、酸欠状態にして火を消して作られる。これに対して、備長炭に代表される白炭は、400〜700℃で炭化させたのち、窯の中に空気を入れ、850〜1300℃程度の高温で精錬(ねらし)を行い、真っ赤な炭を1本ずつ窯口から取り出し、土と灰を混ぜた消粉をかけて冷やしながら消火させて作られる。白炭は消火の際に炭の表面に消粉が付着し、白くなる。
また、広葉樹である馬目樫(ウバメガシ)を白炭にした備長炭と異なり、白炭形式の竹炭は、孔の数が備長炭より2倍以上多く、ケイ酸やカリウムが多く含まれているのが特徴である。特に、竹の中でも、黒竹を原料とした白炭形式の竹炭が好ましい。
【0014】
一方、本発明が提供するマイナスイオンを放出するポリウレタンフォーム中に分散保持される白炭形式の竹炭粉末としては、白炭形式の竹炭を物理的な方法で粉末化したものであり、その粒径は、0.1〜1μmであることが好ましい。0.1μm未満のものは製造が困難であり、また1μmを越えるのものはポリオール中での分散性が悪く、ポリウレタンフォーム中に均一に分散させることが難しい。
【0015】
ところで、本発明者の検討によれば、上記した白炭形式の竹炭粉末だけをウレタンフォーム中に分散保持させたものでもマイナスイオンは発生するのであるが、マイナスイオンの発生量は少ないものであった。しかしながら、白炭形式の竹炭粉末を母材粒子とし、該母材粒子表面に無機粒子粉末、好ましくは、鉱石粉末または/およびセラミックス粉末を固定した複合材を、ウレタンフォーム中に分散保持させたことにより、多量のマイナスイオン放出能を有するウレタンフォームを得ることができた。
【0016】
鉱石粉末を構成する鉱石としては、特に限定されないが、金、銀、銅、亜鉛、マグネシウム、鉛、コバルト、ニッケル、鉄鉱石、ボーキサイト、水晶、ルビー、エメラルド、サファイア、ダイアモンド、キャッツアイ、アクアマリン等を含む放射線を放射しない天然鉱石が好ましい。白炭形式の竹炭粉末に固定させる場合は、1種類のみを固定させても良いし、複数種を混合して固定させても良い。
【0017】
また、更に、本発明で使用可能なセラミックス粉末としては、コロイダルシリカやアルミナゾル、シリカ粉末、アルミナ粉末等が挙げられる。これらは、単独で白炭形式の竹炭粉末に固定しても良いし、複数種を混合して白炭形式の竹炭粉末に固定しても良い。
【0018】
無機粒子粉末としては、粒子径が0.01〜0.05μmであるものが好ましい。母材粒子の白炭の粒子径に対する無機粒子粉末の粒子径は、20分の1〜1分の1程度が好ましく、特に好ましくは、10分の1〜3分の1である。上記のような粒子径比にすることにより、無機粒子粉末が、白炭形式の竹炭粉末表面に固定しやすくなる。
【0019】
前記の白炭形式の竹炭粉末を母材粒子とし、その表面に上述した鉱石粉末やセラミックス粉末を固定した複合材を得る方法としては、白炭形式の竹炭粉末と鉱石やセラミックス粉末を混合し焼成する方法、白炭形式の竹炭粉末に鉱石やセラミックス粉末を混合し吸着させる方法等がある。焼成時の温度等は、鉱石やセラミックスの種類によって、適宜決めればよい。
【0020】
放射線を放出しない鉱石粉末やセラミックス粉末を使用する場合は、枕やマットレス、座布団、乗り物のシート、いす、座椅子、クッション等の長時間人体と近接するような用途に使用されるポリウレタンフォームに応用しても、放射線の影響が出ない。
【0021】
本発明が提供するポリウレタンフォームとしては、種々のポリウレタンフォームを挙げることができる。したがって本発明は、ポリウレタンフォームが、軟質ポリウレタンフォーム、硬質ポリウレタンフォームまたは低反発弾性ポリウレタンフォームであるマイナスイオンを放出するポリウレタンフォームである。
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明が提供するポリウレタンフォームは、ポリウレタンフォーム中に、白炭形式の竹炭粉末を母材粒子とし、該母材粒子表面に無機粒子粉末を固定した複合材が分散保持させていることを特徴とする。このようなポリウレタンフォームは、特に、当該複合材を均一に分散させたポリオール成分とイソシアネート化合物とを、発泡剤、整泡剤、触媒、その他の助剤の存在下に反応させて得られるポリウレタンフォームであり、公知の各種ポリウレタンフォームの配合組成を使用することができる。
【0023】
そのような使用可能なポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリメチレングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、ソルビトール、ショ糖等の多価アルコールを開始剤としたアルキレンオキシド付加物;ビスフェノールAのような多価フェノール類のアルキレンオキシド付加物;リン酸、ポリリン酸(例えば、トリポリリン酸およびテトラポリリン酸)などの多価ヒドロキシ化合物、フェノール−アニリン−ホルムアルデヒド縮合生成物、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラアミン、メチレンビスオルソクロロアニリン、4,4’−および2,4’−ジフェニルメタンジアミン、2,4−トリレンジアミン、2,6−トリレンジアミンなどのポリアミン類、トリエタノールアミン、ジエタノールアミンなどのアルカノールアミン類にエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、テトラヒドロフラン、スチレンオキシドなどの1種または2種以上を付加させて得られるポリエーテルポリオール類;またはポリテトラメチレンエーテルグリコール等を例示することができる。
【0024】
また、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,3−および1,4−ブタンジオール、テトラメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ヘキサメチレングリコール、デカメチレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリット、ソルビットなどの少なくとも2個以上のヒドロキシル基を有する化合物の1種または2種以上とマロン酸、マレイン酸、コハク酸、アジピン酸、酒石酸、セバシン酸、シュウ酸、フタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸などの少なくとも2個以上のカルボキシル基を有する化合物の1種または2種以上から得られたポリエステルポリオール、またはポリカプロラクトンなどの環状エステルの開環重合体類等も使用することができる。
【0025】
ポリウレタンフォームとして高通気性を有し、さらに低反発弾性を有するポリウレタンフォームの場合には、上記したポリオール成分として例えば、高分子量ポリオールと、低分子量多価アルコール、特に低分子量2価アルコールおよび低分子量3価アルコールからなる混合ポリオールをポリオール成分として使用するのがよい。これらの高分子量ポリオールならびに低分子量多価アルコールは、上記に例示したポリオールの中から適宜選択し、使用することができる。
【0026】
一方、イソシアネート類は公知のものを使用することができ、特に限定されるものではなく、ポリウレタンフォームの製造に通常使用される公知のポリイソシアネート化合物を使用することができる。具体的には、芳香族系、脂環族系、脂肪族系のポリイソシアネート、およびそれらを変性して得られる変性ポリイソシアネートの1種または2種以上が、適宜選択されて使用される。
【0027】
芳香族系ポリイソシアネートとしては、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネートと2,6−トリレンジイソシアネートの混合物、ジフェニルメタンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルジイソシアネートなどが挙げられる。
【0028】
脂環族系ポリイソシアネートとしては、シクロヘキシルメタンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネートなどが挙げられる。また、脂肪族系ポリイソシアネートとしては、ヘキサメチレンジイシシアネート、シクロヘキサンメタンジイソシアネートなどが挙げられる。
【0029】
これらのポリイソシアネート化合物のなかでも、特に芳香族系のポリイソシアネートである、2、4−トリレンジイソシアネートあるいは2、6−トリレンジイソシアネート、およびこれらの混合物(TDI−80,TDI−65)を用いるのがよい。
【0030】
上記したポリオール成分とイソシアネートとの反応によりポリウレタンフォームの製造に使用する触媒としては、例えば、アミン系触媒や有機金属系触媒等のウレタンフォームの発泡において公知のものを使用することができ、特に限定されない。そのような触媒としては、例えば、アミン系触媒としては、トリエチレンジアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリイソプロパノールアミン、トリブチルアミン、トリオクチルアミン、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリンなどが挙げられる。
【0031】
また、有機金属系触媒としては、オクチル酸錫、ラウリル酸錫、ジブチル錫ジラウレート等を挙げることができる。
【0032】
ポリウレタンフォームを製造する場合の発泡剤としては、水、トリクロロモノフルオロメタン、ジクロロジフルオロメタン、メチレンクロライド、トリクロロフルオロエタン、トリクロロエタンなどの1種以上の混合物が挙げられる。
【0033】
また、整泡剤としては、従来から知られているオルガノシリコーン系界面活性剤が使用される。そのようなオルガノシリコーン系界面活性剤としては、例えば、日本ユニカー社製のL−520、L−532、L−540、L−544、L−3550、L−5740S、L−5740M、L−6202等;トーレシリコーン社製のSH−190、SH−192、SH−193、SH−194、SRX−294、SRX−298等;信越シリコーン社製のF−114、F−121、F−122、F−230、F−258、F−260B、F−317、F−341、F−601、F−606等を挙げることができる。
【0034】
本発明にあっては、白炭形式の竹炭粉末と、鉱石粉末やセラミックス粉末の混合比率は、特に臨界的なものはない。白炭形式の竹炭粉末を母材粒子とし、母材粒子に鉱石粉末やセラミックス粉末を固定した複合材をポリウレタンフォーム中に分散保持させる場合には、例えば樹脂成分100重量部に対して1.5〜40重量部程度使用することができる。1.5重量部未満であると、マイナスイオン発生の効果を得ることができず、また40重量部を超えて配合してもマイナスイオン発生効果の増加は認められず、かえってフォーム自体の成形性を損なうものとなる。
【0035】
本発明が提供するマイナスイオンを放出すポリウレタンフォームは、上記した白炭形式の竹炭粉末を母材粒子とし、該母材粒子表面に無機粒子粉末を固定した複合材を使用し、この複合材をポリオール成分中に均一に分散させ、イソシアネート化合物と、発泡剤、整泡剤、触媒、その他の助剤の存在下に反応させて製造することができる。そのような製造方法としては、従来の連続気泡性のポリウレタンフォームの製造方法に基づいて行うことができ、例えば、プレポリマー法、ワンショット法、部分プレポリマー法等を適用して行うことができる。
【0036】
【実施例】
以下に本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0037】
実施例1〜7/比較例1〜4:
黒竹から得られた白炭形式の竹炭を粉砕し、平均粒径0.5μmの白炭形式の竹炭粉末を得た。この白炭形式の竹炭粉末に無機粒子を混合し、乾燥後、焼成し、複合材とした。
下記表1中に記載の各配合成分により、ポリウレタンフォームを製造した。すなわち、ポリオール成分と上記の複合材、水、触媒、発泡剤およびシリコーン系整泡剤を攪拌混合し、そこにポリイソシアネート化合物を加え、混合した後、発泡することにより軟質ポリウレタンフォームを製造した。
なお、比較例として白炭形式の竹炭粉末を配合しないポリオール成分を使用し、上記と全く同様にして軟質ポリウレタンフォームを製造した。
【0038】
【表1】
Figure 2004263116
【0039】
*1):無機粒子1:エメラルド(平均粒径0.03μm)
*2):無機粒子2:シリカ粉末(平均粒径0.03μm)
*3):無機粒子3:アルミナゾル(平均粒径0.03μm)
【0040】
試験例:マイナスイオン発生試験
上記で製造したポリウレタンフォームをおよび追加実施例6、7のポリウレタンフォームをA4サイズの大きさで厚み10mmに切出し(21mm×29.5mm×10mm)、試験サンプルとしてマイナスイオン発生試験を行った。
マイナスイオン発生の確認には、イオン測定器IC−1000(ユニバーサル企画)にて、サンプルの表面付近のマイナスイオンを測定した。なお、測定環境は24.5℃/湿度70%の室内中で行い、その状態のマイナスイオンは−100〜−200個/ccであった。
その結果を表2に示した。なお、表2に示す測定結果の単位は、個/ccである。
【0041】
【表2】
Figure 2004263116
【0042】
注)無機1〜無機3は、実施例1で使用した無機粒子1〜無機粒子3に相当するものである。
【0043】
上記表中の結果から判明するように、静的状態においては、比較例4のブランク品では、プラスイオンが200個(+200個/cc)発生しているのに対して、白炭形式の竹炭の微粉末/助剤混合物を40部添加した実施例5のサンプルでは、マイナスイオンが500個(−500個/cc)発生しており、本発明のポリウレタンフォームからマイナスイオンの放出が確認された。
【0044】
また、動的状態(サンプルを3回手揉みした状態)では、比較例のブランク品では、プラスイオンが10,000個(+10,000個/cc)と多数発生したのに対して、実施例のサンプルを手揉みした場合には、実施例1〜実施例7のサンプルにおいては、マイナスイオンが10,000〜15,000個(−10,000〜15,000個/cc)と、多くのマイナスイオンの発生を観察することができた。
【0045】
以上より、本発明の白炭形式の竹炭微粉末を、ウレタンフォーム中に分散保持させたことを特徴とするマイナスイオンを放出するポリウレタンフォームは、白炭粉末の導電効果(帯電防止効果)により、マイナスイオンの発生効果を得ることができることが確認された。
【0046】
【発明の効果】
以上記載のように、本発明は白炭形式の竹炭粉末をウレタンフォーム中に分散保持させ、白炭の周りを無機粒子で被覆することによって、白炭が完全にウレタンで被覆されないため、マイナスイオンが発生することを特徴とするポリウレタンフォームであり、このような構成を採用する本発明のポリウレタンフォームは、静止状態でも白炭形式の竹炭粉末への鉱石粉末および/またはセラミックス粉末の助剤効果により、常時安定してマイナスイオンを発生することができる。
【0047】
特に、白炭形式の竹炭粉末の導電性能により、ポリウレタン自体が所有するプラスイオン側への静電気の帯電を抑制し、ポリウレタンフォーム中に分散保持されたマイナスイオン発生物質によるマイナスイオンを中和(相殺)することなく、効率よく発生させることができ、特別の帯電防止剤などを配合する必要もなく、安価にマイナスイオンを放出するポリウレタンフォームを製造することができる。
【0048】
また、本発明により提供されるポリウレタンフォームは、軟質ポリウレタンフォーム、硬質ポリウレタンフォーム、低反発弾性であり通気性を有するポリウレタンフォーム等、これまで提案されているポリウレタンフォームへ応用し得るものであり、したがって、これらのポリウレタンフォームを利用した、家具、寝具、車輌等のクッション材をマイナスイオンが発生する製品として提供することができる利点を有している。

Claims (5)

  1. 白炭形式の竹炭粉末を母材粒子とし、該母材粒子表面に無機粒子粉末を固定した複合材を、ウレタンフォーム中に分散保持させたことを特徴とするポリウレタンフォーム。
  2. 無機粒子粉末が、鉱石粉末および/またはセラミックス粉末である請求項1記載のポリウレタンフォーム。
  3. 母材粒子である白炭形式の竹炭粉末の粒径が、0.1〜1μmである請求項1または2に記載のポリウレタンフォーム。
  4. セラミックス粉末が、コロイダルシリカ、アルミナゾル、シリカ粉末、アルミナ粉末から選択される少なくとも1種である請求項1または2に記載のポリウレタンフォーム。
  5. 無機粒子粉末の粒径が、0.01〜0.05μmである請求項1ないし4のいずれか1項に記載のポリウレタンフォーム。
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