JP2004262888A - 染毛剤組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】染毛過程で染料が分解することなく、毛髪を鮮明な色調に強く染色することができ、日光、洗髪、汗、摩擦、熱に対して優れた抵抗力を有し、アルカリ剤及び酸化剤に対して安定であり、染色性が高く、経日で褪色しにくい染毛剤組成物及びこれを用いた染毛方法を提供すること。
【解決手段】下記一般式(1)で表される、解離性基を有する直接染料を含有する染毛剤組成物。
DYE−(L)−DIS (1)
〔DYEは色素発色団中に解離性水素原子を有し、解離状態で400〜700nmに極大吸収を有する解離性色素の残基を示し、Lは2価の連結基を示し、nは0、1又は2を示し、DISは解離性基を示す。nが2である場合の2個のLは、それぞれ同一でも異なってもよい。〕
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、優れた染色力を有し、毛髪に対し極めて鮮明で広い範囲の色を付与することができ、経日による色落ちも少ない染毛剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
染毛剤は、使用される染料によって、又はメラニンの脱色作用を有するか否かによって、分類される。代表的なものとしては、アルカリ剤、酸化染料及び必要に応じてニトロ染料等の直接染料を含有する第1剤と、酸化剤を含有する第2剤からなる二剤式の永久染毛剤;有機酸又はアルカリ剤と、酸性染料、塩基性染料、ニトロ染料等の直接染料を含有する一剤式の半永久染毛剤がある。
【0003】
しかしながら、上記の永久染毛剤には、酸化染料によって得られる色調があまり鮮明でないという問題がある。また、種々の色調を得るため、酸化剤を用いた2剤式の染毛剤において、ニトロ染料やカチオン染料を用いることが試みられている。しかしながら、ニトロ染料を用いた場合には、染毛直後は鮮やかではあるものの、経日での色落ちが著しく、色がくすみ易いという問題があり、カチオン染料を用いた場合には、酸化剤としての過酸化物と混合すると分解し易い、アニオン性のポリマーと併用し難いといった問題があった。
【0004】
このような実情のもと、本出願人らは、上記問題点を解決した鮮明な染毛が可能で安定な染毛剤組成物として、一定の解離性染料を含有する染毛剤組成物を開示した(特許文献1、2参照)。
【0005】
【特許文献1】
欧州特許出願公開第1240891号明細書
【特許文献2】
欧州特許出願公開第1240892号明細書
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記特許文献1及び2と同様に、染毛過程で染料が分解することなく、毛髪を鮮明な色調に強く染色することができ、日光、洗髪、汗、摩擦、熱に対して優れた抵抗力を有し、アルカリ剤及び酸化剤に対して安定であり、染色性が高く、経日で褪色しにくい、新たな染毛剤組成物及びこれを用いた染毛方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、下記一般式(1)で表される解離性基を有する直接染料を用いれば、上記要求を満たす染毛剤組成物が得られることを見出した。
【0008】
本発明は、下記一般式(1)で表される、解離性基を有する直接染料を含有する染毛剤組成物を提供するものである。
【0009】
DYE−(L)−DIS (1)
【0010】
〔式中、DYEは色素発色団中に解離性水素原子を有し、解離状態で400〜700nmに極大吸収を有する解離性色素の残基を示し、Lは2価の連結基を示し、nは0、1又は2を示し、DISは解離性基を示す。nが2である場合の2個のLは、それぞれ同一でも異なってもよい。〕
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明において、「解離性色素」とは、あるpH値以上でプロトンを放出し陰イオン性になり得る色素をいい、「解離性水素原子」とは、pKaが低く脱プロトン化し易い水素原子をいい、「解離性基」とは、解離性水素原子を有する基をいう。
【0012】
一般式(1)中のDYEとしては、下記式(2)、(3)又は(4)で表される解離性色素の残基が好ましいものとして挙げられる。
【0013】
【化3】
Figure 2004262888
【0014】
〔式(2)及び(3)式中、Aは各式中のA以外の部分とともに、式(2)においては解離性メチン色素を形成し、式(3)においては解離性アゾメチン色素を形成する2価の基を示し、R、R、R及びRはそれぞれ独立して水素原子又は置換基を示し、Xはヒドロキシ基又は−NHSO(Rはアルキル基、アリール基又はヘテロ環基)を示す。式(2)又は(3)で表される解離性色素残基は、A、R、R、R又はRで表される基のいずれかで、一般式(1)中のLに結合する。
式(4)中、Aは解離性水素原子を有し、式中のA以外の部分とともに解離性アゾ色素を形成する1価の基を示し、Bは芳香族基を示す。式(4)で表される解離性色素残基は、A又はBで表される基のいずれかで、一般式(1)中のLに結合する。〕
【0015】
式(2)及び(3)において、R、R、R及びRで表される置換基としては、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、カルボキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ、アミノ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、ヘテロ環アミノ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキルスルホニルアミノ基、アリールスルホニルアミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、スルファモイル基、スルホ基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、アリールアゾ基、ヘテロ環アゾ基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基、シリル基が挙げられる。これらの基が更に置換可能な基である場合、更に置換基を有してもよく、その場合の好ましい置換基は、上に挙げたものと同様の基である。2個以上の置換基で置換されている場合には、それらの置換基は同一であっても異なっていてもよい。
【0016】
上記置換基の具体例(更に置換基を有する場合を含む)を下に示す。
・ハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
・アルキル基としては、直鎖、分岐鎖又は環状の、炭素数1〜10、好ましくは1〜6のアルキル基(例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、t−ブチル、n−オクチル、2−クロロエチル、2−シアノエチル、2−エチルヘキシル、シクロプロピル、シクロペンチル)が挙げられる。
・アルケニル基としては、直鎖、分岐鎖又は環状の、炭素数2〜10、好ましくは2〜6のアルケニル基(例えば、ビニル、アリル、プレニル、シクロペンテン−1−イル)が挙げられる。
・アルキニル基としては、炭素数2〜10、好ましくは2〜6のアルキニル基(例えば、エチニル、プロパルギル)が挙げられる。
・アリール基としては、炭素数6〜12、好ましくは6〜8のアリール基(例えば、フェニル、p−トリル、ナフチル、3−クロロフェニル、2−アミノフェニル)が挙げられる。
・ヘテロ環基としては、炭素数1〜12、好ましくは2〜6の、芳香族性又は非芳香族性の、5又は6員のヘテロ環化合物から一個の水素原子を取り除いた一価の基(例えば、1−ピラゾリル、1−イミダゾリル、2−フリル、2−チエニル、2−チアゾリル、ベンゾチアゾール−2−イル、イソチアゾール−5−イル、ベンゾイソチアゾール−7−イル、オキサゾール−2−イル、ベンゾオキサゾール−2−イル、1,2,4−チアジアゾール−5−イル、1,3,4−チアジアゾール−2−イル、1,2,4−オキサジアゾール−5−イル、1,3,4−オキサジアゾール−2−イル、1,2,4−トリアゾール−3−イル、4−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリミジニル、キナゾリン−4−イル)が挙げられる。
・アルコキシ基としては、直鎖、分岐鎖又は環状の、炭素数1〜10、好ましくは1〜6のアルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、t−ブトキシ、シクロペンチルオキシ、2−ブテン−1−イルオキシ、2−メトキシエトキシ)が挙げられる。
・アリールオキシ基としては、炭素数6〜12、好ましくは6〜8のアリールオキシ基(例えば、フェノキシ、2−メチルフェノキシ、4−t−ブチルフェノキシ、3−ニトロフェノキシ)が挙げられる。
・シリルオキシ基としては、炭素数3〜10、好ましくは3〜6のシリルオキシ基(例えば、トリメチルシリルオキシ、t−ブチルジメチルシリルオキシ)が挙げられる。
・ヘテロ環オキシ基としては、炭素数1〜12、好ましくは2〜6のヘテロ環オキシ基(例えば、1−フェニルテトラゾール−5−オキシ、2−テトラヒドロピラニルオキシ)が挙げられる。
・アシルオキシ基としては、炭素数1〜12、好ましくは1〜8のアシルオキシ基(例えばホルミルオキシ、アセチルオキシ、ピバロイルオキシ、ベンゾイルオキシ、p−メトキシフェニルカルボニルオキシ)が挙げられる。
・カルバモイルオキシ基としては、炭素数1〜10、好ましくは1〜6の、カルバモイルオキシ基(例えば、N,N−ジメチルカルバモイルオキシ、N,N−ジエチルカルバモイルオキシ、モルホリノカルボニルオキシ、N−n−オクチルカルバモイルオキシ)が挙げられる。
・アルコキシカルボニルオキシ基としては、炭素数2〜10、好ましくは2〜6のアルコキシカルボニルオキシ基(例えばメトキシカルボニルオキシ、エトキシカルボニルオキシ、t−ブトキシカルボニルオキシ、n−オクチルオキシカルボニルオキシ)が挙げられる。
・アリールオキシカルボニルオキシ基としては、炭素数7〜12、好ましくは7〜10のアリールオキシカルボニルオキシ基(例えば、フェノキシカルボニルオキシ、p−メトキシフェノキシカルボニルオキシ)が挙げられる。
・アルキルアミノ基としては、炭素数1〜10、好ましくは1〜6のアルキルアミノ基(例えば、例えば、メチルアミノ、ジメチルアミノ)が挙げられる。
・アリールアミノ基としては、炭素数6〜12、好ましくは6〜8のアリールアミノ基(例えば、アニリノ、N−メチルアニリノ、ジフェニルアミノ)が挙げられる。
・ヘテロ環アミノ基としては、炭素数1〜12、好ましくは2〜6のヘテロ環アミノ基(例えば、イミダゾール−2−イルアミノ、ピラゾール−3−イルアミノ)が挙げられる。
・アシルアミノ基としては、炭素数1〜10、好ましくは1〜6のアルキルカルボニルアミノ基(例えば、ホルミルアミノ、アセチルアミノ、ピバロイルアミノ)、炭素数6〜12、好ましくは6〜8のアリールカルボニルアミノ基(例えば、ベンゾイルアミノ)、炭素数2〜12、好ましくは2〜6のヘテロ環カルボニルアミノ基(例えば、ピリジン−4−カルボニルアミノ、チオフェン−2−カルボニルアミノ、モルホリノカルボニルアミノ)、炭素数2〜10、好ましくは4〜8のイミド基(例えば、N−スクシンイミド、N−フタルイミド)が挙げられる。
・アミノカルボニルアミノ基としては、炭素数1〜12、好ましくは1〜6のアミノカルボニルアミノ基(例えば、カルバモイルアミノ、N,N−ジメチルアミノカルボニルアミノ、N,N−ジエチルアミノカルボニルアミノ)が挙げられる。
・アルコキシカルボニルアミノ基としては、炭素数2〜10、好ましくは2〜6のアルコキシカルボニルアミノ基(例えば、メトキシカルボニルアミノ、エトキシカルボニルアミノ、t−ブトキシカルボニルアミノ)が挙げられる。
・アリールオキシカルボニルアミノ基としては、炭素数7〜12、好ましくは7〜9のアリールオキシカルボニルアミノ基(例えば、フェノキシカルボニルアミノ、p−クロロフェノキシカルボニルアミノ、4−メトキシフェノキシカルボニルアミノ)が挙げられる。
・スルファモイルアミノ基としては、炭素数0〜10、好ましくは0〜6のスルファモイルアミノ基(例えば、スルファモイルアミノ、N,N−ジメチルアミノスルホニルアミノ、N−(2−ヒドロキシエチル)スルファモイルアミノ)が挙げられる。
・アルキルスルホニルアミノ基としては、炭素数1〜10、好ましくは1〜6のアルキルスルホニルアミノ基(例えば、メチルスルホニルアミノ、ブチルスルホニルアミノ)が挙げられる。
・アリールスルホニルアミノ基としては、炭素数6〜12、好ましくは6〜8のアリールスルホニルアミノ基(例えば、フェニルスルホニルアミノ、2,3,5−トリクロロフェニルスルホニルアミノ、p−メチルフェニルスルホニルアミノ)が挙げられる。
・アルキルチオ基としては、炭素数1〜10、好ましくは1〜6のアルキルチオ基(例えばメチルチオ、エチルチオ、ブチルチオ)が挙げられる。
・アリールチオ基としては、炭素数6〜12、好ましくは6〜8のアリールチオ(例えば、フェニルチオ、p−クロロフェニルチオ、m−メトキシフェニルチオ)が挙げられる。
・ヘテロ環チオ基としては、炭素数2〜10、好ましくは2〜6のヘテロ環チオ基(例えば、2−ベンゾチアゾリルチオ、1−フェニルテトラゾール−5−イルチオ)が挙げられる。
・スルファモイル基としては、炭素数0〜10、好ましくは0〜6のスルファモイル基(例えば、スルファモイル、N−エチルスルファモイル、N,N−ジメチルスルファモイル、N−アセチルスルファモイル、N−ベンゾイルスルファモイル)が挙げられる。
・アルキルスルフィニル基としては、炭素数1〜10、好ましくは1〜6のアルキルスルフィニル基(例えば、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル)が挙げられる。
・アリールスルフィニル基としては、炭素数6〜12、好ましくは6〜8のアリールスルフィニル基(フェニルスルフィニル、p−メチルフェニルスルフィニル)が挙げられる。
・アルキルスルホニル基としては、炭素数1〜10、好ましくは1〜6のアルキルスルホニル基(例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル)が挙げられる。
・アリールスルホニル基としては、炭素数6〜12、好ましくは6〜8のアリールスルホニル基(例えば、フェニルスルホニル、p−クロロフェニルスルホニル)が挙げられる。
・アシル基としては、ホルミル基、炭素数2〜10、好ましくは2〜6のアルキルカルボニル基(例えば、アセチル、ピバロイル、2−クロロアセチル)、炭素数7〜12、好ましくは7〜9のアリールカルボニル基(ベンゾイル、2,4−ジクロロベンゾイル)が挙げられる。
・アルコキシカルボニル基としては、炭素数2〜10、好ましくは2〜6のアルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、t−ブトキシカルボニル、イソブトキシカルボニル)が挙げられる。
・アリールオキシカルボニル基としては、炭素数7〜12、好ましくは7〜9のアリールオキシカルボニル基(例えば、フェノキシカルボニル、2−クロロフェノキシカルボニル、3−ニトロフェノキシカルボニル、4−t−ブチルフェノキシカルボニル)が挙げられる。
・カルバモイル基としては、炭素数1〜10、好ましくは1〜6のカルバモイル基(例えば、カルバモイル、N−メチルカルバモイル、N,N−ジメチルカルバモイル、N−(2−ヒドロキシエチル)カルバモイル、N−(メチルスルホニル)カルバモイル)が挙げられる。
・アリールアゾ基としては、炭素数6〜12、好ましくは6〜8のアリールアゾ基(例えば、フェニルアゾ、p−クロロフェニルアゾ)が挙げられる。
・ヘテロ環アゾ基としては、炭素数1〜10、好ましくは1〜6のヘテロ環アゾ基(例えば、ピラゾール−3−イルアゾ、チアゾール−2−イルアゾ、5−エチルチオ−1,3,4−チアジアゾール−2−イルアゾ)が挙げられる。
・ホスフィノ基としては、炭素数2〜12、好ましくは2〜6のホスフィノ基(例えば、ジメチルホスフィノ、ジフェニルホスフィノ、メチルフェノキシホスフィノ)が挙げられる。
・ホスフィニル基としては、炭素数2〜12、好ましくは2〜6のホスフィニル基(例えば、ホスフィニル、ジエトキシホスフィニル)が挙げられる。
・ホスフィニルオキシ基としては、炭素数2〜12、好ましくは2〜6のホスフィニルオキシ基(例えば、ジフェノキシホスフィニルオキシ、ジブトキシホスフィニルオキシ)が挙げられる。
・ホスフィニルアミノ基としては、炭素数2〜12、好ましくは2〜6のホスフィニルアミノ基(例えば、ジメトキシホスフィニルアミノ、ジメチルアミノホスフィニルアミノ)が挙げられる。
・シリル基としては、炭素数3〜12、好ましくは3〜8のシリル基(例えば、トリメチルシリル、t−ブチルジメチルシリル、フェニルジメチルシリル)が挙げられる。
【0017】
及びRとしては、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、シアノ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキルスルホニルアミノ基、アリールスルホニルアミノ基、アルコキシカルボニル基、スルファモイル基及びカルバモイル基が好ましく、水素原子、塩素原子、臭素原子、アルキル基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アルキルスルホニルアミノ基、アリールスルホニルアミノ基及びカルバモイル基が更に好ましく、水素原子、塩素原子、アシルアミノ基及びカルバモイル基が最も好ましい。
【0018】
及びRとしては、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基及びアシルアミノ基が好ましく、水素原子、塩素原子及びアルキル基が更に好ましく、水素原子が最も好ましい。
【0019】
式(2)及び(3)において、Xは−OH又は−NHSOを表す。Rはアルキル基、アリール基又はヘテロ環基を示し、Rで表されるアルキル基、アリール基又はヘテロ環基の好ましい炭素数及び具体例は、R〜Rで表される置換基の説明で挙げたものと同じである。Xとしては、−OHがより好ましく、Xが−NHSOを表す場合には、Rはアルキル基が好ましい。
【0020】
式(2)及び(3)におけるA、並びに式(4)におけるAとしては、ハロゲン化銀カラー写真感光材料の分野において、カプラーとして知られているものの残基〔式(2)及び(3)においては2価の基、式(4)においては1価の基〕が好ましく、リサーチディスクロージャー37038(1995年2月)の80頁から85頁、及び87頁から89頁に詳しく記載されているハロゲン化銀カラー写真用カプラーの骨格部分(p−フェニレンジアミン等の芳香族アミン系現像主薬酸化体とカップリングして色素のクロモフォアになる部分)を使用することができる。
【0021】
ハロゲン化銀カラー写真感光材料の分野でイエロー色画像形成カプラーとして知られているカプラーとしては、例えば、ピバロイルアセトアミド型、ベンゾイルアセトアミド型、マロンジエステル型、マロンジアミド型、ジベンゾイルメタン型、ベンゾチアゾリルアセトアミド型、マロンエステルモノアミド型、ベンゾオキサゾリルアセトアミド型、ベンゾイミダゾリルアセトアミド型、シアノアセトアミド型、シクロアルキルカルボニルアセトアミド型、インドリン−2−イルアセトアミド型、米国特許第5,021,332号明細書に記載されたキナゾリン−4−オン−2−イルアセトアミド型、同第5,021,330号明細書に記載されたベンゾ−1,2,4−チアジアジン−1,1−ジオキシド−3−イルアセトアミド型、欧州特許出願公開第0421221号明細書に記載されたカプラー、米国特許第5,455,149号明細書に記載されたカプラー、欧州特許出願公開第0622673号明細書に記載されたカプラー、欧州特許出願公開第0953871号明細書、同第0953872号明細書、同第0953873号明細書に記載された3−インドロイルアセトアミド型カプラーが、好ましいカプラー骨格として挙げられる。
【0022】
ハロゲン化銀カラー写真感光材料の分野でマゼンタ色画像形成カプラーとして知られているカプラーとしては、例えば5−ピラゾロン型、1H−ピラゾロ[1,5−a]ベンズイミダゾール型、1H−ピラゾロ[5,1−c][1,2,4]トリアゾール型、1H−ピラゾロ[1,5−b][1,2,4]トリアゾール型、1H−イミダゾ[1,2−b]ピラゾール型、シアノアセトフェノン型、WO93/01523に記載された活性プロペン型、WO93/07534に記載されたエナミン型、1H−イミダゾ[1,2−b][1,2,4]トリアゾール型カプラー、及び米国特許第4,871,652号明細書に記載されたカプラーが好ましいカプラー骨格として挙げられる。
【0023】
ハロゲン化銀カラー写真感光材料の分野でシアン色画像形成カプラーとして知られているカプラーとしては、例えばフェノール型、ナフトール型、欧州特許出願公開第0249453号明細書に記載された2,5−ジフェニルイミダゾール型、1H−ピロロ[1,2−b][1,2,4]トリアゾール型、1H−ピロロ[2,1−c][1,2,4]トリアゾール型、特開平4−188137号公報、同4−190347号公報に記載されたピロール型、特開平1−315736号公報に記載された3−ヒドロキシピリジン型、米国特許第5,164,289号明細書に記載されたピロロピラゾール型、特開平4−174429号公報に記載されたピロロイミダゾール型、米国特許第4,950,585号明細書に記載されたピラゾロピリミジン型、特開平4−204730号公報に記載されたピロロトリアジン型カプラー、米国特許第4,746,602号明細書に記載されたカプラー、米国特許第5,104,783号明細書に記載されたカプラー、同5,162,196号明細書に記載されたカプラー、及び欧州特許第0556700号明細書に記載されたカプラーが好ましいカプラー骨格として挙げられる。
【0024】
式(2)及び(3)中、Aで表される2価の基、並びに式(4)中、Aで表される1価の基としては、次の式(A−1)〜(A−11)のいずれかで表される基が好ましい。
【0025】
【化4】
Figure 2004262888
【0026】
〔式(A−1)〜(A−11)において、*は式(2)中の=CH−若しくは式(3)中の=N−と二重結合する位置、又は式(4)中の−N=N−と単結合する位置を示す。
式(A−1)において、R11はシアノ基、アシル基、アリール基、ヘテロ環基又は−C(R101)=C(R102)−R103を示し、R101、R102及びR103は、それぞれ独立して水素原子又は置換基を示す。ただし、R102とR103の少なくとも一方は、ハメットのσ値が0.1以上の電子吸引性基である。
式(A−2)において、R12はシアノ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アリール基又はヘテロ環基を示し、R13及びR14は、それぞれ独立して水素原子、アルキル基、アリール基又はヘテロ環基を示す。
式(A−3)において、R15は水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、アミノ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、ヘテロ環アミノ基、アルコキシ基、アシルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、ウレイド基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基又はシアノ基を示し、R16は水素原子、アルキル基、アリール基又はヘテロ環基を示す。
式(A−4)において、R17及びR18は、それぞれ独立して水素原子、アルキル基、アリール基又はヘテロ環基を示す。
式(A−5)において、R21及びR22は、それぞれ独立してシアノ基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基、アルキルスルホニル基又はアリールスルホニル基を示し、R23は水素原子、アルキル基、アリール基又はヘテロ環基を示す。
式(A−6)において、R24、R25及びR26は、それぞれ独立して水素原子又は置換基を示す。
式(A−7)において、R30及びR31は、それぞれ独立して水素原子又は置換基を示し、ZはN−C=Nとともに5員環又は6員環を形成するのに必要な原子団を示す。
式(A−8)において、R32は水素原子又は置換基を示し、ZはN−C=Nとともに5員環又は6員環を形成するのに必要な原子団を示す。
式(A−9)において、R33、R34及びR35は、それぞれ独立して水素原子又は置換基を示し、Zは窒素原子又は−C(R36)=を示し、R36は水素原子又は置換基を示す。Zが−C(R36)=であるとき、R34とR36が結合して5員環又は6員環を形成してもよい。
式(A−10)において、R37及びR38は、それぞれ独立してシアノ基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基、アルキルスルホニル基又はアリールスルホニル基を示し、R39は水素原子又は置換基を示し、uは0〜4の整数を示し、Zは−SO−又は−SO−を示す。
式(A−11)において、R40及びR41は、それぞれ独立してシアノ基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基、アルキルスルホニル基又はアリールスルホニル基を示し、R42、R43及びR44は、それぞれ独立して水素原子又は置換基を示し、tは0〜4の整数を示す。
以上の基は、可能な場合には更に置換基を有してもよい。〕
【0027】
式(A−1)〜(A−11)で表される基において、R11〜R44及びR101〜R103で表される基の好ましい炭素数及び具体例は、R〜Rで表される基の説明で挙げたものと同じである。ただし、R102及びR103の少なくとも一方は、ハメットのσ値が0.1以上、特に0.2以上の電子吸引性基であるのが好ましい。ハメットのσ値が0.1以上の電子吸引性基としては、例えば、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、シアノ基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アルキルアミノカルボニル基、ジアルキルアミノカルボニル基、スルファモイル基、アルキルアミノスルホニル基、ジアルキルアミノスルホニル基、アシル基が挙げられる。これらのうち、シアノ基、アルコキシカルボニル基、及びカルバモイル基が、染色の強度の観点から最も好ましい。ハメット則は、ベンゼン誘導体の反応又は平衡に及ぼす置換基の影響を定量的に論ずるために1935年にL. P. Hammetにより提唱された経験則であり、これは今日広く妥当性が認められている。ハメット則により求められた置換基定数にはσ値とσ値があり、これらの値は多くの一般的な成書に記載があるが、例えば、J. A. Dean編「Lange’s Handbook of Chemistry」第12版,1979年(McGraw−Hill)や、「化学の領域増刊」,122号,96〜103頁,1979年(南江堂)、Chemical Review,91巻,165頁〜195頁,1991年に詳しい。
【0028】
より好ましいA又はAで表される基を以下に挙げる。
式(A−1)において、R11としては、以下に具体例で示す基が好ましく、特に、シアノ基、アシル基、ヘテロ環基及び−C(R101)=C(R102)−R103基が好ましい。
【0029】
【化5】
Figure 2004262888
【0030】
式(A−2)において、R12としては、解離性色素残基(2)及び(3)の場合、シアノ基、アシル基、アリール基及びヘテロ環基が好ましく、解離性色素残基(4)の場合、シアノ基、アリール基及びヘテロ環基が好ましい。上でR11として好ましい具体例として挙げたシアノ基、アシル基、アリール基及びヘテロ環基は、R12としても好ましい。R13及びR14としては、水素原子、アルキル基及びアリール基が好ましく、その少なくとも一方が水素原子であることが好ましい。
【0031】
式(A−3)において、R15としては、アルキル基、アミノ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、ヘテロ環アミノ基、アルコキシ基、アシルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、ウレイド基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基及びシアノ基が好ましく、アルキル基、アシルアミノ基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基及びシアノ基が更に好ましい。R16としては、アリール基及びヘテロ環基が好ましく、アリール基が最も好ましい。
【0032】
式(A−4)において、R17及びR18としては、アルキル基及びアリール基が好ましい。
【0033】
式(A−5)において、R21及びR22としては、シアノ基、カルバモイル基及びアルコキシカルボニル基が好ましく、シアノ基及びアルコキシカルボニル基が更に好ましい。R23としては、水素原子、アルキル基及びアリール基が好ましい。
【0034】
式(A−6)において、R24としては、水素原子、アリール基、アシルアミノ基、アルキルスルホニルアミノ基及びアリールスルホニルアミノ基が好ましい。R25及びR26としては、水素原子、アリール基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基及びシアノ基が好ましく、アリール基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基及びシアノ基が更に好ましい。
【0035】
式(A−7)において、R30及びR31としては、水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基及びシアノ基が好ましく、アルキル基、アリール基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基及びシアノ基が更に好ましい。Zとしては、下記の環系を形成できる基が好ましい。
【0036】
【化6】
Figure 2004262888
【0037】
〔式中、R111は水素原子、アルコキシ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、ヘテロ環アミノ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキルスルホニルアミノ基、アリールスルホニルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基又はヘテロ環チオ基を示し、R112は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アシル基、カルバモイル基又はアルコキシカルボニル基を示し、R113及びR114は、独立して水素原子又はアルキル基を示し、R115は水素原子又はアルキル基を示し、R116は水素原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、ヘテロ環アミノ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アルキルスルホニルアミノ基、アリールスルホニルアミノ基、アルキルチオ基又はアリールチオ基を示し、R117及びR118は、独立して水素原子、アルキル基、アリール基又はヘテロ環基を示し、R119及びR120は、独立して水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、アルコキシカルボニル基又はカルバモイル基を示し、又は両者が結合してベンゼン環を形成する。〕
【0038】
上記R111〜R120の好ましい炭素数及び具体例は、R〜Rで表される置換基の説明で挙げたものと同じである。
【0039】
式(A−8)において、R32としては、水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基及びシアノ基が好ましく、アルキル基、アリール基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基及びシアノ基が更に好ましい。Zとしては、下記の環系を形成できる基が好ましい。
【0040】
【化7】
Figure 2004262888
【0041】
〔式中、R111〜R120は前記と同じ意味を示す。〕
【0042】
式(A−9)において、Zとしては−C(R36)=が好ましい。解離性色素残基(2)及び(3)の場合、R36が水素原子又はアシルアミノ基であってR33及びR34が水素原子、ハロゲン原子、アルキル基又はアシルアミノ基であり、R35が水素原子又はアルキル基である場合、並びに、R34とR36が結合してベンゼン環(ハロゲン原子、アミノ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、ヘテロ環アミノ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アルキルスルホニルアミノ基又はアリールスルホニルアミノ基が置換してもよい)を形成する場合が好ましい。また、解離性色素残基(4)の場合、R36が水素原子又はアシルアミノ基であってR33及びR34が水素原子、ハロゲン原子、アルキル基又はアシルアミノ基であり、R35が水素原子又はアルキル基である場合が好ましい。
【0043】
式(A−10)において、R37及びR38としては、シアノ基及びアルコキシカルボニル基が好ましく、R39としては、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、ヘテロ環アミノ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アルキルスルホニルアミノ基、アリールスルホニルアミノ基、アルキルチオ基及びアリールチオ基が好ましい。
【0044】
式(A−11)において、R40及びR41としては、シアノ基及びアルコキシカルボニル基が好ましく、R42、R43及びR44としては、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アルキルスルホニルアミノ基、アリールスルホニルアミノ基、アルキルチオ基及びアリールチオ基が好ましい。
【0045】
式(2)で表される解離性メチン色素においては、Aとして、式(A−1)、式(A−2)、式(A−3)、式(A−4)又は(A−8)で表される基がより好ましい。式(3)で表される解離性アゾメチン色素においては、Aとして、(A−2)、(A−3)、(A−6)、(A−7)、(A−8)及び(A−9)で表される基、特に(A−2)、(A−8)及び(A−9)で表される基がより好ましい。また、式(4)で表される解離性アゾ色素においては、Aとして、(A−2)、(A−3)、(A−6)、(A−7)、(A−8)及び(A−9)で表される基、特に(A−3)、(A−8)及び(A−9)で表される基が好ましい。
【0046】
式(4)で表される解離性アゾ色素において、Aはその構造中に解離性水素原子を有するものであるが、これは、Aがアゾ基と結合した構造において、pKaが低く容易に脱プロトン化し得る水素原子を有していなければならないことを意味する。下に、Aが(A−1)又は(A−3)である場合を例に挙げて説明する。Aがアゾ基と結合した非解離状態である(A−1a)又は(A−3a)において、アゾ基に結合しているAの炭素原子上の水素原子は、pKaが低いために容易にプロトンを解離して、(A−1a)は(A−1b)の状態、又はその互変異性体である(A−1c)の状態となり、(A−3a)は(A−3b)の状態、又はその互変異性体である(A−3c)若しくは(A−3d)の状態となり、所望の色相を与える(すなわち400〜700nmに極大吸収を有する)。
【0047】
【化8】
Figure 2004262888
【0048】
式(4)において、Bで表される芳香族基としては、アリール基及び芳香族ヘテロ環基が挙げられる。アリール基としては、炭素数6〜12、好ましくは6〜8のアリール基、例えば、置換基を有するフェニル基、ナフチル基が好ましい。ヘテロ環基としては、炭素数1〜12、好ましくは2〜6の、5又は6員の芳香族性ヘテロ環化合物から1個の水素原子を取り除いた1価の基、例えば、下記(B−1)〜(B−25)で表されるヘテロ環基が好ましい。
【0049】
【化9】
Figure 2004262888
【0050】
【化10】
Figure 2004262888
【0051】
〔式(B−1)〜(B−25)において、*は式(4)中のアゾ基と結合する位置を示し、R45及びR46は、各々独立に水素原子又は置換基を示す。
式(B−1)及び(B−14)〜(B−17)において、aは0〜4の整数を示す。
式(B−2)及び(B−3)において、bは0〜6の整数を示す。
式(B−4)〜(B−7)、(B−20)及び(B−21)において、cは0〜3の整数を示す。
式(B−8)〜(B−13)において、dは0〜2の整数を示す。
式(B−18)、(B−19)及び(B−22)〜(B−25)において、eは0又は1を示す。
a〜eが2以上であるとき、2つ以上存在するR45は、互いに同一でも異なってもよい。
また、R45及びR46のうち隣接するものについては、互いに結合して環構造を形成していてもよい。〕
【0052】
45及びR46で表される置換基としては、R〜Rで表される置換基と同様の基が挙げられる。R45及びR46の好ましい具体例としては、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、カルボキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アルキルスルホニルアミノ基、アリールスルホニルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、スルファモイル基、スルホ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アシル基、アルコキシカルボニル基及びカルバモイル基が挙げられ、なかでもハロゲン原子、アルキル基、シアノ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、カルボキシ基、アルコキシ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、アシルアミノ基、アルキルスルホニルアミノ基及びカルバモイル基が好ましい。また、R45及びR46のうち隣接するものが互いに結合して形成する環構造は、ヘテロ環でも炭素環でもよく、飽和環でも不飽和環でもよい。環員数としては、5又は6が好ましい。
【0053】
45及びR46は、更に置換可能な基である場合には、更に置換基を有していてもよく、その場合の置換基、及びBとしてのアリール基が有する置換基としては、R〜Rで表される置換基と同様の基が挙げられる。ただし、Bで表される芳香族基が更に置換基を有する場合も、B全体としての炭素数は、先に示した範囲にあるのが好ましい。
【0054】
式(4)で表される化合物において、Bとしては式(B−1)、(B−5)、(B−8)、(B−9)、(B−10)、(B−11)、(B−12)、(B−13)、(B−14)、(B−15)、(B−17)、(B−19)、(B−22)、(B−23)、(B−24)及び(B−25)で表されるヘテロ環基が好ましく、式(B−10)、(B−11)、(B−12)、(B−14)、(B−15)、(B−22)、(B−23)及び(B−25)で表されるヘテロ環基が更に好ましい。
【0055】
式(1)において、Lで表される2価の連結基としては、メチレン基、炭素数2〜12のアルキレン基、炭素数6〜12のアリーレン基、又はこれらに、−O−、−OCO−、−OCO−、−OCON(R)−、−OSO−、−OSOO−、−OSON(R)−、−S−、−SO−、−SO−、−SON(R)−、−SOO−、−N(R)−、−N(R)CO−、−N(R)CO−、−N(R)CON(R)−、−N(R)SO−、−N(R)SON(R)−、−CO−、−CO−、又は−CON(R)−から選ばれる基を任意に組み合わせて成る二価の連結基を表す。Rは水素原子、アルキル基、アリール基又はヘテロ環基を表し、これらの基の好ましい炭素数及び具体例は、R〜Rで表される置換基で説明したものと同じである。
【0056】
式(1)において、DISで表される解離性基としては、炭素数12以下のものが好ましい。式(1)において、DYEが解離性メチン色素(2)又は解離性アゾメチン色素(3)の残基であって、そのAが基(A−7)、(A−8)及び(A−9)以外の基である場合、DISで表される解離性基としては、−SOH、−SOH、−P(O)(OH)、−COH、イミド基、−SONHCOR、−CONHSO、−NHSO、−SONHR及びフェノール性水酸基が好ましい。式(1)において、DYEが解離性アゾメチン色素(3)の残基であって、そのAが基(A−7)、(A−8)又は(A−9)である場合、及びDYEが解離性アゾ色素(4)の残基である場合、DISで表される解離性基としては、−SOH、−SOH、−P(O)(OH)、−COH、イミド基、−SONHCOR、−CONHSO及びフェノール性水酸基が好ましい。ここで、Rは水素原子、アルキル基、アリール基又はヘテロ環基を示し、Rはアルキル基、アリール基又はヘテロ環基を示し、これらの基の好ましい炭素数及び具体例は、R〜Rで表される置換基で説明したものと同じである。式(1)で表される化合物は、解離性基DISが解離して、有機又は無機塩基の塩となっていてもよく、有機又は無機塩としては、アンモニウム塩、トリメチルアンモニウム塩、ベンジルトリメチルアンモニウム塩、トリエチルアンモニウム塩、ベンジルトリエチルアンモニウム塩、ピリジニウム塩、2−エタノールアンモニウム塩、リチウム塩、ナトリウム塩、及びカリウム等が挙げられる。DISで表される解離性基としては、−COH、イミド基、−SONHCOR、及び−CONHSOがより好ましい。
【0057】
式(1)で表される化合物の分子量は、200〜700が好ましく、更には250〜600、特に300〜500が好ましい。
【0058】
以下に、式(1)で表される化合物の具体例を示す。
【0059】
【化11】
Figure 2004262888
【0060】
【化12】
Figure 2004262888
【0061】
【化13】
Figure 2004262888
【0062】
【化14】
Figure 2004262888
【0063】
【化15】
Figure 2004262888
【0064】
【化16】
Figure 2004262888
【0065】
【化17】
Figure 2004262888
【0066】
【化18】
Figure 2004262888
【0067】
【化19】
Figure 2004262888
【0068】
【化20】
Figure 2004262888
【0069】
【化21】
Figure 2004262888
【0070】
【化22】
Figure 2004262888
【0071】
本発明の式(1)で表される化合物は、公知の文献に記載された方法により合成できる。式(2)で表される色素残基を有する化合物は、特公平6−13642号公報、同6−19034号公報、特開平6−191169号公報、特開2001−213882号公報、同2001−039980号公報及び同2001−181526号公報に記載された方法により合成することができる。式(3)で表される色素残基を有する化合物は、特許第2665642号公報、同第2676655号公報、同第2676656号公報、同第2676663号公報、同第2748210号公報、同第2648580号公報及び同第2530187号公報に記載された方法により合成することができる。式(4)で表される色素残基を有する化合物は、特公平5−54831号公報、同4−22714号公報、同7−94183号公報、同4−47636号公報、同4−62878号公報及び同7−91479号公報に記載された方法により合成することができる。
【0072】
本発明の染毛剤組成物においては、解離性基を有する染料(1)以外に、他の直接染料又は酸化染料を組み合わせて用いることができる。
【0073】
他の直接染料としては、例えばベーシックブルー7(C.I. 42595)、ベーシックブルー26(C.I.44045)、ベーシックブルー99(C.I.56059)、ベーシックバイオレット10(C.I.45170)、ベーシックバイオレット14(C.I.42515)、ベーシックブラウン16(C.I.12250)、ベーシックブラウン17(C.I.12251)、ベーシックレッド2(C.I.50240)、ベーシックレッド12(C.I.48070)、ベーシックレッド22(C.I.11055)、ベーシックレッド46(C.I.110825)、ベーシックレッド76(C.I.12245)、ベーシックレッド118(C.I.12251:1)、ベーシックイエロー28(C.I.48054)、ベーシックイエロー57(C.I.12719);特開昭58−2204号公報、特開平9−118832号公報、特表平8−501322号公報及び特表平8−507545号公報に記載されているカチオン染料;下記式で表されるシアニン構造を有するメチン型カチオン染料などが挙げられる。
【0074】
【化23】
Figure 2004262888
【0075】
解離性基を有する直接染料(1)の含有量は、全組成(2剤式又は3剤式の場合は各剤の混合後。以下同じ。)中に0.0001〜20重量%が好ましく、より好ましくは0.001〜20重量%、更に好ましくは0.05〜10重量%、特に好ましくは0.1〜5重量%である。また他の直接染料を併用する場合には、染料(1)と合計したときの含有量が、全組成中に0.001〜20重量%が好ましく、より好ましくは0.01〜20重量%、更に好ましくは0.05〜10重量%、特に好ましくは0.1〜5重量%である。
【0076】
直接染料(1)は、通常の染毛剤で用いられるpH2〜11の広い範囲で保存安定性に優れるため、本発明の染毛剤組成物は、上記範囲内の任意のpHで使用することができる。しかし、pH5以上の範囲で使用するのが、染色性の点から好ましい。更には、アルカリ剤に対する解離性直接染料(1)の高い安定性から、本発明の染毛剤組成物は、高い染色性が得られるpH8以上、特にpH8〜11で使用することができ、長期間の保存後においても直接染料が分解することなく、高い染色性が維持される。
【0077】
本発明の染毛剤組成物に用いられるアルカリ剤としては、例えばアンモニア;モノエタノールアミン、イソプロパノールアミン又はこれらの塩等のアルカノールアミン;グアニジン炭酸塩等のグアニジウム塩;水酸化ナトリウム等の水酸化物などが挙げられる。アルカリ剤の含有量は、全組成中の0.01〜20重量%が好ましく、更には0.1〜10重量%、特に0.5〜5重量%が好ましい。
【0078】
直接染料(1)は、酸化剤に対して極めて安定なので、酸化剤と混合した後に毛髪に適用することができる。換言すれば、染料(1)を含有する第1剤と、酸化剤を含有する第2剤の2剤式にすることができる。この場合、染色と脱色が同時に行われ、より鮮やかな染色が得られる。
【0079】
酸化剤としては、例えば過酸化水素;過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム等の過硫酸塩;過ホウ酸ナトリウム等の過ホウ酸塩;過炭酸ナトリウム等の過炭酸塩;臭素酸ナトリウム、臭素酸カリウム等の臭素酸塩などが挙げられる。なかでも、毛髪に対する脱色性、染料(1)の安定性及び有効性の点から、過酸化水素が特に好ましい。また、過酸化水素を他の酸化剤と組み合わせて用いることもできる。酸化剤の含有量は、全組成中の0.5〜10重量%、特に1〜8重量%が好ましい。
【0080】
直後染料(1)を含有する第1剤と、酸化剤を含有する第2剤の混合割合は、容積比で2:1〜1:3の範囲であるのが好ましい。
【0081】
本発明の染毛剤組成物においては、直後染料(1)とともに、酸化染料を併用することもできる。このような併用により、酸化染料単独では得られない、極めて鮮明で強い染色が可能となる。酸化染料としては、酸化型染毛剤に通常用いられる公知の顕色物質及びカップリング物質が用いられる。
【0082】
顕色物質としては、例えばパラフェニレンジアミン、トルエン−2,5−ジアミン、2−クロロ−パラフェニレンジアミン、N−メトキシエチル−パラフェニレンジアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−パラフェニレンジアミン、2−(2−ヒドロキシエチル)−パラフェニレンジアミン、2,6−ジメチル−パラフェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルアミン、1,3−ビス(N−(2−ヒドロキシエチル)−N−(4−アミノフェニル)アミノ)−2−プロパノール、PEG−3,2,2’−パラフェニレンジアミン、パラアミノフェノール、パラメチルアミノフェノール、3−メチル−4−アミノフェノール、2−アミノメチル−4−アミノフェノール、2−(2−ヒドロキシエチルアミノメチル)−4−アミノフェノール、オルトアミノフェノール、2−アミノ−5−メチルフェノール、2−アミノ−6−メチルフェノール、2−アミノ−5−アセタミドフェノール、3,4−ジアミノ安息香酸、5−アミノサリチル酸、2,4,5,6−テトラアミノピリミジン、2,5,6−トリアミノ−4−ヒドロキシピリミジン、4,5−ジアミノ−1−(4’−クロロベンジル)ピラゾール等、及びその塩が挙げられる。
【0083】
また、カップリング物質としては、例えばメタフェニレンジアミン、2,4−ジアミノフェノキシエタノール、2−アミノ−4−(2−ヒドロキシエチルアミノ)アニソール、2,4−ジアミノ−5−メチルフェネトール、2,4−ジアミノ−5−(2−ヒドロキシエトキシ)トルエン、2,4−ジメトキシ−1,3−ジアミノベンゼン、2,6−ビス(2−ヒドロキシエチルアミノ)トルエン、2,4−ジアミノ−5−フルオロトルエン、1,3−ビス(2,4−ジアミノフェノキシ)プロパン、メタアミノフェノール、2−メチル−5−アミノフェノール、2−メチル−5−(2−ヒドロキシエチルアミノ)フェノール、2,4−ジクロロ−3−アミノフェノール、2−クロロ−3−アミノ−6−メチルフェノール、2−メチル−4−クロロ−5−アミノフェノール、N−シクロペンチル−メタアミノフェノール、2−メチル−4−メトキシ−5−(2−ヒドロキシエチルアミノ)フェノール、2−メチル−4−フルオロ−5−アミノフェノール、レゾルシン、2−メチルレゾルシン、4−クロロレゾルシン、1−ナフトール、1,5−ジヒドロキシナフタレン、1,7−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレン、2−イソプロピル−5−メチルフェノール、4−ヒドロキシインドール、5−ヒドロキシインドール、6−ヒドロキシインドール、7−ヒドロキシインドール、6−ヒドロキシベンゾモルホリン、3,4−メチレンジオキシフェノール、2−ブロモ−4,5−メチレンジオキシフェノール、3,4−メチレンジオキシアニリン、1−(2−ヒドロキシエチル)アミノ−3,4−メチレンジオキシベンゼン、2,6−ジヒドロキシ−3,4−ジメチルピリジン、2,6−ジメトキシ−3,5−ジアミノピリジン、2,3−ジアミノ−6−メトキシピリジン、2−メチルアミノ−3−アミノ−6−メトキシピリジン、2−アミノ−3−ヒドロキシピリジン、2,6−ジアミノピリジン等、及びその塩が挙げられる。
【0084】
これらの顕色物質及びカップリング物質は、それぞれ2種以上を併用することもでき、またそれらの含有量は、全組成中にそれぞれ0.01〜20重量%、特に0.5〜10重量%が好ましい。
【0085】
本発明の染毛剤組成物には、更にインドール類、インドリン類等に代表される自動酸化型染料や、ニトロ染料、分散染料等の公知の直接染料を加えることもできる。
【0086】
本発明の染毛剤組成物に、ポリオール類又はポリオールアルキルエーテル類、カチオン性又は両性ポリマー類、シリコーン類を加えると均一な染毛が得られるとともに、毛髪の化粧効果を改善することができ好ましい。
【0087】
本発明の染毛剤組成物には、上記成分のほかに通常化粧品原料として用いられる他の成分を加えることができる。このような任意成分としては、炭化水素類、動植物油脂、高級脂肪酸類、有機溶剤、浸透促進剤、カチオン界面活性剤、天然又は合成の高分子、高級アルコール類、エーテル類、両性界面活性剤、非イオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、蛋白誘導体、アミノ酸類、防腐剤、キレート剤、安定化剤、酸化防止剤、植物性抽出物、生薬抽出物、ビタミン類、色素、香料、紫外線吸収剤等が挙げられる。
【0088】
本発明の染毛剤組成物は、通常の方法に従って製造でき、1剤式、アルカリ剤を含有する組成物と酸化剤を含有する組成物からなる2剤式、あるいはこれに過硫酸塩等の粉末状の酸化剤を加えた3剤式の形態とすることができる。2剤式又は3剤式の場合、染料(1)は、上記組成物の少なくとも1つに配合すればよい。本発明の染毛剤組成物は、1剤式の場合は直接毛髪に塗布することにより使用され、2剤式又は3剤式の場合は染毛時にこれらを混合し毛髪に塗布することにより使用される。
【0089】
2剤式とする場合、典型的には、第1剤に染料(1)と必要により酸化染料を配合し、アンモニア等のアルカリ剤でpHを8〜12とする。一方、第2剤は過酸化水素を2〜6重量%程度含有させ、リン酸等により弱酸性に調整する。3剤式とする場合には、過硫酸塩をタルク、デキストリン等の不活性物質や粘結剤と混合し、過硫酸塩を5〜95重量%程度含有する粒状物とし、第1剤と第2剤との混合物に用時添加して用いる。
【0090】
またその形態は、粉末状、透明液状、乳液状、クリーム状、ゲル状、ペースト状、エアゾール、エアゾールフォーム状等とすることができる。毛髪に適用する段階(2剤式又は3剤式の場合は混合後)における粘度は、2000〜100000mPa・sが好ましい。ここで、粘度は、ブルックフィールド回転粘度計(No.5スピンドル、5rpm)を用いて20℃で測定した値である。
【0091】
【実施例】
以下の実施例において使用した化合物は、以下のとおりである。
【0092】
【化24】
Figure 2004262888
【0093】
【化25】
Figure 2004262888
【0094】
実施例1〜3
常法に従い、表1に示す泡状染毛剤を調製した。
【0095】
【表1】
Figure 2004262888
【0096】
上記泡状染毛剤を30℃で山羊毛に適用し、20分間の作用時間を置いて山羊毛を通常シャンプーで洗浄し、乾燥した。得られた染色毛の色調を観察した結果、いずれも染色性・シャンプー堅牢性は良好であった。
【0097】
実施例4〜7
常法に従い、表2に示す2剤式染毛剤を調製した。
【0098】
【表2】
Figure 2004262888
【0099】
第1剤1重量部に対し第2剤1重量部を混合した後、30℃で山羊毛に適用し、20分間の作用時間を置いて毛髪を通常シャンプーで洗浄し、乾燥した。得られた染色毛の色調を観察した結果、いずれも染色性・シャンプー堅牢性は良好であった。
【0100】
実施例8〜17
実施例7の処方における染料(D−7)に代え、染料(D−6)、染料(D−27)、染料(D−41)、染料(D−49)、染料(D−61)、染料(D−64)、染料(D−66)、染料(D−78)、染料(D−80)又は染料(D−84)を使用した染毛剤を用いて、同様に山羊毛を染色し、観察した結果、いずれも染色性・シャンプー堅牢性は良好であった。
【0101】
【発明の効果】
本発明の染毛剤組成物は、直接染料(1)の色調が非常に鮮やかであることから、優れた染色特性を有し、鮮やかな色調を毛髪に付与できる。また、本発明の染毛剤組成物は、洗髪、日光への曝露、汗、雨等の環境による影響に対して、高い持続性を有する。
【0102】
更に、本発明の染毛剤組成物は、直接染料(1)が過酸化物に対して非常に安定であることから過酸化物を好適に併用でき、毛髪を脱色しながら鮮やかな色調を毛髪に付与できる。

Claims (4)

  1. 下記一般式(1)で表される、解離性基を有する直接染料を含有する染毛剤組成物。
    DYE−(L)−DIS (1)
    〔式中、DYEは色素発色団中に解離性水素原子を有し、解離状態で400〜700nmに極大吸収を有する解離性色素の残基を示し、Lは2価の連結基を示し、nは0、1又は2を示し、DISは解離性基を示す。nが2である場合の2個のLは、それぞれ同一でも異なってもよい。〕
  2. 一般式(1)中のDYEが、下記式(2)、(3)又は(4)で表される解離性色素の残基である請求項1記載の染毛剤組成物。
    Figure 2004262888
    〔式(2)及び(3)式中、Aは各式中のA以外の部分とともに、式(2)においては解離性メチン色素を形成し、式(3)においては解離性アゾメチン色素を形成する2価の基を示し、R、R、R及びRはそれぞれ独立して水素原子又は置換基を示し、Xはヒドロキシ基又は−NHSO(Rはアルキル基、アリール基又はヘテロ環基)を示す。式(2)又は(3)で表される解離性色素残基は、A、R、R、R又はRで表される基のいずれかで、一般式(1)中のLに結合する。
    式(4)中、Aは解離性水素原子を有し、式中のA以外の部分とともに解離性アゾ色素を形成する1価の基を示し、Bは芳香族基を示す。式(4)で表される解離性色素残基は、A又はBで表される基のいずれかで、一般式(1)中のLに結合する。〕
  3. 式(2)若しくは(3)中のA、又は式(4)中のAが、下記式(A−1)〜(A−11)のいずれかで表される基である請求項2記載の染毛剤組成物。
    Figure 2004262888
    〔式(A−1)〜(A−11)において、*は式(2)中の=CH−若しくは式(3)中の=N−と二重結合する位置、又は式(4)中の−N=N−と単結合する位置を示す。
    式(A−1)において、R11はシアノ基、アシル基、アリール基、ヘテロ環基又は−C(R101)=C(R102)−R103を示し、R101、R102及びR103は、それぞれ独立して水素原子又は置換基を示す。ただし、R102とR103の少なくとも一方は、ハメットのσ値が0.1以上の電子吸引性基である。
    式(A−2)において、R12はシアノ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アリール基又はヘテロ環基を示し、R13及びR14は、それぞれ独立して水素原子、アルキル基、アリール基又はヘテロ環基を示す。
    式(A−3)において、R15は水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、アミノ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、ヘテロ環アミノ基、アルコキシ基、アシルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、ウレイド基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基又はシアノ基を示し、R16は水素原子、アルキル基、アリール基又はヘテロ環基を示す。
    式(A−4)において、R17及びR18は、それぞれ独立して水素原子、アルキル基、アリール基又はヘテロ環基を示す。
    式(A−5)において、R21及びR22は、それぞれ独立してシアノ基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基、アルキルスルホニル基又はアリールスルホニル基を示し、R23は水素原子、アルキル基、アリール基又はヘテロ環基を示す。
    式(A−6)において、R24、R25及びR26は、それぞれ独立して水素原子又は置換基を示す。
    式(A−7)において、R30及びR31は、それぞれ独立して水素原子又は置換基を示し、ZはN−C=Nとともに5員環又は6員環を形成するのに必要な原子団を示す。
    式(A−8)において、R32は水素原子又は置換基を示し、ZはN−C=Nとともに5員環又は6員環を形成するのに必要な原子団を示す。
    式(A−9)において、R33、R34及びR35は、それぞれ独立して水素原子又は置換基を示し、Zは窒素原子又は−C(R36)=を示し、R36は水素原子又は置換基を示す。Zが−C(R36)=であるとき、R34とR36が結合して5員環又は6員環を形成してもよい。
    式(A−10)において、R37及びR38は、それぞれ独立してシアノ基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基、アルキルスルホニル基又はアリールスルホニル基を示し、R39は水素原子又は置換基を示し、uは0〜4の整数を示し、Zは−SO−又は−SO−を示す。
    式(A−11)において、R40及びR41は、それぞれ独立してシアノ基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基、アルキルスルホニル基又はアリールスルホニル基を示し、R42、R43及びR44は、それぞれ独立して水素原子又は置換基を示し、tは0〜4の整数を示す。
    以上の基は、可能な場合には更に置換基を有してもよい。〕
  4. 式(4)中のBが、炭素数6〜12のアリール基又は炭素数1〜12の5若しくは6員の芳香族性ヘテロ環化合物から1個の炭素原子を取り除いた基である請求項2又は3記載の染毛剤組成物。
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