JP2004262351A - 車両のシート格納構造 - Google Patents

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和英 住田
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Abstract

【課題】シートバックをシートクッション上に前伏させた折畳状態としてシートを後方に回動させて車両フロア凹部に格納する構造を、凹部の前後長を短縮することにより全長の短い車両でも適用可能とする。
【解決手段】車両Vの3列目シート3は、シートバック32がシートクッション31上に前伏可能であるとともに、ヘッドレスト33がシートバック32に対し後方に回動可能である。シートクッション31は、後方に回動可能にフロア4に支持されている。車両Vのフロア4における3列目シート3の後方には凹部41が形成されており、3列目シート3のシートバック32を前伏させヘッドレスト33を後方に回動させた状態で3列目シート3を後方に回動させた時、凹部41に3列目シート3が格納される。ヘッドレスト33は、シートバック32及びシートクッション31の回動軌跡内側に位置し、ヘッドレスト33が回動軌跡に寄与しない。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両のシート格納構造に関し、より具体的には車両のフロアにおけるシートの後方の部分に設けられた凹部に当該シートを格納する構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両のシート格納構造として、下記特許文献1に記載のものが知られている。この構造においては、車両の車室内に複数のシート列が車両前後方向に沿って配列されており、最も後方のシートが当該シート後方のフロア部分に設けられた凹部に格納され、当該シートの配置部分からその後方にかけてフラットな面を形成するものである。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−198697号公報
【0004】
上記特許文献1に記載の構造は、具体的には、最後方のシートのシートバック上部に設けられたヘッドレストが前方に倒伏し、その状態でシートバックがシートクッション上に前伏した状態(折畳み状態)となるよう構成されているとともに、シートクッションが後方に回動可能にその後端近傍がフロアに軸支されていて、シートが折畳み状態で一体に後方に回動する。一方車両のフロアにおけるシート後方には凹部が設けられていて、上記の様にシートが折畳み状態で後方に回動した際に上記凹部に折畳み状態のシートが格納される。格納された状態においては、シートクッションの下面と車両のフロアが略面一となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記の構造においては、ヘッドレストがシートバックに対して前方に倒伏する構成であるため、シートを折畳み状態とした際にはその車両前後方向長さがヘッドレストからシートクッション又はシートバックの後端までを合わせた長さとなっている。シートはその状態で後方に反転されてフロア凹部に格納されるため、凹部はシートが折畳み状態にある際の前後方向長さ分の大きさを確保せねばならないし、またシートを回動させる際に回動軌跡がもたらす軌跡空間が大きくなる。すなわち、この様にヘッドレストを前方に倒伏し、かつシートバックを前方に倒伏させた折畳み状態でシートを後方に回動させ凹部に格納する構造は、折畳み状態にあるシートの前後長が比較的大きいため、車両の前後長に余裕のある車両においては容易に適用できるが、小型車など車両の前後長に余裕のない車両においてはそのまま適用することは出来ない。
【0006】
本発明は上記の点に鑑みてなされたもので、シートバックをシートクッション上に前伏させて折畳み状態とした上でシートを一体に後方に回動させて車両のフロア凹部に格納させる構造を、凹部の前後長を短縮することにより比較的全長の短い車両においても適用可能とすることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の構成は、車両の車室内におけるフロア上に設けられたシートクッション、上記シートクッションの後部近傍に支持されたシートバック、及び上記シートバックに支持されたヘッドレストとを有し、上記シートバックが上記シートクッションの後端近傍から略直立した着座状態と、上記シートバックが上記シートクッション上に前伏した折畳み状態とをとり得る様に構成されたシートと、上記シートと上記フロアとの間に設けられ、上記シートを支持するとともに折畳み状態にある上記シートを後方に回動させる回動支持機構と、上記フロアにおける上記シートの後方に形成され、折畳み状態にある上記シートが一体に後方に回動した際に上記シートクッションの下面が上記フロアと略面一となるよう上記シートを格納する凹部を有する車両のシート格納構造において、上記ヘッドレストが、上記シートが着座状態にある際に上記シートバックの上部に位置した第1の状態と、上記シートが折畳み状態にある際に上記シートバックの背面上で、上記シートが一体に後方に回動する際の上記シートクッション及び上記シートバックの回動軌跡内に位置した第2の状態の間で移動可能に上記シートバックに支持されているものである。
【0008】
上記の構成によれば、シートを折畳み状態としヘッドレストを第2の状態とした際に、ヘッドレストの寸法がシートの前後長に寄与せず、かつヘッドレストがシートクッション及びシートバックの回動軌跡から突出しない。従って、シートを格納するためにシート後方の車室内のフロアに設けられる凹部の前後長を短く出来るとともにシートの回動軌跡空間が小さいものとなり、車両全長の限られた車両においてもシートを折畳んで後方の凹部に格納する構造を実現することが出来る。
【0009】
本発明の第2の構成は、上記シートを折畳み状態とし上記ヘッドレストを第2の位置として上記シートを後方に回動させる際の、上記シートクッションの回動軌跡の外縁と上記シートバックの回動軌跡の外縁とが略一致するよう構成されているものである。
【0010】
上記の構成によれば、シートを格納する凹部を、よりコンパクトにすることが出来る。なぜなら、シートクッションの回動軌跡外縁とシートバックの回動軌跡外縁の軌跡が一致していない場合、大きな回動軌跡を描く方に合わせて凹部の大きさや形状を設定する必要が生じ、凹部内にシートの回動軌跡空間を回避するためだけのための空間(いわゆるデッドスペース)を確保する必要が生じる恐れがあるが、上記の様にシートクッションの回動軌跡外縁とシートバックの回動軌跡外縁の軌跡が略一致するよう構成すれば、凹部をシートの回動軌跡空間を回避しつつシートを格納する形状とすることで、自ずとシートが凹部に格納された際に無駄な空間が凹部内に残らないものとなる。
【0011】
本発明の第3の構成は、上記回動支持機構が、上記シートを回動可能に軸支する回動軸を有するものであるとともに、上記シートを、着座状態にある上記シートの後端が上記凹部の前端よりも後方に位置する様に支持するものであり、上記回動軸が、車両前後方向で上記シートの後端と上記凹部の前端との間に位置するよう構成されているものである。
【0012】
上記の構成によれば、シートが着座状態にある際にはシートクッション後部と凹部の前部とがオーバーラップしており、かつシートの回動軸が車両前後方向でシート後端と凹部前端との間に位置する。従って、シートと凹部のオーバーラップ分車両の前後長を短いものとしつつ、シートを折畳んで後方の凹部に格納する構造を実現することが出来る。
【0013】
本発明の第4の構成は、上記シートバックの背面に、上記ヘッドレストが第2の状態にある時に格納される凹陥部が形成されているものである。
【0014】
上記の構成によれば、シートを折畳み状態としてヘッドレストを第2の状態とした際に、シートクッション、シートバック、及びヘッドレストが占める体積が凹陥部の分だけ小さいものとなる。従って、ヘッドレストの厚さを確保しつつシートを格納のためにフロアに形成される凹部をより小さいものとすることが出来る。
【0015】
本発明の第5の構成は、上記シートが上記凹部に格納されたときに、上記ヘッドレストが、上記シートバックと上記凹部の底面との間に規定される空間内で上記シートバック及び上記凹部の底面との両方に当接するよう構成されているものである。
【0016】
上記の構成によれば、シートを凹部に収容した際にヘッドレストが凹部の底面とシートバックとの両方に当接するため、シートを格納した際にフロアと面一となるシートクッション下面のぐらつきを防止することが出来る。特に、車両設計上の要因で、シート格納時に凹部底面とシートバックとの間に空間が生じてしまう場合や、あるいは荷室としての使い勝手を考慮して凹部の底面を水平にした場合に回動支持機構等のレイアウトに起因してシート格納時にシートバックと凹部底面との間に空間が生じてしまう場合でも、シートを格納した際のシートクッション下面のぐらつきを無くすことが出来、シートクッション下面により一層好適なフロア面を形成することが出来る。
【0017】
【発明の効果】
本発明によれば、シートバックをシートクッション上に前伏させて折畳み状態とした上でシートを一体に後方に回動させて車両のフロア凹部に格納させる構造を、凹部の前後長を短縮することにより比較的全長の短い車両においても適用可能とすることが出来る。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図1乃至図8を参照しながら説明する。
【0019】
図1は、本発明のシート格納構造が適用された車両Vの、概略側面図である。車両Vの車室内には、車両の進行方向に沿って、3つのシート列1、2、及び3が設けられている。1列目シート1は運転席と助手席を規定するもので、車室内の前方に配置されている(図1には一方のみ図示する)。2列目シート2はいわゆるベンチシートの形態であり、1列目シート1の後方に配置されている。3列目シート3も同様にベンチシートの形態であり、2列目シート2の後方に配置されている。1列目シート1を構成する運転席及び助手席、2列目シート2、及び3列目シート3は、それぞれシートクッション、シートバック、及びヘッドレストを有する一般的な構成のものであるが、ベンチシートの形態の2列目シート2及び3列目シート3には、乗員の着座位置に応じて複数のヘッドレストが、シートバックの長手方向に沿ってその上部に設けられている。3列目シート3は後述する態様で格納されるが、図1は着座可能な状態にあるものを示す。
【0020】
車両Vのフロア4において3列目シート3が設けられる部分からその後方にかけては、凹部41が形成されている。この凹部41は、3列目シート3が後述する態様で格納されるものである。凹部41の後方の車両後端部には、開口部6が設けられており、上端が開口部6上端に不図示のヒンジを介して固定されたハッチドア7により開放/閉塞される。ハッチドア7は、開口部6を閉塞した状態では、車室内の後端を規定することになる。一方凹部41の前方、具体的には車両のフロア4下面における凹部41の前壁前方に、サイレンサ5が後述する態様で配置されている。
【0021】
次に、3列目シート3、凹部41、3列目シート3を凹部41に格納する機構及び3列目シート3が配置される付近の車両の構造について、車両Vにおいて3列目シート3が設けられた部分の拡大概略側面図である図2(a)乃至(c)を参照しながら具体的に説明する。図2(a)乃至(c)に示す構成は共通のため、図示符号は図2(a)のみに付し、図2(b)及び(c)については省略する。
【0022】
3列目シート3は、図2(a)に示す状態と、図2(b)に示す状態と、図2(c)に示す状態の3つの状態をとることが出来るように構成されている。具体的には、図2(a)に示す状態は、シートクッション31が略水平に、シートクッション31下面前部に設けられた前側支持機構(不図示)及びシートクッション31下面後部に設けられた後側支持機構34を介して車両Vのフロア4に支持され、シートバック32がシートクッション31の後端付近から略直立した状態にシートクッション31に支持され、そしてヘッドレスト33がシートバック32の上部に支持されたものである。この状態においては、3列目シート3に2名の乗員が着座出来る。この状態を着座状態と称する。図2(b)に示す状態は、シートクッション31が着座状態にある時と同様略水平に支持され、シートバック32が図2(a)に示す状態から前伏してシートクッション31上に載置固定されるとともに、ヘッドレスト33が図2(a)に示す状態から後方に回動して前伏状態にあるシートバック32の背面上に載置固定された状態である。この状態を折畳み状態と称する。シートバック32を前伏させてシートクッション31上に固定する構造は、周知のシート折畳み機構を用いて実現することが出来る。また、ヘッドレスト33を後方に回動させてシートバック32背面上に位置させる構成については、後で詳細に説明する。図2(c)に示す状態は、3列目シート3を折畳み状態として図2(b)に示す状態から後方に回動させ、車両Vのフロア4の3列目シート3後方に設けられた凹部41に格納した状態である。この状態を格納状態と称する。詳細は後述するが、3列目シート3を格納状態へ回動させる機構は、周知のロック機構とストライカを用いて前側支持機構を解除可能に構成するとともに、後側支持機構34を、シートクッション31を回動軸周りに回動可能に軸支する構成とし、前側支持機構を解除して折畳み状態にある3列目シート3を後側支持機構34の回動軸周りに後方に回動させることにより行われる。シートバック及びヘッドレストは、周知のロック機構などを介して折畳み状態に固定することが可能であり、3列目シート3は、容易に図2(b)に示す折畳み状態から図2(c)に示す格納状態とされることが出来る。
【0023】
車両Vのフロア4における3列目シート3の後方に形成される凹部41は、折畳み状態にある3列目シート3を収納可能な形状とされていて、フロア4上面においてフロア4と3列目シート3の間に実質的に隙間を生じさせることなく折畳み状態の3列目シート3を格納する。それで、図2(c)に示すように、3列目シート3が格納状態にある時には、シートクッション31の下面がフロア面と連続し、ほぼ面一の連続した底面を形成する。反転状態となったシートクッション31下面の前方には若干空間が生じるが、この部分には、3列目シート3のシートベルト固定用に車幅方向にバー42が梁り渡されるため、凹部41前方のフロア4とシートクッション31下面との間が実質的に連続したものとなる。また、フロア4は、後ろ上がりに構成されていて、3列目シート3が格納状態にある場合にシートクッション31の下面も同様に後上がりとなる。このフロア4の後端は、車両Vの後部に形成された開口部6の下縁の高さとほぼ一致するように構成されており、所謂掃出しフロアが形成されている。格納状態においては、凹部41の底面とシートバック32との間にヘッドレスト33が位置しているとともに、ヘッドレスト33が凹部41の底面に接触しており、3列目シート3が格納された状態においてシートクッション31の下面により構成される、フロア4と連続した面のぐらつきを防止している。
【0024】
一方車両Vのフロア4下面で凹部41の前方に配置されるサイレンサ5は、楕円筒形状を有するとともに、その長手方向が車幅方向と略一致する様に、かつ断面形状としての楕円の長軸方向が車両の上下方向と略一致する様に、配置されている。サイレンサ5をこの様な形状及び配置とすることで、サイレンサ5の容量を確保しつつ、車両Vに配置された際の前後方向の長さを短縮することが出来、結果的に凹部41を前方に位置させて車両Vの前後長の短縮に寄与している。車両Vによっては、サイレンサ5ではなく燃料タンクなど、他の部品がレイアウトされる場合も考えられるが、いずれの場合の車両Vのフロア4下面で凹部41の前方に、サイレンサ5や燃料タンクなどの部品が別途取付けられることになる。
【0025】
本発明にによる3列目シート3の格納構造においては、車両全長の比較的短い車両において上記のシート格納構造を実現するために、3列目シート3と凹部41の位置関係、3列目シート3を回動支持する後側支持機構の位置、及び3列目シート3の回動軌跡などにも工夫が施されている。それらについて、3列目シート3の回動状態を示す側面図である図3を参照しながら説明する。図3において、実線で示されるのは折畳み状態にある3列目シート3であり、破線で示されるのは格納状態にある3列目シート3である。
【0026】
回動前の状態において、3列目シート3の後端、すなわちシートクッション31の後部REは、凹部41の前端4Fよりも車両前後方向で後方に位置しており、3列目シート3と凹部41が車両前後方向でオーバーラップする位置関係とされている。従って、3列目シート3の大きさや車両Vの他の部品のレイアウトにもよるが、そのオーバーラップ分だけ車両Vの全長を短くすることに寄与している。
【0027】
3列目シート3を後方に回動可能に支持する後側支持機構34は、車両前後方向でシートクッション31の後部REと凹部41の前端4Fの間に設けられている。具体的には、フロア4における凹部41の両側部上面に、一対のものが設けられており、それらがシートクッション31をその後部両側で不図示のブラケットを介して回動可能に支持している。軸支部B、すなわち回動中心は、シート回動前の状態では車両前後方向でシートクッション31の後部REと凹部41の前端4Fの間に位置している。図3から明らかなように、3列目シート3が回動前の折畳み状態にある際の3列目シート3の後部REは後側支持機構34の回動中心より後方に位置しているが、3列目シート3が回動して凹部41に格納された際にはその部分が前方に移動し、回動中心よりも前方に位置する。また、その時、シート3の後部REは、凹部の前壁に当接する。後側支持機構34をこの様に構成することにより、上記の様に3列目シート3と凹部41が車両前後方向でオーバーラップしていても、3列目シート3を後方に回動させて凹部41に格納することが可能となっている。
【0028】
また、図3に一点鎖線にて示す様に、折畳み状態にある3列目シート3を後方に回動させるときの回動軌跡の外縁については、シートクッション31の回動軌跡の外縁と、シートバック32の回動軌跡の外縁とがほぼ重なる様になされているとともに、格納状態においてはその軌跡の外縁が凹部41の後縁4Rと実質的に重複する。また、3列目シート3が折畳み状態にあり、かつヘッドレスト33が後方に回動してシートバック32の背面と接した状態では、ヘッドレスト33は上記の回動軌跡の内側となるように構成されている(ヘッドレスト33をこの様に回動させる支持機構については後述する)。従ってヘッドレスト33は、折畳み状態にある3列目シート3の回動軌跡には寄与せず、その分凹部41の前後長が短くなされている。更に、上述の様に、シートクッション31の回動軌跡の外縁とシートバック32の回動軌跡の外縁とがほぼ重なるため、シートクッション31における回動中心に対して反対側の端部と、シートバック32における回動中心に対して反対側の端部とが、ほぼ同じ軌跡を描いて3列目シート3が凹部41に格納される。仮に一方の回動軌跡の外縁が他方のものより外側にあるとすると、凹部41は外側の回動軌跡を描く方に合わせてその形状を決定する必要があり、3列目シート3が格納された際に凹部41内に余分なデッドスペースが生じる恐れがあるが、上記の様に回動軌跡外縁がシートクッション31とシートバック32とでほぼ一致する様な構成とすることで、3列目シート3が格納された際に凹部41内に生じるデッドスペースを最小とすることが出来、凹部41を小型化するのに寄与する。
【0029】
回動中心からハッチドア7室内面までの距離は、回動中心から折畳み状態にあるシート3の回動軌跡の外縁までの距離に比べて長く、3列目シート3が回動する際に車両V後部のハッチドア7とは干渉しない様になされている。すなわち、乗員は、ハッチドアを閉じた状態でも、車室内から3列目シート3を後方の凹部41に格納する作業を行うことも出来る。
【0030】
更に、上述した様に、フロア4における3列目シート3の後方部分が後上がりに構成されていて、3列目シート3が格納状態にある場合にシートクッション31の下面も同様に、後上がりとなる様になされている。すなわち、3列目シート3が格納状態にある時には、3列目シート3はシートクッション31の下面が略水平状態となるまで回動せずに、回動中心である軸支部B周りに水平状態から若干上方に回動した位置に留まり、格納状態にある3列目シート3の前部が、3列目シート3が水平状態にある場合に比べ、後方に位置していることになる。上述の様に、凹部41の前方にはサイレンサ5が取付けられることになるが、格納状態にある3列目シート3の前部が水平状態の場合に比べ後方に位置している分凹部41の前端4Fが後方に位置することになるため、サイレンサ5のレイアウトの向上又はサイレンサ5の容量の拡大を図ることが出来る。従って、サイレンサ5など車両Vのフロア4下面に取付けられる部品のレイアウト性やサイズを極力制約することなく3列目シート3を折畳んで後方に回動させて格納する構造を実現している。また、フロア4が後上がりに構成されていることにより、可及的に、車両Vの後部に設けられる開口部6及びハッチドア7を小型化することが出来る。
【0031】
次に、ヘッドレストの支持機構について図4乃至図7を参照しながら説明する。
【0032】
図4は、3列目シート3が着座状態にある場合におけるヘッドレスト33の支持機構35の概略側面図である。ヘッドレスト33は、3列目シートが3着座状態にある時には、シートバック32の上部に、支持機構35により支持されている。支持機構35は、シートバック32の上部においてその内部で、シートバックフレーム321とヘッドレストフレーム331の間に設けられており、ヘッドレスト33を、シートバック32上部に支持された状態(第1の状態と称する)と、3列目シート3に対し後方に回動してシートバック32背面に接した状態(第2の状態と称する)との間で移動可能に支持する。シートバック32の背面には凹陥部323が形成されていて、ヘッドレスト33が第2の状態にある際には、ヘッドレスト33が上記凹陥部323に収容される構成となっている。
【0033】
具体的には、支持機構35は、第1の状態にあるヘッドレスト33部分をその後方から見た斜視図である図5に示す様に、シートバックフレーム321に溶接された一対のブラケット351、ブラケット351にその長手方向軸周りに回動可能に支持されたパイプ352、シートバックフレーム321に溶接された一対のシートバック側スリーブ354、パイプ352に溶接された一対のヘッドレスト側スリーブ353、一対のシートバック側スリーブ354及び一対のヘッドレスト側スリーブ353に挿通可能な直線状の2つの挿通部356と挿通部の下端同志を連結する連結部357とからなる略コの字状のロッド355、から構成されている。シートバック側スリーブ354内にはバネ(不図示)が設けられており、挿通部356すなわちロッド355を上方に付勢している。パイプ352には更に、ヘッドレストフレーム331が溶接されており、ヘッドレストフレーム331の回動によりヘッドレスト側スリーブ353も一体に回動するよう構成されている。この様な構成を有する支持機構35は、シートバック32のクッション内部に設けられているが、図5においてはクッションの図示を省略している。
【0034】
図5に示す状態、すなわちヘッドレストが第1の状態にある場合には、ロッド355の挿通部356がシートバック側スリーブ354とヘッドレスト側スリーブ353の両方に挿通しているためヘッドレスト側スリーブ353が固定され、パイプ352すなわちヘッドレストフレーム331は回動することが出来ない。一方、ロッド355を下方に引くと、挿通部356は下方に移動してヘッドレスト側スリーブ353から抜け出た状態となり、パイプ352すなわちヘッドレストフレーム331が後方に回動自在な状態となるため、ヘッドレスト33を第2の状態とすることが出来る。
【0035】
一方、シートバック32及びシートバック32の背面を覆うトリム322には、その後方から見た斜視図である図6に示す様に、ヘッドレスト33が第1の位置と第2の位置との間で移動するのを許容するべく、ヘッドレストフレーム331の移動軌跡に合わせて切欠324が形成されている。また、トリム322には上述した様にヘッドレスト33が後方に回動した際に収容される凹陥部323が設けられているが、凹陥部323の上面からはロッドの連結部357が露出するように構成されており、ヘッドレスト33を後方に回動させるべく連結部357を下方に引く操作を行うことが出来る。図6には、ヘッドレスト33、及びヘッドレストフレーム331、連結部357を破線にて示す。
【0036】
また、図5においてパイプ352、挿通部356、及びヘッドレスト側スリーブ353を矢印Aの方向から見た概略側面図である図7に示す様に、挿通部356の上端面は、前方に傾斜した形状とされている。このような形状とすることにより、ヘッドレスト33を第2の位置から第1の位置に戻す際に、ロッド355を下方に引く操作が不要となる。すなわち、ヘッドレスト33が第2の状態にある際には、図7(a)に示すように、ヘッドレスト側スリーブ353はパイプ352周りに、挿通部356とは反対側の位置に回動した状態にある。ヘッドレスト33を第2の位置から第1の位置に戻す際には、図7(b)に示すように、ヘッドレスト側スリーブ353が反時計周りに回動し、前方から挿通部356上端の傾斜面に接触した状態で、そのヘッドレスト側スリーブ353の端部及び側部によって挿通部356を下方に押し下げながら移動することになる。そして、図7(c)に示すように、最終的にヘッドレスト側スリーブ353の軸線と挿通部356の軸線が一直線になると、上方に付勢されたロッド355の挿通部356がヘッドレスト側スリーブ353内に挿入され、ヘッドレスト33が第1の位置に固定される。
【0037】
それで、3列目のシート3のシートバック32を前伏させ、かつヘッドレスト33を後方に回動させた状態(3列目シートの折畳み状態)においては、その側面図である図8(a)に示す様にシートクッション31、シートバック32、及びヘッドレスト33が略水平に重なった状態となる。また、その場合、図8(a)のC−C矢視断面図である図8(b)に最適に示す様にヘッドレスト33はシートバック32背面の凹陥部323内に収容されるため、その分シートクッション31の下面からヘッドレスト33上面までの厚さが小さくなっている。凹陥部323は、シートバック32のシートバックフレーム322よりも着座面側に突出しない大きさとされて着座面側のクッション厚を確保しており、座り心地を悪化させないものとなっている
【0038】
以上、本発明を好適な実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であることは言うまでも無い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシート格納構造が適用された車両の概略側面図である。
【図2】(a)3列目シートが着座状態にある場合、(b)3列目シートが折畳み状態にある場合、及び(c)3列目シートが格納状態にある場合、をそれぞれ示す拡大概略側面図である。
【図3】3列目シートの回動状態を示す側面図である。
【図4】3列目シートが着座状態にある場合におけるヘッドレスト支持機構の概略側面図である。
【図5】第1の状態にあるヘッドレスト部分における、ヘッドレストのクッション及びシートバックのクッションを除いた構成を、後方から見た斜視図である。
【図6】シートバックを後方から見た斜視図である。
【図7】図5においてパイプ、挿通部及びヘッドレスト側スリーブを矢印Aの方向から見た概略側面図である
【図8】(a)3列目シートが折畳み状態にある場合の、3列目シートの側面図、(b)図8(a)のC−C矢視断面図である。
【符号の説明】
3 3列目シート(シート)
4 フロア
31 シートクッション
32 シートバック
33 ヘッドレスト
34 後側支持機構(回動支持機構)
41 凹部
4F 凹部の前端
323 凹陥部
B 軸支部(回動軸)
RE シートクッション31の後部(シートの後端)
V 車両

Claims (5)

  1. 車両の車室内におけるフロア上に設けられたシートクッション、上記シートクッションの後部近傍に支持されたシートバック、及び上記シートバックに支持されたヘッドレストとを有し、上記シートバックが上記シートクッションの後端近傍から略直立した着座状態と、上記シートバックが上記シートクッション上に前伏した折畳み状態とをとり得る様に構成されたシートと、
    上記シートと上記フロアとの間に設けられ、上記シートを支持するとともに折畳み状態にある上記シートを後方に回動させる回動支持機構と、
    上記フロアにおける上記シートの後方に形成され、折畳み状態にある上記シートが一体に後方に回動した際に上記シートクッションの下面が上記フロアと略面一となるよう上記シートを格納する凹部を有する車両のシート格納構造において、上記ヘッドレストが、上記シートが着座状態にある際に上記シートバックの上部に位置した第1の状態と、上記シートが折畳み状態にある際に上記シートバックの背面上で、上記シートが一体に後方に回動する際の上記シートクッション及び上記シートバックの回動軌跡内に位置した第2の状態の間で移動可能に上記シートバックに支持されていることを特徴とする、車両のシート格納構造。
  2. 上記シートを折畳み状態とし上記ヘッドレストを第2の位置として上記シートを後方に回動させる際の、上記シートクッションの回動軌跡の外縁と上記シートバックの回動軌跡の外縁とが略一致するよう構成されていることを特徴とする、請求項1に記載の車両のシート格納構造。
  3. 上記回動支持機構が、上記シートを回動可能に軸支する回動軸を有するものであるとともに、上記シートを、着座状態にある上記シートの後端が上記凹部の前端よりも後方に位置する様に支持するものであり、
    上記回動軸が、車両前後方向で上記シートの後端と上記凹部の前端との間に位置するよう構成されていることを特徴とする、請求項1又は2のいずれかに記載の車両のシート格納構造。
  4. 上記シートバックの背面に、上記ヘッドレストが第2の状態にある時に格納される凹陥部が形成されていることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれかに記載の車両のシート格納構造。
  5. 上記シートが上記凹部に格納されたときに、上記ヘッドレストが、上記シートバックと上記凹部の底面との間に規定される空間内で上記シートバック及び上記凹部の底面との両方に当接するよう構成されていることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれかに記載の車両のシート格納構造。
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