JP2004262118A - 書込み装置および画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】組み立て・分解が容易で密閉性に優れた書込み装置を提供する。
【解決手段】上面に開口21を有するケース本体22と、そのケース本体22に収容され、画像情報をもとに感光体(像担持体)14上の表面にレーザ光をあてて静電潜像を形成する書込み手段と、ケース本体22に取り付けて開口21を覆うカバー24と、そのカバー24とケース本体22との隙間を閉塞するシール材26とを備える書込み装置4の、カバー24とシール材26とを一体に成形する。このとき、カバー24は樹脂からなり、シール材26はその樹脂と接合力の弱いエラストマーからなる。
【選択図】 図2
【解決手段】上面に開口21を有するケース本体22と、そのケース本体22に収容され、画像情報をもとに感光体(像担持体)14上の表面にレーザ光をあてて静電潜像を形成する書込み手段と、ケース本体22に取り付けて開口21を覆うカバー24と、そのカバー24とケース本体22との隙間を閉塞するシール材26とを備える書込み装置4の、カバー24とシール材26とを一体に成形する。このとき、カバー24は樹脂からなり、シール材26はその樹脂と接合力の弱いエラストマーからなる。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、上部に開口を有するケース本体と、ケース本体に収容され、画像情報をもとに像担持体上に光をあてて静電潜像を形成する書込み手段と、ケース本体に取り付けて開口を覆うカバーと、カバーとケース本体との隙間を閉塞するシール材とを備え、ケース本体および/またはカバーとシール材とを一体に成形してなる書込み装置、及びその書込み装置を備える、プリンタ、ファクシミリ、複写機、またはそれらの複合機などの画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の従来の書込み装置は、ケース本体に収容した書込み手段に備えるミラーやレンズなどの光学系に対する防塵性と、書込み手段に備える駆動装置の防音性を向上させるために、樹脂製のケース本体と樹脂製のカバーとの間にスポンジなどからなるシール材を設けて密閉性を向上させていた。このシール材は、ケース本体やカバーとは別体に製造し、両面テープなどでケース本体またはカバーに取り付けていた(例えば、特許文献1)。
しかし、このような構成の書込み装置では、部品点数が多く、組み立て時にシール材を取り付ける工程を設ける必要があり、作業が煩雑であるという問題があった。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−246864号公報
【0004】
そこで、エラストマーのシール材を樹脂製のケース本体またはカバーと一体に成形した書込み装置が提案された。これにより、部品点数を少なくして組み立て工程を簡素化し、組み立てが容易で密閉性のある書込み装置が実現した。
一方、昨今の環境問題への対応から、企業のゼロエミッションへの取り組みが必要となり、書込み装置にあっても廃棄時に材料をリサイクルするため、分解して、シール材とケース本体またはカバーとを分離して回収することが求められている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、一般にエラストマーと樹脂を一体に成形するときは、接合力のあるエラストマーと樹脂の組み合わせを選定するので、廃棄する際に書込み装置を分解して、シール材をケース本体またはカバーから剥がして分離するのが難しく、作業効率が悪いという問題があった。
【0006】
そこで、この発明の第1の目的は、組み立て・分解が容易で密閉性に優れた書込み装置を提供することにある。
【0007】
この発明の第2の目的は、シール材を容易に分離することにある。
【0008】
この発明の第3の目的は、上記の目的を達成した書込み装置を備えた画像形成装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
このため、請求項1に記載の発明は、第1の目的を達成すべく、上面に開口を有するケース本体と、
該ケース本体に収容され、画像情報をもとに像担持体上に光をあてて静電潜像を形成する書込み手段と、
前記ケース本体に取り付けて前記開口を覆うカバーと、
該カバーと前記ケース本体との隙間を閉塞するシール材とを備え、
前記ケース本体および/または前記カバーと前記シール材とを一体に成形してなる書込み装置において、
前記ケース本体および/または前記カバーが樹脂からなり、前記シール材が前記樹脂と接合力の弱いエラストマーからなることを特徴とする。
【0010】
請求項2に記載の発明は、第1の目的を達成すべく、請求項1に記載の書込み装置において、前記エラストマーが発泡体であることを特徴とする。
【0011】
請求項3に記載の発明は、第1の目的を達成すべく、請求項1または2に記載の書込み装置において、前記成形が多色成形であることを特徴とする。
【0012】
請求項4に記載の発明は、第2の目的を達成すべく、請求項1ないし3のいずれかに記載の書込み装置において、前記シール材に、これを前記ケース本体および/または前記カバーから分離するための突起を備えることを特徴とする。
【0013】
請求項5に記載の発明は、第3の目的を達成すべく、画像形成装置において、請求項1ないし4のいずれかに記載の書込み装置を備えることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ、この発明の実施の形態につき説明する。
は、この発明の書込み装置を備える画像形成装置の一例としての複写機の全体概略構成図である。複写機1は、自動原稿給送部2と、画像読取部3と、書込み装置4と、作像部5と、給紙部6と、反転部7と、排紙部8などを備えてなる。
【0015】
自動原稿給送部2は、読み取るべき原稿を複数枚重ねて原稿載置台9上に載置し、自動的に画像読取部3の画像読取位置10に給送して原稿画像を読み取った後、原稿排紙トレイ12まで給送する。画像読取部3は、画像読取位置10に搬送されてきた原稿を自身は移動することなく読み取る、いわゆるシートスルー方式の原稿読み取りを行う。言うまでもないが、コンタクトガラス13上に置かれた原稿も読み取ることができる。
【0016】
画像読取部3で読み取られた原稿画像は、デジタルデータに変換されて、画像情報として書込み装置4に送られる。書込み装置4では、この画像情報をもとに図示しないレーザダイオードを変調して点灯制御し、ポリゴンミラーを介して作像部5の感光体(像担持体)14の表面にレーザ光をあてて静電潜像を形成する。
【0017】
感光体14の表面に形成された静電潜像は、現像装置15によってトナー現像され、顕像化された後、給紙部6から給紙されてきた記録媒体である用紙に転写され、定着装置16で定着された後、排紙部8あるいは反転部7に送られる。
排紙部8に搬送された用紙は、そのまま排紙トレイ17に排紙され、もしくは所定の後処理を施されて排紙トレイ17に排紙される。なお、符号18は排紙部8に用紙を搬送するための中継ユニット、符号19は手差しトレイである。
【0018】
ところで、この例の書込み装置4は、詳しくは図2のような構成となっている。すなわち、上面に開口21を有するケース本体22と、ケース本体22に収容され、画像情報をもとに感光体14上に光をあてて静電潜像を形成する書込み手段と、ケース本体22に取り付けて開口21を覆うカバー24などを備える。
【0019】
ケース本体22は、樹脂からなる多面の側面と多角形の底面とを備え、その底面に対向する上面は開口21となっている。
また、カバー24は、樹脂からなる多角形板状で、ケース本体22の開口21と略同一形状であり、カバー24の縁に沿って後述するエラストマーからなるシール材26を備える。
なお、カバー24の縁には複数のフック24aを適宜設け、このフック24aに対応する同数の嵌合部22aをケース本体22に設ける。
【0020】
さらに、書込み手段は、レーザダイオード光源としてのLDユニット27、駆動装置により回転するポリゴンミラー28、fθレンズなどの光学レンズ29、同期検知ミラー30、同期検知センサ31などを備える。
【0021】
なお、図3(a),(b)に示すように、カバー24の裏面24bには、カバー24の縁24mからケース本体22の側面22sの厚さtだけ内側にシール材26を備える。このシール材26は、カバー24とケース本体22との隙間を閉塞するためのものであり、エラストマーからなりカバー24と二色成形(多色成形)により一体に成形する。このエラストマーは発泡体であってもよい。
【0022】
ところで、従来、シール材26を構成するエラストマーと、カバー24を構成する樹脂とは、下記表1に○印で示すように、両者が接合しやすい組み合わせを選定して一体に成形している。しかし、この発明では、シール材26をカバー24から剥がして分離しやすいように、シール材26を構成するエラストマーと、カバー24を構成する樹脂とを一体に成形した際に接合力の弱くなる組み合わせを選定して一体に成形する。すなわち、表1において、×印の組み合わせの中から選定して一体に成形する。なお、△印の組み合わせについても、樹脂材料を限定すれば、選定可能である。
【0023】
このようにして成形されたカバー24とシール部材26とは、成形時は一体であるので、書込み装置4を組み立てるときに取り扱いが容易であることに加えて、人力で一定の引張力を加えると容易に分離する。なお、○印や△印の組み合わせであっても、一体に成形する際の温度を通常の成形温度180℃より20℃程度低くして160℃程度で成形することにより、一体に成形したエラストマーと樹脂とが人力で一定の引張力を加えると容易に分離することができるようになるので、この発明のシール材としても適用可能となる。
【0024】
【表1】
【0025】
このように構成された書込み装置4を組み立てるときは、書込み手段をケース本体22の内部にそれぞれ収容して備え付けた後、フック24aと嵌合部22aとを嵌め合わせてカバー24をケース本体22の開口21を覆うように取り付ける。そして、書込み装置4を複写機1に適宜ねじ止めして取り付ける。
【0026】
次に、図4を用いて、この例の書込み装置4で感光体14に静電潜像を形成する動作を説明する。画像読取部3で読み取られた原稿画像がデジタル変換されて画像情報として書込み装置4のLDユニット27に送られると、ビーム光をポリゴンミラー28に向けて出射する。これと連動して、駆動装置がポリゴンミラー28を回転させ、ビーム光を偏向して、レンズ系29を透過して感光体14にあてて、感光体14の表面に静電潜像を形成する。
【0027】
一方、ポリゴンミラー28により偏向されたビーム光の一部は、同期検知ミラー30で反射されて同期検知センサ31に検知され、感光体14への書き込みのタイミングをとる。
【0028】
したがって、カバー24とケース本体22との隙間にシール材26を設けてケース本体22を密閉するので、駆動装置の回転音をケース本体22の外に漏らすことがなく、防音性に優れる。加えて、外部からケース本体22内への塵などの侵入も防ぐことができ、防塵性にも優れる。
【0029】
なお、書込み装置4を廃棄するときは、上述の書込み装置4を組み立てるときと逆の順序となる。すなわち、まず、書込み装置4を複写機1から取り外した後、カバー24をケース本体22から外す。次に、書込み手段をそれぞれケース本体22内から取り外す。
【0030】
そして、カバー24に一体に成形されているシール材26を手で摘んで引張ってカバー24から分離する。この発明では、シール材26を構成するエラストマーとカバー24を構成する樹脂とは、両者の接合力の弱い組み合わせを選択するので、容易にカバー24からシール材26を分離することができる。さらに、この例では、カバー24とシール材26とを二色成形により一体に成形しているので、カバー24からシール材26を一層容易に分離することができる。
【0031】
ところで、この発明において、カバー24に一体に成形されているシール材26を手で摘んで引張ってカバー24から分離する際の剥離強度、すなわちエラストマーと樹脂との接合力Pは、エラストマーの材料強度Mに対して、P<Mを満たすように設定すると、シール材26がちぎれることなく、カバー24から分離することができ、好適である。
【0032】
この例において、図5(a),(b)に示すように、一体に成形する際にシール材26にカバー24から分離するためのツマミ(突起)40を形成しておくと、ツマミ40を摘んでカバー24からシール材26をなお一層容易に分離することができる。このツマミ40は、シール材26と同一のエラストマーからなり、シール材26と一体に成形される。
【0033】
このようにして樹脂からなるカバー24とエラストマーからなるシール材26とを分離してリサイクルする。この突起40は、ケース本体22の開口21をカバー24で覆う際に支障とならず、かつ書込み手段をケース本体22の内部に取り付ける際に支障とならなければ、どのような形状でもよく、またどこに設けてもよい。
【0034】
なお、この例では、カバー24を構成する樹脂と接合力の弱いエラストマーを選定してシール材26とし、カバー24とシール材26とを一体に成形してケース本体22の開口21をカバー24で覆って閉塞したが、この発明はこれに限定されるものではなく、カバー24を金属で形成し、その金属との接合力の弱いエラストマーを選定し、カバー24とシール材26とを一体に成形してもよい。
【0035】
また、この例では、カバー24を樹脂で形成し、その樹脂と接合しにくいエラストマーを選定し、カバー24とシール材26とを一体に成形してケース本体22の開口21をカバー24で覆って閉塞したが、この発明はこれに限定されるものではなく、ケース本体22を樹脂で形成し、その樹脂と接合しにくいエラストマーを選定し、ケース本体22とシール材26とを一体に成形してもよい。
【0036】
さらに、図6(a),(b)に示すように、カバー24を樹脂で形成し、その樹脂と接合しにくいエラストマーを選定し、カバー24とシール材26aとを一体に成形するとともに、ケース本体22を樹脂で形成し、その樹脂と接合しにくいエラストマーを選定し、ケース本体22とシール材26bとを一体に成形して、ケース本体22の開口21をカバー24で覆って閉塞するようにしてもよい。このようにすると、より一層、防塵性と防音性を高めることができる。
【0037】
また、この例では、書込み装置を備える複写機について説明したが、この発明はこれに限定されるものではなく、書込み装置を備えるファクシミリ、プリンタ、または、複写機、ファクシミリ、プリンタの複合機などのあらゆる電子写真式画像形成装置に適用することができる。
【0038】
【発明の効果】
以上、詳述したように、請求項1に記載の発明によれば、書込み装置のケース本体および/またはカバーが樹脂からなり、シール材が樹脂と接合力の弱いエラストマーからなり、両者を一体に成形してなるので、ケース本体の密閉性を向上させるシール材をケース本体とカバーとの間に容易に備えることができ、書込み装置の組み立てが容易である。加えて、シール材を形成するエラストマーと、ケース本体および/またはカバーを形成する樹脂との接合力が弱いので、廃棄の際、書込み装置を分解するにあたって、容易にケース本体および/またはカバーとシール材とを分離することができる。
したがって、組み立て・分解が容易で密閉性に優れた書込み装置を提供することができる。
【0039】
請求項2に記載の発明によれば、エラストマーが発泡体であるので、一層弾力性に富み、組み立て・分解が容易で一層密閉性に優れた書込み装置を提供することができる。
【0040】
請求項3に記載の発明によれば、成形が二色成形であるので、エラストマーと樹脂とをさらに容易に分離することができ、より一層、組み立て・分解が容易で密閉性に優れた書込み装置を提供することができる。
【0041】
請求項4に記載の発明によれば、シール材にこれをケース本体および/またはカバーから分離するための突起を備えるので、突起を摘んで引っ張ることによりシール材を容易に分離することができる。
【0042】
請求項5に記載の発明によれば、画像形成装置が、請求項1ないし4のいずれかに記載の書込み装置を備えるので、上記の効果を達成した書込み装置を備える画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の画像形成装置の一例としての複写機の全体概略構成図である。
【図2】図1の内部に備えるこの発明の書込み装置の分解斜視図である。
【図3】(a)は図2の書込み装置の一部側面図であり、(b)はそのX−Xにおける要部断面図である。
【図4】この発明の書込み装置の作用を説明するための図である。
【図5】この発明の書込み装置の別の例の(a)は一部側面図であり、(b)はY−Yにおける要部断面図である。
【図6】この発明の書込み装置のさらに別の例の(a)は一部側面図であり、(b)はZ−Zにおける要部断面図である。
【符号の説明】
1 複写機(画像形成装置)
4 書込み装置
14 感光体(像担持体)
21 開口
22 ケース本体
24 カバー
24b 裏面
26,26a,26b シール材
27 LDユニット
28 ポリゴンミラー
29 光学レンズ
30 同期検知ミラー
31 同期検知センサ
40 ツマミ(突起)
t 厚さ
【発明の属する技術分野】
この発明は、上部に開口を有するケース本体と、ケース本体に収容され、画像情報をもとに像担持体上に光をあてて静電潜像を形成する書込み手段と、ケース本体に取り付けて開口を覆うカバーと、カバーとケース本体との隙間を閉塞するシール材とを備え、ケース本体および/またはカバーとシール材とを一体に成形してなる書込み装置、及びその書込み装置を備える、プリンタ、ファクシミリ、複写機、またはそれらの複合機などの画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の従来の書込み装置は、ケース本体に収容した書込み手段に備えるミラーやレンズなどの光学系に対する防塵性と、書込み手段に備える駆動装置の防音性を向上させるために、樹脂製のケース本体と樹脂製のカバーとの間にスポンジなどからなるシール材を設けて密閉性を向上させていた。このシール材は、ケース本体やカバーとは別体に製造し、両面テープなどでケース本体またはカバーに取り付けていた(例えば、特許文献1)。
しかし、このような構成の書込み装置では、部品点数が多く、組み立て時にシール材を取り付ける工程を設ける必要があり、作業が煩雑であるという問題があった。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−246864号公報
【0004】
そこで、エラストマーのシール材を樹脂製のケース本体またはカバーと一体に成形した書込み装置が提案された。これにより、部品点数を少なくして組み立て工程を簡素化し、組み立てが容易で密閉性のある書込み装置が実現した。
一方、昨今の環境問題への対応から、企業のゼロエミッションへの取り組みが必要となり、書込み装置にあっても廃棄時に材料をリサイクルするため、分解して、シール材とケース本体またはカバーとを分離して回収することが求められている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、一般にエラストマーと樹脂を一体に成形するときは、接合力のあるエラストマーと樹脂の組み合わせを選定するので、廃棄する際に書込み装置を分解して、シール材をケース本体またはカバーから剥がして分離するのが難しく、作業効率が悪いという問題があった。
【0006】
そこで、この発明の第1の目的は、組み立て・分解が容易で密閉性に優れた書込み装置を提供することにある。
【0007】
この発明の第2の目的は、シール材を容易に分離することにある。
【0008】
この発明の第3の目的は、上記の目的を達成した書込み装置を備えた画像形成装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
このため、請求項1に記載の発明は、第1の目的を達成すべく、上面に開口を有するケース本体と、
該ケース本体に収容され、画像情報をもとに像担持体上に光をあてて静電潜像を形成する書込み手段と、
前記ケース本体に取り付けて前記開口を覆うカバーと、
該カバーと前記ケース本体との隙間を閉塞するシール材とを備え、
前記ケース本体および/または前記カバーと前記シール材とを一体に成形してなる書込み装置において、
前記ケース本体および/または前記カバーが樹脂からなり、前記シール材が前記樹脂と接合力の弱いエラストマーからなることを特徴とする。
【0010】
請求項2に記載の発明は、第1の目的を達成すべく、請求項1に記載の書込み装置において、前記エラストマーが発泡体であることを特徴とする。
【0011】
請求項3に記載の発明は、第1の目的を達成すべく、請求項1または2に記載の書込み装置において、前記成形が多色成形であることを特徴とする。
【0012】
請求項4に記載の発明は、第2の目的を達成すべく、請求項1ないし3のいずれかに記載の書込み装置において、前記シール材に、これを前記ケース本体および/または前記カバーから分離するための突起を備えることを特徴とする。
【0013】
請求項5に記載の発明は、第3の目的を達成すべく、画像形成装置において、請求項1ないし4のいずれかに記載の書込み装置を備えることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ、この発明の実施の形態につき説明する。
は、この発明の書込み装置を備える画像形成装置の一例としての複写機の全体概略構成図である。複写機1は、自動原稿給送部2と、画像読取部3と、書込み装置4と、作像部5と、給紙部6と、反転部7と、排紙部8などを備えてなる。
【0015】
自動原稿給送部2は、読み取るべき原稿を複数枚重ねて原稿載置台9上に載置し、自動的に画像読取部3の画像読取位置10に給送して原稿画像を読み取った後、原稿排紙トレイ12まで給送する。画像読取部3は、画像読取位置10に搬送されてきた原稿を自身は移動することなく読み取る、いわゆるシートスルー方式の原稿読み取りを行う。言うまでもないが、コンタクトガラス13上に置かれた原稿も読み取ることができる。
【0016】
画像読取部3で読み取られた原稿画像は、デジタルデータに変換されて、画像情報として書込み装置4に送られる。書込み装置4では、この画像情報をもとに図示しないレーザダイオードを変調して点灯制御し、ポリゴンミラーを介して作像部5の感光体(像担持体)14の表面にレーザ光をあてて静電潜像を形成する。
【0017】
感光体14の表面に形成された静電潜像は、現像装置15によってトナー現像され、顕像化された後、給紙部6から給紙されてきた記録媒体である用紙に転写され、定着装置16で定着された後、排紙部8あるいは反転部7に送られる。
排紙部8に搬送された用紙は、そのまま排紙トレイ17に排紙され、もしくは所定の後処理を施されて排紙トレイ17に排紙される。なお、符号18は排紙部8に用紙を搬送するための中継ユニット、符号19は手差しトレイである。
【0018】
ところで、この例の書込み装置4は、詳しくは図2のような構成となっている。すなわち、上面に開口21を有するケース本体22と、ケース本体22に収容され、画像情報をもとに感光体14上に光をあてて静電潜像を形成する書込み手段と、ケース本体22に取り付けて開口21を覆うカバー24などを備える。
【0019】
ケース本体22は、樹脂からなる多面の側面と多角形の底面とを備え、その底面に対向する上面は開口21となっている。
また、カバー24は、樹脂からなる多角形板状で、ケース本体22の開口21と略同一形状であり、カバー24の縁に沿って後述するエラストマーからなるシール材26を備える。
なお、カバー24の縁には複数のフック24aを適宜設け、このフック24aに対応する同数の嵌合部22aをケース本体22に設ける。
【0020】
さらに、書込み手段は、レーザダイオード光源としてのLDユニット27、駆動装置により回転するポリゴンミラー28、fθレンズなどの光学レンズ29、同期検知ミラー30、同期検知センサ31などを備える。
【0021】
なお、図3(a),(b)に示すように、カバー24の裏面24bには、カバー24の縁24mからケース本体22の側面22sの厚さtだけ内側にシール材26を備える。このシール材26は、カバー24とケース本体22との隙間を閉塞するためのものであり、エラストマーからなりカバー24と二色成形(多色成形)により一体に成形する。このエラストマーは発泡体であってもよい。
【0022】
ところで、従来、シール材26を構成するエラストマーと、カバー24を構成する樹脂とは、下記表1に○印で示すように、両者が接合しやすい組み合わせを選定して一体に成形している。しかし、この発明では、シール材26をカバー24から剥がして分離しやすいように、シール材26を構成するエラストマーと、カバー24を構成する樹脂とを一体に成形した際に接合力の弱くなる組み合わせを選定して一体に成形する。すなわち、表1において、×印の組み合わせの中から選定して一体に成形する。なお、△印の組み合わせについても、樹脂材料を限定すれば、選定可能である。
【0023】
このようにして成形されたカバー24とシール部材26とは、成形時は一体であるので、書込み装置4を組み立てるときに取り扱いが容易であることに加えて、人力で一定の引張力を加えると容易に分離する。なお、○印や△印の組み合わせであっても、一体に成形する際の温度を通常の成形温度180℃より20℃程度低くして160℃程度で成形することにより、一体に成形したエラストマーと樹脂とが人力で一定の引張力を加えると容易に分離することができるようになるので、この発明のシール材としても適用可能となる。
【0024】
【表1】
【0025】
このように構成された書込み装置4を組み立てるときは、書込み手段をケース本体22の内部にそれぞれ収容して備え付けた後、フック24aと嵌合部22aとを嵌め合わせてカバー24をケース本体22の開口21を覆うように取り付ける。そして、書込み装置4を複写機1に適宜ねじ止めして取り付ける。
【0026】
次に、図4を用いて、この例の書込み装置4で感光体14に静電潜像を形成する動作を説明する。画像読取部3で読み取られた原稿画像がデジタル変換されて画像情報として書込み装置4のLDユニット27に送られると、ビーム光をポリゴンミラー28に向けて出射する。これと連動して、駆動装置がポリゴンミラー28を回転させ、ビーム光を偏向して、レンズ系29を透過して感光体14にあてて、感光体14の表面に静電潜像を形成する。
【0027】
一方、ポリゴンミラー28により偏向されたビーム光の一部は、同期検知ミラー30で反射されて同期検知センサ31に検知され、感光体14への書き込みのタイミングをとる。
【0028】
したがって、カバー24とケース本体22との隙間にシール材26を設けてケース本体22を密閉するので、駆動装置の回転音をケース本体22の外に漏らすことがなく、防音性に優れる。加えて、外部からケース本体22内への塵などの侵入も防ぐことができ、防塵性にも優れる。
【0029】
なお、書込み装置4を廃棄するときは、上述の書込み装置4を組み立てるときと逆の順序となる。すなわち、まず、書込み装置4を複写機1から取り外した後、カバー24をケース本体22から外す。次に、書込み手段をそれぞれケース本体22内から取り外す。
【0030】
そして、カバー24に一体に成形されているシール材26を手で摘んで引張ってカバー24から分離する。この発明では、シール材26を構成するエラストマーとカバー24を構成する樹脂とは、両者の接合力の弱い組み合わせを選択するので、容易にカバー24からシール材26を分離することができる。さらに、この例では、カバー24とシール材26とを二色成形により一体に成形しているので、カバー24からシール材26を一層容易に分離することができる。
【0031】
ところで、この発明において、カバー24に一体に成形されているシール材26を手で摘んで引張ってカバー24から分離する際の剥離強度、すなわちエラストマーと樹脂との接合力Pは、エラストマーの材料強度Mに対して、P<Mを満たすように設定すると、シール材26がちぎれることなく、カバー24から分離することができ、好適である。
【0032】
この例において、図5(a),(b)に示すように、一体に成形する際にシール材26にカバー24から分離するためのツマミ(突起)40を形成しておくと、ツマミ40を摘んでカバー24からシール材26をなお一層容易に分離することができる。このツマミ40は、シール材26と同一のエラストマーからなり、シール材26と一体に成形される。
【0033】
このようにして樹脂からなるカバー24とエラストマーからなるシール材26とを分離してリサイクルする。この突起40は、ケース本体22の開口21をカバー24で覆う際に支障とならず、かつ書込み手段をケース本体22の内部に取り付ける際に支障とならなければ、どのような形状でもよく、またどこに設けてもよい。
【0034】
なお、この例では、カバー24を構成する樹脂と接合力の弱いエラストマーを選定してシール材26とし、カバー24とシール材26とを一体に成形してケース本体22の開口21をカバー24で覆って閉塞したが、この発明はこれに限定されるものではなく、カバー24を金属で形成し、その金属との接合力の弱いエラストマーを選定し、カバー24とシール材26とを一体に成形してもよい。
【0035】
また、この例では、カバー24を樹脂で形成し、その樹脂と接合しにくいエラストマーを選定し、カバー24とシール材26とを一体に成形してケース本体22の開口21をカバー24で覆って閉塞したが、この発明はこれに限定されるものではなく、ケース本体22を樹脂で形成し、その樹脂と接合しにくいエラストマーを選定し、ケース本体22とシール材26とを一体に成形してもよい。
【0036】
さらに、図6(a),(b)に示すように、カバー24を樹脂で形成し、その樹脂と接合しにくいエラストマーを選定し、カバー24とシール材26aとを一体に成形するとともに、ケース本体22を樹脂で形成し、その樹脂と接合しにくいエラストマーを選定し、ケース本体22とシール材26bとを一体に成形して、ケース本体22の開口21をカバー24で覆って閉塞するようにしてもよい。このようにすると、より一層、防塵性と防音性を高めることができる。
【0037】
また、この例では、書込み装置を備える複写機について説明したが、この発明はこれに限定されるものではなく、書込み装置を備えるファクシミリ、プリンタ、または、複写機、ファクシミリ、プリンタの複合機などのあらゆる電子写真式画像形成装置に適用することができる。
【0038】
【発明の効果】
以上、詳述したように、請求項1に記載の発明によれば、書込み装置のケース本体および/またはカバーが樹脂からなり、シール材が樹脂と接合力の弱いエラストマーからなり、両者を一体に成形してなるので、ケース本体の密閉性を向上させるシール材をケース本体とカバーとの間に容易に備えることができ、書込み装置の組み立てが容易である。加えて、シール材を形成するエラストマーと、ケース本体および/またはカバーを形成する樹脂との接合力が弱いので、廃棄の際、書込み装置を分解するにあたって、容易にケース本体および/またはカバーとシール材とを分離することができる。
したがって、組み立て・分解が容易で密閉性に優れた書込み装置を提供することができる。
【0039】
請求項2に記載の発明によれば、エラストマーが発泡体であるので、一層弾力性に富み、組み立て・分解が容易で一層密閉性に優れた書込み装置を提供することができる。
【0040】
請求項3に記載の発明によれば、成形が二色成形であるので、エラストマーと樹脂とをさらに容易に分離することができ、より一層、組み立て・分解が容易で密閉性に優れた書込み装置を提供することができる。
【0041】
請求項4に記載の発明によれば、シール材にこれをケース本体および/またはカバーから分離するための突起を備えるので、突起を摘んで引っ張ることによりシール材を容易に分離することができる。
【0042】
請求項5に記載の発明によれば、画像形成装置が、請求項1ないし4のいずれかに記載の書込み装置を備えるので、上記の効果を達成した書込み装置を備える画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の画像形成装置の一例としての複写機の全体概略構成図である。
【図2】図1の内部に備えるこの発明の書込み装置の分解斜視図である。
【図3】(a)は図2の書込み装置の一部側面図であり、(b)はそのX−Xにおける要部断面図である。
【図4】この発明の書込み装置の作用を説明するための図である。
【図5】この発明の書込み装置の別の例の(a)は一部側面図であり、(b)はY−Yにおける要部断面図である。
【図6】この発明の書込み装置のさらに別の例の(a)は一部側面図であり、(b)はZ−Zにおける要部断面図である。
【符号の説明】
1 複写機(画像形成装置)
4 書込み装置
14 感光体(像担持体)
21 開口
22 ケース本体
24 カバー
24b 裏面
26,26a,26b シール材
27 LDユニット
28 ポリゴンミラー
29 光学レンズ
30 同期検知ミラー
31 同期検知センサ
40 ツマミ(突起)
t 厚さ
Claims (5)
- 上面に開口を有するケース本体と、
該ケース本体に収容され、画像情報をもとに像担持体上に光をあてて静電潜像を形成する書込み手段と、
前記ケース本体に取り付けて前記開口を覆うカバーと、
該カバーと前記ケース本体との隙間を閉塞するシール材とを備え、
前記ケース本体および/または前記カバーと前記シール材とを一体に成形してなる書込み装置において、
前記ケース本体および/または前記カバーが樹脂からなり、前記シール材が前記樹脂と接合力の弱いエラストマーからなることを特徴とする書込み装置。 - 前記エラストマーが発泡体であることを特徴とする請求項1に記載の書込み装置。
- 前記成形が多色成形であることを特徴とする請求項1または2に記載の書込み装置。
- 前記シール材に、これを前記ケース本体および/または前記カバーから分離するための突起を備えることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の書込み装置。
- 請求項1ないし4のいずれかに記載の書込み装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
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---|---|---|---|
JP2003055610A JP2004262118A (ja) | 2003-03-03 | 2003-03-03 | 書込み装置および画像形成装置 |
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JP2004262118A true JP2004262118A (ja) | 2004-09-24 |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014012368A (ja) * | 2012-07-04 | 2014-01-23 | Ricoh Co Ltd | 筐体構造、光走査装置および画像形成装置 |
US8928719B2 (en) | 2008-03-06 | 2015-01-06 | Canon Kabushiki Kaisha | Optical scanning apparatus with optical box sealed by a deformable sealing member |
JP2015051567A (ja) * | 2013-09-06 | 2015-03-19 | キヤノン株式会社 | 光走査装置及び画像形成装置 |
US10409190B2 (en) | 2013-10-09 | 2019-09-10 | Canon Kabushiki Kaisha | Optical scanning device and image forming apparatus |
-
2003
- 2003-03-03 JP JP2003055610A patent/JP2004262118A/ja active Pending
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