JP2004262071A - シート貼合せ方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】平坦な表面に、しわなどが生じないように、シート材料を確実に貼合せる。
【解決手段】貼合機1は、直線偏光分離シート3および直線偏光フィルム5を、直線偏光分離フィルム原反ロール2および直線偏光フィルム原反ロール4からそれぞれ引出し、貼合ロール6で加圧しながら貼合せる。直線偏光分離フィルム原反ロール2から引出す方向2aを、貼合ロール6の回転軸平行線6dに対して、1°程度傾斜するようにバイアスをかける。透過軸3aと透過軸5aとの角度のずれが±4°程度であれば光学特性にほとんど影響しない。バイアスをかけて貼合せを行うと、平坦に貼合せることができ、波打つしわの発生を防止可能となる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シート材料を平坦な表面に貼合せるシート貼合せ方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、液晶表示装置(LCD)などの表示装置には、偏光板などとともに、種々の光学的特性を有するフィルム製品が貼合せて使用されている。透過型の液晶表示装置では、バックライトと液晶表示セルとの間に、偏光板と貼合せた直線偏光分離板を配置して、表示輝度の改善を図ることも行われている。直線偏光分離板は、反射型偏光フィルム、非吸収型偏光フィルムおよび輝度上昇フィルムなどと呼ばれており、たとえば多層構造を有するものが知られている(たとえば、特許文献1参照)。多層構造を有する直線偏光分離板として3M社からDBEF(Dual Brightness Enhancement Film )が販売されている。偏光板と直線偏光分離板とを貼合せるときには、透過軸方向を一致させる。
【0003】
本件出願人は、光学的な特性の異方性を示す光学軸を所定の角度で貼合せるために、帯状のフィルムを、対向する一方の対の内角が該所定角度となる平行四辺形の形状で切り出す考え方を開示している(たとえば、特許文献2参照)。
【0004】
【特許文献1】
特表平−506837号公報
【特許文献2】
特開平11−231129号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前述のような直線偏光分離板などは、変形しやすいシート材料であり、粘着剤や接着剤を介して貼合せを行う際に、波打ちしわや気泡が生じやすい。いったんしわや気泡などが生じると、特に光学部品では、透過する光が散乱され、光学的な性能が低下してしまったり、光学部品として平坦な状態で使用することができなくなってしまう。光学部品として長期的に信頼性が高い状態で使用するために、貼合せの強度は高く設定されるので、発生するしわや気泡の除去は不可能となる。
【0006】
直線偏光分離板は製造が困難で高価であり、貼合せの際にしわや気泡が生じて使用することができなって歩留りが低下すると、製造コストの上昇を招いてしまう。
【0007】
本発明の目的は、平坦な表面に、しわなどが生じないように、シート材料を確実に貼合せることが可能なシート貼合せ方法を提供することである。
【0008】
なお、本発明において、シート材料は枚葉のフィルム状物を表わし、ロールフィルムはロールに巻いて供給され、連続した帯状のフィルムを表わす。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、回転するロールで加圧しながら、該ロールの回転軸に平行で平坦な表面に、先端側が概略的に該回転軸に平行なシート材料を挿入して貼合せるシート貼合せ方法において、
挿入するシート材料の先端側を、該回転軸に平行な方向に対し、予め定めるバイアス角だけ傾斜させることを特徴とするシート貼合せ方法である。
【0010】
本発明に従えば、平坦な表面に回転するロールで加圧しながらシート材料を貼合せる際に、ロールに挿入するシート材料の先端側を、ロールの回転軸に平行な方向に対してバイアス角度だけ傾斜させる。シート材料は、ロールの回転軸に平行な方向に関して、傾斜によって一方側から先にロールによる加圧を受け、加圧は順次他方側に移行する。複数箇所で同時に加圧を受けると、シート材料が平坦ではない状態で部分的に先に貼合されてしまい、貼合部分間が浮いて波打ちしわや気泡が生じてしまう。加圧を受ける部分が順次移行するので、シート材料を伸しながら貼合せを行い、しわなどが生じないように確実に貼合せを行うことができる。
【0011】
また本発明で、前記バイアス角は、0.5°〜4°の範囲であることを特徴とする。
【0012】
本発明に従えば、わずかな角度のバイアス角だけ先端側を傾斜させてシート材料の貼合せを行うことによって、しわなどが生じないようにすることができる。
【0013】
また本発明は、前記挿入するシート材料を貼合せる表面の材料がロールフィルムであって、
挿入するシート材料と貼合せるロールフィルムとのうち、一方は直線偏光分離フィルムであり、他方は直線偏光フィルムであることを特徴とする。
【0014】
本発明に従えば、直線偏光分離フィルムと直線偏光フィルムとを貼合し、表示装置の一部を構成する光学的フィルムとして使用することができる。直線偏光分離フィルムと直線偏光フィルムとの貼合せを、しわや気泡が生じないように行うことができる。
【0015】
また本発明で、前記挿入するシート材料は、幅が一定の帯状でロールに巻かれて供給され、
該ロールから巻戻して切断して得られ、得られたシート材料の巻きの外周側を前記ロールの回転軸に平行なロールフィルム表面と接触させ、かつ切断線を前記回転軸に対して前記バイアス角だけ傾斜させることを特徴とする。
【0016】
本発明に従えば、ロールに巻かれて供給され、切断して得られるシート材料を貼合せる際に、接合部にしわや気泡などが生じないように、良好な貼合せを行うことができる。
【0017】
また本発明で、前記挿入するシート材料は矩形形状を有し、
該矩形形状の一辺が前記先端側となって前記バイアス角だけ前記回転軸に対して傾斜するように、該シート材料を前記ロールに挿入することを特徴とする。
【0018】
本発明に従えば、平坦な表面に貼合せるシート材料は矩形形状を有する。従来の矩形形状の貼合せでは、貼合せる表面に対して、先端側の一辺を全体的に同時にロールに挿入する。シート材料は柔軟であるので、全体的に同時では、先に貼合する部分間にしわや気泡が生じ、その除去が困難となる。矩形形状のシート材料を先端側がバイアス角度だけ傾斜してロールに挿入されるように、全体的に傾斜させるので、しわや気泡の発生を避けて確実に貼合せを行うことができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施の一形態であるシート貼合せ方法を実行する貼合機1の基本的な構成を示す。貼合機1は、直線偏光分離フィルム原反ロール2から引出して枚葉状に切断される直線偏光分離シート3と、直線偏光フィルム原反ロール4から引出される直線偏光フィルム5とを貼合ロール6で加圧しながら貼合せる。直線偏光分離シート3は、元の直線偏光分離フィルム原反ロール2から引出す帯状の長手方向に一致する透過軸3aと、その帯状の幅方向に一致する反射軸3bとを、光学的な異方性として有している。直線偏光フィルム原反ロール4から引出される直線偏光フィルム5は、帯状であり、その幅方向の透過軸5aと長手方向の吸収軸5bとを光学的な異方性として有する。
【0020】
貼合ロール6では、円筒状の外周面で、本来、直線偏光分離シート3を挿入方向6aに引込み、直線偏光フィルム5を巻込方向6bに巻込んで、直線偏光分離シート3の透過軸3aの方向と直線偏光フィルム5の透過軸5aの方向とが一致するように貼合せ、貼合シート7を送出方向に送り出す。ただし本実施形態の貼合機1では、直線偏光分離フィルム原反ロール2から引出す方向2aを、貼合ロール6の回転軸平行線6dに対して、直線偏光分離フィルム原反ロール2から引出す方向2aを回転軸平行線6dに対し、たとえば1°程度傾斜するようにバイアスをかける。
【0021】
従来は、直線偏光分離シート3と直線偏光フィルム5との貼合せで、直線偏光分離シート3の透過軸3aと直線偏光フィルム5の透過軸5aとが一致するように、直線偏光分離フィルム原反ロール2の回転軸線と、直線偏光フィルム原反ロール4の回転軸線とを直交させて貼合せを行っている。しかしながら、そのようなシートtoロール貼合(SRLP)においては、カットした直線偏光分離シート3が先端側のエッジが貼合ロール6と平行になる状態で走行し、貼合される直角貼りとなる。直角貼りでは、直線偏光分離シート3が貼合ロール6にさしかかる際に、しわが伸される間がなく、貼合シート7の仕上りが良くない傾向を生じる。
【0022】
直線偏光分離シート3と直線偏光フィルム5とを貼合せて液晶表示装置に使用する場合、透過軸3aと透過軸5aとの角度のずれが±4°程度であれば、光学特性にほとんど影響しない。このため、たとえば前述の引出す方向2aが回転軸平行線6dに対して、1°傾くようにバイアスをかけて貼合せを行うと、平坦に貼合せることができ、波打つしわの発生を防止可能であることを確認している。この確認は、直線偏光分離フィルム原反ロール2で幅を1200〜1300mmとし、直線偏光フィルム原反ロール4で幅を1000mm程度として行っている。バイアスをかけないで、他の条件は同一にして貼合せを行うと、波打ちしわが入る場合があることも確認している。
【0023】
バイアス角は、大きいほど貼合には有利であるけれども、光軸精度が低下し、原反から枚葉シートとしてカットする際の面取率が低下するので、最小0.5°以上、最大4°程度まで、好ましくは0.5°〜2°のバイアス角とすることが有効であると考えられる。
【0024】
図2は、図1の貼合機1で直線偏光分離シート3と直線偏光フィルム5とを貼合せする際の概略的な構成を側面視して示す。貼合機1は、カット機構8,9およびセパレータ巻取機構10,11を含む。カット機構8は、直線偏光分離フィルムを長手方向に一定長さずつ切断し、直線偏光分離シート3として切離す。カット機構9は、貼合シート7を一定長さずつ切断する。セパレータ巻取機構10、11は、直線偏光分離フィルムおよび直線偏光フィルム5の貼合面に付着しているセパレータ12,13をそれぞれ分離する。直線偏光分離フィルム原反ロール2から引出される直線偏光分離フィルムには、ロールに巻いた状態で相互に接合されてしまわないように、セパレータ12が巻かれているので、セパレータ巻取機構10でセパレータ12を巻取って分離した直線偏光分離フィルムを、カット機構8で所定の長さに切断する。切断された直線偏光分離シート3には、セパレータ巻取機構11でセパレータ13を分離するように、直線偏光フィルム原反ロール3から直線偏光フィルム5を引出し、貼合ロール6で重ねて加圧し、貼合せる。所定の長さの貼合が行われると、カット機構9で切断し、貼合シート7が得られる。
【0025】
図3は、図1の直線偏光分離フィルム原反ロール2の形態で供給される直線偏光分離フィルム20の断面構成を示す。DBEFなどの直線偏光分離シート3は、全体で100〜200μmの厚さを有し、直線偏光分離層21の両側をスキン保護層22,23で挟むようにして形成される。直線偏光分離層21は、前述の特許文献1に記載されているように、たとえばポリエチレンナフタレート(PEN)の薄膜による光学層と、ポリエチレンナフタレートのコポリマーの薄膜による光学層とを交互に、数100層を積層して形成される。スキン保護層22,23は、ポリエチレンナフタレートを材料とする。一方のスキン保護層23の外表面には、厚さ数10μm程度のポリエチレンテレフタレート(PET)を材料とする保護フィルム24が装着される。スキン保護層23と保護フィルム24との接合は、粘着剤(図示していない)によって行われる。
【0026】
他方のスキン保護層22および保護フィルム24の外表面には、ポリエチレン(PE)を材料とするセパレータ12,25がそれぞれ装着される。セパレータ12,25の接合は、親和力によって行われる。セパレータ12,25は、保護フィルム24よりも厚く、数10μmの厚さを有する。セパレータ12,25は、貼合シート7として出荷するまでに剥離される。保護フィルム24側ではないセパレータ12の表面には、通常、マーキングなどがされているので、保護フィルム24が存在しない側であることが判る。
【0027】
直線偏光分離フィルム20は、光学的異方性によって、前述のような透過軸3a方向と反射軸方向3b方向とを有する。光が入射すると、透過軸3a方向に振動する光は透過し、反射軸3b方向に振動する光は反射される。図1に示す貼合シート7では、直線偏光フィルム5の透過軸5a方向と直線偏光分離シート3の透過3a軸方向とを合わせて貼合を行うのが基本であるけれども、本実施形態では前述のようなバイアス角を形成するように傾斜させる。
【0028】
図4は、図1の直線偏光フィルム原反ロール4の形態で供給される直線偏光フィルム30の断面構成を示す。偏光層31は、たとえば数10μmの厚みを有し、保護層32,33は偏光層31よりも厚い。偏光層31は、ポリビニルアルコール(PVA)などのフィルムを加熱しながら延伸し、ヨウ素(I)などの溶液に接触させて、ヨウ素分子などを延伸方向に並べて偏光機能を付加する。このような偏光層31によって、延伸方向に振動する光が吸収され、延伸方向と垂直な方向に振動する光が透過する。保護層32,33は、たとえばトリアセチルセルロース(TAC)を材料として、偏光層31の両側に接着剤(図示していない)で接合される。保護層32,33の外表面には、数10μmの厚さで、たとえばアクリル系の粘着剤層34,35が設けられ、粘着剤層34,35の外表面には、たとえばポリエチレンテレフタレートを材料とするセパレータ13,36がそれぞれ数10μmの厚さで設けられる。
【0029】
図1の貼合ロール6で貼合を行う際には、セパレータ13が自動的に剥離され、粘着剤層34が直線偏光分離フィルム20からセパレータ12を剥離したスキン保護層22の表面に付着して、貼合が行われる。
【0030】
図5は、図3の直線偏光分離フィルム20と図4の直線偏光フィルム30とを貼り合わせて製造される貼合シート7の断面構成を示す。貼合シート7では、直線偏光分離層21の透過軸の方向と偏光層31の透過軸の方向とが一致するように貼合される。貼合シート7、中間製品として、液晶表示装置の製造業者に向けて出荷される。液晶表示装置の製造業者は、セパレータ36を剥がし、粘着剤層35で液晶表示セルのガラス基板などに貼り付ける。貼合シート7は、ガラス基板に比較すれば柔軟なシート材料であり、平坦なガラス基板の表面に貼合シート7を貼合せる際にも、本発明を適用して、先端側のエッジが同時に接触しないように傾斜させることによって、しわなどが発生しないようにすることができる。貼合シート7をガラス基板に貼合せた後で、最終的には、保護フィルム24も剥がされる。
【0031】
図6は、本発明の実施の他の形態として、直線偏光分離フィルム原反ロール2から引出す方向2aを図1の貼合ロール6の回転軸に平行にしておき、直線偏光分離シートとしてカットする例を示す。(a)はカットする切断線をバイアス角だけ幅方向から傾斜させて平行四辺形40とする場合を示す。平行四辺形40として切断した状態では、先端側のエッジ40aは引出す方向2aに一致、すなわち貼合ロールの回転軸に平行である。先端側のエッジ40aを貼合ロール6の回転軸に対してバイアス角だけ傾斜させるために、平行四辺形としての切断線が幅方向に一致するように角変位させ、斜線を施して示す直線偏光分離シート41として、挿入方向6aで貼合ロール6に挿入する。(b)は切断線を幅方向として矩形50にカットし、さらに先端側エッジ50aを傾斜させて切り落し、斜線を施して示すような傾斜させた先端側エッジ51aを有する直線偏光分離シート51として、挿入方向6aで貼合ロール6に挿入する例を示す。
【0032】
なお、図1および図2に示すように、ロール状に巻いてあるフィルムを切断して得られるシート材料を貼合せる際には、巻いてある外周面側を貼合せることが必要である。ロールフィルム同士、あるいは少なくとも一方がロールフィルムであるときに、ロールの巻癖によって貼合面には反りとしてカールが生じる。カールは、端部が中央に対して貼合表面から離れる方向に反る正カールと、端部が中央よりも貼合表面に近づく逆カールとの状態が生じうる。逆カールと正カールとを試料を作成して貼合させ、結果を比較してみると、逆カールでは気泡が混入する可能性があるのに対し、正カールでは気泡混入なく良好な貼合が行われることが判明している。図1および図2の貼合機1で正カールの状態で直線偏光分離シート3の貼合を行うためには、貼合面とは反対側の保護フィルム24を直線偏光分離フィルム原反ロール2を巻く際に、内側となるように巻いておけばよい。また、図4に示す直線偏光フィルム30は、厚み方向の構成は対称であるけれども、図1のように貼合を行う際には、正カールの状態となるように、ロールの外側が貼合面となるようにしておく。
【0033】
すなわち、本実施形態では、ロール状の原反で供給されるロールフィルムの貼合せを、貼合面側が外側となるようにロール状の原反を巻いておいて行う。ロール状の原反で供給されるロールフィルムは、巻癖で元のロールの内面側にカールしやすい。貼合面側がロールの外側となるように原反を巻いておくので、貼合時には貼合面に対して外側に反り、正カールとなって、一箇所のみで接触する状態となりやすい。接触している部分から接合を進めていけば、気泡などが混入しない状態で、健全な貼合を行うことができる。特に、直線偏光分離フィルム20は、製造が困難で、比較的高価であり、直線偏光フィルム30との貼合の歩留りを向上させる必要がある。保護フィルム24側を内側となるように巻いておくだけで、正カールの状態での良好な貼合を行うことができる。
【0034】
以上のように、本実施形態は、光学フィルム同士の貼合せについて説明しているけれども、貼合シート7をガラス基板に貼合せる際など、シート材料を貼合せる対象となる表面は、平坦な状態であれば、硬質の材料であってもよい。シート材料を貼合せる表面の材料は先に説明したロールフィルムだけではなく、シート状物であってもよい。たとえば、シート材料同士またはガラス板にシート材料を貼合する場合などが挙げられる。また、シート材料も、合成樹脂フィルムばかりではなく、紙、布、金属箔など、可撓性を有するシート材料全般に本発明を適用することができる。
【0035】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、平坦な表面に回転するロールで加圧しながらシート材料を貼合せる際に、ロールに挿入するシート材の先端側を、ロールの回転軸に平行な方向に対してバイアス角度だけ傾斜させ、加圧を受ける部分を順次移行させて、しわなどが生じないように確実に貼合せを行うことができる。
【0036】
また本発明によれば、わずかな角度のバイアス角だけ先端側を傾斜させ、しわなどが生じないように貼合せを行うことができる。
【0037】
また本発明によれば、表示装置の一部を構成する光学的フィルムなどとしての直線偏光分離フィルムと直線偏光フィルムとの貼合せを、しわや気泡が生じないように行うことができる。
【0038】
また本発明によれば、ロールに巻かれて供給され、切断して得られるシート材料を、しわや気泡などが生じないように貼合せることができる。
【0039】
また本発明によれば、矩形形状を有するシート材料を、全体的に傾斜させ、先端側がバイアス角度だけ傾斜するようにロールに挿入するので、しわや気泡の発生を避けて確実に貼合せを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態であるシート貼合せ方法を実行する貼合機1の原理的な構成を示す斜視図である。
【図2】図1の貼合機1の簡略化した側面図である。
【図3】図1の直線偏光分離フィルム原反ロール2の形態で供給される直線偏光分離フィルム20の断面図である。
【図4】図1の直線偏光フィルム原反ロール4の形態で供給される直線偏光フィルム30の断面図である。
【図5】図3の直線偏光分離フィルム20と図4の直線偏光フィルム30とを貼合せて製造される貼合シート7の断面図である。
【図6】本発明の実施の他の形態としての直線偏光分離シート41,51の形状を示す簡略化した平面図である。
【符号の説明】
1 貼合機
2 直線偏光分離フィルム原反ロール
3,41,51 直線偏光分離シート
4 直線偏光フィルム原反ロール
5,30 直線偏光フィルム
6 貼合ロール
7 貼合シート
12,13,25,36 セパレータ
20 直線偏光分離フィルム
21 直線偏光分離層
31 偏光層

Claims (5)

  1. 回転するロールで加圧しながら、該ロールの回転軸に平行で平坦な表面に、先端側が概略的に該回転軸に平行なシート材料を挿入して貼合せるシート貼合せ方法において、
    挿入するシート材料の先端側を、該回転軸に平行な方向に対し、予め定めるバイアス角だけ傾斜させることを特徴とするシート貼合せ方法。
  2. 前記バイアス角は、0.5°〜4°の範囲であることを特徴とする請求項1記載のシート貼合せ方法。
  3. 前記挿入するシート材料を貼合せる前記ロールの回転軸に平行な表面の材料がロールフィルムであって、
    挿入するシート材料と貼合せるロールフィルムとのうち、一方は直線偏光分離フィルムであり、他方は直線偏光フィルムであることを特徴とする請求項1または2記載のシート貼合せ方法。
  4. 前記挿入するシート材料は、幅が一定の帯状でロールに巻かれて供給され、
    該ロールから巻戻して切断して得られ、得られたシート材料の巻きの外周側を前記ロールの回転軸に平行なロールフィルム表面と接触させ、かつ切断線を前記回転軸に対して前記バイアス角だけ傾斜させることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のシート貼合せ方法。
  5. 前記挿入するシート材料は矩形形状を有し、
    該矩形形状の一辺が前記先端側となって前記バイアス角だけ前記回転軸に対して傾斜するように、該シート材料を前記ロールに挿入することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のシート貼合方法。
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