JP2004261752A - 有機物を含む水性懸濁液の凝集方法及び汚泥の脱水方法 - Google Patents
有機物を含む水性懸濁液の凝集方法及び汚泥の脱水方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】種々の有機性懸濁液に適用可能で、汚泥の脱水方法に適用した場合、特に汚泥濃度の高い汚泥や繊維分の高い汚泥に対しても凝集脱水性能に優れ、及び歩留向上方法に適用した場合、歩留向上性能に優れる凝集方法の提供。
【解決手段】有機物を含む水性懸濁液に対して、下記高分子凝集剤(A)及び(B)を添加する凝集方法であって、高分子凝集剤(A)及び(B)の添加割合として、全高分子凝集剤中の合計したカチオン性単量体単位とアニオン性単量体単位の割合が、下記式(1)を満足する様に添加する、特に汚泥脱水方法に適した有機物を含む水性懸濁液の凝集方法。
【式1】
1.8≦Caall/Anall≦100 (1)
〔尚、上記式(1)において、Caall及びAnallは、それぞれ、全使用高分子の全カチオン性単量体単位量及び全アニオン性単量体単位量の合計量を100モルに換算した場合における、全カチオン性単量体単位量及び全アニオン性単量体単位量のモル数を表す。〕
【選択図】なし
【解決手段】有機物を含む水性懸濁液に対して、下記高分子凝集剤(A)及び(B)を添加する凝集方法であって、高分子凝集剤(A)及び(B)の添加割合として、全高分子凝集剤中の合計したカチオン性単量体単位とアニオン性単量体単位の割合が、下記式(1)を満足する様に添加する、特に汚泥脱水方法に適した有機物を含む水性懸濁液の凝集方法。
【式1】
1.8≦Caall/Anall≦100 (1)
〔尚、上記式(1)において、Caall及びAnallは、それぞれ、全使用高分子の全カチオン性単量体単位量及び全アニオン性単量体単位量の合計量を100モルに換算した場合における、全カチオン性単量体単位量及び全アニオン性単量体単位量のモル数を表す。〕
【選択図】なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、凝集力及び脱水性に優れ、濾過速度が速く、優れたフロックを得ることができるという各種凝集脱水性能に優れる有機物を含む水性懸濁液の凝集方法、並びに当該方法を適用した汚泥脱水方法及び抄紙方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、汚泥の脱水処理には、カチオン性高分子凝集剤が単独で使用されているが、近年、汚泥発生量の増加及び汚泥性状の悪化により、従来のカチオン性高分子凝集剤では、汚泥の処理量に限界があることや、脱水ケーキ含水率、SS回収率及びケーキのろ布からの剥離性等の点で処理状態は必ずしも満足できるものではなく、これらの点を改善することが要求されている。
【0003】
従来のカチオン性高分子凝集剤のこれら欠点を改良するために、種々の両性高分子凝集剤やこれをを使用した脱水方法が種々提案されている。
例えば、(1)無機汚泥を含まない無機凝集剤を添加したpHが5〜8の有機質汚泥に、特定イオン当量のカチオンリッチ両性高分子凝集剤を添加する汚泥の脱水方法(特許文献1参照)、(2)pHが5〜8の有機質汚泥に、アクリレート系カチオン性高分子凝集剤と両性高分子凝集剤を併用する汚泥の脱水方法(特許文献2参照)、(3)汚泥に無機凝集剤を添加しpHを5未満に設定し、特定組成のアニオンリッチ両性高分子凝集剤を添加する脱水方法(特許文献3)及び(4)排水に無機凝集剤、アニオン性高分子凝集剤及びカチオンリッチ両性高分子凝集剤を順次添加する有機性排水の処理方法(特許文献4参照)等が知られている。
【0004】
【特許文献1】
特公平5−56199号公報(特許請求の範囲)
【特許文献2】
特許2933627号公報(特許請求の範囲)
【特許文献3】
特公平6−239号公報(特許請求の範囲)
【特許文献4】
特開平6−134213号公報(特許請求の範囲)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記(1)〜(4)の脱水方法は、それなりに特長を有するものではあるが、最近の廃水の難脱水化傾向に対して、必ずしも有効的な方法とは言い難いものであった。
即ち、製紙廃水において、特に古紙を使用した製紙工程で排出される廃水には、脱墨工程からの廃水の割合が高く、この様な汚泥は、カチオン要求量が増加してしまう傾向にあり、又、最近の汚泥は、単位時間当たりの汚泥脱水処理量を増加させるために、汚泥濃度が高い汚泥を処理することが多くなっており、又、繊維回収が不十分な廃水には、汚泥中の繊維分が高く、従来の高分子凝集剤や汚泥脱水方法では対応できない場合があった。
【0006】
一方、抄紙工程においては、従来より填料を含む紙料を抄紙機に送入する最終濃度に希釈する際、又は希釈後に、歩留向上剤を添加して、抄紙機からの白水中への填料流出を抑制し、歩留を向上させている。
歩留向上剤としては、通常、水溶性の高分子量のカチオン性重合体が使用されている。より具体的には、カチオン性のアクリルアミド系ポリマー、その部分加水分解物やマンニッヒ変性物等が挙げられ、最近では、紙料に対してカチオン性ポリマーを添加した後、ベントナイトを添加する歩留り向上方法(特許文献5等参照)や、紙料に対してアクリルアミド系ポリマーとアニオン性アルミニウム含有シリカゾルを併用添加する方法(特許文献6等参照)が注目されている。これらに用いられるアクリルアミド系ポリマーは、単量体固形分を10〜40質量%として、水溶液重合等で製造され、水溶液重合で得られた重合体は、通常高粘稠ペースト状のものである。このため、歩留向上剤として使用するに際しては、水によりそのペーストを0.1〜0.5質量%に希釈して、水溶液で使用される。この様な歩留向上剤は、パルプ繊維間の結合力を増加させ、最終製品の紙の破裂及び伸び等の強度を増加させる目的で使用される紙力増強剤とは、抄紙工程における添加タイミングや、使用される重合体の分子量が本質的に異なる。即ち、添加タイミングとしては、紙力増強剤は、紙料に硫酸バンド等の定着剤を添加した後に添加されるのに対して、歩留向上剤は、抄紙機に送入する直前で紙料に添加して、できるだけ紙料パルプ懸濁物フロックの凝集を破壊しない様にする必要がある。使用する重合体の分子量に関しては、紙力増強剤が分子量数十万であるのに対し、歩留向上剤は百万を超える高分子量体でないと、十分な歩留性が実現できない。又その様な高分子量体であるからこそ、紙力増強剤の添加量がパルプに対して0.1〜0.5質量%であるのに対して、歩留向上剤では0.01〜0.05質量%であり、極少量が添加される。以上の性質から明らかな様に、歩留向上剤には、排水処理で使用される凝集剤に近い性質が要求される。
この様な歩留向上剤は、分子量が100万超過の高分子量体であるため、重合後に得られる水分含有するペースト状重合体は、水への溶解性が極めて乏しく、実際の抄紙工程で水溶液として使用する場合、完全に希釈されるまでに極めて長時間を要するという問題を有するものであった。
又、従来の歩留向上剤は、歩留向上性能が不十分であり、特に中性抄紙領域での歩留性能に大きな欠点を有するものであった。最近では、抄紙工程のクローズ化進められており、再利用された水及びパルプ繊維には、填料を由来とする水溶性無機物等が多く混在しており、従来の歩留向上剤では、歩留性能が不十分であった。
【0007】
本発明者らは、種々の有機性懸濁液に適用可能で、汚泥の脱水方法に適用した場合、凝集脱水性能に優れ、特に汚泥濃度の高い汚泥や繊維分の高い汚泥に対しても凝集脱水性能に優れ、及び歩留向上方法に適用した場合、歩留向上性能に優れる凝集方法を見出すため鋭意検討を行ったのである。
【0008】
【特許文献5】
特開平4−281095号公報(特許請求の範囲)
【特許文献6】
特許第2945761号公報(特許請求の範囲)
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記課題を解決すべく種々の検討を行なった結果、有機性懸濁液に、アニオン性高分子凝集剤と両性高分子凝集剤の2種の高分子凝集剤を使用し、それらを全使用高分子凝集剤中のカチオン性単量体単位とアニオン性単量体単位の割合が特定割合となる様添加する方法が有効であることを見出し、本発明を完成した。
以下に、本発明を詳細に説明する。
尚、本明細書においては、アクリレート又はメタクリレートを(メタ)アクリレートと表し、アクリルアミド又はメタクリルアミドを(メタ)アクリルアミドと表し、アクリル酸又はメタクリル酸を(メタ)アクリル酸と表す。
【0010】
【発明の実施の形態】
1.有機物を含む水性懸濁液
本発明が適用される有機物を含む水性懸濁液(以下有機性懸濁液という)としては、水中に有機物が懸濁しているものであれば、種々の懸濁液に適用できる。本発明が好ましく適用できる有機性懸濁液としては、汚泥及び抄紙工程における紙料等が挙げられる。
汚泥の具体例としては、下水、し尿、食品工業、化学工業及びパルプ又は製紙工業汚泥等の一般産業排水で生じる有機性汚泥、並びに凝集沈降汚泥を含む混合汚泥等を挙げることができる。
紙料の具体例としては、通常の抄紙工程で使用されるものであればよく、通常、少なくともパルプ及び填料を含み、必要に応じて填料以外の添加剤、具体的には、サイズ剤、定着剤、紙力増強剤及び着色剤等を含むものが挙げられる。
填料としては、白土、カオリン、アガライト、タルク、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸石灰、硫酸バリウム、酸化亜鉛及び酸化チタン等が挙げられる。サイズ剤としては、アクリル酸・スチレン共重合体等が挙げられ、定着剤としては、硫酸バンド、カチオン澱粉及びアルキルケテンダイマー等が挙げられ、紙力増強剤としては、澱粉及びカチオン性又は両性ポリアクリルアミド等が挙げられる。
【0011】
2.高分子凝集剤
本発明においては、特定のアニオン性高分子からなる高分子凝集剤(A)と特定の両性高分子からなる高分子凝集剤(B)の2種を使用する。以下、高分子凝集剤(A)及び(B)について説明する。
【0012】
1)高分子凝集剤 (A)
高分子凝集剤(A)〔以下(A)成分という〕は、アニオン性単量体単位を有するアニオン性高分子からなる高分子凝集剤である。
(A)成分におけるアニオン性高分子としては、アニオン性単量体を有するものであれば種々のものが使用できる。具体的には、アニオン性単量体の単独重合体及びアニオン性単量体及びノニオン性単量体の共重合体等を挙げることができる。
【0013】
アニオン性単量体としては、(メタ)アクリル酸及びこのナトリウム塩等のアルカリ金属塩又はアンモニウム塩;マレイン酸等及びそれらのアルカリ金属塩;アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等のアクリルアミドアルキルアルカンスルホン酸及びこのアルカリ金属塩又はアンモニウム塩;並びにビニルスルホン酸及びこのアルカリ金属塩又はアンモニウム塩等が挙げられる。
【0014】
ノニオン性単量体としては、(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート、ジアルキルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等のジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド、スチレン、アクリロニトリル、酢酸ビニル、アルキル(メタ)アクリレート、アルコキシアルキル(メタ)アクリレート、ビニルピリジン、ビニルイミダノール及びアリルアミン等を挙げることができる。これらの中でも、(メタ)アクリルアミドが好ましい。
【0015】
アニオン性高分子凝集剤としては、アニオン性単量体単位が5モル%以上の共重合割合であることが好ましい。
【0016】
(A)成分の分子量としては、分子量の指標である0.5%塩粘度が60〜200mPa・sのものであり、後記する汚泥の脱水に使用する場合、安定した脱水処理を達成するためには、100〜190mPa・sがより好ましい。
本発明において0.5%塩粘度とは、4%塩化ナトリウム水溶液に両性高分子を0.5%溶解した試料を25℃で、B型粘度計にて、ローターNo.1又は2を用いて、60rpmで測定した値をいう。
【0017】
(A)成分としては、前記したアニオン性高分子の1種を使用することも、2種以上を併用することもできる。
【0018】
2)高分子凝集剤 (B)
高分子凝集剤(B)〔以下(B)成分という〕カチオン性単量体単位とアニオン性単量体単位を有する両性高分子であって、Ca/An≧1を満たす両性高分子からなる高分子凝集剤である。
(B)成分における両性高分子としては、カチオン性単量体単位及びアニオン性単量体を有するものであれば種々のものが使用できる。具体的には、カチオン性単量体単位、アニオン性単量体単位及びノニオン性単量体単位を必須構成単量体単位とする共重合体が好ましい。
【0019】
カチオン性単量体としては、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート及びジエチルアミノ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等のジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートの塩酸塩及び硫酸塩等の3級塩;ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートの塩化メチル付加物等のハロゲン化アルキル付加物及び塩化ベンジル付加物等のハロゲン化アリール付加物等の4級塩;N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド等のジアルキル(メタ)アクリルアミド等の塩酸塩及び硫酸塩等の3級塩;ジアルキル(メタ)アクリルアミドの塩化メチル付加物等のハロゲン化アルキル付加物及び塩化ベンジル付加物等のハロゲン化アリール付加物等の4級塩等が挙げられる。
【0020】
アニオン性単量体及びノニオン性単量体としては、前記と同様のものを挙げることができる。
【0021】
いずれの単量体も、単独又は2種以上を使用することができる。
【0022】
本発明における好ましい単量体の組合せとしては、▲1▼カチオン性単量体としてジアルキルアミノアルキルアクリレートの3級塩又は4級塩、アニオン性単量体としてアクリル酸塩及びノニオン性単量体としてアクリルアミドからなる共重合体、▲2▼カチオン性単量体としてジアルキルアミノアルキルメタクリレートの3級塩又は4級塩、アニオン性単量体としてアクリル酸塩及びノニオン性単量体としてアクリルアミドからなる共重合体、並びに▲3▼カチオン性単量体としてジアルキルアミノアルキルメタクリレートの3級塩又は4級塩、ジアルキルアミノアルキルアクリレートの3級塩又は4級塩、アニオン性単量体としてアクリル酸塩及びノニオン性単量体としてアクリルアミドからなる共重合体がある。
【0023】
さらに(B)成分としては、(メタ)アクリルアミドを必須構成単量体単位とし、両性高分子中の(メタ)アクリルアミドの共重合割合が全構成単量体単位中に50モル%以上であるものが好ましい。
【0024】
(B)成分の分子量としては、0.5%塩粘度が10〜120mPa・sのものであり、後記する高分子凝集剤として使用する場合、安定した脱水処理を達成するためには、15〜90mPa・sがより好ましい。
【0025】
本発明の(B)成分は、カチオン性単量体単位のアニオン性単量体単位に対するモル基準の割合Ca/Anが、Ca/An≧1を満たすものである。両性高分子としては、さらにCa/Anが1.0〜15.0のものが好ましい。
(B)成分は、前記単量体単位割合を満たす様にカチオン性単量体単位とアニオン性単量体単位を共重合して得ることができる。
【0026】
(B)成分としては、前記した両性高分子の1種を使用することが好ましい。
【0027】
3) (A) 成分及び (B) 成分の製造方法
(A)成分及び(B)成分の製造方法については特に制限はなく、前記単量体を使用して、一般的な重合方法を採用して製造することができる。例えば、水溶液重合であれば、重合開始剤として過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩や、レドックス系の重合開始剤等を用いて、熱ラジカル重合を行なう方法や、ベンゾイン及びアセトフェノン型の光重合開始剤を用いて紫外線照射により光ラジカル重合を行なうこともできる。又、逆相のエマルション重合であれば、前記重合開始剤以外に、アゾビスイソブチロニトリルや過酸化ベンゾイル等の水不溶性開始剤を用いて重合を行っても良い。
【0028】
得られたゲル状の重合体は、その後、公知の方法で切断・細断する。細断した重合体は、バンド式乾燥機、回転式乾燥機、遠赤外線式乾燥機及び振動流動式乾燥機等の乾燥機を使用し、温度60〜150℃程度で乾燥し、ロール式粉砕機等で粉砕して粉末状の共重合体とされ、粒度調整される。
【0029】
(A)成分及び(B)成分としては、粉末状品のものが好ましく使用される。
【0030】
3.有機性懸濁液の凝集方法
本発明の有機性懸濁液の凝集方法は、有機性懸濁液に、前記(A)成分及び(B) 成分を添加する方法であって、(A)成分及び(B)成分の添加割合として、全高分子凝集剤中の合計したカチオン性単量体単位とアニオン性単量体単位の割合が、下記式(1)を満足する様に添加する方法である。
【0031】
【式2】
1.8≦Caall/Anall≦100 (1)
【0032】
〔尚、上記式(1)において、Caall及びAnallは、それぞれ、全使用高分子の全カチオン性単量体単位量及び全アニオン性単量体単位量の合計量を100モルに換算した場合における、全カチオン性単量体単位量及び全アニオン性単量体単位量のモル数を表す。〕
【0033】
この範囲外で使用すると、フロックの造粒性が乏しくなったり、全凝集剤添加量が異常に増加したりし、得られるケーキの含水率が高くなることがある。
Caall/Anallの好ましい下限値は2である。
【0034】
有機性懸濁液に対する、前記(A)成分及び(B)成分の添加量及び添加方法としては、適用する有機性懸濁液、目的及び条件等に応じて適宜決定すれば良い。又、(A)成分及び(B)成分の添加の順序としては、適用する有機性懸濁液、目的及び条件等に応じて適宜決定すれば良く、(A)成分を添加した後、(B)成分を添加しても、(B)成分を添加した後、(A)成分を添加しても良い。
【0035】
(A)成分及び(B)成分の割合としては、目的に応じて適宜設定すれば良いが、(A)成分が1〜70質量%及び(B)成分が99〜30質量%の範囲が好ましい。
【0036】
本発明の凝集方法は、汚泥脱水方法、及び抄紙工程における歩留向上方法に好ましく適用できる。以下、汚泥脱水方法及び歩留向上方法について説明する。
【0037】
1)汚泥の脱水方法
本発明の汚泥の脱水方法は、種々の汚泥に適用可能であり、前記した様な種々の汚泥に適用することができる。
本発明の汚泥の脱水方法は、特に汚泥濃度の高い汚泥や繊維分の大きいに好ましく適用できるものである。具体的には、汚泥濃度が30,000mg/l以上の汚泥に好ましく適用でき、より好ましくは30,000〜80,000mg/lの汚泥に適用できる。又、繊維分10SS%以上の汚泥に好ましく適用できる。
【0038】
高分子凝集剤の使用に際しては、硫酸水素ナトリウム、硫酸ナトリウム及びスルファミン酸等、脱水処理に悪影響がでないかぎり公知の添加剤と混合して使用しても良い。
【0039】
本発明の汚泥の脱水方法は、具体的には、汚泥に(A)成分及び(B)成分を添加した後、これにより汚泥フロックを形成させるものである。フロックの形成方法は、公知の方法に従えば良い。
【0040】
又、必要に応じて、無機凝集剤、有機カチオン性化合物、カチオン性高分子凝集剤を併用することができる。
【0041】
無機凝集剤としては、硫酸アルミニウム、ポリ塩化アルミニウム、塩化第二鉄及び硫酸第一鉄及びポリ硫酸鉄等を例示できる。
【0042】
有機カチオン性化合物としては、ポリマーポリアミン、ポリアミジン及びカチオン性界面活性剤等を例示できる。
【0043】
無機凝集剤又は有機カチオン性化合物を添加した場合においては、pHを4〜8とすることが、より効果的に汚泥の処理を行うことができるため好ましい。
pHの調整方法としては、無機凝集剤又は有機カチオン性化合物を添加した後、当該pH値を満たす場合は、特にpH調整の必要はないが、本発明で限定する範囲を満たさない場合は、酸又はアルカリを添加して調整する。
酸としては、塩酸、硫酸、酢酸及びスルファミン酸等を挙げることができる。又、アルカリとしては、苛性ソーダ、苛性カリ、消石灰及びアンモニア等が挙げられる。
【0044】
カチオン性高分子凝集剤としては、前記したカチオン性単量体の単独重合体及び前記したカチオン性単量体及びノニオン性単量体の共重合体等を挙げることができる。
【0045】
高分子凝集剤の汚泥に対する添加割合としては、(A)成分及び(B)成分の合計量として、10〜800ppmが好ましく、SSに対しては0.05〜1質量%が好ましい。(A)成分及び(B)成分とその他の高分子凝集剤を併用する場合は、全高分子凝集剤の合計量が前記添加割合を満たすことが好ましい。
【0046】
その他凝集剤の添加量、攪拌速度及び攪拌時間等は、従来行われている脱水条件に従えば良い。
【0047】
このようにして形成したフロックは、公知の手段を用いて脱水し、脱水ケーキとする。
【0048】
脱水装置としては、スクリュープレス型脱水機、ベルトプレス型脱水機、フィルタープレス型脱水機及びスクリューデカンター等を例示することが出来る。
【0049】
又、本発明の汚泥の脱水方法は、濾過部を有する造粒濃縮槽を使用する脱水方法にも適用可能である。
具体的には、汚泥に、無機凝集剤を添加し、さらに(A)成分及び(B)成分を添加した後、又は汚泥脱水剤と共に、該汚泥を濾過部を有する造粒濃縮槽に導入し、該濾過部からろ液を取り出すと共に造粒し、この造粒物を脱水機で脱水処理する方法等が挙げられる。
【0050】
2)歩留向上方法
本発明の凝集方法は、抄紙工程における歩留向上剤方法に好ましく適用できる。この場合に使用される高分子凝集剤は、通常、歩留向上剤と称される。
この場合における(A)成分及び(B)成分としては、粉末状のものが好ましい。又、実際の使用に当たっては、(A)成分及び(B)成分を、それぞれ水に溶解させ水溶液として使用することが好ましい。この場合の濃度としては、(A)成分及び(B)成分いずれの場合も0.01〜0.5質量%水溶液として使用することが好ましく、より好ましくは0.01〜0.1質量%水溶液である。
高分子凝集剤の使用方法としては常法に従えば良く、例えば、紙料を抄紙機に送入する最終濃度に希釈する際、又は希釈後に添加する。
【0051】
適用される紙料としては、前記で挙げたものに適用できる。
【0052】
高分子凝集剤の添加方法としては、(A)成分又は(B)成分の水溶液を添加した後、前記とは別の成分の水溶液を添加すれば良い。
高分子凝集剤の好ましい添加割合としては、(A)成分及び(B)成分の合計量を基準として、紙料中の乾燥パルプ質量当たり、0.05〜0.8質量%が好ましく、より好ましくは0.05〜0.5質量%である。
高分子凝集剤の添加後の紙料のpHとしては、5〜10に維持することが好ましく、より好ましくは5〜8である。高分子凝集剤の添加後に、紙料は直ちに抄紙機に送入される。
【0053】
【実施例】
以下に実施例及び比較例を挙げ、本発明をより具体的に説明する。
なお、以下において、「部」とは質量部を意味する。
各例で使用した(A)成分及び(B)成分は、それぞれ下記表1及び表2に示す粉状のものを使用した。
又、各表における略号は、以下の意味を示す。
・DAC:ジメチルアミノエチルアクリレートの塩化メチル4級塩
・AA:アクリル酸
・AMD:アクリルアミド
【0054】
【表1】
【0055】
【表2】
【0056】
○実施例1
(A)成分としてAN−1を、(B)成分としてR−1を使用した。
余剰汚泥を含む製紙工業廃水の汚泥(SS:39,300mg/l、VSS:23,600mg/l、繊維分:6,300mg/l)200mlを300mlのビーカーに採取し、これに硫酸バンドを汚泥のTSに対して3質量%添加し、さらに(A)成分を添加した後、(B)成分を添加した。これを、空の300mlのビーカーに移液し、計5回移液操作を実施した後、スパーテルにて50回攪拌してフロックを形成させた。この時のフロックの造粒性を下記の3段階で評価し、得られたフロックの粒径を測定した。
その後、80メッシュ濾布をフィルターとして用いて、前記汚泥フロック分散液を重力濾過し、10秒後の濾液容量を測定し、これを濾過速度とした。又、濾布上のケーキの自立性と得られた濾液の外観を下記の3段階で評価した。
又、重力濾過で得られたケーキを、ミニベルトペレス機を使用して脱水し、これにより得られたケーキを、105℃、12時間の条件で、加熱・減水を行った後、含水率を測定した。
評価結果を表3に示す。実施例1の汚泥脱水方法は、評価を行なった全ての凝集性能に優れるものであった。
【0057】
・造粒性
優;攪拌すると直ちに粒径の大きなフロックを形成した。良好;攪拌をしばらく続けると粒径の大きなフロックを形成した。不良;攪拌を続けても粒径の小さなフロックしか形成しなかった。
・濾過概観
優;完全に透明。良好;僅かに浮遊物有り。不良;多くの浮遊物有り。
・自立性
重力濾過時にフロック分散液を円筒に流し込み、濾過後、円筒を取り外したときにおいて、
優:完全にケーキが自力で立った。良好:僅かにケーキが流れた。不良:ケーキが流れてしまった。
・剥離性
ケーキを濾布からはがした時における濾布の状況が、
優:全く汚れなかった。良好:僅かに汚れた。不良:汚れてしまった。
【0058】
○実施例2〜同4、比較例1〜同2
(A)成分及び(B)成分として、下記表3に示す高分子凝集剤を使用する以外は実施例1と同様にして、汚泥の脱水処理を行なった。
実施例1と同様に評価した結果を表3に示す。
実施例2〜同4の汚泥脱水方法は、いずれの場合も評価を行なった全ての凝集性能に優れるものであった。
一方、(A)成分を使用しない比較例1は、全ての凝集性能が不十分であり、比較例2は、その他凝集性能に優れるものの、造粒性が不良となってしまった。
【0059】
【表3】
【0060】
【発明の効果】
本発明の凝集方法によれば、種々の汚泥に対して、特に汚泥濃度の高い汚泥や繊維分の高い汚泥に対しても、濾過速度が速く、得られるフロックは粒径が大きく、自立性及び剥離性に優れるという各種凝集脱水性能に優れたものとなり、又、歩留向上方法として、抄紙工程の歩留向上を達成することができる。
【発明の属する技術分野】
本発明は、凝集力及び脱水性に優れ、濾過速度が速く、優れたフロックを得ることができるという各種凝集脱水性能に優れる有機物を含む水性懸濁液の凝集方法、並びに当該方法を適用した汚泥脱水方法及び抄紙方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、汚泥の脱水処理には、カチオン性高分子凝集剤が単独で使用されているが、近年、汚泥発生量の増加及び汚泥性状の悪化により、従来のカチオン性高分子凝集剤では、汚泥の処理量に限界があることや、脱水ケーキ含水率、SS回収率及びケーキのろ布からの剥離性等の点で処理状態は必ずしも満足できるものではなく、これらの点を改善することが要求されている。
【0003】
従来のカチオン性高分子凝集剤のこれら欠点を改良するために、種々の両性高分子凝集剤やこれをを使用した脱水方法が種々提案されている。
例えば、(1)無機汚泥を含まない無機凝集剤を添加したpHが5〜8の有機質汚泥に、特定イオン当量のカチオンリッチ両性高分子凝集剤を添加する汚泥の脱水方法(特許文献1参照)、(2)pHが5〜8の有機質汚泥に、アクリレート系カチオン性高分子凝集剤と両性高分子凝集剤を併用する汚泥の脱水方法(特許文献2参照)、(3)汚泥に無機凝集剤を添加しpHを5未満に設定し、特定組成のアニオンリッチ両性高分子凝集剤を添加する脱水方法(特許文献3)及び(4)排水に無機凝集剤、アニオン性高分子凝集剤及びカチオンリッチ両性高分子凝集剤を順次添加する有機性排水の処理方法(特許文献4参照)等が知られている。
【0004】
【特許文献1】
特公平5−56199号公報(特許請求の範囲)
【特許文献2】
特許2933627号公報(特許請求の範囲)
【特許文献3】
特公平6−239号公報(特許請求の範囲)
【特許文献4】
特開平6−134213号公報(特許請求の範囲)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記(1)〜(4)の脱水方法は、それなりに特長を有するものではあるが、最近の廃水の難脱水化傾向に対して、必ずしも有効的な方法とは言い難いものであった。
即ち、製紙廃水において、特に古紙を使用した製紙工程で排出される廃水には、脱墨工程からの廃水の割合が高く、この様な汚泥は、カチオン要求量が増加してしまう傾向にあり、又、最近の汚泥は、単位時間当たりの汚泥脱水処理量を増加させるために、汚泥濃度が高い汚泥を処理することが多くなっており、又、繊維回収が不十分な廃水には、汚泥中の繊維分が高く、従来の高分子凝集剤や汚泥脱水方法では対応できない場合があった。
【0006】
一方、抄紙工程においては、従来より填料を含む紙料を抄紙機に送入する最終濃度に希釈する際、又は希釈後に、歩留向上剤を添加して、抄紙機からの白水中への填料流出を抑制し、歩留を向上させている。
歩留向上剤としては、通常、水溶性の高分子量のカチオン性重合体が使用されている。より具体的には、カチオン性のアクリルアミド系ポリマー、その部分加水分解物やマンニッヒ変性物等が挙げられ、最近では、紙料に対してカチオン性ポリマーを添加した後、ベントナイトを添加する歩留り向上方法(特許文献5等参照)や、紙料に対してアクリルアミド系ポリマーとアニオン性アルミニウム含有シリカゾルを併用添加する方法(特許文献6等参照)が注目されている。これらに用いられるアクリルアミド系ポリマーは、単量体固形分を10〜40質量%として、水溶液重合等で製造され、水溶液重合で得られた重合体は、通常高粘稠ペースト状のものである。このため、歩留向上剤として使用するに際しては、水によりそのペーストを0.1〜0.5質量%に希釈して、水溶液で使用される。この様な歩留向上剤は、パルプ繊維間の結合力を増加させ、最終製品の紙の破裂及び伸び等の強度を増加させる目的で使用される紙力増強剤とは、抄紙工程における添加タイミングや、使用される重合体の分子量が本質的に異なる。即ち、添加タイミングとしては、紙力増強剤は、紙料に硫酸バンド等の定着剤を添加した後に添加されるのに対して、歩留向上剤は、抄紙機に送入する直前で紙料に添加して、できるだけ紙料パルプ懸濁物フロックの凝集を破壊しない様にする必要がある。使用する重合体の分子量に関しては、紙力増強剤が分子量数十万であるのに対し、歩留向上剤は百万を超える高分子量体でないと、十分な歩留性が実現できない。又その様な高分子量体であるからこそ、紙力増強剤の添加量がパルプに対して0.1〜0.5質量%であるのに対して、歩留向上剤では0.01〜0.05質量%であり、極少量が添加される。以上の性質から明らかな様に、歩留向上剤には、排水処理で使用される凝集剤に近い性質が要求される。
この様な歩留向上剤は、分子量が100万超過の高分子量体であるため、重合後に得られる水分含有するペースト状重合体は、水への溶解性が極めて乏しく、実際の抄紙工程で水溶液として使用する場合、完全に希釈されるまでに極めて長時間を要するという問題を有するものであった。
又、従来の歩留向上剤は、歩留向上性能が不十分であり、特に中性抄紙領域での歩留性能に大きな欠点を有するものであった。最近では、抄紙工程のクローズ化進められており、再利用された水及びパルプ繊維には、填料を由来とする水溶性無機物等が多く混在しており、従来の歩留向上剤では、歩留性能が不十分であった。
【0007】
本発明者らは、種々の有機性懸濁液に適用可能で、汚泥の脱水方法に適用した場合、凝集脱水性能に優れ、特に汚泥濃度の高い汚泥や繊維分の高い汚泥に対しても凝集脱水性能に優れ、及び歩留向上方法に適用した場合、歩留向上性能に優れる凝集方法を見出すため鋭意検討を行ったのである。
【0008】
【特許文献5】
特開平4−281095号公報(特許請求の範囲)
【特許文献6】
特許第2945761号公報(特許請求の範囲)
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記課題を解決すべく種々の検討を行なった結果、有機性懸濁液に、アニオン性高分子凝集剤と両性高分子凝集剤の2種の高分子凝集剤を使用し、それらを全使用高分子凝集剤中のカチオン性単量体単位とアニオン性単量体単位の割合が特定割合となる様添加する方法が有効であることを見出し、本発明を完成した。
以下に、本発明を詳細に説明する。
尚、本明細書においては、アクリレート又はメタクリレートを(メタ)アクリレートと表し、アクリルアミド又はメタクリルアミドを(メタ)アクリルアミドと表し、アクリル酸又はメタクリル酸を(メタ)アクリル酸と表す。
【0010】
【発明の実施の形態】
1.有機物を含む水性懸濁液
本発明が適用される有機物を含む水性懸濁液(以下有機性懸濁液という)としては、水中に有機物が懸濁しているものであれば、種々の懸濁液に適用できる。本発明が好ましく適用できる有機性懸濁液としては、汚泥及び抄紙工程における紙料等が挙げられる。
汚泥の具体例としては、下水、し尿、食品工業、化学工業及びパルプ又は製紙工業汚泥等の一般産業排水で生じる有機性汚泥、並びに凝集沈降汚泥を含む混合汚泥等を挙げることができる。
紙料の具体例としては、通常の抄紙工程で使用されるものであればよく、通常、少なくともパルプ及び填料を含み、必要に応じて填料以外の添加剤、具体的には、サイズ剤、定着剤、紙力増強剤及び着色剤等を含むものが挙げられる。
填料としては、白土、カオリン、アガライト、タルク、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸石灰、硫酸バリウム、酸化亜鉛及び酸化チタン等が挙げられる。サイズ剤としては、アクリル酸・スチレン共重合体等が挙げられ、定着剤としては、硫酸バンド、カチオン澱粉及びアルキルケテンダイマー等が挙げられ、紙力増強剤としては、澱粉及びカチオン性又は両性ポリアクリルアミド等が挙げられる。
【0011】
2.高分子凝集剤
本発明においては、特定のアニオン性高分子からなる高分子凝集剤(A)と特定の両性高分子からなる高分子凝集剤(B)の2種を使用する。以下、高分子凝集剤(A)及び(B)について説明する。
【0012】
1)高分子凝集剤 (A)
高分子凝集剤(A)〔以下(A)成分という〕は、アニオン性単量体単位を有するアニオン性高分子からなる高分子凝集剤である。
(A)成分におけるアニオン性高分子としては、アニオン性単量体を有するものであれば種々のものが使用できる。具体的には、アニオン性単量体の単独重合体及びアニオン性単量体及びノニオン性単量体の共重合体等を挙げることができる。
【0013】
アニオン性単量体としては、(メタ)アクリル酸及びこのナトリウム塩等のアルカリ金属塩又はアンモニウム塩;マレイン酸等及びそれらのアルカリ金属塩;アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等のアクリルアミドアルキルアルカンスルホン酸及びこのアルカリ金属塩又はアンモニウム塩;並びにビニルスルホン酸及びこのアルカリ金属塩又はアンモニウム塩等が挙げられる。
【0014】
ノニオン性単量体としては、(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート、ジアルキルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等のジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド、スチレン、アクリロニトリル、酢酸ビニル、アルキル(メタ)アクリレート、アルコキシアルキル(メタ)アクリレート、ビニルピリジン、ビニルイミダノール及びアリルアミン等を挙げることができる。これらの中でも、(メタ)アクリルアミドが好ましい。
【0015】
アニオン性高分子凝集剤としては、アニオン性単量体単位が5モル%以上の共重合割合であることが好ましい。
【0016】
(A)成分の分子量としては、分子量の指標である0.5%塩粘度が60〜200mPa・sのものであり、後記する汚泥の脱水に使用する場合、安定した脱水処理を達成するためには、100〜190mPa・sがより好ましい。
本発明において0.5%塩粘度とは、4%塩化ナトリウム水溶液に両性高分子を0.5%溶解した試料を25℃で、B型粘度計にて、ローターNo.1又は2を用いて、60rpmで測定した値をいう。
【0017】
(A)成分としては、前記したアニオン性高分子の1種を使用することも、2種以上を併用することもできる。
【0018】
2)高分子凝集剤 (B)
高分子凝集剤(B)〔以下(B)成分という〕カチオン性単量体単位とアニオン性単量体単位を有する両性高分子であって、Ca/An≧1を満たす両性高分子からなる高分子凝集剤である。
(B)成分における両性高分子としては、カチオン性単量体単位及びアニオン性単量体を有するものであれば種々のものが使用できる。具体的には、カチオン性単量体単位、アニオン性単量体単位及びノニオン性単量体単位を必須構成単量体単位とする共重合体が好ましい。
【0019】
カチオン性単量体としては、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート及びジエチルアミノ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等のジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートの塩酸塩及び硫酸塩等の3級塩;ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートの塩化メチル付加物等のハロゲン化アルキル付加物及び塩化ベンジル付加物等のハロゲン化アリール付加物等の4級塩;N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド等のジアルキル(メタ)アクリルアミド等の塩酸塩及び硫酸塩等の3級塩;ジアルキル(メタ)アクリルアミドの塩化メチル付加物等のハロゲン化アルキル付加物及び塩化ベンジル付加物等のハロゲン化アリール付加物等の4級塩等が挙げられる。
【0020】
アニオン性単量体及びノニオン性単量体としては、前記と同様のものを挙げることができる。
【0021】
いずれの単量体も、単独又は2種以上を使用することができる。
【0022】
本発明における好ましい単量体の組合せとしては、▲1▼カチオン性単量体としてジアルキルアミノアルキルアクリレートの3級塩又は4級塩、アニオン性単量体としてアクリル酸塩及びノニオン性単量体としてアクリルアミドからなる共重合体、▲2▼カチオン性単量体としてジアルキルアミノアルキルメタクリレートの3級塩又は4級塩、アニオン性単量体としてアクリル酸塩及びノニオン性単量体としてアクリルアミドからなる共重合体、並びに▲3▼カチオン性単量体としてジアルキルアミノアルキルメタクリレートの3級塩又は4級塩、ジアルキルアミノアルキルアクリレートの3級塩又は4級塩、アニオン性単量体としてアクリル酸塩及びノニオン性単量体としてアクリルアミドからなる共重合体がある。
【0023】
さらに(B)成分としては、(メタ)アクリルアミドを必須構成単量体単位とし、両性高分子中の(メタ)アクリルアミドの共重合割合が全構成単量体単位中に50モル%以上であるものが好ましい。
【0024】
(B)成分の分子量としては、0.5%塩粘度が10〜120mPa・sのものであり、後記する高分子凝集剤として使用する場合、安定した脱水処理を達成するためには、15〜90mPa・sがより好ましい。
【0025】
本発明の(B)成分は、カチオン性単量体単位のアニオン性単量体単位に対するモル基準の割合Ca/Anが、Ca/An≧1を満たすものである。両性高分子としては、さらにCa/Anが1.0〜15.0のものが好ましい。
(B)成分は、前記単量体単位割合を満たす様にカチオン性単量体単位とアニオン性単量体単位を共重合して得ることができる。
【0026】
(B)成分としては、前記した両性高分子の1種を使用することが好ましい。
【0027】
3) (A) 成分及び (B) 成分の製造方法
(A)成分及び(B)成分の製造方法については特に制限はなく、前記単量体を使用して、一般的な重合方法を採用して製造することができる。例えば、水溶液重合であれば、重合開始剤として過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩や、レドックス系の重合開始剤等を用いて、熱ラジカル重合を行なう方法や、ベンゾイン及びアセトフェノン型の光重合開始剤を用いて紫外線照射により光ラジカル重合を行なうこともできる。又、逆相のエマルション重合であれば、前記重合開始剤以外に、アゾビスイソブチロニトリルや過酸化ベンゾイル等の水不溶性開始剤を用いて重合を行っても良い。
【0028】
得られたゲル状の重合体は、その後、公知の方法で切断・細断する。細断した重合体は、バンド式乾燥機、回転式乾燥機、遠赤外線式乾燥機及び振動流動式乾燥機等の乾燥機を使用し、温度60〜150℃程度で乾燥し、ロール式粉砕機等で粉砕して粉末状の共重合体とされ、粒度調整される。
【0029】
(A)成分及び(B)成分としては、粉末状品のものが好ましく使用される。
【0030】
3.有機性懸濁液の凝集方法
本発明の有機性懸濁液の凝集方法は、有機性懸濁液に、前記(A)成分及び(B) 成分を添加する方法であって、(A)成分及び(B)成分の添加割合として、全高分子凝集剤中の合計したカチオン性単量体単位とアニオン性単量体単位の割合が、下記式(1)を満足する様に添加する方法である。
【0031】
【式2】
1.8≦Caall/Anall≦100 (1)
【0032】
〔尚、上記式(1)において、Caall及びAnallは、それぞれ、全使用高分子の全カチオン性単量体単位量及び全アニオン性単量体単位量の合計量を100モルに換算した場合における、全カチオン性単量体単位量及び全アニオン性単量体単位量のモル数を表す。〕
【0033】
この範囲外で使用すると、フロックの造粒性が乏しくなったり、全凝集剤添加量が異常に増加したりし、得られるケーキの含水率が高くなることがある。
Caall/Anallの好ましい下限値は2である。
【0034】
有機性懸濁液に対する、前記(A)成分及び(B)成分の添加量及び添加方法としては、適用する有機性懸濁液、目的及び条件等に応じて適宜決定すれば良い。又、(A)成分及び(B)成分の添加の順序としては、適用する有機性懸濁液、目的及び条件等に応じて適宜決定すれば良く、(A)成分を添加した後、(B)成分を添加しても、(B)成分を添加した後、(A)成分を添加しても良い。
【0035】
(A)成分及び(B)成分の割合としては、目的に応じて適宜設定すれば良いが、(A)成分が1〜70質量%及び(B)成分が99〜30質量%の範囲が好ましい。
【0036】
本発明の凝集方法は、汚泥脱水方法、及び抄紙工程における歩留向上方法に好ましく適用できる。以下、汚泥脱水方法及び歩留向上方法について説明する。
【0037】
1)汚泥の脱水方法
本発明の汚泥の脱水方法は、種々の汚泥に適用可能であり、前記した様な種々の汚泥に適用することができる。
本発明の汚泥の脱水方法は、特に汚泥濃度の高い汚泥や繊維分の大きいに好ましく適用できるものである。具体的には、汚泥濃度が30,000mg/l以上の汚泥に好ましく適用でき、より好ましくは30,000〜80,000mg/lの汚泥に適用できる。又、繊維分10SS%以上の汚泥に好ましく適用できる。
【0038】
高分子凝集剤の使用に際しては、硫酸水素ナトリウム、硫酸ナトリウム及びスルファミン酸等、脱水処理に悪影響がでないかぎり公知の添加剤と混合して使用しても良い。
【0039】
本発明の汚泥の脱水方法は、具体的には、汚泥に(A)成分及び(B)成分を添加した後、これにより汚泥フロックを形成させるものである。フロックの形成方法は、公知の方法に従えば良い。
【0040】
又、必要に応じて、無機凝集剤、有機カチオン性化合物、カチオン性高分子凝集剤を併用することができる。
【0041】
無機凝集剤としては、硫酸アルミニウム、ポリ塩化アルミニウム、塩化第二鉄及び硫酸第一鉄及びポリ硫酸鉄等を例示できる。
【0042】
有機カチオン性化合物としては、ポリマーポリアミン、ポリアミジン及びカチオン性界面活性剤等を例示できる。
【0043】
無機凝集剤又は有機カチオン性化合物を添加した場合においては、pHを4〜8とすることが、より効果的に汚泥の処理を行うことができるため好ましい。
pHの調整方法としては、無機凝集剤又は有機カチオン性化合物を添加した後、当該pH値を満たす場合は、特にpH調整の必要はないが、本発明で限定する範囲を満たさない場合は、酸又はアルカリを添加して調整する。
酸としては、塩酸、硫酸、酢酸及びスルファミン酸等を挙げることができる。又、アルカリとしては、苛性ソーダ、苛性カリ、消石灰及びアンモニア等が挙げられる。
【0044】
カチオン性高分子凝集剤としては、前記したカチオン性単量体の単独重合体及び前記したカチオン性単量体及びノニオン性単量体の共重合体等を挙げることができる。
【0045】
高分子凝集剤の汚泥に対する添加割合としては、(A)成分及び(B)成分の合計量として、10〜800ppmが好ましく、SSに対しては0.05〜1質量%が好ましい。(A)成分及び(B)成分とその他の高分子凝集剤を併用する場合は、全高分子凝集剤の合計量が前記添加割合を満たすことが好ましい。
【0046】
その他凝集剤の添加量、攪拌速度及び攪拌時間等は、従来行われている脱水条件に従えば良い。
【0047】
このようにして形成したフロックは、公知の手段を用いて脱水し、脱水ケーキとする。
【0048】
脱水装置としては、スクリュープレス型脱水機、ベルトプレス型脱水機、フィルタープレス型脱水機及びスクリューデカンター等を例示することが出来る。
【0049】
又、本発明の汚泥の脱水方法は、濾過部を有する造粒濃縮槽を使用する脱水方法にも適用可能である。
具体的には、汚泥に、無機凝集剤を添加し、さらに(A)成分及び(B)成分を添加した後、又は汚泥脱水剤と共に、該汚泥を濾過部を有する造粒濃縮槽に導入し、該濾過部からろ液を取り出すと共に造粒し、この造粒物を脱水機で脱水処理する方法等が挙げられる。
【0050】
2)歩留向上方法
本発明の凝集方法は、抄紙工程における歩留向上剤方法に好ましく適用できる。この場合に使用される高分子凝集剤は、通常、歩留向上剤と称される。
この場合における(A)成分及び(B)成分としては、粉末状のものが好ましい。又、実際の使用に当たっては、(A)成分及び(B)成分を、それぞれ水に溶解させ水溶液として使用することが好ましい。この場合の濃度としては、(A)成分及び(B)成分いずれの場合も0.01〜0.5質量%水溶液として使用することが好ましく、より好ましくは0.01〜0.1質量%水溶液である。
高分子凝集剤の使用方法としては常法に従えば良く、例えば、紙料を抄紙機に送入する最終濃度に希釈する際、又は希釈後に添加する。
【0051】
適用される紙料としては、前記で挙げたものに適用できる。
【0052】
高分子凝集剤の添加方法としては、(A)成分又は(B)成分の水溶液を添加した後、前記とは別の成分の水溶液を添加すれば良い。
高分子凝集剤の好ましい添加割合としては、(A)成分及び(B)成分の合計量を基準として、紙料中の乾燥パルプ質量当たり、0.05〜0.8質量%が好ましく、より好ましくは0.05〜0.5質量%である。
高分子凝集剤の添加後の紙料のpHとしては、5〜10に維持することが好ましく、より好ましくは5〜8である。高分子凝集剤の添加後に、紙料は直ちに抄紙機に送入される。
【0053】
【実施例】
以下に実施例及び比較例を挙げ、本発明をより具体的に説明する。
なお、以下において、「部」とは質量部を意味する。
各例で使用した(A)成分及び(B)成分は、それぞれ下記表1及び表2に示す粉状のものを使用した。
又、各表における略号は、以下の意味を示す。
・DAC:ジメチルアミノエチルアクリレートの塩化メチル4級塩
・AA:アクリル酸
・AMD:アクリルアミド
【0054】
【表1】
【0055】
【表2】
【0056】
○実施例1
(A)成分としてAN−1を、(B)成分としてR−1を使用した。
余剰汚泥を含む製紙工業廃水の汚泥(SS:39,300mg/l、VSS:23,600mg/l、繊維分:6,300mg/l)200mlを300mlのビーカーに採取し、これに硫酸バンドを汚泥のTSに対して3質量%添加し、さらに(A)成分を添加した後、(B)成分を添加した。これを、空の300mlのビーカーに移液し、計5回移液操作を実施した後、スパーテルにて50回攪拌してフロックを形成させた。この時のフロックの造粒性を下記の3段階で評価し、得られたフロックの粒径を測定した。
その後、80メッシュ濾布をフィルターとして用いて、前記汚泥フロック分散液を重力濾過し、10秒後の濾液容量を測定し、これを濾過速度とした。又、濾布上のケーキの自立性と得られた濾液の外観を下記の3段階で評価した。
又、重力濾過で得られたケーキを、ミニベルトペレス機を使用して脱水し、これにより得られたケーキを、105℃、12時間の条件で、加熱・減水を行った後、含水率を測定した。
評価結果を表3に示す。実施例1の汚泥脱水方法は、評価を行なった全ての凝集性能に優れるものであった。
【0057】
・造粒性
優;攪拌すると直ちに粒径の大きなフロックを形成した。良好;攪拌をしばらく続けると粒径の大きなフロックを形成した。不良;攪拌を続けても粒径の小さなフロックしか形成しなかった。
・濾過概観
優;完全に透明。良好;僅かに浮遊物有り。不良;多くの浮遊物有り。
・自立性
重力濾過時にフロック分散液を円筒に流し込み、濾過後、円筒を取り外したときにおいて、
優:完全にケーキが自力で立った。良好:僅かにケーキが流れた。不良:ケーキが流れてしまった。
・剥離性
ケーキを濾布からはがした時における濾布の状況が、
優:全く汚れなかった。良好:僅かに汚れた。不良:汚れてしまった。
【0058】
○実施例2〜同4、比較例1〜同2
(A)成分及び(B)成分として、下記表3に示す高分子凝集剤を使用する以外は実施例1と同様にして、汚泥の脱水処理を行なった。
実施例1と同様に評価した結果を表3に示す。
実施例2〜同4の汚泥脱水方法は、いずれの場合も評価を行なった全ての凝集性能に優れるものであった。
一方、(A)成分を使用しない比較例1は、全ての凝集性能が不十分であり、比較例2は、その他凝集性能に優れるものの、造粒性が不良となってしまった。
【0059】
【表3】
【0060】
【発明の効果】
本発明の凝集方法によれば、種々の汚泥に対して、特に汚泥濃度の高い汚泥や繊維分の高い汚泥に対しても、濾過速度が速く、得られるフロックは粒径が大きく、自立性及び剥離性に優れるという各種凝集脱水性能に優れたものとなり、又、歩留向上方法として、抄紙工程の歩留向上を達成することができる。
Claims (3)
- 有機物を含む水性懸濁液に対して、下記高分子凝集剤(A)及び(B)を添加する凝集方法であって、高分子凝集剤(A)及び(B)の添加割合として、全高分子凝集剤中の合計したカチオン性単量体単位とアニオン性単量体単位の割合が、下記式(1)を満足する様に添加することを特徴とする有機物を含む水性懸濁液の凝集方法。
【式1】
1.8≦Caall/Anall≦100 (1)
〔尚、上記式(1)において、Caall及びAnallは、それぞれ、全使用高分子の全カチオン性単量体単位量及び全アニオン性単量体単位量の合計量を100モルに換算した場合における、全カチオン性単量体単位量及び全アニオン性単量体単位量のモル数を表す。〕
○高分子凝集剤(A):アニオン性単量体単位を有するアニオン性高分子からなる高分子凝集剤。
○高分子凝集剤(B):カチオン性単量体単位とアニオン性単量体単位を有する両性高分子であって、カチオン性単量体単位のアニオン性単量体単位に対するモル基準の割合(以下Ca/Anという)がCa/An≧1を満たす両性高分子からなる高分子凝集剤。 - 汚泥に対して、上記高分子凝集剤(A)及び(B)を添加する汚泥の脱水方法であって、高分子凝集剤(A)及び(B)の添加割合として、全高分子凝集剤中の合計したカチオン性単量体単位とアニオン性単量体単位の割合が、上記式(1)を満足する様に添加して凝集させ、次いで脱水することを特徴とする汚泥の脱水方法。
- 汚泥に対して、無機凝集剤又は有機カチオン性化合物を添加した後、上記高分子凝集剤(A)及び(B)を添加する請求項2記載の汚泥の脱水方法。
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