JP2004260995A - アクチュエータの駆動方法及び水槽 - Google Patents

アクチュエータの駆動方法及び水槽 Download PDF

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Abstract

【課題】 高分子電解質層と金属電極層とを含むアクチュエータを、水中で、少なくとも24時間以上の連続駆動をすることができるアクチュエータの駆動方法を提供する。
【解決手段】 高分子電解質層と金属電極層とを含むアクチュエータを水溶液の中で駆動させるアクチュエータの駆動方法として、(1)前記高分子電解質と対イオンを形成するイオンを前記水溶液中に0.00001〜1mol/L含むことを特徴とするアクチュエータの駆動方法、(2)極性有機溶媒を前記溶液中に含み、前記溶液中における前記極性有機溶媒の含有量は0.01重量%以上であって、且つ前記アクチュエータの金属電極層が前記溶液中で導通を保つことができる量であることを特徴とするアクチュエータの駆動方法、(3)界面活性剤を前記水溶液中に含むアクチュエータの駆動方法を用いる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、高分子電解質と金属電極層とを含むアクチュエータの駆動方法、、及び高分子電解質と金属電極層とを含むアクチュエータを長時間駆動させることが可能な水槽に関する。
高分子アクチュエータとしては、柔軟性を有し、またモータを含むアクチュエータと異なり無音であることから、カテーテルや魚等の模型など、種々の用途の駆動部として有用である。
前記アクチュエータとしては、高分子電解質の樹脂成分であるイオン交換樹脂膜とその表面に相互に接合した金属電極層を含み、該イオン交換樹脂膜の含水状態において、金属電極間に電位差をかけることによりイオン交換樹脂成形品に湾曲または変形を生じさせることが可能であるアクチュエータがある(例えば、特許文献1)。
特許第1966645号公報
上記の高分子電解質と1対の金属電極層を含むアクチュエータは、高分子電解質層が含水状態となり、高分子電解質に接合された金属電極層が電位を印加されることで、高分子電解質中のイオンと水が移動することにより前記アクチュエータの屈曲を生じる。
前記アクチュエータを水中で駆動させる場合には、高分子電解質中のイオンが、水道水中に含まれる2価の金属イオンと入れ替わることが生じる。そのため、前記アクチュエータの金属電極層に電圧を印加してアクチュエータを連続して駆動した場合には、前記アクチュエータは、印加電圧が±1.25Vの場合でも屈曲の連続運動が20時間以下しか持続することができない。従って、前記アクチュエータを、水槽内の水中で駆動する魚模型の駆動部に用いるなど、少なくとも24時間の以上の連続駆動時間が必要な用途に用いる場合には、水中で駆動することができない。例えば、前記魚模型をディスプレイとして使用する場合には、水槽中で駆動する魚模型が24時間以上の連続駆動をしない場合には、頻繁に魚模型の駆動部を交換する必要があるため、ディスプレイを観る者に交換作業を見せて不快感を与えてしまうことになり、また、頻繁な交換作業をする労力が必要となる。
前記アクチュエータにおいて蒸留水やイオン交換水の中で金属電極層に電圧を印加することにより連続して駆動した場合には、前記高分子電解質中のイオンが蒸留水やイオン交換水中に拡散し、前記高分子電解質中でのイオン移動による屈曲が小さくなるので、前記アクチュエータは印加電圧が±1.25Vの場合で、精製水中であっても、屈曲の連続運動が20時間程度しか持続することができない。
本発明の目的は、高分子電解質層と金属電極層とを含むアクチュエータを、水中で、少なくとも24時間の以上の連続駆動をすることができるアクチュエータの駆動方法を提供することである。
そこで、本発明者らは、鋭意検討の結果、高分子電解質層と金属電極層とを含むアクチュエータを水溶液の中で駆動させるアクチュエータの駆動方法であって、前記高分子電解質と対イオンを形成するイオンを前記水溶液中に0.00001〜1mol/L含むことを特徴とするアクチュエータの駆動方法を用いることにより、前記アクチュエータが24時間以上駆動することを見出し、本発明に至った。
また、本発明者らは、高分子電解質層と金属電極層とを含むアクチュエータを溶液の中で駆動させるアクチュエータの駆動方法であって、前記溶液中に極性有機溶媒を含み、前記溶液中における前記極性有機溶媒の含有量は0.01重量%以上であって、且つ前記アクチュエータの金属電極層が前記溶液中で導通を保つことができる量であることを特徴とするアクチュエータの駆動方法を用いることにより、前記アクチュエータが24時間以上駆動することを見出し、本発明に至った。
また、本発明者らは、高分子電解質層と金属電極層とを含むアクチュエータを水溶液の中で駆動させるアクチュエータの駆動方法であって、界面活性剤を前記水溶液中に含むアクチュエータの駆動方法を用いることによっても、前記アクチュエータが24時間以上駆動することを見出し、本発明に至った。
高分子電解質層と金属電極層とを含むアクチュエータを水溶液の中で駆動させるアクチュエータの駆動方法として、(1)前記高分子電解質と対イオンを形成するイオンを前記水溶液中に0.00001〜1mol/L含むことを特徴とするアクチュエータの駆動方法、(2)極性有機溶媒を前記溶液中に含み、前記溶液中における前記極性有機溶媒の含有量は0.01重量%以上であって、且つ前記アクチュエータの金属電極層が前記溶液中で導通を保つことができる量であることを特徴とするアクチュエータの駆動方法、(3)界面活性剤を前記水溶液中に含むアクチュエータの駆動方法を用いることにより、前記アクチュエータは、優れた連続駆動性を示し、長時間連続的に駆動しなければならない用途における前記アクチュエータの駆動方法として優れている。特に、(1)〜(3)の駆動方法を組み合わせた前記アクチュエータの駆動方法は、少なくとも5000時間以上、特に半年以上の連続駆動時間を実現することが可能であり、連続駆動性が非常に優れている。前記アクチュエータの駆動方法を用いることにより、高分子電解質層と金属電極層とを含むアクチュエータとして備えた模型を24時間の以上の連続駆動することができる水槽を提供することもできる。
(アクチュエータの駆動方法)
本発明は、高分子電解質層と金属電極層とを含むアクチュエータを水溶液の中で駆動させるアクチュエータの駆動方法であって、前記高分子電解質と対イオンを形成するイオンを前記水溶液中に0.00001〜1mol/L含むことを特徴とするアクチュエータの駆動方法である。前記アクチュエータを駆動させる水溶液中に、前記電解質層中の高分子電解質と対イオンを形成するイオンを0.00001〜1mol/L含むことにより、前記アクチュエータの金属電極層に電圧を連続して印加することによりアクチュエータを駆動させても、前記アクチュエータは連続して24時間以上駆動することができる。以下、本発明の駆動方法を第一の発明とする。
(第一の発明)
第一の発明のアクチュエータの駆動方法において、前記水溶液中に含まれるイオンは、前記水溶液中で駆動されるアクチュエータ素子を構成する高分子電解質層の高分子電解質と対イオンを形成するイオンであれば、特に限定されるものではない。前記高分子電解質層が、高分子電解質とし陽イオン交換樹脂を有し、前記陽イオン交換樹脂が有するスルホン酸基若しくはカルボン酸基が高分子電解質の陰イオンとなる場合には、前記の高分子電解質と対イオンを形成するイオンとしては、1価のカチオンであることが好ましい。この場合における前記対イオンが2価の陽イオンであると、該陽イオンが架橋点として機能するために前記高分子電解質層中の架橋数が増えるので、イオンの動きの拘束や素子内部での金属イオンの析出が起こり易くなるためである。前記1価のカチオンとしては、1価の有機カチオンでも良く、アルカリ金属イオンでも良い。
前記1価のカチオンがアルカリ金属イオンである場合にはリチウム、ナトリウム、カリウム、及びセシウムからなる群より選ばれた1価の金属カチオンであることがより好ましい。また、前記高分子電解質が陰イオン交換樹脂を高分子電解質とする場合には、前記陰イオン樹脂と対イオンを形成するイオンを前記水溶液中に含むことができる。
前記の高分子電解質と対イオンを形成するイオンは、例えば、ナトリウムイオン及び4級アルキルアンモニウムイオンの両方を含むなど、複数組合わせて水溶液中に含むことができる。なお、前記の高分子電解質と対イオンを形成するイオンとしては、立体的に嵩が大きく、金属電極層への電圧印加に伴うイオンの移動による屈曲が大きいことから、アルキルアンモニウムイオンであることが好ましく、4級アルキルアンモニウムイオンであることがより好ましい。
また、前記アクチュエータの高分子電解質層に含まれる高分子電解質と対イオンを形成するイオンと前記水溶媒中に含まれるイオンとは、同じであることが好ましい。素子内部のイオン種と水溶媒中のイオン種が同じであることにより、イオン交換が起こった場合であっても、アクチュエータの駆動性の変化が生じ難い。例えば、アクチュエータ素子の高分子電解質層に含まれるイオンがテトラエチルアンモニウムイオンである場合には、前記水溶媒中に含まれるイオンがテトラエチルアンモニウムイオンであることが好ましい。
第一の発明において、前記水溶液中には、前記高分子電解質と対イオンを形成するイオンが前記水溶液中に0.00001〜1mol/L含まれる。前記水溶液中に極性有機溶媒及び界面活性剤が含まれない場合であっても、高分子電解質層と金属電極層とを含むアクチュエータが24時間以上の連続駆動ができるように前記イオンが0.00001〜1mol/L含まれる。前記水溶液中の前記イオンの含有量は、より長時間の連続駆動を可能とするために、0.0001〜0.1mol/Lであることが好ましく、0.001〜0.01mol/Lであることがより好ましい。
前記イオンが前記水溶液中に0.00001〜1mol/L含まれることにより、前記水溶液の溶媒としての水成分が水道水に由来する場合であっても水道水中の2価の金属イオンと前記アクチュエータの前記高分子電解質中のイオンとの置換が起こりにくくなる。そのために、前記アクチュエータは24時間以上の連続的な電圧印加でも駆動することができるものと考えられる。また、前記水溶液中の水成分が蒸留水またはイオン交換水に由来し、2価の金属イオンを含まない場合であっても、第一の発明の駆動方法は、前記水溶液中に前記高分子電解質と対イオンを形成するイオンを含むので、前記アクチュエータ中のイオンが水溶液へ拡散し難くなり、前記アクチュエータが24時間以上の連続的な電圧印加でも駆動することができるものと考えられる。
第一の発明の駆動方法において、前記水溶液中に含まれる成分は、前記高分子電解質と対イオンを形成するイオンが前記水溶液中に0.00001〜1mol/L含まれていれば、アクチュエータの駆動を阻害しない成分をさらに含むこともできる。例えば、アクチュエータの駆動を阻害しない成分として、前記水溶液中に極性有機溶媒及び/または、界面活性剤を含むことができる。なお、アクチュエータの連続駆動時間をさらに向上させるために、前記成分として、前記イオンに加えて、さらに、極性有機溶媒及び/又は界面活性剤を前記水溶液中に含んでも良い。
第一の発明の駆動方法において、高分子電解質層と金属電極層とを含むアクチュエータは、素子として高分子電解質層と金属電極層とを備えているものであれば特に限定されるものではない。前記アクチュエータ素子は、剥離等が生じにくいことから、前記高分子電解質層と前記金属電極層とが接合しているものが好ましい。前記高分子電解質層は、加工が容易であることからイオン交換樹脂を主として構成されていることが好ましい。前記イオン交換樹脂としては、特に限定されるものではなく、公知の樹脂を用いることができる。前記イオン交換樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリスチレン、フッ素樹脂などにスルホン酸基、カルボキシル基などの親水性官能基を導入したものを用いることができる。特に、前記イオン交換樹脂として、フッ素樹脂にスルホン酸基及び/またはカルボキシル基を導入した陽イオン交換樹脂を用いることが、剛性が適度でありイオン交換量が大きく、得られる高分子アクチュエータの耐薬品性及び繰り返し曲げに対する耐久性が良好であるため好ましい。なお、前記陽イオン交換樹脂のイオン交換容量は、アクチュエータとして大きな変位量を得るために、0.8〜3.0meqであることが好ましく、1.4〜2.0meq/qであることがより好ましい。このような樹脂としては、例えばパーフルオロスルホン酸樹脂(商品名「Nafion」、DuPont社製)、パーフルオロカルボン酸樹脂(商品名「フレミオン」、旭硝子社製)、ACIPLEX(旭化成工業社製)、NEOSEPTA(トクヤマ社製)を用いることができる。
また、前記金属電極層としては、特に限定されるものではなく、通電性を有する層であれば特に限定されるものではないが、高分子電解質にメッキを施すことにより簡単に電極層を形成することができることから、通電性の良い銅(Cu)、金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)などの電導性金属を主として含む電極層であることがより好ましい。前記金属電極層は、一層のみであっても良いが、前記高分子電極層を介して2層の金属電極層が相対する積層構造をとるために、相対する一対の金属電極層であることが、屈曲等によるべん毛運動をすることにより大きな駆動力を得ることができるので好ましい。
(第二の発明)
また、本発明は、高分子電解質層と金属電極層とを含むアクチュエータを溶液の中で駆動させるアクチュエータの駆動方法であって、前記溶液中に極性有機溶媒を含み、前記溶液中における前記極性有機溶媒の含有量は0.01重量%以上であって、且つ前記アクチュエータの金属電極層が前記溶液中で導通を保つことができる量であることを特徴とするアクチュエータの駆動方法である。前記アクチュエータを駆動させる溶液中に極性有機溶媒が含まれ、前記溶液中における前記極性有機溶媒の含有量が0.01重量%以上であって、且つ前記含有量が前記金属電極層の導通を保つことができる量であることにより、前記アクチュエータの金属電極層に電圧を連続して印加することによりアクチュエータを駆動させても、前記アクチュエータは連続して24時間以上駆動することができる。以下、本発明の駆動方法を第二の発明とする。
第二の発明におけるアクチュエータの駆動方法において、前記溶液中に含まれる極性有機溶媒は、水に可溶な極性有機溶媒であれば特に限定されるものではない。前記極性有機溶媒が前記溶液中に含まれることにより、前記溶液中のアクチュエータを構成する高分子電解質層が膨潤し、この膨潤により前記高分子電解質層内のイオンの移動が容易となってアクチュエータの駆動が容易となると考えられる。したがって、第二の発明の駆動方法においては、前記高分子電解質中に含まれる前記高分子電解質と対イオンを形成するイオンが前記溶液中に流出した場合であっても、前記極性有機溶媒によりアクチュエータの駆動が容易となるので、前記アクチュエータは連続して24時間以上駆動することができるのである。溶液中で前記アクチュエータを駆動させる際の溶液は、前記アクチュエータの金属電極層が当該溶液中で導通を保つことができれば、極性有機溶媒のみであっても良い。また、溶液中で前記アクチュエータを駆動させる際の溶液が、極性有機溶媒の含有量が100%未満である場合には、水と当該極性有機溶媒との混合溶液であることが、入手が容易であり、前記アクチュエータの駆動環境としても適しているので、好ましい。
前記極性有機溶媒は、例えば、アルコール類、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどを用いることができる。前記極性有機溶媒が含まれる水溶液中でアクチュエータがより長時間連続的に駆動することができるために、アルコール類を用いることができる。前記アルコール類としては、イソプロピルアルコール、t−ブタノール等の1価のアルコール、グリセリン、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール等の多価アルコール、エチレングリコール、ポリエチレングリコール等のエーテル酸素を含むアルコールを用いることができる。なかでも、グリセリン、エチレングリコール、ジエチレングリコール及びポリエチレングリコールのうち少なくともいずれかの極性有機溶媒が選ばれることが、入手が容易であり、沸点も高いために取り扱いが容易であるために好ましい。前記極性溶媒がアルコール類である場合には、作業効率を高めるための一定の目安として、前記溶液中における前記極性有機溶媒の含有量は0.01〜25重量%であることが好ましい。
前記極性有機溶媒としては、前記高分子電解質がカチオンとイオン対を形成する高分子電解質である場合には、多価アルコールまたはエーテル酸素を分子中に含むアルコールであることが好ましく、エーテル酸素を分子中に含むアルコールであることが特に好ましい。前記極性有機溶媒が多価アルコールまたはエーテル酸素を分子中に含むアルコールである場合には、水酸基もしくは前記極性溶媒の分子内にエーテル結合の酸素原子が水溶液中の前記高分子電解質と対イオンを形成するイオン以外のカチオンをトラップすると考えられ、より長時間のアクチュエータの連続駆動が可能となる。また、前記極性有機溶媒がエーテル酸素を含むアルコールである場合には、前記溶液中に存在するアクチュエータを構成する高分子電解質層にエーテル酸素を含むアルコールが配向し、前記アクチュエータを前記アルコールがカバーすると考えられ、前記高分子電解質中の前記高分子電解質と対イオンを形成するイオンがアクチュエータ中に保護されるために、より長時間のアクチュエータの連続駆動が可能となるとも考えることができる。
第二の発明の駆動方法においては、前記極性有機溶媒を前記水溶液中に0.01重量%以上含み、さらに、前記極性有機溶媒を前記アクチュエータの金属電極層が前記溶液中で導通を保つことができる量で前記溶液中に含まれることが好ましい。前記極性有機溶媒が前記溶液中に0.01重量%未満である場合には、前記アクチュエータは連続して24時間以上駆動することが難しい。また、前記極性有機溶媒が過剰に含まれる場合には、前記溶液中のアクチュエータの高分子電解質層が過剰に膨潤するために、前記アクチュエータの金属電極層が備えるポーラス部分が過剰に拡大して金属電極層の抵抗値が増大する。そのため、前記極性有機溶媒が過剰に含まれる場合には、前記アクチュエータを構成する金属電極層に電圧を印加しても、金属電極層全体に電圧を印加することが難しく、高分子電解質層でのイオンの移動が生じ難いので、前記アクチュエータの駆動が難しくなる。なお、前記アクチュエータを駆動するための前記金属電極層が導通ための通電性は、所望の駆動速度とするためなど、適宜調整することができるので、特に限定されるものではないが、前記金属電極層の導電率が1×10S/cm以上であることを例示することができる。
第二の発明の駆動方法においては、前記溶液中に含まれる成分は、極性有機溶媒を含み、前記極性有機溶媒の含有量が、前記溶液中に0.01重量%以上であって、且つ前記アクチュエータの金属電極層が前記溶液中で導通を保つことができる量であれば、アクチュエータの駆動を阻害しない成分をさらに含むこともでき、例えば前記高分子電解質と対イオンを形成するイオン、界面活性剤を含むことができる。なお、アクチュエータの連続駆動時間をさらに向上させるために、前記成分として、前記極性溶媒に加えて、高分子電解質と対イオンを形成するイオン及び/又は界面活性剤を前記溶液中に含んでも良い。前記アクチュエータを駆動させる前記溶液中に、前記高分子電解質と対イオンを形成するイオンを含む場合には、前記溶液は水と極性有機溶媒との混合溶液であることが、前記イオンの析出がないので、好ましい。
第ニの発明の駆動方法において、高分子電解質層と金属電極層とを含むアクチュエータは、素子として高分子電解質層と金属電極層とを備えているものであれば特に限定されるものではなく、第一の発明と同様であり、前記高分子電解質層と前記金属電極層とが接合しているものが好ましい。
(第三の発明)
また、本発明は、高分子電解質層と金属電極層とを含むアクチュエータを水溶液の中で駆動させるアクチュエータの駆動方法であって、界面活性剤を前記水溶液中に含むアクチュエータの駆動方法でもある。以下、本発明の駆動方法を第三の発明とする。
第三の発明におけるアクチュエータの駆動方法において、前記水溶液中に含まれる界面活性剤は、界面活性剤として使用できるものであれば特に限定されるものではなく、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、両性界面活性剤などの公知の界面活性剤を使用することができる。カチオン系界面活性剤としては、例えば、アルキルアミン塩、ポリアミン、アミノアルコール脂肪酸誘導体、アルキル4級アンモニウム塩(アルキルトリメチルアンモニウム塩等)、環式4級アンモニウム塩(アルキルピリジニウム塩等)、水酸基を有する4級アンモニウム塩、エーテル結合を有する4級アンモニウム塩、アミド結合を有する4級アンモニウム塩等が挙げれるが、特にこれらに限定するものではない。アニオン系界面活性剤としては、例えばアルキル硫酸エステル塩、POEアルキルエーテル硫酸エステル塩、POEアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩、アルカンスルホン酸塩、ジアルキルスルホこはく酸塩、α−スルホ脂肪酸エステル塩、高級カルボン酸塩等が挙げられるが、特にこれらに限定するものではない。またノニオン系界面活性剤としては、例えばポリエチレングリコール、ポリオキシエチレン硬化ひまし油、等を用いることができる。
前記界面活性剤としては、前記高分子電解質層中のイオン交換樹脂がカチオン型イオン交換樹脂である場合には、ステアリル酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、カチオン系界面活性剤であることがに好ましい。なお、前記界面活性剤がカチオンと塩を形成している場合には、前記塩を形成するカチオンが1価の金属イオンまたは1価の有機カチオンであることが、高分子電解質中に1価の金属イオンまたは1価の有機カチオンを供給することが可能であるために好ましい。
第三の発明の駆動方法において、前記水溶液中における前記界面活性剤の濃度範囲は、水溶液であれば特に限定されるものではなく、前記界面活性剤中でも前記アクチュエータは駆動することができる。
第三の発明の駆動方法においては、前記水溶液中に含まれる成分は、界面活性剤を前記成分として前記水溶液中に含むのであれば、アクチュエータの駆動を阻害しない成分をさらに含むこともでき、例えば、前記高分子電解質と対イオンを形成するイオン、極性有機溶媒、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミドを含むことができる。なお、アクチュエータの連続駆動時間をさらに向上させるために、前記溶質として、前記界面活性剤に加えて、前記高分子電解質と対イオンを形成するイオン及び/又は極性有機溶媒を前記水溶液中に含んでも良い。
第三の発明の駆動方法において、高分子電解質層と金属電極層とを含むアクチュエータは、素子として高分子電解質層と金属電極層とを備えているものであれば特に限定されるものではなく、第一の発明と同様であり、前記高分子電解質層と前記金属電極層とが接合しているものが好ましい。
(第一乃至第三の発明の組合わせ)
上述の第一の発明、第二の発明及び第三の発明は、それぞれ高分子電解質と対イオンを形成するイオン、極性有機溶媒、または界面活性剤を含むものであり、これら各成分を含むのであれば、互いにこれらの成分を含むことができる。
即ち、高分子電解質層と金属電極層とを含むアクチュエータを水溶液の中に、これらの成分を複数含むことも可能であり、かかる場合においては、本発明のアクチュエータの駆動方法は、高分子電解質層と金属電極層とを含むアクチュエータを水溶液の中で駆動させるアクチュエータの駆動方法であって、前記高分子電解質層中の高分子電解質と対イオンを形成するイオン、極性有機溶媒、及び界面活性剤からなる群のうち少なくともいずれかの成分を前記水溶液中に含み、前記イオンの含有量が前記水溶液中において0.00001〜1mol/Lであり、前記極性有機溶媒の含有量が前記水溶液中において0.01重量%以上であって、且つ前記アクチュエータの金属電極層が前記水溶媒中で導通を保つことができる量であることを特徴とするアクチュエータの駆動方法である。
上述の第一の発明、第二の発明及び第三の発明についての組合わせである本発明においては、高分子電解質と対イオンを形成するイオン、極性有機溶媒、及び界面活性剤を組合わせて水溶液中の成分として使用することにより、相乗効果を発揮することが可能であり、アクチュエータの連続駆動時間をさらに向上させることが可能である。本発明は、前記イオン、極性有機溶媒、及び界面活性剤を任意で組み合わせることが可能であるが、高分子電解質内の対イオンの水溶液中への拡散、高分子電解質の膨潤度低下を抑制するために、対イオンを形成するイオン及び極性有機溶媒を含むものであることが好ましく、前記イオン、極性有機溶媒、及び界面活性剤の全てを含むことが更に好ましい。なお、前記イオン、極性有機溶媒、及び界面活性剤は、それぞれ、単独種の物質として含まれても、複数種の物質として含まれても良い。
本発明において、前記水溶液中に含まれる高分子電解質と対イオンを形成するイオン、極性有機溶媒、または界面活性剤は、上述の第一の発明、第二の発明、並びに第三の発明の各項に記載した高分子電解質と対イオンを形成するイオン、極性有機溶媒、または界面活性剤と同様である。また、本発明の高分子電解質層と金属電極層とを含むアクチュエータについても、素子として高分子電解質層と金属電極層とを備えているものであれば特に限定されるものではなく、第一の発明と同様であり、前記高分子電解質層と前記金属電極層とが接合しているものが好ましい。
また、本願発明は、上述の第一の発明、第二の発明または第三の発明のアクチュエータの駆動方法に用いるための水槽でもある。即ち、第一の発明に用いる水槽としては、高分子電解質と金属電極層とを含むアクチュエータを駆動させるための水溶液を槽内に備えた水槽であって、前記高分子電解質と対イオンを形成するイオンを前記水溶液中に0.00001〜1mol/L含むことを特徴とするアクチュエータ駆動用の水槽である。第二の発明に用いる水槽としては、高分子電解質と金属電極層とを含むアクチュエータを駆動させるための溶液を槽内に備えた水槽であって、極性有機溶媒を前記溶液中に含み、前記溶液中における前記極性有機溶媒の含有量が、0.01重量%以上であって、且つ前記アクチュエータの金属電極層が前記溶液中で導通を保つことができる量であることを特徴とするアクチュエータ駆動用の水槽である。また、第三の発明に用いる水槽としては、高分子電解質と金属電極層とを含むアクチュエータを駆動させるための水溶液を槽内に備えた水槽であって、界面活性剤を前記水溶液中に含むアクチュエータの駆動方法である。
前記水槽中に含まれる高分子電解質と対イオンを形成するイオン、極性有機溶媒、または界面活性剤は、それぞれ上述の第一の発明、第二の発明、並びに第三の発明の各項に記載した高分子電解質と対イオンを形成するイオン、極性有機溶媒、または界面活性剤と同様である。
また、これら高分子電解質と対イオンを形成するイオン、極性有機溶媒、及び界面活性剤の各成分を組合わせて、前記水槽の水溶液中の成分として使用することもできる。この場合、本発明は、高分子電解質層と金属電極層とを含むアクチュエータを水溶液の中で駆動させるための水溶液を槽内に備えた水槽であって、前記高分子電解質層中の高分子電解質と対イオンを形成するイオン、極性有機溶媒、及び界面活性剤からなる群のうち少なくともいずれかの成分を前記水溶液中に含み、前記イオンの含有量は、前記水溶液中において0.00001〜1mol/Lであり、前記極性有機溶媒の含有量は、前記水溶液中において0.01重量%以上であって、且つ前記アクチュエータの金属電極層が前記水溶媒中で導通を保つことができる量であることを特徴とするアクチュエータ駆動用の水槽とすることができる。
前記の水槽中でアクチュエータを駆動することにより、例えば前記アクチュエータを魚模型のヒレ部分または胴体とヒレとの接合部分に用いた場合には、前記魚模型は、24時間以上の駆動をすることが可能であり、多くても一日に1度のアクチュエータの交換により駆動し続けることができるので、ディスプレイとして魚模型の観者に交換作業を見せることなしに、店舗等のディスプレイとして使用することができる。
以下、本発明の実施例及び比較例を説明するが、本願発明は、これらに限定されるものではない。
(アクチュエータ製造例)
厚さ170μmの膜状イオン交換樹脂(パーフルオロカルボン酸樹脂、イオン交換容量1.4meq/g)に対して#800のアルミナ粒子で表面粗化を行った後、下記(1)〜(3) の工程を7サイクル繰り返して実施し、膜状イオン交換樹脂表面へ金電極を形成させた。(1)吸着工程:フェナントリン金塩化物水溶液に24時間浸漬し、成形品内にフェナントリン金錯体を吸着させ、(2)析出工程:亜硫酸ナトリウムを含む水溶液中で、吸着したフェナントリン金錯体を還元して、膜状イオン交換樹脂の表面に金電極を形成させた。このとき、水溶液の温度を60〜80℃とし、亜硫酸ナトリウムを徐々に添加しながら、6時間フェナントリン金錯体の還元を行った。次いで、(3)洗浄工程:表面に金電極が形成した膜状イオン交換樹脂を取り出し、70℃の水で1時間洗浄し、金電極が形成された高分子電解質層と金属電極層との接合体を得た。この接合体は、膜状のイオン交換樹脂を介して両側である2つの外側層が金属電極層からなるアクチュエータであった。前記接合体を長さ20mm、幅1mmに裁断して、0.5mol/L塩化ナトリウム水溶液または、0.5M(CNCl水溶液に24時間浸漬することにより本実施例及び比較例に用いるアクチュエータを得た。なお、前記アクチュエータ中の高分子電解質と対イオンを形成するイオンは、前記接合体を0.5mol/L塩化ナトリウム水溶液に浸漬した場合にはイオン種がナトリウムイオンであり、前記接合体を.5M(CNCl水溶液に浸漬した場合には、イオン種がテトラブチルアンモニウムイオンである。
(実施例及び比較例)
上記製造例により得られたアクチュエータを、各実施例及び各比較例にそれぞれ使用する枚数分用意して、それぞれの電極にそれぞれリードを取り付けて電源と接続した。各アクチュエータについて、アクチュエータの一端を支持体で固定して、先端(他端)が鉛直下向きとなるように実施例1〜及び比較例1〜4の各水溶液中または水中に設置し、実施例1〜及び比較例1〜4の印加電圧を与えつづけて、アクチュエータを連続的に駆動させ、アクチュエータの動きが目視により確認できなくなるまでアクチュエータの金属電極層に電圧を印加しつづけた。なお、各実施例及び各比較例の溶液種(水溶液種または水)、水溶液または水に用いた水成分、水溶液中のイオン成分、高分子電解質中のイオン種、水溶液に含まれる成分、印加電圧については、表1〜4に示すとおりである。なお、表中のDEGは、ジエチレングリコールを示し、IPAはイソプロピルアルコールを示し、TEAはテトラエチルアンモニウムを示し、DBSはドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを示すものである。
Figure 2004260995

Figure 2004260995

Figure 2004260995

Figure 2004260995

(評価)
上記の各実施例と各比較例について、±2.0Vである時には+2.0Vの電圧と−2.0Vの電圧を交互に印加するように、印加電圧が表1〜表4に記載の電圧で、周波数が1Hzとなるように交互に与えつづけて、アクチュエータを連続的に5000時間まで駆動させときに、アクチュエータの動きが目視により確認できなくなるまで駆動した時間(駆動時間)を表1〜表4に示す。この駆動した時間を下記の評価基準により、評価し、表1〜表4に連続駆動性として記載した。
(評価基準)
◎:38時間以上駆動した。
○:24時間以上駆動した。
×:24時間以上駆動することができなかった。
(結果)
実施例1〜9は、水溶液中に極性有機溶媒を含んだ場合の実施例である。実施例1〜3は、アクチュエータが駆動する溶液である水溶液の中に極性有機溶媒であるジエチレングリコールを含む。前記水溶液中にジエチレングリコールを0.1重量%以上であってアクチュエータの金属電極層が前記水溶液中で導通を保つことのできる濃度で含むために、前記アクチュエータは優れた連続駆動性を示した。これに対し、同じ印加電圧であり、前記極性溶媒を含まない比較例3及び比較例4においては、連続駆動時間は24時間に満たなく、連続駆動時間は不良であった。また、これに対し極性有機溶媒を過剰に含む場合である比較例5においては、水溶液中にアクチュエータが膨潤して5%以上の体積膨張を生じ、金属電極層が前記水溶液中で導通を保つことができなくなったために連続駆動性は不良であった。
実施例10は、アクチュエータが駆動する溶液が極性有機溶媒である場合についての実施例である。実施例10においては、アクチュエータが駆動する溶液に水を含まないが、グリセリン中において製造例により製造したアクチュエータは、金属電極層が前記水溶液中で電極としての導通を保つことができ、優れた連続駆動性を示した。また、実施例4と実施例5は、アクチュエータが駆動する溶液が極性有機溶媒と水との混合溶液であり、グリセリンの水溶液であっても製造例により製造したアクチュエータは、良好な連続駆動性を示した。実施例6〜9においても、アクチュエータが駆動する溶液が極性有機溶媒と水との混合溶液であり、製造例により製造したアクチュエータは、良好な連続駆動性を示した。
施例11〜26は、アクチュエータが駆動する溶液である水溶液の中に、アクチュエータの高分子電解質層中の高分子電解質と対イオンを形成するイオンを含む。前記イオン濃度が0.00001〜1.0mol/Lの範囲内であり、しかも0.0001〜0.1mol/Lであるために、実施例11〜26の全てにおいて、アクチュエータが34時間以上の良好な連続駆動性を示した。一方、同じ印加電圧によりアクチュエータを駆動した比較例1及び比較例2は、連続駆動時間が24時間に満たず、連続駆動性は不良であった。また、比較例6においては、アクチュエータが駆動する溶液である水溶液の中に、アクチュエータの高分子電解質層中の高分子電解質と対イオンを形成するイオンを、0.00001〜1.0mol/Lの範囲内を越えて含むために、連続駆動性は不良であった。
実施例27及び実施例28は、アクチュエータが駆動する水溶液中に界面活性剤を含む。前記界面活性剤を0.1重量%以上含むことにより、実施例27及び実施例28の両方において、使用した水が水道水であるにもかかわらず、アクチュエータが70時間以上の優れた連続駆動性を示した。
実施例29及び実施例30は、前記高分子電解質と対イオンを形成するイオン、極性有機溶媒、並びに界面活性剤の成分を複数含む場合の実施例である。実施例29は、アクチュエータが駆動する水溶液中にジエチレングリコールと酢酸テトラエチルアミンとを含む。即ち、実施例29は、前記高分子電解質と対イオンを形成するイオン及び極性有機溶媒を含む場合の実施例である。また、実施例30は、ステアリル酸ナトリウム、ジエチレングリコール及び酢酸テトラエチルアミンを含む場合の実施例である。即ち、実施例30は、前記高分子電解質と対イオンを形成するイオン、極性有機溶媒及び界面活性剤を含む場合の実施例である。実施例29及び実施例30は、両方ともに5000時間以上連続してアクチュエータを駆動することが可能であり、前記高分子電解質と対イオンを形成するイオン、極性有機溶媒、並びに界面活性剤を2つ以上組合わせて用いることにより、その相乗効果により極めて優れた連続駆動性を示した。
各実施例の水溶液は、高分子電解質層と金属電極層とを含むアクチュエータを連続的に駆動させる場合において、前記アクチュエータが優れた連続駆動性を示すので、前記アクチュエータを魚模型のヒレ等の駆動源として用いた場合には、多くとも1日一回のアクチュエータの交換で済むアクチュエータ駆動用水槽を提供することが可能である。
高分子電解質層と金属電極層とを含むアクチュエータを水溶液の中で駆動させるアクチュエータの駆動方法として、(1)前記高分子電解質と対イオンを形成するイオンを前記水溶液中に0.00001〜1mol/L含むことを特徴とするアクチュエータの駆動方法、(2)極性有機溶媒を前記溶液中に含み、前記溶液中における前記極性有機溶媒の含有量は0.01重量%以上であって、且つ前記アクチュエータの金属電極層が前記溶液中で導通を保つことができる量であることを特徴とするアクチュエータの駆動方法、(3)界面活性剤を前記水溶液中に含むアクチュエータの駆動方法を用いることにより、前記アクチュエータは、優れた連続駆動性を示し、長時間連続的に駆動しなければならない用途における前記アクチュエータの駆動方法として優れている。特に、(1)〜(3)の駆動方法を組み合わせた前記アクチュエータの駆動方法は、少なくとも5000時間以上、特に半年以上の連続駆動時間を実現することが可能であり、連続駆動性が非常に優れている。
上述の本発明におけるアクチュエータの駆動方法に用いる水溶液を備えた魚模型用水槽は、高分子電解質層と金属電極層とを含むアクチュエータの連続駆動性が良好であり、前記アクチュエータを駆動部として備えた魚模型のディスプレイとして、アクチュエータの交換等のメンテナンスも容易であり、交換作業を観る者に露呈することがないので、ディスプレイ装置として優れている。

Claims (14)

  1. 高分子電解質層と金属電極層とを含むアクチュエータを水溶液の中で駆動させるアクチュエータの駆動方法であって、前記高分子電解質と対イオンを形成するイオンを前記水溶液中に0.00001〜1mol/L含むことを特徴とするアクチュエータの駆動方法。
  2. 高分子電解質層と金属電極層とを含むアクチュエータを溶液の中で駆動させるアクチュエータの駆動方法であって、
    前記溶液中に極性有機溶媒を含み、
    前記溶液中における前記極性有機溶媒の含有量は0.01重量%以上であって、且つ前記アクチュエータの金属電極層が前記溶液中で導通を保つことができる量である
    ことを特徴とするアクチュエータの駆動方法。
  3. 高分子電解質層と金属電極層とを含むアクチュエータを水溶液の中で駆動させるアクチュエータの駆動方法であって、界面活性剤を前記水溶液中に含むアクチュエータの駆動方法。
  4. 前記イオンが1価のアルカリ金属イオンである請求項1に記載のアクチュエータの駆動方法。
  5. 前記極性有機溶媒がアルコールである請求項2に記載のアクチュエータの駆動方法。
  6. 前記アルコールが分子中にエーテル酸素を含むアルコールである請求項5に記載のアクチュエータの駆動方法。
  7. 前記極性有機溶媒のアルコールの価数が2価以上であり、前記極性有機溶媒の含有量が0.01重量%以上である請求項5または6に記載のアクチュエータの駆動方法。
  8. 前記高分子電解質が、イオン交換樹脂を含むことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のアクチュエータの駆動方法。
  9. 高分子電解質層と金属電極層とを含むアクチュエータを水溶液の中で駆動させるアクチュエータの駆動方法であって、前記高分子電解質層中の高分子電解質と対イオンを形成するイオン、極性有機溶媒、及び界面活性剤からなる群のうち少なくともいずれかの成分を前記水溶液中に含み、
    前記イオンの含有量は、前記水溶液中において0.00001〜1mol/Lであり、
    前記極性有機溶媒の含有量は、前記水溶液中において0.01重量%以上であって、且つ前記アクチュエータの金属電極層が前記水溶媒中で導通を保つことができる量であり、
    ことを特徴とするアクチュエータの駆動方法。
  10. 前記水溶液中に高分子電解質と対イオンを形成するイオン及び極性有機溶媒を含む請求項9に記載のアクチュエータの駆動方法。
  11. 高分子電解質と金属電極層とを含むアクチュエータを駆動させるための水溶液を槽内に備えた水槽であって、前記高分子電解質と対イオンを形成するイオンを前記水溶液中に0.00001〜1mol/L含むことを特徴とするアクチュエータ駆動用の水槽。
  12. 高分子電解質と金属電極層とを含むアクチュエータを駆動させるための水溶液を槽内に備えた水槽であって、極性有機溶媒を前記水溶液中に含み、
    前記水溶液中における前記極性有機溶媒の含有量は、0.01重量%以上であって、且つ前記アクチュエータの金属電極層が前記水溶液中で導通を保つことができる量である
    ことを特徴とするアクチュエータ駆動用の水槽。
  13. 高分子電解質と金属電極層とを含むアクチュエータを駆動させるための水溶液を槽内に備えた水槽であって、界面活性剤を前記水溶液中に含むことを特徴とするアクチュエータ駆動用の水槽。
  14. 高分子電解質層と金属電極層とを含むアクチュエータを水溶液の中で駆動させるための水溶液を槽内に備えた水槽であって、前記高分子電解質層中の高分子電解質と対イオンを形成するイオン、極性有機溶媒、及び界面活性剤からなる群のうち少なくともいずれかの成分を前記水溶液中に含み、
    前記イオンの含有量は、前記水溶液中において0.00001〜1mol/Lであり、
    前記極性有機溶媒の含有量は、前記水溶液中において0.01重量%以上であって、且つ前記アクチュエータの金属電極層が前記水溶媒中で導通を保つことができる量である
    ことを特徴とするアクチュエータ駆動用の水槽。

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