JP2004259990A - 積層セラミックコンデンサの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単且つ安価な工程で、積層体を作製する際の工程ばらつきによる静電容量のばらつきを低減できる積層セラミックコンデンサの製造方法を提供する。
【解決手段】積層セラミックコンデンサ10の基準となる設計において、第1の内部電極層3の最外層と第2の外部電極6、または第2の内部電極層4の最外層と第1の外部電極5の少なくとも一方は対向するとともに、積層セラミックコンデンサ10の静電容量の測定結果を基に、第1または第2の外部電極となる導体膜(5または6)を形成する量を決定し、第1の内部電極層3の最外層と第2の外部電極6、または第2の内部電極層4の最外層と第1の外部電極5の対向面積Sの少なくとも一方を調節する。
【選択図】図1
【解決手段】積層セラミックコンデンサ10の基準となる設計において、第1の内部電極層3の最外層と第2の外部電極6、または第2の内部電極層4の最外層と第1の外部電極5の少なくとも一方は対向するとともに、積層セラミックコンデンサ10の静電容量の測定結果を基に、第1または第2の外部電極となる導体膜(5または6)を形成する量を決定し、第1の内部電極層3の最外層と第2の外部電極6、または第2の内部電極層4の最外層と第1の外部電極5の対向面積Sの少なくとも一方を調節する。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、積層セラミックコンデンサの製造方法に関するものであり、詳しくは積層体の主面に外部電極となる導体膜を形成する方法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
積層セラミックコンデンサは、複数の誘電体層と第1及び第2の内部電極層とが交互に積層してなる積層体の端部に、第1及び第2の外部電極が形成される。第1の内部電極層は第1の外部電極に接続し、且つ第2の内部電極層は第2の外部電極と接続している。
【0003】
積層セラミックコンデンサは、例えば次のように製造される。まず、誘電体層となるセラミックグリーンシートの所定の領域に、導電性ペーストをスクリーン印刷し、第1及び第2の内部電極層となる内部電極層パターンを形成する。次に、内部電極層パターンが形成されたセラミックグリーンシートを所定の積層数で積層した後、切断して未焼成状態の積層体とし、さらに所定の雰囲気、温度、時間を加えて焼成し、積層体を作製する。これにより、積層体の両端面には、第1及び第2の内部電極層が露出している。そして、この積層体の両端面に第1及び第2の外部電極を形成する。
【0004】
ここで、積層セラミックコンデンサの静電容量は、誘電体層の厚みと、この誘電体層をはさんだ第1及び第2の内部電極層の対向面積によって決定される。このため、上記積層セラミックコンデンサの製造方法において、セラミックグリーンシートの厚みや内部電極層パターンの面積にばらつきが生じた場合、作製される積層セラミックコンデンサの静電容量にばらつきが生じるという問題点があった。
【0005】
そこで、積層セラミックコンデンサの静電容量のばらつきを低減するために、例えばセラミックグリーンシートの厚みや内部電極層パターンの面積を測定し、この測定結果に基づいて、積層数や内部電極層パターンの対向面積を調節した未焼成状態の積層体を作製する方法が用いられている。
【0006】
[特許文献1]
特許第3060849号公報 (3−4項、図1)
[特許文献2]
特許第3063577号公報 (3−4項、図1−4)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記製造方法によれば、積層、切断、焼成などの工程の状態は、常に変化している。このため、積層数や内部電極層パターンの対向面積を調節しても、その直後に、積層ズレ、焼成状態の変化などによる工程ばらつきが生じることがあった。このため、積層数や内部電極層パターンの対向面積を調節する方法では、積層セラミックコンデンサの静電容量のばらつきを低減するには限界があった。
【0008】
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、その目的は、簡単且つ安価な工程で、積層体を作製する際の工程ばらつきによる静電容量のばらつきを低減できる積層セラミックコンデンサの製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の積層セラミックコンデンサの製造方法は、複数の誘電体層と第1及び第2の内部電極層とを積層してなる積層体の端面及び両主面に、前記第1及び第2の内部電極層と夫々接続してなる第1及び第2の外部電極となる導体膜を形成して成る積層セラミックコンデンサの製造方法であって、
前記第1の内部電極層のうち最外層に位置する内部電極層と前記積層体主面に被着された前記第2の外部電極の導体膜を対向配置させるとともに、
前記積層セラミックコンデンサに求められる静電容量に応じて、前記積層体主面に被着された前記第2の外部電極の導体膜の延出量を制御して、前記最外層の第1の内部電極層との対向面積を調節するものである。
【0010】
【作用】
本発明の積層セラミックコンデンサの製造方法は、積層セラミックコンデンサの基準となる設計において、第1の内部電極層の最外層と第2の外部電極、または第2の内部電極層の最外層と第1の外部電極の少なくとも一方は対向するため、積層セラミックコンデンサの静電容量は、誘電体層をはさんだ内部電極層間に発生する静電容量と、第1の内部電極層の最外層と積層体主面側に形成される第2の外部電極の導体膜間に発生する静電容量の合計となる。そして、第1の内部電極層の最外層と第2の外部電極の導体膜の延出量を制御して、その対向面積を調整することにより、積層セラミックコンデンサの静電容量を調節することが可能となる。このため、積層体を作製する際に工程ばらつきに起因した静電容量のばらつきが生じた場合も、積層セラミックコンデンサの静電容量のばらつきを低減することができる。そして、積層セラミックコンデンサの静電容量を大きくすることも小さくすることも可能である。
【0011】
また、上記調節は、積層セラミックコンデンサの製造工程の内、外部電極を形成する工程という最終段階で行うことができるため、積層体の作製までの工程がムダになるという生産上の問題点も解決できる。
【0012】
さらに、得られる積層セラミックコンデンサの外観形状は、従来のものと何ら変わりなく、簡単且つ安価な工程となるとともに、実装時も従来と全く同じ条件を用いることが可能になる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の積層セラミックコンデンサの製造方法を図面に基づいて説明する。
【0014】
図1は、本発明の製造方法により作製された積層セラミックコンデンサの縦断面図である。図2は、本発明の積層セラミックコンデンサの製造方法を示す工程フロー図である。
【0015】
図において、10は積層セラミックコンデンサ、1は積層体、2は誘電体層、3、4は第1及び第2の内部電極層、5、6は第1及び第2の外部電極であり、5a、6aは、外部電極のうち積層体1に主面に回り込む部分である導体膜である。
【0016】
誘電体層2は、チタン酸バリウムを主成分とする非還元性誘電体材料、及びガラス粉末を含む誘電体材料からなり、その形状は、2.0mm×1.2mmなどである。この誘電体層2が図上、上方向に積層して積層体1が構成される。なお、誘電体層2の形状、厚み、積層数は容量値によって任意に変更することができる。
【0017】
第1及び第2の内部電極層3、4は、Niを主成分とする材料から構成されている。そして、誘電体層2の積層方向に隣接しあう第1及び第2の内部電極層3、4は、互いに積層体1の異なる端面側に延出し、夫々第1及び第2の外部電極5、6に接続されている。その厚みは1〜2μmとしている。
【0018】
第1及び第2の外部電極5、6は、積層体1の両端部に導電性ペーストを焼き付けることによって得られる(下地)導体膜と、表面メッキ層(図示せず)とから構成されている。第1及び第2の外部電極5、6の導体膜は、Cuを主成分とする導体及びガラス粉末によって構成されている。表面メッキ層は、Niメッキ、Snメッキ、半田メッキなどが例示できる。このような第1及び第2の外部電極5、6は、積層体1の一対の端部の端面、該端面に隣接する両主面に形成され、さらに、端面に隣接する両側面に形成される。ここで、積層体1の両主面とは、第1の内部電極層3、4の主面とへいさう平行な面を言い、この両主面に形成された導体膜を符号5a、6aを付す。
【0019】
以下、本発明の積層セラミックコンデンサ10の製造方法について説明する。なお、各符号は、焼成の前後で区別しないことにする。
【0020】
まず、誘電体層となるセラミックグリーンシート2の所定の領域に、導電性ペーストをスクリーン印刷し、第1及び第2の内部電極層となる内部電極層パターン3、4を形成する。次に、内部電極層パターン3、4が形成されたセラミックグリーンシート2を所定の積層数で積層した後、切断して未焼成状態の積層体1とし、さらに所定の雰囲気、温度、時間を加えて焼成し、積層体1を作製する。これにより、積層体1の両端面には、第1及び第2の内部電極層3、4が露出している。
【0021】
次に、上記積層体1の両端部に第1及び第2の外部電極5、6を形成する。具体的には、ディップ法、スクリーン印刷法などにより、第1及び第2の外部電極となる導体膜5、6を積層体1の両端部、即ち、少なくもと端面及び両主面に形成した後、焼き付けを行う。
【0022】
このとき、まず同一条件で作製された積層体1の一部を抜き取り、図1(a)に示すように、上記方法により第1及び第2の外部電極5、6の形成を行った後、静電容量の測定を行う。そして、上記静電容量の測定結果に基づき、残りの積層体1について外部電極となる導体膜5、6を形成する際に、積層体1の主面側に回り込む導体膜5a、6aの回り込む寸法Pを調節する。すなわち、上記静電容量の測定結果が目標値より大きい場合は、図1(b)に示すように導体膜5、6が積層体1の主面に回り込む寸法Pを小さくし、最外層の内部電極層3、4と、導体膜6、5との対向面積Sを小さくする。一方、上記静電容量の測定結果が目標値より小さい場合は、図1(c)に示すように導体膜5a、6aの積層体1の主面に回り込む寸法Pを小さくし、最外層の内部電極層3、4と、導体膜6a、5aとの対向面積Sを大きくする。
【0023】
ここで、導体膜5a、6aが積層体1の主面に回り込む寸法Pを調節する方法としては、導体膜5a、6aの形成方法としてディップ法を用いる場合は、ペーストプール内の導電性ペーストの厚みや、積層体1をペーストプール中に浸漬する深さ、速度、時間などを調節する方法が挙げられる。また、外部電極となる度導体膜5、6の形成方法としてスクリーン印刷法を用いる場合は、スクリーン製版と積層体1の端部の間のクリアランスを調節する方法が挙げられる。
【0024】
またこのとき、導体膜5a、6a、が積層体1の主面に回り込む寸法Pを精度良く調節する方法として、粘着シート上に、積層体1の一方の端部を保持させた状態で、積層体1の他方の端部をペーストプールに浸漬することにより、第1及び第2の外部電極となる導体膜5、6を形成する方法や、インクジェットにより導体膜5、6を形成する方法などを用いても良い。あるいは、第1及び第2の外部電極と導体膜5、6をスパッタリング法により形成しても良い。
【0025】
さらに、導体膜5a、6aが積層体1の主面に回り込む寸法Pを調節する条件と、積層セラミックコンデンサ10の静電容量の変化率については、あらかじめ相関関係を調べておき、平均的な値に基づき上記条件を決定するようにしても良い。このことにより、導体膜5、6の形成時や、焼き付け時に工程ばらつきが生じた場合も、静電容量ばらつきを最小限にすることができる。
【0026】
次に、導体膜5a、6aが形成された積層体1の焼き付けにより第1及び第2の外部電極5、6を形成する。さらに、必要に応じて、第1及び第2の外部電極5、6の表面に、電解メッキや無電解メッキによって表面メッキ層(図示せず)が形成される。
【0027】
このようにして、本発明の積層セラミックコンデンサ10が作製される。
【0028】
かくして、本発明によれば、積層セラミックコンデンサ10の基準となる設計において、第1及び第2の内部電極層3、4の最外層と第2及び第1の外部電極6、5の導体膜6a、5aが対向するため、積層セラミックコンデンサ10の静電容量は、誘電体層2をはさんだ第1及び第2の内部電極層3、4間に発生する静電容量と、第1及び第2の内部電極層3、4の最外層と第2及び第1の外部電極6、5間に発生する静電容量の合計となる。そして、第1及び第2の内部電極層3、4の最外層と第2及び第1の外部電極6、5の対向面積Sの少なくとも一方を調節することにより、積層セラミックコンデンサ10の静電容量を調節することが可能であるため、積層体1を作製する際に工程ばらつきが生じた場合も、積層セラミックコンデンサ10の静電容量のばらつきを低減することができる。そして、積層セラミックコンデンサ10の静電容量を大きくすることも小さくすることも可能である。
【0029】
また、上記調節は、積層セラミックコンデンサ10の製造工程の内、外部電極5、6を形成する工程という最終段階で行うことができるため、積層体1の作製までの工程がムダになるという生産上の問題点も解決できる。
【0030】
さらに、得られる積層セラミックコンデンサ10の外観形状は、従来のものと何ら変わりなく、簡単且つ安価な工程となるとともに、実装時も従来と全く同じ条件を用いることが可能になる。
【0031】
なお、本発明は上記の実施の形態例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内での種々の変更や改良等は何ら差し支えない。例えば、図1では、第1の外部電極5及び第2の外部電極の両方で静電容量の調整を行なっているが、一方の外部電極と内部電極のみに静電容量が調整できるように対向させておき、他方は外部電極と内部電極とは対向させなくとも構わない。
【0032】
図3は、本発明の他の実施の形態の製造方法により作製された積層セラミックコンデンサ10の縦断面図である。図によれば、第1及び第2の内部電極層3、4の最外層3b、4bは、積層方向中央部の内部電極層3a、4aから積層方向に離間して形成されてなる。このため、特に積層数が少ない場合や、誘電体層2として低誘電率の材料を用いた場合において、導体膜5a、6aの回り込む量Pをわずかに変化させただけで、静電容量を大きく変化させることができることから、静電容量ばらつきが大きい場合も、調節を行いやすくなる。また、間隔tbが間隔taより大きくなっていることにより、メッキ液が積層方向中央部の内部電極層3a、4aに浸入することを効果的に防止でき、信頼性が高くなるという効果もある。ここで、このような効果をさらに効果的に得るためには、ta≒tc、tb≧3taの関係にあることが望ましい。また、第1及び第2の内部電極層3、4の最外層3b、4bの積層方向の外側の誘電体層2bは、積層方向中央部の誘電体層2より誘電率の大きい材料を用いても良い。このことによっても、さらに効果的に、静電容量ばらつきが大きい場合も調節を行いやすくなる。
【0033】
また、本発明は第1及び第2の外部電極5、6が積層体1の同一端部に形成された積層セラミックコンデンサ10にも適用できる。また、第1及び第2の内部電極層3、4同士がビアホール導体により接続されるとともに、このビアホール導体が積層体1主面に引き出され、且つバンプなどの第1及び第2の外部電極5、6に夫々接続された積層セラミックコンデンサ10にも適用できる。さらに、本発明は多連型コンデンサ10にも適用できる。また、本発明は、誘電体層2、第1及び第2の内部電極層3、4及び第1及び第2の外部電極5、6を同時焼成する場合にも適用できる。
【0034】
さらに、上記実施の形態では、積層体1の両端部において、導体膜5、6が積層体1の主面に回り込む寸法Pを調節しているが、いずれか1つについてのみ調節するようにしても良い。このことにより、静電容量の微調節が可能になる。さらにこのとき、最外層が第1の内部電極層3または第2の内部電極層4のいずれであるかを示すために、積層体1主面にマークをつけるようにしても良い。
【0035】
本発明者は、上記製造方法により、図3に示す積層セラミックコンデンサ10を作成した。ここで、寸法は0.6mm×0.3mm、基準となる設計では、導体膜5、6が積層体1の主面に回り込む寸法Pが150μm、静電容量は2.0pFとなるようにした。そして、同一条件で作製された積層体1について、導体膜5、6が積層体1の主面に回り込む寸法Pを夫々150μmから200μmに変化させたところ、静電容量は0.2pF(10%)増加した。一方、導体膜5、6が積層体1の主面に回り込む寸法Pを夫々150μmから100μmに変化させたところ、静電容量は0.2pF(10%)減少した。そして、この結果に基づき、異なる条件で作製された積層体1について、静電容量のばらつきが生じた場合も、導体膜5、6が積層体1の主面に回り込む寸法Pを±50μm以下の範囲で調節することにより、±10%以下の範囲で静電容量を調節することができた。
【0036】
これらの結果から、本発明の積層セラミックコンデンサ10の製造方法は、積層セラミックコンデンサ10の静電容量の測定結果を基に、第1または第2の外部電極となる導体膜5、6を形成する量を決定し、第1及び第2の内部電極層3、4の最外層と、第2及び第1の外部電極となる導体膜6、5との対向面積を調節する工程を具備するため、積層体1を作製する際に工程ばらつきが生じた場合も、積層セラミックコンデンサ10の静電容量のばらつきを低減することができることがわかった。
【0037】
【発明の効果】
以上の通り、本発明の積層セラミックコンデンサの製造方法は、積層セラミックコンデンサの静電容量の測定結果を基に、第1外部電極となる導体膜を形成する量を決定し、第1の内部電極層の最外層と第2の外部電極の対向面積の少なくとも一方を調節する工程を具備するため、簡単且つ安価な工程で、積層体を作製する際の工程ばらつきによる静電容量のばらつきを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法により作製された積層セラミックコンデンサの縦断面図であり、(a)は、外部電極が積層体の主面に回り込む寸法が基準の設計時の断面図、(b)は小さい場合の断面図、(c)は大きい場合の断面図である。
【図2】本発明の積層セラミックコンデンサの製造方法を示す工程フロー図である。
【図3】本発明の他の実施の形態の製造方法により作製された積層セラミックコンデンサの縦断面図である。
【符号の説明】
10 積層セラミックコンデンサ
1 積層体
2 誘電体層
3、4 内部電極層
5、6 外部電極
5a、6a 積層体の主面に回り込む導体膜
P 外部電極が積層体の主面に回り込む寸法
S 外部電極と最外層の内部電極層の対向面積
【発明の属する技術分野】
本発明は、積層セラミックコンデンサの製造方法に関するものであり、詳しくは積層体の主面に外部電極となる導体膜を形成する方法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
積層セラミックコンデンサは、複数の誘電体層と第1及び第2の内部電極層とが交互に積層してなる積層体の端部に、第1及び第2の外部電極が形成される。第1の内部電極層は第1の外部電極に接続し、且つ第2の内部電極層は第2の外部電極と接続している。
【0003】
積層セラミックコンデンサは、例えば次のように製造される。まず、誘電体層となるセラミックグリーンシートの所定の領域に、導電性ペーストをスクリーン印刷し、第1及び第2の内部電極層となる内部電極層パターンを形成する。次に、内部電極層パターンが形成されたセラミックグリーンシートを所定の積層数で積層した後、切断して未焼成状態の積層体とし、さらに所定の雰囲気、温度、時間を加えて焼成し、積層体を作製する。これにより、積層体の両端面には、第1及び第2の内部電極層が露出している。そして、この積層体の両端面に第1及び第2の外部電極を形成する。
【0004】
ここで、積層セラミックコンデンサの静電容量は、誘電体層の厚みと、この誘電体層をはさんだ第1及び第2の内部電極層の対向面積によって決定される。このため、上記積層セラミックコンデンサの製造方法において、セラミックグリーンシートの厚みや内部電極層パターンの面積にばらつきが生じた場合、作製される積層セラミックコンデンサの静電容量にばらつきが生じるという問題点があった。
【0005】
そこで、積層セラミックコンデンサの静電容量のばらつきを低減するために、例えばセラミックグリーンシートの厚みや内部電極層パターンの面積を測定し、この測定結果に基づいて、積層数や内部電極層パターンの対向面積を調節した未焼成状態の積層体を作製する方法が用いられている。
【0006】
[特許文献1]
特許第3060849号公報 (3−4項、図1)
[特許文献2]
特許第3063577号公報 (3−4項、図1−4)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記製造方法によれば、積層、切断、焼成などの工程の状態は、常に変化している。このため、積層数や内部電極層パターンの対向面積を調節しても、その直後に、積層ズレ、焼成状態の変化などによる工程ばらつきが生じることがあった。このため、積層数や内部電極層パターンの対向面積を調節する方法では、積層セラミックコンデンサの静電容量のばらつきを低減するには限界があった。
【0008】
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、その目的は、簡単且つ安価な工程で、積層体を作製する際の工程ばらつきによる静電容量のばらつきを低減できる積層セラミックコンデンサの製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の積層セラミックコンデンサの製造方法は、複数の誘電体層と第1及び第2の内部電極層とを積層してなる積層体の端面及び両主面に、前記第1及び第2の内部電極層と夫々接続してなる第1及び第2の外部電極となる導体膜を形成して成る積層セラミックコンデンサの製造方法であって、
前記第1の内部電極層のうち最外層に位置する内部電極層と前記積層体主面に被着された前記第2の外部電極の導体膜を対向配置させるとともに、
前記積層セラミックコンデンサに求められる静電容量に応じて、前記積層体主面に被着された前記第2の外部電極の導体膜の延出量を制御して、前記最外層の第1の内部電極層との対向面積を調節するものである。
【0010】
【作用】
本発明の積層セラミックコンデンサの製造方法は、積層セラミックコンデンサの基準となる設計において、第1の内部電極層の最外層と第2の外部電極、または第2の内部電極層の最外層と第1の外部電極の少なくとも一方は対向するため、積層セラミックコンデンサの静電容量は、誘電体層をはさんだ内部電極層間に発生する静電容量と、第1の内部電極層の最外層と積層体主面側に形成される第2の外部電極の導体膜間に発生する静電容量の合計となる。そして、第1の内部電極層の最外層と第2の外部電極の導体膜の延出量を制御して、その対向面積を調整することにより、積層セラミックコンデンサの静電容量を調節することが可能となる。このため、積層体を作製する際に工程ばらつきに起因した静電容量のばらつきが生じた場合も、積層セラミックコンデンサの静電容量のばらつきを低減することができる。そして、積層セラミックコンデンサの静電容量を大きくすることも小さくすることも可能である。
【0011】
また、上記調節は、積層セラミックコンデンサの製造工程の内、外部電極を形成する工程という最終段階で行うことができるため、積層体の作製までの工程がムダになるという生産上の問題点も解決できる。
【0012】
さらに、得られる積層セラミックコンデンサの外観形状は、従来のものと何ら変わりなく、簡単且つ安価な工程となるとともに、実装時も従来と全く同じ条件を用いることが可能になる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の積層セラミックコンデンサの製造方法を図面に基づいて説明する。
【0014】
図1は、本発明の製造方法により作製された積層セラミックコンデンサの縦断面図である。図2は、本発明の積層セラミックコンデンサの製造方法を示す工程フロー図である。
【0015】
図において、10は積層セラミックコンデンサ、1は積層体、2は誘電体層、3、4は第1及び第2の内部電極層、5、6は第1及び第2の外部電極であり、5a、6aは、外部電極のうち積層体1に主面に回り込む部分である導体膜である。
【0016】
誘電体層2は、チタン酸バリウムを主成分とする非還元性誘電体材料、及びガラス粉末を含む誘電体材料からなり、その形状は、2.0mm×1.2mmなどである。この誘電体層2が図上、上方向に積層して積層体1が構成される。なお、誘電体層2の形状、厚み、積層数は容量値によって任意に変更することができる。
【0017】
第1及び第2の内部電極層3、4は、Niを主成分とする材料から構成されている。そして、誘電体層2の積層方向に隣接しあう第1及び第2の内部電極層3、4は、互いに積層体1の異なる端面側に延出し、夫々第1及び第2の外部電極5、6に接続されている。その厚みは1〜2μmとしている。
【0018】
第1及び第2の外部電極5、6は、積層体1の両端部に導電性ペーストを焼き付けることによって得られる(下地)導体膜と、表面メッキ層(図示せず)とから構成されている。第1及び第2の外部電極5、6の導体膜は、Cuを主成分とする導体及びガラス粉末によって構成されている。表面メッキ層は、Niメッキ、Snメッキ、半田メッキなどが例示できる。このような第1及び第2の外部電極5、6は、積層体1の一対の端部の端面、該端面に隣接する両主面に形成され、さらに、端面に隣接する両側面に形成される。ここで、積層体1の両主面とは、第1の内部電極層3、4の主面とへいさう平行な面を言い、この両主面に形成された導体膜を符号5a、6aを付す。
【0019】
以下、本発明の積層セラミックコンデンサ10の製造方法について説明する。なお、各符号は、焼成の前後で区別しないことにする。
【0020】
まず、誘電体層となるセラミックグリーンシート2の所定の領域に、導電性ペーストをスクリーン印刷し、第1及び第2の内部電極層となる内部電極層パターン3、4を形成する。次に、内部電極層パターン3、4が形成されたセラミックグリーンシート2を所定の積層数で積層した後、切断して未焼成状態の積層体1とし、さらに所定の雰囲気、温度、時間を加えて焼成し、積層体1を作製する。これにより、積層体1の両端面には、第1及び第2の内部電極層3、4が露出している。
【0021】
次に、上記積層体1の両端部に第1及び第2の外部電極5、6を形成する。具体的には、ディップ法、スクリーン印刷法などにより、第1及び第2の外部電極となる導体膜5、6を積層体1の両端部、即ち、少なくもと端面及び両主面に形成した後、焼き付けを行う。
【0022】
このとき、まず同一条件で作製された積層体1の一部を抜き取り、図1(a)に示すように、上記方法により第1及び第2の外部電極5、6の形成を行った後、静電容量の測定を行う。そして、上記静電容量の測定結果に基づき、残りの積層体1について外部電極となる導体膜5、6を形成する際に、積層体1の主面側に回り込む導体膜5a、6aの回り込む寸法Pを調節する。すなわち、上記静電容量の測定結果が目標値より大きい場合は、図1(b)に示すように導体膜5、6が積層体1の主面に回り込む寸法Pを小さくし、最外層の内部電極層3、4と、導体膜6、5との対向面積Sを小さくする。一方、上記静電容量の測定結果が目標値より小さい場合は、図1(c)に示すように導体膜5a、6aの積層体1の主面に回り込む寸法Pを小さくし、最外層の内部電極層3、4と、導体膜6a、5aとの対向面積Sを大きくする。
【0023】
ここで、導体膜5a、6aが積層体1の主面に回り込む寸法Pを調節する方法としては、導体膜5a、6aの形成方法としてディップ法を用いる場合は、ペーストプール内の導電性ペーストの厚みや、積層体1をペーストプール中に浸漬する深さ、速度、時間などを調節する方法が挙げられる。また、外部電極となる度導体膜5、6の形成方法としてスクリーン印刷法を用いる場合は、スクリーン製版と積層体1の端部の間のクリアランスを調節する方法が挙げられる。
【0024】
またこのとき、導体膜5a、6a、が積層体1の主面に回り込む寸法Pを精度良く調節する方法として、粘着シート上に、積層体1の一方の端部を保持させた状態で、積層体1の他方の端部をペーストプールに浸漬することにより、第1及び第2の外部電極となる導体膜5、6を形成する方法や、インクジェットにより導体膜5、6を形成する方法などを用いても良い。あるいは、第1及び第2の外部電極と導体膜5、6をスパッタリング法により形成しても良い。
【0025】
さらに、導体膜5a、6aが積層体1の主面に回り込む寸法Pを調節する条件と、積層セラミックコンデンサ10の静電容量の変化率については、あらかじめ相関関係を調べておき、平均的な値に基づき上記条件を決定するようにしても良い。このことにより、導体膜5、6の形成時や、焼き付け時に工程ばらつきが生じた場合も、静電容量ばらつきを最小限にすることができる。
【0026】
次に、導体膜5a、6aが形成された積層体1の焼き付けにより第1及び第2の外部電極5、6を形成する。さらに、必要に応じて、第1及び第2の外部電極5、6の表面に、電解メッキや無電解メッキによって表面メッキ層(図示せず)が形成される。
【0027】
このようにして、本発明の積層セラミックコンデンサ10が作製される。
【0028】
かくして、本発明によれば、積層セラミックコンデンサ10の基準となる設計において、第1及び第2の内部電極層3、4の最外層と第2及び第1の外部電極6、5の導体膜6a、5aが対向するため、積層セラミックコンデンサ10の静電容量は、誘電体層2をはさんだ第1及び第2の内部電極層3、4間に発生する静電容量と、第1及び第2の内部電極層3、4の最外層と第2及び第1の外部電極6、5間に発生する静電容量の合計となる。そして、第1及び第2の内部電極層3、4の最外層と第2及び第1の外部電極6、5の対向面積Sの少なくとも一方を調節することにより、積層セラミックコンデンサ10の静電容量を調節することが可能であるため、積層体1を作製する際に工程ばらつきが生じた場合も、積層セラミックコンデンサ10の静電容量のばらつきを低減することができる。そして、積層セラミックコンデンサ10の静電容量を大きくすることも小さくすることも可能である。
【0029】
また、上記調節は、積層セラミックコンデンサ10の製造工程の内、外部電極5、6を形成する工程という最終段階で行うことができるため、積層体1の作製までの工程がムダになるという生産上の問題点も解決できる。
【0030】
さらに、得られる積層セラミックコンデンサ10の外観形状は、従来のものと何ら変わりなく、簡単且つ安価な工程となるとともに、実装時も従来と全く同じ条件を用いることが可能になる。
【0031】
なお、本発明は上記の実施の形態例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内での種々の変更や改良等は何ら差し支えない。例えば、図1では、第1の外部電極5及び第2の外部電極の両方で静電容量の調整を行なっているが、一方の外部電極と内部電極のみに静電容量が調整できるように対向させておき、他方は外部電極と内部電極とは対向させなくとも構わない。
【0032】
図3は、本発明の他の実施の形態の製造方法により作製された積層セラミックコンデンサ10の縦断面図である。図によれば、第1及び第2の内部電極層3、4の最外層3b、4bは、積層方向中央部の内部電極層3a、4aから積層方向に離間して形成されてなる。このため、特に積層数が少ない場合や、誘電体層2として低誘電率の材料を用いた場合において、導体膜5a、6aの回り込む量Pをわずかに変化させただけで、静電容量を大きく変化させることができることから、静電容量ばらつきが大きい場合も、調節を行いやすくなる。また、間隔tbが間隔taより大きくなっていることにより、メッキ液が積層方向中央部の内部電極層3a、4aに浸入することを効果的に防止でき、信頼性が高くなるという効果もある。ここで、このような効果をさらに効果的に得るためには、ta≒tc、tb≧3taの関係にあることが望ましい。また、第1及び第2の内部電極層3、4の最外層3b、4bの積層方向の外側の誘電体層2bは、積層方向中央部の誘電体層2より誘電率の大きい材料を用いても良い。このことによっても、さらに効果的に、静電容量ばらつきが大きい場合も調節を行いやすくなる。
【0033】
また、本発明は第1及び第2の外部電極5、6が積層体1の同一端部に形成された積層セラミックコンデンサ10にも適用できる。また、第1及び第2の内部電極層3、4同士がビアホール導体により接続されるとともに、このビアホール導体が積層体1主面に引き出され、且つバンプなどの第1及び第2の外部電極5、6に夫々接続された積層セラミックコンデンサ10にも適用できる。さらに、本発明は多連型コンデンサ10にも適用できる。また、本発明は、誘電体層2、第1及び第2の内部電極層3、4及び第1及び第2の外部電極5、6を同時焼成する場合にも適用できる。
【0034】
さらに、上記実施の形態では、積層体1の両端部において、導体膜5、6が積層体1の主面に回り込む寸法Pを調節しているが、いずれか1つについてのみ調節するようにしても良い。このことにより、静電容量の微調節が可能になる。さらにこのとき、最外層が第1の内部電極層3または第2の内部電極層4のいずれであるかを示すために、積層体1主面にマークをつけるようにしても良い。
【0035】
本発明者は、上記製造方法により、図3に示す積層セラミックコンデンサ10を作成した。ここで、寸法は0.6mm×0.3mm、基準となる設計では、導体膜5、6が積層体1の主面に回り込む寸法Pが150μm、静電容量は2.0pFとなるようにした。そして、同一条件で作製された積層体1について、導体膜5、6が積層体1の主面に回り込む寸法Pを夫々150μmから200μmに変化させたところ、静電容量は0.2pF(10%)増加した。一方、導体膜5、6が積層体1の主面に回り込む寸法Pを夫々150μmから100μmに変化させたところ、静電容量は0.2pF(10%)減少した。そして、この結果に基づき、異なる条件で作製された積層体1について、静電容量のばらつきが生じた場合も、導体膜5、6が積層体1の主面に回り込む寸法Pを±50μm以下の範囲で調節することにより、±10%以下の範囲で静電容量を調節することができた。
【0036】
これらの結果から、本発明の積層セラミックコンデンサ10の製造方法は、積層セラミックコンデンサ10の静電容量の測定結果を基に、第1または第2の外部電極となる導体膜5、6を形成する量を決定し、第1及び第2の内部電極層3、4の最外層と、第2及び第1の外部電極となる導体膜6、5との対向面積を調節する工程を具備するため、積層体1を作製する際に工程ばらつきが生じた場合も、積層セラミックコンデンサ10の静電容量のばらつきを低減することができることがわかった。
【0037】
【発明の効果】
以上の通り、本発明の積層セラミックコンデンサの製造方法は、積層セラミックコンデンサの静電容量の測定結果を基に、第1外部電極となる導体膜を形成する量を決定し、第1の内部電極層の最外層と第2の外部電極の対向面積の少なくとも一方を調節する工程を具備するため、簡単且つ安価な工程で、積層体を作製する際の工程ばらつきによる静電容量のばらつきを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法により作製された積層セラミックコンデンサの縦断面図であり、(a)は、外部電極が積層体の主面に回り込む寸法が基準の設計時の断面図、(b)は小さい場合の断面図、(c)は大きい場合の断面図である。
【図2】本発明の積層セラミックコンデンサの製造方法を示す工程フロー図である。
【図3】本発明の他の実施の形態の製造方法により作製された積層セラミックコンデンサの縦断面図である。
【符号の説明】
10 積層セラミックコンデンサ
1 積層体
2 誘電体層
3、4 内部電極層
5、6 外部電極
5a、6a 積層体の主面に回り込む導体膜
P 外部電極が積層体の主面に回り込む寸法
S 外部電極と最外層の内部電極層の対向面積
Claims (1)
- 複数の誘電体層と第1及び第2の内部電極層とを積層してなる積層体の端面及び両主面に、前記第1及び第2の内部電極層と夫々接続してなる第1及び第2の外部電極となる導体膜を形成して成る積層セラミックコンデンサの製造方法であって、
前記第1の内部電極層のうち最外層に位置する内部電極層と前記積層体主面に被着された前記第2の外部電極の導体膜を対向配置させるとともに、
前記積層セラミックコンデンサに求められる静電容量に応じて、前記積層体主面に被着された前記第2の外部電極の導体膜の延出量を制御して、前記最外層の第1の内部電極層との対向面積を調節することを特徴とする積層セラミックコンデンサの製造方法。
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JP2003049733A JP2004259990A (ja) | 2003-02-26 | 2003-02-26 | 積層セラミックコンデンサの製造方法 |
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Cited By (3)
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JP2008112759A (ja) * | 2006-10-27 | 2008-05-15 | Tdk Corp | セラミック電子部品及びその製造方法 |
KR101525667B1 (ko) * | 2013-07-22 | 2015-06-03 | 삼성전기주식회사 | 기판 내장용 적층 세라믹 전자부품 및 적층 세라믹 전자부품 내장형 인쇄회로기판 |
KR101912273B1 (ko) * | 2015-02-23 | 2018-10-29 | 삼성전기 주식회사 | 기판 내장용 적층 세라믹 전자부품 및 적층 세라믹 전자부품 내장형 인쇄회로기판 |
-
2003
- 2003-02-26 JP JP2003049733A patent/JP2004259990A/ja active Pending
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US9607762B2 (en) | 2013-07-22 | 2017-03-28 | Samsung Electro-Mechanics Co., Ltd. | Multilayer ceramic electronic part to be embedded in board and printed circuit board having multilayer ceramic electronic part embedded therein |
KR101912273B1 (ko) * | 2015-02-23 | 2018-10-29 | 삼성전기 주식회사 | 기판 내장용 적층 세라믹 전자부품 및 적층 세라믹 전자부품 내장형 인쇄회로기판 |
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