JP2004259370A - ディスク装置の搬入用ローラー - Google Patents

ディスク装置の搬入用ローラー Download PDF

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Abstract

【課題】挿入口付近の左右に配置されてディスク外周を挟み込んで装置内へ搬入するディスク装置の搬入用ローラーであって、ディスクとの接触圧を適当に高めてスリップを無くし、安定した搬入/排出を可能にし、又ローラーの磨耗を防止して耐久性を向上した搬入ローラーの提供。
【解決手段】ゴム等の弾性体を材質としたローラー21の穴内周面にはスプライン溝24,24・・を形成し、本体22の外周にはスプライン歯26,26・・を設けてローラー21を本体22に取付け、スプライン溝24,24・・の本数をスプライン歯26,26・・の本数より多くして、本体外周とローラー穴内周との間に隙間28,28・・を形成している。
【選択図】 図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はディスク装置において、ディスクを装置内に搬入する為のローラーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ディスク装置はCDやDVD等のディスクをターンテーブルに装着した状態で回転しながら、情報の記録・再生を行なう訳で、上記ターンテーブルに装着する方法は色々ある。その代表的な方法は、前進・後退動するトレーに載せて装置本体へ挿入する方法であり、又ディスクを挿入口から一部挿入すると、装置内部に設けていて引き込むことが出来る搬入装置によって、所定の位置まで引き込んでターンテーブルに装着する方法がある。
【0003】
本発明が対象とするディスク装置は、後者の方法によってターンテーブルに装着する型式のディスク搬入装置である。このディスク装置にはフロントパネルに細長い挿入口が設けられているだけであり、該挿入口からディスクの一部が挿入されることで、ターンテーブルまで搬入して装着される。そこで、従来のディスク搬入装置としては、特開平2−7263号に係る「CDプレーヤのローディング装置」が知られている。
【0004】
上記「CDプレーヤのローディング装置」は、プレーヤ本体上に相対向して所定距離を隔てて配置されると共に、それぞれ回動可能なディスクローディング用の第1のベルト機構及び第2のベルト機構と、ディスクローディングに際してこれらのベルト機構を各々所定方向へ回動せしめるベルト機構開閉手段とを備え、前記第1及び第2のベルト機構のうち少なくとも一方が、該ベルト機構を構成するベルトを必要に応じて所定方向に回転せしめるローディング用モータを備えている。
【0005】
又、上記第1ベルト及び第2ベルトに代わって、挿入口の左右にローラーを複数個設け、これら各ローラーにてディスクを挟み込むと共に、ローラーの回転によってディスクを搬入する方法もある。ローラーによってディスクを挟み込んで搬入する場合、ディスク記録面にキズを付けないことが必要であり、同時にローラーがディスクと密着力を高めて確実に搬入することが必要となる。勿論、この際にディスクとローラーとの滑りや異音が発生しないようにしなくてはならない。
【0006】
ところで、従来のディスク装置の搬入用ローラーとしては特開昭63−298761号に係る「ディスクプレーヤー」に備えているローラーが知られている。しかし、該ローラーはディスクの記録面に接して搬入するように構成していて、該記録面をキズ付ける虞がある。従って、搬入用ローラーは記録面ではなくディスク外周に当って回転することで、装置内へ搬入するよう構成した方が好ましい。
【0007】
特開2002−304798号に係る「ディスク記録及び/又は再生装置」に用いられている搬入用ローラーはV字状又はU字状の溝を周方向に連続させた縦型の溝付きローラーであって、ディスク外周縁に当って引き込むことが出来る。そして、ディスク外周縁が接する溝部には摩擦係数の大きなゴム状弾性体を設けているが、ディスク外周縁との接触領域は限られて滑りを発生する。又弾性体を溝に設けているが、比較的硬くて両ローラーにて挟まれるディスクには大きな負荷が働く。
【0008】
図12はディスク外周に当って回転することで、ディスクを装置内へ搬入する為の従来のローラーを表している。該ローラーはゴム製などの弾性ローラーであって、ディスクにキズ付けることなくディスク外周と密着して回転することが出来、該ディスクを確実に安定して搬入する。同図の(a)はローラー(イ)の外観、(b)はローラー(イ)の断面、(c)はローラー(イ)が本体(ロ)に取付けられた場合を示している。
【0009】
そして、図13(a)はローラー本体(ロ)がシャフト(ハ)に取付けられた場合で、(b)はローラー外周(ニ)にディスク(ホ)が当って変形した場合を示している。ローラー(イ)は本体(ロ)に取付けられて間には空間(ヘ)を有している。従って、ディスク(ホ)が外周に当るならば(b)のように変形してローラー外周(ニ)になじむことが出来る。その結果、ディスク外周との接触面積は大きくなり、安定した密着力を維持してローラー(イ)が回転するならば、ディスク(ホ)を装置内へ搬入出来る。
【0010】
しかし、本体(ロ)との間に形成されている空間(ヘ)の為に、ディスク(ホ)が当るならばローラー(イ)は(b)のように変形し易く、ディスクとの接触面積は大きくなるが接触圧はそれ程高くない。むしろ低い為にディスク外周との間に発生する摩擦力は小さくなって、ローラー(イ)が回転してもディスク外周との間に滑りが発生する。
【0011】
又、ローラー(イ)が大きく窪み変形することでディスク(ホ)の上下位置が安定せず、ディスク(ホ)の搬入の安定性が損なわれると共に、ターンテーブルへの装着に支障を来たす。すなわち、定位置にないディスク(ホ)をターンテーブルへ装着する際に軸方向に無理な力が作用する。一方、本体(ロ)に取付けられたローラー(イ)に回転駆動力が与えられた場合、ディスク外周との間で滑りを発生するのみならず、本体(ロ)との間でもスリップして、搬入動作に支障を来たすこともある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来の搬入用ローラーには上記のごとき問題がある。本発明が解決しようとする課題はこれら問題点であって、ディスクとの接触圧を適度に高めてスリップを無くし、安定した搬入/排出を可能にし、又ローラーの磨耗を防止して耐久性を向上し、一方においてはローラーの生産性を向上した搬入用ローラーを提供する。
【0013】
【課題を解決する為の手段】
本発明の搬入用ローラーはディスクの搬入/排出時に記録面をキズ付けないようにディスク外周に当って回転する縦型とし、そしてディスク外周との密着力を高めると共に接触領域を確保することで、スリップを抑えてディスクの安定した搬入を実現することが出来る搬入用ローラーである。
【0014】
そこで、該ローラーは軸穴内周にスプライン溝を形成し、本体は該軸穴を嵌合するスプライン軸と成っている。従って、本体の回転はスリップすることなくローラーへ伝達され、ディスク外周を正確にグリップして搬入することが出来る。ところで、本発明の搬入ローラーは単にスプライン軸とスプライン軸穴との組合せではなく、弾性ローラーとスプライン軸を備える本体との間に部分的な空間を形成し、ディスク外周に当たることで該空間が適度に潰れてローラーが変形するように構成している。
【0015】
ここで、ローラーのスプライン軸穴と本体のスプライン軸間に形成される空間形態は限定しないが、ローラーの穴内周面に形成されるスプライン溝の数を本体のスプライン歯数に比較して多くしたり、本体外周に形成するスプライン歯の高さをローラー穴のスプライン溝の深さに比較して小さくする等の手段が講じられる。又、本体の中間部位でのスプライン歯を削除することもある。弾性ローラーとスプライン軸を備える本体との間に部分的な空間を形成し、その為にディスク外周に当たる場合に該空間が潰れてローラーが変形する。その結果、ディスクを確実にグリップして滑りを防止することが出来る。以下、本発明に係る実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
【0016】
【実施例】
図1はディスク装置1のフロントパネル2に設けた挿入口3にディスク4の一部が挿入されている場合を示している。このディスク装置1の挿入口3にディスク4を一部挿入するならば、内蔵されている搬入装置により引き込まれてターンテーブルに装着される。そして、取り出す際には、同じ搬入装置によって挿入口3から排出される。
【0017】
図2は本発明が対象とするディスク搬入装置の具体例を示している。挿入口3の左側には第1駆動ローラー5がシャーシの定位置に取付けられ、該第1駆動ローラー5の軸を中心として揺動するアーム6を設けると共に、該アーム6の先端には第2駆動ローラー7を取付けている。又、第1駆動ローラー5には第1ギヤ8が同心を成して取着され、第2駆動ローラー7にも第2ギヤ9が同心を成して取付けられている。
【0018】
そして、アーム6には中間ギヤ10が上記第1ギヤ8と第2ギヤ9との間に介在して互いに噛み合い、第1駆動ローラー5が所定のモーターによって回転駆動するならば、上記第1ギヤ8、中間ギヤ10、及び第2ギヤ9を介して第2駆動ローラー7は回転する。又、第2駆動ローラー7は揺動するアーム6の先端に取付けられている為に、該アーム6の揺動によってその位置は変化する。すなわち、挿入口3から挿入されるディスク4の位置に応じて、ディスク外周に当接することが出来るようにアーム6は揺動することが出来る。
【0019】
一方、挿入口3の右側には第1ローラー11がスライダー13に回転自在に軸支され、同じく第2ローラー12もスライダー13に回転自在に軸支されている。そして、該スライダー13はガイド溝(図示なし)に沿って外方向へ移動することが出来る。すなわち、挿入口3から挿入されるディスク4の位置に応じて、第1ローラー11及び第2ローラー12がディスク外周に当接することが出来るようにスライダーは外方向へ移動する。
【0020】
又、スライダー13には右リンク14が取着されて挿入口側(中央側)へ延び、上記アーム6には別の左リンク15が連結し、そして軸16を中心として回動自在に成っている中リンク17の両先端には、上記右リンク14の先端及び左リンク15の先端が夫々連結している。右リンク14はスライダー13から延びていて揺動はしない為に、先端に形成された長穴18に中リンク17の連結ピン19が遊嵌している。
【0021】
ところで、挿入口3からディスク4が挿入されるならば、図2に示しているように、該ディスク4の外周は第1駆動ローラー5と第1ローラー11に当接する。挿入口3からディスク4が挿入されたことをセンサーが感知して上記第1駆動ローラー5がモーターによって回転する。回転方向はディスク4が内部へ引き込まれる方向であり、該ディスク4をさらに手前から押圧するならば、内部へ引き込まれる。
【0022】
ここで、ディスク4が挿入口3から進入するにしたがって、第1駆動ローラー5と第1ローラー11間距離は拡大する為に、第1ローラー11はスライダー13と共に外方向へ移動する。ただし、第1ローラー11がディスク外周に常に接するようにバネ力が付勢されている。このバネ力を付勢する手段は限定されず、スライダー13に直接付勢する場合、中リンク17の軸16にコイルバネを取付けて、該中リンク17が時計方向に回動するように付勢することも出来るが、同図に示す実施例では、左リンク15と右リンク14間にコイルスプリング20を連結している。
【0023】
そして、ディスク4がさらに進入するならば奥側へ移動し、左側の第2駆動ローラー7と右側の第2ローラー12に当接する。すなわち、ディスク4は第1駆動ローラー5と第2駆動ローラー7、及び第1ローラー11と第2ローラー12の4個のローラーによって挟まれ、第1駆動ローラー5と第2駆動ローラー7が共に回転駆動することにより、ディスク4は奥側へ搬入される。少なくともこの位置まで達するならば、手でディスク後方を押圧しなくても独りで搬入される。
【0024】
図2では4個のローラーにて挟まれた状態は表していないが、この状態からさらに奥側へ引き込まれることで、ディスク4はターンテーブルの位置に達する。ところで、これら第1駆動ローラー5、第2駆動ローラー7、及び第1ローラー11、第2ローラー12はディスク外周に当接して該ディスク4を装置内へ確実に搬入することが出来るように構成している。
【0025】
図3(a)は斜視図と平面図にて本発明のローラー21を示している実施例であり、(b)は該ローラー21が取付けられる本体22を斜視図と平面図にて示している。本発明のローラー21はゴム等の弾性体を材質とした概略筒体であり、中央を貫通した穴23の内周面にはスプライン溝24,24・・・が等間隔で設けられ、外周面25は中央部が僅かに窪んだ概略太鼓形を成している。
【0026】
一方の本体22は外周にスプライン歯26,26・・が等間隔で形成されているが、該スプライン歯26,26・・の本数は上記穴23の内周面に形成しているスプライン溝24,24・・の1/2と成っている。従って、ローラー21の穴23を本体22に嵌入するならば、スプライン歯26,26・・は一つ置きに嵌って、空間となるスプライン溝24,24・・が形成される。
【0027】
図4はローラー21を本体22に取付ける場合、及び取付けられた搬入用ローラーの外観と断面を示している。本体22に嵌ったローラー21が該本体22から外れないように、上端にはリング状のキャップ27が取着される。そして、(b)に断面図を示しているごとく、スプライン歯26,26・・が嵌入しないスプライン溝24,24・・は空間28,28・・と成り、外周面25に作用する負荷によって圧縮変形する。
【0028】
従って、該ローラー21がディスク外周に当たってディスク装置内へ搬入する場合、スプライン歯26,26・・がスプライン溝24,24・・に嵌入している箇所と、スプライン歯26,26・・が嵌っていない空間28,28・・と成っている箇所では、ディスク外周との間に作用する圧力が異なる。すなわち、圧力の大きさが繰り返し増減し、その為に摩擦力の大きさが変化する。常に一定大きさにてディスク外周に接する場合に比較して、スリップすることなく伝達トルクを伝えることが出来る。しかも、ローラー外周面25は中央部が窪んだ太鼓形をしている為に、ディスクを定位置にグリップすることが出来る。
【0029】
図5は本発明に係る他の実施例であり、(a)はローラー21が取付けられる本体22を示し、(b)は本体22にローラー21が嵌っている断面拡大図である。同図に示す本体22の外周には4本のスプライン歯26,26・・が形成され、ローラー21の穴内周面には16本のスプライン溝24,24・・が設けられている。従って、該本体22にローラー21の穴23を嵌めるならば、スプライン歯26が嵌らない空間28,28・・が数多く存在する。その結果、外周面25に当ててディスクをグリップする場合、作用する圧力にて圧縮変形する量が大きくなり、該ディスクに過大な負荷を作用することなくトルクを伝達して搬入する。勿論、作用する摩擦力は負荷の変動に応じて増減し、ディスクとの間にスリップが発生することはない。
【0030】
図6は本発明に係る別の実施例であり、(a)はローラー21が取付けられる本体22を示し、(b)は本体22にローラー21が嵌っている断面拡大図である。同図に示す本体22の外周には16本のスプライン歯26a,26b,26a・・が形成され、スプライン歯26aの歯丈は高く、スプライン歯26bは低くなっている。すなわち、高いスプライン歯26aと低いスプライン歯26bが交互に配列している。
【0031】
一方のローラー21の穴内周面には16本のスプライン溝24,24・・が設けられている。従って、該本体22にローラー21の穴23を嵌めるならば、歯丈の低いスプライン歯26bが嵌るスプライン溝24,24・・には空間29,29・・が形成される。その結果、外周面25に当ててディスクをグリップする場合、作用する圧力にて圧縮変形し、その結果、圧力の大きさが繰り返し増減し、その為に摩擦力の大きさが変化する。常に一定大きさにてディスク外周に接する場合に比較して、スリップすることなく伝達トルクを伝えることが出来る。
【0032】
図7は本発明に係る他の実施例であり、(a)はローラー21が取付けられる本体22を示し、(b)は本体22にローラー21が嵌っている断面拡大図である。同図に示す本体22の外周には16本のスプライン歯26a,26b,26a・・が形成され、ローラー21の穴内周面には同じく16本のスプライン溝24,24・・が設けられている。従って、該本体22にローラー21の穴23を嵌めるならば、スプライン歯26a,26b,26a・・はスプライン溝24,24・・に嵌る。
【0033】
しかし、スプライン歯26a及びスプライン歯26bは側面部及び歯底が一部切欠かれていて、スプライン溝24,24・・を有す穴23との間には空間30,30・・が形成される。その結果、ローラー外周面25に当ててディスクをグリップする場合、作用する圧力にて空間30,30・・が潰れて圧縮変形し、該ディスクに過大な負荷を作用することなくトルクを伝達して搬入する。
【0034】
図8に示している搬入ローラーは前記図4に相当するものであり、ローラー21を本体22に取付ける場合、及び取付けられた搬入用ローラーの外観と断面を示している。本体22に嵌ったローラー21が該本体22から外れないように、上端にはリング状のキャップ27が取着される。そして、(b)に断面図を示しているごとく、8本のスプライン歯26,26・・を有す本体22に16本のスプライン溝24,24・・・を有す穴23が嵌ることで、該スプライン歯26,26・・が嵌入しないスプライン溝24,24・・は空間28,28・・と成り、外周面25に作用する負荷によって空間28,28・・が潰れてローラー21は圧縮変形する。ここで、スプライン歯26及びスプライン溝24は滑らかな円弧断面にて形成されている。
【0035】
図9は本体22の外周に設けているスプライン歯26の中間部を削除してリング状空間31を形成した場合である。スプライン歯26が上下に分断されてスプライン歯26aとスプライン歯26bとに別れ、間には空間31が形成される。そこで、該本体22にローラー21を取付けるならば、太鼓形にくびれた外周面25の該くびれは拡大され、ディスクをグリップする際の位置決め機能が大きく向上する。ここで、ローラー穴23の内周面に形成されるスプライン溝24,24・・の本数は16本とし、該スプライン歯26,26・・が嵌らない空間が交互に形成される。
【0036】
同じく、図10に示す本体は、スプライン歯26の中間部を削除して空間32が形成されているが、本体22のスプライン歯底33を切込んでいる為に、該空間32は前記空間31に比較して大きくなっている。その分だけ、取付けられたローラー21の外周面25のくびれが拡大する。
【0037】
図11はローラー21と軸と成る本体22の別の組合せ形態を示しているが、該実施例では本体外周に形成しているスプライン歯26,26・・がローラー21の穴内周に設けているスプライン溝24,24・・より多くなっている。前記実施例の場合とは逆の関係であるが、同図のようにローラー穴23と本体22との間には空間28,28・・が形成される。そして該空間28,28・・はディスク搬入時に作用する負荷によって潰れ、弾性ローラーは圧縮変形する。
【0038】
以上述べたように、本発明に係る搬入ローラーはスプライン歯を有す本体にスプライン溝を形成した弾性ローラーを嵌めたものであり、次のような効果を得ることが出来る。
【0039】
【発明の効果】
本発明に係る搬入用ローラーはゴムなどの弾性体から成って、ディスクの外周を挟み込んでディスク装置内へ安定して確実に搬入することが出来る。そして挟み込む左右ローラーは縦型である為にディスク外周に当ることで記録面をキズ付けることはなく、又外周面は窪み変形してスリップすることなく安定し、しかも異音を発生することなく搬入出来る。穴の内周面にスプライン溝を形成した弾性ローラーが取付けられる本体はスプライン歯が設けられている為に、ローラーと本体間にて滑ることもない。
【0040】
そして、スプライン歯の本数をスプライン溝の本数に比較して少なくしたり、逆にスプライン歯の本数をスプライン溝の本数に比較して多くすることで、ローラー穴と本体との間には空間が形成され、ディスク搬入時に作用する負荷によって該空間が潰れて弾性ローラーは圧縮変形し、ディスク外周との間に作用する力はローラーの回転と共に増減する。この結果、作用する力にて発生する摩擦力が変化することで、常に一定大きさの摩擦力が生じる場合よりディスクの搬入を確実に行い得る。さらに、スプライン歯の中間部を削除して分断することで、全周に連続した空間が形成されて、ローラー外周面のくびれが拡大し、ディスクの位置決めが確保される。
【図面の簡単な説明】
【図1】ディスク装置の外観図。
【図2】ディスク装置の搬入装置の具体例。
【図3】(a)は穴の内周面にスプライン溝を形成したローラーの具体例、(b)は外周にスプライン歯を設けた本体の具体例。
【図4】本発明に係る搬入用ローラーの実施例。
【図5】(a)は外周にスプライン歯を設けた本体の具体例、(b)は本体にローラーを取付けた場合の断面図。
【図6】(a)は外周にスプライン歯を設けた本体の具体例、(b)は本体にローラーを取付けた場合の断面図。
【図7】(a)は外周にスプライン歯を設けた本体の具体例、(b)は本体にローラーを取付けた場合の断面図。
【図8】本発明に係る搬入用ローラーの実施例。
【図9】ローラーが取付けられる本体を示す具体例。
【図10】ローラーが取付けられる本体を示す具体例。
【図11】スプライン溝に比較してスプライン歯の本数を多くして空間を形成した場合。
【図12】従来の搬入用ローラー。
【図13】従来のローラーを本体に取付けた場合。
【符号の説明】
1 ディスク装置
2 フロントパネル
3 挿入穴
4 ディスク
5 第1駆動ローラー
6 アーム
7 第2駆動ローラー
8 第1ギヤ
9 第2ギヤ
10 中間ギヤ
11 第1ローラー
12 第2ローラー
21 ローラー
22 本体
23 穴
24 スプライン溝
25 外周面
26 スプライン歯
28 空間

Claims (6)

  1. 挿入口付近の左右に配置されてディスク外周を挟み込んで装置内へ搬入するディスク装置の搬入用ローラーにおいて、ゴムなどの弾性体を材質としたローラーの穴内周面にはスプライン溝を形成し、本体の外周にはスプライン歯を設けて上記ローラーを該本体に取付け、本体外周とローラーの穴内周との間には適度な大きさの空間を形成したことを特徴とするディスク装置の搬入用ローラー。
  2. 上記スプライン溝の本数に対してスプライン歯の本数を少なくすることで、空間を形成した請求項1記載のディスク装置の搬入用ローラー。
  3. 上記スプライン溝の本数に対してスプライン歯の本数を多くすることで、空間を形成した請求項1記載のディスク装置の搬入用ローラー。
  4. 上記スプライン歯の高さをスプライン溝の深さより小さくすることで、空間を形成した請求項1記載のディスク装置の搬入用ローラー。
  5. スプライン歯の側面部から底面部にかけて切欠くことで、空間を形成した請求項1記載のディスク装置の搬入用ローラー。
  6. 本体のスプライン歯の中間部を削除して分断することで、空間を形成した請求項1記載のディスク装置の搬入用ローラー。
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