JP2004258981A - 車両監視方法およびその装置 - Google Patents

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修治 大森
Takayuki Yoneoka
孝幸 米丘
Yoshiyuki Sato
良幸 佐藤
Tadaaki Kitamura
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Abstract

【課題】単一の監視場所で車両の交差点における走行軌跡を認識すること。
【解決手段】車番認識用カメラ1の視野7と走行軌跡監視用カメラ2の視野8の一部をオーバーラップさせた状態でカメラ1、2で車両100の後部を順次撮影し、カメラ1の撮影による画像を画像処理装置3で処理して車両100の車両番号を認識し、このときのカメラ1と車両100との距離を基にカメラ2で撮影された画像を画像処理装置4で処理して車両100を検知するとともに、車両100を含む画像を順次処理して、認識された車両100の交差点における走行軌跡として、車両100が、左折、右折または直進したかを認識する。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両監視方法およびその装置に係り、特に、道路上の車両の車両番号を認識して道路上の車両を監視するに好適な車両監視方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
道路上の車両を監視するに際して、車両のナンバープレート(車両番号)を自動認識する車番認識装置を備えたシステムが各地に設置されている。この種のシステムとしては、例えば、交差点を通過する車両の車両番号を認識し、この認識結果を基に違反車両を特定するシステムが提案されている(特許文献1)。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−162288号公報(第2頁〜第5頁、図1、図2参照)
【0004】
このシステムは、交差点を通過する車両を監視して違反車両を特定することができるので、複数地点で同一番号を検出し、その間を走行した旅行時間を計測し、計測結果を表示板に表示するシステムに応用したり、予め登録している番号と一致した車両を検出することで、盗難車、犯罪車両を検出するシステムに応用することがでる。
【0005】
ところで、検出した車両の番号が、盗難車、犯罪車両の番号に一致した場合、従来では単にアラームを発生するなどの方法しか採用されていなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来技術を採用した場合、盗難車両などを発見した場合、アラームと同時にパトロールカーなどを出動させることはできるが、発見した場所の近傍に交差点などがある場合、盗難車両がどの方向に走行(逃走)しているか分からないため、発見に手間取ることがある。
【0007】
このような問題点を解決するために、交差点の全ての方向に車両認識装置を設置することも考えられるが、この方法ではコストが高くなり、実現性が低い。また交差点が県境などをまたがる場合、県ごとにシステムが別になり、設置場所に制約を受けることがある。
【0008】
本発明の課題は、単一の監視場所で車両の交差点における走行軌跡を認識することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明は、交差点の近傍にカメラ(テレビカメラ、CCDカメラ)を設置し、このカメラで道路上の車両を順次撮影し、カメラの撮影による画像を処理して車両の車両番号(ナンバープレート)を認識し、車両番号が認識された車両を含む画像を順次処理して車両番号が認識された車両の交差点における走行軌跡を認識し、この認識結果にしたがって道路上の車両を監視するようにしたものである。
【0010】
前記した手段によれば、交差点における車両の走行軌跡を認識することで、認識された車両が交差点で右折、左折あるいは直進したか否かを把握することができる。この場合、単一の監視場所にカメラを設置するだけで、交差点における車両の走行軌跡を認識できるため、設置場所の制約を受けるのを抑制することができる。また認識された車両が盗難車両などであった場合、盗難車両の走行方向が認識されるため、盗難車両の発見に手間取ることはなくなる。
【0011】
車両を認識するに際しては、カメラを2台用い、一方のカメラを車番認識用カメラとし、他方のカメラを走行軌跡監視用カメラとし、各カメラで道路上の車両を順次撮影し、車番認識用カメラの撮影による画像に処理して車両の車両番号を認識し、この認識結果を基に走行軌跡監視用カメラの撮影による画像を処理して、車両番号が認識された車両と同一の車両を抽出するとともに、抽出された車両を含む画像を順次処理して、抽出された車両の交差点における走行軌跡を認識する構成を採用することができる。
【0012】
また、車両を認識するに際しては、車番認識用カメラと走行軌跡監視用カメラの視野の一部をオーバーラップさせた画像として、道路上の車両の後部を車番認識用カメラと走行軌跡監視用カメラで順次撮影し、車番認識用カメラの撮影による画像を処理して車両の後部ナンバープレートの車両番号を認識し、この認識結果に基づいて車両の交差点における走行軌跡を認識する構成を採用することもできる。
【0013】
また、車番認識用カメラと走行軌跡監視用カメラを互いに逆向きに配置して、道路上の車両の前部を車番認識用カメラで順次撮影し、道路上の車両の後部を走行軌跡監視用カメラで順次撮影し、車番認識用カメラの撮影による画像を処理して車両の前部ナンバープレートの車両番号を認識し、この認識結果に基づいて車両の交差点における走行軌跡を認識することもできる。
【0014】
また、車両番号を認識したあと、この認識結果を基に走行軌跡監視用カメラの撮影による画像を処理して、車両番号が認識された車両と同一の車両を抽出するに際しては、ナンバープレートの検出位置と走行軌跡監視用カメラで撮影された画像のワールド座標を一致させることで、車両番号が認識された車両と同一の車両を抽出することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施形態を示す車両監視装置の全体構成図、図2は、車両監視装置を交差点近傍に設置したときの斜視図である。図1および図2において、車番認識用カメラ(車番認識用撮像手段)1、走行軌跡監視用(走行軌跡監視用撮像手段)カメラ2は、例えば、テレビカメラ、CCDカメラを用いて構成されており、カメラ1、2はそれぞれ画像処理装置3、4に接続され、画像処理装置3、4はネットワーク(通信ネットワーク)5を介して中央処理装置6に接続されている。
【0016】
車番認識用カメラ1は、走行軌跡監視用カメラ2とともに交差点の手前の監視場所に設置されており、カメラ1は、交差点手前のエリアを視野7とし、カメラ2は、交差点の近傍(周囲)のエリアを視野8として、道路上の車両100を監視するようになっている。すなわち、カメラ1、2は、互いに視野7、8の一部をオーバーラップさせた状態で配置されており、カメラ1、2の撮影による画像のうちオーバーラップした領域の画像に関する情報を共有するようになっている。
【0017】
車番認識用カメラ1は、車両100のナンバープレート上の車両番号を認識するために、2〜3メートル程度の幅、高さしか視野がない解像度のもので構成されている。カメラ1を用いて道路上の車両100を撮影すると、図3に示すように、車両100の画像9が得られるようになっている。このときカメラ1と車両100との関係は、図4に示すような状態となる。ここで、カメラ設置高さをH、カメラ俯角をθとして、カメラ1で車両100の後部のナンバープレートを撮影すると、ナンバープレートの位置が検出され、その検出位置からカメラ1までのおおよその位置(距離)L1が分かる。
【0018】
一方、走行軌跡監視用カメラ2は、車両100の挙動を把握するだけであるので、その視野は50〜100メートル程度のものが用いられている。このため、カメラ2で道路上の車両100を撮影すると、図5に示すような画像100が得られる。またカメラ2は、図6に示すような状態で設置されている。このカメラ2の設置高さはHであるが、カメラ府角はθ2である。すなわちカメラ2の視野は、実線で示すように、破線で示すカメラ1の視野の範囲よりも大きくなっている。そしてカメラ2の撮影による画像10において、車両100の後部ナンバープレートの位置L1はカメラ2の視野では、図5のような位置に相当する。
【0019】
画像処理装置3、4は、それぞれカメラ1、2から出力される画像(画像信号)を、例えば、33msec毎に順次取り込んで処理し、この処理結果をネットワーク5を介して中央処理装置6に出力するようになっている。この場合、画像処理装置3は、カメラ1の画像を処理して車両100の車両番号を認識する車番認識手段として構成されている。一方、画像処理装置4は、画像処理装置3の認識結果を基にカメラ2の画像を処理し、車両番号が認識された車両100と同一の車両を抽出するとともに、抽出された車両を含む画像を順次処理して、抽出された車両の交差点における走行軌跡を認識する走行軌跡認識手段として構成されている。
【0020】
次に、車番認識用画像処理装置3の具体的処理内容を図7のフローチャートにしたがって説明する。まず、カメラ1の撮影による画像を入力し(ステップ20)、入力した画像を処理して車両100を検知する(ステップ21)。このとき入力画像にナンバープレートがあるか否かを判定し(ステップ22)、ナンバープレートがない場合にはステップ20の処理に戻り、ナンバープレートがあるときには、文字を認識するための処理を行う(ステップ23)。このあと後部ナンバープレートの位置を計算し(ステップ24)、この計算結果を画像処理装置4に転送する(ステップ25)。この処理を繰返すことで、車両100の後部ナンバープレート上の車両番号を認識することができる。なお、ナンバープレート上の車両番号を認識するに際しては、例えば、特開平6−215293号公報に記載されている方法を採用することもできる。
【0021】
次に、走行軌跡監視用画像処理装置4の具体的処理内容を図8のフローチャートに基づいて説明する。まず、画像処理装置3からのデータをネットワーク5を介して受信し(ステップ26)、受信したデータを基に車両100の位置を計算し(ステップ27)、さらにカメラ2の撮影による画像を入力する(ステップ28)。このあと算出した位置情報から車両を検知し(ステップ29)、すでに登録している画像データがあれば、その登録画像データを用いて車両100の追跡処理を実行する(ステップ31)。追跡が終了した場合は、追跡車両100の方向判断を行い(ステップ33)、その結果を中央処理装置6に伝送する(ステップ34)。
【0022】
次に、ステップ33における方向判断の具体的処理方法を図9のフローチャートにしたがって説明する。まず、順次入力される画像を処理し、車両100の位置が所定の位置よりも遠くに到達したか否かを判定し(ステップ35)、所定位置より遠くに到達したときには直進と判断する(ステップ36)。一方、所定位置より遠くに到達しないときには所定位置より右に到達したか否かを判定し(ステップ37)、到達したと判断したときには車両100が右折したと判断する(ステップ38)。一方、所定位置より右に到達しないときには、所定位置より左に到達したか否かを判定し(ステップ39)、到達したときには車両100が左折したと判断する(ステップ40)。
【0023】
なお、図10に示すように、交差点近傍にビル41などがある場合、車両100が左折するときには、車両100を途中までしか追跡できないので、所定位置より車両100が左に行く前に、追跡軌跡がカーブしている場合は、左折と判断することも必要である。
【0024】
次に、車両を追跡するときの具体的な処理内容を図11および図12にしたがって説明する。
【0025】
まず、図11に示すように、車番認識用画像処理装置3から受信したナンバープレートまでの位置L1の近傍領域に車両検知領域42を設定する。この検知領域42の中に車両100の特徴を表す画像、例えば、水平エッジがあれば、その画像を、図12(a)に示すように、テンプレート画像43として登録する。このとき、すでに登録した画像があるときには、図12(b)に示すように、次の時刻の画像に対して、登録した位置近傍にサーチ領域44を定め、その範囲内で登録しているテンプレート画像43に最も類似している場所をテンプレートマッチング処理で検出する。このような処理を繰返すことで、車両100の座標変化が計測できるので、車両100の走行軌跡(走行経路)を特定することができる。
【0026】
なお、車両の追跡処理については、例えば、特開平6−30417号公報に記載されている方法を採用することができる。
【0027】
ここで、画像処理装置の具体的構成を図13に示す。画像処理装置51は、カメラなどの画像入力機器50から画像(アナログ画像信号)を入力し、アナログによる画像信号をデジタルに変換するA/D変換器52と、デジタル信号を格納する画像メモリ53と、画像メモリ53に格納された画像を処理する画像処理プロセッサ54と、必要に応じ処理結果などを表示するためのデジタル信号をアナログ信号に変換するD/A変換器55と、アナログ信号を画像として表示するモニタ56とを備えて構成されている。これらの動作は、CPU57、プログラムを格納するRAM58、通信部59からなる制御装置60とバスで接続されている。ここで、プログラムを車番認識用プログラムにすることで、画像処理装置51を画像処理装置3として動作させることができ、プログラムを車両走行軌跡監視用プログラムにすれば、画像処理装置51を画像処理装置4として用いることができる。この場合、カメラ50はカメラ1またはカメラ2に対応することになる。
【0028】
本実施形態によれば、単一の監視場所で交差点における車両100の走行軌跡として、車両100が交差点で直進、右折または左折のいずれかであることを認識することができる。
【0029】
次に、本発明の他の実施形態を図14に基づいて説明する。本実施形態は、カメラ1で車両100の前部を撮影し、カメラ2で車両100の後部を撮影するようにしたものである。すなわち、前記実施形態のように、カメラ1で車両100の後部を撮影し、後部のナンバープレート上の車両番号を識別するのに比べて、カメラ1で車両100の前部を撮影し、車両100の前部のナンバープレート上の車両番号を認識する方が認識率が高いので、カメラ1で車両100の前部ナンバープレートの車両番号を認識することとしている。これは、特に、大型車両などでは、後部のナンバープレートの損傷、汚れなどが激しいため、車両100の前部から撮影した方が車両ナンバーを認識しやすいためである。
【0030】
カメラ1で車両100の前部を撮影し、カメラ2で車両100の後部を撮影した場合、カメラ1、2は互いに逆向きに配置され、カメラ1の視野とカメラ2の視野は互いにオーバーラップしないため、図15に示すように、カメラ1が車両100を認識し、認識された車両100がカメラ2の視野に移動するまで時間遅れが発生する。すなわち、カメラ1で車両100を認識したときに、カメラ1の取付位置から車両100までの位置(距離)をL2として認識された車両100が、カメラ2の取付位置からカメラ2の視野に十分入るまでの距離L3だけ走行する時間分だけ時間遅れが生じる。そこで、カメラ1で車両100を認識したあと、車両100の画像が順次取り込まれる時間(例えば、33msec)と、車両100が移動する距離(画像上の距離)とから車両100の速度を求め、この速度と距離L2、L3とから車両100がカメラ2の視野内に入るまでの移動時間を求め、この時間を基にカメラ2の撮影による画像を処理することで車両100を追跡することとしている。この場合、カメラ2では、図16に示すように、検知領域42が距離L3に一致する付近として予め設定されている。
【0031】
次に、本実施形態における処理内容を図17のフローチャートにしたがって説明する。まず、カメラ1の撮影による画像を入力し(ステップ20)、入力した画像を基に車両100を検知し(ステップ21)、入力画像にナンバープレートがあるか否かの判定を行い(ステップ22)、ナンバープレートがない場合には再度画像入力処理を実行し、ナンバープレートがあるときには、前部ナンバープレート上の車両番号として文字を認識し(ステップ23)、前部ナンバープレートの位置を計算する(ステップ24)。このあとカメラ1が車両100を順次撮影するタイミング(時間)またはカメラ1の撮影による画像の取り込みタイミング(時間)と車両100の画像上の移動距離とから車両100の速度を計測し(ステップ61)、ナンバープレートの位置と車両100の速度を画像処理装置4に伝送する(ステップ62)。なお、この速度計測を行うに際しては、例えば、特開平8−83393号公報に記載されている方法を採用することも可能である。
【0032】
次に、本実施形態における画像処理装置4の処理内容を図18のフローチャートにしたがって説明する。まず、画像処理装置4は画像処理装置3からのデータを受信し(ステップ26)、車両100の速度Vと、距離L2、L3とから、車両100がカメラ2の視野内、すなわち車両検知領域42内に到達する時間Tを求め、その時間Tが経過するまで待ち(ステップ63)、その後カメラ2の撮影による画像を入力し(ステップ28)、入力した画像を基に車両100を検知し(ステップ29)、すでに登録している画像データがあるときには登録画像データを用いて車両100の追跡処理を実行する(ステップ30、31)。追跡が終了した場合は、追跡車両100の方向を判断し(ステップ33)、この判断結果によるデータを中央処理装置6に送信する(ステップ34)。
【0033】
本実施形態においては、カメラ1の撮影による画像を基に認識された車両100がカメラ2の視野内に入るまで、時間Tだけ待機することで、認識された車両100がカメラ2の視野内に入ってくるので、その時点の画像から車両100を検知することで、カメラ2の撮影による画像を順次処理する過程で、カメラ1で認識された車両100と同一の車両を抽出することができ、このあとカメラ2の画像を処理して検知された車両100を順次追跡することで、車両100の交差点における走行軌跡を認識することができる。
【0034】
なお、車両100が移動する場合、渋滞時にはカメラ1の視野からカメラ2の視野に移動する時間が大きくずれる可能性がある。このような場合、時間Tから検知領域42内にある車両を、走行軌跡を求めるための車両と認識すると、カメラ1で認識された車両とは異なる車両の走行軌跡を求める可能性があるので、車両100の速度Vが所定値以上の場合だけ処理することが望ましい。
【0035】
次に、図19に示すように、カメラ1、2で車両の前部側を撮影し、撮影して得られた画像を処理して車両の車両番号や車両の走行軌跡を監視する方法を採用することもできる。この場合、カメラ1の俯角は通常20〜30°程度である。これは、渋滞時にも対応できるように、車両の重なりを避けるためである。しかし、このような俯角の場合、カメラ1のカメラ高さを5メートル、俯角を25°とすると、カメラ1の視野の中心はカメラ1からたかだか11メートル程度しか離れないことになる。このため、このような設定では、交差点内における車両の挙動を十分に把握することはできない。
【0036】
そこで、カメラ1のレンズとして魚眼レンズなどの広角レンズを採用し、交差点全域を監視できるようにすることで、車両の追跡が可能になる。
【0037】
次に、車番認識用カメラ1と走行軌跡監視用カメラ2の機能を備えた1台のカメラ63を用いたときの実施形態を図20にしたがって説明する。カメラ63は、交差点近傍から車両100の後部側を撮影し、撮影によって得られた画像を画像処理装置に伝送するように構成されており、このカメラ63は、カメラ2と同一の視野8を有するが、カメラ1、2よりも高解像化され、交差点全域を撮影した場合でも、交差点の手前を走行する車両100の後部ナンバープレート上の車両番号を認識することができるとともに、交差点において、車両が直進、左折または右折したときに、いずれの状態をも認識できるようになっている。
【0038】
カメラ63で車両100の後部側を撮影し場合の視野は、図21のようになり、カメラ63の撮影による画像上に車両認識領域64を設定し、この車番認識領域64内の画像を処理することで車両番号を認識することができるとともに、車番認識領域64を車両100の移動に合わせて順次更新することで、車両100の走行軌跡を認識することができる。
【0039】
一方、カメラ63で車両の前部側を撮影した場合の視野は、図22のようになり、カメラ63の撮影による画像上に車番認識領域65を設定し、この車番認識領域65内の画像を順次処理することで、車両番号を認識することができるとともに、この認識結果を基に、車両の走行軌跡として、車両の移動方向(直進、右折、左折)を順次認識することができる。
【0040】
さらに、カメラ63の撮影による画像上に、図23に示すように、車番認識領域64、65を同時に設定し、各車番認識領域64、65内の画像を順次処理することで、道路の上下線のうち各道路上にある車両の車両番号を認識することができるとともに、車両の移動軌跡を同時に認識することができる。いずれにしても、車両番号の認識結果と車両の走行軌跡の認識結果を融合させることで、車両の走行方向を特定することが可能になる。
【0041】
本実施形態によれば、車両の車番認識結果と車両の走行軌跡の認識結果を融合することで、車両の車両番号と走行方向を特定することが可能になる。
【0042】
これにより、従来の手法に対して、装置台数、コストの低減を図ることができるとともに、設置場所の制約を受けるのを少なくすることが可能になる。
【0043】
また、車両番号情報と走行軌跡、さらには画像の記録などを基に交通事故検証などの事故の判断を行わせることで、原因の検証、早期解決が可能になる。
【0044】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、単一の監視場所にカメラを設置するだけで、交差点における車両の走行軌跡を認識することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す車両監視装置のブロック構成図である。
【図2】交差点近傍にカメラを設置したときの斜視図である。
【図3】車番認識用カメラの視野を説明するための図である。
【図4】車番認識用カメラの設置状態を説明するための図である。
【図5】車両走行軌跡監視用カメラの視野を説明するための図である。
【図6】走行軌跡監視用カメラの設置状態を説明するための図である。
【図7】車両認識処理を説明するためのフローチャートである。
【図8】車両の走行軌跡の認識処理を説明するためのフローチャートである。
【図9】交差点における方向判断の処理を説明するためのフローチャートである。
【図10】車両の左折時の処理を説明するための図である。
【図11】車両検知領域を説明するための図である。
【図12】車両の追跡処理を説明するための図である。
【図13】画像処理装置のハードウエア構成を示すブロック構成図である。
【図14】2台のカメラを互いに逆方向に向けて設置したときの実施形態を示す斜視図である。
【図15】2台のカメラを逆方向に設置したときの設置状態を説明するための図である。
【図16】走行軌跡監視用カメラの検知領域を説明するための図である。
【図17】2台のカメラを互いに逆方向に設置したときの処理を説明するためのフローチャートである。
【図18】2台のカメラを逆方向に設置したときの車両の走行軌跡を認識するための処理を説明するためのフローチャートである。
【図19】車番認識用カメラと走行軌跡監視用カメラの視野を前方で重なるように設置したときの設置状態を説明するための斜視図である。
【図20】1台のカメラで車番認識と走行軌跡監視を行うときのカメラの設置状態を説明するための斜視図である。
【図21】1台のカメラで車両の後部を認識するときの車番認識領域を説明するための図である。
【図22】1台のカメラで車両の前部を認識するときの車番認識領域を説明するための図である。
【図23】1台のカメラで車両の後部と前部を認識するときの車番認識領域を説明するための図である。
【符号の説明】
1 車番認識用カメラ
2 走行軌跡監視用カメラ
3、4 画像処理装置
5 ネットワーク
6 中央処理装置
7、8 視野
9、10 画像
100 車両

Claims (10)

  1. 道路上の車両をカメラで順次撮影し、前記カメラの撮影による画像を処理して前記車両の車両番号を認識し、前記車両番号が認識された車両を含む画像を順次処理して前記車両番号が認識された車両の交差点における走行軌跡を認識し、この認識結果にしたがって前記道路上の車両を監視する車両監視方法。
  2. 道路上の車両を車番認識用カメラと走行軌跡監視用カメラで順次撮影し、前記車番認識用カメラの撮影による画像を処理して前記車両の車両番号を認識し、この認識結果を基に前記走行軌跡監視用カメラの撮影による画像を処理して前記車両番号が認識された車両と同一の車両を抽出するとともに、前記抽出された車両を含む画像を順次処理して前記抽出された車両の交差点における走行軌跡を認識し、この認識結果にしたがって前記道路上の車両を監視する車両監視方法。
  3. 車番認識用カメラと走行軌跡監視用カメラの視野の一部をオーバーラップさせた画像として、道路上の車両の後部を前記車番認識用カメラと前記走行軌跡監視用カメラで順次撮影し、前記車番認識用カメラの撮影による画像を処理して前記車両の後部ナンバープレートの車両番号を認識し、この認識結果を基に前記走行軌跡監視用カメラの撮影による画像を処理して前記車両番号が認識された車両と同一の車両を抽出するとともに、前記抽出された車両を含む画像を順次処理して前記抽出された車両の交差点における走行軌跡を認識し、この認識結果にしたがって前記道路上の車両を監視する車両監視方法。
  4. 車番認識用カメラと走行軌跡監視用カメラを互いに逆向きに配置して、道路上の車両の前部を前記車番認識用カメラで順次撮影し、前記道路上の車両の後部を前記走行軌跡監視用カメラで順次撮影し、前記車番認識用カメラの撮影による画像を処理して前記車両の前部ナンバープレートの車両番号を認識し、この認識結果を基に前記走行軌跡監視用カメラの撮影による画像を処理して前記車両番号が認識された車両と同一の車両を抽出するとともに、前記抽出された車両を含む画像を順次処理して前記抽出された車両の交差点における走行軌跡を認識し、この認識結果にしたがって前記道路上の車両を監視する車両監視方法。
  5. 道路上の車両を1台のカメラで順次撮影し、前記カメラの撮影による画像を処理して前記車両の車両番号を認識し、前記車両番号が認識された車両を含む画像を順次処理して前記車両番号が認識された車両の交差点における走行軌跡を認識し、この認識結果にしたがって前記道路上の車両を監視する車両監視方法。
  6. 道路上の車両を被写体として順次撮影して画像を出力する撮像手段と、前記撮像手段の出力による画像を処理して前記車両の車両番号を認識する車番認識手段と、前記撮像手段の出力による画像のうち前記車番認識手段により認識された車両を含む画像を順次処理して前記車両番号が認識された車両の交差点における走行軌跡を認識する走行軌跡認識手段とを備え、前記走行軌跡認識手段の認識結果にしたがって前記道路上の車両を監視してなる車両監視装置。
  7. 道路上の車両を被写体として順次撮影して画像を出力する車番認識用撮像手段と、前記車両を被写体として順次撮影して画像を出力する走行軌跡監視用撮像手段と、前記車番認識用撮像手段の出力による画像を処理して前記車両の車両番号を認識する車番認識手段と、前記車番認識手段の認識結果を基に前記走行軌跡監視用撮像手段の出力による画像を処理して前記車両番号が認識された車両と同一の車両を抽出するとともに、前記抽出された車両を含む画像を順次処理して前記抽出された車両の交差点における走行軌跡を認識する走行軌跡認識手段とを備え、前記走行軌跡認識手段の認識結果にしたがって前記道路上の車両を監視してなる車両監視装置。
  8. 道路上の車両を被写体として前記車両を順次撮影して画像を出力する車番認識用撮像手段と、前記車番認識用撮像手段と視野の一部をオーバーラップさせた画像として、前記車両の後部を順次撮影して画像を出力する走行軌跡監視用撮像手段と、前記車番認識用撮像手段の出力による画像を処理して前記車両の後部ナンバープレートの車両番号を認識する車番認識手段と、前記車番認識手段の認識結果を基に前記走行軌跡監視用撮像手段の出力による画像を処理して前記車両番号が認識された車両と同一の車両を抽出するとともに、前記抽出された車両を含む画像を順次処理して前記抽出された車両の交差点における走行軌跡を認識する走行軌跡認識手段とを備え、前記走行軌跡認識手段の認識結果にしたがって前記道路上の車両を監視してなる車両監視装置。
  9. 道路上の車両を被写体として前記車両の前部を順次撮影して画像を出力する車番認識用撮像手段と、前記車番認識用撮像手段と逆向きに配置されて前記車両の後部を順次撮影して画像を出力する走行軌跡監視用撮像手段と、前記車番認識用撮像手段の出力による画像を処理して前記車両の前部ナンバープレートの車両番号を認識する車番認識手段と、前記車番認識手段の認識結果を基に前記走行軌跡監視用撮像手段の出力による画像を処理して前記車両番号が認識された車両と同一の車両を抽出するとともに、前記抽出された車両を含む画像を順次処理して前記抽出された車両の交差点における走行軌跡を認識する走行軌跡認識手段とを備え、前記走行軌跡認識手段の認識結果にしたがって前記道路上の車両を監視してなる車両監視装置。
  10. 請求項6、7、8または9のうちいずれか1項に記載の車両監視装置において、前記走行軌跡認識手段は、前記抽出された車両の交差点における走行軌跡として、前記抽出された車両が前記交差点で右折、左折または直進のいずれかであることを認識してなることを特徴とする車両監視装置。
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