JP2004258088A - オートフォーカスシステム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】オートフォーカス時において、カメラ本体10のCPU50は、ピント検出用撮像素子26A、26Bにより得られた映像信号から焦点評価値を取得する。そして、その焦点評価値をピント情報としてレンズ装置12のCPU30に送信する。レンズ装置12のCPU30は、ピント情報に基づいてフォーカスレンズFLを制御し、フォーカスレンズFLを合焦位置に設定する。
【選択図】 図3
Description
【発明の属する技術分野】
本発明はオートフォーカスシステムに係り、特にレンズ交換可能なカメラにおけるオートフォーカスシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
放送用テレビカメラでは、コントラスト方式のオートフォーカス(AF)が採用されている。コントラスト方式のAFは、カメラで得られた映像信号から高域周波数成分の信号が抽出され、その抽出された信号に基づいてコントラストの高低を評価する焦点評価値が求められる。そして、その焦点評価値がピーク(極大)となるように山登り方式と呼ばれる方法によりフォーカスが制御される。
【0003】
また、民生用のオートフォーカスで一般的に用いられているワブリングを行うと、その焦点変動が画面上で認識されるため、特に放送用では好ましくない。尚、ワブリングは、フォーカスを微小に変動させて焦点評価値の変動の様子を検出し、前ピン、後ピン、又は、合焦のいずれのピント状態にあるかを探るピント検出の動作をいう。そのため、本来の映像用として撮像される被写体光からピント検出用の被写体光を分岐し、そのピント検出用の被写体光を用いてピント検出を行うことで本来の映像用の被写体光には影響を与えずにピント検出を行えるようにしたものが提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。
【0004】
また、レンズ交換可能なカメラでは、AFによるフォーカスの駆動制御は、レンズ側ではなくカメラ側で行われるのが一般的である(例えば、特許文献3参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平8−50227号公報
【0006】
【特許文献2】
特開2002−296493号公報
【0007】
【特許文献3】
特開昭59−149328号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、焦点評価値のようなピント状態を認識するためのピント情報を取得する手段は、カメラ側に設けた方がレンズ側に設けるよりも、カメラの映像信号処理が流用できる部分も多くなり、システムの小型化・省電力化に有利である。
【0009】
しかしながら、ピント情報に基づいてどのようにフォーカスを制御するかはレンズの光学仕様等によって異なる。また、交換可能なレンズの情報を全てカメラ側に持つことは困難であり、新しいレンズには当然対応不可能となる。従って、ピント情報に基づいてフォーカスをどのように駆動するかまでカメラ側で判断し、カメラ側からレンズ側に指令することは望ましくない。また、AFのために必要なピント情報もレンズの光学仕様や、焦点距離、絞り値等の撮影条件、また、運用状態等によって異なる。従って、ピント情報も交換可能なレンズの光学仕様等を考慮して適切な条件で求める必要がある。
【0010】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、レンズの光学仕様、撮影条件等に応じて適切な条件でフォーカスを制御することがオートフォーカスシステムを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、レンズ交換可能なカメラ本体と、該カメラ本体に着脱可能に装着されるレンズ装置であって、被写体光を結像する光学系と、該光学系のフォーカスを電動により制御するフォーカス制御手段とを備えたレンズ装置とからなるオートフォーカスシステムにおいて、前記カメラ本体は、撮像手段により撮像して得られた映像信号に基づいてピント情報を取得するピント情報取得手段と、該ピント情報取得手段により取得したピント情報を前記フォーカス制御手段に送信する送信手段とを備え、前記フォーカス制御手段は、前記送信手段により送信されたピント情報を受信する受信手段と、該受信手段により受信したピント情報に基づいて前記光学系のフォーカスを制御し、ピント合わせを自動で行うオートフォーカス制御手段とを備えたことを特徴としている。
【0012】
本発明によれば、カメラ本体からオートフォーカスに必要なピント情報をレンズ装置側(フォーカス制御手段)に送信し、レンズ装置側においてそのピント情報に基づくオートフォーカスの制御を行うようにしたため、レンズ装置の光学仕様等に適切な条件でフォーカスを制御することができるようになる。
【0013】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記カメラ本体において、映像用撮像素子に入射する光をピント検出用の光に分割し、該ピント検出用の光を光路長差を設けて配置した複数の撮像面で撮像し、各撮像面により撮像して得られた映像信号に基づいて前記ピント情報を取得することを特徴としている。
【0014】
また、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記ピント情報は、前記複数の撮像面によりそれぞれ撮像して得られた映像信号から必要な周波数成分の信号を抽出し、該抽出した信号に基づいて生成した焦点評価値であることを特徴としている。
【0015】
また、請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、前記フォーカス制御手段は、前記レンズ装置固有のピント情報に必要な前記周波数成分をカメラ本体に要求することを特徴としている。即ち、焦点評価値を生成するために映像信号から抽出する信号の周波数成分をレンズ装置側から指定し、レンズ装置の光学仕様等に応じて適切な条件のピント情報を得るようにする。
【0016】
また、請求項5に記載の発明は、請求項1乃至請求項4のうちいずれか1に記載の発明において、前記フォーカス制御手段は、レンズ付属装置のフォーカス範囲設定手段によりピントを合わせる範囲として設定された画面上におけるフォーカス範囲をカメラ本体に送信することを特徴としている。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に従って本発明に係るオートフォーカスシステムの好ましい実施の形態について詳説する。
【0018】
図1に示すテレビカメラは、レンズ交換可能なカメラ本体10と、カメラ本体10に装着されるレンズ装置12とから構成される。尚、レンズ装置12には、固定及び可動の各種レンズ群やアイリス等の光学部品から構成される撮影レンズ14(光学系)と、撮影レンズ14の可動のレンズ(群)やアイリスを電動で制御するための図示しない制御装置(制御系)が含まれる。
【0019】
カメラ本体10内には、詳細な構成を省略する色分解光学系20が配置されており、撮影レンズ14を通過した被写体光がこの色分解光学系20により赤色(R)、緑色(G)、青色(B)のそれぞれの波長帯域の光に分解される。色分解光学系20により各色に分解された光は、それぞれ各色に対応した映像用の撮像素子(2次元CCD)の撮像面に入射し、各映像用撮像素子により光電変換される。そして、図示しない信号処理回路により放送用の映像信号が生成される。尚、映像用撮像素子はR、G、B用の3つの撮像素子で構成されるが、これらは被写体光の光路長にして等距離の位置にあり、同図では1つの映像用撮像素子Pで示す。
【0020】
また、色分解光学系20には、これに入射した被写体光からピント検出用の被写体光を分岐する手段(図示せず)が設けられており、例えば、R、G、Bの各色に分解される前の被写体光がピント検出用の被写体光として映像用の被写体光から分岐される。そのピント検出用の被写体光は、例えば、2つのプリズム22A、22Bにより構成されたハーフミラー面24に入射し、反射光と透過光に等分割される。そして、反射光はピント検出用の撮像素子26Aの撮像面に入射し、透過光はピント検出用の撮像素子26Bの撮像面に入射する。各ピント検出用撮像素子26A、26Bに入射した被写体光はそれぞれ光電変換されて各撮像素子26A、26Bから映像信号として出力される。尚、ピント検出用撮像素子26A、26Bはいずれも白黒画像を撮影するものでこれらの撮像素子26A、26Bによって生成される映像信号は輝度信号であるものとする。
【0021】
ここで、図2は、映像用撮像素子Pと、一対のピント検出用撮像素子26A、26Bのそれぞれを同一光軸上に表したものである。同図に示すように、一方のピント検出用撮像素子26Aの撮像面に入射する被写体光の光路長は、他方のピント検出用撮像素子26Bの撮像面に入射する被写体光の光路長よりも短く、映像用撮像素子Pの撮像面に入射する被写体光の光路長は、その中間の長さとなるように設定されている。すなわち、一対のピント検出用撮像素子26A、26Bの撮像面は、それぞれ映像用撮像素子Pの撮像面に対して前後等距離の位置に配置されている。従って、一対のピント検出用撮像素子26A、26Bにより、撮影レンズ14に入射した被写体光が映像用撮像素子Pの撮像面に対して前後等距離の位置で撮像されるようになっている。
【0022】
図3は、上記カメラ本体10及びレンズ装置12において主にオートフォーカスに関係するシステムの構成を示したブロック図である。レンズ装置12において上記撮影レンズ14には、可動のレンズ群として、ピント合わせのために光軸方向に駆動されるフォーカスレンズ(群)FLや、像倍率(焦点距離)を変更するために光軸方向に駆動されるズームレンズ(群)ZL等が配置されている。また、絞り値を変更するために開閉駆動されるアイリスIが配置されている。これらのフォーカスレンズFL、ズームレンズZL、アイリスIは、それぞれフォーカス用モータFM、ズーム用モータZM、アイリス用モータIMに連結されており、各モータFM、ZM、IMによって駆動されるようになっている。
【0023】
各モータFM、ZM、IMは、それぞれフォーカス用アンプFA、ズーム用アンプZA、アイリス用アンプIAに接続されており、レンズ装置12に搭載されたCPU30からD/A変換器32を介して各アンプFA、ZA、IAに駆動信号が与えられると、その駆動信号に応じた電圧が各モータFM、ZM、IMに印加され、印加電圧に応じた速度で各モータFM、ZM、IMが駆動されるようになっている。
【0024】
従って、CPU30は、各アンプFA、ZA、IAに出力する駆動信号の電圧値によりフォーカスレンズFL、ズームレンズZL、アイリスIを所望の動作速度で制御することができるようになっている。また、フォーカスレンズFL、ズームレンズZL、アイリスIの現在位置を示す位置情報がそれぞれポテンショメータFP、ZP、IPからA/D変換器34を介してCPU30に与えられるようになっており、CPU30は、それらの現在位置を参照しながら動作速度を制御することにより、フォーカスレンズFL、ズームレンズZL、アイリスIの位置も制御することができるようになっている。
【0025】
一方、レンズ装置12には、レンズアクセサリー(付属装置)としてフォーカスをマニュアル操作するためのフォーカスデマンド36やズームをマニュアル操作するためのズームデマンド38などのレンズコントローラを接続できるようになっている。同図に示すフォーカスデマンド38はデジタル式のレンズコントローラであり、そのフォーカスデマンド38をレンズ装置12に接続すると、フォーカスデマンド38とレンズ装置12のCPU30との間がSCI(シリアルコミュニケーションインターフェース)40、42により通信接続され、シリアル通信により各種信号がやり取りされるようになっている。これにより、例えば、フォーカスデマンド36からCPU30に対して、所定のフォーカス操作部材(例えばフォーカスリング)のマニュアル操作に基づいてフォーカスの目標位置を示す指令信号が与えられる。マニュアルフォーカスモード時においてCPU30は、その指令信号に基づいてフォーカスレンズFLの位置を制御し、フォーカスをその指令信号により与えられた目標位置に設定する。
【0026】
同図に示すズームデマンド38はアナログ式のレンズコントローラであり、そのズームデマンド38をレンズ装置12に接続すると、例えば、ズーム操作部材のマニュアル操作に基づいてズームの目標速度を示す指令信号がA/D変換器34を介してCPU30に与えられる。CPU30は、その指令信号に基づいてズームレンズZLの動作速度を制御し、ズームをその指令信号により与えられた目標速度で移動させる。また、レンズ装置12には、マニュアルフォーカスモードとオートフォーカスモードとを切り替えるAFスイッチS1が設けられている。CPU30は、このAFスイッチS1がオフの場合には、マニュアルフォーカスの処理を実行し、AFスイッチS1がオンされた場合には、オートフォーカスの処理を実行する。マニュアルフォーカスの処理では上述のようにフォーカスデマンド36からの指令信号に基づいてフォーカスレンズFLを制御する。一方、オートフォーカスの処理では、カメラ本体10のCPU50との間でSCI44、46によりシリアル通信を行い、詳細を後述するようにカメラ本体10からピント情報を取得する。そして、そのピント情報に基づいてフォーカスレンズFLを制御し、自動ピント調整を行う。尚、レンズ装置12のCPU30とカメラ本体10のCPU50との具体的な信号のやり取りについては後述する。
【0027】
カメラ本体10には、ピント情報として上述の各ピント検出用撮像素子26A、26Bで撮像された画像のコントラストの高低を示す焦点評価値を生成する処理回路52A〜58A、52B〜58Bが搭載されている。尚、これらの処理回路は、ピント検出用撮像素子26A、26Bのいずれに対しても同様に構成されるためピント検出用撮像素子26Aに対して構成された処理回路52A〜58Aについて説明する。
【0028】
同図に示すようにピント検出用撮像素子26Aから出力された映像信号は、まず、A/D変換器52Aによってデジタル信号に変換される。続いてデジタルフィルター54Aによって映像信号から所定周波数成分の信号のみが抽出され、その抽出された所定周波数成分の信号から撮影範囲内(画面上)に設定される所定のフォーカス範囲内の信号のみがゲート回路56Aにより抽出される。
【0029】
尚、デジタルフィルター54Aは、CPU50によって設定されるパラメータ(フィルターパラメータ)によりその周波数特性が変更される。原則として画像のコントラストを検出することができる周波数成分を抽出する特性に設定されるが、所定周波数以上の高域周波数成分を遮断する際の上側遮断周波数や所定周波数以下の低域周波数成分を遮断する際の下側遮断周波数が、レンズ装置12の光学仕様や、焦点距離(ズーム位置)、絞り値などの撮影条件、運用状態などに応じて適切な値に設定される。また、そのフィルターパラメータは、レンズ装置12の光学仕様や、焦点距離(ズーム位置)、絞り値などの撮影条件、運用状態などを考慮して必要な周波数成分が抽出できるようにレンズ装置12のCPU30が決定し、カメラ本体10のCPU50に送信する。また、ゲート回路56Aにより信号が抽出されるフォーカス範囲は、CPU50の処理により変更できるようになっており、例えば、フォーカスデマンド36等のレンズアクセサリーにそのフォーカス範囲(位置、サイズ、形状等)を指定する手段がある場合にはその手段によって指定されたフォーカス範囲の情報がレンズ装置12のCPU30を介してカメラ本体10のCPU50に送信され、CPU50はその情報に従ってフォーカス範囲を設定する。
【0030】
ゲート回路56Aにより抽出された信号は、続いて加算回路58Aに入力され、加算回路58Aによって1画像分(インターレース方式の映像信号において1フィールド分)ごとに積算される。加算回路58Aの積算によって得られた信号は、フォーカス範囲内の被写体に対する合焦の程度(コントラストの高低)を示す値であり、加算回路58Aで得られた値は焦点評価値としてCPU50に逐次読み取られる。尚、このようにしてピント検出用撮像素子26Aからの映像信号により得られる焦点評価値をチャンネル(ch)Aの焦点評価値といい、同様にピント検出用撮像素子26Bからの映像信号により得られる焦点評価値をchBの焦点評価値という。
【0031】
カメラ本体10のCPU50は、このようにして得られたchAとchBの焦点評価値をピント情報としてレンズ装置12のCPU30に送信する。
【0032】
次に、レンズ装置12のCPU30におけるAFの処理について概要を説明する。上記のようにカメラ本体10のCPU50から取得されるchAとchBの焦点評価値に基づいて映像用撮像素子Pの撮像面に対する撮影レンズ14の現在のピント状態を検出することができる。
【0033】
図4は、横軸に撮影レンズのフォーカスレンズFLの位置(フォーカス位置)、縦軸に焦点評価値をとり、ある被写体を撮影した際のフォーカス位置に対する焦点評価値の様子を示した図である。図中点線で示す曲線Cは、映像用撮像素子(又は映像用撮像素子と共役の位置に配置された撮像素子)からの映像信号により焦点評価値を求めたと仮定した場合にその焦点評価値をフォーカス位置に対して示したものであり、図中実線で示す曲線A、Bは、それぞれピント検出用撮像素子26A、26Bから得られるchAとchBの焦点評価値をフォーカス位置に対して示したものである。同図において、曲線Cの焦点評価値が最大(極大)となる位置F3が合焦位置である。
【0034】
撮影レンズ14のフォーカス位置が同図のF1に設定された場合、chAの焦点評価値VA1は、曲線Aの位置F1に対応する値となり、chBの焦点評価値VB1は、曲線Bの位置F1に対応する値となる。そして、この場合、chAの焦点評価値VA1の方が、chBの焦点評価値VB1よりも大きくなり、このことから、フォーカス位置が合焦位置(F3)よりも至近側に設定された状態、すなわち、前ピンの状態であることが分かる。
【0035】
一方、撮影レンズ14のフォーカス位置が同図のF2に設定された場合、chAの焦点評価値VA2は、曲線Aの位置F2に対応する値となり、chBの焦点評価値VB2は、曲線Bの位置F2に対応する値となる。そして、この場合、chAの焦点評価値VA2の方が、chBの焦点評価値VB2よりも小さくなり、このことから、フォーカス位置が合焦位置(F3)よりも無限遠側に設定された状態、すなわち、後ピンの状態であることが分かる。
【0036】
これに対して、撮影レンズ14のフォーカス位置がF3、すなわち合焦位置に設定された場合、chAの焦点評価値VA3は、曲線Aの位置F3に対応する値となり、chBの焦点評価値VB3は、曲線Bの位置F3に対応する値となる。このとき、chAの焦点評価値VA3とchBの焦点評価値VB3は等しくなり、このことから、フォーカス位置が合焦位置(F3)に設定された状態であることが分かる。
【0037】
このように、chAとchBの焦点評価値により、撮影レンズ14の現在のピント状態が前ピン、後ピン、合焦のいずれの状態であるかを検出することができる。
【0038】
そこで、レンズ装置12のCPU30は、カメラ本体10のCPU50から取得したchAとchBの焦点評価値に基づいてフォーカスレンズ16の位置を制御し、フォーカスレンズ16を合焦位置に移動させる。即ち、chAとchBの焦点評価値が、前ピンであると判断される状態の場合には、フォーカスレンズ16を無限遠方向に移動させ、後ピンであると判断される状態の場合には、フォーカスレンズ16を至近方向に移動させ、合焦であると判断される状態となった場合には、フォーカスレンズ16をその位置で停止させることによって、フォーカスレンズ16を合焦位置に設定する。尚、図4の曲線Aや曲線Bの形状は、レンズの光学仕様、撮影条件等によって異なるものとなり、場合によっては曲線Aと曲線Bの山が交差しない等の不具合が生じ得る。一方、これらの曲線の形状は、図3のデジタルフィルター54A、54Bの特性によって変化させることが可能であり、上述のような不具合がないようにレンズの光学仕様、撮影条件等を考慮してデジタルフィルター54A、54Bのパラメータを適切な値に設定することが重要である。本実施の形態では、レンズ装置12側が自己の光学仕様、撮影条件等を考慮してパラメータを適切な値に決定するため上述のような不具合が低減される。
【0039】
次に、レンズ装置12のCPU30とカメラ本体10のCPU50との間での信号のやり取りについて図5乃至図7のフローチャートを用いて説明する。まず、カメラ本体10のCPU50の処理について説明すると、図5に示すようにCPU50は、まず所要の初期設定を行った後(ステップS10)、レンズ装置12にスイッチ情報を要求する(ステップS12)。尚、スイッチ情報としては上記AFスイッチS1のオン/オフ状態を示す情報がある。次にスイッチ情報をレンズ装置12から受信したか否かを判断する(ステップS14)。NOと判定している間はステップS14の判定を繰り返す。一方、YESと判定した場合には、次にそのスイッチ情報により得たAFスイッチS1の状態がオンか否かを判定する(ステップS16)。NOと判定した場合にはステップS12に戻る。一方、YESと判定した場合には、レンズ装置12にフィルターパラメータを要求する(ステップS18)。ここで、フィルターパラメータは、図3のデジタルフィルター54A、54Bのパラメータを示し、デジタルフィルター54A、54Bの特性を設定するものである。次にCPU50は、レンズ装置12からフィルターパラメータを受信したか否かを判定する(ステップS20)。NOと判定している間はステップS20を繰り返す。一方、YESと判定した場合には、その受信したフィルターパラメータを設定し(ステップS22)、chAとchBの焦点評価値を読み込む(ステップS24)。そして、レンズ装置12に読み込んだchAとchBの焦点評価値を送信する(ステップS26)。以上の処理が終了するとステップS12に戻る。
【0040】
次に、レンズ装置12のCPU30の処理について説明すると、図6に示すようにCPU30は、まず所要の初期設定を行った後(ステップS30)、AF以外の処理を実行する(ステップS32)。次に、スイッチ情報を読み込む(ステップS24)。尚、スイッチ情報としてAFスイッチS1の状態を読み込む。続いてAFスイッチS1がオンか否かを判定する(ステップS26)。NOと判定した場合には、ステップS32に戻る。一方、YESと判定した場合には上述したAFの処理を実行し(ステップS38)、ステップS32に戻る。ここで、CPU30は、カメラ本体10から信号の受信要求を受けると図7の割り込み処理を行う。まず、カメラ本体10から図5のステップS12に対応したスイッチ情報要求を受信したか否かを判定する(ステップS40)。YESと判定した場合にはカメラ本体10にスイッチ情報(例えばAFスイッチS1の状態)を送信する(ステップS42)。
【0041】
一方、ステップS40でNOと判定した場合には、図5のステップS18に対応したフィルターパラメータの要求を受信したか否かを判定する(ステップS44)。YESと判定した場合には、フィルターパラメータを算出し(ステップS46)、カメラ本体10にそのフィルターパラメータを送信する(ステップS48)。尚、CPU30は、レンズ装置12の光学仕様や、焦点距離(ズーム位置)、絞り値などの撮影条件、運用状態などを考慮し、オートフォーカスに最適となるフィルターパラメータを算出し、カメラ本体10に送信する。
【0042】
ステップS44でNOと判定した場合には、図5のステップS26に対応して焦点評価値を受信したか否かを判定する(ステップS50)。YESと判定した場合にはその焦点評価値を記憶し(ステップS52)、図6のステップS38におけるAFの処理で使用する。
【0043】
尚、上記図5乃至図7のフローチャートでは示されていないが、画面上におけるオートフォーカスの対象範囲を示すフォーカス範囲をフォーカスデマンド36等のレンズアクセサリーで指定できるようにする場合には、例えば、その情報を要求する信号をカメラ本体10のCPU50からレンズ装置12のCPU30に送信し、レンズ装置12のCPU30が、その要求に応じてレンズアクセサリーで指定されたフォーカス範囲をカメラ本体10のCPU50に送信する。そして、カメラ本体10のCPU50はレンズ装置12のCPU30から受信したフォーカス範囲を図3のゲート回路56A、56Bにおける信号抽出範囲として設定するという方法が適用できる。
【0044】
また、上記実施の形態では、カメラ本体10において、光路長の異なる位置に配置された2つの撮像面で被写体光を撮像して得られたchAとchBの焦点評価値をピント情報としてレンズ装置12に送信するようにしたがピント情報はこれに限らない。例えば、ピント検出用の撮像素子を設けることなく、映像用撮像素子により得られた映像信号から焦点評価値を生成し、その焦点評価値をピント情報としてレンズ装置12に送信すると共に、レンズ装置12においていわゆる山登り方式によりフォーカスレンズFLを合焦位置に設定する場合であってもよい。即ち、本発明は、従来のようにカメラ本体10側がピント情報に基づいてフォーカスをどのように駆動するかを判断し、フォーカスの駆動信号をレンズ装置12に送信するのではなく、カメラ本体10側では単にピント状態を判断するためのピント情報を生成してそのピント情報をレンズ装置12に送信し、そのピント情報に基づいてフォーカスをどのように駆動するかをレンズ装置12側で判断し、実行するという点に特徴がある。
【0045】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に係るピント状態検出装置によれば、カメラ本体からオートフォーカスに必要なピント情報をレンズ装置に送信し、レンズ装置側においてそのピント情報に基づくオートフォーカスの制御を行うようにしたため、レンズ装置の光学仕様等に適切な条件でフォーカスを制御することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、テレビカメラのカメラ本体内の光学系の構成を示した図である。
【図2】図2は、映像用撮像素子と一対のピント検出用撮像素子のそれぞれを同一光軸上に表した図である。
【図3】図3は、カメラ本体及びレンズ装置において主にオートフォーカスに関係するシステムの構成を示したブロック図である。
【図4】図4は、ピント状態の検出原理の説明に用いた説明図である。
【図5】図5は、カメラ本体のCPUの処理手順を示したフローチャートである。
【図6】図6は、レンズ装置のCPUの処理手順を示したフローチャートである。
【図7】図7は、レンズ装置のCPUの処理手順を示したフローチャートである。
【符号の説明】
10…カメラ本体、12…レンズ装置、14…撮影レンズ、20…色分解光学系、P…映像用撮像素子、26A、26B…ピント検出用撮像素子、FL…フォーカスレンズ(群)、FM…フォーカス用モータ、30…CPU、S1…AFスイッチ、52A、52B…A/D変換器、54A、54B…デジタルフィルター、56A、56B…ゲート回路、58A、58B…加算回路
Claims (5)
- レンズ交換可能なカメラ本体と、該カメラ本体に着脱可能に装着されるレンズ装置であって、被写体光を結像する光学系と、該光学系のフォーカスを電動により制御するフォーカス制御手段とを備えたレンズ装置とからなるオートフォーカスシステムにおいて、
前記カメラ本体は、撮像手段により撮像して得られた映像信号に基づいてピント情報を取得するピント情報取得手段と、該ピント情報取得手段により取得したピント情報を前記フォーカス制御手段に送信する送信手段とを備え、
前記フォーカス制御手段は、前記送信手段により送信されたピント情報を受信する受信手段と、該受信手段により受信したピント情報に基づいて前記光学系のフォーカスを制御し、ピント合わせを自動で行うオートフォーカス制御手段とを備えたことを特徴とするオートフォーカスシステム。 - 前記カメラ本体において、映像用撮像素子に入射する光をピント検出用の光に分割し、該ピント検出用の光を光路長差を設けて配置した複数の撮像面で撮像し、各撮像面により撮像して得られた映像信号に基づいて前記ピント情報を取得することを特徴とする請求項1のオートフォーカスシステム。
- 前記ピント情報は、前記複数の撮像面によりそれぞれ撮像して得られた映像信号から必要な周波数成分の信号を抽出し、該抽出した信号に基づいて生成した焦点評価値であることを特徴とする請求項2のオートフォーカスシステム。
- 前記フォーカス制御手段は、前記レンズ装置固有のピント情報に必要な前記周波数成分をカメラ本体に要求することを特徴とする請求項3のオートフォーカスシステム。
- 前記フォーカス制御手段は、レンズ付属装置のフォーカス範囲指定手段によりピントを合わせる範囲として指定された画面上におけるフォーカス範囲をカメラ本体に送信することを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれか1に記載のオートフォーカスシステム。
Priority Applications (4)
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-
2003
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