JP2004258023A - スクリーニング方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 細胞保護剤などとして有用な、熱ショック蛋白質90作用を調節する能力を有する化合物またはその塩のスクリーニングなどの提供。
【解決手段】 (A)(i)試験化合物を細胞に接触させた場合と(ii)サイトカイン存在下、試験化合物を細胞に接触させた場合における、熱ショック蛋白質の発現量をそれぞれ測定し比較する、または(B)熱ショック蛋白質90および熱ショック蛋白質90に結合する能力を有する化合物を用いる、熱ショック蛋白質90作用を調節する能力を有する化合物またはその塩のスクリーニング方法、該熱ショック蛋白質90作用を調節する能力を有する化合物は、例えば、骨・関節疾患、心疾患、神経変性疾患、脳血管疾患、癌または炎症性疾患の予防・治療剤として有用である。
【選択図】 なし
【解決手段】 (A)(i)試験化合物を細胞に接触させた場合と(ii)サイトカイン存在下、試験化合物を細胞に接触させた場合における、熱ショック蛋白質の発現量をそれぞれ測定し比較する、または(B)熱ショック蛋白質90および熱ショック蛋白質90に結合する能力を有する化合物を用いる、熱ショック蛋白質90作用を調節する能力を有する化合物またはその塩のスクリーニング方法、該熱ショック蛋白質90作用を調節する能力を有する化合物は、例えば、骨・関節疾患、心疾患、神経変性疾患、脳血管疾患、癌または炎症性疾患の予防・治療剤として有用である。
【選択図】 なし
Description
本発明は、細胞保護剤、骨・関節疾患、心疾患、神経変性疾患、脳血管疾患、癌または炎症性疾患の予防・治療剤などとして有用な、熱ショック蛋白質90作用を調節する能力を有する化合物またはその塩のスクリーニング方法、熱ショック蛋白質90作用を調節する能力を有する化合物またはその塩の用途などに関する。
細胞が熱ショックのようなストレスを受けると、熱ショック蛋白質(Hsp)と呼ばれる一群の蛋白質が誘導される。Hspは熱ショックストレスで変性した細胞内の蛋白質を、正常な状態に戻す役割を果たしており、細菌から高等生物に至るまで種を超えて保存されていることから、生物が誕生してすぐに備わった細胞防御機構と考えられている(蛋白質・核酸・酵素 第44巻、2434頁、1999年)。
近年、Hspは熱ショックストレスだけでなく、虚血、炎症、ウイルス感染などの病的要因などのストレスによっても誘導されることが明らかにされた(Cardiolvascular Research 第47巻、49頁、2000年)。このことから遺伝子導入でHspを増加させたり、低分子化合物でHspを誘導することにより各種疾患を予防・治療することが考えられるようになり、 前者の例としては、動物レベルでのHsp70の高発現による心疾患または中枢疾患治療の例が挙げられる(Circulation 第103巻、877頁、2001年;Science 第295巻、865頁、2002年)。後者については、Hspを誘導する低分子化合物が精力的に探索されているものの、Hsp誘導活性を有する多くの化合物が細胞毒性を示し、臨床応用できる化合物は得られていない。
しかしながら最近、Hspの誘導には、Hspの一つである熱ショック蛋白質90(Hsp90)とHSF1の複合体からHSF1を遊離することが重要であることが明らかにされ、新しいHsp誘導薬探索の可能性が示された(分子シャペロンによる細胞機能制御、132頁、2001年)。
実際、Hsp90に作用し、Hsp90に結合している蛋白質を解離させる性質を持つゲルダナマイシン(Cell 94巻、471頁、1998年)は、細胞系においてHsp70など主要なHspを誘導することが報告されており(非特許文献1 The Journal of Biological Chemistry 第276巻、45160頁、2001年;Journal of Neuroscience Research 第67巻、461頁、2002年)、ゲルダナマイシンを含む低分子のHsp90作用薬が注目を集めている。また、Hsp90ファミリーのN末端側のポケットに結合する低分子として、プリン誘導体が報告されている(特許文献1 WO 02/36075号公報)。
一方、関節疾患治療剤などの医薬として有用な、新規縮合イミダゾリジン誘導体が、WO 02/92606号公報(特許文献2)に報告されている。
The Journal of Biological Chemistry 第276巻、45160頁、2001年 WO 02/36075号公報
WO 02/92606号公報
近年、Hspは熱ショックストレスだけでなく、虚血、炎症、ウイルス感染などの病的要因などのストレスによっても誘導されることが明らかにされた(Cardiolvascular Research 第47巻、49頁、2000年)。このことから遺伝子導入でHspを増加させたり、低分子化合物でHspを誘導することにより各種疾患を予防・治療することが考えられるようになり、 前者の例としては、動物レベルでのHsp70の高発現による心疾患または中枢疾患治療の例が挙げられる(Circulation 第103巻、877頁、2001年;Science 第295巻、865頁、2002年)。後者については、Hspを誘導する低分子化合物が精力的に探索されているものの、Hsp誘導活性を有する多くの化合物が細胞毒性を示し、臨床応用できる化合物は得られていない。
しかしながら最近、Hspの誘導には、Hspの一つである熱ショック蛋白質90(Hsp90)とHSF1の複合体からHSF1を遊離することが重要であることが明らかにされ、新しいHsp誘導薬探索の可能性が示された(分子シャペロンによる細胞機能制御、132頁、2001年)。
実際、Hsp90に作用し、Hsp90に結合している蛋白質を解離させる性質を持つゲルダナマイシン(Cell 94巻、471頁、1998年)は、細胞系においてHsp70など主要なHspを誘導することが報告されており(非特許文献1 The Journal of Biological Chemistry 第276巻、45160頁、2001年;Journal of Neuroscience Research 第67巻、461頁、2002年)、ゲルダナマイシンを含む低分子のHsp90作用薬が注目を集めている。また、Hsp90ファミリーのN末端側のポケットに結合する低分子として、プリン誘導体が報告されている(特許文献1 WO 02/36075号公報)。
一方、関節疾患治療剤などの医薬として有用な、新規縮合イミダゾリジン誘導体が、WO 02/92606号公報(特許文献2)に報告されている。
The Journal of Biological Chemistry 第276巻、45160頁、2001年
上記のように、Hspの増加または誘導により、各種疾患を治療できる可能性が示されてきているが、遺伝子導入に関しては、導入の技術的な問題や導入遺伝子の発現期間などの問題で、未だ臨床応用されたものはない。また、Hsp90に作用する低分子化合物については、毒性や安定性など多くの点で問題があり、未だ満足する化合物は得られていない(Cancer Chemotherapy and Pharmacology 第42巻、273頁、1998年)。
以上のような状況に鑑み、本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、毒性の低い縮合イミダゾリジン誘導体がHsp90に結合すること、サイトカインの存在下、ゲルダナマイシンなどのHsp90に結合する物質を細胞に接触させると、該細胞のHspが強く誘導されること、Hsp90に結合する物質がAP-1依存性転写の抑制作用およびHer2分解促進作用を有すること等を見出し、これらの知見に基づいてさらに検討を重ね、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、
(1)(i)試験化合物を細胞に接触させた場合と(ii)サイトカイン存在下、試験化合物を細胞に接触させた場合における、熱ショック蛋白質の発現量をそれぞれ測定し、比較することを特徴とする、熱ショック蛋白質90作用を調節する能力を有する化合物またはその塩のスクリーニング方法、
(2) サイトカインが、IL−1である上記(1)記載のスクリーニング方法、
(2a) 細胞が、サイトカインレセプターを有する細胞である上記(1)記載のスクリーニング方法、
(2b) 細胞が、熱ショック蛋白質発現能力を有する細胞である上記(1)記載のスクリーニング方法、
(2c) 細胞が、動物細胞である上記(1)記載のスクリーニング方法、
(3) 細胞が、軟骨細胞である上記(1)記載のスクリーニング方法、
(4) 熱ショック蛋白質の発現量が、熱ショック蛋白質70の発現量である上記(1)記載のスクリーニング方法、
(5) (a)試験化合物の存在下細胞を培養した場合と、(b)サイトカインおよび試験化合物の存在下細胞を培養した場合の、該細胞内の熱ショック蛋白質の蛋白質量または該蛋白質をコードするmRNA量をそれぞれ測定し、比較する上記(1)記載のスクリーニング方法、
(6) 熱ショック蛋白質90作用を調節する能力を有する化合物が、熱ショック蛋白質90に結合する能力を有する化合物である上記(1)記載のスクリーニング方法、
(7) 熱ショック蛋白質90作用を調節する能力を有する化合物が、熱ショック蛋白質誘導に基づく細胞保護作用、AP−1依存性転写抑制作用および(または)熱ショック蛋白質90とHer2の乖離に基づくHer2分解促進作用を有する化合物である上記(1)記載のスクリーニング方法、
(7a) 熱ショック蛋白質90作用を調節する能力を有する化合物が、ゲルダナマイシン、アンザマイシンではない化合物である上記(1)記載のスクリーニング方法、
(7b) 熱ショック蛋白質90作用を調節する能力を有する化合物が、抗生物質ではない化合物である上記(1)記載のスクリーニング方法、
(8) 熱ショック蛋白質90および熱ショック蛋白質90に結合する能力を有する化合物を用いることを特徴とする、熱ショック蛋白質90作用を調節する能力を有する化合物またはその塩のスクリーニング方法、
(9) 熱ショック蛋白質90に結合する能力を有する化合物が、標識された化合物である上記(8)記載のスクリーニング方法、
(10) 熱ショック蛋白質90に結合する能力を有する化合物が、縮合イミダゾリジン誘導体である上記(8)記載のスクリーニング方法、
(10a) 縮合イミダゾリジン誘導体が、式
〔式中、R1は、−(S)n−R2または−NR3R4を、nは0〜2の整数を、R2は水素原子、置換されていてもよい炭化水素基または置換されていてもよい複素環基を、R3およびR4は同一または異なって水素原子、置換されていてもよい炭化水素基、置換されていてもよい複素環基またはそれらが結合している窒素原子と一緒に形成する含窒素複素環を、R5は水素原子、置換されていてもよい炭化水素基、シアノ基、アシル基、エステル化もしくはアミド化されていてもよいカルボキシル基または置換されていてもよい複素環基を、
を、R6は、水素原子、置換されていてもよい炭化水素基、シアノ基、アシル基、エステル化もしくはアミド化されていてもよいカルボキシル基または置換されていてもよい複素環基を、R7は置換されていてもよい水酸基を、R8およびR9はそれぞれ水素原子または置換されていてもよい炭化水素基を(R5とR6、R5とR8またはR8とR9はそれぞれ一緒になって置換されていてもよい環状炭化水素または複素環を形成してもよい)、
を、R10は、水素原子、−ZR15(Zは−SO2−、−SO−、−CONR18SO2−(R18はC1−6アルキルを示す)、−CONR19−(R19はC1−6アルキルを示す)または−CO−を、R15は、置換されていてもよい炭化水素基または置換されていてもよい複素環基を示す)または−P(O)R16R17(R16およびR17はそれぞれ置換されていてもよい炭化水素基、置換されていてもよい水酸基または置換されていてもよいアミノ基を示す)を、R11は水素原子または置換されていてもよい炭化水素基を(R10とR11は一緒になって置換されていてもよい含窒素複素環を形成してもよい)、R12およびR13はそれぞれ水素原子または置換されていてもよい炭化水素基、あるいはそれらが結合している窒素原子と一緒になって含窒素複素環を、R14は、水素原子、置換されていてもよい炭化水素基または−ZR15(ZおよびR15は、前記と同意義を示す)を示す。但し、R5が水素原子、
を示すとき、R14は置換されていてもよい炭化水素基または−ZR15(Z、R15は、前記と同意義を示す)を示す。〕で表される化合物またはその塩またはそのスルホキシド〔以下、化合物(I)と略記することもある〕である上記(10)記載のスクリーニング方法、
(11) 熱ショック蛋白質90に結合する能力を有する化合物が、標識されたN-{5,6-ジメチル-3-オキソ-8-[(4,4,5,5,5-ペンタフルオロペンチル)スルファニル]-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[5,1-c][1,4]チアジン-1-イリデン}-4-メチルベンゼンスルホンアミドである上記(8)記載のスクリーニング方法、
(11a) 熱ショック蛋白質90に結合する能力を有する化合物が、トリチウムで標識されたN-{5,6-ジメチル-3-オキソ-8-[(4,4,5,5,5-ペンタフルオロペンチル)スルファニル]-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[5,1-c][1,4]チアジン-1-イリデン}-4-メチルベンゼンスルホンアミドである上記(8)記載のスクリーニング方法、
(11b) 熱ショック蛋白質90に結合する能力を有する化合物が、N-{5,6-ジメチル-3-オキソ-8-[(4,4,5,5,5-ペンタフルオロペンチル)スルファニル]-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[5,1-c][1,4]チアジン-1-イリデン}-4-[3H]メチルベンゼンスルホンアミドである上記(8)記載のスクリーニング方法、
(12) 熱ショック蛋白質90作用を調節する能力を有する化合物が、熱ショック蛋白質誘導に基づく細胞保護作用、AP−1依存性転写抑制作用および(または)熱ショック蛋白質90とHer2の乖離に基づくHer2分解促進作用を有する化合物である上記(8)記載のスクリーニング方法、
(12a) 熱ショック蛋白質90作用を調節する能力を有する化合物が、ゲルダナマイシン、アンザマイシンではない化合物である上記(8)記載のスクリーニング方法、
(12b) 熱ショック蛋白質90作用を調節する能力を有する化合物が、抗生物質ではない化合物である上記(8)記載のスクリーニング方法、
(13) 上記(1)または(8)記載のスクリーニング方法を用いて得られる熱ショック蛋白質90作用を調節する能力を有する化合物またはその塩、
(13a) 熱ショック蛋白質90作用を調節する能力を有する化合物が、化合物(I)である上記(13)記載の化合物またはその塩、
(13b) 熱ショック蛋白質90作用を調節する能力を有する化合物が、ゲルダナマイシン、アンザマイシンではない化合物である上記(13)記載の化合物またはその塩、
(13c) 熱ショック蛋白質90作用を調節する能力を有する化合物が、抗生物質ではない化合物である上記(13)記載の化合物またはその塩、
(14) サイトカイン存在下、熱ショック蛋白質の発現量を増加させる、熱ショック蛋白質90作用を調節する能力を有する化合物またはその塩、
(15) 上記(13)または(14)記載の化合物またはその塩を含有してなる医薬、
(16) 細胞保護剤である上記(15)記載の医薬、
(17) 骨・関節疾患、心疾患、神経変性疾患、脳血管疾患、癌または炎症性疾患の予防・治療剤である上記(15)記載の医薬、
(18) サイトカイン存在下、熱ショック蛋白質の発現量を増加させる熱ショック蛋白質90作用を調節する能力を有する化合物またはその塩の有効量を哺乳動物に対して投与することを特徴とする、骨・関節疾患、心疾患、神経変性疾患、脳血管疾患、癌または炎症性疾患の予防・治療方法、
(19) 上記(1)または(8)記載のスクリーニング方法を用いて得られる熱ショック蛋白質90作用を調節する能力を有する化合物またはその塩の有効量を哺乳動物に対して投与することを特徴とする、骨・関節疾患、心疾患、神経変性疾患、脳血管疾患、癌または炎症性疾患の予防・治療方法、
(20) 骨・関節疾患、心疾患、神経変性疾患、脳血管疾患、癌または炎症性疾患の予防・治療剤のためのサイトカイン存在下、熱ショック蛋白質の発現量を増加させる熱ショック蛋白質90作用を調節する能力を有する化合物またはその塩の使用、
(20a) 骨・関節疾患、心疾患、神経変性疾患、脳血管疾患、癌または炎症性疾患の予防・治療剤のための上記(1)または(8)記載のスクリーニング方法を用いて得られる熱ショック蛋白質90作用を調節する能力を有する化合物またはその塩の使用、
(20b) 4-(ブロモメチル)-N-{5,6-ジメチル-3-オキソ-8-[(4,4,5,5,5-ペンタフルオロペンチル)スルファニル]-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[5,1-c][1,4]チアジン-1-イリデン}ベンゼンスルホンアミド、
(20c) N-{5,6-ジメチル-3-オキソ-8-[(4,4,5,5,5-ペンタフルオロペンチル)スルファニル]-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[5,1-c][1,4]チアジン-1-イリデン}-4-(ヨードメチル)ベンゼンスルホンアミド、
(20d) N-{5,6-ジメチル-3-オキソ-8-[(4,4,5,5,5-ペンタフルオロペンチル)スルファニル]-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[5,1-c][1,4]チアジン-1-イリデン}-4-[3H]メチルベンゼンスルホンアミドなどに関する。
(1)(i)試験化合物を細胞に接触させた場合と(ii)サイトカイン存在下、試験化合物を細胞に接触させた場合における、熱ショック蛋白質の発現量をそれぞれ測定し、比較することを特徴とする、熱ショック蛋白質90作用を調節する能力を有する化合物またはその塩のスクリーニング方法、
(2) サイトカインが、IL−1である上記(1)記載のスクリーニング方法、
(2a) 細胞が、サイトカインレセプターを有する細胞である上記(1)記載のスクリーニング方法、
(2b) 細胞が、熱ショック蛋白質発現能力を有する細胞である上記(1)記載のスクリーニング方法、
(2c) 細胞が、動物細胞である上記(1)記載のスクリーニング方法、
(3) 細胞が、軟骨細胞である上記(1)記載のスクリーニング方法、
(4) 熱ショック蛋白質の発現量が、熱ショック蛋白質70の発現量である上記(1)記載のスクリーニング方法、
(5) (a)試験化合物の存在下細胞を培養した場合と、(b)サイトカインおよび試験化合物の存在下細胞を培養した場合の、該細胞内の熱ショック蛋白質の蛋白質量または該蛋白質をコードするmRNA量をそれぞれ測定し、比較する上記(1)記載のスクリーニング方法、
(6) 熱ショック蛋白質90作用を調節する能力を有する化合物が、熱ショック蛋白質90に結合する能力を有する化合物である上記(1)記載のスクリーニング方法、
(7) 熱ショック蛋白質90作用を調節する能力を有する化合物が、熱ショック蛋白質誘導に基づく細胞保護作用、AP−1依存性転写抑制作用および(または)熱ショック蛋白質90とHer2の乖離に基づくHer2分解促進作用を有する化合物である上記(1)記載のスクリーニング方法、
(7a) 熱ショック蛋白質90作用を調節する能力を有する化合物が、ゲルダナマイシン、アンザマイシンではない化合物である上記(1)記載のスクリーニング方法、
(7b) 熱ショック蛋白質90作用を調節する能力を有する化合物が、抗生物質ではない化合物である上記(1)記載のスクリーニング方法、
(8) 熱ショック蛋白質90および熱ショック蛋白質90に結合する能力を有する化合物を用いることを特徴とする、熱ショック蛋白質90作用を調節する能力を有する化合物またはその塩のスクリーニング方法、
(9) 熱ショック蛋白質90に結合する能力を有する化合物が、標識された化合物である上記(8)記載のスクリーニング方法、
(10) 熱ショック蛋白質90に結合する能力を有する化合物が、縮合イミダゾリジン誘導体である上記(8)記載のスクリーニング方法、
(10a) 縮合イミダゾリジン誘導体が、式
〔式中、R1は、−(S)n−R2または−NR3R4を、nは0〜2の整数を、R2は水素原子、置換されていてもよい炭化水素基または置換されていてもよい複素環基を、R3およびR4は同一または異なって水素原子、置換されていてもよい炭化水素基、置換されていてもよい複素環基またはそれらが結合している窒素原子と一緒に形成する含窒素複素環を、R5は水素原子、置換されていてもよい炭化水素基、シアノ基、アシル基、エステル化もしくはアミド化されていてもよいカルボキシル基または置換されていてもよい複素環基を、
を、R6は、水素原子、置換されていてもよい炭化水素基、シアノ基、アシル基、エステル化もしくはアミド化されていてもよいカルボキシル基または置換されていてもよい複素環基を、R7は置換されていてもよい水酸基を、R8およびR9はそれぞれ水素原子または置換されていてもよい炭化水素基を(R5とR6、R5とR8またはR8とR9はそれぞれ一緒になって置換されていてもよい環状炭化水素または複素環を形成してもよい)、
を、R10は、水素原子、−ZR15(Zは−SO2−、−SO−、−CONR18SO2−(R18はC1−6アルキルを示す)、−CONR19−(R19はC1−6アルキルを示す)または−CO−を、R15は、置換されていてもよい炭化水素基または置換されていてもよい複素環基を示す)または−P(O)R16R17(R16およびR17はそれぞれ置換されていてもよい炭化水素基、置換されていてもよい水酸基または置換されていてもよいアミノ基を示す)を、R11は水素原子または置換されていてもよい炭化水素基を(R10とR11は一緒になって置換されていてもよい含窒素複素環を形成してもよい)、R12およびR13はそれぞれ水素原子または置換されていてもよい炭化水素基、あるいはそれらが結合している窒素原子と一緒になって含窒素複素環を、R14は、水素原子、置換されていてもよい炭化水素基または−ZR15(ZおよびR15は、前記と同意義を示す)を示す。但し、R5が水素原子、
を示すとき、R14は置換されていてもよい炭化水素基または−ZR15(Z、R15は、前記と同意義を示す)を示す。〕で表される化合物またはその塩またはそのスルホキシド〔以下、化合物(I)と略記することもある〕である上記(10)記載のスクリーニング方法、
(11) 熱ショック蛋白質90に結合する能力を有する化合物が、標識されたN-{5,6-ジメチル-3-オキソ-8-[(4,4,5,5,5-ペンタフルオロペンチル)スルファニル]-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[5,1-c][1,4]チアジン-1-イリデン}-4-メチルベンゼンスルホンアミドである上記(8)記載のスクリーニング方法、
(11a) 熱ショック蛋白質90に結合する能力を有する化合物が、トリチウムで標識されたN-{5,6-ジメチル-3-オキソ-8-[(4,4,5,5,5-ペンタフルオロペンチル)スルファニル]-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[5,1-c][1,4]チアジン-1-イリデン}-4-メチルベンゼンスルホンアミドである上記(8)記載のスクリーニング方法、
(11b) 熱ショック蛋白質90に結合する能力を有する化合物が、N-{5,6-ジメチル-3-オキソ-8-[(4,4,5,5,5-ペンタフルオロペンチル)スルファニル]-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[5,1-c][1,4]チアジン-1-イリデン}-4-[3H]メチルベンゼンスルホンアミドである上記(8)記載のスクリーニング方法、
(12) 熱ショック蛋白質90作用を調節する能力を有する化合物が、熱ショック蛋白質誘導に基づく細胞保護作用、AP−1依存性転写抑制作用および(または)熱ショック蛋白質90とHer2の乖離に基づくHer2分解促進作用を有する化合物である上記(8)記載のスクリーニング方法、
(12a) 熱ショック蛋白質90作用を調節する能力を有する化合物が、ゲルダナマイシン、アンザマイシンではない化合物である上記(8)記載のスクリーニング方法、
(12b) 熱ショック蛋白質90作用を調節する能力を有する化合物が、抗生物質ではない化合物である上記(8)記載のスクリーニング方法、
(13) 上記(1)または(8)記載のスクリーニング方法を用いて得られる熱ショック蛋白質90作用を調節する能力を有する化合物またはその塩、
(13a) 熱ショック蛋白質90作用を調節する能力を有する化合物が、化合物(I)である上記(13)記載の化合物またはその塩、
(13b) 熱ショック蛋白質90作用を調節する能力を有する化合物が、ゲルダナマイシン、アンザマイシンではない化合物である上記(13)記載の化合物またはその塩、
(13c) 熱ショック蛋白質90作用を調節する能力を有する化合物が、抗生物質ではない化合物である上記(13)記載の化合物またはその塩、
(14) サイトカイン存在下、熱ショック蛋白質の発現量を増加させる、熱ショック蛋白質90作用を調節する能力を有する化合物またはその塩、
(15) 上記(13)または(14)記載の化合物またはその塩を含有してなる医薬、
(16) 細胞保護剤である上記(15)記載の医薬、
(17) 骨・関節疾患、心疾患、神経変性疾患、脳血管疾患、癌または炎症性疾患の予防・治療剤である上記(15)記載の医薬、
(18) サイトカイン存在下、熱ショック蛋白質の発現量を増加させる熱ショック蛋白質90作用を調節する能力を有する化合物またはその塩の有効量を哺乳動物に対して投与することを特徴とする、骨・関節疾患、心疾患、神経変性疾患、脳血管疾患、癌または炎症性疾患の予防・治療方法、
(19) 上記(1)または(8)記載のスクリーニング方法を用いて得られる熱ショック蛋白質90作用を調節する能力を有する化合物またはその塩の有効量を哺乳動物に対して投与することを特徴とする、骨・関節疾患、心疾患、神経変性疾患、脳血管疾患、癌または炎症性疾患の予防・治療方法、
(20) 骨・関節疾患、心疾患、神経変性疾患、脳血管疾患、癌または炎症性疾患の予防・治療剤のためのサイトカイン存在下、熱ショック蛋白質の発現量を増加させる熱ショック蛋白質90作用を調節する能力を有する化合物またはその塩の使用、
(20a) 骨・関節疾患、心疾患、神経変性疾患、脳血管疾患、癌または炎症性疾患の予防・治療剤のための上記(1)または(8)記載のスクリーニング方法を用いて得られる熱ショック蛋白質90作用を調節する能力を有する化合物またはその塩の使用、
(20b) 4-(ブロモメチル)-N-{5,6-ジメチル-3-オキソ-8-[(4,4,5,5,5-ペンタフルオロペンチル)スルファニル]-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[5,1-c][1,4]チアジン-1-イリデン}ベンゼンスルホンアミド、
(20c) N-{5,6-ジメチル-3-オキソ-8-[(4,4,5,5,5-ペンタフルオロペンチル)スルファニル]-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[5,1-c][1,4]チアジン-1-イリデン}-4-(ヨードメチル)ベンゼンスルホンアミド、
(20d) N-{5,6-ジメチル-3-オキソ-8-[(4,4,5,5,5-ペンタフルオロペンチル)スルファニル]-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[5,1-c][1,4]チアジン-1-イリデン}-4-[3H]メチルベンゼンスルホンアミドなどに関する。
本発明のスクリーニング方法を用いることにより、簡便に効率よく、Hsp90作用を調節する能力を有する化合物またはその塩を選択することができる。該化合物またはその塩は、例えば、熱ショック蛋白質誘導に基づく細胞保護作用、AP-1依存性転写抑制作用、Hsp90とHer2の乖離に基づくHer2分解促進作用などを有する。従って、該化合物またはその塩は、例えば、細胞保護剤などとして有用であり、例えば、心疾患(例、心筋症、心不全、狭心症、心筋梗塞など)、神経変性疾患(例、パーキンソン病、アルツハイマー病、トリプレットリピート病、プリオン病、筋萎縮性側策硬化症小脳変性、色素性網膜炎など)、脳血管疾患(例、脳梗塞など)、中枢神経感染症(例、HIV脳炎、細菌性髄膜炎など)、外傷性疾患(例、脊髄損傷、脳損傷など)、脱随疾患(例、多発性硬化症など)、骨・関節疾患(例、骨粗鬆症、変形関節症、慢性関節リウマチなど)、腎疾患(例、虚血性急性腎不全、溶血性尿毒症症候群、急性尿細管壊死、水腎症、糸球体腎炎、糖尿病性腎症、移植拒絶腎など)、肝疾患(例、ウイスル性肝炎、アルコール性肝炎など)、骨髄異形成疾患(例、再生不良性貧血など)、動脈硬化症、糖尿病、肺高血圧症、敗血症、自己免疫性疾患(例、全身性エリテマトーデス、アトピー性皮膚炎など)、癌(例、乳癌、精巣腫瘍、卵巣癌、食道癌、肺癌、腎臓癌、肝臓癌、非小細胞肺癌、前立腺癌、胃癌、膀胱癌、子宮頸部癌、結腸癌、直腸癌、膵臓癌、胸腺腫など)、炎症性疾患(例、下垂体膿瘍、甲状腺炎、腹膜炎、クローン病、潰瘍性大腸炎、結節性紅斑など)、移植臓器の拒絶時の障害などの安全な予防・治療剤として有用である。
本発明は、(A)(i)試験化合物を細胞に接触させた場合と(ii)サイトカイン存在下、試験化合物を細胞に接触させた場合における、熱ショック蛋白質の発現量をそれぞれ測定し、比較することを特徴とする、Hsp90作用を調節する能力を有する化合物またはその塩のスクリーニング方法(以下、本発明のスクリーニング方法Aと略記することもある)、および
(B)Hsp90およびHsp90に結合する能力を有する化合物を用いることを特徴とする、Hsp90作用を調節する能力を有する化合物またはその塩のスクリーニング方法(以下、本発明のスクリーニング方法Bと略記することもある)(以下、本発明のスクリーニング方法AおよびBをあわせて、本発明のスクリーニング方法と略記することもある)を提供する。
本発明のスクリーニング方法Aの例としては、(iii)試験化合物の存在下、または(iv)サイトカインおよび試験化合物の存在下、細胞を培養し、各細胞内の熱ショック蛋白質の発現量を測定し、比較する。
上記スクリーニング方法においては、例えば、(iii)と(iv)の場合における、熱ショック蛋白質の発現量(具体的には、熱ショック蛋白質量または熱ショック蛋白質をコードするmRNA量など)を測定して、比較する。
サイトカインとしては、例えば、IL-1(例、IL-1α、IL-1β)、TNF(例、TNFα、TNFβなど)、IL-8、TGFなどが挙げられる。好ましくは、IL-1(例、IL-1α、IL-1β)、TNF(例、TNFα、TNFβなど)などが用いられる。
熱ショック蛋白質としては、例えば、Hsp70、Hsp90、Hsp40などが挙げられる。好ましくは、Hsp70などである。
細胞としては、熱ショック蛋白質を産生する能力を有する細胞やサイトカインレセプターを有する細胞などが挙げられ、例えば、酵母、昆虫細胞、動物細胞〔例、ヒト、サル、ラット、マウス由来の網膜細胞、脾細胞、神経細胞、グリア細胞、膵臓β細胞、骨髄細胞、メサンギウム細胞、ランゲルハンス細胞、表皮細胞、上皮細胞、内皮細胞、繊維芽細胞、繊維細胞、筋細胞、脂肪細胞、免疫細胞(例、マクロファージ、T細胞、B細胞、ナチュラルキラー細胞、肥満細胞、好中球、好塩基球、好酸球、単球、白血球など)、巨核球、滑膜細胞、軟骨細胞、骨細胞、骨芽細胞、破骨細胞、乳腺細胞、肝細胞もしくは間質細胞、またはこれら細胞の前駆細胞、幹細胞もしくは不死化細胞株(例、サル細胞COS-7,Vero,チャイニーズハムスター細胞CHO,dhfr遺伝子欠損CHO、マウスL細胞,マウスAtT-20、マウスミエローマ細胞、ラットGH3、ヒトFL細胞など)もしくは癌細胞株(例、乳癌細胞株(GI-101)、結腸癌細胞株(CX-1、GI-112)、肺癌細胞株(LX-1、GI-117)、卵巣癌細胞株(GI-102)、前立腺癌細胞株など)など〕などが用いられる。なかでも好ましくは動物細胞などであり、さらに好ましくは軟骨細胞などである。
(B)Hsp90およびHsp90に結合する能力を有する化合物を用いることを特徴とする、Hsp90作用を調節する能力を有する化合物またはその塩のスクリーニング方法(以下、本発明のスクリーニング方法Bと略記することもある)(以下、本発明のスクリーニング方法AおよびBをあわせて、本発明のスクリーニング方法と略記することもある)を提供する。
本発明のスクリーニング方法Aの例としては、(iii)試験化合物の存在下、または(iv)サイトカインおよび試験化合物の存在下、細胞を培養し、各細胞内の熱ショック蛋白質の発現量を測定し、比較する。
上記スクリーニング方法においては、例えば、(iii)と(iv)の場合における、熱ショック蛋白質の発現量(具体的には、熱ショック蛋白質量または熱ショック蛋白質をコードするmRNA量など)を測定して、比較する。
サイトカインとしては、例えば、IL-1(例、IL-1α、IL-1β)、TNF(例、TNFα、TNFβなど)、IL-8、TGFなどが挙げられる。好ましくは、IL-1(例、IL-1α、IL-1β)、TNF(例、TNFα、TNFβなど)などが用いられる。
熱ショック蛋白質としては、例えば、Hsp70、Hsp90、Hsp40などが挙げられる。好ましくは、Hsp70などである。
細胞としては、熱ショック蛋白質を産生する能力を有する細胞やサイトカインレセプターを有する細胞などが挙げられ、例えば、酵母、昆虫細胞、動物細胞〔例、ヒト、サル、ラット、マウス由来の網膜細胞、脾細胞、神経細胞、グリア細胞、膵臓β細胞、骨髄細胞、メサンギウム細胞、ランゲルハンス細胞、表皮細胞、上皮細胞、内皮細胞、繊維芽細胞、繊維細胞、筋細胞、脂肪細胞、免疫細胞(例、マクロファージ、T細胞、B細胞、ナチュラルキラー細胞、肥満細胞、好中球、好塩基球、好酸球、単球、白血球など)、巨核球、滑膜細胞、軟骨細胞、骨細胞、骨芽細胞、破骨細胞、乳腺細胞、肝細胞もしくは間質細胞、またはこれら細胞の前駆細胞、幹細胞もしくは不死化細胞株(例、サル細胞COS-7,Vero,チャイニーズハムスター細胞CHO,dhfr遺伝子欠損CHO、マウスL細胞,マウスAtT-20、マウスミエローマ細胞、ラットGH3、ヒトFL細胞など)もしくは癌細胞株(例、乳癌細胞株(GI-101)、結腸癌細胞株(CX-1、GI-112)、肺癌細胞株(LX-1、GI-117)、卵巣癌細胞株(GI-102)、前立腺癌細胞株など)など〕などが用いられる。なかでも好ましくは動物細胞などであり、さらに好ましくは軟骨細胞などである。
培地としては、例えば、約5〜20%の胎児牛血清を含むMEM培地(Science,122巻,501(1952))、DMEM培地(Virology,8巻,396(1959))、RPMI 1640培地(The Journal of the American Medical Association,199巻,519(1967))、199培地(Proceeding of the Society for the Biological Medicine,73巻,1(1950))、DMEM培地:ハムF12培地が1:1の混合培地などが用いられる。pHは約6〜8であるのが好ましい。培養は通常約30〜40℃で、約1〜7日、好ましくは約1〜3日間行ない、必要に応じて通気や撹拌を加える。
試験化合物としては、例えば、ペプチド、タンパク質、非ペプチド性化合物、合成化合物、発酵生産物、細胞抽出液、植物抽出液、動物組織抽出液などが挙げられ、これら化合物は新規な化合物であってもよいし、公知の化合物であってもよい。
培養終了後、細胞は、公知の方法により、回収される。
熱ショック蛋白質量の測定は、公知の方法、例えば、熱ショック蛋白質を認識する抗体を用いて、ウェスタン解析、ELISA法(例、EKS-700(StressGen社製)など)などの方法またはそれに準じる方法に従い測定することができる。
熱ショック蛋白質をコードするmRNA量は、公知の方法、例えば、ノーザンブロッティング、Reverse transcription-polymerase chain reaction(RT-PCR)、リアルタイムPCR解析システム(ABI社製、TaqMan polymerase chain reaction)などの方法またはこれに準じる方法にしたがって測定することができる。
例えば、上記(iv)の場合における熱ショック蛋白質の発現量を、上記(iii)の場合に比べて、約20%以上、好ましくは30%以上、より好ましくは約50%以上促進する試験化合物を、Hsp90作用を調節(好ましくはHsp90に結合)する能力を有する化合物またはその塩として選択することができる。
サイトカイン、細胞および試験化合物を培地に添加する順序は、特に制限されない。
試験化合物としては、例えば、ペプチド、タンパク質、非ペプチド性化合物、合成化合物、発酵生産物、細胞抽出液、植物抽出液、動物組織抽出液などが挙げられ、これら化合物は新規な化合物であってもよいし、公知の化合物であってもよい。
培養終了後、細胞は、公知の方法により、回収される。
熱ショック蛋白質量の測定は、公知の方法、例えば、熱ショック蛋白質を認識する抗体を用いて、ウェスタン解析、ELISA法(例、EKS-700(StressGen社製)など)などの方法またはそれに準じる方法に従い測定することができる。
熱ショック蛋白質をコードするmRNA量は、公知の方法、例えば、ノーザンブロッティング、Reverse transcription-polymerase chain reaction(RT-PCR)、リアルタイムPCR解析システム(ABI社製、TaqMan polymerase chain reaction)などの方法またはこれに準じる方法にしたがって測定することができる。
例えば、上記(iv)の場合における熱ショック蛋白質の発現量を、上記(iii)の場合に比べて、約20%以上、好ましくは30%以上、より好ましくは約50%以上促進する試験化合物を、Hsp90作用を調節(好ましくはHsp90に結合)する能力を有する化合物またはその塩として選択することができる。
サイトカイン、細胞および試験化合物を培地に添加する順序は、特に制限されない。
具体例を以下に示す。
培地に懸濁した軟骨細胞を、細胞培養用プレートに播種し、試験化合物、または試験化合物およびサイトカイン(例、IL-1βまたはTNFα)を添加し、それぞれ1〜3日間培養する。培養終了後、細胞を回収し、Hsp70をコードするmRNA量をリアルタイムPCR解析システム(ABI社製、TaqMan polymerase chain reaction)で、またはHsp70量をELISA(例、EKS-700)で測定する。試験化合物およびサイトカイン(例、IL-1βまたはTNFα)添加の場合におけるHsp70の発現量が、試験化合物添加の場合におけるHsp70の発現量に比べて、約20%以上、好ましくは30%以上、より好ましくは約50%以上促進する試験化合物を、Hsp90作用を調節(好ましくはHsp90に結合)する能力を有する化合物またはその塩として選択する。
後述の実験例1に示すように、Hsp90作用を調節することが報告されているゲルダナマイシンおよびHsp90に結合する後述の化合物Aは、IL-1β存在下でHsp70の発現量を明らかに増加させる。よって、本発明のスクリーニング方法Aで得られる化合物またはその塩は、Hsp90作用を調節(好ましくはHsp90に結合)する能力を有する。
培地に懸濁した軟骨細胞を、細胞培養用プレートに播種し、試験化合物、または試験化合物およびサイトカイン(例、IL-1βまたはTNFα)を添加し、それぞれ1〜3日間培養する。培養終了後、細胞を回収し、Hsp70をコードするmRNA量をリアルタイムPCR解析システム(ABI社製、TaqMan polymerase chain reaction)で、またはHsp70量をELISA(例、EKS-700)で測定する。試験化合物およびサイトカイン(例、IL-1βまたはTNFα)添加の場合におけるHsp70の発現量が、試験化合物添加の場合におけるHsp70の発現量に比べて、約20%以上、好ましくは30%以上、より好ましくは約50%以上促進する試験化合物を、Hsp90作用を調節(好ましくはHsp90に結合)する能力を有する化合物またはその塩として選択する。
後述の実験例1に示すように、Hsp90作用を調節することが報告されているゲルダナマイシンおよびHsp90に結合する後述の化合物Aは、IL-1β存在下でHsp70の発現量を明らかに増加させる。よって、本発明のスクリーニング方法Aで得られる化合物またはその塩は、Hsp90作用を調節(好ましくはHsp90に結合)する能力を有する。
本発明のスクリーニング方法Bでは、Hsp90およびHsp90に結合する能力を有する化合物を用いて、Hsp90作用を調節する能力を有する化合物またはその塩をスクリーニングする。
Hsp90に結合する能力を有する化合物としては、例えば縮合イミダゾリジン誘導体などが用いられる。具体例としては、化合物(I)などが挙げられる。
上記式において、R1は、−(S)n−R2または−NR3R4を、nは0〜2の整数を、R2は水素原子、置換されていてもよい炭化水素基または置換されていてもよい複素環基を、R3およびR4は同一または異なって水素原子、置換されていてもよい炭化水素基、置換されていてもよい複素環基またはそれらが結合している窒素原子と一緒に形成する含窒素複素環を示す。
R2で表される置換されていてもよい炭化水素基の「炭化水素基」としては、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アラルキル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、などが挙げられる。
該「アルキル基」の例としては、C1-20アルキル基(例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、tert-ペンチル、1-メチルブチル、2-メチルブチル、1,2-ジメチルプロピル、1-エチルプロピル、ヘキシル、イソヘキシル、1-メチルペンチル、2-メチルペンチル、3-メチルペンチル、1,1-ジメチルブチル、1,2-ジメチルブチル、2,2-ジメチルブチル、3,3-ジメチルブチル、1,3-ジメチルブチル、2,3-ジメチルブチル、1-エチルブチル、2-エチルブチル、1,1,2-トリメチルプロピル、1,2,2-トリメチルプロピル、1-エチル-1-メチルプロピル、1-エチル-2-メチルプロピル、ヘプチル、イソヘプチル、1-メチルヘキシル、2-メチルヘキシル、3-メチルヘキシル、4-メチルヘキシル、1-エチルペンチル、2-エチルペンチル、3-エチルペンチル、1-プロピルブチル、1,1-ジメチルペンチル、1,2-ジメチルペンチル、1,3-ジメチルペンチル、1,4-ジメチルペンチル、2,2-ジメチルペンチル、2,3-ジメチルペンチル、2,4-ジメチルペンチル、3,3-ジメチルペンチル、3,4-ジメチルペンチル、4,4-ジメチルペンチル、1,1,2-トリメチルブチル、1,1,3-トリメチルブチル、1,2,2-トリメチルブチル、1,2,3-トリメチルブチル、1,3,3-トリメチルブチル、2,2,3-トリメチルブチル、2,3,3-トリメチルブチル、1-エチル-1-メチルブチル、1-エチル-2-メチルブチル、1-エチル-3-メチルブチル、2-エチル-1-メチルブチル、2-エチル-2-メチルブチル、2-エチル-3-メチルブチル、オクチル、イソオクチル、1-メチルヘプチル、2-メチルヘプチル、3-メチルヘプチル、4-メチルヘプチル、5-メチルヘプチル、1-エチルヘキシル、2-エチルヘキシル、3-エチルヘキシル、4-エチルヘキシル、1-プロピルペンチル、2-プロピルペンチル、1,1-ジメチルヘキシル、2,2-ジメチルヘキシル、3,3-ジメチルヘキシル、4,4-ジメチルヘキシル、5,5-ジメチルヘキシル、3-エチル-3-メチルペンチル、1,1-ジエチルブチル、2,2-ジエチルブチル、1,1,2,2-テトラメチルブチル、1,1,3,3-テトラメチルブチル、2,2,3,3-テトラメチルブチル、1,1-ジメチル-2-エチルブチル、ノニル、イソノニル、1-イソブチル-3-メチルブチル、デシル、イソデシル、ウンデシル、イソウンデシル、ドデシル、イソドデシル、トリデシル、イソトリデシル、テトラデシル、イソテトラデシル、ペンタデシル、イソペンタデシル、ヘキサデシル、イソヘキサデシル、ヘプタデシル、イソヘプタデシル、オクタデシル、イソオクタデシル、ノナデシル、イソノナデシルなど)が挙げられ、好ましくはC1-10アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、イソペンチル、2-メチルブチル、ヘキシル、イソヘキシル、2-エチルブチル、1,1-ジメチルブチル、2,2-ジメチルブチル、3,3-ジメチルブチル、ヘプチル、イソヘプチル、1-メチルヘキシル、1-エチルペンチル、3-エチルペンチル、1-プロピルブチル、オクチル、イソオクチル、2-プロピルペンチル、ノニル、イソノニル、1-イソブチル-3-メチルブチル、デシル、イソデシルなど)が挙げられる。
Hsp90に結合する能力を有する化合物としては、例えば縮合イミダゾリジン誘導体などが用いられる。具体例としては、化合物(I)などが挙げられる。
上記式において、R1は、−(S)n−R2または−NR3R4を、nは0〜2の整数を、R2は水素原子、置換されていてもよい炭化水素基または置換されていてもよい複素環基を、R3およびR4は同一または異なって水素原子、置換されていてもよい炭化水素基、置換されていてもよい複素環基またはそれらが結合している窒素原子と一緒に形成する含窒素複素環を示す。
R2で表される置換されていてもよい炭化水素基の「炭化水素基」としては、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アラルキル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、などが挙げられる。
該「アルキル基」の例としては、C1-20アルキル基(例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、tert-ペンチル、1-メチルブチル、2-メチルブチル、1,2-ジメチルプロピル、1-エチルプロピル、ヘキシル、イソヘキシル、1-メチルペンチル、2-メチルペンチル、3-メチルペンチル、1,1-ジメチルブチル、1,2-ジメチルブチル、2,2-ジメチルブチル、3,3-ジメチルブチル、1,3-ジメチルブチル、2,3-ジメチルブチル、1-エチルブチル、2-エチルブチル、1,1,2-トリメチルプロピル、1,2,2-トリメチルプロピル、1-エチル-1-メチルプロピル、1-エチル-2-メチルプロピル、ヘプチル、イソヘプチル、1-メチルヘキシル、2-メチルヘキシル、3-メチルヘキシル、4-メチルヘキシル、1-エチルペンチル、2-エチルペンチル、3-エチルペンチル、1-プロピルブチル、1,1-ジメチルペンチル、1,2-ジメチルペンチル、1,3-ジメチルペンチル、1,4-ジメチルペンチル、2,2-ジメチルペンチル、2,3-ジメチルペンチル、2,4-ジメチルペンチル、3,3-ジメチルペンチル、3,4-ジメチルペンチル、4,4-ジメチルペンチル、1,1,2-トリメチルブチル、1,1,3-トリメチルブチル、1,2,2-トリメチルブチル、1,2,3-トリメチルブチル、1,3,3-トリメチルブチル、2,2,3-トリメチルブチル、2,3,3-トリメチルブチル、1-エチル-1-メチルブチル、1-エチル-2-メチルブチル、1-エチル-3-メチルブチル、2-エチル-1-メチルブチル、2-エチル-2-メチルブチル、2-エチル-3-メチルブチル、オクチル、イソオクチル、1-メチルヘプチル、2-メチルヘプチル、3-メチルヘプチル、4-メチルヘプチル、5-メチルヘプチル、1-エチルヘキシル、2-エチルヘキシル、3-エチルヘキシル、4-エチルヘキシル、1-プロピルペンチル、2-プロピルペンチル、1,1-ジメチルヘキシル、2,2-ジメチルヘキシル、3,3-ジメチルヘキシル、4,4-ジメチルヘキシル、5,5-ジメチルヘキシル、3-エチル-3-メチルペンチル、1,1-ジエチルブチル、2,2-ジエチルブチル、1,1,2,2-テトラメチルブチル、1,1,3,3-テトラメチルブチル、2,2,3,3-テトラメチルブチル、1,1-ジメチル-2-エチルブチル、ノニル、イソノニル、1-イソブチル-3-メチルブチル、デシル、イソデシル、ウンデシル、イソウンデシル、ドデシル、イソドデシル、トリデシル、イソトリデシル、テトラデシル、イソテトラデシル、ペンタデシル、イソペンタデシル、ヘキサデシル、イソヘキサデシル、ヘプタデシル、イソヘプタデシル、オクタデシル、イソオクタデシル、ノナデシル、イソノナデシルなど)が挙げられ、好ましくはC1-10アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、イソペンチル、2-メチルブチル、ヘキシル、イソヘキシル、2-エチルブチル、1,1-ジメチルブチル、2,2-ジメチルブチル、3,3-ジメチルブチル、ヘプチル、イソヘプチル、1-メチルヘキシル、1-エチルペンチル、3-エチルペンチル、1-プロピルブチル、オクチル、イソオクチル、2-プロピルペンチル、ノニル、イソノニル、1-イソブチル-3-メチルブチル、デシル、イソデシルなど)が挙げられる。
該「アルケニル基」としては、C2-20アルケニル基(例えばビニル、アリル、イソプロペニル、1-プロペニル、1-ブテニル、2-ブテニル、3-ブテニル、1,3-ブタジエニル、1-メチル-1-プロペニル、1-メチル-2-プロペニル、2-メチル-1-プロペニル、2-メチル-2-プロペニル、1-ペンテニル、2-ペンテニル、3-ペンテニル、4-ペンテニル、1,3-ペンタジエニル、2,4-ペンタジエニル、1,4-ペンタジエニル、1-メチル-1-ブテニル、2-メチル-1-ブテニル、3-メチル-1-ブテニル、1-メチル-2-ブテニル、2-メチル-2-ブテニル、3-メチル-2-ブテニル、1-メチル-3-ブテニル、2-メチル-3-ブテニル、3-メチル-3-ブテニル、1-エチル-1-プロペニル、1-エチル-2-プロペニル、1-ヘキセニル、2-ヘキセニル、3-ヘキセニル、4-ヘキセニル、5-ヘキセニル、1,3-ヘキサジエニル、1,4-ヘキサジエニル、1,5-ヘキサジエニル、2,4-ヘキサジエニル、2,5-ヘキサジエニル、1-メチル-1-ペンテニル、2-メチル-1-ペンテニル、3-メチル-1-ペンテニル、4-メチル-1-ペンテニル、1-メチル-2-ペンテニル、2-メチル-2-ペンテニル、3-メチル-2-ペンテニル、4-メチル-2-ペンテニル、1-メチル-3-ペンテニル、2-メチル-3-ペンテニル、3-メチル-3-ペンテニル、4-メチル-3-ペンテニル、1-メチル-4-ペンテニル、2-メチル-4-ペンテニル、3-メチル-4-ペンテニル、4-メチル-4-ペンテニル、1-エチル-1-ブテニル、2-エチル-1-ブテニル、1-エチル-2-ブテニル、2-エチル-2-ブテニル、1-エチル-3-ブテニル、2-エチル-3-ブテニル、1-ヘプテニル、2-ヘプテニル、3-ヘプテニル、4-ヘプテニル、5-ヘプテニル、6-ヘプテニル、1,3-ヘプタジエニル、1,4-ヘプタジエニル、1,5-ヘプタジエニル、1,6-ヘプタジエニル、2,4-ヘプタジエニル、2,5-ヘプタジエニル、2,6-ヘプタジエニル、3,5-ヘプタジエニル、3,6-ヘプタジエニル、4,6-ヘプタジエニル、1-メチル-1-ヘキセニル、1-メチル-2-ヘキセニル、1-メチル-3-ヘキセニル、1-メチル-4-ヘキセニル、1-メチル-5-ヘキセニル、2-メチル-1-ヘキセニル、2-メチル-2-ヘキセニル、2-メチル-3-ヘキセニル、2-メチル-4-ヘキセニル、2-メチル-5-ヘキセニル、3-メチル-1-ヘキセニル、3-メチル-2-ヘキセニル、3-メチル-3-ヘキセニル、3-メチル-4-ヘキセニル、3-メチル-5-ヘキセニル、4-メチル-1-ヘキセニル、4-メチル-2-ヘキセニル、4-メチル-3-ヘキセニル、4-メチル-4-ヘキセニル、4-メチル-5-ヘキセニル、5-メチル-1-ヘキセニル、5-メチル-2-ヘキセニル、5-メチル-3-ヘキセニル、5-メチル-4-ヘキセニル、5-メチル-5-ヘキセニル、1-メチル-2,4-ヘキサジエニル、2-メチル-2,4-ヘキサジエニル、3-メチル-2,4-ヘキサジエニル、4-メチル-2,4-ヘキサジエニル、5-メチル-2,4-ヘキサジエニル、5-メチル-2,5-ヘキサジエニル、1-エチル-1-ペンテニル、2-エチル-1-ペンテニル、3-エチル-1-ペンテニル、1-エチル-2-ペンテニル、2-エチル-2-ペンテニル、3-エチル-2-ペンテニル、1-エチル-3-ペンテニル、2-エチル-3-ペンテニル、3-エチル-3-ペンテニル、1-エチル-4-ペンテニル、2-エチル-4-ペンテニル、3-エチル-4-ペンテニル、1-プロピル-1-ブテニル、1-プロピル-2-ブテニル、1-プロピル-3-ブテニル、2-オクテニル、3-オクテニル、4-オクテニル、5-オクテニル、6-オクテニル、7-オクテニル、1-メチル-2-ヘプテニル、1-メチル-3-ヘプテニル、1-メチル-4-ヘプテニル、1-メチル-5-ヘプテニル、1-メチル-6-ヘプテニル、6-メチル-2-ヘプテニル、6-メチル-3-ヘプテニル、6-メチル-4-ヘプテニル、6-メチル-5-ヘプテニル、6-メチル-6-ヘプテニル、6-メチル-3,5-ヘプタジエニル、6-メチル-2,5-ヘプタジエニル、4-エチル-2-ヘキセニル、4-エチル-3-ヘキセニル、2-ノネニル、8-ノネニル、7-メチル-1-オクテニル、7-メチル-2-オクテニル、7-メチル-3-オクテニル、7-メチル-4-オクテニル、7-メチル-5-オクテニル、7-メチル-6-オクテニル、7-メチル-7-オクテニル、1-エチル-2-ヘプテニル、1-エチル-3-ヘプテニル、1-エチル-4-ヘプテニル、1-エチル-5-ヘプテニル、1-エチル-6-ヘプテニル、5-エチル-2-ヘプテニル、5-エチル-3-ヘプテニル、5-エチル-4-ヘプテニル、5-エチル-5-ヘプテニル、5-エチル-6-ヘプテニル、2-デセニル、9-デセニル、8-メチル-2-ノネニル、8-メチル-3-ノネニル、8-メチル-4-ノネニル、8-メチル-5-ノネニル、8-メチル-6-ノネニル、8-メチル-7-ノネニル、8-メチル-8-ノネニル、3,7-ジメチル-2,6-オクタジエニル、2-ウンデセニル、10-ウンデセニル、9-メチル-2-デセニル、9-メチル-8-デセニル、9-メチル-9-デセニル、2-ドデセニル、11-ドデセニル、10-メチル-2-ウンデセニル、10-メチル-9-ウンデセニル、10-メチル-10-ウンデセニル、2-トリデセニル、12-トリデセニル、11-メチル-2-ドデセニル、11-メチル-10-ドデセニル、11-メチル-11-ドデセニル、2-テトラデセニル、13-テトラデセニル、12-メチル-2-トリデセニル、12-メチル-11-トリデセニル、12-メチル-12-トリデセニル、2-ペンタデセニル、14-ペンタデセニル、13-メチル-2-テトラデセニル、13-メチル-12-テトラデセニル、13-メチル-13-テトラデセニル、3,7,11-トリメチル-2,6,10-ドデカトリエニル、2-ヘキサデセニル、15-ヘキサデセニル、14-メチル-2-ペンタデセニル、14-メチル-13-ペンタデセニル、14-メチル-14-ペンタデセニル、2-ヘプタデセニル、16-ヘプタデセニル、15-メチル-2-ヘキサデセニル、15-メチル-14-ヘキサデセニル、15-メチル-15-ヘキサデセニル、2-オクタデセニル、17-オクタデセニル、9,12-オクタデカジエニル、9,12,15-オクタデカトリエニル、9,11,13-オクタデカトリエニル、16-メチル-2-ヘプタデセニル、16-メチル-15-ヘプタデセニル、16-メチル-16-ヘプタデセニル、2-ノナデセニル、18-ノナデセニル、17-メチル-2-オクタデセニル、17-メチル-16-オクタデセニル、17-メチル-17-オクタデセニル、2-エイコセニル、19-エイコセニル、5,8,11,14-イコサテトラエニル、18-メチル-2-ノナデセニル、18-メチル-17-ノナデセニル、18-メチル-18-ノナデセニル、3,7,11,15-テトラメチル-2,6,10,14-ドデカテトラエニルなど)が挙げられ、好ましくはC2-10アルケニル基(例えばビニル、アリル、イソプロペニル、2-メチル-1-プロペニル、3-ブテニル、4-ペンテニル、3-メチル-2-ブテニル、3-メチル-3-ブテニル、5-ヘキセニル、4-メチル-2-ペンテニル、4-メチル-3-ペンテニル、4-メチル-4-ペンテニル、6-ヘプテニル、5-メチル-2-ヘキセニル、5-メチル-3-ヘキセニル、5-メチル-4-ヘキセニル、5-メチル-5-ヘキセニル、5-メチル-2,4-ヘキサジエニル、7-オクテニル、6-メチル-2-ヘプテニル、6-メチル-3-ヘプテニル、6-メチル-4-ヘプテニル、6-メチル-5-ヘプテニル、6-メチル-6-ヘプテニル、8-ノネニル、9-デセニル、3,7-ジメチル-2,6-オクタジエニルなど)が挙げられる。
該「アルキニル基」の例としては、C2-20アルキニル基(例えばエチニル、1-プロピニル、2-プロピニル、1-ブチニル、2-ブチニル、3-ブチニル、1-メチル-2-プロピニル、1-ペンチニル、2-ペンチニル、3-ペンチニル、4-ペンチニル、1-メチル-3-ブチニル、2-メチル-3-ブチニル、1-ヘキシニル、2-ヘキシニル、3-ヘキシニル、4-ヘキシニル、5-ヘキシニル、1-ヘプチニル、2-ヘプチニル、3-ヘプチニル、4-ヘプチニル、5-ヘプチニル、6-ヘプチニル、2-オクチニル、3-オクチニル、4-オクチニル、5-オクチニル、6-オクチニル、7-オクチニル、2-ノニニル、8-ノニニル、2-デシニル、9-デシニル、2-ウンデシニル、10-ウンデシニル、2-ドデシニル、11-ドデシニル、2-トリデシニル、12-トリデシニル、2-テトラデシニル、13-テトラデシニル、2-ペンタデシニル、14-ペンタデシニル、2-ヘキサデシニル、15-ヘキサデシニル、2-ヘプタデシニル、16-ヘプタデシニル、2-オクタデシニル、17-オクタデシニル、2-ノナデシニル、18-ノナデシニル、2-エイコシニル、19-エイコシニルなど)が挙げられ、好ましくはC2-8アルケニル基(例えばエチニル、1-プロピニル、2-プロピニル、2-ブチニル、3-ブチニル、2-ペンチニル、4-ペンチニル、2-ヘキシニル、5-ヘキシニル、2-ヘプチニル、6-ヘプチニル、2-オクチニル、7-オクチニルなど)が挙げられる。
該「アリール基」の例としては、C6-10アリール基(例えばフェニル、o-トリル、m-トリル、p-トリル、2-、3-または4-ビフェニル、1-または2-ナフチル、アントリル、フェナントリルなど)が挙げられ、好ましくはフェニル、p-トリル、2-、3-または4-ビフェニル、1-または2-ナフチルなどが挙げられる。
該「アラルキル基」の例としてはC7-10アラルキル基(例えばベンジル、1-フェネチル、2-フェネチル、1-メチル-2-フェネチル、1-メチル-1-フェネチル、1,1-ジメチル-2-フェネチル、1-フェニルプロピル、2-フェニルプロピル、3-フェニルプロピル、1-メチル-2-フェニルプロピル、2-メチル-2-フェニルプロピル、1-フェニルブチル、2-フェニルブチル、3-フェニルブチル、4-フェニルブチル、1-フェニルペンチル、2-フェニルペンチル、3-フェニルペンチル、4-フェニルペンチル、5-フェニルペンチル、3-メチル-3-フェニルブチル、1,1-ジメチル-3-フェニルプロピル、2,2-ジメチル-3-フェニルプロピル、1,1-ジメチル-4-フェニルブチル、2,2-ジメチル-4-フェニルブチル、3,3-ジメチル-4-フェニルブチル、4-メチル-4-フェニルペンチル、1-メチル-5-フェニルペンチル、2-メチル-5-フェニルペンチル、3-メチル-5-フェニルペンチル、4-メチル-5-フェニルペンチル、1-ナフチルメチル、2-ナフチルメチル、1-ナフチルエチル、2-ナフチルエチル、2-ビフェニルメチル、3-ビフェニルメチル、4-ビフェニルメチル、1-アントリルメチル、2-アントリルメチル、9-アントリルメチル、フェナントリルメチルなど)が挙げられ、好ましくはベンジル、2-フェネチル、2-フェニルプロピル、3-フェニルプロピル、2-メチル-2-フェニルプロピル、4-フェニルブチル、1-ナフチルメチル、2-ナフチルメチル、1-ナフチルエチル、2-ナフチルエチル、2-ビフェニルメチル、3-ビフェニルメチル、4-ビフェニルメチルなどが挙げられる。
該「アラルキル基」の例としてはC7-10アラルキル基(例えばベンジル、1-フェネチル、2-フェネチル、1-メチル-2-フェネチル、1-メチル-1-フェネチル、1,1-ジメチル-2-フェネチル、1-フェニルプロピル、2-フェニルプロピル、3-フェニルプロピル、1-メチル-2-フェニルプロピル、2-メチル-2-フェニルプロピル、1-フェニルブチル、2-フェニルブチル、3-フェニルブチル、4-フェニルブチル、1-フェニルペンチル、2-フェニルペンチル、3-フェニルペンチル、4-フェニルペンチル、5-フェニルペンチル、3-メチル-3-フェニルブチル、1,1-ジメチル-3-フェニルプロピル、2,2-ジメチル-3-フェニルプロピル、1,1-ジメチル-4-フェニルブチル、2,2-ジメチル-4-フェニルブチル、3,3-ジメチル-4-フェニルブチル、4-メチル-4-フェニルペンチル、1-メチル-5-フェニルペンチル、2-メチル-5-フェニルペンチル、3-メチル-5-フェニルペンチル、4-メチル-5-フェニルペンチル、1-ナフチルメチル、2-ナフチルメチル、1-ナフチルエチル、2-ナフチルエチル、2-ビフェニルメチル、3-ビフェニルメチル、4-ビフェニルメチル、1-アントリルメチル、2-アントリルメチル、9-アントリルメチル、フェナントリルメチルなど)が挙げられ、好ましくはベンジル、2-フェネチル、2-フェニルプロピル、3-フェニルプロピル、2-メチル-2-フェニルプロピル、4-フェニルブチル、1-ナフチルメチル、2-ナフチルメチル、1-ナフチルエチル、2-ナフチルエチル、2-ビフェニルメチル、3-ビフェニルメチル、4-ビフェニルメチルなどが挙げられる。
該「シクロアルキル基」の例としてはC3-8シクロアルキル基(例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチルなど)が挙げられる。これらはさらにフェニル基などのアリール基が縮合していてもよく、例えばインダニル、ベンゾシクロヘキシル、ベンゾシクロヘプチル、ベンゾシクロオクチルなどが挙げられる。なかでも、好ましくはシクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、インダニル、ベンゾシクロヘプチルなどが挙げられる。
また、このシクロアルキル基は、炭素数1または2の直鎖状の原子鎖を介して架橋し、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、ビシクロ[2.2.2]オクチル、ビシクロ[3.2.1]オクチル、ビシクロ[3.3.1]ノニル、ビシクロ[3.2.2]ノニルなど(好ましくは、炭素数1または2の直鎖状の原子鎖を介した架橋を有するシクロヘキシルなど、さらに好ましくは、ビシクロ[2.2.1]ヘプチルなど)の架橋環式炭化水素残基を形成していてもよい。また、アダマンチル基を形成していてもよい。
該「シクロアルケニル基」の例としてはC3-8シクロアルケニル基(例えば2-シクロプロペニル、2-シクロブテニル、2-シクロペンテニル、3-シクロペンテニル、2-シクロヘキセニル、3-シクロヘキセニル、2-シクロヘプテニル、3-シクロヘプテニル、4-シクロヘプテニル、2-シクロオクテニル、3-シクロオクテニル、4-シクロオクテニルが挙げられる。これらはさらにフェニル基などのアリール基が縮合していてもよく、例えばインデニル、ベンゾシクロヘキセニル、ベンゾシクロヘプテニル、ベンゾシクロオクテニルなどが挙げられる。なかでも好ましくは2-シクロヘキセニル、2-シクロヘプテニル、シクロオクチル、インデニルなどが挙げられる。
また、このシクロアルキル基は、炭素数1または2の直鎖状の原子鎖を介して架橋し、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、ビシクロ[2.2.2]オクチル、ビシクロ[3.2.1]オクチル、ビシクロ[3.3.1]ノニル、ビシクロ[3.2.2]ノニルなど(好ましくは、炭素数1または2の直鎖状の原子鎖を介した架橋を有するシクロヘキシルなど、さらに好ましくは、ビシクロ[2.2.1]ヘプチルなど)の架橋環式炭化水素残基を形成していてもよい。また、アダマンチル基を形成していてもよい。
該「シクロアルケニル基」の例としてはC3-8シクロアルケニル基(例えば2-シクロプロペニル、2-シクロブテニル、2-シクロペンテニル、3-シクロペンテニル、2-シクロヘキセニル、3-シクロヘキセニル、2-シクロヘプテニル、3-シクロヘプテニル、4-シクロヘプテニル、2-シクロオクテニル、3-シクロオクテニル、4-シクロオクテニルが挙げられる。これらはさらにフェニル基などのアリール基が縮合していてもよく、例えばインデニル、ベンゾシクロヘキセニル、ベンゾシクロヘプテニル、ベンゾシクロオクテニルなどが挙げられる。なかでも好ましくは2-シクロヘキセニル、2-シクロヘプテニル、シクロオクチル、インデニルなどが挙げられる。
R2で示される「置換されていてもよい炭化水素基」の置換基としては、例えば(1)ニトロ基、(2)オキソ基、(3)ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等)、(4)シアノ基、(5)メチレン基、(6)置換されていてもよい低級アルキル基、(7)置換されていてもよい低級アルケニル基、(8)置換されていてもよい低級アルキニル基、(9)置換されていてもよいアリール基、(10)置換されていてもよいアラルキル基、(11)置換されていてもよいシクロアルキル基、(12)低級ハロアルキル基、(13)エステル化もしくはアミド化されていてもよいカルボキシル基、(14)チオカルバモイル基、(15)アシル基、(16)アミジル基、(17)置換されていてもよい水酸基、(18)置換されていてもよいスルファニル基、(19)置換されていてもよいアルキルスルフィニル基、(20)置換されていてもよいアリールスルフィニル基、(21)置換されていてもよいアルキルスルホニル基、(22)置換されていてもよいアリールスルホニル基、(23)エステル化もしくはアミド化されていてもよいスルホン酸基、(24)置換されていてもよいアミノ基、(25)ニトロ基で置換されていてもよいグアニジル基、(26)置換されていてもよい複素環基、(27)アルキレンジオキシ基、(28) イミノ基、(29)置換されていてもよいシクロアルケニル基等が挙げられ、これらの中から選択される1〜6個の置換基を置換可能な位置に有してもよい。
R2で示される「置換されていてもよい炭化水素」の置換基としての「置換されていてもよい低級アルキル基」の「低級アルキル基」としては、例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチルなどのC1-4アルキル基が挙げられる。
該「低級アルキル基」の有していてもよい置換基としては、例えば、(1)ニトロ基、(2)オキソ基、(3)ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素等)、(4)シアノ基、(5)メチレン基、(6)低級アルキル基(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチルなどのC1-4アルキル基)、(7)低級アルケニル基(例えば、ビニル、アリル(allyl)、イソプロペニル、1-ブテニル、2-ブテニル、3-メチル-2-ブテニル、3-メチル-3-ブテニル、1-ペンテニル、2-ペンテニルなどのC2-5アルケニル基)、(8)低級アルキニル基(エチニル、プロパルギル、2-ブチニル、2-ペンチニルなどのC2-5アルキニル基)、(9)アリール基(例えば、フェニル、2-、3-または4-トリル、1-または2-ナフチル、2-、3-または4-ビフェニルなどのC2-12アリール基)、(10)アラルキル基(例えば、ベンジル、2-フェネチル、3-フェニルプロピル、1-または2-ナフチルメチル、2-、3-または4-ビフェニルメチルなどのC7-13アラルキル基)、(11)シクロアルキル基(例えば、シクロプルピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチルなどのC3-8シクロアルキル基)、(12)エステル化もしくはアミド化されていてもよいカルボキシル基(例えば、カルボキシル基、C2-18アルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、tert-ブトキシカルボニル、ヘキシルオキシカルボニル、ドデシルオキシカルボニル、ヘキサデシルオキシカルボニルなど)、C2-18アルケニルオキシカルボニル基(例えば、アリル(allyl)オキシカルボニル、オクタ-2,6-ジエニルオキシカルボニル、ドデカ-2,6,10-トリエニルオキシカルボニルなど)、アリールオキシカルボニル基(例えば、フェノキシカルボニル、1−ナフトキシカルボニル、2−ナフトキシカルボニルなど)、アラルキルオキシカルボニル基(例えば、ベンジルオキシカルボニル、フェネチルオキシカルボニル、3-フェニルプロポキシカルボニルなど)、カルバモイル基、前記の低級アルキル基、低級アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基および複素環基(後述するR2で示される「置換されていてもよい炭化水素」の置換基としての「置換されていてもよい複素環基」同様のものなど)でN−モノ置換されたカルバモイル基、前記の低級アルキル基、低級アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基および複素環基(後述するR2で示される「置換されていてもよい炭化水素」の置換基としての「置換されていてもよい複素環基」と同様のものなど)でN,N−ジ置換されたカルバモイル基、環状アミノカルバモイル基(例えば、N-ピロリジルカルボニル、N-イミダゾリルカルボニル、N-ピペリジルカルボニル、N-ピペラジルカルボニル、N-メチル-N’-ピペラジルカルボニル、N-モルホリルカルボニルなど))、(13)置換されていてもよい水酸基(例えば、前記の低級アルキル基、低級アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、エステル化もしくはアミド化されていてもよいカルボキシル基で置換されていてもよい水酸基、アルキルスルファニルチオカルボニルオキシ基(例えば、メチルスルファニルチオカルボニルオキシ、エチルスルファニルチオカルボニルオキシ、tert-ブトキシスルファニルチオカルボニルオキシなど)、アラルキルスルファニルチオカルボニルオキシ基(例えば、ベンジルスルファニルチオカルボニルオキシなど)、N-イミダゾリルチオカルボニルオキシ基、N-モルホリルチオカルボニルオキシ基など)、(14)置換されていてもよいスルファニル基(例えば、スルファニル、アルキルスルファニル基(例えば、メチルスルファニル、エチルスルファニル、イソプロピルスルファニル、tert-ブチルスルファニルなど)、アリールスルファニル基(例えば、フェニルスルファニルなど)、アラルキルスルファニル基(例えば、ベンジルスルファニルなど)など)、(15)アルキルスルホニル基(例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル、イソプロピルスルホニル、ブチルスルホニルなど)、(16)アリールスルホニル基(例えば、ベンゼンスルフィニル、トルエンスルフィニルなど)、(17)置換されていてもよいアミノ基(例えば、アミノ基、アルキル基またはアラルキル基でモノまたはジ置換されたアミノ基(例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、イソプロピルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、エチルメチルアミノ、ベンジルアミノ、ベンジルメチルアミノなど)、アシルアミノ(例えば、ホルミルアミノ、アセチルアミノ、プロピオニルアミノ、ブチリルアミノ、イソブチリルアミノ、バレリルアミノ、イソバレリルアミノ、ピバロイルアミノ、ベンゾイルアミノ、フェナシルアミノなど)、アルコキシカルボニルアミノ(例えば、メトキシカルボニルアミノ、エトキシカルボニルアミノ、tert-ブトキシカルボニルアミノなど)、アリールオキシカルボニルアミノ(例えば、フェノキシカルボニルアミノ、ナフチルオキシカルボニルアミノ等)、アラルキルオキシカルボニルアミノ(例えば、ベンジルオキシカルボニルアミノ、フェネチルオキシカルボニルアミノなど)、アルキルスルホニルアミノ(例えば、メチルスルホニルアミノ、エチルスルホニルアミノ、イソプロピルスルホニルアミノ、ブチルスルホニルアミノ等)、アリールスルホニルアミノ(例えばベンゼンスルホニルアミノ、ナフチルスルホニルアミノなど)など)、(18)アルキレンジオキシ基(例えば、メチレンジオキシ、エチレンジオキシなど)、(19)イミノ基などが挙げられ、これらの中から選択される1〜4個の置換基を置換可能な位置に有してもよい。
該「低級アルキル基」の有していてもよい置換基としては、例えば、(1)ニトロ基、(2)オキソ基、(3)ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素等)、(4)シアノ基、(5)メチレン基、(6)低級アルキル基(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチルなどのC1-4アルキル基)、(7)低級アルケニル基(例えば、ビニル、アリル(allyl)、イソプロペニル、1-ブテニル、2-ブテニル、3-メチル-2-ブテニル、3-メチル-3-ブテニル、1-ペンテニル、2-ペンテニルなどのC2-5アルケニル基)、(8)低級アルキニル基(エチニル、プロパルギル、2-ブチニル、2-ペンチニルなどのC2-5アルキニル基)、(9)アリール基(例えば、フェニル、2-、3-または4-トリル、1-または2-ナフチル、2-、3-または4-ビフェニルなどのC2-12アリール基)、(10)アラルキル基(例えば、ベンジル、2-フェネチル、3-フェニルプロピル、1-または2-ナフチルメチル、2-、3-または4-ビフェニルメチルなどのC7-13アラルキル基)、(11)シクロアルキル基(例えば、シクロプルピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチルなどのC3-8シクロアルキル基)、(12)エステル化もしくはアミド化されていてもよいカルボキシル基(例えば、カルボキシル基、C2-18アルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、tert-ブトキシカルボニル、ヘキシルオキシカルボニル、ドデシルオキシカルボニル、ヘキサデシルオキシカルボニルなど)、C2-18アルケニルオキシカルボニル基(例えば、アリル(allyl)オキシカルボニル、オクタ-2,6-ジエニルオキシカルボニル、ドデカ-2,6,10-トリエニルオキシカルボニルなど)、アリールオキシカルボニル基(例えば、フェノキシカルボニル、1−ナフトキシカルボニル、2−ナフトキシカルボニルなど)、アラルキルオキシカルボニル基(例えば、ベンジルオキシカルボニル、フェネチルオキシカルボニル、3-フェニルプロポキシカルボニルなど)、カルバモイル基、前記の低級アルキル基、低級アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基および複素環基(後述するR2で示される「置換されていてもよい炭化水素」の置換基としての「置換されていてもよい複素環基」同様のものなど)でN−モノ置換されたカルバモイル基、前記の低級アルキル基、低級アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基および複素環基(後述するR2で示される「置換されていてもよい炭化水素」の置換基としての「置換されていてもよい複素環基」と同様のものなど)でN,N−ジ置換されたカルバモイル基、環状アミノカルバモイル基(例えば、N-ピロリジルカルボニル、N-イミダゾリルカルボニル、N-ピペリジルカルボニル、N-ピペラジルカルボニル、N-メチル-N’-ピペラジルカルボニル、N-モルホリルカルボニルなど))、(13)置換されていてもよい水酸基(例えば、前記の低級アルキル基、低級アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、エステル化もしくはアミド化されていてもよいカルボキシル基で置換されていてもよい水酸基、アルキルスルファニルチオカルボニルオキシ基(例えば、メチルスルファニルチオカルボニルオキシ、エチルスルファニルチオカルボニルオキシ、tert-ブトキシスルファニルチオカルボニルオキシなど)、アラルキルスルファニルチオカルボニルオキシ基(例えば、ベンジルスルファニルチオカルボニルオキシなど)、N-イミダゾリルチオカルボニルオキシ基、N-モルホリルチオカルボニルオキシ基など)、(14)置換されていてもよいスルファニル基(例えば、スルファニル、アルキルスルファニル基(例えば、メチルスルファニル、エチルスルファニル、イソプロピルスルファニル、tert-ブチルスルファニルなど)、アリールスルファニル基(例えば、フェニルスルファニルなど)、アラルキルスルファニル基(例えば、ベンジルスルファニルなど)など)、(15)アルキルスルホニル基(例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル、イソプロピルスルホニル、ブチルスルホニルなど)、(16)アリールスルホニル基(例えば、ベンゼンスルフィニル、トルエンスルフィニルなど)、(17)置換されていてもよいアミノ基(例えば、アミノ基、アルキル基またはアラルキル基でモノまたはジ置換されたアミノ基(例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、イソプロピルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、エチルメチルアミノ、ベンジルアミノ、ベンジルメチルアミノなど)、アシルアミノ(例えば、ホルミルアミノ、アセチルアミノ、プロピオニルアミノ、ブチリルアミノ、イソブチリルアミノ、バレリルアミノ、イソバレリルアミノ、ピバロイルアミノ、ベンゾイルアミノ、フェナシルアミノなど)、アルコキシカルボニルアミノ(例えば、メトキシカルボニルアミノ、エトキシカルボニルアミノ、tert-ブトキシカルボニルアミノなど)、アリールオキシカルボニルアミノ(例えば、フェノキシカルボニルアミノ、ナフチルオキシカルボニルアミノ等)、アラルキルオキシカルボニルアミノ(例えば、ベンジルオキシカルボニルアミノ、フェネチルオキシカルボニルアミノなど)、アルキルスルホニルアミノ(例えば、メチルスルホニルアミノ、エチルスルホニルアミノ、イソプロピルスルホニルアミノ、ブチルスルホニルアミノ等)、アリールスルホニルアミノ(例えばベンゼンスルホニルアミノ、ナフチルスルホニルアミノなど)など)、(18)アルキレンジオキシ基(例えば、メチレンジオキシ、エチレンジオキシなど)、(19)イミノ基などが挙げられ、これらの中から選択される1〜4個の置換基を置換可能な位置に有してもよい。
R2で示される「置換されていてもよい炭化水素」の置換基としての「置換されていてもよい低級アルケニル基」の「低級アルケニル基」としては、例えば、ビニル、アリル(allyl)、イソプロペニル、1-ブテニル、2-ブテニル、3-メチル-2-ブテニル、3-メチル-3-ブテニル、1-ペンテニル、2-ペンテニルなどのC2-5アルケニル基が挙げられる。該「低級アルケニル基」の有していてもよい置換基としては、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素」の置換基としての「置換されていてもよい低級アルキル基」の有していてもよい置換基と同様な数、同様のものが挙げられる。
R2で示される「置換されていてもよい炭化水素」の置換基としての「置換されていてもよい低級アルキニル基」の「低級アルキニル基」としては、例えば、エチニル、プロパルギル、2-ブチニル、2-ペンチニルなどの低級アルキニル基などのC2-5アルキニル基が挙げられる。該「低級アルキニル基」の有していてもよい置換基としては、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素」の置換基としての「置換されていてもよい低級アルキル基」の有していてもよい置換基と同様な数、同様のものが挙げられる。
R2で示される「置換されていてもよい炭化水素」の置換基としての「置換されていてもよい低級アルキニル基」の「低級アルキニル基」としては、例えば、エチニル、プロパルギル、2-ブチニル、2-ペンチニルなどの低級アルキニル基などのC2-5アルキニル基が挙げられる。該「低級アルキニル基」の有していてもよい置換基としては、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素」の置換基としての「置換されていてもよい低級アルキル基」の有していてもよい置換基と同様な数、同様のものが挙げられる。
R2で示される「置換されていてもよい炭化水素」の置換基としての「置換されていてもよいアリール基」の「アリール基」としては、例えば、フェニル、2-、3-または4-トリル、1-または2-ナフチル、2-、3-または4-ビフェニルなどのC2-12アリール基が挙げられる。該「アリール基」の有していてもよい置換基としては、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素」の置換基としての「置換されていてもよい低級アルキル基」の有していてもよい置換基と同様な数、同様のものが挙げられる。
R2で示される「置換されていてもよい炭化水素」の置換基としての「置換されていてもよいアラルキル基」の「アラルキル基」としては、例えば、ベンジル、2-フェネチル、3-フェニルプロピル、1-または2-ナフチルメチル、2-、3-または4-ビフェニルメチルなどのC7-13アラルキル基が挙げられる。該「アラルキル基」の有していてもよい置換基としては、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素」の置換基としての「置換されていてもよい低級アルキル基」の有していてもよい置換基と同様な数、同様のものが挙げられる。
R2で示される「置換されていてもよい炭化水素」の置換基としての「置換されていてもよいシクロアルキル基」の「シクロアルキル基」としては、例えば、シクロプルピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチルなどのC3-8シクロアルキル基、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、ビシクロ[2.2.2]オクチル、ビシクロ[3.2.1]オクチル、ビシクロ[3.3.1]ノニル、ビシクロ[3.2.2]ノニルおよびアダマンチルが挙げられる。該「シクロアルキル基」の有していてもよい置換基としては、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素」の置換基としての「置換されていてもよい低級アルキル基」の有していてもよい置換基と同様な数、同様のものが挙げられる。
R2で示される「置換されていてもよい炭化水素」の置換基としての「低級ハロアルキル基」としては、例えば、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、2-フルオロエチル、2,2-ジフルオロエチル、2,2,2-トリフルオロエチル、1,1,2,2-テトラフルオロエチル、1,1,2,2,2-ペンタフルオロエチル、3-フルオロプロピル、3,3-ジフルオロプロピル、3,3,3-トリフルオロプロピル、2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピル、4-フルオロブチル、4,4-ジフルオロブチル、4,4,4-トリフルオロブチル、3,3,4,4,4-ペンタフルオロブチル、5-フルオロペンチル、5,5-ジフルオロペンチル、5,5,5-トリフルオロペンチル、4,4,5,5,5-ペンタフルオロペンチル、クロロメチル、ジクロロメチル、ブロモメチルなどの1〜6個のハロゲン基で置換された低級アルキル基等が挙げられる。
R2で示される「置換されていてもよい炭化水素」の置換基としての「エステル化もしくはアミド化されていてもよいカルボキシル基」としては、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アルケニルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基、カルバモイル基、N−モノ置換カルバモイル基、N,N−ジ置換カルバモイル基が挙げられる。
「アルコキシカルボニル基」としては、例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、tert-ブトキシカルボニル、ヘキシルオキシカルボニル、ドデシルオキシカルボニル、ヘキサデシルオキシカルボニルなどのC2-18アルコキシカルボニル基が挙げられる。該「アルコキシカルボニル基」は置換基を有していてもよく、その置換基としては、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素」の置換基としての「置換されていてもよい低級アルキル基」の有していてもよい置換基と同様な数、同様のものが挙げられる。
「アルケニルオキシカルボニル基」としては、例えばアリル(allyl)オキシカルボニル、オクタ-2,6-ジエニルオキシカルボニル、ドデカ-2,6,10-トリエニルオキシカルボニルなどのC2-18アルケニルオキシカルボニル基が挙げられる。該「アルケニルオキシカルボニル基」は置換基を有していてもよく、その置換基としては、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素」の置換基としての「置換されていてもよい低級アルキル基」の有していてもよい置換基と同様な数、同様のものが挙げられる。
「アリールオキシカルボニル基」としては、例えばフェノキシカルボニル、1−ナフトキシカルボニル、2−ナフトキシカルボニル等が挙げられる。該「アリールオキシカルボニル基」は置換基を有していてもよく、その置換基としては、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素」の置換基としての「置換されていてもよい低級アルキル基」の有していてもよい置換基と同様な数、同様のものが挙げられる。
「アラルキルオキシカルボニル基」としては、例えばベンジルオキシカルボニル、フェネチルオキシカルボニル、3-フェニルプロポキシカルボニルなどのアラルキルオキシカルボニル基が挙げられる。該「アラルキルオキシカルボニル基」は置換基を有していてもよく、その置換基としては、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素」の置換基としての「置換されていてもよい低級アルキル基」の有していてもよい置換基と同様な数、同様のものが挙げられる。
「アルコキシカルボニル基」としては、例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、tert-ブトキシカルボニル、ヘキシルオキシカルボニル、ドデシルオキシカルボニル、ヘキサデシルオキシカルボニルなどのC2-18アルコキシカルボニル基が挙げられる。該「アルコキシカルボニル基」は置換基を有していてもよく、その置換基としては、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素」の置換基としての「置換されていてもよい低級アルキル基」の有していてもよい置換基と同様な数、同様のものが挙げられる。
「アルケニルオキシカルボニル基」としては、例えばアリル(allyl)オキシカルボニル、オクタ-2,6-ジエニルオキシカルボニル、ドデカ-2,6,10-トリエニルオキシカルボニルなどのC2-18アルケニルオキシカルボニル基が挙げられる。該「アルケニルオキシカルボニル基」は置換基を有していてもよく、その置換基としては、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素」の置換基としての「置換されていてもよい低級アルキル基」の有していてもよい置換基と同様な数、同様のものが挙げられる。
「アリールオキシカルボニル基」としては、例えばフェノキシカルボニル、1−ナフトキシカルボニル、2−ナフトキシカルボニル等が挙げられる。該「アリールオキシカルボニル基」は置換基を有していてもよく、その置換基としては、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素」の置換基としての「置換されていてもよい低級アルキル基」の有していてもよい置換基と同様な数、同様のものが挙げられる。
「アラルキルオキシカルボニル基」としては、例えばベンジルオキシカルボニル、フェネチルオキシカルボニル、3-フェニルプロポキシカルボニルなどのアラルキルオキシカルボニル基が挙げられる。該「アラルキルオキシカルボニル基」は置換基を有していてもよく、その置換基としては、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素」の置換基としての「置換されていてもよい低級アルキル基」の有していてもよい置換基と同様な数、同様のものが挙げられる。
「N−モノ置換カルバモイル基」の置換基としては、例えば低級アルキル(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル等)、低級アルケニル(例、ビニル、アリル(allyl)、イソプロペニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル等)、シクロアルキル(例、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル等)、アリール(例、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル)、アラルキル(例、ベンジル、フェネチル等)、複素環基(例えば後述するR2で示される「置換されていてもよい炭化水素」の置換基としての「置換されていてもよい複素環基」と同様のもの等)等が挙げられる。該低級アルキル、低級アルケニル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、複素環基は置換基を有していてもよく、その置換基としては、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素」の置換基としての「置換されていてもよい低級アルキル基」の有していてもよい置換基と同様な数、同様のものが挙げられる。
「N,N−ジ置換カルバモイル基」の置換基とは、窒素原子上に2個の置換基を有するカルバモイル基を意味し、上記した「N−モノ置換カルバモイル」における置換基と同様のものが挙げられる。また、2個の置換基が窒素原子と一緒になって環状アミノを形成する場合もあり、この様な場合の環状アミノカルバモイルとしては、例えばN-ピロリジルカルボニル、N-イミダゾリルカルボニル、N-ピペリジルカルボニル、N-ピペラジルカルボニル、N-メチル-N’-ピペラジルカルボニル、N-モルホリルカルボニルなどが挙げられる。
「N,N−ジ置換カルバモイル基」の置換基とは、窒素原子上に2個の置換基を有するカルバモイル基を意味し、上記した「N−モノ置換カルバモイル」における置換基と同様のものが挙げられる。また、2個の置換基が窒素原子と一緒になって環状アミノを形成する場合もあり、この様な場合の環状アミノカルバモイルとしては、例えばN-ピロリジルカルボニル、N-イミダゾリルカルボニル、N-ピペリジルカルボニル、N-ピペラジルカルボニル、N-メチル-N’-ピペラジルカルボニル、N-モルホリルカルボニルなどが挙げられる。
R2で示される「置換されていてもよい炭化水素」の置換基としての「アシル基」としては、水素原子または前記の「N−モノ置換カルバモイル基」が窒素原子上に1個有する置換基とカルボニルとが結合したものが挙げられ、例えばホルミル基、アセチル、プロピオニルなどの低級アルカノイル基、またはベンゾイル、ナフトイルなどのアロイル基等が挙げられる。
R2で示される「置換されていてもよい炭化水素」の置換基としての「置換されていてもよい水酸基」の置換基としては、置換されていてもよい低級アルキル基、置換されていてもよい低級アルケニル基、置換されていてもよい低級アルキニル基、置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよいアラルキル基、置換されていてもよいシクロアルキル基、エステル化もしくはアミド化されたカルボキシル基、置換されていてもよいアルキルスルファニルチオカルボニル基、置換されていてもよいアラルキルスルファニルチオカルボニル基、置換されていてもよいアルキルスルホニル基、置換されていてもよいアリールスルホニル基、置換されていてもよいN-イミダゾリルチオカルボニル、置換されていてもよいN-モルホリルチオカルボニル、水酸基の保護基等が挙げられる。該「置換されていてもよい低級アルキル基」、「置換されていてもよい低級アルケニル基」、「置換されていてもよい低級アルキニル基」、「置換されていてもよいアリール基」、「置換されていてもよいアラルキル基」、「置換されていてもよいシクロアルキル基」としては、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素」の置換基としての「置換されていてもよい低級アルキル基」、「置換されていてもよい低級アルケニル基」、「置換されていてもよい低級アルキニル基」、「置換されていてもよいアリール基」、「置換されていてもよいアラルキル基」、「置換されていてもよいシクロアルキル基」と同様のものが挙げられる。該「エステル化もしくはアミド化されたカルボキシル基」とは、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素」の置換基としてのエステル化もしくはアミド化されていてもよいカルボキシル基」からカルボキシル基を除いたものが挙げられる。該「置換されていてもよいアルキルスルファニルチオカルボニル基」としては、例えばメチルスルファニルチオカルボニル、エチルスルファニルチオカルボニル、tert-ブトキシスルファニルチオカルボニル等があげられ、該「置換されていてもよいアラルキルスルファニルチオカルボニル基」としては、ベンジルスルファニルチオカルボニルオキシ等が挙げられ、該「置換されていてもよいアルキルスルホニル基」としては、メチルスルホニル、エチルスルホニル、イソプロピルスルホニル、ブチルスルホニル等が挙げられ、該「置換されていてもよいアリールスルホニル基」としては、ベンゼンスルホニル、p−トルエンスルホニル、m−トルエンスルホニル、o−トルエンスルホニル等が挙げられる。該「置換されていてもよいアルキルスルファニルチオカルボニル基」、「置換されていてもよいアラルキルスルファニルチオカルボニル基」、「置換されていてもよいアルキルスルホニル基」、「置換されていてもよいアリールスルホニル基」の有していてもよい置換基としては、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素」の置換基としての「置換されていてもよい低級アルキル基」の有していてもよい置換基と同様な数、同様のものが挙げられる。「置換されていてもよいN-イミダゾリルチオカルボニル」、「置換されていてもよいN-モルホリルチオカルボニル」の有していてもよい置換基としては、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素」の置換基としての「置換されていてもよい低級アルキル基」の有していてもよい置換基と同様な数、同様のものが挙げられる。該「水酸基の保護基」としては、例えば2−テトラヒドロピラニル、トリメチルシリル、トリエチルシリル、tert-ブチルジフェニルシリル等が挙げられる。
R2で示される「置換されていてもよい炭化水素」の置換基としての「置換されていてもよいスルファニル基」としては、例えば、スルファニル基、メチルスルファニル、エチルスルファニル、イソプロピルスルファニル、tert-ブチルスルファニル等のアルキルスルファニル基、フェニルスルファニル等のアリールスルファニル基、ベンジルスルファニル等のアラルキルスルファニル基等が挙げられる。該「置換されていてもよいスルファニル基」の有していてもよい置換基としては、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素」の置換基としての「置換されていてもよい低級アルキル基」の有していてもよい置換基と同様な数、同様のものが挙げられる。
R2で示される「置換されていてもよい炭化水素」の置換基としての「置換されていてもよいアルキルスルフィニル基」としては、例えば、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、イソプロピルスルフィニル等が挙げられる。該「置換されていてもよいアルキルスルフィニル基」の有していてもよい置換基としては、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素」の置換基としての「置換されていてもよい低級アルキル基」の有していてもよい置換基と同様な数、同様のものが挙げられる。
R2で示される「置換されていてもよい炭化水素」の置換基としての「置換されていてもよいアリールスルフィニル基」としては、例えば、ベンゼンスルフィニル、トルエンスルフィニル等が挙げられる。該「置換されていてもよいアリールスルフィニル基」の有していてもよい置換基としては、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素」の置換基としての「置換されていてもよい低級アルキル基」の有していてもよい置換基と同様な数、同様のものが挙げられる。
R2で示される「置換されていてもよい炭化水素」の置換基としての「置換されていてもよいアルキルスルホニル基」としては、例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル、イソプロピルスルホニル、ブチルスルホニル等が挙げられる。該「置換されていてもよいアルキルスルホニル基」の有していてもよい置換基としては、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素」の置換基としての「置換されていてもよい低級アルキル基」の有していてもよい置換基と同様な数、同様のものが挙げられる。
R2で示される「置換されていてもよい炭化水素」の置換基としての「置換されていてもよいアリールスルホニル基」としては、例えば、ベンゼンスルホニル、トルエンスルホニル、ナフチルスルホニル等が挙げられる。該「置換されていてもよいアリールスルホニル基」の有していてもよい置換基としては、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素」の置換基としての「置換されていてもよい低級アルキル基」の有していてもよい置換基と同様な数、同様のものが挙げられる。
R2で示される「置換されていてもよい炭化水素」の置換基としての「エステル化もしくアミド化されてもよいスルホン酸基」としては、例えば、スルホン酸基、スルホン酸メチル、スルホン酸エチル、スルホン酸アミド、N-メチルスルホン酸アミド等が挙げられる。
R2で示される「置換されていてもよい炭化水素」の置換基としての「置換されていてもよいアミノ基」としては、アミノ基、アルキル基またはアラルキル基でモノまたはジ置換されたアミノ基、アシルアミノ、アルコキシカルボニルアミノ、アリールオキシカルボニルアミノ、アラルキルオキシカルボニルアミノ、アルキルスルホニルアミノあるいはアリールスルホニルアミノ等が挙げられる。
「アルキル基またはアラルキル基でモノまたはジ置換されたアミノ基」としては、例えばメチルアミノ、エチルアミノ、イソプロピルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、エチルメチルアミノ、ベンジルアミノ、ベンジルメチルアミノ等が挙げられる。該「アルキル基またはアラルキル基でモノまたはジ置換されたアミノ基」は置換基を有していてもよく、その置換基としては、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素」の置換基としての「置換されていてもよい低級アルキル基」の有していてもよい置換基と同様な数、同様のものが挙げられる。
「アシルアミノ」としては、例えばホルミルアミノ、アセチルアミノ、プロピオニルアミノ、ブチリルアミノ、イソブチリルアミノ、バレリルアミノ、イソバレリルアミノ、ピバロイルアミノ、ベンゾイルアミノ、フェナシルアミノ等が挙げられる。該「アシルアミノ」は置換基を有していてもよく、その置換基としては、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素」の置換基としての「置換されていてもよい低級アルキル基」の有していてもよい置換基と同様な数、同様のものが挙げられる。
「アルキル基またはアラルキル基でモノまたはジ置換されたアミノ基」としては、例えばメチルアミノ、エチルアミノ、イソプロピルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、エチルメチルアミノ、ベンジルアミノ、ベンジルメチルアミノ等が挙げられる。該「アルキル基またはアラルキル基でモノまたはジ置換されたアミノ基」は置換基を有していてもよく、その置換基としては、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素」の置換基としての「置換されていてもよい低級アルキル基」の有していてもよい置換基と同様な数、同様のものが挙げられる。
「アシルアミノ」としては、例えばホルミルアミノ、アセチルアミノ、プロピオニルアミノ、ブチリルアミノ、イソブチリルアミノ、バレリルアミノ、イソバレリルアミノ、ピバロイルアミノ、ベンゾイルアミノ、フェナシルアミノ等が挙げられる。該「アシルアミノ」は置換基を有していてもよく、その置換基としては、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素」の置換基としての「置換されていてもよい低級アルキル基」の有していてもよい置換基と同様な数、同様のものが挙げられる。
「アルコキシカルボニルアミノ」としては、例えばメトキシカルボニルアミノ、エトキシカルボニルアミノ、tert-ブトキシカルボニルアミノ等が挙げられる。該「アルコキシカルボニルアミノ」は置換基を有していてもよく、その置換基としては、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素」の置換基としての「置換されていてもよい低級アルキル基」の有していてもよい置換基と同様な数、同様のものが挙げられる。
「アリールオキシカルボニルアミノ」としては、例えばフェノキシカルボニルアミノ、ナフチルオキシカルボニルアミノ等が挙げられる。該「アリールオキシカルボニルアミノ」は置換基を有していてもよく、その置換基としては、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素」の置換基としての「置換されていてもよい低級アルキル基」の有していてもよい置換基と同様な数、同様のものが挙げられる。
「アラルキルオキシカルボニルアミノ」としては、例えばベンジルオキシカルボニルアミノ、フェネチルオキシカルボニルアミノ等が挙げられる。該「アラルキルオキシカルボニルアミノ」は置換基を有していてもよく、その置換基としては、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素」の置換基としての「置換されていてもよい低級アルキル基」の有していてもよい置換基と同様な数、同様のものが挙げられる。
「アルキルスルホニルアミノ」としては、例えばメチルスルホニルアミノ、エチルスルホニルアミノ、イソプロピルスルホニルアミノ、ブチルスルホニルアミノ等が挙げられる。該「アルキルスルホニルアミノ」は置換基を有していてもよく、その置換基としては、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素」の置換基としての「置換されていてもよい低級アルキル基」の有していてもよい置換基と同様な数、同様のものが挙げられる。
「アリールスルホニルアミノ」としては、例えばベンゼンスルホニルアミノ、ナフチルスルホニルアミノ等が挙げられる。該「アリールスルホニルアミノ」は置換基を有していてもよく、その置換基としては、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素」の置換基としての「置換されていてもよい低級アルキル基」の有していてもよい置換基と同様な数、同様のものが挙げられる。
「アリールオキシカルボニルアミノ」としては、例えばフェノキシカルボニルアミノ、ナフチルオキシカルボニルアミノ等が挙げられる。該「アリールオキシカルボニルアミノ」は置換基を有していてもよく、その置換基としては、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素」の置換基としての「置換されていてもよい低級アルキル基」の有していてもよい置換基と同様な数、同様のものが挙げられる。
「アラルキルオキシカルボニルアミノ」としては、例えばベンジルオキシカルボニルアミノ、フェネチルオキシカルボニルアミノ等が挙げられる。該「アラルキルオキシカルボニルアミノ」は置換基を有していてもよく、その置換基としては、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素」の置換基としての「置換されていてもよい低級アルキル基」の有していてもよい置換基と同様な数、同様のものが挙げられる。
「アルキルスルホニルアミノ」としては、例えばメチルスルホニルアミノ、エチルスルホニルアミノ、イソプロピルスルホニルアミノ、ブチルスルホニルアミノ等が挙げられる。該「アルキルスルホニルアミノ」は置換基を有していてもよく、その置換基としては、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素」の置換基としての「置換されていてもよい低級アルキル基」の有していてもよい置換基と同様な数、同様のものが挙げられる。
「アリールスルホニルアミノ」としては、例えばベンゼンスルホニルアミノ、ナフチルスルホニルアミノ等が挙げられる。該「アリールスルホニルアミノ」は置換基を有していてもよく、その置換基としては、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素」の置換基としての「置換されていてもよい低級アルキル基」の有していてもよい置換基と同様な数、同様のものが挙げられる。
R2で示される「置換されていてもよい炭化水素」の置換基としての「置換されていてもよい複素環基」としては、例えば、脂肪族単環式含窒素複素環基、芳香族単環式含窒素複素環基、縮合含窒素複素環基、含酸素単環式あるいは縮合複素環基、含硫黄単環式あるいは縮合複素環基等が挙げられる。
「脂肪族単環式含窒素複素環基」としては、例えばアジリジニル、アゼチジニル、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、オキサゾリジニル、イソキサゾリジニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、ピペリジル、ピペラジル、ピラジニル、モルホリル、チオモルホリル、オキサジニル、チアジニル、アゼピニル、ジアゼピニル、オキサゼピニル、チアゼピニル等が挙げられる。該「脂肪族単環式含窒素複素環基」は置換基を有していてもよく、その置換基としては、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素」の置換基としての「置換されていてもよい低級アルキル基」の有していてもよい置換基と同様な数、同様のものが挙げられる。
「芳香族単環式含窒素複素環基」としては、例えばピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、トリアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニル等が挙げられる。該「芳香族単環式含窒素複素環基」は置換基を有していてもよく、その置換基としては、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素」の置換基としての「置換されていてもよい低級アルキル基」の有していてもよい置換基と同様な数、同様のものが挙げられる。
「脂肪族単環式含窒素複素環基」としては、例えばアジリジニル、アゼチジニル、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、オキサゾリジニル、イソキサゾリジニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、ピペリジル、ピペラジル、ピラジニル、モルホリル、チオモルホリル、オキサジニル、チアジニル、アゼピニル、ジアゼピニル、オキサゼピニル、チアゼピニル等が挙げられる。該「脂肪族単環式含窒素複素環基」は置換基を有していてもよく、その置換基としては、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素」の置換基としての「置換されていてもよい低級アルキル基」の有していてもよい置換基と同様な数、同様のものが挙げられる。
「芳香族単環式含窒素複素環基」としては、例えばピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、トリアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニル等が挙げられる。該「芳香族単環式含窒素複素環基」は置換基を有していてもよく、その置換基としては、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素」の置換基としての「置換されていてもよい低級アルキル基」の有していてもよい置換基と同様な数、同様のものが挙げられる。
「縮合含窒素複素環基」としては、例えばベンゾピロリジニル、ベンゾイミダゾリジニル、ベンゾピラゾリジニル、ベンゾオキサゾリジニル、ベンゾイソキサゾリジニル、ベンゾチアゾリジニル、ベンゾイソチアゾリジニル、ベンゾピペリジル、ベンゾピペラジル、ベンゾピラジニル、ベンゾモルホリル、ベンゾチオモルホリル、ベンゾオキサジニル、ベンゾチアジニル、ベンゾアゼピニル、ベンゾジアゼピニル、ベンゾオキサゼピニル、ベンゾチアゼピニル、インドリル、イソインドリル、1H-インダゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイソチアゾリル、1H-ベンゾトリアゾリル、ベンゾオキサジアゾリル、ベンゾチアジアゾリル、キノリル、イソキノリル、キナゾリニル、キノキサリニル、ナフチリジニル、プリニル、プテリジニル、カルバゾリル、カルボリニル、アクリジニル、フェノキサジニル、フェノチアジニル、フェナジニル、インドリジニル、ピロロピリダジニル、ピロロピリミジニル、ピロロピラジニル、ピロロピリジル、イミダゾピリダジニル、イミダゾピリミジニル、イミダゾピラジニル、イミダゾピリジル、チエノピリダジニル、チエノピリミジニル、チエノピラジニル、チエノピリジル、チアゾロピリダジニル、チアゾロピリミジニル、チアゾロピラジニル、チアゾロピリジル、ピリダゾピリダジニル、ピリダゾピリミジニル、ピリダゾピラジニル、ピリダゾピリジル、トリアゾロピリジル等が挙げられる。該「縮合含窒素複素環基」は置換基を有していてもよく、その置換基としては、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素」の置換基としての「置換されていてもよい低級アルキル基」の有していてもよい置換基と同様な数、同様のものが挙げられる。
「含酸素単環式あるいは縮合複素環基」としては、例えばオキシラニル、オキセタニル、オキソラニル、ジオキソラニル、フリル、ピラニル、テトラヒドロピラニル、ジオキサニル、ベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、ベンゾピラニル、イソベンゾピラニル、ベンゾジオキサニル、7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプチル) 、9−オキサビシクロ[3.3.1]ノニル等が挙げられる。該「含酸素単環式あるいは縮合複素環基」は置換基を有していてもよく、その置換基としては、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素」の置換基としての「置換されていてもよい低級アルキル基」の有していてもよい置換基と同様な数、同様のものが挙げられる。
「含硫黄単環式あるいは縮合複素環基」としては、例えばチエニル、チオキソラニル、テトラヒドロチオピラニル、ジチアニル、ベンゾチエニル等が挙げられる。該「含硫黄単環式あるいは縮合複素環基」は置換基を有していてもよく、その置換基としては、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素」の置換基としての「置換されていてもよい低級アルキル基」の有していてもよい置換基と同様な数、同様のものが挙げられる。
「含酸素単環式あるいは縮合複素環基」としては、例えばオキシラニル、オキセタニル、オキソラニル、ジオキソラニル、フリル、ピラニル、テトラヒドロピラニル、ジオキサニル、ベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、ベンゾピラニル、イソベンゾピラニル、ベンゾジオキサニル、7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプチル) 、9−オキサビシクロ[3.3.1]ノニル等が挙げられる。該「含酸素単環式あるいは縮合複素環基」は置換基を有していてもよく、その置換基としては、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素」の置換基としての「置換されていてもよい低級アルキル基」の有していてもよい置換基と同様な数、同様のものが挙げられる。
「含硫黄単環式あるいは縮合複素環基」としては、例えばチエニル、チオキソラニル、テトラヒドロチオピラニル、ジチアニル、ベンゾチエニル等が挙げられる。該「含硫黄単環式あるいは縮合複素環基」は置換基を有していてもよく、その置換基としては、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素」の置換基としての「置換されていてもよい低級アルキル基」の有していてもよい置換基と同様な数、同様のものが挙げられる。
R2で示される「置換されていてもよい炭化水素」の置換基としての「アルキレンジオキシ基」としては、例えば、メチレンジオキシ、エチレンジオキシ等が挙げられる。
R2で示される「置換されていてもよい炭化水素」の置換基としての「置換されていてもよいシクロアルケニル基」としてはC3-8シクロアルケニル基(例えば2-シクロプロペニル、2-シクロブテニル、2-シクロペンテニル、2-シクロヘキセニル、3-シクロヘキセニル、2-シクロヘプテニル、3-シクロヘプテニル、2-シクロオクテニル、4-シクロオクテニルなど)が挙げられる。該「シクロアルケニル基」の有していてもよい置換基としては、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素」の置換基としての「置換されていてもよい低級アルキル基」の有していてもよい置換基と同様な数、同様のものが挙げられる。
R2で表される「置換されていてもよい複素環基」としては、前記のR2で表される「置換されていてもよい炭化水素」の置換基としての「置換されていてもよい複素環基」と同様のものが挙げられる。
R3、R4で示される「置換されていてもよい炭化水素基」としての炭化水素基としては、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素基」としての炭化水素と同様のものが挙げられる。好ましくは、C1-6アルキル基、C6-10アリール基、C7-10アラルキル基等が挙げられる。
R3、R4で示される「置換されていてもよい炭化水素基」の置換基としては、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素基」の置換基と同様な数、同様なものが挙げられる。
R3、R4で示される「置換されていてもよい複素環基」は、前記のR2で表される「置換されていてもよい炭化水素」の置換基としての「置換されていてもよい複素環基」と同様のものが挙げられる。
R3、R4で示される「置換されていてもよい炭化水素基」の置換基としては、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素基」の置換基と同様な数、同様なものが挙げられる。
R3、R4で示される「置換されていてもよい複素環基」は、前記のR2で表される「置換されていてもよい炭化水素」の置換基としての「置換されていてもよい複素環基」と同様のものが挙げられる。
「R3、R4がともにそれらが結合している窒素原子と一緒になって表す置換されていてもよい含窒素複素環」としての含窒素複素環の例としては、炭素原子以外に酸素原子、硫黄原子、窒素原子等から選ばれたヘテロ原子が1〜4個含まれても良い3〜8員環の単環性複素環またはこれらに環構造の縮合した2環性または3環性縮合複素環基などが挙げられる。中でも好ましい例は5〜7員環の含窒素複素環が挙げられる。特に好ましい例としては、アゼピニル、ピペリジル、ピペラジル、N-メチルピペラジル、ピロリジル、モルホリル、などが挙げられる。
「R3、R4がともにそれらが結合している窒素原子と一緒になって表す置換されていてもよい含窒素複素環」の置換基としては、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素基」の置換基と同様な数、同様なものが挙げられる。
「R3、R4がともにそれらが結合している窒素原子と一緒になって表す置換されていてもよい含窒素複素環」の置換基としては、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素基」の置換基と同様な数、同様なものが挙げられる。
R1としては、−SR2(R2は水素原子、置換されていてもよい炭化水素基または置換されていてもよい複素環基を示す)が好ましく、なかでもR2が置換されていてもよい炭化水素基であるものが好ましい。とりわけ−SR2において、R2が置換されていてもよいアルキル基(置換されていてもよいC1-8アルキル基)、置換されていてもよいアルケニル基(置換されていてもよいC2-8アルケニル基)、置換されていてもよいアラルキル基(置換されていてもよいC7-10アラルキル基)、置換されていてもよいシクロアルキル基(置換されていてもよいC3-8シクロアルキル基)であるものが好ましい。特に−SR2において、R2が置換されていてもよいC1-8アルキル基であるものがより好ましく、とりわけハロゲン原子で置換されていてもよいC4-8アルキル基であるものが好ましい。
R5で示される「置換されていてもよい炭化水素基」としての炭化水素基としては、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素基」としての炭化水素基と同様のものが挙げられる。好ましくは、C1-12アルキル基、C2-12アルケニル基、C2-12アルキニル基、C6-10アリール基、C7-10アラルキル基、C3-8シクロアルキル基、C3-8シクロアルケニル基等が挙げられる。なかでも、C1-8アルキル基、C2-8アルケニル基、C6-10アリール基、C7-10アラルキル基、C3-8シクロアルキル基、C3-8シクロアルケニル基が好ましい。とりわけ、C1-6アルキル基が好ましく、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、イソペンチル、2-メチルブチル、ヘキシル、イソヘキシル、2-エチルブチル、1,1-ジメチルブチル、2,2-ジメチルブチル、3,3-ジメチルブチル、2,2-ジメチルペンチル、3,3-ジメチルペンチルが好ましい。
R5で示される「置換されていてもよい炭化水素基」の置換基としては、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素基」の置換基と同様の数、同様のものが挙げられる。
R5で示される「置換されていてもよい炭化水素基」の置換基としては、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素基」の置換基と同様の数、同様のものが挙げられる。
R5で示される「アシル基」とは、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素基」の置換基としての「アシル基」と同様のものが挙げられる。
R5で示される「エステル化もしくはアミド化されていてもよいカルボキシル基」とは、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素基」の置換基としての「エステル化もしくはアミド化されていてもよいカルボキシル基」と同様のものが挙げられる。なかでもメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、tert-ブトキシカルボニル、ヘキシルオキシカルボニル、ドデシルオキシカルボニル、ヘキサデシルオキシカルボニルなどのC2-18アルコキシカルボニル基が好ましい。
R5で示される「置換されていてもよい複素環基」とは、前記のR2で示される「置換されていてもよい複素環基」と同様のものが挙げられる。
R5で示される「エステル化もしくはアミド化されていてもよいカルボキシル基」とは、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素基」の置換基としての「エステル化もしくはアミド化されていてもよいカルボキシル基」と同様のものが挙げられる。なかでもメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、tert-ブトキシカルボニル、ヘキシルオキシカルボニル、ドデシルオキシカルボニル、ヘキサデシルオキシカルボニルなどのC2-18アルコキシカルボニル基が好ましい。
R5で示される「置換されていてもよい複素環基」とは、前記のR2で示される「置換されていてもよい複素環基」と同様のものが挙げられる。
R6で示される「置換されていてもよい炭化水素基」としての炭化水素基としては、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素基」としての炭化水素基と同様のものが挙げられる。好ましくは、C1-8アルキル基、C2-8アルケニル基、C6-10アリール基、C7-10アラルキル基等が挙げられる。なかでも、C1-6アルキル基、フェニル基、ベンジル基等が好ましい。
R6で示される「置換されていてもよい炭化水素基」の置換基としては、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素基」の置換基と同様の数、同様のものが挙げられる。
R6で示される「置換されていてもよい炭化水素基」の置換基としては、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素基」の置換基と同様の数、同様のものが挙げられる。
R6で示される「アシル基」とは、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素基」の置換基としての「アシル基」と同様のものが挙げられる。
R6で示される「エステル化もしくはアミド化されていてもよいカルボキシル基」とは、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素基」の置換基としての「エステル化もしくはアミド化されていてもよいカルボキシル基」と同様のものが挙げられる。
R6で示される「置換されていてもよい複素環基」とは、前記のR2で表される「置換されていてもよい炭化水素」の置換基としての「置換されていてもよい複素環基」と同様のものが挙げられる。
R6で示される「エステル化もしくはアミド化されていてもよいカルボキシル基」とは、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素基」の置換基としての「エステル化もしくはアミド化されていてもよいカルボキシル基」と同様のものが挙げられる。
R6で示される「置換されていてもよい複素環基」とは、前記のR2で表される「置換されていてもよい炭化水素」の置換基としての「置換されていてもよい複素環基」と同様のものが挙げられる。
R5とR6とが一緒になって形成する環状炭化水素または複素環としては、炭素原子以外に窒素原子、酸素原子、硫黄原子等から選ばれた原子を1〜3個含んでもよい、飽和または不飽和の、5〜8員環の単環式炭素環または複素環、あるいはこれらを含む2環式縮合炭素環または複素環などが挙げられる。例えば、シクロアルキル(例えば、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなど)、シクロアルケニル(例えば、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘキサジエニル、シクロヘプテニルなど)、芳香族炭化水素環(例えば、フェニル、ナフチルなど)、含酸素環(例えば、フリル、オキソラニル、テトラヒドロピラニル、オキセピニル、ベンゾフラニル、ベンゾピラニルなど)、含窒素環(例えば、ピロリジル、ピペリジル、ピリジル、アゼピニル、インドリル、キノリニル、ベンゾアゼピニルなど)、含硫黄環(例えばチエニル、テトラヒドロチオピラニル、ベンゾチエニルなど)などが挙げられ、中でもシクロヘキシル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、フェニルなどが特に好ましい。R5とR6とが一緒になって形成する環状炭化水素または複素環は置換基を有していてもよく、その置換基としては、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素基」の置換基と同様の数、同様のものが挙げられる。
R5としては、置換されていてもよい炭化水素基、シアノ基、アシル基、エステル化もしくはアミド化されていてもよいカルボキシル基または置換されていてもよい複素環基が好ましく、特に置換されていてもよい炭化水素基が好ましい。なかでも、C1-12アルキル基、C2-12アルケニル基、C2-12アルキニル基、C6-10アリール基、C7-10アラルキル基、C3-8シクロアルキル基、C3-8シクロアルケニル基等が好ましい。とりわけ、C1-8アルキル基、C2-8アルケニル基、C6-10アリール基、C7-10アラルキル基、C3-8シクロアルキル基、C3-8シクロアルケニル基が好ましい。特に、C1-6炭化水素基、とりわけ、C1-6アルキル基が好ましく、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、イソペンチル、2-メチルブチル、ヘキシル、イソヘキシル、2-エチルブチル、1,1-ジメチルブチル、2,2-ジメチルブチル、3,3-ジメチルブチルが好ましい。
R6としては、置換されていてもよい炭化水素基が好ましい。なかでも、C1-8アルキル基、C2-8アルケニル基、C6-10アリール基、C7-10アラルキル基等が好ましい。特に、C1-6炭化水素基、とりわけ、C1-6アルキル基(メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、イソペンチル、2-メチルブチル、ヘキシル、イソヘキシル、2-エチルブチル、1,1-ジメチルブチル、2,2-ジメチルブチル、3,3-ジメチルブチル等、特にメチル、エチル)等が好ましい。
また、R5とR6とが一緒になって置換されていてもよいベンゼン環、置換されていてもよいシクロヘキセン環を形成する化合物も好ましい例として挙げられる。
また、R5とR6とが一緒になって置換されていてもよいベンゼン環、置換されていてもよいシクロヘキセン環を形成する化合物も好ましい例として挙げられる。
R7で示される「置換されていてもよい水酸基」の置換基としては、例えば、置換されていてもよい炭化水素基、置換されていてもよいアルキルスルホニル基、置換されていてもよいアリールスルホニル基、置換されていてもよいアルキルカルボニル基、置換されていてもよいアリールカルボニル基等が挙げられる。R7で示される「置換されていてもよい水酸基」のなかでも、水酸基が好ましい。
R7で示される「置換されていてもよい水酸基」の置換基としての置換されていてもよい炭化水素基の「炭化水素基」としては、C1-8アルキル基、C2-8アルケニル基、C6-10アリール基、C7-10アラルキル基等が挙げられる。なかでも、C1-6アルキル基、ベンジル基等が好ましい。「置換されていてもよい水酸基」の置換基としての置換されていてもよい炭化水素基の置換基としては、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素基」の置換基と同様の数、同様のものが挙げられる。
R7で示される「置換されていてもよい水酸基」の置換基としての置換されていてもよいアルキルスルホニル基、置換されていてもよいアリールスルホニル基の例としては、例えば置換されていてもよいC1-4アルキルスルホニル基、置換されていてもよいベンゼンスルホニル基等が挙げられ、なかでもメタンスルホニル基、トリフルオロメタンスルホニル基、ベンゼンスルホニル基、トルエンスルホニル基等が好ましい。
R7で示される「置換されていてもよい水酸基」の置換基としての置換されていてもよいアルキルカルボニル基、置換されていてもよいアリールカルボニル基としては、例えば置換されていてもよいC1-4アルキルカルボニル基、置換されていてもよいベンゾイル基等が挙げられ、なかでもアセチル基、プロピオニル基、ベンゾイル基等が好ましい。
R7で示される「置換されていてもよい水酸基」の置換基としての置換されていてもよいアルキルスルホニル基、置換されていてもよいアリールスルホニル基、置換されていてもよいアルキルカルボニル基および置換されていてもよいアリールカルボニル基の置換基としては、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素基」の置換基と同様の数、同様のものが挙げられる。
R7で示される「置換されていてもよい水酸基」の置換基としての置換されていてもよい炭化水素基の「炭化水素基」としては、C1-8アルキル基、C2-8アルケニル基、C6-10アリール基、C7-10アラルキル基等が挙げられる。なかでも、C1-6アルキル基、ベンジル基等が好ましい。「置換されていてもよい水酸基」の置換基としての置換されていてもよい炭化水素基の置換基としては、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素基」の置換基と同様の数、同様のものが挙げられる。
R7で示される「置換されていてもよい水酸基」の置換基としての置換されていてもよいアルキルスルホニル基、置換されていてもよいアリールスルホニル基の例としては、例えば置換されていてもよいC1-4アルキルスルホニル基、置換されていてもよいベンゼンスルホニル基等が挙げられ、なかでもメタンスルホニル基、トリフルオロメタンスルホニル基、ベンゼンスルホニル基、トルエンスルホニル基等が好ましい。
R7で示される「置換されていてもよい水酸基」の置換基としての置換されていてもよいアルキルカルボニル基、置換されていてもよいアリールカルボニル基としては、例えば置換されていてもよいC1-4アルキルカルボニル基、置換されていてもよいベンゾイル基等が挙げられ、なかでもアセチル基、プロピオニル基、ベンゾイル基等が好ましい。
R7で示される「置換されていてもよい水酸基」の置換基としての置換されていてもよいアルキルスルホニル基、置換されていてもよいアリールスルホニル基、置換されていてもよいアルキルカルボニル基および置換されていてもよいアリールカルボニル基の置換基としては、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素基」の置換基と同様の数、同様のものが挙げられる。
R8およびR9で示される「置換されていてもよい炭化水素基」としての炭化水素基としては、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素基」としての炭化水素基と同様のものが挙げられる。好ましくは、C1-8アルキル基、C2-8アルケニル基、C6-10アリール基、C7-10アラルキル基等が挙げられる。なかでも、C1-6アルキル基、フェニル基、ベンジル基等が好ましい。
R8およびR9で示される「置換されていてもよい炭化水素基」の置換基としては、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素基」の置換基と同様の数、同様のものが挙げられる。
R8およびR9で示される「置換されていてもよい炭化水素基」の置換基としては、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素基」の置換基と同様の数、同様のものが挙げられる。
R5とR8とが一緒になって形成する環状炭化水素または複素環としては、炭素原子以外に窒素原子、酸素原子、硫黄原子等から選ばれた原子を1〜3個含んでもよい、飽和または不飽和の、5〜8員環の単環式炭素環または複素環、あるいはこれらを含む2環式縮合炭素環または複素環などが挙げられる。例えば、シクロアルキル(例えば、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなど)、シクロアルケニル(例えば、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘキサジエニル、シクロヘプテニルなど)、芳香族炭化水素環(例えば、フェニル、ナフチルなど)、含酸素環(例えば、フリル、オキソラニル、テトラヒドロピラニル、オキセピニル、ベンゾフラニル、ベンゾピラニルなど)、含窒素環(例えば、ピロリジル、ピペリジル、ピリジル、アゼピニル、インドリル、キノリニル、ベンゾアゼピニルなど)、含硫黄環(例えばチエニル、テトラヒドロチオピラニル、ベンゾチエニルなど)などが挙げられ、中でもシクロヘキセニル、フェニルなどが特に好ましい。R5とR8とが一緒になって形成する環状炭化水素または複素環は置換基を有していてもよく、その置換基としては、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素基」の置換基と同様の数、同様のものが挙げられる。
R8とR9とが一緒になって形成する環状炭化水素または複素環としては、炭素原子以外に窒素原子、酸素原子、硫黄原子等から選ばれた原子を1〜3個含んでもよい、飽和または不飽和の、5〜8員環の単環式炭素環または複素環、あるいはこれらを含む2環式縮合炭素環または複素環などが挙げられる。例えば、シクロアルキル(例えば、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなど)、シクロアルケニル(例えば、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘキサジエニル、シクロヘプテニルなど)、芳香族炭化水素環(例えば、フェニル、ナフチルなど)、含酸素環(例えば、フリル、オキソラニル、テトラヒドロピラニル、オキセピニル、ベンゾフラニル、ベンゾピラニルなど)、含窒素環(例えば、ピロリジル、ピペリジル、ピリジル、アゼピニル、インドリル、キノリニル、ベンゾアゼピニルなど)、含硫黄環(例えばチエニル、テトラヒドロチオピラニル、ベンゾチエニルなど)などが挙げられる。R8とR9とが一緒になって形成する環状炭化水素または複素環は置換基を有していてもよく、その置換基としては、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素基」の置換基と同様の数、同様のものが挙げられる。
R8およびR9としては、置換されていてもよい炭化水素基が好ましい。なかでも、C1-8アルキル基、C2-8アルケニル基、C6-10アリール基、C7-10アラルキル基等が好ましい。とりわけ、C1-6アルキル基、フェニル基、ベンジル基等が好ましい。
R10は、水素原子、−ZR15または−P(O)R16R17を示す。
−ZR15のR15で表される「置換されていてもよい炭化水素基」の炭化水素基としては、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素基」としての炭化水素基と同様のものが挙げられる。好ましくは、C1-12アルキル基、C2-12アルケニル基、C2-12アルキニル基、C6-10アリール基、C7-10アラルキル基、C3-8シクロアルキル基、C3-8シクロアルケニル基等が挙げられる。なかでも、C6-10アリール基、C7-10アラルキル基、C3-8シクロアルキル基等が好ましい。
R15で示される「置換されていてもよい炭化水素基」の置換基としては、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素基」の置換基と同様の数、同様のものが挙げられる。なかでも、置換されていてもよいC1-4アルキル基、置換されていてもよいC2-4アルケニル基、フッ素、塩素、臭素などのハロゲン原子、C1-4アルコキシ基、C1-4ハロアルキル基、カルボキシル基、カルボキサミド基などが挙げられ、特に好ましい置換基の例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ビニル基、フッ素、塩素、臭素、メトキシ基、エトキシ基などが挙げられる。
−ZR15のR15で表される「置換されていてもよい炭化水素基」の炭化水素基としては、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素基」としての炭化水素基と同様のものが挙げられる。好ましくは、C1-12アルキル基、C2-12アルケニル基、C2-12アルキニル基、C6-10アリール基、C7-10アラルキル基、C3-8シクロアルキル基、C3-8シクロアルケニル基等が挙げられる。なかでも、C6-10アリール基、C7-10アラルキル基、C3-8シクロアルキル基等が好ましい。
R15で示される「置換されていてもよい炭化水素基」の置換基としては、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素基」の置換基と同様の数、同様のものが挙げられる。なかでも、置換されていてもよいC1-4アルキル基、置換されていてもよいC2-4アルケニル基、フッ素、塩素、臭素などのハロゲン原子、C1-4アルコキシ基、C1-4ハロアルキル基、カルボキシル基、カルボキサミド基などが挙げられ、特に好ましい置換基の例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ビニル基、フッ素、塩素、臭素、メトキシ基、エトキシ基などが挙げられる。
−ZR15のR15で表される「置換されていてもよい複素環基」とは、前記のR2で表される「置換されていてもよい炭化水素」の置換基としての「置換されていてもよい複素環基」と同様のものが挙げられる。なかでも置換されていてもよいチエニル基、置換されていてもよいキノリル基、置換されていてもよいベンゾオキサジアゾリル基、置換されていてもよいピリジル基、置換されていてもよいベンゾチアジアゾリル基、置換されていてもよいベンゾチエニル基、置換されていてもよいオキサゾリジニル基、置換されていてもよいベンゾジオキサニル基、置換されていてもよいジベンゾフラニル基、モルホリル基が好ましく、特に置換されていてもよいチエニル基、置換されていてもよいベンゾチアジアゾリル基、置換されていてもよいピリジル基が好ましい例として挙げられる。
Zは−SO2−、−SO−、−CONR18SO2−(R18はC1−6アルキル)、−CONR19−(R19はC1−6アルキル)または−CO−を示す。R18およびR19で表されるC1−6アルキルとしては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、ヘキシル等が挙げられる。
Zは−SO2−、−SO−、−CONR18SO2−(R18はC1−6アルキル)、−CONR19−(R19はC1−6アルキル)または−CO−を示す。R18およびR19で表されるC1−6アルキルとしては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、ヘキシル等が挙げられる。
R16およびR17で表される「置換されていてもよい炭化水素基」としては、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素基」としての炭化水素基と同様のものが挙げられる。好ましくは、C1-12アルキル基、C2-12アルケニル基、C2-12アルキニル基、C6-10アリール基、C7-10アラルキル基、C3-8シクロアルキル基、C3-8シクロアルケニル基等が挙げられる。なかでも、C1-6アルキル基、C6-10アリール基、C7-10アラルキル基等が好ましい。特に、メチル、エチル、フェニル、ベンジルなどが好ましい。
R16およびR17で表される「置換されていてもよい炭化水素基」の置換基としては、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素基」の置換基と同様の数、同様のものが挙げられる。
R16およびR17で表される「置換されていてもよい炭化水素基」の置換基としては、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素基」の置換基と同様の数、同様のものが挙げられる。
R16およびR17で表される「置換されていてもよい水酸基」としては、例えば、置換されていてもよい炭化水素基が挙げられる。
R16およびR17で表される「置換されていてもよい水酸基」の置換基としての置換されていてもよい炭化水素基の「炭化水素基」としては、C1-8アルキル基、C2-8アルケニル基、C6-10アリール基、C7-10アラルキル基等が挙げられる。なかでも、C1-6アルキル基、C6-10アリール基、C7-10アラルキル基等が好ましい。特に、メチル、エチル、プロピル、ブチル、フェニル、ベンジル等が好ましい。「置換されていてもよい水酸基」の置換基としての置換されていてもよい炭化水素基の置換基としては、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素基」の置換基と同様の数、同様のものが挙げられる。
R16およびR17で表される「置換されていてもよい水酸基」としては、C1-6アルキル基、C6-10アリール基等で置換された水酸基が好ましい。
R16およびR17で表される「置換されていてもよい水酸基」の置換基としての置換されていてもよい炭化水素基の「炭化水素基」としては、C1-8アルキル基、C2-8アルケニル基、C6-10アリール基、C7-10アラルキル基等が挙げられる。なかでも、C1-6アルキル基、C6-10アリール基、C7-10アラルキル基等が好ましい。特に、メチル、エチル、プロピル、ブチル、フェニル、ベンジル等が好ましい。「置換されていてもよい水酸基」の置換基としての置換されていてもよい炭化水素基の置換基としては、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素基」の置換基と同様の数、同様のものが挙げられる。
R16およびR17で表される「置換されていてもよい水酸基」としては、C1-6アルキル基、C6-10アリール基等で置換された水酸基が好ましい。
R16およびR17で表される「置換されていてもよいアミノ基」としては、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素」の置換基としての「置換されていてもよいアミノ基」と同様のものが挙げられる。好ましくは、メチル、エチル、フェニル、ベンジル等が挙げられる。
R16およびR17としては、C1-6アルキル基、C6-10アリール基、C1-6アルキル基で置換された水酸基、C6-10アリール基で置換された水酸基等が好ましく、特にメチル、エチル、フェニル、ベンジル、メチルで置換された水酸基、エチルで置換された水酸基、フェニルで置換された水酸基等が好ましい。
R10としては−ZR15(ZおよびR15は前記と同意義を示す)が好ましい。なかでも、Zが−SO2−または−CO−であり、R15が置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよいアラルキル基、置換されていてもよい複素環基であるものが好ましい。とりわけ、Zが−SO2−または−CO−であり、R15が置換されていてもよいC6-10アリール基、置換されていてもよいC7-10アラルキル基、置換されていてもよい複素環基であるものが好ましい。特に、Zが−SO2−であり、R15がメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ビニル基、フッ素、塩素、臭素、メトキシ基、エトキシ基などで置換されていてもよいフェニル基、ベンジル基、チエニル基、ベンゾチアジアゾリル基、またはZが−CO−であり、R15がメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ビニル基、フッ素、塩素、臭素、メトキシ基、エトキシ基などで置換されていてもよいピリジル基等が好ましい。
R11は、水素原子または置換されていてもよい炭化水素基を示す。R11で表される「置換されていてもよい炭化水素基」の炭化水素基としては、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素基」としての炭化水素基と同様のものが挙げられる。好ましくは、C1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C7-10アラルキル基等が挙げられる。なかでも、C1-6アルキル基、ベンジル基等が好ましく、特にC1-4アルキル基等が好ましい。R11で示される「置換されていてもよい炭化水素基」の置換基としては、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素基」の置換基と同様の数、同様のものが挙げられる。
R11としては、水素原子が好ましい。
R11としては、水素原子が好ましい。
R10とR11が一緒になって形成してもよい含窒素複素環とは、すなわち、式
で表される部分構造が、
〔式中、B環は置換されていてもよい5〜8員環を示す〕で表される5〜8員の含窒素複素環であるものを意味する。より具体的には、式
〔式中、R17は前記と同意義を、B1環〜B12環はさらに置換基を有していてもよい含窒素複素環を示す〕で表される環を意味する。なお、B1環〜B12環が有していてもよい置換基とは、前記のR15で示される「置換されていてもよい炭化水素基」が有していてもよい置換基と同様のものを意味する。
R10とR11が一緒になって形成してもよい含窒素複素環としては、式
〔式中、B2環およびB3環はさらに置換基を有していてもよい含窒素複素環を示す〕で表される6または7員の含窒素複素環が好ましい。
で表される部分構造が、
〔式中、B環は置換されていてもよい5〜8員環を示す〕で表される5〜8員の含窒素複素環であるものを意味する。より具体的には、式
〔式中、R17は前記と同意義を、B1環〜B12環はさらに置換基を有していてもよい含窒素複素環を示す〕で表される環を意味する。なお、B1環〜B12環が有していてもよい置換基とは、前記のR15で示される「置換されていてもよい炭化水素基」が有していてもよい置換基と同様のものを意味する。
R10とR11が一緒になって形成してもよい含窒素複素環としては、式
〔式中、B2環およびB3環はさらに置換基を有していてもよい含窒素複素環を示す〕で表される6または7員の含窒素複素環が好ましい。
R12およびR13で表される「置換されていてもよい炭化水素基」の炭化水素基としては、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素基」としての炭化水素基と同様のものが挙げられる。好ましくは、C1-12アルキル基、C2-12アルケニル基、C2-12アルキニル基、C6-10アリール基、C7-10アラルキル基、C3-8シクロアルキル基、C3-8シクロアルケニル基等が挙げられる。なかでも、C1-12アルキル基、C2-12アルケニル基、C7-10アラルキル基が好ましい。R12およびR13で示される「置換されていてもよい炭化水素基」の置換基としては、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素基」の置換基と同様の数、同様のものが挙げられる。
R12およびR13がともにそれらが結合している窒素原子と一緒になって示す置換されていてもよい含窒素複素環の例としては前記の「R3、R4がともにそれらが結合している窒素原子と一緒になって表す置換されていてもよい含窒素複素環」の含窒素複素環と同様のものが挙げられる。特に好ましい例としては、ピペリジル、ピペラジル、N-メチルピペラジル、ピロリジル、モルホリルなどが挙げられる。
「R12、R13がともにそれらが結合している窒素原子と一緒になって表す置換されていてもよい含窒素複素環」の置換基としては、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素基」の置換基と同様な数、同様なものが挙げられる。
「R12、R13がともにそれらが結合している窒素原子と一緒になって表す置換されていてもよい含窒素複素環」の置換基としては、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素基」の置換基と同様な数、同様なものが挙げられる。
R12としては、水素原子、C1-12アルキル基、C2-12アルケニル基、C2-12アルキニル基、C6-10アリール基、C7-10アラルキル基、C3-8シクロアルキル基、C3-8シクロアルケニル基等が好ましい。とりわけ、C1-12アルキル基、C2-12アルケニル基、C7-10アラルキル基が好ましい。
R13としては、水素原子が好ましい。
R13としては、水素原子が好ましい。
R14で表される「置換されていてもよい炭化水素基」の炭化水素基としては、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素基」としての炭化水素基と同様のものが挙げられる。好ましくは、C1-12アルキル基、C2-12アルケニル基、C2-12アルキニル基、C6-10アリール基、C7-10アラルキル基、C3-8シクロアルキル基、C3-8シクロアルケニル基等が挙げられる。なかでも、C1-4アルキル基、C7-10アラルキル基が好ましい。R14で示される「置換されていてもよい炭化水素基」の置換基としては、前記のR2で示される「置換されていてもよい炭化水素基」の置換基と同様の数、同様のものが挙げられる。R14で表される−ZR15は、R10で表される−ZR15と同様のものが挙げられる。
R14としては、置換されていてもよい炭化水素基が好ましい。なかでも、C1-12アルキル基、C2-12アルケニル基、C2-12アルキニル基、C7-10アラルキル基、C3-8シクロアルキル基、C3-8シクロアルケニル基等が好ましく、とりわけ、C1-6アルキル基、C7-10アラルキル基が好ましい。
が好ましく、なかでも
とりわけ
が好ましい。
が好ましく、なかでも
が好ましい。
化合物(I)としては、式
〔式中、各記号は前記と同意義を示す〕で表される化合物〔化合物(I’)〕が好ましく用いられる。なかでも、R1が、−SR2、
R2が、それぞれ置換されていてもよいC1-8アルキル基、C2-8アルケニル基、C7-10アラルキル基またはC3-8シクロアルキル基(好ましくは、ハロゲン原子で置換されていてもよいC4-8アルキル基)、
R5が、それぞれ置換されていてもよいC1-12アルキル基、C2-12アルケニル基、C2-12アルキニル基、C6-10アリール基、C7-10アラルキル基、C3-8シクロアルキル基またはC3-8シクロアルケニル基(好ましくはC1-12アルキル基)、
R6が、それぞれ置換されていてもよいC1-8アルキル基、C2-8アルケニル基、C6-10アリール基またはC7-10アラルキル基(好ましくはC1-6アルキル基)、
R10が、−SO2−R15、
R15が、それぞれ置換されていてもよいC6-10アリール基、C7-10アラルキル基または5〜6員複素環基(好ましくは、C1-6アリール基および/またはハロゲン原子でそれぞれ置換されていてもよいフェニル基、ベンジル基、チエニル基またはベンゾチアジアゾリル基)、および
R11が、水素原子である化合物が好ましく用いられる。
化合物(I)の好ましい具体例としては、N-{5,6-ジメチル-3-オキソ-8-[(4,4,5,5,5-ペンタフルオロペンチル)スルファニル]-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[5,1-c][1,4]チアジン-1-イリデン}-4-メチルベンゼンスルホンアミドまたはその塩などが挙げられる。
〔式中、各記号は前記と同意義を示す〕で表される化合物〔化合物(I’)〕が好ましく用いられる。なかでも、R1が、−SR2、
R2が、それぞれ置換されていてもよいC1-8アルキル基、C2-8アルケニル基、C7-10アラルキル基またはC3-8シクロアルキル基(好ましくは、ハロゲン原子で置換されていてもよいC4-8アルキル基)、
R5が、それぞれ置換されていてもよいC1-12アルキル基、C2-12アルケニル基、C2-12アルキニル基、C6-10アリール基、C7-10アラルキル基、C3-8シクロアルキル基またはC3-8シクロアルケニル基(好ましくはC1-12アルキル基)、
R6が、それぞれ置換されていてもよいC1-8アルキル基、C2-8アルケニル基、C6-10アリール基またはC7-10アラルキル基(好ましくはC1-6アルキル基)、
R10が、−SO2−R15、
R15が、それぞれ置換されていてもよいC6-10アリール基、C7-10アラルキル基または5〜6員複素環基(好ましくは、C1-6アリール基および/またはハロゲン原子でそれぞれ置換されていてもよいフェニル基、ベンジル基、チエニル基またはベンゾチアジアゾリル基)、および
R11が、水素原子である化合物が好ましく用いられる。
化合物(I)の好ましい具体例としては、N-{5,6-ジメチル-3-オキソ-8-[(4,4,5,5,5-ペンタフルオロペンチル)スルファニル]-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[5,1-c][1,4]チアジン-1-イリデン}-4-メチルベンゼンスルホンアミドまたはその塩などが挙げられる。
上記化合物の塩としては、薬理学的に許容される塩が好ましく、例えば無機塩基との塩、有機塩基との塩、無機酸との塩、有機酸との塩、塩基性または酸性アミノ酸との塩などが挙げられる。
無機塩基との塩の好適な例としては、例えばナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩などのアルカリ土類金属塩;ならびにアルミニウム塩、アンモニウム塩などが挙げられる。
有機塩基との塩の好適な例としては、例えばトリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジシクロヘキシルアミン、N,N'-ジベンジルエチレンジアミンなどとの塩が挙げられる。
無機酸との塩の好適な例としては、例えば塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸などとの塩が挙げられる。
有機酸との塩の好適な例としては、例えばギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸などとの塩が挙げられる。
塩基性アミノ酸との塩の好適な例としては、例えばアルギニン、リジン、オルニチンなどとの塩が挙げられ、酸性アミノ酸との塩の好適な例としては、例えばアスパラギン酸、グルタミン酸などとの塩が挙げられる。
化合物(I)は、水和物であってもよく、非水和物であってもよい。また、本発明で用いられる化合物(I)は、骨格中に1つの不斉炭素を持ちうるため2種の光学異性体が存在し得るが、それらの各異性体、およびそれらの混合物も本発明に含まれる。またその置換基に不斉炭素、不飽和結合を有する場合も同様に立体異性体、幾何異性体を生ずるが、それらの各異性体、およびそれらの混合物も本発明に含まれる。
化合物(I)は、その構造中に硫黄原子を有し、これらは酸化剤(例、過酸化水素またはm-クロロ過安息香酸など)を用いて常法に従い酸化されていてもよく、スルホキシド、スルホン化された化合物も本発明に含まれる。化合物(I)は、その構造中または置換基にアミド、イミド、アミジノ、グアニジノあるいはウレイド基を有することがあるが、これらはその2重結合が異性化した共鳴構造をとる場合があるが、これら共鳴構造化合物も本発明に含まれる。
化合物(I)は、WO 02/92606号公報に記載の方法またはこれに準じた方法により製造できる。
無機塩基との塩の好適な例としては、例えばナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩などのアルカリ土類金属塩;ならびにアルミニウム塩、アンモニウム塩などが挙げられる。
有機塩基との塩の好適な例としては、例えばトリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジシクロヘキシルアミン、N,N'-ジベンジルエチレンジアミンなどとの塩が挙げられる。
無機酸との塩の好適な例としては、例えば塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸などとの塩が挙げられる。
有機酸との塩の好適な例としては、例えばギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸などとの塩が挙げられる。
塩基性アミノ酸との塩の好適な例としては、例えばアルギニン、リジン、オルニチンなどとの塩が挙げられ、酸性アミノ酸との塩の好適な例としては、例えばアスパラギン酸、グルタミン酸などとの塩が挙げられる。
化合物(I)は、水和物であってもよく、非水和物であってもよい。また、本発明で用いられる化合物(I)は、骨格中に1つの不斉炭素を持ちうるため2種の光学異性体が存在し得るが、それらの各異性体、およびそれらの混合物も本発明に含まれる。またその置換基に不斉炭素、不飽和結合を有する場合も同様に立体異性体、幾何異性体を生ずるが、それらの各異性体、およびそれらの混合物も本発明に含まれる。
化合物(I)は、その構造中に硫黄原子を有し、これらは酸化剤(例、過酸化水素またはm-クロロ過安息香酸など)を用いて常法に従い酸化されていてもよく、スルホキシド、スルホン化された化合物も本発明に含まれる。化合物(I)は、その構造中または置換基にアミド、イミド、アミジノ、グアニジノあるいはウレイド基を有することがあるが、これらはその2重結合が異性化した共鳴構造をとる場合があるが、これら共鳴構造化合物も本発明に含まれる。
化合物(I)は、WO 02/92606号公報に記載の方法またはこれに準じた方法により製造できる。
本発明のスクリーニング方法Bにおいて、Hsp90に結合する能力を有する化合物としては、標識された化合物が好ましく用いられる。好ましくは、標識された化合物(I)またはその塩などである。例えば、標識された化合物(I’)、好ましくは標識されたN-{5,6-ジメチル-3-オキソ-8-[(4,4,5,5,5-ペンタフルオロペンチル)スルファニル]-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[5,1-c][1,4]チアジン-1-イリデン}-4-メチルベンゼンスルホンアミドまたはその塩などが挙げられる。
スクリーニング方法Bの具体例としては、(v)Hsp90および標識されたHsp90に結合する能力を有する化合物(標識化合物)を混合した場合と(vi)試験化合物、Hsp90および標識されたHsp90に結合する能力を有する化合物(標識化合物)を混合した場合における、Hsp90に結合した標識化合物の結合量をそれぞれ測定し、比較する方法が挙げられる。
上記標識に用いられる標識剤としては、例えば、放射性同位元素、酵素、蛍光物質、発光物質、ランタニド元素、スピン試薬などが挙げられる。好ましくは放射性同位元素などが用いられる。放射性同位元素としては、例えば、〔125I〕、〔131I〕、〔3H〕、〔14C〕、〔32P〕、〔33P〕、〔35S〕などが用いられる。上記酵素としては、安定で比活性の大きなものが好ましく、例えば、β−ガラクトシダーゼ、β−グルコシダーゼ、アルカリフォスファターゼ、パーオキシダーゼ、リンゴ酸脱水素酵素などが用いられる。蛍光物質としては、例えば、シアニン蛍光色素(例、Cy2、Cy3、Cy5、Cy5.5、Cy7(アマシャムバイオサイエンス社製)など)、フルオレスカミン、フルオレッセンイソチオシアネートなどが用いられる。発光物質としては、例えば、ルミノール、ルミノール誘導体、ルシフェリン、ルシゲニンなどが用いられる。
試験化合物としては、例えば、ペプチド、タンパク質、非ペプチド性化合物、合成化合物、発酵生産物、細胞抽出液、植物抽出液、動物組織抽出液などが挙げられ、これら化合物は新規な化合物であってもよいし、公知の化合物であってもよい。
例えば、上記(vi)において、上記(v)の場合におけるHsp90に結合した標識化合物の結合量を、約20%以上、好ましくは30%以上、より好ましくは約50%以上阻害する試験化合物を、Hsp90作用を調節(好ましくはHsp90に結合)する能力を有する化合物またはその塩として選択することができる。
スクリーニング方法Bの具体例としては、(v)Hsp90および標識されたHsp90に結合する能力を有する化合物(標識化合物)を混合した場合と(vi)試験化合物、Hsp90および標識されたHsp90に結合する能力を有する化合物(標識化合物)を混合した場合における、Hsp90に結合した標識化合物の結合量をそれぞれ測定し、比較する方法が挙げられる。
上記標識に用いられる標識剤としては、例えば、放射性同位元素、酵素、蛍光物質、発光物質、ランタニド元素、スピン試薬などが挙げられる。好ましくは放射性同位元素などが用いられる。放射性同位元素としては、例えば、〔125I〕、〔131I〕、〔3H〕、〔14C〕、〔32P〕、〔33P〕、〔35S〕などが用いられる。上記酵素としては、安定で比活性の大きなものが好ましく、例えば、β−ガラクトシダーゼ、β−グルコシダーゼ、アルカリフォスファターゼ、パーオキシダーゼ、リンゴ酸脱水素酵素などが用いられる。蛍光物質としては、例えば、シアニン蛍光色素(例、Cy2、Cy3、Cy5、Cy5.5、Cy7(アマシャムバイオサイエンス社製)など)、フルオレスカミン、フルオレッセンイソチオシアネートなどが用いられる。発光物質としては、例えば、ルミノール、ルミノール誘導体、ルシフェリン、ルシゲニンなどが用いられる。
試験化合物としては、例えば、ペプチド、タンパク質、非ペプチド性化合物、合成化合物、発酵生産物、細胞抽出液、植物抽出液、動物組織抽出液などが挙げられ、これら化合物は新規な化合物であってもよいし、公知の化合物であってもよい。
例えば、上記(vi)において、上記(v)の場合におけるHsp90に結合した標識化合物の結合量を、約20%以上、好ましくは30%以上、より好ましくは約50%以上阻害する試験化合物を、Hsp90作用を調節(好ましくはHsp90に結合)する能力を有する化合物またはその塩として選択することができる。
具体例を以下に示す。
放射性同位元素で標識された化合物(I)、およびバッファーに溶解したHsp90(Hsp90溶液)を調製する。
バッファーとしては、pH4〜10(好ましくはpH6〜8)のリン酸バッファー、トリス−塩酸バッファーなどが挙げられる。また、非特異的結合を低減させる目的で、CHAPS、Tween-80TM(花王−アトラス社)、ジギトニン、デオキシコレートなどの界面活性剤をバッファーに加えることもできる。 さらに、プロテアーゼによる蛋白質の分解を抑える目的でPMSF、ロイペプチン、E-64(ペプチド研究所製)、ペプスタチンなどのプロテアーゼ阻害剤を添加することもできる。
上記Hsp90溶液 0.01〜10mlに、一定量(5000〜500000cpm)の標識された化合物(I)を添加し、同時に試験化合物 10-10〜10-7Mを共存させる。非特異的結合量(NSB)を知るために大過剰の未標識化合物(I)を添加した反応チューブも用意する。反応は0〜50℃、好ましくは4〜37℃、20分〜24時間、好ましくは30分〜3時間行う。反応後、蛋白質吸着性濾紙などを用いて濾過し、適量の同バッファーで洗浄した後、濾紙に残存する放射活性を液体シンチレーションカウンターまたはγ−カウンターで計測する。拮抗する物質がない場合のカウント(B0)から非特異的結合量(NSB)を引いたカウント(B0-NSB)を100%とした時、特異的結合量(B-NSB)が例えば50%以下になる試験化合物を、Hsp90作用を調節(好ましくはHsp90に結合)する能力を有する化合物として選択することができる。
放射性同位元素で標識された化合物(I)、およびバッファーに溶解したHsp90(Hsp90溶液)を調製する。
バッファーとしては、pH4〜10(好ましくはpH6〜8)のリン酸バッファー、トリス−塩酸バッファーなどが挙げられる。また、非特異的結合を低減させる目的で、CHAPS、Tween-80TM(花王−アトラス社)、ジギトニン、デオキシコレートなどの界面活性剤をバッファーに加えることもできる。 さらに、プロテアーゼによる蛋白質の分解を抑える目的でPMSF、ロイペプチン、E-64(ペプチド研究所製)、ペプスタチンなどのプロテアーゼ阻害剤を添加することもできる。
上記Hsp90溶液 0.01〜10mlに、一定量(5000〜500000cpm)の標識された化合物(I)を添加し、同時に試験化合物 10-10〜10-7Mを共存させる。非特異的結合量(NSB)を知るために大過剰の未標識化合物(I)を添加した反応チューブも用意する。反応は0〜50℃、好ましくは4〜37℃、20分〜24時間、好ましくは30分〜3時間行う。反応後、蛋白質吸着性濾紙などを用いて濾過し、適量の同バッファーで洗浄した後、濾紙に残存する放射活性を液体シンチレーションカウンターまたはγ−カウンターで計測する。拮抗する物質がない場合のカウント(B0)から非特異的結合量(NSB)を引いたカウント(B0-NSB)を100%とした時、特異的結合量(B-NSB)が例えば50%以下になる試験化合物を、Hsp90作用を調節(好ましくはHsp90に結合)する能力を有する化合物として選択することができる。
本発明のスクリーニング用キットは、サイトカイン、Hsp90、Hsp90に結合する能力を有する化合物などを含有する。
本発明のスクリーニング方法またはスクリーニング用キットを用いて得られる化合物またはその塩は、上記した試験化合物、例えば、ペプチド、タンパク、非ペプチド性化合物、合成化合物、発酵生産物、細胞抽出液、植物抽出液、動物組織抽出液、血漿などから選ばれた化合物またはその塩であり、Hsp90作用を調節する能力を有する化合物またはその塩、好ましくはHsp90に結合する化合物またはその塩である。本発明のスクリーニング方法またはスクリーニング用キットを用いて得られる化合物として、例えば、化合物(I)などが挙げられる。具体例としては、化合物(I’)などが、例えば、N-{5,6-ジメチル-3-オキソ-8-[(4,4,5,5,5-ペンタフルオロペンチル)スルファニル]-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[5,1-c][1,4]チアジン-1-イリデン}-4-メチルベンゼンスルホンアミドまたはその塩、4-ブロモ-N-[5,6-ジメチル-8-[(5-フルオロペンチル)スルファニル]-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[5,1-c][1,4]チアジン-1-イリデン]ベンゼンスルホンアミドまたはその塩などが挙げられる。
本発明のスクリーニング方法またはスクリーニング用キットを用いて得られる化合物またはその塩は、上記した試験化合物、例えば、ペプチド、タンパク、非ペプチド性化合物、合成化合物、発酵生産物、細胞抽出液、植物抽出液、動物組織抽出液、血漿などから選ばれた化合物またはその塩であり、Hsp90作用を調節する能力を有する化合物またはその塩、好ましくはHsp90に結合する化合物またはその塩である。本発明のスクリーニング方法またはスクリーニング用キットを用いて得られる化合物として、例えば、化合物(I)などが挙げられる。具体例としては、化合物(I’)などが、例えば、N-{5,6-ジメチル-3-オキソ-8-[(4,4,5,5,5-ペンタフルオロペンチル)スルファニル]-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[5,1-c][1,4]チアジン-1-イリデン}-4-メチルベンゼンスルホンアミドまたはその塩、4-ブロモ-N-[5,6-ジメチル-8-[(5-フルオロペンチル)スルファニル]-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[5,1-c][1,4]チアジン-1-イリデン]ベンゼンスルホンアミドまたはその塩などが挙げられる。
Hsp90作用を調節する能力を有する化合物またはその塩、好ましくはHsp90に結合する化合物またはその塩は、例えば、熱ショック蛋白質誘導に基づく細胞保護作用、AP-1依存性転写抑制作用、Hsp90とHer2の乖離に基づくHer2分解促進作用などを有する。従って、該化合物またはその塩は、例えば、細胞保護剤として有用であり、例えば心疾患(例、心筋症、心不全、狭心症、心筋梗塞など)、神経変性疾患(例、パーキンソン病、アルツハイマー病、トリプレットリピート病、プリオン病、筋萎縮性側策硬化症小脳変性、色素性網膜炎など)、脳血管疾患(例、脳梗塞など)、中枢神経感染症(例、HIV脳炎、細菌性髄膜炎など)、外傷性疾患(例、脊髄損傷、脳損傷など)、脱随疾患(例、多発性硬化症など)、骨・関節疾患(例、骨粗鬆症、変形関節症、慢性関節リウマチなど)、腎疾患(例、虚血性急性腎不全、溶血性尿毒症症候群、急性尿細管壊死、水腎症、糸球体腎炎、糖尿病性腎症、移植拒絶腎など)、肝疾患(例、ウイスル性肝炎、アルコール性肝炎など)、骨髄異形成疾患(例、再生不良性貧血など)、動脈硬化症、糖尿病、肺高血圧症、敗血症、自己免疫性疾患(例、全身性エリテマトーデス、アトピー性皮膚炎など)、癌(例、乳癌、精巣腫瘍、卵巣癌、食道癌、肺癌、腎臓癌、肝臓癌、非小細胞肺癌、前立腺癌、胃癌、膀胱癌、子宮頸部癌、結腸癌、直腸癌、膵臓癌、胸腺腫など)、炎症性疾患(例、下垂体膿瘍、甲状腺炎、腹膜炎、クローン病、潰瘍性大腸炎、結節性紅斑など)、移植臓器の拒絶時の障害などの安全な予防・治療剤として有用である。好ましくは、骨・関節疾患(例、骨粗鬆症、変形関節症、慢性関節リウマチなど)、心疾患(例、心筋症、心不全、狭心症、心筋梗塞など)、神経変性疾患(例、パーキンソン病、アルツハイマー病、トリプレットリピート病、プリオン病、筋萎縮性側策硬化症小脳変性、色素性網膜炎など)、脳血管疾患(例、脳梗塞など)、癌(例、乳癌、精巣腫瘍、卵巣癌、食道癌、肺癌、腎臓癌、肝臓癌、非小細胞肺癌、前立腺癌、胃癌、膀胱癌、子宮頸部癌、結腸癌、直腸癌、膵臓癌、胸腺腫など)、炎症性疾患(例、下垂体膿瘍、甲状腺炎、腹膜炎、クローン病、潰瘍性大腸炎、結節性紅斑など)などの予防・治療剤である。
上記化合物は低毒性であり、自体公知の方法に従って、医薬組成物とし、種々の剤形で、細胞保護剤、上記疾患の予防・治療剤などとして、哺乳動物(例、ヒト、サル等)に経口的または非経口的に安全に投与しうる。
具体的には、上記化合物を、薬学的に許容される担体と混合し、錠剤、丸剤、顆粒剤、カプセル剤、シロップ剤、乳剤、懸濁剤などとして経口投与、または、注射剤、坐剤または舌下錠などとして、静脈内、皮下および筋肉内などに非経口投与する。また、舌下錠、マイクロカプセル等の徐放製剤として、舌下、皮下および筋肉内などに投与してもよい。
上記化合物は低毒性であり、自体公知の方法に従って、医薬組成物とし、種々の剤形で、細胞保護剤、上記疾患の予防・治療剤などとして、哺乳動物(例、ヒト、サル等)に経口的または非経口的に安全に投与しうる。
具体的には、上記化合物を、薬学的に許容される担体と混合し、錠剤、丸剤、顆粒剤、カプセル剤、シロップ剤、乳剤、懸濁剤などとして経口投与、または、注射剤、坐剤または舌下錠などとして、静脈内、皮下および筋肉内などに非経口投与する。また、舌下錠、マイクロカプセル等の徐放製剤として、舌下、皮下および筋肉内などに投与してもよい。
上記薬学的に許容される担体としては、製剤素材として慣用の各種有機あるいは無機担体物質が用いられ、賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤、溶剤、溶解補助剤、懸濁化剤、等張化剤、緩衝剤、無痛化剤などとして配合される。また必要に応じて、防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤などの製剤添加物を用いることもできる。
上記賦形剤の好適な例としては、例えば乳糖、白糖、D−マンニトール、デンプン、結晶セルロース、軽質無水ケイ酸などが挙げられる。上記滑沢剤の好適な例としては、例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、コロイドシリカなどが挙げられる。上記結合剤の好適な例としては、例えば結晶セルロース、白糖、D−マンニトール、デキストリン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドンなどが挙げられる。上記崩壊剤の好適な例としては、例えばデンプン、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、カルボキシメチルスターチナトリウムなどが挙げられる。上記溶剤の好適な例としては、例えば注射用水、アルコール、プロピレングリコール、マクロゴール、ゴマ油、トウモロコシ油などが挙げられる。上記溶解補助剤の好適な例としては、例えばポリエチレングリコール、プロピレングリコール、D−マンニトール、安息香酸ベンジル、エタノール、トリスアミノメタン、コレステロール、トリエタノールアミン、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウムなどが挙げられる。上記懸濁化剤の好適な例としては、例えばステアリルトリエタノールアミン、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリルアミノプロピオン酸、レシチン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、モノステアリン酸グリセリンなどの界面活性剤;例えばポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどの親水性高分子などが挙げられる。上記等張化剤の好適な例としては、例えば塩化ナトリウム、グリセリン、D−マンニトールなどが挙げられる。上記緩衝剤の好適な例としては、例えばリン酸塩、酢酸塩、炭酸塩、クエン酸塩などの緩衝液などが挙げられる。無痛化剤の好適な例としては、例えばベンジルアルコールなどが挙げられる。上記防腐剤の好適な例としては、例えばパラオキシ安息香酸エステル類、クロロブタノール、ベンジルアルコール、フェネチルアルコール、デヒドロ酢酸、ソルビン酸などが挙げられる。上記抗酸化剤の好適な例としては、例えば亜硫酸塩、アスコルビン酸などが挙げられる。
上記賦形剤の好適な例としては、例えば乳糖、白糖、D−マンニトール、デンプン、結晶セルロース、軽質無水ケイ酸などが挙げられる。上記滑沢剤の好適な例としては、例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、コロイドシリカなどが挙げられる。上記結合剤の好適な例としては、例えば結晶セルロース、白糖、D−マンニトール、デキストリン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドンなどが挙げられる。上記崩壊剤の好適な例としては、例えばデンプン、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、カルボキシメチルスターチナトリウムなどが挙げられる。上記溶剤の好適な例としては、例えば注射用水、アルコール、プロピレングリコール、マクロゴール、ゴマ油、トウモロコシ油などが挙げられる。上記溶解補助剤の好適な例としては、例えばポリエチレングリコール、プロピレングリコール、D−マンニトール、安息香酸ベンジル、エタノール、トリスアミノメタン、コレステロール、トリエタノールアミン、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウムなどが挙げられる。上記懸濁化剤の好適な例としては、例えばステアリルトリエタノールアミン、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリルアミノプロピオン酸、レシチン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、モノステアリン酸グリセリンなどの界面活性剤;例えばポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどの親水性高分子などが挙げられる。上記等張化剤の好適な例としては、例えば塩化ナトリウム、グリセリン、D−マンニトールなどが挙げられる。上記緩衝剤の好適な例としては、例えばリン酸塩、酢酸塩、炭酸塩、クエン酸塩などの緩衝液などが挙げられる。無痛化剤の好適な例としては、例えばベンジルアルコールなどが挙げられる。上記防腐剤の好適な例としては、例えばパラオキシ安息香酸エステル類、クロロブタノール、ベンジルアルコール、フェネチルアルコール、デヒドロ酢酸、ソルビン酸などが挙げられる。上記抗酸化剤の好適な例としては、例えば亜硫酸塩、アスコルビン酸などが挙げられる。
上記化合物の投与量は、症状の程度;投与対象の年齢、性別、体重;投与の時期、間隔、医薬製剤の性質、調剤、種類;有効成分の種類などによって異なり、特に限定されない。例えば、心不全などの治療に用いる場合は、通常、成人に対して一日につき該化合物またはその塩を、約0.1〜100mg、好ましくは約1.0〜50mg、より好ましくは約1.0〜20mg投与する。
上記化合物の制剤中の含有量は、剤全体の約0.01〜100重量%である。
さらには、抗癌剤(例、イホスファミド(Ifosfamide)、アドリアマイシン(Adriamycin)、ペプロマイシン(Peplomycin)、シスプラチン(Cisplatin)、シクロフォスファミド(Cyclophosphamide)、5-FU、UFT、メトレキセート(Methotrexate)、マイトマイシンC(Mitomycin C)、マイトキサントロン(Mitoxantrone)など)などと併用して使用することもできる。
上記化合物の制剤中の含有量は、剤全体の約0.01〜100重量%である。
さらには、抗癌剤(例、イホスファミド(Ifosfamide)、アドリアマイシン(Adriamycin)、ペプロマイシン(Peplomycin)、シスプラチン(Cisplatin)、シクロフォスファミド(Cyclophosphamide)、5-FU、UFT、メトレキセート(Methotrexate)、マイトマイシンC(Mitomycin C)、マイトキサントロン(Mitoxantrone)など)などと併用して使用することもできる。
本明細書において、塩基やアミノ酸などを略号で表示する場合、IUPAC-IUB Commission on Biochemical Nomenclature による略号あるいは当該分野における慣用略号に基づくものであり、その例を下記する。またアミノ酸に関し光学異性体があり得る場合は、特に明示しなければL体を示すものとする。
DNA :デオキシリボ核酸
cDNA :相補的デオキシリボ核酸
A :アデニン
T :チミン
G :グアニン
C :シトシン
RNA :リボ核酸
mRNA :メッセンジャーリボ核酸
dATP :デオキシアデノシン三リン酸
dTTP :デオキシチミジン三リン酸
dGTP :デオキシグアノシン三リン酸
dCTP :デオキシシチジン三リン酸
ATP :アデノシン三リン酸
EDTA :エチレンジアミン四酢酸
SDS :ドデシル硫酸ナトリウム
Gly :グリシン
Ala :アラニン
Val :バリン
Leu :ロイシン
Ile :イソロイシン
Ser :セリン
Thr :スレオニン
Cys :システイン
Met :メチオニン
Glu :グルタミン酸
Asp :アスパラギン酸
Lys :リジン
Arg :アルギニン
His :ヒスチジン
Phe :フェニルアラニン
Tyr :チロシン
Trp :トリプトファン
Pro :プロリン
Asn :アスパラギン
Gln :グルタミン
pGlu :ピログルタミン酸
Sec :セレノシステイン(selenocysteine)
DNA :デオキシリボ核酸
cDNA :相補的デオキシリボ核酸
A :アデニン
T :チミン
G :グアニン
C :シトシン
RNA :リボ核酸
mRNA :メッセンジャーリボ核酸
dATP :デオキシアデノシン三リン酸
dTTP :デオキシチミジン三リン酸
dGTP :デオキシグアノシン三リン酸
dCTP :デオキシシチジン三リン酸
ATP :アデノシン三リン酸
EDTA :エチレンジアミン四酢酸
SDS :ドデシル硫酸ナトリウム
Gly :グリシン
Ala :アラニン
Val :バリン
Leu :ロイシン
Ile :イソロイシン
Ser :セリン
Thr :スレオニン
Cys :システイン
Met :メチオニン
Glu :グルタミン酸
Asp :アスパラギン酸
Lys :リジン
Arg :アルギニン
His :ヒスチジン
Phe :フェニルアラニン
Tyr :チロシン
Trp :トリプトファン
Pro :プロリン
Asn :アスパラギン
Gln :グルタミン
pGlu :ピログルタミン酸
Sec :セレノシステイン(selenocysteine)
本願明細書の配列表の配列番号は、以下の配列を示す。
〔配列番号:1〕
5’末端側にBamHI切断部位を含むヒトHsp90αのN末端と一致するセンス鎖の塩基配列を示す。
〔配列番号:2〕
5’末端側にSalI切断部位を含むヒトHsp90αのC末端と一致するアンチセンス鎖の塩基配列を示す。
〔配列番号:1〕
5’末端側にBamHI切断部位を含むヒトHsp90αのN末端と一致するセンス鎖の塩基配列を示す。
〔配列番号:2〕
5’末端側にSalI切断部位を含むヒトHsp90αのC末端と一致するアンチセンス鎖の塩基配列を示す。
以下に、実施例および実験例を示し、本発明をより詳細に説明するが、これらは本発明の範囲を限定するものではない。
以下で用いられる化合物Aは、N-{5,6-ジメチル-3-オキソ-8-[(4,4,5,5,5-ペンタフルオロペンチル)スルファニル]-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[5,1-c][1,4]チアジン-1-イリデン}-4-メチルベンゼンスルホンアミドの略であり、WO 02/92606号公報の実施例4-34記載の化合物である。
以下で用いられる化合物Bは、4-ブロモ-N-[5,6-ジメチル-8-[(5-フルオロペンチル)スルファニル]-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[5,1-c][1,4]チアジン-1-イリデン]ベンゼンスルホンアミドの略であり、WO 02/92606号公報の実施例7-72記載の化合物である。
溶液におけるパーセント(%)は、特に断りのない限り、重量/容量パーセントを表示する。
溶媒の混合比率は、特に断りのない限り、容量比を表示する。
1H核磁気共鳴(NMR)スペクトルは内部標準としてテトラメチルシランを用いてDPX-300型またはAC-300型スペクトルメーター(ブルカー社製、ドイツ)、またはジェミニ200型またはマーキュリー300型スペクトルメーター(バリアン社製、米国)で測定し、全δ値をppmで示した。
1H-NMRスペクトル中、sは1重線、dは2重線、tは3重線、qは4重線、quintは5重線、sixtetは6重線、septは7重線、mは多重線、bまたはbrは幅広線をそれぞれ意味する。
結合定数(J)はHzで示した。
測定溶媒の重クロロホルムはCDCl3と略した。
赤外吸光スペクトル(IR)は、SHIMADZU FTIR-8200PCで測定した。
以下で用いられる化合物Aは、N-{5,6-ジメチル-3-オキソ-8-[(4,4,5,5,5-ペンタフルオロペンチル)スルファニル]-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[5,1-c][1,4]チアジン-1-イリデン}-4-メチルベンゼンスルホンアミドの略であり、WO 02/92606号公報の実施例4-34記載の化合物である。
以下で用いられる化合物Bは、4-ブロモ-N-[5,6-ジメチル-8-[(5-フルオロペンチル)スルファニル]-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[5,1-c][1,4]チアジン-1-イリデン]ベンゼンスルホンアミドの略であり、WO 02/92606号公報の実施例7-72記載の化合物である。
溶液におけるパーセント(%)は、特に断りのない限り、重量/容量パーセントを表示する。
溶媒の混合比率は、特に断りのない限り、容量比を表示する。
1H核磁気共鳴(NMR)スペクトルは内部標準としてテトラメチルシランを用いてDPX-300型またはAC-300型スペクトルメーター(ブルカー社製、ドイツ)、またはジェミニ200型またはマーキュリー300型スペクトルメーター(バリアン社製、米国)で測定し、全δ値をppmで示した。
1H-NMRスペクトル中、sは1重線、dは2重線、tは3重線、qは4重線、quintは5重線、sixtetは6重線、septは7重線、mは多重線、bまたはbrは幅広線をそれぞれ意味する。
結合定数(J)はHzで示した。
測定溶媒の重クロロホルムはCDCl3と略した。
赤外吸光スペクトル(IR)は、SHIMADZU FTIR-8200PCで測定した。
実施例1
Hsp90作用を調節する能力を有する化合物のスクリーニング(1)
ヒト正常関節軟骨細胞(Clonetics社)を関節軟骨細胞用増殖培地(CGM、Clonetics社)中で単層培養により増殖させた後、2.2×104個/mlとなるようにダルベッコ改変イーグル培地/ハムF12培地 1:1混合培地に懸濁し、12穴プレート(旭テクノグラス社製)に3 ml/wellずつ播種し、5% CO2、37℃で1日培養する。培地を除去後、ダルベッコ改変イーグル培地/ハムF12培地 1:1混合培地およびN,N-dimethylformamideに溶解した試験化合物を3μl添加し、30分後さらに、培地またはIL-1β(終濃度10 ng/ml)を含む培地を加える。これを5% CO2、37℃で2日培養する。培養終了後、リン酸緩衝液(Phosphate-Buffered Salline、PBS)で1回洗浄し、100μlの細胞溶解用緩衝液〔10 mM Tris(hydroxymethyl)aminomethane, pH7.4, 150 mM NaCl,1 mM EDTA・2Na,1 mM EGTA、0.5 mM (p-aminophenyl)methanesulfonyl fluoride hydrochloride,200 μM Sodium β-glycerophosphate n-hydrate, 20 mM NaF, 2 mM Sodium diphosphate decahydrate, 10μg/ml Aprotinin, 10μg/ml Leupeptin,1% Triton X-100, 0.5% Nonidet P40,0.1% SDS および 1 mM o-Vanadate〕を添加した後、セルスクレーパーを用いて細胞残渣をプレートより乖離後、細胞溶解用緩衝液を回収する。回収した細胞溶解用緩衝液はサンプル用緩衝液(Tris-SDS-ME Sample Buffer;第一化学薬品製)と等量ずつ混合して、95℃で5分間熱処理した後、マルチゲル(第一化学薬品社製)を用いて、SDSポリアクリルアミド電気泳動を行う。泳動終了後、ホライズブロット(ATTO社製)を用いてゲル内の蛋白質をニトロセルロース膜(Hybond-ECL;アマシャム・ファルマシア・バイオテック社製)に吸着させ、1次抗体として抗Hsp70抗体(Transduction Laboratories社製)を、2次抗体としてHorseradish peroxidase標識抗マウスIgG抗体(Kirkegaard & Perry Laboratoies社製)を用いてウェスタンブロットを行い、それぞれの蛋白質量を測定する。Hsp70蛋白質の産生増加率は、試験化合物添加時の産生量を1としたときの、IL-1βおよび試験化合物添加時の産生量で表し、増加率が1.5以上の試験化合物を、Hsp90結合化合物として選択する。
Hsp90作用を調節する能力を有する化合物のスクリーニング(1)
ヒト正常関節軟骨細胞(Clonetics社)を関節軟骨細胞用増殖培地(CGM、Clonetics社)中で単層培養により増殖させた後、2.2×104個/mlとなるようにダルベッコ改変イーグル培地/ハムF12培地 1:1混合培地に懸濁し、12穴プレート(旭テクノグラス社製)に3 ml/wellずつ播種し、5% CO2、37℃で1日培養する。培地を除去後、ダルベッコ改変イーグル培地/ハムF12培地 1:1混合培地およびN,N-dimethylformamideに溶解した試験化合物を3μl添加し、30分後さらに、培地またはIL-1β(終濃度10 ng/ml)を含む培地を加える。これを5% CO2、37℃で2日培養する。培養終了後、リン酸緩衝液(Phosphate-Buffered Salline、PBS)で1回洗浄し、100μlの細胞溶解用緩衝液〔10 mM Tris(hydroxymethyl)aminomethane, pH7.4, 150 mM NaCl,1 mM EDTA・2Na,1 mM EGTA、0.5 mM (p-aminophenyl)methanesulfonyl fluoride hydrochloride,200 μM Sodium β-glycerophosphate n-hydrate, 20 mM NaF, 2 mM Sodium diphosphate decahydrate, 10μg/ml Aprotinin, 10μg/ml Leupeptin,1% Triton X-100, 0.5% Nonidet P40,0.1% SDS および 1 mM o-Vanadate〕を添加した後、セルスクレーパーを用いて細胞残渣をプレートより乖離後、細胞溶解用緩衝液を回収する。回収した細胞溶解用緩衝液はサンプル用緩衝液(Tris-SDS-ME Sample Buffer;第一化学薬品製)と等量ずつ混合して、95℃で5分間熱処理した後、マルチゲル(第一化学薬品社製)を用いて、SDSポリアクリルアミド電気泳動を行う。泳動終了後、ホライズブロット(ATTO社製)を用いてゲル内の蛋白質をニトロセルロース膜(Hybond-ECL;アマシャム・ファルマシア・バイオテック社製)に吸着させ、1次抗体として抗Hsp70抗体(Transduction Laboratories社製)を、2次抗体としてHorseradish peroxidase標識抗マウスIgG抗体(Kirkegaard & Perry Laboratoies社製)を用いてウェスタンブロットを行い、それぞれの蛋白質量を測定する。Hsp70蛋白質の産生増加率は、試験化合物添加時の産生量を1としたときの、IL-1βおよび試験化合物添加時の産生量で表し、増加率が1.5以上の試験化合物を、Hsp90結合化合物として選択する。
実施例2
Hsp90作用を調節する能力を有する化合物のスクリーニング(2)
(1)トリチウム標識化合物Aの調製
(i)4-(ブロモメチル)-N-{5,6-ジメチル-3-オキソ-8-[(4,4,5,5,5-ペンタフルオロペンチル)スルファニル]-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[5,1-c][1,4]チアジン-1-イリデン}ベンゼンスルホンアミドの合成
水素化ナトリウム(117 mg, 2.90 mmol)(60%油性)のテトラヒドロフラン(10.0 ml)の懸濁液に、WO 02/92606号公報の実施例6-3で得られた1-アミノ-5,6-ジメチル-8-[(4,4,5,5,5-ペンタフルオロペンチル)スルファニル]-3H-イミダゾ[5,1-c][1,4]チアジン-3-オン(568 mg, 1.47 mmol)のテトラヒドロフラン(5.00 ml)溶液を加え、氷冷下5分間かき混ぜた。これに4-ブロモメチルベンゼンスルホニル クロリド(624 mg, 2.20 mmol)のテトラヒドロフラン(5.00 ml)溶液を加え、さらに15時間かき混ぜた。反応混合物に1N塩酸を加えて酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗、乾燥(硫酸ナトリウム)後、溶媒を減圧下に留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、n-ヘキサン-酢酸エチル(10:1, v/v)で溶出して題記化合物(573 mg, 75%)を暗赤色結晶として得た。酢酸エチル-ジエチルエーテルから再結晶し、融点163-165℃の暗赤色結晶を得た。
赤外吸収スペクトル(IR) (KBr中) ν: 3221, 1750, 1663, 1615, 1559 cm-1.
1H-NMR (CDCl3) :δ 1.80 (3H, d, J=1.0 Hz), 1.92-2.24 (4H, m), 2.27 (3H, d, J=1.2 Hz), 3.03 (2H, t, J=6.8 Hz), 4.49 (2H, s), 7.51 (2H, d, J=8.4 Hz), 7.93 (2H, d, J=8.4 Hz), 9.62 (1H, bs).
元素分析値: C20H19N3O3S3BrF5として
計算値(%): C, 38.71; H, 3.09; N, 6.77; S, 15.50.
実測値(%): C, 39.01; H, 3.37; N, 6.94; S, 15.62.
Hsp90作用を調節する能力を有する化合物のスクリーニング(2)
(1)トリチウム標識化合物Aの調製
(i)4-(ブロモメチル)-N-{5,6-ジメチル-3-オキソ-8-[(4,4,5,5,5-ペンタフルオロペンチル)スルファニル]-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[5,1-c][1,4]チアジン-1-イリデン}ベンゼンスルホンアミドの合成
水素化ナトリウム(117 mg, 2.90 mmol)(60%油性)のテトラヒドロフラン(10.0 ml)の懸濁液に、WO 02/92606号公報の実施例6-3で得られた1-アミノ-5,6-ジメチル-8-[(4,4,5,5,5-ペンタフルオロペンチル)スルファニル]-3H-イミダゾ[5,1-c][1,4]チアジン-3-オン(568 mg, 1.47 mmol)のテトラヒドロフラン(5.00 ml)溶液を加え、氷冷下5分間かき混ぜた。これに4-ブロモメチルベンゼンスルホニル クロリド(624 mg, 2.20 mmol)のテトラヒドロフラン(5.00 ml)溶液を加え、さらに15時間かき混ぜた。反応混合物に1N塩酸を加えて酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗、乾燥(硫酸ナトリウム)後、溶媒を減圧下に留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、n-ヘキサン-酢酸エチル(10:1, v/v)で溶出して題記化合物(573 mg, 75%)を暗赤色結晶として得た。酢酸エチル-ジエチルエーテルから再結晶し、融点163-165℃の暗赤色結晶を得た。
赤外吸収スペクトル(IR) (KBr中) ν: 3221, 1750, 1663, 1615, 1559 cm-1.
1H-NMR (CDCl3) :δ 1.80 (3H, d, J=1.0 Hz), 1.92-2.24 (4H, m), 2.27 (3H, d, J=1.2 Hz), 3.03 (2H, t, J=6.8 Hz), 4.49 (2H, s), 7.51 (2H, d, J=8.4 Hz), 7.93 (2H, d, J=8.4 Hz), 9.62 (1H, bs).
元素分析値: C20H19N3O3S3BrF5として
計算値(%): C, 38.71; H, 3.09; N, 6.77; S, 15.50.
実測値(%): C, 39.01; H, 3.37; N, 6.94; S, 15.62.
(ii)N-{5,6-ジメチル-3-オキソ-8-[(4,4,5,5,5-ペンタフルオロペンチル)スルファニル]-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[5,1-c][1,4]チアジン-1-イリデン}-4-(ヨードメチル)ベンゼンスルホンアミドの合成
上記(i)で得られた4-(ブロモメチル)-N-{5,6-ジメチル-3-オキソ-8-[(4,4,5,5,5-ペンタフルオロペンチル)スルファニル]-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[5,1-c][1,4]チアジン-1-イリデン}ベンゼンスルホンアミド(2.00 g, 3.22 mmol)およびヨウ化ナトリウム(971 mg, 6.45 mmol)のアセトン懸濁液を4時間加熱還流した後、析出物を濾取し、酢酸エチルで洗浄した。濾液を1N塩酸および飽和食塩水で洗浄後、乾燥(硫酸ナトリウム)後、溶媒を減圧下に留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、n-ヘキサン-酢酸エチル(10:1, v/v)で溶出して題記化合物(337 mg, 16%)を暗赤色結晶として得た。酢酸エチル-ジエチルエーテルから再結晶し、融点168-170℃の暗赤色結晶を得た。
赤外吸収スペクトル(IR) (KBr中) ν: 3260, 3162, 1753, 1736, 1667, 1613, 1561 cm-1.
1H-NMR (CDCl3) :δ 1.80 (3H, d, J=1.2 Hz), 1.90-2.24 (4H, m), 2.27 (3H, d, J=0.8 Hz), 3.03 (2H, t, J=6.8 Hz), 4.50 (2H, s), 7.48 (2H, d, J=8.4 Hz), 7.88 (2H, d, J=8.4 Hz), 9.62 (1H, bs).
元素分析値: C20H19N3O3S3BrF5として
計算値(%): C, 35.99; H, 2.87; N, 6.30; S, 14.41.
実測値(%): C, 35.77; H, 3.13; N, 6.14; S, 14.16.
上記(i)で得られた4-(ブロモメチル)-N-{5,6-ジメチル-3-オキソ-8-[(4,4,5,5,5-ペンタフルオロペンチル)スルファニル]-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[5,1-c][1,4]チアジン-1-イリデン}ベンゼンスルホンアミド(2.00 g, 3.22 mmol)およびヨウ化ナトリウム(971 mg, 6.45 mmol)のアセトン懸濁液を4時間加熱還流した後、析出物を濾取し、酢酸エチルで洗浄した。濾液を1N塩酸および飽和食塩水で洗浄後、乾燥(硫酸ナトリウム)後、溶媒を減圧下に留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、n-ヘキサン-酢酸エチル(10:1, v/v)で溶出して題記化合物(337 mg, 16%)を暗赤色結晶として得た。酢酸エチル-ジエチルエーテルから再結晶し、融点168-170℃の暗赤色結晶を得た。
赤外吸収スペクトル(IR) (KBr中) ν: 3260, 3162, 1753, 1736, 1667, 1613, 1561 cm-1.
1H-NMR (CDCl3) :δ 1.80 (3H, d, J=1.2 Hz), 1.90-2.24 (4H, m), 2.27 (3H, d, J=0.8 Hz), 3.03 (2H, t, J=6.8 Hz), 4.50 (2H, s), 7.48 (2H, d, J=8.4 Hz), 7.88 (2H, d, J=8.4 Hz), 9.62 (1H, bs).
元素分析値: C20H19N3O3S3BrF5として
計算値(%): C, 35.99; H, 2.87; N, 6.30; S, 14.41.
実測値(%): C, 35.77; H, 3.13; N, 6.14; S, 14.16.
(iii)N-{5,6-ジメチル-3-オキソ-8-[(4,4,5,5,5-ペンタフルオロペンチル)スルファニル]-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[5,1-c][1,4]チアジン-1-イリデン}-4-[3H]メチルベンゼンスルホンアミド(トリチウム標識化合物A)の合成
4 mlのトリチウム化容器中、上記(ii)で得られたN-{5,6-ジメチル-3-オキソ-8-[(4,4,5,5,5-ペンタフルオロペンチル)スルファニル]-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[5,1-c][1,4]チアジン-1-イリデン}-4-(ヨードメチル)ベンゼンスルホンアミド(5.70 mg, 0.00854 mmol)および10%パラジウム炭素(18.5 mg)を、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.05 ml)とエタノール(2.00 ml)との混合液に加えた。混合液をトリチウムガス(10Ci)と3時間撹拌した後、触媒を濾取し、濾液を減圧下に留去した。残留物をエタノール(5 ml)に溶解し、減圧下に溶媒を留去した。この操作をさらに2回繰り返した。残留物をエタノール(25 ml)に溶解し、178 mCiの放射活性を有する溶液を得た。残留物を逆相HPLC(UltrasphereODS(250 x 10 mm))に付し、10mM酢酸アンモニウム水溶液-アセトニトリル(52:48, v/v)で溶出して題記化合物(23 mCi 純度95%)を得た。 残留物(89 mCi)と上記で得られた題記化合物(23 mCi 純度95%)を併せて、溶媒を減圧下に留去した。残留物を再度逆相HPLC(UltrasphereODS(250 x 10 mm))に付し、10mM酢酸アンモニウム水溶液-アセトニトリル(52:48, v/v)で溶出した。 上記で得られた溶媒を減圧下に留去し、残留物をシリカSEP-PAKカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル(4.00 ml)で溶出して題記化合物(26 Ci/mmol 純度97.8%)をエタノール溶液として得た。
4 mlのトリチウム化容器中、上記(ii)で得られたN-{5,6-ジメチル-3-オキソ-8-[(4,4,5,5,5-ペンタフルオロペンチル)スルファニル]-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[5,1-c][1,4]チアジン-1-イリデン}-4-(ヨードメチル)ベンゼンスルホンアミド(5.70 mg, 0.00854 mmol)および10%パラジウム炭素(18.5 mg)を、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.05 ml)とエタノール(2.00 ml)との混合液に加えた。混合液をトリチウムガス(10Ci)と3時間撹拌した後、触媒を濾取し、濾液を減圧下に留去した。残留物をエタノール(5 ml)に溶解し、減圧下に溶媒を留去した。この操作をさらに2回繰り返した。残留物をエタノール(25 ml)に溶解し、178 mCiの放射活性を有する溶液を得た。残留物を逆相HPLC(UltrasphereODS(250 x 10 mm))に付し、10mM酢酸アンモニウム水溶液-アセトニトリル(52:48, v/v)で溶出して題記化合物(23 mCi 純度95%)を得た。 残留物(89 mCi)と上記で得られた題記化合物(23 mCi 純度95%)を併せて、溶媒を減圧下に留去した。残留物を再度逆相HPLC(UltrasphereODS(250 x 10 mm))に付し、10mM酢酸アンモニウム水溶液-アセトニトリル(52:48, v/v)で溶出した。 上記で得られた溶媒を減圧下に留去し、残留物をシリカSEP-PAKカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル(4.00 ml)で溶出して題記化合物(26 Ci/mmol 純度97.8%)をエタノール溶液として得た。
(2)ヒトHsp90α(His-hHsp90α)の調製
(i)His-hHsp90α発現ベクターの構築
ヒトの骨格筋の相補的DNA(cDNA)ライブラリー(Clontech社)よりHsp90αをコードする領域をポリメラーゼ連鎖反応(PCR)法により増幅した。ヒトHsp90αのcDNA増幅には、5’末端側にBamHI切断部位を含むヒトHsp90αのN末端と一致するセンス鎖(配列番号:1)、および5’末端側にSalI切断部位を含むヒトHsp90αのC末端と一致するアンチセンス鎖(配列番号:2)を使用した。増幅したヒトHsp90αはBamHIおよびSalIで切断後、pET28b(Novagen社)のBamHI切断部位およびSalI切断部位の間に挿入して、pET28b-h Hsp90αを得た。得られたプラスミド内のhHsp90αcDNA配列は、DNAシーケンス・システム(アプライド・バイオシステム社)を用いて確認した。次に、pET28b-h Hsp90αよりBamHI切断部位とBpu1102I切断部位を利用してhHsp90α遺伝子を切り出し、これをpET15b(Novagen社)のBamHI切断部位とBpu1102I切断部位の間に挿入し、pET15b-hHsp90αを得た。
(ii)His-hHsp90αの調製
pET15b-hHsp90αを大腸菌BL21(DE3)(Novagen社)に形質転換した後、アンピシリンを添加したM-9培地に植菌し、37℃で一晩振とう培養した。これを同じ組成の培地に5%となるように移した後、0.25 mMのイソプロピル-1-チオ-β-D-ガラクトピラノシド(IPTG)を添加して37 ℃で4 時間培養し、His-hHsp90α蛋白質の発現を誘導した。培養終了後、大腸菌を回収し、10 gの菌体あたり100 mlのバッファー(50 mM Tris-HCl/5 mM EDTA/0.5 mM APMSF (pH8.0))を添加し、超音波破砕した。この菌体破砕液を、39800×Gで30分間遠心分離し、その上清を回収した。次に回収した上清に60 %飽和硫酸アンモニウムを添加し、4℃で一晩放置後、沈殿を回収し、バッファー(50 mM Tris-HCl/300 mM NaCl/10 mM Imidazole (pH8.0))に溶解し、Ni-Chelating Sepharose FF chromatography で粗His-hHsp90α蛋白質を得た。これをDEAE-5PW HPLCでさらに精製して、His-hHsp90α蛋白質を得た。
(i)His-hHsp90α発現ベクターの構築
ヒトの骨格筋の相補的DNA(cDNA)ライブラリー(Clontech社)よりHsp90αをコードする領域をポリメラーゼ連鎖反応(PCR)法により増幅した。ヒトHsp90αのcDNA増幅には、5’末端側にBamHI切断部位を含むヒトHsp90αのN末端と一致するセンス鎖(配列番号:1)、および5’末端側にSalI切断部位を含むヒトHsp90αのC末端と一致するアンチセンス鎖(配列番号:2)を使用した。増幅したヒトHsp90αはBamHIおよびSalIで切断後、pET28b(Novagen社)のBamHI切断部位およびSalI切断部位の間に挿入して、pET28b-h Hsp90αを得た。得られたプラスミド内のhHsp90αcDNA配列は、DNAシーケンス・システム(アプライド・バイオシステム社)を用いて確認した。次に、pET28b-h Hsp90αよりBamHI切断部位とBpu1102I切断部位を利用してhHsp90α遺伝子を切り出し、これをpET15b(Novagen社)のBamHI切断部位とBpu1102I切断部位の間に挿入し、pET15b-hHsp90αを得た。
(ii)His-hHsp90αの調製
pET15b-hHsp90αを大腸菌BL21(DE3)(Novagen社)に形質転換した後、アンピシリンを添加したM-9培地に植菌し、37℃で一晩振とう培養した。これを同じ組成の培地に5%となるように移した後、0.25 mMのイソプロピル-1-チオ-β-D-ガラクトピラノシド(IPTG)を添加して37 ℃で4 時間培養し、His-hHsp90α蛋白質の発現を誘導した。培養終了後、大腸菌を回収し、10 gの菌体あたり100 mlのバッファー(50 mM Tris-HCl/5 mM EDTA/0.5 mM APMSF (pH8.0))を添加し、超音波破砕した。この菌体破砕液を、39800×Gで30分間遠心分離し、その上清を回収した。次に回収した上清に60 %飽和硫酸アンモニウムを添加し、4℃で一晩放置後、沈殿を回収し、バッファー(50 mM Tris-HCl/300 mM NaCl/10 mM Imidazole (pH8.0))に溶解し、Ni-Chelating Sepharose FF chromatography で粗His-hHsp90α蛋白質を得た。これをDEAE-5PW HPLCでさらに精製して、His-hHsp90α蛋白質を得た。
(3)結合阻害実験
Copper his-tag Yttrium silicate beads(アマシャム・ファルマシア・バイオテック社) 62.5μg、Tween 20 0.025%、およびHis-hHsp90α 0.8μgを含むPBS溶液を、96穴のOptiPlate(PerkinElmer社)の各ウェルに、90μlずつ分注し、4℃で約12時間静置した。室温で1時間放置後、N,N-dimethylformamide 1μl、N,N-dimethylformamide に溶解した10 mM の化合物A溶液 1μl、またはN,N-dimethylformamide に溶解した試験化合物 1μlをそれぞれ添加し、さらに400 nMのトリチウム標識化合物A溶液 10μlを、それぞれ分注した。 6時間後、His-hHsp90αに結合したトリチウム標識化合物A量を、TopCountTM(PerkinElmer社)を用いてそれぞれ測定した。
特異的結合は、総結合から非特異的結合を減じた値である。試験化合物の結合阻害活性は、総結合から試験化合物を加えた場合の測定値を減じた値の特異的結合に対する比率で示される。50%の結合阻害活性を示す化合物濃度(IC50値)は、用量反応曲線から算出した。
本スクリーニング系において、試験化合物中、化合物Aおよび化合物Bが10μM以下のIC50値を示した。
Copper his-tag Yttrium silicate beads(アマシャム・ファルマシア・バイオテック社) 62.5μg、Tween 20 0.025%、およびHis-hHsp90α 0.8μgを含むPBS溶液を、96穴のOptiPlate(PerkinElmer社)の各ウェルに、90μlずつ分注し、4℃で約12時間静置した。室温で1時間放置後、N,N-dimethylformamide 1μl、N,N-dimethylformamide に溶解した10 mM の化合物A溶液 1μl、またはN,N-dimethylformamide に溶解した試験化合物 1μlをそれぞれ添加し、さらに400 nMのトリチウム標識化合物A溶液 10μlを、それぞれ分注した。 6時間後、His-hHsp90αに結合したトリチウム標識化合物A量を、TopCountTM(PerkinElmer社)を用いてそれぞれ測定した。
特異的結合は、総結合から非特異的結合を減じた値である。試験化合物の結合阻害活性は、総結合から試験化合物を加えた場合の測定値を減じた値の特異的結合に対する比率で示される。50%の結合阻害活性を示す化合物濃度(IC50値)は、用量反応曲線から算出した。
本スクリーニング系において、試験化合物中、化合物Aおよび化合物Bが10μM以下のIC50値を示した。
実験例1
ゲルダナマイシンおよび化合物AのHsp70誘導作用
ヒト正常関節軟骨細胞(Clonetics社)を、関節軟骨細胞用増殖培地(CGM、Clonetics社)中で単層培養により増殖させた後、2.2×104個/mlとなるようにダルベッコ改変イーグル培地/ハムF12培地 1:1混合培地に懸濁し、12穴プレート(旭テクノグラス社製)に3 ml/wellずつ播種し、5% CO2、37℃で1日培養した。培地を除去後、ダルベッコ改変イーグル培地/ハムF12培地 1:1混合培地およびN,N-dimethylformamideに溶解した化合物Aまたはゲルダナマイシンを3μl添加し、さらに30分後にIL-1β(終濃度10 ng/ml)を添加した。これを5% CO2、37℃で2日培養した。培養終了後、リン酸緩衝液(Phosphate-Buffered Salline、PBS)で1回洗浄し、100μlの細胞溶解用緩衝液〔10 mM Tris(hydroxymethyl)aminomethane, pH7.4, 150 mM NaCl,1 mM EDTA・2Na,1 mM EGTA,0.5 mM (p-aminophenyl)methanesulfonyl fluoride hydrochloride,200μM Sodium β-glycerophosphate n-hydrate, 20 mM NaF, 2 mM Sodium diphosphate decahydrate, 10μg/ml Aprotinin, 10μg/ml Leupeptin,1% Triton X-100, 0.5% Nonidet P40,0.1% SDS および 1 mM o-Vanadate〕を添加した後、セルスクレーパーを用いて細胞残渣をプレートより乖離後、細胞溶解用緩衝液を回収した。回収した細胞溶解用緩衝液は、サンプル用緩衝液(Tris-SDS-ME Sample Buffer;第一化学薬品製)と等量ずつ混合して、95℃で5分間熱処理した後、マルチゲル(第一化学薬品社製)を用いて、SDSポリアクリルアミド電気泳動を行った。泳動終了後、ホライズブロット(ATTO社製)を用いてゲル内の蛋白質をニトロセルロース膜(Hybond-ECL;アマシャム・ファルマシア・バイオテック社製)に吸着させ、1次抗体として抗Hsp70抗体(Transduction Laboratories社製)を、2次抗体としてHorseradish peroxidase標識抗マウスIgG抗体(Kirkegaard & Perry Laboratoies社製)を用いてウェスタンブロットを行い、それぞれの蛋白質量を測定した。
それぞれのHsp70蛋白質の産生増加率を表1に示す。Hsp70蛋白質の産生増加率は、化合物Aまたはゲルダナマイシン無添加時の産生量を1とした時の、化合物Aまたはゲルダナマイシン添加時の産生量で表した。
ゲルダナマイシンおよび化合物Aは、IL-1β存在下で、Hsp70の産生を強く誘導した。
これより、Hsp90に結合する能力を有するゲルダナマイシン、化合物Aなどの縮合イミダゾリジン誘導体は、IL-1βなどのサイトカイン存在下、Hsp70の産生を強力に誘導することがわかる。
ゲルダナマイシンおよび化合物AのHsp70誘導作用
ヒト正常関節軟骨細胞(Clonetics社)を、関節軟骨細胞用増殖培地(CGM、Clonetics社)中で単層培養により増殖させた後、2.2×104個/mlとなるようにダルベッコ改変イーグル培地/ハムF12培地 1:1混合培地に懸濁し、12穴プレート(旭テクノグラス社製)に3 ml/wellずつ播種し、5% CO2、37℃で1日培養した。培地を除去後、ダルベッコ改変イーグル培地/ハムF12培地 1:1混合培地およびN,N-dimethylformamideに溶解した化合物Aまたはゲルダナマイシンを3μl添加し、さらに30分後にIL-1β(終濃度10 ng/ml)を添加した。これを5% CO2、37℃で2日培養した。培養終了後、リン酸緩衝液(Phosphate-Buffered Salline、PBS)で1回洗浄し、100μlの細胞溶解用緩衝液〔10 mM Tris(hydroxymethyl)aminomethane, pH7.4, 150 mM NaCl,1 mM EDTA・2Na,1 mM EGTA,0.5 mM (p-aminophenyl)methanesulfonyl fluoride hydrochloride,200μM Sodium β-glycerophosphate n-hydrate, 20 mM NaF, 2 mM Sodium diphosphate decahydrate, 10μg/ml Aprotinin, 10μg/ml Leupeptin,1% Triton X-100, 0.5% Nonidet P40,0.1% SDS および 1 mM o-Vanadate〕を添加した後、セルスクレーパーを用いて細胞残渣をプレートより乖離後、細胞溶解用緩衝液を回収した。回収した細胞溶解用緩衝液は、サンプル用緩衝液(Tris-SDS-ME Sample Buffer;第一化学薬品製)と等量ずつ混合して、95℃で5分間熱処理した後、マルチゲル(第一化学薬品社製)を用いて、SDSポリアクリルアミド電気泳動を行った。泳動終了後、ホライズブロット(ATTO社製)を用いてゲル内の蛋白質をニトロセルロース膜(Hybond-ECL;アマシャム・ファルマシア・バイオテック社製)に吸着させ、1次抗体として抗Hsp70抗体(Transduction Laboratories社製)を、2次抗体としてHorseradish peroxidase標識抗マウスIgG抗体(Kirkegaard & Perry Laboratoies社製)を用いてウェスタンブロットを行い、それぞれの蛋白質量を測定した。
それぞれのHsp70蛋白質の産生増加率を表1に示す。Hsp70蛋白質の産生増加率は、化合物Aまたはゲルダナマイシン無添加時の産生量を1とした時の、化合物Aまたはゲルダナマイシン添加時の産生量で表した。
これより、Hsp90に結合する能力を有するゲルダナマイシン、化合物Aなどの縮合イミダゾリジン誘導体は、IL-1βなどのサイトカイン存在下、Hsp70の産生を強力に誘導することがわかる。
実験例2
化合物AのHer2分解促進作用
ヒト乳がん細胞株MCF7(ATCC No. HTB-22;大日本製薬株式会社から購入)を10%牛胎児血清を含むダルベッコ改変イーグル培地中で増殖させた後、3×104個/mlとなるように上記培地に懸濁し、12穴プレート(旭テクノグラス社製)に2 ml/wellずつ播種し、5% CO2、37℃で1日培養した。これにN,N-dimethylformamideに溶解した化合物Aを2μl添加し、5% CO2、37℃で2日培養した。培養終了後、PBSで1回洗浄し、100μlの細胞溶解用緩衝液(上記実験例1の細胞溶解用緩衝液と同様)を添加した後、セルスクレーパーを用いて細胞残渣をプレートより乖離させた後、細胞溶解用緩衝液を回収した。回収した細胞溶解用緩衝液はTris-SDS-ME Sample Bufferと等量ずつ混合して、95℃で5分間熱処理した後、マルチゲルを用いて、SDSポリアクリルアミド電気泳動を行った。泳動終了後、ホライズブロットを用いてゲル内の蛋白質をニトロセルロース膜に吸着させ、1次抗体として抗Her2抗体溶液(Cymbus Biotechnology社製)を、2次抗体としてHorseradish peroxidase標識抗マウスIgG抗体を用いてウエスタンブロットを行い、Her2蛋白質量を測定した。
結果を表2に示す。化合物A無添加時のHer2蛋白質量を1とした時の、化合物A添加時のHer2蛋白質量を示す。
これより、化合物Aは、Her2蛋白質の分解を促進することがわかる。
化合物AのHer2分解促進作用
ヒト乳がん細胞株MCF7(ATCC No. HTB-22;大日本製薬株式会社から購入)を10%牛胎児血清を含むダルベッコ改変イーグル培地中で増殖させた後、3×104個/mlとなるように上記培地に懸濁し、12穴プレート(旭テクノグラス社製)に2 ml/wellずつ播種し、5% CO2、37℃で1日培養した。これにN,N-dimethylformamideに溶解した化合物Aを2μl添加し、5% CO2、37℃で2日培養した。培養終了後、PBSで1回洗浄し、100μlの細胞溶解用緩衝液(上記実験例1の細胞溶解用緩衝液と同様)を添加した後、セルスクレーパーを用いて細胞残渣をプレートより乖離させた後、細胞溶解用緩衝液を回収した。回収した細胞溶解用緩衝液はTris-SDS-ME Sample Bufferと等量ずつ混合して、95℃で5分間熱処理した後、マルチゲルを用いて、SDSポリアクリルアミド電気泳動を行った。泳動終了後、ホライズブロットを用いてゲル内の蛋白質をニトロセルロース膜に吸着させ、1次抗体として抗Her2抗体溶液(Cymbus Biotechnology社製)を、2次抗体としてHorseradish peroxidase標識抗マウスIgG抗体を用いてウエスタンブロットを行い、Her2蛋白質量を測定した。
結果を表2に示す。化合物A無添加時のHer2蛋白質量を1とした時の、化合物A添加時のHer2蛋白質量を示す。
Claims (20)
- (i)試験化合物を細胞に接触させた場合と(ii)サイトカイン存在下、試験化合物を細胞に接触させた場合における、熱ショック蛋白質の発現量をそれぞれ測定し、比較することを特徴とする、熱ショック蛋白質90作用を調節する能力を有する化合物またはその塩のスクリーニング方法。
- サイトカインが、IL−1である請求項1記載のスクリーニング方法。
- 細胞が、軟骨細胞である請求項1記載のスクリーニング方法。
- 熱ショック蛋白質の発現量が、熱ショック蛋白質70の発現量である請求項1記載のスクリーニング方法。
- (a)試験化合物の存在下細胞を培養した場合と、(b)サイトカインおよび試験化合物の存在下細胞を培養した場合の、該細胞内の熱ショック蛋白質の蛋白質量または該蛋白質をコードするmRNA量をそれぞれ測定し、比較する請求項1記載のスクリーニング方法。
- 熱ショック蛋白質90作用を調節する能力を有する化合物が、熱ショック蛋白質90に結合する能力を有する化合物である請求項1記載のスクリーニング方法。
- 熱ショック蛋白質90作用を調節する能力を有する化合物が、熱ショック蛋白質誘導に基づく細胞保護作用、AP−1依存性転写抑制作用および(または)熱ショック蛋白質90とHer2の乖離に基づくHer2分解促進作用を有する化合物である請求項1記載のスクリーニング方法。
- 熱ショック蛋白質90および熱ショック蛋白質90に結合する能力を有する化合物を用いることを特徴とする、熱ショック蛋白質90作用を調節する能力を有する化合物またはその塩のスクリーニング方法。
- 熱ショック蛋白質90に結合する能力を有する化合物が、標識された化合物である請求項8記載のスクリーニング方法。
- 熱ショック蛋白質90に結合する能力を有する化合物が、縮合イミダゾリジン誘導体である請求項8記載のスクリーニング方法。
- 熱ショック蛋白質90に結合する能力を有する化合物が、標識されたN-{5,6-ジメチル-3-オキソ-8-[(4,4,5,5,5-ペンタフルオロペンチル)スルファニル]-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[5,1-c][1,4]チアジン-1-イリデン}-4-メチルベンゼンスルホンアミドである請求項8記載のスクリーニング方法。
- 熱ショック蛋白質90作用を調節する能力を有する化合物が、熱ショック蛋白質誘導に基づく細胞保護作用、AP−1依存性転写抑制作用および(または)熱ショック蛋白質90とHer2の乖離に基づくHer2分解促進作用を有する化合物である請求項8記載のスクリーニング方法。
- 請求項1または請求項8記載のスクリーニング方法を用いて得られる熱ショック蛋白質90作用を調節する能力を有する化合物またはその塩。
- サイトカイン存在下、熱ショック蛋白質の発現量を促進させる、熱ショック蛋白質90作用を調節する能力を有する化合物またはその塩。
- 請求項13または請求項14記載の化合物またはその塩を含有してなる医薬。
- 細胞保護剤である請求項15記載の医薬。
- 骨・関節疾患、心疾患、神経変性疾患、脳血管疾患、癌または炎症性疾患の予防・治療剤である請求項15記載の医薬。
- サイトカイン存在下、熱ショック蛋白質の発現量を増加させる熱ショック蛋白質90作用を調節する能力を有する化合物またはその塩の有効量を哺乳動物に対して投与することを特徴とする、骨・関節疾患、心疾患、神経変性疾患、脳血管疾患、癌または炎症性疾患の予防・治療方法。
- 請求項1または請求項8記載のスクリーニング方法を用いて得られる熱ショック蛋白質90作用を調節する能力を有する化合物またはその塩の有効量を哺乳動物に対して投与することを特徴とする、骨・関節疾患、心疾患、神経変性疾患、脳血管疾患、癌または炎症性疾患の予防・治療方法。
- 骨・関節疾患、心疾患、神経変性疾患、脳血管疾患、癌または炎症性疾患の予防・治療剤のためのサイトカイン存在下、熱ショック蛋白質の発現量を増加させる熱ショック蛋白質90作用を調節する能力を有する化合物またはその塩の使用。
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