JP2004257104A - リクライニングノブ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】リクライニングノブ20の支軸部22Bには、正面視でコ字状に形成されたインサート金具24が埋設されている。このため、中空方形断面のインサート金具を用いる場合に比し、リクライニングノブ20の重心位置じいを回動中心線P側へ下げることができ、前突時等に作用する慣性力による回転トルクMのモーメントアーム長Lが短くなる。従って、前突時等にリクライニングノブ20がロック解除方向へ回動してロック状態が解除されるのを防止することができる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用シートの側部に設けられて回動中心線回りに車両前後方向へ回動させることによりロック状態を解除するリクライニングノブに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、2ドア車等においては、リクライニングノブの操作によってシートバックを前方へ倒伏させ、補助スプリングの付勢力によって倒伏状態のままシート全体を車両前方側へスライドさせることにより、リヤシートへの乗員の乗降を容易にする所謂ウォークイン機構が採用されている(一例として、下記特許文献1参照)。
【0003】
この種のウォークイン機構の改良も重ねられてきたが、ここにきて、3列シート車の内装設備の改良を進める過程で、ウォークイン機構と類似するものの、これとは異なる新たな着想からの改良が検討されている。すなわち、従来のウォークイン機構では、リクライニングノブがシートバックの下端部付近に配設されることが多かったが、操作性等の観点から、現在では、リクライニングノブをシートバックの上端部付近に配設することが検討されている。また、従来のウォークイン機構では、シートバックを倒伏させた後に補助スプリングの付勢力によって自動的に車両用シートを車両前方側へシートスライドさせる構成を採っていたが、これを廃止して、リクライニング操作を利用して一操作で手動で車両用シートを車両前方側へシートスライドさせることが検討されている。
【0004】
本発明は、前者のリクライニングノブに関する発明であるが、先行技術文献調査で摘出された技術をベースにして説明するよりも、本発明の前段階のリクライニングノブの着想について説明した方が本発明を理解し易いので、以下においては当該リクライニングノブについて説明することにする。従って、以下に説明する技術は、本件の出願時点においては、公知技術ではないことを付言しておく。
【0005】
図9には、このタイプのリクライニングノブ100の概略構成が斜視図にて示されている。この図に示されるように、リクライニングノブ100は、正面視で略L字状に形成された樹脂製のリクライニングノブ本体102を備えている。リクライニングノブ本体102は、不使用時には略垂直に保持されて操作時に乗員が把持する把持部102Aと、この把持部102Aの下端部から水平に延出されてリクライニングロック機構に接続される支軸部102Bと、によって構成されている。
【0006】
支軸部102Bの内方には、中空方形断面の細長いインサート金具104がシート幅方向を長手方向として埋設されている。一方、車両用シートのシートバック側には、解除ピン110が配設されている。解除ピン110は、円柱形状の基部110Aと、この基部110Aの外側の端面から軸方向に突出されかつインサート金具104に嵌合可能な角柱形状に形成された嵌合部110Bと、基部110Aの内側の端面から軸方向に突出された円柱形状の大径部110Cと、を含んで構成されている。なお、大径部110Cには解除リンクが連結され、解除リンクにはリクライニングロック解除用のケーブルの一端部が接続されるようになっている。
【0007】
【特許文献1】
実開平7−35165号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記構成による場合、リクライニングノブ100の重心位置G’とリクライニングノブ100の回動中心線P’とが一致せず、シート高さ方向に比較的大きくオフセットしているため、前突時を含む車両急減速時(以下、「前突時等」という)に、慣性力による回転トルクM’(モーメントアーム長はL’)が発生し、リクライニングノブ100がロック解除方向へ回動される可能性がある。
【0009】
本発明は上記事実を考慮し、前突時等に発生する回転トルクによってロック解除動作がなされるのを防止することができるリクライニングノブを得ることが目的である。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の本発明に係るリクライニングノブは、車両用シートの側部に設けられ、シート幅方向を回動中心線方向として車両前後方向へ回動可能に支持されたリクライニングノブ本体と、このリクライニングノブ本体の内部に一体的に設けられると共に車両用シート側に配設されたリクライニングロック解除手段と連結され、リクライニングノブ本体が所定方向へ回動されることにより当該リクライニングロック解除手段を作動させてロック状態を解除する操作力伝達部材と、を含んで構成されたリクライニングノブにおいて、当該リクライニングノブの重心位置が前記回動中心線に対してオフセットしている場合に適用され、前記操作力伝達部材自体に或いは前記操作力伝達部材とは別に、前記リクライニングノブの重心位置を前記回動中心線側に近づける回転トルク低減手段を設けた、ことを特徴としている。
【0011】
請求項2記載の本発明に係るリクライニングノブは、車両用シートの側部にシート高さ方向を長手方向として設けられ、シート幅方向を回動中心線方向として車両前後方向へ回動可能に支持されたリクライニングノブ本体と、このリクライニングノブ本体の内部に一体的に設けられると共に車両用シート側に配設されたリクライニングロック解除手段と連結され、リクライニングノブ本体が所定方向へ回動されることにより当該リクライニングロック解除手段を作動させてロック状態を解除する操作力伝達部材と、を含んで構成されたリクライニングノブにおいて、当該リクライニングノブの重心位置が前記回動中心線に対してオフセットしている場合に適用され、前記操作力伝達部材を前記回動中心線上に配置すると共に、当該操作力伝達部材の形状を当該回動中心線に対して非対称にすることで前記リクライニングノブの重心位置を当該回動中心線側に近づけた、ことを特徴としている。
【0012】
請求項1記載の本発明によれば、車両用シートの側部に設けられたリクライニングノブ本体をその回動中心線回りに車両前後方向の所定方向へ回動させると、当該リクライニングノブ本体の内部に一体的に設けられた操作力伝達部材も同一方向へ同一角度だけ回動される。操作力伝達部材は車両用シート側に配設されたリクライニングロック解除手段と連結されているため、リクライニングノブが回動されると、その際の操作力が操作力伝達手段からリクライニングロック解除手段に伝達されて、リクライニングロック解除手段が作動される。これにより、ロック状態が解除され、車両用シートのシートバックをリクライニングさせることができる。
【0013】
ここで、本発明の場合、リクライニングノブの重心位置が回動中心線に対してオフセットしているため、前突時等になると、リクライニングノブの重心位置に車両前方側への慣性力が作用し、当該重心位置と回動中心線との距離をモーメントアームとする回転トルクがリクライニングノブに作用する。この回転トルクがロック解除方向と同一でありかつ大きい場合には、リクライニングロック解除手段のロック状態が解除される可能性があるが、本発明では、操作力伝達部材自体又は操作力伝達部材とは別に、リクライニングノブの重心位置をその回動中心線側に近づける回転トルク低減手段を設けたので、モーメントアーム長が短くなる。従って、前突時等にリクライニングノブに作用する回転トルクが低減されるため、リクライニングロック解除手段のロック状態を解除させる程の回転トルクは発生しない。
【0014】
請求項2記載の本発明によれば、車両用シートの側部にシート高さ方向を長手方向として設けられたリクライニングノブ本体をその回動中心線回りに車両前後方向の所定方向へ回動させると、当該リクライニングノブ本体の内部に一体的に設けられた操作力伝達部材も同一方向へ同一角度だけ回動される。操作力伝達部材は車両用シート側に配設されたリクライニングロック解除手段と連結されているため、リクライニングノブが回動されると、その際の操作力が操作力伝達手段からリクライニングロック解除手段に伝達されて、リクライニングロック解除手段が作動される。これにより、ロック状態が解除され、車両用シートのシートバックをリクライニングさせることができる。
【0015】
ここで、本発明の場合、リクライニングノブの重心位置が回動中心線に対してオフセットしているため、前突時等になると、リクライニングノブの重心位置に車両前方側への慣性力が作用し、当該重心位置と回動中心線との距離をモーメントアームとする回転トルクがリクライニングノブに作用する。この回転トルクがロック解除方向と同一でありかつ大きい場合には、リクライニングロック解除手段のロック状態が解除される可能性があるが、本発明では、操作力伝達部材が回動中心線上に配置されていると共に、当該操作力伝達部材の形状を当該回動中心線に対して非対称にすることでリクライニングノブの重心位置をその回動中心線側に近づけたので、モーメントアーム長が短くなる。従って、前突時等にリクライニングノブに作用する回転トルクが低減されるため、リクライニングロック解除手段のロック状態を解除させる程の回転トルクは発生しない。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図8を用いて、本発明に係るリクライニングノブの一実施形態について説明する。
【0017】
図2には、本実施形態に係るリクライニングノブが適用された車両用シート10の斜視図が示されている。なお、この車両用シート10は、3列シートの真中右側の車両用シートである。また、図中に付記した矢印FRは車両前方側を示しており、矢印UPは車両上方側を示しており、矢印INは車両幅方向室内側を示している。
【0018】
この図に示されるように、車両用シート10は、乗員が着座するシートクッション12と、このシートクッション12の後端部に傾倒可能に設けられ乗員の背もたれとなるシートバック14と、シートバック14の上端部に高さ調節可能に設けられたヘッドレスト16と、によって構成されている。シートバック14の上端部の肩側には凹部18が形成されており、この凹部18にシートバック14をリクライニングさせるためのリクライニングノブ20が配設されている。
【0019】
図1に示されるように、このリクライニングノブ20は、正面視で略L字状に形成された樹脂製のリクライニングノブ本体22を備えている。リクライニングノブ本体22は、シート高さ方向(略車両上下方向、垂直方向)を長手方向として配置された把持部22Aと、この把持部22Aの下端部からシート幅方向(略車両幅方向、水平方向)へ屈曲された支軸部22Bと、によって構成されている。
【0020】
上記リクライニングノブ本体22の支軸部22Bの内部には、正面視でコ字状に形成された「操作力伝達部材」としての金属製のインサート金具24が埋設されている。インサート金具24は、リクライニングノブ20の回動軸線Pに対して平行にかつシート高さ方向下側にオフセットして配置された平板状の基部24Aと、この基部24Aの長手方向の両端部からシート高さ方向上側に向けて屈曲された一対の立ち上がり部24Bと、によって構成されている。各立ち上がり部24Bの中心は回動軸線P上に位置されており、更に双方の立ち上がり部24Bの中心部には方形状の嵌合孔26が同軸上に形成されている。なお、これら一対の立ち上がり部24Bの間の部分は空洞とされている(図3参照)。
【0021】
上述したインサート金具24の一対の立ち上がり部24Bの嵌合孔26には、連結ピン28が嵌合されている。連結ピン28は、嵌合孔26よりも大径に形成された円柱状の基部28Aと、この基部28Aの片側の端面に同軸上でかつ一体に形成されると共に嵌合孔26内へ嵌合可能な角柱状に形成された嵌合部28Bと、基部28Aの反対側の端面に同軸上でかつ一体に形成された大径部28Cと、この大径部28Cの基部28Aと反対側の端面に同軸上でかつ一体に形成されたかしめ部28Dと、によって構成されている。
【0022】
連結ピン28の大径部28Cは、シートバック14の側部の上端側に配設されたリクライニングロック解除手段30(図3、図5参照)と連結されている。具体的に説明すると、大径部28Cにおける基部28Aとの隣接部位の外周面は平滑周面ではなく、多角面で構成されている(以下、この部分を「嵌合連結部32」と称す)。
【0023】
一方、図3及び図5に示されるように、シートバックフレーム34の側部の上端側には、二つの取付ブラケット36、38が重合した状態で溶接等によって固着されている。内側の取付ブラケット36にはシート幅方向へ僅かに膨出する膨出部36Aが形成されており、外側の取付ブラケット38には連結ピン28の大径部28Cを収容可能な程度に大きく膨出された膨出部38Aが形成されている。これらの膨出部36A、38Aには、同軸上に貫通孔40、42が形成されている。内側の貫通孔40は連結ピン28の大径部28Cが挿通可能な径寸法に設定されており、連結ピン28のかしめ部28Dがかしめられることにより、抜止めがなされている。外側の貫通孔42は連結ピン28の基部28Aが挿通可能な径寸法に設定されており、基部28Aが貫通孔42に挿通された状態では貫通孔42に隣接する位置に嵌合連結部32が配置されるようになっている。
【0024】
上記嵌合連結部32には、下端部にロック解除用のケーブル44の一端部が係止された解除リンク46の基端部が嵌合されている。すなわち、解除リンク46の基端部には嵌合連結部32が嵌合可能な嵌合孔48が形成されており、この嵌合孔48内に嵌合連結部32が嵌合されることにより、連結ピン28が軸線回りに回転すると、解除リンク46も基端部回りに同一方向へ同一角度回動するようになっている。
【0025】
さらに、上述した連結ピン28の大径部28Cには、リターンスプリングとして機能する捩りコイルスプリング50のコイル部が巻装されている。捩りコイルスプリング50の一端部は解除リンク46に係止されており、他端部は内側の取付ブラケット36に係止されている。従って、捩りコイルスプリング50は、連結ピン28ひいては解除リンク46及びリクライニングノブ20をロック方向(図4のロック解除方向である矢印Q方向と反対方向)へ回転付勢している。
【0026】
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。
【0027】
本実施形態に係る車両用シート10のシートバック14は、以下の要領で、リクライニングされる。
【0028】
まず、車両用シート10のシートバック14の側部の上端側に配設されたリクライニングノブ20のリクライニングノブ本体22を把持して、これをその回動中心線P回りにロック解除方向である矢印Q方向(車両前方側)へ所定角度回動させる。なお、回動ストロークは、図4の実線図示位置から二点鎖線図示位置までである。リクライニングノブ本体22がロック解除方向へ回動されると、支軸部22Bの内部に埋設されたインサート金具24も、捩りコイルスプリング50の付勢力に抗して同一方向へ同一角度だけ回動される。このため、インサート金具24と連結された連結ピン28も同一方向へ同一角度だけその軸線回りに回転し、当該連結ピン28の嵌合連結部32に嵌合された解除リンク46が同一方向へ同一角度だけ嵌合連結部32回りに回動される。その結果、解除リンク46と連結されたケーブル44が引っ張られ、リクライニングロック状態が解除される。これにより、車両用シート10のシートバック14をリクライニングさせることができる。
【0029】
ここで、本実施形態では、図1及び図3に示されるように、リクライニングノブ20の重心位置Gが回動中心線Pに対してオフセットしているため、前突時等になると、リクライニングノブ20の重心位置Gに車両前方側への慣性力が作用し、当該重心位置と回動中心線Pとの距離Lをモーメントアームとする回転トルクMがリクライニングノブに作用する。この回転トルクMがロック解除方向と同一でありかつ大きい場合には、リクライニングロック解除手段30のロック状態が解除される可能性があるが、本実施形態では、インサート金具24が回動中心線P上に配置されていると共に、当該インサート金具24の形状を当該回動中心線Pに対して非対称(正面視で上方側が開放された略コ字状)にすることでリクライニングノブ20の重心位置Gをその回動中心線P側に近づけたので、モーメントアーム長Lが短くなる。従って、前突時等にリクライニングノブ20に作用する回転トルクが低減される。その結果、本実施形態に係るリクライニングノブ20によれば、前突時等に発生する回転トルクによってロック解除動作がなされるのを防止することができる。
【0030】
なお、本実施形態に係るリクライニングノブ20では、正面視で上方側が開放されたコ字状に形成され、かつ一対の立ち上がり部24Bの中心部に方形状の嵌合孔26がそれぞれ形成されたインサート金具24を用いたが、これに限らず、図6及び図7(A)〜(C)に示されるように、一方の立ち上がり部60Bには同じ方形状の嵌合孔26が形成され、他方の立ち上がり部60Cから基部60Aにかけては連続した長孔状の嵌合孔62が形成されたインサート金具60を用いてもよい。この場合、回動中心線Pより下の部分の重量が若干減少するので、リクライニングノブ20の重心位置Gが若干上方へずれるが、成形時の型抜きを考慮すると、この形状が好ましい。
【0031】
また、上記以外にも、図8(A)に示されるインサート金具70や図8(B)に示されるインサート金具80を用いてもよい。前者のインサート金具70は正面視でL字状に形成されており、立ち上がり部70Aが一つのみとなるが、回動中心線Pより下の部分の重量だけでなく、上の部分の重量も若干減少するので、図1に示されるインサート金具24を用いた場合に比べて、リクライニングノブ20の重心位置Gの変動はあまりない。しかし、歩留まりが良くなるというメリットがある。後者のインサート金具80は矩形平板状に形成されているため、リクライニングノブ20の重心位置Gを下げる効果は得られる。また、プレスの打抜きのみで製作することができるため、非常に安価で製作することができる。
【0032】
このようにインサート金具の形状は、種々の形状を採用し得る。また、本実施形態では、インサート金具24を金属製としたが、必ずしも金属製である必要はなく、樹脂製であってもよい。
【0033】
さらに、本実施形態に係るリクライニングノブ20では、リクライニングノブ本体22の回動中心線P上にインサート金具24を配設し、当該インサート金具24自体に回転トルク低減手段を設ける構成を採ったが、これに限らず、インサート金具24には連結ピン28との連結機能だけを持たせて、重心位置調整用の錘をリクライニングノブ本体22の回動中心線Gよりも下側の部分に埋設する構成を採ってもよい。
【0034】
また、別の構成としては、正面視でL字形を成すリクライニングノブ20に替えて、回動軸線Pよりも下側に存在する部分を多く含む形状にして、衝突時等に作用する慣性力が回動中心Pを境として上下で相殺されるように構成してもよい。
【0035】
さらに、本実施形態に係るリクライニングノブ20では、インサート金具24と解除リンク46とを連結するのに連結ピン28を用いたが、必ずしもそのように構成する必要はなく、シートバック14側の構成との兼ね合いで、リクライニングノブの軸部を解除リンクに直結する構成を採ることができるのであれば、そのような構成を採用してもよい。
【0036】
また、本実施形態では、3列シートの真中の車両用シート10に対して本発明を適用したが、これに限らず、フロントシート等、他の車両用シートに対して本発明を適用してもよい。
【0037】
さらに、本実施形態では、車両用シート10のシートバック14の側部の上端側に配設するリクライニングノブ20に対して本発明を適用したが、これに限らず、車両用シート10のシートバック14の側部の下端側等に配設するリクライニングノブに対して本発明を適用しても差し支えない。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の本発明に係るリクライニングノブは、操作力伝達部材自体に或いは操作力伝達部材とは別に、リクライニングノブの重心位置を回動中心線側に近づける回転トルク低減手段を設けたので、前突時等に生じる回転トルクのモーメントアーム長を短くすることができ、その結果、前突時等に発生する回転トルクによってロック解除動作がなされるのを防止することができるという優れた効果を有する。
【0039】
請求項2記載の本発明に係るリクライニングノブは、操作力伝達部材を回動中心線上に配置すると共に、当該操作力伝達部材の形状を当該回動中心線に対して非対称にすることでリクライニングノブの重心位置を当該回動中心線側に近づけたので、前突時等に生じる回転トルクのモーメントアーム長を短くすることができ、その結果、前突時等に発生する回転トルクによってロック解除動作がなされるのを防止することができるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係るリクライニングノブの要部を示す斜視図である。
【図2】図1に示されるリクライニングノブが装着された車両用シートを示す斜視図である。
【図3】図1に示されるリクライニングノブの組付状態の縦断面図である。
【図4】図1に示されるリクライニングノブの回動範囲を示す側面図である。
【図5】図1に示されるリクライニングノブの組付状態の横断面図である。
【図6】別の実施形態に係るインサート金具を示す斜視図である。
【図7】(A)は図6に示されるインサート金具の正面図、(B)は当該インサート金具の左側面図、(C)は当該インサート金具の底面図である。
【図8】(A)、(B)は更に別の実施形態に係るインサート金具を示す斜視図である。
【図9】本発明が解決しようとする課題を説明するための説明図に係り、中空角柱形状のインサート金具を用いた場合のリクライニングノブを示す図1に対応する斜視図である。
【符号の説明】
10 車両用シート
14 シートバック
20 リクライニングノブ
22 リクライニングノブ本体
24 インサート金具(操作力伝達部材)
30 リクライニングロック解除手段
44 ケーブル
46 解除リンク
60 インサート金具
70 インサート金具
80 インサート金具
Claims (2)
- 車両用シートの側部に設けられ、シート幅方向を回動中心線方向として車両前後方向へ回動可能に支持されたリクライニングノブ本体と、
このリクライニングノブ本体の内部に一体的に設けられると共に車両用シート側に配設されたリクライニングロック解除手段と連結され、リクライニングノブ本体が所定方向へ回動されることにより当該リクライニングロック解除手段を作動させてロック状態を解除する操作力伝達部材と、
を含んで構成されたリクライニングノブにおいて、
当該リクライニングノブの重心位置が前記回動中心線に対してオフセットしている場合に適用され、
前記操作力伝達部材自体に或いは前記操作力伝達部材とは別に、前記リクライニングノブの重心位置を前記回動中心線側に近づける回転トルク低減手段を設けた、
ことを特徴とするリクライニングノブ。 - 車両用シートの側部にシート高さ方向を長手方向として設けられ、シート幅方向を回動中心線方向として車両前後方向へ回動可能に支持されたリクライニングノブ本体と、
このリクライニングノブ本体の内部に一体的に設けられると共に車両用シート側に配設されたリクライニングロック解除手段と連結され、リクライニングノブ本体が所定方向へ回動されることにより当該リクライニングロック解除手段を作動させてロック状態を解除する操作力伝達部材と、
を含んで構成されたリクライニングノブにおいて、
当該リクライニングノブの重心位置が前記回動中心線に対してオフセットしている場合に適用され、
前記操作力伝達部材を前記回動中心線上に配置すると共に、当該操作力伝達部材の形状を当該回動中心線に対して非対称にすることで前記リクライニングノブの重心位置を当該回動中心線側に近づけた、
ことを特徴とするリクライニングノブ。
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