JP2004256484A - 毛髪化粧料 - Google Patents

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Abstract

【課題】ごわつきがなく、整髪力、整髪維持力及び再整髪力にきわめて優れた毛髪化粧料を提供する。
【解決手段】(a)硬化ヒマシ油と脂肪酸とのエステル構造を分子中に持つエステル化合物と、(b)皮膜形成性高分子とを含有し、上記(a)/(b)が質量比で1/2以上であることを特徴とする毛髪化粧料。
上記(b)の皮膜形成性高分子は、窒素原子を分子中に持つことが好ましい。更に、上記毛髪化粧料には、ポリフェノール類及び/又はその誘導体を含有することが好ましい。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、毛髪化粧料に関し、更に詳細には、ごわつきがなく、整髪力、整髪維持力及び再整髪力に優れた毛髪化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、毛髪化粧料にはスタイリング及びヘアスタイルの保持のために皮膜形成性高分子や油脂類等が使用されている。
【0003】
用いる被膜形成性高分子は、毛髪繊維同士を束ねて被膜を作ることによりその被膜強度によって高い整髪性及び整髪維持性を得ることができるが、それにともなって、ごわつきが発生し、髪の感触としては好ましいものではない。
そのため、被膜形成性高分子と可塑剤等を組み合わせ、被膜を軟らかくすることにより、ごわつきを低減する毛髪化粧料等が数多く知られている。
【0004】
例えば、1)毛髪固定用樹脂とピログルタミン酸エステル系非イオン界面活性剤とを配合してなる頭髪用化粧料(特許文献1参照)、2)エラスチン加水分解物と被膜形成性を有する両性ポリマーとを含有してなる毛髪化粧料(特許文献2参照)、3)特定のベタイン化ジアルキルアミノアルキルアクリレート共重合体と特定のカチオン性樹脂とを配合してなる毛髪セット剤組成物(特許文献3参照)、4)特定のポリシロキサン−オキシアルキレン共重合体と特定のベタイン化ジアルキルアミノアルキルアクリレート共重合体とを含有してなる毛髪化粧料(特許文献4参照)、5)特定のアミノ変性又はアンモニウム変性高分子シリコーンと特定のベタイン化ジアルキルアミノアルキルアクリレート共重合体とを含有してなる毛髪化粧料(特許文献5参照)、6)特定のベタイン化ジアルキルアミノアルキルアクリレート共重合体と特定のヒドロキシエチルセルロースとを含有してなる毛髪セット剤組成物(特許文献6参照)、7)特定のポリエーテル化合物と高分子樹脂化合物とを含有してなる毛髪化粧料(特許文献7参照)、8)特定の両性高分子樹脂と可塑剤と低級アルコール又は水と油分とを含有してなる毛髪化粧料(特許文献8参照)、9)アセチル化ヒアルロン酸と両性高分子樹脂化合物とを含有してなる頭髪用化粧料(特許文献9参照)、10)本願出願人による皮膜形成性高分子と特定のポリグリセリン及び/又はその誘導体とを含有してなる毛髪化粧料(特許文献10参照)、11)反応性シリコーン系ブロック共重合体と皮膜形成性高分子とを含有してなる毛髪セット剤組成物(特許文献11参照)、12)少なくとも両性高分子化合物と糖アルコールと糖アルコール誘導体とを配合してなる毛髪化粧料組成物(特許文献12参照)が知られている。
【0005】
【特許文献1】
特開平4−36227号公報(特許請求の範囲、実施例等)
【特許文献2】
特開平5−70330号公報(特許請求の範囲、実施例等)
【特許文献3】
特開平8−113517号公報(特許請求の範囲、実施例等)
【特許文献4】
特開平10−245321号公報(特許請求の範囲、実施例等)
【特許文献5】
特開平10−245322号公報(特許請求の範囲、実施例等)
【特許文献6】
特開平10−245324号公報(特許請求の範囲、実施例等)
【特許文献7】
特開平11−100312号公報(特許請求の範囲、実施例等)
【特許文献8】
特開2000−128746号公報(特許請求の範囲、実施例等)
【特許文献9】
特開2000−169345号公報(特許請求の範囲、実施例等)
【特許文献10】
特開2001−122738号公報(特許請求の範囲、実施例等)
【特許文献11】
特開2002−193766号公報(特許請求の範囲、実施例等)
【特許文献12】
特開2002−167317号公報(特許請求の範囲、実施例等)
【0006】
しかしながら、上記特許文献1〜12の各々に記載される毛髪化粧料等は、いずれも被膜形成性高分子が作る被膜によって整髪性及び整髪維持性を発現することから、顕著なごわつきの低減に未だ至っていないのが現状である。また、これらの被膜は、再接着性がないことから、被膜が壊れ、ヘアスタイルが崩れてしまうと再整髪は困難であり、毛髪化粧料としては未だ満足できるものではないという課題がある。
更に、油脂類による毛髪化粧料は、ごわつきが少ないものの、整髪性及び整髪維持性において未だ満足できるものではないのが現状である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来の課題及び現状等に鑑み、これを解消しようとするものであり、ごわつきがなく、整髪力、整髪維持力及び再整髪力にきわめて優れた毛髪化粧料を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記従来の課題等について、鋭意検討を重ねた結果、硬化ヒマシ油と脂肪酸とのエステル構造を分子中に持つエステル化合物と皮膜形成性高分子とを含有し、かつ、両者を特定の比率で含有せしめることにより、上記目的の毛髪化粧料が得られることを見い出し、本発明を完成するに至ったのである。
すなわち、本発明は、次の(1)〜(3)に存する。
(1) (a)硬化ヒマシ油と脂肪酸とのエステル構造を分子中に持つエステル化合物と、(b)皮膜形成性高分子とを含有し、上記(a)/(b)が質量比で1/2以上であることを特徴とする毛髪化粧料。
(2) 上記(b)の皮膜形成性高分子が窒素原子を分子中に持つことを特徴とする上記(1)記載の毛髪化粧料。
(3) 更に、ポリフェノール類及び/又はその誘導体を含有することを特徴とする上記(1)又は(2)記載の毛髪化粧料。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を詳しく説明する。
本発明の毛髪化粧料は、(a)硬化ヒマシ油と脂肪酸とのエステル構造を分子中に持つエステル化合物と、(b)皮膜形成性高分子とを含有し、上記(a)/(b)が質量比で1/2以上であることを特徴とするものである。
【0010】
本発明で用いられる(a)成分のエステル化合物は、べたつき感を伴うことなく、整髪力を付与することができる成分として含有せしめるものである。
用いることができる(a)成分のエステル化合物としては、例えば、ステアリン酸硬化ヒマシ油、イソステアリン酸硬化ヒマシ油、オキシステアリン酸硬化ヒマシ油等の硬化ヒマシ油脂肪酸エステル類、モノラウリン酸ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、モノイソステアリン酸ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、トリイソステアリン酸ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等の脂肪酸ポリオキシアルキレン硬化ヒマシ油類、ピログルタミン酸イソステアリン酸ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油類等が挙げられる。
この化合物に好適な脂肪酸としては、炭素数8〜14の直鎖飽和脂肪酸、炭素数12〜22の分岐飽和脂肪酸が好ましく、更に好ましくは、炭素数12〜22の分岐飽和脂肪酸が特に望ましい。
これらのエステル化合物は、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
なお、脂肪酸を結合していない硬化ヒマシ油及びポリオキシエチレン硬化ヒマシ油では、充分な整髪性、整髪維持性及び再整髪性が得られないものである。
【0011】
これらの(a)成分のエステル化合物の含有量は、毛髪化粧料全量に対して、0.2〜10質量%(以下、単に「%」という)、好ましくは、0.5〜5%とすることが望ましい。
この(a)成分のエステル化合物の含有量が0.2%未満では、充分な整髪力が得られず、また、10%を超えると、エステル化合物自身によるべたつきが現れて、好ましくない。
【0012】
本発明で用いられる(b)成分の皮膜形成性高分子としては、例えば、アクリル酸・アクリル酸アミド・アクリル酸エチル共重合体、(メタ)アクリル酸アルキル共重合体、アクリル酸アルキル・酢酸ビニル共重合体、アクリル酸オクチルアミド・アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸ヒドロキシエチル・アクリル酸ブチル・アクリル酸メトキシエチル共重合体、アクリル酸ヒドロキシエチル・アクリル酸メトキシエチル共重合体、アクリル樹脂アルカノールアミン液、酢酸ビニル・クロトン酸共重合体、クロトン酸・酢酸ビニル・ネオデカン酸ビニル共重合体、ビニルメチルエーテル・マレイン酸共重合体などの陰イオン性高分子、N−ビニルピロリドン・3−メチル−1−ビニルイミダゾール・N−ビニルカプロラクタム共重合体、ビニルアルコール・ビニルアミン共重合体等の陽イオン性高分子、アクリル酸オクチルアミド・アクリル酸ヒドロキシプロピル・メタクリル酸ブチルアミノエチル共重合体、N−メタクリロイルオキシエチルN,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン・メタクリル酸アルキルエステル共重合体などの両性高分子、ポリビニルピロリドン、酢酸ビニル・ビニルピロリドン共重合体等の非イオン性高分子等が挙げられる。
これらの皮膜形成性高分子は、単独で用いてもよいし、また、2種以上組み合わせて用いてもよい。
【0013】
これらの中でも効果の発現性からみて、アクリル酸・アクリル酸アミド・アクリル酸エチル共重合体、アクリル酸オクチルアミド・アクリル酸エステル共重合体、N−ビニルピロリドン・3−メチル−1−ビニルイミダゾール・N−ビニルカプロラクタム共重合体、ビニルアルコール・ビニルアミン共重合体、アクリル酸オクチルアミド・アクリル酸ヒドロキシプロピル・メタクリル酸ブチルアミノエチル共重合体、N−メタクリロイルオキシエチルN,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン・メタクリル酸アルキルエステル共重合体、ポリビニルピロリドン、酢酸ビニル・ビニルピロリドン共重合体等の窒素原子を分子中にもつ皮膜形成性高分子の使用が好ましい。
特に好ましくは、N−ビニルピロリドン・3−メチル−1−ビニルイミダゾール・N−ビニルカプロラクタム共重合体、ビニルアルコール・ビニルアミン共重合体、アクリル酸オクチルアミド・アクリル酸ヒドロキシプロピル・メタクリル酸ブチルアミノエチル共重合体、N−メタクリロイルオキシエチルN,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン・メタクリル酸アルキルエステル共重合体等の陽イオン性または両性皮膜形成性高分子が望ましい。
【0014】
これらの(b)成分の皮膜形成性高分子の含有量は、毛髪化粧料全量に対して、好ましくは、0.01〜5%、更に好ましくは、0.05〜2%とすることが望ましい。
この(b)成分の皮膜形成性高分子の含有量が0.01%未満では、充分な整髪力が得られず、また、5%を超えると、ごわつきが現れて、好ましくない。
【0015】
本発明の毛髪化粧料は、目的のごわつきがなく、整髪性、整髪維持性及び再整髪性を発現するために、上記(a)成分のエステル化合物を整髪主剤とし、上記(b)成分の皮膜形成性高分子とにより整髪性、整髪維持性を著しく向上させるものであるが、この効果を得るためには、上記(a)成分と上記(b)成分の配合比〔(a)/(b)〕が質量比で1/2(0.5)以上とすることが必要であり、好ましくは、2以上、更に好ましくは、5以上50以下とすることが望ましい。
なお、上記(a)/(b)の配合比が1/2(0.5)未満であると、本発明の効果を発現することができないものとなる。
また、本発明の毛髪化粧料には、エタノール、イソプロピルアルコール等の低級アルコール類、水(精製水、イオン交換水、純水、蒸留水、海洋深層水等)、液化石油ガスやジメチルエーテル等のエアゾール噴射剤、環状シリコーン類等の揮発性物質が含有されるが、この揮発性性物質の含有量は毛髪化粧料全量に対して、50%以上であることが好ましく、更に好ましくは70%以上、特に好ましくは85%以上とすることが望ましい。この揮発性性物質の含有量が50%未満では、不揮発性成分の付着量が多く、べたつきが生じることから、好ましくない。
【0016】
本発明では、更に、ポリフェノール類及び/又はその誘導体を含有せしめることが好ましい。
このポリフェノール類及び/又はその誘導体を更に含有せしめることにより、上記(a)成分及び/又は(b)成分と毛髪との相互作用を高めて、整髪性、整髪維持力を更に向上させることができる。
【0017】
用いることができるポリフェノール類及びその誘導体としては、例えば、ガロタンニン酸、ケブリン酸、ハマメリタンニン、アセルタンニン、没食子酸、バロン酸、ケブール酸、ヘキサヒドロキシジフェン酸、エラグ酸、カフェー酸、p−クマル酸、フェルラ酸、ロスマリン酸、シナピン酸、クロロゲン酸等、これらの塩、これらの誘導体及び該誘導体の塩などを挙げることができる。
上記具体的な誘導体としては、没食子酸の誘導体である没食子酸プロピル、m−ジ没食子酸、デヒドロジ没食子酸、没食子酸メチルエステル−3−グルコシド、没食子酸メチルエステル−4−グルコシド、没食子酸プロピルエステル−3−グルコシド、没食子酸メチルエステル−3−マルトシド、没食子酸−3−グルコシド、没食子酸−3−マルトシド、没食子酸オクチル−3−マルトシド、没食子酸−3−グルクロニド、没食子酸ガラクツロニド、没食子酸メチルエステル−3,5−ジグルコシド、没食子酸−3,4−ジグルコシド、没食子酸−3,5−ジグルコシド等が挙げられる。
これらは1種(単独で)、または二種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
これらの中でも、原料供給性、製造容易性などから没食子酸メチルエステル−3,5−ジグルコシド、没食子酸−3,4−ジグルコシド、没食子酸−3,5−ジグルコシド等の没食子酸二配糖体等が特に好適である。
【0018】
これらのポリフェノール類及び/又はその誘導体の含有量は、毛髪化粧料全量に対し、好ましくは、0.01〜2%、更に好ましくは、0.05〜1%とすることが望ましい。
この含有量が0.01%未満では、更なる充分な整髪力が得られず、また、2%を超えると、ごわつきやべたつきが現れて好ましくない。
【0019】
本発明の毛髪化粧料には、上記各成分に加えて、目的、用途等に応じて本発明の効果を損なわない範囲で、更に、陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、半極性界面活性剤、シリコーン類、多価アルコール、増粘剤、香料、紫外線吸収剤、微粒子粉末、防腐剤、着色剤、pH調整剤、酸化防止剤、高級アルコール類などの各成分を含有することができる。
また、本発明の毛髪化粧料に香料を含有する場合、使用される香料は、特願2001−288532号に記載した香料、香料組成物に準じ、香料組成物を含有する場合、毛髪化粧料全量に対して、香料組成物が0.00001〜50%となるように含有せしめることが好適であり、より好ましくは、0.0001〜30%とすることが望ましい。
【0020】
このように構成される本発明の毛髪化粧料は、上記(a)成分の硬化ヒマシ油と脂肪酸とのエステル構造を分子中に持つエステル化合物と、上記(b)成分の皮膜形成性高分子とを含有し、上記配合比(a)/(b)が質量比で1/2以上とすることにより、ごわつきがなく、整髪力、整髪維持力及び再整髪力に優れたものとなるものであり、例えば、シャンプー、リンス、エアゾールフォーム剤、非エアゾールフォーム剤、ジェル剤、ミスト剤、エアゾールスプレー剤、ヘアローション剤等の毛髪化粧料に好適に適用することができる。
これらのうち、エアゾールフォーム剤、非エアゾールフォーム剤、ジェル剤、ミスト剤、エアゾールスプレー剤、ヘアローション剤等の洗い流さない毛髪化粧料が高い整髪性を得られることから特に好ましい実施形態である。
【0021】
【実施例】
次に、実施例及び比較例により本発明を更に詳しく説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
【0022】
〔実施例1〜6及び比較例1〜5〕
下記表1に示す配合組成により、各ヘアローション組成物を調製した。なお、配合単位は、「質量%」であり、全量は100質量%である(後述する実施例7以下も同様)。
得られた各ヘアローション組成物について、下記各評価方法により、ごわつきのなさ、整髪性、整髪維持性及び再整髪性について評価した。
これらの結果を下記表1に示す。
【0023】
〔ごわつきのなさの評価方法〕
評価者20名(ストレートヘア10名、ウェーブヘア10名;髪の長さは全員肩に届く程度)が評価試料4gを髪全体に塗布し、スタイリングを行った。試料塗布から1時間後の、髪のごわつきの有無を評価し、下記評価基準(4段階評価)により評価した。
評価基準:
◎:ごわつきがないとした評価者の人数が18名以上の場合
○:ごわつきがないとした評価者の人数が15〜17名の場合
△:ごわつきがないとした評価者の人数が8〜14名の場合
×:ごわつきがないとした評価者の人数が7名以下の場合
【0024】
〔整髪性の評価方法〕
3%過酸化水素水溶液(アンモニア水を用いてpH9.6に調整)50gに、毛束(5g,30cm)を室温で15分間浸漬した後、充分に水洗し、自然乾燥した。この毛束に、試料0.7gを均一に塗布し、直径30mmのガラス管に毛先部を2周巻きつけ、5分放置後ガラス管を引き抜き、毛束を根元部から吊り下げた。この吊り下げた直後の毛束の根元から毛先までの距離を測定し、測定結果を下記評価基準(4段階評価)により評価した。
評価基準:
◎:根元から毛先までの距離が18cm未満の場合
○:根元から毛先までの距離が18cm以上、22cm未満の場合
△:根元から毛先までの距離が22cm以上、26cm未満の場合
×:根元から毛先までの距離が26cm以上の場合
【0025】
〔整髪維持性の評価方法〕
上記整髪性の評価方法で使用した毛束を25℃、65%RHの恒温恒湿室吊り下げた状態で放置し、6時間後の毛束の根元から毛先までの距離を測定し、測定結果を下記評価基準(4段階評価)により評価した。
評価基準:
◎:根元から毛先までの距離が20cm未満の場合
○:根元から毛先までの距離が20cm以上、23cm未満の場合
△:根元から毛先までの距離が23cm以上、26cm未満の場合
×:根元から毛先までの距離が26cm以上の場合
【0026】
〔再整髪性の評価方法〕
上記整髪維持性の評価方法で使用した毛束にブラシを通して真直ぐな状態にした後、再度直径30mmのガラス管に毛先部を2周巻きつけ、5分放置後ガラス管を引き抜き、毛束を根元部から吊り下げた。吊り下げた直後の毛束の根元から毛先までの距離を測定し、測定結果を下記評価基準(4段階評価)により評価した。
評価基準:
◎:根元から毛先までの距離が20cm未満の場合
○:根元から毛先までの距離が20cm以上、23cm未満の場合
△:根元から毛先までの距離が23cm以上、26cm未満の場合
×:根元から毛先までの距離が26cm以上の場合
【0027】
【表1】
Figure 2004256484
【0028】
上記表1の結果から明らかなように、本発明の範囲となる実施例1〜6は、本発明の範囲外となる比較例1〜5に較べて、ごわつきがなく、整髪性、整髪維持性及び再整髪性にきわめて優れていることが判明した。
【0029】
本発明の毛髪化粧料は、上記表1の結果から明らかなように、ごわつきがなく、整髪性、整髪維持性及び再整髪性にきわめて優れているものであり、以下に、更に本発明の毛髪化粧料の具体的実施形態となるエアゾールフォーム剤組成物(実施例7,8)、非エアゾールフォーム剤(実施例9)、エアゾールスプレー剤(実施例10)、ジェル剤(実施例11〜13)、ヘアローション剤(実施例14)の配合組成、調製方法を示して詳述する。
【0030】
(実施例7)
下記配合組成からなるエアゾールフォーム剤組成物を下記方法により調製した。なお、(a)/(b)は1000/51(19.6)であった。
Figure 2004256484
上記*9〜*15は、下記のものを用いた。
*9 :レオガードKGP(ライオン社製)
*10:EMALEX RWIS−130(日本エマルジョン社製)
*11:アミソフトCS−11(味の素社製)
*12:ユカフォーマー204WL(17%;三菱化学社製)
*13:EMALEX 1810(日本エマルジョン社製)
*14:SH3775M(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)
*15:レクソードP(一丸ファルコス社製)
<調製法> ポリエーテル変性シリコーンとトリエタノールアミン、液化石油ガスを除く成分を混合し、次いで、トリエタノールアミンでpH5.5に調整した。この混合液を耐圧アルミ缶に充填した後、ポリエーテル変性シリコーンを充填し、エアゾールバルブでクリンチした。最後に液化石油ガスを充填し、フォーム剤とした。
【0031】
(実施例8)
下記配合組成からなるエアゾールフォーム剤組成物を下記方法により調製した。なお、(a)/(b)は25/4であった。
Figure 2004256484
上記*16〜*21は、下記のものを用いた。
*16:NIKKOL CA−2580(日光ケミカルズ社製)
*17:EMALEX RWIS−340(日本エマルジョン社製)
*18:ルビスコール VA64W(50%;BASF社製)
*19:EMALEX 630(日本エマルジョン社製)
*20:NIKKOL TP−10(日光ケミカルズ社製)
*21:ファルコレックス ハマメリス B(一丸ファルコス社製)
<調製法> オリーブスクワラン、高重合メチルポリシロキサン、クエン酸Na、液化石油ガス、ジメチルエーテルを除く成分を混合し、次いでクエン酸NaでpH6.5に調整し、原液とした。この原液を透明耐圧PET容器に充填した後、オリーブスクワラン、高重合メチルポリシロキサンの順に充填し、エアゾールバルブでクリンプした。最後に液化石油ガス、ジメチルエーテルの順に充填し、フォーム剤とした。
【0032】
(実施例9)
下記配合組成からなる非エアゾールフォーム剤を下記方法により調製した。なお、(a)/(b)は2600/221(11.8)であった。
Figure 2004256484
上記*22〜*25は、下記のものを用いた。
*22:ユニルーブ 50MB−168(日本油脂社製)
*23:アロモックス DM12D−W(C)(ライオン・アクゾ社製)
*24:ピロテルCPI−20(日本エマルジョン社製)
*25:L−7002(日本ユニカー社製;HLB 7)
<調製法> 2−アミノ−2−メチル−1−プロパノールを除く成分を混合溶解し、最後に2−アミノ−2−メチル−1−プロパノールを用いてpH5.0に調整した。この組成物を非エアゾール型ポンプフォーム容器に充填し、非エアゾールフォーム剤とした。
【0033】
(実施例10)
下記配合組成からなるエアゾールスプレー剤を下記方法により調製した。なお、(a)/(b)は250/15であった。
Figure 2004256484
上記*26〜*29は、下記のものを用いた。
*26:SY−DP14T(阪本薬品工業社製)
*27:SH3773(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)
*28:アンフォマー SH701N(30%;日本エヌエスシー社製)
*29:EMALEX CC−168(日本エマルジョン社製)
<調製法> 液化石油ガスとジメチルエーテルを除く成分を混合し、耐圧ブリキ缶に充填した後、ティルト方式のエアゾールバルブでクリンチした。最後に液化石油ガス、ジメチルエーテルの順に充填し、エアゾールスプレー剤とした。
【0034】
(実施例11)
下記配合組成からなるジェル剤を下記方法により調製した。なお、(a)/(b)は400/17であった。
Figure 2004256484
上記*30〜*32は、下記のものを用いた。
*30:HECダイセル SE900(ダイセル化学工業社製)
*31:Sフェイス IS−1002(阪本薬品工業社製)
*32:FZ−4672(日本ユニカー社製)
<調製法> ヒドロキシエチルセルロースをプロピレングリコールに分散し、これに水を加えて溶解した後、残りの成分を混合し、最後に塩酸でpH4.0に調整した。さらに液の粘性がでるまで攪拌を続けた。この組成物をポンプ式容器に充填し、ジェル剤とした。
【0035】
(実施例12)
下記配合組成からなるジェル剤を下記方法により調製した。なお、(a)/(b)は50/15であった。
Figure 2004256484
上記*33〜*35は、下記のものを用いた。
*33:EMALEX RWIS−120(日光ケミカルズ社製)
*34:Carbopol 1382(BF Goodrich社製)
*35:DMS−55(一方社油脂社製)
<調製法> アルキル変性カルボキシビニルポリマーをジプロピレングリコールに分散した後、攪拌しながら精製水を添加した。次いでトリエタノールアミンを除く残りの成分を混合溶解した。最後にトリエタノールアミンを添加した。この時、組成物のpHは7.3であった。この組成物をチューブ式スクイズ容器に充填し、ジェル剤とした。
【0036】
(実施例13)
下記配合組成からなるジェル剤を下記方法により調製した。なお、(a)/(b)は40/3であった。
Figure 2004256484
上記*36〜*38は、下記のものを用いた。
*36:ダイヤフィックスC−601(三菱化学社製)
*37:エソカードO−12(ライオン・アクゾ社製)
*38:SH3749(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)
<調製法>乳酸を除く成分を混合溶解した。この混合液に乳酸を用いてpH6.0に調整した。この組成物をスクイズ式容器に充填し、ジェル剤とした。
【0037】
(実施例14)
下記配合組成からなるヘアローション剤を下記方法により調製した。なお、(a)/(b)は18/8であった。
Figure 2004256484
上記*39〜*42は、下記のものを用いた。
*39:EMALEX 1820(日本エマルジョン社製)
*40:アミノコート(旭化成工業社製)
*41:シラカバ抽出液(丸善製薬社製)
*42:ユーカリ抽出液(香栄興業社製)
<調製法> クエン酸ナトリウムを除く成分を混合溶解した。この混合液をクエン酸ナトリウムを用いてpH5.0に調整した。この組成物を排出口径2mmのスクイズ式容器に充填し、ヘアローション剤とした。
【0038】
上記実施例7〜14のエアゾールフォーム剤、非エアゾールフォーム剤、エアゾールスプレー剤、ジェル剤、ヘアローション剤について、上述の各評価方法により、評価したところ、ごわつきのなさ及び整髪性、整髪維持性、再整髪性はいずれも良好(◎)であった。
なお、表1に示した実施例1〜6及び比較例1〜5で使用した香料組成物A,E、並びに、上記実施例7〜14で使用した香料組成物A,B,C,D,Eは、特願2001−288532号の表5〜19に記載した香料組成物A〜Eに準ずる。
【0039】
【発明の効果】
本発明によれば、ごわつきがなく、整髪力、整髪維持力及び再整髪力にきわめて優れた毛髪化粧料が提供される。

Claims (3)

  1. (a)硬化ヒマシ油と脂肪酸とのエステル構造を分子中に持つエステル化合物と、(b)皮膜形成性高分子とを含有し、上記(a)/(b)が質量比で1/2以上であることを特徴とする毛髪化粧料。
  2. 上記(b)の皮膜形成性高分子が窒素原子を分子中に持つことを特徴とする請求項1記載の毛髪化粧料。
  3. 更に、ポリフェノール類及び/又はその誘導体を含有することを特徴とする請求項1又は2記載の毛髪化粧料。
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