JP2004256403A - TNF−α産生抑制剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】TNF−α産生抑制剤、TNF−α産生抑制用の飲食品、食品添加剤、飼料および飼料添加剤、ならびにTNF−αの産生を抑制する方法を提供する。
【解決手段】フィロズルチン、ヒドランゲノール、ツンベルギノールA等のスチルベノイド化合物もしくはその配糖体またはそれらの塩を有効成分として含有する薬剤、飲食品、食品添加剤、飼料および飼料添加剤。該薬剤を投与、該飲食品を摂取、または該飼料を給餌することによりTNF−αの産生を抑制することができる。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、TNF−α産生抑制剤、TNF−α産生抑制用の飲食品、食品添加物、飼料および飼料添加物に関する。
【0002】
【従来の技術】
腫瘍壊死因子α(tumor necrosis factor α、以下、TNF−αという)は、1975年にマウスに移植した腫瘍に出血性壊死を起こさせる因子として見出され、その後、敗血症性ショック、全身性エリテマトーデス等や慢性関節リュウマチ等の膠原病、アレルギー疾患、動脈硬化、インスリン抵抗性、多発性硬化症、移植、各種感染症(ウイルス性肝炎、HIV感染等)等、多くの病態に関与することが報告されている(例えば、非特許文献1参照)。
【0003】
TNF−αの活性を阻害することによりTNF−αが発症や病態の進行に関与しているとされる疾患を治療できる可能性がある。
TNF−αの活性阻害の有効性が報告されている疾患としては、敗血症(例えば、非特許文献2参照)、全身性エリテマトーデス(例えば、非特許文献3参照)、炎症性腸疾患(例えば、非特許文献4参照)、ベーチェット病(例えば、非特許文献5参照)、慢性関節リュウマチ(例えば、非特許文献6参照)、糖尿病(例えば、非特許文献7および8参照)等が知られている。
【0004】
現在、TNFの過剰産生またはTNF−αの活性を抑止するための受容体、抗体、阻害剤の開発が盛んに行われているが、疾患の治療という点で十分に満足できる結果が得られたとの報告はない。したがって、TNF−αの過剰産生またはTNF−α活性を効率よく抑制できる方法の開発が望まれている。
スチルベノイド化合物の作用については以下のような報告がある。生薬の甘茶から単離されたスチルベノイド化合物について、抗アレルギー作用、抗酸化作用、抗菌作用(例えば、非特許文献9参照)等が検討されている。
【0005】
抗アレルギー作用については、肥満細胞からのヒスタミン遊離をツンベルギノールA〜Gが抑制することが報告されている(例えば、非特許文献10参照)。また、フィロズルチン 8−O−グルコシド、ヒドランゲノール、ヒドランゲノール 8−O−グルコシド、ツンベルギノールA、ツンベルギノールFが、経口投与により、ラット受動皮膚アナフィラキシー反応を抑制することが報告されている(例えば、非特許文献11参照)。
【0006】
フィロズルチンおよびヒドランゲノールが抗酸化作用を示すこと、(例えば、非特許文献12参照)、および抗菌作用を示すこと(例えば、特許文献1および特許文献2参照)が報告されている。
ツンベルギノールA等のイソクマリン類およびフィロズルチンやヒドランゲノール等のジヒドロイソクマリン類の白血球に対する分化誘導作用が報告されている(例えば、非特許文献12および非特許文献13参照)。またヒドランゲノールにヒアルロニダーゼ阻害作用があることが報告されている(例えば、非特許文献14参照。)。
【0007】
しかし、これらの化合物のTNF−α産生抑制作用は今まで知られていない。
【0008】
【特許文献1】
特開平5−43460号公報
【0009】
【特許文献2】
特開平6−92829号公報
【0010】
【非特許文献1】
「バイオ・サイエンス(Bio Science)用語ライブラリー サイトカイン・増殖因子」,改訂版,羊土社,1998年,p.6−167
【0011】
【非特許文献2】
「クリティカル・ケア・メディスン(Critical Care Medicine)」,(米国),2001年、第29巻、第7号補遺,p.S121−125
【0012】
【非特許文献3】
「ルーパス(Lupus)」,(イギリス),2001年,第10巻,第1号,p.23−31
【0013】
【非特許文献4】
「インフラマトリー・バウエル・ディジージィズ(Inflammatory Bowel Diseases)」,(米国),2001年,第7巻,第4号,p.323−326
【0014】
【非特許文献5】
「ガストロエンテロロジー(Gastroenterology)」,(米国),2001年,第120巻,第4号,p.995−999
【0015】
【非特許文献6】
「モレキュラー・バイオテクノロジー(Molecular Biotechnology)」,(米国),2001年,第19巻,第2号,p.153−168
【0016】
【非特許文献7】
「ザ・ジャーナル・オブ・クリニカル・インベスティゲーション(The Journal of Clinical Investigation)」,(米国),1996年,第97巻,第4号,p.1111−1116
【0017】
【非特許文献8】
「日本臨床」,2001年,第59巻,第11号,p.2191−2194
【0018】
【非特許文献9】
「第2回「くすりと食物」シンポジウム(大阪)要旨集」,1999年,p.85
【0019】
【非特許文献10】
「バイオオーガニック・アンド・メディシナル・ケミストリー(Bioorganic & Medicinal Chemistry)」,(イギリス),1999年,第7巻,第7号,p.1445−1450
【0020】
【非特許文献11】
「バイオロジカル・アンド・ファーマシューティカル・ブレチン(Biological & Pharmaceutical Bulletin)」,日本薬学会,1999年,第22巻,第8号,p.870−872
【0021】
【非特許文献12】
「ナチュラル・メディシンズ(Natural Medicines)」,日本生薬学会,1995年,第49巻,第1号,p.84−87
【0022】
【非特許文献13】
「ケミカル・アンド・ファーマシューティカル・ブレチン(Chemical & Pharmaceutical Bulletin)」,日本薬学会,2000年,第48巻,第4号,p.566−567
【0023】
【非特許文献14】
「プランタ・メディカ(Planta Medica),(ドイツ),1998年,第54巻,第5号,p.385−389
【0024】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、TNF−α産生抑制剤、TNF−α産生抑制用の飲食品、食品添加物、飼料および飼料添加物、ならびにTNF−αの産生を抑制する方法を提供することにある。
【0025】
【課題を解決するための手段】
本発明は、以下の(1)〜(27)に関する。
(1)一般式(I)
【0026】
【化4】
Figure 2004256403
【0027】
{式(I)中、R,R,R,R,R,R,R,RおよびRは同一または異なって、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、アルコキシまたはアルキルを示し、Rは式(II)
【0028】
【化5】
Figure 2004256403
【0029】
[式(II)中、R10は水素、ハロゲン、ヒドロキシ、アルコキシ、シアノまたはアルキルを示し、R11およびR12は同一または異なって水素またはハロゲンを表すか、R11とR12が一緒になって結合を表す]または、式(III)
【0030】
【化6】
Figure 2004256403
【0031】
[式(III)中、R13は水素、ハロゲン、ヒドロキシ、アルコキシ、シアノまたはアルキルを示し、R14およびR15は同一または異なって水素またはハロゲンを表すか、R14とR15が一緒になって結合を表す]を表す}で表される化合物もしくはその配糖体[以下、化合物(I)という]またはそれらの薬理学的に許容される塩を含有することを特徴とするTNF−α産生抑制剤。
【0032】
(2)化合物(I)におけるR、R、R、RおよびRが水素である(1)記載のTNF−α産生抑制剤。
(3)化合物(I)におけるRが水素またはヒドロキシを示し、Rがヒドロキシを示し、RおよびRは同一または異なって水素、ヒドロキシまたはアルコキシである(1)または(2)記載のTNF−α産生抑制剤。
(4)化合物(I)におけるRが式(II)である(1)〜(3)のいずれか1つに記載のTNF−α産生抑制剤。
(5)化合物(I)におけるRが式(III)である(1)〜(3)のいずれか1つに記載のTNF−α産生抑制剤。
(6)化合物(I)がフィロズルチン、ヒドランゲノールもしくはツンベルギノールA、またはその配糖体である(1)記載のTNF−α産生抑制剤。
(7)経口で投与する(1)〜(6)のいずれか1つに記載のTNF−α産生抑制剤。
【0033】
(8)化合物(I)またはそれらの薬理学的に許容される塩を含有することを特徴とするTNF−α産生抑制用の飲食品、食品添加物、飼料または飼料添加物。
(9)化合物(I)におけるR、R、R、RおよびRが水素である(8)記載のTNF−α産生抑制用の飲食品、食品添加物、飼料または飼料添加物。
(10)化合物(I)におけるRが水素またはヒドロキシを示し、Rがヒドロキシを示し、RおよびRは同一または異なって水素、ヒドロキシまたはアルコキシである(8)または(9)記載のTNF−α産生抑制用の飲食品、食品添加物、飼料または飼料添加物。
(11)化合物(I)におけるRが式(II)である(8)〜(10)のいずれ1つに記載のTNF−α産生抑制用の飲食品、食品添加物、飼料または飼料添加物。
(12)化合物(I)におけるRが式(III)である(8)〜(10)のいずれか1つに記載のTNF−α産生抑制用の飲食品、食品添加物、飼料または飼料添加物。
(13)化合物(I)がフィロズルチン、ヒドランゲノールもしくはツンベルギノールA、またはその配糖体である(8)記載のTNF−α産生抑制用の飲食品、食品添加物、飼料または飼料添加物。
【0034】
(14)化合物(I)またはそれらの薬理学的に許容される塩を含有することを特徴とする敗血症、全身性エリテマトーデス、炎症性腸疾患、ベーチェット病、慢性関節リュウマチまたは糖尿病の予防または治療剤。
(15)化合物(I)におけるR、R、R、RおよびRが水素である(14)記載の敗血症、全身性エリテマトーデス、炎症性腸疾患、ベーチェット病、慢性関節リュウマチまたは糖尿病の予防または治療剤。
(16)化合物(I)におけるRが水素またはヒドロキシを示し、Rがヒドロキシを示し、RおよびRは同一または異なって水素、ヒドロキシまたはアルコキシである(14)または(15)記載の敗血症、全身性エリテマトーデス、炎症性腸疾患、ベーチェット病、慢性関節リュウマチまたは糖尿病の予防または治療剤。
(17)化合物(I)におけるRが式(II)である(14)〜(16)のいずれか1つに記載の敗血症、全身性エリテマトーデス、炎症性腸疾患、ベーチェット病、慢性関節リュウマチまたは糖尿病の予防または治療剤。
(18)化合物(I)におけるRが式(III)である(14)〜(16)のいずれか1つに記載の敗血症、全身性エリテマトーデス、炎症性腸疾患、ベーチェット病、慢性関節リュウマチまたは糖尿病の予防または治療剤。
(19)化合物(I)がフィロズルチン、ヒドランゲノールもしくはツンベルギノールA、またはその配糖体である(14)記載の敗血症、全身性エリテマトーデス、炎症性腸疾患、ベーチェット病、慢性関節リュウマチまたは糖尿病の予防または治療剤。
【0035】
(20)化合物(I)またはそれらの薬理学的に許容される塩を含有することを特徴とする、敗血症、全身性エリテマトーデス、炎症性腸疾患、ベーチェット病、慢性関節リュウマチまたは糖尿病の予防用または治療用の飲食品、食品添加物、飼料または飼料添加物。
(21)化合物(I)におけるR、R、R、RおよびRが水素である(20)記載の敗血症、全身性エリテマトーデス、炎症性腸疾患、ベーチェット病、慢性関節リュウマチまたは糖尿病の予防用または治療用の飲食品、食品添加物、飼料または飼料添加物。
(22)化合物(I)におけるRが水素またはヒドロキシを示し、Rがヒドロキシを示し、RおよびRは同一または異なって水素、ヒドロキシまたはアルコキシである(20)または(21)記載の敗血症、全身性エリテマトーデス、炎症性腸疾患、ベーチェット病、慢性関節リュウマチまたは糖尿病の予防用または治療用の飲食品、食品添加物、飼料または飼料添加物。
(23)化合物(I)におけるRが式(II)である(20)〜(22)のいずれかに1つに記載の敗血症、全身性エリテマトーデス、炎症性腸疾患、ベーチェット病、慢性関節リュウマチまたは糖尿病の予防用または治療用の飲食品、食品添加物、飼料または飼料添加物。
(24)化合物(I)におけるRが式(III)である(20)〜(22)のいずれか1つに記載の敗血症、全身性エリテマトーデス、炎症性腸疾患、ベーチェット病、慢性関節リュウマチまたは糖尿病の予防用または治療用の飲食品、食品添加物、飼料または飼料添加物。
(25)化合物(I)がフィロズルチン、ヒドランゲノールもしくはツンベルギノールA、またはその配糖体である(20)記載の敗血症、全身性エリテマトーデス、炎症性腸疾患、ベーチェット病、慢性関節リュウマチまたは糖尿病の予防用または治療用の飲食品、食品添加物、飼料または飼料添加物。
【0036】
(26)(1)〜(7)のいずれか1つに記載のTNF−α産生抑制剤を非ヒト動物に投与することを特徴とする、非ヒト動物のTNF−αの産生を抑制する方法。
(27)(14)〜(19)のいずれか1つに記載の敗血症、全身性エリテマトーデス、炎症性腸疾患、ベーチェット病、慢性関節リュウマチまたは糖尿病の予防または治療剤を非ヒト動物に投与することを特徴とする、非ヒト動物の敗血症、全身性エリテマトーデス、炎症性腸疾患、ベーチェット病、慢性関節リュウマチまたは糖尿病を予防または治療する方法。
【0037】
【発明の実施の形態】
1.化合物(I)
化合物(I)の各基の定義において、アルキルおよびアルコキシにおけるアルキル部分は、例えば直鎖又は分岐状の、炭素数1〜10のアルキル、さらに好ましくは炭素数1〜6のアルキルであり、より具体的には例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル等があげられる。ハロゲンは、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素の各原子を表す。
【0038】
配糖体を構成する糖の種類および糖鎖長は特に制限がない。糖の種類としては例えばペントース、ヘキソース、ヘプトース等があげられ、ヘキソースが好ましい。ペントースとしては、例えばD−キシロース、L−アラビノース、D−アラビノース、D−リブロース、D−キシルロース、L−キシルロース、D−リボース、D−デオキシリボース等があげられる。ヘキソースとしては、例えばD−グルコース、D−フルクトース、D−マンノース、D−ガラクトース、L−ガラクトース、D−タガトース、L−ソルボース、L−フコース、D−フコース、D−キノボース、L−ラムノース等があげられる。ヘプトースとしては、例えばセドヘプツロース、ペルシュロース等があげられる。
【0039】
糖鎖長としては、例えば1〜10、好ましくは1〜6、より好ましくは1〜3があげられる。
化合物(I)の薬理学的に許容される塩としては、例えば、無機酸(例えば、塩酸、硫酸、硝酸等)、有機酸(例えば、炭酸、重炭酸、コハク酸、酢酸、プロピオン酸、トリフルオロ酢酸等)、無機塩基(例えば、ナトリウムもしくはカリウム等のアルカリ金属、カルシウムもしくはマグネシウム等のアルカリ土類金属等)および有機塩基化合物(例えば、トリエチルアミン等の有機アミン類、アルギニン等の塩基性アミノ酸等)との塩等があげられる。
【0040】
化合物(I)としては、例えば式(IV)
【0041】
【化7】
Figure 2004256403
【0042】
[式(IV)中、R,R,R,R,R,R,R,R,R,R10、R11およびR12はそれぞれ前記と同義である]で表される化合物もしくはその配糖体、または式(V)
【0043】
【化8】
Figure 2004256403
【0044】
[式(V)中、R,R,R,R,R,R,R,R,R,R13,R14およびR15はそれぞれ前記と同義である]で表される化合物もしくはその配糖体があげられる。
式(I)、式(IV)および式(V)におけるR、R、R、RおよびRとしては、水素であることが好ましい。また、式(I)、式(IV)および式(V)におけるRとしては水素またはヒドロキシ、Rとしてはヒドロキシ、RおよびRとしては同一または異なって水素、ヒドロキシ、またはアルコキシであることが好ましい。
【0045】
具体的な化合物(I)としては、例えばフィロズルチン、ヒドランゲノール、ツンベルギノールA、フィロズルチン8−O−グルコシド、フィロズルチン3’−O−グルコシド、ヒドランゲノール8−O−グルコシド、ヒドランゲノール4’−O−グルコシド、3−(フルオロフェニル)−3,4−ジヒドロイソクマリン、3−(フルオロフェニル)イソクマリン、3−(3’,5’−ジメチル−4’−ヒドロキシベンジリデン)フタライド、4,5,6,7−テトラヨード−3−ベンザルフタライド、4,5,6,7−テトラヨード−3−(α−シアノベンザル)フタライド、8−メトキシ−3−(p−メトキシフェニル)イソクマリン、3,4−ジヒドロ−3−(p−メトキシフェニル)イソクマリン、5−クロロ−8−ヒドロキシ−6−メトキシ−3−フェニルイソクマリン等をあげることができる。これらの構造を第1表に示す。
【0046】
【表1】
Figure 2004256403
【0047】
化合物(I)またはその薬理学的に許容される塩は、化学的に合成してもよいし、また、化合物(I)またはその薬理学的に許容される塩をもとより含有する天然物から単離・精製してもよい。
化合物(I)またはその薬理学的に許容される塩を化学的に合成する方法としては、以下の方法が例示される。
【0048】
3−(3−ベンジルオキシ−4−メトキシフェニル)−2−プロペナールを出発原料とした生合成類似方法〔Chem. Pharm. Bull., 28, 3013 (1980)〕。シントン−1−(3−ベンジルオキシ−4−メトキシフェニル)−5−ジメチルアミノ−1,4−ペンタジエン−3−オンと3−オキソグルタル酸ジメチルを出発原料とし、芳香族アニュレーション、脱ベンジルを経る方法〔Chem. Pharm.
Bull., 31, 4360 (1983)〕。
【0049】
N,N−ジエチル−2−メチルベンズアミドをリチウム化し、次いで芳香族アルデヒド類と縮合した後、塩基性加水分解する方法〔J. Org. Chem., 49, 742 (1984)〕。塩化銅を触媒とし、位置特異的酸化的ラクトン化反応を応用した方法〔Chem. Pharm. Bull., 44, 1890 (1996)〕。
オルトトルイル酸を過剰のリチウムイソプロピルアミドで処理することから出発する方法〔Synth. Commun., 26, 1753 (1996)〕。
【0050】
オルトトルイル酸をリチウムイソプロピルアミドで処理しアニオンを生じせしめ重合させる方法〔Synthesis, 72 (1980)〕。ホモフタル酸誘導体と芳香族アシル塩化物を加熱し、次いでアルカリ分解させる方法〔Chem. Pharm. Bull., 29, 2491 (1981)〕。
ホモフタル酸と臭化ベンゾイルクロライドを出発原料とし、アルカリ加水分解、還元したラセミ化ヒドロキシ酸を経る方法〔Indian J. Heterocycl. Chem., , 99 (1998)〕。
【0051】
ベンゾシクロブテノンとアルコールの加熱による方法〔Tetrahedron Lett., 38, 5745 (1997)〕。4,5,6,7−テトラヨード無水フタル酸とフェニル酢酸の反応を経る方法〔Egypt. J. Chem., 22, 135 (1979)〕。
3,4−ジメトキシフェニル酢酸と無水フタル酸を酢酸ナトリウム存在下で加熱してラクトン化し、さらに水性テトラヒドロフランと臭化テトラブチルアンモニウムの存在下で加水分解する方法〔J. Org. Chem., 59, 8220 (1994)〕。
【0052】
アルキル安息香酸誘導体をパラジウム触媒を用いてベンゾキノン存在下で環化する方法〔Chem. Pharm. Bull., 42, 1700 (1994)〕。
2,6−二置換フェノールをヘキサメチレンテトラアミドとホウ酸で処理した後、硫酸で加水分解して合成した3,5−二置換4−ヒドロキシベンズアルデヒドを原料とし、トリフェニルフォスフォニウムブロマイドから生じたフォスフォランとのウィッテヒ(Wittig)反応を経る方法〔Eur. J. Med. Chem., 13, 425 (1978)〕。
【0053】
本発明の化合物(I)またはその薬理学的に許容される塩をもとより含有する天然物として、例えばアジサイ属植物のアマチャ(Hydrangea macrophylla Seringe var. thunbergii MakinoまたはHydrangea serrata var. thunbergii)やアマチャから製造される生薬である甘茶等があげられる。アマチャおよび甘茶が含有する化合物(I)としては、フィロズルチン、ヒドランゲノール、ツンベルギノールA、フィロズルチン8−O−グルコシド、フィロズルチン3’−O−グルコシド、ヒドランゲノール8−O−グルコシド、ヒドランゲノール4’−O−グルコシド、3−(フルオロフェニル)−3,4−ジヒドロイソクマリン、3−(フルオロフェニル)イソクマリン、3−(3’,5’−ジメチル−4’−ヒドロキシベンジリデン)フタライド、4,5,6,7−テトラヨード−3−ベンザルフタライド、4,5,6,7−テトラヨード−3−(α−シアノベンザル)フタライド、8−メトキシ−3−(p−メトキシフェニル)イソクマリン、3,4−ジヒドロ−3−(p−メトキシフェニル)イソクマリン、5−クロロ−8−ヒドロキシ−6−メトキシ−3−フェニルイソクマリン等があげられる。ヒドランゲノールを含有する天然物としてはアマチャおよび甘茶の他に、アジサイ(Hydrangea macrophylla Seringe var. otaksa Makino)、ガクアジサイ(Hydrangea macrophylla Seringe)、ジョウザンアジサイ(Dichroa febrifuga)等の植物、ジョウザンアジサイから製造される生薬である常山等があげられる。ツンベルギノールAを含有する天然物としてはアマチャおよび甘茶の他に、ゼニゴケ(Marchantia polymorpha)等があげられる。植物を改良し、化合物(I)またはその薬理学的に許容される塩を多く含有するように育種したものや、植物組織を培養したものを用いることもできる。
【0054】
化合物(I)またはその薬理学的に許容される塩の天然物からの精製にあたっては、以下に示す方法で、化合物(I)またはその薬理学的に許容される塩を天然物から抽出した後、溶媒分画法、カラムクロマトグラフィー、HPLC、再結晶法等、一般に低分子化合物を精製するのに用いられる手法を用いる。
抽出方法としては、例えば各種溶媒抽出、超臨界流体抽出等があげられる
溶媒抽出に用いる溶媒としては、化合物(I)またはその薬理学的に許容される塩を抽出できる溶媒なら何を用いてもよく、例えば一価アルコール、多価アルコール、炭化水素、脂肪族エーテル、脂肪酸エステル、ハロゲン化炭化水素、アルキルケトン、脂肪酸、ジメチルスルフォキシド、石油エーテル等の有機溶媒、水、蒸留水、脱イオン水、無機塩水溶液、緩衝液等の水性媒体等があげられるが、有機溶媒が好ましい。
【0055】
有機溶媒は、炭素数1〜10のもので、常温で液体のものが好ましい。一価アルコールとしては、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等が、多価アルコールとしては、例えばプロピレングリコール、グリセロール等が、炭化水素としては例えばn−ヘキサン、ベンゼン、トルエン等が、脂肪族エーテルとしては、例えばエチルエーテル、イソプロピルエーテル等が、脂肪酸エステルとしては、例えば酢酸エチル等が、ハロゲン化炭化水素としては、例えばクロロホルム、四塩化炭素、ジクロロメタン、1,1,2−トリクロロエテン等が、アルキルケトンとしては、例えばアセトン、メチルエチルケトン等が、脂肪酸としては、例えば酢酸等があげられる。特に炭素数1〜6の一価アルコールが好ましく、メタノールがさらに好ましい。
【0056】
緩衝液としては、例えばリン酸緩衝液、クエン酸緩衝液等があげられる。無機塩水溶液の無機塩としては、例えば塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム等があげられる。
これら溶媒は単独または複数混合して用いることができる。混合した溶媒としては、例えば40%以下の水を含むエタノール等があげられる。また、まず水性媒体で抽出し、抽出液を除いた後の残査を有機溶媒で抽出して、抽出物を得ることもできる。
【0057】
溶媒としては、超臨界流体化した二酸化炭素を用いることもできる。
抽出は、例えば植物体1重量部に対し溶媒0.1重量部〜10000重量部、好ましくは1重量部〜100重量部用いて行う。抽出温度は特に制限がないが、0℃〜100℃が好ましく、20℃〜90℃がより好ましい。抽出時間は、特に制限がないが、1分間〜1週間が好ましく、30分間〜2日間がより好ましい。抽出に際しては、例えば抗酸化剤や保存剤等を添加することもできる。
【0058】
上記で得られる抽出物を化合物(I)またはその薬理学的に許容される塩の混合物として用いてもよいが、通常は、該抽出物を濃縮し、溶媒分画法、カラムクロマトグラフィー、再結晶法等の手法を用いて化合物(I)またはその薬理学的に許容される塩を単離精製する。抽出物の濃縮は常圧下でも減圧下でもよく、温度も特に制限がないが、40℃以下であることが好ましい。
【0059】
カラムクロマトグラフィーを行う場合は、シリカゲル、アルミナ、オクタデシルシリル基を結合させたシリカゲル等を担体としたカラムを用い、溶媒としては、カラムの種類ならびに精製する化合物(I)またはその薬理学的に許容できる塩の構造および性質に応じて、上記に記載した化合物(I)またはその薬理学的に許容できる塩の抽出に用いることのできる溶媒を複数混合して用いる。各溶媒の混合比を連続的あるいは段階的に変えることにより、化合物(I)またはその薬理学的に許容できる塩の精製を行うことができる。溶媒を複数混合した溶媒としては、例えば酢酸、メタノールおよびクロロホルムの混合物、酢酸、メタノール、クロロホルムおよびn−ヘキサンの混合物、アセトンとn−ヘキサンの混合物、酢酸エチルとトルエンの混合物、メタノールと水の混合物等があげられる。
【0060】
2.化合物(I)を含有するTNF−α産生抑制剤の製造
本発明のTNF−α産生抑制剤は、化合物(I)またはその薬理学的に許容される塩を含有する。さらに必要に応じて他の治療のための有効成分を含有していてもよい。
【0061】
本発明のTNF−α産生抑制剤は、上記の有効成分だけでもよいが、通常は、上記の有効成分を薬理学的に許容される一種もしくはそれ以上の担体と一緒に混合し、製剤学の技術分野においてよく知られている任意の方法により製造される。
製剤の投与形態は、治療に際し最も効果的なものを使用するのが望ましく、経口投与または、例えば静脈内、腹膜内もしくは皮下投与等の非経口投与をあげることができる。これらのうち、経口投与が好ましい。
【0062】
投与する剤形としては、例えば錠剤、散剤、顆粒剤、丸剤、懸濁剤、乳剤、浸剤、カプセル剤、シロップ剤、注射剤、液剤、エリキシル剤、エキス剤、チンキ剤、流エキス剤等があげられる。
経口投与に適当な、例えばエキス剤、チンキ剤、流エキス剤等は、例えば1.に記載した方法で調製される化合物(I)またはその薬理学的に許容される塩を含有する天然物の抽出物をそのまま、または濃縮して調製することができる。
【0063】
経口投与に適当な、例えばシロップ剤のような液体調製物は、水、蔗糖、ソルビトール、果糖等の糖類、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール類、ゴマ油、オリーブ油、大豆油等の油類、p−ヒドロキシ安息香酸エステル類、安息香酸ナトリウム等の保存剤、ストロベリーフレーバー、ペパーミントフレーバー等のフレーバー類等の担体を使用して製造できる。
【0064】
また、経口投与に適当な、例えば錠剤、散剤および顆粒剤等は、乳糖、ブドウ糖、ショ糖、マンニトール、ソルビトール等の糖類、バレイショでんぷん、コムギでんぷん、コーンスターチ等のでんぷん、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、炭酸水素ナトリウム、塩化ナトリウム等の無機物、結晶セルロース、カンゾウ末、ゲンチアナ末等の賦形剤、でんぷん、寒天、ゼラチン末、結晶セルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウム、アルギン酸ナトリウム等の崩壊剤、ステアリン酸マグネシウム、タルク、水素添加植物油、マクロゴール、シリコーン油等の滑沢剤、ポリビニルアルコール、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、でんぷんのり液等の結合剤、脂肪酸エステル等の界面活性剤、グリセリン等の可塑剤等を用いて製造できる。
【0065】
非経口投与に適当な例えば注射剤は、好ましくは受容者の血液と等張である活性化合物を含む滅菌水性剤からなる。例えば、注射剤の場合は、塩溶液、ブドウ糖溶液または塩水とブドウ糖溶液の混合物からなる担体等を用いて注射用の溶液を調製する。
また、これら非経口剤においても、前述の防腐剤、保存剤、界面活性剤等が使用できる。
【0066】
上記のように製造された本発明のTNF−α産生抑制剤は、TNF−αの産生を抑制することにより、TNF−αの産生が発症や病態の進行に関与する疾患の症状を改善することができるので、このような疾患の予防または治療剤ともなる。TNF−αの産生が発症や病態の進行に関与する疾患としては、敗血症、全身性エリテマトーデス、炎症性腸疾患、ベーチェット病、慢性関節リュウマチ、アレルギー疾患、動脈硬化、多発性硬化症、ウイルス性肝炎やHIV感染等の各種感染症、糖尿病等があげられ、特に敗血症、全身性エリテマトーデス、炎症性腸疾患、ベーチェット病、慢性関節リュウマチ、糖尿病があげられる。
【0067】
3.化合物(I)またはその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有する飲食品または飼料の製造
本発明のTNF−α産生抑制用の飲食品または飼料は、化合物(I)またはその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有する。本発明の飲食品または飼料は、飲食品または飼料あるいは飲食品または飼料の原料に化合物(I)またはその薬理学的に許容される塩を添加し、一般の飲食品または飼料の製造方法で製造することができる。また、本発明の飲食品または飼料には、上記の方法で得られた飲食品または飼料を、一般の飲食品または飼料を加工する方法で加工したものも含まれる。加工方法としては流動層造粒、攪拌造粒、押出造粒、転動造粒、気流造粒、圧縮成形造粒、解砕造粒、噴霧造粒、噴射造粒等の造粒方法、パンコーティング、流動層コーティング、ドライコーティング等のコーティング方法、パフドライ、過剰水蒸気法、フォームマット方法、マイクロ波加熱方法等の膨化方法、押出造粒機やエキストルーダーなどの押出方法等があげられる。
【0068】
化合物(I)またはその薬理学的に許容される塩を添加する飲食品もしくは飼料またはそれらの原料としては、特に制限が無く、化合物(I)またはその薬理学的に許容される塩をもとより含有しているものでも、化合物(I)またはその薬理学的に許容される塩を実質的に含有していないものでもよい。
化合物(I)またはその薬理学的に許容される塩をもとより含有している飲食品または飼料に、化合物(I)またはその薬理学的に許容される塩を添加することにより、該飲食品または飼料のTNF−α産生抑制作用を増大させることができる。
【0069】
飲食品または飼料に添加する本発明の化合物(I)またはその薬理学的に許容される塩の添加量としては、飲食品または飼料がTNF−α産生抑制作用を示す濃度とすることができる量で有れば特に制限はないが、飲食品または飼料中の化合物(I)またはその薬理学的に許容される塩の含量としては、0.001〜100%が好ましく、0.01〜100%がより好ましく、0.1〜100%が特に好ましい。
【0070】
化合物(I)またはその薬理学的に許容される塩を添加する具体的な飲食品としては、ジュース類、清涼飲料水、スープ類、茶類、乳酸菌飲料、発酵乳、冷菓、バター、チーズ、ヨーグルト、加工乳、脱脂粉乳等の乳製品、ハム、ソーセージ、ハンバーグ等の畜肉製品、魚肉錬り製品、だし巻き、卵豆腐等の卵製品、クッキー、ゼリー、スナック菓子、チューインガム等の菓子類、パン類、麺類、漬け物類、燻製品、干物、佃煮、調味料等があげられる。
【0071】
飲食品の形態としては、例えば粉末食品、シート状食品、瓶詰め食品、缶詰食品、レトルト食品、カプセル食品、タブレット状食品、流動食品、ドリンク剤等があげられる。
化合物(I)またはその薬理学的に許容される塩を添加する飼料としては、例えばほ乳類、鳥類、は虫類、両生類、魚類等の動物用飼料があげられ、具体的にはイヌ、ネコ、ネズミ等のペット用飼料、ウシ、ブタ等の家畜用飼料、ニワトリ、七面鳥等の家禽用飼料、タイ、ハマチ等の養殖魚用飼料等があげられる。
【0072】
本発明の飼料は、飼料原料に化合物(I)またはその薬理学的に許容される塩を適宜配合して作ることができる。
飼料原料としては、穀物類、糟糠類、植物性油かす類、動物性飼料原料、その他の飼料原料、精製品等があげられる。
穀物類としては、例えばマイロ、小麦、大麦、えん麦、ライ麦、玄米、そば、あわ、きび、ひえ、とうもろこし、大豆等があげられる。
【0073】
糟糠類としては、例えば米ぬか、脱脂米ぬか、ふすま、末粉、小麦胚芽、麦ぬか、ペレット、トウモロコシぬか、トウモロコシ胚芽等があげられる。
植物性油かす類としては、例えば大豆油かす、きな粉、あまに油かす、綿実油かす、落花生油かす、サフラワー油かす、ヤシ油かす、パーム油かす、ゴマ油かす、ヒマワリ油かす、なたね油かす、カポック油かす、からし油かす等があげられる。
【0074】
動物性飼料原料としては、例えば魚粉(北洋ミール、輸入ミール、ホールミール、沿岸ミール)、フィッシュソルブル、肉粉、肉骨粉、血粉、分解毛、骨粉、家畜用処理副産物、フェザーミール、蚕蛹、脱脂粉乳、カゼイン、乾燥ホエー等があげられる。
その他の飼料原料としては、植物茎葉類(アルファルファ、ヘイキューブ、アルファルファリーフミール、ニセアカシア粉末等)、トウモロコシ加工工業副産物(コーングルテンミール、コーングルテンフィード、コーンステープリカー等)、でんぷん(コーンスターチ、馬鈴薯でんぷん、甘藷でんぷん、小麦でんぷん等)、砂糖類、発酵工業副産物(酵母、ビールかす、麦芽根、アルコールかす、しょう油かす等)、農産製造副産物(馬鈴薯かす、甘藷かす、柑橘加工かす、豆腐かす、コーヒーかす、ココアかす等)、キャッサバ、そら豆、グアーミール、海藻、オキアミ、スピルリナ、クロレラ、鉱物等があげられる。
【0075】
精製品としては、タンパク質(カゼイン、アルブミン等)、アミノ酸、糖質(でんぷん、セルロース、ショ糖、グルコース等)、脂質(コーンオイル、大豆油等)、ミネラル、ビタミン等があげられる。
【0076】
本発明の飲食品は、健康飲食品、機能性飲食品として、また本発明の飼料は、健康飼料、機能性飼料としてそれぞれTNF−α産生抑制のために使用される。また、本発明の飲食品および飼料はTNF−αの産生が発症や病態の進行に関与する疾患の予防または治療のためにも使用される。TNF−αの産生が発症や病態の進行に関与する疾患としては、敗血症、全身性エリテマトーデス、炎症性腸疾患、ベーチェット病、慢性関節リュウマチ、アレルギー疾患、動脈硬化、多発性硬化症、ウイルス性肝炎やHIV感染等の各種感染症、糖尿病等があげられ、特に敗血症、全身性エリテマトーデス、炎症性腸疾患、ベーチェット病、慢性関節リュウマチ、糖尿病があげられる。
【0077】
3.化合物(I)またはその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有する食品添加物または飼料添加物の製造
本発明のTNF−α産生抑制用の食品添加物または飼料添加物は、化合物(I)またはその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有する。本発明の食品添加物または飼料添加物は、化合物(I)またはその薬理学的に許容される塩に、必要に応じて一般に飲食品または飼料に用いられる添加物、例えば甘味料、着色料、保存料、増粘安定剤、酸化防止剤、発色剤、漂白剤、防かび剤、ガムベース、苦味料、酵素または酵素源、光沢剤、酸味料、調味料、乳化剤、強化剤、製造用剤、香料等の添加物を添加することにより製造できる。また、2.に記載したTNF−α産生抑制剤に例示した担体を添加してもよい。
【0078】
食品添加物または飼料用添加物中の化合物(I)またはその薬理学的に許容される塩の濃度としては、特に制限がないが、1〜99%が好ましく、10〜90%がより好ましく、20〜80%が特に好ましい。
甘味料としてはアスパルテーム、カンゾウ、ステビア、キシロース、ラカンカ等があげられる。
【0079】
着色料としては、カロチノイド、ウコン色素、フラボノイド、カラメル色素、シコン色素、スピルリナ色素、葉緑素、ムラサキイモ色素、ムラサキヤマイモ色素、シソ色素、ブルーベリー色素等があげられる。
保存料としては、亜硫酸ナトリウム、安息香酸類、ウド抽出物、エゴノキ抽出物、カワラヨモギ抽出物、ソルビン酸類、プロピオン酸類等があげられる。
【0080】
増粘安定剤としては、アラビアガムやキサンタンガム等のガム類、アルギン酸類、キチン、キトサン、キダチアロエ抽出物、グァーガム、ヒドロキシプロピルセルロース、カゼインナトリウム、コーンスターチ、カルボキシメチルセルロース類、ゼラチン、寒天、デキストリン、メチルセルロース、ポリビニルアルコール、微小繊維状セルロース、微結晶セルロース、海藻セルロース、ポリアクリル酸ソーダ、ポリリン酸ナトリウム、カラギーナン、酵母細胞壁、コンニャクイモ抽出物、ナタデココ、マンナン等があげられる。
【0081】
酸化防止剤としては、ビタミンC、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸カルシウム、エリソルビン酸、オリザノール、カテキン、ケルセチン、クローブ抽出物、酵素処理ルチン、リンゴ抽出物、ゴマ油抽出物、ジブチルヒドロキシトルエン、ウイキョウ抽出物、セイヨウワサビ抽出物、セリ抽出物、チャ抽出物、テンペ抽出物、ドクダミ抽出物、トコトリエノール、トコフェロール類、ナタネ油抽出物、生コーヒー豆抽出物、ヒマワリ種子、フェルラ酸、ブチルヒドロキシアニソール、ブルーベリー葉抽出物、プロポリス抽出物、ヘゴ・イチョウ抽出物、ヘスペレチン、コショウ抽出物、ホウセンカ抽出物、没食子酸、ヤマモモ抽出物、ユーカリ抽出物、ローズマリー抽出物等があげられる。
【0082】
発色剤としては亜硝酸ナトリウム等、漂白剤としては亜硫酸ナトリウム等があげられる。
防かび剤としてはオルトフェニルフェノール等があげられる。
ガムベースとしては、アセチルリシノール酸メチル、ウルシロウ、エステルガム、エレミ樹脂、オウリキュウリロウ、オゾケライト、オポパナックス樹脂、カウリガム、カルナウバロウ、グアヤク樹脂、グッタカチュウ、グッタハンカン、グッタペルカ、グリセリン脂肪酸エスエル、ゲイロウ、コパオババルサム、コーパル樹脂、ゴム、コメヌカロウ、サトウキビロウ、シェラック、ジェルトン、ショ糖脂肪酸エステル、ソルバ、ソルビタン脂肪酸エステル、タルク、炭酸カルシウム、ダンマル樹脂、チクル、チルテ、ツヌー、低分子ゴム、パラフィンワックス、ファーバルサム、プロピレングリコール脂肪酸エステル、粉末パルプ、粉末モミガラ、ホホバロウ、ポリイソブチレン、ポリブテン、マイクロクリスタルワックス、マスチック、マッサランドバチョコレート、ミツロウ、リン酸カルシウム等があげられる。
【0083】
苦味料としては、イソアルファー苦味酸、カフェイン、カワラタケ抽出物、キナ抽出物、キハダ抽出物、ゲンチアナ抽出物、香辛料抽出物、酵素処理ナリンジン、ジャマイカカッシア抽出物、テオブロミン、ナリンジン、ニガキ抽出物、ニガヨモギ抽出物、ヒキオコシ抽出物、ヒメマツタケ抽出物、ボラペット、メチルチオアデノシン、レイシ抽出物、オリーブ茶、ダイダイ抽出物、ホップ抽出物、ヨモギ抽出物等があげられる。
【0084】
酵素または酵素源としてはアミラーゼ、トリプシン、レンネット、乳酸菌等があげられる。
光沢剤としてはウルシロウ、モクロウ等があげられる。
酸味料としてはアジピン酸、イタコン酸、クエン酸類、コハク酸類、酢酸ナトリウム、酒石酸類、二酸化炭素、乳酸、フィチン酸、フマル酸、リンゴ酸、リン酸等があげられる。
【0085】
調味料としてはアスパラギン、アスパラギン酸、グルタミン酸、グルタミン、アラニン、イソロイシン、グリシン、セリン、シスチン、チロシン、ロイシン、プロリン等のアミノ酸、イノシン酸ナトリウム、ウリジル酸ナトリウム、グアニル酸ナトリウム、シチジル酸ナトリウム、リボヌクレオチドカルシウム、リボヌクレオチドナトリウム等の核酸、クエン酸、コハク酸等の有機酸、塩化カリウム、塩水湖水低塩ナトリウム液、粗製海水塩化カリウム、ホエイソルト、リン酸三カリウム、リン酸水素ニカリウム、リン酸ニ水素カリウム、リン酸水素ニナトリウム、リン酸ニ水素ナトリウム、リン酸三ナトリウム、クロレラ抽出物等があげられる。
【0086】
乳化剤としては、例えば脂肪酸モノグリセリド、ソルビタン脂肪酸エステル等があげられる。
強化剤としては亜鉛塩類、ビタミンC類、各種アミノ酸、5−アデニル酸、塩化鉄、ヘスペリジン、各種焼成カルシウム、各種未焼成カルシウム、ジベンゾイルチアミン、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、チアミン塩酸塩、デュナリエラカロチン、トコフェロール、ニコチン酸、ニンジンカロチン、パーム油カロチン、パントテン酸カルシウム、ビタミンA、ヒドロキシプロリン、ピロリン酸二水素カルシウム、ピロリン酸第一鉄、ピロリン酸第二鉄、フェリチン、ヘム鉄、メナキノン、葉酸、リボフラビン等があげられる。
【0087】
製造用剤としてはアセトンやイオン交換樹脂等の加工助剤、イチジク葉抽出物、イナワラ灰抽出物、カオリン、グリセリン脂肪酸エステル、クワ抽出物、骨灰、シソ抽出物、ショウガ抽出物、各種タンニン、ファフィア抽出物、ブドウ種子抽出物、エタノール等があげられる。
香料としては、ストロベリーフレーバー、ペパーミントフレーバー等があげられる。
【0088】
本発明の食品添加剤および飼料添加剤は、TNF−α産生抑制のために使用される。本発明の食品添加剤または飼料添加剤はTNF−αの産生が発症や病態の進行に関与する疾患の予防または治療のために使用される。TNF−αの産生が発症や病態の進行に関与する疾患としては、敗血症、全身性エリテマトーデス、炎症性腸疾患、ベーチェット病、慢性関節リュウマチ、アレルギー疾患、動脈硬化、多発性硬化症、ウイルス性肝炎やHIV感染等の各種感染症、糖尿病等があげられ、特に敗血症、全身性エリテマトーデス、炎症性腸疾患、ベーチェット病、慢性関節リュウマチ、糖尿病があげられる。
【0089】
5.本発明の薬剤、飲食品または飼料を用いてTNF−αの産生を抑制する方法2.に記載の方法で製造される化合物(I)またはその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有するTNF−α産生抑制剤をヒトまたは非ヒト動物に投与することにより、該ヒトまたは非ヒト動物におけるTNF−αの産生を抑制することができる。さらに、このようにしてTNF−αの産生を抑制することにより、ヒトまたは非ヒト動物におけるTNF−αの産生が発症や病態の進行に関与する疾患の予防または治療をすることができる。
【0090】
本発明のTNF−α産生抑制剤あるいはTNF−αの産生が発症や病態の進行に関与する疾患の予防または治療剤の投与量および投与回数は、投与形態、患者の年齢、体重、治療すべき症状の性質もしくは重篤度により異なるが、特に制限はなく、通常経口の場合、成人一人当り化合物(I)またはその薬理学的に許容される塩として、一回当たり、0.01mg〜50g、好ましくは0.05mg〜10gを一日一回ないし数回投与する。静脈内投与等の非経口投与の場合、成人一人当り化合物(I)またはその薬理学的に許容される塩として、1回当たり、0.001mg〜50g、好ましくは0.01mg〜10gを一日一回ないし数回投与する。また、動物に投与する場合、動物の年齢、種類、症状の性質もしくは重篤度により異なるが、特に制限はなく、経口投与の場合、体重1kg当たり、1回当たり、0.1μg〜10g、好ましくは1μg〜1gを一日一回ないし数回投与する。また、静脈内投与等の非経口投与の場合、体重1kg当たり、1回当たり、0.01μg〜10g、好ましくは0.1μg〜1gを一日一回ないし数回投与する。しかしながら、これら投与量および投与回数に関しては、前述の種々の条件により変動する。
【0091】
また、3.に記載の方法で製造される化合物(I)またはその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有する飲食物をヒトに摂取させることにより、あるいは3.に記載の方法で製造される化合物(I)またはその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有する飼料を非ヒト動物に給餌することにより、該ヒトまたは非ヒト動物におけるTNF−αの産生を抑制することができる。さらに、このようにしてTNF−αの産生を抑制することにより、ヒトまたは非ヒト動物におけるTNF−αの産生が発症や病態の進行に関与する疾患の予防または治療をすることができる。
【0092】
本発明のTNF−α産生抑制用のあるいはTNF−αの産生が発症や病態の進行に関与する疾患の予防または治療用の飲食品を摂取する場合、その摂取量は特に制限がないが、成人に対し一日あたり化合物(I)またはその薬理学的に許容される塩の重量として、0.01mg〜50g、好ましくは0.05mg〜10gである。この摂取量で1日間〜1年間、好ましくは2週間〜3ヶ月間、摂取させる。ただし、この摂取量はあくまでも目安であり、摂取者の症状の程度や年齢、体重等に応じて適宜好適な範囲に調整することができる。
【0093】
本発明のTNF−α産生抑制用のあるいはTNF−αの産生が発症や病態の進行に関与する疾患の予防または治療用の飼料を動物に給餌する場合、その給餌量は特に制限がないが、動物の体重1kgあたり、一日あたり、化合物(I)またはその薬理学的に許容される塩の重量として、0.1μg〜10g、好ましくは0.1μg〜1gである。この給餌量で1日間〜1年間、好ましくは2週間〜3ヶ月間、給餌する。ただし、この摂取量はあくまでも目安であり、摂取動物の種類、年齢、体重等に応じて適宜好適な範囲に調整することができる。
【0094】
TNF−αの産生が発症や病態の進行に関与する疾患としては、敗血症、全身性エリテマトーデス、炎症性腸疾患、ベーチェット病、慢性関節リュウマチ、アレルギー疾患、動脈硬化、多発性硬化症、各種感染症(ウイルス性肝炎、HIV感染等)等があげられ、特に敗血症、全身性エリテマトーデス、炎症性腸疾患、ベーチェット病、慢性関節リュウマチ、糖尿病があげられる。
【0095】
以下実施例に基づいて本発明を詳述する。
【0096】
【実施例】
実施例1 甘茶からのフィロズルチンの単離
乾燥した甘茶の粉末(志平商店社製)1.0kgを、メタノール20L中で室温で2日間放置する抽出操作を2回繰り返し、得られた抽出液を、エバポレーター(インキュベーター温度37℃)により濃縮乾固して、メタノール抽出物425.8gを得た。得られたメタノール抽出物を、6Lのシリカゲルカラム(ワコーゲルC−300、和光純薬工業社製)を用い、n−ヘキサン中のAMC溶液(酢酸0.1%およびメタノール0.5%をそれぞれ含有するクロロホルム溶液をいう)の含量を50%から100%まで10%ずつ順次高くした溶液によるステップワイズ法で分画した。
【0097】
90%AMC溶液含有n−ヘキサン画分、100%のAMC溶液画分(各画分6L)を混合しフラクションIを得た。
フラクションIを、エバポレーターにより減圧濃縮後、2Lのシリカゲルカラム(ワコーゲルC−300、和光純薬工業社製)を用い、n−ヘキサン中のアセトンの含量を10%から10%ずつ順次高くした溶液によるステップワイズ法で分画し、50%、60%および70%アセトン含有n−ヘキサン画分(各画分2L)を得た。該3画分を合わせてエバポレーターにより減圧濃縮した後、再結晶化を行い、フィロズルチン粉末26.2gを得た。
【0098】
フィロズルチンが単離されたことを、以下のようにして確認した。まず、得られた粉末について、質量分析器(JMS−HX110/110A、日本電子社製)を用いてFABマススペクトル(FABガス:Xe、加圧電圧:10kV、マトリックス:m−ニトロベンジルアルコール)を測定したところ、ポジティブ・モードでm/z 287に、ネガティブ・モードでm/z 285にシグナルが観測された。これより推定される、単離された化合物の分子量は286であり、この値は、フィロズルチンの分子式C1614から計算される値と一致した。また、フィロズルチン標品(和光純薬工業社製)のFABマススペクトルを同様にして測定した結果、ポジティブ・モード、ネガティブ・モードとも上記と同じ値のシグナルが観測された。さらに核磁気共鳴装置(JNM−A400、日本電子社製)を用いてH−NMR(400MHz、30℃、重DMSO溶液)および13C−NMR(100MHz、30℃、重DMSO溶液)スペクトルを測定したところ、いずれもフィロズルチン標品のH−NMRおよび13C−NMRスペクトルと一致した。
【0099】
実施例2 甘茶からのヒドランゲノールの単離
実施例1のフラクションIを単離した後のシリカゲルカラムに対し、AMC溶液中のメタノールの含量を1.0%から3.0%まで0.5%ずつ順次高くした溶液によるステップワイズ法で溶出を行い、1.0%メタノール含有AMC溶液画分(6L)をフラクションIIとした。
【0100】
フラクションIIをエバポレーターにより減圧濃縮後、400mlの順相系カラム(LiChroprep Si60、メルク社製)を用い、n−ヘキサン中のAMC溶液の含量を60%から100%まで20%ずつ順次高くした溶液によるステップワイズ法で分画し、60%、80%および100%AMC溶液含有n−ヘキサン画分(各画分2.4L)を得た。次いでこの順相系カラムに対し、AMC溶液中のメタノールの含量を1%から3%まで1%ずつ順次高くした溶液によるステップワイズ法で溶出を行い、1.0%メタノール含有AMC溶液画分(2.4L)を得た。得られた4画分を合わせてエバポレーターにより減圧濃縮後、2Lのシリカゲルカラム(ワコーゲルC−300)を用い、トルエン中の酢酸エチルの含量を5%から30%まで5%ずつ順次高くした溶液によるステップワイズ法で分画し、15%、20%および25%酢酸エチル含有トルエン画分(各画分2L)を得た。該3画分を合わせて、エバポレーターにより減圧濃縮した後、再結晶法により、ヒドランゲノール粉末18.4gを得た。
【0101】
ヒドランゲノールが単離されたことを、以下のようにして確認した。まず、得られた粉末について、実施例1と同様にしてFABマススペクトルを測定したところ、ポジティブ・モードでm/z 257に、ネガティブ・モードでm/z 255にシグナルが観測された。これより推定される、単離された化合物の分子量は256であり、この値は、ヒドランゲノールの分子式C1512から計算される値と一致した。さらに実施例1と同様にしてH−NMRおよび13C−NMRスペクトルを測定したところ、文献のヒドランゲノールのHおよび13C−NMRスペクトル〔H−NMR:日本農芸化学会誌, 47, 605 (1973)、13C−NMR:Chem. Pharm. Bull., 44, 1440 (1996)〕と一致した。
【0102】
実施例3 甘茶からのツンベルギノールAの単離
実施例2において、フラクションIIを得るために行ったステップワイズ法による溶出で得られた画分のうち、2.0%および2.5%メタノール含有AMC溶液画分(各画分6L)をまとめてフラクションIIIとした。
【0103】
フラクションIIIを、エバポレーターにより減圧濃縮後、2Lのシリカゲルカラム(ワコーゲルC−300、和光純薬工業社製)を用い、n−ヘキサン中のアセトンの含量を20%から70%まで10%ずつ順次高くした溶液によるステップワイズ法で分画し、50%アセトン含有n−ヘキサン画分(2L)を得た。該画分を、エバポレーターにより減圧濃縮後、100mlの順相系カラム(LiChroprep Si60、メルク社製)を用い、トルエン中の酢酸エチルの含量を5%から25%まで5%ずつ順次高くした溶液によるステップワイズ法で分画し、10%、15%および20%酢酸エチルをそれぞれ含有するトルエン画分(各画分600ml)を得た。該3画分を合わせて、エバポレーターにより減圧濃縮し、100mlの逆相系カラム(Cosmosil 140 C18 OPN、ナカライテスク社製)を用い、水中のメタノールの含量を30%から90%まで10%ずつ順次高くした溶液によるステップワイズ法で分画し、50%、60%および70%メタノール含有水画分(各画分600ml)を得た。該3画分を合わせてエバポレーターにより減圧濃縮した後、再結晶法によりツンベルギノールA粉末0.6gを得た。
【0104】
ツンベルギノールAが単離されたことを、以下のようにして確認した。まず、得られた粉末について、実施例1と同様にしてFABマススペクトルを測定したところ、ポジティブ・モードでm/z 271に、ネガティブ・モードでm/z269にシグナルが観測された。これより推定される、単離された化合物の分子量は270であり、この値は、ツンベルギノールAの分子式C1510から計算される値と一致した。さらに実施例1と同様にしてH−NMRおよび13C−NMRスペクトルを測定したところ、文献のツンベルギノールAのHおよび13C−NMRスペクトル〔Chem. Pharm. Bull., 42, 2225 (1994)〕とよく一致した。
【0105】
実施例4 フィロズルチン、ヒドランゲノールおよびツンベルギノールAのTNF−α産生抑制作用
C3H/HeNCrjマウス(日本チャールズリバー社、オス、8〜10週齢)の腹腔へマクロファージ−SFM培地(インビトロジェン社製)5mlを注入し、腹部をマッサージしたのち培地を回収した。3匹のマウスより回収した培地を合わせて遠心分離(1,000rpm、5分間、4℃)してマクロファージを得、マクロファージ−SFM培地で2回洗浄した。細胞数をカウントして1×10細胞/mlの細胞懸濁液を調製後、該細胞懸濁液を96ウェルのプレートに100μlずつ播種した。該プレートをCOインキュベーター(5%CO/95%air)中、37℃で1時間静置し、マクロファージがプレートに接着したことを確認後、PBS(−)(インビトロジェン社製)で2回洗浄した。マクロファージ−SFM培地を200μlずつ加え、実施例1〜3でそれぞれ単離したフィロズルチン、ヒドランゲノール、ツンベルギノールAを終濃度2、10、50μg/mlとなるように添加し、COインキュベーター(5%CO/95%air)中、37℃で培養した。1時間後に終濃度1μg/mlとなるようにリポポリサッカライド(以下、LPSと略す)を添加し、さらに20時間培養を行った後、遠心分離を行って培養上清を回収した。
【0106】
該培養上清中のTNF−α量を、ケミカイン(ChemiKine)マウスTNF−αサンドイッチELISAキット〔ケミコン・インターナショナル(Chemicon International)社製〕を用いたELISA法により測定した。コントロールとして、フィロズルチン等の化合物を添加せずに培養したマクロファージについて、LPS刺激をした場合〔LPS(+)〕およびLPS刺激をしなかった場合〔LPS(−)〕の培養上清を回収し、同様にしてTNF−α量を測定した。測定は、各3連で行った。フィロズルチン、ヒドランゲノール、ツンベルギノールAを添加した時の培養上清中のTNF−α濃度を第2表に示す。値は各3連の平均値±標準誤差で示した。
【0107】
【表2】
Figure 2004256403
【0108】
第2表から明らかなように、マウスマクロファージにフィロズルチン、ヒドランゲノールおよびツンベルギノールAを添加することにより、LPSによる刺激によってマクロファージから産生されるTNF−αの量が有意(Tukey検定、p<0.01)に抑制された。
【0109】
実施例5 フィロズルチンを有効成分として含有するTNF−α産生抑制剤の製造
下記組成を混合しTNF−α産生抑制剤を製造する。
実施例1で製造したフィロズルチン 4.9g
パインデックス#3(賦形剤;松谷化学工業株式会社製) 4.9g
ピロリン酸第2鉄(鉄源;国産化学社製) 0.01g
ホスカルEFC(カルシウム源;日興ファインプロダクツ社製) 0.1g
ビタミンミックス(メルク社製) 0.1g
【0110】
実施例6 ヒドランゲノールを有効成分として含有するTNF−α産生抑制剤の製造
下記組成を混合しTNF−α産生抑制剤を製造する。
実施例2で製造したヒドランゲノール 4.9g
パインデックス#3(賦形剤;松谷化学工業株式会社製) 4.9g
ピロリン酸第2鉄(鉄源;国産化学社製) 0.01g
ホスカルEFC(カルシウム源;日興ファインプロダクツ社製) 0.1g
ビタミンミックス(メルク社製) 0.1g
【0111】
実施例7 ツンベルギノールAを有効成分として含有するTNF−α産生抑制剤の製造
下記組成を混合しTNF−α産生抑制剤を製造する。
実施例3で製造したツンベルギノールA 0.49g
パインデックス#3(賦形剤;松谷化学工業株式会社製) 0.49g
ピロリン酸第2鉄(鉄源;国産化学社製) 0.001g
ホスカルEFC(カルシウム源;日興ファインプロダクツ社製) 0.01g
ビタミンミックス(メルク社製) 0.01g
【0112】
実施例8 フィロズルチンを有効成分として含有するTNF−α産生抑制用飲料の製造
実施例5で製造したフィロズルチンを有効成分として含有するTNF−α産生抑制剤1gを水10mlに分散させ、TNF−α産生抑制用飲料を製造する。
【0113】
実施例9 ヒドランゲノールを有効成分として含有するTNF−α産生抑制用飲料の製造
実施例6で製造したヒドランゲノールを有効成分として含有するTNF−α産生抑制剤1gを水10mlに分散させ、TNF−α産生抑制用飲料を製造する。
【0114】
実施例10 ツンベルギノールAを有効成分として含有するTNF−α産生抑制用飲料の製造
実施例7で製造したツンベルギノールAを有効成分として含有するTNF−α産生抑制剤1gを水10mlに分散させ、TNF−α産生抑制用飲料を製造する。
【0115】
実施例11 フィロズルチンを有効成分として含有するTNF−α産生抑制用クッキーの製造
次の配合によりクッキー(30個分)を製造する。
実施例1で製造したフィロズルチン 3g
薄力粉 100g
でんぷん 74g
水 14g
ベーキングパウダー 小さじ2
塩 小さじ2
卵 1個
バター 80g
牛乳 大さじ2
【0116】
実施例12 ヒドランゲノールを有効成分として含有するTNF−α産生抑制用クッキーの製造
次の配合によりクッキー(30個分)を製造する。
実施例2で製造したヒドランゲノール 3g
薄力粉 100g
でんぷん 74g
水 14g
ベーキングパウダー 小さじ2
塩 小さじ2
卵 1個
バター 80g
牛乳 大さじ2
【0117】
実施例13 ツンベルギノールAを有効成分として含有するTNF−α産生抑制用クッキーの製造
次の配合によりクッキー(30個分)を製造する。
実施例2で製造したツンベルギノールA 3g
薄力粉 100g
でんぷん 74g
水 14g
ベーキングパウダー 小さじ2
塩 小さじ2
卵 1個
バター 80g
牛乳 大さじ2
【0118】
実施例14 フィロズルチンを有効成分として含有するTNF−α産生抑制用飼料の製造
下記物質を混合し飼料を製造する。
実施例1で製造したフィロズルチン 0.3重量%
ショ糖(キシダ化学社製) 20.0重量%
コーンオイル(ナカライテスク社製) 5.0重量%
重酒石酸コリン(東京化成工業社製) 0.4重量%
コーンスターチ(日澱化学社製) 39.7重量%
AIN−76ビタミン(オリエンタル酵母社製) 1.0重量%
AIN−76ミネラル(オリエンタル酵母社製) 3.5重量%
セルロース(オリエンタル酵母社製) 5.0重量%
カゼイン(和光純薬工業社製) 25.0重量%
【0119】
実施例15 ヒドランゲノールを有効成分として含有するTNF−α産生抑制用飼料の製造
下記物質を混合し飼料を製造する。
実施例2で製造したヒドランゲノール 0.3重量%
ショ糖(キシダ化学社製) 20.0重量%
コーンオイル(ナカライテスク社製) 5.0重量%
重酒石酸コリン(東京化成工業社製) 0.4重量%
コーンスターチ(日澱化学社製) 39.7重量%
AIN−76ビタミン(オリエンタル酵母社製) 1.0重量%
AIN−76ミネラル(オリエンタル酵母社製) 3.5重量%
セルロース(オリエンタル酵母社製) 5.0重量%
カゼイン(和光純薬工業社製) 25.0重量%
【0120】
実施例16 ツンベルギノールAを有効成分として含有するTNF−α産生抑制用飼料の製造
下記物質を混合し飼料を製造する。
実施例3で製造したツンベルギノールA 0.3重量%
ショ糖(キシダ化学社製) 20.0重量%
コーンオイル(ナカライテスク社製) 5.0重量%
重酒石酸コリン(東京化成工業社製) 0.4重量%
コーンスターチ(日澱化学社製) 39.7重量%
AIN−76ビタミン(オリエンタル酵母社製) 1.0重量%
AIN−76ミネラル(オリエンタル酵母社製) 3.5重量%
セルロース(オリエンタル酵母社製) 5.0重量%
カゼイン(和光純薬工業社製) 25.0重量%
【0121】
【発明の効果】
本発明により、TNF−α産生抑制剤、TNF−α産生抑制用の飲食品、食品添加物、飼料、および飼料添加物ならびにTNF−αの産生を抑制する方法が提供される。

Claims (27)

  1. 一般式(I)
    Figure 2004256403
    {式(I)中、R,R,R,R,R,R,R,RおよびRは同一または異なって、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、アルコキシまたはアルキルを示し、Rは式(II)
    Figure 2004256403
    [式(II)中、R10は水素、ハロゲン、ヒドロキシ、アルコキシ、シアノまたはアルキルを示し、R11およびR12は同一または異なって水素またはハロゲンを表すか、R11とR12が一緒になって結合を表す]または、式(III)
    Figure 2004256403
    [式(III)中、R13は水素、ハロゲン、ヒドロキシ、アルコキシ、シアノまたはアルキルを示し、R14およびR15は同一または異なって水素またはハロゲンを表すか、R14とR15が一緒になって結合を表す]を表す}で表される化合物もしくはその配糖体[以下、化合物(I)という]またはそれらの薬理学的に許容される塩を含有することを特徴とするTNF−α産生抑制剤。
  2. 化合物(I)におけるR、R、R、RおよびRが水素である請求項1記載のTNF−α産生抑制剤。
  3. 化合物(I)におけるRが水素またはヒドロキシを示し、Rがヒドロキシを示し、RおよびRは同一または異なって水素、ヒドロキシまたはアルコキシである請求項1または2記載のTNF−α産生抑制剤。
  4. 化合物(I)におけるRが式(II)である請求項1〜3のいずれか1項に記載のTNF−α産生抑制剤。
  5. 化合物(I)におけるRが式(III)である請求項1〜3のいずれか1項に記載のTNF−α産生抑制剤。
  6. 化合物(I)がフィロズルチン、ヒドランゲノールもしくはツンベルギノールA、またはその配糖体である請求項1記載のTNF−α産生抑制剤。
  7. 経口で投与する請求項1〜6のいずれか1項に記載のTNF−α産生抑制剤。
  8. 化合物(I)またはそれらの薬理学的に許容される塩を含有することを特徴とするTNF−α産生抑制用の飲食品、食品添加物、飼料または飼料添加物。
  9. 化合物(I)におけるR、R、R、RおよびRが水素である請求項8記載のTNF−α産生抑制用の飲食品、食品添加物、飼料または飼料添加物。
  10. 化合物(I)におけるRが水素またはヒドロキシを示し、Rがヒドロキシを示し、RおよびRは同一または異なって水素、ヒドロキシまたはアルコキシである請求項8または9記載のTNF−α産生抑制用の飲食品、食品添加物、飼料または飼料添加物。
  11. 化合物(I)におけるRが式(II)である請求項8〜10のいずれか1項に記載のTNF−α産生抑制用の飲食品、食品添加物、飼料または飼料添加物。
  12. 化合物(I)におけるRが式(III)である請求項8〜10のいずれか1項に記載のTNF−α産生抑制用の飲食品、食品添加物、飼料または飼料添加物。
  13. 化合物(I)がフィロズルチン、ヒドランゲノールもしくはツンベルギノールA、またはその配糖体である請求項8記載のTNF−α産生抑制用の飲食品、食品添加物、飼料または飼料添加物。
  14. 化合物(I)またはそれらの薬理学的に許容される塩を含有することを特徴とする敗血症、全身性エリテマトーデス、炎症性腸疾患、ベーチェット病、慢性関節リュウマチまたは糖尿病の予防または治療剤。
  15. 化合物(I)におけるR、R、R、RおよびRが水素である請求項14記載の敗血症、全身性エリテマトーデス、炎症性腸疾患、ベーチェット病、慢性関節リュウマチまたは糖尿病の予防または治療剤。
  16. 化合物(I)におけるRが水素またはヒドロキシを示し、Rがヒドロキシを示し、RおよびRは同一または異なって水素、ヒドロキシまたはアルコキシである請求項14または15記載の敗血症、全身性エリテマトーデス、炎症性腸疾患、ベーチェット病、慢性関節リュウマチまたは糖尿病の予防または治療剤。
  17. 化合物(I)におけるRが式(II)である請求項14〜16のいずれか1項に記載の敗血症、全身性エリテマトーデス、炎症性腸疾患、ベーチェット病、慢性関節リュウマチまたは糖尿病の予防または治療剤。
  18. 化合物(I)におけるRが式(III)である請求項14〜16のいずれか1項に記載の敗血症、全身性エリテマトーデス、炎症性腸疾患、ベーチェット病、慢性関節リュウマチまたは糖尿病の予防または治療剤。
  19. 化合物(I)がフィロズルチン、ヒドランゲノールもしくはツンベルギノールA、またはその配糖体である請求項14記載の敗血症、全身性エリテマトーデス、炎症性腸疾患、ベーチェット病、慢性関節リュウマチまたは糖尿病の予防または治療剤。
  20. 化合物(I)またはそれらの薬理学的に許容される塩を含有することを特徴とする、敗血症、全身性エリテマトーデス、炎症性腸疾患、ベーチェット病、慢性関節リュウマチまたは糖尿病の予防用または治療用の飲食品、食品添加物、飼料または飼料添加物。
  21. 化合物(I)におけるR、R、R、RおよびRが水素である請求項20記載の敗血症、全身性エリテマトーデス、炎症性腸疾患、ベーチェット病、慢性関節リュウマチまたは糖尿病の予防用または治療用の飲食品、食品添加物、飼料または飼料添加物。
  22. 化合物(I)におけるRが水素またはヒドロキシを示し、Rがヒドロキシを示し、RおよびRは同一または異なって水素、ヒドロキシまたはアルコキシである請求項20または21記載の敗血症、全身性エリテマトーデス、炎症性腸疾患、ベーチェット病、慢性関節リュウマチまたは糖尿病の予防用または治療用の飲食品、食品添加物、飼料または飼料添加物。
  23. 化合物(I)におけるRが式(II)である請求項20〜22のいずれか1項に記載の敗血症、全身性エリテマトーデス、炎症性腸疾患、ベーチェット病、慢性関節リュウマチまたは糖尿病の予防用または治療用の飲食品、食品添加物、飼料または飼料添加物。
  24. 化合物(I)におけるRが式(III)である請求項20〜22のいずれか1項に記載の敗血症、全身性エリテマトーデス、炎症性腸疾患、ベーチェット病、慢性関節リュウマチまたは糖尿病の予防用または治療用の飲食品、食品添加物、飼料または飼料添加物。
  25. 化合物(I)がフィロズルチン、ヒドランゲノールもしくはツンベルギノールA、またはその配糖体である請求項20記載の敗血症、全身性エリテマトーデス、炎症性腸疾患、ベーチェット病、慢性関節リュウマチまたは糖尿病の予防用または治療用の飲食品、食品添加物、飼料または飼料添加物。
  26. 請求項1〜7のいずれか1項に記載のTNF−α産生抑制剤を非ヒト動物に投与することを特徴とする、非ヒト動物のTNF−αの産生を抑制する方法。
  27. 請求項14〜19のいずれか1項に記載の敗血症、全身性エリテマトーデス、炎症性腸疾患、ベーチェット病、慢性関節リュウマチまたは糖尿病の予防または治療剤を非ヒト動物に投与することを特徴とする、非ヒト動物の敗血症、全身性エリテマトーデス、炎症性腸疾患、ベーチェット病、慢性関節リュウマチまたは糖尿病を予防または治療する方法。
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