JPWO2006082743A1 - 治療剤 - Google Patents

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Abstract

ボタンボウフウ由来の処理物を有効成分として含有することを特徴とする、治療又は予防において細胞の抗泡沫化作用及び/又はアシルCoAコレステロールアシルトランスフェラーゼ阻害作用を要する疾患の治療剤又は予防剤。

Description

本発明は、治療又は予防において細胞の抗泡沫化作用及び/又はアシルCoAコレステロールアシルトランスフェラーゼ阻害作用を要する疾患、例えば動脈硬化症、高脂血症等の治療または予防に有用な医薬、食品又は飼料に関する。
近年、高カロリー・高コレステロール食を多く含む食生活の変化や、平均寿命の伸びによる高年齢層の増加に伴って、動脈硬化症、高脂血症、高血圧症、糖尿病といったいわゆる生活習慣病の増加が急増しており、大きな社会問題となってきている。
動脈硬化症の初期病変には脂肪線条と呼ばれる斑点状もしくは線状の脂肪沈着が見られる。この変化は主に泡沫化されたマクロファージが血管内皮に集積することによるものである。マクロファージの泡沫化は、マクロファージが変性LDLを取り込んで遊離コレステロールを生成し、アシルCoAコレステロールアシルトランスフェラーゼによってエステル化され、これが蓄積することにより起こる。このような初期の泡沫化細胞病変は血管平滑筋細胞の泡沫化を含む複雑な病変に進行する。脂肪線条はやがて繊維性硬斑となって血管壁に突出し、さらに病変が進むと石灰化、血栓の付着を伴って、血管腔を狭めたり、硬斑が破錠して血栓性閉塞をきたす。また、破錠しやすい硬斑はコレステロールエステル等の脂質成分を多く含むことも知られている。従って、マクロファージや血管平滑筋細胞等の泡沫化の抑制やアシルCoAコレステロールアシルトランスフェラーゼの活性を阻害することにより、動脈硬化病変の安定化と退縮をもたらし、動脈硬化や高脂血症に基づく急性冠症候群の発症や再発の低減につながることが期待される。また、アシルCoAコレステロールアシルトランスフェラーゼ活性を阻害することにより、肝臓においてVLDLの構成をなすコレステロールエステルの合成低下がおこりVLDL合成が減少したり、小腸においてコレステロールのエステル結合を阻害しコレステロールの吸収が低下することが知られていることから、血中コレステロール、血中中性脂肪を減少させることが期待できる。
ボタンボウフウは、学名Peucedanum japonicumというセリ科カワラボウフウ属に属する多年草で、海岸の岩場や草地に生え、茎は高さが30〜100cmで、花期の6〜9月になると小さい白色の花を多数つける。その生理活性については、原産地である沖縄では感冒、疲労回復、滋養強壮に効果があると言われ、昔から重宝されてきた。最近の研究では、ボタンボウフウにはがん抑制効果(例えば、非特許文献1)、二糖類分解酵素阻害作用(例えば、特許文献1)、抗酸化作用(例えば、特許文献2、非特許文献2)、細胞賦活作用(例えば、特許文献2)、メラニン産生抑制作用(例えば、特許文献2)があることも知られている。
ボタンボウフウに含まれる特徴的な化学成分としては、複数種のクマリン誘導体が知られており、その発がんプロモーター抑制作用等についての検討がなされている(例えば、非特許文献3)。
特開2003−26694 特開2004−26697 T.Morioka 他8名,Cancer Letters,2004年,Vol.205,p133−141 M.Hisamoto 他2名,J.Agric.Food Chem.,2004年,Vol.52,p445−450 B.Fan 他5名,Journal of Japanese Botany,2000年,Vol.75,No.4,p257−261
本発明の目的は、安全で、簡便に摂取可能な、食品素材、医薬品素材として適した細胞の抗泡沫化作用を有する物質を開発し、当該組成物もしくは物質を用いた、医薬、食品または飼料を提供することにある。
本発明を概説すれば、本発明の第1の発明は、ボタンボウフウ由来の処理物を有効成分として含有することを特徴とする、治療又は予防において細胞の抗泡沫化作用及び/又はアシルCoAコレステロールアシルトランスフェラーゼ阻害作用を要する疾患の治療剤又は予防剤に関する。
本発明の第2の発明は、ボタンボウフウ由来の処理物を有効成分として含有することを特徴とする、細胞の抗泡沫化剤に関する。
本発明の第3の発明は、ボタンボウフウ由来の処理物を有効成分として含有することを特徴とする、アシルCoAコレステロールアシルトランスフェラーゼ阻害剤に関する。
本発明の第4の発明は、ボタンボウフウ由来の処理物を有効成分として含有することを特徴とする、細胞の抗泡沫化用及び/又はアシルCoAコレステロールアシルトランスフェラーゼ阻害用の食品又は飼料に関する。
本発明の第5の発明は、3’−アセトキシ−4’−セネシオイルオキシ−3’,4’−ジハイドロセセリン、その誘導体及び薬学的に許容されるそれらの塩からなる群より選ばれる一種以上を有効成分として含有することを特徴とする、治療又は予防において細胞の抗泡沫化作用及び/又はアシルCoAコレステロールアシルトランスフェラーゼ阻害作用を要する疾患の治療剤又は予防剤に関する。
本発明の第6の発明は、3’−アセトキシ−4’−セネシオイルオキシ−3’,4’−ジハイドロセセリン、その誘導体及び薬学的に許容されるそれらの塩からなる群より選ばれる一種以上を有効成分として含有することを特徴とする、細胞の抗泡沫化剤に関する。
本発明の第7の発明は、3’−アセトキシ−4’−セネシオイルオキシ−3’,4’−ジハイドロセセリン、その誘導体及び薬学的に許容されるそれらの塩からなる群より選ばれる一種以上を有効成分として含有することを特徴とする、アシルCoAコレステロールアシルトランスフェラーゼ阻害剤に関する。
本発明の第8の発明は、3’−アセトキシ−4’−セネシオイルオキシ−3’,4’−ジハイドロセセリン、その誘導体及び薬学的に許容されるそれらの塩からなる群より選ばれる一種以上を有効成分として含有することを特徴とする、細胞の抗泡沫化用及び/又はアシルCoAコレステロールアシルトランスフェラーゼ阻害用の食品又は飼料に関する。
本発明の第9の発明は、被験体に、有効量のボタンボウフウ由来の処理物を投与することを含む、治療又は予防において細胞の抗泡沫化作用及び/又はアシルCoAコレステロールアシルトランスフェラーゼ阻害作用を要する疾患の治療方法又は予防方法に関する。
本発明の第10の発明は、治療又は予防において細胞の抗泡沫化作用及び/又はアシルCoAコレステロールアシルトランスフェラーゼ阻害作用を要する疾患の治療剤又は予防剤の製造のための、ボタンボウフウ由来の処理物の使用に関する。
本発明の第11の発明は、被験体に、有効量の3’−アセトキシ−4’−セネシオイルオキシ−3’,4’−ジハイドロセセリン、その誘導体及び薬学的に許容されるそれらの塩からなる群より選ばれる一種以上を投与することを含む、治療又は予防において細胞の抗泡沫化作用及び/又はアシルCoAコレステロールアシルトランスフェラーゼ阻害作用を要する疾患の治療方法又は予防方法に関する。
本発明の第12の発明は、治療又は予防において細胞の抗泡沫化作用及び/又はアシルCoAコレステロールアシルトランスフェラーゼ阻害作用を要する疾患の治療剤又は予防剤の製造のための、3’−アセトキシ−4’−セネシオイルオキシ−3’,4’−ジハイドロセセリン、その誘導体及び薬学的に許容されるそれらの塩からなる群より選ばれる一種以上の使用に関する。
本発明により、治療又は予防において細胞の抗泡沫化作用及び/又はアシルCoAコレステロールアシルトランスフェラーゼ阻害作用を要する疾患の治療用又は予防用の医薬、食品又は飼料が提供される。該医薬は動脈硬化症や高脂血症、それに起因する疾患に対して有用である。また、該食品は、日常の飲食品として摂取することにより、治療又は予防に細胞の抗泡沫化作用及び/又はアシルCoAコレステロールアシルトランスフェラーゼ阻害作用を要する疾患の症状改善等が可能となる。従って、本発明の食品は細胞の抗泡沫化作用及び/又はアシルCoAコレステロールアシルトランスフェラーゼ阻害作用により生体の恒常性の維持に有用な機能性食品である。
細胞の泡沫化は細胞内にコレステロールエステルが蓄積することによって起こる。細胞の抗泡沫化作用は、後述の実施例1に記載のような細胞中のコレステロールエステル量を指標としたアッセイ系を用いて簡便に測定することができる。すなわち、被験物質とアセチルLDLの存在下にマクロファージを培養し、細胞中のコレステロールエステル量を評価することで、細胞の抗泡沫化作用を簡便に測定することができる。なお、本発明において抗泡沫化の対象となる細胞としては、特に限定はないが、例えばマクロファージや平滑筋細胞等の血管系細胞や血液細胞が例示される。
アシルCoAコレステロールアシルトランスフェラーゼ(別名、アシルCoA:コレステロールO−アシルトランスフェラーゼとも称する。以下、ACATと略称することがある)は、コレステロールにアシルCoAから長鎖脂肪酸を転移し、コレステロールエステル合成を触媒する酵素である。ACAT阻害作用は、後述の実施例2に記載のようなアッセイ系を用いて簡便に測定することができる。すなわち、被験物質とACATを含む酵素源を混合し、放射ラベルされたOleoyl−CoAからコレステロールへのOleoyl基の転移を評価することで、ACAT阻害作用を簡便に測定することができる。
本発明に使用されるボタンボウフウとしては、特に限定はないが、果実、種子、種皮、花、葉、茎、根、根茎及び/又は植物全体そのままを使用することができる。
本発明の有効成分として使用される、ボタンボウフウ由来の処理物(以下、本発明の処理物と称することがある)としては、原料植物に対し何らかの加工を施したものであって細胞の抗泡沫化作用及び/又はACAT阻害作用を有していれば特に限定はないが、例えば抽出物、粉砕物、搾汁液、破砕物、化学処理物、酵素処理物をいい、特に好適には抽出物、粉砕物および搾汁液が例示される。なお、本発明の処理物としては、特に好適には、細胞の抗泡沫化作用物質であり、ACAT阻害作用物質である後述の3’−アセトキシ−4’−セネシオイルオキシ−3’,4’−ジハイドロセセリンが高含有された処理物を使用することができる。なお、ここで高含有とは、原料植物中の3’−アセトキシ−4’−セネシオイルオキシ−3’,4’−ジハイドロセセリンの含有濃度よりも、当該処理物中の3’−アセトキシ−4’−セネシオイルオキシ−3’,4’−ジハイドロセセリンの含有濃度が高いことを意味し、ボタンボウフウ中の濃度の1.5倍以上であることが好ましく、2倍以上であることがより好ましい。
本発明において、抽出物とは原料植物に対し抽出溶媒を用いて抽出操作を行う工程を経て得られる物質そのもののことをいう。抽出は、公知の抽出方法により以下のように行うことができる。例えば原料を粉砕もしくは細断した後、溶媒を用いてバッチ式もしくは連続式で行うことができる。抽出物を得る際の抽出溶媒としては、特に限定はないが、水、グリセロール、グリコール類(エチレングリコール、プロピレングリコール等)、アルコール類(エタノール、メタノール、イソプロピルアルコール等)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン等)、親水性もしくは親油性の溶媒(クロロホルム、酢酸メチル、酢酸エチル等)を挙げることができ、所望により単独で、もしくは適宜混合液として用いることができる。混合液を抽出溶媒として用いる例としては、特に限定はないが、例えば各種水溶液を用いることができ、例えば10〜95%、好適には15〜90%、さらに好適には20〜85%のアルコール水溶液を使用することができる。また、グリセロール、グリコール類(エチレングリコール、プロピレングリコールなど)を溶媒として使用する場合も、好適にはこれらの水溶液として使用することが好ましい。抽出溶媒の量は適宜決定すればよいが、通常、原料植物に対し、使用時の原料植物の形態そのまま(例えば原料植物が生の植物であれば生の植物)の重量の、好ましくは0.1〜100倍量の抽出溶媒を使用すれば良い。抽出温度も適宜、目的に応じて決定すれば良いが、水抽出の場合は通常、好ましくは4〜130℃、より好ましくは25〜100℃である。また、溶媒中にエタノールが含まれる場合は安全性の観点から4〜60℃の範囲が好適である。抽出時間も、抽出効率を考慮し決定すればよいが、通常、好ましくは数秒〜数日間、より好ましくは5分〜24時間の範囲となるように、原料、抽出溶媒、抽出温度を設定するのが好適である。抽出操作は、たとえば、攪拌しながら又は静置して行えばよく、また、必要に応じて数回繰り返してもよい。以上の操作により、本発明に使用されるボタンボウフウ由来の抽出物(以下、本発明の抽出物と称することがある)を得ることができる。抽出物は必要に応じ、ろ過、遠心分離、濃縮、限外ろ過、分子ふるい等の処理を行うことで、細胞の抗泡沫化作用物質やACAT阻害作用物質、例えば後述の3’−アセトキシ−4’−セネシオイルオキシ−3’,4’−ジハイドロセセリンが濃縮された抽出物を調製することができる。抽出物や濃縮抽出物の細胞の抗泡沫化作用やACAT阻害作用は、後述の実施例1および2記載の方法により簡便に測定することができる。また、本発明に使用されるボタンボウフウを公知の方法で茶葉状にし、これを用いた抽出物も細胞の抗泡沫化作用及び/又はACAT阻害作用を有していれば、本発明の抽出物として使用することができる。また、以上の抽出物を2種以上含有させて使用することもできる。また、原料植物から異なった抽出法で得られた抽出物を2種以上含有させて使用することもできる。
また、本発明においては、本発明の抽出物を公知の方法で分画することによって得られる画分や、分画操作を複数回繰り返すことにより得られる画分についても本発明の抽出物に包含される。上記の分画手段としては、抽出、分別沈殿、カラムクロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィー等が挙げられる。得られた画分の精製を、細胞の抗泡沫化作用やACAT阻害作用を指標としてさらに進めることにより、細胞の抗泡沫化作用物質やACAT阻害物質を単離することもできる。
また、本発明に使用されるボタンボウフウ由来の処理物であって、前述した本発明の抽出物以外のものとしては、例えば、本発明に使用されるボタンボウフウ由来の粉砕物(以下、本発明の粉砕物と称することがある)が例示される。本発明の粉砕物の製造方法としては、例えば植物を乾燥させ、粉砕機を使用して粉砕することで粉状のボタンボウフウ由来の粉砕物を得る方法が挙げられる。また、凍結粉砕により粉砕物を得てもよい。
また、本発明に使用されるボタンボウフウ由来の搾汁液も、本発明の処理物として使用できる。当該搾汁の製造方法としては、公知の植物の搾汁方法であれば特に限定はないが、例えばスクリュー式、ギア式、カッター式等の搾り機やジューサーを用いて搾汁することができる。また、前処理として細断あるいはすりつぶして、上述のジューサー又は布等で絞って搾汁液を得ることもできる。
破砕物とは、原料植物を砕き壊したものであり、一般には粉砕物よりも組織片が大きく、例えば、破砕機を使用することにより製造することができる。また、化学処理物とは、特に限定はないが、原料植物を酸処理、アルカリ処理、酸化処理、還元処理等に供して得られた物をいい、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、クエン酸、酢酸等の無機酸や有機酸、又は水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア等の無機塩基や有機塩基を含む水溶液に原料植物を浸漬することにより製造することができる。化学処理物には、前記のような化学処理を受けた植物体に由来するすべてのものを含む。酵素処理物とは、例えば、ペクチナーゼ、セルラーゼ、キシラナーゼ、アミラーゼ、マンナナーゼ、グルコシダーゼ等による酵素処理物、微生物による酵素反応物(例えば、発酵物)をいい、例えば、原料植物に対して上記酵素を適当な緩衝液中で作用させることにより製造することができる。酵素処理物には、前記のような酵素処理を受けた植物体に由来するすべてのものを含む。さらに、本発明のボタンボウフウ由来処理物としては、例えば、原料植物の茎を切断し、その切断面から得られる汁液も包含される。
本発明において、本発明の処理物の形状としては、本発明の各態様で有効成分として使用した際に細胞の抗泡沫化作用及び/又はACAT阻害作用を発揮できれば特に限定はないが、粉状、固形状、液状のいずれの形状であってもよい。また、処理物を公知の方法で造粒して粒状の固形物として使用することができる。造粒方法としては、特に限定はないが、転動造粒、攪拌造粒、流動層造粒、気流造粒、押出し造粒、圧縮成型造粒、解砕造粒、噴射造粒又は噴霧造粒等が例示される。粉状の当該処理物を液体、例えば水やアルコール等に溶解して液状とし、本発明のボタンボウフウ由来の処理物として使用することもできる。
本発明において、本発明の処理物として好適に使用される後述の3’−アセトキシ−4’−セネシオイルオキシ−3’,4’−ジハイドロセセリンが高含有された処理物としては、当該化合物を含有し、さらに食用として供するという観点から、例えばエタノール抽出物、含水エタノール抽出物、熱水抽出物、グリセロール抽出物もしくは含水グリセロール抽出物、エチレングリコール、プロピレングリコールなどのグリコール抽出物もしくは含水グリコール抽出物、粉砕物が好ましい。
また、本発明者らはボタンボウフウ由来の細胞の抗泡沫化作用物質およびACAT阻害作用物質を探索したところ、下記式(I)に示す3’−アセトキシ−4’−セネシオイルオキシ−3’,4’−ジハイドロセセリンが細胞の抗泡沫化作用物質であり、ACAT阻害作用物質であることを見出した。すなわち、本発明の有効成分としては、上記のボタンボウフウ由来の処理物のほかに、ボタンボウフウ由来のクマリンの一種である3’−アセトキシ−4’−セネシオイルオキシ−3’,4’−ジハイドロセセリン、その誘導体及び/又は薬学的に許容されるそれらの塩を使用することもできる。
Figure 2006082743
上記3’−アセトキシ−4’−セネシオイルオキシ−3’,4’−ジハイドロセセリンの製造方法としては、特に限定はないが、例えばボタンボウフウのエタノール抽出物から各種クロマトグラフィーを行って得ることができ、また合成する場合は公知の方法を組み合わせることにより得ることもできる。
本願明細書において誘導体としては、例えばエステルなど、体内で容易に加水分解されて上記の3’−アセトキシ−4’−セネシオイルオキシ−3’,4’−ジハイドロセセリンを生成し、所望の効果を発揮し得る誘導体(プロドラッグ)を調製可能である。かかるプロドラッグの調製は公知の方法に従えばよい。また、例えば本発明の化合物をほ乳動物に投与して代謝されてできた誘導体も本発明の誘導体に包含される。なお、かかる誘導体は、3’−アセトキシ−4’−セネシオイルオキシ−3’,4’−ジハイドロセセリンの塩であってもよい。
また、本発明に使用される3’−アセトキシ−4’−セネシオイルオキシ−3’,4’−ジハイドロセセリンまたはその誘導体の塩としては薬学的に許容される塩が好ましい。また、前述するようにプロドラッグとして機能し得る当該化合物の誘導体であってもよい。従って、本発明に係る3’−アセトキシ−4’−セネシオイルオキシ−3’,4’−ジハイドロセセリンとは、本発明の所望の効果が得られ得る限り、その誘導体ならびにそれらの塩も包含するものである。また、3’−アセトキシ−4’−セネシオイルオキシ−3’,4’−ジハイドロセセリンの光学異性体、ケト−エノール互変異性体、幾何異性体などの各種異性体、各異性体の単離されたものであっても、細胞の抗泡沫化作用もしくはACAT阻害作用を有する限り、全て本発明において使用することができる。
本発明で使用される塩としては、例えば、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、有機塩基との塩などが例示される。なお、本発明において使用される薬学的に許容される塩とは生物に対して実質的に無毒であって、かつ細胞の抗泡沫化作用を有する化合物の塩を意味する。当該塩としては、たとえば、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、アンモニウムまたはプロトン化されたベンザチン(N,N′−ジ−ベンジルエチレンジアミン)、コリン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、メグラミン(N−メチルグルカミン)、ベネタミン(N−ベンジルフェネチルアミン)、ピペラジンもしくはトロメタミン(2−アミノ−2−ハイドロキシメチル−1,3−プロパンジオール)等の塩が挙げられる。
なお、本発明において、本発明の処理物、および3’−アセトキシ−4’−セネシオイルオキシ−3’,4’−ジハイドロセセリン、その誘導体及び/又は薬学的に許容されるそれらの塩を本発明の有効成分と称し、本発明の有効成分を含有する細胞の抗泡沫化作用及び/又はACAT阻害作用を要する疾患の治療剤又は予防剤を本発明の治療剤又は予防剤と称することがある。また、本発明の医薬という場合、治療剤および予防剤に加え、後述の細胞の抗泡沫化剤およびACAT阻害剤が含まれる場合がある。
本発明の有効成分は、古来より食用とされてきたボタンボウフウに由来するものであり、これまでに知られているACAT阻害作用を有する合成化合物(例えば、後述のFR179254)と比較しても安全性が高く、後述するように特に毒性は認められず、副作用の発生の心配もない。それゆえ、安全かつ適切に疾患の治療又は予防を行うことができる。従って、当該有効成分を含んでなる本発明の治療剤、予防剤、食品または飼料は、細胞の抗泡沫化作用およびACAT阻害作用を要する疾患の治療または予防に有効であり、特に手軽に摂取することのできる健康食品素材として有用である。
また、本発明において、治療又は予防に細胞の抗泡沫化作用を要する疾患としては、細胞の泡沫化を抑制することにより治療又は予防効果がみられる疾患であれば特に限定はないが、例えば、動脈硬化症、これが原因因子となって起こる疾患、例えば虚血性心疾患、急性心筋梗塞、不安定狭心症、虚血性突然死、脳血管障害、慢性閉塞性動脈硬化症、心筋梗塞、狭心症、脳梗塞、くも膜下出血、肥満症等が例示される(例えば、O’Rourkeら、J.Biol.Chem.,2002,277(45),42557−42562参照)。
また、本発明において、治療又は予防にACAT阻害作用を要する疾患としては、特に限定はないが、上記の治療又は予防に細胞の抗泡沫化作用を要する疾患に加えて、高脂血症、高コレステロール血症、高トリグリセライド血症、マルチプルリスクファクター症候群、またはこれらが原因因子となって起こる疾患が例示される(例えば、O’Rourkeら、J.Biol.Chem.,2002,277(45),42557−42562、Ohishiら、Biol.Pharm.Bull.,2003,26(8),1125−1128、およびOhishiら、Chem.Pharm.Bull.,2001,49(7),830−839参照)。
本発明の治療剤または予防剤としては、本発明に係る前記有効成分を公知の医薬用担体と組み合わせて製剤化したものが挙げられる。また、本発明の治療剤又は予防剤としては、前記有効成分を当該有効成分と同じ用途に使用可能な他の成分、例えば公知の高脂血症や動脈硬化症の治療または予防作用を有する成分、例えばプラバスタチン、シンバスタチン、フルバスタチン、セリバスタチン、アトルバスタチン等のスタチン系の化合物等のHMG−CoAレダクターゼ阻害剤、フコイダン等の抗泡沫化剤、メリナミド等のACAT阻害剤、コレステロールエステル転送タンパク質(CETP)抑制剤、コレステロール吸収阻害剤、スクアレン合成酵素阻害剤、LDL酸化抑制剤、ミクロソーマルトリグリセリドトランスファータンパク(MTP)阻害剤、アポリポタンパク質A1産生促進剤、ATP−バインディングカセットサブファミリーA1(ABCA1)誘導剤、スクアレンエポキシダーゼ阻害剤、コレスチラミン等の胆汁酸結合樹脂、クロフィブレート等のフィブレート系、ナイアシン等のニコチン酸系、イコサペント酸エチル等の中性脂肪低下剤などと配合することもできる。
本発明の治療剤または予防剤の製造は、通常、前記有効成分を薬学的に許容できる液状または固体状の担体と配合することにより行われ、所望により溶剤、分散剤、乳化剤、緩衝剤、安定剤、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤等を加えて、錠剤、顆粒剤、散剤、粉末剤、カプセル剤等の固形剤、通常液剤、懸濁剤、乳剤等の液剤とすることができる。また、使用前に適当な担体の添加によって液状となし得る乾燥品や、その他、外用剤とすることもできる。
医薬用担体は、治療剤または予防剤の投与形態および製剤形態に応じて選択することができる。固体組成物からなる経口剤とする場合は、錠剤、丸剤、カプセル剤、散剤、細粒剤、顆粒剤等とすることができ、たとえば、デンプン、乳糖、白糖、マンニット、カルボキシメチルセルロース、コーンスターチ、無機塩などの医薬用担体が利用される。また経口剤の調製に当っては、更に結合剤、崩壊剤、界面活性剤、潤沢剤、流動性促進剤、矯味剤、着色剤、香料などを配合することもできる。たとえば、錠剤または丸剤とする場合は、所望によりショ糖、ゼラチン、ハイドロキシプロピルセルロースなどの糖衣または胃溶性もしくは腸溶性物質のフィルムで被覆してもよい。液体組成物からなる経口剤とする場合は、薬学的に許容される乳濁剤、溶液剤、懸濁剤、シロップ剤などとすることができ、たとえば、精製水、エタノールなどが担体として利用される。また、さらに所望により湿潤剤、懸濁剤のような補助剤、甘味剤、風味剤、防腐剤などを添加してもよい。
一方、非経口剤とする場合は、常法に従い本発明の前記有効成分を希釈剤としての注射用蒸留水、生理食塩水、ブドウ糖水溶液、注射用植物油、ゴマ油、落花生油、大豆油、トウモロコシ油、プロピレングリコール、ポリエチレングリコールなどに溶解ないし懸濁させ、必要に応じ、殺菌剤、安定剤、等張化剤、無痛化剤などを加えることにより調製することができる。また、固体組成物を製造し、使用前に無菌水または無菌の注射用溶媒に溶解して使用することもできる。
外用剤としては、経皮投与用または経粘膜(口腔内、鼻腔内)投与用の、固体、半固体状または液状の製剤が含まれる。また、座剤なども含まれる。たとえば、乳剤、ローション剤などの乳濁剤、外用チンキ剤、経粘膜投与用液剤などの液状製剤、油性軟膏、親水性軟膏などの軟膏剤、フィルム剤、テープ剤、パップ剤などの経皮投与用または経粘膜投与用の貼付剤などとすることができる。
上記のような各種製剤形態での治療剤又は予防剤は、それぞれ公知の医薬用担体などを利用して、適宜、常法により製造することができる。また、かかる治療剤または予防剤における有効成分の含有量は、その投与形態、投与方法などを考慮し、好ましくは後述の投与量範囲で当該有効成分を投与できるような量であれば特に限定されるものではない。本発明の医薬中の有効成分の含有量としては通常1〜100重量%程度である。
本発明の治療剤又は予防剤は、製剤形態に応じた適当な投与方法で投与される。投与方法も特に限定はなく、例えば内用、外用および注射により投与することができる。本発明の治療剤又は予防剤を注射により投与する場合は、たとえば静脈内、筋肉内、皮下、皮内などに投与し得、外用により投与する場合は、たとえば、座剤等の外用剤として、その適する投与方法により投与すればよい。
本発明の治療剤または予防剤の投与量は、その製剤形態、投与方法、使用目的および当該治療剤または予防剤の投与対象である患者の年齢、体重、症状によって適宜設定され一定ではない。一般には、製剤中に含有される前記有効成分の投与量で、例えば有効成分として本発明の処理物を使用する場合、成人1日当り好ましくは0.1μg〜10g/kg体重、より好ましくは1μg〜5g/kg体重、さらに好ましくは10μg〜1g/kg体重であり、また有効成分として3’−アセトキシ−4’−セネシオイルオキシ−3’,4’−ジハイドロセセリン、その誘導体及び/又は薬学的に許容されるそれらの塩を使用する場合、成人1日当り好ましくは0.1μg〜5g/kg体重、より好ましくは1μg〜2g/kg体重、さらに好ましくは10μg〜1g/kg体重である。もちろん投与量は、種々の条件によって変動するので、上記投与量より少ない量で十分な場合もあるし、あるいは範囲を超えて必要な場合もある。投与は、所望の投与量範囲内において、1日内において単回で、または数回に分けて行ってもよい。投与期間も任意である。また、本発明の治療剤または予防剤はそのまま経口投与するほか、任意の食品に添加して日常的に摂取させることもできる。
また、本発明は前記有効成分を含む細胞の抗泡沫化剤を提供する。当該抗泡沫化剤としては、前記有効成分そのものであってもよく、また、前記有効成分を含む組成物であってもよい。当該抗泡沫化剤は、たとえば、前記有効成分を当該有効成分と同じ用途に使用可能な他の成分、例えば公知の動脈硬化症の治療または予防作用を有する成分、例えばプラバスタチン、シンバスタチン、フルバスタチン、セリバスタチン、アトルバスタチン等のスタチン系の化合物等のHMG−CoAレダクターゼ阻害剤、フコイダン等の細胞の抗泡沫化剤、メリナミド等のACAT阻害剤、コレステロールエステル転送タンパク質(CETP)抑制剤、コレステロール吸収阻害剤、スクアレン合成酵素阻害剤、LDL酸化抑制剤、ミクロソーマルトリグリセリドトランスファータンパク(MTP)阻害剤、アポリポタンパク質A1産生促進剤、ATP−バインディングカセットサブファミリーA1(ABCA1)誘導剤、スクアレンエポキシダーゼ阻害剤、コレスチラミン等の胆汁酸結合樹脂、クロフィブレート等のフィブレート系、ナイアシン等のニコチン酸系、イコサペント酸エチル等の中性脂肪低下剤などと配合することもできる。当該抗泡沫化剤は、上記治療剤または予防剤の製造方法に準じて通常使用される試薬の形態に製造することもできる。当該抗泡沫化剤における前記有効成分の含有量は、当該抗泡沫化剤の投与方法、使用目的などを考慮し、本発明の所望の効果の発現が得られ得るような量であればよく、特に限定されるものではない。本発明の抗泡沫化剤中の有効成分の含有量としては通常1〜100重量%程度である。また、当該抗泡沫化剤の使用量も、本発明の所望の効果の発現が得られ得る量であれば特に限定されるものではない。特に、生体に投与して使用する場合には、好ましくは前記治療剤または予防剤における有効成分の投与量の範囲内で有効成分を投与できるような量で使用すればよい。投与方法についても特に限定されるものではなく、前記治療剤または予防剤と同様に適宜設定すればよい。当該抗泡沫化剤は、前述の治療又は予防に細胞の抗泡沫化作用を要する疾患、例えば動脈硬化症、これが原因因子となって起こる疾患の治療または予防において有用である。また、当該抗泡沫化剤は治療又は予防に細胞の抗泡沫化作用を要する疾患に対する薬物のスクリーニングにも有用である。さらに当該抗泡沫化剤は、動脈硬化や各種細胞の泡沫化のメカニズム研究や、その細胞の物理的変化に関する機能研究にも有用である。また、当該抗泡沫化剤は食品又は飲料に添加することもできる。
また、本発明は前記有効成分を含むACAT阻害剤を提供する。当該ACAT阻害剤としては、前記有効成分そのものであってもよく、また、前記有効成分を含む組成物であってもよい。当該ACAT阻害剤は、たとえば、前記有効成分を当該有効成分と同じ用途に使用可能な他の成分、例えば公知の高脂血症や動脈硬化症の治療または予防作用を有する成分、例えばプラバスタチン、シンバスタチン、フルバスタチン、セリバスタチン、アトルバスタチン等のスタチン系の化合物等のHMG−CoAレダクターゼ阻害剤、フコイダン等の細胞の抗泡沫化剤、メリナミド等のACAT阻害剤、コレステロールエステル転送タンパク質(CETP)抑制剤、コレステロール吸収阻害剤、スクアレン合成酵素阻害剤、LDL酸化抑制剤、ミクロソーマルトリグリセリドトランスファータンパク(MTP)阻害剤、アポリポタンパク質A1産生促進剤、ATP−バインディングカセットサブファミリーA1(ABCA1)誘導剤、スクアレンエポキシダーゼ阻害剤、コレスチラミン等の胆汁酸結合樹脂、クロフィブレート等のフィブレート系、ナイアシン等のニコチン酸系、イコサペント酸エチル等の中性脂肪低下剤などと配合することもできる。当該ACAT阻害剤は、上記治療剤または予防剤の製造方法に準じて通常使用される試薬の形態に製造することもできる。当該ACAT阻害剤における前記有効成分の含有量は、当該ACAT阻害剤の投与方法、使用目的などを考慮し、本発明の所望の効果の発現が得られ得るような量であればよく、特に限定されるものではない。本発明のACAT阻害剤中の有効成分の含有量としては通常1〜100重量%程度である。また、当該ACAT阻害剤の使用量も、本発明の所望の効果の発現が得られ得る量であれば特に限定されるものではない。特に、生体に投与して使用する場合には、好ましくは前記治療剤または予防剤における有効成分の投与量の範囲内で有効成分を投与できるような量で使用すればよい。投与方法についても特に限定されるものではなく、前記治療剤または予防剤と同様に適宜設定すればよい。当該ACAT阻害剤は、前述の治療又は予防にACAT阻害作用を要する疾患、例えば動脈硬化症や高脂血症、これらが原因因子となって起こる疾患の治療または予防において有用である。また、当該ACAT阻害剤は治療又は予防にACAT阻害作用を要する疾患に対する薬物のスクリーニングにも有用である。さらに当該ACAT阻害剤は、コレステロールエステル生成のメカニズム研究や、それによる高脂血症、動脈硬化症等前述の疾患への進展に関わるメカニズム研究にも有用である。また、当該ACAT阻害剤は食品又は飲料に添加することもできる。
本発明の有効成分には、後述するように特に毒性は認められない。また、副作用の発生の心配もない。それゆえ、安全かつ適切に細胞の抗泡沫化作用及び/又はACAT阻害作用を生体内で発現させることができる。従って、当該有効成分を含んでなる本発明の医薬、食品または飼料は、治療又は予防に細胞の抗泡沫化作用及び/又はACAT阻害作用を要する疾患の治療または予防に有効である。
また、本発明は、前記有効成分を含有してなる細胞の抗泡沫化用及び/又はACAT阻害用の食品又は飼料(本明細書中において、本発明の食品又は飼料と称することがある)を提供する。本発明の食品または飼料は、細胞の抗泡沫化作用及び/又はACAT阻害作用により、治療又は予防に細胞の抗泡沫化作用及び/又はACAT阻害作用を要する疾患、すなわち前述したような動脈硬化症、虚血性心疾患、急性心筋梗塞、不安定狭心症、虚血性突然死、脳血管障害、慢性閉塞性動脈硬化症、高コレステロール血症、高トリグリセライド血症、高脂血症、マルチプルリスクファクター症候群の症状改善、予防に極めて有用である。すなわち、本発明の食品又は飲料は上記の疾患の予防、改善又は治療を目的とすることを付した機能性食品(特定保健用食品等)として極めて有用であり、血中コレステロール値が気になる方、中性脂肪が気になる方、体脂肪が気になる方にとって極めて有用な食品又は飲料となる。
本発明の食品または飼料においては、本発明の有効成分と、高脂血症や動脈硬化症の改善、治療または予防作用を有するその他の物質、例えば公知の高脂血症や動脈硬化症の治療または予防作用を有する成分、例えばプラバスタチン、シンバスタチン、フルバスタチン、セリバスタチン、アトルバスタチン等のスタチン系の化合物等のHMG−CoAレダクターゼ阻害剤、フコイダン等の細胞の抗泡沫化剤、メリナミド等のACAT阻害剤、コレステロールエステル転送タンパク質(CETP)抑制剤、コレステロール吸収阻害剤、スクアレン合成酵素阻害剤、LDL酸化抑制剤、ミクロソーマルトリグリセリドトランスファータンパク(MTP)阻害剤、アポリポタンパク質A1産生促進剤、ATP−バインディングカセットサブファミリーA1(ABCA1)誘導剤、スクアレンエポキシダーゼ阻害剤、コレスチラミン等の胆汁酸結合樹脂、クロフィブレート等のフィブレート系、ナイアシン等のニコチン酸系、イコサペント酸エチル等の中性脂肪低下剤などと配合することで、より効果の高い食品又は飼料を製造することもできる。また、既知の健康食品素材、例えば、アシタバやその加工物、ペプチド、グルコマンナン、キトサン、植物ステロールエステル、EPA、DHA等と配合することもできる。
なお、本発明の食品または飼料において「含有」とは、含有、添加および/または希釈を意味する。ここで、「含有」とは食品または飼料中に本発明で使用される有効成分が含まれるという態様を、「添加」とは食品または飼料の原料に、本発明で使用される有効成分を添加するという態様を、「希釈」とは本発明で使用される有効成分に、食品または飼料の原料を添加するという態様をいうものである。
本発明の食品または飼料の製造法に特に限定はない。たとえば、配合、調理、加工などは一般の食品または飼料のものに従えばよく、それらの製造法により製造することができ、得られた食品または飼料に細胞の抗泡沫化作用及び/又はACAT阻害作用を有する本発明に係る前記有効成分が含有されていれば良い。
本発明の食品としては特に限定はないが、たとえば、本発明に係る前記有効成分が含有されてなる、穀物加工品(小麦粉加工品、デンプン類加工品、プレミックス加工品、麺類、マカロニ類、パン類、あん類、そば類、麩、ビーフン、はるさめ、包装餅など)、油脂加工品(可塑性油脂、てんぷら油、サラダ油、マヨネーズ類、ドレッシングなど)、大豆加工品(豆腐類、味噌、納豆など)、食肉加工品(ハム、ベーコン、プレスハム、ソーセージなど)、水産製品(冷凍すりみ、かまぼこ、ちくわ、はんぺん、さつま揚げ、つみれ、すじ、魚肉ハム、ソーセージ、かつお節、魚卵加工品、水産缶詰、つくだ煮など)、乳製品(原料乳、クリーム、ヨーグルト、バター、チーズ、練乳、粉乳、アイスクリームなど)、野菜・果実加工品(ペースト類、ジャム類、漬け物類、果実飲料、野菜飲料、ミックス飲料など)、菓子類(チョコレート、ビスケット類、菓子パン類、ケーキ、餅菓子、米菓類など)、アルコール飲料(日本酒、中国酒、ワイン、ウイスキー、焼酎、ウオッカ、ブランデー、ジン、ラム酒、ビール、清涼アルコール飲料、果実酒、リキュールなど)、嗜好飲料(緑茶、紅茶、ウーロン茶、コーヒー、清涼飲料、乳酸飲料など)、調味料(しょうゆ、ソース、酢、みりんなど)、缶詰・瓶詰め・袋詰め食品(牛飯、釜飯、赤飯、カレー、その他の各種調理済み食品)、半乾燥または濃縮食品(レバーペースト、その他のスプレッド、そば・うどんの汁、濃縮スープ類)、乾燥食品(即席麺類、即席カレー、インスタントコーヒー、粉末ジュース、粉末スープ、即席味噌汁、調理済み食品、調理済み飲料、調理済みスープなど)、冷凍食品(すき焼き、茶碗蒸し、うなぎかば焼き、ハンバーグステーキ、シュウマイ、餃子、各種スティック、フルーツカクテルなど)、固形食品、液体食品(スープなど)、香辛料類などの農産・林産加工品、畜産加工品、水産加工品などが挙げられる。なお、本願明細書において、食品とは飲料をも包含するものである。
本発明の食品は、前記有効成分が単独もしくは複数含有、添加および/または希釈されており、その含有量が細胞の抗泡沫化作用及び/又はACAT阻害作用を発現するための必要量に相当するものであれば特にその形状に限定はなく、粉末状、タブレット状、顆粒状、カプセル状等の経口的に摂取可能な形状物も包含する。また、本発明の食品としては、ボタンボウフウの処理物をそのまま、もしくは適当な乳化剤や賦形剤等と適宜混合したものも包含される。これらの食品はそのまま、もしくは水と混合して飲料として食することができる。
また、本発明の食品については、本発明の有効成分と、本発明に使用される植物以外の植物(野菜や果実等)の搾汁液と混合もしくは本発明に使用される植物と同時に搾汁して健康飲料とすることもできる。例えば、本発明に使用される各種植物の搾汁液を水で希釈したり、アシタバ、パセリ、セロリ、甘草、ニンジン、小松菜、カブ、チンゲンサイ、トマト、ミカン、レモン、グレープフルーツ、キウイ、ほうれん草、ラディッシュ、大根、白菜、キャベツ、サラダ菜、レタス、ニラ、オクラ、ピーマン、キュウリ、インゲン、えだまめ、エンドウ、トウモロコシ、ニンニク、ルッコラ、ビワ、夏みかん、甘夏等の搾汁液や、牛乳、豆乳等と混合して細胞の抗泡沫化作用及び/又はACAT阻害作用を有する健康飲料とすることができる。
本発明の食品中の前記有効成分の含有量は特に限定されず、その官能と活性発現の観点から適宜選択できるが、例えば本発明の処理物を有効成分とする場合、食品中、好ましくは0.1重量%以上、より好ましくは0.5〜95重量%、更に好適には1〜90重量%である。また、有効成分として3’−アセトキシ−4’−セネシオイルオキシ−3’,4’−ジハイドロセセリン、その誘導体及び/又は薬学的に許容されるそれらの塩を使用する場合、食品中、好ましくは0.00001重量%以上、より好ましくは0.0001〜10重量%、更に好適には0.0006〜6重量%である。
また本発明の食品は、例えば有効成分として本発明の処理物を使用する場合、それらに含有される有効成分が成人1日当り好ましくは0.1μg〜10g/kg体重、より好ましくは1μg〜5g/kg体重、さらに好ましくは10μg〜2g/kg体重であり、また有効成分として3’−アセトキシ−4’−セネシオイルオキシ−3’,4’−ジハイドロセセリン、その誘導体及び/又は薬学的に許容されるそれらの塩を使用する場合、成人1日当り好ましくは0.1μg〜5g/kg体重、より好ましくは1μg〜2g/kg体重、さらに好ましくは10μg〜1g/kg体重となるように摂取すればよい。
また、本発明は、前記有効成分を含有、すなわち、含有、添加および/または希釈してなる、細胞の抗泡沫化作用及び/又はACAT阻害作用を有する生物用の飼料を提供するものであり、さらに、別の一態様として、前記有効成分を生物に投与することを特徴とする生物の飼育方法をも提供する。また、本発明の別の一態様として、前記有効成分を含有することを特徴とする生物飼育用剤が提供される。
本明細書において、生物としては、限定はないが、たとえば養殖動物、ペット動物などが挙げられる。養殖動物としてはウマ、ウシ、ブタ、ヒツジ、ヤギ、ラクダ、ラマなどの家畜、マウス、ラット、モルモット、ウサギなどの実験動物、ニワトリ、アヒル、七面鳥、駝鳥などの家禽、魚類、甲殻類または貝類が例示される。ペット動物としてはイヌ、ネコなどが例示される。飼料としては体調の維持および/または改善用飼料が例示される。生物飼育用剤としては浸漬用剤、飼料添加剤、飲料用添加剤が例示される。
これらの発明によれば、それらを適用する前記例示するような生物において、本発明に使用される前記有効成分の細胞の抗泡沫化作用及び/又はACAT阻害作用に基づき、本発明の前記治療剤または予防剤によるのと同様の効果の発現が期待できる。すなわち、本発明の飼料は、当該生物における治療又は予防に細胞の抗泡沫化作用及び/又はACAT阻害作用を要する疾患、例えば動脈硬化症や高脂血症、これらが原因因子となって起こる疾患の治療または予防効果を発揮し得る。
本発明に使用される前記有効成分は通常、例えば有効成分として本発明の処理物を使用する場合、それらに含有される有効成分が対象生物1日当り好ましくは0.1μg〜10g/kg体重、より好ましくは1μg〜5g/kg体重、さらに好ましくは10μg〜2g/kg体重であり、また有効成分として3’−アセトキシ−4’−セネシオイルオキシ−3’,4’−ジハイドロセセリン、その誘導体及び/又は薬学的に許容されるそれらの塩を使用する場合、対象生物1日当り好ましくは0.1μg〜5g/kg体重、より好ましくは1μg〜2g/kg体重、さらに好ましくは10μg〜1g/kg体重となるように投与される。投与は、たとえば、当該有効成分を、対象生物に供する人工配合飼料の原料中に添加混合しておくか、人工配合飼料の粉末原料と混合した後、その他の原料にさらに添加混合することで行うことができる。また、前記有効成分の飼料中の含有量は特に限定されるものではなく、目的に応じて適宜設定すれば良いが、例えば本発明の処理物を有効成分とする場合、飼料中、好ましくは0.1重量%以上、より好ましくは0.5〜95重量%、更に好適には1〜90重量%である。また、有効成分として3’−アセトキシ−4’−セネシオイルオキシ−3’,4’−ジハイドロセセリン、その誘導体及び/又は薬学的に許容されるそれらの塩を使用する場合、飼料中、好ましくは0.00001重量%以上、より好ましくは0.0001〜10重量%、更に好適には0.0006〜6重量%である。生物飼育用剤における本発明の有効成分の含有量も同程度とすればよい。
本発明の飼料の製造法に特に限定はなく、また配合も一般の飼料に準ずるものであればよく、製造された飼料中に細胞の抗泡沫化作用及び/又はACAT阻害作用を有する本発明に係る前記有効成分が含まれていればよい。生物飼育用剤も同様にして調製することができる。
本発明においては、例えば、細胞の抗泡沫化作用及び/又はACAT阻害作用を有する本発明に使用される前記有効成分を含んでなる飼料を摂取させたり、または細胞の抗泡沫化作用を有する本発明に使用される前記有効成分の含有液(例えば、前記浸漬剤を水に溶解させたもの)に対象生物を浸漬したりすることにより、家畜、実験動物、家禽、ペット動物などの体調を良好に維持し、または、改善させたりすることができる。なお、これらの態様は本発明における生物の飼育方法の一態様である。
本発明はまた、被験体に、前記有効成分を投与することを含む、治療又は予防において細胞の抗泡沫化作用及び/又はACAT阻害作用を要する疾患の治療方法又は予防方法を提供する。
本明細書中において被験体とは、好ましくは細胞の抗泡沫化作用及び/又はACAT阻害作用を必要とするヒトであるが、上記のような養殖動物、ペット動物等であってもよい。
また、本明細書中において有効量とは、前記有効成分を上記被験体に投与した場合に、該有効成分を投与していない被験体と比較して、細胞の抗泡沫化作用及び/又はACAT阻害作用を発揮する該成分の量である。具体的な有効量としては、投与形態、投与方法、使用目的および被験体の年齢、体重、症状等によって適宜設定され一定ではないが、好ましくは、上記の医薬と同様に、例えば有効成分として本発明の処理物を使用する場合、それらに含有される有効成分がヒト(例えば成人)1日当り好ましくは0.1μg〜10g/kg体重、より好ましくは1μg〜5g/kg体重、さらに好ましくは10μg〜2g/kg体重であり、また有効成分として3’−アセトキシ−4’−セネシオイルオキシ−3’,4’−ジハイドロセセリン、その誘導体及び/又は薬学的に許容されるそれらの塩を使用する場合、ヒト(例えば成人)1日当り好ましくは0.1μg〜5g/kg体重、より好ましくは1μg〜2g/kg体重、さらに好ましくは10μg〜1g/kg体重となるように投与される。
本発明の治療又は予防において細胞の抗泡沫化作用及び/又はACAT阻害作用を要する疾患の治療方法又は予防方法においては、有効量の前記有効成分をそのまま上記被験体に投与してもよく、また、上記のような医薬、食品、又は飼料として投与してもよい。また、投与方法にも限定はなく、例えば、上記の医薬と同様に、経口投与や注射等により投与すればよい。
本発明の治療方法又は予防方法によれば、前記の本発明の医薬、食品又は飼料の対象となる疾患を治療又は予防することができ、例えば、動脈硬化症や高脂血症、これらが原因因子となって起こる疾患の治療や予防を行う効果が発揮され得る。
本発明で使用される前記有効成分は、その作用発現にとっての有効量の投与を生体に行っても毒性は認められない。たとえば経口投与の場合、ボタンボウフウのエタノール抽出物、3’−アセトキシ−4’−セネシオイルオキシ−3’,4’−ジハイドロセセリンをそれぞれ1g/kg体重でマウスに単回投与しても死亡例は認められない。また、前記有効成分は、ラットへの経口投与において1g/kg体重を経口単回投与しても死亡例は認められない。
以下、実施例を挙げて、本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの記載に何ら限定されるものではない。なお、実施例における%は特に記載がなければすべて容量%を意味する。
調製例1 ボタンボウフウ茎エタノール抽出画分およびボタンボウフウ茎70%エタノール抽出画分の調製
ボタンボウフウ茎部の凍結乾燥物を粉砕したもの2gに、40mLのエタノールまたは70%エタノールを加え、30分間室温で抽出を行い、遠心分離にて抽出液と残渣に分けた。次いで、残渣に対して同溶媒30mLによる抽出操作を2回繰り返した。得られた抽出液を集めてロータリーエバポレーターで濃縮した。最終的にエタノール抽出画分については1mLのジメチルスルホキシドに、70%エタノール抽出画分については2mLのジメチルスルホキシドに溶解し、ボタンボウフウ茎エタノール抽出画分およびボタンボウフウ茎70%エタノール抽出画分を得た。
調製例2 ボタンボウフウ根エタノール抽出画分の調製
ボタンボウフウ根部の凍結乾燥物を粉砕したもの2gに、40mLのエタノールを加え、30分間室温で抽出を行い、遠心分離にて抽出液と残渣に分けた。次いで、残渣に対して同溶媒30mLによる抽出操作を2回繰り返した。得られた抽出液を集めてロータリーエバポレーターで濃縮した。最終的に1mLのジメチルスルホキシドに溶解し、ボタンボウフウ根エタノール抽出画分を得た。
調製例3 ボタンボウフウ葉エタノール抽出画分の調製
ボタンボウフウ葉部の凍結乾燥物を粉砕したもの2gに、40mLのエタノールを加え、30分間室温で抽出を行い、遠心分離にて抽出液と残渣に分けた。次いで、残渣に対して同溶媒30mLによる抽出操作を2回繰り返した。得られた抽出液を集めてロータリーエバポレーターで濃縮した。最終的に1mLのジメチルスルホキシドに溶解し、ボタンボウフウ葉エタノール抽出画分を得た。
調製例4 ボタンボウフウ葉エタノール抽出画分の逆相カラムによる分画
(1)ボタンボウフウ葉部の凍結乾燥物を粉砕したもの10gに、200mLのエタノールを加え、30分間室温で抽出を行い、吸引ろ過にて抽出液と残渣に分けた。次いで、残渣に対して同溶媒150mLによる抽出操作を2回繰り返した。得られた抽出液を集めてロータリーエバポレーターで濃縮した。最終的に5mLのジメチルスルホキシドに溶解し、ボタンボウフウ葉エタノール抽出物を得た。
(2)調製例4−(1)で得られたボタンボウフウ葉エタノール抽出物を逆相クロマトグラフィーを用いて分画した。樹脂は20%エタノールで平衡化したコスモシール75 C18−OPN(ナカライテスク社製:50mL)を用いた。ボタンボウフウ葉エタノール抽出物を樹脂に添加後、200mLの20%エタノール、600mLの40%エタノール、400mLの60%エタノールの順に溶出を行った。
(3)調製例4−(2)で得られた20%エタノール溶出液、40%エタノール溶出液のうち前半400mL、40%エタノール溶出液のうち後半200mLと60%エタノール溶出液を合わせたもの、それぞれをロータリーエバポレーターで濃縮した。それぞれ最終的に5mLのジメチルスルホキシドに溶解し、ボタンボウフウ葉エタノール抽出画分−Fr.1、−Fr.2、−Fr.3を得た。
調製例5 ボタンボウフウ葉エタノール抽出画分−Fr.2の逆相カラムによる分画
(1)調製例4−(3)で得られたボタンボウフウ葉エタノール抽出画分−Fr.2のうち0.9mLを逆相クロマトグラフィーを用いて分画した。カラムはTSK gel ODS−80Ts(21.5mm×30cm:東ソー社製)を用いた。溶媒は蒸留水:アセトニトリル=30:70、溶出速度は5mL/分、検出は215nmで行った。溶出液の紫外線吸収を指標に溶出液を分画した。
(2)調製例5−(1)で得られた保持時間23.7分、35.1分、41.8分のピークを含む各画分をロータリーエバポレーターで濃縮した。それぞれ最終的に0.9mLのジメチルスルホキシドに溶解し、ボタンボウフウ葉エタノール抽出画分−Fr.2−1、−2、−3を得た。
(3)調製例5−(2)で得られたボタンボウフウ葉エタノール抽出画分−Fr.2−2の質量スペクトル(MS)を質量分析計(API300:Applied BioSystems/MDS Sciex社製)により測定した結果、m/z 387([M+H])のシグナルを検出した。次いで、ボタンボウフウ葉エタノール抽出画分−Fr.2−2を核磁気共鳴(NMR)スペクトル装置(AVANCE600型:ブルカ・バイオスピン社製)を用い、各種NMRスペクトルを測定した。MSスペクトル、各種NMRスペクトル測定の結果、ボタンボウフウ葉エタノール抽出画分−Fr.2−2は上記式(I)に示す3’−Acetoxy−4’−senecioyloxy−3’,4’−dihydroseselinであることが確定した。
実施例1 マクロファージでの抗泡沫化の測定
マクロファージは変性LDL(アセチルLDL(Ac−LDL)など)を細胞内に取り込みコレステロールエステルを合成し泡沫化する。各被験サンプルによるマクロファージの抗泡沫化活性を測定した。
(1)マクロファージの泡沫化
10%ウシ胎児血清(キャンブレックス社製)含有、ダルベッコ改良イーグル培地(シグマ社製、D5796)にRAW264.7細胞(ATCC TIB 71)を4×10個/mlになるように懸濁し、24穴マイクロタイタープレートのウェルに1mLずつ加えて5%炭酸ガス存在下、37℃で一晩培養した。次に、UltraCHO培地(キャンブレックス社製、B2724)に交換し、各ウェルに前述の調製例で調製した各被験サンプルのジメチルスルホキシド溶液2μLをそれぞれ以下の表1に示す濃度となるように添加した。なお、表1中の3’−アセトキシ−4’−セネシオイルオキシ−3’,4’−ジハイドロセセリンは、ボタンボウフウ葉エタノール抽出画分−Fr.2−2を精製したものを用いた。さらに各ウェルにそれぞれ終濃度20μg/mLのAc−LDL(バイオテクノロジー社製、BT−906)を添加し、24時間培養した。なお、対照としてAc−LDLを添加しない区分およびジメチルスルホキシド添加の区分を設定した。
(2)コレステロールエステル生合成量の測定
マクロファージの泡沫化の指標として、細胞内の全コレステロール量及び遊離コレステロール量の測定を行い、コレステロールエステル量を算出した。
培養終了後、培地を除き、0.3%(w/v)BSA(シグマ社製、A−8022)含有リン酸緩衝塩溶液で細胞を洗浄し、さらにリン酸緩衝塩溶液で洗浄した。細胞に0.5mLのヘキサン:イソプロパノール=3:2の溶媒を添加し、30分間室温に置いた後上清を回収した。この操作を再度繰り返し、あわせて1mLの上清を濃縮乾固した。沈殿を30μLのイソプロパノールに溶解後、溶液10μL中に含まれる全コレステロール量をコレステロールE−テスト(和光純薬社製、439−17501)を用いて測定し、遊離コレステロール量を遊離コレステロールE−テスト(和光純薬社製、435−35801)を用いて測定した。また、測定は全て2連で行った。コレステロールエステル生合成量は全コレステロール量から遊離コレステロール量を差し引いて求めた。また、抗泡沫化活性は以下の式により算出した。
抗泡沫化活性(%)=100−((被験サンプルを添加したときのコレステロールエステル生合成量)−(Ac−LDLを添加しない区分のコレステロールエステル生合成量))÷((ジメチルスルホキシドを添加したときのコレステロールエステル生合成量)−(Ac−LDLを添加しない区分のコレステロールエステル生合成量))×100
この結果を表1に示す。すなわち、表1は各被験サンプルの各終濃度におけるマクロファージ中に蓄積されるコレステロールエステルに対する阻害活性を示すものであり、表に記載の各サンプルに顕著な抗泡沫化活性が認められた。
Figure 2006082743
実施例2
(1)ラットミクロソームの調製
Sprague−Dawleyラット4匹を1週間飼育後、屠殺し、直ちに肝臓を摘出し冷食塩水で軽く洗浄後、スクロースバッファー(0.3M スクロース、50mM トリス−HCl、1mM EDTA、50mM NaCl、pH7.4)に浸漬(25mL/1匹)した。得られた肝臓をホモジナイズし、10,000×g、30分間遠心を行い沈殿を除去する操作を2回繰り返した。得られた上清を105,000×g、70分間遠心を行い沈殿を回収し、適当量の100mM リン酸バッファー(pH7.4)に懸濁した。タンパク濃度が10mg/mlになるように再度リン酸バッファーに懸濁し、終濃度1mMになるようにEDTAを添加後、使用するまで−80℃で凍結保存した。
(2)各サンプルによるACAT阻害活性の測定
ACATの酵素活性はLeeらの方法(Planta Med.,2004,70,678−679)に従って、一部改良して測定した。
1.5mLエッペンチューブ中において実施例2−(1)で調製したラット肝ミクロソーム1.5μLを含む反応水溶液(0.05M リン酸カリウム、1mM ジチオスレイトール、9mg/mL 脂肪酸フリーウシ血清アルブミン、200μg/mL コレステロール、pH7.4)92μLに表2記載の終濃度となるように各被験サンプルのジメチルスルホキシド溶液1μLを添加し37℃で30分保温した。なお、表2中の3’−アセトキシ−4’−セネシオイルオキシ−3’,4’−ジハイドロセセリンは、ボタンボウフウ葉エタノール抽出画分−Fr.2−2を精製したものを用いた。また、対照区分として化合物を添加せずジメチルスルホキシド溶液のみを添加した区分、陽性対照としてACAT阻害活性が知られている化合物FR179254(終濃度10μM、メルク社製、344235)を添加する区分を設定した。この後、0.05mCi/mLのOleoyl Coenzyme A,[oleoyl−9,10−H]−(モラベックバイオケミカルズ社製、MT1649)2μLと0.2mg/mLのOleoyl Coenzyme A(ICN社製、591−20521)5μLの混合液を各チューブに添加し混合後、37℃で5分保温した。その後イソプロパノール:ヘプタン=4:1の溶液を各チューブに0.5mLずつ添加することで反応を停止した。各チューブに0.2mLの0.1M リン酸カリウム溶液(pH7.4)および0.3mLのヘプタンを添加し15秒間攪拌後、15秒間遠心分離を行い、得られた上層150μLを用いてウルチマゴールド(パーキンエルマーライフサイエンス社製、6013329)をシンチレーションカクテルとして液体シンチレーションカウンターLS6500(ベックマン社製)により放射活性を測定した。なお、各反応は2連で行った。各被験サンプルのACAT阻害活性(%)は以下の式により陽性対照である10μMのFR179254を添加したときの阻害率を100%とすることにより算出した。
阻害活性(%)=(([対照区分の放射活性(cpm)]−[被験サンプル添加区分の放射活性(cpm)])/([対照区分の放射活性(cpm)]−[10μMのFR179254添加区分の放射活性(cpm)]))×100
この結果を表2に示す。すなわち、表2は各被験サンプルの各終濃度におけるACATに対する阻害活性を示すものであり、表に記載の各被験サンプルに顕著なACAT阻害活性が認められた。
Figure 2006082743
本発明により、ボタンボウフウ由来の処理物、3’−アセトキシ−4’−セネシオイルオキシ−3’,4’−ジハイドロセセリン、その誘導体及び/又は薬学的に許容されるそれらの塩を含有する治療又は予防に細胞の抗泡沫化作用及び/又はACAT阻害作用を要する疾患の治療用又は予防用の医薬、食品又は飼料が提供される。該医薬は動脈硬化症や高脂血症、これらが原因因子となって起こる疾患の治療剤又は予防剤として有用である。また、該食品は、日常の食品として摂取することにより、上記疾患の症状改善や予防が可能となる。従って、本発明の有効成分を含有する食品はその細胞の抗泡沫化作用及び/又はACAT阻害作用により、生体の恒常性の維持に有用な機能性食品である。

Claims (16)

  1. ボタンボウフウ由来の処理物を有効成分として含有することを特徴とする、治療又は予防において細胞の抗泡沫化作用及び/又はアシルCoAコレステロールアシルトランスフェラーゼ阻害作用を要する疾患の治療剤又は予防剤。
  2. ボタンボウフウ由来の処理物が、3’−アセトキシ−4’−セネシオイルオキシ−3’,4’−ジハイドロセセリン、その誘導体及び薬学的に許容されるそれらの塩からなる群より選ばれる一種以上を含有する処理物である請求項1記載の治療剤又は予防剤。
  3. ボタンボウフウ由来の処理物を有効成分として含有することを特徴とする、細胞の抗泡沫化剤。
  4. ボタンボウフウ由来の処理物が、3’−アセトキシ−4’−セネシオイルオキシ−3’,4’−ジハイドロセセリン、その誘導体及び薬学的に許容されるそれらの塩からなる群より選ばれる一種以上を含有する処理物である請求項3記載の細胞の抗泡沫化剤。
  5. ボタンボウフウ由来の処理物を有効成分として含有することを特徴とする、アシルCoAコレステロールアシルトランスフェラーゼ阻害剤。
  6. ボタンボウフウ由来の処理物が、3’−アセトキシ−4’−セネシオイルオキシ−3’,4’−ジハイドロセセリン、その誘導体及び薬学的に許容されるそれらの塩からなる群より選ばれる一種以上を含有する処理物である請求項5記載のアシルCoAコレステロールアシルトランスフェラーゼ阻害剤。
  7. ボタンボウフウ由来の処理物を有効成分として含有することを特徴とする、細胞の抗泡沫化用及び/又はアシルCoAコレステロールアシルトランスフェラーゼ阻害用の食品又は飼料。
  8. ボタンボウフウ由来の処理物が、3’−アセトキシ−4’−セネシオイルオキシ−3’,4’−ジハイドロセセリン、その誘導体及び薬学的に許容されるそれらの塩からなる群より選ばれる一種以上を含有する処理物である請求項7記載の食品又は飼料。
  9. 3’−アセトキシ−4’−セネシオイルオキシ−3’,4’−ジハイドロセセリン、その誘導体及び薬学的に許容されるそれらの塩からなる群より選ばれる一種以上を有効成分として含有することを特徴とする、治療又は予防において細胞の抗泡沫化作用及び/又はアシルCoAコレステロールアシルトランスフェラーゼ阻害作用を要する疾患の治療剤又は予防剤。
  10. 3’−アセトキシ−4’−セネシオイルオキシ−3’,4’−ジハイドロセセリン、その誘導体及び薬学的に許容されるそれらの塩からなる群より選ばれる一種以上を有効成分として含有することを特徴とする、細胞の抗泡沫化剤。
  11. 3’−アセトキシ−4’−セネシオイルオキシ−3’,4’−ジハイドロセセリン、その誘導体及び薬学的に許容されるそれらの塩からなる群より選ばれる一種以上を有効成分として含有することを特徴とする、アシルCoAコレステロールアシルトランスフェラーゼ阻害剤。
  12. 3’−アセトキシ−4’−セネシオイルオキシ−3’,4’−ジハイドロセセリン、その誘導体及び薬学的に許容されるそれらの塩からなる群より選ばれる一種以上を有効成分として含有することを特徴とする、細胞の抗泡沫化用及び/又はアシルCoAコレステロールアシルトランスフェラーゼ阻害用の食品又は飼料。
  13. 被験体に、有効量のボタンボウフウ由来の処理物を投与することを含む、治療又は予防において細胞の抗泡沫化作用及び/又はアシルCoAコレステロールアシルトランスフェラーゼ阻害作用を要する疾患の治療方法又は予防方法。
  14. 治療又は予防において細胞の抗泡沫化作用及び/又はアシルCoAコレステロールアシルトランスフェラーゼ阻害作用を要する疾患の治療剤又は予防剤の製造のための、ボタンボウフウ由来の処理物の使用。
  15. 被験体に、有効量の3’−アセトキシ−4’−セネシオイルオキシ−3’,4’−ジハイドロセセリン、その誘導体及び薬学的に許容されるそれらの塩からなる群より選ばれる一種以上を投与することを含む、治療又は予防において細胞の抗泡沫化作用及び/又はアシルCoAコレステロールアシルトランスフェラーゼ阻害作用を要する疾患の治療方法又は予防方法。
  16. 治療又は予防において細胞の抗泡沫化作用及び/又はアシルCoAコレステロールアシルトランスフェラーゼ阻害作用を要する疾患の治療剤又は予防剤の製造のための、3’−アセトキシ−4’−セネシオイルオキシ−3’,4’−ジハイドロセセリン、その誘導体及び薬学的に許容されるそれらの塩からなる群より選ばれる一種以上の使用。
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