JP2004254933A - X線ct装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】被検体の内臓脂肪率を迅速に測定する。
【解決手段】この発明の装置は、撮影計画立案用の2次元X線透過画像PBに被検体Mの内臓脂肪率を測定する位置である被検体Mの臍部の位置に被着されたマーカMKが出現すると共に、撮影計画を立てる際に2次元X線透過画像PB上でマーカ出現位置指定部17により指定されるマーカMKの出現位置PKが撮影位置として設定される構成を備えている。X線CT撮影の実行によってマーカMKの出現位置PKのX線CT画像が必ず得られると共に、X線CT撮影の完了に伴って、自動的にマーカMKの出現位置PKのX線CT画像の自動的識別および被検体Mの内臓脂肪率の自動的求出がおこなわれるので、被検体Mの内臓脂肪率を迅速に測定することができる。
【選択図】 図5
【解決手段】この発明の装置は、撮影計画立案用の2次元X線透過画像PBに被検体Mの内臓脂肪率を測定する位置である被検体Mの臍部の位置に被着されたマーカMKが出現すると共に、撮影計画を立てる際に2次元X線透過画像PB上でマーカ出現位置指定部17により指定されるマーカMKの出現位置PKが撮影位置として設定される構成を備えている。X線CT撮影の実行によってマーカMKの出現位置PKのX線CT画像が必ず得られると共に、X線CT撮影の完了に伴って、自動的にマーカMKの出現位置PKのX線CT画像の自動的識別および被検体Mの内臓脂肪率の自動的求出がおこなわれるので、被検体Mの内臓脂肪率を迅速に測定することができる。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、予め立案設定された撮影計画に従って実行されるX線CT撮影により被検体に設定されている撮影位置の断面(スライス断面)のX線CT画像が得られるように構成されていると共に、X線CT画像に基づいて被検体の内臓脂肪率が求出されるように構成されているX線CT装置に係り、特に被検体の内臓脂肪率を迅速に測定するための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
X線CT装置として、予め立案設定された撮影計画に従って実行されるX線CT撮影により、被検体の体軸方向に沿って次々連続的に設定されている輪切り断面の各々についてX線CT画像が得られるように構成されているのに加えて、X線CT画像に基づいて被検体Mの内臓脂肪率が求出できるように構成されている装置がある。
【0003】
内臓脂肪率は成人病の要因となる肥満度を示す重要な指標であり、内臓脂肪率が高いと要注意であるとされる。X線CT装置の場合、X線CT画像における内臓区域の脂肪量qaと内臓区域の外側の皮下区域の脂肪量qbをそれぞれX線CT画像の画像信号を利用して求めてから〔(qa/qb)×100〕という演算をおこなうことによりを内臓脂肪率を求出している。内臓区域の脂肪量qaおよび皮下区域の脂肪量qbは、各区域における画素のピクセル値(信号強度)が脂肪とみなされる範囲にある画素の数をカウントすることでそれぞれ求められる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のX線CT装置は、往々にして被検体の内臓脂肪率を測定するのに非常に手間がかかり、被検体の内臓脂肪率を迅速に測定することができないという問題がある。
被検体の内臓脂肪率は、過去の測定データや他者の測定データとの比較等の為に、普通、被検体の内臓脂肪率を測定する位置(内臓脂肪率測定位置)として被検体Mの体表面上で予め定められている一定の位置(例えば臍部の位置)のX線CT画像に基づいて測定される。それゆえ、内臓脂肪率を求出する場合は内臓脂肪率測定位置のX線CT画像が必要となる。
【0005】
一方、撮影計画に従って撮影された各X線CT画像の場合、それぞれ被検体M上での撮影位置と対応付けられて記憶されている。しかし、被検体の体表面上での内臓脂肪率測定位置の方については何ら記憶されていない。X線CT撮影に先立って撮影された被検体の2次元X線透過画像に基づいてX線CT撮影の撮影計画が立案設定される場合でも、2次元X線透過画像上には内臓脂肪率測定位置を知ることのできる手がかりは映っていない。したがって、X線CT撮影終了後、オペレータ(撮影技師)が記憶されている幾枚ものX線CT画像をひとつひとつチェックしたりして内臓脂肪率測定位置のX線CT画像を見つけ出すという手間の要る検索作業を行わなければならない。もし適当なX線CT画像が検索作業で見つからない場合は、さらに内臓脂肪率測定位置を推定すると共に、推定した内臓脂肪率測定位置のX線CT画像を撮影した何枚かのX線CT画像に基づいて作成する処理をおこなわなければならず、より手間がかかる。
【0006】
この発明は、このような事情に鑑みなされたものであって、被検体の内臓脂肪率を、手間をかけずに迅速に測定することができるX線CT装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、請求項1の発明に係るX線CT装置は、予め立案設定された撮影計画に従って実行されるX線CT撮影により被検体に設定されている撮影位置の断面(スライス断面)についてのX線CT画像が得られるように構成されていると共に、X線CT画像に基づいて被検体の内臓脂肪率が求出されるように構成されているX線CT装置において、被検体の内臓脂肪率を測定する位置として予め定められている被検体の体表面上の内臓脂肪率測定位置にX線遮蔽性材料製のマーカが被着されている被検体について撮影計画立案用の2次元X線透過画像を撮影する計画用画像撮影手段と、計画用画像撮影手段により撮影された2次元X線透過画像上のマーカの出現位置をX線CT画像を得る撮影位置として指定するマーカ出現位置指定手段とを備え、マーカ出現位置指定手段で指定されたマーカの出現位置のX線CT画像が被検体の内臓脂肪率の求出に用いられるように構成されていることを特徴とするものである。
【0008】
〔作用・効果〕請求項1の発明の装置の場合、X線CT撮影に先立って計画用画像撮影手段により、被検体の内臓脂肪率を測定する位置として予め定められている被検体の体表面上の内臓脂肪率測定位置にX線遮蔽性材料製のマーカが被着されている被検体について撮影計画立案用の2次元X線透過画像が撮影される。続いて、撮影された2次元X線透過画像を用いて被検体のスライス断面についてのX線CT画像を得る撮影位置を被検体に設定する等して撮影計画が立てられる際に、マーカ出現位置指定手段により、2次元X線透過画像上のマーカの出現位置がX線CT画像を得る撮影位置として指定される。こうしてマーカの出現位置が撮影位置となるように立案設定された撮影計画に従ってX線CT撮影が実行されることによって、マーカ出現位置指定手段で指定されたマーカの出現位置のX線CT画像が得られ、このマーカの出現位置のX線CT画像を用いて被検体の内臓脂肪率が求出される。
【0009】
すなわち、請求項1の発明によれば、計画用画像撮影手段により撮影された撮影計画立案用の2次元X線透過画像には被検体の内臓脂肪率を測定する位置として予め定められている被検体の体表面上の内臓脂肪率測定位置に被着されたX線遮蔽性材料製のマーカが出現すると共に、撮影計画を立てる際にマーカ出現位置指定手段により2次元X線透過画像上で指定されたマーカの出現位置がX線CT画像を得る撮影位置として設定される構成を備えていて、X線CT撮影の実行によってマーカの出現位置のX線CT画像が必ず得られると共に、内臓脂肪率測定位置としてのマーカの出現位置を撮影計画の立案段階で把握することができるので、X線CT画像をひとつひとつチェックせずとも、被検体の内臓脂肪率の求出に用いるX線CT画像が簡単に分かるようになる結果、被検体の内臓脂肪率を手間をかけずに迅速に測定することができる。
【0010】
また、請求項2の発明は、請求項1に記載のX線CT装置において、マーカ出現位置指定手段で指定されたマーカの出現位置に基づきマーカの出現位置のX線CT画像が自動的に識別されるのに続いて、識別されたX線CT画像を用いて被検体の内臓脂肪率が自動的に求出されるように構成されているものである。
【0011】
〔作用・効果〕請求項2の発明によれば、マーカの出現位置のX線CT画像の識別と、識別されたX線CT画像を用いる被検体の内臓脂肪率の求出が自動的におこなわれるので、被検体の内臓脂肪率をより迅速に測定できる。
【0012】
また、請求項3の発明は、請求項2に記載のX線CT装置において、立案設定された撮影計画に従って実行されるX線CT撮影の完了に伴って、自動的にマーカの出現位置のX線CT画像の自動的識別、ならびに、被検体の内臓脂肪率の自動的求出がおこなわれるように構成されているものである。
【0013】
〔作用・効果〕 請求項3の発明によれば、撮影計画を立てる際にマーカ出現位置指定手段により2次元X線透過画像上のマーカの出現位置を撮影位置として指定しておけば、後は完全自動で内臓脂肪率が求出されるので、被検体の内臓脂肪率を極めて迅速に測定することができる。
【0014】
また、請求項4の発明は、請求項1から3のいずれかに記載のX線CT装置において、X線遮蔽性材料製のマーカがベルトに取り付けられていて、被検体にベルトを取り外し可能な状態で装着することにより、X線遮蔽性材料製のマーカが被検体に被着されているものである。
【0015】
〔作用・効果〕 請求項4の発明によれば、被検体にベルトを装着すれば、被検体にX線遮蔽性材料製のマーカを被着することができ、被検体からベルトを取り外せば、被検体からX線遮蔽性材料製のマーカを離脱させられるので、X線遮蔽性材料製のマーカを容易に着脱することができる。
【0016】
また、請求項5の発明は、請求項1から4のいずれかに記載のX線CT装置において、X線遮蔽性材料製のマーカが、被検体の臍部の位置に被着されているものである。
〔作用・効果〕請求項5の発明によれば、被検体の臍部の位置は腹部のうちでも内臓脂肪率の測定に適する部位であるので、被検体の臍部の位置にX線遮蔽性材料製のマーカが被着されていると、被検体の内臓脂肪率を正確に測定することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
続いて、この発明の一実施例を図面を参照しながら説明する。図1は実施例に係る医用のX線CT装置の全体構成を示すブロック図、図2は実施例のX線CT装置の撮像機構の構成を示す模式図である。
実施例のX線CT装置は、図1および図2に示すように、X線ファンビームFBを被検体Mに照射するX線管1と、X線ファンビームFBの広がりに沿って多数(例えば、1024個)のX線検出素子2aがライン状に並んでいると共に被検体Mを透過したX線(透過X線)を検出するX線検出器2とが対向配置状態を維持したまま被検体Mのまわりを回転可能に配設されているガントリ3を備えるのに加えて、被検体Mを載置したままでX線管1とX線検出器2との間を被検体Mの体軸Zの方向に往復移動させられてガントリ3を出入りする天板4とを備えいて、撮影計画立案用の2次元X線透過画像を得る計画用画像撮影と、診断用のX線CT画像を得るX線CT撮影とがおこなえる構成となっている。
【0018】
即ち、実施例のX線CT装置の場合、通常、先ず撮影計画立案用の2次元X線透過画像を撮影してから、図3に示すように、撮影した2次元X線透過画像PAを用いて被検体Mの体軸Z方向に沿って次々連続的にX線CT画像を得る撮影位置P1,P2,・・,PNを被検体Mに設定する等して撮影計画を立てる。そして、実施例装置において、2次元X線透過画像を用いて立案設定された撮影計画に従ってX線CT撮影が実行されると、図4に示すように、被検体Mの体軸Z方向に沿って次々連続的に設定されている輪切り断面(スライス断面)M1,M2,・・,MNの各々についてX線CT画像が得られる。
以下、実施例のX線CT装置の各部の構成を具体的に説明する。
【0019】
計画用画像撮影の場合、被検体Mを挟んでX線管1とX線検出器2を回転させずに静止状態のまま、天板4だけを被検体Mの体軸Zの方向に移動させてX線管1とX線検出器2の間へ被検体Mを送り込みながら、X線管1からX線ファンビームFBを連続照射すると同時に、X線検出器2から出力される透過画像用X線検出信号をデータ収集部(DAS)5が収集する。
なお、計画用画像撮影では、X線透過撮影制御部6の制御に従って、メカニカル制御部8が天板4の移動をコントロールし、X線曝射制御部9がX線管1によるX線ファンビームFBの照射をコントロールする。
【0020】
X線CT撮影の場合、X線管1とX線検出器2を対向配置状態のまま被検体Mのまわりを回転させた状態で、天板4を被検体Mの体軸Zの方向に移動させてX線管1とX線検出器2の間へ被検体Mを送り込みながら、X線管1からX線ファンビームFBを連続的に照射すると同時に、X線検出器2から出力されるCT画像用X線検出信号をデータ収集部5が収集する。つまり、実施例装置によるX線CT撮影では、X線管1とX線検出器2が被検体Mのまわりを螺旋経路に沿って相対的に移動しながらCT画像用X線検出信号を収集する螺旋式CTスキャンがおこなわれる。
なお、X線CT撮影では、X線CT撮影制御部7の制御に従って、メカニカル制御部8がX線管1およびX線検出器2の回転や天板4の移動をコントロールし、X線曝射制御部9がX線管1によるX線ファンビームFBの照射をコントロールする。
【0021】
また、天板4の移動に伴って刻々変化する天板4の位置は、特定の基準位置を原点として計測されて制御系側にフィードバックされるように構成されていて、撮影計画で撮影対象として選ばれる輪切り断面M1,M2,・・,MNが存在する被検体M上の撮影位置P1,P2,・・,PNは天板4の位置と対応付けられて設定される構成となっており、したがって撮影位置の制御は天板4の位置のコントロールによっておこなわれることになる。
【0022】
一方、データ収集部5の後段には、計画用画像撮影でデータ収集部5が収集するX線検出信号に対して2次元X線透過画像化のための信号処理をおこなう画像信号処理部10と、X線CT撮影でデータ収集部5が収集するX線検出信号に対してX線CT画像化のための再構成処理をおこなう画像再構成部11とを備えている。したがって、実施例の場合、計画用画像撮影手段は、主としてX線透過撮影制御部6および画像信号処理部10で構成されていることになる。なお、画像再構成部11による再構成処理としては、例えば適当な再構成関数を用いてX線検出信号の畳み込み積分を行うと共に、畳み込み積分結果を逆投影する処理が挙げられる。
【0023】
さらに画像信号処理部10や画像再構成部11の後段には、撮影された2次元X線透過画像やX線CT画像を記憶する画像メモリ部12と、画像メモリ部12に記憶されている画像や入力操作用画面などを表示する画像モニタ13と、撮影に必要な指令やデータなどの入力操作をおこなう為の操作卓14およびマウス(ポインティングデバイス)14aが設けられているのに加え、X線透過撮影制御部6やX線CT撮影制御部7、メカニカル制御部8、X線曝射制御部9、画像信号処理部10、画像再構成部11、画像メモリ部12、画像モニタ13などが適切に作動するように操作卓14やマウス14aによる入力操作や撮影の進行状況に応じて指令を送出するホストコンピュータ15が設けられている。
【0024】
また、実施例のX線CT装置は、被検体Mの内臓脂肪率を求出する内臓脂肪率求出部16を備えている。実施例装置の場合、内臓脂肪率測定位置が被検体Mの臍部Maの位置に定められているので、内臓脂肪率求出部16は被検体Mの臍部Maの位置のX線CT画像に基づいて被検体Mの内臓脂肪率を求出するように構成されている。
【0025】
そして、実施例のX線CT装置の場合、内臓脂肪率求出の迅速化を図る為に、次のような構成を備えている。
先ず、X線透過撮影制御部6および画像信号処理部10で主として構成されている計画用画像撮影手段が、図5に示すように、被検体Mの内臓脂肪率を測定する位置として予め定められている被検体Mの体表面上の臍部の位置にX線遮蔽性材料製のマーカMKが被着されている被検体Mについて撮影計画立案用の2次元X線透過画像PBを撮影して画像モニタ13の画面に表示するように構成されている。マーカMKはX線遮蔽性材料製であるので、2次元X線透過画像PB上に出現して、被検体Mの臍部の位置を明瞭に示す。
【0026】
実施例の装置の場合、図6に示すように、アクリル樹脂製のマーカMKが柔軟なプラスチックス製のベルトMBに取り付けられていて、図7に示すように、被検体Mの腹部にマーカMKが臍部Maの上にくるようにしてベルトMBを取り外し可能な状態で装着することにより、マーカMKが被検体Mの臍部Maの位置に被着されている。したがって、実施例の場合、ベルトMBの装着によりマーカMKを被着することができ、ベルトMBの取り外しによりマーカMKを離脱させられるので、マーカMKを容易に着脱することができる。特に、図6に示すように、ベルトMBはベルト端部に付設されたマジックテープ(面ファスナ)mbによりワッタッチで取り付け・取り外しが可能な構成となっている。
なお、X線遮蔽性材料製のマーカMKは、アクリル樹脂製に限られるものではなく、例えばアルミニウム製などの金属材料からなるものでもよい。また、マーカMKはベルトMBではなく、粘着テープを使用して臍部Maの位置に被着されているようであってもよい。
【0027】
また、実施例装置は、撮影計画立案用の2次元X線透過画像MB上のマーカMKの出現位置をX線CT画像を得る撮影位置として指定するマーカ出現位置指定部17を備えている。このマーカ出現位置指定部17は、オペレータが操作卓14ないしマウス14aで画像モニタ13の画面に表示された3次元体表面画像PB上でマーカMKの出現位置を入力(画面入力)すると、図5に示すように、マーカMKの出現位置(即ち臍部の位置=内臓脂肪率測定位置)PKを検知して撮影位置として設定すると共に、マーカMKの出現位置PKを内臓脂肪率求出部16へ伝達するように構成されている。したがって、内臓脂肪率測定位置としてのマーカMKの出現位置PKを撮影計画の立案段階で把握できるうえに、X線CT撮影の実行によって、マーカMKの出現位置PKのX線CT画像が必ず得られる。
【0028】
なお、マーカ出現位置指定部17によるマーカMKの出現位置PKの指定が済めば、普通、バンドMBを取り外してマーカMKを離脱させる。ただ、マーカMKの被着がX線CT撮影に支障がない場合は、マーカMKを被着したままでX線CT撮影をおこなうことができる。特にアクリル樹脂製のようなX線遮蔽性が強くないマーカMKの場合、マーカMKを被着したままでX線CT撮影がおこなえる場合が多くなる。
【0029】
さらに、実施例装置の場合、内臓脂肪率求出部16は、マーカ出現位置指定部17で指定されたマーカMKの出現位置PKに基づきマーカMKの出現位置PKのX線CT画像を自動的に識別するのに続いて、識別したX線CT画像を用いて被検体Mの内臓脂肪率を自動的に求出するように構成されているのに加え、さらに立案設定された撮影計画に従って実行されるX線CT撮影の完了に伴って、自動的にマーカMKの出現位置PKのX線CT画像の自動的識別、ならびに、被検体Mの内臓脂肪率の自動的求出をおこなうように構成されている。
【0030】
内臓脂肪率求出部16におけるマーカMKの出現位置PKのX線CT画像の自動的識別処理は次のようにしておこなわれる。X線CT撮影が完了した時点では、画像メモリ部12に撮影位置P1〜PNのX線CT画像が撮影位置P1〜PNと対応付けられて記憶されているので、内臓脂肪率求出部16はマーカ出現位置指定部17から伝達されていたマーカMKの出現位置PKに基づいて、画像メモリ部12に撮影位置PKと対応付けられて記憶されている(図8に示す)X線CT画像PCを検索してピックアップする。
【0031】
さらに内臓脂肪率求出部16ではピックアップしたX線CT画像PCに基づいて被検体Mの内臓脂肪率の自動的求出処理が次のようにしておこなわれる。先ずX線CT画像PCにおいて内臓区域QAと内臓区域QAの外側の皮下区域QBの範囲を画像信号のピクセル値に基づいて自動的に区分け処理した後、内臓区域QAの脂肪量qaと皮下区域QBの脂肪量qbをそれぞれX線CT画像PCの画像信号を使って求めてから〔(qa/qb)×100〕という演算処理をおこなうことによって内臓脂肪率を求出する。内臓区域QAの脂肪量qaおよび皮下区域QBの脂肪量qbは、各区域QA,QBにおける画素のピクセル値(信号強度)が脂肪とみなされる範囲にある画素の数をカウントすることで求められる。
加えて、実施例装置の場合、また、内臓脂肪率求出部16は、X線CT撮影の完了を示す指令信号がホストコンピュータ15から受信するのに伴って始動するように構成されているので、撮影計画を立てる際にマーカ出現位置指定部17により2次元X線透過画像PB上のマーカMKの出現位置PKを撮影位置として指定しておけば、後は完全自動で内臓脂肪率が求出される。
【0032】
次に、実施例のX線CT装置による計画用画像撮影開始から内臓脂肪率測定終了までの一連のプロセスが実行される時の装置動作を、図面を参照しながら説明する。図9は、実施例装置における計画用画像撮影開始から内臓脂肪率測定終了までのプロセスを示すフローチャートである。以下では、被検体MにマーカMKが被着され、天板4の上へ載せられて所定の位置へセットされた状態から説明する。
〔ステップS1〕計画用画像撮影を実行し、天板4上の被検体Mの撮影計画立案用の2次元X線透過画像PBを撮影して、画像モニタ13の画面に表示する。
【0033】
〔ステップS2〕オペレータが画像モニタ13に表示された2次元X線透過画像PBを見ながら操作卓14ないしマウス14aを操作して、図5に示すように、撮影した2次元X線透過画像PBに基づいてX線CT画像を得る被検体M上の撮影位置P1,P2,・・,PNを設定する。
【0034】
〔ステップS3〕オペレータが操作卓14ないしマウス14aを操作して、次元X線透過画像PB上のマーカMKの出現位置PKを画面入力するのに伴って、マーカ出現位置指定部17がマーカMKの出現位置PKを検知して撮影位置として設定すると共に、マーカMKの出現位置PKを内臓脂肪率求出部16へ伝達する。
【0035】
〔ステップS4〕被検体MからバンドMBを取り外して、X線遮蔽性材料製のマーカMKを離脱させる。
【0036】
〔ステップS5〕立案設定された撮影計画に従ってX線CT撮影が実行され、各撮影位置P1〜PK〜PNのX線CT画像が得られて画像メモリ部12に記憶される。
【0037】
〔ステップS6〕X線CT撮影の完了に伴って内臓脂肪率求出部16が起動し、図8に示すように、マーカ出現位置指定部17から先に伝達された撮影位置PKのX線CT画像PCを画像メモリ部12からピックアップする。
【0038】
〔ステップS7〕内臓脂肪率求出部16がピックアップしたX線CT画像PCに基づいて被検体Mの内臓脂肪率を求出する。
【0039】
以上に述べたように、実施例のX線CT装置の場合、撮影計画立案用の2次元X線透過画像PBには被検体Mの内臓脂肪率を測定する位置として予め定められている被検体Mの臍部Maの位置に被着されたマーカMKが出現すると共に、撮影計画を立てる際に2次元X線透過画像PB上でマーカ出現位置指定部17により指定されたマーカMKの出現位置PKが撮影位置として設定される構成を備えていて、X線CT撮影の実行によってマーカMKの出現位置PKのX線CT画像PCが必ず得られると共に、X線CT撮影の完了に伴って、自動的にマーカMKの出現位置PKのX線CT画像PCの自動的識別および被検体Mの内臓脂肪率の自動的求出がおこなわれるので、被検体Mの内臓脂肪率を殆ど手間をかけずに事実上、全自動で極めて迅速に測定することができる。
【0040】
この発明は、上記実施の形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
(1)実施例の場合、内臓脂肪率測定位置をずばり被検体Mの臍部Maの位置としたが、内臓脂肪率測定位置は臍部Maから下へ何センチの処というように臍部Maから外れた位置、或いは、臍部Maとは関係のない位置であってもよい。
【0041】
(2)実施例の装置では、マーカMKの出現位置PKを3次元体表面画像PB上でオペレータが入力する構成であったが、3次元体表面画像PBにおけるマーカMKの出現位置PKを画像処理で自動的に指定する構成であってもよい。
【0042】
(3)実施例装置は、X線CT撮影の完了に伴って、自動的にマーカMKの出現位置PKのX線CT画像PCの自動的識別および被検体Mの内臓脂肪率の自動的求出がおこなわれる全自動構成であった。しかし、この発明の装置においては、例えば、X線CT画像PCの識別はオペレータがマーカMKの出現位置PKを入力することで行われる構成であってもよい。また、内臓脂肪率の求出の際、内臓脂肪率求出部16の始動開始や、内臓区域QAと皮下区域QBの区分け処理がオペレータの操作でおこなわれる構成であってもよい。
【0043】
(4)実施例では、X線CT撮影の際にマーカMKの出現位置PK以外の撮影位置でもX線CT画像の撮影がおこなわれたが、この発明の装置の場合、マーカMKの出現位置PKのX線CT画像だけを撮影するものであってもよい。
【0044】
【発明の効果】
以上に詳述したように、この発明のX線CT装置によれば、計画用画像撮影手段により撮影された撮影計画立案用の2次元X線透過画像には被検体の内臓脂肪率を測定する位置として予め定められている被検体の体表面上の内臓脂肪率測定位置に被着されたX線遮蔽性材料製のマーカが出現すると共に、撮影計画を立てる際にマーカ出現位置指定手段により2次元X線透過画像上で指定されたマーカの出現位置がX線CT画像を得る撮影位置として設定される構成を備えていて、X線CT撮影の実行によってマーカの出現位置のX線CT画像が必ず得られると共に、内臓脂肪率測定位置としてのマーカの出現位置を撮影計画の立案段階で把握することができるので、X線CT画像をひとつひとつチェックせずとも、被検体の内臓脂肪率の求出に用いるX線CT画像が簡単に分かるようになる結果、被検体の内臓脂肪率を迅速に測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例のX線CT装置の全体構成を示すブロック図である。
【図2】実施例のX線CT装置の撮像機構の構成を示す模式図である。
【図3】実施例での2次元X線透過画像を用いた撮影計画の立案設定状況を示す説明図である。
【図4】実施例装置によりX線CT画像を得る被検体上の輪切り断面を示す模式図である。
【図5】実施例での2次元X線透過画像上でのマーカの出現位置の指定状況を示す説明図である。
【図6】X線遮蔽性材料製のマーカが取り付けられたバンドを示す斜視図である。
【図7】X線遮蔽性材料製のマーカを取り付けたバンドを腹部に装着した被検体を示す模式図である。
【図8】実施例装置で撮影されたマーカの出現位置のX線CT画像の一例を示す模式図である。
【図9】実施例装置における計画用画像撮影開始から内臓脂肪率測定終了までのプロセスを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 … X線管
2 … X線検出器
6 … X線透過撮影制御部
7 … X線CT撮影制御部
10 … 画像信号処理部
11 … 画像再構成部
16 … 内臓脂肪率求出部
17 … マーカ出現位置指定部
M … 被検体
Ma … 臍部
MB … バンド
MK … マーカ
PB … 2次元X線透過画像
PC … マーカの出現位置のX線CT画像
PK … マーカの出現位置
【発明の属する技術分野】
この発明は、予め立案設定された撮影計画に従って実行されるX線CT撮影により被検体に設定されている撮影位置の断面(スライス断面)のX線CT画像が得られるように構成されていると共に、X線CT画像に基づいて被検体の内臓脂肪率が求出されるように構成されているX線CT装置に係り、特に被検体の内臓脂肪率を迅速に測定するための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
X線CT装置として、予め立案設定された撮影計画に従って実行されるX線CT撮影により、被検体の体軸方向に沿って次々連続的に設定されている輪切り断面の各々についてX線CT画像が得られるように構成されているのに加えて、X線CT画像に基づいて被検体Mの内臓脂肪率が求出できるように構成されている装置がある。
【0003】
内臓脂肪率は成人病の要因となる肥満度を示す重要な指標であり、内臓脂肪率が高いと要注意であるとされる。X線CT装置の場合、X線CT画像における内臓区域の脂肪量qaと内臓区域の外側の皮下区域の脂肪量qbをそれぞれX線CT画像の画像信号を利用して求めてから〔(qa/qb)×100〕という演算をおこなうことによりを内臓脂肪率を求出している。内臓区域の脂肪量qaおよび皮下区域の脂肪量qbは、各区域における画素のピクセル値(信号強度)が脂肪とみなされる範囲にある画素の数をカウントすることでそれぞれ求められる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のX線CT装置は、往々にして被検体の内臓脂肪率を測定するのに非常に手間がかかり、被検体の内臓脂肪率を迅速に測定することができないという問題がある。
被検体の内臓脂肪率は、過去の測定データや他者の測定データとの比較等の為に、普通、被検体の内臓脂肪率を測定する位置(内臓脂肪率測定位置)として被検体Mの体表面上で予め定められている一定の位置(例えば臍部の位置)のX線CT画像に基づいて測定される。それゆえ、内臓脂肪率を求出する場合は内臓脂肪率測定位置のX線CT画像が必要となる。
【0005】
一方、撮影計画に従って撮影された各X線CT画像の場合、それぞれ被検体M上での撮影位置と対応付けられて記憶されている。しかし、被検体の体表面上での内臓脂肪率測定位置の方については何ら記憶されていない。X線CT撮影に先立って撮影された被検体の2次元X線透過画像に基づいてX線CT撮影の撮影計画が立案設定される場合でも、2次元X線透過画像上には内臓脂肪率測定位置を知ることのできる手がかりは映っていない。したがって、X線CT撮影終了後、オペレータ(撮影技師)が記憶されている幾枚ものX線CT画像をひとつひとつチェックしたりして内臓脂肪率測定位置のX線CT画像を見つけ出すという手間の要る検索作業を行わなければならない。もし適当なX線CT画像が検索作業で見つからない場合は、さらに内臓脂肪率測定位置を推定すると共に、推定した内臓脂肪率測定位置のX線CT画像を撮影した何枚かのX線CT画像に基づいて作成する処理をおこなわなければならず、より手間がかかる。
【0006】
この発明は、このような事情に鑑みなされたものであって、被検体の内臓脂肪率を、手間をかけずに迅速に測定することができるX線CT装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、請求項1の発明に係るX線CT装置は、予め立案設定された撮影計画に従って実行されるX線CT撮影により被検体に設定されている撮影位置の断面(スライス断面)についてのX線CT画像が得られるように構成されていると共に、X線CT画像に基づいて被検体の内臓脂肪率が求出されるように構成されているX線CT装置において、被検体の内臓脂肪率を測定する位置として予め定められている被検体の体表面上の内臓脂肪率測定位置にX線遮蔽性材料製のマーカが被着されている被検体について撮影計画立案用の2次元X線透過画像を撮影する計画用画像撮影手段と、計画用画像撮影手段により撮影された2次元X線透過画像上のマーカの出現位置をX線CT画像を得る撮影位置として指定するマーカ出現位置指定手段とを備え、マーカ出現位置指定手段で指定されたマーカの出現位置のX線CT画像が被検体の内臓脂肪率の求出に用いられるように構成されていることを特徴とするものである。
【0008】
〔作用・効果〕請求項1の発明の装置の場合、X線CT撮影に先立って計画用画像撮影手段により、被検体の内臓脂肪率を測定する位置として予め定められている被検体の体表面上の内臓脂肪率測定位置にX線遮蔽性材料製のマーカが被着されている被検体について撮影計画立案用の2次元X線透過画像が撮影される。続いて、撮影された2次元X線透過画像を用いて被検体のスライス断面についてのX線CT画像を得る撮影位置を被検体に設定する等して撮影計画が立てられる際に、マーカ出現位置指定手段により、2次元X線透過画像上のマーカの出現位置がX線CT画像を得る撮影位置として指定される。こうしてマーカの出現位置が撮影位置となるように立案設定された撮影計画に従ってX線CT撮影が実行されることによって、マーカ出現位置指定手段で指定されたマーカの出現位置のX線CT画像が得られ、このマーカの出現位置のX線CT画像を用いて被検体の内臓脂肪率が求出される。
【0009】
すなわち、請求項1の発明によれば、計画用画像撮影手段により撮影された撮影計画立案用の2次元X線透過画像には被検体の内臓脂肪率を測定する位置として予め定められている被検体の体表面上の内臓脂肪率測定位置に被着されたX線遮蔽性材料製のマーカが出現すると共に、撮影計画を立てる際にマーカ出現位置指定手段により2次元X線透過画像上で指定されたマーカの出現位置がX線CT画像を得る撮影位置として設定される構成を備えていて、X線CT撮影の実行によってマーカの出現位置のX線CT画像が必ず得られると共に、内臓脂肪率測定位置としてのマーカの出現位置を撮影計画の立案段階で把握することができるので、X線CT画像をひとつひとつチェックせずとも、被検体の内臓脂肪率の求出に用いるX線CT画像が簡単に分かるようになる結果、被検体の内臓脂肪率を手間をかけずに迅速に測定することができる。
【0010】
また、請求項2の発明は、請求項1に記載のX線CT装置において、マーカ出現位置指定手段で指定されたマーカの出現位置に基づきマーカの出現位置のX線CT画像が自動的に識別されるのに続いて、識別されたX線CT画像を用いて被検体の内臓脂肪率が自動的に求出されるように構成されているものである。
【0011】
〔作用・効果〕請求項2の発明によれば、マーカの出現位置のX線CT画像の識別と、識別されたX線CT画像を用いる被検体の内臓脂肪率の求出が自動的におこなわれるので、被検体の内臓脂肪率をより迅速に測定できる。
【0012】
また、請求項3の発明は、請求項2に記載のX線CT装置において、立案設定された撮影計画に従って実行されるX線CT撮影の完了に伴って、自動的にマーカの出現位置のX線CT画像の自動的識別、ならびに、被検体の内臓脂肪率の自動的求出がおこなわれるように構成されているものである。
【0013】
〔作用・効果〕 請求項3の発明によれば、撮影計画を立てる際にマーカ出現位置指定手段により2次元X線透過画像上のマーカの出現位置を撮影位置として指定しておけば、後は完全自動で内臓脂肪率が求出されるので、被検体の内臓脂肪率を極めて迅速に測定することができる。
【0014】
また、請求項4の発明は、請求項1から3のいずれかに記載のX線CT装置において、X線遮蔽性材料製のマーカがベルトに取り付けられていて、被検体にベルトを取り外し可能な状態で装着することにより、X線遮蔽性材料製のマーカが被検体に被着されているものである。
【0015】
〔作用・効果〕 請求項4の発明によれば、被検体にベルトを装着すれば、被検体にX線遮蔽性材料製のマーカを被着することができ、被検体からベルトを取り外せば、被検体からX線遮蔽性材料製のマーカを離脱させられるので、X線遮蔽性材料製のマーカを容易に着脱することができる。
【0016】
また、請求項5の発明は、請求項1から4のいずれかに記載のX線CT装置において、X線遮蔽性材料製のマーカが、被検体の臍部の位置に被着されているものである。
〔作用・効果〕請求項5の発明によれば、被検体の臍部の位置は腹部のうちでも内臓脂肪率の測定に適する部位であるので、被検体の臍部の位置にX線遮蔽性材料製のマーカが被着されていると、被検体の内臓脂肪率を正確に測定することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
続いて、この発明の一実施例を図面を参照しながら説明する。図1は実施例に係る医用のX線CT装置の全体構成を示すブロック図、図2は実施例のX線CT装置の撮像機構の構成を示す模式図である。
実施例のX線CT装置は、図1および図2に示すように、X線ファンビームFBを被検体Mに照射するX線管1と、X線ファンビームFBの広がりに沿って多数(例えば、1024個)のX線検出素子2aがライン状に並んでいると共に被検体Mを透過したX線(透過X線)を検出するX線検出器2とが対向配置状態を維持したまま被検体Mのまわりを回転可能に配設されているガントリ3を備えるのに加えて、被検体Mを載置したままでX線管1とX線検出器2との間を被検体Mの体軸Zの方向に往復移動させられてガントリ3を出入りする天板4とを備えいて、撮影計画立案用の2次元X線透過画像を得る計画用画像撮影と、診断用のX線CT画像を得るX線CT撮影とがおこなえる構成となっている。
【0018】
即ち、実施例のX線CT装置の場合、通常、先ず撮影計画立案用の2次元X線透過画像を撮影してから、図3に示すように、撮影した2次元X線透過画像PAを用いて被検体Mの体軸Z方向に沿って次々連続的にX線CT画像を得る撮影位置P1,P2,・・,PNを被検体Mに設定する等して撮影計画を立てる。そして、実施例装置において、2次元X線透過画像を用いて立案設定された撮影計画に従ってX線CT撮影が実行されると、図4に示すように、被検体Mの体軸Z方向に沿って次々連続的に設定されている輪切り断面(スライス断面)M1,M2,・・,MNの各々についてX線CT画像が得られる。
以下、実施例のX線CT装置の各部の構成を具体的に説明する。
【0019】
計画用画像撮影の場合、被検体Mを挟んでX線管1とX線検出器2を回転させずに静止状態のまま、天板4だけを被検体Mの体軸Zの方向に移動させてX線管1とX線検出器2の間へ被検体Mを送り込みながら、X線管1からX線ファンビームFBを連続照射すると同時に、X線検出器2から出力される透過画像用X線検出信号をデータ収集部(DAS)5が収集する。
なお、計画用画像撮影では、X線透過撮影制御部6の制御に従って、メカニカル制御部8が天板4の移動をコントロールし、X線曝射制御部9がX線管1によるX線ファンビームFBの照射をコントロールする。
【0020】
X線CT撮影の場合、X線管1とX線検出器2を対向配置状態のまま被検体Mのまわりを回転させた状態で、天板4を被検体Mの体軸Zの方向に移動させてX線管1とX線検出器2の間へ被検体Mを送り込みながら、X線管1からX線ファンビームFBを連続的に照射すると同時に、X線検出器2から出力されるCT画像用X線検出信号をデータ収集部5が収集する。つまり、実施例装置によるX線CT撮影では、X線管1とX線検出器2が被検体Mのまわりを螺旋経路に沿って相対的に移動しながらCT画像用X線検出信号を収集する螺旋式CTスキャンがおこなわれる。
なお、X線CT撮影では、X線CT撮影制御部7の制御に従って、メカニカル制御部8がX線管1およびX線検出器2の回転や天板4の移動をコントロールし、X線曝射制御部9がX線管1によるX線ファンビームFBの照射をコントロールする。
【0021】
また、天板4の移動に伴って刻々変化する天板4の位置は、特定の基準位置を原点として計測されて制御系側にフィードバックされるように構成されていて、撮影計画で撮影対象として選ばれる輪切り断面M1,M2,・・,MNが存在する被検体M上の撮影位置P1,P2,・・,PNは天板4の位置と対応付けられて設定される構成となっており、したがって撮影位置の制御は天板4の位置のコントロールによっておこなわれることになる。
【0022】
一方、データ収集部5の後段には、計画用画像撮影でデータ収集部5が収集するX線検出信号に対して2次元X線透過画像化のための信号処理をおこなう画像信号処理部10と、X線CT撮影でデータ収集部5が収集するX線検出信号に対してX線CT画像化のための再構成処理をおこなう画像再構成部11とを備えている。したがって、実施例の場合、計画用画像撮影手段は、主としてX線透過撮影制御部6および画像信号処理部10で構成されていることになる。なお、画像再構成部11による再構成処理としては、例えば適当な再構成関数を用いてX線検出信号の畳み込み積分を行うと共に、畳み込み積分結果を逆投影する処理が挙げられる。
【0023】
さらに画像信号処理部10や画像再構成部11の後段には、撮影された2次元X線透過画像やX線CT画像を記憶する画像メモリ部12と、画像メモリ部12に記憶されている画像や入力操作用画面などを表示する画像モニタ13と、撮影に必要な指令やデータなどの入力操作をおこなう為の操作卓14およびマウス(ポインティングデバイス)14aが設けられているのに加え、X線透過撮影制御部6やX線CT撮影制御部7、メカニカル制御部8、X線曝射制御部9、画像信号処理部10、画像再構成部11、画像メモリ部12、画像モニタ13などが適切に作動するように操作卓14やマウス14aによる入力操作や撮影の進行状況に応じて指令を送出するホストコンピュータ15が設けられている。
【0024】
また、実施例のX線CT装置は、被検体Mの内臓脂肪率を求出する内臓脂肪率求出部16を備えている。実施例装置の場合、内臓脂肪率測定位置が被検体Mの臍部Maの位置に定められているので、内臓脂肪率求出部16は被検体Mの臍部Maの位置のX線CT画像に基づいて被検体Mの内臓脂肪率を求出するように構成されている。
【0025】
そして、実施例のX線CT装置の場合、内臓脂肪率求出の迅速化を図る為に、次のような構成を備えている。
先ず、X線透過撮影制御部6および画像信号処理部10で主として構成されている計画用画像撮影手段が、図5に示すように、被検体Mの内臓脂肪率を測定する位置として予め定められている被検体Mの体表面上の臍部の位置にX線遮蔽性材料製のマーカMKが被着されている被検体Mについて撮影計画立案用の2次元X線透過画像PBを撮影して画像モニタ13の画面に表示するように構成されている。マーカMKはX線遮蔽性材料製であるので、2次元X線透過画像PB上に出現して、被検体Mの臍部の位置を明瞭に示す。
【0026】
実施例の装置の場合、図6に示すように、アクリル樹脂製のマーカMKが柔軟なプラスチックス製のベルトMBに取り付けられていて、図7に示すように、被検体Mの腹部にマーカMKが臍部Maの上にくるようにしてベルトMBを取り外し可能な状態で装着することにより、マーカMKが被検体Mの臍部Maの位置に被着されている。したがって、実施例の場合、ベルトMBの装着によりマーカMKを被着することができ、ベルトMBの取り外しによりマーカMKを離脱させられるので、マーカMKを容易に着脱することができる。特に、図6に示すように、ベルトMBはベルト端部に付設されたマジックテープ(面ファスナ)mbによりワッタッチで取り付け・取り外しが可能な構成となっている。
なお、X線遮蔽性材料製のマーカMKは、アクリル樹脂製に限られるものではなく、例えばアルミニウム製などの金属材料からなるものでもよい。また、マーカMKはベルトMBではなく、粘着テープを使用して臍部Maの位置に被着されているようであってもよい。
【0027】
また、実施例装置は、撮影計画立案用の2次元X線透過画像MB上のマーカMKの出現位置をX線CT画像を得る撮影位置として指定するマーカ出現位置指定部17を備えている。このマーカ出現位置指定部17は、オペレータが操作卓14ないしマウス14aで画像モニタ13の画面に表示された3次元体表面画像PB上でマーカMKの出現位置を入力(画面入力)すると、図5に示すように、マーカMKの出現位置(即ち臍部の位置=内臓脂肪率測定位置)PKを検知して撮影位置として設定すると共に、マーカMKの出現位置PKを内臓脂肪率求出部16へ伝達するように構成されている。したがって、内臓脂肪率測定位置としてのマーカMKの出現位置PKを撮影計画の立案段階で把握できるうえに、X線CT撮影の実行によって、マーカMKの出現位置PKのX線CT画像が必ず得られる。
【0028】
なお、マーカ出現位置指定部17によるマーカMKの出現位置PKの指定が済めば、普通、バンドMBを取り外してマーカMKを離脱させる。ただ、マーカMKの被着がX線CT撮影に支障がない場合は、マーカMKを被着したままでX線CT撮影をおこなうことができる。特にアクリル樹脂製のようなX線遮蔽性が強くないマーカMKの場合、マーカMKを被着したままでX線CT撮影がおこなえる場合が多くなる。
【0029】
さらに、実施例装置の場合、内臓脂肪率求出部16は、マーカ出現位置指定部17で指定されたマーカMKの出現位置PKに基づきマーカMKの出現位置PKのX線CT画像を自動的に識別するのに続いて、識別したX線CT画像を用いて被検体Mの内臓脂肪率を自動的に求出するように構成されているのに加え、さらに立案設定された撮影計画に従って実行されるX線CT撮影の完了に伴って、自動的にマーカMKの出現位置PKのX線CT画像の自動的識別、ならびに、被検体Mの内臓脂肪率の自動的求出をおこなうように構成されている。
【0030】
内臓脂肪率求出部16におけるマーカMKの出現位置PKのX線CT画像の自動的識別処理は次のようにしておこなわれる。X線CT撮影が完了した時点では、画像メモリ部12に撮影位置P1〜PNのX線CT画像が撮影位置P1〜PNと対応付けられて記憶されているので、内臓脂肪率求出部16はマーカ出現位置指定部17から伝達されていたマーカMKの出現位置PKに基づいて、画像メモリ部12に撮影位置PKと対応付けられて記憶されている(図8に示す)X線CT画像PCを検索してピックアップする。
【0031】
さらに内臓脂肪率求出部16ではピックアップしたX線CT画像PCに基づいて被検体Mの内臓脂肪率の自動的求出処理が次のようにしておこなわれる。先ずX線CT画像PCにおいて内臓区域QAと内臓区域QAの外側の皮下区域QBの範囲を画像信号のピクセル値に基づいて自動的に区分け処理した後、内臓区域QAの脂肪量qaと皮下区域QBの脂肪量qbをそれぞれX線CT画像PCの画像信号を使って求めてから〔(qa/qb)×100〕という演算処理をおこなうことによって内臓脂肪率を求出する。内臓区域QAの脂肪量qaおよび皮下区域QBの脂肪量qbは、各区域QA,QBにおける画素のピクセル値(信号強度)が脂肪とみなされる範囲にある画素の数をカウントすることで求められる。
加えて、実施例装置の場合、また、内臓脂肪率求出部16は、X線CT撮影の完了を示す指令信号がホストコンピュータ15から受信するのに伴って始動するように構成されているので、撮影計画を立てる際にマーカ出現位置指定部17により2次元X線透過画像PB上のマーカMKの出現位置PKを撮影位置として指定しておけば、後は完全自動で内臓脂肪率が求出される。
【0032】
次に、実施例のX線CT装置による計画用画像撮影開始から内臓脂肪率測定終了までの一連のプロセスが実行される時の装置動作を、図面を参照しながら説明する。図9は、実施例装置における計画用画像撮影開始から内臓脂肪率測定終了までのプロセスを示すフローチャートである。以下では、被検体MにマーカMKが被着され、天板4の上へ載せられて所定の位置へセットされた状態から説明する。
〔ステップS1〕計画用画像撮影を実行し、天板4上の被検体Mの撮影計画立案用の2次元X線透過画像PBを撮影して、画像モニタ13の画面に表示する。
【0033】
〔ステップS2〕オペレータが画像モニタ13に表示された2次元X線透過画像PBを見ながら操作卓14ないしマウス14aを操作して、図5に示すように、撮影した2次元X線透過画像PBに基づいてX線CT画像を得る被検体M上の撮影位置P1,P2,・・,PNを設定する。
【0034】
〔ステップS3〕オペレータが操作卓14ないしマウス14aを操作して、次元X線透過画像PB上のマーカMKの出現位置PKを画面入力するのに伴って、マーカ出現位置指定部17がマーカMKの出現位置PKを検知して撮影位置として設定すると共に、マーカMKの出現位置PKを内臓脂肪率求出部16へ伝達する。
【0035】
〔ステップS4〕被検体MからバンドMBを取り外して、X線遮蔽性材料製のマーカMKを離脱させる。
【0036】
〔ステップS5〕立案設定された撮影計画に従ってX線CT撮影が実行され、各撮影位置P1〜PK〜PNのX線CT画像が得られて画像メモリ部12に記憶される。
【0037】
〔ステップS6〕X線CT撮影の完了に伴って内臓脂肪率求出部16が起動し、図8に示すように、マーカ出現位置指定部17から先に伝達された撮影位置PKのX線CT画像PCを画像メモリ部12からピックアップする。
【0038】
〔ステップS7〕内臓脂肪率求出部16がピックアップしたX線CT画像PCに基づいて被検体Mの内臓脂肪率を求出する。
【0039】
以上に述べたように、実施例のX線CT装置の場合、撮影計画立案用の2次元X線透過画像PBには被検体Mの内臓脂肪率を測定する位置として予め定められている被検体Mの臍部Maの位置に被着されたマーカMKが出現すると共に、撮影計画を立てる際に2次元X線透過画像PB上でマーカ出現位置指定部17により指定されたマーカMKの出現位置PKが撮影位置として設定される構成を備えていて、X線CT撮影の実行によってマーカMKの出現位置PKのX線CT画像PCが必ず得られると共に、X線CT撮影の完了に伴って、自動的にマーカMKの出現位置PKのX線CT画像PCの自動的識別および被検体Mの内臓脂肪率の自動的求出がおこなわれるので、被検体Mの内臓脂肪率を殆ど手間をかけずに事実上、全自動で極めて迅速に測定することができる。
【0040】
この発明は、上記実施の形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
(1)実施例の場合、内臓脂肪率測定位置をずばり被検体Mの臍部Maの位置としたが、内臓脂肪率測定位置は臍部Maから下へ何センチの処というように臍部Maから外れた位置、或いは、臍部Maとは関係のない位置であってもよい。
【0041】
(2)実施例の装置では、マーカMKの出現位置PKを3次元体表面画像PB上でオペレータが入力する構成であったが、3次元体表面画像PBにおけるマーカMKの出現位置PKを画像処理で自動的に指定する構成であってもよい。
【0042】
(3)実施例装置は、X線CT撮影の完了に伴って、自動的にマーカMKの出現位置PKのX線CT画像PCの自動的識別および被検体Mの内臓脂肪率の自動的求出がおこなわれる全自動構成であった。しかし、この発明の装置においては、例えば、X線CT画像PCの識別はオペレータがマーカMKの出現位置PKを入力することで行われる構成であってもよい。また、内臓脂肪率の求出の際、内臓脂肪率求出部16の始動開始や、内臓区域QAと皮下区域QBの区分け処理がオペレータの操作でおこなわれる構成であってもよい。
【0043】
(4)実施例では、X線CT撮影の際にマーカMKの出現位置PK以外の撮影位置でもX線CT画像の撮影がおこなわれたが、この発明の装置の場合、マーカMKの出現位置PKのX線CT画像だけを撮影するものであってもよい。
【0044】
【発明の効果】
以上に詳述したように、この発明のX線CT装置によれば、計画用画像撮影手段により撮影された撮影計画立案用の2次元X線透過画像には被検体の内臓脂肪率を測定する位置として予め定められている被検体の体表面上の内臓脂肪率測定位置に被着されたX線遮蔽性材料製のマーカが出現すると共に、撮影計画を立てる際にマーカ出現位置指定手段により2次元X線透過画像上で指定されたマーカの出現位置がX線CT画像を得る撮影位置として設定される構成を備えていて、X線CT撮影の実行によってマーカの出現位置のX線CT画像が必ず得られると共に、内臓脂肪率測定位置としてのマーカの出現位置を撮影計画の立案段階で把握することができるので、X線CT画像をひとつひとつチェックせずとも、被検体の内臓脂肪率の求出に用いるX線CT画像が簡単に分かるようになる結果、被検体の内臓脂肪率を迅速に測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例のX線CT装置の全体構成を示すブロック図である。
【図2】実施例のX線CT装置の撮像機構の構成を示す模式図である。
【図3】実施例での2次元X線透過画像を用いた撮影計画の立案設定状況を示す説明図である。
【図4】実施例装置によりX線CT画像を得る被検体上の輪切り断面を示す模式図である。
【図5】実施例での2次元X線透過画像上でのマーカの出現位置の指定状況を示す説明図である。
【図6】X線遮蔽性材料製のマーカが取り付けられたバンドを示す斜視図である。
【図7】X線遮蔽性材料製のマーカを取り付けたバンドを腹部に装着した被検体を示す模式図である。
【図8】実施例装置で撮影されたマーカの出現位置のX線CT画像の一例を示す模式図である。
【図9】実施例装置における計画用画像撮影開始から内臓脂肪率測定終了までのプロセスを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 … X線管
2 … X線検出器
6 … X線透過撮影制御部
7 … X線CT撮影制御部
10 … 画像信号処理部
11 … 画像再構成部
16 … 内臓脂肪率求出部
17 … マーカ出現位置指定部
M … 被検体
Ma … 臍部
MB … バンド
MK … マーカ
PB … 2次元X線透過画像
PC … マーカの出現位置のX線CT画像
PK … マーカの出現位置
Claims (5)
- 予め立案設定された撮影計画に従って実行されるX線CT撮影により被検体に設定されている撮影位置の断面(スライス断面)についてのX線CT画像が得られるように構成されていると共に、X線CT画像に基づいて被検体の内臓脂肪率が求出されるように構成されているX線CT装置において、被検体の内臓脂肪率を測定する位置として予め定められている被検体の体表面上の内臓脂肪率測定位置にX線遮蔽性材料製のマーカが被着されている被検体について撮影計画立案用の2次元X線透過画像を撮影する計画用画像撮影手段と、計画用画像撮影手段により撮影された2次元X線透過画像上のマーカの出現位置をX線CT画像を得る撮影位置として指定するマーカ出現位置指定手段と、マーカ出現位置指定手段で指定されたマーカの出現位置のX線CT画像が被検体の内臓脂肪率の求出に用いられるように構成されていることを特徴とするX線CT装置。
- 請求項1に記載のX線CT装置において、マーカ出現位置指定手段で指定されたマーカの出現位置に基づきマーカの出現位置のX線CT画像が自動的に識別されるのに続いて、識別されたX線CT画像を用いて被検体の内臓脂肪率が自動的に求出されるように構成されているX線CT装置。
- 請求項2に記載のX線CT装置において、立案設定された撮影計画に従って実行されるX線CT撮影の完了に伴って、自動的にマーカの出現位置のX線CT画像の自動的識別、ならびに、被検体の内臓脂肪率の自動的求出がおこなわれるように構成されているX線CT装置。
- 請求項1から3のいずれかに記載のX線CT装置において、X線遮蔽性材料製のマーカがベルトに取り付けられていて、被検体にベルトを取り外し可能な状態で装着することにより、X線遮蔽性材料製のマーカが被検体に被着されているX線CT装置。
- 請求項1から4のいずれかに記載のX線CT装置において、X線遮蔽性材料製のマーカが、被検体の臍部の位置に被着されているX線CT装置。
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