JP2004253783A - レーザモジュール - Google Patents

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友一 寺村
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Abstract

【課題】 半導体レーザ素子と、光ファイバと、半導体レーザ素子から出射されたレーザビームを集光し光ファイバの入射端に結合させる集光光学系とを備えてなるレーザモジュールにおいて、高い信頼性を得る。
【解決手段】 半導体レーザ素子LDと、コリメータレンズ19と、集光レンズ12と、光ファイバ13とが、半導体レーザ素子LDから出射されたレーザビームBがコリメータレンズ19で平行光化され、集光レンズ12で集光されて光ファイバ13の入射端面で収束する位置関係に配置されてなるレーザモジュールにおいて、半導体レーザ素子LDを内包して気密封止されてなる第1のパッケージとしてCANパッケージ10を備え、さらに、光ファイバ13の入射端面を内包して気密封止されてなる第2のパッケージP2を備える。
【選択図】 図6

Description

本発明はレーザモジュールに関し、特に、半導体レーザ素子と、光ファイバと、半導体レーザ素子から出射したレーザビームを光ファイバの一端面に結合させる集光光学系とを備えたレーザモジュールに関するものである。
従来より、パッケージ内に収容された半導体レーザ素子と、一端(光入射端面)がこのパッケージの内部を臨む状態にして該パッケージに固定された光ファイバと、半導体レーザ素子から出射されたレーザビームを光ファイバの光入射端面に結合させる集光光学系とを備えてなるレーザモジュールは、いわゆるピッグテール型レーザモジュールとして、光通信部品として一般的に知られている。
レーザモジュール内部においては、半導体レーザと光ファイバの光入射端面とが光学的に結合された状態をマイクロメートルオーダで安定的に維持するために、光ファイバおよび集光光学系等は、通常、半田もしくは接着剤等の接着手段を用いて固定されている。
また、通信用レーザモジュールでは、外気の湿気などによるレーザ劣化を防ぐために、パッケージを気密封止することが一般的に行われている、いわゆるCANパッケージに代表される構造は、半導体レーザ素子、およびレーザ端面を保護する封止構造として代表的である。このレーザモジュールにおいて、気密封止されたパッケージ内に残存する汚染物質が半導体レーザ素子の出射端面、集光光学系および光ファイバ等の光学部品に付着して、レーザ特性を劣化させるという問題がある。特に、光密度の高い部分において物質が付着する効果(集塵効果)が顕著である。さらに、GaN系半導体レーザ素子等の350〜500nm(400nm帯)の波長のレーザビームを出射する半導体レーザ素子を備えたレーザモジュールにおいては、光子エネルギーが高く、物質との光化学反応がより起きやすくなるために、集塵効果がより顕著に現れる。
汚染物質の1つとしては、製造工程の雰囲気中から混入する炭化水素化合物等が挙げられ、この炭化水素が、レーザ光により重合あるいは分解されて分解物が付着し、出力の向上を妨げることが知られている。
また、空中を浮遊している低分子シロキサンが紫外線による光化学反応で酸素と反応し、光学ガラス窓部品にSiOxの形で堆積、付着することが開示されており、このため、大気と接する「窓」部材の定期的な交換を推奨している(例えば、特許文献1参照)。
そこで、この集塵効果を防止するために、種々の提案がなされている。例えば、炭化水素化合物等を分解することを目的とした酸素を100ppm以上封止ガスに混入させることが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
また、400nm以下の紫外線を光学部品に照射する光学系において、光学部品の雰囲気を99.9%以上の窒素とすることが提案されている(例えば、特許文献3参照)。
さらに、パッケージを封止する直前に、パッケージ内部の脱気処理を行うことが集塵効果の防止に効果があることも知られている。
特開平11-54852号公報 米国特許5392305号公報 特開平11-167132号公報
しかしながら、一般に市販されているUV硬化樹脂による1次被膜およびポリマーによる2次被膜が施された光ファイバを備えた、パッケージに光ファイバが固定されたレーザモジュールの場合、パッケージに光ファイバが固定された状態で脱気処理を行うため、脱気処理装置中にファイバ被膜が存在することとなり、脱気処理中にこの被膜から脱ガス成分が発生し、このガスによりかえってモジュール内部が汚染されることになる。
この汚染を防ぐために、予め光ファイバの被覆を全て除去することが考えられるが、被覆のない光ファイバは簡単に折れてしまうため扱い辛く実用性が低い。
本発明は上記事情に鑑み、汚染物質の付着を抑制した高信頼性が得られるレーザモジュールおよびその製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明のレーザモジュールは、
1つもしくは複数の半導体レーザ素子と、
集光光学系と、
光ファイバと、
前記半導体レーザ素子から出射されたレーザビームを前記集光光学系により前記光ファイバの入射端面に結合する相対的な位置に、前記半導体レーザ素子、前記集光光学系および前記光ファイバを固定する固定手段と、
前記半導体レーザ素子を内包して気密封止されてなる第1のパッケージと、
前記光ファイバの入射端面を大気から保護する入射端面保護手段とが設けられていることを特徴とするものである。
前記第1のパッケージは、フラックスフリー半田もしくはSi系有機物を含有しない接着剤を使用して、あるいは融着もしくは溶接により気密封止されていることが望ましい。
第1のパッケージが、内部が不活性ガスで満たされているものであることが望ましく、該不活性ガスには、1ppm以上の濃度の酸素、ハロゲン族ガス、および/またはハロゲン化合物ガスが混入されていることがより望ましい。すなわち第1のパッケージの内部雰囲気としては、(1)不活性ガスと1ppm以上の濃度の酸素との混合ガス、(2)不活性ガスと、ハロゲン族ガスおよびハロゲン化合物ガスのうち少なくともいずれか一方のガスとの混合ガス(3)不活性ガスと、1ppm以上の濃度酸素と、ハロゲン族ガスおよびハロゲン化合物ガスのうち少なくともいずれか一方のガスとの混合ガスのいずれかであることがより望ましい。
前記保護手段としては、前記入射端面に固着された、少なくとも固着される面と対向する他方の面を有する透明体を用いることができる。
前記保護手段としては、前記光ファイバの入射端面を内包して気密封止されてなる、前記第1のパッケージとは異なる第2のパッケージを用いることができる。またこの際、前記第2のパッケージは、フラックスフリー半田もしくはSi系有機物を含有しない接着剤を使用して、あるいは融着もしくは溶接により気密封止されていることが望ましい。あるいは、前記第1もしくは第2のパッケージの少なくとも一方がSi系有機物を含まない樹脂を用いて圧着されて気密封止されていてもよい。
さらに、第2のパッケージが、内部が前記第1のパッケージの内部と同様に、不活性ガスで満たされているものであることが望ましく、該不活性ガスに、1ppm以上の濃度の酸素、ハロゲン族ガス、および/またはハロゲン化合物ガスが混入されていることがより望ましい。
また、保護手段が第2のパッケージである場合には、前記第1のパッケージが前記第2のパッケージに内包されていてもよいし、逆に、前記第2のパッケージが前記第1のパッケージに内包されていてもよい。
なお、前記第1のパッケージ、前記光ファイバの入射端面および前記入射端面保護手段を内包して気密封止されてなる第3のパッケージをさらに備えることが望ましい。
なお、前記半導体レーザ素子の発振波長が350nm〜500nmのレーザモジュールに本発明は好適である。このような半導体レーザ素子としては、GaN系半導体から構成されたものが挙げられる。
前記半導体レーザ素子は、アレイ状に並べられた複数のシングルキャビティ半導体レーザ素子、1つのマルチキャビティ半導体レーザ素子、アレイ状に並べられた複数のマルチキャビティ半導体レーザ素子、およびシングルキャビティ半導体レーザ素子とマルチキャビティ半導体レーザ素子との組み合わせのうちのいずれかであることが望ましい。
なお、ここで、第1のパッケージ、第2のパッケージ、第3のパッケージはそれぞれ、1つの部材から構成されるものに限らず、気密封止空間を構成する複数の部材から構成されるものであってもよい。また、第1のパッケージと第2のパッケージは1つの部材を一部で共有して構成されていてもよい。
本発明のレーザモジュールは、前記半導体レーザ素子を内包して気密封止されてなる第1のパッケージと、前記光ファイバの入射端面を大気から保護する入射端面保護手段とが設けられており、半導体レーザ素子を内包する第1のパッケージの脱気処理および気密封止の際には光ファイバを装着していないため、第1のパッケージ内において、光ファイバの樹脂皮膜からの脱ガスによる汚染が生じない。したがって、光密度が高く集塵効果が高い半導体レーザ素子の端面への集塵を抑制することができる。また、同様に光密度が高い光ファイバの入射端面には入射端面保護手段が設けられているので集塵を防止することができ、信頼性の高いレーザモジュールを提供できる。
光密度が特に高くなる半導体レーザ素子端面、光ファイバ端面もしくはそれら両者に対して、半導体レーザ素子を保護する第1のパッケージと、光ファイバの入射端面を保護する入射端面保護手段とを個別に設けたことにより、その他の光学部材の固定で使用する接着剤、あるいはモジュール製造工程で混入する揮発汚染成分の影響をより小さくでき、モジュール全体の信頼性を向上させることができる。また、このように、光密度の高くなる部位の汚染対策を予め施しておけば、光密度の低い部位に対しては、脱気処理などの信頼性向上対策を省略することができ、モジュール全体の製造プロセスを簡略化することもできる。
上述のように汚染効果(集塵効果)は、光密度が高いほど起きやすくなる。ピッグテール型モジュールでは、一般的には半導体レーザ素子出射端が最も光密度が高くなり、次いで光ファイバ入射端が高くなる。半導体レーザ素子からの出射光は、大きく広がる特性を持っている。そこで、半導体レーザ素子ではいわゆるCANパッケージに代表されるように、半導体レーザ素子端面からある距離の間は、高いクリーン度を維持して光密度の高い半導体レーザ素子端面を保護した構成とすれば、半導体レーザ素子からのレーザビームが外部に放射されるCANパッケージ窓面ではレーザ光が発散しているために汚染効果が起きにくい。ファイバへの入出射光も同様に集光・放射光となる。そこで、同様に端面からある距離の範囲では高いクリーン度を維持して大気から保護すれば、保護部から放射される境界面の光密度は低く抑えられ、汚染効果は低くなる。
光ファイバの入射端面を保護する保護手段として、入射端面に固着された、少なくとも固着される面と対向する他方の面を有する透明体を用いた場合には、簡単な構成で光ファイバの入射端面を効果的に大気から保護することができる。
また、光ファイバの入射端面を保護する保護手段として、光ファイバの入射端面を内包して気密封止されてなる、前記第1のパッケージとは異なる第2のパッケージを用いた場合には、光ファイバの入射端面を大気から効果的に保護することができる。
第1のパッケージ、第2のパッケージもしくは両パッケージをフラックスフリー半田もしくはSi系有機物を含まない接着剤を使用して、あるいは融着もしくは溶接により気密封止すれば、汚染の原因となる揮発成分の発生を抑制することができ汚染物質の付着を抑制することができる。
なお、第1のパッケージ、光ファイバの入射端面および入射端面保護手段を内包して気密封止されてなる第3のパッケージをさらに備えれば、半導体レーザ素子および光ファイバの入射端面への汚染物質の付着をさらに低減することができ効果的である。
なお、特に、半導体レーザ素子が350nm〜500nmの波長を出射するものである場合、エネルギーが高くなり、集塵効果が大きくなるため、本発明を適用することは、汚染物質の付着を防止するために効果的である。また、複数の半導体レーザ素子あるいはマルチキャビティ半導体レーザ素子からの複数のレーザ光を一本のファイバに合波するレーザモジュールにおいては、ファイバ端面上の光強度が非常に高くなるために、本発明を適用する効果が非常に高い。
以下、本発明の実施の形態の図面を用いて詳細に説明する。
まず、本発明の第1の実施の形態によるレーザモジュールについて説明する。図1はその概略構成を示す側面図である。
本実施形態のレーザモジュールは、半導体レーザ素子LDを内部に備え、気密封止されたCANパッケージ10と、集光レンズ12と、光ファイバ13と、該光ファイバ13の入射端面14に融着された直方体のガラスブロック15とから構成されている。本実施形態においては、CANパッケージ10が第1のパッケージP1であり、このファイバ13の入射端面14に融着されたガラスブロック15が、入射端面保護部材である。
CANパッケージ10、集光レンズ12および光ファイバ13を備えたガラスブロック15は共通のベース板5上の各固定部材5a、5bおよび5cに、半導体レーザ素子LDから出射されたレーザビームBが集光レンズ12により光ファイバ13の入射端面14に収束するように配置固定されている。それぞれの固定には、フラックスフリー半田もしくはSi系有機物を含まない接着剤7が用いられている。なお、融着もしくは溶接により固定されてもよい。
半導体レーザ素子LDから出射されたレーザビームBはCANパッケージ10のガラス窓からCANパッケージ10外部に出射され、集光レンズ12で集光されてガラスブロック15を介して光ファイバ13のコアに入射してファイバ内を伝播し、光ファイバ13の図示しない出射端面から出射するものである。
CANパッケージ10は、内部の揮発成分を除去するため脱気処理を施した上で気密封止されたものである。また、光ファイバ13の入射端面14は、ガラスブロック15に押し当てて融着されている。半導体レーザ素子LDは、脱気処理され気密封止されたCANパッケージ10内に備えられており、CANパッケージ10の脱気処理時には、光ファイバ13を脱気処理装置内に配することはないので、光ファイバ13の樹脂皮膜からの脱ガスによる影響を受けない。したがって、CANパッケージ10内部の汚染物質が十分低減され、汚染物質の半導体レーザ素子端面への付着を抑制することができる。また、光ファイバ13の入射端面14はガラスブロック15に融着されているため、大気から保護されており、光ファイバ13入射端面14への汚染物質の付着を効果的に防止することができる。
集光レンズ12は光密度がそれほど高くならないため、外部に露出されていてもよい。しかしながら、モジュールの信頼性をさらに向上させるためには、図中点線で示すような、ベース基板上に配置されたそれぞれの部材を覆い気密封止されたパッケージ(第三のパッケージ)P3を備えていることが望ましい。
なお、上記実施形態においては入射端面保護部材として、ガラスブロックを用いたが、透明体であればよくプラスチックを用いてもよい。
また、上記実施の形態においては、光ファイバ13の入射端面14にガラスブロック15を融着により固着したが、図2に示すように、光ファイバ13の入射端面近傍の周囲をメタライズして金属層16を形成し、さらにガラスブロック15の光ファイバ13の固着面をメタライズして金属層17を形成し、半田18により光ファイバ13とガラスブロック15を固着してもよい。なお、ガラスブロックの入射面にはビーム透過率を上げるため、レーザビームの発振波長に対して無反射となる端面コートを施すのが望ましい。
また、図3に示すように、光ファイバ13の入射端側の樹脂被膜13bを剥がしてガラス製フェルール33を装着し、これをガラスブロック15に押し当てて、光ファイバ13の素線13aのコア全体をガラスブロック15と接触されるように保持してもよい。フェルール33の先端は球面状に研磨を施すことが望ましい。また、図3に示すように、フェルール33と嵌合し、該フェルール33を保持する保持部材であるレセプタクル30を半田18によりガラスブロック15に固着し、さらに、レセプタクル30に嵌合しフェルール22をガラス面に押圧するばね32を備えたコネクタ31を備えるようにするとよい。このようにすると、光ファイバ13を分離して取り扱うことができるので、レーザモジュールの取り扱い性が向上する。
なお、いずれの場合にも、光ファイバ13の入射端を保護した上で、光ファイバ13のモジュール組込みを実施するものとする。
上記第1の実施形態は、光ファイバ13の入射端面14を保護する保護部材として入射端面14に固着された透明体を用いるものであるが、以下には、保護部材として、入射端面14を内包する第2のパッケージP2を備えた実施形態について説明する。
本発明の第2の実施形態の半導体レーザモジュールは、基本的に、半導体レーザ素子LDと、集光光学系と、光ファイバ13と、それらを所定の位置関係に保持して固定する固定部材と、半導体レーザ素子LDを内包して気密封止された第1のパッケージP1と、光ファイバ13の入射端面14を内包して気密封止された第2のパッケージP2とを備えてなるものである。本実施形態は、第1のパッケージP1と第2のパッケージP2がそれぞれ、半導体レーザ素子LD、光ファイバの入射端面以外の何を内包するか、および何を内包しないかによって、大きく8つのパターンに分類することができる。図4に各パターン(1)〜(8)に模式図を示して説明する。
図4において、半導体レーザ素子をLD、光ファイバをF、集光光学系を含む光学部品をLで示している。なお、それぞれのパッケージには、図示しない光入射窓あるいは光出射窓部材(封止窓部材)が備えられているが、光学部品が窓部材を兼ねる場合もある。光学部品は1つもしくは2以上の要素から構成される。第1のパッケージP1が半導体レーザ素子LDを内包し、第2のパッケージP2が光ファイバ13の入射端面14を内包しそれぞれ気密封止されている点は共通であり、それぞれのパターンについて特徴部分および相違点のみを説明する。
パターン(1)は、第1のパッケージP1と第2のパッケージP2が完全に独立して封止されており、光学部品Lはいずれのパッケージにも内包されていない。
パターン(2)は、第2のパッケージP2が光学部品Lの少なくとも一部を内包するものである。
パターン(3)は、第2のパッケージP2が第1のパッケージP1の少なくとも1部および光学部品Lを内包するものである。
パターン(4)は、第1のパッケージP1が光学部品Lの少なくとも一部を内包するものである。
パターン(5)は、第1のパッケージP1および第2のパッケージP2がそれぞれ光学部品Lの一部を内包するものである。
パターン(6)は、第1のパッケージP1が光学部品Lの少なくとも一部を内包し、第2のパッケージP2が第1のパッケージP1の少なくとも一部および光学部品Lを内包するものである。
パターン(7)は、第1のパッケージP1が光学部品Lおよび第2のパッケージP2の少なくとも一部を内包するものである。
パターン(8)は、第2のパッケージP2が光学部品Lの少なくとも一部を内包し、第1のパッケージP1が第2のパッケージP2の少なくとも一部および光学部品Lを内包するものである。
なお、パターン(3)、(6)、(7)、(8)のように、いずれか一方のパッケージが他方のパッケージの少なくとも一部を含むとは、他方のパッケージを一部含んで封止されていればよいことを意味し、例えば、パターン(3)は、図5に模式図で示す(a)〜(c)のようなものを含むものである。すなわち、図
5(a)に示すように、第2のパッケージP2が第1のパッケージP1を全部含む状態のみならず、同図(b)のように、第2のパッケージP2が第1のパッケージP1の一部を含み該第1のパッケージP1により封止された状態や、同図(c)のように、第2のパッケージP2が第1のパッケージP2の封止窓ガラス部分Wで封止されている状態をも含むものである。
なお、いずれのパターン(1)〜(8)においても、第1のパッケージP1および第2のパッケージP2をさらに内包する第3のパッケージP3を備えてもよい。第3のパッケージP3を備えることにより、光密度の高い部分への集塵効果をさらに抑制することができ、レーザモジュールの信頼性を高めることができる。
図6は、上述のパターン(1)の具体的なレーザモジュールの実施形態の側断面図ある。また、図7はこのレーザモジュールの第2のパッケージの部分拡大断面図である。このレーザモジュールは、半導体レーザ素子LDを内包して気密封止された第1のパッケージP1であるCANパッケージ10と、CANパッケージ10から出射されたレーザビームBを平行光化するコリメータレンズ19と、集光レンズ12と、光ファイバ13および該光ファイバ13の入射端面14を内包して気密封止された第2のパッケージP2とが筐体38の各固定部材に固定されてなるものである。なお、半導体レーザ素子LDから出射されたレーザビームBが集光レンズ12により光ファイバ13の入射端面14に収束するように調芯されて配置固定されている。また、それぞれの固定には、フラックスフリー半田もしくはSi系有機物を含まない接着剤7が用いられている。なお、融着もしくは溶接により固定されてもよい。
半導体レーザ素子LDから出射されたレーザビームBはCANパッケージ10のガラス窓からCANパッケージ10外部に出射され、集光レンズ12で集光されて光ファイバ13のコアに入射してファイバ13内を伝播し、光ファイバ13の図示しない出射端面から出射するものである。
CANパッケージ10は、内部の揮発成分を除去するため脱気処理を施した上で気密封止されたものである。半導体レーザ素子LDは、脱気処理され気密封止されたCANパッケージ10内に備えられており、CANパッケージ10の脱気処理時には、光ファイバ13を脱気処理装置内に配することはないので、光ファイバ13の樹脂皮膜13bからの脱ガスによる影響を受けない。したがって、CANパッケージ内部の汚染物質が十分低減され、汚染物質の半導体レーザ素子端面への付着を抑制することができる。
第2のパッケージP2は、円筒状のフェルール保持部を有するフェルール保持部品37と、ガラス製フェルール33とフェルール保持部品37のフェルール33に対向する側に設けられたガラス板35とから構成されている。
第2のパッケージP2の封止は次のようにして行う。光ファイバ13の入射端面14近傍の樹脂被膜を除去した後に、フェルール33の中心の細孔に通し、フェルール33に融着して封止する。フェルール33の周囲には蒸着、あるいはメッキによりいわゆるメタライズ加工を施し、ファイバ素線13aを通したフェルール33の端面は、研磨して球面もしくは平面に加工し、その後蒸着によりARコーティングを施す。なお、ARコーティングの際には、ファイバ被膜を冷却する治具を使用し、蒸着時のファイバ端面の高温状態が被膜に伝わらないようにする。フェルール保持部品37は、前面に金メッキが施され、脱気処理が施されている。この保持部品37に、フラックスフリー半田39にてフェルール33を封止固定する。さらに、両面にARコーティングを施したガラス板35を、同じくフラックスフリー半田にて封止固定する。封止内部は、クリーンエアとすることが望ましい。なお、窒素、不活性ガスでもよい。これにより、光ファイバ13の入射端面14は大気から保護され、光ファイバ13入射端面14への汚染物質の付着を効果的に防止することができる。
本実施形態においては、CANパッケージ10、コリメータレンズ19および集光レンズ12を覆い、壁面に開口を有する筐体38の開口部に第2のパッケージP2がそのフェルール保持部品37の部分で半田固定されている。筐体38は必ずしも気密封止されている必要はないが、気密封止することにより、さらに効果的に集塵効果が抑制される。
次にパターン(5)の実施形態であるレーザモジュールについて説明する。図8は、このレーザモジュールの概略構成を示す側断面図である。
このレーザモジュールは、半導体レーザ素子LDとコリメータレンズがCANパッケージ10内に収容されており、このCANパッケージ10および集光レンズ12および光ファイバ13の入射端面14が1つのパッケージ60に内包されている。集光レンズ12を保持する固定部66は、集光レンズ12を収容する円筒部状に形成されており、この円筒部に集光レンズ12がフラックスフリー半田もしくはSi系有機物を含まない接着剤7により固定されている。集光レンズ12は、パッケージ60内を二つの空間に分離する機能を有している。すなわち、パッケージ60は、CANパッケージ10を内包する第1のパッケージ部分P1と光ファイバ13の入射端面14を内包する第2のパッケージ部分P2とが一体的に構成されたものとみなすことができる。光ファイバ13は、パッケージ60の第2のパッケージ部分P2の壁面に設けられた孔に挿入されてフラックスフリー半田39により封止固定されている。このレーザモジュールにおいて、半導体レーザ素子LDおよびコリメータレンズ19がCANパッケージ10内に内包されていなくても第1のパッケージ部分P1に内包されているので集塵防止の効果を十分得ることができる。しかしながら、CANパッケージ10を備えたことにより、より効果的に集塵防止がなされる。
次にパターン(7)の実施形態であるレーザモジュールについて説明する。図9および図10はこのレーザモジュールの概略構成を示す平面図および側面図である。
本実施の形態によるレーザモジュールは、図9および図10に示すように、銅または銅合金からなるヒートブロック(放熱ブロック)50上に配列固定された一例として8個のGaN系半導体レーザLD1〜8と、コリメータレンズアレイ46と、集光レンズ12とが、光出射開口36を有する第1のパッケージP1であるパッケージ40内に収容され、光出射開口36を覆うようにして、光ファイバ13を内包して気密封止された第2のパッケージP2が第1のパッケージ40に固着されてなるものである。
第2のパッケージP2は、図6および図7に示したものと同様の構成であり、円筒状のフェルール保持部を有するフェルール保持部品37と、ガラス製フェルール33とフェルール保持部品37のフェルール33に対向する側に設けられたガラス板35とから構成されている。第2のパッケージP2は、この第2のパッケージP2のガラス板35により光出射開口36を封止するようにして第1のパッケージ40に固着されている。すなわち、ガラス板35は、第2のパッケージP2の光入射窓部材であるとともに、第1のパッケージP1の光出射部材でもある。
なおこの図9および10は、本実施の形態のレーザモジュールの基本構成を示すものであり、コリメータレンズアレイ11および集光レンズ12の形状は概略的に示してある。また図の煩雑化を避けるため、GaN系半導体レーザ素子のうち両端に配されている素子LD1およびLD8にのみ符号を付し、またレーザビームB1〜B8のうちB1およびB8にのみ符号を付してある。なお、GaN系半導体レーザLD1〜8は、例えばAlNからなるサブマウント上に固設されたものをヒートブロックに取付けてもよい。
これらのGaN系半導体レーザ素子LD1〜8から発散光状態で出射したレーザビームB1〜8は、それぞれレンズアレイ46によって平行光化される。平行光とされたレーザビームB1〜8は、集光レンズ12によって集光され、光ファイバ13の入射端面14で収束する。
本例ではレンズアレイ11および集光レンズ12によって集光光学系が構成され、それと光ファイバ13とによって合波光学系が構成されている。すなわち、集光レンズ12によって上述のように集光されたレーザビームB1〜8がこの光ファイバ13のコアに入射して光ファイバ13内を伝搬し、1本のレーザビームBに合波されて光ファイバ13の図示しない出射端面から出射する。
パッケージ40の底面にはベース板42が固定され、このベース板42の上面にヒートブロック10が取り付けられ、そしてこのヒートブロック10にレンズアレイ11を保持するコリメータレンズホルダ44が固定されている。さらにベース板42の上面には、集光レンズ12を保持する集光レンズホルダ45が固定されている。またGaN系半導体レーザ素子LD1〜8に駆動電流を供給する配線類47は、パッケージ40の光出射窓16が設けられた壁面と対向する横壁面に形成された開口を通してパッケージ外に引き出されている。
本実施形態のレーザモジュールにおいては、複数の半導体レーザ素子LD1〜8から出射されたレーザビームB1〜8が、光ファイバ13の入射端面に収束するので、光ファイバ13の入射端面の光密度が非常に高くなる。本実施形態のように、光ファイバ13の入射端面14が第2のパッケージ内に気密封止されることにより、大気から保護されるので、入射端面14への集塵の抑制効果が大きい。
なお、本実施形態においては、シングルキャビティの8つの半導体レーザ素子LD1〜8を備えるものとしたが、例えば、2キャビティの半導体レーザ素子を4つなどマルチキャビティを有するチップを実装してもよいし、8キャビティを有する半導体レーザバー1素子を実装してもよい。また、GaN系半導体レーザ素子に限るものではない。
図11は、パターン(3)の具体的なレーザモジュールの実施形態の側断面図ある。このレーザモジュールは、第1のパッケージP1である、半導体レーザ素子LDを内包したCANパッケージ10と、光ファイバ13の入射端面14を内包するとともに、集光レンズ12およびCANパッケージ10を収容する第2のパッケージP2とを備えている。CANパッケージ10および第2のパッケージは共に気密封止されており、したがって、半導体レーザ素子LDは2重に封止された状態となっている。半導体レーザ素子端面は特に光密度が高く集塵効果が高いため、このように2重に封止されることが集塵効果の抑制により効果がある。また、パターン(6)の場合であって第2のパッケージP2が第1のパッケージP1を完全に内包する形態を取れば同様の効果がある。
なお、パターン(7)、パターン(8)の場合であって、光ファイバ入射端面を内包する第2のパッケージP2が、第1のパッケージに完全に内包される構成は、特に、複数の半導体レーザ素子を備え、該複数の半導体レーザ素子から出射された光を1本の光ファイバに合波する合波型のレーザモジュールに適応すると効果がある。複数の半導体レーザ素子から出射されたレーザビームが合波される光ファイバの入射端面は、個々の半導体レーザ素子端面以上に光密度が高くなることもあり、集塵効果も高くなることがある。したがって、合波型のレーザモジュールにおいては、光ファイバの入射端面を2重に封止する構造が適する。
また、パターン(3)の別のレーザモジュールの実施形態を図12および図13に示す。それぞれのレーザモジュールは、CANパッケージ10と、集光レンズ12と、光ファイバ13を備えており、第2のパッケージP2が、第1のパッケージであるCANパッケージ10、集光レンズ12および光ファイバ13の入射端面14を内包して気密封止されている構造である。
図12において、第2のパッケージP2は、CANパッケージ10および集光レンズ12を収容した円筒体21と、該円筒体21に対してOリング23を介して螺装によりOリング23を用いた圧着封止構造を構成する蓋体22とから構成されるものである。光ファイバ13は蓋体22に設けられた孔に挿入されて封止固定されている。一方、図13において、第2のパッケージP2は、メタルスリーブ25による封止構造を有するものであり、内周にネジ溝を備えたメタルスリーブ25と、CANパッケージ10を保持するとともにスリーブ25の一部25aと当接する面26aを備えたフランジを有する保持体26と、集光レンズ12を収容する円筒体27とから構成され、メタルスリーブ25の一部25aをフランジの当接面26aに当接させて、円筒体27と螺合させることにより、円筒体27を保持体26側に圧入し、両者の斜面部27bおよび26bにて空間が封止されるものである。また、光ファイバ13は円筒体27の底に設けられた孔に挿入されて封止固定されている。
図12および図13のように、第2のパッケージP2を、Oリング、メタルスリーブを用いた螺子構造を有するものとすると、半導体レーザ素子LDの故障、光ファイバ13の汚染等による透過率の低下が生じた場合であっても簡便に交換できるというメリットがある。但し、溶接、半田、接着剤等による封止構造と比較して封止の信頼性に劣り、汚染によるファイバー部の劣化が早いというデメリットがある。なお、Oリングとしては、Si系有機物を含まないものを用いることが望ましく、特にフッ素系樹脂を用いることが望ましい。
なお、各実施形態において、第1のパッケージ、第2のパッケージおよび第3のパッケージに充填するガスとしては、主として不活性化ガスからなるものであることが望ましい。不活性ガスとしては、窒素、希ガスなどが挙げられる。また、不活性ガスと、1ppm以上の濃度の酸素、ハロゲン族ガスおよびハロゲン化合物ガスの少なくとも1種類のガスとの混合ガスであってもよく、例えば、大気と同じ比率の窒素、酸素混合ガスであるクリーンエアを用いてもよい。
封止雰囲気中に1ppm以上の濃度の酸素が含まれれば、レーザモジュールの劣化をより効果的に抑制することができる。このような劣化抑制効果の向上が得られるのは、封止雰囲気中に含有される酸素が、炭化水素成分の光分解により発生した固形物を酸化分解するためである。
ハロゲン族ガスとは、塩素ガス(Cl2)、フッ素ガス(F2)等のハロゲンガスであり、ハロゲン化合物ガスとは、塩素原子(Cl)、臭素原子(Br)、ヨウ素原子(I)、フッ素原子(F)等のハロゲン原子を含有するガス状の化合物である。
ハロゲン化合物ガスとしては、CF3Cl、CF2Cl2、CFCl3、CF3Br、CCl4、CCl4−O2、C24Cl2、Cl−H2、CF3Br、PCl3、CF4、SF6、NF3、XeF2、C38、CHF3等が挙げられるが、フッ素又は塩素と炭素(C)、窒素(N)、硫黄(S)、キセノン(Xe)との化合物が好ましく、フッ素原子を含有するものが特に好ましい。
ハロゲン系ガスは微量でも劣化抑制効果を発揮するが、顕著な劣化抑制効果を得るためには、ハロゲン系ガスの含有濃度を1ppm以上とするのが好ましい。このような劣化抑制効果が得られるのは、封止雰囲気中に含有されるハロゲン系ガスが有機珪素化合物ガスの光分解により発生した堆積物を分解するためである。
また、パッケージ内部における半導体レーザ素子、集光光学系および光ファイバの固定、パッケージの封止の形態として、部分的にフラックスフリー半田もしくはSi系有機物を含まない接着剤を用いた例を挙げたが、各部品の固定および封止は全てフラックスフリー半田もしくはSi系有機物を含まない接着剤を用いるか、あるいは融着もしくは溶接により行うことが望ましい。
Si系有機物を含まない接着剤としては、例えば、特開2001-177166号公報記載の脂環式エポキシ化合物、オキセタニル基を有する化合物、および触媒量のオニウム塩光反応開始剤を含有する接着性組成物であって、シランカップリング剤を含まない接着性組成物からなるものが挙げられる。
また、フラックスフリー半田としては、例えば、Sn−Pb、Sn−In、Sn−Pb−In、Au−Sn、Ag−Sn、Sn−Ag−In等が挙げられる。通常の半田材に含まれるフラックスは汚染の要因となるが、フラックスフリーの半田を用いれば汚染物質を発生させる虞がない。なお、環境に配慮して鉛フリー半田を使用することが望ましい。
溶接は市販のシーム溶接機、例えば日本アビオニクス社製のシーム溶接機を利用して行うことができる。具体的には、パッケージに蓋を載せ、パッケージの蓋と筐体の境界部にシーム溶接機により高電圧を印加することでパッケージの溶接封止を行うことができる。また、融着は市販の融着機、例えば、FITEL S-2000を用いて行うことができる。
次に、上記実施形態において用いられる半導体レーザ素子の一例としてGaN系半導体レーザ素子の製造方法について説明する。図14は、GaN系半導体レーザ素子の製造工程を示す断面図である。
図14(a)に示すように、有機金属気相成長法により、トリメチルガリウム(TMG)とアンモニアを成長用原料に用い、n型ドーパントガスとしてシランガスを用い、p型ドーパントとしてシクロペンタジエニルマグネシウム(Cp2Mg)を用い、(0001)C面サファイヤ基板121上に、温度500℃でGaNバッファ層122を20nm程度の膜厚で形成する。続いて、温度を1050℃にしてGaN層133を2μm程度成長させる。その上に、SiO2膜124を形成し、レジスト125を塗布後、通常のリソグラフィを用いて、
Figure 2004253783
方向に3μm幅のSiO2膜124を除去して、幅7μm程度のSiO2膜124のライン部を形成することにより、10μm程度の周期のラインアンドスペースのパターンを形成する。
次に、図14(b)に示すように、レジスト125とSiO2膜124をマスクとして、塩素系のガスを用いてバッファ層122とGaN層123をドライエッチングによりサファイヤ基板121上面まで除去した後、レジスト125とSiO2膜124を除去する。このとき、サファイヤ基板121が少しエッチングされてもよい。
次に、図14(c)に示すように、GaN層126を20μm程度選択成長させる。この時、横方向の成長により、最終的にストライプが合体して、表面が平坦化する。この時点で、バッファ層122とGaN層123からなる層のライン部上部には貫通転位が発生しているが、そのライン部間のGaN層126には貫通転位は発生していない。
次いで、GaN層126上にSiO2膜127を形成し、図14(d)に示すように、前記バッファ層122とGaN層123が残ってできたライン部間のスペース部の中央に位置するSiO2膜127を3μm程除去する。
次に、図14(e)に示すように、成長温度を1050℃にしてGaN層128を20μm程度選択成長させる。この時横方向の成長により、最終的にストライプが合体し、表面が平坦化する。
次いで、GaN層128上にSiO2膜129を形成し、図14(f)に示すように、残ったSiO2膜127の中央に位置するSiO2膜129を幅3μm程度除去し、その上に、成長温度を1050℃にして、GaN層130を20μm程度選択成長させる。
最後に、図14(g)に示すように、上記のように作成したGaN基板上に、n−GaN層131を100〜200μm程度成長させた後、サファイア基板からGaN層130までを除去し、n‐GaN層131を図15に示すn型GaN基板141とする。図15は、半導体レーザ素子の層構造を説明するための、劈開前のウェハの一部の断面図である。
次に、図15に示すように、上記のようにして作製されたn型GaN基板141上に、n−GaNバッファ層142、150ペアのn−Al0.14Ga0.86N(2.5nm)/GaN(2.5nm)超格子クラッド層143、n−GaN光導波層144、n−In0.02Ga0.98N(10.5nm)/n−In0.15Ga0.85N(3.5nm)三重量子井戸活性層145、p−Al0.2Ga0.8Nキャリアブロック層146、p−GaN光導波層147、150ペアのp−Al0.14Ga0.86N(2.5nm)/GaN(2.5nm)超格子クラッド層148、p−GaNコンタクト層149を積層する。ここでは、p型の不純物としてMgを使用する。このMgの活性化のために成長後窒素雰囲気中で熱処理するか、または窒素リッチ雰囲気で成長を実施するかのいずれかの方法を用いてもよい。
次に、横シングルモード半導体レーザを作製する場合は、横モードがシングルとなるストライプ領域を形成するため幅1〜3μmのストライプ状の開口を有するSiO2マスク150を100〜500μmピッチで形成し、横マルチモードのブロード半導体レーザを作製する場合は、幅数〜50μmのストライプ状の開口を有するSiO2マスク150を100〜500μmピッチで形成する。数〜50μmの幅のストライプ領域を有する横マルチモードのブロード半導体レーザからは数百〜2000mW程度の出力が得られる。
次に、ストライプ状の開口を覆うようにしてNi/Auよりなるストライプ状のp電極151を形成する。次に、基板141を研磨し、Ti/Auよりなるn電極152を形成し、劈開して形成した共振器面に高反射コート、低反射コートを行い、その後、さらに劈開して所望の数のキャビティ、振器長を有する半導体レーザ素子LDを完成させる。
マルチキャビティの半導体レーザ素子とする場合には、共振器長100〜1500μm好ましくは400μmとなり、発光点配列方向の長さが例えば1cmとなるように劈開し、キャビティ面に高反射、低反射コートを行い、例えば、20個のキャビティを有するバー状の素子を完成させる。なお、マルチキャビティを形成する場合は、必要キャビティ数に応じて発光点配列方向の素子幅にて劈開を実施し、素子形成する。
シングルキャビティの半導体レーザ素子を形成する場合は、ストライプ領域の形成ピッチと同等の100〜500μmピッチで劈開し、シングルキャビティを有する共振器長400μmの素子とする。
このようなGaN系半導体レーザから出力される500nm以下の波長のレーザビームは高エネルギーであるために、レーザ端面や光ファイバの入射端面において光密度が非常に高くなり、そのために、集塵効果も高いものとなる。したがって、このような高エネルギーのレーザビームを発生する半導体レーザ素子を備えたレーザモジュールにおいて、本発明のように、半導体レーザ素子および入射端面をそれぞれ大気から保護する構造とすることが、効果的に集塵を抑制することができ好ましい。
なお、本発明のレーザモジュールにおいてパッケージ内に収容される半導体レーザ素子の形態としては、上記実施形態に示したディスクリートなシングルキャビティチップをアレイ状に配置したもののほか、1つのマルチキャビティ半導体レーザ素子(LDバー)、複数のマルチキャビティ半導体レーザ素子をアレイ状に配置したもの、あるいはシングルキャビティ半導体レーザ素子とマルチキャビティ半導体レーザ素子の組み合わせなどであってもよい。
第1の実施形態のレーザモジュールの側断面図 ガラスブロック封止の他の例 ガラスブロック封止のさらに別の例 第2の実施形態のレーザモジュールの封止形態模式図(その1) 第2の実施形態のレーザモジュールの封止形態模式図(その2) パターン(1)の実施形態のレーザモジュールの側断面図 図6に示したレーザモジュールの一部拡大図 パターン(5)の実施形態のレーザモジュールの側断面図 パターン(7)の実施形態のレーザモジュールの平面図 図9に示したレーザモジュールの側断面図 パターン(3)の実施形態のレーザモジュールの側断面図 パターン(3)の実施形態のレーザモジュールの側断面図 パターン(3)の実施形態のレーザモジュールの側断面図 半導体レーザ素子の基板の製造方法 半導体レーザ素子の層構成を示すための断面図
符号の説明
10 CANパッケージ
12 集光レンズ
13 光ファイバ
19 コリメータレンズ
B、B1〜8 レーザビーム
LD、LD1〜8 半導体レーザ素子
P1 第1のパッケージ
P2 第2のパッケージ

Claims (15)

  1. 1つもしくは複数の半導体レーザ素子と、
    集光光学系と、
    光ファイバと、
    前記半導体レーザ素子から出射されたレーザビームを前記集光光学系により前記光ファイバの入射端面に結合する相対的な位置に、前記半導体レーザ素子、前記集光光学系および前記光ファイバを固定する固定手段と、
    前記半導体レーザ素子を内包して気密封止されてなる第1のパッケージと、
    前記光ファイバの入射端面を大気から保護する入射端面保護手段とが設けられていることを特徴とするレーザモジュール。
  2. 前記第1のパッケージが、フラックスフリー半田もしくはSi系有機物を含まない接着剤を使用して、あるいは融着もしくは溶接により気密封止されていることを特徴とする請求項1記載のレーザモジュール。
  3. 前記第1のパッケージが、内部が不活性ガスで満たされているものであることを特徴とする請求項1または2記載のレーザモジュール。
  4. 前記不活性ガスに、1ppm以上の濃度の酸素、ハロゲン族ガス、および/またはハロゲン化合物ガスが混入していることを特徴とする請求項3記載のレーザモジュール。
  5. 前記保護手段が、前記入射端面に固着された、少なくとも固着される面と対向する他方の面を有する透明体であることを特徴とする請求項1から4いずれか1項記載のレーザモジュール。
  6. 前記保護手段が、前記光ファイバの入射端面を内包して気密封止されてなる、前記第1のパッケージとは異なる第2のパッケージであること特徴とする請求項1から4いずれか1項記載のレーザモジュール。
  7. 前記第2のパッケージがフラックスフリー半田もしくはSi系有機物を含まない接着剤を使用して、あるいは融着もしくは溶接により気密封止されていることを特徴とする請求項6記載のレーザモジュール。
  8. 前記第1もしくは第2のパッケージの少なくとも一方がSi系有機物を含まない樹脂を用いて圧着されて気密封止されていることを特徴とする請求項6記載のレーザモジュール。
  9. 前記第2のパッケージが、内部が不活性ガスで満たされているものであることを特徴とする請求項6から8いずれか1項記載のレーザモジュール。
  10. 前記不活性ガスに、1ppm以上の濃度の酸素、ハロゲン族ガス、および/またはハロゲン化合物ガスが混入されていることを特徴とする請求項9項記載のレーザモジュール。
  11. 前記第1のパッケージが前記第2のパッケージに内包されていることを特徴とする請求項6から10いずれか1項記載のレーザモジュール。
  12. 前記第2のパッケージが前記第1のパッケージに内包されていることを特徴とする請求項6から10いずれか1項記載のレーザモジュール。
  13. 前記第1のパッケージ、前記光ファイバの入射端面および前記入射端面保護手段を内包して気密封止されてなる第3のパッケージをさらに備えたことを特徴とする請求項1から12いずれか1項記載のレーザモジュール。
  14. 前記半導体レーザ素子の発振波長が、350nm〜500nmであることを特徴とする請求項1から13いずれか1項記載のレーザモジュール。
  15. 前記半導体レーザ素子が、アレイ状に並べられた複数のシングルキャビティ半導体レーザ素子、1つのマルチキャビティ半導体レーザ素子、アレイ状に並べられた複数のマルチキャビティ半導体レーザ素子、およびシングルキャビティ半導体レーザ素子とマルチキャビティ半導体レーザ素子との組み合わせのうちのいずれかであることを特徴とする請求項1から14いずれか1項記載のレーザモジュール。
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