JP2004253363A - 非水系電解液リチウム二次電池及び負極材 - Google Patents

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一重 河野
Juichi Arai
寿一 新井
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嘉明 荒井
Teishun Ueda
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Abstract

【課題】放電容量及び充放電効率が共に高い非水系電解液電池及びその負極材料を提供すること。
【解決手段】正極と、負極と、リチウム塩を含む非水電解液とを有し、前記負極は炭素材料を有し、該炭素材料1g当たりの放電容量が370(mAh/g)以上及び充放電効率が85.8%以上であるリチウム二次電池。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポータブル電子機器、電気自動車等に用いるのに好適な新規な非水系電解液二次電池とその負極材料に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、非水系二次電池の負極には黒鉛質材料が用いられている(例えば、天然黒鉛材料、コークス等を黒鉛化した人造黒鉛等)。しかしながら、黒鉛結晶が発達している天然黒鉛及びコークスを黒鉛化した人造黒鉛は、C軸方向の結晶層間の結合が切れ、アスペクト比の大きい、いわゆる鱗片状の黒鉛質粒子となる。この鱗片状黒鉛粒子は、アスペクト比が大きいため、バインダーと混練して集電体に塗布して電極を作製した際に、鱗片状黒鉛粒子が集電体の面方向に配向される。その結果、黒鉛質粒子へのリチウムの吸蔵・放出を繰り返すことによって発生するC軸方向への歪により電池内部の破損が生じ、サイクル特性が低下する問題があるばかりではなく、充放電効率が悪くなる傾向にある。
【0003】
さらに、黒鉛質材料は炭素6個に対してリチウム1個の割合で黒鉛層状構造の層間に挿入され脱離することにより、理論容量は372mAh/gである。一方、石油系又は石炭系ピッチを熱処理(共炭化処理)をすることにより、黒鉛質材料と比較して高い放電容量を得る炭素質負極材料が提案されている。本手法を用いれば、放電容量が黒鉛質材料の理論容量を超える負極材料が得られる。
【0004】
特許文献1では石油系又は石炭系ピッチを熱処理(共炭化処理)することにより、黒鉛質材料と比較して高い放電容量を得る炭素質負極材料が提案されており、放電容量が黒鉛質材料の理論容量を超える負極材料が得られる。
【0005】
【特許文献1】
特開平8−115723号公報(特許請求の範囲)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特許文献1に記載の材料を電池に用いた際の充放電効率は最大86.1%であり、黒鉛質材料を用いた場合の充放電効率と比較して低くなってしまう。
【0007】
本発明の目的は、放電容量及び充放電効率の優れた非水系電解液二次電池とその負極材料を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明による負極材料は、ラマン分光スペクトルで測定される1300〜1400cm−1範囲の非結晶質乱層構造に由来する振動モードを示すピークの高さ(I)と1580〜1620cm−1の範囲の黒鉛結晶質構造に由来する振動モードを示すピークの高さ(I)の比から求められる黒鉛化度R値(I/I)が0.90〜1.20で特定される炭素材料である。特に好ましいのは、X線回折結果より算出される結晶子の厚み、即ちc軸の長さを表すLc値が0.70〜2.20nmである材料である。
【0009】
本発明により、従来の非晶質炭素材料より充放電効率が高く、黒鉛質材料と比較して放電容量が高い、非水系電解液リチウム二次電池と炭素系負極材料が提供される。
【0010】
Lc値が0.70nm未満であると、放電容量及び充放電効率が著しく低くなる恐れがある。またLc値が2.20nmを超えると、充放電効率は高いが放電容量が著しく低くなる恐れがある。黒鉛化度R値(I/I)は、0.90以下の場合放電容量及び充放電効率が著しく低くなる恐れがあり、又(I/I)が1.20以上である場合充放電効率及び放電容量が低くなる恐れがある。
【0011】
即ち、本発明は、リチウムの吸蔵放出が可能な正極活物質が集電体箔の両面に形成された正極と、リチウムの吸蔵放出が可能な負極活物質が集電体箔の両面に形成された負極と、リチウム塩を含む非水電解液とを有し、前記正極及び負極がセパレータを介して巻回又は積層されたリチウム二次電池において、前記負極が炭素材料を有し、該炭素材料1g当たりの放電容量が370(mAh/g)以上、好ましくは400(mAh/g)以上及び充放電効率が85.8%以上、好ましくは87.5%以上であることを特徴とする。特に、Lc値が0.70〜2.20nmであるものが好ましい。
【0012】
上記放電容量及び充放電効率は後述するテストセルによる測定値である。請求項におけるこれらの値はこの値を意味する。テストセルにおいては、対極に金属Li、評価する負極及びセパレータを1層づつ用いて組み立てたものであり、リチウム二次電池は対極に正極を用いこれらを複数層積層又は巻回して構成する。
【0013】
又、本発明は、前述と同様、リチウム二次電池において、前記負極はLc値が0.7〜1.7nm、好ましくは0.75〜1.5nm及び黒鉛化度R値(I/I)が1.00を超え1.20以下であることを特徴とする。
【0014】
更に、本発明は、前述のリチウム二次電池において、前記負極はLc値が1.04〜2.20nm、好ましくは1.10〜2.15nmであり、黒鉛化度R値(I/I)が0.9〜1.0未満、好ましくは0.90〜0.95であることを特徴とする。
【0015】
従来の負極材料の評価では、結晶内にリチウムイオンを可逆的にドープ/脱ドープする為の指標として用いられていた結晶子サイズLcを適正化していた。それに対して本発明の炭素系負極材料はLc値を最適化し、且つ、リチウムイオンの可逆的にドープ/脱ドープするためのサイトとなる材料表面の黒鉛化度R値が結晶質な性質と炭素質な性質の両面を持ち合わせる適正値にしたことにより、従来の黒鉛系負極材料と比較して放電容量及び充放電効率が優れた特性が得られるものである。
【0016】
負極材料を集電体と密着させるために用いるバインダーは、ポリフッ化ビニリデン−6フッ化プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体等が好ましい。また非水溶媒としては、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン等の単体又は混合物が好ましい。電解質は、過塩素酸リチウム、ホウフッ化リチウム、ビストリフルオロメチルスルホンイミドリチウムなどを用いることが好ましい。
【0017】
本発明の負極材料と組み合わせて使用する正極材料としては、化学式がLiCoO、LiNiO2、LiMnNi1−x、LiMn、LiMnO(但しxは0.001≦x≦0.5の範囲)等が挙げられる。
【0018】
又、本発明のリチウム電池は、二次電池を電源として回転するモータによって走行する電気自動車、又は内燃機関と二次電池を電源として回転するモータとによって走行するハイブリット自動車などに利用できる。
【0019】
【発明の実施の形態】
なお、以下の実施例で示すバインダー、非水系溶媒、集電体、電解質等は一例であり、本発明はこれらに限定されない。
【0020】
(実施例1)
本実施例の非水系電解液二次電池用負極材料の調製方法を以下に示す。実施形態1〜6において原料としては、コーヒーを抽出したカスを熱風炉で乾燥したものを用いた。具体的な手法としては、前記原料を5℃/分の昇温速度で300℃まで加熱し1時間保持後(大気中)、冷却後粉砕・分級することで70ミクロン以上の粗粒を除去した。分級した粉末を10−2Torrの真空下で700℃まで昇温(5℃/分)して1時間保持後、更に1000〜1400℃まで昇温(5℃/分)し2時間保持し、調製した。
【0021】
また比較例1〜3及び実施形態6は原料としては前述の実施形態1〜5と同じコーヒーを抽出したカスを用い、最高到達温度900℃としたもの、最高到達温度1200℃で10時間保持したもの及び焼成雰囲気をAr雰囲気下として調製した物をそれぞれ用いた。その他の焼成の詳細条件は実施形態1〜5に準じた。
【0022】
以下にこれらの負極材料を用いて、電極を作製し負極材料特性を評価する手法を示す。まず電極の作成方法を以下に示す。負極材料にポリフッ化ビニリデン10重量%と成るように添加して、溶媒として1−メチル−2−ピロリドンを、固形分濃度が45重量%となるように添加して混練する。そうして得たスラリーを集電体である銅箔上に塗布し、120℃で3時間恒温槽内において乾燥させた。その後、直径15mmに打ち抜き電極とした。
【0023】
負極材料である炭素材料の結晶子の厚みを示すLc値の評価方法を以下に示す。まず前述の手法で調製した直径15mmに打ち抜いた負極材料を1−メチル−2−ピロリドンに浸漬し、集電体と負極材料とを剥離させる。剥離した負極材料を硝子基板上に載せ、110℃の恒温槽で2時間乾燥させる。乾燥後、X線回折装置の試料ホルダーにセットする。Lc値は、解説・カーボンファミリー(アグネ承風社、2001年10月30日)に記載された粉末X線回折法によりd(002)の回折線角度θ及び半値幅βを求め、(式1)を用い算出した。
【0024】
Lc = K X( λ / β )X cosθ (式1)
ここで、λは測定に用いたX線の波長であり、Kは定数である。
【0025】
又、負極材料の黒鉛化度を示すR値(I/I)の評価方法を示す。まず前記した直径15mmに打ち抜いた負極材料を1−メチル−2−ピロリドンに浸漬し、集電体と負極材料とを剥離させる。剥離した負極材料をガラス基板上に載せ、110℃の恒温槽で2時間乾燥させる。乾燥後、試料をラマンスペクトル分光装置内にセットする。ラマン分光スペクトルの測定は日本分光製NRS−2100ラマンスペクトル分光装置を用い、波長514.5nmのアルゴンレーザーを用い、露光時間120秒、積算回数2回で実施した。本実施例における、黒鉛化度R値は以下の(式2)を用いて算出した。
【0026】
黒鉛化度R値 = I / I (式2)
は1300〜1400cm−1の範囲の非結晶質乱層構造に由来する振動モードを示すピークの高さであり、Iは1580−1620cm−1の範囲の黒鉛結晶質構造に由来する振動モードを示すピークの高さである。
【0027】
図1は、実施形態3に記載の負極材料のラマン分光スペクトルの測定結果を示す線図である。図1に示すように、ラマン分光スペクトルで測定されるIは0.19でありIは0.18である、その値を用い式2により算出される黒鉛化度R値(I/I)は1.056となる。
【0028】
(テストセルの評価)
以下にテストセルを作製し、負極材料特性を評価した。負極材料特性評価に用いたテストセルは、直径が15mmでセパレータとしてはポリプロピレン製多孔質膜を介して対極となるリチウム金属箔(1mm厚)と対向させて配置し、その間に、非水系電解液を充填した。本実施例で用いた電解液はエチレンカーボネートとメチルエチルカーボネートとの混合溶媒(容量比1:1)に電解質としてLiPFを1M溶解させたものを用いた。このようにして調製したテストセルの充放電条件は、以下に示す条件で行った。充電は定電流充電4mA(2.26mA/cm)、定電圧充電0V、0.02mAで実施し、放電は電流0.4mAでカット電圧1.5Vとした。
【0029】
上記の条件で充放電を行った後に、負極材料としての炭素材料の単位量あたりの放電容量を算出した。その結果を表1に示す。表1より本発明である負極材料は、Lc値が0.70〜2.20nmで,且つラマン分光スペクトルで測定される1300〜1400cm−1の範囲の非結晶質乱層構造に由来する振動モードを示すピークの高さ(I)と1580〜1620cm−1の範囲の黒鉛結晶質構造に由来する振動モードを示すピークの高さ(I)の比から求められる黒鉛化度R値(I/I)が0.90〜1.20である炭素材料を用いた場合、放電容量370mAh/g以上及び充放電効率85.8%以上の優れた特性を示すことが確認された。
【0030】
【表1】
Figure 2004253363
【0031】
図2は、充放電効率とR値との関係を示す線図である。図2に示すように、R値を高めることによって充放電効率が著しく向上する。しかし、Lc値が0.70nm未満の比較例ではR値を高めても大きな向上は得られない。本発明では、Lc値が0.70nm以上で大きいほどR値の効果が大きいことが明らかである。
【0032】
図3は、放電容量とR値との関係を示す線図である。図3に示すように、本発明材ではR値を高めることによって著しく放電容量を高めることが明らかである。しかし、Lcが0.70nm未満の比較例のものはR値を高めても放電容量は向上しない。
【0033】
図4は、充放電効率とLcとの関係を示す線図である。図4に示すように、R値が0.90〜1.00未満では、Lcが1.04〜2.25nmで86%以上、1.10〜2.15nmで87.5%以上の高い充放電効率が得られ、又、R値が1.00を超え1.20以下では、Lcが0.70〜1.7nmで85.8%以上、0.75〜1.5nmで87.5%以上の高い充放電効率が得られる。
【0034】
図5は、放電容量とLcとの関係を示す線図である。図5に示すように、R値が0.90〜1.00未満では、Lcが1.04〜2.20nmで370mAh/g以上、1.10〜2.15nmで400mAh/g以上の高い放電容量が得られ、又、R値が1.00を超え1.20以下では、Lcが0.70〜1.7nmで370mAh/g以上、0.75〜1.5nmで400mAh/g以上の高い放電容量が得られる。
【0035】
(実施例2)
本発明の非水系電解液二次電池用負極材料を用いたリチウム二次電池の性能評価方法を示す。本実施例で用いた電極および電池の調製方法を以下に示す。正極は材料としてLiMnを用いた。正極活物質87重量%に導電助剤となる人造黒鉛8.7重量%、1−メチル−2−ピロリドンに溶解させたポリフッ化ビニリデンを固形分で4.3重量%となるように混合し、ペーストを作成して集電体であるアルミ箔に両面塗布し、80℃で3時間乾燥させた。その後、プレスして約2.7g/cm程度の密度とし、120℃で3時間真空乾燥して正極を得た。
【0036】
実施形態1〜6に示す材料にポリフッ化ビニリデン10重量%となるように添加して、溶媒として1−メチル−2−ピロリドンを、固形分濃度が45重量%となるように添加,混練して負極材料を得た。そうして得たスラリーを集電体である銅箔に両面の塗布し、80℃で3時間乾燥させた。その後、プレスして約1.0g/cm程度の密度とし、120℃で3時間真空乾燥して得た。負極のLc値及び黒鉛化度の評価は前述の手法に準じて実施した。
【0037】
実施形態7〜12の電池は実施形態1〜6に示す負極材料を用い、また比較例4〜6の電池は比較例1〜3の負極材料を用いて、前述と同様の手法で電極を作成した。得られた正極及び負極は、ポリエチレン製多孔質膜セパレータ(厚み:0.025mm)と組み合わせて捲回し、外寸法が直径18mm、長さ65mmの電池缶に収納した。
【0038】
用いた電解液は、エチレンカーボネートとメチルエチルカーボネートとの混合溶媒(容量比1:1)に電解質としてLiPFを1M溶解させたものを用いた。図6に本試験に用いた電池の一例の一部断面正面図を示す。
【0039】
図6に示す円筒型リチウム二次電池は、薄板状に加工された正極1と同様に加工された負極2がポリエチレン製微孔膜等のセパレータ3を介して重ね合わせたものを捲回し、これを金属製等の電池缶7に挿入し、密閉化されている。正極には正極タブ4を介して正極蓋6に接合され、負極2は負極タブ5を介して電池底部へ接合されている。正極蓋6はガスケット8にて電池缶7へ固定されている。
【0040】
上記のようにして調製した電池の充放電条件は、以下に示す条件で行った。電流500mA一定で、充電停止電圧4.2V、放電停止電圧2.8Vとして性能評価を実施した。表2に電池の充放電効率評価結果を示す。
【0041】
【表2】
Figure 2004253363
【0042】
本実施例においても実施例1と同様の傾向を有し、Lc値が0.70〜2.20nmで且つラマン分光スペクトルで測定される1300〜1400cm−1の範囲の非結晶質乱層構造に由来する振動モードを示すピークの高さ(I)と1580−1620cm−1の範囲の黒鉛結晶質構造に由来する振動モードを示すピークの高さ(I)の比から求められる黒鉛化度R値(I/I)が0.90〜1.00未満、又は1.00を超え1.20以下である炭素材料を用いた場合、放電容量が1.0Ah以上と高く、更に充放電効率が86%以上の高い二次電池を調製できることが確認された。
【0043】
以上のデータから明らかなように本発明のリチウム電池の放電容量は、従来のリチウム電池(比較例4−6)の平均放電容量の1.25倍以上である。従って、従来と同じ電池容量が要求される電子機器においては、電池重量を約25%以上低減できる。
【0044】
【発明の効果】
本発明の負極材料を用いることにより、放電容量特性及び充放電効率等特性が優れ、高容量で充放電特性の優れた非水系電解液二次電池を製造することが可能となり、ポータブル電子機器、電気自動車等の軽量化に寄与できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の負極材料のラマン分光スペクトルを示す線図。
【図2】充放電効率とR値との関係を示す線図。
【図3】放電容量とR値との関係を示す線図。
【図4】充放電効率とLcとの関係を示す線図。
【図5】放電容量とLcとの関係を示す線図。
【図6】本発明に係る円筒型リチウム二次電池の断面図。
【符号の説明】
1…正極、2…負極、3…セパレータ、4…正極タブ、5…負極タブ、6…正極蓋、7…電池缶、8…ガスケット。

Claims (8)

  1. 正極と、負極と、リチウム塩を含む非水電解液と、前記正極と該負極により挟まれたセパレータとを有し、前記負極は炭素材料を有し、該炭素材料1g当たりの放電容量が370(mAh/g)以上及び充放電効率が85.8%以上であることを特徴とする非水系電解液リチウム二次電池。
  2. 請求項1において、該炭素材料がX線回折結果より算出されるLc値が0.70〜2.20nmであることを特徴とする非水系電解液リチウム二次電池。
  3. 正極と、負極と、リチウム塩を含む非水電解液と、前記正極と負極によって挟まれたセパレータを有し、前記負極は炭素材料を有し、該炭素材料がX線回折結果より算出されるLc値が0.70〜2.20nmであり、ラマン分光スペクトルで測定される1300〜1400cm−1の範囲の非結晶質乱層構造に由来する振動モードを示すピークの高さ(I)と1580〜1620cm−1の範囲の黒鉛結晶質構造に由来する振動モードを示すピークの高さ(I)の比から求められる黒鉛化度R値(I/I)が、0.90〜1.20であることを特徴とする非水系電解液リチウム二次電池。
  4. 請求項3において、前記Lc値が0.7〜1.7nm及び黒鉛化度R値(I/I)が1.00を超え1.20以下であることを特徴とする非水系電解液リチウム二次電池。
  5. 請求項3において、前記Lc値が1.04〜2.20nm及び前記黒鉛化度R値(I/I)が0.9〜1.0未満であることを特徴とする非水系電解液リチウム二次電池。
  6. X線回折結果より算出されるLc値が0.70〜2.20nmであり、ラマン分光スペクトルで測定される1300〜1400cm−1の範囲の非結晶質乱層構造に由来する振動モードを示すピークの高さ(I)と1580〜1620cm−1の範囲の黒鉛結晶質構造に由来する振動モードを示すピークの高さ(I)との比から求められる黒鉛化度R値(I/I)が、0.90〜1.20である炭素材料を有することを特徴とする非水系電解液リチウム二次電池用負極材料。
  7. 請求項6において、前記Lc値が0.7〜1.7nm及び黒鉛化度R値(I/I)が1.00を超え1.20以下である炭素材料を有することを特徴とする非水系電解液リチウム二次電池用負極材料。
  8. 請求項6において、前記Lc値が1.04〜2.20nm及び黒鉛化度R値(I/I)が0.9〜1.0未満である炭素材料を有することを特徴とする非水系電解液リチウム二次電池用負極材料。
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