JP2004251662A - 物品検査方法と物品検査装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】第1物品検査装置3は、容器2に向けて縦長のライン状の検査光H1、H2を照射する照明手段6,7と、容器2を正面から撮影するカメラ8と、容器2表面の凹部やラベルLのしわの有無を判定する制御装置9とを備えている。
制御装置9は、先ず上記カメラ8による容器2の画像データを取り込む。次に、制御装置9は、画像データにおいて連続するライン状の反射光の部分とその他の反射光の部分とを識別し、その他の反射光の部分があれば、容器2の表面に凹部やラベルLのしわがあると判定する。
【効果】容器2に貼り付けたラベルのしわ等の凸部や容器表面に生じた凹部を正確に検出することが可能となる。
【選択図】 図1
制御装置9は、先ず上記カメラ8による容器2の画像データを取り込む。次に、制御装置9は、画像データにおいて連続するライン状の反射光の部分とその他の反射光の部分とを識別し、その他の反射光の部分があれば、容器2の表面に凹部やラベルLのしわがあると判定する。
【効果】容器2に貼り付けたラベルのしわ等の凸部や容器表面に生じた凹部を正確に検出することが可能となる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は物品検査方法と物品検査装置に関し、例えば容器に貼り付けたラベルのしわ等の凸部や容器表面に生じた凹部を検出する場合に好適な物品検査方法と物品検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
飲料や洗剤などの容器には、通常その製品名等を示すラベルが貼り付けられているが、その貼り付け作業においてラベルにしわが生じたり、容器が比較的剛性の低い樹脂製の場合では、容器表面の微妙な窪みによってラベルと容器表面の間に空気が入り込み、ラベル表面に部分的な膨らみを生じることがある。この様な商品は見栄えが悪いので、ラベルを貼り付けた後で目視により検査して取り除くようにしている。これに対して、ラベルに生じたしわや膨らみをラベル表面の凸部とし容器表面の窪みを凹部として、貼り付けられたラベル表面や貼り付け前の容器表面の凹凸を検出することで、検査を自動化することは可能である。この様な、物品表面の凹凸の検査については、従来、ライン状の光を円筒状物品に照射して該円筒状物品を回転させながらカメラで撮影し、このカメラで撮影した画像データを基にして円筒状物品の表面に凹凸等の欠陥があるか否かを検出する物品検査装置が知られている(特許文献1、特許文献2、特許文献3)。
【特許文献1】
特開2001−4348号公報
【特許文献2】
特開平11−295228号公報
【特許文献3】
実開昭54−171390号公報
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の物品検査装置においては、検査対象となる物品が円筒状であることを前提としていたものであった。つまり、円筒状物品の場合には、その長手方向に沿ってライン状に照射された検査光は常に直線として映し出されるので、映し出されるラインが途切れたり湾曲したことを検出することで、表面の凹凸の有無を検査するようになっている。しかしながら、非円筒状の物品では、映し出されるラインは凹凸がなくとも物品の形状によって湾曲されるので、常に直線とはならず検査できないという欠点があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上述した事情に鑑み、請求項1に記載した第1の発明は、物品における検査対象面に向けてライン状の光を照射するとともに、上記検査対象面を撮影手段によって撮影し、この撮影手段によって撮影された画像データにおけるライン状に連続した反射光の部分とその他の反射光の部分とを識別し、その他の反射光の部分の有無に基づいて上記検査対象面の凹凸の有無を検出するようにした物品検査方法を提供するものである。
また、請求項3に記載した第2の発明は、物品における検査対象面にライン状の光を照射する照明手段と、上記検査対象面を撮影する撮影手段と、この撮影手段で撮影された画像データに基づいて上記検査対象面の凹凸の有無を判定する判定手段とを備え、上記判定手段は、上記画像データにおけるライン状に連続する反射光の部分とその他の反射光の部分とを認識し、その他の反射光の部分の有無に基づいて上記検査対象面の凹凸の有無を判定するようにした物品検査装置を提供するものである。
【0005】
上記第1の発明および第2の発明によれば、上記その他の反射光部分の有無に基づいて上記検査対象面における凹凸の有無を検出するので、円筒形の物品だけでなく非円筒形の物品であっても支障なく、検査対象面の凹凸の有無を検出することが出来る。
これにより、例えば容器に貼り付けたラベルのしわ等の凸部や容器表面に生じた凹部を正確に検出することが可能となる。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下図示実施例について本発明を説明すると、図1において、1は被検査物となる物品としての容器2を、連続的に搬送する搬送コンベヤであり、この搬送コンベヤ1の搬送過程の途中に容器2の正面2Aを検査する第1検査位置Aと、背面2Bを検査する第2検査位置Bを設けている。
本実施例の容器2は、偏平に形成されて水平断面が長方形をした樹脂製容器であり、内容液によって面積の大きな表裏面がやや膨らんだ外形をしており、正面2Aおよび背面2BにそれぞれラベルLが貼り付けられている。なお、検査対象とする物品はこの様な偏平容器に限らず、円筒状や水平断面が楕円形の物品であっても良い。
図2は容器2の正面2Aを示したものであり、容器2の正面2Aに楕円形のラベルLが貼り付けられている。貼り付けられたラベルLには、しわや膨らみ(図中L1で示す)による凸部が生じていることがあり、本実施例ではこの様なラベルLの表面に生じた凸部を検出するようにしている。
【0007】
図1に示すように、第1検査位置Aに対しては第1物品検査装置3を設けてあり、また、第2検査位置Bに対しては第2物品検査装置4を配置しており、これら両検査装置3,4は、各々で照射される検査光が互いに影響を及ぼすことがないように、容器2の搬送方向において位置をずらして配置している。第1物品検査装置3と第2物品検査装置4は、配置位置が異なる以外は構成は同じなので、以下の説明においては第1物品検査装置3についてのみ構成を説明し、第2物品検査装置4については、図1において対応する構成に100を加えた番号を付して示し詳細な説明は省略する。
第1物品検査装置3は、搬送コンベヤ1上を搬送される容器2の到達を検出するセンサ5と、センサ5の検出位置よりも下流側で、移動される容器2の正面2Aに向けて常時、ライン状の検査光H1、H2を照射する照明手段6、7と、ライン状の検査光H1、H2が照射された容器2の正面2Aの画像を撮影するCCDカメラ8(以後カメラ8という)と、このカメラ8の作動を制御してこれによって撮影された容器2の画像データを取り込んで認識する制御装置9から構成されており、該制御装置9には認識した画像データに基づいて、正面2Aの凹凸の有無を判定する判定手段10が備えられている。
【0008】
センサ5は、搬送コンベヤ1の一側に配置した発光部5Aと、他側に配置した受光部5Bとからなり、受光部5Bから制御装置9へ受光信号を出力するようになっている。制御装置9は容器2により遮光されて受光信号が途切れることで、容器2の到達を検出するようになっている。
カメラ8は、前方を通過する容器2の正面2Aを正面から撮影できるよう配置してあり、制御装置9が容器2の到達を検出した後、所定のタイミングで複数回の撮影を行うよう作動を制御されるようになっている。
照明手段6、7は各々上下に長く形成されたスリットを介して、細長いライン状の検査光H1およびH2を照射するよう構成されている。各照明手段6,7は、カメラ8を挟んで一方の照明手段6を容器2の搬送方向の下流側に、他方の照明手段7を上流側に位置させるとともに、照射される検査光H1、H2が容器2の正面2Aの表面で重ならない程度に、照射方向をカメラ8の視野の中央側に傾けて配置している。これにより、移動される容器2の正面2Aに対して、その進行方向の前方側と後方側となる斜め前方から、ライン状の検査光H1、H2が間隔を有して上下に長く照射されるようになっている。
なお、照明手段6、7が備える光源としては、スリットを介してライン状に検査光H1、H2が照射されるものであれば、特に限定はされず、それ自体ライン状に発光されるものであれば、必ずしもスリットを設ける必要はない。また、ライン状の検査光を用いるため、光度を高めても検査対象面の大部分が反射して飽和状態となることがなく、外光の影響を受けにくいという利点がある。
【0009】
このように、本実施例においては、容器2のような中央部がやや膨らんでいる検査対象面に対して、ライン状の検査光H1、H2を正面からではなく、照射方向をカメラ8の視野の中央寄りに傾けて照射しているので、カメラ8の右側から照射される検査光H2により、正面から見た容器2の正面2Aの右側の面の反射光を、また、カメラ8の左側から照射される検査光H1により、正面から見た容器2の正面2Aの左側の面の反射光を、それぞれ両照明手段6、7の間から撮影するカメラ8に入射させることができる。この様な照明手段の配置により、容器2の検査対象面が凹凸いずれに湾曲している場合であっても、カメラ8を固定位置のまま容器2を移動させることで、検査対象面全面からの反射光を得ることが可能となり、カメラ8の前方を移動する容器2に検査光H1、H2を照射しつつ、所定のタイミングで複数回の撮影を行い、ライン状に連続する反射光がそれぞれ異なる位置となる複数の画像データを取り込むことで、検査対象面全面を対象とした検査を順次搬送されてくる容器2に対して連続的に行うことができる。
【0010】
次に、本発明における検査対象面上の凹凸の有無を検査する検査方法について説明する。上述した構成により、図2に示すように検査対象となる容器2の正面2A(検査対象面)に対して斜め前方からライン状の検査光H1を照射し、これをカメラ8で正面から撮影すると、図3に示すようにライン状に連続した反射光H1’を含む画像が得られる。この際、検査対象面である正面2Aに凹凸がなければライン状の反射光H1’のみが映し出されることになるが、図2に示した膨らみL1からなる凸部等の凹凸がある場合には、同時にカメラ8の視野に入射可能な反射角となる凹凸表面部分からの反射光が現れ、これがライン状の反射光H1’と同等の輝度によってカメラ8により捉えられる(図3のL1’)。このような凹凸部分の反射角はその周囲面の反射角とは大きく異なるため、凹凸部分による反射はライン状となる反射光H1’の位置とは異なる位置で生じる。そのため、連続するライン状の反射光H1’の部分と、その他の反射光L1’の部分とを識別して認識し、その他の反射光の有無から検査対象面の凹凸の有無を検出することが可能となる。
【0011】
以下において、上記検査方法を適用した第1物品検査装置3による具体的な処理動作について説明する。なお、この動作は第2物品検査装置4についても同様である。
搬送コンベヤ1によって搬送される容器2がセンサ5の検出位置に差し掛かると、容器2により発光部5Aの光が遮光されて受光部5Bから制御装置9への受光信号が途切れるので、制御装置9は検査対象となる容器2が第1検査位置Aに到達したことを認識する(図4のS1)。
それから、所定時間経過後に容器2はカメラ8の視野内に移動されるので、制御装置9は上記S1での容器2の到達を認識すると、タイマーを作動させて設定された時間の経過毎にカメラ8に対して撮影を指令して順次画像データの取り込みを開始し、予め設定したタイミングで複数回の撮影と画像データの取り込みを行う(図4のS2、S3)。
制御装置9への画像データの取り込みが完了したら(図4のS4)、判定手段10は取り込まれた画像データにおいて図3に示す検査領域Cを設定し、検査領域C内の画素を図3における下から上へ1回だけ走査して、ライン状の反射光H1’(H2’)の画素部分を交差させるようにして各画素の輝度を検出する。
【0012】
判定手段10には、検査光H1(H2)による反射光の輝度よりも若干低い値で設定した閾値が記憶されており、検出した輝度の値をこの閾値と比較してこの閾値以上となる輝度を示す画素を認識し、連続する閾値以上の輝度の分布から最も輝度が高くなる画素部分を求め、これをライン状の反射光H1’(H2’)の幅方向の中心位置として認識する。この時、輝度の分布が2つのピークを示したら、2本のライン状の反射光H1’、H2’が同時に撮影されたものとして各々について幅方向の中心位置を認識する。
認識された中心位置を中心として上下に所定幅で検査領域Cの横方向全域にわたるライン検出領域を設定し、このライン検出領域内の画素を横方向の一定間隔毎に下から上へ走査して輝度を検出し、各々に閾値以上で最も輝度が高くなる画素部分を、ライン状の反射光H1’(H2’)の幅方向の中心位置として認識していく。認識された各中心位置を順次繋ぐことでライン状に連続した反射光H1’(H2’)の軌跡が検出され識別される(図4のS5)。
このようにして、判定手段10はライン状の反射光H1’(H2’)の軌跡を認識したら、この軌跡の上下に所定幅の範囲(図3で点線Mで示した範囲内)に位置する画素の輝度を、上記閾値以下で設定した輝度に置き換えて再認識し、ライン状の反射光H1’(H2’)のマスキング処理を行う(図4のS6)。
【0013】
次に、検査領域C内の画素を下から上へ走査して全画素の輝度を検出して、上記閾値以上となる画素の数をカウントし(図4のS7)、これを予め設定した判定画素数と比較する(図4のS8)。カウントした画素数が判定画素数以上であれば、不要な凹凸部が存在するものとして記憶する(図4のS9)。なお、判定画素数は認識される輝度のばらつきや検査対象面に元々存在する不要でない凹凸部分の有無や大きさを勘案して設定している。
以上のように、判定画素数との比較を終えたら、設定された回数の画像データの取り込みを終えているかを確認し、終えていなければ、S3に戻り撮影された画像データの取り込みを行う(図4のS10)。
所定回数の取り込みおよび判定画素数との比較が終了したら、上記S9で記憶されたNGの有無を確認し、1度でもNGがあれば不要な凹凸部分があったものとしてNGと判定し、無ければ良品としてOKと判定する(図4のS11)。NG判定された容器2は、さらに下流側に設けた図示しないリジェクト位置で、搬送コンベヤ1上から排除される。
【0014】
なお、上記実施例においては、容器2の正面2Aと背面2Bを検査するために2組の物品検査装置を設けていたが、容器2の正面2Aあるいは背面2Bの一方だけを検査する場合には、物品検査装置は一組設ければ良い。また、ラベル表面に生じた膨らみL1による凸部の検出について説明したが、しわによる凸部についても検出できることは言うまでもなく、さらには、ラベル貼り付け前の容器2の凹部や凸部についても同様に検出することが可能である。
【0015】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、非円筒形の物品であっても支障なく検査対象面の凹凸の有無を検出することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す平面図。
【図2】図1に示す照明手段6からライン状の検査光を照射した状態の容器2の正面図。
【図3】図2に示した容器2の画像データを示す図。
【図4】本発明による検査処理工程を示すフロー図。
【符号の説明】
2…容器 2A…容器の正面
2B…容器の背面 3…第1物品検査装置
4…第2物品検査装置
6,7、106,107…照明手段
8,108…カメラ A…第1検査位置
B…第2検査位置 9、109…制御手段
10、110…判定手段 L…ラベル
C…検査対象領域
【発明の属する技術分野】
本発明は物品検査方法と物品検査装置に関し、例えば容器に貼り付けたラベルのしわ等の凸部や容器表面に生じた凹部を検出する場合に好適な物品検査方法と物品検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
飲料や洗剤などの容器には、通常その製品名等を示すラベルが貼り付けられているが、その貼り付け作業においてラベルにしわが生じたり、容器が比較的剛性の低い樹脂製の場合では、容器表面の微妙な窪みによってラベルと容器表面の間に空気が入り込み、ラベル表面に部分的な膨らみを生じることがある。この様な商品は見栄えが悪いので、ラベルを貼り付けた後で目視により検査して取り除くようにしている。これに対して、ラベルに生じたしわや膨らみをラベル表面の凸部とし容器表面の窪みを凹部として、貼り付けられたラベル表面や貼り付け前の容器表面の凹凸を検出することで、検査を自動化することは可能である。この様な、物品表面の凹凸の検査については、従来、ライン状の光を円筒状物品に照射して該円筒状物品を回転させながらカメラで撮影し、このカメラで撮影した画像データを基にして円筒状物品の表面に凹凸等の欠陥があるか否かを検出する物品検査装置が知られている(特許文献1、特許文献2、特許文献3)。
【特許文献1】
特開2001−4348号公報
【特許文献2】
特開平11−295228号公報
【特許文献3】
実開昭54−171390号公報
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の物品検査装置においては、検査対象となる物品が円筒状であることを前提としていたものであった。つまり、円筒状物品の場合には、その長手方向に沿ってライン状に照射された検査光は常に直線として映し出されるので、映し出されるラインが途切れたり湾曲したことを検出することで、表面の凹凸の有無を検査するようになっている。しかしながら、非円筒状の物品では、映し出されるラインは凹凸がなくとも物品の形状によって湾曲されるので、常に直線とはならず検査できないという欠点があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上述した事情に鑑み、請求項1に記載した第1の発明は、物品における検査対象面に向けてライン状の光を照射するとともに、上記検査対象面を撮影手段によって撮影し、この撮影手段によって撮影された画像データにおけるライン状に連続した反射光の部分とその他の反射光の部分とを識別し、その他の反射光の部分の有無に基づいて上記検査対象面の凹凸の有無を検出するようにした物品検査方法を提供するものである。
また、請求項3に記載した第2の発明は、物品における検査対象面にライン状の光を照射する照明手段と、上記検査対象面を撮影する撮影手段と、この撮影手段で撮影された画像データに基づいて上記検査対象面の凹凸の有無を判定する判定手段とを備え、上記判定手段は、上記画像データにおけるライン状に連続する反射光の部分とその他の反射光の部分とを認識し、その他の反射光の部分の有無に基づいて上記検査対象面の凹凸の有無を判定するようにした物品検査装置を提供するものである。
【0005】
上記第1の発明および第2の発明によれば、上記その他の反射光部分の有無に基づいて上記検査対象面における凹凸の有無を検出するので、円筒形の物品だけでなく非円筒形の物品であっても支障なく、検査対象面の凹凸の有無を検出することが出来る。
これにより、例えば容器に貼り付けたラベルのしわ等の凸部や容器表面に生じた凹部を正確に検出することが可能となる。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下図示実施例について本発明を説明すると、図1において、1は被検査物となる物品としての容器2を、連続的に搬送する搬送コンベヤであり、この搬送コンベヤ1の搬送過程の途中に容器2の正面2Aを検査する第1検査位置Aと、背面2Bを検査する第2検査位置Bを設けている。
本実施例の容器2は、偏平に形成されて水平断面が長方形をした樹脂製容器であり、内容液によって面積の大きな表裏面がやや膨らんだ外形をしており、正面2Aおよび背面2BにそれぞれラベルLが貼り付けられている。なお、検査対象とする物品はこの様な偏平容器に限らず、円筒状や水平断面が楕円形の物品であっても良い。
図2は容器2の正面2Aを示したものであり、容器2の正面2Aに楕円形のラベルLが貼り付けられている。貼り付けられたラベルLには、しわや膨らみ(図中L1で示す)による凸部が生じていることがあり、本実施例ではこの様なラベルLの表面に生じた凸部を検出するようにしている。
【0007】
図1に示すように、第1検査位置Aに対しては第1物品検査装置3を設けてあり、また、第2検査位置Bに対しては第2物品検査装置4を配置しており、これら両検査装置3,4は、各々で照射される検査光が互いに影響を及ぼすことがないように、容器2の搬送方向において位置をずらして配置している。第1物品検査装置3と第2物品検査装置4は、配置位置が異なる以外は構成は同じなので、以下の説明においては第1物品検査装置3についてのみ構成を説明し、第2物品検査装置4については、図1において対応する構成に100を加えた番号を付して示し詳細な説明は省略する。
第1物品検査装置3は、搬送コンベヤ1上を搬送される容器2の到達を検出するセンサ5と、センサ5の検出位置よりも下流側で、移動される容器2の正面2Aに向けて常時、ライン状の検査光H1、H2を照射する照明手段6、7と、ライン状の検査光H1、H2が照射された容器2の正面2Aの画像を撮影するCCDカメラ8(以後カメラ8という)と、このカメラ8の作動を制御してこれによって撮影された容器2の画像データを取り込んで認識する制御装置9から構成されており、該制御装置9には認識した画像データに基づいて、正面2Aの凹凸の有無を判定する判定手段10が備えられている。
【0008】
センサ5は、搬送コンベヤ1の一側に配置した発光部5Aと、他側に配置した受光部5Bとからなり、受光部5Bから制御装置9へ受光信号を出力するようになっている。制御装置9は容器2により遮光されて受光信号が途切れることで、容器2の到達を検出するようになっている。
カメラ8は、前方を通過する容器2の正面2Aを正面から撮影できるよう配置してあり、制御装置9が容器2の到達を検出した後、所定のタイミングで複数回の撮影を行うよう作動を制御されるようになっている。
照明手段6、7は各々上下に長く形成されたスリットを介して、細長いライン状の検査光H1およびH2を照射するよう構成されている。各照明手段6,7は、カメラ8を挟んで一方の照明手段6を容器2の搬送方向の下流側に、他方の照明手段7を上流側に位置させるとともに、照射される検査光H1、H2が容器2の正面2Aの表面で重ならない程度に、照射方向をカメラ8の視野の中央側に傾けて配置している。これにより、移動される容器2の正面2Aに対して、その進行方向の前方側と後方側となる斜め前方から、ライン状の検査光H1、H2が間隔を有して上下に長く照射されるようになっている。
なお、照明手段6、7が備える光源としては、スリットを介してライン状に検査光H1、H2が照射されるものであれば、特に限定はされず、それ自体ライン状に発光されるものであれば、必ずしもスリットを設ける必要はない。また、ライン状の検査光を用いるため、光度を高めても検査対象面の大部分が反射して飽和状態となることがなく、外光の影響を受けにくいという利点がある。
【0009】
このように、本実施例においては、容器2のような中央部がやや膨らんでいる検査対象面に対して、ライン状の検査光H1、H2を正面からではなく、照射方向をカメラ8の視野の中央寄りに傾けて照射しているので、カメラ8の右側から照射される検査光H2により、正面から見た容器2の正面2Aの右側の面の反射光を、また、カメラ8の左側から照射される検査光H1により、正面から見た容器2の正面2Aの左側の面の反射光を、それぞれ両照明手段6、7の間から撮影するカメラ8に入射させることができる。この様な照明手段の配置により、容器2の検査対象面が凹凸いずれに湾曲している場合であっても、カメラ8を固定位置のまま容器2を移動させることで、検査対象面全面からの反射光を得ることが可能となり、カメラ8の前方を移動する容器2に検査光H1、H2を照射しつつ、所定のタイミングで複数回の撮影を行い、ライン状に連続する反射光がそれぞれ異なる位置となる複数の画像データを取り込むことで、検査対象面全面を対象とした検査を順次搬送されてくる容器2に対して連続的に行うことができる。
【0010】
次に、本発明における検査対象面上の凹凸の有無を検査する検査方法について説明する。上述した構成により、図2に示すように検査対象となる容器2の正面2A(検査対象面)に対して斜め前方からライン状の検査光H1を照射し、これをカメラ8で正面から撮影すると、図3に示すようにライン状に連続した反射光H1’を含む画像が得られる。この際、検査対象面である正面2Aに凹凸がなければライン状の反射光H1’のみが映し出されることになるが、図2に示した膨らみL1からなる凸部等の凹凸がある場合には、同時にカメラ8の視野に入射可能な反射角となる凹凸表面部分からの反射光が現れ、これがライン状の反射光H1’と同等の輝度によってカメラ8により捉えられる(図3のL1’)。このような凹凸部分の反射角はその周囲面の反射角とは大きく異なるため、凹凸部分による反射はライン状となる反射光H1’の位置とは異なる位置で生じる。そのため、連続するライン状の反射光H1’の部分と、その他の反射光L1’の部分とを識別して認識し、その他の反射光の有無から検査対象面の凹凸の有無を検出することが可能となる。
【0011】
以下において、上記検査方法を適用した第1物品検査装置3による具体的な処理動作について説明する。なお、この動作は第2物品検査装置4についても同様である。
搬送コンベヤ1によって搬送される容器2がセンサ5の検出位置に差し掛かると、容器2により発光部5Aの光が遮光されて受光部5Bから制御装置9への受光信号が途切れるので、制御装置9は検査対象となる容器2が第1検査位置Aに到達したことを認識する(図4のS1)。
それから、所定時間経過後に容器2はカメラ8の視野内に移動されるので、制御装置9は上記S1での容器2の到達を認識すると、タイマーを作動させて設定された時間の経過毎にカメラ8に対して撮影を指令して順次画像データの取り込みを開始し、予め設定したタイミングで複数回の撮影と画像データの取り込みを行う(図4のS2、S3)。
制御装置9への画像データの取り込みが完了したら(図4のS4)、判定手段10は取り込まれた画像データにおいて図3に示す検査領域Cを設定し、検査領域C内の画素を図3における下から上へ1回だけ走査して、ライン状の反射光H1’(H2’)の画素部分を交差させるようにして各画素の輝度を検出する。
【0012】
判定手段10には、検査光H1(H2)による反射光の輝度よりも若干低い値で設定した閾値が記憶されており、検出した輝度の値をこの閾値と比較してこの閾値以上となる輝度を示す画素を認識し、連続する閾値以上の輝度の分布から最も輝度が高くなる画素部分を求め、これをライン状の反射光H1’(H2’)の幅方向の中心位置として認識する。この時、輝度の分布が2つのピークを示したら、2本のライン状の反射光H1’、H2’が同時に撮影されたものとして各々について幅方向の中心位置を認識する。
認識された中心位置を中心として上下に所定幅で検査領域Cの横方向全域にわたるライン検出領域を設定し、このライン検出領域内の画素を横方向の一定間隔毎に下から上へ走査して輝度を検出し、各々に閾値以上で最も輝度が高くなる画素部分を、ライン状の反射光H1’(H2’)の幅方向の中心位置として認識していく。認識された各中心位置を順次繋ぐことでライン状に連続した反射光H1’(H2’)の軌跡が検出され識別される(図4のS5)。
このようにして、判定手段10はライン状の反射光H1’(H2’)の軌跡を認識したら、この軌跡の上下に所定幅の範囲(図3で点線Mで示した範囲内)に位置する画素の輝度を、上記閾値以下で設定した輝度に置き換えて再認識し、ライン状の反射光H1’(H2’)のマスキング処理を行う(図4のS6)。
【0013】
次に、検査領域C内の画素を下から上へ走査して全画素の輝度を検出して、上記閾値以上となる画素の数をカウントし(図4のS7)、これを予め設定した判定画素数と比較する(図4のS8)。カウントした画素数が判定画素数以上であれば、不要な凹凸部が存在するものとして記憶する(図4のS9)。なお、判定画素数は認識される輝度のばらつきや検査対象面に元々存在する不要でない凹凸部分の有無や大きさを勘案して設定している。
以上のように、判定画素数との比較を終えたら、設定された回数の画像データの取り込みを終えているかを確認し、終えていなければ、S3に戻り撮影された画像データの取り込みを行う(図4のS10)。
所定回数の取り込みおよび判定画素数との比較が終了したら、上記S9で記憶されたNGの有無を確認し、1度でもNGがあれば不要な凹凸部分があったものとしてNGと判定し、無ければ良品としてOKと判定する(図4のS11)。NG判定された容器2は、さらに下流側に設けた図示しないリジェクト位置で、搬送コンベヤ1上から排除される。
【0014】
なお、上記実施例においては、容器2の正面2Aと背面2Bを検査するために2組の物品検査装置を設けていたが、容器2の正面2Aあるいは背面2Bの一方だけを検査する場合には、物品検査装置は一組設ければ良い。また、ラベル表面に生じた膨らみL1による凸部の検出について説明したが、しわによる凸部についても検出できることは言うまでもなく、さらには、ラベル貼り付け前の容器2の凹部や凸部についても同様に検出することが可能である。
【0015】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、非円筒形の物品であっても支障なく検査対象面の凹凸の有無を検出することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す平面図。
【図2】図1に示す照明手段6からライン状の検査光を照射した状態の容器2の正面図。
【図3】図2に示した容器2の画像データを示す図。
【図4】本発明による検査処理工程を示すフロー図。
【符号の説明】
2…容器 2A…容器の正面
2B…容器の背面 3…第1物品検査装置
4…第2物品検査装置
6,7、106,107…照明手段
8,108…カメラ A…第1検査位置
B…第2検査位置 9、109…制御手段
10、110…判定手段 L…ラベル
C…検査対象領域
Claims (4)
- 物品における検査対象面に向けてライン状の光を照射するとともに、上記検査対象面を撮影手段によって撮影し、この撮影手段によって撮影された画像データにおけるライン状に連続した反射光の部分とその他の反射光の部分とを識別し、その他の反射光の部分の有無に基づいて上記検査対象面の凹凸の有無を検出することを特徴とする物品検査方法。
- 上記画像データにおけるライン状に連続する反射光の部分のマスキング処理を行なってから、上記その他の反射光の部分の有無に基づいて上記検査対象面の凹凸の有無を検出することを特徴とする請求項1に記載の物品検査方法。
- 物品における検査対象面にライン状の光を照射する照明手段と、上記検査対象面を撮影する撮影手段と、この撮影手段で撮影された画像データに基づいて上記検査対象面の凹凸の有無を判定する判定手段とを備え、上記判定手段は、上記画像データにおけるライン状に連続する反射光の部分とその他の反射光の部分とを認識し、その他の反射光の部分の有無に基づいて上記検査対象面の凹凸の有無を判定することを特徴とする物品検査装置。
- 上記照明手段は、物品に対して斜め前方からライン状の光を照射する2つの照明手段からなり、上記カメラは、上記両照明手段の間から物品を撮影するように構成されていることを特徴とする請求項4に記載の物品検査装置。
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- 2003-02-18 JP JP2003040078A patent/JP2004251662A/ja active Pending
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